JP3378060B2 - ミシンの糸切れ検出装置 - Google Patents
ミシンの糸切れ検出装置Info
- Publication number
- JP3378060B2 JP3378060B2 JP28058593A JP28058593A JP3378060B2 JP 3378060 B2 JP3378060 B2 JP 3378060B2 JP 28058593 A JP28058593 A JP 28058593A JP 28058593 A JP28058593 A JP 28058593A JP 3378060 B2 JP3378060 B2 JP 3378060B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thread
- upper thread
- diaphragm
- sewing machine
- needle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Sewing Machines And Sewing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば刺繍用ミシン等
の糸切れを検出するのに好適に用いられるミシンの糸切
れ検出装置に関する。
の糸切れを検出するのに好適に用いられるミシンの糸切
れ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、主軸を回転駆動する駆動源を備
えたミシン本体と、該ミシン本体に設けられ、前記主軸
の回転により駆動部を往復動させるヘッド部と、該ヘッ
ド部に往復動可能に設けられ、該ヘッド部の駆動部によ
り上,下に駆動される針軸と、該針軸の先端側に取付け
られ、上糸(刺繍糸)が挿通されるミシン針としての刺
繍針と、該刺繍針に上糸を供給すべく、前記上糸を巻回
状態で格納した上糸格納部と、前記ヘッド部に設けら
れ、該上糸格納部から刺繍針に供給する上糸に張力を与
える糸調子と、該糸調子と上糸格納部との間に位置して
前記ヘッド部に取付けられ、前記上糸格納部から糸調子
に導かれる上糸の途中部分が挿通される糸掛けと、前記
ヘッド部の下側に位置してミシン本体に設けられ、刺繍
布を展張状態で保持した刺繍枠をヘッド部に対して相対
的に枠移動させる枠移動機構と、前記ミシン本体に設け
られ、前記刺繍布に刺繍柄を実現すべく、刺繍用データ
に基づき該枠移動機構および前記ヘッド部の駆動部等を
作動させる制御装置とからなる刺繍用ミシンは知られて
いる。
えたミシン本体と、該ミシン本体に設けられ、前記主軸
の回転により駆動部を往復動させるヘッド部と、該ヘッ
ド部に往復動可能に設けられ、該ヘッド部の駆動部によ
り上,下に駆動される針軸と、該針軸の先端側に取付け
られ、上糸(刺繍糸)が挿通されるミシン針としての刺
繍針と、該刺繍針に上糸を供給すべく、前記上糸を巻回
状態で格納した上糸格納部と、前記ヘッド部に設けら
れ、該上糸格納部から刺繍針に供給する上糸に張力を与
える糸調子と、該糸調子と上糸格納部との間に位置して
前記ヘッド部に取付けられ、前記上糸格納部から糸調子
に導かれる上糸の途中部分が挿通される糸掛けと、前記
ヘッド部の下側に位置してミシン本体に設けられ、刺繍
布を展張状態で保持した刺繍枠をヘッド部に対して相対
的に枠移動させる枠移動機構と、前記ミシン本体に設け
られ、前記刺繍布に刺繍柄を実現すべく、刺繍用データ
に基づき該枠移動機構および前記ヘッド部の駆動部等を
作動させる制御装置とからなる刺繍用ミシンは知られて
いる。
【0003】この種の刺繍用ミシンでは、駆動源により
主軸を回転させつつ、ヘッド部の駆動部を往復動させ、
該駆動部で針軸を介して刺繍針を上,下に駆動すると共
に、刺繍布を展張状態に保持した刺繍枠を枠移動機構で
X軸、Y軸方向に枠移動させることにより、前記刺繍針
を刺繍布に対して運針させ、この刺繍布に所望色の上糸
を縫付けて所望の刺繍柄を実現するようにしている。
主軸を回転させつつ、ヘッド部の駆動部を往復動させ、
該駆動部で針軸を介して刺繍針を上,下に駆動すると共
に、刺繍布を展張状態に保持した刺繍枠を枠移動機構で
X軸、Y軸方向に枠移動させることにより、前記刺繍針
を刺繍布に対して運針させ、この刺繍布に所望色の上糸
を縫付けて所望の刺繍柄を実現するようにしている。
【0004】この場合、刺繍針は主軸が1回転する毎に
上死点から下死点に達して刺繍布に刺し込まれ、所望色
の上糸を下糸と絡ませつつ、下死点から上死点に達する
間に上糸を刺繍布に縫い付けるようにして刺繍布から抜
出される。しかし、この刺繍針の運針途中で上糸の糸切
れ等が発生すると、刺繍柄の作成が中断されるので、こ
れを糸切れセンサ等で検知し、周囲のオペレータ等に上
糸等の糸切れを報知するようにしている。
上死点から下死点に達して刺繍布に刺し込まれ、所望色
の上糸を下糸と絡ませつつ、下死点から上死点に達する
間に上糸を刺繍布に縫い付けるようにして刺繍布から抜
出される。しかし、この刺繍針の運針途中で上糸の糸切
れ等が発生すると、刺繍柄の作成が中断されるので、こ
れを糸切れセンサ等で検知し、周囲のオペレータ等に上
糸等の糸切れを報知するようにしている。
【0005】そして、この種の糸切れセンサとしては、
前記ヘッド部の駆動部により上,下に揺動される天秤と
ミシン針との間に設けられ、上糸が挿通される挿通部を
有したアクチュエータとしての板ばねと、該板ばねの振
動を電気信号に変換する圧電体からなり、上糸が板ばね
の挿通部を摺動するときの振動を圧電体で検出すること
により、振動の有,無に基づいて上糸の糸切れが発生し
ているか否かを判定するようにしたものが、例えば特開
昭63−242299号公報等によって知られている。
前記ヘッド部の駆動部により上,下に揺動される天秤と
ミシン針との間に設けられ、上糸が挿通される挿通部を
有したアクチュエータとしての板ばねと、該板ばねの振
動を電気信号に変換する圧電体からなり、上糸が板ばね
の挿通部を摺動するときの振動を圧電体で検出すること
により、振動の有,無に基づいて上糸の糸切れが発生し
ているか否かを判定するようにしたものが、例えば特開
昭63−242299号公報等によって知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるミシンの糸切れ検出装置では、天秤とミシ
ン針との間に糸切れセンサを設け、該糸切れセンサの板
ばねに上糸を強く摺動させているため、上糸と糸切れセ
ンサの板ばねとの摺動抵抗が過大になることがあり、上
糸に余分な負荷をかける結果となって、該上糸をミシン
針にスムーズに供給できず、縫い調子を悪くするという
問題がある。
来技術によるミシンの糸切れ検出装置では、天秤とミシ
ン針との間に糸切れセンサを設け、該糸切れセンサの板
ばねに上糸を強く摺動させているため、上糸と糸切れセ
ンサの板ばねとの摺動抵抗が過大になることがあり、上
糸に余分な負荷をかける結果となって、該上糸をミシン
針にスムーズに供給できず、縫い調子を悪くするという
問題がある。
【0007】また、ミシン針の針先よりも下方部分で糸
切れが発生し、上糸が針先の糸孔に引っかかったままの
状態で、ミシン針が天秤と共に上,下動する場合には、
天秤が上向きに駆動されるときに、該天秤とミシン針と
の間で上糸に張力が付与されるから、天秤とミシン針と
の間に設けた糸切れセンサはこの場合の糸切れを検出で
きず、糸切れ時を高精度に検出するのが難しいという問
題がある。
切れが発生し、上糸が針先の糸孔に引っかかったままの
状態で、ミシン針が天秤と共に上,下動する場合には、
天秤が上向きに駆動されるときに、該天秤とミシン針と
の間で上糸に張力が付与されるから、天秤とミシン針と
の間に設けた糸切れセンサはこの場合の糸切れを検出で
きず、糸切れ時を高精度に検出するのが難しいという問
題がある。
【0008】一方、他の従来技術として、糸調子の糸取
りばねに電気的接点を設けた形式の糸切れセンサ等も知
られている。しかし、この場合には、オペレータの糸通
し時に手からの汗が接点に付着したり、糸ほこり等が接
点に付着したりして接触不良が発生することがあり、ま
た、針先よりも下方部分での糸切れ時を検出するのが難
しいという問題がある。
りばねに電気的接点を設けた形式の糸切れセンサ等も知
られている。しかし、この場合には、オペレータの糸通
し時に手からの汗が接点に付着したり、糸ほこり等が接
点に付着したりして接触不良が発生することがあり、ま
た、針先よりも下方部分での糸切れ時を検出するのが難
しいという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は縫い調子を悪化させることな
く、上糸等の糸切れを高精度に検出することができるよ
うにしたミシンの糸切れ検出装置を提供することを目的
としている。
されたもので、本発明は縫い調子を悪化させることな
く、上糸等の糸切れを高精度に検出することができるよ
うにしたミシンの糸切れ検出装置を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ミシン本体と、該ミシン本体に設けら
れ、ミシン針を往復動させるヘッド部と、該ヘッド部の
ミシン針に上糸を供給すべく、上糸を巻回状態で格納し
た上糸格納部と、前記ヘッド部に設けられ、該上糸格納
部からミシン針に供給する上糸に張力を与える糸調子
と、該糸調子と上糸格納部との間に位置して前記ヘッド
部に取付けられ、前記上糸格納部から糸調子に導かれる
上糸が挿通されることにより、該上糸の移動に基づいて
糸切れを検知する糸切れセンサとからなり、該糸切れセ
ンサは、前記ヘッド部に取付けられる取付ブラケット
と、該取付ブラケットに弾性支持片を介して取付けら
れ、前記上糸が挿通される糸通し穴が形成された振動板
と、該振動板の糸通し穴に沿って前記上糸が移動すると
きに、該振動板に衝撃を発生させる衝撃発生手段と、前
記振動板に設けられ、該振動板の衝撃の有,無で糸切れ
を検知する圧電体とからなる構成を採用している。
ために本発明は、ミシン本体と、該ミシン本体に設けら
れ、ミシン針を往復動させるヘッド部と、該ヘッド部の
ミシン針に上糸を供給すべく、上糸を巻回状態で格納し
た上糸格納部と、前記ヘッド部に設けられ、該上糸格納
部からミシン針に供給する上糸に張力を与える糸調子
と、該糸調子と上糸格納部との間に位置して前記ヘッド
部に取付けられ、前記上糸格納部から糸調子に導かれる
上糸が挿通されることにより、該上糸の移動に基づいて
糸切れを検知する糸切れセンサとからなり、該糸切れセ
ンサは、前記ヘッド部に取付けられる取付ブラケット
と、該取付ブラケットに弾性支持片を介して取付けら
れ、前記上糸が挿通される糸通し穴が形成された振動板
と、該振動板の糸通し穴に沿って前記上糸が移動すると
きに、該振動板に衝撃を発生させる衝撃発生手段と、前
記振動板に設けられ、該振動板の衝撃の有,無で糸切れ
を検知する圧電体とからなる構成を採用している。
【0011】また、前記衝撃発生手段は、基端側が前記
取付ブラケットに取付けられ、先端側が前記振動板の近
傍に向けて突出した突出部材によって構成し、前記振動
板が上糸の移動により振動するときに、該突出部材はそ
の先端側が振動板に衝突して衝撃を発生させる構成とす
るのが好ましい。
取付ブラケットに取付けられ、先端側が前記振動板の近
傍に向けて突出した突出部材によって構成し、前記振動
板が上糸の移動により振動するときに、該突出部材はそ
の先端側が振動板に衝突して衝撃を発生させる構成とす
るのが好ましい。
【0012】さらに、前記衝撃発生手段は、前記振動板
に固定して設けられた収容ケースと、該収容ケース内に
移動可能に収容され、前記振動板が上糸の移動により振
動するときに、該収容ケースに衝突して衝撃を発生させ
る可動部材とから構成してもよい。
に固定して設けられた収容ケースと、該収容ケース内に
移動可能に収容され、前記振動板が上糸の移動により振
動するときに、該収容ケースに衝突して衝撃を発生させ
る可動部材とから構成してもよい。
【0013】さらにまた、前記衝撃発生手段は、前記振
動板の糸通し穴周囲に位置して該振動板に設けられ、前
記上糸が挿通される可動リングと、該可動リングを外側
から取囲むように前記振動板に固定して設けられ、前記
振動板が上糸の移動により振動するときに、該可動リン
グが衝突して衝撃を発生させるホルダとから構成しても
よい。
動板の糸通し穴周囲に位置して該振動板に設けられ、前
記上糸が挿通される可動リングと、該可動リングを外側
から取囲むように前記振動板に固定して設けられ、前記
振動板が上糸の移動により振動するときに、該可動リン
グが衝突して衝撃を発生させるホルダとから構成しても
よい。
【0014】
【作用】上記構成により、上糸が上糸格納部から糸調子
を介してミシン針側に供給されるときに、上糸は糸切れ
センサの振動板に対し糸通し穴を介して摺動し、該振動
板を振動させるようになるから、このときに、該振動板
には衝撃発生手段によって衝撃的な振動が発生し、この
衝撃的な振動を圧電体で確実に検知でき、糸切れの有,
無を正確に検出することができる。
を介してミシン針側に供給されるときに、上糸は糸切れ
センサの振動板に対し糸通し穴を介して摺動し、該振動
板を振動させるようになるから、このときに、該振動板
には衝撃発生手段によって衝撃的な振動が発生し、この
衝撃的な振動を圧電体で確実に検知でき、糸切れの有,
無を正確に検出することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図11に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0016】まず、図1ないし図5に本発明の第1の実
施例を示す。
施例を示す。
【0017】図中、1はミシン本体を示し、該ミシン本
体1は基台2と該基台2上に設けられた後述のヘッド部
3とから大略構成されている。
体1は基台2と該基台2上に設けられた後述のヘッド部
3とから大略構成されている。
【0018】3はヘッド部を示し、該ヘッド部3は基台
2上に固着された大端部3Aと、該大端部3Aの上部で
略L字状に屈曲し、基台2と略並行に延びる腕部3B
と、該腕部3Bの先端側から下向きに突出し、基台2上
の刺繍枠(図示せず)と対向する小端部3Cとから構成
されている。
2上に固着された大端部3Aと、該大端部3Aの上部で
略L字状に屈曲し、基台2と略並行に延びる腕部3B
と、該腕部3Bの先端側から下向きに突出し、基台2上
の刺繍枠(図示せず)と対向する小端部3Cとから構成
されている。
【0019】4はヘッド部3の腕部3B基端側に設けら
れたはずみ車を示し、該はずみ車4はヘッド部3の腕部
3B内を伸長する主軸に連結され、この主軸をベルト等
を介して基台2内に設けられた駆動源としてのモータ
(いずれも図示せず)により回転駆動するようになって
いる。そして、ヘッド部3の小端部3C内には前記主軸
の回転を上,下の往復運動に変換する駆動部(図示せ
ず)が設けられ、小端部3Cから基台2側に突出する針
軸5とミシン針6がこの駆動部によって上,下に駆動さ
れる。
れたはずみ車を示し、該はずみ車4はヘッド部3の腕部
3B内を伸長する主軸に連結され、この主軸をベルト等
を介して基台2内に設けられた駆動源としてのモータ
(いずれも図示せず)により回転駆動するようになって
いる。そして、ヘッド部3の小端部3C内には前記主軸
の回転を上,下の往復運動に変換する駆動部(図示せ
ず)が設けられ、小端部3Cから基台2側に突出する針
軸5とミシン針6がこの駆動部によって上,下に駆動さ
れる。
【0020】7はヘッド部3上に設けられた上糸格納部
としての糸巻きを示し、該糸巻き7には刺繍糸としての
上糸8が巻回状態で格納され、該上糸8はミシン針6の
運針時に該ミシン針6に向けて供給される。
としての糸巻きを示し、該糸巻き7には刺繍糸としての
上糸8が巻回状態で格納され、該上糸8はミシン針6の
運針時に該ミシン針6に向けて供給される。
【0021】9,9はヘッド部3上に設けられた糸張り
器を示し、該糸張り器9,9は糸巻き7と後述する糸調
子10との間に配設され、例えば5g前,後の張力を上
糸8に与えるようになっている。
器を示し、該糸張り器9,9は糸巻き7と後述する糸調
子10との間に配設され、例えば5g前,後の張力を上
糸8に与えるようになっている。
【0022】10はヘッド部3に設けられた糸調子を示
し、該糸調子10は外周側に上糸8を引っ掛けることに
より該上糸8に張力を与える所謂糸取りばね(図示せ
ず)を備え、糸巻き7から導かれる上糸8を後述の天秤
11側に糸補給すべく、低摩擦給糸を行う。そして、該
糸調子10は上糸8に、例えば30〜50g程度の張力
を与え、ミシン針6等により上糸8がこの張力を越えて
引っ張られるときに、この上糸8が天秤11側に給糸さ
れるのを許すようにしている。
し、該糸調子10は外周側に上糸8を引っ掛けることに
より該上糸8に張力を与える所謂糸取りばね(図示せ
ず)を備え、糸巻き7から導かれる上糸8を後述の天秤
11側に糸補給すべく、低摩擦給糸を行う。そして、該
糸調子10は上糸8に、例えば30〜50g程度の張力
を与え、ミシン針6等により上糸8がこの張力を越えて
引っ張られるときに、この上糸8が天秤11側に給糸さ
れるのを許すようにしている。
【0023】11はヘッド部3の駆動部により上,下に
揺動される天秤を示し、該天秤11は前記ミシン針6と
同期して上,下動し、下向きに駆動されるときにはミシ
ン針6との間で上糸8に僅かなたるみを与え、この上糸
8をミシン針6側に給糸させる。そして、該天秤11は
上向きに駆動されるときに、ミシン針6により刺繍布上
に形成した縫い目(いずれも図示せず)と糸調子10等
との間で上糸8に張力を与え、このときに前記縫い目の
縫い締めと上糸8の繰り出しとを行うようになってい
る。
揺動される天秤を示し、該天秤11は前記ミシン針6と
同期して上,下動し、下向きに駆動されるときにはミシ
ン針6との間で上糸8に僅かなたるみを与え、この上糸
8をミシン針6側に給糸させる。そして、該天秤11は
上向きに駆動されるときに、ミシン針6により刺繍布上
に形成した縫い目(いずれも図示せず)と糸調子10等
との間で上糸8に張力を与え、このときに前記縫い目の
縫い締めと上糸8の繰り出しとを行うようになってい
る。
【0024】12は糸巻き7と糸調子10との間に位置
してヘッド部3の腕部3Bに設けられた糸切れセンサを
示し、該糸切れセンサ12は図2ないし図5に示す如く
後述するケース13,振動板18,各調整ねじ21,2
2および圧電体23等から大略構成されている。
してヘッド部3の腕部3Bに設けられた糸切れセンサを
示し、該糸切れセンサ12は図2ないし図5に示す如く
後述するケース13,振動板18,各調整ねじ21,2
2および圧電体23等から大略構成されている。
【0025】13は取付ブラケットとしてのケースを示
し、該ケース13は例えば真鍮等の金属薄板を折り曲げ
ることにより箱形に形成され、底板および前,後,左,
右の側板からなるケース本体14と、該ケース本体14
を上側から施蓋する断面コ字状のカバー15とから構成
されている。そして、ケース本体14の左,右の側板に
は図3,図5に示すようにそれぞれ2個のばね取付穴1
4A,14Aが前後に離間して穿設され、右側の側板中
央には図4に示すように後述の調整ねじ21が螺着され
る第1のねじ穴14Bが穿設されている。また、該ケー
ス本体14の底板には図4に示すように、後述する振動
板18の糸通し穴19Aと対応する位置に挿通穴14C
が穿設され、該挿通穴14Cの左側には後述の調整ねじ
22が螺着される第2のねじ穴14Dが穿設されてい
る。
し、該ケース13は例えば真鍮等の金属薄板を折り曲げ
ることにより箱形に形成され、底板および前,後,左,
右の側板からなるケース本体14と、該ケース本体14
を上側から施蓋する断面コ字状のカバー15とから構成
されている。そして、ケース本体14の左,右の側板に
は図3,図5に示すようにそれぞれ2個のばね取付穴1
4A,14Aが前後に離間して穿設され、右側の側板中
央には図4に示すように後述の調整ねじ21が螺着され
る第1のねじ穴14Bが穿設されている。また、該ケー
ス本体14の底板には図4に示すように、後述する振動
板18の糸通し穴19Aと対応する位置に挿通穴14C
が穿設され、該挿通穴14Cの左側には後述の調整ねじ
22が螺着される第2のねじ穴14Dが穿設されてい
る。
【0026】また、前記カバー15には長穴15Aが穿
設され、該長穴15Aは上糸8と接触しないように、振
動板18の糸通し穴19Aおよびケース本体14の挿通
穴14Cと対応する位置から右方向に延びている。さら
に、前記カバー15には、その右端側中央から上向きに
突出する上糸案内部15Bが折曲げ加工により一体的に
形成され、該上糸案内部15Bには上糸8が挿通される
挿通穴16Aを有した糸通し筒16が貫通して設けられ
ている。そして、該糸通し筒16は樹脂材料またはセラ
ミック材料等によって筒状に形成され、挿通穴16に上
糸8が摺動して摩耗,切断されるのを防止している。
設され、該長穴15Aは上糸8と接触しないように、振
動板18の糸通し穴19Aおよびケース本体14の挿通
穴14Cと対応する位置から右方向に延びている。さら
に、前記カバー15には、その右端側中央から上向きに
突出する上糸案内部15Bが折曲げ加工により一体的に
形成され、該上糸案内部15Bには上糸8が挿通される
挿通穴16Aを有した糸通し筒16が貫通して設けられ
ている。そして、該糸通し筒16は樹脂材料またはセラ
ミック材料等によって筒状に形成され、挿通穴16に上
糸8が摺動して摩耗,切断されるのを防止している。
【0027】17はケース本体14の後面側中央に固着
され、ケース13と共に取付ブラケットを構成する取付
パイプを示し、該取付パイプ17はケース13を前記ヘ
ッド部3に取付けるものである。
され、ケース13と共に取付ブラケットを構成する取付
パイプを示し、該取付パイプ17はケース13を前記ヘ
ッド部3に取付けるものである。
【0028】18はケース本体14内に収容された振動
板を示し、該振動板18は例えば真鍮等の金属により長
方形の薄板状に形成され、該振動板18の中央部よりや
や左側の位置には上糸8が挿通される糸通し穴19Aを
有する糸通しガイド19が貫通して設けられている。そ
して、該糸通しガイド19は糸通し穴19A内を上糸8
が摺動して摩耗,切断されるのを防止すべく、樹脂材料
またはセラミック材料により筒状に形成されている。ま
た、該振動板18の四隅には後述するコイルばね20が
取付けられるばね取付穴18A,18A,…が穿設され
ている。
板を示し、該振動板18は例えば真鍮等の金属により長
方形の薄板状に形成され、該振動板18の中央部よりや
や左側の位置には上糸8が挿通される糸通し穴19Aを
有する糸通しガイド19が貫通して設けられている。そ
して、該糸通しガイド19は糸通し穴19A内を上糸8
が摺動して摩耗,切断されるのを防止すべく、樹脂材料
またはセラミック材料により筒状に形成されている。ま
た、該振動板18の四隅には後述するコイルばね20が
取付けられるばね取付穴18A,18A,…が穿設され
ている。
【0029】20,20,…は振動板18をケース本体
14内で振動可能に支持した弾性支持片としてのコイル
ばねを示し、該各コイルばね20の一端側はケース本体
14の各ばね取付穴14Aに掛止され、他端側は振動板
18のばね取付穴18Aに掛止されている。そして、該
各コイルばね20は振動板18をケース本体14内で該
ケース本体14およびカバー15に接触しないように弾
性的に支持すると共に、該各コイルばね20の伸縮によ
り、前記振動板18がケース本体14内で上,下,左,
右および前,後等に振動するのを許すようになってい
る。
14内で振動可能に支持した弾性支持片としてのコイル
ばねを示し、該各コイルばね20の一端側はケース本体
14の各ばね取付穴14Aに掛止され、他端側は振動板
18のばね取付穴18Aに掛止されている。そして、該
各コイルばね20は振動板18をケース本体14内で該
ケース本体14およびカバー15に接触しないように弾
性的に支持すると共に、該各コイルばね20の伸縮によ
り、前記振動板18がケース本体14内で上,下,左,
右および前,後等に振動するのを許すようになってい
る。
【0030】21はケース本体14の第1のねじ穴14
Bに螺着された突出部材としての第1の調整ねじを示
し、該第1の調整ねじ21はその先端が振動板18の右
側端面との間に僅かな隙間をもって対面するように螺合
位置が調整されている。22はケース本体14の第2の
ねじ穴14Dに螺着された突出部材としての第2の調整
ねじを示し、該第2の調整ねじ22は、その先端が振動
板18の下面との間に僅かな隙間をもって対面するよう
に螺合位置が調整されている。
Bに螺着された突出部材としての第1の調整ねじを示
し、該第1の調整ねじ21はその先端が振動板18の右
側端面との間に僅かな隙間をもって対面するように螺合
位置が調整されている。22はケース本体14の第2の
ねじ穴14Dに螺着された突出部材としての第2の調整
ねじを示し、該第2の調整ねじ22は、その先端が振動
板18の下面との間に僅かな隙間をもって対面するよう
に螺合位置が調整されている。
【0031】そして、前記各調整ねじ21,22は衝撃
発生手段を構成し、振動板18がケース本体14内で振
動するときに、振動板18に衝突することにより、該振
動板18に衝撃的な振動を発生させる。また、調整ねじ
21、22はねじ穴14B,14Dとの螺合位置を変え
ることにより、振動板18に対して進退され、各調整ね
じ21,22の先端と振動板18との間の隙間を適宜に
変更することができる。そこで、振動板18が上糸8の
移動により振動するときに、該振動板18が各調整ねじ
21,22に衝突して衝撃的な振動を発生させるのに最
適となるように調整する。
発生手段を構成し、振動板18がケース本体14内で振
動するときに、振動板18に衝突することにより、該振
動板18に衝撃的な振動を発生させる。また、調整ねじ
21、22はねじ穴14B,14Dとの螺合位置を変え
ることにより、振動板18に対して進退され、各調整ね
じ21,22の先端と振動板18との間の隙間を適宜に
変更することができる。そこで、振動板18が上糸8の
移動により振動するときに、該振動板18が各調整ねじ
21,22に衝突して衝撃的な振動を発生させるのに最
適となるように調整する。
【0032】23は振動板18の下側面に接着剤等で取
付けられた圧電体を示し、該圧電体23は、例えばチタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる薄板状の圧電セ
ラミックスによって構成されている。そして、該圧電体
23は振動板18に衝撃的な振動が発生すると、この振
動を感知して起電力を発生するものである。また、該圧
電体23はリード線を介して制御装置(いずれも図示せ
ず)に接続され、振動によって圧電体23に発生する起
電力はこのリード線を介してヘッド部3内に設けた前記
制御装置に出力される。
付けられた圧電体を示し、該圧電体23は、例えばチタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる薄板状の圧電セ
ラミックスによって構成されている。そして、該圧電体
23は振動板18に衝撃的な振動が発生すると、この振
動を感知して起電力を発生するものである。また、該圧
電体23はリード線を介して制御装置(いずれも図示せ
ず)に接続され、振動によって圧電体23に発生する起
電力はこのリード線を介してヘッド部3内に設けた前記
制御装置に出力される。
【0033】この場合、前記糸巻き7に巻回された上糸
8は、各糸張り器9を介した後、図4中に一点鎖線で示
すようにカバー15の上糸案内部15Bの糸通し筒1
6,カバー15の長穴15A,振動板18の糸通しガイ
ド19内に順次挿通され、ケース本体14の挿通穴14
Cを貫通して糸調子10に到達する。また、上糸8は糸
張り器9および糸調子10により張力が与えられている
ため、カバー15の糸通し筒16および振動板18の糸
通しガイド19に摺接している。
8は、各糸張り器9を介した後、図4中に一点鎖線で示
すようにカバー15の上糸案内部15Bの糸通し筒1
6,カバー15の長穴15A,振動板18の糸通しガイ
ド19内に順次挿通され、ケース本体14の挿通穴14
Cを貫通して糸調子10に到達する。また、上糸8は糸
張り器9および糸調子10により張力が与えられている
ため、カバー15の糸通し筒16および振動板18の糸
通しガイド19に摺接している。
【0034】そして、上糸8がミシン針6側に供給さ
れ、上糸8が糸張り器9から糸調子10に向けて引っ張
られるように移動すると、該上糸8が振動板18の糸通
しガイド19に摺動して、振動板18を振動させる。こ
のとき、該振動板18の右端側は第1の調整ねじ21の
先端側に衝突し、該振動板18の下面側は第2の調整ね
じ22の先端側に衝突する。これにより、該振動板18
には衝撃的な振動が発生し、圧電体23はこの衝撃的な
振動に対応した起電力(検出信号)をリード線を介して
制御装置に出力する。ここで、この制御装置はオペアン
プ等を含んで構成され、糸切れセンサ12の近傍に位置
してヘッド部3の腕部3B内に設けられている。
れ、上糸8が糸張り器9から糸調子10に向けて引っ張
られるように移動すると、該上糸8が振動板18の糸通
しガイド19に摺動して、振動板18を振動させる。こ
のとき、該振動板18の右端側は第1の調整ねじ21の
先端側に衝突し、該振動板18の下面側は第2の調整ね
じ22の先端側に衝突する。これにより、該振動板18
には衝撃的な振動が発生し、圧電体23はこの衝撃的な
振動に対応した起電力(検出信号)をリード線を介して
制御装置に出力する。ここで、この制御装置はオペアン
プ等を含んで構成され、糸切れセンサ12の近傍に位置
してヘッド部3の腕部3B内に設けられている。
【0035】本実施例によるミシンの糸切れ検出装置は
上述のような構成を有するもので、モータによって主軸
を回転させ、ヘッド部3の駆動部を往復動させると、こ
の駆動部によってミシン針6が上,下に駆動され、該ミ
シン針6を刺繍布に対して運針させることにより、この
刺繍布に所望色の上糸8を縫付けて所望の刺繍柄を実現
する。
上述のような構成を有するもので、モータによって主軸
を回転させ、ヘッド部3の駆動部を往復動させると、こ
の駆動部によってミシン針6が上,下に駆動され、該ミ
シン針6を刺繍布に対して運針させることにより、この
刺繍布に所望色の上糸8を縫付けて所望の刺繍柄を実現
する。
【0036】そして、ミシン針6が刺繍布に縫い目を形
成する毎に、上糸8が糸巻き7から糸調子10を介して
ミシン針6側に供給される。即ち、ヘッド部3の天秤1
1がミシン針6と共に上,下動を繰り返し、上糸8の張
力がミシン針6と糸調子10との間で天秤11の上,下
動に伴って変動し、該天秤11が上死点に達するときに
上糸8の張力はピーク値となり、このときの上糸8の張
力が、例えば30〜50g程度を越えたときに上糸8は
糸調子10から繰り出される。
成する毎に、上糸8が糸巻き7から糸調子10を介して
ミシン針6側に供給される。即ち、ヘッド部3の天秤1
1がミシン針6と共に上,下動を繰り返し、上糸8の張
力がミシン針6と糸調子10との間で天秤11の上,下
動に伴って変動し、該天秤11が上死点に達するときに
上糸8の張力はピーク値となり、このときの上糸8の張
力が、例えば30〜50g程度を越えたときに上糸8は
糸調子10から繰り出される。
【0037】このとき、上糸8は糸切れセンサ12を構
成する振動板18の糸通しガイド19に摺動して糸切れ
センサ12の振動板18を振動させる。そして、該振動
板18は第1の調整ねじ21の先端側および第2の調整
ねじ22の先端側に頻繁に衝突し、衝撃的な振動を発生
する。これにより、圧電体23はこの衝撃的な振動に基
づいた検出信号を制御装置に向けて出力し、この検出信
号に基づき制御装置は上糸8が正規に繰り出されている
ものとして判定する。
成する振動板18の糸通しガイド19に摺動して糸切れ
センサ12の振動板18を振動させる。そして、該振動
板18は第1の調整ねじ21の先端側および第2の調整
ねじ22の先端側に頻繁に衝突し、衝撃的な振動を発生
する。これにより、圧電体23はこの衝撃的な振動に基
づいた検出信号を制御装置に向けて出力し、この検出信
号に基づき制御装置は上糸8が正規に繰り出されている
ものとして判定する。
【0038】一方、上糸8が途中で切れたり、針先より
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間で上糸8が振動板18の糸通
しガイド19に対して摺動変位することがなくなり、振
動板18の振動は停止されてしまうから、圧電体23か
らの検出信号の出力は中断され、制御装置は上糸8等が
糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上糸8等の
糸切れを報知する。
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間で上糸8が振動板18の糸通
しガイド19に対して摺動変位することがなくなり、振
動板18の振動は停止されてしまうから、圧電体23か
らの検出信号の出力は中断され、制御装置は上糸8等が
糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上糸8等の
糸切れを報知する。
【0039】かくして、本実施例では、糸切れセンサ1
2を糸巻き7と糸調子10との間に位置してヘッド部3
の腕部3Bに設けたから、従来技術のように糸調子10
とミシン針6との間に糸切れセンサ等を設ける必要がな
くなり、ミシン針6の運針時にミシン針6と糸調子10
との間で上糸8に余分な負荷をかけるのを防止でき、縫
い調子を損なわずに上糸8等の糸切れを検出することが
できる。そして、針先よりも下方部分で糸切れが発生し
たとき、または下糸がなくなったときでも上糸8の移動
が中断されることにより、これを糸切れとして確実に検
出できる。
2を糸巻き7と糸調子10との間に位置してヘッド部3
の腕部3Bに設けたから、従来技術のように糸調子10
とミシン針6との間に糸切れセンサ等を設ける必要がな
くなり、ミシン針6の運針時にミシン針6と糸調子10
との間で上糸8に余分な負荷をかけるのを防止でき、縫
い調子を損なわずに上糸8等の糸切れを検出することが
できる。そして、針先よりも下方部分で糸切れが発生し
たとき、または下糸がなくなったときでも上糸8の移動
が中断されることにより、これを糸切れとして確実に検
出できる。
【0040】また、糸切れセンサ12は、上糸8が振動
板18の糸通しガイド19に摺動するときに振動板18
を振動させつつ、該振動板18を第1の調整ねじ21お
よび第2の調整ねじ22に衝突させることにより、該振
動板18に衝撃的な振動を発生させ、この衝撃的な振動
を圧電体23によって電気的な検出信号として検出する
構成としたから、従来技術のように板ばね等に上糸8を
強く摺動させる必要がなく、上糸8の摺動抵抗を大幅に
軽減でき、上糸8をミシン針6にスムーズに供給するこ
とができる。
板18の糸通しガイド19に摺動するときに振動板18
を振動させつつ、該振動板18を第1の調整ねじ21お
よび第2の調整ねじ22に衝突させることにより、該振
動板18に衝撃的な振動を発生させ、この衝撃的な振動
を圧電体23によって電気的な検出信号として検出する
構成としたから、従来技術のように板ばね等に上糸8を
強く摺動させる必要がなく、上糸8の摺動抵抗を大幅に
軽減でき、上糸8をミシン針6にスムーズに供給するこ
とができる。
【0041】さらに、振動板18が第1の調整ねじ21
および第2の調整ねじ22に衝突するときに発生する衝
撃的な振動を圧電体23で検出するようにしたから、こ
の振動板18に発生する衝撃的な振動を、モータの回
転,ヘッド部3の駆動等により発生して糸切れセンサ1
2に伝達される振動から確実に区別して検出することが
でき、糸切れの有,無を高精度に検出することができ
る。
および第2の調整ねじ22に衝突するときに発生する衝
撃的な振動を圧電体23で検出するようにしたから、こ
の振動板18に発生する衝撃的な振動を、モータの回
転,ヘッド部3の駆動等により発生して糸切れセンサ1
2に伝達される振動から確実に区別して検出することが
でき、糸切れの有,無を高精度に検出することができ
る。
【0042】さらにまた、糸切れセンサ12は圧電体2
3を用いた無接点構造であるから、糸ほこりや塵等の影
響を受けずに安定した糸切れ検出を行うことができる。
3を用いた無接点構造であるから、糸ほこりや塵等の影
響を受けずに安定した糸切れ検出を行うことができる。
【0043】そして、従来技術によるミシンの糸掛けを
兼用して糸巻き7と糸調子10との間に糸切れセンサ1
2を設けているから、他に糸掛けを設ける必要がなく、
糸切れセンサ12に近接させてヘッド部3の腕部3B内
にオペアンプ等を含む制御装置を内蔵できる。
兼用して糸巻き7と糸調子10との間に糸切れセンサ1
2を設けているから、他に糸掛けを設ける必要がなく、
糸切れセンサ12に近接させてヘッド部3の腕部3B内
にオペアンプ等を含む制御装置を内蔵できる。
【0044】次に、図6および図7は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例の特徴は、糸切れセンサを構成す
る振動板の糸通し穴等に上糸を簡単に通すことができる
ようにしたことにある。なお、本実施例では、前記第1
の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
施例を示し、本実施例の特徴は、糸切れセンサを構成す
る振動板の糸通し穴等に上糸を簡単に通すことができる
ようにしたことにある。なお、本実施例では、前記第1
の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
【0045】図中、31は糸切れセンサ12の外形を構
成する取付ブラケットとしてのケースを示し、該ケース
31は前記第1の実施例で述べたケース13とほぼ同様
に、ケース本体32およびカバー33から箱形に構成さ
れ、ケース本体32の左,右の側板には2個のばね取付
穴32A,32Aがそれぞれ穿設されている。しかし、
該ケース31にはケース本体32の底板に、後述する振
動板35の糸通し穴36Aと対応する位置に挿通穴(図
示せず)が穿設されていると共に、後述のスリット33
Cと同様に、この挿通穴を外部に連通させるスリット3
2Bが形成されている。
成する取付ブラケットとしてのケースを示し、該ケース
31は前記第1の実施例で述べたケース13とほぼ同様
に、ケース本体32およびカバー33から箱形に構成さ
れ、ケース本体32の左,右の側板には2個のばね取付
穴32A,32Aがそれぞれ穿設されている。しかし、
該ケース31にはケース本体32の底板に、後述する振
動板35の糸通し穴36Aと対応する位置に挿通穴(図
示せず)が穿設されていると共に、後述のスリット33
Cと同様に、この挿通穴を外部に連通させるスリット3
2Bが形成されている。
【0046】一方、前記カバー33には、第1の実施例
で述べたカバー15とほぼ同様に、長穴33A、上糸案
内部33Bが形成されているものの、該カバー33には
長穴33Aとカバー33の前側端面と連通させるように
直線状のスリット33Cが形成されている。また、該カ
バー33の上糸案内部33Bには挿通穴34Aを有した
糸通し筒34が設けられているものの、該糸通し筒34
には切欠き34Bが形成され、上糸案内部33Bには該
切欠き34Bを介して挿通穴34Aを外部に連通させる
スリット33B1 が形成されている。
で述べたカバー15とほぼ同様に、長穴33A、上糸案
内部33Bが形成されているものの、該カバー33には
長穴33Aとカバー33の前側端面と連通させるように
直線状のスリット33Cが形成されている。また、該カ
バー33の上糸案内部33Bには挿通穴34Aを有した
糸通し筒34が設けられているものの、該糸通し筒34
には切欠き34Bが形成され、上糸案内部33Bには該
切欠き34Bを介して挿通穴34Aを外部に連通させる
スリット33B1 が形成されている。
【0047】35はケース本体32内に各コイルばね2
0を介して振動可能に取付けれた振動板を示し、該振動
板35は第1の実施例で述べた振動板18とほぼ同様に
形成され、各ばね取付穴35Aを有している。そして、
該振動板35には糸通し穴36Aを有する糸通しガイド
36が取付けられているものの、該振動板35には糸通
し穴36Aを外部に連通させるスリット35Bが形成さ
れ、糸通しガイド36には切欠き36Bが形成されい
る。
0を介して振動可能に取付けれた振動板を示し、該振動
板35は第1の実施例で述べた振動板18とほぼ同様に
形成され、各ばね取付穴35Aを有している。そして、
該振動板35には糸通し穴36Aを有する糸通しガイド
36が取付けられているものの、該振動板35には糸通
し穴36Aを外部に連通させるスリット35Bが形成さ
れ、糸通しガイド36には切欠き36Bが形成されい
る。
【0048】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例と同様の作用効果を得ることが
できる。しかし、本実施例では、ケース本体32にはス
リット32B,カバー33にはスリット33C,振動板
35にはスリット35Bおよび糸通しガイド36には切
欠き36Bをそれぞれ設けたことにより、上糸8をケー
ス13の前側(図6中下側)から各スリット32B,3
3C,35Bおよび切欠き36Bを介して挿通穴34A
内に簡単に挿通させることができる。
でも、前記第1の実施例と同様の作用効果を得ることが
できる。しかし、本実施例では、ケース本体32にはス
リット32B,カバー33にはスリット33C,振動板
35にはスリット35Bおよび糸通しガイド36には切
欠き36Bをそれぞれ設けたことにより、上糸8をケー
ス13の前側(図6中下側)から各スリット32B,3
3C,35Bおよび切欠き36Bを介して挿通穴34A
内に簡単に挿通させることができる。
【0049】また、カバー33の上糸案内部33Bにス
リット33B1 を設け、糸通し筒34には切欠き34B
を設けたことにより、上糸8を上糸案内部33Bの上側
からスリット33B1 および切欠き34Bを介して挿通
穴34Aに簡単に挿通させることができる。
リット33B1 を設け、糸通し筒34には切欠き34B
を設けたことにより、上糸8を上糸案内部33Bの上側
からスリット33B1 および切欠き34Bを介して挿通
穴34Aに簡単に挿通させることができる。
【0050】次に、図8および図9は本発明の第3の実
施例を示し、本実施例の特徴は、振動板上に小さな収容
ケースを設け、該収容ケース内に可動部材を移動可能に
収容し、振動板が上糸の移動により振動するときに、可
動部材が収容ケースに衝突して衝撃を発生させる構成と
したことにある。なお、本実施例では、前記第1の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
施例を示し、本実施例の特徴は、振動板上に小さな収容
ケースを設け、該収容ケース内に可動部材を移動可能に
収容し、振動板が上糸の移動により振動するときに、可
動部材が収容ケースに衝突して衝撃を発生させる構成と
したことにある。なお、本実施例では、前記第1の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0051】図中、41は取付ブラケットとしてのケー
スを示し、該ケース41は第1の実施例で述べたケース
13とほぼ同様に、ケース本体42および図示しないカ
バーから箱形に構成され、前記ケース本体42の左,右
の側面には各ばね取付穴42Aが穿設され、底面には後
述する振動板43の糸通し穴44Aと対応する位置に挿
通穴(図示せず)が穿設されている。
スを示し、該ケース41は第1の実施例で述べたケース
13とほぼ同様に、ケース本体42および図示しないカ
バーから箱形に構成され、前記ケース本体42の左,右
の側面には各ばね取付穴42Aが穿設され、底面には後
述する振動板43の糸通し穴44Aと対応する位置に挿
通穴(図示せず)が穿設されている。
【0052】43はケース本体42内に各コイルばね2
0によって取付けられた振動板を示し、該振動板43
は、各ばね取付穴43Aおよび糸通し穴44Aを有する
糸通しガイド44を備えている点では、第1の実施例で
述べた振動板18と格別差異はないが、本実施例による
振動板43には後述の筒状ケース45およびボール46
が設けられている。
0によって取付けられた振動板を示し、該振動板43
は、各ばね取付穴43Aおよび糸通し穴44Aを有する
糸通しガイド44を備えている点では、第1の実施例で
述べた振動板18と格別差異はないが、本実施例による
振動板43には後述の筒状ケース45およびボール46
が設けられている。
【0053】45は振動板43の糸通し穴44Aから右
側に離間して、振動板43上に固着された収容ケースと
しての小径の筒状ケースを示し、該筒状ケース45は金
属薄板をプレス成型することにより小径の有蓋円筒状に
形成され、接着剤等で振動板43に固着されている。
側に離間して、振動板43上に固着された収容ケースと
しての小径の筒状ケースを示し、該筒状ケース45は金
属薄板をプレス成型することにより小径の有蓋円筒状に
形成され、接着剤等で振動板43に固着されている。
【0054】46は該筒状ケース45内に移動可能に収
容された可動部材としてのボールを示し、該ボール46
は筒状ケース45よりも小径の鋼球等からなり、筒状ケ
ース45と共に衝撃発生手段を構成している。そして、
上糸8の移動により振動板43が振動すると、該ボール
46は筒状ケース45内で揺動して筒状ケース45に衝
突することにより、振動板43に衝撃的な振動を発生さ
せる。
容された可動部材としてのボールを示し、該ボール46
は筒状ケース45よりも小径の鋼球等からなり、筒状ケ
ース45と共に衝撃発生手段を構成している。そして、
上糸8の移動により振動板43が振動すると、該ボール
46は筒状ケース45内で揺動して筒状ケース45に衝
突することにより、振動板43に衝撃的な振動を発生さ
せる。
【0055】本実施例によるミシンの糸切れ検出装置は
上述のような構成を有するもので、上糸8が糸巻き7か
ら糸調子10を介してミシン針6側に供給されるとき
に、該上糸8が振動板43の糸通しガイド44に摺動
し、これにより、振動板43が振動する。そして、この
振動を受けてボール46は筒状ケース45内で揺動し、
筒状ケース45に衝突を繰り返し、振動板43に衝撃的
な振動を発生させる。圧電体23はこの衝撃的な振動に
基づく検出信号を制御装置に向けて出力し、制御装置は
この検出信号に基づいて上糸8が正規に繰り出されてい
るものとして判定する。
上述のような構成を有するもので、上糸8が糸巻き7か
ら糸調子10を介してミシン針6側に供給されるとき
に、該上糸8が振動板43の糸通しガイド44に摺動
し、これにより、振動板43が振動する。そして、この
振動を受けてボール46は筒状ケース45内で揺動し、
筒状ケース45に衝突を繰り返し、振動板43に衝撃的
な振動を発生させる。圧電体23はこの衝撃的な振動に
基づく検出信号を制御装置に向けて出力し、制御装置は
この検出信号に基づいて上糸8が正規に繰り出されてい
るものとして判定する。
【0056】一方、上糸8が途中で切れたり、針先より
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間で上糸8が振動板43の糸通
しガイド44に対して摺動変位することがなくなり、振
動板43の衝撃的な振動は停止されてしまうから、圧電
体23からの検出信号の出力は中断され、制御装置は上
糸8等が糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上
糸8等の糸切れを報知する。
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間で上糸8が振動板43の糸通
しガイド44に対して摺動変位することがなくなり、振
動板43の衝撃的な振動は停止されてしまうから、圧電
体23からの検出信号の出力は中断され、制御装置は上
糸8等が糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上
糸8等の糸切れを報知する。
【0057】かくして、このように構成される本実施例
によっても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
奏するものの、特に本実施例では、上糸8が振動板43
の糸通しガイド44に摺動するときに発生する振動板4
3の振動により、ボール46を筒状ケース45内に衝突
させて振動板43に衝撃的な振動を発生させ、圧電体2
3によりこの衝撃的な振動を検出信号として検出するよ
うにしたから、前記衝撃的な振動を、モータの回転,ヘ
ッド部3の駆動等により発生して糸切れセンサ12に伝
達される振動から確実に区別して検出することができ、
糸切れ時を高精度に検出することができる。
によっても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
奏するものの、特に本実施例では、上糸8が振動板43
の糸通しガイド44に摺動するときに発生する振動板4
3の振動により、ボール46を筒状ケース45内に衝突
させて振動板43に衝撃的な振動を発生させ、圧電体2
3によりこの衝撃的な振動を検出信号として検出するよ
うにしたから、前記衝撃的な振動を、モータの回転,ヘ
ッド部3の駆動等により発生して糸切れセンサ12に伝
達される振動から確実に区別して検出することができ、
糸切れ時を高精度に検出することができる。
【0058】次に、図10および図11は本発明の第4
の実施例を示し、本実施例の特徴は、振動板の糸通し穴
周囲に上糸が挿通される可動リングを設けると共に、該
可動リングを外側から取り囲むように振動板上にはホル
ダを設け、振動板が上糸の移動により振動するときに、
該可動リングがホルダに衝突して振動板に衝撃的な振動
を発生させる構成としたことにある。なお、本実施例で
も前記第3の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
の実施例を示し、本実施例の特徴は、振動板の糸通し穴
周囲に上糸が挿通される可動リングを設けると共に、該
可動リングを外側から取り囲むように振動板上にはホル
ダを設け、振動板が上糸の移動により振動するときに、
該可動リングがホルダに衝突して振動板に衝撃的な振動
を発生させる構成としたことにある。なお、本実施例で
も前記第3の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0059】図中、51はケース本体42内に各コイル
ばね20によって取付けられた振動板を示し、該振動板
51は第1の実施例とほぼ同様に形成され、該振動板5
1中央よりやや左側の部位には糸通し穴51Aが穿設さ
れ、また、該振動板51の四隅には各ばね取付穴51B
が穿設されている。しかし、本実施例による振動板51
には後述する可動リング52およびホルダ53が設けら
れている。
ばね20によって取付けられた振動板を示し、該振動板
51は第1の実施例とほぼ同様に形成され、該振動板5
1中央よりやや左側の部位には糸通し穴51Aが穿設さ
れ、また、該振動板51の四隅には各ばね取付穴51B
が穿設されている。しかし、本実施例による振動板51
には後述する可動リング52およびホルダ53が設けら
れている。
【0060】52は振動板51の糸通し穴51A周囲に
位置して該振動板51上に可動に設けられた可動リング
を示し、該可動リング52は金属またはセラミック材料
等により環状に形成され、その内径は糸通し穴51Aの
径より若干小さく、また外径は糸通し穴51Aより若干
大きく形成されている。また、該可動リング52内には
図11中に一点鎖線で示すように上糸8が挿通されてい
る。そして、該上糸8は糸張り器9,糸調子10により
張力が与えられているため、可動リング52の内周側に
摺接するようになる。
位置して該振動板51上に可動に設けられた可動リング
を示し、該可動リング52は金属またはセラミック材料
等により環状に形成され、その内径は糸通し穴51Aの
径より若干小さく、また外径は糸通し穴51Aより若干
大きく形成されている。また、該可動リング52内には
図11中に一点鎖線で示すように上糸8が挿通されてい
る。そして、該上糸8は糸張り器9,糸調子10により
張力が与えられているため、可動リング52の内周側に
摺接するようになる。
【0061】53は糸通し穴51Aの外周側に位置して
振動板51上に固着されたホルダを示し、該ホルダ53
は短尺の円筒状に形成され、前記可動リング52を外側
から取囲むように振動板51上に立設されている。そし
て、該ホルダ53の内径は前記可動リング52の外径よ
り大きく形成され、可動リング52が該ホルダ53内で
径方向に移動できるようになっている。
振動板51上に固着されたホルダを示し、該ホルダ53
は短尺の円筒状に形成され、前記可動リング52を外側
から取囲むように振動板51上に立設されている。そし
て、該ホルダ53の内径は前記可動リング52の外径よ
り大きく形成され、可動リング52が該ホルダ53内で
径方向に移動できるようになっている。
【0062】ここで、可動リング52およびホルダ53
は衝撃発生手段を構成し、上糸8の移動により可動リン
グ52が径方向に押動されると、該可動リング52はホ
ルダ53に衝突して、振動板51に衝撃的な振動を発生
させる。
は衝撃発生手段を構成し、上糸8の移動により可動リン
グ52が径方向に押動されると、該可動リング52はホ
ルダ53に衝突して、振動板51に衝撃的な振動を発生
させる。
【0063】本実施例によるミシンの糸切れ検出装置は
上述のような構成を有するもので、上糸8が糸巻き7か
ら糸調子10を介してミシン針6側に供給されるとき
に、該上糸8が可動リング52内に摺動すると、可動リ
ング52がホルダ53内で振動し、ホルダ53に衝突を
繰り返して、振動板51に衝撃的な振動を発生させる。
そして、圧電体23はこの衝撃的な振動に基づく検出信
号を制御装置に向けて出力し、この検出信号に基づき制
御装置は上糸8が正規に繰り出されているものとして判
定する。
上述のような構成を有するもので、上糸8が糸巻き7か
ら糸調子10を介してミシン針6側に供給されるとき
に、該上糸8が可動リング52内に摺動すると、可動リ
ング52がホルダ53内で振動し、ホルダ53に衝突を
繰り返して、振動板51に衝撃的な振動を発生させる。
そして、圧電体23はこの衝撃的な振動に基づく検出信
号を制御装置に向けて出力し、この検出信号に基づき制
御装置は上糸8が正規に繰り出されているものとして判
定する。
【0064】一方、上糸8が途中で切れたり、針先より
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間では上糸8が可動リング52
内で摺動変位することがなくなり、可動リング52の衝
撃的な振動は停止されてしまうから圧電体23からの検
出信号の出力は中断されるので、制御装置は上糸8等が
糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上糸8等の
糸切れを報知する。
も下方部分で糸切れが発生した場合または下糸(図示せ
ず)が無くなって上糸8の移動が中断した場合には、糸
巻き7と糸調子10との間では上糸8が可動リング52
内で摺動変位することがなくなり、可動リング52の衝
撃的な振動は停止されてしまうから圧電体23からの検
出信号の出力は中断されるので、制御装置は上糸8等が
糸切れを起こしたと判定し、オペレータ等に上糸8等の
糸切れを報知する。
【0065】かくして、このように構成される本実施例
によっても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
奏するものの、特に本実施例では、上糸8が可動リング
52内に摺動するときに発生する振動により、可動リン
グ52をホルダ53に衝突させて振動板51に衝撃的な
振動を発生させ、圧電体23によりこの衝撃的な振動を
検出信号として検出するようにしたから、前記衝撃的な
振動をモータの回転,ヘッド部3の駆動等により発生し
て糸切れセンサ12に伝達される振動から確実に区別し
て検出することができ、糸切れ時を高精度に検出するこ
とができる。
によっても、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を
奏するものの、特に本実施例では、上糸8が可動リング
52内に摺動するときに発生する振動により、可動リン
グ52をホルダ53に衝突させて振動板51に衝撃的な
振動を発生させ、圧電体23によりこの衝撃的な振動を
検出信号として検出するようにしたから、前記衝撃的な
振動をモータの回転,ヘッド部3の駆動等により発生し
て糸切れセンサ12に伝達される振動から確実に区別し
て検出することができ、糸切れ時を高精度に検出するこ
とができる。
【0066】なお、前記第1,第2の実施例では、ケー
ス13(31)に第1の調整ねじ21と第2の調整ねじ
22とを設けるものとして述べたが、本発明はこれに限
らず、調整ねじ21,22のうち、いずれか一方のみを
設け、他方を省略するようにしてもよい。
ス13(31)に第1の調整ねじ21と第2の調整ねじ
22とを設けるものとして述べたが、本発明はこれに限
らず、調整ねじ21,22のうち、いずれか一方のみを
設け、他方を省略するようにしてもよい。
【0067】また、前記各実施例では、ケース本体14
(32,42)内で振動板18(35,43,51)を
振動可能に支持するのに各コイルばね20を用いたが、
本発明はこれに限らず、板ばね等の弾性部材を用いて、
振動板18(35,43,51)を弾性的に支持する構
成としてもよい。
(32,42)内で振動板18(35,43,51)を
振動可能に支持するのに各コイルばね20を用いたが、
本発明はこれに限らず、板ばね等の弾性部材を用いて、
振動板18(35,43,51)を弾性的に支持する構
成としてもよい。
【0068】さらに、前記各実施例では、カバー15の
上糸案内部15Bに糸通し筒16を設けたが、これに替
えて、糸通し筒16を省略してもよく、この場合には、
上糸案内部15Bに挿通穴を直接形成し、例えばこの挿
通穴の周縁にテーパ面を形成することによって、上糸8
の摩耗,切断等を防止するようにすればよい。
上糸案内部15Bに糸通し筒16を設けたが、これに替
えて、糸通し筒16を省略してもよく、この場合には、
上糸案内部15Bに挿通穴を直接形成し、例えばこの挿
通穴の周縁にテーパ面を形成することによって、上糸8
の摩耗,切断等を防止するようにすればよい。
【0069】また、前記第1ないし第3の実施例では、
振動板18(35,43)に糸通しガイド19(36,
44)を設けたが、これに替えて、糸通しガイド19
(36,44)を省略してもよく、この場合には、振動
板18(35,43)に糸通し穴を直接形成し、例え
ば、この糸通し穴の周縁にテーパ面を形成することによ
って、上糸8の摩耗,切断等を防止するようにすればよ
い。一方、第4の実施例では、第1ないし第3の実施例
のように、振動板51の糸通し穴51A内に糸通しガイ
ドを設け、この糸通しガイド内に上糸8を挿通させるよ
うしてもよく、これにより、上糸8が糸通し穴51Aに
摺接して摩耗,切断されるのを効果的に防止できる。
振動板18(35,43)に糸通しガイド19(36,
44)を設けたが、これに替えて、糸通しガイド19
(36,44)を省略してもよく、この場合には、振動
板18(35,43)に糸通し穴を直接形成し、例え
ば、この糸通し穴の周縁にテーパ面を形成することによ
って、上糸8の摩耗,切断等を防止するようにすればよ
い。一方、第4の実施例では、第1ないし第3の実施例
のように、振動板51の糸通し穴51A内に糸通しガイ
ドを設け、この糸通しガイド内に上糸8を挿通させるよ
うしてもよく、これにより、上糸8が糸通し穴51Aに
摺接して摩耗,切断されるのを効果的に防止できる。
【0070】さらにまた、前記各実施例では、上糸格納
部としての糸巻き7をヘッド部3上に設けるものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、基台2の上
方でヘッド部3から離間した位置に糸巻き7等の上糸格
納部を設けるようにしてもよい。
部としての糸巻き7をヘッド部3上に設けるものとして
述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、基台2の上
方でヘッド部3から離間した位置に糸巻き7等の上糸格
納部を設けるようにしてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、上糸
を巻回状態で格納した上糸格納部と、該上糸格納部から
ミシン針に供給する上糸に張力を与える糸調子との間に
位置して、ミシンのヘッド部に糸切れセンサを取付け、
該糸切れセンサの振動板には、該振動板の糸通し穴に沿
って前記上糸が移動するときに、該振動板に衝撃を発生
させる衝撃発生手段と、該振動板の衝撃の有,無で糸切
れを検知する圧電体を設けたから、前記振動板の衝撃的
な振動に基づき圧電体によって糸切れの有,無を高精度
に検出でき、糸切れセンサの振動板等を上糸に強く摺動
させる必要がなくなる上に、縫い調子を損なわずに上糸
等の糸切れを検出でき、針先よりも下方部分で糸切れが
発生した場合、または下糸がなくなった場合でも、上糸
の移動が中断することにより、これを糸切れとして検出
できる。
を巻回状態で格納した上糸格納部と、該上糸格納部から
ミシン針に供給する上糸に張力を与える糸調子との間に
位置して、ミシンのヘッド部に糸切れセンサを取付け、
該糸切れセンサの振動板には、該振動板の糸通し穴に沿
って前記上糸が移動するときに、該振動板に衝撃を発生
させる衝撃発生手段と、該振動板の衝撃の有,無で糸切
れを検知する圧電体を設けたから、前記振動板の衝撃的
な振動に基づき圧電体によって糸切れの有,無を高精度
に検出でき、糸切れセンサの振動板等を上糸に強く摺動
させる必要がなくなる上に、縫い調子を損なわずに上糸
等の糸切れを検出でき、針先よりも下方部分で糸切れが
発生した場合、または下糸がなくなった場合でも、上糸
の移動が中断することにより、これを糸切れとして検出
できる。
【0072】また、上糸が移動するときに、前記衝撃発
生手段によって振動板に衝撃的な振動を発生させるよう
にしたから、ミシンのヘッド部から伝達される振動と上
糸の移動による振動とを確実に区別することができ、糸
切れの有,無を正確に検出できる。さらに、糸切れセン
サを糸調子と上糸格納部との間に取付けることにより、
該糸切れセンサを糸掛けとして使用することができ、ヘ
ッド部内に通常設ける制御装置に接近させて糸切れセン
サを配設できる等、種々の効果を奏する。
生手段によって振動板に衝撃的な振動を発生させるよう
にしたから、ミシンのヘッド部から伝達される振動と上
糸の移動による振動とを確実に区別することができ、糸
切れの有,無を正確に検出できる。さらに、糸切れセン
サを糸調子と上糸格納部との間に取付けることにより、
該糸切れセンサを糸掛けとして使用することができ、ヘ
ッド部内に通常設ける制御装置に接近させて糸切れセン
サを配設できる等、種々の効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施例による糸切れセンサが設
けられたミシンを示す全体図である。
けられたミシンを示す全体図である。
【図2】図1中の糸切れセンサを拡大して示す平面図で
ある。
ある。
【図3】図2に示す糸切れセンサの右側面図である。
【図4】図2中のIV−IV方向断面図である。
【図5】図2中のカバーを外した状態で示す糸切れセン
サの平面図である。
サの平面図である。
【図6】本発明の第2の実施例による糸切れセンサを示
す平面図である。
す平面図である。
【図7】図6中の糸切れセンサの右側面図である。
【図8】本発明の第3の実施例による糸切れセンサをカ
バーを外した状態で示す平面図である。
バーを外した状態で示す平面図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向拡大断面図である。
【図10】本発明の第4の実施例による糸切れセンサを
カバーを外した状態で示す平面図である。
カバーを外した状態で示す平面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向拡大断面図であ
る。
る。
1 ミシン本体
3 ヘッド部
6 ミシン針
7 糸巻き(上糸格納部)
8 上糸
10 糸調子
12 糸切れセンサ
13,31,41 ケース(取付ブラケット)
14,32,42 ケース本体
15,33 カバー
17 取付パイプ
18,35,43,51 振動板
19A,36A,44A,51A 糸通し穴
20 コイルばね(弾性支持片)
21,22 調整ねじ(突出部材)
23 圧電体
45 筒状ケース(収容ケース)
46 ボール(可動部材)
52 可動リング
53 ホルダ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平3−1896(JP,A)
特開 昭54−46646(JP,A)
特開 昭61−141396(JP,A)
特開 平1−288294(JP,A)
特開 平1−250293(JP,A)
特開 昭63−242299(JP,A)
特開 平6−210086(JP,A)
特開 昭49−31927(JP,A)
特開 昭48−41068(JP,A)
特開 昭57−166272(JP,A)
実開 昭61−18781(JP,U)
実開 昭61−2883(JP,U)
実開 昭58−192859(JP,U)
実開 昭53−78212(JP,U)
実公 昭46−13218(JP,Y1)
特表 平5−505113(JP,A)
米国特許3714916(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
D05B 51/00
B65H 63/02
Claims (4)
- 【請求項1】 ミシン本体と、該ミシン本体に設けら
れ、ミシン針を往復動させるヘッド部と、該ヘッド部の
ミシン針に上糸を供給すべく、上糸を巻回状態で格納し
た上糸格納部と、前記ヘッド部に設けられ、該上糸格納
部からミシン針に供給する上糸に張力を与える糸調子
と、該糸調子と上糸格納部との間に位置して前記ヘッド
部に取付けられ、前記上糸格納部から糸調子に導かれる
上糸が挿通されることにより、該上糸の移動に基づいて
糸切れを検知する糸切れセンサとからなり、該糸切れセ
ンサは、前記ヘッド部に取付けられる取付ブラケット
と、該取付ブラケットに弾性支持片を介して取付けら
れ、前記上糸が挿通される糸通し穴が形成された振動板
と、該振動板の糸通し穴に沿って前記上糸が移動すると
きに、該振動板に衝撃を発生させる衝撃発生手段と、前
記振動板に設けられ、該振動板の衝撃の有,無で糸切れ
を検知する圧電体とから構成してなるミシンの糸切れ検
出装置。 - 【請求項2】 前記衝撃発生手段は、基端側が前記取付
ブラケットに取付けられ、先端側が前記振動板の近傍に
向けて突出した突出部材によって構成し、前記振動板が
上糸の移動により振動するときに、該突出部材はその先
端側が振動板に衝突して衝撃を発生させる構成としてな
る請求項1記載のミシンの糸切れ検出装置。 - 【請求項3】 前記衝撃発生手段は、前記振動板に固定
して設けられた収容ケースと、該収容ケース内に移動可
能に収容され、前記振動板が上糸の移動により振動する
ときに、該収容ケースに衝突して衝撃を発生させる可動
部材とから構成してなる請求項1記載のミシンの糸切れ
検出装置。 - 【請求項4】 前記衝撃発生手段は、前記振動板の糸通
し穴周囲に位置して該振動板に設けられ、前記上糸が挿
通される可動リングと、該可動リングを外側から取囲む
ように前記振動板に固定して設けられ、前記振動板が上
糸の移動により振動するときに、該可動リングが衝突し
て衝撃を発生させるホルダとから構成してなる請求項1
記載のミシンの糸切れ検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28058593A JP3378060B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | ミシンの糸切れ検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28058593A JP3378060B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | ミシンの糸切れ検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07112087A JPH07112087A (ja) | 1995-05-02 |
JP3378060B2 true JP3378060B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=17627089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28058593A Expired - Fee Related JP3378060B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | ミシンの糸切れ検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3378060B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP28058593A patent/JP3378060B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07112087A (ja) | 1995-05-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2836252B2 (ja) | ミシンの下糸残量検出装置 | |
JP3378060B2 (ja) | ミシンの糸切れ検出装置 | |
JP4492162B2 (ja) | ミシンの糸調子装置 | |
JP2013048710A (ja) | ミシンの目飛び検出装置 | |
JP5170914B2 (ja) | 刺繍機 | |
JPH09327585A (ja) | ミシンの糸切れ検出装置 | |
JPH06210086A (ja) | ミシンの糸切れ検出装置 | |
JPH06210085A (ja) | ミシンの糸切れ検出装置 | |
EP3889334A1 (en) | Defect determination device | |
JP4732598B2 (ja) | 多色刺繍ミシンの糸切れ検出装置 | |
CN110205753B (zh) | 缝纫机和线张力检测装置 | |
JPH1157265A (ja) | ミシンにおける糸の異常張力検出装置 | |
JP5038480B2 (ja) | 多色刺繍ミシンの糸切れ検出装置 | |
JPWO2021258027A5 (ja) | ||
WO2018059738A1 (en) | Device and method for automatically stabilising the thread tension in sewing machines, and sewing machine comprising this device | |
JP2004283582A (ja) | ミシン | |
JP2850591B2 (ja) | ミシンの針棒駆動装置 | |
US8191491B2 (en) | Sewing machine and computer-readable medium storing control program executable on sewing machine | |
JP2530308B2 (ja) | ミシンの糸切れ予知装置 | |
JPH09299655A (ja) | 糸切れ検出装置 | |
US20240175180A1 (en) | Sewing machine external unit | |
CN111485337B (zh) | 缝纫机 | |
JP2005261467A (ja) | ミシンの下糸異常検出装置 | |
JP2003033589A (ja) | 多針刺繍ミシン | |
JP2004008713A (ja) | 糸張力制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081206 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111206 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |