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JP3441754B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Publication number
JP3441754B2
JP3441754B2 JP03628293A JP3628293A JP3441754B2 JP 3441754 B2 JP3441754 B2 JP 3441754B2 JP 03628293 A JP03628293 A JP 03628293A JP 3628293 A JP3628293 A JP 3628293A JP 3441754 B2 JP3441754 B2 JP 3441754B2
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JP
Japan
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magnetic
magnetic layer
layer
less
recording medium
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP03628293A
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English (en)
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JPH06251355A (ja
Inventor
真二 斉藤
信夫 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP03628293A priority Critical patent/JP3441754B2/ja
Publication of JPH06251355A publication Critical patent/JPH06251355A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3441754B2 publication Critical patent/JP3441754B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非磁性支持体上に少なく
とも2層の磁性層または少なくとも最上層の磁性層及び
下層の非磁性層からなる層を有し、最上層には六方晶フ
ェライト粉末を含む磁性層を有する高密度記録用の磁気
媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ビデオテ−プ、オ−ディオテー
プ、磁気ディスク等の磁気記録媒体としては強磁性酸化
鉄、Co変性強磁性酸化鉄、CrO 2 、強磁性合金粉末
等を結合剤中に分散した磁性層を非磁性支持体に塗設し
たものが広く用いられている。しかし、これらの磁性体
は一般には針状で長手方向に磁化されるため、今日、要
求されている記録波長が0.5μm以下にもなる短波長
記録では、自己減磁が大きくなり十分な出力が得られな
いという問題があった。特開昭61−217936号公
報、特開昭61−273735号公報には六方晶フェラ
イト粉末を用いた磁気記録媒体が提案されている。しか
し、六方晶フェライト粉末は分散性が劣るため、そのま
までは表面が粗くなりスペ−ス損失が大きくなること、
また、抗磁力分布も広いため十分な出力が得られなかっ
た。
【0003】六方晶フェライト粉末を磁性層面に対して
垂直な方向に配向させることで、さらに自己減磁を小さ
くすることが特開平4−123312号公報、特開昭6
2−208415号公報に開示されている。しかし必ず
しも十分な出力を得るに至ってはいなかった。さらに、
六方晶フェライトは飽和磁化が小さいため、特に垂直配
向させた場合、長波長出力が低いという問題もあった。
【0004】これに対し磁性層を2層以上設けて、記録
波長の異なる信号をそれぞれ高出力にしようとする試み
は、例えば、特公昭37−2218号公報等数多く提案
されている。これは上層磁性層、下層磁性層にHc,B
m、粒子サイズの異なる磁性体を配し、高出力、高C/
Nを得ようとすることを目的とするものがほとんどであ
る。2層以上の磁性層を設けた磁気記録媒体において、
上層に六方晶フェライトを用いた例が、特開昭60−2
23018号公報で、また上層の六方晶フェライトの磁
化容易軸を磁性層面内に対して垂直な方向に配向した例
としては特開昭60−212817号公報、特開平1−
251427号公報、特開平1−251424号公報、
特開平1−251426号公報、特開昭59−1299
35号公報、特開昭64−79930号公報、特開昭6
4−55732号公報、特開昭59−77628号公報
などに開示されている。しかし、下層は磁性層であり、
強磁性粉末は一般に分散が良好でないためにどうしても
下層の表面が粗くなること、下層磁性層の厚さが厚いこ
となどのために、高密度記録用として十分な特性を得る
には至っていなかった。
【0005】磁性層の厚さが厚いと出力が低下する記録
時の自己減磁損失、再生時の厚み損失の問題が大きくな
ることに着目し、磁性層を薄くすることも行われている
が、磁性層を薄くして約2μm以下にもなると磁性層の
表面に非磁性支持体の影響が現れ易くなって、電磁変換
特性が劣化する。このため、非磁性支持体表面に非磁性
の厚い下塗層を設けてから磁性層を上層として設けるこ
とが、特開昭57−198536号公報、特開昭63−
191315号公報で行われているが、磁性層を薄く塗
ると塗布欠陥が生じ歩留まりが悪くなる。これを解決す
る方法として、特開昭63−191315号公報、特開
昭63−187418号公報に記されているように、同
時重層塗布方式を用いて下層に非磁性の層を設ける方法
がある。しかし、今日の高密度記録媒体としては特性は
十分とは言えない。
【0006】磁性層の抗磁力分布に着眼し、スィッチン
グフィ−ルドディストリビュ−ション(SFD)を小さ
くすることが特開平2−254623号公報、特開平2
−240824号公報に開示されているが、ともに最上
層の磁性層は面内の長手方向に磁場配向されているため
か、短波長の出力は十分とは言えなかった。
【0007】以上のように、磁性体の素材の選択だけで
なく磁性層の磁場配向、非磁性支持体上に形成する磁性
層や非磁性層の層構成等の磁性層の設計の面からも種々
の検討がなされてきたが、近年の0.5μm以下にもな
る短波長記録に対応するには、未だ不充分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みなされたものであり、電磁変換特性が
良好で、特に短波長信号記録において高い特性を有する
磁気記録媒体を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来は、
磁性層面に対して垂直な方向に磁場配向した場合は、自
己減磁損失が小さくなるため抗磁力分布を小さくする必
要がないと考えられていたのにもかかわらず、特開平2
−251427号公報等に開示されている六方晶フェラ
イトを垂直配向した磁気記録媒体の特性が、特に、短波
長信号記録において高い特性を有する磁気記録媒体を得
るためには、必ずしも十分ではないことにつき、詳細に
検討した結果、2層以上の磁性層または非磁性層を設け
た磁気記録媒体の層構成や含まれる磁性体の物理特性や
磁性層の物理特性について鋭意検討して、単に、下層の
磁性層が厚いことだけではなく、上層磁性層の面内垂直
方向の抗磁力分布、即ち面内垂直方向のスィッチングフ
ィ−ルドディストリビュ−ション(SFD)が極めて重
要であることを見い出し、以下の本願発明をなすに至っ
た。
【0010】即ち、本発明の上記目的は、非磁性支持体
上に非磁性粉末と結合剤とを主体とする非磁性層と、そ
の上に最上層として強磁性粉末と結合剤とを主体とする
磁性層を形成した磁気記録媒体において、該磁性層が、
1)前記強磁性粉末は六方晶フェライト粉末を主体とする
こと、2)その厚さが0.01μm以上1μm以下である
こと、3)中心線表面粗さが0.0005μm以上0.0
06μm以下であること(カットオフ値0.08m
m)、4)磁性層面に対して垂直な方向の残留磁束密度
(Br)と抗磁力(Hc)の比(Br/Hc)が0.4
2μm以上1.5以下であること、5)磁性層面に対して
垂直な方向のスィッチングフィ−ルドディストリビュ−
ション(SFD)が0.5以上2.5以下であることの
各条件のすべてを満たすことを特徴とする磁気記録媒体
により達成できる。本発明においては、垂直方向に磁化
容易軸を有し易い六方晶系フェライトを主体とする磁性
層とし、非磁性支持体上に非磁性粉末と結合剤を主体と
する非磁性層を介して磁性層を設けることにより厚さが
0.01μm以上1μm以下と極めて薄くても中心線表
面粗さが0.0005μm以上0.006μm以下と表
面性が良好な磁性層を形成することにより、自己減磁損
失や厚み損失がない電磁変換特性の優れたものとなし、
更に磁性層面に対して垂直な方向のスィッチングフィ−
ルドディストリビュ−ション(SFD)と同じく垂直な
方向の残留磁束密度(Br(ガウス))と抗磁力(Hc
(エルステッド))の比(Br/Hc)をそれぞれ0.
5以上2.5以下、0.42以上1.5以下と小さくす
ることにより特に短波長記録出の出力を向上させること
ができるのである。
【0011】即ち、本発明は、非磁性支持体上に非磁性
層を介して、上記の1)から5)までの全ての条件を同時に
満足する磁性層を形成することにより、従来にはない短
波長領域での出力が著しく優れた磁気記録媒体を得るこ
とを可能にしたものである。
【0012】さらに、磁性層の総厚を2.5μm以下と
いう制限の下に上記磁性層を第2磁性層としてその下に
第1磁性層として針状磁性体を主体とする磁性層を形成
した重層構成の磁性層とすることにより、短波長領域の
みならず長波長領域での出力をも向上させることができ
記録波長の広い領域に渡って高い出力の磁気記録媒体と
することができる。下層となる第1磁性層を非磁性層を
介さないで、直接、非磁性支持体上に形成しても良い
が、非磁性層を介した3層構成にすることは磁性層の表
面性をさらに良好とすることができるので好ましい。本
発明の磁気記録媒体におけるスィッチングフィ−ルドデ
ィストリビュ−ション(SFD)(以下、「SFD」と
記載する。)とは、Switching Field
Distributionの略で反転磁場の分布で、磁
性層のHcの分布を示すものであり、5KOe(エルス
テッド)の磁場による磁気ヒステリシス曲線の微分曲線
の半値幅をHcで割った値で示される。また、BrとH
cはCGS単位系で示され、単位はそれぞれガウスとエ
ルステッドである。また面内垂直方向のBr、Hc、S
FDは実際の信号記録状態を想定してすべて膜厚方向の
反磁界補正を行わない値を用いた。SFDは長手配向媒
体においては通常0.01以上1.0以下であるが、垂
直配向媒体を磁性層面に対し垂直方向の測定した場合、
大きな反磁界がかかるため、SFDの値は大きくなる。
参考までに本発明の磁気記録媒体の最上層の垂直方向の
磁気特性の反磁界補正を行った場合の値はSFDが0.
05以上、1.5以下、Brは1200G以上、SQは
0.7以上であった。本発明はSFDの小さい六方晶フ
ェライトを最上層に設け、かつ垂直に配向することで最
上層の磁性層の垂直方向のSFDを2.5以下とし、か
つ表面粗さとBr/Hcの相乗効果により著しく短波長
出力が改良されたものである。従来、垂直配向された磁
気記録媒体では、磁化の反転領域で磁化ベクトルが反平
行になるため磁気エネルギ−的に安定であり、抗磁力の
分布はあまり影響しないと考えられていた。しかし、本
発明者らの検討の結果、垂直配向の磁気記録媒体におい
ても抗磁力分布と配向性を示すSFDが出力の大きく影
響することを見いだしたのである。この理由は定かでは
ないが、次のように考えられる。垂直配向の磁気記録媒
体において再生信号に直接影響する磁化反転領域では磁
化ベクトルが反平行であり安定しているのに対し、それ
以外の領域では磁化ベクトルが平行であり磁気エネルギ
−的に不安定である。そのため垂直方向、即ち膜厚方向
に強い反磁界を受け、磁化反転領域の間の領域で記録磁
化が減磁を受ける。これが磁化反転領域の前後の磁化に
も部分的に影響を与え出力を低下させたり、あるいはノ
イズの発生の原因となるのではないかと推測される。こ
れを防ぐには面内垂直方向のSFDを小さくし反磁界に
対する減磁を小さくすることと、Br/Hcを小さくす
ることで反磁界を小さくしかつ反転磁界を大きくするこ
とが必要である。また、理由は定かではないが、このよ
うな垂直配向の磁気記録媒体では表面粗さの影響も長手
配向記録媒体に比べ大きくなることも見いだすことがで
きた。即ち、垂直配向の磁気記録媒体においてもSFD
は短波長出力に大きな影響を与え、かつ表面粗さとBr
/Hcを本願の値に制御することで初めて優れた短波長
出力を得ることができたのである。
【0013】本発明の磁気記録媒体における六方晶系フ
ェライトを主体とする最上層磁性層の磁性層面に対して
垂直な方向のSFDは、0.5以上2.5以下である。
【0014】本願発明において、六方晶系フェライトを
主体とする最上層磁性層の垂直方向のSFDを上記範囲
にする方法は、種々有り、その主なものを挙げると、強
磁性粉末に含まれる置換元素の量と位置のばらつきの分
布を小さくする方法、強磁性粉末粒子の板径や板厚の分
布やスピネル相の厚みの分布を小さくする方法、垂直磁
場中で乾燥させ垂直方向の配向性を高める方法等をが挙
げられ、これらの方法のいくつかを併用することが望ま
しい。
【0015】Br/Hcが1.5を超えるようになると
高いBrによる減磁に対して磁化が反転し易くなり、自
己減磁を起こして出力が低下するという問題を起こし易
くなるので望ましくない。また、Br/Hcが0.42
未満になると、7MHz出力が低下するため好ましくな
い。
【0016】本発明の磁気記録媒体の最上層となる六方
晶フェライト粉末を主体とする磁性層の厚さは、1μm
以下であって、更に好ましくは0.01〜0.5μm以
下である。磁性層の厚さが1μを越えると、記録磁化が
ヘッド磁界の広がりによる位相ズレの影響によって損失
があり、また、0.01μmにもなると厚み方向の減磁
界が極度に大きくなるので好ましくない。
【0017】また、最上層磁性層の表面粗さは、中心線
表面粗さが0.006μm以下(カットオフ値0.08
mm)、好ましくは、0.003μm以下である。中心
線平均表面粗さが上記範囲よりも大きくなるとスペース
損失による出力低下と同時にヘッド磁界の広がりの影響
も大きくなるので好ましくない。また、中心線平均表面
粗さの下限は特にないが、通常は、0.0005μm以
上である。
【0018】最上層磁性層の表面性を上記の範囲にする
ためには、非磁性層の塗布液を非磁性支持体上に塗布し
て、それがまだ液状状態にあるうちにその上に磁性層用
塗布液を塗布するウェットオンウェット方式の塗布方法
が最も好ましい。前述した、第1磁性層及び第2磁性層
を重層構成にする磁気記録媒体においては、針状磁性体
からなる第1磁性層と六方晶系フェライトからなる第2
磁性層の磁気特性の関係を以下のようにすることにより
磁気記録媒体の特性を更に改良することができる。
【0019】
【0020】
【0021】さらにまた、磁性層垂直方向の抗磁力(H
c)を500〜3000エルステット゛(Oe)の範囲、望まし
くは1000〜2000エルステット゛の範囲であって、且つ
磁性層面内長手方向の抗磁力(Hc)より大きく、望ま
しくは、500エルステット゛以上大きくすることにより短波
長領域で高出力を得ることができる。また、第1磁性層
に使用する針状の強磁性粉末は、鉄を主成分とする金属
強磁性微粉末またはコバルト変性酸化鉄を主体とするも
のであることが磁性層の表面性と磁性体の充填率を両立
させ易いので望ましい。
【0022】本発明の磁気記録媒体において、磁性層
は、強磁性粉末が六方晶系フェライトを主体とするが、
強磁性粉末全重量の望ましくは70重量%以上が六方晶
系フェライトである。本発明の磁性層の六方晶フェライ
トとしては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェ
ライト、鉛フェライト、カルシウムフェライトの各置換
体、Co置換体等、六方晶Co粉末が使用できる。具体
的にはマグネトプランバイト型のバリウムフェライト及
びストロンチウムフェライト、更に一部スピネル相を含
有したマグネトプランバイト型のバリウムフェライト及
びストロンチウムフェライト等が挙げられ、その他所定
の原子以外にAl、Si、S,Sc、Ti、V,Cr、
Cu,Y,Mo,Rh,Pd,Ag、Sn、Sb、T
e、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、
La、Ce、Pr、Nd、P,Co,Mn,Zn、N
i、Sr、B、Ge、Nbなどの原子を含んでもかまわ
ない。一般にはCo−Ti,Co−Ti−Zr、Co−
Ti−Zn,Ni−Ti−Zn,Ir−Zn等の元素を
添加した物を使用することができるが、特に好ましいも
のはバリウムフェライト、ストロンチウムフェライトの
各Co置換体である。また、最上層のSFDを2.5以
下にするためには抗磁力の分布を小さくする必要があ
る。抗磁力を制御するためには、六方晶フェライトのス
ピネル相の厚さを一定にする、スピネル相の置換元素の
量を一定にする、スピネル相の置換サイトの場所を一定
にする、などの方法がある。本発明に用いられる六方晶
フェライトは通常六角板状の粒子であり、その粒子径は
六角板状の粒子の板の幅を意味し電子顕微鏡を使用して
測定する。 本発明では粒子径(板径)は0.01〜
0.2μm、特に好ましくは0.03〜0.1μmの範
囲に規定するものである。また、該微粒子の平均厚さ
(板厚)は0.001〜0.2μmであるが特に0.0
03〜0.05μmが好ましい。更に板状比(粒子径/
板厚)は1〜15であり、好ましくは3〜7である。ま
た、これら六方晶フェライト微粉末のBET法による比
表面積(SBET)は25〜100m 2 /g、40〜70m
2 /gが好ましい。25m 2 /g以下ではノイズが高くな
り、100m2/g以上では表面性得にくく好ましくな
い。磁性体の抗磁力は1000Oe以上、4000Oe以下
が好ましく、更に好ましくは1200Oe以上3000Oe
以下である。1000Oe以下では短波長出力が低下し、
4000Oe以上ではヘッドによる記録がしにくく好まし
くない。σsは50emu/g以上、好ましくは60emu/g以
上である。タップ密度は0.5g/cc以上が好ましく
0.8g/cc以上がさらに好ましい。
【0023】前記六方晶系フェライト以外に使用できる
磁性体としては、γ−FeOx(x=1.33〜1.
5)、Co変性γ−FeOx(x=1.33〜1.5)、
FeまたはNiまたはCoを主成分(75%以上)とす
る強磁性合金微粉末、針状バリウムフェライト、など公
知の強磁性粉末で針状比が2〜20のものが使用できる
が、α−Feを主成分とする強磁性合金粉末、またはC
o変性γ−FeOxが好ましく、針状比は4〜12が好
ましい。これらの強磁性粉末には所定の原子以外にA
l、Si、S,Sc、Ti、V,Cr、Cu,Y,M
o,Rh,Pd,Ag、Sn、Sb、Te、Ba、T
a、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、
Pr、Nd、P,Co,Mn,Zn、Ni、Sr、B、
Ge、Nbなどの原子を含んでもかまわない。これらの
強磁性微粉末にはあとで述べる分散剤、潤滑剤、界面活
性剤、帯電防止剤などで分散前にあらかじめ処理を行っ
てもかまわない。具体的には、特公昭44−14090
号、特公昭45−18372号、特公昭47−2206
2号公報、特公昭47−22513号公報、特公昭46
−28466号公報、特公昭46−38755号公報、
特公昭47−4286号公報、特公昭47−12422
号公報、特公昭47−17284号公報、特公昭47−
18509号公報、特公昭47−18573号公報、特
公昭39−10307号公報、特公昭48−39639
号公報、米国特許3026215号公報、同30313
41号公報、同3100194号公報、同324200
5号公報、同3389014号公報などに記載されてい
る。
【0024】上記磁性体の中で強磁性合金微粉末につい
ては少量の水酸化物、または酸化物を含んでもよい。強
磁性合金微粉末の公知の製造方法により得られたものを
用いることができ、下記の方法をあげることができる。
複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)と水素などの還元
性気体で還元する方法、酸化鉄を水素などの還元性気体
で還元してFeあるいはFe−Co粒子などを得る方
法、金属カルボニル化合物を熱分解する方法、強磁性金
属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸塩あ
るいはヒドラジンなどの還元剤を添加して還元する方
法、金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末を得
る方法などである。このようにして得られた強磁性合金
粉末は公知の徐酸化処理、すなわち有機溶剤に侵漬した
のち乾燥させる方法、有機溶剤に浸漬したのち酸素含有
ガスを送り込んで表面に酸化膜を形成したのち乾燥させ
る方法、有機溶剤を用いず酸素ガスと不活性ガスの分圧
を調整して表面に酸化皮膜を形成する方法のいずれを施
したものでも用いることができる。磁性層の磁性体粒子
をBET法による比表面積で表せば25〜80m 2 /g
であり、好ましくは40〜70m 2 /gである。25m 2
/g以下ではノイズが高くなり、80m 2 /g以上では表
面性得にくく好ましくない。酸化鉄磁性粉末のσsは5
0emu/g以上、好ましくは70emu/g以上、で
あり、強磁性金属微粉末の場合は100emu/g以上
が好ましく、さらに好ましくは110emu/g〜170emu
/gである。抗磁力は500Oe以上、2500Oe以下が好
ましく、更に好ましくは800Oe以上2000Oe以下で
ある。γ酸化鉄のタップ密度は0.5g/cc以上が好
ましく、0.8g/cc以上がさらに好ましい。合金粉
末の場合は0.2〜0.8g/ccが好ましく、0.8g/cc
以上に使用とすると磁性体の圧密過程で酸化が進みやす
く、充分なσSを得ることが困難になる。0.2cc/g以
下では分散が不十分になりやすい。γ酸化鉄を用いる場
合、2価の鉄の3価の鉄に対する比は好ましくは0〜2
0%でありさらに好ましくは5〜10%である。また鉄
原子に対するコバルト原子の量は0〜15%、好ましく
は2〜8%である。
【0025】磁性層に含まれる磁性体粒子のその他の好
ましい範囲はともに以下のとおりである。結晶子サイズ
は450〜50オングストロ−ムであり、好ましくは3
50〜100オングストロ−ムである。磁性体のr15
00は1.5以下であることが好ましい。さらに好まし
くはr1500は1.0以下である。r1500とは磁
気記録媒体を飽和磁化したのち反対の向きに1500O
eの磁場をかけたとき反転せずに残っている磁化量の%
を示すものである。磁性体の含水率は0.01〜2%と
するのが好ましい。結合剤の種類によって磁性体の含水
率は最適化するのが好ましい。磁性体のpHは用いる結
合剤との組合せにより最適化することが好ましい。その
範囲は4〜12であるが、好ましくは6〜10である。
磁性体は必要に応じ、Al、Si、Pまたはこれらの酸
化物などで表面処理を施してもかまわない。好ましくは
Al 2 3 またはSiO 2 による表面処理であり、用いる
バインダによってその量と比率を変えることが好まし
い。その量は磁性体に対し0.1〜10%であり表面処
理を施すと脂肪酸などの潤滑剤の吸着が100mg/m
2 以下になり好ましい。磁性体には可溶性のNa、C
a、Fe、Ni、Srなどの無機イオンを含む場合があ
るが500ppm以下であれば特に特性に影響を与えな
い。また、本発明に用いられる磁性体は空孔が少ないほ
うが好ましくその値は20容量%以下、さらに好ましく
は5容量%以下である。い。針状磁性体の場合、針状比
は12以下が好ましい。
【0026】
【0027】本発明の磁気記録媒体において下層となる
非磁性層及び第1磁性層は、それ単独で塗布した場合中
心線平均表面粗さが0.006μm以下であることが望
ましい。
【0028】前記非磁性層に用いられる非磁性粉末は、
例えば金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化
物、金属炭化物、金属硫化物、等の無機質化合物から選
択することができる。無機化合物としては例えばα化率
90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミ
ナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化
鉄、コランダム、窒化珪素、チタンカ−バイト、酸化チ
タン、二酸化珪素、酸化スス゛、酸化マク゛ネシウム、
酸化タンク゛ステン、酸化シ゛ルコニウム、窒化ホウ
素、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、2硫化モリフ゛テ゛ンなどが単独または組合
せで使用される。特に好ましいのは二酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウムであり、更に好ましいのは
二酸化チタンである。これら非磁性粉末の粒子サイズは
0.005〜2μmが好ましいが、必要に応じて粒子サ
イズの異なる非磁性粉末を組み合わせたり、単独の非磁
性粉末でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせるこ
ともできる。とりわけ好ましいのは0.01μm〜0.
2μmである。タップ密度は0.05〜2g/cc、好
ましくは0.2〜1.5g/cc。含水率は0.1〜5%好
ましくは0.2〜3%。PHは2〜11であるが、6〜
9の間が特に好ましい。比表面積は1〜100m2/
g、好ましくは5〜50m 2 /g、更に好ましくは7〜40
m 2 /gである。結晶子サイス゛は0.01μm〜2μmが好ま
しい。DBPを用いた吸油量は5〜100ml/100g、好まし
くは10〜80ml/100g、更に好ましくは20〜60ml/10
0gである。比重は1〜12、好ましくは3〜6である。
形状は針状、球状、多面体状、板状のいずれでも良い。
強熱減量は20%以下であることが好ましい。本発明に
用いられる上記無機粉体のモース硬度は4以上のものが
好ましい。これらの粉体表面のラフネスファクターは
0.8〜1.5が好ましく、更に好ましいのは0.9〜
1.2である。SA吸着量は1〜20μmmol/m 2 、更
に好ましくは2〜15μmmol/m 2 である。下層非磁性
粉体の25℃での水への湿潤熱は200erg/cm 2 〜60
0erg/cm 2 がの範囲にあることが好ましい。また、この
湿潤熱の範囲にある溶媒を使用することができる。10
0〜400℃での表面の水分子の量は1〜10個/100A
が適当である。水中での等電点のpHは3〜6の間にあ
ることが好ましい。これらの粉体の表面はAl 2 3 、S
iO 2 、TiO 2 、ZrO 2 ,SnO 2 、Sb 2 3 ,ZnO
で表面処理することが好ましい。特に分散性に好ましい
のはAl 2 3 、SiO 2 、TiO 2 、ZrO 2 、である
が、更に好ましいのはAl 2 3 、SiO 2 、ZrO 2 であ
る。これらは組み合わせて使用しても良いし、単独で用
いることもできる。また、目的に応じて共沈させた表面
処理層を用いても良いし、先ずアルミナで処理した後に
その表層をシリカで処理する構造、その逆の構造を取る
こともできる。また、表面処理層は目的に応じて多孔質
層にしても構わないが、均質で密である方が一般には好
ましい。
【0029】本発明に用いられる非磁性粉末の具体的な
例としては、昭和電工製UA5600、UA5605、
ナノタイト、住友化学製AKP−20,AKP−30,
AKP−50,HIT−55,HIT−100,ZA−
G1、日本化学工業社製G5,G7,S−1,戸田工業
社製TF−100,TF−120,TF−140,R5
16,DPN250、石原産業製TTO−51B、TT
O−55A,TTO−55B、TTO−55C、TTO
−55S、TTO−55D、FT−1000、FT−2
000、FTL−100、FTL−200、M−1,S
−1,SN−100,R−820、R−830,R−9
30,R−550,CR−50,CR−80,R−68
0,TY−50,チタン工業製ECT−52、STT−
4D、STT−30D、STT−30、STT−65
C、三菱マテリアル製T−1、日本触媒NS−O、NS
−3Y,NS−8Y、テイカ製MT−100S、MT−
100T、MT−150W、MT−500B、MT−6
00B、MT−100F。堺化学製FINEX−25,
BF−1,BF−10,BF−20,BF−1L,BF
−10P、同和鉱業製DEFIC−Y,DEFIC−
R。チタン工業製Y−LOP及びそれを焼成したもの、
特に好ましい非磁性粉体は二酸化チタンであるので、二
酸化チタンを例に製法を詳しく記す。これらの酸化チタ
ンの製法は主に硫酸法と塩素法がある。硫酸法はイルミ
ナイトの源鉱石を硫酸で蒸解し、Ti,Feなどを硫酸
塩として抽出する。硫酸鉄を晶析分離して除き、残りの
硫酸チタニル溶液を濾過精製後、熱加水分解を行なっ
て、含水酸化チタンを沈澱させる。これを濾過洗浄後、
夾雑不純物を洗浄除去し、粒径調節剤などを添加した
後、80〜1000℃で焼成すれば粗酸化チタンとな
る。ルチル型とアナターゼ型は加水分解の時に添加され
る核剤の種類によりわけられる。この粗酸化チタンを粉
砕、整粒、表面処理などを施して作成する。塩素法は原
鉱石は天然ルチルや合成ルチルが用いられる。鉱石は高
温還元状態で塩素化され、TiはTiCl 4 にFeはF
eCl 2 となり、冷却により固体となった酸化鉄は液体
のTiCl 4 と分離される。得られた粗TiCl 4 は精留
により精製した後核生成剤を添加し、1000℃以上の
温度で酸素と瞬間的に反応させ、粗酸化チタンを得る。
この酸化分解工程で生成した粗酸化チタンに顔料的性質
を与えるための仕上げ方法は硫酸法と同じである。表面
処理は上記酸化チタン素材を乾式粉砕後、水と分散剤を
加え、湿式粉砕、遠心分離により粗粒分級が行なわれ
る。その後、微粒スラリーは表面処理槽に移され、ここ
で金属水酸化物の表面被覆が行なわれる。まず、所定量
のAl,Si,Ti,Zr,Sb,Sn,Znなどの塩
類水溶液を加え、これを中和する酸、またはアルカリを
加えて、生成する含水酸化物で酸化チタン粒子表面を被
覆する。副生する水溶性塩類はデカンテーション、濾
過、洗浄により除去し、最終的にスラリーpHを調節し
て濾過し、純水により洗浄する。洗浄済みケーキはスプ
レードライヤーまたはバンドドライヤーで乾燥される。
最後にこの乾燥物はジェットミルで粉砕され、製品にな
る。また、水系ばかりでなく酸化チタン粉体にAlCl
3 ,SiCl 4 の蒸気を通じその後水蒸気を流入してA
l,Si表面処理を施すことも可能である。その他の顔
料の製法については"Characterizatio
n of Powder Surfaces"Academ
icPressを参考にすることができる。
【0030】また、下層にカ−ボンブラックを混合させ
て公知の効果であるRsを下げることができる。このた
めにはゴム用ファ−ネス、ゴム用サ−マル、カラ−用ブ
ラック、アセチレンブラック、等を用いることができ
る。比表面積は100〜500m 2 /g、好ましくは1
50〜400m 2 /g、DBP吸油量は20〜400ml/
100g、好ましくは30〜200ml/100gである。粒
子径は5mμ〜80mμ、好ましく10〜50mμ、さ
らに好ましくは10〜40mμである。PHは2〜1
0、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1
g/CC、が好ましい。本発明に用いられるカ−ボンブラ
ックの具体的な例としてはキャボット社製BLACKP
EARLS 2000、1300、1000、900、
800,880,700、VULCAN XC−72、
三菱化成工業社製#3050B,3150B,3250
B、#3750B、#3950B、#950、#650
B,#970B、#850B、MA−600、コロンビ
アカ−ボン社製CONDUCTEX SC、RAVEN
8800,8000,7000,5750,5250,
3500,2100,2000,1800,1500,
1255,1250、アクゾー社製ケッチェンブラック
ECなどがあげられる。カ−ボンブラックを分散剤など
で表面処理したり、樹脂でグラフト化して使用しても、
表面の一部をグラファイト化したものを使用してもかま
わない。また、カ−ボンブラックを塗料に添加する前に
あらかじめ結合剤で分散してもかまわない。これらのカ
ーホ゛ンフ゛ラックは上記無機質粉末に対して50重量
%を越えない範囲、非磁性層総重量の40%を越えない
範囲で使用できる。これらのカ−ボンブラックは単独、
または組合せで使用することができる。本発明で使用で
きるカ−ボンブラックは例えば「カ−ボンブラック便
覧」カ−ボンブラック協会編」を参考にすることができ
る。
【0031】
【0032】なお、一般の磁気記録媒体において下塗層
を設けることが行われているが、これは支持体と磁性層
等の接着力を向上させるために設けられるものであっ
て、厚さも0.5μm以下で本発明の下層とは異なるも
のである。本発明においても下層と支持体との接着性を
向上させるために下塗層を設けることが好ましい。
【0033】非磁性層のバインダー、潤滑剤、分散剤、
添加剤、溶剤、分散方法その他は磁性層のそれが適用で
きる。特に、バインダー量、種類、添加剤、分散剤の添
加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用で
きる。このような非磁性中間層の厚さは0.2〜5μ
m、好ましくは1〜3μmである。
【0034】なお、本発明における非磁性層とは非磁性
粉末を主成分としたものであり、本発明の効果が発揮さ
れる範囲において、少量の磁性体が含まれる場合も本発
明の非磁性層の範疇に属するものである。少量の磁性体
とは非磁性粉体に対して20重量%以下である。20重
量%を超えると本発明の効果は失われる。
【0035】本発明に使用される結合剤としては従来公
知の熱可塑系樹脂、熱硬化系樹脂、反応型樹脂やこれら
の混合物が使用される。熱可塑系樹脂としては、ガラス
転移温度が−100〜150℃、数平均分子量が100
0〜200000、好ましくは10000〜10000
0、重合度が約50〜1000程度のものである。この
ような例としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルア
ルコ−ル、マレイン酸、アクルリ酸、アクリル酸エステ
ル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリル
酸、メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、エ
チレン、ビニルブチラ−ル、ビニルアセタ−ル、ビニル
エ−テル、等を構成単位として含む重合体または共重合
体、ポリウレタン樹脂、各種ゴム系樹脂がある。また、
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としてはフェノ−ル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル系反応樹
脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコ−ン樹脂、エポキシ
−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイソシアネ−ト
プレポリマ−の混合物、ポリエステルポリオ−ルとポリ
イソシアネ−トの混合物、ポリウレタンとポリイソシア
ネートの混合物等があげられる。これらの樹脂について
は朝倉書店発行の「プラスチックハンドブック」に詳細
に記載されている。また、公知の電子線硬化型樹脂を各
層に使用することも可能である。これらの例とその製造
方法については特開昭62−256219に詳細に記載
されている。以上の樹脂は単独または組合せて使用でき
るが、好ましいものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル
酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコ−
ル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合
体、中から選ばれる少なくとも1種とポリウレタン樹脂
の組合せ、またはこれらにポリイソシアネ−トを組み合
わせたものがあげられる。
【0036】ポリウレタン樹脂の構造はポリエステルポ
リウレタン、ポリエ−テルポリウレタン、ポリエ−テル
ポリエステルポリウレタン、ポリカ−ボネ−トポリウレ
タン、ポリエステルポリカ−ボネ−トポリウレタン、ポ
リカプロラクトンポリウレタンなど公知のものが使用で
きる。ここに示したすべての結合剤について、より優れ
た分散性と耐久性を得るためには必要に応じ、COO
M,SO 3 M、OSO 3 M、P=O(OM) 2 、 O−P=
O(OM) 2 、(以上につきMは水素原子、またはアル
カリ金属塩基)、OH、SH、CN、などから選ばれる
少なくともひとつ以上の極性基を共重合または付加反応
で導入したものを用いることが好ましい。このような極
性基の量は10 -1 〜10 -8 モル/gであり、好ましくは
10 -2 〜10 -6 モル/gである。
【0037】本発明に用いられるこれらの結合剤の具体
的な例としてはユニオンカ−バイト社製VAGH、VY
HH、VMCH、VAGF、VAGD,VROH,VY
ES,VYNC,VMCC,XYHL,XYSG,PK
HH,PKHJ,PKHC,PKFE,日信化学工業社
MPR−TA、MPR−TA5,MPR−TAL,M
PR−TSN,MPR−TMF,MPR−TS、MPR
−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、D
X80,DX81,DX82,DX83、100FD、
日本ゼオン社製MR−105、MR110、MR10
0、400X−110A、日本ポリウレタン社製ニッポ
ランN2301、N2302、N2304、大日本イン
キ社製パンデックスT−5105、T−R3080、T
−5201、バ−ノックD−400、D−210−8
0、クリスボン6109,7209,東洋紡社製バイロ
ンUR8200,UR8300、UR−8600、UR
−5500、UR−4300、RV530,RV28
0、大日精化社製ダイフェラミン4020,5020,
5100,5300,9020,9022,7020,
三菱化成社製MX5004,三洋化成社製サンプレンS
P−150,TIM−3003、TIM−3005、旭
化成社製サランF310,F210などがあげられる。
【0038】非磁性層、第1磁性層 、第2磁性層に用
いられる結合剤は非磁性粉体または磁性体に対し、5〜
50%の範囲、好ましくは10〜30%の範囲で用いら
れる。塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜30%、ポ
リウレタン樹脂合を用いる場合は2〜20%、ポリイソ
シアネ−トは2〜20%の範囲でこれらを組み合わせて
用いるのが好ましい。本発明において、ポリウレタンを
用いる場合はガラス転移温度が−50〜100℃、破断
伸びが100〜2000%、破断応力は0.05〜10
Kg/cm 2 、降伏点は0.05〜10Kg/cm 2 が好
ましい。本発明の磁気記録媒体は2層以上からなる。従
って、結合剤量、結合剤中に占める塩化ビニル系樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネ−ト、あるいはそれ
以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の分子量、極
性基量、あるいは先に述べた樹脂の物理特性などを必要
に応じ非磁性層、第1磁性層、第2磁性層とで変えるこ
とはもちろん可能であり、多層磁性層に関する公知技術
を適用できる。例えば、各層でバインダー量を変更する
場合、磁性層表面の擦傷を減らすためには第2磁性層の
バインダー量を増量することが有効であり、ヘッドに対
するヘッドタッチを良好にする為には、第2磁性層か非
磁性層層のバインダー量を多くして柔軟性を持たせるこ
とにより達成される。
【0039】本発明にもちいるポリイソシアネ−トとし
ては、トリレンジイソシアネ−ト、4−4'−ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシア
ネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネ−ト、o−トルイジンジイソシア
ネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、トリフェニルメ
タントリイソシアネ−ト等のイソシアネ−ト類、また、
これらのイソシアネ−ト類とポリアルコールとの生成
物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポ
リイソシアネ−ト等を使用することができる。これらの
イソシアネート類の市販されている商品名としては、
本ポリウレタン社製コロネートL、コロネ−トHL,コ
ロネ−ト2030、コロネ−ト2031、ミリオネ−ト
MRミリオネ−トMTL、武田薬品社製タケネ−トD−
102,タケネ−トD−110N、タケネ−トD−20
0、タケネ−トD−202、住友バイエル社製デスモジ
ュ−ルL,デスモジュ−ルIL、デスモジュ−ルNデス
モジュ−ルHL,等がありこれらを単独または硬化反応
性の差を利用して2つもしくはそれ以上の組合せで各層
とももちいることができる。
【0040】磁性層に使用されるカ−ボンブラックはゴ
ム用ファ−ネス、ゴム用サ−マル、カラ−用ブラック、
アセチレンブラック、等を用いることができる。比表面
積は5〜500m 2 /g、DBP吸油量は10〜400
ml/100g、粒子径は5mμ〜300mμ、PHは
2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.
1〜1g/CC、が好ましい。本発明に用いられるカ−ボ
ンブラックの具体的な例としてはキャボット社製BLA
CKPEARLS 2000、1300、1000、9
00、800,700、VULCAN XC−72、
カ−ボン社製#80、#60,#55、#50、#3
5、三菱化成工業社製#2400B、#2300、#9
00,#1000#30,#40、#10B、コロンビ
アカ−ボン社製CONDUCTEX SC、RAVEN
150、50,40,15などがあげられる。カ−ボン
ブラックを分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフ
ト化して使用しても、表面の一部をグラファイト化した
ものを使用してもかまわない。また、カ−ボンブラック
を磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散して
もかまわない。これらのカ−ボンブラックは単独、また
は組合せで使用することができる。カ−ボンブラックを
使用する場合は磁性体に対する量の0.1〜30%でも
ちいることが好ましい。カ−ボンブラックは磁性層の帯
電防止、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向上などの
働きがあり、これらは用いるカ−ボンブラックにより異
なる。従って本発明に使用されるこれらのカ−ボンブラ
ックは上層磁性層、下層非磁性層でその種類、量、組合
せを変え、粒子サイズ、吸油量、電導度、PHなどの先
に示した諸特性をもとに目的に応じて使い分けることは
もちろん可能である。磁性層で使用できるカ−ボンブラ
ックは例えば「カ−ボンブラック便覧」カ−ボンブラッ
ク協会編 を参考にすることができる。
【0041】本発明に用いられる研磨剤としてはα化率
90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダ
ム、人造ダイアモンド、窒化珪素、炭化珪素チタンカ−
バイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など主
としてモ−ス6以上の公知の材料が単独または組合せで
使用される。また、これらの研磨剤どうしの複合体(研
磨剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用してもよ
い。これらの研磨剤には主成分以外の化合物または元素
が含まれる場合もあるが主成分が90%以上であれば効
果にかわりはない。これら研磨剤の粒子サイズは0.0
1〜2μmが好ましいが、必要に応じて粒子サイズの異
なる研磨剤を組み合わせたり、単独の研磨剤でも粒径分
布を広くして同様の効果をもたせることもできる。タッ
プ密度は0.3〜2g/cc、含水率は0.1〜5%、
PHは2〜11、比表面積は1〜30m 2 /g、が好ま
しい。本発明に用いられる研磨剤の形状は針状、球状、
サイコロ状、のいずれでも良いが、形状の一部に角を有
するものが研磨性が高く好ましい。本発明に用いられる
研磨剤の具体的な例としては、住友化学社製AKP−2
AKP−30,AKP−50、HIT−50、HIT-
100、日本化学工業社製G5,G7,S−1、戸田工業
社製TF−100,TF−140などがあげられる。本
発明に用いられる研磨剤は第1磁性層、第2磁性層、お
よび中間層で種類、量および組合せを変え、目的に応じ
て使い分けることはもちろん可能である。これらの研磨
剤はあらかじめ結合剤で分散処理したのち磁性塗料中に
添加してもかまわない。本発明の磁気記録媒体の磁性層
表面および磁性層端面に存在する研磨剤は5個/100
μm 2 以上が望ましい。
【0042】本発明に使用される、添加剤としては潤滑
効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、などをもつ
ものが使用される。二硫化モリブデン、二硫化タングス
テングラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコ−
ンオイル、極性基をもつシリコ−ン、脂肪酸変性シリコ
−ン、フッ素含有シリコ−ン、フッ素含有アルコ−ル、
フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコ−
ル、ポリフェニルエ−テル、フッ素含有アルキル硫酸エ
ステルおよびそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の
一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐して
いてもかまわない)、および、これらの金属塩(Li、
Na、K、Cuなど)または、炭素数12〜22の一
価、2価、三価、四価、五価、六価アルコ−ル、(不飽
和結合を含んでも、また分岐していてもかまわない)、
炭素数12〜22のアルコキシアルコ−ル、炭素数10
〜24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また
分岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、
2価、三価、四価、五価、六価アルコ−ルのいずれか一
つ(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわ
ない)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エ
ステルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド
重合物のモノアルキルエ−テルの脂肪酸エステル、炭素
数8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族ア
ミン、などが使用できる。これらの具体例としてはラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、ステアリン酸ブチル、オレイン酸、リノ−ル
酸、リノレン酸、エライジン酸、ステアリン酸オクチ
ル、ステアリン酸アミル、ステアリン酸イソオクチル、
ミリスチン酸オクチル、ステアリン酸ブトキシエチル、
アンヒドロソルビタンモノステアレ−ト、アンヒドロソ
ルビタンジステアレ−ト 、アンヒドロソルビタントリ
ステアレ−ト、オレイルアルコ−ル、ラウリルアルコ−
ル、があげられる。また、アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系、グリシド−ル系、アルキルフェノ−ルエチ
レンオキサイド付加体、等のノニオン界面活性剤、環状
アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒ
ダントイン誘導体、複素環類、ホスホニウムまたはスル
ホニウム類、等のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、
スルフォン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル
基、などの酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコ−ルの硫酸また
は燐酸エステル類、アルキルベダイン型、等の両性界面
活性剤等も使用できる。これらの界面活性剤について
は、「界面活性剤便覧」(産業図書株式会社発行)に詳
細に記載されている。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は
必ずしも100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、
未反応物、副反応物、分解物、酸化物 等の不純分がふ
くまれてもかまわない。これらの不純分は30%以下が
好ましく、さらに好ましくは10%以下である。本発明
で使用されるこれらの潤滑剤、界面活性剤は非磁性層、
磁性層でその種類、量を必要に応じ使い分けることがで
きる。例えば、非磁性層、磁性層で融点のことなる脂肪
酸を用い表面へのにじみ出しを制御する、沸点や極性の
異なるエステル類を用い表面へのにじみ出しを制御す
る、界面活性剤量を調節することで塗布の安定性を向上
させる、潤滑剤の添加量を中間層で多くして潤滑効果を
向上させるなど考えられ、無論ここに示した例のみに限
られるものではない。
【0043】また本発明で用いられる添加剤のすべてま
たはその一部は、磁性および非磁性塗料製造のどの工程
で添加してもかまわない、例えば、混練工程前に磁性体
と混合する場合、磁性体と結合剤と溶剤による混練工程
で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添
加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。ま
た、目的に応じて磁性層を塗布した後、同時または逐次
塗布で、添加剤の一部または全部を塗布することにより
目的が達成される場合がある。また、目的によってはカ
レンダ−した後、またはスリット終了後、磁性層表面に
潤滑剤を塗布することもできる。 本発明で使用される
これら潤滑剤の商品例としては、日本油脂社製NAA−
102,NAA−415,NAA−312,NAA−1
60,NAA−180,NAA−174,NAA−17
5,NAA−222,NAA−34,NAA−35,N
AA−171,NAA−122、NAA−142、NA
A−160、NAA−173K,ヒマシ硬化脂肪酸、N
AA−42,NAA−44、カチオンSA、カチオンM
A、カチオンAB,カチオンBB,ナイミ−ンL−20
1,ナイミ−ンL−202,ナイミ−ンS−202,ノ
ニオンE−208,ノニオンP−208,ノニオンS−
207,ノニオンK−204,ノニオンNS−202,
ノニオンNS−210,ノニオンHS−206,ノニオ
ンL−2,ノニオンS−2,ノニオンS−4,ノニオン
O−2、ノニオンLP−20R,ノニオンPP−40
R,ノニオンSP−60R、ノニオンOP−80R、ノ
ニオンOP−85R,ノニオンLT−221,ノニオン
ST−221,ノニオンOT−221,モノグリMB,
ノニオンDS−60,アノンBF,アノンLG,ブチル
ステアレ−ト、ブチルラウレ−ト、エルカ酸、関東化学
社製オレイン酸、竹本油脂社製FAL−205、FAL
−123、新日本理化社製エヌジェルブLO、エヌジ
ルブIPM,サンソサイザ−E4030、信越化学社製
TA−3、KF−96、KF−96L、KF96H、K
F410,KF420、KF965,KF54,KF5
0,KF56,KF907,KF851,X−22−8
19,X−22−822,KF905,KF700,K
F393,KF−857,KF−860,KF−86
5,X−22−980,KF−101,KF−102,
KF−103,X−22−3710,X−22−371
5,KF−910,KF−3935,ライオンア−マ−
社製ア−マイドP、ア−マイドC,ア−モスリップC
P、ライオン油脂社製デユオミンTDO、日清製油社製
BA−41G、三洋化成社製プロファン2012E、ニ
ュ−ポ−ルPE61、イオネットMS−400,イオネ
ットMO−200 イオネットDL−200,イオネッ
トDS−300、イオネットDS−1000イオネット
DO−200などがあげられる。
【0044】本発明で用いられる有機溶媒は任意の比率
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノ−
ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、イソブチ
ルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコ−ル等のエステル類、グリコ−ルジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のものが使用で
きる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋ではな
く、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解
物、酸化物、水分等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30%以下が好ましく、さらに好
ましくは10%以下である。本発明で用いる有機溶媒は
磁性層と非磁性層でその種類は同じであることが好まし
い。その添加量は変えてもかまわない。非磁性層に表面
張力の高い溶媒(シクロヘキサノン、ジオキサンなど)
を用い塗布の安定性をあげる、具体的には上層溶剤組成
の算術平均値が下層溶剤組成の算術平均値を下回らない
ことが肝要である。分散性を向上させるためにはある程
度極性が強い方が望ましい、溶剤組成の内、誘電率が1
5以上の溶剤が50%以上含まれることが望ましい。ま
た、溶解パラメ−タは8〜11であることが望ましい。
【0045】本発明の磁気記録媒体の厚さ構成は非磁性
支持体が1〜100μm、望ましくは4〜20μm。磁
性層と非磁性層を合わせた厚さは非磁性支持体の厚さの
1/100〜2倍の範囲で用いられる。また、非磁性支
持体性と非磁性層また磁性層の間に密着性向上のため
の下塗り層を設けてもかまわない。本下塗層厚さは0.
01〜2μm、このましくは0.02〜0.5μmであ
る。また、非磁性支持体性の磁性層側と反対側にバック
コ−ト層を設けてもかまわない。この厚さは0.1〜2
μm、好ましくは0.3〜1.0μmである。これらの
下塗層、バックコ−ト層は公知のものが使用できる。本
発明に用いられる非磁性支持体はポリエチレンテレフタ
レ−ト、ポリエチレンナフタレート、等のポリエステル
類、ポリオレフィン類、セルロ−ストリアセテ−ト、ポ
リカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリスルフォン、アラミド、芳香族ポリアミ
ド、ポロベンゾオキサゾ−ルなどの公知のフィルムが使
用できるが、特に10μm以下の薄い支持体を用いる場
合は、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミドなどの高
強度支持体を用いることが好ましい。また必要に応じ、
磁性層面とベ−ス面の表面粗さを変えるため特開平3−
224127に示されるような積層タイプの支持体を用
いることもできる。これらの支持体にはあらかじめコロ
ナ放電処理、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵
処理、などをおこなっても良い。本発明の目的を達成す
るには、非磁性支持体として中心線平均表面粗さがカッ
トオフ0.08μmで0.03μm以下、好ましくは
0.01μm以下、さらに好ましくは0.005μm以
下のものを使用する必要がある。これらの非磁性支持体
は単に中心線平均表面粗さが小さいだけではなく、1μ
m以上の粗大突起がないことが好ましい。また表面の粗
さ形状は必要に応じて支持体に添加されるフィラ−の大
きさと量により自由にコントロ−ルされるものである。
これらのフィラ−としては一例としてはCa,Si、T
iなどの酸化物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機微
粉末があげられる。支持体の最大高さSRmaxは1μ
m以下、十点平均粗さSRzは0.5μm以下、中心面
山高さはSRpは0.5μm以下、中心面谷深さSRv
は0.5μm以下、中心面面積率SSrは10%以上、
90%以下、平均波長Sλaは5μm以上、300μm
以下が望ましい。これら非磁性支持体の表面突起はフィ
ラ−により0.01μmから1μmの大きさのものを
0.1mm 2 あたり0個から2000個の範囲でコント
ロ−ルすることができる。
【0046】本発明に用いられる非磁性支持体のテ−プ
走行方向のF−5値は好ましくは5〜50Kg/m
2 、テ−プ幅方向のF−5値は好ましくは3〜30K
g/mm 2 であり、テ−プ長い手方向のF−5値がテ−
プ幅方向のF−5値より高いのが一般的であるが、特に
幅方向の強度を高くする必要があるときはその限りでな
い。また、支持体のテ−プ走行方向および幅方向の10
0℃30分での熱収縮率は好ましくは3%以下、さらに
好ましくは1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は
好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下で
ある。破断強度は両方向とも5〜100Kg/mm 2
弾性率は100〜2000Kg/mm 2 、が好ましい。
【0047】本発明の磁気記録媒体の磁性塗料を製造す
る工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれ
らの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からな
る。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていても
かまわない。本発明に使用する磁性体、非磁性粉体、結
合剤、カ−ボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑
剤、溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中
で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上
の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリ
ウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のた
めの混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的
を達成するためには、従来の公知の製造技術一部の工
程としてを用いることができることはもちろんである
が、混練工程では連続ニ−ダや加圧ニ−ダなど強い混練
力をもつものを使用することが好ましい。連続ニ−ダま
たは加圧ニ−ダを用いる場合は磁性体または非磁性粉体
と結合剤のすべてまたはその一部(ただし全結合剤の3
0%以上が好ましい)および磁性体100部に対し15
〜500部の範囲で混練処理される。これらの混練処理
の詳細については特開平1−106338号公報(特願
昭62−264722)特開平1−79274号公報
(特願昭62−236872)に記載されている。ま
た、非磁性層液を調整する場合には高比重の分散メディ
アを用いることが望ましく、ジルコニアビーズが好適で
ある。
【0048】本発明のような重層構成の磁気記録媒体を
塗布する装置、方法の例として以下のような構成を提案
できる。 1,磁性塗料の塗布で一般的に用いられるグラビア塗
布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗
布装置等により、まず下層を塗布し、下層がウェット状
態にのうちに特公平1−46186号公報や特開昭60
−238179号公報,特開平2−265672号公報
に開示されている支持体加圧型エクストルージョン塗布
装置により上層を塗布する。 2,特開昭63−88080号公報、特開平2−179
71号公報,特開平2−265672号公報に開示され
ているような塗布液通液スリットを2つ内蔵する一つの
塗布ヘッドにより上下層をほぼ同時に塗布する。 3,特開平2−174965号公報に開示されているバ
ックアップロール付きエクストルージョン塗布装置によ
り上下層をほぼ同時に塗布する。なお、磁性粒子の凝集
による磁気記録媒体の電磁変換特性等の低下を防止する
ため、特開昭62−95174号公報や特開平1−23
6968号公報に開示されているような方法が望まし
い。さらに、塗布液の粘度については、特開平3−84
71号公報(特願平1−312659号公報)に開示さ
れている数値範囲を満足する必要がある。
【0049】2層の磁性層または非磁性層を設けるため
には上記方法が好ましい。2層の磁性層と1層の非磁性
層を設ける場合も上記方法を3層用に応用することは容
易に可能である。しかし非磁性層を塗布し乾燥したの
ち、その上に第1磁性層と第2磁性層を同時に設ける方
法、非磁性層と第1磁性層を同時に設け乾燥したのち、
その上に第2磁性層を設ける方法を用いることもでき
る。
【0050】本発明の媒体、特に2.5以上の垂直方向
のSFDを得るためには強力な配向を行う必要がある。
このような方法は特開平1−235029号公報、特開
昭63−237218号公報に示されるような従来の垂
直配向方法を用いることができるが、第1磁性層と第2
磁性層を同時に塗布、配向する場合は、1000G以上
のソレノイドまたは2000G以上の同極対抗コバルト
磁石で一度配向したのち、適度の予備乾燥を行ない、異
極対抗磁石内を通過させ、磁石の強さと乾燥点を制御す
ることで、第1磁性層の長手方向の配向性を高く、第2
磁性層の垂直方向の配向性を高くすることができる。
【0051】カレンダ処理ロ−ルとしてエポキシ、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあ
るプラスチックロ−ルを使用する。また、金属ロ−ル同
志で処理することも出来る。処理温度は、好ましくは7
0℃以上、さらに好ましくは80℃以上である。線圧力
は好ましくは200Kg/cm、さらに好ましくは30
0Kg/cm以上である。
【0052】本発明の磁気記録媒体の磁性層面およびそ
の反対面のSUS420Jに対する摩擦係数は温度−1
0℃から40℃、湿度0%から95%の範囲において
0.5以下、好ましくは0.3以下、表面固有抵抗は好
ましくは10 4 〜10 12 オ−ム/sq、磁性層の0.5
%伸びでの弾性率は走行方向、幅方向とも好ましくは1
00〜2000Kg/mm 2 、破断強度は好ましくは1
〜30Kg/cm 2 、磁気記録媒体の弾性率は走行方
向、長い方向とも好ましくは100〜1500Kg/m
2 、残留伸びは好ましくは0.5%以下、100℃以
下のあらゆる温度での熱収縮率は好ましくは1%以下、
さらに好ましくは0.5%以下、もっとも好ましくは
0.1%以下である。磁性層のガラス転移温度(110
Hzで測定した動的粘弾性測定の損失弾性率の極大点)
は50℃以上120℃以下が好ましく、下層非磁性層の
それは0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×1
8 〜8×10 9 dyne/cm 2 の範囲にあることが好
ましく、損失正接は0.2以下であることが好ましい。
損失正接が大きすぎると粘着故障が出安い。磁性層中に
含まれる残留溶媒は好ましくは100mg/m 2 以下、
さらに好ましくは10mg/m 2 以下であり、第2磁性
層に含まれる残留溶媒が第1磁性層に含まれる残留溶媒
より少ないほうが好ましい。磁性層が有する空隙率は非
磁性下層、磁性層とも好ましくは30容量%以下、さら
に好ましくは20容量%以下である。空隙率は高出力を
果たすためには小さい方が好ましいが、目的によっては
ある値を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返
し用途が重視されるデータ記録用磁気記録媒体では空隙
率が大きい方が走行耐久性は好ましいことが多い。磁性
層の中心線表面粗さRaは0.006μm以下(カット
オフ値0.08mm)であるが、AFMによる評価で求
めたRMS表面粗さRRMSは2nm〜15nmの範囲に
あることが好ましい。
【0053】磁性層の最大高さSRmaxは0.5μm
以下、十点平均粗さSRzは0.3μm以下、中心面山
高さSRpは0.3μm以下、中心面谷深さSRvは
0.3μm以下、中心面面積率SSrは20%以上、8
0%以下、平均波長Sλaは5μm以上、300μm以
下が好ましい。磁性層の表面突起は0.01μmから1
μmの大きさのものを0個から2000個の範囲であ
る。これらは支持体のフィラ−による表面性のコントロ
−ルやカレンダ処理のロ−ル表面形状などで容易にコン
トロ−ルすることができる。
【0054】本発明の磁気記録媒体は非磁性層と磁性層
を有するが、目的に応じ非磁性層と磁性層でこれらの物
理特性を変えることができるのは、容易に推定されるこ
とである。 例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久
性を向上させると同時に非磁性層の弾性率を磁性層より
低くして磁気記録媒体のヘッドへの当りを良くするなど
である。
【0055】本発明の新規な特徴を以下の実施例で具体
的に説明する。
【実施例】 <非磁性層用組成 X> 非磁性粉体; TiO2 結晶系ルチル 80重量部 (平均一次粒子径:0.035μm、BET法による比表面積:40m 2 /g、 pH:7、TiO 2 含有量90重量%以上、DBP吸油量:27〜38g/10 0g、表面処理剤:Al 2 3 8重量%) カーボンブラック 20重量部 (平均一次粒子径:16mμ、DBP吸油量:80ml/100g、pH:8. 0、BET法による比表面積:250m 2 /g、揮発分:1.5重量%) 結合剤; 塩化ビニル系共重合体 12重量部 (−SO 3 Na含有量:1×10 -4 eq/g、 重合度:30 0) ポリエステルポリウレタン樹脂 5重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI= 0.9/2.6/1、−SO 3 Na基 1×10 -4 eq/g含有) ブチルステアレート 1重量部 ステアリン酸 1重量部 メチルエチルケトン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 トルエン 50重量部
【0056】 <第1磁性層用組成 Y> 強磁性粉末; 強磁性金属微粉末(組成 Fe/Zn/Ni=92/4/4) 10 0重量部 (Hc 1600Oe、BET法による比表面積 61m 2 /g、結 晶子サイズ: 195オングストロ−ム、表面処理剤Al 2 3 :5重量% 、SiO 2 2重量 %、粒子サイズ(長軸径):0.12μm、針状比:10 、σs:130emu/g ) 結合剤; 塩化ビニル系共重合体 12重量部 (−SO 3 Na含有量:1×10 -4 eq/g、重合度300) ポリエステルポリウレタン樹脂 3重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI=0.9/2 . 6/1、 −SO 3 Na基 1×10 -4 eq/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ0.3μm) 2重量部 カ−ボンブラック(粒子サイズ0.10μm) 0.5重量部 ブチルステアレート 1重量部 ステアリン酸 5重量部 メチルエチルケトン 90重量部 シクロヘキサノン 30重量部 トルエン 60重量部
【0057】 <第2磁性層(最上層磁性層)用組成 Z> 強磁性粉末; 六方晶バリウムフェライト 100重量部 (Hc:1500Oe、BET法による比表面積:40m 2 /g、平均粒径(板径 ):0.05μm、 平均板厚:0.01μm、σs:60emu/g、表面処理剤Al 2 3 :5重量%、 SiO 2 :2重量%) 結合剤; 塩化ビニル系共重合体 12重量部 (−SO 3 Na含有量:1×10 -4 eq/g、重合度:300) ポリエステルポリウレタン樹脂 3重量部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI=0.9/2 . 6/1、 −SO 3 Na基 1×10 -4 eq/g含有) α−アルミナ(粒子サイズ0.3μm) 2重量部 カ−ボンブラック(粒子サイズ0.015μm) 5重量部 ブチルステアレート 1重量部 ステアリン酸 2重量部 メチルエチルケトン 90重量部 シクロヘキサノン 30重量部 トルエン 60重量部
【0058】上記3つの塗料のそれぞれについて、各成
分を連続ニ−ダで混練したのち、サンドミルをもちいて
分散させた。得られた分散液にポリイソシアネ−トを非
磁性層の塗布液には1重量部、第2磁性層用塗布液、第
1磁性層の塗布液には3重量部を加え、さらにそれぞれ
にメチルエチルケトン、シクロヘキサノン混合溶媒40
重量部を加え,1μmの平均孔径を有するフィルタ-を
用いて濾過し、非磁性層塗布液X、磁性層用塗布液Yお
よびZをそれぞれ調整した。
【0059】〔実施例ー1〕 非磁性層用塗布液Xを乾燥後の厚さが2.5μmになる
ように、さらにその直後にその上に乾燥後の磁性層の厚
さが0.3μmになるように、第2磁性層用塗料Zを厚
さ7μmで中心線表面粗さが0.004μmのポリエチ
レンテレフタレ−ト支持体上に同時重層塗布をおこな
い、両層がまだ湿潤状態にあるうちに3000Gの磁力
をもつ異極対抗コバルト磁石により垂直方向に配向さ
せ、100℃の乾燥風で垂直配向磁石ゾ−ン出口で乾燥
させた後、金属ロ−ルのみから構成される7段のカレン
ダで温度90℃にて処理を行い、8mmの幅にスリット
し、8mmビデオテ−プを製造した。得られたサンプル
を第1表のA−3とした。次に第2磁性層用塗料Zの六
方晶バリウムフェライトの代わりに、粒子径と粒子厚の
分布、磁性体粒子内に含まれるスピネル相の厚さ分布、
置換元素の種類と量、および置換サイトを変え、抗磁力
分布を変えた六方晶フェライトを用いた以外はA−3と
同様して得られたサンプルをA−1、A−2、A−4、
A−5とした。
【0060】1000G(ガウス)の異極対抗コバルト
磁石を用いた以外はA−3と同様にして得られたサンプ
ルをA−6、5000G(ガウス)のコバルト磁石を用
いた以外はA−3と同様にして得られたサンプルをA−
7とした。六方晶バリウムフェライトの抗磁力を変えた
以外は、A−3と同様にして得られたサンプルをA−
8,A−9とした。六方晶バリウムフェライトのσsを
55emu/gおよび71emu/gとした以外は、A−3と同様
にして得られたサンプルを各々A−10,A−11とし
た。上層の最上層の磁性層厚が0.1μm、1.0μm
とした以外は、A−3と同様にして得られたサンプルを
各々A−12,A−13とした。中心線表面粗さが0.
002μm、0.006μmの支持体を用いた以外は、
A−3と同様にして得られたサンプルを各々A−14,
A−15とした。
【0061】〔比較例ー1〕第2磁性層用塗布液Zのみ
を3.0μmに塗布し、非磁性層用塗布液Xを塗布しな
い以外はA−3と同様にして得られたサンプルをB−1
とした。抗磁力1000Oeの六方晶フェライトを用いた
以外はA−3と同様して得られたサンプルB−2とし
た。抗磁力分布が広い従来の六方晶フェライトを用いた
以外はA−3と同様して得られたサンプルB−3とし
た。中心線表面粗さが0.01μmの支持体を用いた以
外は、A−3と同様にして得られたサンプルをB−4と
した。
【0062】〔実施例ー2〕 実施例ー1の非磁性層用塗布液Xのかわりに、第1磁性
層用塗布液Yの乾燥後の厚さを0.5μmとなるように
塗布した以外は実施例.1と同様にして得られたサンプ
ルをA−16〜A−30とした。なお、第2磁性層用塗
布液Zの乾燥後の厚さは第2表に示した。第1磁性層用
塗布液Yの強磁性金属微粉末の代わりに、Hc 800
Oe、BET法による比表面積 45m2/g、結晶子
サイズ200オンク゛ストローム、表面処理剤Al23,Si
2、粒子サイズ(長軸径) 0.19μm、針状比
7、σs:80emu/gのコバルト変性酸化鉄を用いた
以外はA−18と同様にして得られた サンプルをA−
31とした。
【0063】
【0064】〔実施例ー3〕実施例ー2の第1磁性層用
塗布液Yと支持体の間に同時重層塗布方式を用いて非磁
性層用塗布液Xを塗布し、乾燥後の厚さが2.5μmと
なるように塗布した以外は実施例.2と同様にして得ら
れたサンプルをA−32〜A−47とした。なお、第2
磁性層用塗布液Zの乾燥後の厚さは第3表に示した。
【0065】
【0066】以上のようにして得られた各磁気記録媒体
のサンプルを以下の条件でその特性を評価した。その評
価結果を表ー1、表ー2及び表ー3に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】評価方法 (SFD、Hc,Bm)振動試料型磁束計(東英工業
製)を用い、Hm5kOeで測定した。各磁性層の磁気特
性は以下のいずれかの方法で求めることができる。 1.各磁性層を個々に3μm厚さで塗布し各々の磁気特
性を測定する。 2.第2磁性層を研磨テ−プで除去し第1磁性層のヒス
テリシスを測定する。 次に全層と第2磁性層のヒステリシス曲線の差分より第
2磁性層の磁気特性を求める。また、各層の厚さは媒体
の断面の電顕写真から求めた。
【0071】(中心線平均表面粗さ)三次元表面粗さ計
(小坂研究所製)を用い、カットオフ0.08mmで測
定した。
【0072】(電磁変換特性) 7MHz出力 富士写真フィルム(株)製FUJIX8 8mmビデオ
デッキを用いて7MHz信号を記録し、この信号を再生
したときの7MHz信号再生出力をオシロスコ−プで測
定した。レファレンスは富士写真フィルム(株)製8ミ
リテープSAGP6−120である。
【0073】
【発明の効果】表−1、表−2より明かなごとく、本発
明の磁気記録媒体は優れた短波長出力を示した。表ー2
の特にサンプルA−27のごとく下層にくる第1磁性層
として針状磁性体を用い垂直配向した第2磁性層厚を
0.02μmとすると、従来から知られた長波長出力が
向上するだけでなく、短波長出力も向上することがわか
る。更に表ー3に示した3層構成の磁気記録媒体は最も
優れた短波長出力を示した
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−256218(JP,A) 特開 平5−12650(JP,A) 特開 昭60−212817(JP,A) 特開 昭57−195329(JP,A) 特開 平3−22212(JP,A) 特開 平4−236403(JP,A) 特開 平6−124819(JP,A) 特許3106271(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に非磁性粉末と結合剤と
    を主体とする非磁性層と、その上に最上層として強磁性
    粉末と結合剤とを主体とする磁性層を形成した磁気記録
    媒体において、該磁性層が、 1)前記強磁性粉末は六方晶フェライト粉末を主体とする
    こと、 2)その厚さが0.01μm以上1μm以下であること、 3)中心線表面粗さが0.0005μm以上0.006μ
    m以下であること(カットオフ値0.08mm)、 4)磁性層面に対して垂直な方向の残留磁束密度(Br
    (ガウス))と抗磁力(Hc(エルステッド))の比
    (Br/Hc)が0.42以上1.5以下であること、 5)磁性層面に対して垂直な方向のスィッチングフィ−ル
    ドディストリビュ−ション(SFD)が0.5以上2.
    5以下であることの各条件のすべてを満たすことを特徴
    とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性層に含まれる前記非磁性粉末
    が二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、α酸化鉄の
    中から選択された少なくとも1種である請求項1に記載
    の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非磁性層および前記磁性層の少なく
    とも二層がウェットオンウェット塗布方式で形成された
    ものである請求項1又は請求項2に記載の磁気記録媒
    体。
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