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JP3470326B2 - 画像符号化方法 - Google Patents

画像符号化方法

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JP3470326B2
JP3470326B2 JP18241395A JP18241395A JP3470326B2 JP 3470326 B2 JP3470326 B2 JP 3470326B2 JP 18241395 A JP18241395 A JP 18241395A JP 18241395 A JP18241395 A JP 18241395A JP 3470326 B2 JP3470326 B2 JP 3470326B2
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Japan
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JP18241395A
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淳 村山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • G06T9/20Contour coding, e.g. using detection of edges

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化方法
関する。特に、画像の特徴点に関する情報を符号化して
得られる符号化データのデータ量を低減することができ
るようにした画像符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、画像を、限られた伝送帯域下
で伝送する装置や、限られた蓄積容量を持つ記録媒体
(メディア)への記録を行う装置などにおいては、画像
データをより少ない符号語で効率的に圧縮するための高
能率符号化方式が採用されている。画像の高能率符号化
方式としては、例えば入力画像をDCT(離散コサイン
変換)によって直交変換し、各周波数帯域ごとに、人間
の視覚特性にしたがった適応量子化を行う方式や、ウエ
ーブレット基底(ウエーブレット変換)により画像をサ
ブバンドに分割し、それぞれのバンドごとに重み付けを
して符号化する方式などが知られている。これらの符号
化方式によれば、視覚的に歪みが目立ちにくく、また、
高圧縮率を実現することができる。
【0003】しかしながら、これらの符号化方式におい
ては、さらに圧縮率を向上させようとすると、いわゆる
ブロック歪みなどの、視覚上好ましくない影響が顕著に
なる。
【0004】そこで、高圧縮率下でも視覚上有害な歪み
が生じない符号化方式として、例えば画像の構造の特徴
的な点(特徴点)(例えば、エッジを構成する点(画
素)など)を抽出し、その特徴点における画像データを
効率的に符号化する、画像の特徴点検出による構造抽出
符号化方式がなどが知られている。
【0005】図28は、構造抽出符号化方式により画像
を圧縮符号化する、従来の画像符号化装置の一例の構成
を示している。ディジタル化された画像データは、量子
化器11および2次元変化点検出回路10に入力され
る。量子化器11では、画像データが量子化され、これ
により量子化係数とされる。この量子化係数は、チェー
ン(チェイン)符号化回路(Chain Coder)12に供給
される。また、2次元変化点検出回路10では、入力さ
れた画像データが特徴点かどうかが検出され、入力され
た画像データが、特徴点である場合には、例えば値が1
の特徴点データが、特徴点でない場合には、例えば値が
0の特徴点データが、チェーン符号化回路12にそれぞ
れ出力される。
【0006】そして、量子化器11における量子化処理
と、2次元変化点検出回路10における特徴点の検出処
理とが、1フレームの画像データについて終了すると、
チェーン符号化回路12において、特徴点データが1の
点(画素)についての位置情報(特徴点の位置(座
標))がチェーン符号化され、さらに特徴点の量子化係
数(特徴点として検出された画素における画像データの
量子化係数)と多重化されて、チェーン符号化データと
される。このチェーン符号化データは、バッファ(バッ
ファメモリ)14に供給されて、一旦記憶された後、図
示せぬ記録媒体に記録され、あるいは伝送路に出力され
る。なお、チェーン符号化データは、バッファ14に一
旦記憶されることで、そのデータ量の平滑化がなされ、
これにより、記録媒体または伝送路には、ほぼ一定のデ
ータレートで、チェーン符号化データが出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2次元変化
点検出回路10における特徴点の検出は、基本的に、画
像データに対して微分処理を施すオペレータ(微分オペ
レータ)を用いて行われるが、微分オペレータによれ
ば、画像中の少しの起伏でも特徴点として検出される。
このため、例えば図29(A)に示すような、僅かな起
伏の連続するようなテクスチャの領域(このような領域
を、以下、適宜、テクスチャ領域という)(図29
(A)(後述する図24(A)においても同様)では、
例えば色の濃いまたは淡い部分が、それぞれ輝度の高い
または低い部分を表している)において、同図(B)に
示すように、多数の点(画素)が、特徴点(図中、斜線
を付してある部分)として検出される課題があった。
【0008】即ち、テクスチャ領域内部を構成する点
(画素)は、視覚的にはそれほど重要なものではないの
にも拘らず、このような点に関する情報が、チェーン符
号化データに含められるため、そのデータ量が増加する
課題があった。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、構造抽出符号化方式により画像を圧縮符
号化することにより発生するデータのデータ量を低減す
ることができるようにするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像符号
方法は、画像の特徴点と、特徴点以外の点とからなる
2値画像のうち、特徴点の周囲の点を特徴点に変換した
2値画像である膨張2値画像を生成する生成ステップ
と、膨張2値画像の変化点を検出する変化点検出ステッ
と、画像を構成する点が、変化点に近接する度合いを
表す近接度を算出する算出ステップと、画像の特徴点か
ら、近接度が所定の閾値以上のものを選択する選択ステ
ップと、選択ステップにおいて選択された特徴点に関す
る情報を符号化する符号化ステップとを備えることを特
徴とする。
【0011】
【0012】
【0013】本発明の第2の画像符号化方法は、画像の
特徴点に関する情報を符号化し、符号化データを出力す
る符号化ステップと、画像の特徴点と、特徴点以外の点
とからなる2値画像のうち、特徴点の周囲の点を特徴点
に変換した2値画像である膨張2値画像を生成する生成
ステップと、膨張2値画像の変化点を検出する変化点検
ステップと、符号化データに基づいて、画像の特徴点
を結ぶチェーンを検出するチェーン検出ステップと、チ
ェーンが、変化点に近接する度合いを表す近接度を算出
する算出ステップと、符号化データから、その符号化デ
ータに対応するチェーンの近接度が所定の閾値以上のも
のを選択して出力する選択ステップとを備えることを特
徴とする。
【0014】
【0015】
【0016】本発明の第1の画像符号化方法において
は、画像の特徴点と、特徴点以外の点とからなる2値画
像のうち、特徴点の周囲の点を特徴点に変換した2値画
像である膨張2値画像が生成され、膨張2値画像の変化
点が検出される。さらに、画像を構成する点が、変化点
に近接する度合いを表す近接度が算出され、画像の特徴
点から、近接度が所定の閾値以上のものが選択される。
そして、その選択された特徴点に関する情報が符号化さ
れる。
【0017】
【0018】本発明の第2の画像符号化方法において
は、画像の特徴点に関する情報が符号化され、符号化デ
ータが出力される。さらに、画像の特徴点と、特徴点以
外の点とからなる2値画像のうち、特徴点の周囲の点を
特徴点に変換した2値画像である膨張2値画像が生成さ
れ、膨張2値画像の変化点が検出される。また、符号化
データに基づいて、画像の特徴点を結ぶチェーンが検出
され、チェーンが、変化点に近接する度合いを表す近接
度が算出される。そして、符号化データから、その符号
化データに対応するチェーンの近接度が所定の閾値以上
のものが選択されて出力される。
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】図1は、本発明を適用した画像符号化装置
の第1実施例の構成を示している。なお、図中、図28
における場合と対応する部分については、同一の符号を
付してある。
【0025】従って、この画像符号化装置においては、
2次元変化点検出回路10からは、入力された画像デー
タ(その画像データを有する画素)が特徴点であるかど
うかに対応した特徴点データが出力される一方、量子化
器11からは、画像データを量子化して得られる量子化
係数が出力される。
【0026】特徴点データは、変化点スレッショルド回
路13を介してチェーン符号化回路12に供給され、量
子化係数は、そのままチェーン符号化回路12に供給さ
れる。ここで、変化点スレッショルド回路13では、特
徴点データのうち、視覚的な重要度の低い特徴点につい
ての特徴点データの値が1から0に変更され、これによ
り、値が1の特徴点データの数が少なくされる。
【0027】チェーン符号化回路12では、前述したよ
うに、特徴点データが1の点(画素)についての位置情
報がチェーン符号化され、さらに特徴点の量子化係数と
多重化されて、チェーン符号化データとされる。
【0028】従って、変化点スレッショルド回路13に
おいて、値が1の特徴点データの数が少なくされるの
で、チェーン符号化データのデータ量を低減することが
できる。
【0029】図2は、図1の2次元変化点検出回路10
の構成例を示している。画像データは、フレームバッフ
ァ41に供給され、一旦記憶される。フレームバッファ
41に、1フレーム分の画像データが記憶されると、そ
の画像データは、フレームバッファ41から読み出さ
れ、フィルタ(ローパスフィルタ)42に供給されて、
そこでフィルタリング(平滑化)される。その後、画像
データは、例えば、いわゆるラインスキャン順に、乗算
器43、1サンプル遅延回路(D)44、乗算器53、
および1ライン遅延回路(LD)54に供給される。
【0030】乗算器43では、画像データに、−1が乗
算され、加算器45に出力され、1サンプル遅延回路4
4では、画像データが1サンプル分だけ遅延されて、加
算器45に出力される。加算器45では、乗算器43の
出力と、1サンプル遅延回路44の出力とが加算され
る。従って、第nサンプル目の画像データを現画像デー
タとし、x(n)と表すとすると、乗算器43、1サン
プル遅延回路44、および加算器45では、1サンプル
前の画像データx(n−1)(本実施例では、画像デー
タは、上述したように、ラインスキャン順にフィルタ4
2から出力されるから、1サンプル前の画像データx
(n−1)は、現画像データx(n)の画素の左に隣接
する画素の画像データということになる)と、現画像デ
ータx(n)との差分x(n−1)−x(n)が演算さ
れる。
【0031】ここで、以下、適宜、加算器45の出力
を、横方向振幅傾度という。
【0032】加算器45から出力された横方向振幅傾度
は、2つに分けられて、いずれも乗算器46に入力され
る。乗算器46では、2つの横方向振幅傾度が乗算さ
れ、即ち、横方向振幅傾度が自乗され(以下、適宜、横
方向振幅傾度の自乗値を、横方向振幅傾度電力とい
う)、加算器47および1サンプル遅延回路48に供給
される。
【0033】加算器47には、横方向振幅傾度電力の
他、所定の閾値−T1が供給されるようになされてお
り、そこでは、横方向振幅傾度電力に閾値−T1が加算
される。即ち、加算器47では、横方向振幅傾度電力と
閾値T1との差分がとられる。この差分値は、乗算器5
0に供給される。
【0034】また、1サンプル遅延回路48では、横方
向振幅傾度電力が1サンプル分だけ遅延され、加算器4
9に供給される(以下、適宜、1サンプル分だけ遅延さ
れた横方向振幅傾度電力を、遅延横方向振幅傾度電力と
いう)。加算器49には、横方向振幅傾度電力の他、所
定の閾値−T1が供給されるようになされており、そこ
では、遅延横方向振幅傾度電力に閾値−T1が加算され
る。即ち、加算器49では、加算器47における場合と
同様に、遅延横方向振幅傾度電力と閾値T1との差分が
とられる。この差分値は、乗算器50に供給される。
【0035】乗算器50では、加算器47の出力と加算
器49の出力とが乗算され、コンパレータ51に出力さ
れる。コンパレータ51では、乗算器50の出力が0と
比較され、その出力が0以上のとき、または0未満のと
き、それぞれ0または1が、ORゲート52に出力され
る。
【0036】ここで、加算器47または49からそれぞ
れ出力される横方向振幅傾度電力と閾値T1との差分
値、または遅延横方向振幅傾度電力と閾値T1との差分
値は、(x(n−1)−x(n))2−T1、または
(x(n−2)−x(n−1))2−T1と表すことが
できる。従って、コンパレータ51からは、横方向振幅
傾度電力(x(n−1)−x(n))2および遅延横方
向振幅傾度電力(x(n−2)−x(n−1))2が、
ともに閾値T1より大きい場合か、閾値T1より小さい
場合、またはそのうちのいずれか一方が0の場合に、0
が出力され、一方が閾値T1より小さく、他方が閾値T
1より大きい場合に、1が出力されることになる。
【0037】即ち、コンパレータ51からは、画素を水
平方向(横方向)(x軸方向)に見た場合において、画
素値の変化の割合(画素値の空間的な微分値)が大きく
変わるときに、1が出力される。
【0038】一方、乗算器53では、画像データに、−
1が乗算され、加算器55に出力され、1ライン遅延回
路54では、画像データが1ライン分だけ遅延されて、
加算器55に出力される。加算器55では、乗算器53
の出力と、1ライン遅延回路54の出力とが加算され
る。従って、1ラインの画素数を、LHとすると、乗算
器53、1ライン遅延回路54、および加算器55で
は、1ライン前の画像データx(n−LH)(本実施例
では、画像データは、上述したように、ラインスキャン
順にフィルタ42から出力されるから、1ライン前の画
像データx(n−LH)は、現画像データx(n)の画
素の上に隣接する画素の画像データということになる)
と、現画像データx(n)との差分x(n−LH)−x
(n)が演算される。
【0039】ここで、以下、適宜、加算器55の出力
を、縦方向振幅傾度という。
【0040】加算器55から出力された縦方向振幅傾度
は、2つに分けられて、いずれも乗算器56に入力され
る。乗算器56では、2つの縦方向振幅傾度が乗算さ
れ、即ち、縦方向振幅傾度が自乗され(以下、適宜、縦
方向振幅傾度の自乗値を、縦方向振幅傾度電力とい
う)、加算器57および1ライン遅延回路58に供給さ
れる。
【0041】加算器57には、縦方向振幅傾度電力の
他、所定の閾値−T1が供給されるようになされてお
り、そこでは、縦方向振幅傾度電力に閾値−T1が加算
され、乗算器60に供給される。また、1ライン遅延回
路58では、縦方向振幅傾度電力が1ライン分だけ遅延
され、加算器59に供給される(以下、適宜、1ライン
分だけ遅延された縦方向振幅傾度電力を、遅延縦方向振
幅傾度電力という)。加算器59には、縦方向振幅傾度
電力の他、所定の閾値−T1が供給されるようになされ
ており、そこでは、縦延横方向振幅傾度電力に閾値−T
1が加算され、乗算器60に供給される。
【0042】乗算器60では、加算器57の出力と加算
器59の出力とが乗算され、コンパレータ61に出力さ
れる。コンパレータ61では、乗算器60の出力が0と
比較され、その出力が0以上のとき、または0未満のと
き、それぞれ0または1が、ORゲート52に出力され
る。
【0043】ここで、加算器57または59からそれぞ
れ出力される縦方向振幅傾度電力と閾値T1との差分値
(閾値−T1との加算値)、または遅延縦方向振幅傾度
電力と閾値T1との差分値(閾値−T1との加算値)
は、(x(n−LH)−x(n))2−T1、または(x
(n−2LH)−x(n−LH))2−T1と表すことが
できる。従って、コンパレータ61からは、縦方向振幅
傾度電力(x(n−LH)−x(n))2および遅延縦方
向振幅傾度電力(x(n−2LH)−x(n−LH))2
が、ともに閾値T1より大きい場合か、閾値T1より小
さい場合、またはそのうちのいずれか一方が0の場合
に、0が出力され、一方が閾値T1より小さく、他方が
閾値T1より大きい場合に、1が出力されることにな
る。
【0044】即ち、コンパレータ61からは、画素を垂
直方向(縦方向)(y軸方向)に見た場合において、画
素値の変化の割合が大きく変わるときに、1が出力され
る。
【0045】ORゲート52では、コンパレータ51の
出力と、コンパレータ61の出力とのOR(論理和)が
計算され、これが特徴点データとして出力される。従っ
て、水平方向または垂直方向の画素値の変化の割合が大
きく変わる画素については、値が1の特徴点データが出
力され、画素値の変化の割合が大きく変わらない画素に
ついては、値が0の特徴点データが出力されることにな
る。
【0046】次に、図3は、図1の2次元変化点検出回
路10の他の構成例を示している。この2次元変化点検
出回路10は、2次元変化点強度/最大変化方向計算回
路71および変化点検出回路72で構成されている。2
次元変化点強度/最大変化方向計算回路71では、画像
を構成する各画素について、画像データから、画素値が
最も大きく変化する方向(最大変化方向)と、その最大
変化方向への画素値の変化量に対応する値(変化強度)
とが計算され、変化点検出回路72に出力される。変化
点検出回路72では、最大変化方向および変化強度に基
づき、画像を構成する各画素について、その画素が特徴
点であるかどうかを判定し、特徴点であると判定した画
素については1を、特徴点でないと判定した画素につい
ては0を、それぞれ特徴点データとして出力する。
【0047】図4は、図3の2次元変化点強度/最大変
化方向計算回路71の構成例を示している。画像データ
は、フレームバッファ81に供給され、一旦記憶され
る。フレームバッファ81に、1フレーム分の画像デー
タが記憶されると、その画像データは、フレームバッフ
ァ81から読み出され、フィルタ(ローパスフィルタ)
82に供給されて、そこでフィルタリングされる。その
後、画像データは、例えば、いわゆるラインスキャン順
に、乗算器83、1サンプル遅延回路(D)84、乗算
器93、および1ライン遅延回路(LD)94に供給さ
れる。
【0048】ここで、図4の乗算器83、1サンプル遅
延回路84、および加算器85でなるブロックは、図2
に示した乗算器43、1サンプル遅延回路44、および
加算器45でなるブロックと同様に構成されている。ま
た、図4の乗算器93、1ライン遅延回路94、および
加算器95でなるブロックは、図2に示した乗算器5
3、1ライン遅延回路54、および加算器55でなるブ
ロックと同様に構成されている。
【0049】従って、加算器85または95からは、図
2の加算器45または55における場合と同様に、横方
向振幅傾度または縦方向振幅傾度がそれぞれ出力され
る。
【0050】この横方向振幅傾度および縦方向振幅傾度
は、最大変化方向計算回路87に供給される。最大変化
方向計算回路87では、横方向振幅傾度または縦方向振
幅傾度を、それぞれAまたはBと表すとすると、C=a
rctan(B/A)(tan-1(B/A))が計算さ
れ、その計算結果(角度)(方向)Cに応じて、図5
(A)に示すような値を、最大変化方向として出力す
る。
【0051】ここで、図5(A)から、最大変化方向
は、図5(B)に示すような方向を表す。即ち、値が0
の最大変化方向は、いま処理の対象としている画素(処
理対象の画素)(図5(B)において斜線を付してある
部分)の左および右方向を表し、値が1の最大変化方向
は、処理対象の画素の左下および右上方向を表す。さら
に、値が2の最大変化方向は、処理対象の画素の上およ
び下方向を表し、値が3の最大変化方向は、処理対象の
画素の右下および左上方向を表す。つまり、値が0の最
大変化方向は、左に隣接する画素P1および右に隣接す
る画素P6の方向を表し、値が1の最大変化方向は、左
下に隣接する画素P2および右上に隣接する画素P5の
方向を表す。さらに、値が2の最大変化方向は、上に隣
接する画素P3および下に隣接する画素P4の方向を表
し、値が3の最大変化方向は、右下に隣接する画素P7
および左上に隣接する画素P0の方向を表す。
【0052】次に、図4において、乗算器83、1サン
プル遅延回路84、加算器85、および乗算器86でな
るブロックは、図2に示した乗算器43、1サンプル遅
延回路44、加算器45、および乗算器46でなるブロ
ックと同様に構成されている。また、図4の乗算器9
3、1ライン遅延回路94、加算器95、および乗算器
96でなるブロックは、図2に示した乗算器53、1ラ
イン遅延回路54、加算器55、および乗算器56でな
るブロックと同様に構成されている。
【0053】従って、乗算器86または96からは、図
2の乗算器46または56における場合と同様に、横方
向振幅傾度電力または縦方向振幅傾度電力がそれぞれ出
力される。
【0054】この横方向振幅傾度電力および縦方向振幅
傾度電力は、加算器97に供給される。加算器97で
は、横方向振幅傾度電力と縦方向振幅傾度電力とが加算
され、その加算結果が、変化強度として出力される。
【0055】以上のようにして求められた最大変化方向
および変化強度は、上述したように、変化点検出回路7
2(図3)に供給される。
【0056】図6は、図3の変化点検出回路72の構成
例を示している。変化強度または最大変化方向は、フレ
ームバッファ101または102にそれぞれ供給されて
記憶される。フレームバッファ101または102に、
1フレーム分の変化強度または最大変化方向が記憶され
ると、セレクタ103は、フレームバッファ102か
ら、最大変化方向を、例えばラインスキャン順に順次読
み出し、各最大変化方向について、次のような処理を行
う。
【0057】即ち、セレクタ103は、処理対象の画素
についての最大変化方向を、フレームバッファ102か
ら読み出すと、その最大変化方向に基づいて、図7に示
すような画素を、第1および第2最大変化方向候補点と
する。即ち、最大変化方向が、処理対象画素の左および
右方向を表す0である場合、図5(B)に示したよう
に、その左に隣接する画素P1または右に隣接する画素
P6が、それぞれ第1または第2最大変化方向候補点と
される。また、最大変化方向が、処理対象画素の左下お
よび右上方向を表す1である場合、その左下に隣接する
画素P2または右上に隣接する画素P5が、それぞれ第
1または第2最大変化方向候補点とされる。さらに、最
大変化方向が、処理対象画素の上および下方向を表す2
である場合、その上に隣接する画素P3または下に隣接
する画素P4が、それぞれ第1または第2最大変化方向
候補点とされる。同様に、最大変化方向が、処理対象画
素の左上および右下方向を表す3である場合、その左上
に隣接する画素P0または右下に隣接する画素P7が、
それぞれ第1または第2最大変化方向候補点とされる。
【0058】さらに、セレクタ103は、第1および第
2最大変化方向候補点である画素についての変化強度が
記憶されているアドレスをフレームバッファ101に出
力することで、それらの画素についての変化強度を、フ
レームバッファ101から読み出す。この第1または第
2最大変化方向候補点の変化強度は、加算器104また
は105にそれぞれ供給される。
【0059】加算器104には、第1最大変化方向候補
点の変化強度の他、所定の閾値−T2が供給されるよう
になされており、そこでは、第1最大変化方向候補点の
変化強度に閾値−T2が加算される。即ち、加算器10
4では、第1最大変化方向候補点の変化強度と閾値T2
との差分がとられる。この差分値は、乗算器106に供
給される。
【0060】一方、加算器105にも、第2最大変化方
向候補点の変化強度の他、所定の閾値−T2が供給され
るようになされており、そこでは、第2最大変化方向候
補点の変化強度に閾値−T2が加算される。即ち、加算
器105においても、加算器104における場合と同様
に、第2最大変化方向候補点の変化強度と閾値T2との
差分がとられる。そして、この差分値も、乗算器106
に供給される。
【0061】乗算器106では、加算器104の出力と
加算器105の出力とが乗算され、コンパレータ107
に出力される。コンパレータ107では、乗算器106
の出力が0と比較され、その出力が0以上のとき、また
は0未満のとき、それぞれ0または1が、特徴点データ
として出力される。
【0062】従って、この場合、コンパレータ107か
らは、第1および第2最大変化方向候補点の変化強度
が、ともに閾値T2より大きい場合か、閾値T2より小
さい場合、またはそのうちのいずれか一方が0の場合
に、0が出力され、一方が閾値T2より小さく、他方が
閾値T2より大きい場合に、1が出力されることにな
る。即ち、最大変化方向の画素値の変化の割合が大きく
変わる画素については、値が1の特徴点データが出力さ
れ、最大変化方向の画素値の変化の割合が大きく変わら
ない画素については、値が0の特徴点データが出力され
ることになる。
【0063】次に、図8は、図1のチェーン符号化回路
12の構成例を示している。量子化器11からの量子化
係数は、係数フレームバッファ21に供給されて記憶さ
れる。なお、係数フレームバッファ21では、画像上の
点(i,j)における画像データの量子化係数Qijが、
例えば図9に示すように、上位アドレスまたは下位アド
レスが、それぞれiまたはjで表されるアドレスに記憶
されるようになされている(但し、iまたはjそれぞれ
は、例えば画像を構成する画素(点)の水平方向(x軸
方向)または水平方向(y軸方向)の座標を表す)。
【0064】また、変化点スレッショルド回路13から
の特徴点データは、マスクフレームバッファ22に供給
されて記憶される。なお、マスクフレームバッファ22
においても、上述の係数フレームバッファ21における
場合と同様にして、特徴点データが記憶される。
【0065】係数フレームバッファ21またはマスクフ
レームバッファ22に、1フレーム分の量子化係数また
は特徴点データが、それぞれ記憶されると、方向探索器
23において、図10に示すフローチャートにしたがっ
た処理が行われる。
【0066】即ち、まず最初に、ステップS1におい
て、状態レジスタ24,X座標レジスタ25、およびY
座標レジスタ26が、0に初期化され、ステップS2に
進み、状態レジスタ24の記憶値が0であるか否かが判
定される。ステップS2において、状態レジスタ24の
記憶値が0であると判定された場合、ステップS3に進
み、未処理の座標があるかどうかが判定される。即ち、
方向探索器23は、後述するステップS4において、X
座標レジスタ25またはY座標レジスタ26それぞれ
に、1フレームの画像を構成する画素のxまたはy座標
を、例えばラインスキャン順(左から右、そして上から
下方向)にセットするようになされており、ステップS
3では、X座標レジスタ25またはY座標レジスタ26
それぞれに、画像をラインスキャン順に見た場合に、最
後に位置する画素のxまたはy座標がセットされている
かどうかが判定される(例えば、1フレームの画像が6
40×400画素でなる場合は、X座標レジスタ25ま
たはY座標レジスタ26それぞれに、640または40
0がセットされているかどうかが判定される)。
【0067】ステップS3において、未処理の座標があ
ると判定された場合、ステップS4に進み、画像をライ
ンスキャン順に見て最初に現れる未処理の座標(x,y
座標それぞれ)が、X座標レジスタ25,Y座標レジス
タ26にセットされる。従って、係数フレームバッファ
21またはマスクフレームバッファ22に、1フレーム
分の量子化係数または特徴点データがそれぞれ記憶され
た直後は、X座標レジスタ25およびY座標レジスタ2
6には、いずれも0がセットされる。
【0068】ここで、チェーン符号化回路12では、X
座標レジスタ25およびY座標レジスタ26の記憶値に
対応する座標の画素が、最初に処理の対象となるが、こ
のように処理の対象となる(なっている)画素を、以
下、適宜、注目画素という。
【0069】その後、ステップS5に進み、注目画素に
対応する特徴点データが、マスクフレームバッファ22
から読み出され(注目画素のx座標またはy座標をそれ
ぞれ上位アドレスまたは下位アドレスとするアドレスか
ら、特徴点データが読み出され)、それが1であるかど
うかが判定される。ステップS5において、特徴点デー
タが1でないと判定された場合(0であると判定された
場合)、即ち、注目画素が特徴点ではない場合、ステッ
プS2に戻る。また、ステップS5において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS6に進み、探索X座標レジ
スタ27または探索Y座標レジスタ28に、X座標レジ
スタ25またはY座標レジスタ26に記憶されている値
がセットされる。さらに、ステップS6では、3ビット
カウンタ29が0に初期化される。なお、3ビットカウ
ンタ29は、3ビットで表すことのできる数、即ち、例
えば0乃至7(23−1)をカウントすることができる
ようになされている。
【0070】そして、方向探索器23では、ステップS
7において、値が1(Hレベル)の有効データ選択信号
が出力される。なお、有効データ選択信号は、通常は、
0(Lレベル)とされている。また、有効データ選択信
号は、ラッチ回路34、セレクタ36、およびマルチプ
レクサ37に供給されるようになされている。さらに、
有効データ選択信号は、0から1にされた後、1クロッ
ク分の時間が経過すると、再び0にされるようになされ
ている。
【0071】さらに、ステップS7では、探索X座標レ
ジスタ27および探索Y座標レジスタ28に記憶されて
いる座標が読み出され、開始点座標として、セレクタ3
6に出力される。また、ステップS7では、状態レジス
タ24に1がセットされるとともに、マスクフレームバ
ッファ22に記憶されている、注目画素に対応する、値
が1の特徴点データが0に書き換えられて、ステップS
2に戻る。
【0072】ここで、セレクタ36には、方向探索器2
3から有効データ選択信号および開始点座標が供給され
る他、状態レジスタ24の記憶値、ROM(Direction
ROM)33の出力、および方向変化信号発生器35の出
力が供給されるようになされている。そして、セレクタ
36は、値が1の有効データ選択信号を受信すると、状
態レジスタ24の記憶値を参照し、それが0である場合
には、方向探索器23からの開始点座標、ROM33の
出力、または方向変化信号発生器35の出力のうちの方
向探索器23からの開始点座標を選択して、マルチプレ
クサ37に出力するようになされている。
【0073】また、マルチプレクサ37は、値が1の有
効データ選択信号を受信すると、注目画素の量子化係数
を、係数フレームバッファ21から読み出し、セレクタ
36の出力と多重化して出力するようになされている。
【0074】従って、ステップS7において、状態レジ
スタ24の記憶値が0の場合において、有効データ選択
信号が1となったとき(注目画素が特徴点であるとき)
には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ37)
からは、特徴点となっている注目画素の座標(開始点座
標)と、その特徴点における量子化係数とを多重化した
チェーン符号化データが出力される。
【0075】なお、状態レジスタ24の記憶値が0の場
合(以下、適宜、状態0の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、チェーン
を構成する特徴点であって、その始点となるものが見つ
かったときである。そして、この場合、上述したよう
に、ステップS7において、状態レジスタ24の記憶値
は1とされる。
【0076】一方、ステップS2において、状態レジス
タ24の記憶値が0でないと判定された場合、ステップ
S8に進み、その記憶値が1であるかどうかが判定され
る。ステップS8において、状態レジスタ24の記憶値
が1であると判定された場合、図11のステップS11
に進み、アドレス発生器32が発生しているアドレスに
記憶されている特徴点データが、マスクフレームバッフ
ァ22から読み出される。
【0077】ここで、アドレス発生器32は、加算器3
8または39よりそれぞれ出力される値を、上位アドレ
スまたは下位アドレスとするアドレスを出力するように
なされている。加算器38には、探索X座標レジスタ2
7に記憶されているX座標とROM(Search X-ROM)3
0の出力値とが供給されるようになされており、そこで
は両者が加算されて出力されるようになされている。ま
た、加算器39には、探索Y座標レジスタ28に記憶さ
れているY座標とROM(Search Y-ROM)31の出力値
とが供給されるようになされており、そこでは、加算器
38における場合と同様に、やはり両者が加算されて出
力されるようになされている。
【0078】ROM30および31は、3ビットのアド
レス空間を有し、そこには、図12に示すような値が記
憶されている。そして、ROM30および31は、3ビ
ットカウンタ29の出力値をアドレスとし、そのアドレ
スに記憶されている記憶値を出力するようになされてい
る。
【0079】従って、加算器38および39の出力を、
(加算器38の出力,加算器39の出力)というように
表すとともに、探索X座標レジスタ27または探索Y座
標レジスタ28に記憶されている値を、それぞれxまた
はyと表すとすると、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7であるとき、加算器38および39の出力は、
それぞれ(x−1,y−1),(x−1,y),(x−
1,y+1),(x,y−1),(x,y+1),(x
+1,y−1),(x+1,y),(x+1,y+1)
となる。
【0080】よって、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7に変化することで、アドレス発生器32は、図
13に示すように、探索X座標レジスタ27および探索
Y座標レジスタ28の記憶値で表される座標の画素(図
中、斜線を付してある部分)に隣接する8個の画素P0
乃至P7の座標に対応するアドレスを出力することにな
る。
【0081】以上から、ステップS11では、探索X座
標レジスタ27および探索Y座標レジスタ28の記憶値
で表される座標の画素に隣接する画素(3ビットカウン
タ29が出力するカウント値に対応する画素)P0乃至
P7のいずれかにおける特徴点データが、マスクフレー
ムバッファ22から読み出されることになる。ここで、
後述する処理は、探索X座標レジスタ27および探索Y
座標レジスタ28の記憶値で表される座標の画素を元
に、それに隣接する画素を、いわば探索して(順次、注
目画素にして)行われるので、探索X座標レジスタ27
および探索Y座標レジスタ28の記憶値で表される座標
の画素を、以下、適宜、探索中心画素という。
【0082】特徴点データが読み出されると、ステップ
S12に進み、その値が1であるか否かが判定される。
ステップS12において、特徴点データが1でないと判
定された場合、即ち、注目画素が特徴点でない場合、ス
テップS13に進み、3ビットカウンタ29のカウント
値(出力値)が7であるかどうかが判定される。ステッ
プS13において、3ビットカウンタ29のカウント値
が7でないと判定された場合、即ち、探索中心画素に隣
接する画素すべてについて処理を行っていない場合、ス
テップS14に進み、3ビットカウンタ29のカウント
値が1だけインクリメントされ、図10のステップS2
に戻る。なお、この場合、状態レジスタ24の記憶値は
1のままであるから、ステップS2およびステップS8
を介して、再度ステップS11以下の処理が行われるこ
とになる。
【0083】また、ステップS13において、3ビット
カウンタ29のカウント値が7であると判定された場
合、即ち、探索中心画素に隣接する画素すべてについて
処理を行い、その結果、探索中心画素に隣接する画素に
特徴点がないことが判明した場合、ステップS15に進
み、状態レジスタ24に0がセットされ、ステップS2
に戻る。
【0084】一方、ステップS12において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS16に進み、その注目画素
が、新たに探索中心画素とされる。即ち、探索X座標レ
ジスタ27または探索Y座標レジスタ28の記憶値が、
それぞれ注目画素のxまたはy座標に更新される。その
後、ステップS17に進み、有効データ選択信号が1に
され、状態レジスタ24の記憶値が2にされる。さら
に、ステップS17では、3ビットカウンタ29が0に
初期化されるとともに、マスクフレームバッファ22に
記憶されている、注目画素に対応する、値が1の特徴点
データが0に書き換えられて、ステップS2に戻る。
【0085】ここで、セレクタ36は、値が1の有効デ
ータ選択信号を受信すると、状態レジスタ24の記憶値
を参照し、それが1である場合には、方向探索器23か
らの開始点座標、ROM33の出力、または方向変化信
号発生器35の出力のうちのROM33の出力を選択し
て、マルチプレクサ37に出力するようになされてい
る。
【0086】ROM33は、上述したROM30および
31と同様に、3ビットのアドレス空間を有し、そこに
は、図14に示すような値が記憶されている。そして、
ROM33は、やはり、ROM30および31と同様
に、3ビットカウンタ29の出力値をアドレスとし、そ
のアドレスに記憶されている記憶値(以下、適宜、この
記憶値を、方向データという)を出力するようになされ
ている。
【0087】従って、3ビットカウンタ29の出力値が
0乃至7であるとき、ROM33からは、方向データC
0乃至C7がそれぞれ出力される。この方向データC0
乃至C7は、探索中心画素からの、それに隣接する画素
が位置する8つの方向を表すようになされており、即
ち、例えば図15に示すように、左上、左、左下、上、
下、右上、右、または右下方向をそれぞれ表すようにな
されており、従って、方向データC0乃至C7は、探索
中心画素に対し、それに隣接する画素P0乃至P7が位
置する方向をそれぞれ表す。
【0088】よって、ROM33からは、探索中心画素
に対する注目画素の方向を表す方向データが出力される
ことになる。なお、方向データは、セレクタ36の他、
ラッチ回路34および方向変化信号発生器35にも供給
されるようになされている。
【0089】以上から、ステップS17において、状態
レジスタ24の記憶値が1の場合において、有効データ
選択信号が1となったとき(注目画素が特徴点であると
き)には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ3
7)からは、探索中心画素(開始点座標に位置する画
素)に隣接する注目画素であって特徴点となっているも
のが位置する方向を表す方向データと、その注目画素に
おける量子化係数とを多重化したチェーン符号化データ
が出力される。
【0090】なお、状態レジスタ24の記憶値が1の場
合(以下、適宜、状態1の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、チェーン
を構成する特徴点であって、その始点に隣接するものが
見つかったときである。そして、この場合、上述したよ
うに、ステップS17において、状態レジスタ24の記
憶値は2とされる。
【0091】図10に戻り、ステップS8において、状
態レジスタ24の記憶値が1でないと判定された場合、
図16のステップS21に進む。ここで、状態レジスタ
24には、0乃至2のいずれかの整数が記憶されるよう
になされている。従って、状態レジスタ24の記憶値
が、図10のステップS2で0でないと判定され、同じ
く図10のステップS8で1でもないと判定されたとい
うことは、その値は2になっているということになる。
【0092】図16のステップS21では、図11のス
テップS11における場合と同様に、探索中心画素に隣
接するいずれかの画素(3ビットカウンタ29が出力す
るカウント値に対応する画素)における特徴点データ
が、マスクフレームバッファ22から読み出され、ステ
ップS22に進み、その値が1であるか否かが判定され
る。ステップS22において、特徴点データが1でない
と判定された場合、即ち、注目画素が特徴点でない場
合、ステップS23に進み、3ビットカウンタ29のカ
ウント値が7であるかどうかが判定される。ステップS
23において、3ビットカウンタ29のカウント値が7
でないと判定された場合、即ち、探索中心画素に隣接す
る画素すべてについて処理を行っていない場合、ステッ
プS24に進み、3ビットカウンタ29のカウント値が
1だけインクリメントされ、図10のステップS2に戻
る。なお、この場合、状態レジスタ24の記憶値は2の
ままであるから、ステップS2およびステップS8を介
して、再度ステップS21以下の処理が行われることに
なる。
【0093】また、ステップS23において、3ビット
カウンタ29のカウント値が7であると判定された場
合、即ち、探索中心画素に隣接する画素すべてについて
処理を行い、その結果、探索中心画素に隣接する画素に
特徴点がないことが判明した場合、ステップS25に進
み、状態レジスタ24に0がセットされ、ステップS2
に戻る。
【0094】一方、ステップS22において、特徴点デ
ータが1であると判定された場合、即ち、注目画素が特
徴点である場合、ステップS26に進み、探索X座標レ
ジスタ27または探索Y座標レジスタ28の記憶値が、
それぞれ注目画素のxまたはy座標に更新されることに
よって、その注目画素が、新たに探索中心画素とされ
る。その後、ステップS27に進み、有効データ選択信
号が1にされる。さらに、ステップS27では、3ビッ
トカウンタ29が0に初期化されるとともに、マスクフ
レームバッファ22に記憶されている、注目画素に対応
する、値が1の特徴点データが0に書き換えられて、ス
テップS2に戻る。なお、この場合、状態レジスタ24
の記憶値は2のままであるから、ステップS2およびス
テップS8を介して、再度ステップS21以下の処理が
行われることになる。但し、この場合、ステップS26
において、前回の処理の対象とされていた注目画素が、
新たに探索中心画素とされているため、その新たな探索
中心画素に隣接する画素を注目画素として処理が行われ
る。
【0095】ここで、セレクタ36は、値が1の有効デ
ータ選択信号を受信すると、状態レジスタ24の記憶値
を参照し、それが2である場合には、方向探索器23か
らの開始点座標、ROM33の出力、または方向変化信
号発生器35の出力のうちの方向変化信号発生器35の
出力を選択して、マルチプレクサ37に出力するように
なされている。
【0096】方向変化信号発生器35には、ROM33
から出力される方向データと、ラッチ回路34の出力が
供給されるようになされており、そこでは、これらの入
力に基づいて、後述するような方向変化データが生成さ
れるようになされている。
【0097】即ち、図17(A)に示すように、有効デ
ータ選択信号が1になると、ラッチ回路34は、ROM
33が出力する方向データ(図17(B))をラッチ
し、1クロック分遅延した後、次に、有効データ選択信
号が1になるまでの間、その方向データを、方向変化信
号発生器35に出力し続ける(図17(C))。即ち、
特徴点が見つかると(有効データ選択信号が1になる
と)、ラッチ回路34からは、その特徴点への、探索中
心画素からの方向を表す方向データが、次の特徴点が見
つかるまで出力され続ける。ここで、ラッチ回路34が
出力する方向データを、以下、適宜、前方向データ(図
17(C))という。
【0098】方向変化信号発生器35は、有効データ選
択信号が1になると、即ち特徴点が見つかると、ラッチ
回路34が出力している前方向データが示す方向と、R
OM33から出力される方向データが示す方向を比較
し、その比較結果に対応して、前方向データが示す方向
に対する、方向データが示す方向への変化を表す方向変
化データを出力するようになされている。
【0099】即ち、方向変化信号発生器35は、例えば
図18(A)に示すように、前方向データが示す方向と
方向データが示す方向とが同一である場合、方向変化デ
ータとしてD0を出力する。また、方向変化信号発生器
35は、例えば図18(B)乃至(D)に示すように、
方向データが示す方向が、前方向データが示す方向と反
時計回りに45度、90度、または135度だけ異なる
場合、方向変化データとしてD1乃至D3をそれぞれ出
力する。さらに、方向変化信号発生器35は、図18
(E)乃至(G)に示すように、方向データが示す方向
が、前方向データが示す方向と時計回りに45度、90
度、または135度だけ異なる場合、方向変化データと
してD4乃至D6をそれぞれ出力する。
【0100】なお、方向データが示す方向と前方向デー
タが示す方向との関係としては、上述の場合の他、図1
8(H)に示すように、両者の方向が180度異なる場
合があるが、図8のチェーン符号化回路12では、上述
したように、特徴点が一度処理の対象となると、それに
対応する特徴点データは0に書き換えられるので、方向
データが示す方向と前方向データが示す方向とが180
度異なるような場合が生じることはない。このため、図
18(H)に示したように、方向データが示す方向と前
方向データが示す方向とが180度異なる場合について
は、方向変化データとして、コードは与えられていない
(与える必要がない)。
【0101】実際には、方向変化信号発生器35は、例
えば図19および図20に示すような前方向データおよ
び方向データと、方向変化データとの対応表を記憶して
おり、ラッチ回路34が出力している前方向データと、
ROM33から出力された方向データとの組み合わせと
一致する行を、対応表から検索し、その行の右欄に記述
されている方向変化データを出力する。なお、方向変化
データD0乃至D6には、例えば図21に示すような符
号語が割り当てられており、実際には、この符号語が出
力される。
【0102】以上から、ステップS27において、状態
レジスタ24の記憶値が2の場合において、有効データ
選択信号が1となったとき(注目画素が特徴点であると
き)には、チェーン符号化回路12(マルチプレクサ3
7)からは、前回見つかった特徴点についての方向(前
々回見つかった特徴点から、前回見つかった特徴点への
方向)と、今回見つかった特徴点についての方向(前回
見つかった特徴点から、今回見つかった特徴点への方
向)との違いを表す方向変化データと、今回見つかった
特徴点(注目画素)における量子化係数とを多重化した
チェーン符号化データが出力される。
【0103】なお、状態レジスタ24の記憶値が2の場
合(以下、適宜、状態2の場合という)において、有効
データ選択信号が1となったときというのは、3以上の
連続する特徴点からなるチェーンを構成する特徴点であ
って、その始点およびそれに隣接するもの以外のもの
(3番目以降の特徴点)が見つかったときである。そし
て、この場合、状態レジスタ24の記憶値は2のままと
される。
【0104】図10に戻り、ステップS3において、未
処理の座標がないと判定された場合、処理を終了する。
そして、次のフレームについての量子化係数または特徴
点データが係数フレームバッファ21またはマスクフレ
ームバッファ22に記憶されるのを待って、再び、ステ
ップS1からの処理が行われる。
【0105】次に、図22を参照して、セレクタ36の
出力について、さらに説明する。いま、例えば図22に
示したように、5個の連続する特徴点(図中、斜線を付
してある部分)からなるチェーンが存在する場合、ライ
ンスキャン順に見ていくと、座標(i,j)に位置する
特徴点が最初に現れる。特徴点が最初に見つかった場合
の状態は、状態0であるから、セレクタ36からは、方
向探索器23が出力する、その特徴点の座標(i,j)
が開始点座標として出力される。その後、状態は状態1
とされ、座標(i,j)に位置する特徴点(以下、適
宜、特徴点(i,j)と記述する)に隣接する特徴点
(i+1,j)が検出される。この特徴点(i+1,
j)は、前回見つかった特徴点(i,j)の右方向に位
置し、また、状態は状態1であるから、セレクタ36か
らは、ROM33が出力する、右方向を表す方向データ
C6(図15)が出力される。そして、この場合、状態
は状態2にされる。
【0106】次に、特徴点(i+1,j)に隣接する特
徴点(i+2,j+1)が検出される。この場合、状態
は状態2であるから、前回見つかった特徴点ついての方
向と、今回見つかった特徴点についての方向との違いを
表す方向変化データが、セレクタ36から出力される。
即ち、前回見つかった特徴点(i+1,j)についての
方向は、上述したように方向データC6で表される右方
向であり、また、今回見つかった特徴点(i+2,j+
1)についての方向は、この特徴点(i+2,j+1)
は、特徴点(i+1,j)の右下方向に位置するから、
方向データC7で表される。従って、図20に示した対
応表の、前方向データまたは方向データがそれぞれC6
またはC7となっている行の右欄に記述されている方向
変化データD4が、セレクタ36から出力される。
【0107】さらに、特徴点(i+2,j+1)には、
特徴点(i+3,j+2)が隣接しているから、この特
徴点(i+3,j+2)が検出される。そして、この特
徴点(i+3,j+2)が位置する方向は、前回見つか
った特徴点(i+2,j+1)についての方向データC
7が表す方向と同一の右下方向であり、従って、今回見
つかった特徴点(i+3,j+2)についての方向は、
方向データC7で表される。また、状態は状態2のまま
であるから、この場合、セレクタ36からは、図19に
示した対応表の、前方向データおよび方向データがいず
れもC7となっている行の右欄に記述されている方向変
化データD0が出力される。
【0108】そして、特徴点(i+3,j+2)に隣接
する特徴点(i+2,j+3)についても、特徴点(i
+3,j+2)と同様に処理され、その結果、セレクタ
36からは、方向変化データD6が出力される。
【0109】従って、画像上にチェーンが存在する場
合、チェーン符号化回路12からは、まず最初に、その
チェーンの始点となる特徴点の座標と、その特徴点にお
ける量子化係数とを多重化したものが出力される。その
後、その始点に隣接する特徴点についての方向データ
と、その特徴点における量子化係数とを多重化したもの
が出力される。そして、その特徴点に隣接する特徴点
(始点を除く)が存在する場合には、即ち、3番目以降
の特徴点が存在する場合には、その特徴点についての方
向変化データと、その特徴点における量子化係数とを多
重化したものが順次出力される。
【0110】次に、図23は、図1の変化点スレッショ
ルド回路13の構成例を示している。2次元変化点検出
回路10(図1)からの特徴点データは、フレームバッ
ファ111に供給されて記憶される。なお、フレームバ
ッファ111では、図8のマスクフレームバッファ22
(係数フレームバッファ21)における場合と同様に、
各画素についての特徴点データが、その画素の座標に対
応したアドレスに記憶されるようになされている。
【0111】フレームバッファ111に1フレーム分の
特徴点データが記憶されると、膨張回路112は、フレ
ームバッファ111を参照して、画像の特徴点と、特徴
点以外の点とからなる2値画像のうち、特徴点の周囲の
点を特徴点に変換した2値画像である膨張2値画像を生
成する。即ち、膨張回路112は、フレームバッファ1
11に記憶された特徴点データを、1および0の2値で
なる2値画像とみなし、その2値画像を構成する画素の
うち、値が1になっている画素(特徴点)を中心とする
L1×L2画素の範囲にある画素の画素値を1に変換す
ることで、値が1になっている画素を、いわば膨張させ
た膨張2値画像を生成する。
【0112】具体的には、膨張回路112は、フレーム
バッファ111から、例えばラインスキャン順に、特徴
点データを読み出し、フレームバッファ113に供給し
て、フレームバッファ111における場合と同様に、そ
の特徴点データに対応する画素の座標に対応したアドレ
スに記憶させる。この際、膨張回路112は、読み出し
た特徴点データが1である場合には、その特徴点データ
に対応する画素を中心とするL1×L2画素の範囲にあ
る画素の座標に対応するアドレスすべてに1を格納し、
特徴点データが0である場合には、そのまま、その特徴
点データに対応する画素の座標に対応する、フレームバ
ッファ113のアドレスに転送する(但し、この場合、
そのアドレスに、既に1が記憶されている場合、その1
を記憶させたままにする)。
【0113】これにより、画像データとして、テクスチ
ャ領域を含む、例えば図24(A)に示すようなものが
入力され、2次元変化点検出回路10において、その画
像データに基づいて、例えば図24(B)に示すよう
に、テクスチャ領域の外周部分からだけでなく、その内
部からも特徴点(図中、斜線を付してある部分)が検出
された場合には、各特徴点を中心とするL1×L2画素
の範囲(図中、点線で囲んである範囲)も特徴点とさ
れ、その結果、図24(C)に示すような、テクスチャ
領域を膨張させ、かつその内部が特徴点で埋められたよ
うな膨張2値画像(図中、斜線を付してある部分が1
(特徴点)に、斜線を付していない部分が0に、それぞ
れ対応する)が構成される。なお、図24においては、
L1=L2=3としてある。
【0114】フレームバッファ113に、以上のような
膨張2値画像が記憶されると、変化点検出回路114で
は、その膨張2値画像の変化点が検出される。即ち、例
えば、変化点検出回路114は、フレームバッファ11
3を参照し、膨張2値画像を構成する各画素と、その画
素の右に隣接する画素または下に隣接する画素との画素
値が異なる場合、その画素を変化点として検出し、値が
1の変化点データを、近接度計算回路115に出力す
る。また、変化点検出回路114は、膨張2値画像を構
成する各画素と、その画素の右に隣接する画素または下
に隣接する画素との画素値が、いずれも異ならない場
合、値が0の変化点データを、近接度計算回路115に
出力する。
【0115】従って、図25(A)に示す、図24
(C)と同様の膨張2値画像が得られた場合、変化点デ
ータで構成される2値画像は、図25(B)に示すよう
な膨張2値画像の外周を囲むようなものとなる(図25
(B)においては、斜線を付してある部分が値が1の変
化点データに、斜線を付していない部分が値が0の変化
点データに、それぞれ対応する)。
【0116】近接度計算回路115では、画像を構成す
る各画素について、その画素が、変化点検出回路114
で検出された変化点に近接する度合いを表す近接度が、
その画素の視覚的な重要度を表すものとして算出され
る。即ち、近接度計算回路115は、画像を構成する各
画素について、その画素を中心とするL1×L2画素の
範囲内に存在する変化点の数を、変化点検出回路114
からの変化点データに基づいてカウントし、そのカウン
ト値を、その画素の近接度とする。
【0117】そして、近接度計算回路115は、近接度
を所定の閾値Tと比較し、その近接度が、閾値T以上の
場合、値が、例えば1のセレクトデータを、また、近接
度が閾値T未満の場合、値が、例えば0のセレクトデー
タを、それぞれセレクタ116に出力する。
【0118】セレクタ116は、近接度計算回路115
から、所定の画素に対応するセレクトデータを受信する
と、その画素に対応する特徴点データを、フレームバッ
ファ111から読み出す。そして、セレクトデータが1
である場合、フレームバッファ111から読み出した特
徴点データを選択してそのまま出力し、セレクトデータ
が0である場合、セレクトデータ、即ち、0を選択し、
これを、特徴点データとして出力する。
【0119】従って、値が1の特徴点データであって
も、その画素の近接度(視覚的な重要度)が閾値T未満
である場合には、その値が0とされる。
【0120】以上から、チェーン符号化回路12に供給
される、値が1の特徴点データの数が少なくされるの
で、チェーン符号化データのデータ量を低減することが
できる。さらに、この場合、値が1から0にされる特徴
点データに対応する画素は、視覚的な重要度の高いもの
ではないから、復号画像の画質の劣化もほとんどない。
【0121】即ち、例えば図24(B)に示したような
テクスチャ領域の内部に存在する、視覚的重要度の高く
ない特徴点(このような特徴点は、ノイズ状のエッジに
相当すると考えられる)が、特徴点でないものとして
(スレッショルディングされ)、チェーン符号化が行わ
れるので、画質をほとんど劣化させることなく、チェー
ン符号化データのデータ量を低減することができる。
【0122】次に、図26は、本発明を適用した画像符
号化装置の第2実施例の構成を示している。なお、図
中、図1の画像符号化装置における場合と対応する部分
については、同一の符号を付してある。即ち、この画像
符号化装置は、変化点スレッショルド回路13が削除さ
れるとともに、テクスチャチェーン除去回路15および
チェーンセレクト回路16が新たに設けられている他
は、図1の画像符号化装置と同様に構成されている。
【0123】従って、この画像符号化装置においては、
2次元変化点検出回路10より出力される特徴点データ
が、そのまま、チェーン符号化回路12に供給され、そ
こでは、従来における場合と同様に、2次元変化点検出
回路10で検出されたすべての特徴点について、チェー
ン符号化が行われる。そして、その結果得られたチェー
ン符号化データは、チェーンセレクト回路16に出力さ
れる。
【0124】チェーンセレクト回路16は、チェーン符
号化回路12から出力されたチェーン符号化データに対
応する各チェーンについて、そのチェーンの視覚的な重
要度を、テクスチャチェーン除去回路15に計算させ
る。テクスチャチェーン除去回路15では、チェーンセ
レクト回路16により指定されたチェーンの視覚的な重
要度が計算されるようになされており、その計算結果に
応じて、そのチェーンを出力するかどうかを決定するよ
うになされている。そして、チェーンセレクト回路16
は、テクスチャチェーン除去回路15の決定結果に応じ
て、チェーン符号化回路12より出力されたチェーン符
号化データから、視覚的な重要度が高いものを選択して
出力する。
【0125】従って、この場合、チェーンセレクト回路
16において、視覚的な重要度が高くないチェーンのチ
ェーン符号化データが、いわば除去されるので、画像符
号化装置から出力されるチェーン符号化データのデータ
量を低減することができる。
【0126】次に、図27は、テクスチャチェーン除去
回路15の構成例を示している。このテクスチャチェー
ン除去回路15には、2次元変化点検出回路10から出
力された特徴点データが供給され、その特徴点データ
は、フレームバッファ121に入力される。フレームバ
ッファ121、膨張回路122、フレームバッファ12
3、または変化点検出回路124は、図23に示したフ
レームバッファ111、膨張回路112、フレームバッ
ファ113、または変化点検出回路114とそれぞれ同
様に構成されるもので、従って、特徴点データは、フレ
ームバッファ121、膨張回路122、フレームバッフ
ァ123、および変化点検出回路124を介することに
より、変化点データとされ、近似度計算回路125に供
給される。
【0127】一方、チェーン検出回路126には、チェ
ーンセレクト回路16(図26)から、チェーン符号化
データが供給される。チェーン検出回路126は、チェ
ーンセレクト回路16から、チェーン符号化データを受
信すると、そのチェーン符号化データに基づいて、即
ち、そこに含まれる開始点座標、方向データ、および方
向変化データ(図22)を参照して、特徴点を結ぶチェ
ーンを検出する。検出されたチェーンは、近似度計算回
路125に供給される。
【0128】近接度計算回路125では、チェーン検出
回路126から供給されたチェーンが、変化点検出回路
124で検出された変化点に近接する度合いを表す近接
度が、そのチェーンの視覚的な重要度を表すものとして
算出される。即ち、近接度計算回路125は、チェーン
検出回路126からのチェーンを構成する画素(特徴
点)それぞれを中心とするL1×L2画素の範囲内に存
在する変化点の数を、変化点検出回路124からの変化
点データに基づいて求め、さらに、その平均値(チェー
ンを構成する各画素を中心とするL1×L2画素の範囲
に存在する変化点の数の総和を、チェーンを構成する画
素数で除算したもの)を求めて、これを、そのチェーン
の近接度とする。
【0129】なお、以上のようにして算出される近接度
は、チェーンを構成する各画素を中心とするL1×L2
画素の範囲に存在する変化点の密度ということができる
が、近接度としては、このような変化点の密度以外の量
を採用することが可能である。
【0130】即ち、例えば、チェーンを構成する画素の
うち、それを中心とするL1×L2画素の範囲に変化点
が存在するものの数を、チェーンを構成する画素数で除
算し、その結果得られる値を、そのチェーンの近接度と
することが可能である。
【0131】近接度計算回路125は、近接度の算出
後、その近接度を所定の閾値T4と比較し、その近接度
が、閾値T4以上の場合、値が、例えば1のセレクトデ
ータを、また、近接度が閾値T4未満の場合、値が、例
えば0のセレクトデータを、それぞれチェーンセレクト
回路16(図26)に出力する。
【0132】チェーンセレクト回路16では、チェーン
符号化データを、テクスチャチェーン除去回路15に出
力した後、テクスチャチェーン除去回路15(近接度計
算回路125)から、セレクトデータを受信すると、セ
レクトデータが1である場合には、テクスチャチェーン
除去回路15に出力したチェーン符号化データを選択し
てそのまま出力し、セレクトデータが0である場合、そ
のチェーン符号化データを削除する。従って、チェーン
セレクト回路16からは、チェーン符号化回路12から
のチェーン符号化データのうち、そのチェーンに対応す
るセレクトデータが1のもの、即ちチェーンの視覚的な
重要度が高いものだけが選択されて出力される。
【0133】以上のように、チェーン符号化回路12か
ら出力されたチェーン符号化データが少なくされるの
で、画像符号化装置から出力されるチェーン符号化デー
タのデータ量を低減することができる。さらに、この場
合、セレクトデータが0であるチェーンは、視覚的な重
要度の高いものではないから、復号画像の画質の劣化も
ほとんどない。
【0134】以上、本発明を適用した画像符号化装置に
ついて説明したが、このような画像符号化装置は、例え
ばビデオテープレコーダや、テレビ会議システムなどに
組み込むことが可能である。
【0135】なお、本実施例においては、画像データを
チェーン符号化するようにしたが、本発明は、その他、
画像データを、チェーン符号化以外の構造抽出符号化す
る場合に適用可能である。
【0136】また、本発明は、動画および静止画のいず
れにも適用可能である。
【0137】さらに、本明細書中において、「近接度が
所定の閾値以上である(より大きい)とき」というの
は、近接度の値が大きい場合に、近接度が高くなること
を前提としている。従って、近接度が、値が小さい方が
高くなるように定義した場合には、本明細書中における
「近接度が所定の閾値以上である(より大きい)とき」
というのは、「近接度が所定の閾値以下である(より小
さい)とき」ということを意味する。
【0138】
【発明の効果】本発明の第1の画像符号化方法によれ
ば、画像の特徴点と、特徴点以外の点とからなる2値画
像のうち、特徴点の周囲の点を特徴点に変換した2値画
像である膨張2値画像が生成され、その膨張2値画像の
変化点が検出される。さらに、画像を構成する点が、変
化点に近接する度合いを表す近接度が算出され、画像の
特徴点から、近接度が所定の閾値以上のものが選択され
る。そして、選択された画像の特徴点に関する情報が符
号化される。従って、符号化の結果生じるデータのデー
タ量を低減することができる。
【0139】本発明の第2の画像符号化方法によれば、
画像の特徴点と、特徴点以外の点とからなる2値画像の
うち、特徴点の周囲の点を特徴点に変換した2値画像で
ある膨張2値画像が生成され、その膨張2値画像の変化
点が検出される。一方、画像の特徴点に関する情報が符
号化され、その結果得られる符号化データに基づいて、
画像の特徴点を結ぶチェーンが検出される。さらに、そ
のチェーンが、変化点に近接する度合いを表す近接度が
算出され、その後、符号化データから、その符号化デー
タに対応するチェーンの近接度が所定の閾値以上のもの
が選択されて出力される。従って、符号化データのデー
タ量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像符号化装置の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の2次元変化点検出回路10の構成例を示
す図である。
【図3】図1の2次元変化点検出回路10の他の構成例
を示すブロック図である。
【図4】図3の2次元変化点強度/最大変化方向計算回
路71の構成例を示す図である。
【図5】図4の最大変化方向計算回路87の動作を説明
するための図である。
【図6】図3の変化点検出回路72の構成例を示す図で
ある。
【図7】図6のセレクタ103の動作を説明するための
図である。
【図8】図1のチェーン符号化回路12の構成例を示す
ブロック図である。
【図9】図8の係数フレームバッファ21の記憶内容を
説明するための図である。
【図10】図8の方向探索器23の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図11】図10のフローチャートに続くフローチャー
トである。
【図12】図8のROM30および31の記憶内容を示
す図である。
【図13】図8のアドレス発生器32が出力するアドレ
スを説明するための図である。
【図14】図8のROM33の記憶内容を示す図であ
る。
【図15】図8のROM33から出力される方向データ
が表す方向を示す図である。
【図16】図10のフローチャートに続くフローチャー
トである。
【図17】図8の方向探索器23からの有効データ選択
信号、ROM33からの方向データ、およびラッチ回路
34からの前方向データの出力タイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図18】図8の方向変化信号発生器35から出力され
る方向変化データを説明するための図である。
【図19】図8の方向変化信号発生器35が記憶してい
る前方向データおよび方向データと、方向変化データと
の対応表を示す図である。
【図20】図8の方向変化信号発生器35が記憶してい
る前方向データおよび方向データと、方向変化データと
の対応表を示す図である。
【図21】図8の方向変化信号が出力する方向変化デー
タに割り当てられている符号語を示す図である。
【図22】図8のセレクタ36から出力されるデータを
説明するための図である。
【図23】図1の変化点スレッショルド回路13の構成
例を示すブロック図である。
【図24】図23の膨張回路112の動作を説明するた
めの図である。
【図25】図23の変化点検出回路114の動作を説明
するための図である。
【図26】本発明を適用した画像符号化装置の第2実施
例の構成を示すブロック図である。
【図27】図26のテクスチャチェーン除去回路15の
構成例を示すブロック図である。
【図28】従来の画像符号化装置の一例の構成を示すブ
ロック図である。
【図29】図28の2次元変化点検出回路10における
特徴点検出を説明するための図である。
【符号の説明】
10 2次元変化点検出回路 11 量子化器 12 チェーン符号化回路 13 変化点スレッショルド回路 14 バッファ 15 テクスチャチェーン除去回路 16 チェーンセレクト回路 111 フレームバッファ 112 膨張回路 113 フレームバッファ 114 変化点検出回路 115 近接度計算回路 116 セレクタ 121 フレームバッファ 122 膨張回路 123 フレームバッファ 124 変化点検出回路 125 近接度計算回路 126 チェーン検出回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像の特徴点を検出する特徴点検出ステ
    ップと、 前記画像の特徴点と、前記特徴点以外の点とからなる2
    値画像のうち、前記特徴点の周囲の点を前記特徴点に変
    換した2値画像である膨張2値画像を生成する生成ステ
    ップと、 前記膨張2値画像の変化点を検出する変化点検出ステッ
    と、 前記画像を構成する点が、前記変化点に近接する度合い
    を表す近接度を算出する算出ステップと、 前記画像の特徴点から、前記近接度が所定の閾値以上の
    ものを選択する選択ステップと、 前記選択ステップにおいて選択された前記特徴点に関す
    る情報を符号化する符号化ステップとを備えることを特
    徴とする画像符号化方法
  2. 【請求項2】 画像の特徴点を検出する特徴点検出ステ
    ップと、 前記画像の特徴点に関する情報を符号化し、符号化デー
    タを出力する符号化ステップと、 前記画像の特徴点と、前記特徴点以外の点とからなる2
    値画像のうち、前記特徴点の周囲の点を前記特徴点に変
    換した2値画像である膨張2値画像を生成する生成ステ
    ップと、 前記膨張2値画像の変化点を検出する変化点検出ステッ
    と、 前記符号化データに基づいて、前記画像の特徴点を結ぶ
    チェーンを検出するチェーン検出ステップと、 前記チェーンが、前記変化点に近接する度合いを表す近
    接度を算出する算出ステップと、 前記符号化データから、その符号化データに対応する前
    記チェーンの近接度が所定の閾値以上のものを選択して
    出力する選択ステップとを備えることを特徴とする画像
    符号化方法
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