[go: up one dir, main page]

JP3415289B2 - 三方弁 - Google Patents

三方弁

Info

Publication number
JP3415289B2
JP3415289B2 JP25584894A JP25584894A JP3415289B2 JP 3415289 B2 JP3415289 B2 JP 3415289B2 JP 25584894 A JP25584894 A JP 25584894A JP 25584894 A JP25584894 A JP 25584894A JP 3415289 B2 JP3415289 B2 JP 3415289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve seat
valve
valve body
sub
main valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25584894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08121620A (ja
Inventor
郁夫 高橋
Original Assignee
日本ランコ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本ランコ株式会社 filed Critical 日本ランコ株式会社
Priority to JP25584894A priority Critical patent/JP3415289B2/ja
Publication of JPH08121620A publication Critical patent/JPH08121620A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3415289B2 publication Critical patent/JP3415289B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Multiple-Way Valves (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば吸収式エアコ
ンの蒸気回路における冷却回路、暖房回路および除湿回
路の流路切換等に用いられる三方弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、吸収式エアコンでは、冷房運転
時に、高温再生器で再生された蒸気を、室外に設けた凝
縮器および出口側に連結した室内の蒸発器からなる冷房
回路に送り、この蒸気を室外凝縮器で凝縮させた後、室
内の蒸発器で蒸発させ、室内空気を冷却除湿している。
また、暖房運転の場合は、高温再生器で再生された蒸気
を、室内に設けた凝縮器を有する暖房回路に送り、この
凝縮器での凝縮熱により室内空気を加熱する。さらに、
除湿運転の場合は、高温再生器で再生された蒸気を前記
冷房回路に送って室内空気を冷却除湿するとともに、蒸
気の一部を暖房回路にも送って、冷却除湿された室内空
気を室内に設けた暖房回路用の凝縮器によって再加熱
し、所定温度を維持するようにしている。
【0003】このように、吸収式エアコンでは、高温再
生器で再生された蒸気の流路を、前述した各回路に切換
えることにより、冷房、暖房および除湿の各運転を行な
っている。
【0004】従来、上述した蒸気回路の流路切換えに
は、図5で示す弁11を用い、図6で示すように回路構成
していた。
【0005】ここで、図5に示すように、弁11は弁箱12
を有し、この弁箱12の側面には蒸気の入口管13が連結さ
れ、また、下面には蒸気の出口管14が連結されている。
そして、この弁箱12内の出口管14の連結部分には、この
出口管14と連通する開口15を設けた弁座16が形成されて
いる。
【0006】また、弁箱12の弁座16との対向面には、非
磁性体によるチューブ17の一端が連結されている。この
チューブ17の外周には磁気コイル18が巻回されており、
また、チューブ17内の上端部には固定鉄心19が一体に設
けられている。そして、このチューブ17は弁箱12ととも
に密閉空間を形成している。さらに、このチューブ17内
には、可動鉄心20が軸線方向に沿って進退可能に設けら
れており、磁気コイル18への通電時、固定鉄心19に吸引
される。
【0007】さらに、可動鉄心20の下端には弁体21が取
り付けられており、弁座16との当接により開口15を閉塞
する。また、弁体21と弁箱12のチューブ17が取り付けら
れた部分との間にはばね22が設けられ、弁体21を弁座16
に当接させる方向に付勢する。
【0008】そして、磁気コイル18に通電されていない
場合、弁体21はばね22の反発力により弁座16と当接し、
出口管14に連通する開口15を閉塞している。したがっ
て、入口管13と出口管14との間の流路は遮断されてい
る。
【0009】これに対して、磁気コイル18に通電する
と、可動鉄心20は固定鉄心19に吸引され、ばね22の反発
力に抗して上方に移動し、弁体21は弁座16から離間して
開口15を開放する。このため、入口管13と出口管14との
間は弁箱12内を介して連通状態となる。
【0010】上述の弁11を用いた吸収式エアコンの蒸発
回路を図6により説明する。
【0011】まず、冷房回路用の二方弁11a と暖房回路
用の二方弁11b とを有しており、これら二方弁11a ,11
b の入口管13は、高温再生器25の出口側と連結する。
【0012】また、冷房回路用の二方弁11a の出口管14
a は室外に設けられた凝縮器26の入口側に連結し、この
凝縮器26の出口側は、室内に設けられた蒸発器27に連結
し、冷房回路を構成する。これに対し、暖房回路用の二
方弁11b の出口管14b は室内に設けられた暖房回路用の
凝縮器29に連結され、暖房回路を構成する。なお、高温
再生器25の入口側には、高濃度溶液用の管路31およびポ
ンプ32を有する低濃度溶液用の管路33がそれぞれ連結さ
れており、冷房回路および暖房回路とともに冷凍サイク
ルを構成する。
【0013】そして、蒸発回路を切り換えて冷房運転ま
たは暖房運転を行なうためには、少なくとも2個の二方
弁11a ,11b を設けなければならない。しかも、冷房ま
たは暖房、いずれかの運転を行なう場合、常にどちらか
の二方弁11a ,11b は入口管13と出口管14との間を連通
させるため通電状態を維持しなければならず、不経済な
ものとなっている。特に、冷房運転時は、二方弁11a が
設けられている室外温度は高温状態であり、このような
環境下で通電される磁気コイル18は著しく高温になるた
め、熱対策を考慮しなければならなくなる。
【0014】また、二方弁11a ,11b の磁気コイル18
は、消費電力を少なくして経済性を高めるため、ばね22
の反発力に抗して弁体21を弁座16から離間させるために
必要最小限の磁気吸引力を得る程度に小型化されてい
る。
【0015】ここで、図6で示した高温再生器25の運転
時には、弁体21が閉塞状態の場合、入口管13と出口管14
との間に圧力差が生じ、弁体21には弁座16の開口15の面
積によって決まる圧力荷重が閉塞方向に加わり、さら
に、ばね22の反発力も同方向に加わる。このように大き
な荷重に対して、磁気コイル18は前述のように小型のも
のであるため、十分な開操作力が生じず、弁体21を開く
ことが困難である。このため、従来は高温再生器25の運
転前に、2つの二方弁11a ,11b のいずれかを開いて流
路を確保した後に高温再生器25を運転し、蒸気を冷房回
路または暖房回路のいずれかに流通させている。
【0016】しかし、除湿運転の場合は、冷房回路用の
二方弁11a を開き冷房回路に蒸気を供給しながら、必要
に応じて暖房回路用の二方弁11b を開き、暖房回路にも
蒸気を供給しなければならず、暖房回路用の二方弁11b
は大きな開操作力を必要とする。このため、暖房回路用
の二方弁11b の磁気コイル18を大型化して大きな開操作
力を得るように構成したり、あるいは、図6で示すよう
に、高温再生器25と暖房回路用の凝縮器29との間に、弁
座16の開口15の面積の小さい、すなわち開操作力の小さ
い別の二方弁11c を設けることが考えられているが、い
ずれにしても、不経済なものとなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の弁
11は、二方弁であったため、吸収式エアコンの回路切換
えに用いる場合、冷房回路用および暖房回路用として2
つの二方弁11a ,11b が必要で、しかも、常にどちらか
の磁気コイル18は通電状態に維持しなければならず、不
経済なものである。また、小型に構成するため、大きな
操作力を得ることが難しく、エアコン回路における除湿
運転時のように、別の弁を設けなければならないなどの
問題を有している。
【0018】本発明の目的は、冷房回路用および暖房回
路用などとして相互に切換え使用が可能であり、格別大
きな駆動力を要することなく、一方の回路を開いた状態
で、他方の回路側を一部を開くことができるようにした
三方弁を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の三方弁
は、中空状をなし、外郭には入口管と第1および第2の
出口管とがそれぞれ連結され、内部には、第1の出口管
に連通する第1の弁座と第2の出口管に連通する第2の
弁座とが互いに対向して設けられた弁箱と、前記第1の
弁座および第2の弁座の間に、これら第1の弁座および
第2の弁座間方向に沿って移動可能に設けられ、前記第
1の弁座との対向面はこの第1の弁座との当接によりこ
の第1の弁座を閉塞する閉塞面となり、前記第2の弁座
との対向面側にはこの第2の弁座に向かって筒状の筒部
が一体形成され、この筒部の先端に内側に形成された係
合爪を有し、この筒部の周面に連通口を有する保持体を
設けた主弁体と、この主弁体の保持体内に、この主弁体
の移動方向と同じ方向に変位可能に設けられ、前記係合
爪との係合により保持体内に保持され、前記変位方向に
沿って形成された前記第2の弁座の開口より小面積の開
口を有し、この主弁体との対向面はこの主弁体に対する
副弁座となる副弁体と、前記主弁体に対し、前記第1の
弁座から離間させ、前記副弁体を第2の弁座に当接させ
てこれらに形成された開口を閉塞させる作用力を与える
ばねと、このばねの作用力に抗して前記主弁体を第1の
弁座との当接方向に移動させる駆動機構とを具備したも
のである。
【0020】請求項2記載の三方弁は、請求項1記載の
三方弁において、駆動機構による主弁体への駆動力を、
入口管と第2の出口管との間の圧力差により、副弁座の
開口面積によって決まる主弁体を閉塞させる方向の圧力
荷重とばねの作用力とを加えた荷重より大きく、前記圧
力差により、第2の弁座の開口面積により決まる副弁体
を閉塞させる方向の圧力荷重より小さく設定したもので
ある。
【0021】
【作用】請求項1記載の三方弁は、磁気コイルへの非通
電状態において、主弁体はばねの反発力により第1の弁
座から離れ、副弁体と共に第2の弁座を閉塞しており、
入口管と第1の出口管との間が連通され、入口管と第2
の出口管との間は閉じている。また、入口管に圧力の生
じていない状態で磁気コイルに通電すると、可動鉄心は
固定鉄心に吸引され、ばねの反発力に抗して移動し、主
弁体を第1の弁座に圧接させるとともに、その保持体内
に設けられた副弁体を係合爪により第2の弁座から離間
させる。このため、入口管と第1の出口管との間が閉
じ、入口管と第2の出口管との間が連通状態となる。さ
らに、磁気コイルへの非通電状態から、入口管に圧力が
生じている状態で磁気コイルに通電すると、副弁体に形
成された副弁座の開口面積が第2の弁座の開口面積より
小面積であるため、入口管と第2の出口管との圧力差に
より主弁体と副弁座との間に生じる圧力荷重は少なく、
主弁体は固定鉄心による磁気吸引力により第1の弁座に
向かって移動する。このため、入口管から第1の出口管
に流れていた流体の一部は、副弁座を囲む保持体の周面
に形成された連通口から副弁座の開口を通り第2の出口
管に流れる。このとき、副弁体と第2の弁座との間に
は、第2の弁座の開口が大面積であるため、大きな圧力
荷重が生じており、副弁体は第2の弁座との当接状態を
維持する。このため、主弁体は、係合爪が副弁体と係合
することにより、磁気吸引力による移動が停止される。
したがって、入口管と第1の出口管との間は第1の弁座
の開口を介して連通し、入口管と第2の出口管との間は
保持体の連通口および副弁座の開口を介して連通する。
【0022】請求項2記載の三方弁は、請求項1記載の
三方弁において、駆動機構による主弁体への駆動力を、
入口管と第2の出口管との間の圧力差により、副弁座の
開口面積によって決まる主弁体を閉塞させる方向の圧力
荷重とばねの作用力とを加えた荷重より大きく、圧力差
により、第2の弁座の開口面積により決まる副弁体を閉
塞させる方向の圧力荷重より小さく設定したため、より
動作を確実にする。
【0023】
【実施例】以下、本発明の三方弁の一実施例を図面を参
照して説明する。
【0024】図1において、35は三方弁で、この三方弁
35は弁箱36を有し、この弁箱36は中空状をなし、外郭に
は入口管37と第1の出口管38および第2の出口管39とが
それぞれ連結されている。そして、この弁箱36の内部に
は、第1の出口管38に連通する第1の弁座40と第2の出
口管39に連通する第2の弁座41とが互いに対向して設け
られている。
【0025】また、第1の弁座40と第2の弁座41との間
に、これら第1の弁座40および第2の弁座41間方向に沿
って移動可能に主弁体43が設けられている。そして、こ
の主弁体43の第1の弁座40との対向面は、この第1の弁
座40との当接により閉塞する閉塞面となり、第2の弁座
41との対向面側には、副弁体44の保持体45が一体形成さ
れている。この保持体45は筒状をなし、軸線が第2の弁
座41に向かって形成されており、筒部の先端には内側に
向かって係合爪46が形成されている。また、この保持体
45の筒部周面には連通口47が形成されている。
【0026】一方、副弁体44は、保持体45内に主弁体43
の移動方向と同じ方向に変位可能に設けられいる。この
副弁体44の左方への変位は、係合爪46との係合により一
定範囲に制限され、保持体45内に保持されたこととな
る。この副弁体44には、変位方向に沿って開口49が形成
されており、主弁体43との対向面、すなわち、右側はこ
の主弁体43に対する副弁座50となる、なお、開口49の開
口面積は、第2の弁座41の開口面積、すなわち、第2の
出口管39の断面積より大幅に小さく設定する。この副弁
体44の左面は第2の弁座41との当接面となる。
【0027】また、主弁体43と第1の弁座40側の内壁と
の間にはばね52が設けられ、反発力により主弁体43を第
1の弁座40から離間させ、副弁体44を左方に押圧して第
2の弁座41に当接させ、開口49を閉塞させるように機能
する。
【0028】さらに、ばね52の反発力に抗して主弁体43
を第1の弁座40との当接方向に移動させる駆動機構53が
設けられており、この駆動機構53は、第1の弁座40を介
して主弁体43と対向するように弁箱36を貫通して一体的
に取り付けられた非磁性体のチューブ54を有する。この
チューブ54の外周には磁気コイル55が巻回されており、
また、右端部内には固定鉄心56が一体に取り付けられて
いる。そして、この固定鉄心56により、チューブ54およ
び弁箱36の外部に対する密閉性は維持される。
【0029】また、このチューブ54の内部には、軸線方
向に沿って可動鉄心57が移動可能に設けられている。こ
の可動鉄心57の左端は主弁体43と一体的に連結してお
り、磁気コイル55への通電により、固定鉄心56との間に
生じる磁気吸引力によって主弁体43を右方、すなわち、
第1の弁座40との当接方向に移動させる。
【0030】ここで、駆動機構53による主弁体43への駆
動力は次のように設定する。すなわち、入口管37に圧力
が生じている場合、この入口管37と第2の出口管39との
間の圧力差により、主弁体43を閉塞させる、すなわち副
弁座50に押し付ける方向の圧力荷重とばね52の作用力と
を加えた荷重より大きく、かつ、圧力差により副弁体44
を閉塞させる、すなわち第2の弁座41に押付ける方向の
圧力荷重より小さく設定する。
【0031】上述した圧力差により主弁体43を閉塞させ
る方向の圧力荷重は、副弁座50の開口49の面積によって
決まる。すなわち、開口49の面積が大きいほど圧力加重
も大きくなる。同じく圧力差により、副弁体44を閉塞さ
せる方向の圧力荷重は、第2の弁座41の開口面積、すな
わち第2の出口管39の断面積により決定され、同様に開
口面積が大きいほど圧力加重も大きくなる。
【0032】次に、上述の三方弁35を用いた吸収式エア
コンの蒸発回路を図4により説明する。
【0033】三方弁35の入口管37は、高温再生器25の出
口側と連結され、第1の出口管38は室外に設けられた冷
房回路用の凝縮器26の入口側に連結される。この凝縮器
26の出口側は、室内に設けられた蒸発器27に連結され、
冷房回路を構成する。一方、第2の出口管39は、室内に
設けられた暖房回路用の凝縮器29に連結され、暖房回路
を構成する。なお、高温再生器25の入口側には、高濃度
溶液用の管路31およびポンプ32を有する低濃度溶液用の
管路33がそれぞれ連結されており、冷房回路および暖房
回路とともに冷凍サイクルを構成する。
【0034】次に、上記実施例の作用を、三方弁35を図
4で示すように吸収式エアコンの蒸発回路に適用した場
合について説明する。
【0035】エアコンを冷房運転するべく、図示しない
制御回路の運転切換スイッチを冷房側に設定しておく
と、図示しない運転スイッチがオンされても、三方弁35
の磁気コイル55には通電されない。このため、図1で示
した主弁体43は、ばね52の反発力により左方に押圧さ
れ、副弁体44を第2の弁座41に当接させるとともに、自
体も副弁座50に当接し、第2の出口管39側を閉塞し、反
対に第1の出口管38側は開放する。
【0036】この状態で高温再生器25が動作すると、そ
の出口側に連結された入口管37から三方弁35に蒸気が供
給される。この蒸気は入口管37から弁箱36内に入り、開
放状態にある第1の弁座40の開口を通り第1の出口管38
に流出し、図4で示した室外に位置する冷房回路用の凝
縮器26および室内に位置する蒸発器27からなる冷房回路
に供給される。このため、室内空気は蒸発器27により除
湿冷却され、冷房運転状態となる。
【0037】エアコンを暖房運転する場合は、同じく図
示しない運転切換スイッチを暖房側に設定しておく。こ
の場合、図示しない運転スイッチがオンされると、ま
ず、三方弁35の磁気コイル55に通電される。この通電に
より、図3で示すように可動鉄心57が固定鉄心56に吸引
され、可動鉄心57と一体の主弁体43をばね52の反発力に
抗して右方に移動させる。このため、主弁体43の閉塞面
は第1の弁座40に当接し、第1の出口管38側を閉じる。
また、この主弁体43の移動に伴い、係合爪46により保持
体45内に保持されている副弁体44も同方向に移動し、第
2の弁座41から離れ、第2の出口管39側を開放する。
【0038】この状態で高温再生器25が動作すると、入
口管37から供給された蒸気は、開放状態にある第2の弁
座41の開口を通り第2の出口管39に流出し、図4で示し
た室内に位置する暖房回路用の凝縮器29を有する暖房回
路に供給される。このため、室内空気は凝縮器29により
加熱され、暖房運転状態となる。
【0039】エアコンを除湿運転する場合は、同じく図
示しない運転切換スイッチを除湿側に設定しておく。こ
の場合、図示しない運転スイッチがオンされると、ま
ず、前述した冷房運転の場合と同様に、三方弁35の磁気
コイル55に通電しない状態で高温再生器25を動作させ
る。このため、蒸気は前述したように、三方弁35の第1
の出口管38側から冷房回路に供給され、室内空気を冷却
しながら除湿する。
【0040】この除湿冷却状態の継続により室内空気温
度が低下すると、図示しないセンサが室内温度を検出し
て三方弁35の磁気コイル55に通電する。この通電により
可動鉄心57は固定鉄心56によりに吸引されるが、入口管
37には蒸発器27からの蒸気による圧力が生じており、閉
塞状態にある第2の出口管39との間には圧力差が生じ、
主弁体43および副弁体44には、圧力差により、対応する
副弁座50および第2の弁座41に押し付ける方向の圧力荷
重が生じている。
【0041】また、圧力荷重は該当する第2の弁座41ま
たは副弁座50の開口面積によって決まるものであり、開
口面積が大きければその分、圧力荷重も大きくなる。こ
の場合は、副弁座50の開口49の面積は第2の弁座41の開
口面積より小さく設定してあるので、主弁体43を副弁座
50に押し付ける圧力荷重は比較的弱い。このため、磁気
コイル55への通電により可動鉄心57に加わる固定鉄心56
からの吸引力は、圧力荷重とばね52による反発力とを加
えた荷重に打ち勝って、主弁体43を右方に移動させる。
【0042】この移動により主弁体43は図2で示すよう
に副弁座50から離れ、入口管37から第1の出口管38に流
れていた蒸気の一部は、保持体45の周面に設けた連通口
47を通り、副弁座50の開口49から第2の出口管39に流
れ、図4で示した暖房回路用の凝縮器29に供給される。
【0043】このとき、副弁体44は、第2の弁座41の大
きな開口面積、すなわち第2の出口管39の断面積により
強い圧力荷重を受けており、第2の弁座41に当接した状
態を維持している。このため、主弁体43の移動は、保持
体45に設けた係合爪46が副弁体44に係合することにより
係止される。すなわち、磁気コイル55への通電により、
主弁体43に加わる駆動機構53からの駆動力は、圧力差に
より副弁体44に加わる圧力荷重より弱く設定してあるの
で、前述のように係合爪46が副弁体44と係合することに
より係止され、図2で示す状態を維持する。
【0044】この図2の状態では、入口管37から流入す
る蒸気の多くは第1の出口管38に流れるが、その一部は
保持体45の周面に設けた連通口47を通り、副弁座50の開
口49から第2の出口管39に流れる。このため、室内空気
は、冷房回路用の蒸発器27により冷却除湿されるととも
に、暖房回路用の凝縮器29により再加熱される。この結
果、所定の室温を維持した状態で除湿が行なわれる。
【0045】上記除湿運転時における暖房回路への蒸気
供給は、磁気コイル55を連続通電することにより一定量
を供給するようにしてもよいが、磁気コイル55への通電
を断続的に行なうことにより、副弁座50の開口49を断続
開閉し、供給蒸気流量を制御するようにしてもよい。
【0046】ここで、エアコンを冷房運転する場合は、
三方弁35が設置される室外の気温は高温となっている
が、冷房運転時は前述のように磁気コイル55への通電を
要しないため、磁気コイル55が通電により加熱状態にな
ることはない。また、暖房運転時は磁気コイル55に通電
するが、室外の気温も低下しているので、通電により加
熱状態になることはない。したがって磁気コイル55に特
別の熱対策を施す必要はない。
【0047】また、主弁体43は閉塞状態において、入口
管37と閉塞された出口管38または39との圧力差により、
前述のごとく閉塞方向の圧力荷重を受けるため、閉塞状
態を維持するために大きな外力を加える必要はない。こ
のため、ばね52および磁気コイル55は、主弁体43を対応
する第1の弁座40または副弁座50に向かって移動させる
に必要な最小限の力を生じるものでよく、小型に構成す
ることができる。
【0048】特に磁気コイル55については、従来装置で
は圧力荷重が加わった弁体を駆動するため、大きな駆動
力を生じる大型のコイルを必要としたが、上記構成によ
ると、副弁座50の開口49の面積を第2の出口管39の開口
面積より大幅に小さくしたので、主弁体43に加わる閉塞
方向の圧力荷重は比較的小さく、また、ばね52の反発力
も上述のように必要最小限であるため、これが加わって
も大きな荷重とはならず、磁気コイル55の小型化が可能
となった。
【0049】
【発明の効果】請求項1記載の三方弁によれば、一つの
入口管に対して二つの出口管を相互に切換えることが可
能であり、また、格別大きな駆動力を要することなく、
一方の回路を開いた状態で、他方の回路側の一部を開く
ことができるので、たとえばエアコンの蒸気回路に適用
すると、除湿運転に際して、特別に弁を用意したり、弁
の駆動力を増すために大型コイルを用いたりすることな
く実用可能であり、装置の小型化を図ることができると
ともに、経済性も向上できる。
【0050】請求項2記載の三方弁によれば、請求項1
記載の三方弁に加え、駆動機構による主弁体への駆動力
を、入口管と第2の出口管との間の圧力差により、副弁
座の開口面積によって決まる主弁体を閉塞させる方向の
圧力荷重とばねの作用力とを加えた荷重より大きく、圧
力差により、第2の弁座の開口面積により決まる副弁体
を閉塞させる方向の圧力荷重より小さく設定したため、
より動作を確実にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の三方弁の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】同上三方弁の他の使用状態を示す断面図であ
る。
【図3】同上三方弁のさらに他の使用状態を示す断面図
である。
【図4】同上三方弁を用いたエアコンの蒸気回路の構成
例を示す回路図である。
【図5】従来例の二方弁を示す断面図である。
【図6】同上図5に示す二方弁を用いたエアコンの蒸気
回路を示す回路図である。
【符号の説明】 35 三方弁 36 弁箱 37 入口管 38 第1の出口管 39 第2の出口管 40 第1の弁座 41 第2の弁座 43 主弁体 44 副弁体 45 保持体 46 係合爪 47 連通口 49 開口 50 副弁座 52 ばね 53 駆動機構
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−10070(JP,A) 特開 平5−71650(JP,A) 特開 昭61−270572(JP,A) 特開 昭50−42421(JP,A) 特開 昭59−65672(JP,A) 実開 昭60−12639(JP,U) 実開 昭61−152853(JP,U) 実開 昭57−16661(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 11/044 F16K 31/06 F25B 41/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状をなし、外郭には入口管と第1お
    よび第2の出口管とがそれぞれ連結され、内部には、第
    1の出口管に連通する第1の弁座と第2の出口管に連通
    する第2の弁座とが互いに対向して設けられた弁箱と、 前記第1の弁座および第2の弁座の間に、これら第1の
    弁座および第2の弁座間方向に沿って移動可能に設けら
    れ、前記第1の弁座との対向面はこの第1の弁座との当
    接によりこの第1の弁座を閉塞する閉塞面となり、前記
    第2の弁座との対向面側にはこの第2の弁座に向かって
    筒状の筒部が一体形成され、この筒部の先端に内側に形
    成された係合爪を有し、この筒部の周面に連通口を有す
    る保持体を設けた主弁体と、 この主弁体の保持体内に、この主弁体の移動方向と同じ
    方向に変位可能に設けられ、前記係合爪との係合により
    保持体内に保持され、前記変位方向に沿って形成された
    前記第2の弁座の開口より小面積の開口を有し、この主
    弁体との対向面はこの主弁体に対する副弁座となる副弁
    体と、 前記主弁体に対し、前記第1の弁座から離間させ、前記
    副弁体を第2の弁座に当接させてこれらに形成された開
    口を閉塞させる作用力を与えるばねと、 このばねの作用力に抗して前記主弁体を第1の弁座との
    当接方向に移動させる駆動機構とを具備したことを特徴
    とする三方弁。
  2. 【請求項2】 駆動機構による主弁体への駆動力を、入
    口管と第2の出口管との間の圧力差により、副弁座の開
    口面積によって決まる主弁体を閉塞させる方向の圧力荷
    重とばねの作用力とを加えた荷重より大きく、前記圧力
    差により、第2の弁座の開口面積により決まる副弁体を
    閉塞させる方向の圧力荷重より小さく設定したことを特
    徴とする請求項1記載の三方弁。
JP25584894A 1994-10-20 1994-10-20 三方弁 Expired - Fee Related JP3415289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25584894A JP3415289B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 三方弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25584894A JP3415289B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 三方弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08121620A JPH08121620A (ja) 1996-05-17
JP3415289B2 true JP3415289B2 (ja) 2003-06-09

Family

ID=17284439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25584894A Expired - Fee Related JP3415289B2 (ja) 1994-10-20 1994-10-20 三方弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3415289B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5740596B2 (ja) * 2011-04-20 2015-06-24 株式会社テージーケー 制御弁
CN114183679B (zh) * 2021-12-20 2024-10-25 武汉泛洲精密科技股份有限公司 一种磁力排气阀组及蒸汽疏水阀

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08121620A (ja) 1996-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3977066B2 (ja) 電磁比例弁
JP2016089969A (ja) 電磁弁
JP3415289B2 (ja) 三方弁
US2867237A (en) Valve constructions
CN108253669B (zh) 多通换向装置及空调系统
JPH0519717Y2 (ja)
JP4025006B2 (ja) 双方向弁
JPH0799296B2 (ja) 冷暖房切換装置
JP2003120849A (ja) 集合弁
JPH0426850Y2 (ja)
JP2004340267A (ja) 四方切換弁
JP4446628B2 (ja) バイパス弁およびそれを用いた空気調和装置
JP4238656B2 (ja) 開閉弁
JPH0854160A (ja) 吸収式冷温水機用三方弁
JPH0419407Y2 (ja)
JP2983862B2 (ja) 電磁弁ならびに電磁弁を用いる吸収式冷凍機
JP2005016890A (ja) 冷凍装置
JP2002005317A (ja) ロータリー式四方弁
JP2003156268A (ja) 電磁膨張装置およびその制御方法
JP3315349B2 (ja) 電磁弁
JPS6343083A (ja) パイロツト式電磁弁
JPH0222544Y2 (ja)
JPS6260586B2 (ja)
JPH1114164A (ja) バイパス管路付冷凍サイクル
JPH042377Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100404

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees