JP3412363B2 - 車輌の車体速度推定装置及び車輪の自由回転速度推定装置 - Google Patents
車輌の車体速度推定装置及び車輪の自由回転速度推定装置Info
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Description
速度及び車輪の自由回転速度を推定する装置に係る。
記載されている如く、車輌の制動時にμ−S特性の直線
の範囲内にある特定の車輪の検出車輪速度及びヨーレー
ト等から車輌の特定の位置の速度を求め、これを車体速
度とする技術は従来より知られており、またかくして演
算された車体速度及びヨーレート等から各輪の自由回転
速度(制動されていない状態に於ける回転速度)を求め
る技術も従来より知られている。
度を検出し単純にそれらの車輪速度の平均値として車体
速度を演算する場合に比して車体速度及び各輪の自由回
転速度を正確に求めることができ、これによりこれらの
速度に基づく車輌の制御を良好に実行することができ
る。
ては、特定の車輪がμ−S特性の直線の範囲内にあるか
否かを確認しなければならず、また車輪がμ−S特性の
直線の範囲内にない場合にはその車輪の制動圧が減圧さ
れなければならず、そのため所望の制動力制御に支障を
来す虞れがある。
問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題
は、制動力の制御が実行されているか否かに応じて車体
速度演算の基礎となる速度に重み付けしたり、車輌の加
速状態に応じて車体速度演算の基礎となる速度を適宜に
選定することにより、車輪がμ−S特性の直線の範囲内
にあるか否かに拘らず車輌の車体速度及び車輪の自由回
転速度を高精度に推定することである。
は、本発明によれば、必要に応じて車輪の制動力を制御
する制動力制御装置を備えた車輌の車体速度推定装置に
して、各輪の車輪速度Vwiを検出する手段と、車輌の旋
回状態を表すパラメータを検出する手段と、前記車輪速
度Vwi及び前記パラメータに基づき各輪について車輌の
特定の位置の前後速度Vriを演算する前後速度演算手段
と、前記制動力制御装置による制動力の制御が実行され
ているか否かに基づいて各輪について前記前後速度Vri
の重みWiを演算する手段と、前記前後速度Vri及び前
記重みWi に基づき車体速度Vx を演算する手段とを有
することを特徴とする車輌の車体速度推定装置(請求項
1の構成)、又は必要に応じて車輪の制動力を制御する
制動力制御装置を備えた車輌の車体速度推定装置にし
て、各輪の車輪速度Vwiを検出する手段と、車輌の旋回
状態を表すパラメータを検出する手段と、各輪の動荷重
半径の変化を検出する手段と、前記車輪速度Vwi、前記
パラメータ及び前記動荷重半径の変化に基づき各輪につ
いて車輌の特定の位置の前後速度Vriを演算する前後速
度演算手段と、車輌の加速状態を検出する手段と、前記
前後速度Vriの何れか一つを選定する選定手段と、前記
選定手段により選定された前後速度に基づき車体速度V
xを演算する手段とを有し、前記選定手段は車輌が加速
状態にあるときには加速スリップが最も小さい車輪につ
いて演算された前後速度Vriを選定することを特徴とす
る車輌の車体速度推定装置(請求項2の構成)によって
達成される。
Vwi及び車輌の旋回状態を表すパラメータに基づき各輪
について車輌の特定の位置の前後速度Vriが演算され、
制動力制御装置による制動力の制御が実行されているか
否かに基づいて、換言すれば車体速度演算の基礎とし得
る信頼性の度合に応じて各輪について前後速度Vriの重
みWi が演算され、前後速度Vri及び重みWi に基づき
車体速度Vx が演算されるので、制動力制御装置により
車輪の制動力が制御されている場合にも車輌の車体速度
が正確に推定される。
速度Vwi、車輌の旋回状態を表すパラメータ及び各輪の
動荷重半径の変化に基づき各輪について車輌の特定の位
置の前後速度Vriが演算され、前後速度Vriの何れか一
つが車体速度Vx として選定され、特に車輌が加速状態
にあるときには加速スリップが最も小さい車輪について
演算された前後速度Vriが選定されるので、車輌の旋回
や加減速時にもこれらに起因する荷重移動による車輪の
動荷重半径の変化の影響を受けることなく前後速度Vri
が求められ、また車輌が加速状態にあるか否かが考慮さ
れることなく前後速度Vriが選択される場合に比して車
輌の車体速度が正確に推定される。
いては車輌の速度として車輌の重心に於ける速度の重要
性が高く、車輌の他の位置に於ける速度は車輌の重心に
於ける速度が判れば比較的容易に求められる。従って上
述の請求項1又は2の構成に於いて、前記前後速度Vri
は車輌の重心位置の前後速度として演算されるよう構成
される。
の相違等に起因して各輪の静止状態に於ける半径が標準
状態とは大きく異なる場合には、車体速度や各輪の自由
回転速度を正確に演算することができない。従って上述
の請求項2の構成に於いて、車輌の静止状態に於ける各
輪の半径についての静的補正係数を求める手段を有し、
前記前後速度演算手段は前記車輪速度Vwi、前記パラメ
ータ、前記動荷重半径の変化及び前記静的補正係数に基
づき前記前後速度Vriを演算するよう構成される。
プを制御する制動力制御装置が搭載された車輌に於いて
は制動力制御装置により各輪の制動力が必要に応じて制
御される。従って上述の請求項1の構成に於ける制動力
制御装置による制動力の制御が実行されているか否かは
制動力制御装置よりの情報に基づき判定される。
発明の幾つかの実施形態について詳細に説明する。
動を安定化させる挙動制御装置が搭載された車輌に適用
された本発明による推定装置の第一の実施形態を示す概
略構成図(A)及びブロック線図(B)である。
輪10fl、右後輪10rr、左後輪10rlにはそれぞれ対
応する車輪の車輪速Vwi(i=fr、fl、rr、rl)を周速
として検出する車輪速度センサ12fr、12fl、12r
r、12rlが設けられており、車輪速度Vwiを示す信号
は推定装置14へ入力されるようになっている。また推
定装置14には操舵角センサ16より操舵角θを示す信
号、実質的に車輌の重心に設けられた前後加速度センサ
18より車体の前後加速度Gx を示す信号、横加速度セ
ンサ20より車体の横加速度Gy を示す信号、ヨーレー
トセンサ22より車輌のヨーレートγを示す信号が入力
されるようになっている。尚前後加速度センサ18は車
輌の前進方向を正として前後加速度を検出し、横加速度
センサ20等は車輌の左旋回方向を正として横加速度等
を検出するようになっている。
置14は中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリ
メモリ(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RA
M)と、入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性
のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のも
のであり、上述の種々のセンサにより検出されたパラメ
ータに基づき後述の推定ルーチンに従って種々の演算を
行うことにより、車輌の車体速度Vb 及び車輪の自由回
転速度Vriを演算し、各輪の制動力を制御し車輌の旋回
挙動を安定化させる挙動制御装置24へ車体速度Vb 及
び自由回転速度Vriを示す信号を出力するようになって
いる。
ば15km/hの如き基準値Vc 以上のときには、車体速度
Vb 及び自由回転速度Vri等に基づき車輌の旋回挙動を
推定し、旋回挙動がスピン状態にあるときには旋回外輪
に制動力を付与して車輌にアンチスピンモーメントを与
えることにより車輌の挙動を安定化し、旋回挙動がドリ
フトアウト状態にあるときには左右後輪に制動力を付与
して車輌を減速すると共に後輪の横力を低減して車輌に
旋回補助モーメントを与えることにより車輌の挙動を安
定化するようになっている。
トを参照して第一の実施形態に於ける車体速度及び車輪
の自由回転速度の推定演算ルーチンの概要について説明
する。尚図2及び図3に示されたフローチャートによる
推定演算は図には示されていないイグニッションスイッ
チの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行さ
れる。
12fl〜12rrにより検出された車輪速Vwiを示す信号
等の読込みが行われ、ステップ20に於いてはTをトレ
ッドとして下記の数1に従ってヨーレートによる車輪位
置に於ける速度と車輌の重心位置に於ける速度との速度
差Vyrが演算される。
グギア比として下記の数2に従って前輪の舵角δが演算
される。
しHを車輌の重心高さとしLをホイールベースとして下
記の数3に従って前後加速度Gx による各輪の荷重移動
量ΔWgxが演算される。
れぞれ前輪側及び後輪側のロール剛性配分として下記の
数4に従って横加速度Gy による前輪及び後輪の荷重移
動量ΔWgyf 及びΔWgyr が演算される。
しRt をタイヤ半径として下記の数5に従って荷重移動
に起因する各輪のタイヤ半径の動的補正係数Kdiが演算
される。
/K/Rt Kdfl =1+{−ΔWgx−ΔWgyf }*9.8/K/R
t Kdrr =1+{ΔWgx+ΔWgyf }*9.8/K/Rt Kdrl =1+{ΔWgx−ΔWgyf }*9.8/K/Rt
て各輪についての車輌の重心に於ける車体の前後速度V
riが演算される。
Gx が正であるか否かの判別、即ち車輌が加速状態にあ
るか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには
ステップ90に於いて車体の前後速度Vriのうちの最小
値が前後速度Vwsとし選定され、否定判別が行われたと
きにはステップ100に於いて車体の前後速度Vriのう
ち最大値が前後速度Vwsとして選定される。
ル前のステップ110に於いて求められた車体速度と
し、α1 及びα2 をそれぞれ正の定数として下記の数7
に従って車体速度Vx が演算される。尚下記の数7に於
いて、MEDはカッコ内の三つの数値の中間値を選択す
ることを意味する。
挙動制御の基準値Vc 未満であるか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ140へ進
み、肯定判別が行われたときにはステップ130に於い
て車体速度Vx が各輪の自由回転速度Vbiの演算の基準
速度Vwsb に選定される。
4によりスピンを低減すべく旋回外側輪のみが制動され
ているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたとき
にはステップ150に於いて旋回内輪側前輪の車体速度
Vriが基準速度Vwsb に選定され、否定判別が行われた
ときにはステップ160へ進む。ステップ160に於い
ては挙動制御装置24によりドリフトアウトを低減すべ
く後輪のみが制動されているか否かの判別が行われ、否
定判別が行われたときにはステップ130へ進み、肯定
判別が行われたときにはステップ170に於いて前輪の
車体速度Vfr及びVrfl のうち大きい方の値が基準速度
Vwsb に選定される。
0、150又は170に於いて選定された基準速度Vws
b に基づき下記の数8に従って各輪の自由回転速度Vbi
が演算される。尚下記の数8に於いてMAXはカッコ内
の二つの数値のうち大きい方の値を選択することを意味
する。
Kdfr ,0] Vbfl =MAX[(Vwsb −Vyr)* cosδ*Kdfl ,
0] Vbrr =MAX[(Vwsb +Vyr)*Kdrr ,0] Vbrl =MAX[(Vwsb −Vyr)*Kdrl ,0]
プ110及び180に於いて演算された車体速度Vx 及
び車輪の自由回転速度Vbiを示す信号が挙動制御装置2
4へ出力される。
ップ20に於いてヨーレートによる車輪位置に於ける速
度と車輌の重心位置に於ける速度との速度差Vyrが演算
され、ステップ30に於いて前輪の舵角δが演算され、
ステップ40に於いて前後加速度Gx による各輪の荷重
移動量ΔWgxが演算され、ステップ50に於いて横加速
度Gy による前輪及び後輪の荷重移動量ΔWgyf 及びΔ
Wgyr が演算され、ステップ60に於いて荷重移動に起
因する各輪のタイヤ半径の動的補正係数Kdiが演算さ
れ、ステップ70に於いて各輪の車輪速度Vwi及び車輌
の旋回状態を表すパラメータに基づき各輪についての車
輌の重心に於ける車体の前後速度Vriが演算される。
態にあるか否かの判別が行われ、車輌が加速状態にある
ときにはステップ90及び110に於いて加速スリップ
が0又は最も小さい車輪について演算された車体の前後
速度が選定されると共に該前後速度に基づき車体速度V
x が求められ、車輌が加速状態にないときにはステップ
100及び110に於いて減速スリップが0又は最も小
さい車輪について演算された車体の前後速度が選定され
ると共に該前後速度に基づき車体速度Vx が求められ
る。
が加速状態にある場合には加速スリップしていない車輪
或いは加速スリップが最も小さい車輪について演算され
た前後速度Vriが選定され該前後速度に基づき車体速度
が演算されるので、車輌が加速状態にある場合にも車輌
の車体速度を正確に推定することができる。
0〜60に於いて荷重移動に起因する各輪のタイヤ半径
の動的補正係数Kdiが演算され、ステップ70に於ける
車体の前後速度Vriの演算に於いて動的補正係数Kdiが
考慮されるので、荷重移動に起因する各輪のタイヤ半径
の変化が考慮されない場合に比して車輌の重心に於ける
車体の前後速度Vriを正確に演算し、これにより車体速
度Vx を正確に推定することができる。
20、140、160に於いて車輌が挙動制御されてい
るか否かの判別が行われ、その判別結果に基づき挙動制
御による制動力制御の影響のない車輪速度Vri又は車体
速度Vx に基づき各輪の自由回転速度Vbiが演算される
ので、車輪が挙動制御装置により制動力が制御される状
態にある場合にも各輪の自由回転速度を正確に推定する
ことができる。
動を安定化させる挙動制御装置及び各輪の制動力をロッ
クしないよう制御するABS装置が搭載された車輌に適
用された本発明による推定装置の第二の実施形態を示す
概略構成図(A)及びブロック線図(B)である。
施形態に於ける推定装置と同様種々のセンサにより検出
されたパラメータに基づき後述の推定ルーチンに従って
種々の演算を行うことにより、車輌の車体速度Vb 及び
車輪の自由回転速度Vbiを演算し、挙動制御装置24へ
車体速度Vb 及び自由回転速度Vbiを示す信号を出力す
るだけでなく、各輪の制動力をロックしないよう制御す
るABS装置26にも車体速度Vb 及び自由回転速度V
biを示す信号を出力するようになっている。
して第二の実施形態に於ける車体速度及び車輪の自由回
転速度の推定演算ルーチンの概要について説明する。尚
図5に示されたフローチャートによる推定演算も図には
示されていないイグニッションスイッチの閉成により開
始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
サ12fl〜12rrにより検出された車輪速Vwiを示す信
号等の読込みが行われ、ステップ220に於いては上記
数2に従って前輪の舵角δが演算され、またAをアッカ
ーマン率としTをトレッドとしHを車輌の重心高さとし
て下記の数9に従って左前輪及び右前輪の舵角δl 及び
δr が演算される。
て前後加速度Gx による各輪の荷重移動量ΔWgxが演算
され、ステップ240に於いては上記数4に従って横加
速度Gy による前輪及び後輪の荷重移動量ΔWgyf 及び
ΔWgyr が演算され、ステップ250に於いては上記数
5に従って荷重移動に起因する各輪のタイヤ半径の動的
補正係数Kdiが演算される。
後述のステップ280に於いて演算される車体車速Vx
及びヨーレートγの積Vx *γとの偏差Gy −Vx *γ
として横加速度の偏差、即ち車輌の横すべり加速度Vyd
が演算され、この横加速度の偏差Vydが積分されること
により車体の横すべり速度Vy が演算され、また車体速
度Vx に対する車体の横すべり速度Vy の比Vy /Vx
として車輌の重心に於ける車体のスリップ角βが演算さ
れる。
輪の車軸との間の距離として下記の数10に従って各輪
についての車輌の重心に於ける車体速度Vriが演算され
る。尚数10に於いてKsiは後述の図6に示されたルー
チンにより演算される各輪のタイヤ半径の静的補正係数
である。
2)*γ*cos δr −Lf *γ*sin δr }/cos (β
−δr ) Vrfl ={Ksfl *Kdfl *Vwfl +(T/2)*γ*
cos δl −Lf *γ*sin δl }/cos (β−δl ) Vrrr ={Ksrr *Kdrr *Vwrr +(T/2)*γ}
/cos β Vrrl ={Ksrl *Kdrl *Vwrl +(T/2)*γ}
/cos β
ルーチンにより演算される各輪の重みWi 及び各輪につ
いての車体速度Vriに基づき下記の数11に従って車体
速度Vx が演算される。
*Vrrr +Wrl*Vrrl )/(Wfr+Wfl+Wrr+Wr
l)
基づき下記の数12に従って各輪の自由回転速度Vbiが
演算される。
2)*γ*cos δr+Lf *γ*sin δr Vbfl =Vx *cos (β−δl )+(T/2)*γ*co
s δl−Lf *γ*sin δr Vbrr =Vx *cos β−(T/2)*γ Vbrl =Vx *cos β+(T/2)*γ
プ280及び290に於いて演算された車体速度Vx 及
び各輪の自由回転速度Vbiを示す信号が挙動制御装置2
4及びABS装置26へ出力される。
して各輪の重みWi 及び各輪のタイヤ半径の静的補正係
数Ksiを演算するルーチンについて説明する。尚図6に
示されたルーチンも所定時間毎に繰り返し実行され、ま
たステップ410〜450は例えば右前輪、左前輪、右
後輪、左後輪の順に時系列的に各輪について実行され
る。
挙動制御装置24による挙動制御中であるか否かの判
別、即ち挙動制御のための制動力制御が実行されている
か否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはス
テップ430へ進み、肯定判別が行われたときにはステ
ップ420に於いて重みWi がRvsc に設定される。
S制御中であるか否かの判別、即ちABS装置26によ
る制動力制御が実行されているか否かの判別が行われ、
肯定判別が行われたときにはステップ440に於いて重
みWi がRabs に設定され、否定判別が行われたときに
はステップ450に於いて重みWi がRnor に設定され
る。尚Rvsc 、Rabs 、Rnor は下記の数13を満たす
定数である。
それぞれ前輪及び後輪についての係数(正の定数)とし
て下記の数14に従って各輪の重みWi が演算される。
尚係数Rf 及びRr は車輌が後輪駆動車の場合にはRf
>Rr であり、前輪駆動車の場合にはRf <Rr であ
る。
従って各輪のタイヤ半径の静的補正係数Ksiが演算され
る。尚Rはフィルタ係数であり、Ts をサンプリングタ
イムとしTr を数秒程度の正の定数としてTs /Tr で
ある。またVbiはステップ290に於いて演算される各
輪の自由回転速度であり、このルーチンが最初に実行さ
れるときには静的補正係数Ksiは1に設定される。
ップ220に於いて前輪の舵角δr及びδl が演算さ
れ、ステップ230に於いて前後加速度Gx による各輪
の荷重移動量ΔWgxが演算され、ステップ240に於い
て横加速度Gy による前輪及び後輪の荷重移動量ΔWgy
f 及びΔWgyr が演算され、ステップ250に於いて荷
重移動に起因する各輪のタイヤ半径の動的補正係数Kdi
が演算され、ステップ260に於いて車体のスリップ角
βが演算され、ステップ270に於いて各輪の車輪速度
Vwi及び車輌の旋回状態を表すパラメータに基づき各輪
についての車輌の重心に於ける車体の前後速度Vriが演
算される。
輪の制動状態に応じて重みWi が演算され、ステップ2
80に於いて車体の前後速度Vri及び重みWi に基づき
車体速度Vx が演算され、その車体速度Vx に基づき各
輪の自由回転速度Vbiが演算される。
Wi は車輪の制動状態に基づき車体速度演算の基礎とし
得る信頼性の度合として演算され、重みWi に基づく前
後速度Vriの重み平均として車体速度Vx が演算される
ので、車輪が挙動制御又はABS制御により制動力が制
御される状態にある場合にも車輌の車体速度及び各輪の
自由回転速度を正確に推定することができる。
起因する各輪のタイヤ半径の動的補正係数Kdiに加えて
ステップ470に於いて各輪のタイヤ半径の静的補正係
数Ksiが演算され、ステップ270に於ける車体の前後
速度Vriの演算に於いては動的補正係数Kdi及び静的補
正係数Ksiの両方が考慮されるので、タイヤの空気圧の
変化等に起因して各輪のタイヤ半径が標準状態とは異な
る場合にも、第一の実施形態の場合に比して車輌の重心
に於ける車体の前後速度Vriを正確に演算し、これによ
り車体速度Vx及び各輪の自由回転速度を正確に推定す
ることができる。
の演算に際しアッカーマン率Aが考慮され、左右前輪の
舵角が正確に演算されるので、このことによっても第一
の実施形態の場合に比して車輌の重心に於ける車体の前
後速度Vriを正確に演算し、これにより車体速度Vx及
び各輪の自由回転速度を正確に推定することができる。
みが搭載された車輌に適用された実施形態であるが、挙
動制御装置に加えてABS制御装置若しくはTRC装置
が搭載された車輌に適用される場合には、ステップ16
0に於いて否定判別が行われた場合にABS制御中若し
くはTRC制御中であるか否かの判別が行われ、ABS
制御中である旨の判別が行われたときにはABS制御さ
れていない車輪のVriのうちの最大がVwsb に選定さ
れ、TRC制御中である旨の判別が行われたときにはT
RC制御されていない車輪のVriのうちの最小値がVws
b に選定され、ABS制御もTRC制御も実行されてい
ないときにはステップ130へ進むよう構成されてよ
い。
ップ280に於いて演算された車体速度Vx に基づきス
テップ290に於いて各輪の自由回転速度Vbiが演算さ
れるようになっているが、この実施形態に於いても各輪
の自由回転速度は第一の実施形態に於けるステップ12
0〜180と同様のルーチンに従って演算されてもよ
い。
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
明の請求項1の構成によれば、各輪の車輪速度Vwi及び
車輌の旋回状態を表すパラメータに基づき各輪について
車輌の特定の位置の前後速度Vriが演算され、制動力制
御装置による制動力の制御が実行されているか否かに基
づいて、換言すれば車体速度演算の基礎とし得る信頼性
の度合に応じて各輪について前後速度Vriの重みWi が
演算され、前後速度Vri及び重みWi に基づき車体速度
Vx が演算されるので、制動力制御装置により車輪の制
動力が制御されている場合にも車輌の車体速度を正確に
推定することができる。
速度Vwi、車輌の旋回状態を表すパラメータ及び各輪の
動荷重半径の変化に基づき各輪について車輌の特定の位
置の前後速度Vriが演算され、車輌が加速状態にあると
きには加速スリップが最も小さい車輪について演算され
た前後速度Vriが選定されるよう前後速度Vriの何れか
一つが選定され、選定された前後速度に基づき車体速度
Vxが演算されるので、車輌の旋回や加減速時にもこれ
らに起因する荷重移動による車輪の動荷重半径の変化の
影響を受けることなく前後速度Vriを求めることがで
き、また車輌が加速状態にあるか否かが考慮されること
なく前後速度Vriが選択される場合に比して車輌の車体
速度を正確に推定することができる。
させる挙動制御装置が搭載された車輌に適用された本発
明による推定装置の第一の実施形態を示す概略構成図
(A)及びブロック線図(B)である。
由回転速度の推定演算ルーチンの前半を示すフローチャ
ートである。
由回転速度の推定演算ルーチンの後半を示すフローチャ
ートである。
させる挙動制御装置及び各輪の制動力をロックしないよ
う制御するABS装置が搭載された車輌に適用された本
発明による推定装置の第二の実施形態を示す概略構成図
(A)及びブロック線図(B)である。
由回転速度の推定演算ルーチンを示すフローチャートで
ある。
的補正係数Kdi及び静的補正係数Ksiの演算ルーチンを
示すフローチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】必要に応じて車輪の制動力を制御する制動
力制御装置を備えた車輌の車体速度推定装置にして、各
輪の車輪速度Vwiを検出する手段と、車輌の旋回状態を
表すパラメータを検出する手段と、前記車輪速度Vwi及
び前記パラメータに基づき各輪について車輌の特定の位
置の前後速度Vriを演算する前後速度演算手段と、前記
制動力制御装置による制動力の制御が実行されているか
否かに基づいて各輪について前記前後速度Vriの重みW
i を演算する手段と、前記前後速度Vri及び前記重みW
i に基づき車体速度Vx を演算する手段とを有すること
を特徴とする車輌の車体速度推定装置。 - 【請求項2】必要に応じて車輪の制動力を制御する制動
力制御装置を備えた車輌の車体速度推定装置にして、各
輪の車輪速度Vwiを検出する手段と、車輌の旋回状態を
表すパラメータを検出する手段と、各輪の動荷重半径の
変化を検出する手段と、前記車輪速度Vwi、前記パラメ
ータ及び前記動荷重半径の変化に基づき各輪について車
輌の特定の位置の前後速度Vriを演算する前後速度演算
手段と、車輌の加速状態を検出する手段と、前記前後速
度Vriの何れか一つを選定する選定手段と、前記選定手
段により選定された前後速度に基づき車体速度Vxを演
算する手段とを有し、前記選定手段は車輌が加速状態に
あるときには加速スリップが最も小さい車輪について演
算された前後速度Vriを選定することを特徴とする車輌
の車体速度推定装置。
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JP27361295A JP3412363B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 車輌の車体速度推定装置及び車輪の自由回転速度推定装置 |
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JP27361295A JP3412363B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 車輌の車体速度推定装置及び車輪の自由回転速度推定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27361295A Expired - Lifetime JP3412363B2 (ja) | 1995-09-27 | 1995-09-27 | 車輌の車体速度推定装置及び車輪の自由回転速度推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3412363B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7222923B2 (en) | 2003-08-26 | 2007-05-29 | Advics Co., Ltd. | Vehicle wheel speed estimation device, vehicle body speed estimation device and vehicle behavior control apparatus |
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1995
- 1995-09-27 JP JP27361295A patent/JP3412363B2/ja not_active Expired - Lifetime
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