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JP3447947B2 - X線撮像装置 - Google Patents

X線撮像装置

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Publication number
JP3447947B2
JP3447947B2 JP07169298A JP7169298A JP3447947B2 JP 3447947 B2 JP3447947 B2 JP 3447947B2 JP 07169298 A JP07169298 A JP 07169298A JP 7169298 A JP7169298 A JP 7169298A JP 3447947 B2 JP3447947 B2 JP 3447947B2
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JP
Japan
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film
line
insulating film
tft
signal line
Prior art date
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JP07169298A
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光志 池田
学 田中
昌己 熱田
晃 金野
公平 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP07169298A priority Critical patent/JP3447947B2/ja
Priority to US09/271,981 priority patent/US6323490B1/en
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、医療用X線診断装
置等に用いるX線撮像装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、医療分野において、治療を迅速的
確に行う目的で、患者の医療データをデータべース化す
る方向に進んでいる。X線撮影の画像データについても
データベース化の要求があり、X線撮影画像のディジタ
ル化が望まれている。 【0003】医療用X線診断装置では、従来銀塩フィル
ムを使用して撮影してきたが、これをディジタル化する
ためには撮影したフィルムを現像した後、再度スキャナ
等で走査する必要があり、手間と時間がかかっていた。
最近は1インチ程度のCCDカメラを使用し、直接画像
をディジタル化する方式が実現されている。しかし、例
えば肺の撮影をする場合、40cm×40cm程度の領域を
撮影するため、光を集光するための光学装置が必要であ
り、装置の大型化が問題になっている。 【0004】これらの間題を解決する方式として、a−
SiTFT(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)
を用いたX線撮像装置(以下、X線平面検出器ともい
う)が提案されている(例えばUSP468948
7)。このX線平面検出器の構成を図8を用いて以下説
明をする。 【0005】図8において、画素ei,j(i=1〜2
000、j=1〜2000)は、a−SiTFT10
1、光電変換膜102及び画素容量103で構成され、
これらの画素が横2000×縦2000個のアレイ状
(以下TFTアレイと呼ぶ)に配置されている。光電変
換膜102には、電源104によりバイアス電圧が印加
される。a−SiTFT101は、信号線106と走査
線105に接続されており、走査線駆動回路(シフトレ
ジスタ)107によってオン・オフが制御される。信号
線106の終端は信号検出用の増幅器108に接続され
ている。 【0006】光が入射すると光電変換膜102に電流が
流れ、画素容量103に電荷が蓄積される。走査線駆動
回路107で走査線を駆動して一つの走査線に接続して
いる全てのa−SiTFT101をオンにすると、蓄積
された電荷は信号線106を通って増幅器108側に転
送される。画素に入射する光の量によって電荷量が異な
り、増幅器108の出力振幅は変化する。増幅器108
の出力信号をA/D変換することで直接ディジタル画像
にすることができる。 【0007】a−SiTFTを用いたX線平面検出器に
は、入射したX線を蛍光体で可視光線に変換し、変換し
た光を各画素の光電変換膜で電荷に変える間接変換方式
のX線平面検出器の他、画素に入射したX線を直接電荷
に変換する直接変換方式のX線平面検出器がある。直接
変換方式のX線平面検出器と間接変換方式のX線平面検
出器とでは、電荷変換膜に印加するバイアスの大きさと
かけ方が異なったものとなっている。 【0008】間接変換方式の場合は、光電変換膜のみに
数Vの負のバイアスを印加し、光が光電変換膜に入って
くると、各画素では光電変換膜と並列に設けている画素
容量(蓄積容量、Cst)と光電変換膜自身の容量Cs
iに電荷が貯まる。この場合、Cstにかかる電圧は、
最大でも光電変換膜に印加されているバイアス電圧の数
V程度である。 【0009】これに対して、直接変換方式では、X線電
荷変換膜とCstが直列につながっており、それらに対
して数kVの高バイアスを印加する。画素にX線が入射
するとX線電荷変換膜で発生した電荷がCstに蓄積さ
れるが、入射するX線量が過大な場合はCstに蓄積さ
れる電荷が増大して最大数kVの電圧がCstにかか
り、画素のスイッチとして設けているTFTやCstの
絶縁を破壊してしまう恐れがある。そのため、直接変換
方式では、TFTやCstに過大な電圧がかからないよ
うにするため、画素に過大にX線が入ってきた場合に、
必要な分だけ発生した電荷をCstに蓄積し、残りの電
荷は各画素に設けたa−SiTFTからなる保護回路を
通して画素外へ放出するようにしている。 【0010】図7は、従来のX線平面検出器の画素領域
の断面構成を示した図である。 【0011】図7において、ガラス基板121上には、
ゲート電極122、走査線123、蓄積容量線(蓄積容
量の電極部も含む)124が形成されており、これらの
上層側にはゲート絶縁膜125が形成されている。この
ゲート絶縁膜125上には、a−SiTFTのチャネル
形成層となるa−Si膜126が形成されており、さら
にその上にはストッパ絶縁膜(図示せず)としてシリコ
ン窒化膜が形成されている。a−Si膜126の両端に
対応した領域には、ソース・ドレインとなるn+ a−S
i膜(図示せず)が形成されており、このn+ a−Si
膜にはソース電極128及びドレイン電極127が接続
されている。ドレイン電極127には同一層に同一工程
で形成された信号線129が接続されている。これらの
上層側には絶縁膜130が形成されており、この絶縁膜
に開けられた開口部を介して絶縁膜130上に画素電極
131が形成されている。画素電極131の上層側には
X線電荷変換膜132が形成され、さらにその上には上
部電極133が形成されている。 【0012】上記従来の構成では、信号線129と画素
電極131及びX線電荷変換膜132との間には絶縁膜
130が1層しか介在していない。したがって、両者間
の容量カップリングによって大きなノイズが生じるおそ
れがある。また、信号線129と下層側の容量線124
等との間には絶縁膜125しか介在していない。したが
って、この部分においても両者間の容量カップリングに
よって大きなノイズ成分が生じるおそれがある。信号線
のノイズ成分は検出アンプによって増幅されることにな
り、正確な撮像結果(診断結果)を得ることが困難であ
った。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来のX線撮像装置では、信号線と他の導電領域との間
の容量カップリングによって大きなノイズが生じるおそ
れがあり、特に微弱な信号に対して正確な撮像結果を得
ることが困難であった。 【0014】本発明は上記従来の課題に対してなされた
ものであり、信号線と他の導電領域との間の容量カップ
リングを低減し、ノイズの少ない撮像結果を得ることが
可能なX線撮像装置を提供することを目的としている。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明に係るX線撮像装
置は、複数配列された画素からなる検出部に入射したX
線を電荷に変換する変換膜と、各画素に対応して設けら
れ前記変換膜で変換された電荷を蓄積する蓄積容量と、
この蓄積容量に対応して設けられこの蓄積容量に蓄積さ
れた電荷を読み出し前記変換膜の下層側に設けられた薄
膜トランジスタと、この薄膜トランジスタにそのオン・
オフ状態を制御する信号を供給する走査線と、この走査
線からの信号によってオン状態となった薄膜トランジス
タを通して前記蓄積容量に蓄積された電荷が送出され前
記薄膜トランジスタの下層側に設けられた信号線と、前
記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜となる第1の絶縁膜
よりも下層側かつ前記信号線よりも上層側に設けられた
第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜よりも上層側かつ前
記変換膜よりも下層側に設けられた第3の絶縁膜とを有
することを特徴とする(請求項1)。 【0016】請求項1に係る発明によれば、信号線と変
換膜との間には第1の絶縁膜(ゲート絶縁膜)の他、第
2の絶縁膜(下層側絶縁膜)及び第3の絶縁膜(上層側
絶縁膜)が設けられている。したがって、絶縁膜の総膜
厚を厚くすることができるため(総容量を小さくできる
ため)、信号線と変換膜との間の容量カップリングを低
減することができ(画素電極と信号線とがオーバーラッ
プしている場合には画素電極とのカップリングも低減で
きる)、信号線のノイズ成分を低減させることができ
る。また、信号線と走査線や蓄積容量線との間のカップ
リングによるノイズも低減することが可能である。 【0017】以上のように、本発明によれば、信号線と
他の導電領域との間の容量カップリングを低減すること
ができるため、高S/N比の検出信号を得ることがで
き、医用X線診断装置等の高性能化を達成することが可
能となる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 【0019】(第1実施形態) 図1及び図2は、第1の実施形態に係るX線検出装置
(本例では間接変換型について示す。)の1画素分に対
応した構成を示したものであり、図1はその平面構成に
ついて示した図、図2は図1のA−A’における断面構
成について示した図である。 【0020】図1及び図2において、ガラス基板11上
には信号線12が形成されており、この信号線11が形
成されたガラス基板上には下層側絶縁膜としてシリコン
酸化膜13が形成されている。このシリコン酸化膜13
上には、電荷読み出し用のa−SiTFT1のゲート電
極14、走査線(アドレス線)15及び蓄積容量線(蓄
積容量の電極部も含む)16が同一の層に形成されてお
り、さらにこれらの上層側にはゲート絶縁膜17が形成
されている。このゲート絶縁膜17上には、a−SiT
FT1のチャネル形成層となるa−Si膜18が形成さ
れており、さらにその上にはストッパ絶縁膜(図示せ
ず)としてシリコン窒化膜が形成されている。a−Si
膜18の両端に対応した領域にはソース・ドレインとな
るn+ a−Si膜(図示せず)が形成されており、この
+ a−Si膜にはソース電極21及びドレイン電極2
0が接続され、このドレイン電極20は接続用電極19
を介して信号線12に接続されている。 【0021】ゲート絶縁膜上17には、上層側絶縁膜
(パシべーション膜等)22が形成されており、この上
層側絶縁膜22に設けた接続孔を介して上層側絶縁膜2
2上に画素電極23が形成されている。なお、ここでは
蓄積容量線16、画素電極23及びこれらに挟まれた絶
縁膜により蓄積容量が形成されているが、画素電極23
の代わりにソース電極21を延伸させて蓄積容量の他方
の電極としてもよい。画素電極23の上層側にはa−S
iを用いた光電変換膜24が形成され、さらにその上に
は上部電極25が形成されている。 【0022】以下、図1及び図2に示した構造を作製す
るための製造工程について説明を行う。 【0023】まず、ガラス基板11上に信号線12とし
て、MoW又はMoTaを3000オングストローム形
成する。続いて、下層側絶縁膜としてプラズマCVDに
よりSiO2 膜13を6000オングストローム堆積す
る。次に、MoW膜を2500オングストローム堆積
し、これをパターニングしてゲート電極14、アドレス
線15及び容量線16を形成する。 【0024】次に、ゲート絶縁膜17としてSiO2
を3500オングストローム、Si3 4 膜を500オ
ングストローム積層形成する。このゲート絶縁膜17上
にa−Si膜18を500オングストローム形成し、さ
らにその上にストッパ絶縁膜としてSi3 4 膜を20
00オングストローム堆積する。続いて、裏面露光等に
よりレジストパターンを形成した後、このレジストパタ
ーンをマスクとしてエッチングを行うことによりゲート
上のみにSi3 4 膜を残す。次に、プラズマCVDに
よりn+ a−Si膜を500オングストローム成膜す
る。続いて、このn+ a−Si膜及びa−Si膜をエッ
チングして、a−Si膜を島状に残す。その後、Moを
500オングストローム、Alを3500オングストロ
ーム積層形成し、これをパターニングすることによりa
−SiTFTのソース電極21及びドレイン電極20を
形成する。 【0025】次に、上層側絶縁膜22として、Si3
4 膜を2000オングストロームさらにアクリル系感光
樹脂、オプトマーPC又はBCBを3μmを形成し、こ
れにコンタクトホールを形成する。続いて、この絶縁膜
22上にITOにより画素電極23を形成する。その
後、a−Si感光体膜24を形成し、さらにその上にA
lで上部電極25を形成する。 【0026】図1及び図2に示したような構造を採用す
ることにより、信号線12と感光体膜24との間には、
下層側絶縁膜13、ゲート絶縁膜17及び上層側絶縁膜
22が介在することになる。したがって、絶縁膜の総膜
厚を厚くすることができ、信号線と画素電極及び感光体
膜との間のカップリングによるノイズを大幅に低減する
ことができる。特に、数kVの高電圧が印加される感光
体上部電極及び強いX線により電位上昇した画素電極に
よる信号線ノイズを低減できる。また、信号線12と走
査線15及び蓄積容量線16との間のカップリングによ
るノイズも大幅に低減することができる。なお、信号線
12上にも画素電極23を形成することにより、画素の
開口率を例えば15%程度改善することができるため、
信号電流の割合を15%程度増加させることができ、S
/N比をさらに改善することが可能である。 【0027】(第2実施形態) 図3及び図4は、第2の実施形態に係るX線検出装置
(本例ではX線を直接電荷に変換する直接変換型につい
て示す。)の1画素分に対応した構成を示したものであ
り、図3はその平面構成を示した図、図4は図3のA−
A’における断面構成を示した図である。 【0028】図3及び図4において、ガラス基板31上
には信号線32及び蓄積容量線33が形成されており、
この信号32等が形成されたガラス基板上には下層側絶
縁膜としてシリコン酸化膜34が形成されている。この
シリコン酸化膜34上には、電荷読み出し用a−SiT
FT1のソース電極37及びドレイン電極36が形成さ
れており(保護用a−SiTFT2のソース・ドレイン
電極も同時に形成されている)、電荷読み出し用a−S
iTFT1のソース電極37は蓄積容量の上部電極へと
延伸し、ドレイン電極36は接続用電極35を介して信
号線32に接続されている。また、下層側絶縁膜34上
にはa−SiTFTのチャネル形成層等になるa−Si
膜38が形成されており、さらにその上層側にはゲート
絶縁膜39が形成されている。このゲート絶縁膜39上
には、電荷読み出し用a−SiTFT1のゲート電極4
0、保護用a−SiTFT2のゲート電極、走査線(ア
ドレス線)41、保護用a−SiTFT2の電源線(バ
イアス線)42が形成されている。 【0029】さらに上層側には、上層側絶縁膜43、4
4が形成されており、この絶縁膜43、44に設けた接
続孔を介して絶縁膜44上に画素電極45が形成されて
いる。画素電極45の上層側にはa−Seを用いたX線
電荷変換膜46が形成され、さらにその上には上部電極
47が形成されている。 【0030】以下、図3及び図4に示した構造を作製す
るための製造工程について説明を行う。 【0031】まず、ガラス基板31上に信号線32及び
容量線33として、MoW又はMoTaを3000オン
グストローム形成する。続いて、下層側絶縁膜34とし
てプラズマCVDによりSiO2 膜を6000オングス
トローム堆積し、このSiO2 膜にコンタクトホールを
形成する。続いて、MoWを2500オングストローム
成膜してこれをパターニングすることにより、a−Si
TFTのソース電極37及びドレイン電極36を形成す
るとともに、蓄積容量の上部電極を形成する。さらに、
ソース及びドレイン電極に対してPH3 プラズマ処理を
行う。次に、a−Si膜38を1000オングストロー
ム成膜するが、このときソース・ドレイン領域には上述
したPH3 プラズマ処理によりn+ a−Si膜が形成さ
れる。 【0032】次に、ゲート絶縁膜39としてシリコン窒
化膜を3000オングストローム形成する。続いて、A
l合金を3000オングストローム形成してこれをパタ
ーニングすることにより、ゲート電極40、アドレス線
41、保護用a−SiTFTのバイアス線42を形成す
る。この上に上層側絶縁膜として、SiNx 膜(パシべ
ーション膜)43を3000オングストローム、さらに
アクリル系感光樹脂、オプトマーPC又はBCB(層間
絶縁膜)44を3μm形成し、これらにコンタクトホー
ルを形成する。次に、ITOにより画素電極45を形成
た後、Seを用いたX線電荷変換膜46を形成し、さら
にその上にAlで上部電極47を形成する。 【0033】図3及び図4に示したような構造を採用す
ることにより、信号線32と画素電極45及びX線電荷
変換膜46との間には、下層側絶縁膜34、ゲート絶縁
膜39及び上層側絶縁膜43,44が介在することにな
る。したがって、信号線と画素電極及びX線電荷変換膜
との間のカップリングによるノイズを大幅に低減するこ
とができる。また、信号線32と走査線41及びバイア
ス線42との間のカップリングによるノイズも低減する
ことができる。さらに、信号線32と蓄積容量線33と
が平行に配置されているため、信号線と蓄積容量線との
カップリングによるノイズも低減することが可能であ
る。なお、信号線32上に画素電極45を形成すること
により、画素の開口率を例えば15%程度改善すること
ができるため、信号電流の割合を15%程度増加させる
ことができ、S/N比をさらに改善することが可能であ
る。 【0034】(第1参考例) 図5及び図6は、第1の参考例に係るX線検出装置の1
画素分に対応した構成を示したものであり、図5はその
平面構成を示した図、図6(a)は図5のA−A’にお
ける断面構成、図6(b)は図5のB−B’における断
面構成を示した図である。本例では、容量線を信号線と
平行に配置し、容量線による浮遊容量を低減させてい
る。 【0035】なお、図5及び図6に示した例では、読み
出し用a−SiTFT1、保護用a−SiTFT2、画
素電極63、信号線61、走査線55、蓄積容量線5
2、保護用a−SiTFTのバイアス線56等が描かれ
ているが、実際には図6の構造の上層側にはパシべーシ
ョン膜、X線電荷変換膜、X線電荷変換膜の電極等も形
成されている。 【0036】機能について簡単に説明すると、蓄積容量
は画素電極63と容量線52の間に絶縁膜を挟んで構成
されており、X線の入射によってX線電荷変換膜で生成
された電荷が蓄積容量に蓄積され、読み出し用TFT1
の絶縁破壊が起きない程度のある一定の電圧になると、
保護用TFT2から電荷が画素外に流出し、読み出し用
TFT1と蓄積容量に高電圧が印加されないようになっ
ている。この時の電荷の流出経路がバイアス線56であ
り、このバイアス線56の電位の設定によって保護用T
FT2からの電荷流出の開始電圧を変えることができ
る。各画素に蓄積された電荷は、走査線55を走査する
ことにより、その走査線上の画素のそれぞれのTFT1
をオンにして信号線61に取り出される。取り出された
電荷は増幅器(図示せず)に転送される。 【0037】次に、本例のさらに詳細な構成を説明す
る。 【0038】ガラス基板51上には、蓄積容量線52が
形成されており、その上層には絶縁膜53が形成されて
いる。ただし、電圧供給線(図示せず)のコンタクト部
等についてはこの絶縁膜53は取り除かれている。絶縁
膜53上には、読み出し用a−SiTFT1のゲート電
極54、保護用a−SiTFT2のゲート電極、走査線
55、保護用a−SiTFT2の電源線(バイアス線)
56が形成され、さらに図示しない引き出し用パッドも
同時に形成されている。これらの上層には、ゲート絶縁
膜57が形成されている。但し、引き出し用パット部や
保護用トランジスタ等のスルーホール部については、ゲ
ート絶縁膜は取り除かれている。 【0039】ゲート絶縁膜57上には、画素電極63が
読み出し用TFT1と保護用TFT2を除いた画素内に
形成されている。読み出し用TFT1については、ゲー
ト絶縁膜57の上層にa−Si膜58、エッチングスト
ッパ−用のシリコン窒化膜59、n+ a−Si膜60が
形成されており、n+ a−Si膜60上にはソース電極
62及びドレイン電極61が形成されている(保護用T
FTについても同様の構成になっている)ソース及びド
レイン電極に用いられる金属により、ソース及びドレイ
ン電極の形成工程と同時に、上記画素電極63、信号線
61、引き出し用パッド(図示せず)、電圧供給線(図
示せず)等も形成される。 【0040】さらに上層側には、パシべーション膜、X
線電荷変換膜、上部電極等が形成されているが、図では
省略している。 【0041】本例によれば、信号線と蓄積容量線とが平
行に配置されているため、信号線と蓄積容量線とが交差
することによるカップリングの影響を抑えることがで
き、信号線のノイズを低減することが可能である。 【0042】なお、図5及び図6に示した例以外に、保
護用トランジスタのバイアス線56の上部にまで画素電
極63を形成したものも考えられる。こうすることによ
り、画素の有効領域をより広くする事が出来る。また、
図5及び図6に示した例では信号線を上層側に設けた
が、容量線と平行であれば他の層に設けてもよい。ま
た、保護用トランジスタのバイアス線を信号線と平行に
配置してもよく、信号線とバイアス線とのカップリング
を低減することができる。 【0043】また、図5及び図6に示した例では、保護
用TFTとして1個のTFTを使用している例を上げた
が、直列に2個以上のTFTを並べて保護用TFTから
のリーク電流を抑えるもの、保護用TFT自体に低リー
ク対策を施したものも考えられる。また、TFTの配置
位置も画素内で適宜変更可能である。 【0044】なお、上記第1及び第2の実施形態並びに
第1の参考例において(後述する参考例でも基本的には
同様)、ゲート電極、ソース・ドレイン電極、走査線、
信号線、容量線、バイアス線、画素電極等に用いる金属
としては、例えばTi,Cr,Ta,Mo,MoW,M
oTa,Al,ITO,Al合金(特に、Al−Zr,
Al−Nd,Al−Y合金)、これらの金属の積層構造
等が考えられる。 【0045】ゲート電極や走査線に対しては、MoWや
MoTaは、TFTのゲート部にテーパーをつけてのエ
ッチングが可能なことから、その上層に積層されるゲー
ト絶縁膜が段切れを起こさないように形成することがで
きる。また、Al合金を用いた場合には、Alのみの場
合に高温工程で発生するヒロックを防止することが出来
るので、X線検出器の大型化を考えた場合には好ましい
材料といえる。また、蓄積容量線を形成する金属も同様
の理由から、MoWやMoTa、或いはAl合金を用い
ることが好ましい。また、信号線として用いる金属に
は、特に低抵抗化が望まれるため、AlやAlを使つた
積層構造、Al合金等を用いることが好ましい。 【0046】ゲート絶縁膜としては、SiO2 ,SiN
x ,SiOx y が考えられるが、これらの積層構造で
もよい。パシべーション膜や層間絶縁膜としては、無機
絶縁膜として例えばSiO2 膜やSiNx 膜、有機絶縁
膜として例えばポリイミド類,BCB,オプトマー,黒
レジスト,フッ素系樹脂等が使用でき、これらを積層し
てもよい。また、これらの樹脂は感光性である方がパタ
ーン形成が容易で工程が減るため好ましい。 【0047】また、TFTとしては、逆スタガ型のエッ
チングストッパー・タイプの他、バックチャネルカット
・タイプのもの等を用いることができる。TFTを形成
するSiとしては、アモルファスシリコンの他にポリ・
シリコンを用いてもよく、ポリシリコンを用いた場合に
は周辺回路を同じガラス基板上に形成してもよい。ま
た、画素内に蓄積された電荷をTFTのオン/オフを利
用して読み出す方式の他に、ソースフォロアの原理を用
いた非破壊読み出しの方式を用いることも可能である。 【0048】(第2参考例) 図13は第2の参考例の一例について、その等価回路構
成を示した図である。本参考例も第1の参考例と同様、
容量線を信号線と平行に配置したものである。 【0049】図13において、201は読み出し用a−
SiTFT、202はX線電荷変換膜、203は保護ダ
イオード(例えば保護用a−SiTFTで構成され
る)、204は蓄積容量、205は走査線、206は信
号線、207は蓄積容量線、208は保護用a−SiT
FTのバイアス線、209はX線電荷変換膜への高電圧
供給線であり、これらの基本的な構成については第1の
参考例等と同様である。210は検出アンプあり、21
1は複数の検出アンプ210で構成された信号検出回路
(集積回路で構成されている)を示している。 【0050】図13の構成では、信号検出回路211の
入力部まで信号線206と容量線207が平行に配線さ
れている。各信号線206は信号検出回路211内の検
出アンプ210の一方の入力端子に接続され、各容量線
207は検出アンプ210の他方の入力端子に接続され
ている。このような構成により、信号線206と容量線
207との電位差が常に一定となるため、容量線の電圧
変動による雑音の増加が抑えられ、雑音の少ない良好な
画像を検出することができる。 【0051】なお、図13では、信号線206と容量線
207は模式的に同一パターン上に示しているが、信号
線206及び容量線207と信号検出回路211との接
続には、COG(Chip On Glass)、TC
P(Tape Carrier Package)、F
PCケーブルによる接続等が考えられ、いずれの場合も
上記構成を実現することができ、同様の効果を奏するこ
とができる。 【0052】図14は第2の参考例の他の例について、
その等価回路構成を示した図である。図13に示した構
成要素に対応する構成要素には同一番号を付している
(他図も同様)。本参考例も図13の参考例と同様、容
量線を信号線と平行に配置したものである。 【0053】図14の例では、検出アンプ210の入力
までの配線段階において複数本の容量線207を纏め、
検出アンプ210の入力端子には纏められた後の容量線
が入力されている。図14の例では、一つの信号検出回
路(例えば一つの集積回路チップ)211で検出される
各画素に接続する各容量線を一つに纏めており、他の信
号検出回路で検出される各画素に接続する各容量線は他
の検出回路に対して纏められている。容量線を纏める位
置は画素が配列されたアレイ領域の外側であることが好
ましい。図14の例では容量線207を信号検出回路2
11に入力する前に纏めているが、信号検出回路211
に入力した後に検出アンプ210に入力する前に纏める
ようにしてもよい。 【0054】本例においても、信号線206と容量線2
07との電位差が常に一定となるため、容量線の電圧変
動による雑音の増加が抑えられ、雑音の少ない良好が画
像を検出することができる。 【0055】なお、図14では図13の例と同様、信号
線206と容量線207は模式的に同一パターン上に示
しているが、信号線206及び容量線207と信号検出
回路211との接続には、COG(Chip On G
lass)、TCP(Tape Carrier Pa
ckage)、FPCケーブルによる接続等が考えら
れ、いずれの場合も上記構成を実現することができ、同
様の効果を奏することができる。 【0056】(第3参考例) 図16は第3の参考例について、その等価回路構成を示
した図である。本参考例は、保護ダイオード203に基
準電位を与えるバイアス線208が複数の画素が配列さ
れたアレイ領域の外側で纏められ、アレイ領域外に設け
た電源231と接続されているものである。 【0057】保護ダイオードは一定電圧以上になるとオ
ン動作するものであり、必要以上の電荷が蓄積されるこ
とによるTFTの破壊を防止する働きを有している。保
護ダイオードがオン状態になるとバイアス線に電流が流
れて電荷をアレイ外に放出させるが、バイアス線の抵抗
による基準電位の変動や発熱等の問題を回避するため
に、バイアス線はできるだけ低抵抗にする必要がある。 【0058】そこで本例では、図16に示すように、外
部電源231との接続を複数点でとる構成を採用してい
る。バイアス線208の配線幅は数100μm程度が限
界であるため、並列配線とすることで低抵抗化してい
る。外部電源231との接続は走査線駆動IC232が
実装されているTCP233からとることにより、特別
なケーブルやパッド等を使用しなくても接続可能であ
る。 【0059】本例の構成を用いることにより、保護ダイ
オードの動作による基準電位の変動や発熱等を抑制する
ことができるため、TFTアレイの破壊等を防止するこ
とができる。 【0060】(第4参考例) 図15は第4の参考例について、その等価回路構成を示
した図である。本参考例は、信号線と容量結合している
他の配線との結合容量を回路的に低減するものである。
他の配線の電位を信号線の電位変化と同じだけ変化させ
ることで、結合容量の両端の電位差変化がゼロになるた
め、結合容量へ流入する電荷或いは結合容量から流出す
る電荷をなくすことができる。したがって、実質的に結
合容量が極めて小さくなったことと同等にすることがで
きる。これにより、信号線の寄生配線容量が減少し、配
線容量に起因する雑音発生量(配線容量値にほぼ比例)
を極めて小さなものとすることができる。 【0061】以下、図15を参照して具体的に説明す
る。この例は、信号線に高入力インピーダンスのバッフ
ァアンプを接続し、そのアンプの出力で他の配線の電位
供給源を制御するものである。ここでは走査線との容量
結合を減少させるために、ゲートドライバICに適用
し、バッファアンプの出力でゲートドライバICのオフ
電位を制御している。TFTアレイの動作上、オフ電位
である期間がほとんどであるため、オフ電位を制御する
ことが効果的である。 【0062】まず、バッファアンプ222で信号線電位
を受け、その出力をゲートオフ電位を作成するアンプ2
23に入力して加算する。つまり、元々のゲートオフ電
位に信号線電位が加算された電位が出力されるので、上
記の効果を得ることができる。各アンプの周波数帯域
は、対象とする減少させたい雑音の周波数帯域と同等ま
で有していることが好ましい。 【0063】なお、ここでは信号線とゲート線との結合
容量を減少させる例を示したが、その他にも容量線やバ
イアス線など、大きな結合容量を有する配線に対しても
同様に適用可能である。 【0064】(第5参考例) 図9はX線撮像装置(直接変換方式のX線撮像装置)の
全体構成を示した図であり、図10は図9に示したa−
SiTFTアレイ部の断面構成を示した図である。 【0065】ここでは、a−SiTFTの例として逆ス
タガ型TFTの構造を示している。また、説明では画素
内のTFTを電荷読み出し用のTFTで説明している
が、画素内に電荷読み出し用TFTの他に高電圧保護ダ
イオード用TFTがある場合についても、電荷読み出し
用TFTと高電圧保護ダイオード用TFTは同じレイヤ
で形成されるため、本例の場合と同様に説明可能であ
る。 【0066】図9はa−SiTFTを用いた撮像装置の
全体構成図である。X線源151から照射されたX線は
被検体152を通過し、a−SiTFT撮像デバイス1
53に入射する。a−SiTFT撮像デバイス153
は、a−Se等を用いたX線電荷変換膜の下層側に2次
元に配列されたa−SiTFTが形成されたアレイ部、
a−SiTFTをオン・オフする走査線駆動回路、被検
体152を通過したX線をX線量に対応したアナログ電
気信号に変換する信号検出回路等で構成されている。 【0067】変換されたアナログ信号は時系列的にA/
D変換部157によりデジタル変換され、イメージメモ
リ158に記憶される。イメージメモリ158は1もし
くは数画像分のデータを記憶することが出来、制御部1
63からの制御信号で特定されるアドレスにデータを順
次記憶する。演算処理部159ではイメージメモリ15
8からデータを取り出して演算し、演算結果を再びイメ
ージメモリ158に入力する。演算されたイメージメモ
リ158のデータは、D/A変換部160によりアナロ
グ信号に変換され、モニタ161にX線像として表示さ
れる。 【0068】画素に蓄積された電荷は図17に示す検出
アンプ241に転送されるが、検出アンプ241は高抵
抗入力になっている。したがって、微弱な外乱であって
も出力に影響し、画質劣化の原因となる。外乱の要因と
して走査線205からの雑音があげられる。走査線は信
号線206と絶縁膜を介して交差し、容量242が形成
されることになるが、走査線駆動回路の電源電位が変動
すると交差部の容量242に電荷が現れ、この電荷も検
出アンプ241に転送されることになる。画素に蓄積さ
れる電荷もほぼ同等のオーダーになるため、交差部から
の電荷は画質劣化の大きな要因となっている。 【0069】以下、図10によりアレイ部の製造工程に
ついて説明する。 【0070】シリコンウェハやガラス基板71上にMo
TaやMoWのような高融点金属を堆積した後、これを
パターニングしてゲート電極72、走査線73、補助電
極(蓄積容量電極)74を形成する。次にゲート電極7
2、走査線73、補助電極74が形成された構造の上に
ゲート絶縁膜75(SiOx或いはSiNx)を堆積す
る。さらに、a−Si膜76とSiNxから成るエッチ
ングストッパ用絶縁膜77を堆槓し、これらをパタ−ニ
ングする。a−Si膜76およびエッチングストッパ用
絶縁膜77は通常TFT上にのみ形成するが、本例では
TFT部に加え走査線73と信号線78との交差部に
も、a−Si膜76、エッチングストッパ層77を形成
する構造にする。 【0071】次に、Al、Mo等の金属によりTFTの
ソース電極79、ドレイン電極80、および信号線78
を形成する。信号線78を形成した後に有機膜81を形
成し、さらに有機膜81上にAl、Al合金、Ti等の
金属やITOにより画素電極82を形成し、画素電極8
2上にX線を電子に変換するX線電荷変換膜83(a−
Se等で形成される)を積層する。最後にX線電荷変換
膜83上に高電圧供給用電極84を形成する。 【0072】以上の構成からなるX線撮像装置の信号線
・走査線交差部容量Cs-g は、図11(b)に示すよう
に、絶縁膜75による容量C1 の他に、a−Si膜76
およびエッチングストッパ用絶縁膜77による容量C2
、C3 が直列に接続していることになる。ここで、絶
縁膜75のみの場合(図11a)と、絶縁膜75にさら
にa−Si膜76およびエッチングストッパ用絶縁膜7
7を積層した場合(図11b)の交差部容量について計
算する。 【0073】ここでは、例えば走査線幅、信号線幅とも
10μm(交差部面積S=100μm2 )、絶縁膜75
の膜厚d1 を0.3μm、比誘電率ε1 を5、a−Si
膜76の膜厚d2 を50μm、比誘電率ε2 を11、エ
ッチングストッパ用絶縁膜77の膜厚d3 を0.3μ
m、比誘電率ε3 を6と仮定すると、図11(a)の場
合の交差部の容量Cは、 C=C1 =ε1 ε0 S/d1 =5x8.854x10-12 x(10x10-6)2 /0.3x10-6=14.8[f
F] と計算される。走査線数が1000本の場合、信号線に
は14.8[pF]の交差部容量が存在することにな
り、走査線駆動回路の電源電位が1mV変動しても1
4.8[fC]の電荷が信号検出回路側に生じてしま
う。画素に蓄積される電荷もほぼ同等のオーダーであ
り、走査線交差部からの電荷は画質劣化の原因の大きな
要因となっている。 【0074】これに対し、図11(b)のように絶縁膜
75の上にa−Si膜76とエッチングストッパ用絶縁
膜77をさらに堆積させた場合は、各絶縁膜容量の直列
接続となり、交差部容量C’は、 C’=C1 C2 C3 /(C2 C3 +C3 C1 +C1 C2
) =ε1 ε2 ε3 ε0 S/(ε2 ε3 d1 +ε3 ε1 d2
+ε1 ε2 d3 ) =7.7[fF] となり、およそ半分に低減される。 【0075】従って、交差部容量に比例する走査線駆動
回路電源からの雑音成分は約半分になり、ダイナミック
レンジが6[dB]向上することになる。X線診断装置
のような高ダイナミックレンジが要求される分野におい
て、本例で示した構造は非常に有効といえる。 【0076】さらに、a−Si膜76およびエッチング
ストッパ用絶縁膜77を信号線、走査線交差部に堆積さ
せる構造は、上述した様にTFT製造プロセスの一部を
利用した構造になっている。このため、プロセスが複雑
化したりコストが増加することなしに低雑音化が実現で
きるメリットがある。 【0077】なお、上記の例では、蓄積容量線74を走
査線73及びゲート電極72と同じレイヤに形成してい
るが、絶縁膜を介して別のレイヤに形成してもよい。 【0078】(第6参考例) 図12は、第6の参考例に係るX線撮像装置のTFTア
レイ部の平面構成を示す図である。なお、図10の構成
要素と対応する構成要素には同一符号を付して、その詳
しい説明は省略する。また、説明では画素内のTFTを
電荷読み出し用のTFTで説明しているが、画素内に電
荷読み出し用TFTの他に高電圧保護ダイオード用TF
Tがある場合にいても、電荷読み出し用TFTと高電圧
保護ダイオード用TFTは同じレイヤで形成されるた
め、本例の場合と同様に説明可能である。 【0079】図12において、走査線73は信号線78
と交差する部分の配線幅が他の部分より狭い構造になつ
ている。ここで、信号線78の配線幅をWs、信号線7
8との交差部以外の走査線73の配線幅をWg、信号線
78との交差部における走査線73の配線幅をn×Wg
(0<n≦1)としたときの交差部容量Cと抵抗Rにつ
いて検討を行う。 【0080】走査線73の配線幅が常に一定の場合、交
差部容量Cs-g と抵抗Rは、 Cs-g =(ε×Ws×Wg)/D (1) R=(ρ×Ws)/(Wg×d) (2) と表される。ここで,Dは絶縁膜75の膜厚,ρは走査
線73の抵抗率、dは走査線73の膜厚を示す。 【0081】次に、信号線78との交差部の配線幅がn
×Wg(0<n≦1)とした場合の交差部容量C’s-g
と抵抗R’は、 C’s-g =(n×ε×Ws×Wg)/D
(1’) R’=(ρ×Ws)/(n×Wg×d)
(2’) となる。 【0082】すなわち、式(1)及び式(2)による時
定数と式(1’)及び式(2’)による時定数とは等し
い値となる。また式(1’)により、配線幅を狭くする
ことで交差部容量を小さくすることが出来る。従って、
走査線駆動回路の電源変動による雑音が低減され、X線
診断装置のダイナミックレンジを改善することができ
る。 【0083】以上第5及び第6の参考例で説明したよう
に、走査線・信号線交差部において、a−Si膜やエッ
チングストッパ用絶縁膜を積層する、走査線の配線幅を
他の部分より狭くする、といった構造を採用することに
より、交差部容量が低減でき、走査線駆動回路の電源か
らの雑音を低減できる。従って高ダイナミックレンジを
要求されるX線診断装置においてダイナミックレレジ改
善の有力な手法となる。 【0084】なお、以上の各実施形態及び各参考例にお
いて、X線電荷変換膜(光電変換膜)としては、a−S
e,a−Te,PbI2 等を用いることが可能である。 【0085】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではな
く、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して
実施することが可能である。 【0086】 【発明の効果】本発明によれば、信号線と他の導電領域
との間の容量カップリングを低減することができるた
め、高S/N比の検出信号を得ることができ、撮像装置
の高性能化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施形態に係るX線撮像装置の
画素領域における平面構成を示した図。 【図2】図1のA−A’における断面構成を示した図。 【図3】本発明の第2の実施形態に係るX線撮像装置の
画素領域における平面構成を示した図。 【図4】図3のA−A’における断面構成を示した図。 【図5】本発明の第1の参考例に係るX線撮像装置の画
素領域における平面構成を示した図。 【図6】図3のA−A’及びB−B’における断面構成
を示した図。 【図7】従来技術に係るX線撮像装置の画素領域におけ
る断面構成を示した図。 【図8】X線撮像装置の主として画素アレイ領域の等価
回路構成を示した図。 【図9】X線撮像装置の全体構成を示した図。 【図10】本発明の第5の参考例に係るX線撮像装置の
画素領域における断面構成を示した図。 【図11】第5の参考例における信号線・走査線交差部
容量について従来技術と対比して示した図。 【図12】本発明の第6の参考例に係るX線撮像装置の
画素領域における平面構成を示した図。 【図13】本発明の第2の参考例に係るX線撮像装置の
一例について示した図。 【図14】本発明の第2の参考例に係るX線撮像装置の
他の例について示した図。 【図15】本発明の第4の参考例に係るX線撮像装置の
構成例について示した図。 【図16】本発明の第3の参考例に係るX線撮像装置の
構成例について示した図。 【図17】従来技術の問題点について示した図。 【符号の説明】 1…読み出し用a−SiTFT 2…保護用a−SiTFT 11、31、51、71、121…基板 12、32、78、129…信号線 13、34…下層側絶縁膜 14、40、54、72、122…ゲート電極 15、41、55、73、123…走査線 16、33、52、74、124…蓄積容量線 17、39、57、75、125…ゲート絶縁膜 18、38、58、76、126…アモルファスシリコ
ン膜 19、35…接続用電極 20、36、61、80、127…ドレイン電極 21、37、62、79、128…ソース電極 22、43、44…上層側絶縁膜 23、45、63、82、131…画素電極 24、46、83、132…X線電荷変換膜 25、47、84、133…上部電極 42、56…バイアス線 53、81、130…絶縁膜 59、77…ストッパ絶縁膜 60…n型アモルファスシリコン膜 101、201…読み出し用a−SiTFT 102、202…電荷変換膜 103、204…蓄積容量 104…電源 105、205…走査線 106、206…信号線 107…シフトレジスタ 108…アンプ 151…X線源 152…被検体 153…X線撮像装置 157…A/D変換部 158…イメージメモリ 159…演算処理部 160…D/A変換部 161…イメージモニタ 162…高電圧発生部 163…制御部 203…保護ダイオード 207…蓄積容量線 208…バイアス線 209…高電圧供給線 210、221、222、223…アンプ 211…信号検出回路 224…走査線用トランジスタ 225、226、231…電源 232…IC 233…TCP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金野 晃 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 鈴木 公平 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−315581(JP,A) 特開 平8−51195(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14 G01T 1/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】複数配列された画素からなる検出部に入射
    したX線を電荷に変換する変換膜と、各画素に対応して
    設けられ前記変換膜で変換された電荷を蓄積する蓄積容
    量と、この蓄積容量に対応して設けられこの蓄積容量に
    蓄積された電荷を読み出し前記変換膜の下層側に設けら
    れた薄膜トランジスタと、この薄膜トランジスタにその
    オン・オフ状態を制御する信号を供給する走査線と、こ
    の走査線からの信号によってオン状態となった薄膜トラ
    ンジスタを通して前記蓄積容量に蓄積された電荷が送出
    され前記薄膜トランジスタの下層側に設けられた信号線
    と、前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜となる第1の
    絶縁膜よりも下層側かつ前記信号線よりも上層側に設け
    られた第2の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜よりも上層側
    かつ前記変換膜よりも下層側に設けられた第3の絶縁膜
    とを有することを特徴とするX線撮像装置。
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