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JP3490265B2 - 薄物ディスク基板の成形方法およびその成形用金型 - Google Patents

薄物ディスク基板の成形方法およびその成形用金型

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JP3490265B2
JP3490265B2 JP25004697A JP25004697A JP3490265B2 JP 3490265 B2 JP3490265 B2 JP 3490265B2 JP 25004697 A JP25004697 A JP 25004697A JP 25004697 A JP25004697 A JP 25004697A JP 3490265 B2 JP3490265 B2 JP 3490265B2
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JP
Japan
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stamper
mold
block
cavity
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JP25004697A
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郁夫 浅井
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株式会社名機製作所
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Publication date
Application filed by 株式会社名機製作所 filed Critical 株式会社名機製作所
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Priority to TW087108885A priority patent/TW373172B/zh
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S425/00Plastic article or earthenware shaping or treating: apparatus
    • Y10S425/81Sound record

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はDVD(デジタル
ビデオディスク)基板等の薄物ディスク基板の成形方法
およびその成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク盤においては、コンパ
クトサイズ(直径120mm)で多量の情報量を記録で
きるDVDが多用されるようになった。このDVDはス
タンパによって情報面が転写された薄い(0.6mm)
円盤状基板(DVD基板)2枚をその情報面を内側にし
て貼り合わせて単一のDVD製品とされる。このような
薄いディスク成形品を成形することはたやすいことでは
ないが、それなりに成形は可能である。しかしながら、
DVD基板のように、高い板厚精度でしかも光ディスク
盤としての光学的特性を兼ね備えなければならないとい
う条件下では、極めて困難である。
【0003】例えば、板厚0.6mmで直径120mm
のDVD基板を成形しようとする場合、通常の射出成形
ではキャビティの外周部分まで溶融樹脂材料が充填され
ないいわゆるショートショット現象がしばしば起こる。
この溶融樹脂材料のキャビティへの完全充填が第一の課
題である。また、DVD基板にあっては、前記のように
貼り合わせによって単一のDVD製品とされ、かつその
読み取り精度を確保するために、基板の板厚が均一であ
ることが要求される。ことに、近年の高い規格、例えば
DVD−9(デュアルレイヤ)では、最大板厚ムラが1
0μm以内という高い板厚精度が要求される。この板厚
精度の確保が第二の課題である。さらに、上の形状的な
要請が確保されても、光ディスク製品としての物性、つ
まり情報面に形成された信号が正確に読み取られるため
の光学的特性が低下してはならない。DVDでは、基板
の情報面における複屈折率がダブルパスで±100nm
(ナノメートル)以内、好ましくは±70nm以内であ
ることが要求される。この複屈折率の向上が第三の課題
である。
【0004】本発明者は、上記三つの課題をいずれも充
足する条件および手段を模索した結果、本発明に至った
もので、第一の課題ないし第三の課題に共通の基本的解
決手段として射出圧縮成形方法を採用するとともに、第
一の課題および第二の課題の解決手段としてキャビティ
を構成するミラーブロックの表面をその外周側が広くな
るテーパ面にて形成すること、第三の課題の解決手段と
してインサートブロックの表面をキャビティ内方へ突設
することの各条件を見出したのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、この発明は、
上のように、薄物ディスク基板の成形において、溶融樹
脂材料をキャビティへ完全に充填するとともに、高い板
厚精度を確保し、同時に情報面の複屈折率を向上して、
優れた光学的特性を有する基板を得るための、新規な薄
物ディスク基板の成形方法およびその成形用金型を提供
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は 固定型側または可動型側のいずれか一方のミラー
ブロックに所定の情報領域を有するスタンパが取り付け
られ、前記スタンパが取り付けられた側と反対側のミラ
ーブロックの前記スタンパの情報領域に相当する位置よ
りわずかに内側の中心開口部にはインサートブロックが
嵌着されてなる成形用金型によってディスク基板を射出
圧縮成形する方法であって、前記スタンパが取り付けら
れた側と反対側のミラーブロックの背面側に配置される
バックプレートと金型取付板の間の内周側にリング状の
シム板を介在させて前記バックプレート及びミラーブロ
ックを傾斜させることにより、前記ミラーブロックの表
面をその中心開口部付近から外周側に向けて5〜30μ
mキャビティを広くするテーパ面にて形成するととも
に、該ミラーブロックの中心開口部に嵌着されたインサ
ートブロックの表面を10〜70μmキャビティ内方へ
突設して、型閉め後の型締力を溶融樹脂材料の射出工程
の当初は低くかつ充填完了の前から後にかけての区間に
おいて高く切り替えて成形することを特徴とする薄物デ
ィスク基板の成形方法に係る。
【0007】また、請求項2の発明は、固定型側または
可動型側のいずれか一方のミラーブロックに所定の情報
領域を有するスタンパが取り付けられ、前記スタンパが
取り付けられた側と反対側のミラーブロックの前記スタ
ンパの情報領域に相当する位置よりわずかに内側の中心
開口部にはインサートブロックが嵌着されてなるディス
ク基板の射出圧縮成形用金型であって、前記スタンパが
取り付けられた側と反対側のミラーブロックの背面側に
配置されるバックプレートと金型取付板の間の内周側に
リング状のシム板を介在させて前記バックプレート及び
ミラーブロックを傾斜させることにより、前記ミラーブ
ロックの表面がその中心開口部付近から外周側に向けて
5〜30μmキャビティを広くするテーパ面にて形成さ
れているとともに、該ミラーブロックの中心開口部に嵌
着されたインサートブロックの表面が10〜70μmキ
ャビティ内方へ突設されていることを特徴とする薄物デ
ィスク基板の成形用金型に係る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例を示す成
形用金型の断面図、図2は図1の成形用金型の要部を拡
大した断面図、図3はこの発明の他の実施例を示す成形
用金型の断面図、図4は図3の成形用金型の要部を拡大
した断面図、図5はこの発明により得られたDVD製品
の斜視図、図6は図5のDVD製品の断面図、図7はこ
の発明により得られたDVD製品の複屈折率と射出成形
により得られたDVD製品の複屈折率を比較したグラフ
である。
【0009】図5および図6はDVD製品、特にはDV
D−9(デュアルレイヤ)タイプのDVD製品10を表
し、このDVD製品10は2枚のDVD基板11,12
をその情報面13,14側が互いに向かいあうように貼
り合わせて単一の製品とされている。符号15は中心孔
部、16はアルミ反射膜、17は半透明反射膜、18は
接着層で、図6の符号rは情報面の読み取り方向を表
す。このDVD基板11,12は直径120mmで、そ
の情報面13,14は、通常、直径43mmから118
mmの範囲において形成される。
【0010】図1には上記DVD基板11又は12の射
出圧縮成形用金型Pの一例が示される。この射出圧縮成
形用金型Pは、固定型20と可動型30を備え、前記固
定型20側は、スタンパSが取り付けられた固定側ミラ
ーブロック21とスタンパインナホルダ22とメスカッ
タ23とスプルーブッシュ24を有している。一方、可
動型30側は、可動側ミラーブロック31とインサート
ブロック33とエジェクタ34とオスカッタ35とセン
タピン36を有している。なお、固定型20側の符号2
5は固定型取付板、26は固定側バックプレートを示
し、また、可動型30側の符号37は可動型取付板、3
8は可動側バックプレート、39はスタンパアウタホル
ダ、B1は可動側バックプレート38を可動側ミラーブ
ロック31に取り付けるためのボルト(実施例では6
本)、B2は該バックプレート38が固定された可動側
ミラーブロック31を可動型取付板37に取り付けるた
めのボルト(同じく実施例では6本)、Gはゲート、S
hはスプルー孔を示している。なお、この実施例ではス
タンパSが固定型20側の固定側ミラーブロック21に
取り付けられているが、周知のように、この種の光ディ
スク成形品の成形にあってはスタンパSは可動型20に
も取り付けることが可能である。
【0011】上のようなDVD基板の成形用金型の各部
構成は一例であって、必要により、例えば成形品取出し
用エア吹き出しのためにブロックを分割したり、あるい
はインサートしたりすることがなされる。なお、この発
明では、特に、スタンパSが取り付けられた側と反対側
のミラーブロック(実施例では可動型30側の可動側ミ
ラーブロック31)の、スタンパSの情報領域に相当す
る位置よりわずかに内側の中心開口部32に嵌着される
型構成部分をインサートブロック(実施例では可動側イ
ンサートブロック33)という。
【0012】固定型20と可動型30とは型閉めにより
ディスク成形用キャビティCを形成する。この発明にお
いては、図1のように、スタンパSが取り付けられた固
定側ミラーブロック21と反対側に位置するところの可
動側ミラーブロック31の表面31sが、その中心開口
部32からその外周側31eに向けて、5〜30μmだ
けキャビティCの幅を広くするようなテーパ面Tにて形
成されている。実施例では直径120mmの基板を成形
するもので、可動側ミラーブロック31の表面の直径は
内周側(つまり中心開口部32)で40mm、外周側で
120mmであるので、キャビティC内ではこの範囲内
におけるキャビティ幅が外周側で広くなるテーパ面Tと
される。なお、図において、符号tはキャビティCの基
準幅(直径40mm位置のキャビティの幅)で、符号y
(図2)は可動側ミラーブロック31の勾配距離を表
し、この実施例では、前記キャビティCの基準幅tが
0.6mm、前記可動側ミラーブロック31の勾配距離
yは15μmである。
【0013】この発明において、スタンパSの取り付け
側と反対側のミラーブロックの表面をテーパ面とする理
由は、スタンパSの取り付け側のミラーブロックをテー
パ面とすると、スタンパが傾斜してその転写性能が低下
したり、あるいはスタンパインナホルダおよびスタンパ
アウタホルダの押え部(22a,39a)が変形して
(浮き上がって)スタンパの押圧性能が悪くなるのを避
けるためである。
【0014】図2の実施例では、前記可動側ミラーブロ
ック31の背面側に配置される可動側バックプレート3
8をその外周端38aの厚みがその内周端38bの厚み
に対して10〜40μm薄くしたテーパ形状とすること
により、該可動側ミラーブロック31の表面31sをそ
の外周側(直径120mm位置)で5〜30μmキャビ
ティCを広くするようなテーパ面として構成している。
取り付けに際しては、あらかじめボルトB1(図1)で
バックプレート38をミラーブロック31の背面側に固
定し、これらをボルトB2によって取付板37に固定す
ることによって、キャビティCにおけるミラーブロック
31の所期のテーパ面Tを得ることができる。
【0015】この発明では、キャビティCの外周側の幅
を広くする手段として、図3および図4に示したよう
に、前記可動側ミラーブロック31の背面側に配置され
る可動型取付板37と可動側バックプレート38A間の
内周側(ゲートG側)に、厚み10〜40μmのリング
状のシム板40が介在される。このようなシム板40の
介在によって可動側ミラーブロック31(および可動側
バックプレート38A)が傾斜し、該可動側ミラーブロ
ック31の表面31sがその外周側31eで5〜30μ
mキャビティCを広くするようなテーパ面Tとすること
ができる。なお、図3および図4において、図1および
図2と同一符号は同一構成部材を表わす。
【0016】このように構成することによって、簡単か
つ経済的に、キャビティCの外周側の幅を広くするテー
パ面Tを得ることができるとともに、ミラーブロック自
体の表面は従来通り均一な平滑面とすることができるの
で、その研磨あるいは再生等を容易に行うことができる
という実際上の大きな有利性を持つ。
【0017】この発明では、さらに、成形用金型Pにお
いて、スタンパSの取付側と反対側に位置する可動側ミ
ラーブロック31の中心開口部32に嵌着されたインサ
ートブロック33の表面33sが、可動側ミラーブロッ
ク31の表面31sより10〜70μmキャビティC内
方へ突設して構成される。これによって、キャビティC
の中心内側部分、より正確に言うと、スタンパSの情報
領域に相当する位置よりわずかに内側のキャビティ部分
が、スタンパの情報領域に対応するキャビティ部分に比
べて10〜70μm狭くなった狭部Nとして構成され
る。ちなみに、当該突出部分は、基板成形品の均一な平
滑面が要求される情報面(側)ではないので、基板の品
質に何ら影響を与えるものではない。図2の符号zはこ
のインサートブロック33の突出距離を表し、この実施
例では該突出距離zは50μmである。
【0018】図示の固定型20側は、DVD基板の情報
面側となり、固定側ミラーブロック21の表面に基板成
形品に信号面を転写するスタンパSがスタンパインナホ
ルダ22およびスタンパアウタホルダ39によって配設
されている。なお、前記したように、可動型30側をD
VD基板の情報面側としてもよい。
【0019】以下に、図1に示した射出圧縮成形用金型
Pを用い、図5および図6に示したDVD基板11,1
2を射出圧縮成形する例について述べる。なお、この実
施例の成形においては、溶融樹脂材料Mとしてポリカー
ボネイトを用い、射出装置の加熱筒(図示せず)の前部
加熱温度を380℃、中心部加熱温度を360℃、後部
加熱温度を280℃とし、成形用金型Pの固定側ミラー
ブロック21および可動側ミラーブロック31の温度を
110℃、メスカッタ23,スプルーブッシュ24,エ
ジェクタ34,オスカッタ35の温度を40℃に設定
し、型締装置の通常成形型締能力は35トンである。な
お、型閉め後の溶融樹脂材料の射出工程の型締力の条件
については後述する。
【0020】図1に示すように、射出圧縮成形用金型P
の型閉め後、固定型20側のスプルーブッシュ24のス
プルー孔ShからゲートGを介して溶融樹脂材料Mを成
形品キャビティC内に射出、充填し、固定型20側のス
タンパSによって信号面の転写を行う。
【0021】この際、請求項1の発明として記載したよ
うに、前記型閉め後の型締力を溶融樹脂材料の射出工程
の当初は低くかつ充填完了の前から後にかけての区間に
おいて高く切り替えて成形する。この実施例では、溶融
樹脂材料Mの射出工程の当初の型締力を2トン、充填完
了後の射出保圧時の型締力を17トンとして成形した。
なお、射出圧縮成形においては、通常は充填完了とほぼ
同時に型締力を高く切り替えるが、材料やスタンパの特
性およびディスクの要求仕様(ソリ量等)等に応じて充
填完了の前や後に型締力を高く切り替えて成形すること
もある。
【0022】このように、2段階で射出圧縮成形し、し
かも、前記したようにキャビティCは外周側の幅が広く
なるテーパ面Tに構成されているので、溶融樹脂材料M
はキャビティC外周まで十分流動して(ショートショッ
トを生じることなく)完全に充填され、成形される基板
の板厚精度を高めることができる。
【0023】さらに、前記したように、インサートブロ
ックのキャビティ側表面を10〜70μmキャビティC
内方へ突設して、キャビティC中心側に狭部Nが設けら
れていることにより、充填時に当該狭部Nを通過する溶
融樹脂材料Mが発熱する。とともに、一方において、当
該狭部境界の段差部Lを越えた時に前記発熱した溶融樹
脂材料Mは一挙に開放された状態となる。その結果、キ
ャビティC中心側の狭部Nを越えたスタンパSの情報領
域に相当する範囲の溶融樹脂材料Mは、内部応力が除去
された状態となって、内部応力の小さい、光学的特性に
優れた基板を成形することができる。また、このように
キャビティC中心側に狭部Nを設けることにより、射出
時の成形条件、例えば金型温度、溶融樹脂温度、射出速
度等の状態が多少変動しても、該狭部Nを通過し段部L
によって一挙に開放されるという作用により溶融樹脂材
料Mが均一化され、安定した光学的特性を有する基板を
成形することができる。
【0024】前記溶融樹脂材料Mの充填完了後、公知の
手法に従って、オスカッタ35およびセンタピン36を
前進させて固定型20側のメスカッタ23と協働して、
ゲートGをカットするとともに中心孔15a,15b
(図6)を形成し、型開きを行う。その後、エジェクタ
34およびセンタピン36を前進させて、成形品を型面
から離脱して、スプル成形部分を排出して基板成形品が
得られる。
【0025】この実施例により成形されたDVD基板に
ついて、中心からの距離の異なる各位置での板厚を測定
した結果を以下の表1に示す。なお、当該測定では、図
5に示すA線、B線(A線に対して90度位置)、C線
(A線に対して180度位置)、D線(A線に対して2
70度位置)上の直径45mm,80mm,115mm
位置の板厚をそれぞれ測定した。
【0026】
【表1】
【0027】上の表1からも分かるように、この発明に
より成形された基板の板厚精度(最大板厚ムラ)は0.
006mm(6μm)で、前記高水準規格であるDVD
−9(デュアルレイヤ)の要求値の板厚精度10μmを
十分満たすことができた。
【0028】また、図7は、図1に示した成形用金型P
を用いて、本発明の成形方法により得られたDVD基板
のダブルパスにおける複屈折率と、通常の射出成形方法
により得られたものの複屈折率とを比較テストしたグラ
フである。なお、ここで対比した射出成形方法では、そ
の型締力を15トンに落として行った。通常の射出成形
の型締力35トンではショートショットになり成形が不
可能であった。このグラフにおいて、横軸は基板の直径
を表し、直径120mmの基板における所定の情報領域
である直径43mmないし直径118mmの範囲で測定
し、本発明の成形方法により得られた成形品の複屈折率
を実線で、対比した射出成形方法により得られた成形品
の複屈折率を破線で示した。図7から理解されるよう
に、通常の射出成形方法によって成形した基板にあって
は、複屈折率の最小値が−99nm(直径70mm位
置)であるのに対し、本発明の成形方法によって成形し
た基板にあっては最小値を−55nm(直径50mm位
置)に抑えることができ、許容値の±70nm以内をク
リアした。
【0029】
【発明の効果】以上図示し説明したように、請求項1の
発明に係る薄物ディスク成形品の成形方法によれば、キ
ャビティの外周部分まで完全に溶融樹脂材料が充填さ
れ、成形品の板厚精度に優れ、しかも、ディスク情報面
の複屈折率を低く抑え、優れた光学的特性を有する基板
を得ることができる。
【0030】また、請求項2の発明に係る薄物ディスク
成形品の成形用金型によれば、前記請求項1の方法発明
を好適に実施することができる。
【0031】さらに、請求項1及び2の発明によれば、
スタンパが取り付けられる側の反対側に位置するミラー
ブロックの背面側に配置されるバックプレートと金型取
付板の間の内周側に介在させたリング状のシム板によっ
て、いたって簡単かつ安価に、キャビティの外周側の幅
を広くすることができるとともに、当該ミラーブロック
自体の表面は、従来と同様、平滑面とすることができる
ので、その研磨あるいは再生等を容易に行うことができ
る。
【0032】さらに加えて、本発明によれば、スタンパ
が取り付けられる側の反対側に位置するミラーブロック
の表面をテーパ面とするものであるから、スタンパの取
り付け側のミラーブロックをテーパ面とした場合におけ
る、スタンパが傾斜してその転写性能が低下したり、あ
るいはスタンパインナホルダおよびスタンパアウタホル
ダの押え部が変形して(浮き上がって)スタンパの押圧
性能が悪くなるというトラブルを避けることができる
等、実際上の利点には極めて有利ですぐれたものがあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す成形用金型の断面図
である。
【図2】図1の成形用金型の要部を拡大した断面図であ
る。
【図3】この発明の他の実施例を示す成形用金型の断面
図である。
【図4】図3の成形用金型の要部を拡大した断面図であ
る。
【図5】この発明により得られたDVD製品の斜視図で
ある。
【図6】図5のDVD製品の断面図である。
【図7】この発明方法により得られたDVD製品の複屈
折率と通常の射出成形方法により得られたDVD製品の
複屈折率を比較テストしたグラフである。
【符号の説明】
10 DVD製品 11,12 DVD基板 20 固定型 21 固定側ミラーブロック 22 スタンパインナホルダ 23 メスカッタ 24 スプルーブッシュ 26 固定側バックプレート 30 可動型 31 可動側ミラーブロック 31s 可動側ミラーブロックの表面 31e 可動側ミラーブロックの外周側 32 可動側ミラーブロックの中心開口部 33 インサートブロック 33s インサートブロックの表面 34 エジェクタ 35 オスカッタ 38,38A 可動側バックプレート 40 シム板 C キャビティ P 射出圧縮成形用金型 T テーパ面 S スタンパ M 溶融樹脂材料

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型側または可動型側のいずれか一方
    のミラーブロックに所定の情報領域を有するスタンパが
    取り付けられ、前記スタンパが取り付けられた側と反対
    側のミラーブロックの前記スタンパの情報領域に相当す
    る位置よりわずかに内側の中心開口部にはインサートブ
    ロックが嵌着されてなる成形用金型によってディスク基
    板を射出圧縮成形する方法であって、 前記スタンパが取り付けられた側と反対側のミラーブロ
    ックの背面側に配置されるバックプレートと金型取付板
    の間の内周側にリング状のシム板を介在させて前記バッ
    クプレート及びミラーブロックを傾斜させることによ
    り、前記ミラーブロックの表面をその中心開口部付近か
    ら外周側に向けて5〜30μmキャビティを広くするテ
    ーパ面にて形成するとともに、該ミラーブロックの中心
    開口部に嵌着されたインサートブロックの表面を10〜
    70μmキャビティ内方へ突設して、型閉め後の型締力
    を溶融樹脂材料の射出工程の当初は低くかつ充填完了の
    前から後にかけての区間において高く切り替えて成形す
    ることを特徴とする薄物ディスク基板の成形方法。
  2. 【請求項2】 固定型側または可動型側のいずれか一方
    のミラーブロックに所定の情報領域を有するスタンパが
    取り付けられ、前記スタンパが取り付けられた側と反対
    側のミラーブロックの前記スタンパの情報領域に相当す
    る位置よりわずかに内側の中心開口部にはインサートブ
    ロックが嵌着されてなるディスク基板の射出圧縮成形用
    金型であって、 前記スタンパが取り付けられた側と反対側のミラーブロ
    ックの背面側に配置されるバックプレートと金型取付板
    の間の内周側にリング状のシム板を介在させて前記バッ
    クプレート及びミラーブロックを傾斜させることによ
    り、前記ミラーブロックの表面がその中心開口部付近か
    ら外周側に向けて5〜30μmキャビティを広くするテ
    ーパ面にて形成されているとともに、該ミラーブロック
    の中心開口部に嵌着されたインサートブロックの表面が
    10〜70μmキャビティ内方へ突設されていることを
    特徴とする薄物ディスク基板の成形用金型。
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