JP3411226B2 - 装飾体及び装飾体の製造方法 - Google Patents
装飾体及び装飾体の製造方法Info
- Publication number
- JP3411226B2 JP3411226B2 JP28401998A JP28401998A JP3411226B2 JP 3411226 B2 JP3411226 B2 JP 3411226B2 JP 28401998 A JP28401998 A JP 28401998A JP 28401998 A JP28401998 A JP 28401998A JP 3411226 B2 JP3411226 B2 JP 3411226B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- decorative body
- stainless steel
- colored layer
- steel plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Printing Methods (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば黒色被膜
が形成されたステンレス鋼板の表面に赤色の着色層を形
成して装飾を施した装飾体及び装飾体の製造方法に関す
るものである。
が形成されたステンレス鋼板の表面に赤色の着色層を形
成して装飾を施した装飾体及び装飾体の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装飾体においては、金属
基材として例えば黒色の発色ステンレス板が用いられ
る。このステンレス板上に赤色の着色層を形成して装飾
を施す場合、ステンレス板表面に直接赤色の着色層を形
成したときには、隠蔽性が悪いために下地の黒色が影響
した赤黒い色に仕上がる。そこで、通常は赤色の着色層
を形成する前にステンレス板表面に白色の着色層を形成
し、その上に赤色の着色層を形成することにより、赤色
の鮮やかな色合いを出すことを可能としている。
基材として例えば黒色の発色ステンレス板が用いられ
る。このステンレス板上に赤色の着色層を形成して装飾
を施す場合、ステンレス板表面に直接赤色の着色層を形
成したときには、隠蔽性が悪いために下地の黒色が影響
した赤黒い色に仕上がる。そこで、通常は赤色の着色層
を形成する前にステンレス板表面に白色の着色層を形成
し、その上に赤色の着色層を形成することにより、赤色
の鮮やかな色合いを出すことを可能としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、予め形成さ
れた白色の着色層の上に赤色の着色層を形成した場合、
赤色の鮮やかな色合いを出すことは可能であるが、その
赤色に金属感を与えることができず、装飾性に欠けると
いう問題があった。
れた白色の着色層の上に赤色の着色層を形成した場合、
赤色の鮮やかな色合いを出すことは可能であるが、その
赤色に金属感を与えることができず、装飾性に欠けると
いう問題があった。
【0004】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、金属感を与えることができ、装飾性を向
上させることができる装飾体及び装飾体の製造方法を提
供することにある。
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、金属感を与えることができ、装飾性を向
上させることができる装飾体及び装飾体の製造方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の装飾体の製造方法は、ス
テンレス鋼製の基材表面に着色被膜をクロム酸で処理す
ることにより形成し、その一部を硫酸水溶液で電解除去
して基材表面を露出させ、その露出した基材表面に透明
又は半透明の着色層を形成したものである。
めに、請求項1に記載の発明の装飾体の製造方法は、ス
テンレス鋼製の基材表面に着色被膜をクロム酸で処理す
ることにより形成し、その一部を硫酸水溶液で電解除去
して基材表面を露出させ、その露出した基材表面に透明
又は半透明の着色層を形成したものである。
【0006】請求項2に記載の発明の装飾体の製造方法
は、請求項1に記載の発明において、前記着色被膜は暗
色系の色調を有し、透明又は半透明の着色層は明色系の
色調を有するものである。
は、請求項1に記載の発明において、前記着色被膜は暗
色系の色調を有し、透明又は半透明の着色層は明色系の
色調を有するものである。
【0007】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図1
〜図4に従って説明する。図1及び図2に示すように、
装飾体11は、基材としての四角板状のステンレス鋼板
12と、そのステンレス鋼板12の表面中央に設けられ
た装飾部13とにより構成されている。装飾部13は、
ステンレス鋼板12表面に形成された着色被膜としての
黒色被膜14と透明又は半透明の着色層としての赤色の
着色層15及びメッキ層16とにより所定の模様を描く
ように形成されている。
〜図4に従って説明する。図1及び図2に示すように、
装飾体11は、基材としての四角板状のステンレス鋼板
12と、そのステンレス鋼板12の表面中央に設けられ
た装飾部13とにより構成されている。装飾部13は、
ステンレス鋼板12表面に形成された着色被膜としての
黒色被膜14と透明又は半透明の着色層としての赤色の
着色層15及びメッキ層16とにより所定の模様を描く
ように形成されている。
【0009】黒色被膜14は、ステンレス鋼板12表面
をクロム酸で処理することにより形成されたクロム酸被
膜である。この黒色被膜14は、赤色の着色層15とメ
ッキ層16とともに装飾部13の所定の模様を構成する
ように形成されるとともに、装飾部13以外の部分を覆
うように形成されている。
をクロム酸で処理することにより形成されたクロム酸被
膜である。この黒色被膜14は、赤色の着色層15とメ
ッキ層16とともに装飾部13の所定の模様を構成する
ように形成されるとともに、装飾部13以外の部分を覆
うように形成されている。
【0010】赤色の着色層15は、ステンレス鋼板12
表面にスクリーン印刷によって顔料の粒子径が2μm以
下のオフセット印刷用のインクが塗布形成されたもので
あり、黒色被膜14とメッキ層16とともに装飾部13
の所定の模様を構成するように形成されている。この赤
色の着色層15を形成するインクとしては、焼付け用の
インクとして東洋インク(株)製の商品名ニューMDK
が使用される。赤色の着色層15の厚みは好ましくは3
〜30μm、さらに好ましくは10〜20μmである。
表面にスクリーン印刷によって顔料の粒子径が2μm以
下のオフセット印刷用のインクが塗布形成されたもので
あり、黒色被膜14とメッキ層16とともに装飾部13
の所定の模様を構成するように形成されている。この赤
色の着色層15を形成するインクとしては、焼付け用の
インクとして東洋インク(株)製の商品名ニューMDK
が使用される。赤色の着色層15の厚みは好ましくは3
〜30μm、さらに好ましくは10〜20μmである。
【0011】メッキ層16は、複数のメッキ層が積層形
成されたものであり、下層から下地メッキ層、銅メッキ
層、ニッケルメッキ層及び金メッキ層の順にステンレス
鋼板12表面に形成されている。このメッキ層16は、
黒色被膜14と赤色の着色層15とともに装飾部13の
所定の模様を構成するように形成されている。
成されたものであり、下層から下地メッキ層、銅メッキ
層、ニッケルメッキ層及び金メッキ層の順にステンレス
鋼板12表面に形成されている。このメッキ層16は、
黒色被膜14と赤色の着色層15とともに装飾部13の
所定の模様を構成するように形成されている。
【0012】なお、図2〜図4において、黒色被膜1
4、赤色の着色層15及びメッキ層16の厚みは構成を
明確に表すために誇張して描かれている。次に、前記の
ように構成された装飾体11の製造方法を説明する。
4、赤色の着色層15及びメッキ層16の厚みは構成を
明確に表すために誇張して描かれている。次に、前記の
ように構成された装飾体11の製造方法を説明する。
【0013】まず、図3(a)に示すように、ステンレ
ス鋼板12をクロム酸で処理することによりステンレス
鋼板12の表面に黒色被膜14を形成する。次に、図3
(b)に示すように、黒色被膜14上にシルクスクリー
ンを用いたシルク印刷又はロールコータ等により感光性
樹脂を均一に塗布して樹脂層17を形成する。この感光
性樹脂としては、アルカリ剥離型のアクリル系樹脂等が
使用される。
ス鋼板12をクロム酸で処理することによりステンレス
鋼板12の表面に黒色被膜14を形成する。次に、図3
(b)に示すように、黒色被膜14上にシルクスクリー
ンを用いたシルク印刷又はロールコータ等により感光性
樹脂を均一に塗布して樹脂層17を形成する。この感光
性樹脂としては、アルカリ剥離型のアクリル系樹脂等が
使用される。
【0014】続いて、図3(c)に示すように、樹脂層
17の形成されたステンレス鋼板12の上方にネガフィ
ルム18を配置し、その上方から紫外線(UV)を照射
する。すると、紫外線の照射された部分の感光性樹脂の
みが硬化する。その後、1〜3%の炭酸ナトリウム水溶
液によって未硬化樹脂を洗浄除去することにより、図3
(d)に示すように、硬化樹脂層19のみが黒色被膜1
4上に形成される。
17の形成されたステンレス鋼板12の上方にネガフィ
ルム18を配置し、その上方から紫外線(UV)を照射
する。すると、紫外線の照射された部分の感光性樹脂の
みが硬化する。その後、1〜3%の炭酸ナトリウム水溶
液によって未硬化樹脂を洗浄除去することにより、図3
(d)に示すように、硬化樹脂層19のみが黒色被膜1
4上に形成される。
【0015】次いで、硬化樹脂層19の形成されたステ
ンレス鋼板12を硫酸の50%水溶液中で陽極電解する
ことにより、図4(a)に示すように、硬化樹脂層19
の形成されていない部分の黒色被膜14が除去されて凹
所20が形成される。続いて、この露出したステンレス
鋼板12表面の一部にスクリーン印刷法により赤色のイ
ンクを塗布し、130℃の温度で10分間加熱して焼付
けることにより、図4(b)に示すように、赤色の着色
層15が形成される。
ンレス鋼板12を硫酸の50%水溶液中で陽極電解する
ことにより、図4(a)に示すように、硬化樹脂層19
の形成されていない部分の黒色被膜14が除去されて凹
所20が形成される。続いて、この露出したステンレス
鋼板12表面の一部にスクリーン印刷法により赤色のイ
ンクを塗布し、130℃の温度で10分間加熱して焼付
けることにより、図4(b)に示すように、赤色の着色
層15が形成される。
【0016】次に、露出したステンレス鋼板12表面の
残りの部分に電解メッキが施される。図4(c)に示す
ように、メッキ層16は、硬化樹脂層19及び赤色の着
色層15が不導体であるため硬化樹脂層19及び赤色の
着色層15の形成されていない部分にのみ形成される。
このメッキ層16は、下地メッキ層、銅メッキ層、ニッ
ケルメッキ層及び金メッキ層の順に積層形成される。
残りの部分に電解メッキが施される。図4(c)に示す
ように、メッキ層16は、硬化樹脂層19及び赤色の着
色層15が不導体であるため硬化樹脂層19及び赤色の
着色層15の形成されていない部分にのみ形成される。
このメッキ層16は、下地メッキ層、銅メッキ層、ニッ
ケルメッキ層及び金メッキ層の順に積層形成される。
【0017】まず、表面に硬化樹脂層19及び赤色の着
色層15の形成されたステンレス鋼板12を下地メッキ
液中に浸漬し、下地メッキが行われる。この下地メッキ
処理により、露出したステンレス鋼板12表面にのみ下
地メッキ層が形成される。この下地メッキ層の厚みは
0.1〜0.2μm程度である。
色層15の形成されたステンレス鋼板12を下地メッキ
液中に浸漬し、下地メッキが行われる。この下地メッキ
処理により、露出したステンレス鋼板12表面にのみ下
地メッキ層が形成される。この下地メッキ層の厚みは
0.1〜0.2μm程度である。
【0018】次に、銅メッキ液中に下地メッキを施した
ステンレス鋼板12を浸漬し、銅メッキが行われる。こ
の銅メッキ処理により、下地メッキ層上に銅メッキ層が
形成される。このメッキ処理により形成される銅メッキ
層の厚みは40〜80μmであり、肉厚に形成される。
ステンレス鋼板12を浸漬し、銅メッキが行われる。こ
の銅メッキ処理により、下地メッキ層上に銅メッキ層が
形成される。このメッキ処理により形成される銅メッキ
層の厚みは40〜80μmであり、肉厚に形成される。
【0019】続いて、ニッケルメッキ液中に銅メッキを
施したステンレス鋼板12を浸漬し、ニッケルメッキが
行われる。このニッケルメッキ処理により、銅メッキ層
上にニッケルメッキ層が形成される。このニッケルメッ
キ層の厚みは2〜3μm程度である。
施したステンレス鋼板12を浸漬し、ニッケルメッキが
行われる。このニッケルメッキ処理により、銅メッキ層
上にニッケルメッキ層が形成される。このニッケルメッ
キ層の厚みは2〜3μm程度である。
【0020】最後に、金メッキ液中にニッケルメッキを
施したステンレス鋼板12を浸漬し、金メッキが行われ
る。この金メッキ処理により、ニッケルメッキ層上に金
メッキ層が形成される。この金メッキ層の厚みは0.1
μm程度である。
施したステンレス鋼板12を浸漬し、金メッキが行われ
る。この金メッキ処理により、ニッケルメッキ層上に金
メッキ層が形成される。この金メッキ層の厚みは0.1
μm程度である。
【0021】そして、メッキ終了後、5%水酸化ナトリ
ウム水溶液でステンレス鋼板12表面が洗浄されて硬化
樹脂層19が除去されると、実施形態の装飾体11が得
られる。
ウム水溶液でステンレス鋼板12表面が洗浄されて硬化
樹脂層19が除去されると、実施形態の装飾体11が得
られる。
【0022】以上のように、この実施形態によれば次の
ような効果が発揮される。 ・実施形態の装飾体11によれば、ステンレス鋼板12
の表面に形成された黒色皮膜14が除去された状態で透
明又は半透明の着色層である赤色の着色層15が形成さ
れている。このため、赤色の着色層15はその下に位置
するステンレス鋼板12の光沢が透過状態で視認できて
金属感を与えることができ、装飾性を向上させることが
できる。
ような効果が発揮される。 ・実施形態の装飾体11によれば、ステンレス鋼板12
の表面に形成された黒色皮膜14が除去された状態で透
明又は半透明の着色層である赤色の着色層15が形成さ
れている。このため、赤色の着色層15はその下に位置
するステンレス鋼板12の光沢が透過状態で視認できて
金属感を与えることができ、装飾性を向上させることが
できる。
【0023】・実施形態の装飾体11によれば、ステン
レス鋼板12の表面には暗色系の色調を有する黒色被膜
14と明色系の色調を有する赤色の着色層15とが形成
されている。このため、コントラストが鮮明であり、装
飾性をより向上させることができる。
レス鋼板12の表面には暗色系の色調を有する黒色被膜
14と明色系の色調を有する赤色の着色層15とが形成
されている。このため、コントラストが鮮明であり、装
飾性をより向上させることができる。
【0024】・実施形態の装飾体11によれば、ステン
レス鋼板12の表面には黒色被膜14及び赤色の着色層
15に加えてメッキ層16が形成されている。このた
め、表面に金属光沢を与えることができ、装飾性をより
向上させることができる。
レス鋼板12の表面には黒色被膜14及び赤色の着色層
15に加えてメッキ層16が形成されている。このた
め、表面に金属光沢を与えることができ、装飾性をより
向上させることができる。
【0025】・実施形態の装飾体11によれば、メッキ
層16は複数のメッキ層により積層形成されているた
め、立体的に形成することができ、装飾性をより向上さ
せることができる。
層16は複数のメッキ層により積層形成されているた
め、立体的に形成することができ、装飾性をより向上さ
せることができる。
【0026】・実施形態の装飾体11によれば、赤色の
着色層15は、顔料の粒径が小さいオフセット印刷用の
インクによって形成されている。このため、赤色の着色
層15の表面を平滑に仕上げることができるとともに、
グラデーションを表現するのに好適である。
着色層15は、顔料の粒径が小さいオフセット印刷用の
インクによって形成されている。このため、赤色の着色
層15の表面を平滑に仕上げることができるとともに、
グラデーションを表現するのに好適である。
【0027】・実施形態の装飾体11によれば、赤色の
着色層15は、スクリーン印刷法によって形成されてい
る。このため、赤色の着色層15を最大30μm程度の
厚さに形成することができ、耐久性を向上させることが
できる。また、赤色の着色層15とメッキ層16との高
低差を小さくすることができ、赤色の着色層15及びメ
ッキ層16の耐久性を向上させることができる。
着色層15は、スクリーン印刷法によって形成されてい
る。このため、赤色の着色層15を最大30μm程度の
厚さに形成することができ、耐久性を向上させることが
できる。また、赤色の着色層15とメッキ層16との高
低差を小さくすることができ、赤色の着色層15及びメ
ッキ層16の耐久性を向上させることができる。
【0028】なお、前記実施形態を次のように変更して
構成することもできる。 ・ステンレス鋼板12に代えて、基材としてチタンコー
ティングした鉄、ステンレス鋼等を使用すること。
構成することもできる。 ・ステンレス鋼板12に代えて、基材としてチタンコー
ティングした鉄、ステンレス鋼等を使用すること。
【0029】・スクリーン印刷法に代えて、オフセット
印刷法によって赤色の着色層15を形成すること。この
ように構成した場合、赤色の着色層15は実施形態と同
様の効果を奏することができるほか、スクリーン印刷法
の場合に比べて厚みを薄くすることができる。
印刷法によって赤色の着色層15を形成すること。この
ように構成した場合、赤色の着色層15は実施形態と同
様の効果を奏することができるほか、スクリーン印刷法
の場合に比べて厚みを薄くすることができる。
【0030】・赤色の着色層15の上に透明の保護層を
積層形成すること。このように構成した場合、赤色の着
色層15を保護することができるとともに、メッキ層1
6との高低差を小さくすることができ、耐久性をより向
上させることができる。
積層形成すること。このように構成した場合、赤色の着
色層15を保護することができるとともに、メッキ層1
6との高低差を小さくすることができ、耐久性をより向
上させることができる。
【0031】・黒色被膜14を除去して露出させたステ
ンレス鋼板12表面に赤色の着色層15とメッキ層16
を形成するとき、先にメッキ層16を形成してから赤色
の着色層15を形成するように変更すること。即ち、ま
ず、ステンレス鋼板12表面のうち赤色の着色層15を
形成したい部分にマスキング層を形成する。その状態で
メッキ層16を形成した後、マスキング層を除去し、そ
の露出面に赤色の着色層15を形成する。
ンレス鋼板12表面に赤色の着色層15とメッキ層16
を形成するとき、先にメッキ層16を形成してから赤色
の着色層15を形成するように変更すること。即ち、ま
ず、ステンレス鋼板12表面のうち赤色の着色層15を
形成したい部分にマスキング層を形成する。その状態で
メッキ層16を形成した後、マスキング層を除去し、そ
の露出面に赤色の着色層15を形成する。
【0032】・黒色被膜14を除去して露出させたステ
ンレス鋼板12表面に赤色をはじめとする各色の着色層
を形成し、メッキ層16を省略すること。次に、前記実
施形態から把握できる技術的思想について以下に記載す
る。
ンレス鋼板12表面に赤色をはじめとする各色の着色層
を形成し、メッキ層16を省略すること。次に、前記実
施形態から把握できる技術的思想について以下に記載す
る。
【0033】(1)金属製の基材表面に着色被膜を形成
し、その一部を除去して基材表面を露出させ、その露出
した基材表面に透明又は半透明の着色層を形成する装飾
体の製造方法。
し、その一部を除去して基材表面を露出させ、その露出
した基材表面に透明又は半透明の着色層を形成する装飾
体の製造方法。
【0034】このように構成した場合、基材表面に形成
された着色皮膜が除去された状態で透明又は半透明の着
色層が形成されているため、金属感を与えることがで
き、装飾性を向上させることができる。
された着色皮膜が除去された状態で透明又は半透明の着
色層が形成されているため、金属感を与えることがで
き、装飾性を向上させることができる。
【0035】(2)前記透明又は半透明の着色層は、ス
クリーン印刷法によって形成されたものである請求項1
〜3のいずれかに記載の装飾体。このように構成した場
合、透明又は半透明の着色層は最大30μm程度の厚さ
に形成することができ、耐久性を向上させることができ
る。また、透明又は半透明の着色層とメッキ層の高低差
を小さくすることができ、着色層及びメッキ層の耐久性
を向上させることができる。
クリーン印刷法によって形成されたものである請求項1
〜3のいずれかに記載の装飾体。このように構成した場
合、透明又は半透明の着色層は最大30μm程度の厚さ
に形成することができ、耐久性を向上させることができ
る。また、透明又は半透明の着色層とメッキ層の高低差
を小さくすることができ、着色層及びメッキ層の耐久性
を向上させることができる。
【0036】(3)前記スクリーン印刷法はオフセット
印刷用のインクを用いて行われるものである上記(2)
に記載の装飾体。このように構成した場合、顔料の粒子
径が小さいため、表面を平滑にすることができ、仕上が
りがきれいである。
印刷用のインクを用いて行われるものである上記(2)
に記載の装飾体。このように構成した場合、顔料の粒子
径が小さいため、表面を平滑にすることができ、仕上が
りがきれいである。
【0037】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の装飾体の製造方法によれば、ステンレス鋼製の基材
表面にクロム酸で処理することにより形成された着色皮
膜が硫酸水溶液で電解除去された状態で透明又は半透明
の着色層が形成されているため、金属感を与えることが
でき、装飾性を向上させることができる。
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の装飾体の製造方法によれば、ステンレス鋼製の基材
表面にクロム酸で処理することにより形成された着色皮
膜が硫酸水溶液で電解除去された状態で透明又は半透明
の着色層が形成されているため、金属感を与えることが
でき、装飾性を向上させることができる。
【0038】請求項2に記載の発明の装飾体の製造方法
によれば、基材表面には暗色系の色調を有する着色被膜
と明色系の色調を有する透明又は半透明の着色層とが形
成されている。このため、請求項1に記載の発明の効果
に加え、コントラストが鮮明であり、装飾性をより向上
させることができる。
によれば、基材表面には暗色系の色調を有する着色被膜
と明色系の色調を有する透明又は半透明の着色層とが形
成されている。このため、請求項1に記載の発明の効果
に加え、コントラストが鮮明であり、装飾性をより向上
させることができる。
【0039】
【図1】この発明の装飾体の一実施形態を示す一部を切
欠いた平面図。
欠いた平面図。
【図2】同じく装飾体の一実施形態を示す断面図。
【図3】(a)はステンレス鋼板上に黒色被膜を形成し
た状態を示す断面図、(b)は黒色被膜上に樹脂層を形
成した状態を示す断面図、(c)は樹脂層に紫外線を照
射した状態を示す断面図、(d)は未硬化樹脂を除去し
た状態を示す断面図。
た状態を示す断面図、(b)は黒色被膜上に樹脂層を形
成した状態を示す断面図、(c)は樹脂層に紫外線を照
射した状態を示す断面図、(d)は未硬化樹脂を除去し
た状態を示す断面図。
【図4】(a)はステンレス鋼板上の黒色被膜の一部を
除去した状態を示す断面図、(b)はステンレス鋼板表
面に赤色の着色層を形成した状態を示す断面図、(c)
はステンレス鋼板表面にメッキ層を形成した状態を示す
断面図。
除去した状態を示す断面図、(b)はステンレス鋼板表
面に赤色の着色層を形成した状態を示す断面図、(c)
はステンレス鋼板表面にメッキ層を形成した状態を示す
断面図。
11…装飾体、12…基材としてのステンレス鋼板、1
4…着色被膜としての黒色被膜、15…透明又は半透明
の着色層としての赤色の着色層、16…メッキ層。
4…着色被膜としての黒色被膜、15…透明又は半透明
の着色層としての赤色の着色層、16…メッキ層。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 松波 廣三
岐阜県岐阜市市橋4丁目9番5号 華陽
技研工業 株式会社 内
(56)参考文献 特開 昭63−144072(JP,A)
特開 昭53−134859(JP,A)
特開 平10−172378(JP,A)
特開 平7−313934(JP,A)
特開 平2−133581(JP,A)
特開 平1−265904(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B41M 1/28
B05D 5/06
B05D 7/14
Claims (2)
- 【請求項1】 ステンレス鋼製の基材表面に着色被膜を
クロム酸で処理することにより形成し、その一部を硫酸
水溶液で電解除去して基材表面を露出させ、その露出し
た基材表面に透明又は半透明の着色層を形成する装飾体
の製造方法。 - 【請求項2】 前記着色被膜は暗色系の色調を有し、透
明又は半透明の着色層は明色系の色調を有するものであ
る請求項1に記載の装飾体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28401998A JP3411226B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 装飾体及び装飾体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28401998A JP3411226B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 装飾体及び装飾体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108484A JP2000108484A (ja) | 2000-04-18 |
JP3411226B2 true JP3411226B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=17673257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28401998A Expired - Lifetime JP3411226B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | 装飾体及び装飾体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3411226B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AT517562B1 (de) * | 2015-07-29 | 2017-07-15 | Claudia Lauritz | Verfahren zur Herstellung eines Schmuckstückes |
JP6377098B2 (ja) * | 2016-06-08 | 2018-08-22 | タテイシテクノ株式会社 | 模様形成方法 |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28401998A patent/JP3411226B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000108484A (ja) | 2000-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI253315B (en) | Forming pattern on the anodized surface of an object and a portable electronic device cover with the pattern | |
JP3100633B2 (ja) | 着色パターンを示すアノード膜を製造するための方法及びその膜を組み入れた構造 | |
JP3411226B2 (ja) | 装飾体及び装飾体の製造方法 | |
JP2744411B2 (ja) | 装飾板及びその製造方法 | |
KR100498262B1 (ko) | 금속스티커 제조방법 | |
JP2771487B2 (ja) | 着色及び立体表面を有するエンボシングステンレス鋼板及びその製造方法 | |
JPS61213379A (ja) | 金属板表面模様形成方法 | |
JP3502635B2 (ja) | 色付き模様を示す陽極酸化膜の製造法 | |
JPH04369793A (ja) | ゲーム機用コインおよびその製造法 | |
JP2001131793A (ja) | 装飾品の製造方法 | |
JP4700921B2 (ja) | 指標の製造方法 | |
JPS6137998A (ja) | 時計文字板の製造方法 | |
JPH0476318B2 (ja) | ||
JPH05200964A (ja) | 装飾体及びその製造方法 | |
JPS5915000A (ja) | アルミニウム基材の装飾法 | |
JPS63144071A (ja) | 金属素材の装飾方法 | |
JPS5940238B2 (ja) | アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法 | |
JPS6013069B2 (ja) | 金属板への多色着色法 | |
JPS5928573A (ja) | 金属への部分着色方法 | |
JPH03223456A (ja) | 装飾部材及びその製造方法 | |
JPS63144073A (ja) | 装飾板の製造方法 | |
JPS60114594A (ja) | アルミニウムの天然木調表面処理方法 | |
JPH02270991A (ja) | 金属製装飾板の製造方法 | |
JP2007051353A (ja) | 部分マルチコートによる加飾製品の製造方法 | |
JPH04268094A (ja) | アルミニウム又はアルミニウム合金の着色模様材若しくは着色模様方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120320 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150320 Year of fee payment: 12 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |