JP3489966B2 - 焼却炉 - Google Patents
焼却炉Info
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Description
み)のような被燃焼物を焼却する焼却炉に関するもので
ある。
加する傾向にあり、これらごみの多くはごみ焼却プラン
トにて焼却処分されているのが実情である。このごみ焼
却プラントでは、公害防止,地球環境問題,省エネルギ
ー,省資源などの社会的および経済的要請とが相俟っ
て、排ガス処理および廃水処理の完備とともに、焼却に
よって発生した余剰熱エネルギーを火力発電と同様に、
例えばボイラ,蒸気タービン,発電機の組み合わせによ
って発電し、焼却プラント場内の電力は勿論、場外への
売電を実現している。
焼却排ガス中に含まれている通常300ppm〜150
0ppmの塩化水素(HCl)ガスと、3〜6g/Nm
3 のばいじん中の腐蝕成分との共同腐蝕により強烈な腐
蝕を起こすことが知られている。この腐蝕は温度によっ
て影響され、図3(K,Fassler,et a
l,”Korrosion an Mullverbr
ennungs kesseln”,MITTELUN
GEN DER VGB 48 Heft April
(1968))にごみ焼却炉における温度(管壁温度)
と腐蝕速度の関係が示されている。図3から明らかなよ
うに、管壁温度が150℃以下および320℃以上であ
る場合に腐蝕が生じている。このような腐蝕を避けるた
めに、前記ごみ焼却プラントでの廃熱ボイラは、270
℃,25kg/cm2 付近で使用されている。この場
合、発電効率は10〜13%程度に留まり、最近の事業
用火力発電所の発電効率40%には遠く及んでいない。
練られており、例えば過熱蒸気管の材質を耐蝕性の高い
ものにして過熱蒸気温度を400℃〜435℃まで高め
ることや、腐蝕原因物質であるHClガスを中和するた
めに炉内にNa2 CO3 やCaCO3 等のアルカリ剤を
噴霧することや、同じく腐蝕原因物質であるばいじんを
より少なくするが、あるいは蒸気管壁に付着しにくくす
るための燃焼技術の改善や、ボイラ構造の改善などであ
る。また、最も腐蝕を起こし易い過熱蒸気管を消耗部品
として交換し易くしたり、同管の外部にキャスタブル耐
熱材を被覆するという提案もある。
の焼却の際に生じる排ガス中には100〜150ppm
の窒素酸化物(NOx )が含まれている。この排ガスを
ごみ焼却炉から排出するためには、環境対策上前記NO
x を100ppm未満に抑える必要がある。このため、
前記ごみ焼却炉の排ガス煙道内に脱硝設備が設けられて
いる。この脱硝方法としては、無触媒還元法,低酸素燃
焼制御法等があるが、最近高除去率が要求される場合に
は、触媒使用による選択接触還元法が用いられるように
なっている。
抑制するために、例えば特公平7−62524号公報に
開示されているように、天然ガス等の炭化水素系燃料
(以下「天然ガス」で代表する。)を用いて排気ガスを
再燃焼させる方法(天然ガス再燃焼法(リバーニング
法))が提案されている(図2)。この天然ガス再燃焼
法は、被燃焼物101を一次燃焼空気により主燃焼させ
る一次燃焼ゾーン102の上方の二次燃焼ゾーンに天然
ガスを吹き込み還元性雰囲気(リバーニングゾーン)1
03を形成してNOX を除去するとともに、この天然ガ
スによる還元後の残留炭化水素と燃焼室にて発生した炭
化水素およびCOを二次燃焼空気により完全燃焼させる
ものである。この天然ガス再燃焼法によれば、天然ガス
を用いない場合と比較してNOx ,COの排出量を同時
にそれぞれ最大で60%,50%の低減率で抑制してい
ることが実証されている。
ある。すなわち、リバーニングゾーンでは次のような反
応が進行していると考えられる。 Cn Hm +O2 →Cn ’Hm ’+CO+H2 O NO+Cn ’Hm ’→Cn ”Hm ”+N2 +CO+H2
O or NO+Cn ’Hm ’→Cn ”Hm ”+NHi +CO+H
2 O (但し、’は化学反応初期のラジカルを示し、NHi は
窒素化合物を示す。)
(Cn Hm )と一次燃焼空気中の酸素(O2 )との反応
により生成される炭化水素ラジカル(Cn ’Hm ’)が
窒素酸化物(NO)と反応することにより、そのNOが
還元されて結果として除去されることになる。
炉に用いると、NOx 低減対策として極めて有効である
だけでなく、使用された天然ガスは熱エネルギーとし
て、更には電気エネルギーとして回収されるため、全く
の損失にはならないという利点がある。
然ガス再燃焼法において使用される天然ガス量は、投入
ごみの熱量比で約10%に相当する量の天然ガスを供給
する必要があるとともに、焼却炉内のガス量が天然ガス
量分だけ増加するため、ごみ焼却炉建設に当たっては通
常のごみ焼却炉に対し約10%だけ大きな熱エネルギー
回収装置が必要になるという問題点がある。
ているものの、どの対策においても根本的に腐蝕が防止
されていないため、高効率発電のために必要な過熱蒸気
温度を腐蝕性の最も著しい温度範囲(320〜700
℃)に選ぶことができないという問題点がある。また、
前記対策を実現するためには焼却炉の建設費や維持費が
高額になるという問題点もある。
めになされたものであり、NOx の低減率を維持しつつ
天然ガス等の炭化水素系燃料の使用量を最小限に抑える
ことができ、また腐蝕を防止しつつ高い発電効果を得る
ことができ、社会的および経済的要請を実現することの
できる焼却炉を提供することを目的とするものである。
明による焼却炉は、前記目的を達成するために、被燃焼
物を一次燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼ゾーンの
上方に炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを供給して還
元性雰囲気(リバーニングゾーン)を形成し、このリバ
ーニングゾーンの上方に二次燃焼空気を供給して未燃物
もしくは不完全燃焼物を完全燃焼させる焼却炉におい
て、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
前記炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃料過剰で燃
焼させるか、または前記炭化水素系燃料もしくは還元性
ガスを酸素過剰で完全燃焼させた後さらに炭化水素系燃
料もしくは還元性ガスを混合させる過熱器および c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
るものである。
た後の後燃焼により発生する排ガス中には酸素が多く含
まれており、この酸素を多く含む排ガスが吸引口から供
給されて過熱器へ供給される。この過熱器へは焼却炉外
から炭化水素系燃料もしくは還元性ガスが供給され、こ
の過熱器内でその炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを
前記酸素濃度の高い排ガスを酸素源として燃料過剰で燃
焼させるか、または炭化水素系燃料もしくは還元性ガス
を酸素過剰で完全燃焼させて炭化水素系燃料もしくは還
元性ガスを混合する。このように、酸素濃度の高い排ガ
スを混合して燃料過剰で燃焼させた炭化水素系燃料もし
くは還元性ガス、または完全燃焼させて炭化水素系燃料
もしくは還元性ガスを混合させた炭化水素系燃料もしく
は還元性ガスはリバーニングゾーンに供給されて還元性
雰囲気を形成し、被燃焼物の主燃焼により発生する主燃
焼ガスに含まれるNOx を還元する。
を過熱器へ取り出して炭化水素系燃料もしくは還元性ガ
スと混合および燃焼させてリバーニングゾーンに供給す
ることにより、NOx を還元した後、2次燃焼空気によ
りCO,有機塩素化合物等の空気汚染物質を低減させつ
つ、炭化水素系燃料もしくは還元性ガスの使用量および
炉内のガス量の増加を最小限に抑えることができる。し
たがって、熱エネルギー回収装置を大型にする必要がな
く、炭化水素系燃料もしくは還元性ガスの用役費および
熱エネルギー回収装置の設備費を大幅に低減することが
できるという効果を奏する。
燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼ゾーンの上方に二
次燃焼空気を供給して未燃物もしくは不完全燃焼物を完
全燃焼させ、発生する排ガスを熱回収装置を通して排出
する焼却炉において、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃料させたガスに
より前記熱回収装置からの飽和あるいは過熱蒸気を過熱
する過熱器および c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
るものである。
後の後燃焼により発生する排ガス中には、酸素が多く含
まれているが腐蝕性物質はほとんど含まれていない。こ
の酸素濃度が高く、腐蝕性物質の含有率もかなり低い排
ガスが、吸引口から吸引されて過熱器へ供給される。一
方、被燃焼物の主燃焼により発生する主燃焼ガスは、二
次燃焼空気を供給して未燃物もしくは不完全燃焼物を完
全燃焼させたのち、熱回収装置を経て放出される。前記
過熱器内に、熱回収装置からの飽和あるいは過熱蒸気を
通過させており、この飽和あるいは過熱蒸気は、排ガス
の温度(高効率発電に必要な温度)に過熱される。ま
た、過熱器内の排ガスは、リバーニングゾーンに供給さ
れる。
には腐蝕性物質がほとんど含まれていないため、熱回収
装置からの飽和あるいは過熱蒸気を高効率発電に必要な
過熱蒸気温度に過熱しても腐蝕問題が生じず、容易に高
い発電効率を得ることができるという効果を奏する。さ
らに、リバーニングゾーンに過熱器内の排ガスを供給す
ることにより、リバーニングゾーン内のガスが混合,撹
拌されるため、NOx,CO,有機塩素化合物等の空気
汚染物質を低減させることができるという効果も奏す
る。
燃焼空気により主燃焼させる一次燃焼ゾーンの上方に炭
化水素系燃料もしくは還元性ガスを供給して還元性雰囲
気(リバーニングゾーン)を形成し、このリバーニング
ゾーンの上方に二次燃焼空気を供給して未燃物もしくは
不完全燃焼物を完全燃焼させ、発生する排ガスを熱回収
装置を通して排出する焼却炉において、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
前記炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃料過剰で燃
焼させるか、または前記炭化水素系燃料もしくは還元性
ガスを酸素過剰で完全燃焼させた後さらに炭化水素系燃
料もしくは還元性ガスを混合したガスにより前記熱回収
装置からの飽和あるいは過熱蒸気を過熱する過熱器およ
び c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
るものである。
後の後燃焼により発生する排ガス中には、酸素が多く含
まれているが腐蝕性物質がほとんど含まれていない。こ
の酸素濃度が高く、かつ腐蝕性物質の含有率がかなり低
い排ガスが、吸引口から吸引されて過熱器に供給され
る。また、この過熱器へは焼却炉外から炭化水素系燃料
もしくは還元性ガスが供給される。一方、一次燃焼ゾー
ンから発生するガスは、リバーニングゾーンを通過し、
二次燃焼空気を供給して未燃物もしくは不完全燃焼物を
完全燃焼させたのち、下流側の熱回収装置を経て放出さ
れ、前記過熱器内にこの熱回収装置から発生する飽和あ
るいは過熱蒸気を通過させる。この過熱器内では、酸素
濃度の高い排ガスを酸素源として、炭化水素系燃料もし
くは還元性ガスを燃料過剰で燃焼させるか、または炭化
水素系燃料もしくは還元性ガスを酸素過剰で完全燃焼さ
せて再び炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを混合させ
ている。このように、酸素濃度の高い排ガスを混合して
燃料過剰で燃焼させた炭化水素系燃料もしくは還元性ガ
ス、または完全燃焼させて炭化水素系燃料もしくは還元
性ガスを混合させた炭化水素系燃料もしくは還元性ガス
はリバーニングゾーンに供給されて還元性雰囲気を形成
し、被燃焼物の主燃焼により発生する主燃焼ガスに含ま
れるNOx を還元する。
性ガスが燃焼されているため、過熱器内の温度は高効率
発電に必要な温度に維持されている。このため、熱回収
装置からの飽和あるいは過熱蒸気は、過熱器を通される
ことにより過熱されている。
度か高く、かつ腐蝕性物質の少ない排ガスを取り出し、
炭化水素系燃料もしくは還元性ガスと混合および燃焼さ
せてリバーニングゾーンに供給し、二次燃焼させること
により、NOx ,CO,有機塩素化合物等の空気汚染物
を低減させるとともに、炭化水素系燃料もしくは還元性
ガスの使用量および炉内ガス量の増加を最小限に抑える
ことができる。同時に、排ガスは腐蝕性物質が少ないた
め、過熱蒸気温度を腐蝕性の最も著しい温度範囲(32
0℃〜700℃)に設定することができるため、腐蝕を
抑えながら高い発電効率を容易に得ることができるとい
う効果を奏する。したがって、公害防止,地球環境問
題,省エネルギー,省資源等の社会的および経済的要請
を実現することができる。
ずれも焼却炉内のガスを循環利用しているため、この焼
却炉は従来の焼却炉に比べて小型にすることが可能であ
り、また、下流の排ガス処理設備も小型にすることが可
能である。
的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
の概略構成図が示されている。
焼物としてのごみ2が投入されるホッパー3と、このホ
ッパー3から投入されたごみ2を燃焼させるストーカ4
と、このストーカ4の上方に設けられ炉壁5により画定
される燃焼室6と、このストーカ4を通して燃焼室6内
に一次燃焼空気を供給する一次燃焼空気供給装置7と、
燃焼後の焼却灰を取り出す灰排出口8とが設けられてい
る。前記燃焼室6の上部には、このごみ焼却炉1の熱回
収装置としてのボイラ9が付設されている。
順に乾燥ストーカ4a,燃焼ストーカ4bおよび後燃焼
ストーカ4cにより構成され、これらストーカ4a,4
b,4cに対応して一次燃焼空気供給装置7の各空気導
管7a,7b,7cがそれぞれ設けられている。なお、
これら空気導管7a,7b,7cには押込送風機7dか
ら一次燃焼空気が供給される。
aおよび燃焼ストーカ4bの上方の一次燃焼ゾーン6a
および後燃焼ストーカ4cの上方の後燃焼ゾーン6b
と、この一次燃焼ゾーン6aおよび後燃焼ゾーン6bの
上方のリバーニングゾーン6cと、このリバーニングゾ
ーン6cの上方の二次燃焼ゾーン6dの各ゾーンに画成
される。
排出口(吸引口)5aが設けられ、この排出口5aには
排出管10が連設されている。この排出管10の下流側
には過熱器11が連設され、この過熱器11の下流側に
は還元性ガス供給管12が連設されている。この還元性
ガス供給管12の排出端は、前記リバーニングゾーン6
c下部の炉壁5に設けられている供給口5bに接続され
ている。また、前記二次燃焼ゾーン6d下部の炉壁5に
は、供給口5cが設けられ、この供給口5cには二次燃
焼空気供給管13が連設されている。前記過熱器11に
は、この過熱器11内に天然ガスを供給する天然ガス供
給管14と、ボイラ9からの飽和あるいは300℃以下
の過熱蒸気を通す過熱管15が備えられている。なお、
前記還元性ガス供給管12には、過熱器内の還元性ガス
を燃焼室6内に供給する送風機12aが備えられてい
る。
て、まずホッパー3から投入されたごみ2は、乾燥スト
ーカ4a上を通過する。この乾燥ストーカ4a上のごみ
2は、後段の燃焼ストーカ4b,後燃焼ストーカ4cで
の燃焼により生じる高温燃焼ガスによって乾燥された
後、このごみの一部において燃焼が始まる。しかし、乾
燥ストーカ4aに供給される一次燃焼空気は、一次燃焼
空気中の酸化性物質の量を最小限にするために少量に抑
制されているために、この乾燥ストーカ4a上のごみ2
から発生するガスは、水分の蒸発による水蒸気,乾留に
よって生じる炭化水素ガス,不完全燃焼によって生じる
COなどである。
乾燥されたごみ2は、燃焼ストーカ4b上で空気導管7
bから供給される一次燃焼空気により主たる燃焼が行わ
れる。燃焼ストーカ4bに供給されている一次燃焼空気
は、ごみの燃焼に必要十分な量であるため、この燃焼ス
トーカ4b上からのごみ2から発生するガスには、NO
X が高濃度で含まれている。
ストーカ4bを通過したごみ2は、後燃焼ストーカ4c
に供給される。この後燃焼ストーカ4c上のごみ2は、
焼却灰中に多量の未燃固形物もしくは不完全燃焼固形物
が残存することのないように、乾燥ストーカ4a部分お
よび燃焼ストーカ4b部分に比べて比較的大きな空燃比
となるように一次燃焼空気が供給されて、燃焼されてい
る。
方の後燃焼ゾーン6bにおける燃焼ガスは、温度500
〜800℃付近で、かつ15〜19%程度の酸素が残存
しており酸化性雰囲気を有している。ただし、この燃焼
ガスは比較的低温であることと、ごみ中の窒素成分がほ
ぼなくなってしまっているために、この後燃焼ストーカ
4cの部分で発生するNOX は少なく抑えられた状態に
ある。また、腐蝕性物質であるHClもほとんど含まれ
ていない。
濃度が高く、かつ腐蝕性物質の少ない後燃焼ガス(排ガ
ス)は、前記排出口5aから排出管10を経て過熱器1
1に吸引される。次いで、この過熱器11に天然ガス供
給管14から天然ガスが供給される。この天然ガスを前
記酸素濃度の高い後燃焼ガスを酸素源として燃料過剰
で、かつ高効率発電に必要な温度(800℃〜1200
℃)で燃焼させる。この後燃焼ガスと天然ガスとを混合
して燃焼させたガス(還元性ガス)は、還元性ガス供給
管12を通して送風機12aの作用により、供給口5b
から燃焼室6に噴出され、これによってリバーニングゾ
ーン6cに還元性の強い雰囲気を保つようにされる。こ
のため、一次燃焼中に発生したNOX もリバーニングゾ
ーン6cで還元されて最大60%以上の低減率で低減さ
れている。なお、前記天然ガスは、後燃焼ガスと混合し
て用いられるため、過熱器11に供給される天然ガス量
は、従来の必要量に比べて少量でよく、後燃焼ガスが燃
料過剰になるような量でよい。また、リバーニングゾー
ン6cに噴出される還元性ガス量は、前記送風機12a
により調整されている。
された主燃焼ガスは、二次燃焼空気供給管13を介して
二次燃焼空気供給口5cから噴出される二次燃焼空気に
よって完全燃焼される。次いで、完全燃焼後の排ガス
は、前記ボイラ9および図示されない排ガス処理装置を
経て煙突により大気に放出される。なお、前記二次燃焼
ゾーン6dにおいては、還元性ガスの吹き込みによって
既にNOX は低減されている上に、800〜1000℃
の比較的低温で燃焼が行われているために、新たなNO
X の発生はほとんどなく、排ガス中のNOX は50pp
m以下に抑えられている。
300℃以下の過熱蒸気は、前記過熱管15に導入され
て、過熱器11内に通される。この飽和あるいは300
℃以下の過熱蒸気は、過熱器11内の温度(800℃〜
1200℃)により過熱されて、発電に用いられてい
る。
性物質をほとんど含んでいない後燃焼ガスと天然ガスと
を混合して燃焼したガスを還元性ガスとして再び燃焼室
6内に噴出することにより、NOX 等の空気汚染物質を
低減することができるとともに、天然ガスの使用量およ
び燃焼室6内のガス量の増加を最小限に抑えることがで
きる。同時に、後燃焼ガスには腐蝕性物質が少ないた
め、過熱器管壁内の温度をごみ焼却炉では腐蝕性の最も
著しい温度範囲(320℃〜500℃)に設定すること
ができ、腐蝕を抑えながら高い発電効率を容易に得るこ
とができる。
ガスが供給され、後燃焼ガスと天然ガスとを混合および
燃焼して燃焼室6に供給しているが、後燃焼ガスのみに
よってボイラ9からの過熱蒸気を過熱し、さらに再循環
ガスとして燃焼室6に供給してもよい。こうして、再循
環ガスにより燃焼室6内を撹拌,混合することができ、
天然ガスと同様にNOX 等の空気汚染物質を低減するこ
とができる。
の吹き込み箇所である供給口5bは、二次燃焼空気の供
給口5cよりも少なくとも上流側の位置にあれば良く、
またその供給口5bの数は1か所に限らず、2か所以上
あっても良い。また、二次燃焼空気の供給口5cの数も
1か所に限らず、2か所以上あっても良い。
スは燃料過剰で燃焼されているが、天然ガスを酸素過剰
で燃焼させて再び天然ガスを混合するようにしても良
い。
1内に供給されているが、天然ガスに限られず、炭化水
素系燃料であれば良い。
概略構成図である。
る。
度との関係図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼さ
せる一次燃焼ゾーンの上方に炭化水素系燃料もしくは還
元性ガスを供給して還元性雰囲気(リバーニングゾー
ン)を形成し、このリバーニングゾーンの上方に二次燃
焼空気を供給して未燃物もしくは不完全燃焼物を完全燃
焼させる焼却炉において、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
前記炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃料過剰で燃
焼させるか、または前記炭化水素系燃料もしくは還元性
ガスを酸素過剰で完全燃焼させた後さらに炭化水素系燃
料もしくは還元性ガスを混合させる過熱器および c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
る焼却炉。 - 【請求項2】 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼さ
せる一次燃焼ゾーンの上方に二次燃焼空気を供給して未
燃物もしくは不完全燃焼物を完全燃焼させ、発生する排
ガスを熱回収装置を通して排出する焼却炉において、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃焼させたガスに
より前記熱回収装置からの飽和あるいは過熱蒸気を過熱
する過熱器および c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
る焼却炉。 - 【請求項3】 被燃焼物を一次燃焼空気により主燃焼さ
せる一次燃焼ゾーンの上方に炭化水素系燃料もしくは還
元性ガスを供給して還元性雰囲気(リバーニングゾー
ン)を形成し、このリバーニングゾーンの上方に二次燃
焼空気を供給して未燃物もしくは不完全燃焼物を完全燃
焼させ、発生する排ガスを熱回収装置を通して排出する
焼却炉において、 a)前記一次燃焼ゾーンのうち、主燃焼させた被燃焼物
の後燃焼により発生する排ガスを吸引する吸引口, b)この吸引口より吸引された排ガスを酸素源として、
前記炭化水素系燃料もしくは還元性ガスを燃料過剰で燃
焼させるか、または前記炭化水素系燃料もしくは還元性
ガスを酸素過剰で完全燃焼させた後さらに炭化水素系燃
料もしくは還元性ガスを混合させたガスにより前記熱回
収装置からの飽和あるいは過熱蒸気を過熱する過熱器お
よび c)この過熱器内を通過させた後の排ガスを前記リバー
ニングゾーンに供給する供給口を設けることを特徴とす
る焼却炉。
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JP13253197A JP3489966B2 (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 焼却炉 |
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JP13253197A JP3489966B2 (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 焼却炉 |
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JP13253197A Expired - Fee Related JP3489966B2 (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | 焼却炉 |
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JP2004084981A (ja) * | 2002-08-23 | 2004-03-18 | Jfe Engineering Kk | 廃棄物焼却炉 |
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1997
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