JP3383704B2 - 安定なリポソーム水分散液 - Google Patents
安定なリポソーム水分散液Info
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リポソーム水分散液に
関する。更に詳しくは、本発明は、安定化剤としてヒド
ロキシ酸とアミノ酸を含むリポソーム水分散液に関す
る。
関する。更に詳しくは、本発明は、安定化剤としてヒド
ロキシ酸とアミノ酸を含むリポソーム水分散液に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】リポソームは、脂質二分子
膜により構成される閉鎖小胞であり、近年ドラッグデリ
バリーシステム、診断薬、人工酵素運搬体、センサー、
化粧品等の種々の分野で応用開発が行なわれている。特
に、薬物を内包したリポソームは、不安定な薬物の安定
化や生体内における薬物の徐放化、更には病巣部位への
特異的指向化を目的として活発な研究が行われている。
しかしながら、リポソームはそれ自体熱に対して不安定
な場合が多く、懸濁液として調製しても通常はリポソー
ム粒子同士の凝集、融合、更には沈殿物の生成や着色が
比較的速やかに生じてしまうことが知られている。そし
て、このことがリポソーム製剤を商品化するに当たって
一つの大きな問題点となっている。
膜により構成される閉鎖小胞であり、近年ドラッグデリ
バリーシステム、診断薬、人工酵素運搬体、センサー、
化粧品等の種々の分野で応用開発が行なわれている。特
に、薬物を内包したリポソームは、不安定な薬物の安定
化や生体内における薬物の徐放化、更には病巣部位への
特異的指向化を目的として活発な研究が行われている。
しかしながら、リポソームはそれ自体熱に対して不安定
な場合が多く、懸濁液として調製しても通常はリポソー
ム粒子同士の凝集、融合、更には沈殿物の生成や着色が
比較的速やかに生じてしまうことが知られている。そし
て、このことがリポソーム製剤を商品化するに当たって
一つの大きな問題点となっている。
【0003】今までにもリポソームの水分散液状態にお
ける保存安定性を改善する試みがいくつかなされてい
る。しかし、それらの多くはリポソームの凝集抑制や沈
殿防止、あるいは内包物の漏出を防止することが主体で
あり、実用する場合最も簡単に確認されうる外観的な着
色変化に関する検討はあまりなされていなかった。この
着色現象は、一般にリポソームの膜形成物質として使用
されるリン脂質類の過酸化分解によって生じる分解産物
に起因することが知られている。そして、この問題を解
決する手段として、リポソーム膜形成物質の中にビタミ
ンEを添加する製剤が提案されている(特開平2−29
5917)が、ビタミンEは、それ自体、熱、光、酸素
に対し非常に不安定であり、その分解により着色変化を
生じてしまうという難点がある。
ける保存安定性を改善する試みがいくつかなされてい
る。しかし、それらの多くはリポソームの凝集抑制や沈
殿防止、あるいは内包物の漏出を防止することが主体で
あり、実用する場合最も簡単に確認されうる外観的な着
色変化に関する検討はあまりなされていなかった。この
着色現象は、一般にリポソームの膜形成物質として使用
されるリン脂質類の過酸化分解によって生じる分解産物
に起因することが知られている。そして、この問題を解
決する手段として、リポソーム膜形成物質の中にビタミ
ンEを添加する製剤が提案されている(特開平2−29
5917)が、ビタミンEは、それ自体、熱、光、酸素
に対し非常に不安定であり、その分解により着色変化を
生じてしまうという難点がある。
【0004】一方、特開昭62−42733には、合成
リン脂質の一つであるジパルミトイルホスファチジルコ
リンをリポソーム形成物質とし、特異的な水和剤を用い
て調製し、加熱滅菌したリポソームは室温保存1年後に
おいても、着色変化がなく安定であったと記載されてい
る。しかし、卵黄レシチンや大豆レシチンを用いて調製
したリポソームに対するその水和剤の安定化効果は何等
の記載も示唆もない。又、合成のリン脂質を用いたリポ
ソームは、天然のリン脂質からなるリポソームより安定
性に優れているが、非常に高価なため経済面で難点があ
る。
リン脂質の一つであるジパルミトイルホスファチジルコ
リンをリポソーム形成物質とし、特異的な水和剤を用い
て調製し、加熱滅菌したリポソームは室温保存1年後に
おいても、着色変化がなく安定であったと記載されてい
る。しかし、卵黄レシチンや大豆レシチンを用いて調製
したリポソームに対するその水和剤の安定化効果は何等
の記載も示唆もない。又、合成のリン脂質を用いたリポ
ソームは、天然のリン脂質からなるリポソームより安定
性に優れているが、非常に高価なため経済面で難点があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、リポソー
ム膜形成物質として安価で安全性の高い、天然のリン脂
質を用いて、保存安定性の良いリポソーム水分散液を得
る目的で鋭意研究した。その結果、天然のリン脂質から
なる薬物を含まないリポソームにヒドロキシ酸とアミノ
酸を添加することにより、水分散状態で保存した時のリ
ポソームの着色変化を防止できることを見い出した。更
に、薬物を封入したリポソームにおいても同様の効果が
認められることを見い出し本発明を完成した。本発明に
よれば、リポソームに封入された薬物の漏出を抑制でき
ることも見いだされた。更に、従来リポソーム水分散液
は、pH6〜7の中性付近で最も安定であることが知ら
れていたが、それでも実用に際しては十分な安定性では
なかった。ところが、本発明によれば、中性付近だけで
なくpH4〜12の広いpH領域において、実用的な安
定性を持つリポソーム水分散液を提供することが出来
る。
ム膜形成物質として安価で安全性の高い、天然のリン脂
質を用いて、保存安定性の良いリポソーム水分散液を得
る目的で鋭意研究した。その結果、天然のリン脂質から
なる薬物を含まないリポソームにヒドロキシ酸とアミノ
酸を添加することにより、水分散状態で保存した時のリ
ポソームの着色変化を防止できることを見い出した。更
に、薬物を封入したリポソームにおいても同様の効果が
認められることを見い出し本発明を完成した。本発明に
よれば、リポソームに封入された薬物の漏出を抑制でき
ることも見いだされた。更に、従来リポソーム水分散液
は、pH6〜7の中性付近で最も安定であることが知ら
れていたが、それでも実用に際しては十分な安定性では
なかった。ところが、本発明によれば、中性付近だけで
なくpH4〜12の広いpH領域において、実用的な安
定性を持つリポソーム水分散液を提供することが出来
る。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、「リポソーム膜形成物質」とは、卵黄レシチン
及び/又は大豆レシチンを含むものを挙げることができ
る。従って、上記レシチンを含む組成であれば特に制限
はなく、それらレシチンの水素添加物あるいは、合成の
リン脂質であるジミリストイルホスファチジルコリン、
ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイル
ホスファチジルコリン、ジセチルフォスフェート、ホス
ファチジルグリセロール等を卵黄レシチン及び/又は大
豆レシチンに配合した場合においても本発明の効果が期
待できる。本発明のリポソーム水分散液を調製するにあ
たり、これらのリポソーム膜形成物質の使用量は、通常
水1重量部に対して、0.0001〜0.1重量部、好
ましくは0.001〜0.05重量部である。また、こ
れらのリポソーム膜形成物質に、所望により膜形成補助
剤を加えてもよい。膜形成補助剤としては、例えば、コ
レステロール等のステロール類、ステアリルアミン、オ
レイン酸等の脂肪族アミン・脂肪酸を例示することがで
きる。これら膜形成補助剤の使用量は、特に限定されな
いが、通常リポソーム膜形成物質1重量部に対して、ス
テロール類は、0.05〜0.5重量部、脂肪族アミン
・脂肪酸等は、0.05〜0.2重量部で使用される。
おいて、「リポソーム膜形成物質」とは、卵黄レシチン
及び/又は大豆レシチンを含むものを挙げることができ
る。従って、上記レシチンを含む組成であれば特に制限
はなく、それらレシチンの水素添加物あるいは、合成の
リン脂質であるジミリストイルホスファチジルコリン、
ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイル
ホスファチジルコリン、ジセチルフォスフェート、ホス
ファチジルグリセロール等を卵黄レシチン及び/又は大
豆レシチンに配合した場合においても本発明の効果が期
待できる。本発明のリポソーム水分散液を調製するにあ
たり、これらのリポソーム膜形成物質の使用量は、通常
水1重量部に対して、0.0001〜0.1重量部、好
ましくは0.001〜0.05重量部である。また、こ
れらのリポソーム膜形成物質に、所望により膜形成補助
剤を加えてもよい。膜形成補助剤としては、例えば、コ
レステロール等のステロール類、ステアリルアミン、オ
レイン酸等の脂肪族アミン・脂肪酸を例示することがで
きる。これら膜形成補助剤の使用量は、特に限定されな
いが、通常リポソーム膜形成物質1重量部に対して、ス
テロール類は、0.05〜0.5重量部、脂肪族アミン
・脂肪酸等は、0.05〜0.2重量部で使用される。
【0007】本発明に関わるヒドロキシ酸としては、特
に限定されるものではないが好ましくは、乳酸、酒石
酸、リンゴ酸、クエン酸もしくはその薬学的に許容し得
る塩のうちの少なくとも1種類が用いられる。その中で
もクエン酸もしくはその薬学的に許容し得る塩が特に好
ましい。また、アミノ酸としては、特に限定されるもの
ではないが好ましくは、グリシン、アラニン、ロイシ
ン、セリン、ヒスチジン、プロリン、ヒドロキシプロリ
ン、システイン、メチオニン、リジン、アルギニン、グ
ルタミン酸、アスパラギン酸もしくはその薬学的に許容
し得る塩のうちの少なくとも1種が用いられる。その中
でもメチオニン、ヒスチジン、アルギニン、グルタミン
酸、アスパラギン酸もしくはその薬学的に許容し得る塩
が特に好ましい。
に限定されるものではないが好ましくは、乳酸、酒石
酸、リンゴ酸、クエン酸もしくはその薬学的に許容し得
る塩のうちの少なくとも1種類が用いられる。その中で
もクエン酸もしくはその薬学的に許容し得る塩が特に好
ましい。また、アミノ酸としては、特に限定されるもの
ではないが好ましくは、グリシン、アラニン、ロイシ
ン、セリン、ヒスチジン、プロリン、ヒドロキシプロリ
ン、システイン、メチオニン、リジン、アルギニン、グ
ルタミン酸、アスパラギン酸もしくはその薬学的に許容
し得る塩のうちの少なくとも1種が用いられる。その中
でもメチオニン、ヒスチジン、アルギニン、グルタミン
酸、アスパラギン酸もしくはその薬学的に許容し得る塩
が特に好ましい。
【0008】本発明の要件は、上記ヒドロキシ酸とアミ
ノ酸の中から少なくとも1種類づつを併用することにあ
る。従って、上記ヒドロキシ酸の中から数種類を、及び
アミノ酸の中から数種類を混合して使用してもよく、3
種類以上の混合物の使用の制限は意図されていない。更
に、組み合わせるヒドロキシ酸とアミノ酸の種類によっ
て効果の得られる濃度範囲は若干異なる。
ノ酸の中から少なくとも1種類づつを併用することにあ
る。従って、上記ヒドロキシ酸の中から数種類を、及び
アミノ酸の中から数種類を混合して使用してもよく、3
種類以上の混合物の使用の制限は意図されていない。更
に、組み合わせるヒドロキシ酸とアミノ酸の種類によっ
て効果の得られる濃度範囲は若干異なる。
【0009】例えば、クエン酸ナトリウムとメチオニン
を用いた場合は、リポソーム膜形成物質1重量部に対
し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量部(クエン
酸に換算して)、メチオニンが0.008〜0.8重量
部である。また、クエン酸ナトリウムとヒスチジン塩酸
塩を用いた場合は、リポソーム膜形成物質1重量部に対
し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量部(クエン
酸に換算して)、ヒスチジン塩酸塩が0.0006〜
0.3重量部(ヒスチジンに換算して)である。また、
クエン酸ナトリウムとアルギニンを用いた場合は、リポ
ソーム膜形成物質1重量部に対し、クエン酸ナトリウム
が0.05〜5重量部(クエン酸に換算して)、アルギ
ニンが0.02〜4重量部である。また、クエン酸ナト
リウムとグルタミン酸ナトリウムあるいはアスパラギン
酸ナトリウムを用いた場合は、リポソーム膜形成物質1
重量部に対し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量
部(クエン酸に換算して)、グルタミン酸ナトリウムあ
るいはアスパラギン酸ナトリウムが0.015〜3重量
部(グルタミン酸あるいはアスパラギン酸に換算して)
である。
を用いた場合は、リポソーム膜形成物質1重量部に対
し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量部(クエン
酸に換算して)、メチオニンが0.008〜0.8重量
部である。また、クエン酸ナトリウムとヒスチジン塩酸
塩を用いた場合は、リポソーム膜形成物質1重量部に対
し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量部(クエン
酸に換算して)、ヒスチジン塩酸塩が0.0006〜
0.3重量部(ヒスチジンに換算して)である。また、
クエン酸ナトリウムとアルギニンを用いた場合は、リポ
ソーム膜形成物質1重量部に対し、クエン酸ナトリウム
が0.05〜5重量部(クエン酸に換算して)、アルギ
ニンが0.02〜4重量部である。また、クエン酸ナト
リウムとグルタミン酸ナトリウムあるいはアスパラギン
酸ナトリウムを用いた場合は、リポソーム膜形成物質1
重量部に対し、クエン酸ナトリウムが0.05〜5重量
部(クエン酸に換算して)、グルタミン酸ナトリウムあ
るいはアスパラギン酸ナトリウムが0.015〜3重量
部(グルタミン酸あるいはアスパラギン酸に換算して)
である。
【0010】リポソーム膜形成物質に対して、上記の比
率でヒドロキシ酸とアミノ酸を併用することにより本発
明の効果が得られるが、これらの安定化剤のリポソーム
水分散液中の量が一定量以上になると、溶液の粘度増加
による操作性の低下やリポソームの浮上による相分離が
生じ好ましくない。更に、アミノ酸の場合は安定化効果
の低下も見られる。従って、通常リポソーム水分散液1
重量部に対して、ヒドロキシ酸は0.13重量部以下、
アミノ酸はその種類によって制限される添加量が異なる
が、例えば、メチオニンは0.02重量部以下、ヒスチ
ジンは0.015重量部以下、アルギニンは0.05重
量部以下、グルタミン酸又はアスパラギン酸は0.08
重量部以下で使用することが好ましい。
率でヒドロキシ酸とアミノ酸を併用することにより本発
明の効果が得られるが、これらの安定化剤のリポソーム
水分散液中の量が一定量以上になると、溶液の粘度増加
による操作性の低下やリポソームの浮上による相分離が
生じ好ましくない。更に、アミノ酸の場合は安定化効果
の低下も見られる。従って、通常リポソーム水分散液1
重量部に対して、ヒドロキシ酸は0.13重量部以下、
アミノ酸はその種類によって制限される添加量が異なる
が、例えば、メチオニンは0.02重量部以下、ヒスチ
ジンは0.015重量部以下、アルギニンは0.05重
量部以下、グルタミン酸又はアスパラギン酸は0.08
重量部以下で使用することが好ましい。
【0011】本発明のリポソームに保持させる薬物とし
ては、親水性薬物であってもよいし親油性薬物であって
もよく、特に限定されない。例えば、抗癌剤、抗生物
質、化学療法剤、生理活性物質、免疫調節薬、抗炎症
剤、ビタミン剤、鎮痛及び鎮静剤、診断用薬、プロスタ
グランジン剤、抗アレルギー剤、中枢神経系用薬、抹消
神経系用薬、ホルモン剤、代謝性薬品、血液及び体液用
薬、消化器官用薬、眼科用剤、循環器官用薬、呼吸器官
用薬等を挙げることができる。これらの例を以下に示す
が、それらに限定されるものではない。 (1)抗癌剤、例えばマイトマイシン、アドリアマイシ
ン、メトトレキサート、シスプラチン、テガフール、ビ
ンクリスチン、ドキソルビシン等 (2)抗生物質、例えばアムホテリシンB、ゲンタマイ
シン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クロラム
フェニコール、コリスチンメタンスルホン酸等 (3)化学療法剤、例えばオフロキサシン、ノルフロキ
サシン、ミコナゾール等 (4)生理活性物質、例えばエリスロポエチン等 (5)免疫調節薬、例えばインターフェロン、インター
ロイキン、ムラミルジペプチド、ムラミルトリペプチ
ド、ペニシラミン、シクロスポリン等 (6)抗炎症剤、例えばフルオロメトロン、グリチルリ
チン酸、ジクロフェナク等 (7)ビタミン剤、例えばビタミンA、ビタミンC等 (8)鎮痛及び鎮静剤、例えばモルヒネ、コデイン等 (9)診断用薬、例えばフルオレセイン等 (10)プロスタグランジン剤、例えばプロスタグランジ
ンE1 、プロスタグランジンA1 等 (11)抗アレルギー剤、例えば a) 抗ヒスタミン剤、例えば、クロルフェニラミン、ジ
フェンヒドラミン等 b)抗アレルギー剤、例えば、クロモグリク酸、トラニ
ラスト、ケトチフェン等 (12)中枢神経系用薬、例えば a) 催眠鎮静剤及び抗不安剤、例えば、アルプラゾラ
ム、ジアゼパム等 b)抗てんかん薬、例えば、フェノバルビタール c)解熱鎮痛消炎剤、例えば、プラノプロフェン、ケト
プロフェン等 d)神経精神用剤、例えば、アミトリプチリン、クロル
プロマジン等 (13)抹消神経系用薬、例えば a) 局所麻酔剤、例えば、リドカイン、ベンゾカイン、
テトラカイン、ジブカイン等 b) 鎮けい剤、例えば、アトロピン、アフロクァロン等 (14)ホルモン剤、例えば a) 副腎ホルモン剤、例えば、ベタメサゾン、デキサメ
タゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、プレド
ニゾロン等 b) ホルモン剤、例えば、インスリン等 (15)代謝性薬品、例えば a) 肝臓疾患用剤、例えば、グリチルリチン酸・DL−
メチオニン等 b) 酵素剤、例えば、スーパーオキシドジスムターゼ、
ウロキナーゼ、t−PA等 c) 糖尿病性合併症治療薬、例えば、エパルレスタット
等 (16)血液及び体液用薬、例えば、止血剤、例えば、カ
ルバゾクロム、トラネキサム酸等 (17)消化器官用薬、例えば抗潰瘍剤、例えば、ファル
ネソール、ゲラニオール、2−N−{3−〔3−(1−
ピペリジノメチル)フェノキシ〕プロピル}アミノ−5
−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(以下TASと
略す)等 (18)眼科用剤、例えば a) 緑内障治療剤、例えば、エピネフリン、チモロー
ル、カルテオロール等 b) 白内障治療剤、例えば、グルタチオン、ピレノキシ
ン等 c) 散瞳剤、例えば、トロピカミド等 d) 縮瞳剤、例えば、ピロカルピン、カルバコール等 (19)循環器官用薬、例えば a) 血圧降下剤、例えば、レセルピン、ヒドララジン等 b) 血管収縮薬、例えば、フェニレフリン、ナファゾリ
ン、メトキサミン等 c) 血管拡張剤、例えば、ジルチアゼム、ニフェジピン
等 d) 高脂血症用剤、例えば、クロフィブラート、プラバ
スタチン等 (20)呼吸器官用薬、例えば a) 鎮咳薬、例えば、メチルエフェドリン、エフェドリ
ン等 b) 気管支拡張剤、例えば、テオフィリン等もしくは、
その薬学的に許容し得る塩を挙げることができる。
ては、親水性薬物であってもよいし親油性薬物であって
もよく、特に限定されない。例えば、抗癌剤、抗生物
質、化学療法剤、生理活性物質、免疫調節薬、抗炎症
剤、ビタミン剤、鎮痛及び鎮静剤、診断用薬、プロスタ
グランジン剤、抗アレルギー剤、中枢神経系用薬、抹消
神経系用薬、ホルモン剤、代謝性薬品、血液及び体液用
薬、消化器官用薬、眼科用剤、循環器官用薬、呼吸器官
用薬等を挙げることができる。これらの例を以下に示す
が、それらに限定されるものではない。 (1)抗癌剤、例えばマイトマイシン、アドリアマイシ
ン、メトトレキサート、シスプラチン、テガフール、ビ
ンクリスチン、ドキソルビシン等 (2)抗生物質、例えばアムホテリシンB、ゲンタマイ
シン、エリスロマイシン、テトラサイクリン、クロラム
フェニコール、コリスチンメタンスルホン酸等 (3)化学療法剤、例えばオフロキサシン、ノルフロキ
サシン、ミコナゾール等 (4)生理活性物質、例えばエリスロポエチン等 (5)免疫調節薬、例えばインターフェロン、インター
ロイキン、ムラミルジペプチド、ムラミルトリペプチ
ド、ペニシラミン、シクロスポリン等 (6)抗炎症剤、例えばフルオロメトロン、グリチルリ
チン酸、ジクロフェナク等 (7)ビタミン剤、例えばビタミンA、ビタミンC等 (8)鎮痛及び鎮静剤、例えばモルヒネ、コデイン等 (9)診断用薬、例えばフルオレセイン等 (10)プロスタグランジン剤、例えばプロスタグランジ
ンE1 、プロスタグランジンA1 等 (11)抗アレルギー剤、例えば a) 抗ヒスタミン剤、例えば、クロルフェニラミン、ジ
フェンヒドラミン等 b)抗アレルギー剤、例えば、クロモグリク酸、トラニ
ラスト、ケトチフェン等 (12)中枢神経系用薬、例えば a) 催眠鎮静剤及び抗不安剤、例えば、アルプラゾラ
ム、ジアゼパム等 b)抗てんかん薬、例えば、フェノバルビタール c)解熱鎮痛消炎剤、例えば、プラノプロフェン、ケト
プロフェン等 d)神経精神用剤、例えば、アミトリプチリン、クロル
プロマジン等 (13)抹消神経系用薬、例えば a) 局所麻酔剤、例えば、リドカイン、ベンゾカイン、
テトラカイン、ジブカイン等 b) 鎮けい剤、例えば、アトロピン、アフロクァロン等 (14)ホルモン剤、例えば a) 副腎ホルモン剤、例えば、ベタメサゾン、デキサメ
タゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、プレド
ニゾロン等 b) ホルモン剤、例えば、インスリン等 (15)代謝性薬品、例えば a) 肝臓疾患用剤、例えば、グリチルリチン酸・DL−
メチオニン等 b) 酵素剤、例えば、スーパーオキシドジスムターゼ、
ウロキナーゼ、t−PA等 c) 糖尿病性合併症治療薬、例えば、エパルレスタット
等 (16)血液及び体液用薬、例えば、止血剤、例えば、カ
ルバゾクロム、トラネキサム酸等 (17)消化器官用薬、例えば抗潰瘍剤、例えば、ファル
ネソール、ゲラニオール、2−N−{3−〔3−(1−
ピペリジノメチル)フェノキシ〕プロピル}アミノ−5
−アミノ−1,3,4−チアジアゾール(以下TASと
略す)等 (18)眼科用剤、例えば a) 緑内障治療剤、例えば、エピネフリン、チモロー
ル、カルテオロール等 b) 白内障治療剤、例えば、グルタチオン、ピレノキシ
ン等 c) 散瞳剤、例えば、トロピカミド等 d) 縮瞳剤、例えば、ピロカルピン、カルバコール等 (19)循環器官用薬、例えば a) 血圧降下剤、例えば、レセルピン、ヒドララジン等 b) 血管収縮薬、例えば、フェニレフリン、ナファゾリ
ン、メトキサミン等 c) 血管拡張剤、例えば、ジルチアゼム、ニフェジピン
等 d) 高脂血症用剤、例えば、クロフィブラート、プラバ
スタチン等 (20)呼吸器官用薬、例えば a) 鎮咳薬、例えば、メチルエフェドリン、エフェドリ
ン等 b) 気管支拡張剤、例えば、テオフィリン等もしくは、
その薬学的に許容し得る塩を挙げることができる。
【0012】本発明において、ヒドロキシ酸、アミノ酸
又は薬物に関して「薬学的に許容し得る塩」とは、例え
ば、ヒドロキシ酸、グルタミン酸、ジクロフェナク、リ
ン酸ベタメタゾン等に対しては、ナトリウム、カリウム
等の塩を例示することが出来る。又、アルギニン、ヒス
チジン、ゲンタマイシン、モルヒネ、リドカイン、ピロ
カルピン等に対しては、塩酸、硫酸等の塩を例示でき
る。又、クロルフェニラミン、チモロールに対しては、
マレイン酸塩を挙げることが出来る。
又は薬物に関して「薬学的に許容し得る塩」とは、例え
ば、ヒドロキシ酸、グルタミン酸、ジクロフェナク、リ
ン酸ベタメタゾン等に対しては、ナトリウム、カリウム
等の塩を例示することが出来る。又、アルギニン、ヒス
チジン、ゲンタマイシン、モルヒネ、リドカイン、ピロ
カルピン等に対しては、塩酸、硫酸等の塩を例示でき
る。又、クロルフェニラミン、チモロールに対しては、
マレイン酸塩を挙げることが出来る。
【0013】次に、本発明のリポソーム水分散液の製造
法を説明する。種々の公知の方法が利用可能であるが、
例えば、卵黄レシチン及び所望によりコレステロール等
のリポソーム膜形成物質及び膜形成補助剤をクロロホル
ム等の適当な有機溶媒に溶解後、溶媒を減圧留去して、
脂質の薄膜を調製する。これを水に懸濁させ、次いでヒ
ドロキシ酸及びアミノ酸を添加することにより、本発明
のリポソーム水分散液を得ることができる。尚、上記の
ようにして製した脂質薄膜を、ヒドロキシ酸及びアミノ
酸の水溶液に懸濁させることによっても本発明のリポソ
ーム水分散液を得ることができる。又、薬物を保持させ
た本発明のリポソーム水分散液を調製するには、以下の
ようにすればよい。即ち、親水性薬物については、これ
を脂質薄膜を懸濁させる水又はヒドロキシ酸及びアミノ
酸の水溶液に溶解させて以下上記と同様にして用いれば
よく、又親油性薬物については、これをリポソーム膜形
成物質及び所望により膜形成補助剤と一緒に有機溶媒中
に混合して用いればよい。この様にして得られたリポソ
ーム水分散液は必要に応じて、凍結融解を繰り返すこと
によって薬物の封入率を向上させたり、エクストルージ
ョン法(M.J.Hope,M.B.Bally,G.
Webb and P.R.Cullis,:Bioc
him.Biophys.Acta 812,55(1
985))等により粒度分布を制御することもできる。
更に、未封入の薬物をゲルろ過、遠心分離、アフィニテ
ィークロマトグラフィー等によって除去することができ
る。
法を説明する。種々の公知の方法が利用可能であるが、
例えば、卵黄レシチン及び所望によりコレステロール等
のリポソーム膜形成物質及び膜形成補助剤をクロロホル
ム等の適当な有機溶媒に溶解後、溶媒を減圧留去して、
脂質の薄膜を調製する。これを水に懸濁させ、次いでヒ
ドロキシ酸及びアミノ酸を添加することにより、本発明
のリポソーム水分散液を得ることができる。尚、上記の
ようにして製した脂質薄膜を、ヒドロキシ酸及びアミノ
酸の水溶液に懸濁させることによっても本発明のリポソ
ーム水分散液を得ることができる。又、薬物を保持させ
た本発明のリポソーム水分散液を調製するには、以下の
ようにすればよい。即ち、親水性薬物については、これ
を脂質薄膜を懸濁させる水又はヒドロキシ酸及びアミノ
酸の水溶液に溶解させて以下上記と同様にして用いれば
よく、又親油性薬物については、これをリポソーム膜形
成物質及び所望により膜形成補助剤と一緒に有機溶媒中
に混合して用いればよい。この様にして得られたリポソ
ーム水分散液は必要に応じて、凍結融解を繰り返すこと
によって薬物の封入率を向上させたり、エクストルージ
ョン法(M.J.Hope,M.B.Bally,G.
Webb and P.R.Cullis,:Bioc
him.Biophys.Acta 812,55(1
985))等により粒度分布を制御することもできる。
更に、未封入の薬物をゲルろ過、遠心分離、アフィニテ
ィークロマトグラフィー等によって除去することができ
る。
【0014】この様にして得られた本発明のリポソーム
水分散液の用途は、種々考えられるが化粧品としては、
例えば、スキンケア用の保湿剤、医薬品としては、例え
ば、注射剤、点眼剤、点鼻剤、経皮剤、吸入剤、経口剤
として加工して使用することもできる。本発明のリポソ
ーム水分散液をこれらの製剤として加工するに当たっ
て、一般に使用されている等張化剤、pH調整剤、防腐
剤、安定化剤等を本発明の効果を損なわない範囲におい
て添加してもよい。更に、本発明のリポソーム水分散液
は、間欠滅菌法による滅菌処理を施すこともできる。こ
の処理によって安定性を損なうことはない。又、一般的
に注射剤等の抗酸化法として、調製液をアンプル等に充
填する際、窒素ガスの送風置換が行われている。本発明
のリポソーム分散液は、窒素置換を施さなくても安定で
あるが、窒素置換を併用してもよく、その場合にはより
高い安定性を期待できる。
水分散液の用途は、種々考えられるが化粧品としては、
例えば、スキンケア用の保湿剤、医薬品としては、例え
ば、注射剤、点眼剤、点鼻剤、経皮剤、吸入剤、経口剤
として加工して使用することもできる。本発明のリポソ
ーム水分散液をこれらの製剤として加工するに当たっ
て、一般に使用されている等張化剤、pH調整剤、防腐
剤、安定化剤等を本発明の効果を損なわない範囲におい
て添加してもよい。更に、本発明のリポソーム水分散液
は、間欠滅菌法による滅菌処理を施すこともできる。こ
の処理によって安定性を損なうことはない。又、一般的
に注射剤等の抗酸化法として、調製液をアンプル等に充
填する際、窒素ガスの送風置換が行われている。本発明
のリポソーム分散液は、窒素置換を施さなくても安定で
あるが、窒素置換を併用してもよく、その場合にはより
高い安定性を期待できる。
【0015】
【実施例】次に、実施例を示して本発明をさらに詳細に
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
安定性については、着色の度合、相対封入率、薬物残存
率を求めて評価した。外観的な着色の度合については、
色差計(ND−504DE型:日本電色工業株式会社)
を用い保存前の試料と保存後の試料との色差(ΔE)を
求めて評価した。即ち、ΔEは保存前及び後の試料につ
いて各々L、a、bを測定し、次の式から算出した。 ΔE={(L1 −L2 )2 +(a1 −a2 )2 +(b1
−b2 )2 }1/2 但し、L1 、a1 、b1 は保存前、L2 ,a2 、b2 は
保存後の試料の測定値を示す。尚、以下の実施例におけ
る外観評価の表示は、上記ΔE値を5つの水準に分類
し、以下の用語又は記号により示した。 変化無し :ΔE<2.5 * (微黄色):2.5≦ΔE<3.5 ** (淡黄色):3.5≦ΔE<5.0 *** (黄色) :5.0≦ΔE<8.0 ****(黄褐色):ΔE≧8.0 又、相対封入率(%)及び薬物残存率(%)は、各々次
の式から求めた。 相対封入率(%)=(保存後の封入率(%))/(保存
前の封入率(%))×100 薬物残存率(%)=(保存後の総薬物濃度)/(保存前
の総薬物濃度)×100 但し、総薬物濃度は、リポソーム水分散液にトライトン
X−100を加えて、リポソームを破壊し、リポソーム
水分散液の薬物濃度を求めた。また、未封入薬物濃度
は、リポソーム水分散液を限外ろ過することにより、リ
ポソームを除去し、その濾液中の薬物濃度を求めた。 封入率(%)=(総薬物濃度−未封入薬物濃度)/(総
薬物濃度)×100
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
安定性については、着色の度合、相対封入率、薬物残存
率を求めて評価した。外観的な着色の度合については、
色差計(ND−504DE型:日本電色工業株式会社)
を用い保存前の試料と保存後の試料との色差(ΔE)を
求めて評価した。即ち、ΔEは保存前及び後の試料につ
いて各々L、a、bを測定し、次の式から算出した。 ΔE={(L1 −L2 )2 +(a1 −a2 )2 +(b1
−b2 )2 }1/2 但し、L1 、a1 、b1 は保存前、L2 ,a2 、b2 は
保存後の試料の測定値を示す。尚、以下の実施例におけ
る外観評価の表示は、上記ΔE値を5つの水準に分類
し、以下の用語又は記号により示した。 変化無し :ΔE<2.5 * (微黄色):2.5≦ΔE<3.5 ** (淡黄色):3.5≦ΔE<5.0 *** (黄色) :5.0≦ΔE<8.0 ****(黄褐色):ΔE≧8.0 又、相対封入率(%)及び薬物残存率(%)は、各々次
の式から求めた。 相対封入率(%)=(保存後の封入率(%))/(保存
前の封入率(%))×100 薬物残存率(%)=(保存後の総薬物濃度)/(保存前
の総薬物濃度)×100 但し、総薬物濃度は、リポソーム水分散液にトライトン
X−100を加えて、リポソームを破壊し、リポソーム
水分散液の薬物濃度を求めた。また、未封入薬物濃度
は、リポソーム水分散液を限外ろ過することにより、リ
ポソームを除去し、その濾液中の薬物濃度を求めた。 封入率(%)=(総薬物濃度−未封入薬物濃度)/(総
薬物濃度)×100
【0016】実施例1
卵黄ホスファチジルコリン(PC純度:95%以上、日
本油脂(株))0.25g、コレステロール0.125
gをクロロホルム・メタノール(10:1)混液20m
lに溶解した後、エバポレーターで溶媒を除去し、脂質
薄膜を形成させた。この脂質薄膜にpH7.4リン酸緩
衝液(塩化ナトリウムで等張化)5mlを加え十分に振
盪撹拌した後、この液を0.2μmの孔径を有するポリ
カーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポ
ア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行
ない卵黄ホスファチジルコリンを含んでなる乳白色のリ
ポソーム原液を得た。更に、卵黄ホスファチジルコリン
の代わりに大豆レシチン(PC純度:97.3%、日本
精化(株))を用い、以下同様にして大豆レシチンを含
んでなる乳白色のリポソーム原液を得た。得られたリポ
ソーム原液1容量に対して、種々のヒドロキシ酸とアミ
ノ酸を含む溶液1容量を加えて、本発明のリポソーム水
分散液を得た。比較として、先のリポソーム原液1容量
に対して、ヒドロキシ酸もしくはアミノ酸のどちらか一
方を含むリン酸緩衝液、又は単にリン酸緩衝液を各々1
容量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを
1mlのガラス製アンプルに充填し、60℃で保存して
外観変化を調べた。表1には、保存1週間後の外観変化
を示した。安定化剤を含まない場合やヒドロキシ酸、又
はアミノ酸を単独で添加した場合には着色が認められ
た。これに対して本発明のリポソーム水分散液は、イニ
シャルと比較してほとんど外観変化が認められなかった
ことから、本発明のリポソーム水分散液は安定であるこ
とがわかる。
本油脂(株))0.25g、コレステロール0.125
gをクロロホルム・メタノール(10:1)混液20m
lに溶解した後、エバポレーターで溶媒を除去し、脂質
薄膜を形成させた。この脂質薄膜にpH7.4リン酸緩
衝液(塩化ナトリウムで等張化)5mlを加え十分に振
盪撹拌した後、この液を0.2μmの孔径を有するポリ
カーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポ
ア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行
ない卵黄ホスファチジルコリンを含んでなる乳白色のリ
ポソーム原液を得た。更に、卵黄ホスファチジルコリン
の代わりに大豆レシチン(PC純度:97.3%、日本
精化(株))を用い、以下同様にして大豆レシチンを含
んでなる乳白色のリポソーム原液を得た。得られたリポ
ソーム原液1容量に対して、種々のヒドロキシ酸とアミ
ノ酸を含む溶液1容量を加えて、本発明のリポソーム水
分散液を得た。比較として、先のリポソーム原液1容量
に対して、ヒドロキシ酸もしくはアミノ酸のどちらか一
方を含むリン酸緩衝液、又は単にリン酸緩衝液を各々1
容量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを
1mlのガラス製アンプルに充填し、60℃で保存して
外観変化を調べた。表1には、保存1週間後の外観変化
を示した。安定化剤を含まない場合やヒドロキシ酸、又
はアミノ酸を単独で添加した場合には着色が認められ
た。これに対して本発明のリポソーム水分散液は、イニ
シャルと比較してほとんど外観変化が認められなかった
ことから、本発明のリポソーム水分散液は安定であるこ
とがわかる。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2
実施例1で得られた卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成るリポソーム原液1容量に対して、種々の濃度のクエ
ン酸ナトリウム及びメチオニン、ヒスチジン塩酸塩、ア
ルギニン又はグルタミン酸ナトリウムを含む溶液1容量
を加えて、表2に示す種々の濃度の安定化剤を添加した
リポソーム水分散液を得た。これらを実施例1と同様に
して、60℃で保存し外観変化を調べた。表2には、保
存2週間後の外観変化を示した。本発明の効果は、リポ
ソーム膜形成物質1重量部に対して、クエン酸として
0.05〜5重量部と以下の量のアミノ酸を併用するこ
とによって達成されることがわかる。アミノ酸の配合量
は、メチオニンとして0.008〜0.8重量部、ヒス
チジンとして0.0006〜0.3重量部、アルギニン
として0.02〜2重量部、グルタミン酸として0.0
15〜3重量部。
成るリポソーム原液1容量に対して、種々の濃度のクエ
ン酸ナトリウム及びメチオニン、ヒスチジン塩酸塩、ア
ルギニン又はグルタミン酸ナトリウムを含む溶液1容量
を加えて、表2に示す種々の濃度の安定化剤を添加した
リポソーム水分散液を得た。これらを実施例1と同様に
して、60℃で保存し外観変化を調べた。表2には、保
存2週間後の外観変化を示した。本発明の効果は、リポ
ソーム膜形成物質1重量部に対して、クエン酸として
0.05〜5重量部と以下の量のアミノ酸を併用するこ
とによって達成されることがわかる。アミノ酸の配合量
は、メチオニンとして0.008〜0.8重量部、ヒス
チジンとして0.0006〜0.3重量部、アルギニン
として0.02〜2重量部、グルタミン酸として0.0
15〜3重量部。
【0019】
【表2】
【0020】実施例3
表3に示した種々のリポソーム膜形成物質及び膜形成補
助剤をクロロホルム・メタノール(10:1)混液に溶
解した後、エバポレーターで溶媒を除去し、種々の組成
からなる脂質薄膜を形成させた。これらの脂質薄膜にp
H7.0ブリトンロビンソン緩衝液5mlを加え十分に
振盪撹拌した後、この液を0.2μmの孔径を有するポ
リカーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポ
ア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行
ない種々の脂質組成からなるリポソーム原液を得た。得
られた上記リポソーム原液1容量に対して、4%クエン
酸ナトリウム、0.4%グルタミン酸ナトリウムを含む
溶液1容量を加えて本発明のリポソーム水分散液を得
た。比較として、先のリポソーム原液1容量に対して、
ブリトンロビンソン緩衝液を各々1容量加えて比較用リ
ポソーム水分散液を得た。これらを実施例1と同様にし
て、60℃で保存した。表3には、保存1週間後の外観
変化を示した。安定化剤を含まない場合には着色が認め
られた。これに対して、本発明のリポソーム水分散液
は、イニシャルと比較して、ほとんど外観変化が認めら
れなかった。従って、本発明は卵黄レシチン又は大豆レ
シチンを含む種々の脂質組成からなるリポソーム水分散
液において安定化効果を示すことがわかる。
助剤をクロロホルム・メタノール(10:1)混液に溶
解した後、エバポレーターで溶媒を除去し、種々の組成
からなる脂質薄膜を形成させた。これらの脂質薄膜にp
H7.0ブリトンロビンソン緩衝液5mlを加え十分に
振盪撹拌した後、この液を0.2μmの孔径を有するポ
リカーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポ
ア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行
ない種々の脂質組成からなるリポソーム原液を得た。得
られた上記リポソーム原液1容量に対して、4%クエン
酸ナトリウム、0.4%グルタミン酸ナトリウムを含む
溶液1容量を加えて本発明のリポソーム水分散液を得
た。比較として、先のリポソーム原液1容量に対して、
ブリトンロビンソン緩衝液を各々1容量加えて比較用リ
ポソーム水分散液を得た。これらを実施例1と同様にし
て、60℃で保存した。表3には、保存1週間後の外観
変化を示した。安定化剤を含まない場合には着色が認め
られた。これに対して、本発明のリポソーム水分散液
は、イニシャルと比較して、ほとんど外観変化が認めら
れなかった。従って、本発明は卵黄レシチン又は大豆レ
シチンを含む種々の脂質組成からなるリポソーム水分散
液において安定化効果を示すことがわかる。
【0021】
【表3】
【0022】実施例4
実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、各々pH3〜12のブリトンロビンソ
ン緩衝液5mlを加え十分に振盪撹拌した後、この液を
0.2μmの孔径を有するポリカーボネート製メンブラ
ンフィルター(ニュークレポア:野村マイクロ・サイエ
ンス社製)で押出しろ過を行ない各種pHのリポソーム
原液を得た。得られた各種pHのリポソーム原液1容量
に対して、0.4%又は4%クエン酸ナトリウム及び
0.4%のメチオニンを含むそれぞれ同じpHの溶液1
容量を加えて、本発明のリポソーム水分散液を得た。比
較として、先の各種pHのリポソーム原液1容量に対し
て、各々同じpHのブリトンロビンソン緩衝液を1容量
加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを実施
例1と同様にして、60℃で保存し外観変化を調べた。
表4には、保存1週間後の外観変化を示した。比較例で
は著しい着色が認められたが、クエン酸ナトリウム及び
メチオニンを添加した本発明のリポソーム水分散液で
は、pH4〜12においてイニシャルと比較して変化な
く安定であった。従って、本発明はpH4〜12の範囲
で安定化効果を示すことがわかる。
成る脂質薄膜に、各々pH3〜12のブリトンロビンソ
ン緩衝液5mlを加え十分に振盪撹拌した後、この液を
0.2μmの孔径を有するポリカーボネート製メンブラ
ンフィルター(ニュークレポア:野村マイクロ・サイエ
ンス社製)で押出しろ過を行ない各種pHのリポソーム
原液を得た。得られた各種pHのリポソーム原液1容量
に対して、0.4%又は4%クエン酸ナトリウム及び
0.4%のメチオニンを含むそれぞれ同じpHの溶液1
容量を加えて、本発明のリポソーム水分散液を得た。比
較として、先の各種pHのリポソーム原液1容量に対し
て、各々同じpHのブリトンロビンソン緩衝液を1容量
加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを実施
例1と同様にして、60℃で保存し外観変化を調べた。
表4には、保存1週間後の外観変化を示した。比較例で
は著しい着色が認められたが、クエン酸ナトリウム及び
メチオニンを添加した本発明のリポソーム水分散液で
は、pH4〜12においてイニシャルと比較して変化な
く安定であった。従って、本発明はpH4〜12の範囲
で安定化効果を示すことがわかる。
【0023】
【表4】
【0024】実施例5
実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、pH8.3リン酸緩衝液(塩化ナトリ
ウムで等張化)5mlを加え、十分に振盪撹拌した後、
この液を0.2μmの孔径を有するポリカーボネート製
メンブランフィルター(ニュークレポア:野村マイクロ
・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない乳白色のリポ
ソーム原液を得た。得られたリポソーム原液1容量に対
して、0.4%クエン酸ナトリウム及び0.4%メチオ
ニンを含む溶液1容量を加えて、リポソームの外水相に
安定化剤を含む本発明のリポソーム水分散液を得た。更
に、実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含
んで成る脂質薄膜に、0.2%クエン酸ナトリウム及び
0.2%メチオニンを含むpH8.3リン酸緩衝液(塩
化ナトリウムで等張化)10mlを加え十分に振盪撹拌
した後、この液を0.2μmの孔径を有するポリカーボ
ネート製メンブランフィルター(ニュークレポア:野村
マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない、リ
ポソームの内外水相に安定化剤を含む本発明のリポソー
ム水分散液を得た。比較として、先のリポソーム原液1
容量に対して、単にリン酸緩衝液を1容量加えて比較用
リポソーム水分散液を得た。更に、上記のリポソームの
内外水相に安定化剤を含む本発明のリポソーム水分散液
を100,000×gで遠心した後沈降したリポソーム
をリン酸緩衝液で再分散し、リポソームの内水相のみに
安定化剤を含む比較用リポソーム水分散液を得た。これ
らを実施例1と同様にして、60℃で保存し外観変化を
調べた。表5には、保存2週間後の外観変化を示した。
安定化剤を含まない場合及び安定化剤をリポソーム内水
相にのみ添加した場合には着色が認められた。一方、安
定化剤をリポソームの内外水相あるいは、外水相のみに
添加した場合にはイニシャルと比較して変化が見られな
いことから、本発明の効果はリポソームの内外または外
水相に安定化剤を添加することによって達成されること
がわかる。
成る脂質薄膜に、pH8.3リン酸緩衝液(塩化ナトリ
ウムで等張化)5mlを加え、十分に振盪撹拌した後、
この液を0.2μmの孔径を有するポリカーボネート製
メンブランフィルター(ニュークレポア:野村マイクロ
・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない乳白色のリポ
ソーム原液を得た。得られたリポソーム原液1容量に対
して、0.4%クエン酸ナトリウム及び0.4%メチオ
ニンを含む溶液1容量を加えて、リポソームの外水相に
安定化剤を含む本発明のリポソーム水分散液を得た。更
に、実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含
んで成る脂質薄膜に、0.2%クエン酸ナトリウム及び
0.2%メチオニンを含むpH8.3リン酸緩衝液(塩
化ナトリウムで等張化)10mlを加え十分に振盪撹拌
した後、この液を0.2μmの孔径を有するポリカーボ
ネート製メンブランフィルター(ニュークレポア:野村
マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない、リ
ポソームの内外水相に安定化剤を含む本発明のリポソー
ム水分散液を得た。比較として、先のリポソーム原液1
容量に対して、単にリン酸緩衝液を1容量加えて比較用
リポソーム水分散液を得た。更に、上記のリポソームの
内外水相に安定化剤を含む本発明のリポソーム水分散液
を100,000×gで遠心した後沈降したリポソーム
をリン酸緩衝液で再分散し、リポソームの内水相のみに
安定化剤を含む比較用リポソーム水分散液を得た。これ
らを実施例1と同様にして、60℃で保存し外観変化を
調べた。表5には、保存2週間後の外観変化を示した。
安定化剤を含まない場合及び安定化剤をリポソーム内水
相にのみ添加した場合には着色が認められた。一方、安
定化剤をリポソームの内外水相あるいは、外水相のみに
添加した場合にはイニシャルと比較して変化が見られな
いことから、本発明の効果はリポソームの内外または外
水相に安定化剤を添加することによって達成されること
がわかる。
【0025】
【表5】
【0026】実施例6
実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、0.4%のリン酸ベタメタゾンナトリ
ウムを含むpH8.3リン酸緩衝液(塩化ナトリウムで
等張化)5mlを加え十分に振盪撹拌した。このリポソ
ーム水分散液をドライアイス−アセトンを用いて凍結さ
せた後、20℃の水浴中で融解した。この凍結融解操作
を8回繰り返した後、0.2μmの孔径を有するポリカ
ーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポア:
野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行なっ
た。更に、このリポソーム水分散液を100,000×
gで遠心して封入されなかった薬物を除去し、沈降した
リポソームをリン酸緩衝液で再分散し、リン酸ベタメタ
ゾンナトリウムを含むリポソーム原液を得た。得られた
上記リポソーム原液1容量に対して、1.6%クエン酸
ナトリウム及び0.8%アスパラギン酸ナトリウムまた
は0.4%クエン酸ナトリウム及び0.2%アスパラギ
ン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液各々0.25容量及
び1容量を加えて、リポソーム膜形成物質濃度が各々
0.04及び0.025重量部である本発明のリポソー
ム水分散液を得た。更に、上記のリポソーム原液をリン
酸緩衝液で5倍及び50倍希釈した後、それら1容量に
対して、各々0.04%クエン酸ナトリウム及び0.0
2%アスパラギン酸ナトリウム、0.004%クエン酸
ナトリウム及び0.002%アスパラギン酸ナトリウム
を含むリン酸緩衝液各々1容量を加えて、リポソーム膜
形成物質濃度が各々0.0025及び0.00025重
量部である本発明のリポソーム水分散液を得た。比較と
して、クエン酸ナトリウム及びアスパラギン酸ナトリウ
ムを添加しない試料を同様の操作で調製した。これらを
実施例1と同様にして、60℃で保存した。表6には、
保存2週間後の外観変化、相対封入率を示した。安定化
剤を含まない場合は、リポソーム膜形成物質濃度0.0
025重量部以上で外観変化が認められ、相対封入率も
著しく低下した。また、外観変化の認められなかったリ
ポソーム膜形成物質濃度0.00025重量部の場合も
相対封入率の低下が顕著であった。これに対して本発明
のリポソーム水分散液は、すべてのリポソーム膜形成物
質濃度において、外観変化がほとんどなく相対封入率も
ほぼ90%以上であった。従って、本発明のリポソーム
水分散液はリポソーム膜形成物質濃度にかかわらず、安
定であることがわかる。
成る脂質薄膜に、0.4%のリン酸ベタメタゾンナトリ
ウムを含むpH8.3リン酸緩衝液(塩化ナトリウムで
等張化)5mlを加え十分に振盪撹拌した。このリポソ
ーム水分散液をドライアイス−アセトンを用いて凍結さ
せた後、20℃の水浴中で融解した。この凍結融解操作
を8回繰り返した後、0.2μmの孔径を有するポリカ
ーボネート製メンブランフィルター(ニュークレポア:
野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行なっ
た。更に、このリポソーム水分散液を100,000×
gで遠心して封入されなかった薬物を除去し、沈降した
リポソームをリン酸緩衝液で再分散し、リン酸ベタメタ
ゾンナトリウムを含むリポソーム原液を得た。得られた
上記リポソーム原液1容量に対して、1.6%クエン酸
ナトリウム及び0.8%アスパラギン酸ナトリウムまた
は0.4%クエン酸ナトリウム及び0.2%アスパラギ
ン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液各々0.25容量及
び1容量を加えて、リポソーム膜形成物質濃度が各々
0.04及び0.025重量部である本発明のリポソー
ム水分散液を得た。更に、上記のリポソーム原液をリン
酸緩衝液で5倍及び50倍希釈した後、それら1容量に
対して、各々0.04%クエン酸ナトリウム及び0.0
2%アスパラギン酸ナトリウム、0.004%クエン酸
ナトリウム及び0.002%アスパラギン酸ナトリウム
を含むリン酸緩衝液各々1容量を加えて、リポソーム膜
形成物質濃度が各々0.0025及び0.00025重
量部である本発明のリポソーム水分散液を得た。比較と
して、クエン酸ナトリウム及びアスパラギン酸ナトリウ
ムを添加しない試料を同様の操作で調製した。これらを
実施例1と同様にして、60℃で保存した。表6には、
保存2週間後の外観変化、相対封入率を示した。安定化
剤を含まない場合は、リポソーム膜形成物質濃度0.0
025重量部以上で外観変化が認められ、相対封入率も
著しく低下した。また、外観変化の認められなかったリ
ポソーム膜形成物質濃度0.00025重量部の場合も
相対封入率の低下が顕著であった。これに対して本発明
のリポソーム水分散液は、すべてのリポソーム膜形成物
質濃度において、外観変化がほとんどなく相対封入率も
ほぼ90%以上であった。従って、本発明のリポソーム
水分散液はリポソーム膜形成物質濃度にかかわらず、安
定であることがわかる。
【0027】
【表6】
【0028】実施例7
実施例6で調製したリン酸ベタメタゾンナトリウムを含
むリポソーム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウム
と種々のアミノ酸を含む溶液1容量を加えて、本発明の
リポソーム水分散液を得た。比較として、先のリポソー
ム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウムもしくはア
ミノ酸のどちらか一方を含むリン酸緩衝液、又は単にリ
ン酸緩衝液を各々1容量加えて比較用リポソーム水分散
液を得た。これらを実施例1と同様にして、60℃で保
存した。表7には、保存1週間後の外観変化を示した。
安定化剤を含まない場合やヒドロキシ酸、又はアミノ酸
を単独で添加した場合には着色が認められた。これに対
して本発明のリポソーム水分散液は、イニシャルと比較
してほとんど外観変化が認められなかった。従って、本
発明のリポソーム水分散液は薬物を含有する場合におい
ても安定であることがわかる。
むリポソーム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウム
と種々のアミノ酸を含む溶液1容量を加えて、本発明の
リポソーム水分散液を得た。比較として、先のリポソー
ム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウムもしくはア
ミノ酸のどちらか一方を含むリン酸緩衝液、又は単にリ
ン酸緩衝液を各々1容量加えて比較用リポソーム水分散
液を得た。これらを実施例1と同様にして、60℃で保
存した。表7には、保存1週間後の外観変化を示した。
安定化剤を含まない場合やヒドロキシ酸、又はアミノ酸
を単独で添加した場合には着色が認められた。これに対
して本発明のリポソーム水分散液は、イニシャルと比較
してほとんど外観変化が認められなかった。従って、本
発明のリポソーム水分散液は薬物を含有する場合におい
ても安定であることがわかる。
【0029】
【表7】
【0030】実施例8(リン酸ベタメタゾンナトリウム
封入リポソーム) 実施例6で調製したリン酸ベタメタゾンナトリウムを含
むリポソーム原液1容量に対して、4%クエン酸ナトリ
ウム、0.4%グルタミン酸ナトリウムを含む溶液1容
量を加えて、本発明のリポソーム水分散液を得た。比較
として、グルタミン酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウ
ムを添加せず、アンプル溶封時に窒素置換を施した試料
を同様の操作で調製した。これらを実施例1と同様にし
て、60℃で保存し外観変化を調べた。表8には、保存
1及び2週間後の外観変化、相対封入率、薬物残存率を
示した。比較用のリポソーム水分散液は窒素置換したに
も関わらず経時的に着色変化がみられ、それにともなっ
て封入率の低下が認められた。一方、本発明のリポソー
ム水分散液は、60℃2週間後においても外観の変化は
なく、相対封入率、薬物残存率も約90%を維持した。
封入リポソーム) 実施例6で調製したリン酸ベタメタゾンナトリウムを含
むリポソーム原液1容量に対して、4%クエン酸ナトリ
ウム、0.4%グルタミン酸ナトリウムを含む溶液1容
量を加えて、本発明のリポソーム水分散液を得た。比較
として、グルタミン酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウ
ムを添加せず、アンプル溶封時に窒素置換を施した試料
を同様の操作で調製した。これらを実施例1と同様にし
て、60℃で保存し外観変化を調べた。表8には、保存
1及び2週間後の外観変化、相対封入率、薬物残存率を
示した。比較用のリポソーム水分散液は窒素置換したに
も関わらず経時的に着色変化がみられ、それにともなっ
て封入率の低下が認められた。一方、本発明のリポソー
ム水分散液は、60℃2週間後においても外観の変化は
なく、相対封入率、薬物残存率も約90%を維持した。
【0031】
【表8】
【0032】実施例9(塩酸モルヒネ封入リポソーム)
実施例6で、0.4%リン酸ベタメタゾンナトリウムを
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%
塩酸モルヒネを含むpH6.0リン酸緩衝液(塩化ナト
リウムで等張化)5mlを用い、以下実施例6と同様に
して塩酸モルヒネを含むリポソーム原液を得た。得られ
た上記リポソーム原液1容量に対して、0.4%クエン
酸ナトリウム及び0.4%グルタミン酸ナトリウムを含
むリン酸緩衝液1容量を加えて、本発明のリポソーム水
分散液を得た。比較として、先のモルヒネ封入リポソー
ム原液1容量に対して、0.8%クエン酸ナトリウムも
しくは0.8%グルタミン酸ナトリウムのどちらか一方
を含むリン酸緩衝液、又は単にリン酸緩衝液を各々1容
量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを実
施例1と同様にして、60℃で保存した。表9には、保
存2週間後の外観変化、相対封入率、薬物残存率を示し
た。安定化剤を含まない場合は、外観変化及び封入率と
薬物残存率の著しい低下が認められた。又、クエン酸ナ
トリウム又はグルタミン酸ナトリウムを単独で添加した
場合には、外観変化及び薬物残存率の低下はわずかであ
ったが封入率低下が顕著であった。これに対して、本発
明のリポソーム水分散液は外観変化、薬物残存率の低下
はなく、相対封入率も約90%を維持した。実施例8と
9の結果から、本発明のリポソーム水分散液は外観変化
を防止し、更に、薬物の漏れも抑制できることがわか
る。
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%
塩酸モルヒネを含むpH6.0リン酸緩衝液(塩化ナト
リウムで等張化)5mlを用い、以下実施例6と同様に
して塩酸モルヒネを含むリポソーム原液を得た。得られ
た上記リポソーム原液1容量に対して、0.4%クエン
酸ナトリウム及び0.4%グルタミン酸ナトリウムを含
むリン酸緩衝液1容量を加えて、本発明のリポソーム水
分散液を得た。比較として、先のモルヒネ封入リポソー
ム原液1容量に対して、0.8%クエン酸ナトリウムも
しくは0.8%グルタミン酸ナトリウムのどちらか一方
を含むリン酸緩衝液、又は単にリン酸緩衝液を各々1容
量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これらを実
施例1と同様にして、60℃で保存した。表9には、保
存2週間後の外観変化、相対封入率、薬物残存率を示し
た。安定化剤を含まない場合は、外観変化及び封入率と
薬物残存率の著しい低下が認められた。又、クエン酸ナ
トリウム又はグルタミン酸ナトリウムを単独で添加した
場合には、外観変化及び薬物残存率の低下はわずかであ
ったが封入率低下が顕著であった。これに対して、本発
明のリポソーム水分散液は外観変化、薬物残存率の低下
はなく、相対封入率も約90%を維持した。実施例8と
9の結果から、本発明のリポソーム水分散液は外観変化
を防止し、更に、薬物の漏れも抑制できることがわか
る。
【0033】
【表9】
【0034】実施例10(リン酸デキサメタゾンナトリ
ウム封入リポソーム) 実施例6で、0.4%リン酸ベタメタゾンナトリウムを
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、0.4%
リン酸デキサメタゾンナトリウムを含むpH8.3リン
酸緩衝液5mlを用い、以下実施例6と同様にしてリン
酸デキサメタゾンナトリウムを含むリポソーム原液を得
た。
ウム封入リポソーム) 実施例6で、0.4%リン酸ベタメタゾンナトリウムを
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、0.4%
リン酸デキサメタゾンナトリウムを含むpH8.3リン
酸緩衝液5mlを用い、以下実施例6と同様にしてリン
酸デキサメタゾンナトリウムを含むリポソーム原液を得
た。
【0035】実施例11(マレイン酸チモロール封入リ
ポソーム) 実施例6で、0.4%リン酸ベタメタゾンナトリウムを
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、5%マレ
イン酸チモロールを含むpH8.0リン酸緩衝液5ml
を用い、以下実施例6と同様にしてマレイン酸チモロー
ルを含むリポソーム原液を得た。
ポソーム) 実施例6で、0.4%リン酸ベタメタゾンナトリウムを
含むpH8.3リン酸緩衝液5mlの代りに、5%マレ
イン酸チモロールを含むpH8.0リン酸緩衝液5ml
を用い、以下実施例6と同様にしてマレイン酸チモロー
ルを含むリポソーム原液を得た。
【0036】実施例12(ジクロフェナクナトリウム封
入リポソーム) 実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、0.2%ジクロフェナクナトリウムを
含むpH8.0リン酸緩衝液(塩化ナトリウムで等張
化)5mlを加え十分に振盪撹拌した。このリポソーム
水分散液を0.2μmの孔径を有するポリカーボネート
製メンブランフィルター(ニュークレポア:野村マイク
ロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない、ジクロフ
ェナクナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
入リポソーム) 実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、0.2%ジクロフェナクナトリウムを
含むpH8.0リン酸緩衝液(塩化ナトリウムで等張
化)5mlを加え十分に振盪撹拌した。このリポソーム
水分散液を0.2μmの孔径を有するポリカーボネート
製メンブランフィルター(ニュークレポア:野村マイク
ロ・サイエンス社製)で押出しろ過を行ない、ジクロフ
ェナクナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
【0037】実施例13(フルオロメトロン封入リポソ
ーム) 卵黄ホスファチジルコリン0.25g、コレステロール
0.125g及びフルオロメトロン1mgをヘキサン・
メタノール(10:1)混液40mlに溶解した後、エ
バポレーターで溶媒を除去しフルオロメトロンを含む脂
質薄膜を形成させた。この脂質薄膜にpH8.0リン酸
緩衝液(塩化ナトリウムで等張化)5mlを加え十分に
振盪撹拌した後、このリポソーム水分散液を0.2μm
の孔径を有するポリカーボネート製メンブランフィルタ
ー(ニュークレポア:野村マイクロ・サイエンス社製)
で押出しろ過を行ない、フルオロメトロンを含むリポソ
ーム原液を得た。
ーム) 卵黄ホスファチジルコリン0.25g、コレステロール
0.125g及びフルオロメトロン1mgをヘキサン・
メタノール(10:1)混液40mlに溶解した後、エ
バポレーターで溶媒を除去しフルオロメトロンを含む脂
質薄膜を形成させた。この脂質薄膜にpH8.0リン酸
緩衝液(塩化ナトリウムで等張化)5mlを加え十分に
振盪撹拌した後、このリポソーム水分散液を0.2μm
の孔径を有するポリカーボネート製メンブランフィルタ
ー(ニュークレポア:野村マイクロ・サイエンス社製)
で押出しろ過を行ない、フルオロメトロンを含むリポソ
ーム原液を得た。
【0038】実施例14(プラノプロフェンナトリウム
封入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.1%プ
ラノプロフェンナトリウム含むpH7.0リン酸緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にしてプラノプロ
フェンナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
封入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.1%プ
ラノプロフェンナトリウム含むpH7.0リン酸緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にしてプラノプロ
フェンナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
【0039】実施例15(テガフール封入リポソーム)
実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、4%テガフ
ールを含むpH9.0ブリトンロビンソン緩衝液5ml
を用い、以下実施例12と同様にしてテガフールを含む
リポソーム原液を得た。
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、4%テガフ
ールを含むpH9.0ブリトンロビンソン緩衝液5ml
を用い、以下実施例12と同様にしてテガフールを含む
リポソーム原液を得た。
【0040】実施例16(硫酸ゲンタマイシン封入リポ
ソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.3%硫
酸ゲンタマイシンを含むpH6.0ブリトンロビンソン
緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にして硫酸
ゲンタマイシンを含むリポソーム原液を得た。
ソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.3%硫
酸ゲンタマイシンを含むpH6.0ブリトンロビンソン
緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にして硫酸
ゲンタマイシンを含むリポソーム原液を得た。
【0041】実施例17(マレイン酸クロルフェニラミ
ン封入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%マ
レイン酸クロルフェニラミンを含むpH5.0ブリトン
ロビンソン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様
にしてマレイン酸クロルフェニラミンを含むリポソーム
原液を得た。
ン封入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%マ
レイン酸クロルフェニラミンを含むpH5.0ブリトン
ロビンソン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様
にしてマレイン酸クロルフェニラミンを含むリポソーム
原液を得た。
【0042】実施例18(クロモグリク酸ナトリウム封
入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、2%クロモ
グリク酸ナトリウムを含むpH5.5ブリトンロビンソ
ン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にしてク
ロモグリク酸ナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
入リポソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、2%クロモ
グリク酸ナトリウムを含むpH5.5ブリトンロビンソ
ン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にしてク
ロモグリク酸ナトリウムを含むリポソーム原液を得た。
【0043】実施例19(ウロキナーゼ封入リポソー
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、12,00
0単位/mlのウロキナーゼを含むpH7.0ブリトン
ロビンソン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様
にしてウロキナーゼを含むリポソーム原液を得た。
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、12,00
0単位/mlのウロキナーゼを含むpH7.0ブリトン
ロビンソン緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様
にしてウロキナーゼを含むリポソーム原液を得た。
【0044】実施例20(塩酸リドカイン封入リポソー
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、1%塩酸リ
ドカインを含むpH6.0ブリトンロビンソン緩衝液5
mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸リドカイ
ンを含むリポソーム原液を得た。
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、1%塩酸リ
ドカインを含むpH6.0ブリトンロビンソン緩衝液5
mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸リドカイ
ンを含むリポソーム原液を得た。
【0045】実施例21(塩酸フェニレフリン封入リポ
ソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%塩
酸フェニレフリンを含むpH5.0ブリトンロビンソン
緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸
フェニレフリンを含むリポソーム原液を得た。
ソーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%塩
酸フェニレフリンを含むpH5.0ブリトンロビンソン
緩衝液5mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸
フェニレフリンを含むリポソーム原液を得た。
【0046】実施例22(塩酸ピロカルピン封入リポソ
ーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、1%塩酸ピ
ロカルピンを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸ピロカ
ルピンを含むリポソーム原液を得た。
ーム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、1%塩酸ピ
ロカルピンを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にして塩酸ピロカ
ルピンを含むリポソーム原液を得た。
【0047】実施例23(カルバコール封入リポソー
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.75%
カルバコールを含むpH7.0ブリトンロビンソン緩衝
液5mlを用い、以下実施例12と同様にしてカルバコ
ールを含むリポソーム原液を得た。
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.75%
カルバコールを含むpH7.0ブリトンロビンソン緩衝
液5mlを用い、以下実施例12と同様にしてカルバコ
ールを含むリポソーム原液を得た。
【0048】実施例24(TAS封入リポソーム)
実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH0.8リン酸緩衝液5mlの代りに、0.2%T
ASを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液5ml
を用い、以下実施例12と同様にしてTASを含むリポ
ソーム原液を得た。
むpH0.8リン酸緩衝液5mlの代りに、0.2%T
ASを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液5ml
を用い、以下実施例12と同様にしてTASを含むリポ
ソーム原液を得た。
【0049】実施例25(プロスタグランジンE1 封入
リポソーム) 実施例13で、1mgのフルオロメトロンの代りに25
μgのプロスタグランジンE1 を、pH8.0リン酸緩
衝液の代りにpH5.0のブリトンロビンソン緩衝液を
用い、以下実施例13と同様にしてプロスタグランジン
E1 を含むリポソーム液を得た。
リポソーム) 実施例13で、1mgのフルオロメトロンの代りに25
μgのプロスタグランジンE1 を、pH8.0リン酸緩
衝液の代りにpH5.0のブリトンロビンソン緩衝液を
用い、以下実施例13と同様にしてプロスタグランジン
E1 を含むリポソーム液を得た。
【0050】実施例26(トロピカミド封入リポソー
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%ト
ロピカミドを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にしてトロピカミ
ドを含むリポソーム原液を得た。
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、0.5%ト
ロピカミドを含むpH5.0ブリトンロビンソン緩衝液
5mlを用い、以下実施例12と同様にしてトロピカミ
ドを含むリポソーム原液を得た。
【0051】実施例27(グルタチオン封入リポソー
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、2%グルタ
チオンを含むpH6.0ブリトンロビンソン緩衝液5m
lを用い、以下実施例12と同様にしてグルタチオンを
含むリポソーム原液を得た。
ム) 実施例12で、0.2%ジクロフェナクナトリウムを含
むpH8.0リン酸緩衝液5mlの代りに、2%グルタ
チオンを含むpH6.0ブリトンロビンソン緩衝液5m
lを用い、以下実施例12と同様にしてグルタチオンを
含むリポソーム原液を得た。
【0052】実施例28(ペニシラミン封入リポソー
ム) 実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、1%のペニシラミンを含むpH5.0
ブリトンロビンソン緩衝液5mlを加え十分に振盪攪拌
した。このリポソーム水分散液を0.2μmの孔径を有
するポリカーボネート製メンブランフィルター(ニュー
クレポア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ
過し、更に、100,000×gで遠心して封入されな
かった薬物を除去し、沈降したリポソームをブリトンロ
ビンソン緩衝液で再分散し、ペニシラミンを含むリポソ
ーム原液を得た。
ム) 実施例1で調製した卵黄ホスファチジルコリンを含んで
成る脂質薄膜に、1%のペニシラミンを含むpH5.0
ブリトンロビンソン緩衝液5mlを加え十分に振盪攪拌
した。このリポソーム水分散液を0.2μmの孔径を有
するポリカーボネート製メンブランフィルター(ニュー
クレポア:野村マイクロ・サイエンス社製)で押出しろ
過し、更に、100,000×gで遠心して封入されな
かった薬物を除去し、沈降したリポソームをブリトンロ
ビンソン緩衝液で再分散し、ペニシラミンを含むリポソ
ーム原液を得た。
【0053】実施例10〜28で得られた各種薬物を含
むリポソーム原液1容量に対して、所定の濃度のクエン
酸ナトリウム及びグルタミン酸ナトリウム、アスパラギ
ン酸ナトリウム又はヒスチジン塩酸塩を含むブリトンロ
ビンソン緩衝液1容量を加えて、表10〜13に示す本
発明のリポソーム水分散液を得た。比較として、先のリ
ポソーム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウムもし
くは上記アミノ酸のどちらか一方を含むブリトンロビン
ソン緩衝液、又は単にブリトンロビンソン緩衝液を各々
1容量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これら
を実施例1と同様にして、60℃で保存した。表10〜
13には、保存1週間又は2週間後の外観変化を示し
た。安定化剤を含まない場合やクエン酸ナトリウム、又
はアミノ酸を単独で添加した場合には着色が認められ
た。これに対して、本発明のリポソーム水分散液は、イ
ニシャルと比較して、ほとんど外観変化が認められなか
った。以上の結果から、本発明のリポソーム水分散液
は、それに含有される薬物が親水性あるいは親油性であ
っても安定であることがわかる。
むリポソーム原液1容量に対して、所定の濃度のクエン
酸ナトリウム及びグルタミン酸ナトリウム、アスパラギ
ン酸ナトリウム又はヒスチジン塩酸塩を含むブリトンロ
ビンソン緩衝液1容量を加えて、表10〜13に示す本
発明のリポソーム水分散液を得た。比較として、先のリ
ポソーム原液1容量に対して、クエン酸ナトリウムもし
くは上記アミノ酸のどちらか一方を含むブリトンロビン
ソン緩衝液、又は単にブリトンロビンソン緩衝液を各々
1容量加えて比較用リポソーム水分散液を得た。これら
を実施例1と同様にして、60℃で保存した。表10〜
13には、保存1週間又は2週間後の外観変化を示し
た。安定化剤を含まない場合やクエン酸ナトリウム、又
はアミノ酸を単独で添加した場合には着色が認められ
た。これに対して、本発明のリポソーム水分散液は、イ
ニシャルと比較して、ほとんど外観変化が認められなか
った。以上の結果から、本発明のリポソーム水分散液
は、それに含有される薬物が親水性あるいは親油性であ
っても安定であることがわかる。
【0054】
【表10】
【0055】
【表11】
【0056】
【表12】
【0057】
【表13】
【0058】実施例29(注射剤)
実施例8で得られた2%クエン酸ナトリウム、0.2%
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、1ml中にベタメタゾンとして1mgを含有す
るリポソーム水分散液を得た。この分散液を2mlガラ
スアンプルに充填し、70℃、1時間の加熱滅菌を24
時間毎に3回繰り返して注射剤とした。
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、1ml中にベタメタゾンとして1mgを含有す
るリポソーム水分散液を得た。この分散液を2mlガラ
スアンプルに充填し、70℃、1時間の加熱滅菌を24
時間毎に3回繰り返して注射剤とした。
【0059】実施例30(点鼻剤)
実施例8で得られた2%クエン酸ナトリウム、0.2%
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
スプレー型点鼻用容器に充填して点鼻剤とした。
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
スプレー型点鼻用容器に充填して点鼻剤とした。
【0060】実施例31(塗布剤)
実施例8で得られた2%クエン酸ナトリウム、0.2%
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
スポンジ付プラスチック容器に充填して塗布剤とした。
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
スポンジ付プラスチック容器に充填して塗布剤とした。
【0061】実施例32(吸入剤)
実施例8で得られた2%クエン酸ナトリウム、0.2%
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
ネブライザー用容器に充填して吸入剤とした。
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、塩化ベンザルコニウムを0.005%に
なるように添加して1ml中にベタメタゾンとして1m
gを含有するリポソーム水分散液を得た。この分散液を
0.22μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、
ネブライザー用容器に充填して吸入剤とした。
【0062】実施例33(経口剤)
実施例8で得られた2%クエン酸ナトリウム、0.2%
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、D−ソルビトールを10%、ソルビン酸
カリウムを0.1%になるように添加して1ml中にベ
タメタゾンとして0.1mgを含有するリポソーム水分
散液を得た。この分散液を0.45μmのメンブランフ
ィルターを用いてろ過し、ガラス容器に充填して経口剤
とした。
グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸ベタメタゾン封入
リポソームを2%クエン酸ナトリウム、0.2%グルタ
ミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH8.3)で
希釈し、更に、D−ソルビトールを10%、ソルビン酸
カリウムを0.1%になるように添加して1ml中にベ
タメタゾンとして0.1mgを含有するリポソーム水分
散液を得た。この分散液を0.45μmのメンブランフ
ィルターを用いてろ過し、ガラス容器に充填して経口剤
とした。
【0063】実施例34(注射剤)
実施例9で得られた0.2%クエン酸ナトリウム、0.
2%グルタミン酸ナトリウムを含む塩酸モルヒネ封入リ
ポソームを0.2%クエン酸ナトリウム、0.2%グル
タミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH6.0)
で希釈し、1ml中に塩酸モルヒネ0.5mgを含有す
るリポソーム水分散液を得た。この分散液を0.22μ
mのメンブランフィルターを用いてろ過し、1mlガラ
スアンプルに充填して注射剤とした。
2%グルタミン酸ナトリウムを含む塩酸モルヒネ封入リ
ポソームを0.2%クエン酸ナトリウム、0.2%グル
タミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液(pH6.0)
で希釈し、1ml中に塩酸モルヒネ0.5mgを含有す
るリポソーム水分散液を得た。この分散液を0.22μ
mのメンブランフィルターを用いてろ過し、1mlガラ
スアンプルに充填して注射剤とした。
【0064】実施例35(点眼剤)
実施例11で得られた0.5%クエン酸ナトリウム、
0.5%グルタミン酸ナトリウムを含むマレイン酸チモ
ロール封入リポソームを0.5%クエン酸ナトリウム、
0.5%グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液
(pH8.0)で希釈し、更に、塩化ベンザルコニウム
を0.005%になるように添加して1ml中にチモロ
ールとして2.5mgを含有するリポソーム水分散液を
得た。この分散液を0.22μmのメンブランフィルタ
ーを用いてろ過し、5ml点眼瓶に充填して点眼剤とし
た。
0.5%グルタミン酸ナトリウムを含むマレイン酸チモ
ロール封入リポソームを0.5%クエン酸ナトリウム、
0.5%グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸緩衝液
(pH8.0)で希釈し、更に、塩化ベンザルコニウム
を0.005%になるように添加して1ml中にチモロ
ールとして2.5mgを含有するリポソーム水分散液を
得た。この分散液を0.22μmのメンブランフィルタ
ーを用いてろ過し、5ml点眼瓶に充填して点眼剤とし
た。
【0065】実施例36(点眼剤)
実施例12で得られた0.5%クエン酸ナトリウム、
0.2%グルタミン酸ナトリウムを含むジクロフェナク
ナトリウム封入リポソームを0.5%クエン酸ナトリウ
ム及び0.2%グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸緩
衝液(pH8.0)で希釈し、更に、塩化ベンザルコニ
ウムを0.005%になるように添加して1ml中にジ
クロフェナクナトリウムとして1mgを含有するリポソ
ーム水分散液を得た。この分散液を0.22μmのメン
ブランフィルターを用いてろ過し、5ml点眼瓶に充填
して点眼剤とした。
0.2%グルタミン酸ナトリウムを含むジクロフェナク
ナトリウム封入リポソームを0.5%クエン酸ナトリウ
ム及び0.2%グルタミン酸ナトリウムを含むリン酸緩
衝液(pH8.0)で希釈し、更に、塩化ベンザルコニ
ウムを0.005%になるように添加して1ml中にジ
クロフェナクナトリウムとして1mgを含有するリポソ
ーム水分散液を得た。この分散液を0.22μmのメン
ブランフィルターを用いてろ過し、5ml点眼瓶に充填
して点眼剤とした。
【0066】
【発明の効果】本発明により、リポソーム膜形成物質と
して安価で安全性の高い、天然のリン脂質を用いて着色
変化がなく、更に内包された薬物の漏れの少ない保存安
定性の優れたリポソーム水分散液が提供される。更に、
本発明の効果は、広いpH範囲において達成されるた
め、内包する薬物の安定性に適したpHを選択すること
ができ、従って、内包された薬物に対しても保存安定性
の優れたリポソーム水分散液が提供される。
して安価で安全性の高い、天然のリン脂質を用いて着色
変化がなく、更に内包された薬物の漏れの少ない保存安
定性の優れたリポソーム水分散液が提供される。更に、
本発明の効果は、広いpH範囲において達成されるた
め、内包する薬物の安定性に適したpHを選択すること
ができ、従って、内包された薬物に対しても保存安定性
の優れたリポソーム水分散液が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
A61K 31/27 A61K 31/27
31/35 31/35
31/41 31/41
31/415 31/415
31/435 31/435
31/44 31/44
31/485 31/485
31/505 31/505
31/557 31/557
31/57 31/57
31/70 31/70
38/46 47/16
47/16 A61P 7/02
A61P 7/02 9/02
9/02 25/04
25/04 27/02
27/02 29/00
29/00 31/04
31/04 35/00
35/00 37/08
37/08 39/02
39/02 43/00 113
43/00 113 A61K 37/54
(72)発明者 前田 孚
東京都中央区日本橋室町1−5−3 わ
かもと製薬株式会社内
(56)参考文献 特開 昭62−201815(JP,A)
特開 昭62−215513(JP,A)
特開 昭61−293910(JP,A)
特開 平2−273539(JP,A)
特開 昭62−42733(JP,A)
特開 昭57−46921(JP,A)
特表 平4−504564(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A61K 9/127
A61K 47/12
A61K 47/16
Claims (5)
- 【請求項1】リポソーム膜形成物質として卵黄レシチン
及び/又は大豆レシチンを含むリポソーム水分散液にお
いて、 下記重量部のクエン酸又はその薬学的に許容される塩及
び、メチオニン、アルギニン、ヒスチジン、グルタミン
酸、アスパラギン酸及びそれらの薬学的に許容される塩
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の下記重量部
のアミノ酸を含有するリポソーム水分散液。; クエン酸又はその薬学的に許容される塩はリポソーム膜
形成脂質1重量部に対して、クエン酸に換算して0.05〜
5重量部であり、且つリポソーム水分散液1重量部に対し
クエン酸に換算して0.13重量部以下である。; メチオニンはリポソーム膜形成脂質1重量部に対して0.
008〜0.8重量部であり、且つリポソーム水分散液1重量
部に対し0.02重量部以下である。; ヒスチジン又はその薬学的に許容される塩はリポソーム
膜形成脂質1重量部に対して、ヒスチジンに換算して0.
0006〜0.3重量部であり、且つリポソーム水分散液1重量
部に対し、ヒスチジンに換算して0.015重量部以下であ
る。; アルギニン又はその薬学的に許容される塩はリポソーム
膜形成脂質1重量部に対して、アルギニンに換算して0.
02〜4重量部であり、且つリポソーム水分散液1重量部に
対し、アルギニンに換算して0.05重量部以下である。; グルタミン酸もしくはアスパラギン酸又はそれらの薬学
的に許容される塩はリポソーム膜形成脂質1重量部に対
して、グルタミン酸又はアスパラギン酸に換算して0.01
5〜3重量部であり、且つリポソーム水分散液1重量部に
対し、グルタミン酸又はアスパラギン酸に換算して0.08
重量部以下である。 - 【請求項2】 前記のリポソームに薬物を含有してなる
請求項1記載のリポソーム水分散液。 - 【請求項3】 薬物が抗癌剤、抗生物質、化学療法剤、
生理活性物質、免疫調節薬、抗炎症剤、ビタミン剤、鎮
痛及び鎮静剤、診断用薬、プロスタグランジン剤、抗ア
レルギー剤、中枢神経系用薬、抹消神経系用薬、ホルモ
ン剤、代謝性薬品、血液及び体液用薬、消化器官用薬、
眼科用剤、循環器官用薬、呼吸器官用薬である請求項2
記載のリポソーム水分散液。 - 【請求項4】 薬物がテガフール、ゲンタマイシン、ペ
ニシラミン、クロルフェニラミン、クロモグリク酸、リ
ン酸ベタメタゾン、リン酸デキサメタゾン、ジクロフェ
ナク、フルオロメトロン、プラノプロフェン、モルヒ
ネ、ウロキナーゼ、リドカイン、プロスタグランジンE
1 、2−N−{3−〔3−(1−ピペリジノメチル)フ
ェノキシ〕プロピル}アミノ−5−アミノ−1,3,4
−チアジアゾール、チモロール、グルタチオン、フェニ
レフリン、トロピカミド、ピロカルピン、カルバコール
もしくはその薬学的に許容し得る塩である請求項2記載
のリポソーム水分散液。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
のリポソーム水分散液を含む注射剤、点眼剤、点鼻剤、
経皮剤、吸入剤、経口剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07021994A JP3383704B2 (ja) | 1993-04-02 | 1994-03-16 | 安定なリポソーム水分散液 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-98367 | 1993-04-02 | ||
JP9836793 | 1993-04-02 | ||
JP07021994A JP3383704B2 (ja) | 1993-04-02 | 1994-03-16 | 安定なリポソーム水分散液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06336442A JPH06336442A (ja) | 1994-12-06 |
JP3383704B2 true JP3383704B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=26411389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07021994A Expired - Fee Related JP3383704B2 (ja) | 1993-04-02 | 1994-03-16 | 安定なリポソーム水分散液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3383704B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997007794A1 (en) * | 1995-08-28 | 1997-03-06 | Showa Yakuhin Kako Co., Ltd. | Composition for local anesthesia |
JP3921643B2 (ja) * | 1996-03-01 | 2007-05-30 | 株式会社大塚製薬工場 | 脂肪乳剤 |
WO1999004799A1 (fr) * | 1996-03-01 | 1999-02-04 | Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. | Emulsions grasses contenant un sucre reducteur et technique de sterilisation de celles-ci |
PT1143992E (pt) * | 1999-01-27 | 2005-05-31 | Telik Inc | Composicoes farmaceuticas contendo analogos de glutationa |
KR20020008598A (ko) * | 2000-07-24 | 2002-01-31 | 김상회 | 리포좀 화장료 조성물 및 이를 함유하는 부직포 |
AU2003262025A1 (en) * | 2002-09-12 | 2004-04-30 | Nihon Medi-Physics Co., Ltd. | Preparation for controlling binging of drug to plasma protein |
EP1689364A4 (en) * | 2003-11-20 | 2008-10-29 | Ym Biosciences Inc | STABLE LIPOSOMAL COMPOSITIONS COMPRISING LIPOPHILIC AMINE CONTAINING PHARMACEUTICAL AGENTS |
NZ563373A (en) * | 2005-06-09 | 2012-06-29 | Meda Ab | Method and composition for treating inflammatory disorders |
WO2007026151A1 (en) * | 2005-09-01 | 2007-03-08 | Biolipox Ab | Antihistamine- and corticosteroid- containing liposome composition and its use for the manufacture of a medicament for treating rhinitis and related disorders |
CA2840339A1 (en) * | 2010-06-23 | 2011-12-29 | Brightside Innovations, Inc. | Lecithin carrier vesicles and methods of making the same |
DE102014007423A1 (de) * | 2014-05-22 | 2015-11-26 | Bitop Ag | Zusammensetzung zur Behandlung des Auges |
TWI815790B (zh) * | 2015-11-30 | 2023-09-21 | 日商樂敦製藥股份有限公司 | 容器與眼科組成物之組合 |
CN113995852B (zh) * | 2021-11-08 | 2024-01-30 | 河北大学 | Arg-脂质体微囊、微囊包封的鱼精蛋白-siRNA复合体及其制备方法和应用 |
CN116077429A (zh) * | 2022-12-08 | 2023-05-09 | 临沂市人民医院 | 一种不含抗氧剂的色甘酸钠滴眼液 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP07021994A patent/JP3383704B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06336442A (ja) | 1994-12-06 |
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