JP3348740B2 - 魚類用飼料 - Google Patents
魚類用飼料Info
- Publication number
- JP3348740B2 JP3348740B2 JP18772393A JP18772393A JP3348740B2 JP 3348740 B2 JP3348740 B2 JP 3348740B2 JP 18772393 A JP18772393 A JP 18772393A JP 18772393 A JP18772393 A JP 18772393A JP 3348740 B2 JP3348740 B2 JP 3348740B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fish
- feed
- oligosaccharide
- present
- oligosaccharides
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
- Y02A40/818—Alternative feeds for fish, e.g. in aquacultures
Landscapes
- Feed For Specific Animals (AREA)
- Fodder In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のオリゴ糖を含有
する魚類用飼料に関するものであり、本発明の魚類用飼
料によれば、魚類の成長を促進させ、かつ健康な魚類を
得ることができる。
する魚類用飼料に関するものであり、本発明の魚類用飼
料によれば、魚類の成長を促進させ、かつ健康な魚類を
得ることができる。
【0002】
【従来の技術】魚類の養殖において、増体重、病気発生
および斃死の防止、生産物品質の改善といったニーズが
高まるにつれ、これらのニーズを満たすために、各種の
添加物が飼料に添加されている。例えば、飼料の消化を
促進させるためのある種の消化酵素、増体重を期待し摂
取カロリーを高めるための脂質や糖質、摂餌や脂質の消
化を改善するための胆汁末などが飼料に添加されてい
る。しかし、これらの添加物が添加された飼料は、水温
低下によって生ずる消化酵素活性の低下、高脂質・高糖
質飼料による魚体への脂質の沈着、いわゆる脂肥りや、
無理な高摂餌に起因する連鎖球菌症の発生などを誘発す
る欠点を有し、何れも満足し得るものではない。
および斃死の防止、生産物品質の改善といったニーズが
高まるにつれ、これらのニーズを満たすために、各種の
添加物が飼料に添加されている。例えば、飼料の消化を
促進させるためのある種の消化酵素、増体重を期待し摂
取カロリーを高めるための脂質や糖質、摂餌や脂質の消
化を改善するための胆汁末などが飼料に添加されてい
る。しかし、これらの添加物が添加された飼料は、水温
低下によって生ずる消化酵素活性の低下、高脂質・高糖
質飼料による魚体への脂質の沈着、いわゆる脂肥りや、
無理な高摂餌に起因する連鎖球菌症の発生などを誘発す
る欠点を有し、何れも満足し得るものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】養殖魚類用飼料として
は、より少ない量で正常あるいはそれ以上の成長がなさ
れる、いわゆる飼料効率の高い飼料が望まれている。ま
た、最近の市場ニーズはより健康な養殖魚を求める傾向
にある。しかし、高脂質・高糖質飼料の給与や、より速
い成長を求めるための飼料の過剰給与、そして、高密度
での飼育が行われている現状の養殖魚は必ずしも健康な
ものとはいえない。
は、より少ない量で正常あるいはそれ以上の成長がなさ
れる、いわゆる飼料効率の高い飼料が望まれている。ま
た、最近の市場ニーズはより健康な養殖魚を求める傾向
にある。しかし、高脂質・高糖質飼料の給与や、より速
い成長を求めるための飼料の過剰給与、そして、高密度
での飼育が行われている現状の養殖魚は必ずしも健康な
ものとはいえない。
【0004】従って、本発明の目的は、魚類の成長を促
進させる、即ち高い飼料効率を有し、かつ魚病発生や斃
死を防止することができる、即ち魚類の健康度を高める
ことができ、しかも漁場の自家汚染の発生を防止し得る
魚類用飼料を提供することにある。
進させる、即ち高い飼料効率を有し、かつ魚病発生や斃
死を防止することができる、即ち魚類の健康度を高める
ことができ、しかも漁場の自家汚染の発生を防止し得る
魚類用飼料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々検討した結果、ある種のオリゴ糖が魚
類の成長を増大させ、魚類の健康度を高める効果を有す
ることを知見した。
を達成すべく種々検討した結果、ある種のオリゴ糖が魚
類の成長を増大させ、魚類の健康度を高める効果を有す
ることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオ
リゴ糖、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ゲンチオ
オリゴ糖、ラフィノースおよびラクチュロースからなる
群から選ばれる1種または2種以上のオリゴ糖を0.1
〜10重量%含有することを特徴とする魚類用飼料を提
供するものである。
ので、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオ
リゴ糖、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ゲンチオ
オリゴ糖、ラフィノースおよびラクチュロースからなる
群から選ばれる1種または2種以上のオリゴ糖を0.1
〜10重量%含有することを特徴とする魚類用飼料を提
供するものである。
【0007】以下、本発明の魚類用飼料について詳述す
る。
る。
【0008】本発明の魚類用飼料に含有されるオリゴ糖
について説明すると、先ずフラクトオリゴ糖とは、ショ
糖に果糖が1ないし数個結合したオリゴ糖である。ガラ
クトオリゴ糖とは、主としてガラクトースが2ないし数
個結合したオリゴ糖である。キシロオリゴ糖とは、キシ
ロースがβ−1,4結合により2ないし7個結合したオ
リゴ糖である。イソマルトオリゴ糖とは、グルコースが
α−1,6結合により数個結合したオリゴ糖である。大
豆オリゴ糖とは、大豆から抽出した水可溶性糖類であ
る。ゲンチオオリゴ糖とは、グルコースがβ−1,6結
合により2ないし4個結合したオリゴ糖である。ラフィ
ノースとは、D−ガラクトース、D−グルコースおよび
D−フラクトースの各1分子からなる3糖類で、ショ糖
にガラクトースが結合した形である。ラクチュロースと
は、D−ガラクトースおよびD−フラクトースの各1分
子からなる2糖類である。
について説明すると、先ずフラクトオリゴ糖とは、ショ
糖に果糖が1ないし数個結合したオリゴ糖である。ガラ
クトオリゴ糖とは、主としてガラクトースが2ないし数
個結合したオリゴ糖である。キシロオリゴ糖とは、キシ
ロースがβ−1,4結合により2ないし7個結合したオ
リゴ糖である。イソマルトオリゴ糖とは、グルコースが
α−1,6結合により数個結合したオリゴ糖である。大
豆オリゴ糖とは、大豆から抽出した水可溶性糖類であ
る。ゲンチオオリゴ糖とは、グルコースがβ−1,6結
合により2ないし4個結合したオリゴ糖である。ラフィ
ノースとは、D−ガラクトース、D−グルコースおよび
D−フラクトースの各1分子からなる3糖類で、ショ糖
にガラクトースが結合した形である。ラクチュロースと
は、D−ガラクトースおよびD−フラクトースの各1分
子からなる2糖類である。
【0009】これらのオリゴ糖は、単独で使用しても2
種類以上併用してもよく、またこれらのオリゴ糖を主と
して含有する物質であれば他の糖類を含んでいても差し
支えない。また、上記オリゴ糖は、シラップ状、粉状、
顆粒状など、いずれの状態でも用いることが可能であ
る。
種類以上併用してもよく、またこれらのオリゴ糖を主と
して含有する物質であれば他の糖類を含んでいても差し
支えない。また、上記オリゴ糖は、シラップ状、粉状、
顆粒状など、いずれの状態でも用いることが可能であ
る。
【0010】本発明の魚類用飼料は、例えば、上記オリ
ゴ糖を飼料原料に直接混合し成型する方法、あるいは既
に成型された飼料に上記オリゴ糖を後添加する方法によ
り製造される。後者の方法(オリゴ糖を後添加する方
法)の場合、上記オリゴ糖の添加は、上記飼料を魚類に
投与する際に該飼料の投与と同時に上記オリゴ糖を魚類
に投与することにより行ってもよい。この場合、上記オ
リゴ糖は水可溶性物質で被膜して投与してもよく、この
際の被膜剤(水可溶性物質)としては通常の医薬用また
は食品用として使用されている害のないものであればよ
い。被膜形態としては、例えば、ゼラチンによるコーテ
ィング、水溶性樹脂カプセルへの充填等が挙げられる。
ゴ糖を飼料原料に直接混合し成型する方法、あるいは既
に成型された飼料に上記オリゴ糖を後添加する方法によ
り製造される。後者の方法(オリゴ糖を後添加する方
法)の場合、上記オリゴ糖の添加は、上記飼料を魚類に
投与する際に該飼料の投与と同時に上記オリゴ糖を魚類
に投与することにより行ってもよい。この場合、上記オ
リゴ糖は水可溶性物質で被膜して投与してもよく、この
際の被膜剤(水可溶性物質)としては通常の医薬用また
は食品用として使用されている害のないものであればよ
い。被膜形態としては、例えば、ゼラチンによるコーテ
ィング、水溶性樹脂カプセルへの充填等が挙げられる。
【0011】上記オリゴ糖の添加量は、対象とする魚
種、用いるオリゴ糖の種類により異なるので一概には言
えないが、通常0.1〜10%(重量%、以下同じ)、
好ましくは1〜5%である。0.1%未満の添加では、
その効果は期待されず、また10%より多く添加して
も、その効果は向上せず、経済効率が悪くなる。
種、用いるオリゴ糖の種類により異なるので一概には言
えないが、通常0.1〜10%(重量%、以下同じ)、
好ましくは1〜5%である。0.1%未満の添加では、
その効果は期待されず、また10%より多く添加して
も、その効果は向上せず、経済効率が悪くなる。
【0012】本発明の魚類用飼料は、コイ、キンギョ、
ウナギ、ニジマスなどの淡水魚や、ハマチ、タイ、シマ
アジ、フグ、ヒラメ、サケ類などの海水魚など、海水
魚、淡水魚を問わず、あらゆる養殖魚、観賞魚に適用で
きる。
ウナギ、ニジマスなどの淡水魚や、ハマチ、タイ、シマ
アジ、フグ、ヒラメ、サケ類などの海水魚など、海水
魚、淡水魚を問わず、あらゆる養殖魚、観賞魚に適用で
きる。
【0013】尚、本発明の魚類用飼料の上記オリゴ糖以
外の成分は、従来のこの種の魚類用飼料の原料と同様な
ものである。また、本発明の魚類用飼料の魚類への投与
方法及び投与量も、従来のこの種の魚類用飼料と同様で
ある。
外の成分は、従来のこの種の魚類用飼料の原料と同様な
ものである。また、本発明の魚類用飼料の魚類への投与
方法及び投与量も、従来のこの種の魚類用飼料と同様で
ある。
【0014】
【作用】本発明の魚類用飼料は、魚類の成長を促進さ
せ、また、魚病発生および斃死を防止し、さらには、糞
中のアンモニアの増加を抑え、漁場の自家汚染の発生も
防止する。
せ、また、魚病発生および斃死を防止し、さらには、糞
中のアンモニアの増加を抑え、漁場の自家汚染の発生も
防止する。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0016】実施例1 体重約350gのトラフグを1区当たり1000尾収容
し、対照区と実験区を設け、3ヵ月間飼育した。上記実
験区には、大豆オリゴ糖(特開平4−187695号公
報に記載の製造法に従って調製)を1%含有する下記
〔表1〕に示す組成のモイストペレット(本発明の魚類
用飼料)を投与した。また、上記対照区には、オリゴ糖
を含有していない下記〔表1〕に示す組成のモイストペ
レットを投与した。飼育結果を下記〔表2〕に示す。
し、対照区と実験区を設け、3ヵ月間飼育した。上記実
験区には、大豆オリゴ糖(特開平4−187695号公
報に記載の製造法に従って調製)を1%含有する下記
〔表1〕に示す組成のモイストペレット(本発明の魚類
用飼料)を投与した。また、上記対照区には、オリゴ糖
を含有していない下記〔表1〕に示す組成のモイストペ
レットを投与した。飼育結果を下記〔表2〕に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】トラフグ用モイストペレットに大豆オリゴ
糖を添加した本発明の魚類用飼料を投与した実験区にお
いては、飼育2ヵ月目より増体重量に変化が現れ、試験
終了時には、上記〔表2〕に示したように、飼料効率が
改善され、斃死尾数も少なかった。
糖を添加した本発明の魚類用飼料を投与した実験区にお
いては、飼育2ヵ月目より増体重量に変化が現れ、試験
終了時には、上記〔表2〕に示したように、飼料効率が
改善され、斃死尾数も少なかった。
【0020】実施例2 体重約50gのマダイを200リットル循環式水槽内へ
50尾ずつ収容し、試験イケスを7区設けた。このうち
1水槽を対照区とし、残り6つを実験区とした。上記実
験区には、フラクトオリゴ糖〔明治製菓(株)製、商品
名「メイオリゴ」(フラクトオリゴ糖94%含有)〕を
粉末状の市販マダイ用飼料(大洋飼料(株)製)に、飼
料中のフラクトオリゴ糖含有量が0.005%、0.0
1%、0.1%、1%、10%、15%となるように添
加混合後ペレット化したものを、1日当たり1区総体重
の8%量を投与した。また、上記対照区には、上記の市
販マダイ用飼料を同量投与した。飼育期間が0(開始
時)〜8週間のマダイ1尾当たりの平均体重の測定結果
を下記〔表3〕および図1に示す。尚、図1は、下記
〔表3〕に示す測定結果をグラフにしたものである。下
記〔表3〕および図1に示す結果から明らかなように、
マダイへのフラクトオリゴ糖投与の効果は含有量0.0
1%〜10%の範囲で顕著に認められた。
50尾ずつ収容し、試験イケスを7区設けた。このうち
1水槽を対照区とし、残り6つを実験区とした。上記実
験区には、フラクトオリゴ糖〔明治製菓(株)製、商品
名「メイオリゴ」(フラクトオリゴ糖94%含有)〕を
粉末状の市販マダイ用飼料(大洋飼料(株)製)に、飼
料中のフラクトオリゴ糖含有量が0.005%、0.0
1%、0.1%、1%、10%、15%となるように添
加混合後ペレット化したものを、1日当たり1区総体重
の8%量を投与した。また、上記対照区には、上記の市
販マダイ用飼料を同量投与した。飼育期間が0(開始
時)〜8週間のマダイ1尾当たりの平均体重の測定結果
を下記〔表3〕および図1に示す。尚、図1は、下記
〔表3〕に示す測定結果をグラフにしたものである。下
記〔表3〕および図1に示す結果から明らかなように、
マダイへのフラクトオリゴ糖投与の効果は含有量0.0
1%〜10%の範囲で顕著に認められた。
【0021】
【表3】
【0022】実施例3 体重約10gのニジマスを80リットル流水式水槽内へ
50尾ずつ収容し、試験イケスを7区設けた。このうち
1水槽を対照区とし、残り6つを実験区とした。上記実
験区には、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ゲン
チオオリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロースまたはガ
ラクトオリゴ糖を1%含有する下記〔表4〕に示す組成
の高タンパク質飼料(本発明の魚類用飼料)を1日当た
り1区25g投与し、水槽外へ設置した採糞管で1週間
糞を採集した。採集した1週間分の糞は濾過により水を
除去後、アンモニア量の測定を行った。また、上記対照
区については、下記〔表4〕に示す組成の高タンパク質
飼料を同量投与した以外は実験区と同様に飼育し、糞中
のアンモニア量を測定した。その結果を下記〔表7〕に
示す。
50尾ずつ収容し、試験イケスを7区設けた。このうち
1水槽を対照区とし、残り6つを実験区とした。上記実
験区には、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ゲン
チオオリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロースまたはガ
ラクトオリゴ糖を1%含有する下記〔表4〕に示す組成
の高タンパク質飼料(本発明の魚類用飼料)を1日当た
り1区25g投与し、水槽外へ設置した採糞管で1週間
糞を採集した。採集した1週間分の糞は濾過により水を
除去後、アンモニア量の測定を行った。また、上記対照
区については、下記〔表4〕に示す組成の高タンパク質
飼料を同量投与した以外は実験区と同様に飼育し、糞中
のアンモニア量を測定した。その結果を下記〔表7〕に
示す。
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】上記〔表7〕に示す結果から明らかなよう
に、オリゴ糖を含有する本発明の魚類用飼料を投与した
実験区においては、糞中のアンモニア量が少なく、飼育
水の汚染が防止されることが判る。
に、オリゴ糖を含有する本発明の魚類用飼料を投与した
実験区においては、糞中のアンモニア量が少なく、飼育
水の汚染が防止されることが判る。
【0028】次に、本発明の効果に関連すると考えられ
る、8種のオリゴ糖を基質とした場合の腸内微生物発酵
についての実験例を挙げる。 実験例1 体重約300gのコイ10尾を麻酔後、開腹し、第2屈
曲部以降の腸管を摘出し、無菌的に内容物を採集した。
内容物は滅菌重炭酸緩衝液(pH7.4)で2倍に希釈
し、よく攪拌した。攪拌後、滅菌マイクロチューブ中に
50μlずつ分注し、下記〔表8〕に示す基質を最終濃
度で10mg/mlとなるように添加混合した。得られた混
合物について、図2に示す装置を用いて次のようにし
て、該混合物を培養し、その際のガスの発生量を測定し
た。下端をキャピラリー用パテGでシールしたマイクロ
ガラスチューブA内に混合物Bを50μl採り、このガ
ラスチューブAの上端にマイクロガラスチューブ(25
μl)からなる検出器EをタイゴンチューブDを介して
取り付けた。この装置を25℃に保温した水浴C中に入
れ、ガスの発生によって移動する検出器E内のマーカー
Fの移動度を経時的に測定し、予め作成しておいた検量
線よりそれぞれのガスの発生量を算出した。また、上記
と同様にして採集し希釈したコイ腸管の内容物をオート
クレーブ滅菌し、そこへ最終濃度で10mg/mlとなるよ
うにグルコースを添加混合し、得られた混合物につい
て、上記と同様な培養方法でガスの発生量を測定した。
その測定結果を下記〔表8〕に示す。
る、8種のオリゴ糖を基質とした場合の腸内微生物発酵
についての実験例を挙げる。 実験例1 体重約300gのコイ10尾を麻酔後、開腹し、第2屈
曲部以降の腸管を摘出し、無菌的に内容物を採集した。
内容物は滅菌重炭酸緩衝液(pH7.4)で2倍に希釈
し、よく攪拌した。攪拌後、滅菌マイクロチューブ中に
50μlずつ分注し、下記〔表8〕に示す基質を最終濃
度で10mg/mlとなるように添加混合した。得られた混
合物について、図2に示す装置を用いて次のようにし
て、該混合物を培養し、その際のガスの発生量を測定し
た。下端をキャピラリー用パテGでシールしたマイクロ
ガラスチューブA内に混合物Bを50μl採り、このガ
ラスチューブAの上端にマイクロガラスチューブ(25
μl)からなる検出器EをタイゴンチューブDを介して
取り付けた。この装置を25℃に保温した水浴C中に入
れ、ガスの発生によって移動する検出器E内のマーカー
Fの移動度を経時的に測定し、予め作成しておいた検量
線よりそれぞれのガスの発生量を算出した。また、上記
と同様にして採集し希釈したコイ腸管の内容物をオート
クレーブ滅菌し、そこへ最終濃度で10mg/mlとなるよ
うにグルコースを添加混合し、得られた混合物につい
て、上記と同様な培養方法でガスの発生量を測定した。
その測定結果を下記〔表8〕に示す。
【0029】
【表8】
【0030】上記〔表8〕に示す結果によれば、オリゴ
糖を添加した場合にはガスの発生量が経時的に著しく増
加していることから、オリゴ糖がコイ腸内の微生物によ
り資化されたことが判る。このことから、魚類腸内微生
物においてもオリゴ糖が利用されることが判る。
糖を添加した場合にはガスの発生量が経時的に著しく増
加していることから、オリゴ糖がコイ腸内の微生物によ
り資化されたことが判る。このことから、魚類腸内微生
物においてもオリゴ糖が利用されることが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明の魚類用飼料は、以下のような優
れた効果を奏する。 魚類の成長を促進させる。 魚類の健康度を高めることができる。 魚類の排泄物中のアンモニア量を減少させ、とかく水
質汚染を引き起こしがちな漁場の自家汚染の発生を防止
できる。
れた効果を奏する。 魚類の成長を促進させる。 魚類の健康度を高めることができる。 魚類の排泄物中のアンモニア量を減少させ、とかく水
質汚染を引き起こしがちな漁場の自家汚染の発生を防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例2の実験区および対照区におけ
るマダイ1尾当たりの平均体重の変化を示すグラフであ
る。
るマダイ1尾当たりの平均体重の変化を示すグラフであ
る。
【図2】図2は、実験例1においてガスの発生量の測定
に使用した装置を示す概略図である。
に使用した装置を示す概略図である。
A マイクロガラスチューブ B 混合物(基質添加後の内容物) C 水浴 D タイゴンチューブ E 検出器 F マーカー G キャピラリー用パテ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良谷 徹 福岡県福岡市中央区長浜2−3−9 大 洋漁業株式会社内 (72)発明者 坂田 隆 宮城県石巻市駅前北通り1−15−24 (56)参考文献 特開 平4−281795(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23K 1/00 - 1/20 JICSTファイル(JOIS)
Claims (1)
- 【請求項1】 フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、
キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、
ゲンチオオリゴ糖、ラフィノースおよびラクチュロース
からなる群から選ばれる1種または2種以上のオリゴ糖
を0.1〜10重量%含有することを特徴とする魚類用
飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18772393A JP3348740B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 魚類用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18772393A JP3348740B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 魚類用飼料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0739318A JPH0739318A (ja) | 1995-02-10 |
JP3348740B2 true JP3348740B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=16211055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18772393A Ceased JP3348740B2 (ja) | 1993-07-29 | 1993-07-29 | 魚類用飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3348740B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4008974B2 (ja) * | 1996-12-12 | 2007-11-14 | 森永乳業株式会社 | ビフィズス菌増殖促進組成物及びその用途 |
AU2003241837B2 (en) | 2002-06-04 | 2007-01-04 | Morinaga Milk Industry Co., Ltd. | Process for producing lacturose-containing powder composition, lacturose-containing powder composition obtained by the process and feed additive |
CN112715749A (zh) * | 2020-11-11 | 2021-04-30 | 广西海洋研究所有限责任公司 | 一种提高免疫力的卵形鲳鲹饲料添加剂 |
-
1993
- 1993-07-29 JP JP18772393A patent/JP3348740B2/ja not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0739318A (ja) | 1995-02-10 |
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