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JP3471840B2 - 外用剤 - Google Patents

外用剤

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Publication number
JP3471840B2
JP3471840B2 JP6922593A JP6922593A JP3471840B2 JP 3471840 B2 JP3471840 B2 JP 3471840B2 JP 6922593 A JP6922593 A JP 6922593A JP 6922593 A JP6922593 A JP 6922593A JP 3471840 B2 JP3471840 B2 JP 3471840B2
Authority
JP
Japan
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weight
external preparation
glycerin
water
acid
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP6922593A
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English (en)
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JPH06256218A (ja
Inventor
博 齋藤
和美 西野
建明 宮地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pfizer Japan Inc
Original Assignee
Wyeth GK
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Filing date
Publication date
Application filed by Wyeth GK filed Critical Wyeth GK
Priority to JP6922593A priority Critical patent/JP3471840B2/ja
Publication of JPH06256218A publication Critical patent/JPH06256218A/ja
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Publication of JP3471840B2 publication Critical patent/JP3471840B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外用剤に関し、より詳細
には、製剤中にグリセリンモノ脂肪酸エステル、アルコ
ール類及び水を特定の割合で含有し、その結果、薬理活
性物質の経皮吸収が著しく促進された外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】近年、適用が簡便である
ことや初回通過効果による薬物の代謝を回避できること
等の理由から、薬物の全身投与又は局所投与を目的とし
て経皮投与用外用剤が用いられることが多い。ところ
が、正常皮膚表面には角質層等の薬物に対する種々のバ
リアーが存在することから、かかる外用剤を正常皮膚表
面に塗布または貼付して適用する場合、損傷皮膚表面や
口腔粘膜に適用する場合に比べて薬物の吸収が困難であ
る。そのため、薬物を正常皮膚から経皮投与することを
目的とした外用剤には、薬物の吸収を促進させるための
さまざまな工夫がなされている。
【0003】例えば、特開昭64−68314号公報に
は、エタノールおよびグリセロール・モノラウレートを
透過促進剤として用いる経皮薬物投与デバイスが開示さ
れている。しかしながら、ここで用いられている透過促
進剤は特定の構造を有する貼付剤に利用することを目的
として開発されており、そのため、他の剤形には応用が
困難である。
【0004】また、特開平2−56429号公報には、
中鎖脂肪酸モノグリセリドによりモルフインの経皮吸収
を高めた外用製剤が開示されている。しかしながら、こ
の外用剤は薬理活性物質がモルフインに限定されてお
り、モルフインとの組合せで経皮吸収の促進効果が得ら
れているに過ぎない。また、当該製剤には界面活性剤で
ある中鎖脂肪酸モノグリセリドが高濃度に含有されてい
るため、皮膚刺激性の点で問題がある。
【0005】従来から、特定の薬物の経皮吸収を促進し
たり限定された剤形において薬物の透過を促進する技術
は知られているが、幅広い薬物・剤形の範囲で薬物の皮
膚透過を促進する技術は未だ開発されておらず、薬物や
剤形を変えると満足な吸収促進が得られなくなるという
問題があつた。また、透過促進剤として用いられる成分
の皮膚刺激性が強く、適用部位での安全性に欠けるとい
う問題もあつた。そのため、特定の剤形に限定されるこ
となく、目的とする薬物を安全に、かつ十分に、経皮吸
収させることができる外用剤の開発が強く望まれてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グリセリ
ンモノ脂肪酸エステル、アルコール類及び水を特定の割
合で含有した外用剤が、薬理活性物質をその種類を問わ
ずに十分にかつ速やかに経皮吸収させること、しかも、
かかる外用剤が皮膚表面に対して極めて低刺激性である
ことを見出し、本発明を完成するに至つた。
【0007】かくして、本発明は、薬理活性物質と、
(a)モノオレイン酸グリセリン、(b)エタノール
び(c)水とを必須成分として含有し、かつ(a)、
(b)及び(c)の配合割合が3者の合計重量を基準と
して: (a) 10〜20重量% (c) 30〜60重量% (c) 30〜60重量% であることを特徴とする外用剤を提供するものである。
【0008】本発明の外用剤は、剤形や薬理活性物質を
幅広い範囲から目的に応じて選択することができ、しか
も、皮膚を刺激することなく薬物の皮膚透過を速やか
に、かつ著しく促進することができる。したがつて、本
発明の外用剤は製剤技術上極めて有用なものである。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0010】本発明で用いられるグリセリン脂肪酸エス
テルには、一般には炭素数12ないし20の飽和または
不飽和脂肪酸とグリセリンとのモノエステルが包含さ
れ、例えば、モノラウリン酸グリセリド、モノミリスチ
ン酸グリセリド、モノパルミチン酸グリセリド、モノス
チアリン酸グリセリド、モノアラキジン酸グリセリド等
のモノ飽和脂肪酸グリセリド:モノパルミトレイン酸グ
リセリド、モノオレイン酸グリセリド、モノリシノール
酸グリセリド、モノリノール酸グリセリド、モノリノレ
ン酸グリセリド、モノエレオステアリン酸グリセリド、
モノアラキドン酸グリセリド等のモノ不飽和脂肪酸グリ
セリドから選択される1種又は2種以上を組み合わせて
用いることができるが、中でも、モノラウリン酸グリセ
リド又はモノオレイン酸グリセリドが好ましく、特にモ
ノオレイン酸グリセリドが好ましい。
【0011】アルコール類は、低級アルコールであるこ
とが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロパノール等を挙げることができる
が、特にエタノールが適している。
【0012】また、水としては、特に制限はなく、通常
の製剤処方中に用いられる蒸留水またはイオン交換水が
好ましい。
【0013】本発明の外用剤における(a)グリセリン
モノ脂肪酸エステル、(b)アルコール類及び(c)水
の使用量は、それぞれその種類及び経皮吸収させる薬理
活性物質の種類に応じて変えることができるが、グリセ
リンモノ脂肪酸エステルは、(a)、(b)及び(c)
の合計重量を基準として、一般に1〜30重量%、好ま
しくは1〜25重量%、特に好ましくは2〜25重量%
の範囲内で用いることができる。
【0014】また、アルコール類は、(a)、(b)及
び(c)の合計重量を基準として、一般に10〜80重
量%の範囲内で用いることが好ましく、特に、グリセリ
ンモノ脂肪酸グリセリンとしてモノオレイン酸グリセリ
ンを用いる場合には10〜80重量%、そしてモノラウ
リン酸グリセリンを用いる場合には10〜70重量%の
範囲内で用いることが好ましい。
【0015】さらに、水は、(a)、(b)及び(c)
の合計重量を基準として、一般に10〜70重量%の範
囲内で用いることが好ましく、特に、モノオレイン酸グ
リセリンを用いる場合には10〜70重量%、そしてモ
ノラウリン酸グリセリンを用いる場合には25〜70重
量%の範囲内で用いることが好ましい。
【0016】グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルコー
ル類及び水を上記の割合で用い、これに目的に応じた種
々の薬理活性物質を加えて混合することにより、本発明
の外用剤とすることができる。
【0017】ここで用いることができる薬理活性物質の
種類には特に制限はなく各種の活性物質を用いることが
でき、例えば、局所麻酔薬としてのアミノ安息香酸エチ
ル、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸プロカイ
ン、リドカイン等:消炎・鎮痛・解熱剤としてのサリチ
ル酸メチル・グアイアズレン、ベンダザツク、インドメ
サシン、グリチルレチン酸、ケトプロフエン、フルルビ
プロフエン、イブプロフエン、イブフエナツク・ブフエ
キサマツク・ジクロフエナツク・ナトリイウム、ピロキ
シカム、クロタミトン、フルフエナム酸、メフエナム
酸、フエンブフエン、4−ビフエニリル酢酸等;鎮痛剤
としてのモルヒネ、コデイン、ナロルフイン、ぺンタゾ
シン、アセトアニリド、アミノピリン等;鎮痒剤として
のイクタモール、モクタール、カンフル、チモール、ジ
フエンヒドラミン、クロルフエニラミン、塩酸プロメタ
ジン、トリペレナミン、インサイペンジル等;副腎皮質
ホルモンとしてのヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチ
ゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、フルオロシノロンアセト
ニド、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノニド、フルオ
ロメソロン、プロピオン酸ベクロメタゾン、デキサメタ
ゾン、デキサメタゾンリン酸ナトリウム、酢酸デキサメ
タゾン、フルドロキソコルチド、吉草酸ペタメタゾン、
ジプロピオン酸ベタメタゾン、トリアムシノロンアセト
ニド、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、酢酸メ
チルプレドニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、プロピ
オン酸クロベタール、アムシノニド、ハルシノニド、吉
草酸酢酸プレドニゾロン、酪酸プロピオン酸ヒドロコル
チゾン;カテコールアミン類としてエピネフリン、ノル
エピネフリン、塩酸イソプロテレノール等;フエネチラ
ミン類として塩酸エフエドリン等;ベラドンナアルカロ
イド類としての硫酸アトロピン、臭化水素酸スコポラミ
ン等;サルフア剤としてのスルフアモノメトキシン、ス
ルフアメチゾール等;抗生物質としてのペニシリン類、
セフアロスポリン類、エリスロマイシン、塩酸テトラサ
イクリン、ミノサイクリン、カルバペネム類、クロラム
フエニコール、ストレプトマイシン等;抗真菌剤として
のナフチオメート、クロトリマゾール等;抗悪性腫瘍剤
としての5−フルオロウラシル、シクロホスフアミド、
ブスルフアン、アクチノマイシン等;催眠剤としてのバ
ルビタール、チオペンタール等;向精神病剤としてのク
ロルプロマジン、レゼルピン、クロルジアゼポキシド
等;抗パーキンソン病としてのクロルゾキサシン、レボ
ドパ等;強心剤としてのジギトキシン、ジゴキシン等;
抗不整脈剤としての塩酸プロカインアミド、塩酸プロプ
ラノロール等;抗狭心症剤としてのジピリダモール、亜
硝酸アミル等;抗高血圧剤としてのレゼルピン、硫酸グ
アネチジン等;紫外線抑制剤としてのパラアミノベンゾ
エートエステル等;メラニン生成抑制剤としてのハイド
ロキノン、ビタミンCエステル類、パラハイドロキシシ
ンナメート等;乾癬治療剤としての8−メトキシソラー
レン、デイスラノール等;その他、生薬成分、ビタミン
類、保湿剤、角質軟化剤等を例示することができる。
【0018】これらの薬理活性物質の配合量は特に厳密
に制限されることはなく、該活性物質の種類や活性の程
度等に応じて広範囲にわたり変えることができ、また、
本発明の外用剤中で溶解状態または懸濁状態のいずれの
状態で存在しても良好な経皮吸収の促進が得られるが、
上記(a)グリセリンモノ脂肪酸エステル、(b)、ア
ルコール類及び(c)水の合計重量に対して、一般には
0.01〜50重量%、好ましくは0.05〜30重量
%、特に好ましくは0.1〜20重量%の割合で配合す
ることができる。
【0019】また、本発明の外用剤は、さらに必要に応
じて、製剤学上通常用いられる基剤や添加剤、例えば、
親水ワセリン、精製ラノリン、吸水軟膏、加水ラノリン
等の吸水性基剤;親水軟膏等の親水性基剤;マクロゴー
ル軟膏等の水溶性基剤;流動パラフイン、セタノール、
ミツロウ、イソプロピルミリステート等の油性基剤;澱
粉、プルラン、アラビアゴム、トラガントガム、ゼラチ
ン、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の天然水溶
性高分子;カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース・ナトリウム、ポリアクリル酸(ナトリウ
ム)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等
の合成水溶性高分子;グリセリン、プロピレングリコー
ル、ソルビトール、ポリエチレングリコール等の保湿
剤;ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等のゲ
ル化剤;精製水添大豆レシチン、精製水添卵黄レシチ
ン、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸プ
ロピレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル
類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコ
ール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン(硬化)ヒ
マシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類等の
乳化剤;エデト酸ナトリウム等の安定化剤;酒石酸、乳
酸、ジイソプロパノールアミン等のpH調節剤;パラオ
キシ安息香酸エステル類、ソルビン酸等の保存剤の1種
または2種以上を配合することができ、それによつて、
チンキ剤、液体スプレー剤、ローシヨン剤、軟膏剤、ク
リーム剤、ゲル、ゾル、エアロゾルの形態に調製し、ま
た、更にテープ材、不織布等に展延してバツプ剤、プラ
スター、テープ剤とすることもできる。
【0020】上記の基剤や添加剤の配合比は特に厳密に
制限されるものではなく、製剤学上通常行われる外用剤
の処方例に則して配合することができるが、得られる外
用剤中で、(a)グリセリンモノ脂肪酸エステル、
(b)アルコール類及び(c)水の合計重量は、製剤全
重量に対して少なくとも20重量%以上であることが好
ましく、40重量%以上であることが特に好ましい。
【0021】本発明の外用剤を調製する場合、(a)グ
リセリンモノ脂肪酸エステル、(b)アルコール類及び
(c)水は、予め一体とした混合状態で用いる必要はな
く、目的とする製剤の調製工程で適宜配合し、結果的に
得られる製剤中に上記特定の配合割合で含有されていれ
ばよい。
【0022】例えば、上記(a)グリセリンモノ脂肪酸
エステル、(b)アルコール類及び(c)水に薬理活性
物質のみを配合させる場合は、グリセリンモノ脂肪酸エ
ステル、アルコール類、水及び薬理活性物質を各適量混
合し、得られる本発明の外用剤は、そのまま皮膚表面に
塗布し、または噴霧することができる。
【0023】また、クリーム剤、ゲル剤及び貼付剤は、
それ自体既知の製剤法に従つて調製することができ、例
えば後記製造例に記載の方法にしたがつて製造すること
ができる。
【0024】以上述べたとおり、本発明の外用剤は、必
須成分としてグリセリンモノ脂肪酸エステル、アルコー
ル類及び水を特定の割合で含有するものであり、この外
用剤を用いれば、広い範囲の中から選択された薬理活性
物質を速やかにかつ効率よく経皮投与することができ
る。また、本発明の外用剤は、上記3成分以外の基剤又
は添加剤が配合されていても、薬理活性物質の経皮吸収
の促進効果を失うことがない。さらに、本発明の外用剤
は、適用する皮膚表面に対して極めて低刺激性である。
【0025】以上の如き優れた特徴を有する本発明の外
用剤は、薬物の経皮投与又は局所投与を目的とする製剤
技術の分野において極めて有用である。
【0026】以下、本発明を実施例、薬理試験及び製剤
例によつて更に具体的に説明するが、これらの記載によ
つては本発明が何ら制限されるものでないことはいうま
でもない。
【0027】
【実施例】実施例1〜8 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
ラウリン酸グリセリン(ラウリン酸:炭素数12)を用
い、これにエタノールと水を後記第1表に記載する各種
割合で混合し、この混合物に塩酸プロプラノロールを1
重量%となるように加えて、本発明の外用剤(実施例1
〜8)を調製した。
【0028】実施例9〜18 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
オレイン酸グリセリン(オレイン酸:炭素数18、二重
結合2)を用い、これにエタノールと水を後記第2表に
記載する各種割合で混合し、この混合物に塩酸プロプラ
ノロールを1重量%となるように加えて、本発明の外用
剤(実施例9〜18)を調製した。
【0029】実施例19 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
オレイン酸グリセリン(オレイン酸:炭素数18、二重
結合2)を用い、これにエタノールと水を後記第3表に
記載する割合で混合し、この混合物に4−ビフエニリル
酢酸を2重量%となるように加えて、本発明の外用剤
(実施例19)を調製した。
【0030】実施例20 モノオレイン酸グリセリン10重量%、エタノール60
重量%及び水30重量%を混合し、この混合物に酪酸ヒ
ドロコルチゾンを1重量%となるように加えて、本発明
の外用剤(実施例20)を調製した。
【0031】実施例21 モノオレイン酸グリセリン10重量%、エタノール60
重量%及び水30重量%を混合し、この混合物に塩酸リ
ドカインを1重量%となるように加えて、本発明の外用
剤(実施例21)を調製した。
【0032】実施例22 モノオレイン酸グリセリン10重量%、エタノール60
重量%及び水30重量%を混合し、この混合物にジクロ
フエナツク・ナトリウムを2重量%となるように加え
て、本発明の外用剤(実施例22)を調製した。
【0033】実施例23 モノオレイン酸グリセリン10重量%、エタノール60
重量%及び水30重量%を混合し、この混合物に塩酸プ
ロメタジンを1重量%となるように加えて、本発明の外
用剤(実施例23)を調製した。
【0034】実施例24 モノオレイン酸グリセリン10重量%、エタノール60
重量%及び水30重量%を混合し、この混合物に亜硝酸
アミルを5重量%となるように加えて、本発明の外用剤
(実施例24)を調製した。
【0035】
【参考例】参考例1〜9 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
ラウリン酸グリセリン(ラウリン酸:炭素数12)を用
い、これにエタノールと水を後記第1表に記載する各種
割合で混合し、各混合物に塩酸プロプラノロールを1重
量%となるように加えて、外用剤(参考例1〜9)を調
製した。
【0036】参考例10 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
オレイン酸グリセリン(オレイン酸:炭素数18、二重
結合2)を用い、これにエタノールを後記第2表に記載
する各種割合で混合し、得られた混合物に塩酸プロプラ
ノロールを1重量%となるように加えて、外用剤(参考
例10)を調製した。
【0037】参考例11 エタノールと水を後記第3表に記載する割合で混合し、
この混合物に4−ビフエニリル酢酸を2重量%となるよ
うに加えて、外用剤(参考例11)を調製した。
【0038】参考例12〜22 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
カプリル酸グリセリン(カプリル酸:炭素数8)を用
い、これにエタノールと水を後記第4表に記載する各種
割合で混合し、各混合物に塩酸プロプラノロールを1重
量%となるように加えて、外用剤(参考例12〜22)
を調製した。
【0039】参考例23〜28 グリセリンモノ脂肪酸エステル(GMFE)としてモノ
カプリン酸グリセリン(カプリン酸:炭素数10)を用
い、これにエタノールと水を後記第5表に記載する各種
割合で混合し、各混合物に塩酸プロプラノロールを1重
量%となるように加えて、外用剤(参考例23〜28)
を調製した。
【0040】参考例29 トリカプリル酸グリセリン50重量%、エタノール50
重量%及び塩酸プロプラノロール1重量%を混合し、外
用剤(参考例29)を得た。
【0041】
【薬理試験】皮膚透過性試験(1) 方法:雌性ヘアレスラツトの腹部摘出皮膚をフランツ
(Franz)型拡散セル(有効拡散面積:3.14c
2)に挟み、角質層側に被験試料を、真皮側にpH7.
0の1/30M等張リン酸緩衝液を加えて、被験試料中
の薬物の透過性を評価した。透過性は、緩衝液中の薬物
を経時的にHPLCを用いて定量し、単位面積及び単位
時間内の薬物の透過量からFlux値(μg/cm2
hr)を求め、比較した。
【0042】被験試料としては、上記実施例1〜18で
得られた本発明の外用剤及び参考例1〜28で得られた
外用剤を各1g用いた。
【0043】結果: (1)実施例1〜8及び参考例1〜9の結果を下記第1
表に示す。
【0044】
【表1】
【0045】上記の結果から明らかなとおり、本発明の
外用剤は塩酸プロプラノロールの良好な皮膚透過を示し
た。
【0046】(2)実施例9〜18及び参考例10の結
果を下記第2表に示す。
【0047】
【表2】
【0048】上記の結果から明らかなとおり、本発明の
外用剤は塩酸プロプラノロールの顕著な皮膚透過を示し
た。
【0049】(3)実施例19及び参考例11の結果を
下記第3表に示す。
【0050】
【表3】
【0051】上記の結果から明らかなとおり、本発明の
外用剤は4−ビフエニリル酢酸の顕著な皮膚透過を示し
た。
【0052】(3)参考例12〜22の結果を第4表に
示す。
【0053】
【表4】
【0054】(4)参考例23〜28の結果を第5表に
示す。
【0055】
【表5】
【0056】皮膚透過性試験(2) 方法:被験試料として実施例12で得られた本発明の外
用剤と参考例29の外用剤とを用いて、外用剤を皮膚へ
塗布してから薬物の透過が始まるまでの時間(ラグタイ
ム)を比較した。試験は、上記「皮膚透過性試験
(1)」に準じた方法で行つた。
【0057】結果:結果を下記第6表に示す。
【0058】
【表6】
【0059】上記の結果から明らかなとおり、本発明の
外用剤は薬物の皮膚透過が始まるまでの時間を顕著に短
縮した。
【0060】皮膚刺激性試験 方法:被験試料1gを、成人男子5名の左上腕内側部に
夫々塗布し6時間放置後水で洗い流し、塗布部の異常の
有無を確認した。
【0061】結果:被験試料として本発明の外用剤(実
施例12)を用いた場合、塗布部には、発赤等の異常は
何ら認められなかつた。一方、被験試料として参考例1
0の外用剤を用いた場合、被験者2名に発赤が認められ
た。
【0062】以上の結果から、本発明の外用剤は皮膚刺
激性が極めて低いことが明らかである
【0063】
【製造例】 製造例1:クリーム剤 酢酸ヒドロコルチゾン 1.0g 流動パラフイン 10.0g セタノール 5.0g ミツロウ 5.0g イソプロピルミリステート 5.0g モノステアリン酸グリセリン 3.0g ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2.0g モノオレイン酸グリセリン 10.0g プロピレングリコール 5.0g エタノール 25.0g 精製水 29.9g メチルパラベン 0.1g 流動パラフイン10.0g、セタノール5.0g、ミツロ
ウ5.0g、イソプロピルミリステート5.0g、モノス
テアリン酸グリセリン3.0g、ポリオキシエチレン
(20)セチルエーテル2.0g、モノオレイン酸グリ
セリン20.0gを80℃に加温して溶解し油相とす
る。一方、酢酸ヒドロコルチゾン1.0g、プロピレン
グリコール5.0g、精製水29.9g、メチルパラベン
0.1gを80℃に加温して溶解し水相とする。油相を
撹拌しながら徐々に水相を加えた後、撹拌下30℃まで
冷却し、クリーム剤を得た。
【0064】 製剤例2:ゲル剤 4−ビフエニリル酢酸 1g カルボキシビニルポリマー 1g ジイソプロパノールアミン 2g モノオレイン酸グリセリン 5g エタノール 40g プロピレングリコール 10g 精製水 41g 4−ビフエニリル酢酸1gを精製水10g、エタノール
40g、モノオレイン酸グリセリン5g、ジイソプロパ
ノールアミン20gの混合液に溶解する。カルボキシビ
ニルポリマー1gを精製水31gに分散させたものに、
先の混合液及びプロピレングリコール10gを加え、均
一になるまで撹拌してゲル剤を得た。
【0065】 製剤例3:貼付剤 塩酸プロプラノロール 1.0g ポリアクリル酸ナトリウム 8.0g カルボキシメチルセルロース・ナトリウム 2.0g ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート 0.7g グリセリン 27.0g モノオレイン酸グリセリン 10.0g 酒石酸 0.5g 精製水 30.6g エタノール 20.0g エデト酸ナトリウム 0.2g ポリアクリル酸ナトリウム8.0g、カルボキシメチル
セルロース・ナトリウム2.0g、ジヒドロキシアルミ
ニウムアミノアセテート0.7gをグリセリン27.0g
に分散させてグリセリン分散液を調製する。別に、酒石
酸0.5g、塩酸プロプラノロール1.0gを精製水3
0.6gとエタノール25.0gの混合液に溶解した後、
これをグリセリン分散液に加えて、均一になるまで撹拌
する。得られた混合物を不織布に展延して剥離性プラス
チツクフイルムを張り合せた後所定の面積に切断して、
シート状の貼付剤を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−234314(JP,A) 特開 平3−109321(JP,A) 特開 平2−207018(JP,A) 特開 平1−290616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 47/14 A61K 9/06 A61K 9/08 A61K 9/70 A61K 47/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬理活性物質と、(a)モノオレイン酸
    グリセリン、(b)エタノール及び(c)水とを必須成
    分として含有し、かつ(a)、(b)及び(c)の配合
    割合が3者の合計重量を基準として: (a) 10〜20重量% (c) 30〜60重量% (c) 30〜60重量% であることを特徴とする外用剤。
  2. 【請求項2】 (a)モノオレイン酸グリセリン
    (b)エタノール及び(c)水の合計重量が、製剤全重
    量に対して少なくとも20%以上であることを特徴とす
    る請求項に記載の外用剤。
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