JP3415251B2 - 投影露光装置用照明光学系 - Google Patents
投影露光装置用照明光学系Info
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/70058—Mask illumination systems
Landscapes
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- General Physics & Mathematics (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投影露光装置に用いる
照明光学系に関するものである。
照明光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体の集積度の向上に伴い、投
影露光装置に要求される解像力も年々高まりつつある。
解像力を向上させるため、光源の短波長化、位相シフト
法の採用、変形照明法の採用等の種々の方法が研究開発
されており、その中でも変形照明法は従来装置に対し大
幅な変更を加える必要がないという利点を有している。
変形照明法の代表的な例としては、照明光学系の開口絞
りを光束が通過する際に光束の通過位置が光軸から離間
した4箇所に制限される4極照明もしくは4点照明と称
される方法と、照明光学系の開口絞りを通過する光束の
通過位置が光軸と同心の輪帯状に制限される輪帯照明と
称される方法とがある。4極照明は、特に、縦横の線か
ら成るパターンについて、解像力の向上および焦点深度
増大の効果が顕著であることが知られている。一方、輪
帯照明は、解像力の向上および焦点深度増大の効果は4
極照明ほど顕著ではないが、レチクルパターンの方向に
対する依存性がないという特徴を有している。
影露光装置に要求される解像力も年々高まりつつある。
解像力を向上させるため、光源の短波長化、位相シフト
法の採用、変形照明法の採用等の種々の方法が研究開発
されており、その中でも変形照明法は従来装置に対し大
幅な変更を加える必要がないという利点を有している。
変形照明法の代表的な例としては、照明光学系の開口絞
りを光束が通過する際に光束の通過位置が光軸から離間
した4箇所に制限される4極照明もしくは4点照明と称
される方法と、照明光学系の開口絞りを通過する光束の
通過位置が光軸と同心の輪帯状に制限される輪帯照明と
称される方法とがある。4極照明は、特に、縦横の線か
ら成るパターンについて、解像力の向上および焦点深度
増大の効果が顕著であることが知られている。一方、輪
帯照明は、解像力の向上および焦点深度増大の効果は4
極照明ほど顕著ではないが、レチクルパターンの方向に
対する依存性がないという特徴を有している。
【0003】4極照明の従来例としては、例えば図42
および図43に示すものがある。図42の従来例は、楕
円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ104を有
する光源部からの照明光束をフライアイレンズ108に
入射し、フライアイレンズの直後に設けられた4つの円
形開口を有する開口絞り109aにより前記照明光束を
4つに分離するようにしている。また、図43の従来例
は、特開平4−225357号公報に開示されたもので
あり、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ1
04を有する光源部からの照明光束を4本に分岐した光
ファイバ121により4つに分離するようにしている。
および図43に示すものがある。図42の従来例は、楕
円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ104を有
する光源部からの照明光束をフライアイレンズ108に
入射し、フライアイレンズの直後に設けられた4つの円
形開口を有する開口絞り109aにより前記照明光束を
4つに分離するようにしている。また、図43の従来例
は、特開平4−225357号公報に開示されたもので
あり、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ1
04を有する光源部からの照明光束を4本に分岐した光
ファイバ121により4つに分離するようにしている。
【0004】一方、輪帯照明の従来例としては、例えば
図44および図45に示すものがある。図44の従来例
は、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ10
4を有する光源部からの照明光束をフライアイレンズ1
08に入射し、フライアイレンズの直後に設けられた輪
帯状の開口を有する開口絞り109bにより前記照明光
束を輪帯状に制限するようにしている。また、図45の
従来例は、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレン
ズ104を有する光源部からの照明光束をレンズ104
の直後に設けたアキシコンレンズ122によって輪帯状
に変換するようにしている。なお、上記各従来例におい
ては、4つに分離された照明光束または輪帯状に変換さ
れた照明光束は、コンデンサレンズ110、レチクル1
11、結像光学系112を経てウエハ113に到達す
る。
図44および図45に示すものがある。図44の従来例
は、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレンズ10
4を有する光源部からの照明光束をフライアイレンズ1
08に入射し、フライアイレンズの直後に設けられた輪
帯状の開口を有する開口絞り109bにより前記照明光
束を輪帯状に制限するようにしている。また、図45の
従来例は、楕円鏡102、水銀ランプ103およびレン
ズ104を有する光源部からの照明光束をレンズ104
の直後に設けたアキシコンレンズ122によって輪帯状
に変換するようにしている。なお、上記各従来例におい
ては、4つに分離された照明光束または輪帯状に変換さ
れた照明光束は、コンデンサレンズ110、レチクル1
11、結像光学系112を経てウエハ113に到達す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記図42の従来例で
は、開口絞り109aに設けた開口に到達することがで
きた照明光束のみしか透過し得ないので、光源部からの
光束の利用効率が大幅に低下するとともに著しい照度ム
ラが生じてしまう。また、上記図43の従来例では、光
源部からの光束の利用効率を高めることはできるが、多
数の光ファイバを必要とするため、構成が複雑化し、製
作が困難になり、機械的な信頼性が低下してしまう。ま
た、上記図44の従来例では、開口絞り109bに設け
た開口に到達することができた照明光束のみしか透過し
得ないので、光源部からの光束の利用効率が大幅に低下
してしまう。また、上記図45の従来例では、光源部か
らの光束の利用効率を高めることはできるが、製作が困
難なアキシコンレンズを必要とするため、コストアップ
が避けられない。
は、開口絞り109aに設けた開口に到達することがで
きた照明光束のみしか透過し得ないので、光源部からの
光束の利用効率が大幅に低下するとともに著しい照度ム
ラが生じてしまう。また、上記図43の従来例では、光
源部からの光束の利用効率を高めることはできるが、多
数の光ファイバを必要とするため、構成が複雑化し、製
作が困難になり、機械的な信頼性が低下してしまう。ま
た、上記図44の従来例では、開口絞り109bに設け
た開口に到達することができた照明光束のみしか透過し
得ないので、光源部からの光束の利用効率が大幅に低下
してしまう。また、上記図45の従来例では、光源部か
らの光束の利用効率を高めることはできるが、製作が困
難なアキシコンレンズを必要とするため、コストアップ
が避けられない。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであり、光源からの光の利用効率が高くなるとともに
構成が簡略化されて容易に実現し得る投影露光装置用照
明光学系を提供することを目的とする。
のであり、光源からの光の利用効率が高くなるとともに
構成が簡略化されて容易に実現し得る投影露光装置用照
明光学系を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、光源からの光束を分離する光束分
離光学系と、該光束分離光学系により分離された光束を
レチクル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光
装置用照明光学系において、前記光束分離光学系が、前
記光源からの光束を4つに分離する回折格子パターンを
有する第1の回折光学手段と、前記第1の回折光学手段
により生じた4つの光束に対応する位置に配置され、回
折格子パターンを有する第2の回折光学手段とを具える
ことを特徴とする。
の請求項1の構成は、光源からの光束を分離する光束分
離光学系と、該光束分離光学系により分離された光束を
レチクル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光
装置用照明光学系において、前記光束分離光学系が、前
記光源からの光束を4つに分離する回折格子パターンを
有する第1の回折光学手段と、前記第1の回折光学手段
により生じた4つの光束に対応する位置に配置され、回
折格子パターンを有する第2の回折光学手段とを具える
ことを特徴とする。
【0008】また、本発明の請求項2の構成は、上記に
おいて、前記第1の回折光学手段の回折格子パターンは
直線格子パターンであって、該直線格子パターンは境界
をほぼ十字型になすように配されるとともにほぼ等間隔
の格子ピッチを有する4つの直線格子パターンであり、
互いに隣合う直線格子パターンの格子方向がほぼ直交す
ることを特徴とする。
おいて、前記第1の回折光学手段の回折格子パターンは
直線格子パターンであって、該直線格子パターンは境界
をほぼ十字型になすように配されるとともにほぼ等間隔
の格子ピッチを有する4つの直線格子パターンであり、
互いに隣合う直線格子パターンの格子方向がほぼ直交す
ることを特徴とする。
【0009】また、本発明の請求項3の構成は、上記に
おいて、前記第1の回折光学手段は、m1 、m2 、m
3を任意の自然数としたとき、+m1 次回折光および
−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形
状の直線格子パターンを有する第1の回折光学面と、前
記第1の回折光学面から光軸方向に離間して配されて前
記第1の回折光学面による前記+m1 次回折光を入射
される領域であって、+m2 次回折光および−m2 次
回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前
記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向
の直線格子パターンを有する第1の回折領域と、前記第
1の回折光学面による前記−m1 次回折光を入射され
る領域であって、+m3 次回折光および−m3 次回折
光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前記第
1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向の直
線格子パターンを有する第2の回折領域とを具える第2
の回折光学面との2つの回折光学面を具備することを特
徴とする。
おいて、前記第1の回折光学手段は、m1 、m2 、m
3を任意の自然数としたとき、+m1 次回折光および
−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形
状の直線格子パターンを有する第1の回折光学面と、前
記第1の回折光学面から光軸方向に離間して配されて前
記第1の回折光学面による前記+m1 次回折光を入射
される領域であって、+m2 次回折光および−m2 次
回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前
記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向
の直線格子パターンを有する第1の回折領域と、前記第
1の回折光学面による前記−m1 次回折光を入射され
る領域であって、+m3 次回折光および−m3 次回折
光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前記第
1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向の直
線格子パターンを有する第2の回折領域とを具える第2
の回折光学面との2つの回折光学面を具備することを特
徴とする。
【0010】また、本発明の請求項4の構成は、上記に
おいて、前記第1の回折光学手段は、深さを異ならせた
ほぼ正方形の領域を互い違いに市松模様に配された回折
光学素子を有することを特徴とする。
おいて、前記第1の回折光学手段は、深さを異ならせた
ほぼ正方形の領域を互い違いに市松模様に配された回折
光学素子を有することを特徴とする。
【0011】また、本発明の請求項5の構成は、光源か
らの光束を輪帯光束に変換する光束分離光学系と、該光
束分離光学系により変換された輪帯光束をレチクル上へ
導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置用照明光
学系において、前記光束分離光学系が、同心リング格子
パターンを有する回折光学手段を具えることを特徴とす
る。
らの光束を輪帯光束に変換する光束分離光学系と、該光
束分離光学系により変換された輪帯光束をレチクル上へ
導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置用照明光
学系において、前記光束分離光学系が、同心リング格子
パターンを有する回折光学手段を具えることを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の請求項6の構成は、上記に
おいて、前記回折光学手段の前記同心リング格子パター
ンは、格子ピッチがほぼ等間隔であるとともに前記回折
光学手段に入射される前記光源からの光束の波長に対し
溝断面形状がブレーズ化されていることを特徴とする。
おいて、前記回折光学手段の前記同心リング格子パター
ンは、格子ピッチがほぼ等間隔であるとともに前記回折
光学手段に入射される前記光源からの光束の波長に対し
溝断面形状がブレーズ化されていることを特徴とする。
【0013】また、本発明の請求項7の構成は、上記に
おいて、前記回折光学手段は、m1を任意の自然数とし
たとき、前記同心リング格子パターンの格子ピッチがほ
ぼ等間隔であるとともに+m1 次回折光および−m1
次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状の回折
光学素子を有することを特徴とする。また、本発明の請
求項8の構成は、光源からの光束を分離する光束分離光
学系と、該光束分離光学系により分離された光束をレチ
クル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置
用照明光学系において、前記光束分離光学系が、前記光
源からの光束を4つに分離する直線格子パターンを有す
る回折光学手段を具え、前記回折光学手段は、m1 、
m2 、m3 を任意の自然数としたとき、+m1 次回
折光および−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくな
る溝断面形状の直線格子パターンを有する第1の回折光
学面と、前記第1の回折光学面から光軸方向に離間して
配されて前記第1の回折光学面による前記+m1 次回
折光を入射される領域であって、+m2 次回折光およ
び−m2 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面
形状でかつ前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交
する格子方向の直線格子パターンを有する第1の回折領
域と、前記第1の回折光学面による前記−m1 次回折
光を入射される領域であって、+m3 次回折光および
−m3 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形
状でかつ前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交す
る格子方向の直線格子パターンを有する第2の回折領域
とを具える第2の回折光学面との2つの回折光学面を具
備して成ることを特徴とする。また、本発明の請求項9
の構成は、前記第1の回折光学手段および前記第2の回
折光学手段の回折格子パターンは、断面形状がブレーズ
形状または該ブレーズ形状を階段形状に近似した形状で
あることを特徴とする。
おいて、前記回折光学手段は、m1を任意の自然数とし
たとき、前記同心リング格子パターンの格子ピッチがほ
ぼ等間隔であるとともに+m1 次回折光および−m1
次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状の回折
光学素子を有することを特徴とする。また、本発明の請
求項8の構成は、光源からの光束を分離する光束分離光
学系と、該光束分離光学系により分離された光束をレチ
クル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置
用照明光学系において、前記光束分離光学系が、前記光
源からの光束を4つに分離する直線格子パターンを有す
る回折光学手段を具え、前記回折光学手段は、m1 、
m2 、m3 を任意の自然数としたとき、+m1 次回
折光および−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくな
る溝断面形状の直線格子パターンを有する第1の回折光
学面と、前記第1の回折光学面から光軸方向に離間して
配されて前記第1の回折光学面による前記+m1 次回
折光を入射される領域であって、+m2 次回折光およ
び−m2 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面
形状でかつ前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交
する格子方向の直線格子パターンを有する第1の回折領
域と、前記第1の回折光学面による前記−m1 次回折
光を入射される領域であって、+m3 次回折光および
−m3 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形
状でかつ前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交す
る格子方向の直線格子パターンを有する第2の回折領域
とを具える第2の回折光学面との2つの回折光学面を具
備して成ることを特徴とする。また、本発明の請求項9
の構成は、前記第1の回折光学手段および前記第2の回
折光学手段の回折格子パターンは、断面形状がブレーズ
形状または該ブレーズ形状を階段形状に近似した形状で
あることを特徴とする。
【0014】
【作用】4極照明を用いる場合には、照明光束を4つに
分離し、夫々をレチクルに対し傾斜させた角度で入射さ
せる(従来技術では、照明光束の分離に反射部材(ミラ
ー)、屈折部材(プリズム)等を用いている)。本発明
の請求項1の構成によれば、光源からの光束は光束分離
光学系に設けられた回折格子パターンを有する第1の回
折光学手段により4つに分離される。それら4つに分離
された光束は夫々、前記第1の回折光学手段により生じ
た4つの光束に対応する位置に配置され、回折格子パタ
ーンを有する第2の回折光学手段に入射する。そして、
第2の回折光学手段から射出した光束は、コンデンサ光
学系によりレチクル上へ導かれる。その際、照明光束を
分離するために第1および第2の回折光学手段を用いて
いるので、例えば回折光として1次光を用いる場合に回
折作用を発揮させるために回折面に要求される厚さは高
々照明光学系の波長程度であることから、照明光束を反
射部材、屈折部材等を用いて分割する従来例に比べて、
照明光学系を小型化、軽量化することができる。
分離し、夫々をレチクルに対し傾斜させた角度で入射さ
せる(従来技術では、照明光束の分離に反射部材(ミラ
ー)、屈折部材(プリズム)等を用いている)。本発明
の請求項1の構成によれば、光源からの光束は光束分離
光学系に設けられた回折格子パターンを有する第1の回
折光学手段により4つに分離される。それら4つに分離
された光束は夫々、前記第1の回折光学手段により生じ
た4つの光束に対応する位置に配置され、回折格子パタ
ーンを有する第2の回折光学手段に入射する。そして、
第2の回折光学手段から射出した光束は、コンデンサ光
学系によりレチクル上へ導かれる。その際、照明光束を
分離するために第1および第2の回折光学手段を用いて
いるので、例えば回折光として1次光を用いる場合に回
折作用を発揮させるために回折面に要求される厚さは高
々照明光学系の波長程度であることから、照明光束を反
射部材、屈折部材等を用いて分割する従来例に比べて、
照明光学系を小型化、軽量化することができる。
【0015】また、本発明の請求項2の構成によれば、
光源からの光束が光束分離光学系に設けられた第1の回
折光学手段の回折格子パターンである直線格子パターン
に入射する際には、該直線格子パターンはほぼ等間隔の
格子ピッチを有する4つの直線格子パターンより成り、
それらの格子方向は互いに隣合う直線格子パターンの格
子方向がほぼ直交するようにしてあるので、前記光源か
らの光束は入射した直線格子パターンの格子方向に応じ
た方向に回折されることになり、前記光源からの光束か
ら4つの光束が分離される。したがって、第1の回折光
学手段を1つの回折光学面により実現し得るので、構成
が簡略化され、アライメントが容易になる。
光源からの光束が光束分離光学系に設けられた第1の回
折光学手段の回折格子パターンである直線格子パターン
に入射する際には、該直線格子パターンはほぼ等間隔の
格子ピッチを有する4つの直線格子パターンより成り、
それらの格子方向は互いに隣合う直線格子パターンの格
子方向がほぼ直交するようにしてあるので、前記光源か
らの光束は入射した直線格子パターンの格子方向に応じ
た方向に回折されることになり、前記光源からの光束か
ら4つの光束が分離される。したがって、第1の回折光
学手段を1つの回折光学面により実現し得るので、構成
が簡略化され、アライメントが容易になる。
【0016】また、本発明の請求項3の構成によれば、
例えばm1 =m2 =m3 =1の場合を例に挙げて説明す
ると、第1の回折光学面に入射した光源からの光束は、
直線格子パターンにより+1次回折光、−1次回折光お
よびその他の次数の回折光に分離され、このとき+1次
回折光および−1次回折光の強度はほぼ等しくなる。第
1の回折光学面により回折された+1次回折光は、第2
の回折光学面の第1の回折領域に入射した後、第2の回
折光学面に第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する
方向に形成された直線格子パターンにより+1次回折
光、−1次回折光およびその他の次数の回折光に分離さ
れる。同様に、第1の回折光学面により回折された−1
次回折光は、第2の回折光学面の第2の回折領域に入射
した後、第2の回折光学面に第1の回折光学面の格子方
向とほぼ直交する方向に形成された直線格子パターンに
より+1次回折光、−1次回折光およびその他の次数の
回折光に分離される。
例えばm1 =m2 =m3 =1の場合を例に挙げて説明す
ると、第1の回折光学面に入射した光源からの光束は、
直線格子パターンにより+1次回折光、−1次回折光お
よびその他の次数の回折光に分離され、このとき+1次
回折光および−1次回折光の強度はほぼ等しくなる。第
1の回折光学面により回折された+1次回折光は、第2
の回折光学面の第1の回折領域に入射した後、第2の回
折光学面に第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する
方向に形成された直線格子パターンにより+1次回折
光、−1次回折光およびその他の次数の回折光に分離さ
れる。同様に、第1の回折光学面により回折された−1
次回折光は、第2の回折光学面の第2の回折領域に入射
した後、第2の回折光学面に第1の回折光学面の格子方
向とほぼ直交する方向に形成された直線格子パターンに
より+1次回折光、−1次回折光およびその他の次数の
回折光に分離される。
【0017】この場合、第1の回折光学面により形成さ
れた+1次回折光が第2の回折領域で+1次回折光およ
び−1次回折光に回折されたものと、第1の回折光学面
により形成された−1次回折光が第2の回折領域で+1
次回折光および−1次回折光に回折されたものとの、合
計4つの光束が形成され、照明光束として用いられるこ
とになる。この請求項3の構成は、回折光学面により光
束の径が変わることはないので、最終的に同一の径の光
束を形成するのであれば、光束を波面分割する請求項2
の構成に比べ、第1の回折光学手段に入射する光束の径
を小さくすることができる。したがって、光源に第1の
回折光学手段を接近させることができ、照明光学系の全
長の短縮が可能になる。
れた+1次回折光が第2の回折領域で+1次回折光およ
び−1次回折光に回折されたものと、第1の回折光学面
により形成された−1次回折光が第2の回折領域で+1
次回折光および−1次回折光に回折されたものとの、合
計4つの光束が形成され、照明光束として用いられるこ
とになる。この請求項3の構成は、回折光学面により光
束の径が変わることはないので、最終的に同一の径の光
束を形成するのであれば、光束を波面分割する請求項2
の構成に比べ、第1の回折光学手段に入射する光束の径
を小さくすることができる。したがって、光源に第1の
回折光学手段を接近させることができ、照明光学系の全
長の短縮が可能になる。
【0018】また、本発明の請求項4の構成によれば、
光源からの光束は光束分離光学系の第1の回折光学手段
に設けられた回折光学素子に入射し、該回折光学素子に
は深さを異ならせたほぼ正方形の領域を互い違いに市松
模様に配されているので、図40(a)に示すXおよび
Y方向について考えると、入射された光束は回折格子の
ピッチと深さにより決定される、回折し得る次数に回折
される。よって、全体について考えると、ほぼ正方形の
領域を市松模様状に配された回折光学素子に入射した光
束は図41に示すように、ほぼ方眼模様の格子点の位置
に回折されることになるので、これらの光束の中から通
常、強度が高くかつほぼ正方形状に配される4つの光束
を選択し、照明光束として利用することができる。
光源からの光束は光束分離光学系の第1の回折光学手段
に設けられた回折光学素子に入射し、該回折光学素子に
は深さを異ならせたほぼ正方形の領域を互い違いに市松
模様に配されているので、図40(a)に示すXおよび
Y方向について考えると、入射された光束は回折格子の
ピッチと深さにより決定される、回折し得る次数に回折
される。よって、全体について考えると、ほぼ正方形の
領域を市松模様状に配された回折光学素子に入射した光
束は図41に示すように、ほぼ方眼模様の格子点の位置
に回折されることになるので、これらの光束の中から通
常、強度が高くかつほぼ正方形状に配される4つの光束
を選択し、照明光束として利用することができる。
【0019】一方、輪帯照明を用いる場合には、照明光
束から輪帯光束を形成し、それをレチクルに対し傾斜さ
せた角度で入射させる(従来技術では、輪帯光束を形成
するためにアキシコンレンズ等を用いている)。本発明
の請求項5の構成によれば、光源からの光束は光束分離
光学系に設けられた同心リング格子パターンを有する回
折光学手段により輪帯光束に変換され、それら輪帯光束
は夫々、コンデンサ光学系によりレチクル上へ導かれ
る。その際、輪帯光束を形成するために、アキシコンレ
ンズ等よりも製作の容易な同心リング格子パターンを用
いることができる。
束から輪帯光束を形成し、それをレチクルに対し傾斜さ
せた角度で入射させる(従来技術では、輪帯光束を形成
するためにアキシコンレンズ等を用いている)。本発明
の請求項5の構成によれば、光源からの光束は光束分離
光学系に設けられた同心リング格子パターンを有する回
折光学手段により輪帯光束に変換され、それら輪帯光束
は夫々、コンデンサ光学系によりレチクル上へ導かれ
る。その際、輪帯光束を形成するために、アキシコンレ
ンズ等よりも製作の容易な同心リング格子パターンを用
いることができる。
【0020】また、本発明の請求項6の構成によれば、
光源からの光束が同心リング格子パターンに入射する際
には、該同心リング格子パターンの溝断面形状は光源か
らの光束に対しブレーズ化されているので、同心リング
格子パターンによる損失は生じず、光源からの光束を高
い効率で輪帯状の光束に変換することができる。
光源からの光束が同心リング格子パターンに入射する際
には、該同心リング格子パターンの溝断面形状は光源か
らの光束に対しブレーズ化されているので、同心リング
格子パターンによる損失は生じず、光源からの光束を高
い効率で輪帯状の光束に変換することができる。
【0021】また、本発明の請求項7の構成によれば、
光源からの光束は同心リング格子パターンの格子ピッチ
および溝の深さにより決定される、回折し得る次数に回
折される。したがって、前記各次数に対応した複数の輪
帯光束が形成され、その中から適切なものが照明光束と
して利用される。その際、例えばm1 =1とすると、
+m1 次光および−m1 次光の回折効率がほぼ等しく
なるので、ムラのない照明光束を形成することができ
る。また、最終的に同一輪帯幅の光束を形成するのであ
れば、光束の径は請求項5の構成の約半分にすることが
できる。したがって、光源に回折光学手段を接近させる
ことができ、照明光学系の全長の短縮が可能になる。ま
た、本発明の請求項8の構成によれば、光源からの光束
は光束分離光学系に設けられた直線格子パターンを有す
る回折光学手段により4つに分離され、それら4つに分
離された光束は夫々、コンデンサ光学系によりレチクル
上へ導かれる。その際、照明光束を分離するために回折
光学手段を用いているので、例えば回折光として1次光
を用いる場合に回折作用を発揮させるために回折面に要
求される厚さは高々照明光学系の波長程度であることか
ら、照明光束を反射部材、屈折部材等を用いて分割する
従来例に比べて、照明光学系を小型化、軽量化すること
ができる。また、本発明の請求項8の構成は、回折光学
面により光束の径が変わることはないので、最終的に同
一の径の光束を形成するのであれば、光束を波面分割す
る請求項2の構成に比べ、回折光学手段に入射する光束
の径を小さくすることができる。したがって、光源に回
折光学手段を接近させることができ、照明光学系の全長
の短縮が可能になる。また、本発明の請求項9の構成に
よれば、前記第1の回折光学手段および前記第2の回折
光学手段の回折格子パターンは、断面形状がブレーズ形
状または該ブレーズ形状を階段形状に近似した形状であ
り、光束分離光学系にブレーズ化した回折光学素子を用
いているので、光源で発生された照明光を効率良く利用
することができ、それによりスループットの向上等の効
果がもたらされることになる。
光源からの光束は同心リング格子パターンの格子ピッチ
および溝の深さにより決定される、回折し得る次数に回
折される。したがって、前記各次数に対応した複数の輪
帯光束が形成され、その中から適切なものが照明光束と
して利用される。その際、例えばm1 =1とすると、
+m1 次光および−m1 次光の回折効率がほぼ等しく
なるので、ムラのない照明光束を形成することができ
る。また、最終的に同一輪帯幅の光束を形成するのであ
れば、光束の径は請求項5の構成の約半分にすることが
できる。したがって、光源に回折光学手段を接近させる
ことができ、照明光学系の全長の短縮が可能になる。ま
た、本発明の請求項8の構成によれば、光源からの光束
は光束分離光学系に設けられた直線格子パターンを有す
る回折光学手段により4つに分離され、それら4つに分
離された光束は夫々、コンデンサ光学系によりレチクル
上へ導かれる。その際、照明光束を分離するために回折
光学手段を用いているので、例えば回折光として1次光
を用いる場合に回折作用を発揮させるために回折面に要
求される厚さは高々照明光学系の波長程度であることか
ら、照明光束を反射部材、屈折部材等を用いて分割する
従来例に比べて、照明光学系を小型化、軽量化すること
ができる。また、本発明の請求項8の構成は、回折光学
面により光束の径が変わることはないので、最終的に同
一の径の光束を形成するのであれば、光束を波面分割す
る請求項2の構成に比べ、回折光学手段に入射する光束
の径を小さくすることができる。したがって、光源に回
折光学手段を接近させることができ、照明光学系の全長
の短縮が可能になる。また、本発明の請求項9の構成に
よれば、前記第1の回折光学手段および前記第2の回折
光学手段の回折格子パターンは、断面形状がブレーズ形
状または該ブレーズ形状を階段形状に近似した形状であ
り、光束分離光学系にブレーズ化した回折光学素子を用
いているので、光源で発生された照明光を効率良く利用
することができ、それによりスループットの向上等の効
果がもたらされることになる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の投影露光装置用照明光学系の
第1実施例の構成を示す図である。図中1は光源部であ
り、楕円鏡2、水銀ランプ3およびレンズ4から成る。
また、図中51は光束分離部であり、透過型の回折光学
素子61および71から成る。
説明する。図1は本発明の投影露光装置用照明光学系の
第1実施例の構成を示す図である。図中1は光源部であ
り、楕円鏡2、水銀ランプ3およびレンズ4から成る。
また、図中51は光束分離部であり、透過型の回折光学
素子61および71から成る。
【0023】回折光学素子61は例えば石英から成り、
図2(a)の平面図、(b)の側面図、(c)のA部詳
細図に示すように、その一方の面に境界をほぼ十字型に
して配された4つの領域には、等間隔の直線回折格子6
1aが形成され、各領域の格子パターンの方向は隣接す
る領域間で互いに直交するようになっている。直線回折
格子61aの断面形状は1次回折光に対しブレーズ化さ
れている。一方、回折光学素子71は例えば石英から成
り、図3に示すように、直線回折格子61aの4つの領
域に対応する4つの分離された領域には夫々、等間隔の
直線回折格子71aが形成されている。直線回折格子7
1aの断面形状は1次光に対しブレーズ化されている
が、そのブレーズ化の方向は、直線回折格子61aとは
逆になっている。回折光学格子61、71の直線回折格
子を形成されていない他方の面には夫々、光源光に対す
る図示しない反射防止膜がコーティングされている。
図2(a)の平面図、(b)の側面図、(c)のA部詳
細図に示すように、その一方の面に境界をほぼ十字型に
して配された4つの領域には、等間隔の直線回折格子6
1aが形成され、各領域の格子パターンの方向は隣接す
る領域間で互いに直交するようになっている。直線回折
格子61aの断面形状は1次回折光に対しブレーズ化さ
れている。一方、回折光学素子71は例えば石英から成
り、図3に示すように、直線回折格子61aの4つの領
域に対応する4つの分離された領域には夫々、等間隔の
直線回折格子71aが形成されている。直線回折格子7
1aの断面形状は1次光に対しブレーズ化されている
が、そのブレーズ化の方向は、直線回折格子61aとは
逆になっている。回折光学格子61、71の直線回折格
子を形成されていない他方の面には夫々、光源光に対す
る図示しない反射防止膜がコーティングされている。
【0024】図中8はフライアイレンズであり、光束分
離部51で分離された光束に応じて光軸から偏心した4
箇所に配置される。フライアイレンズ8の直後には4つ
の円形開口を有する開口絞り9が配置されている。ま
た、図中10はコンデンサレンズ、11はレチクルであ
り、レチクル11およびウエハ13の間には、結像投影
系12が配置されている。なお、本発明の第1実施例を
用いて実際に照明光学系を構成する場合には、図示しな
い他の光学素子(波長選択フィルタ等)を必要とする
が、それらは従来技術に開示されているものと同様であ
るので説明を省略する。
離部51で分離された光束に応じて光軸から偏心した4
箇所に配置される。フライアイレンズ8の直後には4つ
の円形開口を有する開口絞り9が配置されている。ま
た、図中10はコンデンサレンズ、11はレチクルであ
り、レチクル11およびウエハ13の間には、結像投影
系12が配置されている。なお、本発明の第1実施例を
用いて実際に照明光学系を構成する場合には、図示しな
い他の光学素子(波長選択フィルタ等)を必要とする
が、それらは従来技術に開示されているものと同様であ
るので説明を省略する。
【0025】次に、上記第1実施例の照明光束の流れを
図4〜5を用いて説明する。光源部1により形成された
ほぼ平行な光束は回折光学素子61に入射される(この
とき、回折光学素子61の回折格子領域の形状を図4に
示すように方形にした場合には、回折格子領域の形状に
対応させた図示しない絞りを回折光学素子61よりも光
源部側に設置してもよい)。照明光束14は、回折光学
素子61、71の近傍の斜視図である図4に示すよう
に、回折光学素子61により4つの照明光束15に分離
(波面分割)される。このように波面分割されるのは、
回折光学素子61に直線回折格子61aが格子方向また
はブレーズ化方向が夫々異なるように形成されており、
光束が入射された領域毎に所望の角度に回折されるよう
になっているからである。
図4〜5を用いて説明する。光源部1により形成された
ほぼ平行な光束は回折光学素子61に入射される(この
とき、回折光学素子61の回折格子領域の形状を図4に
示すように方形にした場合には、回折格子領域の形状に
対応させた図示しない絞りを回折光学素子61よりも光
源部側に設置してもよい)。照明光束14は、回折光学
素子61、71の近傍の斜視図である図4に示すよう
に、回折光学素子61により4つの照明光束15に分離
(波面分割)される。このように波面分割されるのは、
回折光学素子61に直線回折格子61aが格子方向また
はブレーズ化方向が夫々異なるように形成されており、
光束が入射された領域毎に所望の角度に回折されるよう
になっているからである。
【0026】照明光束15は、回折光学素子71により
夫々光軸にほぼ平行な方向に変換された後、フライアイ
レンズ8に入射される。このとき、直線回折格子61
a、71aの断面形状がブレーズ化されているためほぼ
100%の回折効率が得られるので、光源光の利用効率
が高まることになる。フライアイレンズ8の射出側端面
は2次光源の作用を有するので、その位置に4箇所の円
形開口を有する開口絞り9が配置してある。4箇所の開
口の形状は、分離された光束の形状に合わせて方形とす
ることができるが、円形としてもよい。円形とした場
合、光束の一部がしゃ断されることになるが、本発明の
技術を用いずに、単にこのような開口絞りを設けた場合
に比べると、光源光の利用効率は遥かに高くなる。開口
絞り9の4箇所の開口を通過した照明光束は夫々、コン
デンサレンズ10を介してレチクル11を4極照明する
ことになり、レチクル11の像は、結像光学系12によ
りウエハ13に結像される。
夫々光軸にほぼ平行な方向に変換された後、フライアイ
レンズ8に入射される。このとき、直線回折格子61
a、71aの断面形状がブレーズ化されているためほぼ
100%の回折効率が得られるので、光源光の利用効率
が高まることになる。フライアイレンズ8の射出側端面
は2次光源の作用を有するので、その位置に4箇所の円
形開口を有する開口絞り9が配置してある。4箇所の開
口の形状は、分離された光束の形状に合わせて方形とす
ることができるが、円形としてもよい。円形とした場
合、光束の一部がしゃ断されることになるが、本発明の
技術を用いずに、単にこのような開口絞りを設けた場合
に比べると、光源光の利用効率は遥かに高くなる。開口
絞り9の4箇所の開口を通過した照明光束は夫々、コン
デンサレンズ10を介してレチクル11を4極照明する
ことになり、レチクル11の像は、結像光学系12によ
りウエハ13に結像される。
【0027】ところで、直線回折格子61a、71aの
格子ピッチpは、入射角をθ1 、出射角をθ2 、回折次
数をm、光の波長をλとすると、 p(sinθ1 −sinθ2 )=mλ の関係を満たすようにして決定される。ただし、直線回
折格子61aおよび71aが異なる次数を採用した場合
等においては、直線回折格子61aおよび71aの格子
ピッチを必ずしも同一にする必要はない。また、格子ピ
ッチは必ずしも等間隔にする必要はなく、回折光学素子
61および71の組合せにより4つに分離された平行光
束を取り出せればよいので、回折光学素子61、71に
適当なピッチ分布を付与するようにしてもよいが、実際
には等間隔にした方が製作が容易になる。
格子ピッチpは、入射角をθ1 、出射角をθ2 、回折次
数をm、光の波長をλとすると、 p(sinθ1 −sinθ2 )=mλ の関係を満たすようにして決定される。ただし、直線回
折格子61aおよび71aが異なる次数を採用した場合
等においては、直線回折格子61aおよび71aの格子
ピッチを必ずしも同一にする必要はない。また、格子ピ
ッチは必ずしも等間隔にする必要はなく、回折光学素子
61および71の組合せにより4つに分離された平行光
束を取り出せればよいので、回折光学素子61、71に
適当なピッチ分布を付与するようにしてもよいが、実際
には等間隔にした方が製作が容易になる。
【0028】また、回折光学素子61、71の製作方法
としては、従来より公知の方法、例えば斜めイオンビー
ム照射によりブレーズ化を行って4つの領域の夫々に対
応する部分素子として同一物を4つ製作し、それらを組
み合わせる方法を用いることができる。一方、当初から
1つの素子として製作する方法としては、図2(a)に
示す格子パターンを図5に示すように4つの格子パター
ン61bに分割し、斜めイオンビーム照射により4回に
分けて製作する方法や、あるいは特開平2−1109号
公報に開示されているように、図2(a)の格子パター
ンに対応するn(nは自然数)枚のマスクを用意し、n
回のエッチング工程を繰り返すことによりブレーズ形状
を2n 段の階段形状として近似して製作する方法も採用
することができる。この場合、ブレーズ形状を階段形状
で近似すると回折効率の低下が生じるか否かが問題にな
るが、例えばn=4のとき16段の階段形状になり、9
9%の回折効率が得られるので、実用上問題ない。
としては、従来より公知の方法、例えば斜めイオンビー
ム照射によりブレーズ化を行って4つの領域の夫々に対
応する部分素子として同一物を4つ製作し、それらを組
み合わせる方法を用いることができる。一方、当初から
1つの素子として製作する方法としては、図2(a)に
示す格子パターンを図5に示すように4つの格子パター
ン61bに分割し、斜めイオンビーム照射により4回に
分けて製作する方法や、あるいは特開平2−1109号
公報に開示されているように、図2(a)の格子パター
ンに対応するn(nは自然数)枚のマスクを用意し、n
回のエッチング工程を繰り返すことによりブレーズ形状
を2n 段の階段形状として近似して製作する方法も採用
することができる。この場合、ブレーズ形状を階段形状
で近似すると回折効率の低下が生じるか否かが問題にな
るが、例えばn=4のとき16段の階段形状になり、9
9%の回折効率が得られるので、実用上問題ない。
【0029】以上説明したように、この第1実施例で
は、光束分離光学系にブレーズ化した回折光学素子を用
いているので、光源で発生された照明光を効率良く利用
することができ、それによりスループットの向上等の効
果がもたらされることになる。
は、光束分離光学系にブレーズ化した回折光学素子を用
いているので、光源で発生された照明光を効率良く利用
することができ、それによりスループットの向上等の効
果がもたらされることになる。
【0030】なお、上記においては、回折光学素子6
1、71上の直線回折格子61a、71aの配置例とし
て図2(a)〜(c)、図3を示したが、本発明はこれ
らに限定されるものではなく、種々の変形または変更を
加えることができる。例えば、図6(a)に示すよう
に、回折光学素子61上のほぼ正方形に4分割した直線
回折格子61cの格子方向が境界に対しほぼ垂直または
ほぼ平行になるように配置し、それと対応して図6
(b)に示すように回折光学素子71上に直線回折格子
71cを配置したり、あるいは、図7(a)に示すよう
に回折光学素子61上のほぼ二等辺三角形に4分割した
直線回折格子61dの格子方向が境界に対しほぼ45°
をなすように配置し、それと対応して図7(b)に示す
ように回折光学素子71上に直線回折格子71dを配置
してもよい。あるいは、図8に示すように、上記回折光
学素子61、71を一体化して対向する2つの面に夫々
回折面を設け、各回折面に図4の直線回折格子61a、
71aを形成するようにしても、第1実施例と同様の効
果が得られる。また、直線回折格子61a、71aの回
折次数を1次としたが、他の次数にしてもよい。さら
に、上記においては光源として水銀ランプ3を用いてい
るが、それ以外のもの、例えばエキシマレーザを用いる
ことができる。さらにまた、回折光学格子61、71の
材料として石英の代わりにそれ以外の透過率のよい光学
材料を使用し得るのは勿論である。
1、71上の直線回折格子61a、71aの配置例とし
て図2(a)〜(c)、図3を示したが、本発明はこれ
らに限定されるものではなく、種々の変形または変更を
加えることができる。例えば、図6(a)に示すよう
に、回折光学素子61上のほぼ正方形に4分割した直線
回折格子61cの格子方向が境界に対しほぼ垂直または
ほぼ平行になるように配置し、それと対応して図6
(b)に示すように回折光学素子71上に直線回折格子
71cを配置したり、あるいは、図7(a)に示すよう
に回折光学素子61上のほぼ二等辺三角形に4分割した
直線回折格子61dの格子方向が境界に対しほぼ45°
をなすように配置し、それと対応して図7(b)に示す
ように回折光学素子71上に直線回折格子71dを配置
してもよい。あるいは、図8に示すように、上記回折光
学素子61、71を一体化して対向する2つの面に夫々
回折面を設け、各回折面に図4の直線回折格子61a、
71aを形成するようにしても、第1実施例と同様の効
果が得られる。また、直線回折格子61a、71aの回
折次数を1次としたが、他の次数にしてもよい。さら
に、上記においては光源として水銀ランプ3を用いてい
るが、それ以外のもの、例えばエキシマレーザを用いる
ことができる。さらにまた、回折光学格子61、71の
材料として石英の代わりにそれ以外の透過率のよい光学
材料を使用し得るのは勿論である。
【0031】図9は本発明の投影露光装置用照明光学系
の第2実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同一
の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中52
は光束分離部であり、回折光学素子62および72から
成る。なお、上記第1実施例では光源部1側に面積の小
さい回折光学素子61を配置し、フライアイレンズ8側
に面積の大きい回折光学素子71を配置したが、この第
2実施例では面積の大きい回折光学素子72を光源部1
側に配置し、回折光学素子72、62間にレンズ4が配
置されるように変更している。
の第2実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同一
の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中52
は光束分離部であり、回折光学素子62および72から
成る。なお、上記第1実施例では光源部1側に面積の小
さい回折光学素子61を配置し、フライアイレンズ8側
に面積の大きい回折光学素子71を配置したが、この第
2実施例では面積の大きい回折光学素子72を光源部1
側に配置し、回折光学素子72、62間にレンズ4が配
置されるように変更している。
【0032】回折光学素子62は、図10(a)の平面
図、(b)の側面図、(c)のB部詳細図に示すよう
に、その一方の面に境界をほぼ十字型にして配された4
つの領域には、反射型の直線回折格子62aが形成さ
れ、各領域の格子パターンの方向は隣接する領域間で互
いに直交するようになっている。直線回折格子62aの
断面形状は特定の反射回折次数、例えば+1次に対しブ
レーズ化されている。一方、回折光学素子72は、図1
1に示すように、その一方の面の、直線回折格子62a
の4つの領域に対応する4つの分離された領域には夫
々、反射型の直線回折格子72aが形成され、直線回折
格子72aの断面形状は特定の反射回折次数、例えば−
1次に対しブレーズ化されている。さらに、回折光学素
子72の中央付近の領域72bは、回折光学素子72の
位置における照明光束の通過範囲よりも広めにくり抜か
れている。
図、(b)の側面図、(c)のB部詳細図に示すよう
に、その一方の面に境界をほぼ十字型にして配された4
つの領域には、反射型の直線回折格子62aが形成さ
れ、各領域の格子パターンの方向は隣接する領域間で互
いに直交するようになっている。直線回折格子62aの
断面形状は特定の反射回折次数、例えば+1次に対しブ
レーズ化されている。一方、回折光学素子72は、図1
1に示すように、その一方の面の、直線回折格子62a
の4つの領域に対応する4つの分離された領域には夫
々、反射型の直線回折格子72aが形成され、直線回折
格子72aの断面形状は特定の反射回折次数、例えば−
1次に対しブレーズ化されている。さらに、回折光学素
子72の中央付近の領域72bは、回折光学素子72の
位置における照明光束の通過範囲よりも広めにくり抜か
れている。
【0033】次に、上記第2実施例の照明光束の流れを
図12を用いて説明する。光源部1により形成されたほ
ぼ平行な照明光束14は、回折光学素子72、62の近
傍の斜視図である図12に示すように、回折光学素子6
2に入射される。この間、水銀ランプ3を発した光束
は、回折光学素子72の領域72bを貫通する。その
後、照明光束14は、回折光学素子62の直線回折格子
62aにより、入射された領域毎に夫々異なる方向に反
射回折され、4つの光束15に分離される。その後、光
束15は、回折光学素子72の直線回折格子72aによ
り夫々光軸に対しほぼ平行な方向に変換され、4つの分
離した光束が形成される。これら4つに分離された光束
は、フライアイレンズ8に入射される。なお、図面の説
明の都合上、光束14、15の一部を省略してある。
図12を用いて説明する。光源部1により形成されたほ
ぼ平行な照明光束14は、回折光学素子72、62の近
傍の斜視図である図12に示すように、回折光学素子6
2に入射される。この間、水銀ランプ3を発した光束
は、回折光学素子72の領域72bを貫通する。その
後、照明光束14は、回折光学素子62の直線回折格子
62aにより、入射された領域毎に夫々異なる方向に反
射回折され、4つの光束15に分離される。その後、光
束15は、回折光学素子72の直線回折格子72aによ
り夫々光軸に対しほぼ平行な方向に変換され、4つの分
離した光束が形成される。これら4つに分離された光束
は、フライアイレンズ8に入射される。なお、図面の説
明の都合上、光束14、15の一部を省略してある。
【0034】上記直線回折格子62aは、例えば第1実
施例で説明した方法を用いて石英基板上に形成し、反射
率を向上させるため、金属、例えばアルミニウムを蒸着
しておくものとする。あるいは、ほぼ平行な平面板上に
金属を蒸着し、その金属を直接ルーリングエンジンで加
工することにより直線回折格子を形成するようにしても
よい。また、回折光学素子62、72の材料として金属
を用いることもでき、その場合、ルーリングエンジンに
より直線回折格子を形成するだけでよい。
施例で説明した方法を用いて石英基板上に形成し、反射
率を向上させるため、金属、例えばアルミニウムを蒸着
しておくものとする。あるいは、ほぼ平行な平面板上に
金属を蒸着し、その金属を直接ルーリングエンジンで加
工することにより直線回折格子を形成するようにしても
よい。また、回折光学素子62、72の材料として金属
を用いることもでき、その場合、ルーリングエンジンに
より直線回折格子を形成するだけでよい。
【0035】この第2実施例では、光束分離光学系に2
枚の反射型回折格子を用いて光路を折り返すようにして
いるので、投影露光装置の光軸方向の長さを短縮するこ
とができる。
枚の反射型回折格子を用いて光路を折り返すようにして
いるので、投影露光装置の光軸方向の長さを短縮するこ
とができる。
【0036】なお、この第2実施例において、レンズ4
を設ける代わりに図13に示すように回折光学素子72
の中央部にレンズ4と同等の機能を有する透過型の回折
格子4aを設けて、レンズ4の機能を回折光学素子72
に付与してレンズ4を回折光学素子72と一体化するこ
とができる。その場合、照明光学系を図14に示すよう
に構成することにより、部品点数の削減が可能になると
ともにアライメントが容易になる。なお、この図14の
構成の場合、透過型の回折格子4aを形成するため、回
折光学素子72の材料としては、石英等の光学材料が望
ましい。さらに、上記第1実施例と同様に、光源として
エキシマレーザ等の水銀ランプ3以外の光源を用いた
り、あるいは、開口絞りを配置すべき位置(フライアイ
レンズ8の直後)に4つの円形開口を有する開口絞り9
を配置したりすることができる。
を設ける代わりに図13に示すように回折光学素子72
の中央部にレンズ4と同等の機能を有する透過型の回折
格子4aを設けて、レンズ4の機能を回折光学素子72
に付与してレンズ4を回折光学素子72と一体化するこ
とができる。その場合、照明光学系を図14に示すよう
に構成することにより、部品点数の削減が可能になると
ともにアライメントが容易になる。なお、この図14の
構成の場合、透過型の回折格子4aを形成するため、回
折光学素子72の材料としては、石英等の光学材料が望
ましい。さらに、上記第1実施例と同様に、光源として
エキシマレーザ等の水銀ランプ3以外の光源を用いた
り、あるいは、開口絞りを配置すべき位置(フライアイ
レンズ8の直後)に4つの円形開口を有する開口絞り9
を配置したりすることができる。
【0037】図15は本発明の投影露光装置用照明光学
系の第3実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
3は光束分離部であり、回折光学素子63、73および
光束偏向部材16から成る。回折光学素子63は例えば
石英から成り、図16(a)の平面図、(b)の側面図
に示すように、その一方の面には等間隔の直線回折格子
63aが形成され、その断面形状はデューティ比1:1
の矩形形状になっており、その深さt1 は+1次回折光
および−1次回折光の回折効率の合計値が最大になるよ
うに最適化されている。このとき、深さt1 は、t1=
λ/{2(n1 −1)}となり、+1次回折光および−
1次回折光の回折効率の合計値は約81%になる。ただ
し、λは光源の波長、n1 は回折光学素子63の基板の
屈折率である。
系の第3実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
3は光束分離部であり、回折光学素子63、73および
光束偏向部材16から成る。回折光学素子63は例えば
石英から成り、図16(a)の平面図、(b)の側面図
に示すように、その一方の面には等間隔の直線回折格子
63aが形成され、その断面形状はデューティ比1:1
の矩形形状になっており、その深さt1 は+1次回折光
および−1次回折光の回折効率の合計値が最大になるよ
うに最適化されている。このとき、深さt1 は、t1=
λ/{2(n1 −1)}となり、+1次回折光および−
1次回折光の回折効率の合計値は約81%になる。ただ
し、λは光源の波長、n1 は回折光学素子63の基板の
屈折率である。
【0038】一方、回折光学素子73は例えば石英から
成り、図17(a)の平面図、(b)の側面図に示すよ
うに、その一方の面には、直線回折格子63aにより分
離された光束に対応する2つの分離された領域に直線回
折格子73a、73bが形成され、直線回折格子73
a、73bの格子パターンは光軸方向から見たとき直線
回折格子63aの格子方向と直交する方向に形成されて
いる。このとき、直線回折格子73a、73bの各溝の
断面形状は、直線回折格子63aと同様にデューティ比
1:1の矩形形状になっており、その深さt2 は+1次
回折光および−1次回折光の回折効率が互いに等しくな
るとともに最大になるように最適化されている。直線回
折格子63a、73a、73bは、光源として水銀ラン
プ3を用いる場合、光源部1から発せられる光束の断面
形状が円形になることから、1辺の長さが光束の直径よ
りも大きい正方形領域に形成すればよい。なお、正方形
領域の代わりに円形領域としてもよいことは勿論である
が、正方形領域とした方が一般に製作が容易である。
成り、図17(a)の平面図、(b)の側面図に示すよ
うに、その一方の面には、直線回折格子63aにより分
離された光束に対応する2つの分離された領域に直線回
折格子73a、73bが形成され、直線回折格子73
a、73bの格子パターンは光軸方向から見たとき直線
回折格子63aの格子方向と直交する方向に形成されて
いる。このとき、直線回折格子73a、73bの各溝の
断面形状は、直線回折格子63aと同様にデューティ比
1:1の矩形形状になっており、その深さt2 は+1次
回折光および−1次回折光の回折効率が互いに等しくな
るとともに最大になるように最適化されている。直線回
折格子63a、73a、73bは、光源として水銀ラン
プ3を用いる場合、光源部1から発せられる光束の断面
形状が円形になることから、1辺の長さが光束の直径よ
りも大きい正方形領域に形成すればよい。なお、正方形
領域の代わりに円形領域としてもよいことは勿論である
が、正方形領域とした方が一般に製作が容易である。
【0039】光束偏向部材16は例えば石英から成り、
図18に示すように、その一方の面には、回折光学素子
73の直線回折格子73a、73bの夫々からの+1次
光、−1次光に対応する、互いに分離された4つの領域
に等間隔の直線回折格子16aが形成されており、直線
回折格子16aの断面形状は、特定の回折次数光、例え
ば1次光に対しブレーズ化されている。
図18に示すように、その一方の面には、回折光学素子
73の直線回折格子73a、73bの夫々からの+1次
光、−1次光に対応する、互いに分離された4つの領域
に等間隔の直線回折格子16aが形成されており、直線
回折格子16aの断面形状は、特定の回折次数光、例え
ば1次光に対しブレーズ化されている。
【0040】次に、上記第3実施例の照明光束の流れを
図19を用いて説明する。回折光学素子63に入射され
た光束は、回折光学素子63、73の近傍の斜視図であ
る図19に示すように、直線回折格子63aにより+1
次光14a、−1次光14bおよびその他の次数の回折
光に回折される。このとき、上述したように+1次光、
−1次光に対し直線回折格子63aの深さt1 が最適化
されているので、入射光束の内、約40.5%が+1次
光14aに、約40.5%が−1次光14bに、残り
(約19%)がそれ以外の次数光に分離される。+1次
光14a、−1次光14bは夫々、回折光学素子73の
直線回折格子73a、73bに入射される。
図19を用いて説明する。回折光学素子63に入射され
た光束は、回折光学素子63、73の近傍の斜視図であ
る図19に示すように、直線回折格子63aにより+1
次光14a、−1次光14bおよびその他の次数の回折
光に回折される。このとき、上述したように+1次光、
−1次光に対し直線回折格子63aの深さt1 が最適化
されているので、入射光束の内、約40.5%が+1次
光14aに、約40.5%が−1次光14bに、残り
(約19%)がそれ以外の次数光に分離される。+1次
光14a、−1次光14bは夫々、回折光学素子73の
直線回折格子73a、73bに入射される。
【0041】直線回折格子73aに入射された光束は、
+1次光15a、−1次光15bおよびその他の次数の
回折光に回折され、同様に、直線回折格子73bに入射
された光束は、+1次光15c、−1次光15dおよび
その他の次数の回折光に回折される。これら4つの光束
15a、15b、15c、15dは光束偏向部材16に
入射され、直線回折格子16aにより夫々光軸に対しほ
ぼ平行な光束に変換された後、フライアイレンズ8に入
射される。
+1次光15a、−1次光15bおよびその他の次数の
回折光に回折され、同様に、直線回折格子73bに入射
された光束は、+1次光15c、−1次光15dおよび
その他の次数の回折光に回折される。これら4つの光束
15a、15b、15c、15dは光束偏向部材16に
入射され、直線回折格子16aにより夫々光軸に対しほ
ぼ平行な光束に変換された後、フライアイレンズ8に入
射される。
【0042】この第3実施例においては、光束分離光学
系に断面がデューティ比1:1の矩形形状を有する回折
光学素子を用いているためブレーズ化する必要がなく、
容易に製作し得るという利点を有している。よって、回
折光学素子63、73の製作方法としては、従来より公
知の方法、例えばフォトリソグラフィ技術およびドライ
エッチング技術により矩形形状を製作する方法を用いる
ことができる。また、回折光学素子63、73により回
折される+1次光、−1次光以外の光束により損失が生
じるが、各回折格子による光の損失は約19%であるこ
とから、総合的に見ても回折光学素子63に入射された
光束に対し約65%の利用効率が得られる。この利用効
率は、本発明の技術を用いずに、単に開口絞りに4つの
開口を有する絞りを設けた場合に比べ、遥かに高いもの
となる。また、回折光学素子63により光束の径が変わ
ることはないので、最終的に同一の径の4本の光束を形
成するのであれば、照明光束が4つに波面分割される第
1実施例に比べ、光束14の径を半分にすることがで
き、レンズ4を光源に接近させることができる。これに
より、照明光学系の全長が短縮されることになる。
系に断面がデューティ比1:1の矩形形状を有する回折
光学素子を用いているためブレーズ化する必要がなく、
容易に製作し得るという利点を有している。よって、回
折光学素子63、73の製作方法としては、従来より公
知の方法、例えばフォトリソグラフィ技術およびドライ
エッチング技術により矩形形状を製作する方法を用いる
ことができる。また、回折光学素子63、73により回
折される+1次光、−1次光以外の光束により損失が生
じるが、各回折格子による光の損失は約19%であるこ
とから、総合的に見ても回折光学素子63に入射された
光束に対し約65%の利用効率が得られる。この利用効
率は、本発明の技術を用いずに、単に開口絞りに4つの
開口を有する絞りを設けた場合に比べ、遥かに高いもの
となる。また、回折光学素子63により光束の径が変わ
ることはないので、最終的に同一の径の4本の光束を形
成するのであれば、照明光束が4つに波面分割される第
1実施例に比べ、光束14の径を半分にすることがで
き、レンズ4を光源に接近させることができる。これに
より、照明光学系の全長が短縮されることになる。
【0043】なお、この第3実施例では、光束偏向部材
としてブレーズ化した回折光学素子を用いたが、代わり
に4つの三角プリズム、ミラー等の他の部材を用いて同
様の効果を得ることができる。しかし、図18に示すよ
うな回折光学素子を用いた方が光束偏向部材の一体的な
製作が可能になるので、アライメントが容易でかつ安価
になる。また、+1次回折光、−1次回折光の回折効率
を等しくする回折格子の溝断面形状は上述したデューテ
ィ比1:1の矩形形状に限定されず、左右対称な台形形
状または正弦波形状とすることもできる。ただし、+1
次回折光、−1次回折光の回折効率の合計値が最大にな
るのは、本実施例の矩形形状の場合である。
としてブレーズ化した回折光学素子を用いたが、代わり
に4つの三角プリズム、ミラー等の他の部材を用いて同
様の効果を得ることができる。しかし、図18に示すよ
うな回折光学素子を用いた方が光束偏向部材の一体的な
製作が可能になるので、アライメントが容易でかつ安価
になる。また、+1次回折光、−1次回折光の回折効率
を等しくする回折格子の溝断面形状は上述したデューテ
ィ比1:1の矩形形状に限定されず、左右対称な台形形
状または正弦波形状とすることもできる。ただし、+1
次回折光、−1次回折光の回折効率の合計値が最大にな
るのは、本実施例の矩形形状の場合である。
【0044】さらに、回折光学素子63、73を図20
に示すように1つの回折光学素子としてまとめることも
可能である。その場合、一方の面には直線回折格子63
aを形成し、他方の面には直線回折格子63aと直交す
る方向に直線回折格子73cを形成し、直線回折格子6
3a、73cの断面形状をデューティ比1:1の矩形形
状とし、その深さを+1次回折光および−1次回折光の
回折効率の合計値が最大になるように最適化しておく。
このとき、1枚の回折光学素子で光束分離が行えるので
構成が簡略化され、アライメントも容易になるという利
点がある。
に示すように1つの回折光学素子としてまとめることも
可能である。その場合、一方の面には直線回折格子63
aを形成し、他方の面には直線回折格子63aと直交す
る方向に直線回折格子73cを形成し、直線回折格子6
3a、73cの断面形状をデューティ比1:1の矩形形
状とし、その深さを+1次回折光および−1次回折光の
回折効率の合計値が最大になるように最適化しておく。
このとき、1枚の回折光学素子で光束分離が行えるので
構成が簡略化され、アライメントも容易になるという利
点がある。
【0045】図21は本発明の投影露光装置用照明光学
系の第4実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
4は光束分離部であり、透過型の回折光学素子64およ
び74から成る。回折光学素子64は例えば石英から成
り、図22(a)の平面図、(b)の側面図に示すよう
に、その一方の面には等間隔等ピッチで同心のリングパ
ターン回折格子64aが形成されている。回折格子64
aの断面形状は、1次光に対しブレーズ化されている。
一方、回折光学素子74は例えば石英から成り、図23
(a)の平面図、(b)の側面図に示すように、その回
折面には、回折格子64aからの光束に対応する輪帯状
の領域に等間隔等ピッチで同心のリングパターン回折格
子74aが形成されている。回折格子74aの断面形状
は、1次光に対しブレーズ化されている。ただし、ブレ
ーズ化の方向は回折格子64aとは逆になっている。フ
ライアイレンズ8は、光束分離部54により形成された
光束に対応するように輪帯状に配置されている。また、
開口絞り9には、図24に示すようにフライアイレンズ
8に対応した輪帯状の開口が形成されている。
系の第4実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
4は光束分離部であり、透過型の回折光学素子64およ
び74から成る。回折光学素子64は例えば石英から成
り、図22(a)の平面図、(b)の側面図に示すよう
に、その一方の面には等間隔等ピッチで同心のリングパ
ターン回折格子64aが形成されている。回折格子64
aの断面形状は、1次光に対しブレーズ化されている。
一方、回折光学素子74は例えば石英から成り、図23
(a)の平面図、(b)の側面図に示すように、その回
折面には、回折格子64aからの光束に対応する輪帯状
の領域に等間隔等ピッチで同心のリングパターン回折格
子74aが形成されている。回折格子74aの断面形状
は、1次光に対しブレーズ化されている。ただし、ブレ
ーズ化の方向は回折格子64aとは逆になっている。フ
ライアイレンズ8は、光束分離部54により形成された
光束に対応するように輪帯状に配置されている。また、
開口絞り9には、図24に示すようにフライアイレンズ
8に対応した輪帯状の開口が形成されている。
【0046】上記回折光学素子64、74のようなブレ
ーズ化されたほぼ同心のリングパターン回折格子を製作
する方法としては、従来より公知の方法、例えば特開平
2−1109号公報や特公昭63−21171号公報に
開示されている方法を用いることができる。
ーズ化されたほぼ同心のリングパターン回折格子を製作
する方法としては、従来より公知の方法、例えば特開平
2−1109号公報や特公昭63−21171号公報に
開示されている方法を用いることができる。
【0047】次に、上記第4実施例の照明光束の流れを
図25を用いて説明する。光源部1からほぼ平行な照明
光束14が出射され、回折光学素子64に入射される。
回折光学素子64に入射された照明光束14は、回折光
学素子64、74の近傍の斜視図である図25に示すよ
うに、回折光学素子64の回折格子64aにより輪帯照
明光束15に変換され、輪帯照明光束15は、回折光学
素子74により光軸に対しほぼ平行な方向に変換された
後、フィライアイレンズ8に入射される。このとき、フ
ライアイレンズ8の射出側の端面が2次光源の作用をな
すので、その直後に配置された開口絞り9の輪帯状の開
口を通過した光束は、コンデンサレンズ10を介してレ
チクル11を輪帯照明することになる。
図25を用いて説明する。光源部1からほぼ平行な照明
光束14が出射され、回折光学素子64に入射される。
回折光学素子64に入射された照明光束14は、回折光
学素子64、74の近傍の斜視図である図25に示すよ
うに、回折光学素子64の回折格子64aにより輪帯照
明光束15に変換され、輪帯照明光束15は、回折光学
素子74により光軸に対しほぼ平行な方向に変換された
後、フィライアイレンズ8に入射される。このとき、フ
ライアイレンズ8の射出側の端面が2次光源の作用をな
すので、その直後に配置された開口絞り9の輪帯状の開
口を通過した光束は、コンデンサレンズ10を介してレ
チクル11を輪帯照明することになる。
【0048】この第4実施例においては、光束分離光学
系にブレーズ化した回折光学素子を用いているので、光
源で発生された照明光を効率良く利用することができ、
それによりスループットの向上がもたらされる。また、
光束分離部の回折光学素子の製作が容易であり、回折光
学素子として2枚の平板を配置するだけでよいので、従
来例に比べて構成が簡略化され、アライメントが容易に
なる。
系にブレーズ化した回折光学素子を用いているので、光
源で発生された照明光を効率良く利用することができ、
それによりスループットの向上がもたらされる。また、
光束分離部の回折光学素子の製作が容易であり、回折光
学素子として2枚の平板を配置するだけでよいので、従
来例に比べて構成が簡略化され、アライメントが容易に
なる。
【0049】図26は本発明の投影露光装置用照明光学
系の第5実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
5は光束分離部であり、透過型の回折光学素子65およ
び75から成る。回折光学素子65は、図27(a)の
平面図、(b)の側面図に示すように、その一方の面に
は等間隔等ピッチで同心のリングパターン回折格子65
aが形成されている。回折格子64aの断面形状はデュ
ーティ比1:1の矩形形状になっており、その深さt3
は+1次光および−1次光の回折効率が等しくかつ最大
になるように最適化されている。このとき、t3 =λ/
{2(n−1)}となることは第3実施例と同様であ
る。一方、回折光学素子75の表面には、図28(a)
の平面図、(b)の側面図に示すように、回折格子65
aからの光束に対応する輪帯状の領域に等間隔等ピッチ
で同心のリングパターン回折格子75aが形成されてい
る。回折格子75aの断面形状は、特定の回折次数光、
例えば1次光に対しブレーズ化されている。
系の第5実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
5は光束分離部であり、透過型の回折光学素子65およ
び75から成る。回折光学素子65は、図27(a)の
平面図、(b)の側面図に示すように、その一方の面に
は等間隔等ピッチで同心のリングパターン回折格子65
aが形成されている。回折格子64aの断面形状はデュ
ーティ比1:1の矩形形状になっており、その深さt3
は+1次光および−1次光の回折効率が等しくかつ最大
になるように最適化されている。このとき、t3 =λ/
{2(n−1)}となることは第3実施例と同様であ
る。一方、回折光学素子75の表面には、図28(a)
の平面図、(b)の側面図に示すように、回折格子65
aからの光束に対応する輪帯状の領域に等間隔等ピッチ
で同心のリングパターン回折格子75aが形成されてい
る。回折格子75aの断面形状は、特定の回折次数光、
例えば1次光に対しブレーズ化されている。
【0050】次に、上記第5実施例の照明光束の流れを
図29を用いて説明する。まず、説明の簡明化のため、
光軸を含む平面内について考察する、光源部1からの光
束14は、回折光学素子65に入射される。このとき、
回折光学素子65の回折格子65aは、同心円状のパタ
ーンになっているが、角度方向に微小な領域では直線回
折格子とほぼ等価であると言える。よって、回折光学素
子65に入射された光束は、回折格子65aにより+1
次光、−1次光およびその他の次数光に回折される。上
述したように、+1次光および−1次光に対し回折格子
65aの深さt3 が最適化されているので、入射光束の
内、約40.5%が+1次光に、約40.5%が−1次
光に、残り(約19%)がそれ以外の次数光に分離され
る。+1次光および−1次光は、回折光学素子75の回
折格子75aに入射され、光軸に対しほぼ平行な方向に
変換される。
図29を用いて説明する。まず、説明の簡明化のため、
光軸を含む平面内について考察する、光源部1からの光
束14は、回折光学素子65に入射される。このとき、
回折光学素子65の回折格子65aは、同心円状のパタ
ーンになっているが、角度方向に微小な領域では直線回
折格子とほぼ等価であると言える。よって、回折光学素
子65に入射された光束は、回折格子65aにより+1
次光、−1次光およびその他の次数光に回折される。上
述したように、+1次光および−1次光に対し回折格子
65aの深さt3 が最適化されているので、入射光束の
内、約40.5%が+1次光に、約40.5%が−1次
光に、残り(約19%)がそれ以外の次数光に分離され
る。+1次光および−1次光は、回折光学素子75の回
折格子75aに入射され、光軸に対しほぼ平行な方向に
変換される。
【0051】次に、全体について考察する。上述したよ
うな角度方向に微小な領域について考察すると、回折光
学素子65、75の近傍の斜視図である図29に示すよ
うに、回折格子65aに入射された光束は+1次光およ
び−1次光に分離されることになる。よって、この考え
を全周に展開すると、回折光学素子65に入射された光
束14は回折格子65aにより輪帯状の光束15に変換
されることが分かる。変換された光束15は回折光学素
子75に入射され、回折格子75aにより輪帯状のまま
進行方向を変換される。なお、その後の光束の流れは第
4実施例と同様であるので説明を省略する。
うな角度方向に微小な領域について考察すると、回折光
学素子65、75の近傍の斜視図である図29に示すよ
うに、回折格子65aに入射された光束は+1次光およ
び−1次光に分離されることになる。よって、この考え
を全周に展開すると、回折光学素子65に入射された光
束14は回折格子65aにより輪帯状の光束15に変換
されることが分かる。変換された光束15は回折光学素
子75に入射され、回折格子75aにより輪帯状のまま
進行方向を変換される。なお、その後の光束の流れは第
4実施例と同様であるので説明を省略する。
【0052】この第5実施例は、光束分離光学系にデュ
ーティ比1:1の矩形形状を有する回折光学素子を用い
ているので、製作が容易であるという利点を有してい
る。また、最終的に同一輪帯幅の光束を形成するのであ
れば、光束の径は上記第4実施例の約半分でよいので、
レンズ4を光源に接近させることができ、照明光学系の
全長の短縮が可能になる。
ーティ比1:1の矩形形状を有する回折光学素子を用い
ているので、製作が容易であるという利点を有してい
る。また、最終的に同一輪帯幅の光束を形成するのであ
れば、光束の径は上記第4実施例の約半分でよいので、
レンズ4を光源に接近させることができ、照明光学系の
全長の短縮が可能になる。
【0053】図30は本発明の投影露光装置用照明光学
系の第6実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
6は光束分離部であり、透過型の回折光学素子66およ
び76から成る。なお、上記第4、第5実施例では光源
部1側に面積の小さい回折光学素子を配置し、フライア
イレンズ8側に面積の大きい回折光学素子を配置した
が、この第6実施例では面積の大きい回折光学素子76
を光源部1側に配置し、回折光学素子76、66間にレ
ンズ4が配置されるように変更している。
系の第6実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
6は光束分離部であり、透過型の回折光学素子66およ
び76から成る。なお、上記第4、第5実施例では光源
部1側に面積の小さい回折光学素子を配置し、フライア
イレンズ8側に面積の大きい回折光学素子を配置した
が、この第6実施例では面積の大きい回折光学素子76
を光源部1側に配置し、回折光学素子76、66間にレ
ンズ4が配置されるように変更している。
【0054】回折光学素子66は、図31(a)の平面
図、(b)の側面図に示すように、その一方の面に等間
隔等ピッチで同心のリングパターン回折格子66aが形
成され、その断面形状は、特定の反射回折次数光、例え
ば+1次光に対しブレーズ化されている。一方、回折光
学素子76は例えば石英から成り、図32(a)の平面
図、(b)の側面図に示すように、その一方の表面の輪
帯状の領域には回折格子76aが同心状に形成されてい
る。回折格子76aの断面形状は特定の反射回折次数
光、例えば−1次光に対しブレーズ化されている。さら
に、回折光学素子76の中央付近の領域76bは、回折
光学素子76の位置における照明光束の通過範囲よりも
広めにくり抜かれている。
図、(b)の側面図に示すように、その一方の面に等間
隔等ピッチで同心のリングパターン回折格子66aが形
成され、その断面形状は、特定の反射回折次数光、例え
ば+1次光に対しブレーズ化されている。一方、回折光
学素子76は例えば石英から成り、図32(a)の平面
図、(b)の側面図に示すように、その一方の表面の輪
帯状の領域には回折格子76aが同心状に形成されてい
る。回折格子76aの断面形状は特定の反射回折次数
光、例えば−1次光に対しブレーズ化されている。さら
に、回折光学素子76の中央付近の領域76bは、回折
光学素子76の位置における照明光束の通過範囲よりも
広めにくり抜かれている。
【0055】次に、上記第6実施例の照明光束の流れを
図33を用いて説明する。光源部1によりほぼ平行な照
明光束14が形成され、回折光学素子66に入射され
る。その間、水銀ランプ3より発せられた光束は回折光
学素子76の領域76bを貫通する。回折光学素子66
に入射された照明光束14は、回折光学素子66、76
の近傍の斜視図である図33に示すように、回折光学素
子66の回折格子66aにより反射回折され、輪帯照明
光束15に変換される。その後、輪帯照明光束15は、
回折光学素子76の回折格子76aにより反射回折され
て光軸に対しほぼ平行な方向に変換された後、フィライ
アイレンズ8に入射される。なお、その後の光束の流れ
は第4実施例と同様であるので説明を省略する。
図33を用いて説明する。光源部1によりほぼ平行な照
明光束14が形成され、回折光学素子66に入射され
る。その間、水銀ランプ3より発せられた光束は回折光
学素子76の領域76bを貫通する。回折光学素子66
に入射された照明光束14は、回折光学素子66、76
の近傍の斜視図である図33に示すように、回折光学素
子66の回折格子66aにより反射回折され、輪帯照明
光束15に変換される。その後、輪帯照明光束15は、
回折光学素子76の回折格子76aにより反射回折され
て光軸に対しほぼ平行な方向に変換された後、フィライ
アイレンズ8に入射される。なお、その後の光束の流れ
は第4実施例と同様であるので説明を省略する。
【0056】ところで、この第6実施例は、図34に示
すように光学系を変更することができる。この場合、光
束分離部を反射型の回折光学素子166、167より成
る光束分離部156に変更する。回折光学素子166
は、図35(a)の平面図、(b)の側面図に示すよう
に、その一方の面に等間隔等ピッチで同心のリングパタ
ーン回折格子166aが形成され、その断面形状はデュ
ーティ比1:1の矩形形状になっており、その深さt4
は+1次の反射回折光および−1次の反射回折光の回折
効率が等しくかつ最大になるように最適化されている。
このとき、t4 =λ/4となる。ただし、λは光源の波
長である。一方、回折光学素子176は、図36(a)
の平面図、(b)の側面図に示すように、その一方の面
の輪帯状の領域に等間隔等ピッチで同心にリングパター
ン回折格子176aが形成され、その断面形状は特定の
反射回折次数光、例えば1次光に対しブレーズ化されて
いる。さらに、回折光学素子176の中央部付近の領域
176bには、光源波長に対する図示しない反射防止膜
がコーティングされている。
すように光学系を変更することができる。この場合、光
束分離部を反射型の回折光学素子166、167より成
る光束分離部156に変更する。回折光学素子166
は、図35(a)の平面図、(b)の側面図に示すよう
に、その一方の面に等間隔等ピッチで同心のリングパタ
ーン回折格子166aが形成され、その断面形状はデュ
ーティ比1:1の矩形形状になっており、その深さt4
は+1次の反射回折光および−1次の反射回折光の回折
効率が等しくかつ最大になるように最適化されている。
このとき、t4 =λ/4となる。ただし、λは光源の波
長である。一方、回折光学素子176は、図36(a)
の平面図、(b)の側面図に示すように、その一方の面
の輪帯状の領域に等間隔等ピッチで同心にリングパター
ン回折格子176aが形成され、その断面形状は特定の
反射回折次数光、例えば1次光に対しブレーズ化されて
いる。さらに、回折光学素子176の中央部付近の領域
176bには、光源波長に対する図示しない反射防止膜
がコーティングされている。
【0057】上記図34の構成の場合、照明光束の流れ
は以下のようになる。すなわち、上記と同様にして回折
光学素子166に入射された照明光束14は、回折光学
素子166の回折格子166aにより反射回折され、反
射回折された+1次光および−1次光により輪帯照明光
束15が形成される。この場合の回折格子166aの作
用は、透過型と反射型の相違点を除き基本的には第5実
施例と同様である。その後、輪帯照明光束15は回折光
学素子176に入射されて反射回折される。反射回折さ
れた輪帯照明光束15は光軸に対しほぼ平行に変換さ
れ、フライアイレンズ8に入射される。なお、その後の
光束の流れは第4実施例と同様であるので説明を省略す
る。
は以下のようになる。すなわち、上記と同様にして回折
光学素子166に入射された照明光束14は、回折光学
素子166の回折格子166aにより反射回折され、反
射回折された+1次光および−1次光により輪帯照明光
束15が形成される。この場合の回折格子166aの作
用は、透過型と反射型の相違点を除き基本的には第5実
施例と同様である。その後、輪帯照明光束15は回折光
学素子176に入射されて反射回折される。反射回折さ
れた輪帯照明光束15は光軸に対しほぼ平行に変換さ
れ、フライアイレンズ8に入射される。なお、その後の
光束の流れは第4実施例と同様であるので説明を省略す
る。
【0058】この第6実施例では、光束分離光学系に2
枚の反射型回折光学素子を用いて光路を折り返している
ので、投影露光装置の光軸方向の長さを短縮することが
できる。
枚の反射型回折光学素子を用いて光路を折り返している
ので、投影露光装置の光軸方向の長さを短縮することが
できる。
【0059】なお、この第6実施例において、レンズ4
を設ける代わりに図37に示すように回折光学素子76
の中央部にレンズ4と同等の機能を有する透過型の回折
格子4aを設けて、レンズ4の機能を回折光学素子72
に付与してレンズ4を回折光学素子72と一体化するこ
とができる。その場合、照明光学系の構成は図38に示
すようになり、部品点数の削減が可能になるとともにア
ライメントが容易になる。
を設ける代わりに図37に示すように回折光学素子76
の中央部にレンズ4と同等の機能を有する透過型の回折
格子4aを設けて、レンズ4の機能を回折光学素子72
に付与してレンズ4を回折光学素子72と一体化するこ
とができる。その場合、照明光学系の構成は図38に示
すようになり、部品点数の削減が可能になるとともにア
ライメントが容易になる。
【0060】図39は本発明の投影露光装置用照明光学
系の第7実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
7は光束分離部であり、透過型の回折光学素子67およ
び光束偏向部材16から成る。回折光学素子67は例え
ば石英から成り、図40(a)の平面図、(b)、
(c)の側面図に示すように、その一方の面に回折格子
67aが形成されている。回折格子67aは、方眼紙の
ように縦横に等間隔の直線により区画された多数の正方
形領域において図40で斜線を付けた正方形の部分が他
の正方形の部分よりも高さtS だけ高くなる構造を有
している。縦横に延在する等間隔の直線と平行な方向で
見ると、その断面形状はデューティ比1:1の矩形形状
になっており、その深さtS は+1次回折光および−
1次回折光の回折効率の合計値が最大になるように最適
化されている。
系の第7実施例の構成を示す図であり、第1実施例と同
一の部分には同一符号を付けて説明を省略する。図中5
7は光束分離部であり、透過型の回折光学素子67およ
び光束偏向部材16から成る。回折光学素子67は例え
ば石英から成り、図40(a)の平面図、(b)、
(c)の側面図に示すように、その一方の面に回折格子
67aが形成されている。回折格子67aは、方眼紙の
ように縦横に等間隔の直線により区画された多数の正方
形領域において図40で斜線を付けた正方形の部分が他
の正方形の部分よりも高さtS だけ高くなる構造を有
している。縦横に延在する等間隔の直線と平行な方向で
見ると、その断面形状はデューティ比1:1の矩形形状
になっており、その深さtS は+1次回折光および−
1次回折光の回折効率の合計値が最大になるように最適
化されている。
【0061】光束偏向部材16は例えば石英から成り、
先に説明した図18に示すように、その一方の面には、
回折光学素子67からの+1次光、−1次光に対応す
る、互いに分離された4つの領域に、等間隔の直線回折
格子16aが形成されており、直線回折格子16aの断
面形状は、特定の回折次数光、例えば1次光に対しブレ
ーズ化されている。
先に説明した図18に示すように、その一方の面には、
回折光学素子67からの+1次光、−1次光に対応す
る、互いに分離された4つの領域に、等間隔の直線回折
格子16aが形成されており、直線回折格子16aの断
面形状は、特定の回折次数光、例えば1次光に対しブレ
ーズ化されている。
【0062】次に、上記第7実施例の照明光束の流れを
説明する。回折光学素子67に入射された光束は回折格
子67aにより回折され、図40(a)のx方向につい
て考察すると、+1次光、−1次光およびその他の次数
光に分離され、y方向についても同様に+1次光、−1
次光およびその他の次数光に分離される。これらの内、
x,y両方向の+1次光、−1次光の合計4つの光束1
5が夫々、光束偏向部材16に形成された4箇所の直線
回折格子16aに入射される。直線回折格子16aに入
射された光束15は、光軸に対しほぼ平行な方向に変換
される。
説明する。回折光学素子67に入射された光束は回折格
子67aにより回折され、図40(a)のx方向につい
て考察すると、+1次光、−1次光およびその他の次数
光に分離され、y方向についても同様に+1次光、−1
次光およびその他の次数光に分離される。これらの内、
x,y両方向の+1次光、−1次光の合計4つの光束1
5が夫々、光束偏向部材16に形成された4箇所の直線
回折格子16aに入射される。直線回折格子16aに入
射された光束15は、光軸に対しほぼ平行な方向に変換
される。
【0063】この第7実施例においては、光束分離光学
系に断面がデューティ比1:1の矩形形状を有する回折
光学素子を用いているためブレーズ化する必要がなく、
容易に製作し得るという利点を有している。よって、回
折光学素子67を製作する方法として、従来より公知の
方法、例えばフォトリソグラフィ技術およびドライエッ
チング技術により矩形形状を製作する方法を用いること
ができる。また、回折光学素子67により光束の径が変
わることはないので、最終的に同一の径の4本の光束を
形成するのであれば、照明光束が4つに波面分割される
第1実施例に比べ、光束14の径を半分にすることがで
き、レンズ4を光源に接近させることができる。これに
より、照明光学系の全長が短縮されることになる。ま
た、この第7実施例においては、結果的に2つの回折面
を1つにまとめたことになるので、上記と同様に+1次
光、−1次光を利用する第3実施例と比較すると、回折
光学素子を製作する際に、製作行程が短縮される利点が
ある。
系に断面がデューティ比1:1の矩形形状を有する回折
光学素子を用いているためブレーズ化する必要がなく、
容易に製作し得るという利点を有している。よって、回
折光学素子67を製作する方法として、従来より公知の
方法、例えばフォトリソグラフィ技術およびドライエッ
チング技術により矩形形状を製作する方法を用いること
ができる。また、回折光学素子67により光束の径が変
わることはないので、最終的に同一の径の4本の光束を
形成するのであれば、照明光束が4つに波面分割される
第1実施例に比べ、光束14の径を半分にすることがで
き、レンズ4を光源に接近させることができる。これに
より、照明光学系の全長が短縮されることになる。ま
た、この第7実施例においては、結果的に2つの回折面
を1つにまとめたことになるので、上記と同様に+1次
光、−1次光を利用する第3実施例と比較すると、回折
光学素子を製作する際に、製作行程が短縮される利点が
ある。
【0064】なお、この第7実施例では、光束偏向部材
としてブレーズ化した回折光学素子を用いたが、代わり
に4つの三角プリズム、ミラー等の他の部材を用いて同
様の効果を得ることができる。しかし、図18に示すよ
うな回折光学素子を用いた方が光束偏向部材の一体的な
製作が可能になるので、アライメントが容易でかつ安価
になる。
としてブレーズ化した回折光学素子を用いたが、代わり
に4つの三角プリズム、ミラー等の他の部材を用いて同
様の効果を得ることができる。しかし、図18に示すよ
うな回折光学素子を用いた方が光束偏向部材の一体的な
製作が可能になるので、アライメントが容易でかつ安価
になる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、照
明光束を4つに分離したり、輪帯状に変換するために、
回折光学素子を用いているので、構成が簡略化され、機
械的な信頼性が向上する。また、回折格子の製作には公
知の方法を用いることができるので、実現が容易であ
る。さらに、照明光束を高い効率で利用することがで
き、光源光の利用効率が高まる利点を有している。
明光束を4つに分離したり、輪帯状に変換するために、
回折光学素子を用いているので、構成が簡略化され、機
械的な信頼性が向上する。また、回折格子の製作には公
知の方法を用いることができるので、実現が容易であ
る。さらに、照明光束を高い効率で利用することがで
き、光源光の利用効率が高まる利点を有している。
【図1】本発明の投影露光装置用照明光学系の第1実施
例の構成を示す図である。
例の構成を示す図である。
【図2】(a)、(b)、(c)は夫々、回折光学素子
61を示す平面図、側面図、A部詳細図である。
61を示す平面図、側面図、A部詳細図である。
【図3】回折光学素子71を示す平面図、側面図であ
る。
る。
【図4】回折光学素子61、71の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図5】回折光学素子61、71の製作方法を説明する
ための図である。
ための図である。
【図6】(a)、(b)は回折光学素子61、71の他
の構成例を示す図である。
の構成例を示す図である。
【図7】(a)、(b)は回折光学素子61、71の他
の構成例を示す図である。
の構成例を示す図である。
【図8】回折光学素子61、71の他の構成例を示す図
である。
である。
【図9】本発明の投影露光装置用照明光学系の第2実施
例の構成を示す図である。
例の構成を示す図である。
【図10】(a)、(b)、(c)は夫々、回折光学素
子62を示す平面図、側面図、B部詳細図である。
子62を示す平面図、側面図、B部詳細図である。
【図11】回折光学素子72を示す平面図である。
【図12】回折光学素子62、72の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図13】回折光学素子72の他の構成例を示す図であ
る。
る。
【図14】図13に対応する投影露光装置用照明光学系
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図15】本発明の投影露光装置用照明光学系の第3実
施例の構成を示す図である。
施例の構成を示す図である。
【図16】(a)、(b)は夫々、回折光学素子63を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図17】(a)、(b)は夫々、回折光学素子73を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図18】光束偏向部材16を示す平面図である。
【図19】回折光学素子63、73の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図20】回折光学素子63、73の他の構成例を示す
図である。
図である。
【図21】本発明の投影露光装置用照明光学系の第4実
施例の構成を示す図である。
施例の構成を示す図である。
【図22】(a)、(b)は夫々、回折光学素子64を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図23】(a)、(b)は夫々、回折光学素子74を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図24】開口絞り9を示す平面図である。
【図25】回折光学素子64、74の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図26】本発明の投影露光装置用照明光学系の第5実
施例の構成を示す図である。
施例の構成を示す図である。
【図27】(a)、(b)は夫々、回折光学素子65を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図28】(a)、(b)は夫々、回折光学素子75を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図29】回折光学素子65、75の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図30】本発明の投影露光装置用照明光学系の第6実
施例の構成を示す図である。
施例の構成を示す図である。
【図31】(a)、(b)は夫々、回折光学素子66を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図32】(a)、(b)は夫々、回折光学素子76を
示す平面図、側面図である。
示す平面図、側面図である。
【図33】回折光学素子66、76の近傍の斜視図であ
る。
る。
【図34】第6実施例の投影露光装置用照明光学系の他
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図35】(a)、(b)は夫々、回折光学素子166
を示す平面図、側面図である。
を示す平面図、側面図である。
【図36】(a)、(b)は夫々、回折光学素子176
を示す平面図、側面図である。
を示す平面図、側面図である。
【図37】回折光学素子76の他の構成例を示す図であ
る。
る。
【図38】図37に対応する投影露光装置用照明光学系
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図39】本発明の投影露光装置用照明光学系の第7実
施例の構成を示す図である。
施例の構成を示す図である。
【図40】(a)、(b)および(c)は夫々、回折光
学素子67を示す平面図および側面図である。
学素子67を示す平面図および側面図である。
【図41】 回折光学素子67の作用を示す平面図であ
る。
る。
【図42】従来技術を説明するための図である。
【図43】従来技術を説明するための図である。
【図44】従来技術を説明するための図である。
【図45】従来技術を説明するための図である。
1 光源部
2 楕円鏡
3 水銀ランプ
4 レンズ
8 フライアイレンズ
9 開口絞り
10 コンデンサレンズ
11 レチクル
12 結像投影系
13 ウエハ
51 光束分離部
61 回折光学素子
61a 直線回折格子
71 回折光学素子
71a 直線回折格子
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平4−225514(JP,A)
特開 平5−188577(JP,A)
特開 平5−326366(JP,A)
特開 昭62−294202(JP,A)
特開 平6−310396(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/027
G02B 27/42
G03F 7/20 521
Claims (9)
- 【請求項1】 光源からの光束を分離する光束分離光学
系と、該光束分離光学系により分離された光束をレチク
ル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置用
照明光学系において、 前記光束分離光学系が、前記光源からの光束を4つに分
離する回折格子パターンを有する第1の回折光学手段
と、 前記第1の回折光学手段により生じた4つの光束に対応
する位置に配置され、回折格子パターンを有する第2の
回折光学手段とを具えることを特徴とする投影露光装置
用照明光学系。 - 【請求項2】 前記第1の回折光学手段の回折格子パタ
ーンは直線格子パターンであって、該直線格子パターン
は境界をほぼ十字型になすように配されるとともにほぼ
等間隔の格子ピッチを有する4つの直線格子パターンで
あり、互いに隣合う直線格子パターンの格子方向がほぼ
直交するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の
投影露光装置用照明光学系。 - 【請求項3】 前記第1の回折光学手段は、m1 、m
2 、m3 を任意の自然数としたとき、+m1 次回折
光および−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる
溝断面形状の直線格子パターンを有する第1の回折光学
面と、 前記第1の回折光学面から光軸方向に離間して配されて
前記第1の回折光学面による前記+m1 次回折光を入
射される領域であって、+m2 次回折光および−m2
次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ
前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方
向の直線格子パターンを有する第1の回折領域と、前記
第1の回折光学面による前記−m1 次回折光を入射さ
れる領域であって、+m3 次回折光および−m3 次回
折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前記
第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向の
直線格子パターンを有する第2の回折領域とを具える第
2の回折光学面との2つの回折光学面を具備して成るこ
とを特徴とする、請求項1記載の投影露光装置用照明光
学系。 - 【請求項4】 前記第1の回折光学手段は、深さを異な
らせたほぼ正方形の領域を互い違いに市松模様に配され
た回折光学素子を有することを特徴とする、請求項1記
載の投影露光装置用照明光学系。 - 【請求項5】 光源からの光束を輪帯光束に変換する光
束分離光学系と、該光束分離光学系により変換された輪
帯光束をレチクル上へ導くコンデンサ光学系とを有する
投影露光装置用照明光学系において、 前記光束分離光学系が、同心リング格子パターンを有す
る回折光学手段を具えることを特徴とする投影露光装置
用照明光学系。 - 【請求項6】 前記回折光学手段の前記同心リング格子
パターンは、格子ピッチがほぼ等間隔であるとともに前
記回折光学手段に入射される前記光源からの光束の波長
に対し溝断面形状がブレーズ化されていることを特徴と
する、請求項5記載の投影露光装置用照明光学系。 - 【請求項7】 前記回折光学手段は、m1 を任意の自
然数としたとき、前記同心リング格子パターンの格子ピ
ッチがほぼ等間隔であるとともに+m1 次回折光およ
び−m1 次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面
形状の回折光学素子を有することを特徴とする、請求項
5記載の投影露光装置用照明光学系。 - 【請求項8】 光源からの光束を分離する光束分離光学
系と、該光束分離光学系により分離された光束をレチク
ル上へ導くコンデンサ光学系とを有する投影露光装置用
照明光学系において、 前記光束分離光学系が、前記光源からの光束を4つに分
離する直線格子パターンを有する回折光学手段を具え、 前記回折光学手段は、m1 、m2 、m3 を任意の自
然数としたとき、+m1 次回折光および−m1 次回折
光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状の直線格子パ
ターンを有する第1の回折光学面と、 前記第1の回折光学面から光軸方向に離間して配されて
前記第1の回折光学面による前記+m1 次回折光を入
射される領域であって、+m2 次回折光および−m2
次回折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ
前記第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方
向の直線格子パターンを有する第1の回折領域と、前記
第1の回折光学面による前記−m1 次回折光を入射さ
れる領域であって、+m3 次回折光および−m3 次回
折光の回折効率がほぼ等しくなる溝断面形状でかつ前記
第1の回折光学面の格子方向とほぼ直交する格子方向の
直線格子パターンを有する第2の回折領域とを具える第
2の回折光学面との2つの回折光学面を具備して成るこ
とを特徴とする、投影露光装置用照明光学系。 - 【請求項9】 前記第1の回折光学手段および前記第2
の回折光学手段の回折格子パターンは、断面形状がブレ
ーズ形状または該ブレーズ形状を階段形状に近似した形
状であることを特徴とする、請求項1記載の投影露光装
置用照明光学系。
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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-
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- 1994-03-23 JP JP05160994A patent/JP3415251B2/ja not_active Expired - Fee Related
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