JP3460595B2 - 極低硫鋼の溶製方法 - Google Patents
極低硫鋼の溶製方法Info
- Publication number
- JP3460595B2 JP3460595B2 JP28402798A JP28402798A JP3460595B2 JP 3460595 B2 JP3460595 B2 JP 3460595B2 JP 28402798 A JP28402798 A JP 28402798A JP 28402798 A JP28402798 A JP 28402798A JP 3460595 B2 JP3460595 B2 JP 3460595B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- desulfurization
- steel
- low
- flux
- tapping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Description
の改善が強く求められること等からニーズが増大してい
る極低硫鋼を、経済的かつ高能率で溶製する極低硫鋼、
特に低燐・極低硫鋼の溶製方法に関する。
表されるような極低硫鋼の需要が増大し、要求条件も益
々厳しくなっている。
て、例えば、特開平6−207212号公報や「鉄と鋼'83-S1
83」で公開されている方法が提案されている。例えば、
特開平6−207212号公報は、溶銑に対して脱硫・脱燐処
理を行い、S:0.003 %以下、P:0.030 %以下の溶銑
としてから、転炉における脱炭処理を行い、次いで取鍋
への出鋼中および/または出鋼後にスラグ改質剤を添加
してスラグ成分が(T.Fe)+(MnO) ≦7%を満足するよう
に調整し、次いで、RH真空処理装置において、Al脱酸処
理を行うとともに、CaO を主成分とするフラックスを、
CaO 換算で4kg/t以上、RH真空槽内の溶鋼に添加する脱
硫処理を施し、S:0.0020%以下に調整する方法につい
て開示している。一方、「鉄と鋼'83-S183」は、取鍋内
にホタル石混合生石灰粉を吹込むことで、[S] ≦10ppm
が達成可能と述べている。
極低硫鋼溶製方法では二次精錬負荷が大きく、連続鋳造
とのマッチングの問題、溶鋼脱硫の高コスト (熱的コス
ト・フラックスコスト・耐火物コスト) 等がまだ十分に
検討されていない課題であった。
軽減しつつ、経済的、効率的に極低硫鋼を溶製する方法
を提供することである。より具体的には、本発明の目的
は、二次精錬の負荷を軽減することにより、取鍋・RH真
空処理装置等の耐火物の溶損を抑制しつつ省資源・省エ
ネルギーも図ることのできる極低硫鋼の溶製方法を提供
することである。
ように、上述の両報告で提案されている方法はいずれも
[S] ≦0.002 %への脱硫が可能である。しかし、これら
の従来技術においては出鋼脱硫を活用する思想はない。
効率よく出鋼脱硫できれば、出鋼というプロセスに脱硫
という機能を加え、二次精錬の役割を軽減できるという
技術思想について何らの示唆も見られない。
錬の負荷が大きく、極端に出鋼温度を高めたり出鋼後の
熱補償 (電力投入、Al等の酸化昇熱) が必須であり、能
率阻害が生じたり、耐火物延命の観点からも改善が要望
されていた。
鋼中に脱硫能力の高いスラグを形成することで、さらに
経済的かつ高効率な極低硫鋼の溶製を可能とするもので
ある。
すべく、次のような検討を行った。つまり、先ず、出鋼
時に脱硫能力の高いスラグを速やかに形成すべく、添加
フラックス条件を状態図等で検討し、その効果を試験で
確認した結果、出鋼時に融点が1500℃以下の組成をもつ
フラックスを2〜10kg/t投入することが効果的であるこ
とが判明した。
(CaS)+Al2O3の反応を考慮すると、脱硫は[Al]が高い程
促進されるので、[Al]規格とAlの酸化による発熱に起因
する出鋼後の昇熱量を勘案して[Al]レベルを設定し、出
鋼後の取鍋内の溶鋼中[Al]≧0.060 %とした。
もに、予備脱燐を行って[P] ≦0.040 %とすること、得
られた脱硫・脱燐溶銑の転炉吹錬を行うこと、転炉出鋼
時に、融点が1500℃以下の組成を持つプリメルト品では
粒径30mm以下、混合品では粒径3mm以下の脱硫フラック
スを溶鋼トン当たり2〜10kgとAlとを溶鋼に投入し、取
鍋中の溶鋼中[Al]≧0.060 %とすることで、出鋼脱硫を
促進すること、次いで二次精錬のRH処理もしくは取鍋処
理で仕上げ脱硫を行って[S] ≦0.002 %とすることを含
む、極低硫鋼の経済的かつ高能率な溶製方法。
において、溶銑の前記予備脱硫をKR法で行い、好まし
くは前記脱硫・脱燐溶銑の転炉吹錬は上底吹き型の複合
転炉を用いる2段の向流精錬方式で行い、さらに前記仕
上げ脱硫をRH処理で粉体上吹き方式で行い、仕上げ脱硫
後のスラグ中のCaO およびAl2O3 の組成比を 1.0≦CaO/
Al2O3 ≦1.8 とすることを特徴とする、[P] ≦0.012 %
かつ[S] ≦0.001 %である低燐・極低硫鋼の溶製方法。
において、溶銑の前記予備脱硫をKR法で行い、前記脱
硫・脱燐溶銑の転炉吹錬は上底吹き型の複合転炉を用い
る2段の向流精錬方式で行い、さらに前記仕上げ脱硫を
取鍋溶鋼内への粉体インジェクションまたはバブリング
方式で行い、仕上げ脱硫後のスラグ中のCaO およびAl2O
3 の組成比を 1.0≦CaO/Al2O3 ≦1.8 とすることを特徴
とする、[P] ≦0.012 %かつ[S] ≦0.001 %である低燐
・極低硫鋼の溶製方法。
鋼+仕上げ) 脱硫フラックス原単位と(出鋼+仕上げ)
脱硫率との関係式で規定される量の脱硫フラックスを添
加する、請求項2または請求項3に記載の低燐・極低硫
鋼の溶製方法。
クス原単位(kg/t)≦20−{5[90−脱硫率(%)]}0.5 ここで (出鋼+仕上げ) 脱硫率は次式で定義する: { (出鋼前[S] −仕上げ脱硫後[S])/出鋼前[S] }×10
0(%)
ように限定した理由とその作用についてそれぞれ説明す
る。
るのは、転炉での[S] 上昇が0.001%の場合でも出鋼時
の[S] を0.004 %以下にしたいからである。通常、溶鋼
脱硫率は極低硫鋼を対象にした場合、50〜90%であり、
[S] ≦0.002 %を目的にしているので転炉出鋼時[S] は
0.004 %以下が必要となる。また、溶銑脱硫コストと溶
鋼脱硫コストを比較すると、一般的に溶鋼脱硫の方が数
倍から10倍費用がかかる。これは、熱力学的に[C] が高
いほど脱硫しやすいこと、溶銑処理の方が溶鋼処理に比
べ300 ℃程度処理温度が低く耐火物の損傷防止という面
でも有利である等による。
[S] を極力低くする、すなわち[S]≦0.002 %にするの
が望ましく、転炉での[S] のピックアップも極力抑制す
べく、転炉付着地金・スラグの影響 (汚染) にも留意す
る。このためには、例えば、鋳込計画で高[S] 鋼のすぐ
後の極低硫鋼の溶製は避ける。[S] ≦0.003 %は経済的
な生石灰系脱硫剤を用いてKR法、インジェクション法等
で可能である。
ることは、極低硫・低燐鋼の溶製、ならびに極低硫化に
伴うスラグ・安価合金鉄からの復P (成品[Mn]=1.00%
レベルで通常0.004 %程度の復P) を勘案した結果であ
る。Mn合金を節減すべく、高出鋼[Mn]を意識した低燐鋼
吹錬での脱燐率は普通40%〜80%である。
度3〜5で吹錬し、脱燐率80%を想定して成品[P] ≦0.
012 %の低燐鋼を溶製するには、転炉出鋼 [P]≦0.008%
[0.008%←0.012% (成品) −0.004% (復P)]が必要であ
り、溶銑予備処理で [P]≦0.040 % [0.040%←0.008%/
(1−0.8)] が要求条件になる。
配比 (=(MnO)/[Mn]) が低い方がよく、3以上の塩基度
とする。塩基度が5を越えると脱燐効果は飽和してくる
(滓化の観点からも、塩基度が高くなる程困難にな
る)。経済性も考慮し、脱硫・脱燐溶銑、転炉吹錬時の
塩基度3〜5がよい。スラグ中(T.Fe)が低いほどMn歩留
は高くなるが、脱燐との兼ね合いで(T.Fe)は大部分のヒ
ートが12〜20%である。
のあるスラグを形成することであり、脱硫フラックスの
添加条件を状態図等で検討し、そのときの効果を種々の
試験で確認した。
粒径30mm以下の脱硫フラックスを溶鋼トン当たり、2〜
10kg( 以下、Kg/tと記載する) 用いることが重要である
ことが分かった。このときの脱硫フラックスは1種また
は2種以上の組成の異なるフラックスを配合したもので
あってもよい。
は、出鋼中の滓化が不十分で所望の成果が得られなかっ
た。つまり、脱硫率は20%未満であった。具体的な組成
としては例えば、図2のCaO-Al2O3 系状態図で最も融点
が低くなる CaO:Al2O3 のモル比が12:7(重量比で約4
8:52) の融点が1413℃の組成があり、また、重量比で
CaO:CaF2:SiO2=60%:30%:10%の融点1350℃のフ
ラックス等が挙げられる。
ックス (以下プリメルト品と称する) で30mm以下、混合
品では3mm以下でないと十分な効果が得られないことも
分かった。望ましくはプリメルト品で直径5mm以下のフ
ラックスが脱硫面からは望ましい。プリメルト品を5kg
/tの量だけ添加したテスト例では、直径ほぼ30mm、10m
m、3mmの各サイズ同一組成のフラックスを用いて脱硫
を実施したところ、出鋼脱硫率はそれぞれ38%、43%、
49%であった。混合品であって直径ほぼ3mmサイズ品の
場合、出鋼脱硫率は28%であった。
に形成されると、その後は出鋼前[S] 値、鋼種・要求
[S] の各条件に対応して、1500℃を越える脱硫フラック
ス、例えば生石灰を使うことも可能である。すなわち、
脱硫能のあるスラグが形成され、同時に添加するAlがAl
2O3 を形成してスラグ中に含有されると、添加される生
石灰は図2のように融点を下げる方向に働くからであ
る。脱硫フラックスのみのコストを考えると一般的に生
石灰が安く、滓化し易いように融点降下剤を入れた混合
品、プリメルト品の順に高くなる。
ックスを使う場合、先ず融点1500℃以下のプリメルト品
フラックスを3kg/t添加し、それから2分以内にCaO-Ca
F2 (例、重量比70%:30%) 系フラックスを7kg/t投入
するとか、あるいは融点1500℃以下のプリメルト品フラ
ックスを10kg/t添加するとか等、ケースバイケースで使
い分けて良い。
〜10kg/tに限定した理由は、図3に融点1500℃以下のフ
ラックス原単位と出鋼脱硫率の関係で例示するように、
2kg/t未満では出鋼脱硫の効果が得られない (出鋼脱硫
率は20%未満) からであり、10kg/tで出鋼脱硫効果が飽
和してくるからである。
3(CaS)+Al2O3の反応式で示され、溶鋼の条件としては[A
l]が高いこと、スラグ組成の観点からは低級酸化物の
和、すなわち(FeO)+(MnO) が低い程 (取鍋内脱硫の場
合、例えば3%以下、さらに望ましくは1%以下で) 進
行することは良く知られている。
適正[Al]レベルを検討・試験したところ、(FeO)+(MnO)
≦3%を満たすには[Al]≧0.060 %であることが分かっ
た。[Al]は高い程、脱硫に好都合であるが、[Al]規格な
らびにその後のAl酸化による昇温を考慮し、[Al]≧0.06
0 %と定めた。なお、必要に応じ、出鋼末期および/ま
たは出鋼直後にスラグ改質剤を用いて(FeO)+(MnO) の低
下を図っても、もちろん良い。
と目標[S] 値に応じ、RH処理もしくは取鍋処理で実施す
る。上記方法で、8割以上の確率で出鋼脱硫後[S] ≦0.
002%が得られるので、二次精錬での脱硫負荷は大幅に
軽減され、[S] ≦0.002 %の鋼をより経済的に安定して
量産できるようになる。
での塊状フラックス添加または/および脱硫剤粉体吹き
付けとか、取鍋溶鋼内への粉体インジェクションまたは
バブリング方法等各種の手段が適用可能である。
炉→脱C炉→出鋼脱硫→RH (好ましくは RH-PB脱硫) の
各工程を経て低燐・極低硫鋼が溶製される。現在の溶銑
脱硫プロセスとして粉体インジェクション法等と比べて
ランニングコストが安く、極低硫化も有利なKR法で[S]
≦0.003 %まで脱硫する。
本件出願人の提案にかかる特公平3−77246 号公報に開
示された方法であって、これはSRP(Simple Refining Pr
ocess)と呼ばれている、複合吹錬転炉を用いる2段の向
流精錬方式であってもよく、これは、低燐鋼溶製にも優
れた方法であり採用するのが好ましい。出鋼に際しての
脱硫はすでに説明したと同様にして行えばよい。
願人の提案にかかる特公昭61−59376 号公報に開示され
た方法であって、RH-PB(RH-Powder Blowing)と呼ばれて
いる減圧下粉体上吹き法を用いてもよい。二次精錬はRH
処理のみでもよい。
よる仕上げ脱硫後、スラグ主成分(CaO、Al2O3)重量組成
比を 1.0≦CaO/Al2O3 ≦1.8 とする。数値限定の理由は
図2に示すように比較的低融点組成領域 (実際のスラグ
は二元系でなくSiO2やMgO 、少量のFeO やMnO やS等を
含むが組成比CaO/Al2O3 が重要である) かつ脱硫能 (滓
化が確保できる条件ではCaO/Al2O3 が大きいほど良い)
を考慮して定めた。
能が大幅に低下するからであり (重量組成比1.0 は滓化
性良好) 、CaO/Al2O3 が1.8 を越えると、脱硫能は高く
良好であるが、滓化が困難になり安定性が損なわれるか
らである。
耐サワーパイプに要求される極低硫・低燐鋼、具体的に
は[S] ≦0.002 %かつ[P] ≦0.012 %鋼の経済的かつ安
定的量産が可能になる。
上げ脱硫を取鍋溶鋼内への粉体インジェクションまたは
バブリング方式で行う。これは、脱ガスが必要な鋼種に
おいては、上述の方式でRH処理のみで脱ガス・脱硫がで
きるが、脱ガスが必要なく仕上げ脱硫が求められる場合
は、取鍋溶鋼内への粉体インジェクションまたはバブリ
ングを行うだけで溶製可能だからである。また、既存設
備の利用 (バブリング装置はその構造が簡単であり20年
以上前から広く普及していた) 、ローカルコンディショ
ン (減圧用蒸気の調達難易差他) 等によりRH真空処理装
置と機能分担してもよい。
上げ) 脱硫率の関係を示す。ここで (出鋼+仕上げ) 脱
硫率は次式で定義する:{ (出鋼前[S] −仕上げ脱硫後
[S])/出鋼前[S] } ×100(%) 本発明者等は、融点1500℃以下の脱硫用フラックス2〜
5kg/tかつ出鋼前[S]=0.0024%〜0.0044%の条件で多
数のデータを整理し、 (出鋼+仕上げ) 脱硫フラックス
原単位と (出鋼+仕上げ) 脱硫率との関係を調査したと
ころ、近似式であるが精度よく、以下の関係式を得た。
t)]2≦脱硫率(%) ≦90−0.2[20−脱硫フラックス原単位
(kg/t)]2 すなわち、20−{5[70−脱硫率(%)]}0.5 ≦脱硫フラッ
クス原単位(kg/t)≦20−{5[90−脱硫率(%)]}0.5 したがって、目的とする脱硫率が決定されると、それに
基づいて上記式で規定される脱硫フラックス原単位を用
い、これまで説明してきたいずれかの方法で極低硫・低
燐鋼を溶製することができる。かかる態様によれば、目
的とする脱硫率に対して必要かつ十分な量の脱硫フラッ
クス量を用いることができる。
取鍋脱硫(-PH脱ガス) またはRH(RH-PB脱硫) の各工程か
ら低燐・極低硫鋼を溶製した。
ラックス(粒径: 5mm以下、組成: CaO:Al2O3 =50:
42、融点:1472℃)と2.3kg/t のAlと、後半に4kg/tの
生石灰を添加して出鋼脱硫し、RH真空処理装置の負荷を
大幅に軽減した45℃昇温後に、塊状生石灰を4kg/t投入
し、次いでCaO(80%)−CaF2(20%) 粉(100メッシュアンダ
ー) 4kg/tを真空度2torrの条件で吹き付けた(RH-PB)
。このような仕上げ脱硫後、[S]=0.0005%が得られ
た。RH真空処理装置の下部槽の溶損も軽減でき処理時間
も短縮できたので、RH処理が律速であるという従来法に
おける欠点を解消でき、その結果、連続鋳造において、
12回の連鋳ができた。
を6kg/t投入し、RH真空処理装置にて80℃昇温後に、塊
状生石灰を6kg/t投入し、次いでCaO(80%)−CaF2(20%)
粉(100メッシュアンダー) 6kg/tを真空度2torrの条件
で吹き付けた(RH-PB) 。かかる仕上げ脱硫後、[S] =0.
0005%が得られた。しかし、RH処理がネックとなって連
続鋳造は3連鋳しかできなかった。結果は表1にまとめ
て示す。
の例を示すもので、本例は、RH処理に代えて取鍋脱硫を
行った点を除いて実施例1を繰り返した。従来例の二次
精錬最高使用温度が本発明の場合より35℃も高く、ラン
スと取鍋蓋の溶損 (蓋の密着度が悪くなると[N] ピック
アップも顕著になる) などの支障が生じて連続鋳造は2
連鋳しかできなかった。結果は表1にまとめて示す。
用することにより、二次精錬の負荷を大幅に軽減でき、
経済的かつ高能率で極低硫鋼あるいは極低硫・低燐鋼の
溶製が可能になった。本発明による効果は次のようにま
とめることができる。
なり二次精錬の昇温量が30℃程度軽減できた。 (ii)そのため、Al酸化による昇熱の場合、Al、酸素の節
減のみならず、耐火物の損耗をほぼ半減できた。耐火物
損耗抑制は、二次精錬最高温度低減と処理時間短縮によ
る。
極低硫鋼溶製ができるので、連続鋳造とのマッチングが
改善できて、連々指数を2倍以上に増大できた。すなわ
ち、本発明によれば、RH真空処理装置においてA槽 (6
ヒート処理) からB槽 (6ヒート処理) へと槽交換して
も連々鋳が可能で、合計12連鋳できた。
化を図るので、目標[S] レベルに対して精度良く、安定
して脱硫可能である。 (v) 高強度耐サワーラインパイプ等にニーズの拡大して
いる、[S] ≦0.001 %、[P] ≦0.0012%の低燐・極低硫
鋼の効率的量産を実現し、地球環境の保護面でも省エネ
ルギー・省資源の製造方法である。
脱硫率の関係を示すグラフである。
位と (出鋼+仕上げ) における脱硫率との関係を示すグ
ラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 溶銑に予備脱硫を行って[S] ≦0.003 %
とするとともに、予備脱燐を行って[P] ≦0.040 %とす
ること、得られた脱硫・脱燐溶銑の転炉吹錬を行うこ
と、転炉出鋼時に、融点が1500℃以下の組成を持つプリ
メルト品では粒径30mm以下、混合品では粒径3mm以下の
脱硫フラックスを溶鋼トン当たり2〜10kgとAlとを溶鋼
に投入し、取鍋中の溶鋼中[Al]≧0.060 %とすることで
出鋼脱硫を促進すること、次いで二次精錬のRH処理もし
くは取鍋処理で仕上げ脱硫を行って[S] ≦0.002 %とす
ることを含む極低硫鋼の経済的かつ高能率な溶製方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の極低硫鋼の溶製方法に
おいて、溶銑の前記予備脱硫をKR法で行い、さらに前
記仕上げ脱硫をRH処理で粉体上吹き方式で行い、仕上げ
脱硫後のスラグ中のCaO およびAl2O3 の組成比を 1.0≦
CaO/Al2O3 ≦1.8 とすることを特徴とする、[P] ≦0.01
2 %かつ[S] ≦0.001 %である低燐・極低硫鋼の溶製方
法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の極低硫鋼の溶製方法に
おいて、溶銑の前記予備脱硫をKR法で行い、さらに前
記仕上げ脱硫を取鍋溶鋼内への粉体インジェクションま
たはバブリング方式で行い、仕上げ脱硫後のスラグ中の
CaO およびAl2O3 の組成比を 1.0≦CaO/Al2O3 ≦1.8 と
することを特徴とする、[P] ≦0.012%かつ[S] ≦0.001
%である低燐・極低硫鋼の溶製方法。 - 【請求項4】 目的とする脱硫率に対して下記の( 出鋼
+仕上げ) 脱硫フラックス原単位と (出鋼+仕上げ) 脱
硫率との関係式で規定される量の脱硫フラックスを添加
する、請求項2または請求項3に記載の低燐・極低硫鋼
の溶製方法。 20 −{5[70−脱硫率(%)]}0.5 ≦フラックス原単位(kg
/t)≦20−{5[90−脱硫率(%)]}0.5 ここで (出鋼+仕上げ) 脱硫率は次式で定義する: { (出鋼前[S] −仕上げ脱硫後[S])/出鋼前[S] }×10
0(%)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28402798A JP3460595B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 極低硫鋼の溶製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28402798A JP3460595B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 極低硫鋼の溶製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000109924A JP2000109924A (ja) | 2000-04-18 |
JP3460595B2 true JP3460595B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=17673366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28402798A Expired - Fee Related JP3460595B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 極低硫鋼の溶製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3460595B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5343308B2 (ja) * | 2006-09-11 | 2013-11-13 | Jfeスチール株式会社 | 溶鋼の脱硫方法 |
JP5014876B2 (ja) * | 2007-05-16 | 2012-08-29 | 株式会社神戸製鋼所 | 真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する低硫鋼の二次精錬方法 |
JP5391842B2 (ja) * | 2009-06-03 | 2014-01-15 | 新日鐵住金株式会社 | 高清浄鋼の溶製方法 |
JP5888194B2 (ja) * | 2012-09-19 | 2016-03-16 | 新日鐵住金株式会社 | 溶鋼の脱硫方法 |
CN112961961B (zh) * | 2021-02-08 | 2022-11-18 | 首钢集团有限公司 | 一种采用lf+vd双联工艺生产超低硫钢的方法 |
CN114574660B (zh) * | 2022-02-21 | 2023-02-03 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种基于按需脱硫的kr智能控制方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3040227B2 (ja) * | 1991-12-20 | 2000-05-15 | 新日本製鐵株式会社 | 高炭素シリコンキルド高清浄溶鋼の製造方法 |
JP3627755B2 (ja) * | 1993-01-07 | 2005-03-09 | Jfeスチール株式会社 | S含有量の極めて少ない高清浄度極低炭素鋼の製造方法 |
JPH0873923A (ja) * | 1994-06-29 | 1996-03-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 耐水素誘起割れ性に優れた清浄鋼の製造法 |
JP3365129B2 (ja) * | 1995-03-06 | 2003-01-08 | 日本鋼管株式会社 | 低硫鋼の製造方法 |
JPH09217110A (ja) * | 1996-02-14 | 1997-08-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 超低硫鋼の溶製方法 |
JPH10219335A (ja) * | 1997-01-31 | 1998-08-18 | Nkk Corp | 高清浄極低硫鋼の精錬方法 |
JPH11209817A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-08-03 | Mitsuo Hanada | 製鋼用フラックス、その製造方法およびそれを使用する製鋼方法 |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28402798A patent/JP3460595B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000109924A (ja) | 2000-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN114807730A (zh) | 无镍型铜磷系耐候钢铸坯 | |
JP5386825B2 (ja) | Mn含有極低炭素鋼の溶製方法 | |
CN101956044B (zh) | 一种用于提高钢的洁净度的精炼方法 | |
JP3557910B2 (ja) | 溶銑脱燐方法と低硫・低燐鋼の溶製方法 | |
JP3428628B2 (ja) | ステンレス鋼の脱硫精錬方法 | |
JP3460595B2 (ja) | 極低硫鋼の溶製方法 | |
JP3312536B2 (ja) | 溶銑の脱りん方法 | |
CN106119464A (zh) | 一种转炉带氧出钢的脱磷方法 | |
CN112226566B (zh) | 一种含钒铁水冶炼低磷钢的生产方法 | |
CN115652184B (zh) | 一种aod转炉使用化渣剂冶炼超纯铁素体不锈钢的方法 | |
JP4311097B2 (ja) | 転炉内スラグの流出防止方法 | |
CN109280734B (zh) | 一种中高合金超低磷钢的冶炼方法 | |
CN115418429B (zh) | 一种aod炉冶炼200系不锈钢的方法 | |
JP2947063B2 (ja) | ステンレス鋼の製造方法 | |
JP3097474B2 (ja) | 溶銑の脱りん方法 | |
RU2105072C1 (ru) | Способ производства природно-легированной ванадием стали при переделе ванадиевого чугуна в кислородных конвертерах монопроцессом с расходом металлолома до 30% | |
US5425797A (en) | Blended charge for steel production | |
CN111074037B (zh) | 一种升级富锰渣冶炼产品结构的工艺方法 | |
JPH01316409A (ja) | スクラップ溶解を伴う溶銑脱燐方法 | |
JP3158912B2 (ja) | ステンレス鋼の精錬方法 | |
JPH07179920A (ja) | 溶鋼製造方法 | |
JPS6358203B2 (ja) | ||
JP3419254B2 (ja) | 溶銑の脱りん方法 | |
JPH11131122A (ja) | 高炉溶銑とフェロクロム合金を用いたステンレス粗溶鋼の脱炭精錬方法 | |
JP2587286B2 (ja) | 製鋼方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030715 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070815 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090815 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100815 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110815 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120815 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815 Year of fee payment: 10 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130815 Year of fee payment: 10 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |