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JP3368999B2 - 積層成形品及びその製造方法 - Google Patents

積層成形品及びその製造方法

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JP3368999B2
JP3368999B2 JP16966194A JP16966194A JP3368999B2 JP 3368999 B2 JP3368999 B2 JP 3368999B2 JP 16966194 A JP16966194 A JP 16966194A JP 16966194 A JP16966194 A JP 16966194A JP 3368999 B2 JP3368999 B2 JP 3368999B2
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thermoplastic resin
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隆太郎 勝田
好冶 宮坂
浩司郎 茂田井
智 岸
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートからなる強化シートと芯材とを連結材により組合せ
た積層成形品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウレタン系樹脂発泡体叉は樹脂
板、アクリル系発泡体叉は樹脂板等は、自動車天井材、
サンシェードや建材用パネルなど種々の用途に使用され
ている。しかしながら、これらの樹脂発泡体や樹脂板は
強度、剛性、耐衝撃性等が弱くその性能は満足のいくも
のではなかった。
【0003】強度、剛性、耐衝撃性等を改良した方法と
して、連続長繊維からなる熱可塑性繊維強化樹脂シート
を用い、この熱可塑性樹脂と同一の樹脂発泡体を組合せ
た本発明者らによる特開平06−134913号及び特
開平06−135291号記載の方法がある。この繊維
強化シートを2枚用い、その内側樹脂発泡体を用いてで
きるサンドイッチパネル等の積層成形品は、軽量かつ高
剛性の板として知られている。これらのサンドイッチパ
ネルを真空成形機等と賦型し自動車天井材やサンシェー
ド及び建材用パネルを多岐に亘って用いられている。
【0004】このサンドイッチパネル等積層成形品は繊
維強度シートに用いられている熱可塑性樹脂と樹脂発泡
体に用いられている樹脂を同一にする。これにより熱溶
着して製造する方法が一般的である。従って、熱可塑性
樹脂を使用していることから、どうしても耐熱性の点で
不満足の結果がでる場合があった。
【0005】これらを改善する方法として、熱硬化樹脂
の発泡体を用いることが考えられる。しかしながらこの
場合、熱硬化性樹脂発泡体等と熱可塑性樹脂を用いた繊
維強化シートとを接合するために、相互に溶融または軟
化させたりする方法が検討されているが、相溶性が悪い
ため一体化しにくく、また結合が弱くなるため満足のい
く積層成形品を得られていない。
【0006】
【発明が達成しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題に鑑み、従来のウレタン系樹脂発泡体または樹脂板
やアクリル系樹脂発泡体または樹脂板に比べて、軽量で
剛性が大きく、高強度で耐衝撃性に優れた耐熱性のよい
積層成形品の製造方法及びそれにより得られる積層成形
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者達は上記目的を
達成するため、鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至ったものである。即ち、強化繊維を容積含有率で
20%以上80%以下含有し、かつ一方向に引き揃えた
連続な繊維に熱可塑性樹脂を含浸させた熱可塑性樹脂シ
ート(以下、プリプレグと言うことがある。)を1枚又
は複数枚積層されたシート(以下、繊維強化シートとい
う)を、芯材の片面又は両面に接合して成る積層品にお
いて、芯材と繊維強化シートが連結材によって接合され
たことを特徴とする積層成形品の製造及びそれより
得られる積層成形品に関する。
【0008】繊維強化シートに用いられる強化繊維は、
連続した太さ3〜25μmの単繊維を100〜2000
0本集束して成るヤーン若しくはロービングがよく、こ
れを所定本数一方向に引き揃えて配置して熱可塑性樹脂
を含浸させ、上記の様にして繊維強化樹脂シートを製造
し、それを芯材の少なくとも一方の面に圧着させる。
【0009】強化繊維は、通常集束剤により集束して使
用するが、その集束剤は、熱可塑性樹脂に応じて選択す
る必要があり、一般的にはその熱可塑性樹脂の溶融温度
で軟化すると共に、連続繊維の繊維束中に含浸し易いも
のにする。そのため、集束剤には、その熱可塑性樹脂と
同種の樹脂を主成分とするものを使用することが多い。
【0010】強化繊維の材料としては、例えばガラス、
カーボン、アラミド、炭化ケイ素等があげられる。強化
繊維にガラス繊維を用いる場合は、繊維の表面に対し、
各種の表面処理を行い、熱可塑性樹脂との密着性を向上
させる。表面処理には、集束剤とカップリング剤とを組
み合わせて用いる。カップリング剤には、シラン系、チ
タネート系、ジルコニウム系のものがあり、熱可塑性樹
脂の種類に応じ、最適のものを選ぶ必要がある。以下に
その具体例を例挙する。熱可塑性樹脂がナイロン樹脂又
はポリカーボネート樹脂であれば、カップリング剤には
γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピル−トリメトキシ
シラン等を使用できる。
【0011】熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレー
トまたは、ポリブチレンテレフタレート、であれば、β
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシ−プロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン等
を使用できる。
【0012】熱可塑性樹脂がポリスチレンまたはポリプ
ロピレンであれば、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
−トリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシ−プロピルトリメトキシシラン等を使用でき
る。
【0013】熱可塑性樹脂がポリフェニレンオキシド、
ポリフェニレンスルフィド、ポリスルフォン、ポリエー
テルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミド、ポリアリレート、フッ素樹
脂であれば、上記のカップリング剤を使用することがで
きるが、その外に、N−(β−アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−シクロロプ
ロピルメチルジメトクシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキ
シシラン等を使用することもできる。
【0014】カップリング剤を強化繊維の表面に施す方
法を以下に示す。これには、繊維の材料を溶融し、モノ
フィラメントを引き出す際に、集束剤とカップリング剤
に界面活性剤が添加された水溶液を、引き出されるモノ
フィラメンドに噴霧した後、100℃程度の温度で乾燥
させるという方法がある。また、別の方法としては強化
繊維に集束剤及びカップリング剤を0.1〜3容積%溶
解した液を、浸漬、噴霧塗布する等して完全に含浸させ
た後、それを60〜120℃で、溶媒が揮散するのに充
分な時間、具体的には15〜20分間程度乾燥させ、カ
ップリング剤を繊維表面に反応させる。カップリング剤
を溶解する溶媒には、カップリング剤の種類に応じて、
pH2.0〜12.0位に調整された水、及び、エタノ
ール、トルエンアセトン、キシレン等の有機溶媒が単独
又は混合して使用される。
【0015】繊維強化シートに使用する熱可塑性樹脂と
しては、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、AS樹脂、ABS樹脂、ASA樹脂(ポリアク
リロニトリル、ポリスチレン・ポリアクリル酸エステ
ル)、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリアセ
タール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルケトン、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアリレー
ト、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド等を用いるこ
とができる。強度、耐摩耗性、価格や廃棄物となったと
きの再生の容易さなどの観点から、最も望ましい樹脂と
して、ポリプロピレン系樹脂やポリスチレン系樹脂が推
奨される。
【0016】ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレ
ンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン等のα
−オレフィンとの共重合体や、繊維とポリプロピレン系
樹脂との密着性を向上させるために、ポリプロピレン樹
脂に炭化水素溶媒中有機過酸化物触媒により無水マレイ
ン酸等のラジカル重合性不飽和化合物をグラフト重合さ
せたグラフト化ポリプロピレン樹脂があげられる。
【0017】また、ポリスチレン系樹脂としては、スチ
レンの単独重合体、スチレンとアクリロニトリルとの共
重合体、ブタジエンとスチレン、アクリロニトリルとの
重合体等や、ガラス繊維との密着性を向上させるため
に、ポリスチレン樹脂に炭化水素溶媒中有機過酸化物触
媒により無水マレイン酸等のラジカル重合性不飽和化合
物をグラフト重合させたグラフト化ポリスチレン樹脂が
あげられる。
【0018】平面上に一方向に引き揃えて整列させて配
置した強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸させてプリプレグ
を製造する方法には種々のものがあるが、一般的な方法
を以下に示す。
【0019】熱可塑性樹脂を加熱溶融し、集束された連
続繊維に含浸させた後、脱泡して冷却するという方法が
ある。補強繊維に熱可塑性樹脂を含浸させる場合、樹脂
溶融時の粘度が高いというライン速度を遅くしないと十
分な含浸が達成できず、また、極端に樹脂溶融時の粘度
が高いと含浸しない。また、溶融時の樹脂粘度が低い場
合は、高速で含浸が可能であるが、高い繊維含有率のプ
リプレグの製造が困難であり高強度プリプレグが得られ
ないことと、溶融時の粘度が低い樹脂は、分子量が低く
樹脂単体の性能が劣りプリプレグ積層体としての物性が
悪くなるという問題点がある。従って、溶融時の樹脂粘
度が、剪断速度が1/秒以上100/秒以下の範囲で1
000ポイズ以上5000ポイズ以下であることが好ま
しい。
【0020】また、熱可塑性樹脂が溶媒に可溶なもので
あれば、その樹脂を溶媒に溶かして溶液化し、それを連
続繊維に含浸させ、その後脱泡しながら溶媒を除去する
という方法もある。しかしながら、この方法は溶剤に可
溶な樹脂だけにしか使用できないので、全ての樹脂に対
応できない。
【0021】このようにして製造されたプリプレグは、
連続繊維と熱可塑性樹脂との密着性に優れ、繊維含有率
も20〜80容積%の範囲内で必要に応じて変化させる
ことができ、厚さも0.08mm〜1.0mmと薄く製
造することができる。なお、生産されるプリプレグの連
続繊維の繊維含有率が低いと、繊維量が少なく強度が低
くなり、また、繊維含有率が高いと、熱可塑性樹脂と連
続繊維との密着性が低下し、やはり強度が低くなる。従
って、強化繊維の繊維含有率は、強度と繊維と熱可塑性
樹脂の間の密着性の点で20〜80容積%が好ましく、
厚さが0.1〜0.6mmになるよう製造することが推
奨される。
【0022】繊維強化シートとして本発明に使用する場
合、プリプレグ1枚のものを繊維強化シートとして使用
してもよいし、複数枚積層させたものを繊維強化シート
として使用しても良い。複数枚積層させる場合、その繊
維方向は、同じ方向に並んでいても良いし、各層でその
繊維方向が異なっていても良い。
【0023】繊維強化シートの繊維含有率は20%以上
85%以下が望ましい。20%より下では樹脂成分が多
く、積層成形品の状態でこの部分に引張り力が加わった
時充分の強度を得ない。又、85%を越えると連結材の
繊維素をとり込みにくく、又完成された積層成形品を貼
形する際、樹脂分が少ないため成形しずらく所定の形状
の成形品が得られない。
【0024】繊維強化シートに接合される芯材は、樹脂
発泡体ある。樹脂発泡体としては、熱硬化性樹脂の発
泡体が好ましく、例えば、ウレタン樹脂発泡体、アクリ
ル樹脂発泡体等があるがこの限りではない。この発泡体
は、あらかじめ発泡したものと発泡用の樹脂、または、
発泡用の樹脂を供給し、繊維強化シートと連結材とを組
み合わせたシート(以下、複合シートという)の連結材
と接合しながら発泡体を形成する。
【0025】ウレタン系の樹脂としては、硬質ウレタ
ン、軟質ウレタンエラストマー等があげられるが、この
限りではない。また、アクリル系の樹脂としては、メタ
クリル樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等があげられるがこ
の限りではない。
【0026】芯材発泡倍率60倍以上では芯材がも
ろく連結材のない層での破壊が発生するので1倍を越え
て60倍までの発泡体が望ましく、1倍を越えて40倍
までの発泡体がより望ましい。
【0027】芯材と繊維強化シートを接合するために連
結材を用いる。連結材は、繊維強化シートの熱可塑性樹
脂が溶融したときに溶融した樹脂と絡み合って結合す
る。一方、芯材が軟化するとき、または発泡するときに
芯材の樹脂と連結材が絡み合う。これをアンカー効果と
いう。このようにして、連結材を介してアンカー効果に
より芯材と繊維強化シートを強固に結合する。このた
め、連結材は、絡み易いように表面の荒れているもの、
メッシュ状のもの等が適している。
【0028】よって、連結材を用いることにより、適切
な接着剤がない場合や、相溶性の悪い材料同士であって
も、それぞれの材料が連結材内部に浸透することにより
アンカー効果が生じて異種材料を確実に接合することが
できるのである。連結材としては、ポリエステル系、ナ
イロン系、又はこれらの混和物による不織布、又は繊維
質を有するシート又はガラスマット、ガラスクロス、金
属織物、木質系繊維、石綿、布等があるがこれらに限ら
れない。連結材の目付は用いる素材によって異なるが、
例えば不織布のような場合は5g〜700g/m2 が用
いられる。車輌用天井材等には10g〜60g/m2
望ましい。
【0029】次に、図について簡単に説明する。図1
は、繊維強化シートと連結材の連結した複合シートであ
る。図2は、従来行っていたウレタン樹脂発泡体と繊維
強化シートとの結合についてである。図3は、ウレタン
樹脂発泡体及び繊維強化シートの熱可塑性樹脂層にそれ
ぞれ深く絡み合いを形成しているのを示している。図4
は、アクリル樹脂板を用いた場合を示している。図5
は、ウレタンスラブを用いた場合を示している。図6
は、サンドイッチ型の本発明の積層成形品を示してい
る。図7は本発明の積層成形品の製造方法を図示したも
のである。
【0030】本発明に係る製造方法における積層成形品
の製造にあたって繊維強化熱可塑性樹脂シートと連結材
を一体化した複合シートを予め製造する。この複合シー
トは図1に示すように樹脂強化シートの熱可塑性樹脂を
軟化又は溶融状態にして連結材の繊維素をアンカー効果
で接合する。従って用いる連結材は熱可塑性樹脂の軟化
温度以上の耐熱性を有する連結材が用いられる。この繊
維強化シートと連結材が一体化された複合シートを基に
連結材を介材して芯材と接合一体化させて芯材及び複合
シートのそれぞれが保有している強度以上の性能を発現
させる。従来行っていたウレタン樹脂発泡体と繊維強化
シートとの結合は図2に示す形状になる。この場合は結
合強度はウレタン樹脂発泡体の繊維強化シートに接して
いるセルの壁の強度に支配される。
【0031】本発明者はこれを連結材を用いて図3に示
すようにウレタン樹脂発泡体及び繊維強化シートの熱可
塑性樹脂層にそれぞれ深く絡み合いを形成する。ウレタ
ン樹脂発泡体は複合シートとウレタン樹脂発泡体との結
合を発泡体を形成しながら連結材の繊維素をとり込んで
ゆく。こうすることによって、繊維素は発泡体のセル中
に確実に機械的に結合できる。
【0032】
【0033】又、ウレタンスラブ(4)を芯材に用いる
場合、ウレタンスラブの上にウレタン樹脂発泡体を形成
せしめる際に図5に示すように、ウレタン樹脂発泡体の
上に複合シートの連結材と接合するようにすれば良い。
一般にウレタンスラブとウレタン樹脂発泡体液及び形成
された発泡体は非常に良く結合するので図3と同じ接合
効果が得られる。特に建築用の厚いパネルの積層成形品
をつくるのに適している。
【0034】図6はサンドイッチ型の本発明の積層成形
品を示している。この場合図3を例にとれば2枚の複合
シートの連結材のある方を内側にしてその間でウレタン
樹脂を発泡し硬化すれば良い。
【0035】図7は本発明の積層成形品の製造方法を図
示したもので、(イ)は繊維強化シートと連結材で複合
シートを製造する工程、(ロ)はこの複合シートを用い
て図6に示す本発明の積層成形品を作る製造工程を図示
したものである。(イ)は、繊維強度シート(11)の
熱可塑性樹脂を加熱装置(31)で軟化又は溶融状態に
して連結材(22)と圧着ロール(32)で接合、圧着
して、繊維強化シートと連結材とが一体化されたシー
ト、すなわち複合シートを予め作る工程である。(ロ)
は、2枚の複合シート(12)を連結材が相対するよう
内側に向くよう連結的に供給する工程と、この2枚の複
合シートの間にウレタン樹脂発泡体注入機(33)か
ら、ウレタン樹脂発泡体を連続的に供給・発泡させる工
程と、複合シートの結合された連結材とウレタン樹脂発
泡体(3)が接合し、熱炉(34)内部の賦形ロール
(36)で一定形状に賦形する工程とウレタン樹脂発泡
体を硬化させる工程と完成された積層成形品(38)を
一定の長さに切断する工程から積層成形品の製造方法を
示す。この方法を用いて、厚さ5mm、幅30cm以上
の様なうすく幅広い、ウレタン樹脂発泡体等の芯材を有
する積層成形品を製造する場合、細かい気泡を伴った発
泡用の樹脂を複合シートの全面または部分に供給し、発
泡体を形成することもできる。
【0036】
【実施例】
〔実施例1〕容積含有率がガラス繊維50%、ポリプロ
ピレン50%からなる繊維強化シートを加熱溶融させ、
15g/m2のポリエステル製不織布と接合圧着し、図
7(イ)記載の複合シートを得た。図7(ロ)に示すよ
うにこの複合シートを不織布が内側に相対するように配
置し、その中で、ウレタン樹脂を30倍に発泡させる。
使用するウレタンのクリームタイムは10秒、ライジン
グタイムは30秒、タックフリーは60秒である。これ
を熱炉を通してシート状に賦形し、任意の大きさに切断
し、本発明の積層成形品を得る。幅25mm×長さ15
0mmの試験片を切り出し、強化シートと芯材間の剥離
試験をおこなった。その結果、剥離強度は501gであ
った。
【0037】〔比較例1〕容積含有率がガラス繊維50
%、ポリプロピレン50%からなる繊維強化シートを加
熱溶融し、30倍に発泡したウレタンスラブと連結材を
用いずに圧着成形することにより、図2記載の積層成形
品を得る。幅25mm×長さ150mmの試験片を切り
出し、強化シートと芯材間の剥離試験をおこなった。そ
の結果、剥離強度は200gであった。本発明の積層成
形品は、連結材を用いない従来品に比べて約2.5倍の
剥離強度を達成することができた。
【0038】
【発明の効果】本発明により、芯材と複合シートの優れ
た接合により、軽量で剛性が大きく、高強度で耐衝撃性
に優れた耐熱性のよい積層成形品を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複合シートの接着の様子の概念図。
【図2】 従来法での繊維強化シートとウレタン樹脂発
泡体の接着の様子の概念図。
【図3】 本発明における複合シート及びウレタン発泡
体の接合の様子の概念図。
【図4】 本発明における複合シート及び樹脂板の接合
の様子の概念図。
【図5】 本発明における複合シートとウレタンスラブ
の間にウレタン樹脂発泡体を形成したときの接着の様子
の概念図。
【図6】 サンドイッチ構造を持つ積層成形品。
【図7】 積層成形品の製造方法。
【符号の説明】
1 繊維強化シート 2 連結結材 3 芯材 4 ウレタンスラブ 5 樹脂板 11 繊維強化シートのロール巻 22 連結材のロール巻 31 加熱装置 32 圧着ロール 12 複合シート 33 ウレタン樹脂発泡体注入機 34 熱炉 35 引き取りロール 36 賦型ロール 37 切断機 38 本積層成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−216924(JP,A) 特開 平6−134913(JP,A) 特開 平1−77526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 67/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維の容積含有率が20〜80%で
    あり、かつ一方向に引き揃えた連続な繊維に熱可塑性樹
    脂を含浸させた熱可塑性樹脂シートを、1枚又は複数枚
    積層した繊維強化シートに含まれる熱可塑性樹脂を軟化
    又は溶融状態にして熱可塑性樹脂の軟化温度以上の耐熱
    性を有する連結材と、その繊維素をアンカー効果で
    合、圧着して、繊維強化シートと連結材とが一体化され
    た複合シートを予め作る工程、2枚の複合シートを連結
    材が相対するよう内側に向くよう、連続的に供給する工
    程、この2枚の複合シートの間に発泡用熱硬化性樹脂を
    連続的に供給・発泡させる工程、複合シートに結合され
    た連結材の繊維素をとり込んで樹脂発泡体が連結材と
    合し、一定形状に賦形する工程、樹脂発泡体を硬化させ
    る工程、及び完成された積層成形品を一定の長さに切断
    する工程から成る積層成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 強化繊維の容積含有率が20〜80%で
    あり、かつ一方向に引き揃えた連続な繊維に熱可塑性樹
    脂を含浸させた熱可塑性樹脂シートを、1枚又は複数枚
    積層した繊維強化シートに含まれる熱可塑性樹脂を軟化
    又は溶融状態にして熱可塑性樹脂の軟化温度以上の耐熱
    性を有する連結材と、その繊維素をアンカー効果で
    合、圧着して、繊維強化シートと連結材とが一体化され
    た複合シートを予め作る工程、2枚の複合シートの連結
    材が内側に向くよう連続的に供給する工程、熱硬化性樹
    脂系発泡板を連続的に供給する工程、発泡板と複合シー
    トの間にあって全面又は部分的に発泡用熱硬化性樹脂
    、複合シートの連結材の繊維素をとり込んで連結材
    発泡板と接合一体化する工程、発泡した熱硬化性樹脂を
    固化し一定の形状を賦型する工程、及びこれらによって
    得られた積層成形品を一定の長さに切断する工程から成
    る積層成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2で得られた積層成形品。
  4. 【請求項4】 上記積層成形品が車輌用天井芯材である
    請求項3記載の積層成形品。
  5. 【請求項5】 上記積層成形品が建材パネルである請求
    項3記載の積層成形品。
  6. 【請求項6】 上記積層品が浴槽、洗面槽、カバン、人
    造大理石の部品である請求項3に記載の積層成形品。
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Cited By (1)

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