JP3425495B2 - カメラの駆動装置 - Google Patents
カメラの駆動装置Info
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- JP3425495B2 JP3425495B2 JP25348095A JP25348095A JP3425495B2 JP 3425495 B2 JP3425495 B2 JP 3425495B2 JP 25348095 A JP25348095 A JP 25348095A JP 25348095 A JP25348095 A JP 25348095A JP 3425495 B2 JP3425495 B2 JP 3425495B2
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- Japan
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- encoder
- motor
- camera
- shutter
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- Exposure Control For Cameras (AREA)
- Lens Barrels (AREA)
- Shutters For Cameras (AREA)
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、例えばシャッタ開口を開
閉するセクタや撮影レンズ等のカメラ要素の駆動装置に
関する。
閉するセクタや撮影レンズ等のカメラ要素の駆動装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来からカメラのシャッタや撮影レンズ
といったカメラ要素は、モータによって駆動され、これ
らのカメラ要素は高精度な制御が要求される。第1の従
来例としては、その作動位置を円板上に設けられたパタ
ーンやセクタシャッタに開けられた穴を有する被検出体
であるエンコーダを、フォトリフレクタ等の検出手段で
検出してフィードバック制御を行う露出制御装置のがあ
る(特開昭60−169839号)。第2の従来例とし
ては、レンズ繰り出しカムを初期位置より1ステップ後
退した位置に設けたストッパーピンに当接させ、このカ
ムを駆動するステップモータに特定の駆動パルスを与え
た後に、さらに初期位置用のパルスを与えて初期位置に
戻し、かつフォトインタラプタによってレンズが初期位
置にあるかどうかを確認するレンズ繰り出し装置がある
(実公平6−41206号)。
といったカメラ要素は、モータによって駆動され、これ
らのカメラ要素は高精度な制御が要求される。第1の従
来例としては、その作動位置を円板上に設けられたパタ
ーンやセクタシャッタに開けられた穴を有する被検出体
であるエンコーダを、フォトリフレクタ等の検出手段で
検出してフィードバック制御を行う露出制御装置のがあ
る(特開昭60−169839号)。第2の従来例とし
ては、レンズ繰り出しカムを初期位置より1ステップ後
退した位置に設けたストッパーピンに当接させ、このカ
ムを駆動するステップモータに特定の駆動パルスを与え
た後に、さらに初期位置用のパルスを与えて初期位置に
戻し、かつフォトインタラプタによってレンズが初期位
置にあるかどうかを確認するレンズ繰り出し装置がある
(実公平6−41206号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の第1の
従来例では、シャッタの開口位置を検出するエンコーダ
とシャッタの間、または、シャッタとシャッタ駆動手段
の間にカムやギヤなどの作動部材が介在しているため、
これら作動部材のガタやバックラッシュによってカメラ
作動の度にエンコーダの停止位置がばらついてしまうの
は不可避である。従ってフォトリフレクタの出力信号と
実際のシャッタの開口との間にずれが発生し、それがカ
メラの露出性能を安定させる上で障害となっている。
従来例では、シャッタの開口位置を検出するエンコーダ
とシャッタの間、または、シャッタとシャッタ駆動手段
の間にカムやギヤなどの作動部材が介在しているため、
これら作動部材のガタやバックラッシュによってカメラ
作動の度にエンコーダの停止位置がばらついてしまうの
は不可避である。従ってフォトリフレクタの出力信号と
実際のシャッタの開口との間にずれが発生し、それがカ
メラの露出性能を安定させる上で障害となっている。
【0004】また、前記の第2の従来例では、レンズを
駆動する繰り出しカムをストッパーピンへ当てて初期位
置を決定していた場合の問題点は解決している。すなわ
ち、ステップモータの位相ずれやストッパーピンへの衝
突による繰り出しカムの初期位置のバラツキは改善して
いる。しかし、レンズ、繰り出しカムなどの作動部材間
のガタやバックラッシュは除去することができず、その
ためフォトインタラプタで検出したレンズの実際の停止
位置と、繰り出しカムの関係は作動の度にずれが発生す
るおそれがあり、そのため焦点調節性能を安定させる障
害となる。本発明の目的は、作動部材間のガタやバック
ラッシュを吸収し、シャッタやレンズ等カメラの要素の
位置信号を安定して発生させることにある。
駆動する繰り出しカムをストッパーピンへ当てて初期位
置を決定していた場合の問題点は解決している。すなわ
ち、ステップモータの位相ずれやストッパーピンへの衝
突による繰り出しカムの初期位置のバラツキは改善して
いる。しかし、レンズ、繰り出しカムなどの作動部材間
のガタやバックラッシュは除去することができず、その
ためフォトインタラプタで検出したレンズの実際の停止
位置と、繰り出しカムの関係は作動の度にずれが発生す
るおそれがあり、そのため焦点調節性能を安定させる障
害となる。本発明の目的は、作動部材間のガタやバック
ラッシュを吸収し、シャッタやレンズ等カメラの要素の
位置信号を安定して発生させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明に係るカメ
ラの駆動装置では、カメラ要素を駆動するモータと、前
記モータにより回転駆動されるエンコーダと、前記エン
コーダを検出することによって前記カメラ要素の作動位
置を検出して位置信号を出力する位置検出手段とを有
し、前記エンコーダの正転、逆転時にこのエンコーダに
フリクションを与えるフリクション部材と、前記モータ
を一旦カメラ要素の駆動方向に駆動した後に初期位置ま
で逆転させる予備作動後にカメラ要素の本作動を行うシ
ーケンス手段とを備えている。このカメラの要素として
は、シャッタやレンズがある。
ラの駆動装置では、カメラ要素を駆動するモータと、前
記モータにより回転駆動されるエンコーダと、前記エン
コーダを検出することによって前記カメラ要素の作動位
置を検出して位置信号を出力する位置検出手段とを有
し、前記エンコーダの正転、逆転時にこのエンコーダに
フリクションを与えるフリクション部材と、前記モータ
を一旦カメラ要素の駆動方向に駆動した後に初期位置ま
で逆転させる予備作動後にカメラ要素の本作動を行うシ
ーケンス手段とを備えている。このカメラの要素として
は、シャッタやレンズがある。
【0006】本発明の構成では、モータによって回転駆
動されるエンコーダにフリクションを与えるフリクショ
ン部材を設け、さらにシャッタ羽根などのカメラ要素を
一旦開き方向に駆動した後、初期位置まで逆転させるこ
とによりガタ、バックラッシュを一方向に寄せ、初期位
置においては常にエンコーダとフォトインタラプタなど
の位置検出手段との位置関係を一定として検出精度を向
上させている。
動されるエンコーダにフリクションを与えるフリクショ
ン部材を設け、さらにシャッタ羽根などのカメラ要素を
一旦開き方向に駆動した後、初期位置まで逆転させるこ
とによりガタ、バックラッシュを一方向に寄せ、初期位
置においては常にエンコーダとフォトインタラプタなど
の位置検出手段との位置関係を一定として検出精度を向
上させている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1によりシャッタ露出動作
の構成を説明すると、駆動歯車1はモータ(図3の
M1 )の駆動軸2に軸着し、この駆動歯車は軸3で軸支
してある歯車4に噛合し、この歯車4のカナ4aは、セ
クタリング5の外周の一部に形成してある歯部5aに噛
合している。セクタリング5の外周縁部には、3つのピ
ン51、52、53が120度の角度的等間隔をもって
植設してあり、さらに、外周から外方向に向けて突出し
ている1つの突出部5bが形成してあり、このセクタリ
ングはその回転中心である光軸Oの回りを回転可能に支
持してある。そして、突出部5bはセクタリング5が反
時計方向に回転するとき、このセンタリングの外周に近
接して設置してあるストッパ6に当接可能である。
図面に基づいて説明する。図1によりシャッタ露出動作
の構成を説明すると、駆動歯車1はモータ(図3の
M1 )の駆動軸2に軸着し、この駆動歯車は軸3で軸支
してある歯車4に噛合し、この歯車4のカナ4aは、セ
クタリング5の外周の一部に形成してある歯部5aに噛
合している。セクタリング5の外周縁部には、3つのピ
ン51、52、53が120度の角度的等間隔をもって
植設してあり、さらに、外周から外方向に向けて突出し
ている1つの突出部5bが形成してあり、このセクタリ
ングはその回転中心である光軸Oの回りを回転可能に支
持してある。そして、突出部5bはセクタリング5が反
時計方向に回転するとき、このセンタリングの外周に近
接して設置してあるストッパ6に当接可能である。
【0008】セクタリング5のシャッタ開口に重層する
状態で、3枚のセクタ7、8、9(図3のSeに対応)
が設けてあり、このセクタのそれぞれの外端部は、セク
タリング5の外方に等角度で植設してある3本の軸1
0、11、12に回転自在に軸支してある。セクタ7、
8、9のそれぞれには、セクタリング5のシャッタ開口
に向けて長い溝部7a、8a、9aが開設してあり、こ
の溝部には、このセクタリングの対応するピン51、5
2、53が移動可能に嵌合している。
状態で、3枚のセクタ7、8、9(図3のSeに対応)
が設けてあり、このセクタのそれぞれの外端部は、セク
タリング5の外方に等角度で植設してある3本の軸1
0、11、12に回転自在に軸支してある。セクタ7、
8、9のそれぞれには、セクタリング5のシャッタ開口
に向けて長い溝部7a、8a、9aが開設してあり、こ
の溝部には、このセクタリングの対応するピン51、5
2、53が移動可能に嵌合している。
【0009】したがって、駆動歯車1が時計方向に回転
(正転)することにより、セクタリング5も正転し、そ
のため各セクタ7、8、9はそれぞれの軸10、11、
12を中心として反時計方向に回転しシャッタを開く動
作をする。逆に、駆動歯車1が反時計方向に回転(逆
転)するときは、図1に示すようにシャッタは閉じる
が、このとき突出部5bはストッパ6に当接して、セク
タリング5の回転を抑止する。
(正転)することにより、セクタリング5も正転し、そ
のため各セクタ7、8、9はそれぞれの軸10、11、
12を中心として反時計方向に回転しシャッタを開く動
作をする。逆に、駆動歯車1が反時計方向に回転(逆
転)するときは、図1に示すようにシャッタは閉じる
が、このとき突出部5bはストッパ6に当接して、セク
タリング5の回転を抑止する。
【0010】また、駆動歯車1は、軸13により回転自
在に軸支してある歯車14にも噛合し、さらに歯車14
は、軸15に回転自在に軸支してある歯車16に噛合
し、この歯車16は、被検出部であるエンコーダ17の
カナ17aに噛合して、これを回転駆動する。エンコー
ダ17は、軸18により回転自在に軸支してあるもの
で、このエンコーダには放射状に複数のスリット17b
…が同一円周上に開設してある。図1、図2に示すよう
に、エンコーダ17のスリット17bの一部には、上下
から近接した状態で、フォトインタラプタ19(図3の
PI1 に対応)が設置してあり、また、このエンコーダ
にはガタやバックラッシュ等を一方向に確実に寄せるた
めのフリクション部材(図3のFr1 に対応)である板
バネ20がフリクションを与えている。
在に軸支してある歯車14にも噛合し、さらに歯車14
は、軸15に回転自在に軸支してある歯車16に噛合
し、この歯車16は、被検出部であるエンコーダ17の
カナ17aに噛合して、これを回転駆動する。エンコー
ダ17は、軸18により回転自在に軸支してあるもの
で、このエンコーダには放射状に複数のスリット17b
…が同一円周上に開設してある。図1、図2に示すよう
に、エンコーダ17のスリット17bの一部には、上下
から近接した状態で、フォトインタラプタ19(図3の
PI1 に対応)が設置してあり、また、このエンコーダ
にはガタやバックラッシュ等を一方向に確実に寄せるた
めのフリクション部材(図3のFr1 に対応)である板
バネ20がフリクションを与えている。
【0011】次に本発明の位置検出装置について図3を
参照して説明すると、この検出装置は、大別すると制御
回路Sc、シャッタユニットSHおよびレンズ駆動ユニ
ットLDから構成されている。実線の矢印は電気の流れ
を表し、一点鎖線の矢印は機械的連結を表し、二点鎖線
の矢印はセンサーへの情報提供を表す。制御回路Scの
構成は、シーケンス手段であるコントロール回路Ccに
は電源Eを有する電源回路Pcから電流が供給され、カ
メラ全体のシーケンスや演算を行うものであり、このコ
ントロール回路には、被写体の輝度を測定する測光手段
AE、フィルムのDXコード等を読み取るフィルム感度
検出手段ISOおよび被写体の距離を測定する測距手段
AFが接続してあり、さらに各種モードスイッチMsw
やレリーズスイッチRswが設けてあり、レリーズスイ
ッチRswは半押し状態のある2段スイッチ構造であ
る。
参照して説明すると、この検出装置は、大別すると制御
回路Sc、シャッタユニットSHおよびレンズ駆動ユニ
ットLDから構成されている。実線の矢印は電気の流れ
を表し、一点鎖線の矢印は機械的連結を表し、二点鎖線
の矢印はセンサーへの情報提供を表す。制御回路Scの
構成は、シーケンス手段であるコントロール回路Ccに
は電源Eを有する電源回路Pcから電流が供給され、カ
メラ全体のシーケンスや演算を行うものであり、このコ
ントロール回路には、被写体の輝度を測定する測光手段
AE、フィルムのDXコード等を読み取るフィルム感度
検出手段ISOおよび被写体の距離を測定する測距手段
AFが接続してあり、さらに各種モードスイッチMsw
やレリーズスイッチRswが設けてあり、レリーズスイ
ッチRswは半押し状態のある2段スイッチ構造であ
る。
【0012】コントロール回路Ccには駆動回路Dcが
接続してあり、この駆動回路には、ストロボ回路SBが
接続してあり、給送モータMw、ズームモータMzを回
転駆動する。シャッタユニットSHは、駆動回路Dcに
より回転駆動されるシャッタモータM1 と、モータM1
により駆動される連動部材R1 と、位置検出手段である
フォトインタラプタPI1 とで構成してある。シャッタ
モータM1 はセクタSe(図1の7,8,9)を開閉駆
動し、連動部材R1 にはフリクション部材Fr1 (図1
の20)が設けてある。さらに、フォトインタラプタP
I1 はコントロール回路Ccに信号を送るようになって
いる。
接続してあり、この駆動回路には、ストロボ回路SBが
接続してあり、給送モータMw、ズームモータMzを回
転駆動する。シャッタユニットSHは、駆動回路Dcに
より回転駆動されるシャッタモータM1 と、モータM1
により駆動される連動部材R1 と、位置検出手段である
フォトインタラプタPI1 とで構成してある。シャッタ
モータM1 はセクタSe(図1の7,8,9)を開閉駆
動し、連動部材R1 にはフリクション部材Fr1 (図1
の20)が設けてある。さらに、フォトインタラプタP
I1 はコントロール回路Ccに信号を送るようになって
いる。
【0013】レンズ駆動ユニットLDは、前記した駆動
回路Dcによって駆動されるフォーカシングモータM2
と、モータM2 により駆動される連動部材R2 と、位置
検出手段のフォトインタラプタPI2 とで構成してあ
り、このフォトインタラプタはコントロール回路Ccに
信号を送るようになっている。また、フォーカシングモ
ータM2 は駆動部材Dを介して撮影レンズLeを駆動す
るもので、連動部材R2には、フリクション部材Fr2
が設けてある。
回路Dcによって駆動されるフォーカシングモータM2
と、モータM2 により駆動される連動部材R2 と、位置
検出手段のフォトインタラプタPI2 とで構成してあ
り、このフォトインタラプタはコントロール回路Ccに
信号を送るようになっている。また、フォーカシングモ
ータM2 は駆動部材Dを介して撮影レンズLeを駆動す
るもので、連動部材R2には、フリクション部材Fr2
が設けてある。
【0014】次に、カメラ全体の作動を図3を参照して
説明する。カメラのレリーズスイッチRswが半押しさ
れることで測光手段AEによって測光され、その結果と
フィルム感度検出手段ISOの値をもとに、コントロー
ル回路Ccによって露光量が演算される。また、測距手
段AFによって被写体距離が求められ、撮影レンズLe
の駆動量が演算される。さらに、レリーズスイッチRs
wを押し込むことによってフォーカシングのためのレン
ズ駆動が、シャッタユニットSHでは露光のためのシャ
ッタ作動が行われる。
説明する。カメラのレリーズスイッチRswが半押しさ
れることで測光手段AEによって測光され、その結果と
フィルム感度検出手段ISOの値をもとに、コントロー
ル回路Ccによって露光量が演算される。また、測距手
段AFによって被写体距離が求められ、撮影レンズLe
の駆動量が演算される。さらに、レリーズスイッチRs
wを押し込むことによってフォーカシングのためのレン
ズ駆動が、シャッタユニットSHでは露光のためのシャ
ッタ作動が行われる。
【0015】レリーズスイッチRswの半押し後のさら
なるレリーズ動作によって、シャッタモータM1 に駆動
電圧が加えられることにより、図1に示す駆動歯車1が
正転(時計方向の回転)し、その動作に連動して歯車4
が逆転し、セクタリング5が正転する。セクタリング5
が正転することによりセクタ7、8、9が、それぞれ軸
10、11、12を中心に反時計方向に回転し、シャッ
タ開口を徐々に解放していく。同時に、駆動歯車1の作
動に伴い歯車14、歯車16を介してエンコーダ17が
反時計方向に回転する。フォトインタラプタ19のセン
サー部を、エンコーダ17のスリット17bが通過する
ため、このフォトインタラプタ19の出力電圧が低電位
(以下「Lレベル」という。)から高電位(以下「Hレ
ベル」という。)になり、次に、エンコーダ17の遮光
部分がセンサー部を通過することで出力電圧がHレベル
からLレベルになる。その出力信号がコントロール回路
Ccに内蔵されたカウンタ回路に入力され、Lレベルか
らHレベルになる状態を1としてカウントするように設
定されている。このようなシーケンスは、すべてコント
ロール回路Ccによって行われる。
なるレリーズ動作によって、シャッタモータM1 に駆動
電圧が加えられることにより、図1に示す駆動歯車1が
正転(時計方向の回転)し、その動作に連動して歯車4
が逆転し、セクタリング5が正転する。セクタリング5
が正転することによりセクタ7、8、9が、それぞれ軸
10、11、12を中心に反時計方向に回転し、シャッ
タ開口を徐々に解放していく。同時に、駆動歯車1の作
動に伴い歯車14、歯車16を介してエンコーダ17が
反時計方向に回転する。フォトインタラプタ19のセン
サー部を、エンコーダ17のスリット17bが通過する
ため、このフォトインタラプタ19の出力電圧が低電位
(以下「Lレベル」という。)から高電位(以下「Hレ
ベル」という。)になり、次に、エンコーダ17の遮光
部分がセンサー部を通過することで出力電圧がHレベル
からLレベルになる。その出力信号がコントロール回路
Ccに内蔵されたカウンタ回路に入力され、Lレベルか
らHレベルになる状態を1としてカウントするように設
定されている。このようなシーケンスは、すべてコント
ロール回路Ccによって行われる。
【0016】図4を参照して、本発明の動作を説明する
と、このタイミングチャートの上段はシャッタ開口、つ
まり開閉波形を示し、中段はセンサー(フォトインタラ
プタ19)の出力波形を示し、下段はモータの回転方向
を示す。因みに、従来例においては、複数回シャッタを
作動させると、エンコーダ17のカナ17aと、駆動歯
車1間に介在する歯車14、歯車16のガタやバックラ
ッシによりエンコーダ17のスリット17bが、フォト
インタラプタ19のセンサに対してバラついた位置に停
止する。従って、図4の時刻t0 のセンサー出力に、点
線で示したように、フォトインタラプタ19の初期の出
力電圧がバラついてしまう。コントロール回路Ccに内
蔵されたカウンタ回路は、図4の一点鎖線で示したスレ
ショルド電圧Vthを有しており、入力電圧がこの電圧
Vth以上か未満かによってHレベルか、Lレベルかを
判定している。従って、上記のようにフォトインタラプ
タ19のセンサー出力の電圧がバラつくと、カウンタ回
路はこの初期パルスを数えたり数えなかったりする。
と、このタイミングチャートの上段はシャッタ開口、つ
まり開閉波形を示し、中段はセンサー(フォトインタラ
プタ19)の出力波形を示し、下段はモータの回転方向
を示す。因みに、従来例においては、複数回シャッタを
作動させると、エンコーダ17のカナ17aと、駆動歯
車1間に介在する歯車14、歯車16のガタやバックラ
ッシによりエンコーダ17のスリット17bが、フォト
インタラプタ19のセンサに対してバラついた位置に停
止する。従って、図4の時刻t0 のセンサー出力に、点
線で示したように、フォトインタラプタ19の初期の出
力電圧がバラついてしまう。コントロール回路Ccに内
蔵されたカウンタ回路は、図4の一点鎖線で示したスレ
ショルド電圧Vthを有しており、入力電圧がこの電圧
Vth以上か未満かによってHレベルか、Lレベルかを
判定している。従って、上記のようにフォトインタラプ
タ19のセンサー出力の電圧がバラつくと、カウンタ回
路はこの初期パルスを数えたり数えなかったりする。
【0017】そこで、本発明においてはシャッタモータ
M1 を一旦、シャッタが開口しない範囲内で、シャッタ
の開き方向に少なくともガタ、バックラッシュの分だけ
駆動(正転)する。エンコーダ17にはフリクション部
材20によりフリクションがかかっているので、このエ
ンコーダはガタを吸収した最も左旋した位置まで回転す
る。その後、時刻t1 においてモータM1 をセクタリン
グ5の突出部5bがストッパ6に当接する初期位置まで
逆転させる。続いて露出のためにモータM1 を正転させ
るとエンコーダ17はモータM1 がバックラッシュ分だ
け回転する時間ta後に左旋を開始する。セクタリング
5がストッパ6に当接した時刻t2 では、上記と同様に
フリクションによって今度はエンコーダ17がガタを吸
収した最も右旋した位置まで回転している。この時刻t
0 〜t2 までの動作シーケンスを「予備作動」と呼び、
その後の実際にシャッタを開閉する動作シーケンスを
「本作動」と呼ぶ。
M1 を一旦、シャッタが開口しない範囲内で、シャッタ
の開き方向に少なくともガタ、バックラッシュの分だけ
駆動(正転)する。エンコーダ17にはフリクション部
材20によりフリクションがかかっているので、このエ
ンコーダはガタを吸収した最も左旋した位置まで回転す
る。その後、時刻t1 においてモータM1 をセクタリン
グ5の突出部5bがストッパ6に当接する初期位置まで
逆転させる。続いて露出のためにモータM1 を正転させ
るとエンコーダ17はモータM1 がバックラッシュ分だ
け回転する時間ta後に左旋を開始する。セクタリング
5がストッパ6に当接した時刻t2 では、上記と同様に
フリクションによって今度はエンコーダ17がガタを吸
収した最も右旋した位置まで回転している。この時刻t
0 〜t2 までの動作シーケンスを「予備作動」と呼び、
その後の実際にシャッタを開閉する動作シーケンスを
「本作動」と呼ぶ。
【0018】時刻t2 の状態からモータM1 を正転させ
て本作動に移るが、エンコーダ17はモータM1 が歯車
14、16のバックラッシュ分だけ回転する時間taの
経過後に、前と同様にフリクション部材20が作用して
ガタ、バックラッシュ等を1方向に寄せた状態で右旋を
開始する。従って、図4のセンサー出力波形で示したよ
うに安定した波形となる。さらに、モータM1 が正転を
続けるとエンコーダ17が回転し、その出力電圧がLレ
ベルからHレベルになる毎にパルスが積算されて行く。
前述の如くセクタSe(図1の7、8、9)が作用し露
出が行われた後に、先に演算されたパルス数とカウンタ
回路のカウントパルス数とが一致し、先に演算された所
定の時間t経過後、時刻t3 においてモータM1 に開き
動作とは逆の電圧が加えられセクタが閉鎖する。図4で
シャッタ開口がt3 からずれた位置で減少しはじめるの
は、機械的位相ずれによるものである。
て本作動に移るが、エンコーダ17はモータM1 が歯車
14、16のバックラッシュ分だけ回転する時間taの
経過後に、前と同様にフリクション部材20が作用して
ガタ、バックラッシュ等を1方向に寄せた状態で右旋を
開始する。従って、図4のセンサー出力波形で示したよ
うに安定した波形となる。さらに、モータM1 が正転を
続けるとエンコーダ17が回転し、その出力電圧がLレ
ベルからHレベルになる毎にパルスが積算されて行く。
前述の如くセクタSe(図1の7、8、9)が作用し露
出が行われた後に、先に演算されたパルス数とカウンタ
回路のカウントパルス数とが一致し、先に演算された所
定の時間t経過後、時刻t3 においてモータM1 に開き
動作とは逆の電圧が加えられセクタが閉鎖する。図4で
シャッタ開口がt3 からずれた位置で減少しはじめるの
は、機械的位相ずれによるものである。
【0019】なお、図4においては、フォトインタラプ
タ19(PI1 )のセンサー出力波形を1つカウントし
た時点からシャッタが開き出すように描いてあるが、こ
れに限らず数パルスをカウント後に開き出すようにして
もよい。上記のような予備作動を行うことによって、初
期位置では常にエンコーダ17の停止位置を一定にする
ことができる。カメラの製造工程で予備作動を行った時
刻t2 の状態を保持し、フォトインタラプタ19(PI
1 )の出力電圧がスレショルド電圧Vthより十分大き
くなる(または小さくなる)ようにスリット17aの位
置を調整しておくことにより、図4の時刻t2 以降の1
パルスめのカウントが時間のロスがなくてすむ。
タ19(PI1 )のセンサー出力波形を1つカウントし
た時点からシャッタが開き出すように描いてあるが、こ
れに限らず数パルスをカウント後に開き出すようにして
もよい。上記のような予備作動を行うことによって、初
期位置では常にエンコーダ17の停止位置を一定にする
ことができる。カメラの製造工程で予備作動を行った時
刻t2 の状態を保持し、フォトインタラプタ19(PI
1 )の出力電圧がスレショルド電圧Vthより十分大き
くなる(または小さくなる)ようにスリット17aの位
置を調整しておくことにより、図4の時刻t2 以降の1
パルスめのカウントが時間のロスがなくてすむ。
【0020】なお、上記説明ではカウンタはフォトイン
タラプタ19の出力が、LからHレベルに変化する時に
パルスをカウントするようにしたが、これに限らず、H
からLレベルに変化する時にカウントしてもよい。図5
はフリクションをかけるための他の実施例であり、フリ
クション部材として板バネを用いる代りに、コイルバネ
21によって負荷をかけるようにしてある。さらには線
バネまたは棒バネを用いてエンコ−ダ17の軸に側圧を
かけるようにしてもよい。
タラプタ19の出力が、LからHレベルに変化する時に
パルスをカウントするようにしたが、これに限らず、H
からLレベルに変化する時にカウントしてもよい。図5
はフリクションをかけるための他の実施例であり、フリ
クション部材として板バネを用いる代りに、コイルバネ
21によって負荷をかけるようにしてある。さらには線
バネまたは棒バネを用いてエンコ−ダ17の軸に側圧を
かけるようにしてもよい。
【0021】また、上記実施例ではシャッタを駆動する
モータM1 は駆動電圧は一定であり、時刻t1 、t2 、
t3 では急激に正転、逆転を切り換えるようにしてある
が、各シーケンスにおいて電圧の大きさを変えてもよい
し、モータM1 の回転方向を切り換える時は電圧を徐々
に変えるようにしてもよい。これは急激な回転方向の切
換や、セクターリング5が強い力でストッパ6にぶつか
ることにより、エンコーダ17やギヤ14、16等が異
常な振動を起こすのを防止するためである。
モータM1 は駆動電圧は一定であり、時刻t1 、t2 、
t3 では急激に正転、逆転を切り換えるようにしてある
が、各シーケンスにおいて電圧の大きさを変えてもよい
し、モータM1 の回転方向を切り換える時は電圧を徐々
に変えるようにしてもよい。これは急激な回転方向の切
換や、セクターリング5が強い力でストッパ6にぶつか
ることにより、エンコーダ17やギヤ14、16等が異
常な振動を起こすのを防止するためである。
【0022】さらに、初期位置でのエンコーダ17の位
置を確実に一定にするために、予備作動を行ってエンコ
ーダ17が初期位置に戻った時(図4の時刻t2 )に、
短時間モータM1 を弱い力で回転し続けて、セクターリ
ング5をストッパ6に押しつけ、振動がおさまってから
本作動に入るようにしてもよい。上記実施例では、露出
動作について説明したが、これに限定されるものではな
く、オートフォーカスやズームのためのレンズ駆動時の
レンズ位置検出等にも応用が可能である。
置を確実に一定にするために、予備作動を行ってエンコ
ーダ17が初期位置に戻った時(図4の時刻t2 )に、
短時間モータM1 を弱い力で回転し続けて、セクターリ
ング5をストッパ6に押しつけ、振動がおさまってから
本作動に入るようにしてもよい。上記実施例では、露出
動作について説明したが、これに限定されるものではな
く、オートフォーカスやズームのためのレンズ駆動時の
レンズ位置検出等にも応用が可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、エンコーダにフリクシ
ョンを与えるフリクション部材を設けているため確実に
ガタやバックラッシュ等を一方向に寄せることができ、
また、カメラの要素を予備作動させて初期位置を安定さ
せてから本作動するシーケンスとしたので、エンコーダ
及び連動する部材のガタ、バックラッシ等に起因する初
期位置のばらつきを防ぎ、安定したフィードバック制御
を行うことができ、カメラの性能を安定させることがで
きる。
ョンを与えるフリクション部材を設けているため確実に
ガタやバックラッシュ等を一方向に寄せることができ、
また、カメラの要素を予備作動させて初期位置を安定さ
せてから本作動するシーケンスとしたので、エンコーダ
及び連動する部材のガタ、バックラッシ等に起因する初
期位置のばらつきを防ぎ、安定したフィードバック制御
を行うことができ、カメラの性能を安定させることがで
きる。
【図1】平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】回路ブロック図である。
【図4】シャッタ開口、フォトインタラプタの出力波形
及びモータ出力の関係を説明するタイミングチャート図
である。
及びモータ出力の関係を説明するタイミングチャート図
である。
【図5】他の実施例の要部断面図を示す図である。
17 エンコーダ
19(PI1 、PI2 ) 位置検出手段(フォトイン
タラプタ) 20(Fr1 、Fr2 ) フリクション部材(板バ
ネ) Cc シーケンス手段(コントロ
ール回路) 7、8、9(Se) カメラ要素(セクタ) 5 セクタリング M1 、M2 モータ(シャッタモー
タ、フォーカスモータ) Le カメラ要素(撮影レンズ) Dc 駆動回路
タラプタ) 20(Fr1 、Fr2 ) フリクション部材(板バ
ネ) Cc シーケンス手段(コントロ
ール回路) 7、8、9(Se) カメラ要素(セクタ) 5 セクタリング M1 、M2 モータ(シャッタモー
タ、フォーカスモータ) Le カメラ要素(撮影レンズ) Dc 駆動回路
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03B 7/093
G02B 7/04
G03B 9/10
Claims (3)
- 【請求項1】 カメラ要素を駆動するモータと、前記モ
ータにより回転駆動されるエンコーダと、前記エンコー
ダを検出することによって前記カメラ要素の作動位置を
検出して位置信号を出力する位置検出手段とを有し、前
記エンコーダの正転、逆転時にこのエンコーダにフリク
ションを与えるフリクション部材と、前記モータを一旦
カメラ要素の駆動方向に駆動した後に初期位置まで逆転
させる予備作動後にカメラ要素の本作動を行うシーケン
ス手段とを備えていることを特徴とするカメラの駆動装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、上記カメラ要素はシ
ャッタ開口を開閉するセクタであることを特徴とするカ
メラの駆動装置 - 【請求項3】 請求項1において、上記カメラ要素は撮
影レンズであることを特徴とするカメラの駆動装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25348095A JP3425495B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | カメラの駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25348095A JP3425495B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | カメラの駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0996848A JPH0996848A (ja) | 1997-04-08 |
JP3425495B2 true JP3425495B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=17251976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25348095A Expired - Fee Related JP3425495B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | カメラの駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3425495B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5122384B2 (ja) * | 2008-06-27 | 2013-01-16 | Hoya株式会社 | ギヤ支持構造 |
JP4957654B2 (ja) * | 2008-05-28 | 2012-06-20 | 株式会社ニコン | 駆動機構、それを備えたレンズ鏡筒及びカメラ |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25348095A patent/JP3425495B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0996848A (ja) | 1997-04-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |