JP3434219B2 - アンテナ - Google Patents
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- JP3434219B2 JP3434219B2 JP31258998A JP31258998A JP3434219B2 JP 3434219 B2 JP3434219 B2 JP 3434219B2 JP 31258998 A JP31258998 A JP 31258998A JP 31258998 A JP31258998 A JP 31258998A JP 3434219 B2 JP3434219 B2 JP 3434219B2
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- antenna element
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば携帯機器
や自動車アンテナのように、移動体通信などに用いられ
る線状アンテナなどのアンテナ素子の接地電流を充分に
流すことができない構造のアンテナに関する。さらに詳
しくは、線状アンテナのように接地電流を充分に処理し
にくい構造のアンテナでも、接地電流が充分に得られる
構造としてアンテナ性能を向上させることができるアン
テナに関する。
や自動車アンテナのように、移動体通信などに用いられ
る線状アンテナなどのアンテナ素子の接地電流を充分に
流すことができない構造のアンテナに関する。さらに詳
しくは、線状アンテナのように接地電流を充分に処理し
にくい構造のアンテナでも、接地電流が充分に得られる
構造としてアンテナ性能を向上させることができるアン
テナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FM通信、TV受信用などのアン
テナや、移動体通信などのアンテナに線状アンテナが用
いられている。これらの線状アンテナは、アンテナ素子
からリード線で受信装置の前置増幅部へ接続される構造
になっているのが一般的である。そのため、このような
構造のアンテナでは、アンテナの接地導体(地板)が小
さく、本来のアンテナしての性能が充分に得られない。
テナや、移動体通信などのアンテナに線状アンテナが用
いられている。これらの線状アンテナは、アンテナ素子
からリード線で受信装置の前置増幅部へ接続される構造
になっているのが一般的である。そのため、このような
構造のアンテナでは、アンテナの接地導体(地板)が小
さく、本来のアンテナしての性能が充分に得られない。
【0003】すなわち、たとえばアンテナ素子へ接続さ
れる同軸線路では、内導体と外導体とで電流が逆向きに
流れることにより電磁波を伝送させているが、線状アン
テナではその内導体に接続されたアンテナ素子のみが伸
張した状態であり、接地導体はその無線機器などの筐体
になることが多い。しかし、筐体自身も小さいと共にア
ンテナ素子から離れているため、アンテナ素子の長さに
対して充分に接地導体として寄与していない。とくに、
最近では筐体が小形化すると共に樹脂製になり地板など
の接地導体を設けることができなくなってきている。
れる同軸線路では、内導体と外導体とで電流が逆向きに
流れることにより電磁波を伝送させているが、線状アン
テナではその内導体に接続されたアンテナ素子のみが伸
張した状態であり、接地導体はその無線機器などの筐体
になることが多い。しかし、筐体自身も小さいと共にア
ンテナ素子から離れているため、アンテナ素子の長さに
対して充分に接地導体として寄与していない。とくに、
最近では筐体が小形化すると共に樹脂製になり地板など
の接地導体を設けることができなくなってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、とくに
線状アンテナのような筐体から伸張する従来のアンテナ
では、接地導体がアンテナ素子の近傍に充分になく、ま
たは接地導体を設けることができない構造になってお
り、反対向きの電流を充分に誘起することができない。
そのため、本来のアンテナの性能を充分に出すことがで
きず、周波数特性やアンテナ利得などの性能を充分に満
たすことができないという問題がある。
線状アンテナのような筐体から伸張する従来のアンテナ
では、接地導体がアンテナ素子の近傍に充分になく、ま
たは接地導体を設けることができない構造になってお
り、反対向きの電流を充分に誘起することができない。
そのため、本来のアンテナの性能を充分に出すことがで
きず、周波数特性やアンテナ利得などの性能を充分に満
たすことができないという問題がある。
【0005】とくに、近年の電子機器、ひいてはアンテ
ナの小形化および高性能化の要求に伴い、小さなアンテ
ナ素子で大きな利得が得られるアンテナが必要となり、
一層利得の向上が要求されている。
ナの小形化および高性能化の要求に伴い、小さなアンテ
ナ素子で大きな利得が得られるアンテナが必要となり、
一層利得の向上が要求されている。
【0006】一方、アンテナ素子の近傍に接地導体をそ
のまま延ばして配置すると、アンテナ素子と接地導体と
では電流の向きが逆向きになるため、アンテナ素子近傍
の空間の電磁波の電界方向と一致せず打ち消し合って送
受信信号を弱くしてしまいアンテナとして機能しない。
のまま延ばして配置すると、アンテナ素子と接地導体と
では電流の向きが逆向きになるため、アンテナ素子近傍
の空間の電磁波の電界方向と一致せず打ち消し合って送
受信信号を弱くしてしまいアンテナとして機能しない。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、接地導体(地板)を設けることができ
なかったり、線状アンテナのように、筐体などから突出
する構造などの小形のアンテナでも、その利得を向上さ
せることができるアンテナを提供することを目的とす
る。
なされたもので、接地導体(地板)を設けることができ
なかったり、線状アンテナのように、筐体などから突出
する構造などの小形のアンテナでも、その利得を向上さ
せることができるアンテナを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるアンテナ
は、給電部に接続されるホット側アンテナ素子と、前記
給電部近傍の接地導体に接続して設けられ、送受信する
周波数帯のほぼ1/2波長の位相差を生じさせる位相制
御ラインと、該位相制御ラインに接続して設けられ、前
記ホット側アンテナ素子と並列して設けられる接地側ア
ンテナ素子とからなっている。
は、給電部に接続されるホット側アンテナ素子と、前記
給電部近傍の接地導体に接続して設けられ、送受信する
周波数帯のほぼ1/2波長の位相差を生じさせる位相制
御ラインと、該位相制御ラインに接続して設けられ、前
記ホット側アンテナ素子と並列して設けられる接地側ア
ンテナ素子とからなっている。
【0009】ここにホット側アンテナ素子とは、たとえ
ばアンテナが同軸ケーブルに接続される場合の内導体に
接続される通常のアンテナ素子の部分を意味し、接地側
アンテナ素子とは、前記同軸ケーブルの外導体に接続さ
れてアンテナとして協同する素子を意味する。
ばアンテナが同軸ケーブルに接続される場合の内導体に
接続される通常のアンテナ素子の部分を意味し、接地側
アンテナ素子とは、前記同軸ケーブルの外導体に接続さ
れてアンテナとして協同する素子を意味する。
【0010】この構造にすることにより、ホット側アン
テナ素子と接地側アンテナ素子とが位相制御ラインによ
り同相になり、空間を飛来する信号電波を両方のアンテ
ナ素子で受信することができ、受信感度を非常に向上さ
せることができる。
テナ素子と接地側アンテナ素子とが位相制御ラインによ
り同相になり、空間を飛来する信号電波を両方のアンテ
ナ素子で受信することができ、受信感度を非常に向上さ
せることができる。
【0011】
【0012】前記ホット側アンテナ素子と接地側アンテ
ナ素子とがそれぞ半円筒状に形成され、かつ、ほぼ円筒
形状になるように対向させて絶縁体により固定されるこ
とにより、棒状(線状)アンテナとなり、外形的には従
来と同様のロッドアンテナとなり、接地導体を設けられ
ない筐体などにも接地導体のあるアンテナと同様に受信
感度を向上させることができるため好ましい。
ナ素子とがそれぞ半円筒状に形成され、かつ、ほぼ円筒
形状になるように対向させて絶縁体により固定されるこ
とにより、棒状(線状)アンテナとなり、外形的には従
来と同様のロッドアンテナとなり、接地導体を設けられ
ない筐体などにも接地導体のあるアンテナと同様に受信
感度を向上させることができるため好ましい。
【0013】前記ホット側アンテナ素子の給電部側端部
が同軸ケーブルの内導体に接続され、該同軸ケーブルの
前記ホット側アンテナ素子側の一部がコイル状に巻回さ
れていることにより、同軸ケーブルの外導体の表皮にア
ンテナの外皮電流が励起されるのを防止することがで
き、外皮電流によるアンテナ電流の打ち消しなどがなく
なり、アンテナ性能を高度に維持することができる。
が同軸ケーブルの内導体に接続され、該同軸ケーブルの
前記ホット側アンテナ素子側の一部がコイル状に巻回さ
れていることにより、同軸ケーブルの外導体の表皮にア
ンテナの外皮電流が励起されるのを防止することがで
き、外皮電流によるアンテナ電流の打ち消しなどがなく
なり、アンテナ性能を高度に維持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明のアンテナについて説明をする。本発明のアンテナ
は、図1にその一実施形態の説明図が示されているよう
に、ホット側アンテナ素子1と、そのホット側アンテナ
素子1と並列して接地側アンテナ素子2とが設けられ、
ホット側アンテナ素子1の給電部側端部近傍の接地導体
(同軸ケーブル5の外導体5b)と接地側アンテナ素子
2との間に位相制御ライン3が設けられている。図1に
示される例では、アンテナが同軸ケーブル5の先端に取
り付けられる構造で、ホット側アンテナ素子1が内導体
5aに、接地側アンテナ素子2が位相制御ライン3を介
して外導体5bにそれぞれ取り付けられている。
明のアンテナについて説明をする。本発明のアンテナ
は、図1にその一実施形態の説明図が示されているよう
に、ホット側アンテナ素子1と、そのホット側アンテナ
素子1と並列して接地側アンテナ素子2とが設けられ、
ホット側アンテナ素子1の給電部側端部近傍の接地導体
(同軸ケーブル5の外導体5b)と接地側アンテナ素子
2との間に位相制御ライン3が設けられている。図1に
示される例では、アンテナが同軸ケーブル5の先端に取
り付けられる構造で、ホット側アンテナ素子1が内導体
5aに、接地側アンテナ素子2が位相制御ライン3を介
して外導体5bにそれぞれ取り付けられている。
【0015】ホット側アンテナ素子1および接地側アン
テナ素子2は、それぞれ電気伝導の良好な銅などの金属
が用いられ、たとえば送受信する波長帯の1/4波長の
電気長になるようにその長さがそれぞれ形成される。こ
の金属は、ワイヤ状の単線でもよいし、板状体でもよ
い。この両アンテナ素子1、2は、円筒または円柱状の
樹脂棒のような絶縁体の周囲に対向させて設けることも
できるし、絶縁性の板状体上に並べて配列することもで
きる。
テナ素子2は、それぞれ電気伝導の良好な銅などの金属
が用いられ、たとえば送受信する波長帯の1/4波長の
電気長になるようにその長さがそれぞれ形成される。こ
の金属は、ワイヤ状の単線でもよいし、板状体でもよ
い。この両アンテナ素子1、2は、円筒または円柱状の
樹脂棒のような絶縁体の周囲に対向させて設けることも
できるし、絶縁性の板状体上に並べて配列することもで
きる。
【0016】位相制御ライン3は、ホット側アンテナ素
子1と接地側アンテナ素子2との位相を同相にするため
に設けられている。すなわち、通常の同軸ケーブルで
は、その内導体と外導体との間では電流の向きが逆向き
なって伝送しているが、空間を伝搬する電波を同じ場所
で受信すると同じ方向の電流となり、同軸ケーブルに両
方の電流を伝送することができず、打ち消し合って受信
することができない。そのため、同軸ケーブルにおける
内導体と外導体との位相の相違を補正するために設けら
れている。たとえばこの位相制御ライン3が1/2波長
の電気長に形成されることにより、接地側アンテナ素子
2の部分では丁度ホット側アンテナ素子1と位相が一致
する。その結果、両方のアンテナ素子1、2で受信しな
がら同軸ケーブルには、180゜の位相差で伝搬され、
損失なく同軸ケーブルを伝送させることができる。位相
制御ライン3は、電気長が1/2波長の長さの線路で形
成されてもよいし、誘導素子や容量素子の組合せで同じ
電気長に形成されてもよい。
子1と接地側アンテナ素子2との位相を同相にするため
に設けられている。すなわち、通常の同軸ケーブルで
は、その内導体と外導体との間では電流の向きが逆向き
なって伝送しているが、空間を伝搬する電波を同じ場所
で受信すると同じ方向の電流となり、同軸ケーブルに両
方の電流を伝送することができず、打ち消し合って受信
することができない。そのため、同軸ケーブルにおける
内導体と外導体との位相の相違を補正するために設けら
れている。たとえばこの位相制御ライン3が1/2波長
の電気長に形成されることにより、接地側アンテナ素子
2の部分では丁度ホット側アンテナ素子1と位相が一致
する。その結果、両方のアンテナ素子1、2で受信しな
がら同軸ケーブルには、180゜の位相差で伝搬され、
損失なく同軸ケーブルを伝送させることができる。位相
制御ライン3は、電気長が1/2波長の長さの線路で形
成されてもよいし、誘導素子や容量素子の組合せで同じ
電気長に形成されてもよい。
【0017】本発明のアンテナによれば、地板を設ける
ことができない小形の携帯機器などでも、アンテナ自身
に地板に相当する接地側アンテナ素子を内蔵しており、
そのまま設置することにより、非常に感度の優れた高性
能のアンテナとして作動する。すなわち、接地側アンテ
ナ素子は、位相差をほぼ1/2波長とすることができる
位相制御ラインを介して同軸ケーブルの外導体などと接
続されているため、アンテナ部分では同相のアンテナ素
子として空中の電磁界による電流を流すことができ、ア
ンテナ素子の給電部側が接続される同軸ケーブルでは、
位相制御ラインを経ているため、内導体と外導体とが逆
位相となり、同軸ケーブルを通常の同軸線として伝送す
ることができる。
ことができない小形の携帯機器などでも、アンテナ自身
に地板に相当する接地側アンテナ素子を内蔵しており、
そのまま設置することにより、非常に感度の優れた高性
能のアンテナとして作動する。すなわち、接地側アンテ
ナ素子は、位相差をほぼ1/2波長とすることができる
位相制御ラインを介して同軸ケーブルの外導体などと接
続されているため、アンテナ部分では同相のアンテナ素
子として空中の電磁界による電流を流すことができ、ア
ンテナ素子の給電部側が接続される同軸ケーブルでは、
位相制御ラインを経ているため、内導体と外導体とが逆
位相となり、同軸ケーブルを通常の同軸線として伝送す
ることができる。
【0018】図2は、図1のアンテナをさらに具体的な
構造にした例で、たとえばホット側アンテナ素子1およ
び接地側アンテナ素子2をそれぞれ半円筒状に形成し、
たとえば樹脂棒のような絶縁体棒4に巻き付けて、その
周囲に図示しないビニールチューブなどを被覆すること
により形成したもので、通常のロッドアンテナとしてそ
のまま取り付けることができる。このような構造は、絶
縁体棒に半円筒状のアンテナ素子を巻き付けなくても、
2つのアンテナ素子を樹脂などにより直接固着してもよ
く、また、2本の線状のアンテナ素子を絶縁体を介して
棒状に固定し、ロッドアンテナ状にすることもできる。
構造にした例で、たとえばホット側アンテナ素子1およ
び接地側アンテナ素子2をそれぞれ半円筒状に形成し、
たとえば樹脂棒のような絶縁体棒4に巻き付けて、その
周囲に図示しないビニールチューブなどを被覆すること
により形成したもので、通常のロッドアンテナとしてそ
のまま取り付けることができる。このような構造は、絶
縁体棒に半円筒状のアンテナ素子を巻き付けなくても、
2つのアンテナ素子を樹脂などにより直接固着してもよ
く、また、2本の線状のアンテナ素子を絶縁体を介して
棒状に固定し、ロッドアンテナ状にすることもできる。
【0019】図3は、さらに他の例を示す説明図であ
る。すなわち、同軸ケーブル5の先端に前述のアンテナ
素子1、2が接続される場合、アンテナ素子1、2から
送信する電磁波、または受信する電磁波がアンテナ素子
1、2に近い同軸ケーブル5の外導体の表皮に外皮電流
を励起し、その外皮電流が同軸ケーブル5に流れ込むと
同軸ケーブル5内の内導体に対応して外導体の内側に流
れる電流を相殺する。これを回避するため、同軸ケーブ
ル5のアンテナ素子1、2の近傍にコイル5cが形成さ
れたものである。このコイル5cは、たとえば90MH
z程度の周波数帯でコイルの外径が0.7〜1cm程
度、巻数が10〜15回程度の密巻きに形成され、その
周囲がビニールなどにより被覆される。なお、図3で
は、コイル部5cが同軸ケーブルの先端から一定の距離
A、たとえば送受信信号の1/4波長のところに設けら
れているが、先端に設けられてもよい。
る。すなわち、同軸ケーブル5の先端に前述のアンテナ
素子1、2が接続される場合、アンテナ素子1、2から
送信する電磁波、または受信する電磁波がアンテナ素子
1、2に近い同軸ケーブル5の外導体の表皮に外皮電流
を励起し、その外皮電流が同軸ケーブル5に流れ込むと
同軸ケーブル5内の内導体に対応して外導体の内側に流
れる電流を相殺する。これを回避するため、同軸ケーブ
ル5のアンテナ素子1、2の近傍にコイル5cが形成さ
れたものである。このコイル5cは、たとえば90MH
z程度の周波数帯でコイルの外径が0.7〜1cm程
度、巻数が10〜15回程度の密巻きに形成され、その
周囲がビニールなどにより被覆される。なお、図3で
は、コイル部5cが同軸ケーブルの先端から一定の距離
A、たとえば送受信信号の1/4波長のところに設けら
れているが、先端に設けられてもよい。
【0020】この構造にすることにより、アンテナ素子
から放射される電波、または空中を伝搬する電波により
外導体の外表に外皮電流が励起されるが、その外皮電流
は同軸ケーブルに形成されたコイル部5cを流れるた
め、コイルのインダクタンスLにより2πfL(fは送
受信する電波の周波数)のリアクタンスが生じ、減衰し
て殆ど外皮電流は流れず、内導体と外導体の間を伝搬す
る電波への影響を殆どなくすることができる。一方、内
導体と外導体との間を伝搬する電波による内導体および
外導体の内表面を流れる電流は、外導体によるシールド
のため、コイル部5cによる影響をほとんど受けること
なく減衰しない。その結果、放射し、または受信する電
波は殆ど減衰されずに、アンテナ素子1、2と同軸ケー
ブル5の外導体との結合により生じ得る外皮電流は減衰
され、性能を劣化させないアンテナとなる。
から放射される電波、または空中を伝搬する電波により
外導体の外表に外皮電流が励起されるが、その外皮電流
は同軸ケーブルに形成されたコイル部5cを流れるた
め、コイルのインダクタンスLにより2πfL(fは送
受信する電波の周波数)のリアクタンスが生じ、減衰し
て殆ど外皮電流は流れず、内導体と外導体の間を伝搬す
る電波への影響を殆どなくすることができる。一方、内
導体と外導体との間を伝搬する電波による内導体および
外導体の内表面を流れる電流は、外導体によるシールド
のため、コイル部5cによる影響をほとんど受けること
なく減衰しない。その結果、放射し、または受信する電
波は殆ど減衰されずに、アンテナ素子1、2と同軸ケー
ブル5の外導体との結合により生じ得る外皮電流は減衰
され、性能を劣化させないアンテナとなる。
【0021】コイルだけでも前述のようにそのコイルの
インダクタンスにより外皮電流を減衰させることができ
るが、図3に破線で示されるように、コイル部5cの両
端部の外導体の外表面に電気的に接続してキャパシタC
が設けられる構成にすることにより、このキャパシタの
容量(キャパシタンス)は、送受信する電波の周波数に
対して、同軸ケーブル5のコイル部5cのインダクタン
スLと共に並列共振をするような値に設定することがで
きる。このような並列共振するようにトラップ回路が形
成されることにより、その周波数に対してこのコイル部
5cのインピーダンスが無限大になり、アンテナ素子
1、2により励起される外皮電流は殆ど流れなくなる。
この場合も、同軸ケーブルの内導体および外導体の内表
面に流れるアンテナ電流は、外部からの電磁界の影響を
受けることがないため、殆ど減衰しない。
インダクタンスにより外皮電流を減衰させることができ
るが、図3に破線で示されるように、コイル部5cの両
端部の外導体の外表面に電気的に接続してキャパシタC
が設けられる構成にすることにより、このキャパシタの
容量(キャパシタンス)は、送受信する電波の周波数に
対して、同軸ケーブル5のコイル部5cのインダクタン
スLと共に並列共振をするような値に設定することがで
きる。このような並列共振するようにトラップ回路が形
成されることにより、その周波数に対してこのコイル部
5cのインピーダンスが無限大になり、アンテナ素子
1、2により励起される外皮電流は殆ど流れなくなる。
この場合も、同軸ケーブルの内導体および外導体の内表
面に流れるアンテナ電流は、外部からの電磁界の影響を
受けることがないため、殆ど減衰しない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、アンテナ自身に地板に
相当する接地側アンテナ素子を内蔵しているため、樹脂
製の筐体などからなる小形の携帯電話やカセットラジオ
などの携帯機器などで地板を設けることができない場合
でも、接地導体を有するアンテナと同一またはそれ以上
の機能を発揮することができるアンテナとなる。
相当する接地側アンテナ素子を内蔵しているため、樹脂
製の筐体などからなる小形の携帯電話やカセットラジオ
などの携帯機器などで地板を設けることができない場合
でも、接地導体を有するアンテナと同一またはそれ以上
の機能を発揮することができるアンテナとなる。
【0023】さらに、同軸ケーブルにより給電される場
合に、その同軸ケーブルのアンテナ素子との接続部側に
コイルが形成されることにより、同軸ケーブルに直接電
磁界による外皮電流が励起されてもその影響をなくして
感度を向上させることができる。
合に、その同軸ケーブルのアンテナ素子との接続部側に
コイルが形成されることにより、同軸ケーブルに直接電
磁界による外皮電流が励起されてもその影響をなくして
感度を向上させることができる。
【図1】本発明のアンテナの一実施形態を説明する図で
ある。
ある。
【図2】図1のアンテナ素子の他の構造例を示す図であ
る。
る。
【図3】図1のアンテナが同軸ケーブルにより給電され
る場合の改良例を示す説明図である。
る場合の改良例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ホット側アンテナ素子
2 接地側アンテナ素子
3 位相制御ライン
5 同軸ケーブル
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平7−46028(JP,A)
特開 平8−204433(JP,A)
特開 平10−70409(JP,A)
特開 平5−160631(JP,A)
特開 平8−125421(JP,A)
特開 平7−273688(JP,A)
米国特許5184143(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01Q 9/04 - 9/30
H01Q 21/12
Claims (3)
- 【請求項1】 給電部に接続されるホット側アンテナ素
子と、前記給電部近傍の接地導体に接続して設けられ、
送受信する周波数帯のほぼ1/2波長の位相差を生じさ
せる位相制御ラインと、該位相制御ラインに接続して設
けられ、前記ホット側アンテナ素子と並列して設けられ
る接地側アンテナ素子とからなるアンテナ。 - 【請求項2】 前記ホット側アンテナ素子と接地側アン
テナ素子とがそれぞ半円筒状に形成され、かつ、ほぼ円
筒形状になるように対向させて絶縁体により固定されて
なる請求項1記載のアンテナ。 - 【請求項3】 前記ホット側アンテナ素子の給電部側端
部が同軸ケーブルの内導体に接続され、該同軸ケーブル
の前記ホット側アンテナ素子側の一部がコイル状に巻回
されてなる請求項1または2記載のアンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31258998A JP3434219B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31258998A JP3434219B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | アンテナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000138518A JP2000138518A (ja) | 2000-05-16 |
JP3434219B2 true JP3434219B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=18031028
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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---|---|---|---|---|
JP4723123B2 (ja) * | 2001-06-20 | 2011-07-13 | マスプロ電工株式会社 | スリーブアンテナ |
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