JP3388688B2 - 音響測位装置 - Google Patents
音響測位装置Info
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- JP3388688B2 JP3388688B2 JP09358297A JP9358297A JP3388688B2 JP 3388688 B2 JP3388688 B2 JP 3388688B2 JP 09358297 A JP09358297 A JP 09358297A JP 9358297 A JP9358297 A JP 9358297A JP 3388688 B2 JP3388688 B2 JP 3388688B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音波を利用して水
中の物体の位置を測定する音響測位装置に関するもので
ある。
中の物体の位置を測定する音響測位装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、文献名:海洋音響(基礎と応用)海洋音響学会
209〜213頁に開示されるものがあった。図5は
かかる従来の音響測位装置のブロック図である。この図
おいて、101は演算制御部、102は発振回路、10
3は増幅器、104は送波器、105は水中、106は
トランスポンダ、107は海底、108は受波器アレ
イ、109は増幅器、110はSSBL(Supper
Short Base Line)受信器、111は
表示器である。
例えば、文献名:海洋音響(基礎と応用)海洋音響学会
209〜213頁に開示されるものがあった。図5は
かかる従来の音響測位装置のブロック図である。この図
おいて、101は演算制御部、102は発振回路、10
3は増幅器、104は送波器、105は水中、106は
トランスポンダ、107は海底、108は受波器アレ
イ、109は増幅器、110はSSBL(Supper
Short Base Line)受信器、111は
表示器である。
【0003】図5に示すように、演算制御部101で送
信タイミングが作られ、発振回路102で、バースト波
の送信パルス(質問信号)が作成され、増幅器103で
一定レベル迄増幅され、送波器104に加えられる。送
波器104は電気信号を超音波信号に変換し、水中10
5に送出する。水中105を伝搬した質問信号は、海底
107上に設置されたトランスポンダ106により受信
され、一定時間後、再び送出される。
信タイミングが作られ、発振回路102で、バースト波
の送信パルス(質問信号)が作成され、増幅器103で
一定レベル迄増幅され、送波器104に加えられる。送
波器104は電気信号を超音波信号に変換し、水中10
5に送出する。水中105を伝搬した質問信号は、海底
107上に設置されたトランスポンダ106により受信
され、一定時間後、再び送出される。
【0004】トランスポンダ106からの応答信号は受
波器アレイ108により受信され、超音波信号は電気信
号に変換され、増幅器109に加えられる。増幅器10
9で一定レベルに増幅され、SSBL受信器110に加
えられる。SSBL受信器110は、受波器アレイ10
8の各受波素子に入力する信号の位相差から入射角を測
定する。 また、送波器104から質問信号が送出さ
れ、トランスポンダ106を経由して受波器アレイ10
8に受信される迄の伝搬時間を測定し、トランスポンダ
106と受波器アレイ108との間の直距離を測定す
る。SSBL受信器110で測定した入射角と直距離は
演算制御部101に入力され、船の中心として座標系に
変換され、表示器111で表示される。
波器アレイ108により受信され、超音波信号は電気信
号に変換され、増幅器109に加えられる。増幅器10
9で一定レベルに増幅され、SSBL受信器110に加
えられる。SSBL受信器110は、受波器アレイ10
8の各受波素子に入力する信号の位相差から入射角を測
定する。 また、送波器104から質問信号が送出さ
れ、トランスポンダ106を経由して受波器アレイ10
8に受信される迄の伝搬時間を測定し、トランスポンダ
106と受波器アレイ108との間の直距離を測定す
る。SSBL受信器110で測定した入射角と直距離は
演算制御部101に入力され、船の中心として座標系に
変換され、表示器111で表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、超音波信号
は気泡で急激に減衰する性能があるため、受波器アレイ
108は気泡の発生し難い場所に取り付ける必要があ
る。また、音響測位装置は受信信号の位相差を測定して
入射角を求めるため、S/N比も重要であり、前後進の
ためのスクリューや、船を横方向に移動するために設け
たスラスターなどの雑音発生源から、なるべく離して取
り付けることが望ましい。
は気泡で急激に減衰する性能があるため、受波器アレイ
108は気泡の発生し難い場所に取り付ける必要があ
る。また、音響測位装置は受信信号の位相差を測定して
入射角を求めるため、S/N比も重要であり、前後進の
ためのスクリューや、船を横方向に移動するために設け
たスラスターなどの雑音発生源から、なるべく離して取
り付けることが望ましい。
【0006】観測船は一定の場所に停まり観測するため
に、一般に航海する船と異なり、そのスクリューやスラ
スターの動作も一定ではなく、気泡の発生や雑音の少な
い場所は一定していない。そこで、あらゆる運転状態の
中で、気泡の発生や雑音の発生が最も少ない場所に取り
付けるようにしている。しかしながら、多くの音響機器
を併用する場合、限られた船体構造の中では両者の条件
を満たすことは極めて困難であり、そのために音響測位
装置の性能を十分に満足して発揮することはできず、雑
音及び気泡の影響を受けて精度が低下したり、測定範囲
が狭まったり、最悪の場合は測定不能となるという欠点
があった。
に、一般に航海する船と異なり、そのスクリューやスラ
スターの動作も一定ではなく、気泡の発生や雑音の少な
い場所は一定していない。そこで、あらゆる運転状態の
中で、気泡の発生や雑音の発生が最も少ない場所に取り
付けるようにしている。しかしながら、多くの音響機器
を併用する場合、限られた船体構造の中では両者の条件
を満たすことは極めて困難であり、そのために音響測位
装置の性能を十分に満足して発揮することはできず、雑
音及び気泡の影響を受けて精度が低下したり、測定範囲
が狭まったり、最悪の場合は測定不能となるという欠点
があった。
【0007】本発明は、上記問題点を除去し、船体の雑
音や気泡の発生の状況に応じて、最良の条件で受信する
ことができ、船体雑音や気泡の発生の影響を軽減するこ
とができる音響測位装置を提供することを目的とする。
音や気泡の発生の状況に応じて、最良の条件で受信する
ことができ、船体雑音や気泡の発生の影響を軽減するこ
とができる音響測位装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕音響測位装置において、船体に距離を離して設置
される複数個の受波器アレイと、この受波器アレイのぞ
れぞれに接続されるSSBL受信器とを備え、同時に前
記受波器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイ
ズレベルを測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望
のレベルのデータを出力している受波器アレイのデータ
を採用する測位データ判定手段とを設けるようにしたも
のである。
成するために、 〔1〕音響測位装置において、船体に距離を離して設置
される複数個の受波器アレイと、この受波器アレイのぞ
れぞれに接続されるSSBL受信器とを備え、同時に前
記受波器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイ
ズレベルを測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望
のレベルのデータを出力している受波器アレイのデータ
を採用する測位データ判定手段とを設けるようにしたも
のである。
【0009】〔2〕音響測位装置において、船体に距離
を離して設置される複数個の受波器アレイと、この受波
器アレイのぞれぞれに接続されるLBL(Long B
ase Line)受信器とを備え、同時に前記受波器
アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイズレベル
を測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望のレベル
のデータを出力している受波器アレイのデータを採用す
る測位データ判定手段を設けるようにしたものである。
を離して設置される複数個の受波器アレイと、この受波
器アレイのぞれぞれに接続されるLBL(Long B
ase Line)受信器とを備え、同時に前記受波器
アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイズレベル
を測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望のレベル
のデータを出力している受波器アレイのデータを採用す
る測位データ判定手段を設けるようにしたものである。
【0010】〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載の音響測
位装置において、前記測位データ判定手段は、前記受波
器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイズレベ
ルを測定し、前記信号レベルの大きい側のデータか、前
記ノイズレベルの小さい側のデータかを測位データとし
て採用するようにしたものである。 〔4〕上記〔1〕又は〔2〕記載の音響測位装置におい
て、前記測位データ判定手段は、前記受波器アレイから
入力される信号レベル及び周囲ノイズレベルを測定し、
この信号レベル/周囲ノイズレベルを計算し、この信号
レベル/周囲ノイズレベルの比の大きい側のデータを測
位データとして採用するようにしたものである。
位装置において、前記測位データ判定手段は、前記受波
器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイズレベ
ルを測定し、前記信号レベルの大きい側のデータか、前
記ノイズレベルの小さい側のデータかを測位データとし
て採用するようにしたものである。 〔4〕上記〔1〕又は〔2〕記載の音響測位装置におい
て、前記測位データ判定手段は、前記受波器アレイから
入力される信号レベル及び周囲ノイズレベルを測定し、
この信号レベル/周囲ノイズレベルを計算し、この信号
レベル/周囲ノイズレベルの比の大きい側のデータを測
位データとして採用するようにしたものである。
【0011】〔5〕上記〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕記載の音響測位装置において、応答信号を通過さ
せるフィルターにより信号レベルを測定し、一方、応答
周波数付近の周波数で応答周波数を通過させないフィル
ターにより周囲ノイズレベルを測定する回路を設けるよ
うにしたものである。
〔4〕記載の音響測位装置において、応答信号を通過さ
せるフィルターにより信号レベルを測定し、一方、応答
周波数付近の周波数で応答周波数を通過させないフィル
ターにより周囲ノイズレベルを測定する回路を設けるよ
うにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1実施例を示す音響測位装置のブロック図である。こ
の図に示すように、1は演算制御部、2は発振回路、3
は増幅器、4は送波器、5は水中、6はトランスポン
ダ、7は海底、8は第1の受波器アレイ、9は第2の受
波器アレイであり、これらの受波器アレイは、図示しな
いが、複数個の受波器素子を平面的に格子状に複数個並
べて構成されている。10,11は増幅器、12,13
はSSBL受信器、14,15,16,17はフィルタ
ー、18,19,20,21は検波器、22は表示器で
ある。ここで、フィルター14,15はトランスポンダ
6から応答信号周波数を通過させるフィルターであり、
16,17はトランスポンダ6からの応答信号周波数か
ら少し離れ、一定幅の帯域は信号を通過させるが、応答
周波数は通過させないフィルターである。
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1実施例を示す音響測位装置のブロック図である。こ
の図に示すように、1は演算制御部、2は発振回路、3
は増幅器、4は送波器、5は水中、6はトランスポン
ダ、7は海底、8は第1の受波器アレイ、9は第2の受
波器アレイであり、これらの受波器アレイは、図示しな
いが、複数個の受波器素子を平面的に格子状に複数個並
べて構成されている。10,11は増幅器、12,13
はSSBL受信器、14,15,16,17はフィルタ
ー、18,19,20,21は検波器、22は表示器で
ある。ここで、フィルター14,15はトランスポンダ
6から応答信号周波数を通過させるフィルターであり、
16,17はトランスポンダ6からの応答信号周波数か
ら少し離れ、一定幅の帯域は信号を通過させるが、応答
周波数は通過させないフィルターである。
【0013】図1において、演算制御部1で送信タイミ
ングを作成し、発振回路2でバースト波の送信パルス
(質問信号)が作成され、増幅器3で一定レベル迄増幅
し、送波器4に加えられる。送波器4は電気信号を超音
波信号に変換し、水中5に送出する。水中を伝搬した質
問信号は、海底7上に設置されたトランスポンダ6で一
定時間後、再び送出される。
ングを作成し、発振回路2でバースト波の送信パルス
(質問信号)が作成され、増幅器3で一定レベル迄増幅
し、送波器4に加えられる。送波器4は電気信号を超音
波信号に変換し、水中5に送出する。水中を伝搬した質
問信号は、海底7上に設置されたトランスポンダ6で一
定時間後、再び送出される。
【0014】応答信号は第1の受波器アレイ8、第2の
受波器アレイ9で受信され、超音波信号は再び電気信号
に変換される。この信号は増幅器10及び11で一定レ
ベルに増幅される。SSBL受信器12及び13で、各
受波器間の位相差から受波器アレイへの入射角を測定す
る。また、送波器4から質問信号が送出されてからトラ
ンスポンダ6を経て受波器アレイ8及び9に達する迄の
伝搬時間から、トランスポンダ6から受波器アレイ8及
び9迄の直距離を測定する。
受波器アレイ9で受信され、超音波信号は再び電気信号
に変換される。この信号は増幅器10及び11で一定レ
ベルに増幅される。SSBL受信器12及び13で、各
受波器間の位相差から受波器アレイへの入射角を測定す
る。また、送波器4から質問信号が送出されてからトラ
ンスポンダ6を経て受波器アレイ8及び9に達する迄の
伝搬時間から、トランスポンダ6から受波器アレイ8及
び9迄の直距離を測定する。
【0015】一方、第1の受波器アレイ8のアレイの1
素子の信号は、フィルター14を経て検波器18で検波
され、レベルがデジタル値S1に変換されて演算制御部
1に入力される。また、フィルター16を経て検波器2
0で検波され、レベルがデジタル値N1に変換されて演
算制御部1に入力される。この場合、フィルター16は
応答周波数外であるので、応答周波数付近の、しかも第
1の受波器アレイ8付近のノイズレベルになる。
素子の信号は、フィルター14を経て検波器18で検波
され、レベルがデジタル値S1に変換されて演算制御部
1に入力される。また、フィルター16を経て検波器2
0で検波され、レベルがデジタル値N1に変換されて演
算制御部1に入力される。この場合、フィルター16は
応答周波数外であるので、応答周波数付近の、しかも第
1の受波器アレイ8付近のノイズレベルになる。
【0016】また、第2の受波器アレイ9の信号はフィ
ルター15を経て検波器19で検波され、レベルがデジ
タル値S2に変換されて演算制御部1に入力される。更
に、フィルター17を経て検波器21で検波され、レベ
ルがデジタル値として演算制御部N2に変換されて、演
算制御部1に入力される。この場合、フィルター17は
応答周波数外であるので、応答周波数付近の、しかも第
2の受波器アレイ9付近のノイズレベルになる。
ルター15を経て検波器19で検波され、レベルがデジ
タル値S2に変換されて演算制御部1に入力される。更
に、フィルター17を経て検波器21で検波され、レベ
ルがデジタル値として演算制御部N2に変換されて、演
算制御部1に入力される。この場合、フィルター17は
応答周波数外であるので、応答周波数付近の、しかも第
2の受波器アレイ9付近のノイズレベルになる。
【0017】演算制御部1では、それぞれのS/N比を
計算するS1/N1、S2/N2を求め、比の大きい方
を決定する。S1/N1>S2/N2の時はSSBL受
信器12のデータを採用する。S1/N1<S2/N2
の時はSSBL受信器13のデータを採用する。ただ
し、S1/N1=S2/N2の場合は、どちらか一方を
採用するようにする。船を中心とする座標系にデータを
変換し、更に、受波器アレイの取付位置の補正を行い、
表示器22にて表示する。
計算するS1/N1、S2/N2を求め、比の大きい方
を決定する。S1/N1>S2/N2の時はSSBL受
信器12のデータを採用する。S1/N1<S2/N2
の時はSSBL受信器13のデータを採用する。ただ
し、S1/N1=S2/N2の場合は、どちらか一方を
採用するようにする。船を中心とする座標系にデータを
変換し、更に、受波器アレイの取付位置の補正を行い、
表示器22にて表示する。
【0018】図2は本発明の第1実施例を示す音響測位
装置の装備図である。この図に示すように、船体31に
前後方向に移動するためにスクリュー32と、横方向に
移動するために第1のスラスター33と第2のスラスタ
ー34が設けられており、送波器35は船体31の中央
付近に、第1の受波器アレイ36は船体31の船首付近
に、第2の受波器アレイ37は船体31の船尾付近にそ
れぞれ装備してあるものとする。水中39には海底40
上にトランスポンダ38が設置されているものとする。
なお、いずれの受波器アレイも、図示しないが、複数個
の受波器素子を平面的に格子状に複数個並べて構成され
ている。
装置の装備図である。この図に示すように、船体31に
前後方向に移動するためにスクリュー32と、横方向に
移動するために第1のスラスター33と第2のスラスタ
ー34が設けられており、送波器35は船体31の中央
付近に、第1の受波器アレイ36は船体31の船首付近
に、第2の受波器アレイ37は船体31の船尾付近にそ
れぞれ装備してあるものとする。水中39には海底40
上にトランスポンダ38が設置されているものとする。
なお、いずれの受波器アレイも、図示しないが、複数個
の受波器素子を平面的に格子状に複数個並べて構成され
ている。
【0019】そこで、送波器35から送出された質問信
号は、トランスポンダ38で受信され、一定時間後再び
送出されて、第1の受波器アレイ36及び第2の受波器
アレイ37で受信され、図1に示す音響測位装置で処理
され、トランスポンダ38の位置が決定される。スクリ
ュー32及び第1、第2のスラスター33,34を各々
別々に、あるいは連動して運転する場合、第1の受波器
アレイ36及び第2の受波器アレイ37付近のノイズレ
ベルは、それぞれ運転する状況により異なる。
号は、トランスポンダ38で受信され、一定時間後再び
送出されて、第1の受波器アレイ36及び第2の受波器
アレイ37で受信され、図1に示す音響測位装置で処理
され、トランスポンダ38の位置が決定される。スクリ
ュー32及び第1、第2のスラスター33,34を各々
別々に、あるいは連動して運転する場合、第1の受波器
アレイ36及び第2の受波器アレイ37付近のノイズレ
ベルは、それぞれ運転する状況により異なる。
【0020】また、スクリュー32及び第1のスラスタ
ー33を運転することにより、気泡が発生し、トランス
ポンダ38からの信号は減衰する。しかしながら、第1
の受波器アレイ36と第2の受波器アレイ37は、船体
31に取り付けてある場所が異なるため、第1の受波器
アレイ36及び第2の受波器アレイ37でのトランスポ
ンダ38からの応答信号は受信レベルが異なる。
ー33を運転することにより、気泡が発生し、トランス
ポンダ38からの信号は減衰する。しかしながら、第1
の受波器アレイ36と第2の受波器アレイ37は、船体
31に取り付けてある場所が異なるため、第1の受波器
アレイ36及び第2の受波器アレイ37でのトランスポ
ンダ38からの応答信号は受信レベルが異なる。
【0021】このように、第1実施例によれば、船体の
異なる場所に受波器アレイを複数個(ここでは、2個)
取り付けるようにしたものである。その取付位置(取付
場所)によって、その受波器アレイの受信レベルが異な
り、周囲のノイズレベルも異なる。例えば、スクリュー
32だけ動かしている時は、近くの第2の受波器アレイ
37よりも遠い第1の受波器アレイ36の方が気泡の発
生も少ないし、雑音も少ない。
異なる場所に受波器アレイを複数個(ここでは、2個)
取り付けるようにしたものである。その取付位置(取付
場所)によって、その受波器アレイの受信レベルが異な
り、周囲のノイズレベルも異なる。例えば、スクリュー
32だけ動かしている時は、近くの第2の受波器アレイ
37よりも遠い第1の受波器アレイ36の方が気泡の発
生も少ないし、雑音も少ない。
【0022】また、スラスター1を動かしている時は近
い第1の受波器アレイ36の方よりも遠い第2の受波器
アレイ37の方が気泡の発生も少ないし、周囲のノイズ
レベルも少ない。このように、船の機構の動作状況によ
り気泡の発生やノイズレベルは異なり、いずれの場合
も、いずれか一方の受波器アレイの受信条件が有利であ
る。
い第1の受波器アレイ36の方よりも遠い第2の受波器
アレイ37の方が気泡の発生も少ないし、周囲のノイズ
レベルも少ない。このように、船の機構の動作状況によ
り気泡の発生やノイズレベルは異なり、いずれの場合
も、いずれか一方の受波器アレイの受信条件が有利であ
る。
【0023】また、第1の受波器アレイ36でノイズレ
ベルが大きくなり測定不能となった場合、第2の受波器
アレイ37に切り替えて測定を続けることができる。こ
のように、取付け位置の異なる受波器アレイで受信し、
信号レベル、周囲雑音レベル、S/N比を比較し、条件
の良い状態で受信した受信器のデータを採用することに
より、船体の雑音の発生の状況に応じて、最良の条件で
受信することができ、船体雑音や気泡の発生の影響を軽
減することができる。
ベルが大きくなり測定不能となった場合、第2の受波器
アレイ37に切り替えて測定を続けることができる。こ
のように、取付け位置の異なる受波器アレイで受信し、
信号レベル、周囲雑音レベル、S/N比を比較し、条件
の良い状態で受信した受信器のデータを採用することに
より、船体の雑音の発生の状況に応じて、最良の条件で
受信することができ、船体雑音や気泡の発生の影響を軽
減することができる。
【0024】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図3は本発明の第2実施例を示す音響測位装置のブ
ロック図である。この実施例では、図3に示すように、
第1実施例(図1参照)の音響測位装置において、フィ
ルター14,15、検波器18,19を省略するように
したものである。その他の点については、第1実施例と
同様であるので、同じ符号を付してその説明は省略す
る。
る。図3は本発明の第2実施例を示す音響測位装置のブ
ロック図である。この実施例では、図3に示すように、
第1実施例(図1参照)の音響測位装置において、フィ
ルター14,15、検波器18,19を省略するように
したものである。その他の点については、第1実施例と
同様であるので、同じ符号を付してその説明は省略す
る。
【0025】船体ノイズが測位装置の性能を左右する場
合、そして、気泡の発生が余り多くない場合、受波器ア
レイに入力される信号レベルは余り変わらないので、演
算制御部1ではN1、N2のノイズレベルだけで判定す
る。つまり、ノイズレベルの小さい側のSSBL受信器
のデータを採用する。このように、受波器アレイ周囲の
ノイズレベルを測定し、ノイズレベルの低い側のSSB
L受信器のデータを採用することにより、スクリュー、
スラスターの動作の影響を軽減することができる。
合、そして、気泡の発生が余り多くない場合、受波器ア
レイに入力される信号レベルは余り変わらないので、演
算制御部1ではN1、N2のノイズレベルだけで判定す
る。つまり、ノイズレベルの小さい側のSSBL受信器
のデータを採用する。このように、受波器アレイ周囲の
ノイズレベルを測定し、ノイズレベルの低い側のSSB
L受信器のデータを採用することにより、スクリュー、
スラスターの動作の影響を軽減することができる。
【0026】図4は本発明の第3実施例を示す音響測位
装置のブロック図である。この実施例では、図4に示す
ように、第1実施例におけるSSBL受信器12,13
に代わって、LBL受信器51,52を用いるようにし
たものである。このLBL方式は、少なくとも3個のト
ランスポンダ61,62,63を海底に設置して、船上
の受波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(ス
ラントレンジ)を測定することにより、トランスポンダ
でつくられる座標系からみた受波器の位置を求める。そ
の他の点は、第1乃至第2実施例と同様である。
装置のブロック図である。この実施例では、図4に示す
ように、第1実施例におけるSSBL受信器12,13
に代わって、LBL受信器51,52を用いるようにし
たものである。このLBL方式は、少なくとも3個のト
ランスポンダ61,62,63を海底に設置して、船上
の受波器とおのおののトランスポンダの間の直距離(ス
ラントレンジ)を測定することにより、トランスポンダ
でつくられる座標系からみた受波器の位置を求める。そ
の他の点は、第1乃至第2実施例と同様である。
【0027】なお、本発明は更に以下のような利用形態
を有することができる。第1、第2、第3実施例とし
て、音源としてトランスポンダを用いて説明したが、音
響測位装置の音源として使用するレスポンダ、ピンガで
あっても効果には変わりがない。また、雑音源としてス
クリューとスラスターについて説明したが、本来、船体
放射ノイズはエンジン、給水用ポンプ等の発生源もあ
り、単に船体放射ノイズとしても、本発明で説明した効
果には変わりない。
を有することができる。第1、第2、第3実施例とし
て、音源としてトランスポンダを用いて説明したが、音
響測位装置の音源として使用するレスポンダ、ピンガで
あっても効果には変わりがない。また、雑音源としてス
クリューとスラスターについて説明したが、本来、船体
放射ノイズはエンジン、給水用ポンプ等の発生源もあ
り、単に船体放射ノイズとしても、本発明で説明した効
果には変わりない。
【0028】更に、受波器アレイは2個切り替える方法
を説明したが、複数個あっても動作及び効果は変わりが
ない。なお、本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であ
り、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
を説明したが、複数個あっても動作及び効果は変わりが
ない。なお、本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であ
り、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0029】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。船体
の異なる場所に受波器アレイを取り付けるようにしたの
で、取付け位置の異なる受波器アレイでそれぞれ受信
し、信号レベル、周囲雑音レベル、S/N比を比較し、
条件の良い状態で受信した受信器のデータを採用するこ
とにより、船体の雑音の発生の状況に応じて、最良の条
件で受信することができ、船体雑音や気泡の発生の影響
を軽減することができる。
よれば、以下のような効果を奏することができる。船体
の異なる場所に受波器アレイを取り付けるようにしたの
で、取付け位置の異なる受波器アレイでそれぞれ受信
し、信号レベル、周囲雑音レベル、S/N比を比較し、
条件の良い状態で受信した受信器のデータを採用するこ
とにより、船体の雑音の発生の状況に応じて、最良の条
件で受信することができ、船体雑音や気泡の発生の影響
を軽減することができる。
【0030】また、一方の受波器アレイでノイズレベル
が大きくなり測定不能となった場合、もう一方の受波器
アレイに切り替えて測定を続けることができる。
が大きくなり測定不能となった場合、もう一方の受波器
アレイに切り替えて測定を続けることができる。
【図1】本発明の第1実施例を示す音響測位装置のブロ
ック図である。
ック図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す音響測位装置の装備
図である。
図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す音響測位装置のブロ
ック図である。
ック図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す音響測位装置のブロ
ック図である。
ック図である。
【図5】従来の音響測位装置のブロック図である。
1 演算制御部
2 発振回路
3,10,11 増幅器
4,35 送波器
5,39 水中
6,38,61,62,63 トランスポンダ
7,40 海底
8,36 第1の受波器アレイ
9,37 第2の受波器アレイ
12,13 SSBL受信器
14,15,16,17 フィルター
18,19,20,21 検波器
22 表示器
31 船体
32 スクリュー
33 第1のスラスター
34 第2のスラスター
51,52 LBL受信器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平8−160134(JP,A)
特開 平5−19051(JP,A)
特開 平8−50174(JP,A)
特開 平7−294638(JP,A)
特開 平5−45460(JP,A)
特開 平4−250389(JP,A)
特開 昭57−211077(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01S 1/72 - 1/82
G01S 3/80 - 3/86
G01S 5/18 - 5/30
G01S 7/52 - 7/64
G01S 15/00 - 15/96
JICSTファイル(JOIS)
Claims (5)
- 【請求項1】(a)船体に距離を離して設置される複数
個の受波器アレイと、(b)該受波器アレイのぞれぞれ
に接続されるSSBL受信器とを備え、(c)同時に前
記受波器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイ
ズレベルを測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望
のレベルのデータを出力している受波器アレイのデータ
を採用する測位データ判定手段とを具備することを特徴
とする音響測位装置。 - 【請求項2】(a)船体に距離を離して設置される複数
個の受波器アレイと、(b)該受波器アレイのぞれぞれ
に接続されるLBL受信器とを備え、(c)同時に前記
受波器アレイから入力される信号レベル及び周囲ノイズ
レベルを測定し、前記複数個の受波器アレイの内所望の
レベルのデータを出力している受波器アレイのデータを
採用する測位データ判定手段を具備することを特徴とす
る音響測位装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の音響測位装置にお
いて、前記測位データ判定手段は、前記受波器アレイか
ら入力される信号レベル及び周囲ノイズレベルを測定
し、前記信号レベルの大きい側のデータか、前記ノイズ
レベルの小さい側のデータかを測位データとして採用す
ることを特徴とする音響測位装置。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の音響測位装置にお
いて、前記測位データ判定手段は、前記受波器アレイか
ら入力される信号レベル及び周囲ノイズレベルを測定
し、該信号レベル/周囲ノイズレベルを計算し、該信号
レベル/周囲ノイズレベルの比の大きい側のデータを測
位データとして採用することを特徴とする音響測位装
置。 - 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の音響測位
装置において、応答信号を通過させるフィルターにより
信号レベルを測定し、一方、応答周波数付近の周波数で
応答周波数を通過させないフィルターにより周囲ノイズ
レベルを測定する回路を有することを特徴とする音響測
位装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09358297A JP3388688B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 音響測位装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09358297A JP3388688B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 音響測位装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10282234A JPH10282234A (ja) | 1998-10-23 |
JP3388688B2 true JP3388688B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=14086279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09358297A Expired - Fee Related JP3388688B2 (ja) | 1997-04-11 | 1997-04-11 | 音響測位装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3388688B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4197872B2 (ja) * | 2000-03-20 | 2008-12-17 | バーナード、フランソワ | 正確度を向上させて水中標的位置に負荷を配備する装置およびそのような装置を制御する方法 |
JP6149250B2 (ja) * | 2012-05-28 | 2017-06-21 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 超音波流量計 |
-
1997
- 1997-04-11 JP JP09358297A patent/JP3388688B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10282234A (ja) | 1998-10-23 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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