JP3473871B2 - オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents
オルガノポリシロキサンの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノポリシロキサ
ンの製造方法に関し、特に、側鎖にアルキル基やフェニ
ル基などの異種の有機基を有するオルガノポリシロキサ
ンの新規な製造方法に関する。 【0002】 【従来技術】従来、フェニルメチルポリシロキサンの製
造は、ジフェニルシロキサン重合体とジメチルシロキサ
ン環状体を、アルカリ金属触媒等を用いて平衡共重合さ
せることにより行われていた。同様に、ハロゲン置換ア
ルキル基含有メチルポリシロキサンやアルケニル基含有
メチルポリシロキサンも、該ハロゲン置換アルキル基含
有シロキサン環状体または該アルケニル基含有メチルポ
リシロキサンとジメチルポリシロキサン環状体を、酸ま
たはアルカリ金属触媒を用いて平衡共重合させることに
より製造されている。 【0003】また、エチル基より長鎖のアルキル基を側
鎖に有するメチルアルキルシロキサンは、ジメチルシロ
キサン環状体とメチルハイドロジェンシロキサン環状体
等を、酸を用いて平衡共重合させることにより合成し、
しかる後に得られたメチルハイドロジェンポリシロキサ
ンに、白金触媒等を用いてオレフィンを付加することに
より製造されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら,このよ
うな従来の製造方法によると、平衡共重合において多量
のシロキサン環状体が副生するので、収率が低く、分子
量の制御が困難であるという欠点があった。また、この
欠点を改良したフェニルメチルシロキサンの製造法とし
て、ヘキサフェニルシクロトリシロキサンとヘキメチル
シクロトリシロキサンを非平衡的に重合させる方法(特
開平―11633号公報)が開示されている。 【0005】この方法は高収率で分子量の制御が容易で
あるという利点がある一方、反応終了時に残存する原料
のヘキサフェニルシクロトリシロキサンや副生するオク
タフェニルシクロテトラシロキサン等の環状化合物の留
去が困難であるという欠点を有している。これらの残存
するオルガノポリシロキサン(前記環状体を含む)は、
使用条件によって外観を白濁させることがある上、この
留去困難な環状体の、ポリエチレン等のプラスチックへ
のアタック性が問題となっていた。 【0006】斯る問題はフェニルメチルポリシロキサン
の用途を限定する要因となるので、環状化合物等の留去
困難な成分を含有しないフェニルメチルポリシロキサン
の提供が強く望まれていた。従って本発明の目的は、留
去困難なシロキサン環状体の含有量が少なく、かつ、メ
チル基以外の置換基を有するオルガノポリシロキサンを
製造するための新規な方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
(R1R2SiO)((CH3)2SiO)2 で表される環状化合物、または
該環状化合物とヘキサメチルシクロトリシロキサンとの
混合物を、R(R2SiO)nLiで表されるリチウム化合物を重
合開始剤として、有機溶媒中でアニオン重合反応させた
後、酸またはクロロシランを用いて前記重合反応を停止
させることを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
方法によって達成された。 【0008】上記(R1R2SiO)((CH3)2S
iO)2式中、R1及びR2は、それぞれ、プロピル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル
基、トリフルオロプロピル基、ビニル基、アクリル基、
フェニル基、ベンジル基、ナフチル基の中から選ばれる
同一または異種の置換基である。 【0009】本発明で使用する前記環状化合物は、1,
3−ジヒドロキシテトラメチルジシロキサンと所望の置
換基を有するジクロロシランを、塩酸捕捉剤の存在下で
脱塩酸反応させることにより得ることができる。 【0010】脱塩酸反応に用いられる溶媒は、両成分と
相溶性がある有機溶剤であればよく、その具体例として
は、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水
素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられる。塩酸捕
捉剤は、塩酸と安定な塩を形成するものであればよく、
例えば、アンモニア、ジメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン等のアミン系化合物が挙げられる。 【0011】本発明においては、取り扱い容易性の面か
ら、トリエチルアミン及びピリジンを使用することが好
ましい。脱塩酸反応の反応温度は、使用する溶媒および
塩酸捕捉剤の沸点以下でなければならないが、反応を良
好に進行させる観点から、0〜30℃であることが望ま
しい。また、反応は、所定の原料の仕込を終了した後、
1〜8時間熟成させることによって行うことが望まし
い。 【0012】上記環状化合物と併用することのある、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサンは原料モノマーであ
り、環状化合物との使用割合は特に限定されない。上記
環状化合物とヘキサメチルシクロテトラシロキサンとの
共重合により、(R1R2SiO) の単位が1分子中に占める割
合が、0〜33モル%の、所望とする重合物を適宜得る
ことができる。重合開始剤として用いられる、前記一般
式で表されるリチウム化合物におけるRは、メチル基、
エチル基、ブチル等のアルキル基、ベンジル基、フェニ
ル基等のアリール基であるが、これらの中でも、製造お
よび入手の容易さの観点から、メチル基、ブチル基及び
フェニル基が望ましい。 【0013】本発明において、重合を停止させる酸また
はクロロシランは、アニオン重合の停止剤として安定な
リチウム塩を形成するものであればよい。このような酸
の具体例としては、例えば蟻酸、酢酸、安息香酸等の有
機酸、炭酸、塩酸等の鉱酸が挙げられる。クロロシラン
の例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルクロ
ロシラン、メチルフェニルクロロシラン等が挙げられ
る。 【0014】アニオン重合反応は、溶媒中で、通常0.
5−10時間行われる。反応温度は50℃以下であるこ
とが望ましく、良好な重合結果を得るためには0〜30
℃であることが望ましい。ここで用いられる溶媒として
は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、トルエン等
の炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド等が挙げられる。また、トルエンのような極
性の低い溶媒を用いる場合には、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド等の極性の高い溶媒を併用するこ
とによって反応を促進させることができる。 【0015】 【発明の効果】本発明の製造方法は、アニオン重合であ
るために反応の制御が容易であり、平衡反応を利用して
いないので不要な副生成物が生じず、目的物を高収率で
得ることができ、従って側鎖にアルキル基やフェニル基
などの異種の有機基を有するオルガノポリシロキサンの
製造方法として特に有効である。 【0016】 【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フラスコに1,
1−ジフェニルテトラメチルシクロトリシロキサン15
0g、ヘキサメチルシクロトリシロキサン11g及びテ
トラヒドロフラン250gを投入し、均一に溶解した。
次いで、攪拌しながらn−ブチルリチウム/ヘキサン溶
液44ミリリットル(72ミリモル)を投入し、温度を
25℃に保ちながら3時間攪拌を行い、トリメチルクロ
ロシラン11.7gを添加して反応を停止させた。得ら
れた反応混合物を水洗し、溶媒を留去して反応生成物を
得た。 【0017】得られたメチルフェニルポリシロキサンを
GPCに測定したところ、重量平均分子量が4,000
(ポリスチレン換算)で、分散度が1.1のポリマーで
あり、減圧留去困難な環状体は副生していないことが確
認された。1 H−NMR分析により、0.3−0.5p
pmにメチル基のピークが、7.4−8ppmにフェニ
ル基のピークがそれぞれ観察され、その積分比は1.3
/1であった。 【0018】実施例2.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フ
ラスコに1−フェニルペンタメチルシクロトリシロキサ
ン40g、トルエン40gおよびジメチルホルムアミド
0.4gを投入し、均一に溶解した。次いで、攪拌しな
がら(CH3 )3 SiOLi2.5gを投入し、温度を
25℃に保ちながら3時間攪拌を行い、塩酸2.5ミリ
リットルを添加して反応を停止させた。 【0019】得られた反応物を水洗し、溶媒を留去して
反応生成物を得た。得られたメチルフェニルポリシロキ
サンをGPCにより測定したところ、重量平均分子量
5,000で分散度が1.1のポリマーであり、減圧留
去困難な環状体が副生していないことがわかった。1 H
−NMR分析により、0.3−0.5ppmにメチル基
のピークが7.4−8ppmにフェニル基のピークがそ
れぞれ観察され、その積分比は3/1であった。 【0020】実施例3.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フ
ラスコに1−オクチルペンタメチルシクロトリシロキサ
ン64g、ヘキサメチルシクロトリシロキサン22g及
びテトラヒドロフラン100gを投入した。次いで、攪
拌しながらn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液37.5
ミリリットル(60ミリモル)を投入し、温度を25℃
に保ちながら2.5時間攪拌を行い、トリメチルクロロ
シラン10gを添加して反応を停止させた。得られた反
応混合物を水洗し、溶媒を留去して反応生成物を得た。
得られた生成物をGPCにより測定したところ、重量平
均分子量が3700で分散度が1.1のポリマーである
ことがわかった。 【0021】比較例1.4つ口フラスコにオクタメチル
シクロテトラシロキサン100g、オクタフェニルシク
ロテトラシロキサン100gおよびヘキサメチルジシロ
キサン16gを仕込み、温度を110℃に保った。次い
で、これに10%テトラブチルホスホニウムハイドロオ
キサイドシリコネート0.4gを加え、4時間かけて重
合した後、160℃で2時間、後処理した。 【0022】得られた反応生成物をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により分析したとこ
ろ、重量平均分子量が2,300(ポリスチレン換算)
で分散度が1.3のメチルフェニルポリシロキサンであ
ることがわかった。また、除去困難なシロキサン環状体
が10%副生していることがわかった。以上の実施例及
び比較例の結果から、本発明の製造方法は不要の副生成
物を発生させず、従来の製造法より格段に優れているこ
とが実証された。
ンの製造方法に関し、特に、側鎖にアルキル基やフェニ
ル基などの異種の有機基を有するオルガノポリシロキサ
ンの新規な製造方法に関する。 【0002】 【従来技術】従来、フェニルメチルポリシロキサンの製
造は、ジフェニルシロキサン重合体とジメチルシロキサ
ン環状体を、アルカリ金属触媒等を用いて平衡共重合さ
せることにより行われていた。同様に、ハロゲン置換ア
ルキル基含有メチルポリシロキサンやアルケニル基含有
メチルポリシロキサンも、該ハロゲン置換アルキル基含
有シロキサン環状体または該アルケニル基含有メチルポ
リシロキサンとジメチルポリシロキサン環状体を、酸ま
たはアルカリ金属触媒を用いて平衡共重合させることに
より製造されている。 【0003】また、エチル基より長鎖のアルキル基を側
鎖に有するメチルアルキルシロキサンは、ジメチルシロ
キサン環状体とメチルハイドロジェンシロキサン環状体
等を、酸を用いて平衡共重合させることにより合成し、
しかる後に得られたメチルハイドロジェンポリシロキサ
ンに、白金触媒等を用いてオレフィンを付加することに
より製造されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら,このよ
うな従来の製造方法によると、平衡共重合において多量
のシロキサン環状体が副生するので、収率が低く、分子
量の制御が困難であるという欠点があった。また、この
欠点を改良したフェニルメチルシロキサンの製造法とし
て、ヘキサフェニルシクロトリシロキサンとヘキメチル
シクロトリシロキサンを非平衡的に重合させる方法(特
開平―11633号公報)が開示されている。 【0005】この方法は高収率で分子量の制御が容易で
あるという利点がある一方、反応終了時に残存する原料
のヘキサフェニルシクロトリシロキサンや副生するオク
タフェニルシクロテトラシロキサン等の環状化合物の留
去が困難であるという欠点を有している。これらの残存
するオルガノポリシロキサン(前記環状体を含む)は、
使用条件によって外観を白濁させることがある上、この
留去困難な環状体の、ポリエチレン等のプラスチックへ
のアタック性が問題となっていた。 【0006】斯る問題はフェニルメチルポリシロキサン
の用途を限定する要因となるので、環状化合物等の留去
困難な成分を含有しないフェニルメチルポリシロキサン
の提供が強く望まれていた。従って本発明の目的は、留
去困難なシロキサン環状体の含有量が少なく、かつ、メ
チル基以外の置換基を有するオルガノポリシロキサンを
製造するための新規な方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
(R1R2SiO)((CH3)2SiO)2 で表される環状化合物、または
該環状化合物とヘキサメチルシクロトリシロキサンとの
混合物を、R(R2SiO)nLiで表されるリチウム化合物を重
合開始剤として、有機溶媒中でアニオン重合反応させた
後、酸またはクロロシランを用いて前記重合反応を停止
させることを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
方法によって達成された。 【0008】上記(R1R2SiO)((CH3)2S
iO)2式中、R1及びR2は、それぞれ、プロピル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル
基、トリフルオロプロピル基、ビニル基、アクリル基、
フェニル基、ベンジル基、ナフチル基の中から選ばれる
同一または異種の置換基である。 【0009】本発明で使用する前記環状化合物は、1,
3−ジヒドロキシテトラメチルジシロキサンと所望の置
換基を有するジクロロシランを、塩酸捕捉剤の存在下で
脱塩酸反応させることにより得ることができる。 【0010】脱塩酸反応に用いられる溶媒は、両成分と
相溶性がある有機溶剤であればよく、その具体例として
は、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水
素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系
溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられる。塩酸捕
捉剤は、塩酸と安定な塩を形成するものであればよく、
例えば、アンモニア、ジメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン等のアミン系化合物が挙げられる。 【0011】本発明においては、取り扱い容易性の面か
ら、トリエチルアミン及びピリジンを使用することが好
ましい。脱塩酸反応の反応温度は、使用する溶媒および
塩酸捕捉剤の沸点以下でなければならないが、反応を良
好に進行させる観点から、0〜30℃であることが望ま
しい。また、反応は、所定の原料の仕込を終了した後、
1〜8時間熟成させることによって行うことが望まし
い。 【0012】上記環状化合物と併用することのある、ヘ
キサメチルシクロトリシロキサンは原料モノマーであ
り、環状化合物との使用割合は特に限定されない。上記
環状化合物とヘキサメチルシクロテトラシロキサンとの
共重合により、(R1R2SiO) の単位が1分子中に占める割
合が、0〜33モル%の、所望とする重合物を適宜得る
ことができる。重合開始剤として用いられる、前記一般
式で表されるリチウム化合物におけるRは、メチル基、
エチル基、ブチル等のアルキル基、ベンジル基、フェニ
ル基等のアリール基であるが、これらの中でも、製造お
よび入手の容易さの観点から、メチル基、ブチル基及び
フェニル基が望ましい。 【0013】本発明において、重合を停止させる酸また
はクロロシランは、アニオン重合の停止剤として安定な
リチウム塩を形成するものであればよい。このような酸
の具体例としては、例えば蟻酸、酢酸、安息香酸等の有
機酸、炭酸、塩酸等の鉱酸が挙げられる。クロロシラン
の例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルクロ
ロシラン、メチルフェニルクロロシラン等が挙げられ
る。 【0014】アニオン重合反応は、溶媒中で、通常0.
5−10時間行われる。反応温度は50℃以下であるこ
とが望ましく、良好な重合結果を得るためには0〜30
℃であることが望ましい。ここで用いられる溶媒として
は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、トルエン等
の炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド等が挙げられる。また、トルエンのような極
性の低い溶媒を用いる場合には、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド等の極性の高い溶媒を併用するこ
とによって反応を促進させることができる。 【0015】 【発明の効果】本発明の製造方法は、アニオン重合であ
るために反応の制御が容易であり、平衡反応を利用して
いないので不要な副生成物が生じず、目的物を高収率で
得ることができ、従って側鎖にアルキル基やフェニル基
などの異種の有機基を有するオルガノポリシロキサンの
製造方法として特に有効である。 【0016】 【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フラスコに1,
1−ジフェニルテトラメチルシクロトリシロキサン15
0g、ヘキサメチルシクロトリシロキサン11g及びテ
トラヒドロフラン250gを投入し、均一に溶解した。
次いで、攪拌しながらn−ブチルリチウム/ヘキサン溶
液44ミリリットル(72ミリモル)を投入し、温度を
25℃に保ちながら3時間攪拌を行い、トリメチルクロ
ロシラン11.7gを添加して反応を停止させた。得ら
れた反応混合物を水洗し、溶媒を留去して反応生成物を
得た。 【0017】得られたメチルフェニルポリシロキサンを
GPCに測定したところ、重量平均分子量が4,000
(ポリスチレン換算)で、分散度が1.1のポリマーで
あり、減圧留去困難な環状体は副生していないことが確
認された。1 H−NMR分析により、0.3−0.5p
pmにメチル基のピークが、7.4−8ppmにフェニ
ル基のピークがそれぞれ観察され、その積分比は1.3
/1であった。 【0018】実施例2.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フ
ラスコに1−フェニルペンタメチルシクロトリシロキサ
ン40g、トルエン40gおよびジメチルホルムアミド
0.4gを投入し、均一に溶解した。次いで、攪拌しな
がら(CH3 )3 SiOLi2.5gを投入し、温度を
25℃に保ちながら3時間攪拌を行い、塩酸2.5ミリ
リットルを添加して反応を停止させた。 【0019】得られた反応物を水洗し、溶媒を留去して
反応生成物を得た。得られたメチルフェニルポリシロキ
サンをGPCにより測定したところ、重量平均分子量
5,000で分散度が1.1のポリマーであり、減圧留
去困難な環状体が副生していないことがわかった。1 H
−NMR分析により、0.3−0.5ppmにメチル基
のピークが7.4−8ppmにフェニル基のピークがそ
れぞれ観察され、その積分比は3/1であった。 【0020】実施例3.乾燥窒素雰囲気下で、4ツ口フ
ラスコに1−オクチルペンタメチルシクロトリシロキサ
ン64g、ヘキサメチルシクロトリシロキサン22g及
びテトラヒドロフラン100gを投入した。次いで、攪
拌しながらn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液37.5
ミリリットル(60ミリモル)を投入し、温度を25℃
に保ちながら2.5時間攪拌を行い、トリメチルクロロ
シラン10gを添加して反応を停止させた。得られた反
応混合物を水洗し、溶媒を留去して反応生成物を得た。
得られた生成物をGPCにより測定したところ、重量平
均分子量が3700で分散度が1.1のポリマーである
ことがわかった。 【0021】比較例1.4つ口フラスコにオクタメチル
シクロテトラシロキサン100g、オクタフェニルシク
ロテトラシロキサン100gおよびヘキサメチルジシロ
キサン16gを仕込み、温度を110℃に保った。次い
で、これに10%テトラブチルホスホニウムハイドロオ
キサイドシリコネート0.4gを加え、4時間かけて重
合した後、160℃で2時間、後処理した。 【0022】得られた反応生成物をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により分析したとこ
ろ、重量平均分子量が2,300(ポリスチレン換算)
で分散度が1.3のメチルフェニルポリシロキサンであ
ることがわかった。また、除去困難なシロキサン環状体
が10%副生していることがわかった。以上の実施例及
び比較例の結果から、本発明の製造方法は不要の副生成
物を発生させず、従来の製造法より格段に優れているこ
とが実証された。
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(56)参考文献 特開 平4−202326(JP,A)
特開 平6−340743(JP,A)
特開 平5−125190(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08G 77/00 - 77/62
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (R1R2SiO)((CH3)2Si
O)2(式中、R1及びR2は、プロピル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、トリフル
オロプロピル基、ビニル基、アクリル基、フェニル基、
ベンジル基およびナフチル基の中から選ばれる同一また
は異種の置換基である。)で示される環状化合物、また
は該環状化合物とヘキサメチルシクロトリシロキサンと
の混合物を、R(R2SiO)nLi(式中、Rは同種
若しくは異種のアルキル基またはアリール基であり、n
は0以上の整数である。)で表されるリチウム化合物を
重合開始材として有機溶媒中でアニオン重合反応させた
後、酸またはクロロシランを用いて前記重合反応を停止
させることを特徴とするオルガノポリシロキサンの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33964194A JP3473871B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | オルガノポリシロキサンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33964194A JP3473871B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | オルガノポリシロキサンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08183859A JPH08183859A (ja) | 1996-07-16 |
JP3473871B2 true JP3473871B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=18329428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33964194A Expired - Fee Related JP3473871B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | オルガノポリシロキサンの製造方法 |
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JP (1) | JP3473871B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
US6291623B1 (en) * | 1999-10-12 | 2001-09-18 | University Of Southern California | Fluoroalkylsubstituted cyclotrisiloxanes, their use for preparation of new polymers and novel polymers |
JP4528392B2 (ja) * | 1999-11-11 | 2010-08-18 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | シリコーンゴム組成物およびその製造方法 |
JP2013209473A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Shin-Etsu Chemical Co Ltd | ブロック化オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
CN112020531A (zh) * | 2018-04-23 | 2020-12-01 | 信越化学工业株式会社 | 含硅化合物 |
JP7486907B2 (ja) * | 2021-07-09 | 2024-05-20 | 信越化学工業株式会社 | オルガノポリシロキサン及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP33964194A patent/JP3473871B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08183859A (ja) | 1996-07-16 |
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