JP3446032B2 - 無転位シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents
無転位シリコン単結晶の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大規模集積回路
(LSI)製造に用いられる半導体シリコン(Si)単
結晶の製造技術に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、LSI製造に用いられるSi単結
晶は、引き上げ(Czochralski:CZ)法、
または浮遊帯(Floating Zone:FZ)法
によって製造されており、特にCZ法によってSi単結
晶の大部分が製造されている。CZ法は、種子結晶をS
i融液へ接触(種子付け)させたのち引き上げてSi単
結晶を成長させる方法である。FZ法は、種子結晶を多
結晶Siの原料棒の一端に融着させた後、長さに沿って
溶融帯を移動させてSi単結晶を成長させる方法であ
る。 【0003】CZ−Si単結晶成長では、無転位単結晶
を育成するために、1959年にW.C.Dashによ
り提案されたネッキング法が用いられている。ネッキン
グ工程は、種子付け後に直径3−5mmの細くて長いネ
ック部を形成するものである。この工程によって、種子
付け時の熱ショックによって種子結晶中に発生した転位
が成長結晶へと引き継がれることが防止される。この方
法は無転位単結晶を育成するための有効な方法である
が、無転位成長の確率が100%ではなく、製造工程に
常に不安が残っていた。また、最近、数100kg以上
の大形単結晶の育成が必要になり、細いネック部で成長
結晶を支えることが出来なくなるという大きな問題点も
明らかになってきている。また、FZ法を用いたSi単
結晶成長においても、やはりネッキング工程を用いてい
るため、同様の問題が生じていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ネッ
キング工程の不要な無転位シリコン単結晶の製造方法を
提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためのものであり、現在LSIに用いられる全Si
結晶の約2割ほどに当たるエピタキシャルウェハの下地
基板に用いる高濃度B(ボロン)添加結晶の育成技術の
研究の過程でなされた。より詳細には、本発明はこの研
究中に明らかになった以下の2つの実験事実に基づく。 【0006】(1)不純物Bを1018atoms/cm3以上添
加した無転位単結晶を種子結晶に用いると、種子付け時
に、この種子結晶中に熱ショックによる転位が発生しな
い。 【0007】(2)種子結晶と成長結晶(特に種子付け
直後の成長結晶)との間で不純物Bの濃度差があると、
一般には格子不整合(ミスフィット)による新たな転位
が発生するが、両者のB濃度の差を7×1018atoms/cm
3以下にすることで、上記ミスフィット転位も発生しな
い。 【0008】これらの2つの事実を組み合わせること
で、ネッキング工程を必要とせずに無転位シリコン単結
晶を成長させることができる。また、種子結晶と成長結
晶との間にある程度のB濃度差が許容されることから、
種子結晶にはBを添加しながらも、B無添加の無転位S
i単結晶を成長させることができる。 【0009】本発明に係る無転位シリコン単結晶の製造
方法は、CZ法またはFZ法による無転位シリコン単結
晶の製造方法であって、種子結晶として1〜7×10 18
atoms/cm 3 のボロンが添加された無転位単結晶を用い、
ネッキング工程を行わずに、ドーパント濃度が1〜9×
10 15 atoms/cm 3 である成長結晶を成長させることを特
徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明を実施する際には、CZ法
においては、たとえば所定のB濃度の種子結晶およびS
i融液を用意した後、この種子結晶をSi融液に接触さ
せて引き上げて結晶成長させる。FZ法においては、た
とえば所定のB濃度の種子結晶および多結晶Si原料棒
を用意して両者を融着させた後、長さに沿って溶融帯を
移動させて結晶成長させる。両方法においてネッキング
工程は行わない。 【0011】種子結晶中のB濃度は、1〜7×1018at
oms/cm3であることが好ましい。この範囲であれば、B
が無添加のSi単結晶を無転位で成長させられるからで
ある。特に、種子結晶中のB濃度は、3〜5×1018at
oms/cm3であることが好ましい。この範囲であれば、B
無添加の無転位Si単結晶を、より確実に転位の発生を
防いで成長させられるからである。なお、B無添加のS
i単結晶には、B濃度が一般的なドーパント濃度たとえ
ば1×1015atoms/cm3以上、好ましくは1〜9×10
15atoms/cm3、より好ましくは1〜3×1015atoms/cm3
のSi単結晶が含まれる。また、B以外の他のドーパン
トたとえばP、As、Sbを上記濃度で含むSi単結晶
も含まれる。 【0012】 【実施例】以下、CZ法による本発明の実施例について
述べるが、FZ法についても本発明は同様に適用でき
る。 【0013】CZ法に従って、種子結晶としてB添加無
転位単結晶を用いてSi融液からSi単結晶を製造し
た。ただしネッキング工程は行わなかった。また、種子
結晶中のB濃度とSi融液中の初期B濃度とを変化させ
て、種子結晶と成長結晶中の転位の発生状況を調べた。
各結晶製造条件と結果を下表1に示す。 【0014】 【表1】【0015】上表1において、実施例7および比較例3
ではSi融液にBを添加しないで初期B濃度を0にし
た。また実施例12では、Si融液にBを添加せずにP
(リン)を5×1015atoms/cm3だけ添加した。 【0016】上表1に示したように、各実施例において
種子結晶中に熱ショックによる転位が発生せず、また成
長結晶中にミスフィット転位が発生しなかった。このよ
うに、本発明によりネッキング法を行わずに無転位結晶
成長を行えることが確認できた。一方、比較例では、両
結晶の少なくともいずれか一方に転位が発生して、無転
位結晶成長は行われなかった。 【0017】図1は、表1の実施例1〜9と比較例1〜
8の各結果をまとめた図である。図1のハッチ線で囲ま
れた種子結晶中および成長結晶中のB濃度(無添加も含
む)の範囲で、ネッキング無しで無転位Si単結晶成長
が行えることが分かる。 【0018】図2と図3は、CZ法で製造したSi単結
晶の転位の発生状況を観察したX線トポグラフ写真の一
例である。図2(a)は、比較のために示した従来のC
Z技術で製造したSi単結晶の例であり、図2(b)と
図2(c)、および図3は上記比較例および実施例で製
造したSi単結晶の例である。なお、図2(a)〜
(c)は種子結晶と成長結晶の境界近傍を観察した例で
あり、図の矢印が境界を示し、矢印から上が種子結晶、
下が成長結晶である。図3は製造結晶全体を観察した例
である。また、各図の上部の数値は種子結晶のB濃度を
示し、下部の数値はSi融液の初期B濃度を示す。 【0019】図2(a)の従来技術では、種子結晶に熱
ショックによる多量の転位が発生して成長結晶中に引き
継がれるが、その後のネッキング操作(写真下部)によ
って無転位化が図られ、無転位結晶が製造されることが
分かる。 【0020】図2(b)は上述の比較例3で製造した単
結晶であり、種子結晶には転位が発生していないが成長
結晶中にはミスフィット転位が発生しているのが分か
る。 【0021】図2(c)は上述の実施例4で製造した単
結晶であり、種子結晶および成長結晶の何れにおいても
転位が発生せず、無転位結晶が成長していることが分か
る。 【0022】図3は、上述の実施例1で製造した無転位
単結晶の全体を示す写真であり、やはり無転位単結晶が
成長していることが分かる。 【0023】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ネッキング工程の不要な無転位シリコン単結晶の製造方
法が提供される。その結果、以下の効果が得られる。
(1)ネック部の機械的強度が増大し、大直径、大重量
の結晶製造が可能になる。(2)細くて長いネック部を
成長させる時間が不必要になるため結晶製造の効率が上
がり、またネック部の無くなった分だけ結晶を有効利用
できるため結晶部分の長い結晶製造が可能になる。
(3)ネッキング操作において、従来のように無転位化
が達成されたか否かを特定の専門家が判断する必要がな
くなるため、無転位結晶製造を誰でも(素人でも)簡単
に行えるようになる。 【0024】また本発明においては、B無添加の無転位
シリコン単結晶を成長させることもできるため、LSI
製造プロセスでの用途が非常に広い。
(LSI)製造に用いられる半導体シリコン(Si)単
結晶の製造技術に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、LSI製造に用いられるSi単結
晶は、引き上げ(Czochralski:CZ)法、
または浮遊帯(Floating Zone:FZ)法
によって製造されており、特にCZ法によってSi単結
晶の大部分が製造されている。CZ法は、種子結晶をS
i融液へ接触(種子付け)させたのち引き上げてSi単
結晶を成長させる方法である。FZ法は、種子結晶を多
結晶Siの原料棒の一端に融着させた後、長さに沿って
溶融帯を移動させてSi単結晶を成長させる方法であ
る。 【0003】CZ−Si単結晶成長では、無転位単結晶
を育成するために、1959年にW.C.Dashによ
り提案されたネッキング法が用いられている。ネッキン
グ工程は、種子付け後に直径3−5mmの細くて長いネ
ック部を形成するものである。この工程によって、種子
付け時の熱ショックによって種子結晶中に発生した転位
が成長結晶へと引き継がれることが防止される。この方
法は無転位単結晶を育成するための有効な方法である
が、無転位成長の確率が100%ではなく、製造工程に
常に不安が残っていた。また、最近、数100kg以上
の大形単結晶の育成が必要になり、細いネック部で成長
結晶を支えることが出来なくなるという大きな問題点も
明らかになってきている。また、FZ法を用いたSi単
結晶成長においても、やはりネッキング工程を用いてい
るため、同様の問題が生じていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ネッ
キング工程の不要な無転位シリコン単結晶の製造方法を
提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためのものであり、現在LSIに用いられる全Si
結晶の約2割ほどに当たるエピタキシャルウェハの下地
基板に用いる高濃度B(ボロン)添加結晶の育成技術の
研究の過程でなされた。より詳細には、本発明はこの研
究中に明らかになった以下の2つの実験事実に基づく。 【0006】(1)不純物Bを1018atoms/cm3以上添
加した無転位単結晶を種子結晶に用いると、種子付け時
に、この種子結晶中に熱ショックによる転位が発生しな
い。 【0007】(2)種子結晶と成長結晶(特に種子付け
直後の成長結晶)との間で不純物Bの濃度差があると、
一般には格子不整合(ミスフィット)による新たな転位
が発生するが、両者のB濃度の差を7×1018atoms/cm
3以下にすることで、上記ミスフィット転位も発生しな
い。 【0008】これらの2つの事実を組み合わせること
で、ネッキング工程を必要とせずに無転位シリコン単結
晶を成長させることができる。また、種子結晶と成長結
晶との間にある程度のB濃度差が許容されることから、
種子結晶にはBを添加しながらも、B無添加の無転位S
i単結晶を成長させることができる。 【0009】本発明に係る無転位シリコン単結晶の製造
方法は、CZ法またはFZ法による無転位シリコン単結
晶の製造方法であって、種子結晶として1〜7×10 18
atoms/cm 3 のボロンが添加された無転位単結晶を用い、
ネッキング工程を行わずに、ドーパント濃度が1〜9×
10 15 atoms/cm 3 である成長結晶を成長させることを特
徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明を実施する際には、CZ法
においては、たとえば所定のB濃度の種子結晶およびS
i融液を用意した後、この種子結晶をSi融液に接触さ
せて引き上げて結晶成長させる。FZ法においては、た
とえば所定のB濃度の種子結晶および多結晶Si原料棒
を用意して両者を融着させた後、長さに沿って溶融帯を
移動させて結晶成長させる。両方法においてネッキング
工程は行わない。 【0011】種子結晶中のB濃度は、1〜7×1018at
oms/cm3であることが好ましい。この範囲であれば、B
が無添加のSi単結晶を無転位で成長させられるからで
ある。特に、種子結晶中のB濃度は、3〜5×1018at
oms/cm3であることが好ましい。この範囲であれば、B
無添加の無転位Si単結晶を、より確実に転位の発生を
防いで成長させられるからである。なお、B無添加のS
i単結晶には、B濃度が一般的なドーパント濃度たとえ
ば1×1015atoms/cm3以上、好ましくは1〜9×10
15atoms/cm3、より好ましくは1〜3×1015atoms/cm3
のSi単結晶が含まれる。また、B以外の他のドーパン
トたとえばP、As、Sbを上記濃度で含むSi単結晶
も含まれる。 【0012】 【実施例】以下、CZ法による本発明の実施例について
述べるが、FZ法についても本発明は同様に適用でき
る。 【0013】CZ法に従って、種子結晶としてB添加無
転位単結晶を用いてSi融液からSi単結晶を製造し
た。ただしネッキング工程は行わなかった。また、種子
結晶中のB濃度とSi融液中の初期B濃度とを変化させ
て、種子結晶と成長結晶中の転位の発生状況を調べた。
各結晶製造条件と結果を下表1に示す。 【0014】 【表1】【0015】上表1において、実施例7および比較例3
ではSi融液にBを添加しないで初期B濃度を0にし
た。また実施例12では、Si融液にBを添加せずにP
(リン)を5×1015atoms/cm3だけ添加した。 【0016】上表1に示したように、各実施例において
種子結晶中に熱ショックによる転位が発生せず、また成
長結晶中にミスフィット転位が発生しなかった。このよ
うに、本発明によりネッキング法を行わずに無転位結晶
成長を行えることが確認できた。一方、比較例では、両
結晶の少なくともいずれか一方に転位が発生して、無転
位結晶成長は行われなかった。 【0017】図1は、表1の実施例1〜9と比較例1〜
8の各結果をまとめた図である。図1のハッチ線で囲ま
れた種子結晶中および成長結晶中のB濃度(無添加も含
む)の範囲で、ネッキング無しで無転位Si単結晶成長
が行えることが分かる。 【0018】図2と図3は、CZ法で製造したSi単結
晶の転位の発生状況を観察したX線トポグラフ写真の一
例である。図2(a)は、比較のために示した従来のC
Z技術で製造したSi単結晶の例であり、図2(b)と
図2(c)、および図3は上記比較例および実施例で製
造したSi単結晶の例である。なお、図2(a)〜
(c)は種子結晶と成長結晶の境界近傍を観察した例で
あり、図の矢印が境界を示し、矢印から上が種子結晶、
下が成長結晶である。図3は製造結晶全体を観察した例
である。また、各図の上部の数値は種子結晶のB濃度を
示し、下部の数値はSi融液の初期B濃度を示す。 【0019】図2(a)の従来技術では、種子結晶に熱
ショックによる多量の転位が発生して成長結晶中に引き
継がれるが、その後のネッキング操作(写真下部)によ
って無転位化が図られ、無転位結晶が製造されることが
分かる。 【0020】図2(b)は上述の比較例3で製造した単
結晶であり、種子結晶には転位が発生していないが成長
結晶中にはミスフィット転位が発生しているのが分か
る。 【0021】図2(c)は上述の実施例4で製造した単
結晶であり、種子結晶および成長結晶の何れにおいても
転位が発生せず、無転位結晶が成長していることが分か
る。 【0022】図3は、上述の実施例1で製造した無転位
単結晶の全体を示す写真であり、やはり無転位単結晶が
成長していることが分かる。 【0023】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ネッキング工程の不要な無転位シリコン単結晶の製造方
法が提供される。その結果、以下の効果が得られる。
(1)ネック部の機械的強度が増大し、大直径、大重量
の結晶製造が可能になる。(2)細くて長いネック部を
成長させる時間が不必要になるため結晶製造の効率が上
がり、またネック部の無くなった分だけ結晶を有効利用
できるため結晶部分の長い結晶製造が可能になる。
(3)ネッキング操作において、従来のように無転位化
が達成されたか否かを特定の専門家が判断する必要がな
くなるため、無転位結晶製造を誰でも(素人でも)簡単
に行えるようになる。 【0024】また本発明においては、B無添加の無転位
シリコン単結晶を成長させることもできるため、LSI
製造プロセスでの用途が非常に広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例で得られた種子結
晶中のB濃度と成長結晶中のB濃度との間の関係を示す
図。 【図2】従来技術と本発明の実施例および比較例で得ら
れたSi単結晶の結晶構造の一例を示す写真。 【図3】本発明の実施例で得られたSi単結晶の結晶構
造の他の例を示す写真。
晶中のB濃度と成長結晶中のB濃度との間の関係を示す
図。 【図2】従来技術と本発明の実施例および比較例で得ら
れたSi単結晶の結晶構造の一例を示す写真。 【図3】本発明の実施例で得られたSi単結晶の結晶構
造の他の例を示す写真。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平9−255490(JP,A)
特開2001−199788(JP,A)
特開 平4−139092(JP,A)
特開 平9−249492(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C30B 1/00 - 35/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 CZ法またはFZ法による無転位シリコ
ン単結晶の製造方法であって、種子結晶として1〜7×
10 18 atoms/cm 3 のボロンが添加された無転位単結晶を
用い、ネッキング工程を行わずに、ドーパント濃度が1
〜9×10 15 atoms/cm 3 である成長結晶を成長させるこ
とを特徴とする無転位シリコン単結晶の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000049667A JP3446032B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 無転位シリコン単結晶の製造方法 |
US09/767,225 US6451108B2 (en) | 2000-02-25 | 2001-01-23 | Method for manufacturing dislocation-free silicon single crystal |
TW090102765A TW587106B (en) | 2000-02-25 | 2001-02-08 | Method for manufacturing dislocation-free silicon single crystal |
DE10106369A DE10106369A1 (de) | 2000-02-25 | 2001-02-12 | Verfahren zur Herstellung von versetzungsfreien Silicium-Einkristallen |
KR10-2001-0008873A KR100427148B1 (ko) | 2000-02-25 | 2001-02-22 | 무전위 규소 단결정을 제조하는 방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000049667A JP3446032B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 無転位シリコン単結晶の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001240493A JP2001240493A (ja) | 2001-09-04 |
JP3446032B2 true JP3446032B2 (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=18571572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000049667A Expired - Lifetime JP3446032B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 無転位シリコン単結晶の製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6451108B2 (ja) |
JP (1) | JP3446032B2 (ja) |
KR (1) | KR100427148B1 (ja) |
DE (1) | DE10106369A1 (ja) |
TW (1) | TW587106B (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003192488A (ja) * | 2001-12-20 | 2003-07-09 | Wacker Nsce Corp | シリコン単結晶製造用種結晶及びシリコン単結晶の製造方法 |
JP4142332B2 (ja) * | 2002-04-19 | 2008-09-03 | Sumco Techxiv株式会社 | 単結晶シリコンの製造方法、単結晶シリコンウェーハの製造方法、単結晶シリコン製造用種結晶、単結晶シリコンインゴットおよび単結晶シリコンウェーハ |
NO333319B1 (no) * | 2003-12-29 | 2013-05-06 | Elkem As | Silisiummateriale for fremstilling av solceller |
DE102004004555A1 (de) * | 2004-01-29 | 2005-08-18 | Siltronic Ag | Verfahren zur Herstellung von hoch dotierten Halbleiterscheiben und versetzungsfreie, hoch dotierte Halbleiterscheiben |
US7396406B2 (en) | 2004-02-09 | 2008-07-08 | Sumco Techxiv Corporation | Single crystal semiconductor manufacturing apparatus and method |
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