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JP3380028B2 - 力制御ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法 - Google Patents

力制御ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法

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Publication number
JP3380028B2
JP3380028B2 JP02310794A JP2310794A JP3380028B2 JP 3380028 B2 JP3380028 B2 JP 3380028B2 JP 02310794 A JP02310794 A JP 02310794A JP 2310794 A JP2310794 A JP 2310794A JP 3380028 B2 JP3380028 B2 JP 3380028B2
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JP
Japan
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pipe
force control
control robot
force
robot
Prior art date
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JP02310794A
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正伸 角
清一 丸元
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L57/00Protection of pipes or objects of similar shape against external or internal damage or wear

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Machine Tool Copy Controls (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、力制御ロボットによる
パイプ表面の倣い制御方法に関し、特に、位置と力のハ
イブリッド制御を行いながらロボットにパイプの表面を
倣わせるようにする制御方法に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】例えば、パイプ等の表面に存在する疵を
研削したりして手入れするために、位置と力のハイブリ
ッド制御を行うロボット(以下「力制御ロボット」とい
う)にパイプの表面を倣わせるための制御方法(以下
「倣い制御方法」という)が知られている。この倣い制
御方法においては、正確な力制御を行うために、パイプ
の形状および位置が正確に分かっていることが必要であ
る。
【0003】ところで、パイプの形状および位置は事前
に分かっていることが多いが、パイプの製作誤差や設置
誤差等があり、また力制御ロボットをパイプ内で移動さ
せる場合の位置決め誤差や傾きの誤差があるために、実
際のパイプの形状および位置についての正確な情報を力
制御ロボットに付与しなければならない。さらに、倣い
制御方法においては、力制御ロボットがパイプの表面を
倣う軌跡についての指令を予め作成しておく必要があ
る。
【0004】そこで、パイプの形状および位置について
の情報を力制御ロボットに付与する方法として、以下に
示す2つの方法が知られている。すなわち第1の付与方
法は、人がパイプの形状および位置を実物のパイプを使
用して付与する方法である。また、第2の付与方法は、
カメラ、タッチセンサ或いは距離計等のセンサにより計
測を行ってパイプの形状および位置を付与する方法であ
る。
【0005】一方、力制御ロボットに仕事をさせる場合
には、曲面上で軌跡指令を与える必要がある。従来、曲
面上での軌跡の指令の与え方としては、以下の方法が用
いられている。すなわち、第1の指令方法は力制御ロボ
ットを対象物上で実際に動かして目標位置を与える「テ
ィーチング・プレイバック」と呼ばれる方法である。
【0006】また、第2の指令方法は、特定の対象物に
対して予め軌跡パターンを作成しておき、これをメモリ
に記憶しておく。そして、実際に力制御ロボットに仕事
をさせる場合には、上記メモリに格納しておいた軌跡パ
ターン(指令値)を読み出して上記力制御ロボットの位
置や姿勢を制御するとともに、実際に計測したデータで
もって上記力制御ロボットの位置および姿勢を修正する
方法である。
【0007】これらのうち、実際の倣い制御の作業にお
いては、その作業に適した方法が行われている。
【0008】すなわち、力制御ロボットによるパイプ表
面の倣い制御を行う場合、例えば装置の構成を簡素化し
たい場合には上記第1の付与方法と第1の指令方法とを
行うようにしていた。
【0009】また、人手をかけないで自動制御を行うよ
うにする場合には、上記第2の付与方法と第2の指令方
法とを行うようにしていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の付与方法と第1の指令方法とを行う場合には、非常
に手間がかかり迅速に倣い制御を実施することができな
いので、ロボットに作業させるメリットがないという欠
点があった。また、上記第2の付与方法と第2の指令方
法とを行う場合には、パイプの種類ごとに3次元軌跡パ
ターンを予め作成しておくことが必要となるので、多品
種に対応させるには手間がかかり、また軌跡パターンに
ついての指令値を格納するメモリの容量を大きくしなけ
ればならず、装置が大型化するとともにコストが高くな
るという欠点があった。
【0011】すなわち、従来より行われている制御方法
の場合は、多くの手間をかけることなく、倣い制御を迅
速に行うようにするためには大容量のメモリを配設しな
ければならなかった。このため、従来は力制御ロボット
の制御系装置を大型および複雑に構成しなければ、力制
御ロボットの倣い制御を迅速に行うことができなかっ
た。
【0012】本発明は上述の問題点にかんがみ、軌跡パ
ターン作成の手間を少なくし、さらに指令値格納用のメ
モリを大型化させることなく力制御ロボットの倣い制御
を迅速に行うことができるようにすることを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、力覚センサを介してその先端に工具が取
り付けられている力制御ロボットをパイプの表面の長手
方向に沿って移動させるとともに、上記工具を上記パイ
プ表面に押し付ける力を制御しながら、上記工具でもっ
て上記パイプ表面に所定の処理を施すようにする力制御
ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法において、上
記所定の処理を施す範囲内において、ロボット座標系で
表された一点の座標値を起点として上記パイプの2断面
を走査することにより形状情報および位置情報を得て上
記パイプのモデルを作成するとともに、上記作成したパ
イプモデルに基づいて上記パイプと上記力制御ロボット
との相対的な位置誤差を修正する第1の処理と、上記所
定の処理を施す範囲の大きさに応じて、上記所定の処理
を施すためのパスを2次元軌跡パターンとして平面上で
作成するとともに、上記第1の処理によって作成された
上記パイプモデルに基づいて、上記2次元軌跡パターン
を上記パイプの表面と同じ形状を有する3次元軌跡パタ
ーンに変換しながら上記工具でもって上記パイプの表面
に所定の処理を施すように制御する第2の処理とを備え
ている。
【0014】また、本発明の別の態様としては、上記第
2の処理において、上記2次元軌跡パターンを3次元軌
跡パターンに変換しながら所定の処理を施すように制御
する際に、上記力制御ロボットが上記パイプ表面の法線
方向に加える力を一定に保つようにするための上記パイ
プ表面上の1点における上記力制御ロボットの先端部の
位置の修正量を、力制御の次のステップの目標位置に加
算して力制御をしながら上記所定の処理を施すように制
御してもよい。
【0015】また、上記力制御ロボットの先端部を上記
パイプ表面に接触させながら移動させて、上記先端部の
移動軌跡から上記パイプの断面の形状を測定してよい。
【0016】また、上記力制御ロボットの先端部を上記
パイプ表面に接触させずに上記パイプ表面との距離を測
りながら移動させて、上記先端部と上記パイプ表面との
距離変化から上記パイプの断面の形状を測定してよい。
【0017】また、上記パイプ表面が、上記パイプの内
面であってよい。
【0018】また、上記力制御ロボットの先端部にグラ
インダが取り付けられており、上記グラインダにより上
記力制御ロボットの軌跡に沿って上記パイプ表面を研削
してよい。
【0019】
【作用】本発明は上記技術手段よりなるので、パイプの
形状を少ない測定データでもって正確に検出することが
可能となり、パイプと力制御ロボットとの相対的な位置
誤差を短時間かつ正確に修正することができるようにな
る。
【0020】また、力制御ロボットがパイプの表面を倣
う全ての軌跡パターンを1つの2次元パターンから作成
できるようになり、3次元軌跡パターンをパイプの種類
ごとに予め作成しておく必要がなくなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の力制御ロボットによるパイプ
表面の倣い制御方法の一実施例を図面を参照して説明す
る。
【0022】図1は、本実施例の倣い制御方法をその手
順に従って示したフローチャートである。本実施例で
は、図2に示すように、先端部に力覚センサ4を介して
グラインダ3を取り付けた移動型の6個の関節を持つ力
制御ロボット2に、内径が450〜1500mm程度の
円筒形のパイプ1の内面を倣い制御させて、パイプ1の
内面の所定範囲の疵を研削して手入れするようにした場
合を示している。なお、図2において、力制御ロボット
2にパイプ内面を移動走行させるための移動装置、パイ
プ断面の形状を測定するために力制御ロボット2の先端
部付近に取り付けられる距離計または探針、力覚センサ
の出力電圧に基づいてグラインダの押付力を制御するロ
ボットコントローラ、および、力制御ロボットによる研
削範囲を決定するための装置の図示を省略している。
【0023】本実施例の方法を実施するためには、前提
条件として、パイプの内径の概略値が既知であるものと
する。また、パイプ中心線の大まかな方向が既知であり
パイプ内を力制御ロボットが移動する場合はその移動方
向とパイプ中心線の方向とがほぼ一致しているものとす
る。また、力制御ロボットがパイプの内面を研削する作
業範囲(研削範囲)の大きさがロボットコントローラに
何らかの手段により(例えば、カメラでの画像認識によ
りまたはティーチングにより)与えられるものとする。
さらに、作業範囲内の少なくとも一点のロボット座標系
で表された座標値(位置情報)が得られているものとす
る。ここで、ロボット座標系とは、図2に示すように、
ロボットの基体部の一点に座標原点が存在する座標系Σ
R である。
【0024】そこで、本実施例の方法を実施するにあた
っては、上述した研削範囲の大きさや位置情報などのデ
ータを予め力制御ロボット、およびロボットコントロー
ラ等の周辺機器に与える(ステップS1)。
【0025】以上の準備が整った後、本実施例では、ま
ず、パイプの2断面の形状を力制御ロボットで測定する
ことによりパイプのモデルを作成する(ステップS
2)。
【0026】パイプの2断面の形状を力制御ロボットで
測定するための方法としては、力制御ロボットの先端部
をパイプの内面に接触させつつ力制御ロボットを移動さ
せる接触式と、力制御ロボットの先端部をパイプに接触
させないで力制御ロボットを移動させる非接触式とがあ
る。以下、これら2つの方法について順に説明する。
【0027】図3(a)は、接触式による測定方法での
力制御ロボット2の先端部の軌跡を示す概略図である。
接触式では、まず研削範囲内に含まれるパイプ内面の一
点Bの若干(10mm前後)上方にある点Aに力制御ロ
ボット2の先端部に取り付けられた探針を移動させ、次
に点Bにおいて探針(図示せず)をパイプ1に接触させ
る。そして、探針をパイプ1に接触させたまま力制御を
しつつ位置情報をメモリ上に残しながら探針を点Cまで
パイプ内面を移動させ、さらに点Cからその若干上方に
ある点Dに移動させる。ここまでの手順により、探針の
移動軌跡からパイプ1の1断面の形状を測定する。そし
て、点Dから点Eへ探針を移動させた後、点E〜Hにつ
いて同様の測定を行って接触式によるパイプ1の2断面
の形状の測定を終了する。なお、探針がパイプ1に接触
しているか否かは力覚センサ4の出力電圧により判断す
るようにしている。
【0028】図3(b)は、非接触式による測定方法で
の力制御ロボット2の先端部の軌跡を示す概略図であ
る。非接触式では、まず研削範囲内に含まれるパイプ1
の内面の一点Bの若干上方にある点Aに力制御ロボット
2の先端部を移動させる。次に、この先端部に取り付け
られた距離計(図示せず。例えばレーザ式のものがよ
い。)で力制御ロボット2の先端部とパイプ1の内面と
の距離を測定しつつその情報をメモリ上に残しながら点
Cの若干上方にある点Dに移動させる。ここまでの手順
により、力制御ロボットの先端部とパイプの表面との距
離変化からパイプの1断面の形状を測定する。さらに、
点Dから点Eへ力制御ロボット2の先端部を移動させた
後、点E〜Hについて同様の測定を行って非接触式によ
るパイプの2断面の形状の測定を終了する。
【0029】そして、以上のように測定したパイプ1の
2断面の形状に基づき、パイプのモデルを作成する。各
断面におけるパイプ1の中心位置を計算により求めると
ともに、パイプ1の正確な内径を求める。さらに、2断
面におけるパイプ1の中心位置からパイプ1の中心線ベ
クトルを算出する。以上の手順によりパイプのモデルが
作成される。
【0030】次に、ステップS2で得られたパイプ1の
モデルに基づいて、パイプと力制御ロボットとの相対的
な位置誤差を修正する(ステップS3)。具体的には、
パイプ1の中心線ベクトルと力制御ロボット2の中心線
ベクトル(移動型ロボットではその進行方向)とのずれ
や、パイプと力制御ロボットとのパイプの中心線方向の
前後位置のずれをなくすように力制御ロボット2の位置
等を調整する。なお、この調整は、後述する作業座標系
の設定方法で対応できるために、必ずしも行う必要はな
い。
【0031】次に、力制御ロボット2がパイプ1の内面
を倣う軌跡についての指令を力制御ロボットに与えるた
めに、最初に、予め入力した軌跡についてのデータをメ
モリから読み出し、必要な処理を行って平面上での2次
元パターンとして2次元軌跡パターンを作成する(ステ
ップS4)。
【0032】平面上で2次元軌跡パターンを作成する一
例について、図4(a)を参照して説明する。まず、作
業座標系ΣW のX−Y平面上において複数個の点を指定
する。続いて、これらの点について補間を行うことによ
り、X−Y平面上での力制御ロボット2の軌跡パターン
をジグザグパターンとして求める。ここで、作業座標系
ΣW とは、例えば接触式によるパイプ形状の測定におい
てロボット先端部に取り付けた探針が最初にパイプ1と
接触した点、具体的には図3(a)および(b)におけ
る点Bを原点とし、X軸をパイプ中心線の向きにとり、
Z軸を図4(c)に示すようにパイプ法線方向にとり、
且つY軸をパイプ接線方向にとった座標系をいう。な
お、図4(a)では、軌跡パターンがジグザグパターン
になるように複数個の点を指定したが、点の指定の仕方
は、必ずしも軌跡パターンがジグザグパターンとなるよ
うな指定の仕方に限られない。
【0033】次に、図4(b)および(c)に示すよう
に、作業座標系ΣW のX軸とパイプ中心線との方向を一
致させた状態で、ステップS4で作成した2次元軌跡パ
ターンをパイプ1の内面と同じ形状を有する曲面上の3
次元軌跡パターンに変換する(ステップS5)。この変
換方法について、図4(c)を参照して具体的に説明す
る。
【0034】2次元軌跡パターンを3次元軌跡パターン
に変換するには、作業座標系ΣW で表した2次元軌跡パ
ターン上の点 WP(x,y,0)の座標を、X軸に垂直
な断面における点Bからの距離dを一定に保ちつつパイ
プ内面と同じ形状を有する曲面上に移動させたときの点
WP′(x′,y′,z′)の座標を作業座標系ΣW
表す。ここで、パイプ内面と同じ形状を有する曲面は、
作業座標系ΣW のX−Y平面と点Bにおいて接触してい
るものとする。このとき、作業座標系ΣW のX軸とパイ
プ中心線との方向が一致しているので、点 WPのx座標
は変化しない。よって、図4(c)から明らかなよう
に、点 WP(x,y,0)は以下の〔数1〕に示すよう
に点 WP′に変換される。ただし、図4(c)におい
て、rはパイプ1の内径、φはX軸に垂直な断面におけ
る原点Bとパイプ中心Oとパイプ内面上に変換された点
WP′とがなす角度であり、φ=y/rである。
【0035】
【数1】
【0036】このような手順を2次元軌跡パターン上の
複数の点について繰り返し行うことにより、平面上で作
成した2次元軌跡パターンをパイプ1の表面と同じ形状
を有する曲面上の3次元軌跡パターンに変換する。そし
て、この3次元軌跡パターンを、力制御ロボット2のパ
イプ内面上での軌跡についての指令として力制御ロボッ
ト2に与える。
【0037】次に、ステップS5で得られた力制御ロボ
ット2の3次元軌跡パターンに基づいて力制御を行いつ
つ力制御ロボットを移動させてパイプ1の内面を研削す
る(ステップS6)。以下、本実施例における力制御の
方法について、図5および図6を参照して具体的に説明
する。ここで、図5はパイプ1と作業座標系ΣW のX−
Y平面とを、研削作業の開始点である点Bにおいて接触
させたときの作業座標系ΣW とパイプ座標系ΣW , (パ
イプ内面上の1点P′を原点とし且つこの点P′におけ
る法線方向をZ′軸方向とする座標系)との関係を示す
図である。また、図6は力制御系のブロック図である。
なお、本実施例では、コンピュータにより或る周期で制
御演算を行って力制御ロボット2の各関節を動作させる
サーボモータへ指令を出力する離散時間制御を行うこと
により、力制御ロボット2がパイプ1の内面の法線方向
に加える力を一定の目標値Fref に保つように力制御を
するようにしている。
【0038】本実施例では、ロボットによる力制御を行
うにあたって、最初に、ステップS2で得たパイプ形状
のモデルから、パイプ1の内面上の各点における法線ベ
クトルを求める。この法線ベクトルは、断面の形状を測
定した2曲線上だけでなく、これら2曲線について補間
を行うことにより得られた他の曲線上でも行う。さら
に、後述する座標変換を行うために、作業座標系ΣW
のグラインダの姿勢を計算する。
【0039】その後、力制御の或るステップで、力制御
ロボット2の先端部に取り付けられた力覚センサ4の出
力電圧を測定することにより、パイプ内面上の1点P′
におけるセンサ座標系ΣS でのグラインダに加えられた
SFを求める。ここで、センサ座標系ΣS とは、図2
に示したように力覚センサ4に原点が存在するような座
標系をいう。なお、グラインダ3に加えられた力 SFを
求めるにあたって、グラインダ3の重量に起因して力覚
センサ4に加えられた力を補償するような補正を行って
もよい。そして、図6に示したように、グラインダ3に
加えられた力 SFを、第1の座標変換手段5においてセ
ンサ座標系ΣS からロボット座標系ΣR へ、さらに第2
の座標変換手段6においてロボット座標系ΣR から作業
座標系ΣW へと座標変換を行うことにより、パイプ1の
内面上の1点P′における作業座標系ΣW でのグライン
ダに加えられた力 WFを求める。なお、センサ座標系Σ
S からロボット座標系ΣR への変換と、ロボット座標系
ΣR から作業座標系ΣW への変換をまとめて、センサ座
標系ΣS から作業座標系ΣW への変換を行う座標変換手
段を使用して1回の座標変換で SFから WFを求めるよ
うにしてもよい。
【0040】その結果として、力制御の或るステップ
で、パイプ内面上の1点P′における作業座標系ΣW
のグラインダに加えられた力 WFが、 WF=(FX,Y,
Z )と測定されたとする。この力 WFの測定値を、制
御演算手段7においてパイプ座標系ΣW , でのグライン
ダに加えられた力W'Fに変換する。すると、図5から明
らかなように、力 WFは以下の〔数2〕に示すような力
W'Fに変換される。
【0041】
【数2】
【0042】そして、制御演算手段7において、パイプ
座標系ΣW , でのグラインダに加えられた力W'Fのz成
分とロボットコントローラ8からの上記目標値Fref
に基づいて制御演算を行い、力制御ロボット2がパイプ
1の内面の法線方向に加える力を一定の目標値Fref
保つようにするための点P′におけるパイプ座標系ΣW
, でのグラインダ3の位置のZ方向の修正量W'ΔZ(k)
を計算する。このとき、制御演算としては、例えば以下
の〔数3〕に示すようなPID制御でもよい。なお、
〔数3〕において、KP は比例ゲインを、TI は積分時
間を、TD は微分時間を、Tは制御周期を、ΔF=FZ'
−Fref は力偏差をそれぞれ表す。
【0043】
【数3】
【0044】そして、点P′におけるパイプ座標系ΣW
, でのグラインダ3の位置のZ方向の修正量W'ΔZ(k)
を、作業座標系ΣW でのY−Zの2方向に分解する。す
なわち、修正量W'ΔZ(k) を、作業座標系ΣW のY軸方
向のW'ΔZ(k) cos φと、Z軸方向のW'ΔZ(k) sin φ
とに分解する。そして、加算器9において、力制御の次
のステップの作業座標系ΣW での目標位置〔x,y,
z〕T に、これらの修正量を加算する。よって、力制御
の次のステップの実際のグラインダの作業座標系ΣW
の制御位置 WP′(k) は、以下の〔数4〕に示すように
表される。
【0045】
【数4】
【0046】そして、第3の座標変換手段10におい
て、作業座標系ΣW での次のステップのグラインダの制
御位置 WP′(k) を、ロボット座標系ΣR での制御位置
RP′(k) に座標変換する。この座標変換の結果、 R
W を作業座標系ΣW からロボット座標系ΣR への変換行
列とし、 RW を点Bの座標をロボット座標系ΣR で表
した座標とすると、ロボット座標系ΣR での次のステッ
プのグラインダの制御位置 RP′(k) は、 RP′(k) =
RW WP′(k) + RW と表される。
【0047】さらに、第4の座標変換手段11におい
て、ロボット座標系ΣR での制御位置RP′(k) に基づ
いてロボットの逆運動学を解くことにより、グラインダ
の位置をロボットの各関節の角度θに変換する。さら
に、モータ制御手段12において、角度θに基づいて力
制御の次のステップでのロボットの各関節のモータを制
御する。このような力制御を行うことにより、力制御ロ
ボットがパイプの内面の法線方向に加える力が一定に保
たれる。
【0048】次に、与えられた軌跡に沿って引き続いて
力制御を行うために、図1のステップS5に戻り、所定
範囲での研削が終了するまでステップS5とステップS
6とを繰り返して行う。このとき、ステップS6の完了
後ステップS4の途中の複数個の点について補間を行う
段階の前に戻るようにして、補間を行いつつ求めた座標
を3次元軌跡パターン上へ変換するようにしてもよい。
【0049】なお、本実施例において、力制御ロボット
2が内面を倣い制御するパイプ1は、断面が円形であっ
たが、本発明はこれに限らず、断面形状が変化しない対
象であれば適用可能である。また、本実施例では、力制
御ロボット2によりパイプ1の内面を研削するようにし
たが、パイプ1の外面を研削するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明の力制御ロボットによるパイプ表
面の倣い制御方法は、パイプの少なくとも2断面の形状
を力制御ロボットで測定することにより上記パイプのモ
デルを作成し、上記モデルに基づいて上記パイプと上記
力制御ロボットとの相対的な位置誤差を修正し、平面上
で作成した2次元軌跡パターンを上記パイプの表面と同
じ形状を有する曲面上の3次元軌跡パターンに変換する
ことにより、上記力制御ロボットの上記パイプの表面上
での軌跡についての指令を与えるようにしたので、パイ
プの形状を短時間にかつ正確に検出してパイプと力制御
ロボットとの位置誤差を修正することができるようにな
るとともに、力制御ロボットがパイプの表面を倣う全て
の軌跡パターンを1つの2次元パターンから変換により
作成することができるようになる。したがって、迅速に
効率よく正確な倣い制御を行うことが可能となり、ま
た、1つの2次元軌跡パターンで直径等の異なる多くの
パイプを制御対象とすることができるので、パイプの種
類ごとに3次元軌跡パターンを作成して格納しておく場
合と比較して、軌跡パターン作成の手間が少なくなると
ともに、軌跡についての指令値を格納するメモリ容量を
極めて少なくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明するためのフローチャ
ートである。
【図2】力制御ロボットとパイプを示す概略図である。
【図3】接触式および非接触式によるパイプ断面の形状
測定を説明するための図である。
【図4】2次元軌跡パターンの3次元軌跡パターンへの
変換を説明するための図である。
【図5】作業座標系とパイプ座標系との関係を示す図で
ある。
【図6】力制御についてのブロック図である。
【符号の説明】
1 パイプ 2 力制御ロボット 3 グラインダ 4 力覚センサ 5 6 10 11 座標変換手段 7 制御演算手段 8 ロボットコントローラ 9 加算器 12 モータ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 3/00 - 3/04 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06 G05B 19/18 - 19/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力覚センサを介してその先端に工具が取
    り付けられている力制御ロボットをパイプの表面の長手
    方向に沿って移動させるとともに、上記工具を上記パイ
    プ表面に押し付ける力を制御しながら、上記工具でもっ
    て上記パイプ表面に所定の処理を施すようにする力制御
    ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法において、 上記所定の処理を施す範囲内において、ロボット座標系
    で表された一点の座標値を起点として上記パイプの2断
    面を走査することにより形状情報および位置情報を得て
    上記パイプのモデルを作成するとともに、上記作成した
    パイプモデルに基づいて上記パイプと上記力制御ロボッ
    トとの相対的な位置誤差を修正する第1の処理と、 上記所定の処理を施す範囲の大きさに応じて、上記所定
    の処理を施すためのパスを2次元軌跡パターンとして平
    面上で作成するとともに、上記第1の処理によって作成
    された上記パイプモデルに基づいて、上記2次元軌跡パ
    ターンを上記パイプの表面と同じ形状を有する3次元軌
    跡パターンに変換しながら上記工具でもって上記パイプ
    の表面に所定の処理を施すように制御する第2の処理と
    を備えていることを特徴とする力制御ロボットによるパ
    イプ表面の倣い制御方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の処理において、上記2次元軌
    跡パターンを3次元軌跡パターンに変換しながら所定の
    処理を施すように制御する際に、上記力制御ロボットが
    上記パイプ表面の法線方向に加える力を一定に保つよう
    にするための上記パイプ表面上の1点における上記力制
    御ロボットの先端部の位置の修正量を、力制御の次のス
    テップの目標位置に加算して力制御をしながら上記所定
    の処理を施すように制御することを特徴とする請求項1
    に記載の力制御ロボットによるパイプ表面の倣い制御方
    法。
  3. 【請求項3】 上記力制御ロボットの先端部を上記パイ
    プ表面に接触させながら移動させて、上記先端部の移動
    軌跡から上記パイプの断面の形状を測定することを特徴
    とする請求項1または2に記載の力制御ロボットによる
    パイプ表面の倣い制御方法。
  4. 【請求項4】 上記力制御ロボットの先端部を上記パイ
    プの表面に接触させずに上記パイプ表面との距離を測り
    ながら移動させて、上記先端部と上記パイプ表面との距
    離変化から上記パイプの断面の形状を測定することを特
    徴とする請求項1または2に記載の力制御ロボットによ
    るパイプ表面の倣い制御方法。
  5. 【請求項5】 上記パイプ表面が、上記パイプの内面で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の力制御ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法。
  6. 【請求項6】 上記力制御ロボットの先端部にグライン
    ダが取り付けられており、上記グラインダにより上記力
    制御ロボットの軌跡に沿って上記パイプ表面を研削する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    力制御ロボットによるパイプ表面の倣い制御方法。
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