JP3358235B2 - イオンビームの走査電圧波形整形方法 - Google Patents
イオンビームの走査電圧波形整形方法Info
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、イオンビームを電気
的に平行走査(パラレルスキャン)してターゲットにイ
オン注入を行う方式のイオン注入装置に用いられるもの
であって、ターゲット上でのイオンビームの走査速度を
補正することによって、注入均一性を改善することがで
きるようにしたイオンビームの走査電圧波形整形方法に
関する。
的に平行走査(パラレルスキャン)してターゲットにイ
オン注入を行う方式のイオン注入装置に用いられるもの
であって、ターゲット上でのイオンビームの走査速度を
補正することによって、注入均一性を改善することがで
きるようにしたイオンビームの走査電圧波形整形方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ターゲット上でのイオンビームの走査速
度を一定にすることで、注入均一性を向上させることが
できるようにしたイオンビームの走査電圧波形整形方法
が、同一出願人によって先に提案されている(特開平4
−22900号)。それの要点を以下に説明する。
度を一定にすることで、注入均一性を向上させることが
できるようにしたイオンビームの走査電圧波形整形方法
が、同一出願人によって先に提案されている(特開平4
−22900号)。それの要点を以下に説明する。
【0003】図8は、パラレルスキャン方式のイオン注
入装置に従来の走査電圧波形整形方法を実施するための
構成を付加した例を示す概略図である。
入装置に従来の走査電圧波形整形方法を実施するための
構成を付加した例を示す概略図である。
【0004】イオン注入を行う対象であるターゲット
(例えばウェーハ)10の上流側に、スポット状のイオ
ンビーム2を静電的に走査する二組の走査電極4および
6が設けられており、両者には、共通の走査電源8から
走査電圧V1 、V2 が互いに180度位相が異なるよう
に印加される。
(例えばウェーハ)10の上流側に、スポット状のイオ
ンビーム2を静電的に走査する二組の走査電極4および
6が設けられており、両者には、共通の走査電源8から
走査電圧V1 、V2 が互いに180度位相が異なるよう
に印加される。
【0005】ターゲット10は、ターゲット駆動装置1
6によって、イオンビーム2を走査する方向と実質的に
直交する方向(この例では紙面の表裏方向)に機械的に
走査される。
6によって、イオンビーム2を走査する方向と実質的に
直交する方向(この例では紙面の表裏方向)に機械的に
走査される。
【0006】走査電源8は、外部から(この例では後述
する演算処理装置20から)与えられる走査電圧波形デ
ータに基づいて当該走査電圧波形データに対応する波形
の走査信号を発生する任意波形発生器81と、それから
の走査信号を昇圧して互いに180度位相の異なる走査
電圧V1 およびV2 をそれぞれ出力する高圧アンプ82
および83を備えている。
する演算処理装置20から)与えられる走査電圧波形デ
ータに基づいて当該走査電圧波形データに対応する波形
の走査信号を発生する任意波形発生器81と、それから
の走査信号を昇圧して互いに180度位相の異なる走査
電圧V1 およびV2 をそれぞれ出力する高圧アンプ82
および83を備えている。
【0007】また、第1および第2の多点ビームモニタ
12および14が、ターゲット10に対する注入位置の
ビーム進行方向(Z方向)上の上流側および下流側にそ
れぞれ配置されている。各多点ビームモニタ12、14
は、この例では予め位置の分かった複数のビーム電流計
測アレイから成る。
12および14が、ターゲット10に対する注入位置の
ビーム進行方向(Z方向)上の上流側および下流側にそ
れぞれ配置されている。各多点ビームモニタ12、14
は、この例では予め位置の分かった複数のビーム電流計
測アレイから成る。
【0008】各多点ビームモニタ12、14で計測した
ビーム電流Iの時間的変化は、データロガー18によっ
て記録され、演算処理装置20による波形整形のための
データとして使用される。
ビーム電流Iの時間的変化は、データロガー18によっ
て記録され、演算処理装置20による波形整形のための
データとして使用される。
【0009】図の左から走査電極4に入射したイオンビ
ーム2は、当該走査電極4に印加される電圧に応じた角
度だけ曲げられ、その下流側の走査電極6で同じ角度だ
け曲げ戻され、走査電極4へ入射したときとほぼ同じ角
度で走査電極6を出て行く。この結果、ターゲット10
や各多点ビームモニタ12、14への入射角がほぼ一定
で、走査電極4、6への印加電圧に応じてX方向へ変位
したイオンビーム2が得られる。従って、走査電極4、
6へ印加する走査電圧V1 、V2 を連続的に(具体的に
は三角波状に)変化させることにより、ターゲット10
および各多点ビームモニタ12、14上で平行にイオン
ビーム2を走査することができる。
ーム2は、当該走査電極4に印加される電圧に応じた角
度だけ曲げられ、その下流側の走査電極6で同じ角度だ
け曲げ戻され、走査電極4へ入射したときとほぼ同じ角
度で走査電極6を出て行く。この結果、ターゲット10
や各多点ビームモニタ12、14への入射角がほぼ一定
で、走査電極4、6への印加電圧に応じてX方向へ変位
したイオンビーム2が得られる。従って、走査電極4、
6へ印加する走査電圧V1 、V2 を連続的に(具体的に
は三角波状に)変化させることにより、ターゲット10
および各多点ビームモニタ12、14上で平行にイオン
ビーム2を走査することができる。
【0010】演算処理装置20は、ここでは次のような
論理で、ターゲット10上のイオン注入量が均一になる
ような走査電圧波形データV(t)を生成する。
論理で、ターゲット10上のイオン注入量が均一になる
ような走査電圧波形データV(t)を生成する。
【0011】まず、上流側の多点ビームモニタ12によ
って、走査されているイオンビーム2のサンプリングを
行う。これによって得られるビーム電流Iの波形の一例
を図9に示す。横軸は時間軸で、Tは1往復走査分であ
る。図中の実線は多点ビームモニタ12のあるチャンネ
ル(例えばX=Xf1のビーム電流計測アレイ)の信号、
破線はそれよりも内側のチャンネル(例えばX=Xf2の
ビーム電流計測アレイ)の信号であり、ピークの時刻は
その時点で多点ビームモニタ12のあるチャンネルの正
面にイオンビーム2が入射していることを示している。
このようにして、予め位置{Xf1,Xf2,・・・,
Xfn}の分かっている多点ビームモニタ12の各チャン
ネルに対して、その位置にイオンビーム2が入射した時
刻{Tf1,T f2,・・・,Tfn}が得られる。
って、走査されているイオンビーム2のサンプリングを
行う。これによって得られるビーム電流Iの波形の一例
を図9に示す。横軸は時間軸で、Tは1往復走査分であ
る。図中の実線は多点ビームモニタ12のあるチャンネ
ル(例えばX=Xf1のビーム電流計測アレイ)の信号、
破線はそれよりも内側のチャンネル(例えばX=Xf2の
ビーム電流計測アレイ)の信号であり、ピークの時刻は
その時点で多点ビームモニタ12のあるチャンネルの正
面にイオンビーム2が入射していることを示している。
このようにして、予め位置{Xf1,Xf2,・・・,
Xfn}の分かっている多点ビームモニタ12の各チャン
ネルに対して、その位置にイオンビーム2が入射した時
刻{Tf1,T f2,・・・,Tfn}が得られる。
【0012】同様にして、下流側の多点ビームモニタ1
4においても、その位置{Xb1,Xb2,・・・,Xbn}
に対するイオンビーム2の入射時刻{Tb1,Tb2,・・
・,Tbn}のデータが得られる。
4においても、その位置{Xb1,Xb2,・・・,Xbn}
に対するイオンビーム2の入射時刻{Tb1,Tb2,・・
・,Tbn}のデータが得られる。
【0013】演算処理装置20から任意波形発生器81
へ入力する波形データは、時刻tに対する走査電圧を示
す関数V(t)であるから、この関数V(t)と先のデ
ータ{Tf1,・・・,Tfn}および{Tb1,・・・,T
bn}より、二つの多点ビームモニタ12および14(即
ちZ=Zf およびZ=Zb の位置)における、走査電圧
Vの入力とイオンビーム2の走査位置Xとの関係を示す
データ点列{(Vf1,Xf1),(Vf2,Xf2),・・
・,(Vfn,Xfn)}および{(Vb1,Xb1),
(Vb2,Xb2),・・・,(Vbn,Xbn)}が得られ
る。これは、簡単に言えば、時刻tが分かればそのとき
の走査電圧Vが分かり、同様に時刻tが分かればそのと
きの走査位置が分かることで、共通の時刻tで関係付け
れば、走査電圧Vが分かれば走査位置Xが分かるという
ことである。
へ入力する波形データは、時刻tに対する走査電圧を示
す関数V(t)であるから、この関数V(t)と先のデ
ータ{Tf1,・・・,Tfn}および{Tb1,・・・,T
bn}より、二つの多点ビームモニタ12および14(即
ちZ=Zf およびZ=Zb の位置)における、走査電圧
Vの入力とイオンビーム2の走査位置Xとの関係を示す
データ点列{(Vf1,Xf1),(Vf2,Xf2),・・
・,(Vfn,Xfn)}および{(Vb1,Xb1),
(Vb2,Xb2),・・・,(Vbn,Xbn)}が得られ
る。これは、簡単に言えば、時刻tが分かればそのとき
の走査電圧Vが分かり、同様に時刻tが分かればそのと
きの走査位置が分かることで、共通の時刻tで関係付け
れば、走査電圧Vが分かれば走査位置Xが分かるという
ことである。
【0014】このデータ点列を用いて例えば最小二乗法
による高次関数近似することにより、多点ビームモニタ
12(Z=Zf )と多点ビームモニタ14(Z=Zb )
での走査電圧Vとイオンビーム2の走査位置Xとの関係
を表す関数Xf(V)およびXb(V)を求める。この二
つの関数と多点ビームモニタ12(Z=Zf )、多点ビ
ームモニタ14(Z=Zb )およびターゲット10(Z
=Zt )の位置関係から、ターゲット10上での、走査
電圧Vとイオンビーム2の走査位置Xとの関係を表す関
数Xt(V)は、次のように表される。
による高次関数近似することにより、多点ビームモニタ
12(Z=Zf )と多点ビームモニタ14(Z=Zb )
での走査電圧Vとイオンビーム2の走査位置Xとの関係
を表す関数Xf(V)およびXb(V)を求める。この二
つの関数と多点ビームモニタ12(Z=Zf )、多点ビ
ームモニタ14(Z=Zb )およびターゲット10(Z
=Zt )の位置関係から、ターゲット10上での、走査
電圧Vとイオンビーム2の走査位置Xとの関係を表す関
数Xt(V)は、次のように表される。
【0015】
【数1】Xt(V)={(Zb−Zt)Xf(V)+(Zt−
Zf)Xb(V)}/(Zb−Zf)
Zf)Xb(V)}/(Zb−Zf)
【0016】演算処理装置20は、この数1を用いて、
ターゲット10上でのイオンビーム2の走査速度dXt
(V)/dtが一定になるような走査電圧波形データを
生成する。より具体的には、
ターゲット10上でのイオンビーム2の走査速度dXt
(V)/dtが一定になるような走査電圧波形データを
生成する。より具体的には、
【数2】dXt(V)/dt={dXt(V)/dV}・
{dV(t)/dt} であるから、これがイオンビーム2の走査位置に拘わら
ず一定になるように走査電圧波形データを生成する。
{dV(t)/dt} であるから、これがイオンビーム2の走査位置に拘わら
ず一定になるように走査電圧波形データを生成する。
【0017】ここで、走査電圧Vが三角波の場合、数1
のイオンビームの走査位置を表す関数Xt(V)は、通
常は直線にはならず、一例を示せば図10に示すように
わずかにS字状になる。これは、イオンビーム2の軌道
が図8中に示す状態のように大振幅の場合、イオンビー
ム2が下流側の走査電極6を通過中に電位(正電位)の
高い電極近傍を通るためにイオンビーム2が減速されて
曲げ戻しの作用が大きくなり、イオンビーム2はわずか
に中心へ向かって集束する傾向になり、従ってdV/d
t=一定の三角波による走査では、小振幅の部分では走
査速度が速くなり、大振幅の部分では走査速度が遅くな
るからである。
のイオンビームの走査位置を表す関数Xt(V)は、通
常は直線にはならず、一例を示せば図10に示すように
わずかにS字状になる。これは、イオンビーム2の軌道
が図8中に示す状態のように大振幅の場合、イオンビー
ム2が下流側の走査電極6を通過中に電位(正電位)の
高い電極近傍を通るためにイオンビーム2が減速されて
曲げ戻しの作用が大きくなり、イオンビーム2はわずか
に中心へ向かって集束する傾向になり、従ってdV/d
t=一定の三角波による走査では、小振幅の部分では走
査速度が速くなり、大振幅の部分では走査速度が遅くな
るからである。
【0018】この関数Xt(V)の導関数dXt(V)/
dVを図11に示す。これは走査電圧Vを変数とした走
査速度を表している。従ってこのままでは、ターゲット
10へのイオン注入量はその周辺へ行くほど多くなる。
dVを図11に示す。これは走査電圧Vを変数とした走
査速度を表している。従ってこのままでは、ターゲット
10へのイオン注入量はその周辺へ行くほど多くなる。
【0019】このような走査速度の不均一を補正するた
めには、走査電圧V(t)の導関数dV(t)/dt
を、図12に示すように、図11の導関数dXt(V)
/dVとは逆の関係で変化させることによって、数2の
導関数、即ち走査速度dXt(V)/dtを一定にする
ように、走査電圧波形を整形すれば良いことになる。
めには、走査電圧V(t)の導関数dV(t)/dt
を、図12に示すように、図11の導関数dXt(V)
/dVとは逆の関係で変化させることによって、数2の
導関数、即ち走査速度dXt(V)/dtを一定にする
ように、走査電圧波形を整形すれば良いことになる。
【0020】このようにして整形した走査電圧V(t)
の波形を図13中に実線Fで示す。同図中の破線Eは元
の三角波であり、これに比べて実線Fは、それのピーク
付近がより尖った格好になっている。このような波形が
この例では演算処理装置20において作られ、これが任
意波形発生器81に与えられ、走査電圧V1 、V2 が作
られる。両走査電圧V1 、V2 は、前述したように、同
一の走査電圧波形データを位相が180度異なるように
増幅したものである。このような走査電圧V1、V2 に
よってイオンビーム2の走査を行えば、イオンビーム2
の曲げ戻し作用の不均一が存在しても、ターゲット10
上でのイオンビーム2の走査速度が一定になるので、タ
ーゲット10の面内における注入量の均一性を向上させ
ることができる。
の波形を図13中に実線Fで示す。同図中の破線Eは元
の三角波であり、これに比べて実線Fは、それのピーク
付近がより尖った格好になっている。このような波形が
この例では演算処理装置20において作られ、これが任
意波形発生器81に与えられ、走査電圧V1 、V2 が作
られる。両走査電圧V1 、V2 は、前述したように、同
一の走査電圧波形データを位相が180度異なるように
増幅したものである。このような走査電圧V1、V2 に
よってイオンビーム2の走査を行えば、イオンビーム2
の曲げ戻し作用の不均一が存在しても、ターゲット10
上でのイオンビーム2の走査速度が一定になるので、タ
ーゲット10の面内における注入量の均一性を向上させ
ることができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の走査
電圧波形整形方法で注目しているのは、ターゲット10
上でのイオンビームの走査速度だけであり、イオンビー
ム2のスポットサイズが走査位置に対して不変であると
いうことが前提である。しかしながら、実際は、走査位
置によってイオンビーム2のスポットサイズ(即ちビー
ム電流密度)が変化する場合がある。
電圧波形整形方法で注目しているのは、ターゲット10
上でのイオンビームの走査速度だけであり、イオンビー
ム2のスポットサイズが走査位置に対して不変であると
いうことが前提である。しかしながら、実際は、走査位
置によってイオンビーム2のスポットサイズ(即ちビー
ム電流密度)が変化する場合がある。
【0022】その原因の主たるものは、静電走査による
中性点作用と呼ぶことのできるものであるが、他にも、
イオンビーム2を走査電極4の上流側で整形するQレン
ズにおいてビーム位置によってビーム集束状態がわずか
に変化すること等もある。この中性点作用を図3および
図4を参照して説明する。
中性点作用と呼ぶことのできるものであるが、他にも、
イオンビーム2を走査電極4の上流側で整形するQレン
ズにおいてビーム位置によってビーム集束状態がわずか
に変化すること等もある。この中性点作用を図3および
図4を参照して説明する。
【0023】図3では話を分かりやすくするために走査
電圧V1 およびV2 は共に三角波で示しているが、この
ような走査電圧V1 、V2 が印加される走査電極4、6
によってイオンビーム2を静電的に走査すると、例えば
図4に示すように、イオンビーム2が走査電極間の端部
AまたはCにある時にはスポットサイズが大きく、走査
電極間の中心部Bにある時にはスポットサイズが小さく
なるという問題が生じる。
電圧V1 およびV2 は共に三角波で示しているが、この
ような走査電圧V1 、V2 が印加される走査電極4、6
によってイオンビーム2を静電的に走査すると、例えば
図4に示すように、イオンビーム2が走査電極間の端部
AまたはCにある時にはスポットサイズが大きく、走査
電極間の中心部Bにある時にはスポットサイズが小さく
なるという問題が生じる。
【0024】これは、イオンビーム2内に含まれている
イオンと電子の移動速度の差により(イオンは電子に比
べて数千倍重く従って動きにくい)、電界のかかった部
分(時)において、イオンと電子とが分離して、イオン
ビーム2内に含まれていた電子が少なくなってイオンビ
ーム2がそれ自身の電荷により発散してビームサイズが
大きくなるからである。即ち、イオンビーム2が走査電
極4(または6)間の中心部B付近以外を通る時は、何
らかの電界がかかるので、イオンビーム2の発散は大き
くそのスポットサイズは大きくなる。一方、イオンビー
ム2が走査電極4(または6)間の中心部B付近を通る
時は、一対の走査電極は共にゼロ電位にあるため(図3
参照)、イオンビーム2内で電子とイオンが分離せず、
従ってイオンビーム2は発散しにくいのでそのスポット
サイズは一番小さくなる。
イオンと電子の移動速度の差により(イオンは電子に比
べて数千倍重く従って動きにくい)、電界のかかった部
分(時)において、イオンと電子とが分離して、イオン
ビーム2内に含まれていた電子が少なくなってイオンビ
ーム2がそれ自身の電荷により発散してビームサイズが
大きくなるからである。即ち、イオンビーム2が走査電
極4(または6)間の中心部B付近以外を通る時は、何
らかの電界がかかるので、イオンビーム2の発散は大き
くそのスポットサイズは大きくなる。一方、イオンビー
ム2が走査電極4(または6)間の中心部B付近を通る
時は、一対の走査電極は共にゼロ電位にあるため(図3
参照)、イオンビーム2内で電子とイオンが分離せず、
従ってイオンビーム2は発散しにくいのでそのスポット
サイズは一番小さくなる。
【0025】そして、上記のようにイオンビーム2のス
ポットサイズが変化すると、イオンビーム2全体のビー
ム電流は一定であるから、イオンビーム2が走査電極間
の中心部Bを通る時にビーム電流密度が高くなって注入
量が多くなり、端部A、Cを通る時にビーム電流密度が
低くなって注入量が少なくなるので、これを無視する
と、ターゲット10に対する注入均一性を悪化させると
いう問題が生じる。
ポットサイズが変化すると、イオンビーム2全体のビー
ム電流は一定であるから、イオンビーム2が走査電極間
の中心部Bを通る時にビーム電流密度が高くなって注入
量が多くなり、端部A、Cを通る時にビーム電流密度が
低くなって注入量が少なくなるので、これを無視する
と、ターゲット10に対する注入均一性を悪化させると
いう問題が生じる。
【0026】そこでこの発明は、上記のようなイオンビ
ームの走査方向のビーム電流密度分布も考慮することに
よって、ターゲットの面内での注入均一性をより一層向
上させることができるようにしたイオンビームの走査電
圧波形整形方法を提供することを主たる目的とする。
ームの走査方向のビーム電流密度分布も考慮することに
よって、ターゲットの面内での注入均一性をより一層向
上させることができるようにしたイオンビームの走査電
圧波形整形方法を提供することを主たる目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の走査電圧波形整形方法は、前記ターゲッ
トに対する注入位置に出し入れできる可動式の第3のビ
ームモニタであってイオンビームの走査方向のビーム電
流密度分布を計測することのできるものを設け、これに
よってターゲットに対する注入位置でのビーム走査方向
のビーム電流密度分布を表す第4の関数を求め、前記第
3の関数の導関数と走査電圧の導関数との積がイオンビ
ームの走査位置に拘わらず一定になるようにイオンビー
ムの走査電圧波形を整形する代わりに、このビーム電流
密度分布を表す第4の関数の逆数と前記第3の関数の導
関数と走査電圧を表す関数の導関数との積またはそれと
数学的に等価の関数がイオンビームの走査位置に拘わら
ず一定になるように、イオンビームの走査電圧波形を整
形することを特徴とする。
め、この発明の走査電圧波形整形方法は、前記ターゲッ
トに対する注入位置に出し入れできる可動式の第3のビ
ームモニタであってイオンビームの走査方向のビーム電
流密度分布を計測することのできるものを設け、これに
よってターゲットに対する注入位置でのビーム走査方向
のビーム電流密度分布を表す第4の関数を求め、前記第
3の関数の導関数と走査電圧の導関数との積がイオンビ
ームの走査位置に拘わらず一定になるようにイオンビー
ムの走査電圧波形を整形する代わりに、このビーム電流
密度分布を表す第4の関数の逆数と前記第3の関数の導
関数と走査電圧を表す関数の導関数との積またはそれと
数学的に等価の関数がイオンビームの走査位置に拘わら
ず一定になるように、イオンビームの走査電圧波形を整
形することを特徴とする。
【0028】
【実施例】図1は、パラレルスキャン方式のイオン注入
装置にこの発明に係る走査電圧波形整形方法を実施する
ための構成を付加した例を示す概略図である。図8の従
来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以
下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
装置にこの発明に係る走査電圧波形整形方法を実施する
ための構成を付加した例を示す概略図である。図8の従
来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以
下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
【0029】この実施例においては、前述したターゲッ
ト10に対する注入位置(即ちZ=Zt )に、ビームモ
ニタ駆動装置26によって例えば矢印Dのように出し入
れできる可動式の第3のビームモニタ22を設けてい
る。但しこのビームモニタ22の出し入れ方向は、要は
ターゲット駆動装置16によるターゲット10の機械的
走査と干渉しなければ良く、図示例のようなものに限ら
ない。
ト10に対する注入位置(即ちZ=Zt )に、ビームモ
ニタ駆動装置26によって例えば矢印Dのように出し入
れできる可動式の第3のビームモニタ22を設けてい
る。但しこのビームモニタ22の出し入れ方向は、要は
ターゲット駆動装置16によるターゲット10の機械的
走査と干渉しなければ良く、図示例のようなものに限ら
ない。
【0030】ビームモニタ22は、イオンビーム2のビ
ーム走査方向(即ちこの例ではX方向)のビーム電流密
度分布を計測することができるものであるが、その計測
結果を用いた後述する補正をできるだけ正確に行うため
には、ビーム電流密度分布をできるだけきめ細かく計測
することのできるものが好ましい。
ーム走査方向(即ちこの例ではX方向)のビーム電流密
度分布を計測することができるものであるが、その計測
結果を用いた後述する補正をできるだけ正確に行うため
には、ビーム電流密度分布をできるだけきめ細かく計測
することのできるものが好ましい。
【0031】そのようなビームモニタ22の一例を図2
に示す。このビームモニタ22は、イオンビーム2の走
査方向に長い単一の帯状のファラデーカップ23の前方
に、イオンビーム2の最小スポットサイズよりも幅Wが
狭く、しかもイオンビーム2の走査方向に長いスリット
24を設けたものである。このような構造にすれば、フ
ァラデーカップ23には常に一定面積のイオンビーム2
が入射するので、イオンビーム2のビーム電流密度に応
じたビーム電流がファラデーカップ23に流れる。イオ
ンビーム2の走査位置Xは、前述した数1で分かってい
るから、その走査位置とファラデーカップ23に流れる
ビーム電流とによって、イオンビーム2の走査方向のビ
ーム電流密度分布をこのビームモニタ22の場合は連続
的に計測することができる。
に示す。このビームモニタ22は、イオンビーム2の走
査方向に長い単一の帯状のファラデーカップ23の前方
に、イオンビーム2の最小スポットサイズよりも幅Wが
狭く、しかもイオンビーム2の走査方向に長いスリット
24を設けたものである。このような構造にすれば、フ
ァラデーカップ23には常に一定面積のイオンビーム2
が入射するので、イオンビーム2のビーム電流密度に応
じたビーム電流がファラデーカップ23に流れる。イオ
ンビーム2の走査位置Xは、前述した数1で分かってい
るから、その走査位置とファラデーカップ23に流れる
ビーム電流とによって、イオンビーム2の走査方向のビ
ーム電流密度分布をこのビームモニタ22の場合は連続
的に計測することができる。
【0032】あるいはビームモニタ22に、この図2に
示したようなもの以外に、前述した多点ビームモニタ1
2、14と同様に、多数の小さなファラデーカップをイ
オンビーム2の走査方向に並列配置した構造のものを用
いても良い。その場合、二つのファラデーカップの中心
間間隔を、イオンビーム2の最小スポットサイズの直径
よりも小さくしておけば、イオンビーム2の走査方向の
ビーム電流密度分布をほぼ連続的に計測することができ
る。
示したようなもの以外に、前述した多点ビームモニタ1
2、14と同様に、多数の小さなファラデーカップをイ
オンビーム2の走査方向に並列配置した構造のものを用
いても良い。その場合、二つのファラデーカップの中心
間間隔を、イオンビーム2の最小スポットサイズの直径
よりも小さくしておけば、イオンビーム2の走査方向の
ビーム電流密度分布をほぼ連続的に計測することができ
る。
【0033】なお、このビームモニタ22によるイオン
ビーム2のビーム電流密度分布の計測は、例えば、多点
ビームモニタ12および14による計測と同じ時期に、
より具体的には多点ビームモニタ12および14による
計測に引き続いて行えば良い。
ビーム2のビーム電流密度分布の計測は、例えば、多点
ビームモニタ12および14による計測と同じ時期に、
より具体的には多点ビームモニタ12および14による
計測に引き続いて行えば良い。
【0034】イオンビーム2のスポットサイズが図4に
示したように変化する場合、イオンビーム2のビーム電
流密度J(X)は、図5に示すように、走査位置X=0
付近にピークPがある分布をしている。ここでは、この
ビーム電流密度分布を表す第4の関数として、J(X)
/J0 を採用している。J0 は、ビーム電流密度の基準
値(例えば平均値)である。
示したように変化する場合、イオンビーム2のビーム電
流密度J(X)は、図5に示すように、走査位置X=0
付近にピークPがある分布をしている。ここでは、この
ビーム電流密度分布を表す第4の関数として、J(X)
/J0 を採用している。J0 は、ビーム電流密度の基準
値(例えば平均値)である。
【0035】そして、この実施例では、従来のように数
2に示すdXt(V)/dtがターゲット10に対する
注入位置上の各点で一定になるようにする代わりに、次
の数3で表される関数がイオンビーム2の走査位置に拘
わらず一定になるように、走査電圧波形データを生成す
る。
2に示すdXt(V)/dtがターゲット10に対する
注入位置上の各点で一定になるようにする代わりに、次
の数3で表される関数がイオンビーム2の走査位置に拘
わらず一定になるように、走査電圧波形データを生成す
る。
【0036】
【数3】{J0/J(X)}・{dXt(V)/dV}・
{dV(t)/dt}
{dV(t)/dt}
【0037】この数3は、前述した数2に、上記第4の
関数の逆数J0/J(X)を掛けたものである。数2の
関数をイオンビーム2の走査位置に拘わらず一定にする
ためには、前述したように、走査電圧V(t)の導関数
dV(t)/dtを図12に示すように、従って走査電
圧V(t)を図13中の実線Fで示すように補正すれば
良いのであるから、この数2に上記第4の関数の逆数J
0/J(X)を掛けたこの数3の関数をイオンビーム2
の走査位置に拘わらず一定にするためには、走査電圧V
(t)の導関数dV(t)/dtを、図6に示すよう
に、図12に示したものから図5のピークPに対応する
位置にピークQを有するように補正すれば良い。
関数の逆数J0/J(X)を掛けたものである。数2の
関数をイオンビーム2の走査位置に拘わらず一定にする
ためには、前述したように、走査電圧V(t)の導関数
dV(t)/dtを図12に示すように、従って走査電
圧V(t)を図13中の実線Fで示すように補正すれば
良いのであるから、この数2に上記第4の関数の逆数J
0/J(X)を掛けたこの数3の関数をイオンビーム2
の走査位置に拘わらず一定にするためには、走査電圧V
(t)の導関数dV(t)/dtを、図6に示すよう
に、図12に示したものから図5のピークPに対応する
位置にピークQを有するように補正すれば良い。
【0038】このようにして整形した走査電圧V(t)
の波形を図7中に実線Gで示す。同図中の破線Eは三角
波を参考までに示したものである。この実線Gは、図1
3中の実線Fに比べて、上記ピークP、Qに対応する部
分Rの傾きが大きくなっている。このような波形がこの
例では前述した演算処理装置20において作られ、これ
が任意波形発生器81に与えられ、走査電圧V1 、V2
が作られる。
の波形を図7中に実線Gで示す。同図中の破線Eは三角
波を参考までに示したものである。この実線Gは、図1
3中の実線Fに比べて、上記ピークP、Qに対応する部
分Rの傾きが大きくなっている。このような波形がこの
例では前述した演算処理装置20において作られ、これ
が任意波形発生器81に与えられ、走査電圧V1 、V2
が作られる。
【0039】このような走査電圧V1 、V2 によってイ
オンビーム2の走査を行えば、イオンビーム2のスポッ
トサイズが小さくなってビーム電流密度が高くなる走査
位置(即ちX=0付近)では、イオンビーム2の走査速
度が速くなるので、イオンビーム2の曲げ戻し作用の不
均一による注入均一性の低下に加えて、イオンビーム2
の走査方向のビーム電流密度分布の不均一による注入均
一性の低下をも抑制することができるので、ターゲット
10の面内での注入均一性をより一層向上させることが
できる。
オンビーム2の走査を行えば、イオンビーム2のスポッ
トサイズが小さくなってビーム電流密度が高くなる走査
位置(即ちX=0付近)では、イオンビーム2の走査速
度が速くなるので、イオンビーム2の曲げ戻し作用の不
均一による注入均一性の低下に加えて、イオンビーム2
の走査方向のビーム電流密度分布の不均一による注入均
一性の低下をも抑制することができるので、ターゲット
10の面内での注入均一性をより一層向上させることが
できる。
【0040】なお、数3と実質的に等価の関数、例えば
それに定数を掛けたものとか、J0を1としたもの等、
が一定になるように走査電圧波形を整形するようにして
も良いのは勿論である。
それに定数を掛けたものとか、J0を1としたもの等、
が一定になるように走査電圧波形を整形するようにして
も良いのは勿論である。
【0041】また、イオンビーム2の図5に示したよう
なビーム電流密度分布は典型例であり、それ以外の分布
の場合にも上記方法で補正できるのは勿論である。
なビーム電流密度分布は典型例であり、それ以外の分布
の場合にも上記方法で補正できるのは勿論である。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、イオン
ビームの曲げ戻し作用の不均一による注入均一性の低下
に加えて、イオンビームの走査方向のビーム電流密度分
布の不均一による注入均一性の低下をも抑制することが
できるので、ターゲットの面内での注入均一性をより一
層向上させることができる。
ビームの曲げ戻し作用の不均一による注入均一性の低下
に加えて、イオンビームの走査方向のビーム電流密度分
布の不均一による注入均一性の低下をも抑制することが
できるので、ターゲットの面内での注入均一性をより一
層向上させることができる。
【図1】パラレルスキャン方式のイオン注入装置にこの
発明に係る走査電圧波形整形方法を実施するための構成
を付加した例を示す概略図である。
発明に係る走査電圧波形整形方法を実施するための構成
を付加した例を示す概略図である。
【図2】図1中のビームモニタの一例を示す正面図であ
る。
る。
【図3】三角波の走査電圧波形を示す図である。
【図4】イオンビームのスポットサイズの変化を模式的
に示す図である。
に示す図である。
【図5】イオンビームのビーム電流密度分布の一例を示
す図である。
す図である。
【図6】走査電圧を表す関数の導関数の一例を示す図で
ある。
ある。
【図7】この発明の方法による走査電圧波形の一例を示
す図である。
す図である。
【図8】パラレルスキャン方式のイオン注入装置に従来
の走査電圧波形整形方法を実施するための構成を付加し
た例を示す概略図である。
の走査電圧波形整形方法を実施するための構成を付加し
た例を示す概略図である。
【図9】多点ビームモニタからの信号の一例を部分的に
示す概略図である。
示す概略図である。
【図10】イオンビームの走査位置を表す関数の一例を
示す図である。
示す図である。
【図11】イオンビームの走査位置を表す関数の導関数
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図12】走査電圧を表す関数の導関数の一例を示す図
である。
である。
【図13】従来の方法による走査電圧波形の一例を示す
図である。
図である。
2 イオンビーム 4,6 走査電極 8 走査電源 10 ターゲット 12 第1の多点ビームモニタ 14 第2の多点ビームモニタ 18 データロガー 20 演算処理装置 22 第3のビームモニタ 26 ビームモニタ駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−301346(JP,A) 特開 平5−89819(JP,A) 特開 平5−89811(JP,A) 特開 平7−201975(JP,A) 特開 平7−169432(JP,A) 特開 平7−169431(JP,A) 特開 平4−163845(JP,A) 特開 平6−215724(JP,A) 特開 平4−22900(JP,A) 特開 平2−5346(JP,A) 特開 昭63−45744(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/147 C23C 14/48 H01J 37/04 H01J 37/317
Claims (1)
- 【請求項1】 走査電圧によって電気的に平行走査され
るイオンビームのビーム電流をその走査方向における予
め位置の分かった複数点でそれぞれ計測する第1および
第2の多点ビームモニタを、ターゲットに対する注入位
置のビーム進行方向上の上流側および下流側にそれぞれ
配置しておき、イオンビームの走査を行いながら各多点
ビームモニタでビーム電流のサンプリングを行うことに
より、走査電圧と第1および第2の多点ビームモニタ上
でのイオンビームの走査位置との関係を表す第1および
第2の関数をそれぞれ求め、この第1および第2の関数
に基づいて、走査電圧とターゲットに対する注入位置で
のイオンビームの走査位置との関係を表す第3の関数を
求め、そしてこの第3の関数の導関数と走査電圧を表す
関数の導関数との積がイオンビームの走査位置に拘わら
ず一定になるように、イオンビームの走査電圧波形を整
形する方法において、前記ターゲットに対する注入位置
に出し入れできる可動式の第3のビームモニタであって
イオンビームの走査方向のビーム電流密度分布を計測す
ることのできるものを設け、これによってターゲットに
対する注入位置でのビーム走査方向のビーム電流密度分
布を表す第4の関数を求め、前記第3の関数の導関数と
走査電圧の導関数との積がイオンビームの走査位置に拘
わらず一定になるようにイオンビームの走査電圧波形を
整形する代わりに、このビーム電流密度分布を表す第4
の関数の逆数と前記第3の関数の導関数と走査電圧を表
す関数の導関数との積またはそれと数学的に等価の関数
がイオンビームの走査位置に拘わらず一定になるよう
に、イオンビームの走査電圧波形を整形することを特徴
とするイオンビームの走査電圧波形整形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138893A JP3358235B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | イオンビームの走査電圧波形整形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138893A JP3358235B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | イオンビームの走査電圧波形整形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06318444A JPH06318444A (ja) | 1994-11-15 |
JP3358235B2 true JP3358235B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=15056799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13138893A Expired - Fee Related JP3358235B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | イオンビームの走査電圧波形整形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3358235B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3414337B2 (ja) * | 1999-11-12 | 2003-06-09 | 日新電機株式会社 | 電磁界レンズの制御方法およびイオン注入装置 |
US7550751B2 (en) * | 2006-04-10 | 2009-06-23 | Axcelis Technologies, Inc. | Ion beam scanning control methods and systems for ion implantation uniformity |
-
1993
- 1993-05-07 JP JP13138893A patent/JP3358235B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06318444A (ja) | 1994-11-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |