JP3442428B2 - 低温収縮性フィルム - Google Patents
低温収縮性フィルムInfo
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Description
る、特に、低温収縮性、腰硬さ等に優れたゴム変性スチ
レン系樹脂組成物を用いた一軸に延伸した低温収縮性フ
ィルムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】収縮包装用材料としては、硬質PVCフ
ィルムが多用されている。しかし、PVC中に含有され
ている可塑剤に起因する衛生上、品質上(水中で白化し
てしまう等)の問題点に加えて、塩素を多量に含んでい
るため、廃棄、焼却時の公害上の問題があり、代替え材
料が求められている。代替え材料として、ポリスチレン
とスチレン−ブタジエンブロック共重合体混合物が用い
られているが低温収縮性、収縮後の強度に乏しく、包装
用材料としては非常に限られた用途にしか用いられてい
ないのが現状である。 【0003】特殊なスチレン系樹脂とスチレン−ブタジ
エンブロック共重合体混合物を用いた低温収縮性フィル
ムが提案されているが(特開昭61−25819)、低
温収縮性は改良されているものの、収縮後の強度は乏し
く、又、スチレン−ブタジエンブロック共重合体に起因
するゲル状物質がフィルムの外観、印刷性に悪影響を与
えており、硬質PVCフィルムのように汎用的に使用さ
れるまでには至っていない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】低温収縮性、収縮後の
強度、外観特性、印刷特性等に優れているゴム変性スチ
レン系樹脂組成物からなる一軸に延伸したフィルムを提
供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者はかかる現状を
鑑み、鋭意検討した結果、スチレン系単量体と共重合可
能な第二、三の単量体として、アクリル酸エステル(メ
タクリル酸エステル)系単量体、メチルメタクリレート
を導入し、これらの単量体からなる重合体を連続相と
し、ゴム状弾性体を分散相とし、かつ分散相のゴム状弾
性体の粒子径を最適化したゴム変性スチレン系樹脂とテ
ルペン系樹脂とからなるゴム変性スチレン系樹脂組成物
を用いて一軸に延伸したフィルムが低温収縮性、収縮後
の強度、外観特性、印刷特性等に優れていることを見出
だし、本発明を完成するに至った。 【0006】すなわち本発明は、 ゴム状弾性体を分散
粒子として含有するゴム変性スチレン系樹脂に於いて、
(ア)連続相が化1(A)、化2(B)、化3(C)で
示される構成単位からなり、構成単位(A)、(B)、
(C)の割合がそれそれ20〜70重量%、0.5〜2
0重量%、29.5〜79.5重量%であり、(但し、
(A)+(B)+(C)=100重量%) 【0007】 【化4】 【0008】 【化5】【0009】 【化6】 【0010】(イ)分散相の分散粒子径が0.1〜1.
2μmであり、ゴム状弾性体の含有量が5〜20重量%
であるゴム変性スチレン系樹脂100重量部当たりテル
ペン系樹脂1〜15重量部からなるゴム変性スチレン系
樹脂組成物より成形された1軸に延伸した低温収縮性フ
ィルムであり、かつ、上記ゴム変性スチレン系樹脂は、
ゴム状弾性体と単量体(A)、(B)および(C)の混
合物を重合溶媒の存在下あるいは非存在下に重合したも
のであることを特徴とする低温収縮性フィルムである。
以下、本発明を詳細に説明する。連続相を形成する構成
単位(B)の量は0.5〜20重量%の範囲である。よ
り好ましくは2〜17重量%の範囲である。20重量%
を越える場合は、耐熱性が低下する結果、収縮前のフィ
ルムが自然収縮を起し、包装材料として使用出来なくな
る。又、0.5重量%未満の場合は、低温収縮性が悪く
なる。 【0011】構成単位(C)の量は29.5〜79.5
重量%の範囲である。より好ましくは30〜70重量%
である。この範囲以外ではゴム変性スチレン系樹脂の透
明性が低下し好ましくない。本発明に於ては、連続相の
屈折率は特に制約されるものではないが、分散相を形成
するゴム状弾性体の屈折率との差が0.01以内に制御
することが透明性の観点から好ましい。構成単位(B)
の量はゴム変性スチレン系樹脂の樹脂物性設計値から決
まるため、構成単位(A)、構成単位(C)で連続相の
屈折率を制御することが必要である。本発明のゴム変性
スチレン系樹脂の連続相の重合度は特に限定されるもの
ではないが、25℃における10重量%トルエン溶液の
粘度で15センチポイズ〜80センチポイズの領域で、
より好ましくは20センチポイズ〜70センチポイズの
領域で設定することが出来る。 【0012】構成単位(A)としては、例えば化7の構
造のものが挙げられる。 【0013】 【化7】 【0014】構成単位(B)としては、例えば化8の構
造のものが挙げられる。 【0015】 【化8】 【0016】本発明の分散相としては、常温でゴム的性
質を示すものであればよく、例えば、ポリブタジエン
類、スチレンーブタジエン共重合体類、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体類、イソプレン重合体類等が用
いられる。より好ましいものとしては、スチレンーブタ
ジエン共重合体類、スチレンーブタジエンブロック共重
合体類である。特に、スチレン含有量が10〜50重量
%のものが好ましい。又、ゴム状弾性体の分子量や分岐
等は限定されるものではない。 【0017】本発明の分散相の粒子径は0.1〜1.2
μmの範囲あることが必要である。より好ましく、0.
2〜0.9μmがり好まい。分散粒子径が0.1μm未
満のときは強度補強効果が発現しない。あるいは、強度
補強効果が非常に小さい。一方、分散粒子径が1.2μ
mを越える場合は、強度補強効果は大きいが透明性が悪
くなる。特に、収縮後の曇りが大きくなり好ましくな
い。本発明で、粒子径は特に断らない限り、数平均粒子
径を意味する。 【0018】粒子径分布状態は特に制限はないが次の二
つのタイプが好ましい。一つは粒子径分布(重量平均粒
子径/数平均粒子径)が3.0以下である分布状態、他
は双山分布を有する分布状態である。この時、大小の粒
子径の各々の分布は3以下が好ましく、全平均粒子径は
本発明の構成要件である0.1〜1.2μmの範囲にあ
ることが必要である。 【0019】本発明のゴム変性スチレン系樹脂中のゴム
状弾性体の量は5〜20重量%である。好ましくは5〜
15重量%である。ゴム状弾性体の量が5重量%未満の
時は強度補強効果が発現しない。又、20重量%を越え
る場合は、透明性が低下、特に収縮後の曇りが大きくな
り好ましくない。本発明で用いるテルペン系樹脂は、柑
橘系皮質から得られるd−リモネン、又は生松脂から得
られるα−ピネンの異性化で得られるジペンテンと芳香
族炭化水素をフリーデルクラフツ型触媒(例えば、塩化
アルミ、三フッ化硼素等)を用いてカチオン重合を行う
ことにより得られる。そして、この重合体を水素添加す
ることにより得られる樹脂も本発明でいうテルペン系樹
脂である。水素添加率には特に制約はない。芳香族炭化
水素としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン等が好適に用いられる。 【0020】テルペン系樹脂の重合度は特に制約はない
が、重合度1000以下好ましくは500以下、更に好
ましくは200以下である。重合度が高くなるとスチレ
ン系樹脂との相溶性が低下し、可塑効果が低下する。
又、フィルムの収縮後の曇り防止効果が低減する。テル
ペン系樹脂としては、例えば、ヤスハラケミカル株式会
社のYSレジンTO−125、TO−115、TO−1
05、TO−85及びクリアロンM−115、M−10
5、P−85等を用いることができる。 【0021】テルペン系樹脂の含有量はゴム変性スチレ
ン系樹脂100重量部当たり1〜15重量部である。テ
ルペン系樹脂は可塑効果があり、フィルム生成時のゴム
変性スチレン系樹脂の粘度調整剤として、そして、フィ
ルムを収縮させた時、曇りが発生することを抑制する効
果がある。ゴム変性スチレン系樹脂中のゴム状弾性体の
量が少ない場合は、収縮後のフィルムの曇りが少ないた
め、テルペン系樹脂を添加する必要は無い。ゴム状弾性
体の量が5重量%を越える場合は収縮後の曇りを抑える
ためにテルペン系樹脂の添加が必要である。テルペン系
樹脂の添加量が15重量%を越える場合は、曇り抑制効
果が飽和し、又、フィルムの剛性を低下させる.なお、
ゴム状弾性体の量が5重量%未満の場合は、テルペン系
樹脂の添加量を1重量%未満にすることで、フィルムの
曇りが少なくなる。 【0022】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物に
有機ポリシロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサ
ン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシ
ロキサン及び、これらの重合体の末端あるいは分子鎖中
にエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ビニル基、ア
ミノ基、アルコキシ基等を導入したものを添加すること
ができる。含有量はゴム変性スチレン系樹脂組成物10
0重量部当たり0.002〜0.3重量部が好ましい使
用量である。 【0023】本発明のスチレン系樹脂を得るには、ゴム
補強ポリスチレン(HIPS樹脂)の製造で多用されて
いる方法を用いることができる。すなわち、ゴム状弾性
体をスチレン系単量体、アクリル酸エステル(メタクリ
ル酸エステル)単量体、メチルメタクリレート、単独ま
たはこれらの混合物を重合溶媒の存在下あるいは非存在
下に、攪拌機付反応機で重合する。分散粒子の粒子径の
制御は一般的に行われている方法、攪拌羽根の攪拌数を
変化させることにより制御される。又、透明性を維持す
る方法として、一般的な方法、例えば、重合途中に必要
に応じて単量体を添加するか、あるいは、連続的に追添
加する等の方法が用いられる。 【0024】本発明のスチレン系単量体としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、
p−メチルスチレン等が使用できる。これらスチレン系
単量体単独又は混合して使用することもできる。アクリ
ル酸エステル(メタクリル酸エステル)単量体として、
ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、エチルア
クリレート等が使用できる。これらアクリル酸エステル
(メタクリル酸エステル)単量体単独又は混合して使用
できる。 【0025】ゴム状弾性体の含有量は、目標とする含有
量になるように原材料、重合率を調整することにより達
成することができる。また、高濃度のゴム状弾性体を含
むゴム変性スチレン系樹脂を上記方法で製造し、別に製
造したゴム状弾性体を含まない、あるいは、ゴム状弾性
体含有量の少ないスチレン系重合体と混合することによ
っても達成できる。但し、本発明の構成要件を全て満た
すことは当然のことである。 【0026】この時、重合溶媒、例えばエチルベンゼ
ン、トルエン、キシレン等を用いることも可能である。
又、ポリスチレンの重合に常用されている有機過酸化物
を用いても、又、途中添加してもよい。重合方法はポリ
スチレンの製法で常用されている塊状重合法、溶液重合
が用いられる。回分式重合法、連続式重合法いずれの方
法も用いることができる。 【0027】本発明のスチレン系単量体としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、
p−メチルスチレン等が使用できる。これらスチレン系
単量体単独又は混合して使用することもできる。アクリ
ル酸エステル(メタクリル酸エステル)単量体として、
ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、エチルア
クリレート等が使用できる。これらアクリル酸エステル
(メタクリル酸エステル)単量体単独又は混合して使用
できる。 【0028】反応機を出た重合溶液は回収系に導かれ、
未反応単量体、重合溶媒等を除去し、ペレット化され
る。本発明で用いられるテルペン系樹脂はゴム質重合体
を溶解した原料溶液に溶解する、重合途中に加熱溶融状
態であるいは溶媒に溶解して添加する、回収系を出た
後、加熱溶融状態で添加する、ゴム変性スチレン系樹脂
とテルペン系樹脂をブレンドし、押出機で溶融混練する
方法で添加する等ができる。又、ゴム変性スチレン系樹
脂とテルペン系樹脂を混合して、フィルム成形時に混合
することもできる。 【0029】未反応単量体及び/又は重合溶媒を回収す
る前又は後の任意の段階でスチレン系樹脂に慣用されて
いる添加剤、例えば帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、可
塑剤、着色剤等を添加できる。又、本発明のゴム変性ス
チレン系樹脂組成物とスチレン−ブタジエンブロック共
重合体及び/又はこの共重合体の水素添加樹脂を混合し
て使用することも可能である。 【0030】本発明に係わる一軸延伸フィルムを作成す
るには、ゴム変性スチレン系樹脂組成物を溶融押出し
て、Tダイ、サーキュラーダイ等、又はバッチ方法の場
合は圧縮成形法等で行えばよく、好ましくはサーキュラ
ーダイ等で連続的に押出し、一度急冷した原反を作成
し、これを再加熱し、バブル法、又はテンター法で連続
的に延伸する場合である。この際の延伸倍率は3〜15
倍、好ましくは3〜7倍、より好ましくは4〜6倍であ
る。延伸温度は110〜50℃、好ましくは100〜6
0℃、より好ましくは95〜60℃である。この温度は
テンター等の延伸の場合は延伸の開始点及び終了点間で
の変形が大きく行われている場所での平均温度を表すも
のとする。 【0031】 【実施例】 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1)攪拌機を備えた
反応機2基を直列連結し、その後に二段ベント付き押出
機を配置した重合装置を用いてゴム変性スチレン系樹脂
を製造する。スチレン47.5重量部、ブチルアクリレ
ート10.0重量部、メチルメタクリレート33.2重
量部、ゴム状弾性体としてB−Sタイプ(B:ブタジエ
ンブロック、S:スチレンブロック)でスチレン含有量
が38重量%であるゴム状弾性体6.5重量部、エチル
ベンゼン2.8重量部、1、1ビス(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン0.01重量部からなる原料溶液
を反応機に供給し、重合を行う。得られたゴム変性スチ
レン系樹脂100重量部とテルペン系樹脂(クリアロン
M115)5重量部をブレンドし、単軸押出機で造粒す
る。得られたゴム変性スチレン系樹脂組成物の物性を表
1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−2)テルペン系樹脂
を添加しない以外、ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1
と同様に操作し、ゴム変性スチレン系樹脂組成物−2を
得る。物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−3)テルペン系樹脂
の添加量が10重量部である以外、ゴム変性スチレン系
樹脂組成物−1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系樹
脂組成物−3を得る。物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−4、5.6、7)反
応機の攪拌数を変化させる以外、ゴム変性スチレン系樹
脂組成物−1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系樹脂
組成物−4、5、6、7を得る。但し、ゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物−7のテルペン系樹脂添加量は10重量
部出ある。物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−8)スチレン50.
8重量部、ブチルアクリレート10.7重量部、メチル
メタクリレート35.5重量部、エチルベンゼン3.0
重量部、1、1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘ
キサン0.01重量部である原料溶液を供給し、テルペ
ン系樹脂を添加しない以外、ゴム変性スチレン系樹脂組
成物−1と同様に操作し、ゴム変性スチレン系樹脂組成
物−8を得る。物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−9)スチレン75.
3重量部、ブチルアクリレート12.6重量部、ゴム変
性スチレン系樹脂−1組成物で用いたゴム状弾性体6.
5重量部、エチルベンゼン5.6重量部、1、1ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.01量部
である以外、ゴム変性スチレン系樹脂組成物−3と同様
に操作し、ゴム変性スチレン系樹脂組成物−9を得る。
物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−10)スチレン5
3.3重量部、ブチルアクリレート0.0重量部、メチ
ルメタクリレート37.4重量部である以外、ゴム変性
スチレン系樹脂組成物−9と同様に操作し、ゴム変性ス
チレン系樹脂組成物−10を得る。物性を表1に示す。 (ゴム変性スチレン系樹脂組成物−11)スチレン7
5.3重量部、ブチルアクリレート12.6重量部、エ
チルベンゼン5.6重量部、1、1ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)シクロヘキサン0.01重量部である以外、
ゴム変性スチレン系樹脂組成物−2と同様に操作し、ゴ
ム変性スチレン系樹脂組成物−11を得る。物性を表1
に示す。 【0032】なお、構成単位の割合は、熱分解ガスクロ
マトグラフィーを用いて定量する。テルペン系樹脂の含
有量は液体クロマトグラフィーを用いて定量する。引っ
張り破断強度、伸びはASTM D 882−67に準
じて測定したもので、延伸方向での値を示す。引張弾性
率は、ASTM D 882−67に準じて測定。2%
伸びでの値を100%に換算して測定した。 【0033】HAZE値は、ASTM D 1003−
52に準じて測定した。80℃での収縮率は、熱風中5
分間加熱後の延伸方向の線収縮率で収縮した長さをもと
の寸法で徐した値を百分率(%)で示した。収縮応力
は、各温度でシリコン浴中で測定した10秒後の応力値
をグラフにプロットしてその曲線のピーク値で示した。 【0034】包装後のクラック性は、屋外の直射日光中
に放置した包装後のサンプル(n=5)の首部、胴体部
の2週間後のクラック発生の有無を調べた。 ◎:全くクラック発生が認められない。 △:n=1〜3の首部又は胴体部に1ケ所認められる。 ×:n=1〜4の首部又は胴体部に2〜3ケ所認められ
る。 【0035】 【表1】 【0036】 【実施例1】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1を用
い、押出機でTダイより250μmの原反を作成する。
表2に示す条件下で夫々テンターでヨコ一軸に低温延伸
し、厚み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表3
に示す。 【0037】 【実施例2】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−3を用い
る以外、表2に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表3に示
す。 【0038】 【実施例3】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−4を用い
る以外、表2に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表3に示
す。 【0039】 【実施例4】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−5を用い
る以外、表2に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表3に示
す。 【0040】 【実施例5】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1とゴム
変性スチレン系樹脂組成物−8を50/50(wt%)
でブレンドし、このブレンド品を用いる以外、表2に示
す条件で実施例1と同様に操作し、厚み約50μmの延
伸フィルムを得た。物性を表3に示す。 【0041】 【実施例6】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1とゴム
変性スチレン系樹脂組成物−2を50/50(wt%)
でブレンドし、このブレンド品を用いる以外、表2に示
す条件で実施例1と同様に操作し、厚み約50μmの延
伸フィルムを得た。物性を表3に示す。 【0042】 【表2】【0043】 【表3】 【0044】 【比較例1】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−2を用い
る以外、表4に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表5に示
す。 【0045】 【比較例2】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−6を用い
る以外、表4に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表5に示
す。 【0046】 【比較例3】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−7を用い
る以外、表4に示す条件で実施例1と同様に操作し、厚
み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表5に示
す。 【0047】 【比較例4】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−10を用
いる以外、表4に示す条件で実施例1と同様に操作し、
厚み約50μmの延伸フィルムを得た。物性を表5に示
す。 【0048】 【比較例5】 【0049】 【表4】 【0050】 【表5】【0051】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−11とス
チレンブタジエンブロック共重合体(旭化成工業株式会
社のアサフレックス810)を50/50(wt%)で
ブレンドし、このブレンド品を用いる以外、表4に示す
条件で実施例1と同様に操作し、厚み約50μmの延伸
フィルムを得た。物性を表5に示す。 【0052】 【実施例7】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1とスチ
レン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成工業(株)
製タフプレン125)を95/5(重量比)で混合し、
実施例1と同様に操作し、厚み約50μmの延伸フィル
ムを得た。物性を表6に示す。 【0053】 【実施例8】ゴム変性スチレン系樹脂組成物−1と水添
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成工業
(株)製タフテックH1041)を95/5(重量比)
で混合し、実施例1と同様に操作し、厚み約50μmの
延伸フィルムを得た。物性を表6に示す。 【0054】 【表6】 【0055】 【発明の効果】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物
から得られた横一軸延伸低温収縮性フィルムは低温で成
形でき、強度、透明性が優れていることが分かる。又、
スチレンーブタジエンブロック共重合体を用いたフィル
ムには多量のゲル化物が散見されるが、本発明のフィル
ムには極少量のゲル化物が見られるのみであり、外観が
きれいである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ゴム状弾性体を分散粒子として含有する
ゴム変性スチレン系樹脂に於いて、(ア)連続相が化1
(A)、化2(B)、化3(C)で示される構成単位か
らなり、構成単位(A)、(B)、(C)の割合がそれ
それ20〜70重量%、0.5〜20重量%、29.5
〜79.5重量%であり、(但し、(A)+(B)+
(C)=100重量%) 【化1】 【化2】【化3】 (イ)分散相の分散粒子径が0.1〜1.2μmであ
り、ゴム状弾性体の含有量が5〜20重量%であるゴム
変性スチレン系樹脂100重量部当たりテルペン系樹脂
1〜15重量部からなるゴム変性スチレン系樹脂組成物
より成形された1軸に延伸した低温収縮性フィルムであ
り、かつ、上記ゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム状弾性
体と単量体(A)、(B)および(C)の混合物を重合
溶媒の存在下あるいは非存在下に重合したものであるこ
とを特徴とする低温収縮性フィルム。
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1993
- 1993-07-21 JP JP18041693A patent/JP3442428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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