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JP3347691B2 - 抗不整脈及び抗細動剤として有用な新規4−オキソ環式尿素類 - Google Patents

抗不整脈及び抗細動剤として有用な新規4−オキソ環式尿素類

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JP3347691B2
JP3347691B2 JP19107899A JP19107899A JP3347691B2 JP 3347691 B2 JP3347691 B2 JP 3347691B2 JP 19107899 A JP19107899 A JP 19107899A JP 19107899 A JP19107899 A JP 19107899A JP 3347691 B2 JP3347691 B2 JP 3347691B2
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Japan
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amino
methylene
alkyl
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piperazinyl
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サルバトール ジュニア ペロシ,スタンフォード
ユ,チャ−ニエン
アーサー カルカニョ,マーク
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Warner Chilcott Pharmaceuticals Inc
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Procter and Gamble Pharmaceuticals Inc
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は心臓不整脈及び/又
は心臓細動のあるヒト又は他の哺乳動物を治療する上で
有用な新規4−オキソ環式尿素化合物及びその医薬組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物
は抗細動及び抗不整脈剤として活性である。本化合物は
心臓不整脈及び細動に対して広い効力を示し、不整脈及
び細動を実質上軽減及び/又は予防する上で満足して適
用できる。加えて、上記化合物は多くの従来の抗不整脈
療法の場合よりも望ましくない副作用の一部の発生率を
低下させる。ここで記載された化合物のもう1つの利点
はそれらが抗細動及び抗不整脈双方の活性を示すことで
ある;ほとんどの従来の療法では通常抗細動剤としての
効力を示さない。例えば、Coplen, S. E. ら、′Effica
cy and Safety ofQuinodine Therapy for Maintenance
of Sinus Rhythm after Cardioversion:A meta - anal
ysis ′(電気除細動後における洞調律の維持に関する
キニジン療法の効力及び安全性・後分析),Circulatio
n, Vol. 82, pp. 1106-1116 (1990); Echt, D.S.ら、′
Mortality and Morbidity in Patients Receiving Ecai
nide, Flecainide or Placebo ; The Cardiac Arrhythm
ia Suppression Trial' (エカイニド、フレカイニド又
はプラセボを受容した患者における死亡率及び罹患率:
心臓不整脈抑制試験),New England Journal of Medic
ine, Vol. 324, pp. 781-788(1991)参照;双方とも参考
のためここに組み込まれる。
【0003】健全で構造上正常な心臓において、各鼓動
で的確に起きる全心筋の正確な連続的電気活性化とその
後の不活性化は正常な心臓リズムとして特徴付けられ
る。不整脈は正常な心臓リズムを妨げる異常な電気活性
の出現として特徴付けられる。異常な電気活性は心臓の
収縮を誘発させる電気波動の開始及び/又は均一的拡が
り(即ち、心筋の脱分極とその後の再分極)を妨げるこ
とがある。不整脈の存在による正常な心臓リズムに伴う
心機能の滑らかな周期的プロセスの乱れは一部の場合に
おいて生命脅威的である。
【0004】不整脈は比較的良性なもの(無症状でまれ
な早発性心室波形〔PVC〕からなる)から生命脅威的
なもの(心室細動及び徐心室頻拍性不整脈からなる)ま
で重篤度において様々である。不整脈の優れた概説と抗
不整脈療法の概観に関して、例えばBigger, Thomas J.,
′Antiarrhythmic Treatment: An Overview ′(抗不
整脈治療:概観),American Journal of Cardiology,
Vol. 53, pp. 8B-16B,February 27, 1984; Goldstein,
S.,′Toward a New Understanding of the Mechanism a
nd Prevention of Sudden Death in Coronary Heart D
isease ′(冠状心疾患における突然死のメカニズム及
び予防の新しい理解に向けて)、Circulation, Vol. 87
(1), pp. 284-88(1990) ;Woolsey, R. L., ′Antiarrh
ythmicDtugs ′(抗不整脈薬),Annual Review Pharma
cology and Toxicology, Vol.31: pp. 427-455(1991)
参照;すべて参考のためここに組み込まれる。
【0005】生命脅威的な不整脈は世界中における死亡
の筆頭原因として注記される。例えば、心室細動に起因
する突然心臓死は毎年米国において約400,000〜
600,000人を殺していると見積もられる。U. S.
Department of Health andHuman Services (1985) NCHS
Monthly Vital Statistics Report, 33:8-9 参照。
【0006】不整脈は通常2タイプに分類される:1)
上室性不整脈(例えば、心房細動及び粗動)及び2)心
室性不整脈(例えば、心室頻拍性不整脈と心室細動及び
粗動)。
【0007】上室性不整脈は通常生命脅威的でない。こ
れらの不整脈を有する個体は強さが軽度から重度まで様
々な範囲の症状を覚える。これらの個体は鼓動消失、過
剰鼓動及び/又は粗動の身体感を覚え、時にはわずかに
頭がくらくらしたり又はめまいをおこし、息切れ及び/
又は胸痛を有することがある。この状況は実際上一般に
生命脅威的でないため、従来の抗不整脈薬のようなより
積極的な療養法は時には処方されず、その理由はそれに
通常伴う副作用が非生命脅威状態にとって許容されない
からであろう。しかしながら、本発明の新規化合物は従
来の市販抗不整脈剤の多くのものよりも通常かなりよく
許容される;したがって、それらは上室性不整脈のある
個体にとり許容される療法であり、不快なこれらの個体
体験を実質上軽減する。
【0008】他方、心室性不整脈は潜在的にかなり更に
重症であり、3群:1)良性;2)予後的に重大(潜在
的に致死性);3)生命脅威的(致死性)に分類され
た。例えば、参考のためここに組み込まれるMorganrot
h, J.及びBigger, J. T., ′Pharmacological Managem
ent of Ventricular Arrhythmias after the Cardiac A
rrhythmia Suppression Trial′(心臓不整脈抑制試験
後における心室性不整脈の薬理管理),American Journ
al of Cardiology, Vol. 65. pp. 1497-1503,1990(以
下、Morganroth & Bigger )参照。
【0009】良性不整脈のある個体は死、心臓瘢痕及び
心疾患のリスクが非常に低い。良性の心室性不整脈は比
較的よくあり、全心室性不整脈の約30%にあたる。早
発性心室波形(PVC)のような良性不整脈は個体に対
して最少のリスクを示すだけであり、抗不整脈療法をめ
ったに要しない。しかしながら、PVCは頻発的又は複
雑であるかあるいは十分に警戒心をいだかせる症状を伴
い、そのためそれらを体験した個体は不整脈及び症状が
危険でないという再保証に応じられない。それらは最も
慣用的な治療(例えば、β−ブロッカー)にも応答しな
い。これらのケースにおいて、本発明の新規化合物によ
る治療はこれらの個体にとり有益なようである。
【0010】予後的に重大な不整脈は軽度の心不全、虚
血症状及び/又は心臓瘢痕のような心疾患のいくつか他
の追加的な臨床発現を通常伴う。全心室性不整脈の約6
5%は予後的に重大であると言われてきた。例えば、Mo
rganroth & Bigger の1497頁参照。
【0011】生命脅威的不整脈の患者は構造的心疾患の
存在下において失神(突然の意識喪失−通常気絶−不十
分な脳灌流を伴う)、心停止、心不全及び/又は心筋虚
血を起こすことがある。生命脅威的不整脈は比較的まれ
である;不整脈のある個体のおそらく10%未満が生命
脅威的な形をとる。Morganroth & Bigger の1497頁
参照。しかしながら、致死的な心室性不整脈の生命脅威
的性質及びそれに伴う症状の重篤さのせいで、それらは
積極的に治療されねばならない。
【0012】本発明の新規化合物は心臓細動と上室性及
び心室性不整脈に対して効力がある。加えて、本発明の
新規化合物は許容しうる代替療法の欠如のために伝統的
な抗不整脈薬の多くで耐えられてきている望ましくない
作用の一部を通常さほど示さない。例えば、多くの現行
療法では肺毒性、心臓抑制及び心臓組織に特異的でない
神経学的作用を起こす。従来の抗不整脈療法に伴う副作
用の優れた説明に関して、Bigger, J. T. 及びHoffman,
B. F., ′Antiarrhythmic Drugs′(抗不整脈薬),Go
odman and Gilman's The Basis of Pharmacological Th
erapeutics, 8th edition, ed. A. G. Gilman, pp.840-
873, New York ; Pergamon及びWoolsey,R, L.,′Antiar
rhythmic Agents ′(抗不整脈剤),The Heart, ed.
J. W. Hurst, pp.1682-1711, New York, McGraw - Hill
(1990) 参照;双方とも参考のためここに組み込まれ
る。
【0013】加えて、本発明の新規化合物は易生物利用
性である。これは経口投与による治療を容易にし、した
がって患者の承諾をかなり得易くする。加えて、本発明
の新規化合物は製造が比較的安価であり、それらは経口
剤形で高度の安定性を示す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、本発
明は心臓細動と上室性及び心室性不整脈に対して効力が
あり、望ましくない作用の一部を通常さほど示さない新
規化合物を提供することを目的とする。さらに本発明
は、かかる化合物が易生物利用性であり、治療を容易に
することが可能となる新規化合物を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の新規4−オキソ
環式尿素類、それらの薬学上許容される塩、または生物
加水分解性エステルは抗不整脈及び抗細動剤として有用
であり、下記一般構造を有する:
【0016】
【化2】
【0017】上記式中 (a) Xは飽和又は不飽和の5、6又は7員ヘテロ環又は
炭素環である; (b) Rは共有結合、無、ヘテロ原子、カルボニル、ヘテ
ロ環式環、炭素環式環、アルキル、アルケニル、アルコ
キシ、アルキルアミノ、アリールアルキル、アリールオ
キシ、アシル、アシルオキシ及びアシルアミノからなる
群より選択される; (c) Yは置換又は非置換、飽和又は不飽和5、6又は7
員ヘテロ環式環又は炭素環式環であるかあるいは無であ
る; 上記においてRが無である場合、X及びYは縮合環系で
ある;Rが共有結合である場合、X及びYは共有結合で
連結された環系である;Yが無である場合、Rは共有結
合であり、XはRでLに結合されている; (d) R1、R2及びR3は各々独立して無、Cl、F、B
r、NH2、CF3、OH、SO3H、CH3、SO2
H、COOH、NO2、アルコキシ、アルキル、アルコ
キシカルボニル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアル
キル、アミノアルキル、アシルアルミノ及びアシルオキ
シからなる群より選択される; (e) Lはアルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキル
イミノ、アルケニルイミノ及びアシルアミノからなる群
より選択される;上記においてその窒素原子は4−オキ
ソ環式尿素部分の1位で窒素原子に結合されている; (f) R4はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキ
ルアシル及びヘテロアルキルからなる群より選択され
る; (g) Aは置換又は非置換、飽和又は不飽和、直鎖又は分
岐鎖C1−C8ヘテロアルキルあるいは5、6又は7員を
有する置換又は非置換、飽和又は不飽和ヘテロ環であ
る;AはR4に隣接した1つの窒素原子を有する;及び (h) R5 は置換又は非置換C1又はC2アルキルである。
【0018】ただし、Xが芳香族環であり、Rが共有結
合であり、Yが置換または非置換の不飽和5、6、また
は7員ヘテロ環であるときは、Lがアルキルアミノ、ア
ルケニルアミノ、およびアシルアミノよりなる群から選
択されるか、Aが5、6、または7員を有する置換また
は非置換の不飽和ヘテロ環であるか、置換または非置
換、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖C〜C
テロアルキルである。
【0019】環系(X−R−Y) 本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物は連結部分
(L)で環系(X−R−Y)に接合された4−オキソ環
式尿素部分から構成される。4−オキソ環式尿素類は3
位で窒素原子を有し、中間基(spacing group)(R4
によって4−オキソ環式尿素部分の3位で窒素から分離
されるアミノ基からなるアミノ含有部分(A)で置換さ
れている。(X−R−Y)で表される部分は環系部分で
あって、ここで定義されるような1以上、好ましくは1
又は2つの縮合又は非縮合、飽和又は不飽和、置換又は
非置換炭素環式環又はヘテロ環式環からなる。各炭素環
式環又はヘテロ環式環は5、6又は7、好ましくは5又
は6員を含む。
【0020】環系(X−R−Y)は多環式であって、2
つの非縮合環から構成されることが好ましく、連結部分
Lに隣接するYで表される環はヘテロ環であることが更
に好ましく、1位に酸素ヘテロ原子を含む5員環である
ことが最も好ましい。加えて、環系に2つの環が存在す
る場合、ヘテロ環(Y)はヘテロ環Yの5位及びXの1
位で他の環(X)に共有結合されていること並びにヘテ
ロ環YはYの2位でL部分に結合されていることも好ま
しい。
【0021】好ましいわけではないが、環系(X−R−
Y)はアルキル、カルボニル又はヘテロ原子、最も好ま
しくは酸素(R)により分離された2つの環(X及び
Y)からなることも可能である。加えて、環系は単環式
であってもよい;このケースにおいて、Yは無であり、
RはLに接合された共有結合である。しかしながら、系
に環が1つだけ存在する場合、その環は格別限定されな
いが、ヒドロキシ、メチル、Cl、メトキシ及びベンゾ
イルからなる群より選択される好ましくは少くとも2
つ、最も好ましくは少くとも3つの置換基で置換されて
いる。
【0022】置換される場合、(単環式でも又は多環式
でも)環系の員のいずれか又はすべては1つでも又はそ
れ以上の置換基を有していてもよく、Cl、F、Br、
NH2、CF3、OH、SO3H、CH3SO2NH、CO
OH、NO2、アルコキシ、アルキル、アルコキシカル
ボニル、カルボキシアルキル、アミノアルキル、アシル
アミノ又はアシルオキシで置換される。
【0023】連結部分(L) Lは本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物の連結部分
である。Lの炭素含有末端はYで、但しYが無である場
合にはXで、最も好ましくはY環の2位で又はYが無で
ある場合にはXの1位で環系に結合されている。L部分
の窒素原子は4−オキソ環式尿素部分の1位で窒素原子
に結合されている。L部分は格別限定されないが、アル
キルアミノ、アルケニルアミノ、アルキルイミノ、アル
ケニルイミノ及びアシルアミノからなる群より選択され
る;Lは好ましくはアルキルイミノ、最も好ましくはC
1アルキルイミノCH=Nである。
【0024】4−オキソ環式尿素部分 本発明の新規化合物の4−オキソ環式尿素部分が本発明
の新規化合物にそれらの特徴的な名称を付けている。4
−オキソ環式尿素部分は5又は6員環、好ましくは5員
環である。4−オキソ環式尿素部分は4−オキソ環式尿
素部分の1位における窒素原子で連結部分(L)の窒素
原子に接合されている。4−オキソ環式尿素部分は下記
構造を有する:
【0025】
【化3】
【0026】上記式中R5はC1又はC2アルキル、好ま
しくはC1アルキルである。Aはヘテロアルキル又はヘ
テロ環式環であり、R4に結合された少くとも1つの窒
素原子をいつも含まなければならない。Aがヘテロアル
キルである場合、Aは直鎖又は分岐鎖、飽和又は不飽
和、置換又は非置換である。Aがヘテロ環である場合、
Aは5、6又は7員ヘテロ環式環である。上記環は置換
又は非置換、好ましくは置換されており、飽和又は不飽
和、好ましくは飽和である。R4は4−オキソ環式尿素
部分の3位で窒素原子に及びAの窒素原子に接合されて
いる。R4は格別限定されず、アルキル、アルケニル、
アルキニル、アルキルアシル及びヘテロアルキルからな
る群より選択される。
【0027】Aが置換ヘテロアルキルである場合、置換
基は格別限定されず、メチル、ヒドロキシエチル、アル
キル、アリール、ヘテロ環、アリールアルキル、メルカ
プトエチル及びメタンスルホニルからなる群より選択さ
れる。
【0028】ヘテロ環Aが2つのヘテロ原子を有して、
双方とも窒素である場合、R4に隣接しない窒素原子は
格別限定されずにメチル、ヒドロキシエチル、アルキ
ル、アリール、ヘテロ環、アリールアルキル、メルカプ
トエチル及びメタンスルホニルからなる群より選択され
る置換基で置換されていることが好ましい。ヘテロ環A
が窒素原子を1つだけ有する場合、そのヘテロ環は格別
限定されずにヒドロキシエチル、ヒドロキシ、オキソ及
びメチルからなる群より選択される置換基で(ヘテロ環
が6員を有するならばR4に接合された窒素に対してパ
ラ位で)置換されていることが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】用語の定義及び用法 以下はここで用いられた用語に関する定義のリストであ
る。
【0030】“ヘテロ原子”とは窒素、イオウ又は酸素
原子である。1以上のヘテロ原子を含む基は異なるヘテ
ロ原子を含んでいてもよい。
【0031】“アルキル”とは1〜8の炭素原子、好ま
しくは他で言及されないかぎり1〜4の炭素原子を有す
る非置換又は置換、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素鎖で
ある。好ましいアルキル基としては格別限定されず、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル及びブチルがあ
る。
【0032】“ヘテロアルキル”とは3〜8員を有しか
つ炭素原子と1又は2のヘテロ原子を含む非置換又は置
換の飽和鎖である。
【0033】“アルケニル”とは2〜8の炭素原子、好
ましくは2〜4の炭素原子を有しかつ少くとも1つのオ
レフィン性二重結合を有する非置換又は置換、直鎖又は
分岐鎖の炭化水素鎖である。
【0034】“アルキニル”とは2〜8の炭素原子、好
ましくは2〜4の炭素原子を有しかつ少なくとも1つの
三重結合を有する非置換又は置換、直鎖又は分岐鎖の炭
化水素鎖である。
【0035】ここで用いられる“環系”とは4−オキソ
環式尿素部分が連結部分Lで接合されている環含有部分
に関する。それはここでは“X−R−Y”とは表示さ
れ、単環部分でも又は縮合、架橋もしくはスピロ多環部
分でもよく、炭素環、ヘテロ環又は双方を含んでいてよ
い。単環は通常3〜8の原子、好ましくは5〜7の原子
を含む。2つの環からなる多環系は通常6〜16、好ま
しくは10〜12の原子を含む。3つの環からなる多環
系は通常13〜17の原子、好ましくは14〜15の原
子を含む。
【0036】ここで用いられる“炭素環式環”又は“炭
素環”とは通常3〜8の原子、好ましくは5〜7の原子
を含む非置換又は置換、飽和、不飽和又は芳香族の炭化
水素環である。
【0037】ここで用いられる“ヘテロ環式環”又は
“ヘテロ環”とは環内において炭素原子と1以上のヘテ
ロ原子から構成される非置換又は置換、飽和、不飽和又
は芳香族環である。ヘテロ環式環は通常3〜8、好まし
くは5〜7の原子を含む。他で言及されないかぎり、ヘ
テロ原子は各々独立して窒素、イオウ及び酸素から選択
してもよい。
【0038】“アリール”とは芳香族炭素環式環であ
る。好ましいアリール基としては格別限定されず、フェ
ニル、トリル、キシリル、クメニル及びナフチルがあ
る。
【0039】“ヘテロアリール”とは芳香族ヘテロ環式
環である。好ましいヘテロアリール基としては格別限定
されず、チエニル、フリル、ピロリル、ピリジニル、ピ
ラジニル、オキサゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピ
リミジニル及びテトラゾリルがある。
【0040】“アルコキシ”とは炭化水素鎖がアルキル
又はアルケニルである炭化水素鎖置換基を有する酸素原
子(例えば、−O−アルキル又は−O−アルケニル)で
ある。好ましいアルコキシ基としては格別限定されず、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びアルキルオキシが
ある。
【0041】“ヒドロキシアルキル”とはヒドロキシ置
換基(例えば、−OH)を有する置換炭化水素鎖であっ
て、他の置換基を有していてもよい。好ましいヒドロキ
シアルキル基としては格別限定されず、ヒドロキシエチ
ル、ヒドロキシプロピル、フェニルヒドロキシアルキル
がある。
【0042】“カルボキシアルキル”とはカルボキシ置
換基(例えば、−COOH)を有する置換炭化水素鎖で
あって、他の置換基を有していてもよい。好ましいカル
ボキシアルキル基としてはカルボキシメチル、カルボキ
シエチルとそれらの酸及びエステルがある。
【0043】“アミノアルキル”とはジメチルアミノア
ルキルのようなアミン部分で置換された炭化水素鎖(例
えば、アルキル)(例えば、NH−アルキル−)であ
る。
【0044】“アルキルアミノ”とは1又は2のアルキ
ル置換基を有するアミノ部分(例えば、−N−アルキ
ル)である。
【0045】“アルケニルアミノ”とは1又は2のアル
ケニル置換基を有するアミノ部分(例えば、−N−アル
ケニル)である。
【0046】“アルキニルアミノ”とは1又は2のアル
キニル置換基を有するアミノ部分(例えば、−N−アル
キニル)である。
【0047】“アルキルイミノ”とは1又は2のアルキ
ル置換基を有するイミノ部分(例えば、−N−アルキル
−)である。
【0048】“アリールアルキル”とはアリール基で置
換されたアルキル部分である。好ましいアリールアルキ
ル基としてはベンジル及びフェニルエチルがある。
【0049】“アリールアミノ”とはアリール基で置換
されたアミノ部分(例えば、−NH−アリール)であ
る。
【0050】“アリールオキシ”とはアリール置換基を
有する酸素原子(例えば、−O−アリール)である。
【0051】“アシル”又は“カルボニル”とはカルボ
ン酸からヒドロキシの除去により形成された部分(例え
ば、R−C(=O)−)である。好ましいアルキルアシ
ル基としては格別限定されず、アセチル、プロピオニル
及びブタノイルがある。
【0052】“アシルオキシ”とはアシル置換基を有す
る酸素原子(例えば、−O−アシル)、例えば−O−C
(=O)−アルキルである。
【0053】“アシルアミノ”とはアシル置換基を有す
るアミノ部分(例えば、−N−アシル)、例えば−NH
−C(=O)−アルキルである。
【0054】“ハロ”、“ハロゲン”又は“ハライド”
とはクロロ、ブロモ、フルオロ又はヨード原子である。
クロロ、ブロモ及びフルオロが好ましいハライドであ
る。
【0055】更に、ここで言及されるように、“低級”
炭化水素部分(例えば、“低級”アルキル)とは他で言
及されないかぎり1〜6、好ましくは1〜4の炭素原子
から構成される炭化水素鎖である。
【0056】“薬学上許容される”塩とはいずれかの酸
性(例えば、カルボキシル)基で形成されたカチオン塩
又はいずれかの塩基性(例えば、アミノ)基で形成され
たアニオン塩である。多くのこのような塩は1987年
9月11日付で公開されたJohnstonらの国際特許公開第
87/05297号明細書で記載されるように当業界で
公知であり、これは参考のためここに組み込まれる。好
ましいカチオン塩には(ナトリウム及びカリウムのよう
な)アルカリ金属塩及び(マグネシウム及びカルシウム
のような)アルカリ土類金属塩がある。好ましいアニオ
ン塩には(クロリドのような)ハライド塩がある。
【0057】“生物加水分解性エステル”とは化合物の
抗不整脈活性を妨げないか又はヒトもしくは他の哺乳動
物により容易に代謝されて抗不整脈活性4−オキソ環式
尿素を生じる4−オキソ環式尿素化合物のエステルであ
る。多くのこのようなエステルは1987年9月11日
付で公開されたJohnstonらの国際特許公開第87/05
297号明細書で記載されるように当業界で公知であ
り、これは参考のためここに組み込まれる。このような
エステルとしては低級アルキルエステル、(アセトキシ
メチル、アセトキシエチル、アミノカルボニルオキシメ
チル、ピバロイルオキシメチル及びピバロイルオキシエ
チルエステルのような)低級アシルオキシアルキルエス
テル、(フタリジル及びチオフタリジルエステルのよう
な)ラクトニルエステル、(メトキシカルボニルオキシ
メチル、エトキシカルボニルオキシエチル及びイソプロ
ポキシカルボニルオキシエチルエステルのような)低級
アルコキシアシルオキシアルキルエステル、アルコキシ
アルキルエステル、コリンエステル及び(アセトアミド
メチルエステルのような)アシルアミノアルキルエステ
ルがある。
【0058】上記で定義されかつここで用いられるよう
に、置換基自体が置換されていてもよい。このような置
換は1つでも又はそれ以上の置換基でもよい。このよう
な置換基としては格別限定されず、参考のためここに組
み込まれるC. Hansch 及びA.Leo, Substituent Constan
ts for Correlation Analysis in Chemistry and Biolo
gy (化学及び生物における相関分析のための置換基定
数)(1979)で記載されたものがある。好ましい置換基
としては格別限定されず、アルキル、アルケニル、アル
コキシ、ヒドロキシ、オキソ、アミノ、アミノアルキル
(例えば、アミノメチル等)シアノ、ハロ、カルボキ
シ、アルコキシアセチル(例えば、カルボエトキシ
等)、チォール、アリール、シクロアルキル、ヘテロア
リール、ヘテロシクロアルキル(例えば、ピペリジニ
ル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル等)、
イミノ、チオキソ、ヒドロキシアルキル、アリールオキ
シ、アリールアルキル及びそれらの組合せがある。
【0059】本発明の具体的な説明 本発明はある新規な4−オキソ環式尿素類、それらの製
造方法、およびその医薬組成物である。ヒト又は他の哺
乳動物における心臓不整脈及び/又は心臓細動を治療す
るために上記新規化合物及びその組成物を利用すること
ができる。したがって、本発明で用いられる具体的な化
合物及び組成物は薬学上許容されねばならない。ここで
用いられるように、このような“薬学上許容される”成
分は妥当な利益/危険比で釣り合った(毒性、刺激及び
アレルギー反応のような)過度の有害な副作用なしにヒ
ト及び/又は他の哺乳動物での使用に適したものであ
る。
【0060】新規4−オキソ環式尿素化合物 ここで“4−オキソ環式尿素類”と称される本発明の化
合物は下記一般構造を有する様々な4−オキソ環式尿素
化合物、その薬学上許容される塩、又は生物加水分解性
エステルを包含する:
【0061】
【化4】
【0062】上記式中 (a) Xは飽和又は不飽和の5、6又は7員ヘテロ環又は
炭素環である; (b) Rは共有結合、無、ヘテロ原子、カルボキシル、ヘ
テロ環式環、炭素環式環、アルキル、アルケニル、アル
コキシ、アルキルアミノ、アリールアルキル、アリール
オキシ、アシル、アシルオキシ及びアシルアミノからな
る群より選択される; (c) Yは置換又は非置換、飽和又は不飽和の5、6又は
7員ヘテロ環又は炭素環であるかあるいは無である; 上記においてRが無である場合、X及びYは縮合環系で
ある;Rが共有結合である場合、X及びYは共有結合で
連結された環系である;Yが無である場合、Rは共有結
合であり、XはRでLに結合されている; (d) R1、R2及びR3は各々独立して無、Cl、F、B
r、NH2、CF3、OH、SO3H、CH3SO2NH、
COOH、NO2、アルコキシ、アルキル、アルコキシ
カルボニル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキ
ル、アミノアルキル、アシルアルミノ及びアシルオキシ
からなる群より選択される; (e) Lはアルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキル
イミノ、アルケニルイミノ及びアシルアミノからなる群
より選択される;上記においてLの窒素原子は4−オキ
ソ環式尿素部分の1位で窒素原子に結合されている; (f) R4はアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキ
ルアシル及びヘテロアルキルからなる群より選択され
る; (g) Aは置換又は非置換、飽和又は不飽和、直鎖又は分
岐鎖C1−C8ヘテロアルキルあるいは5、6又は7員を
有する置換又は非置換、飽和又は不飽和ヘテロ環であ
る;AはR4に隣接した少くとも1つの窒素原子を有す
る;及び (h) R5は置換又は非置換C1又はC2アルキルである。
【0063】ただし本発明の新規化合物は、Xが芳香族
環であり、Rが共有結合であり、Yが置換または非置換
の不飽和5、6、または7員ヘテロ環であるときは、L
がアルキルアミノ、アルケニルアミノ、およびアシルア
ミノよりなる群から選択されるか、Aが5、6、または
7員を有する置換または非置換の不飽和ヘテロ環である
か、置換または非置換、飽和または不飽和、直鎖または
分岐鎖C〜Cヘテロアルキルである。
【0064】環系(X−R−Y) 本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物は連結部分
(L)で環系(X−R−Y)に接合された4−オキソ環
式尿素部分から構成される。4−オキソ環式尿素類は1
位と3位にも窒素原子を有する。3位における窒素原子
は中間基(R4)によって3位で窒素原子から分離され
るアミノ含有基(A)で置換されている。
【0065】環系(X−R−Y)は環含有部分であっ
て、ここで定義されるような1以上、好ましくは1又は
2つの縮合又は非縮合、飽和又は不飽和、置換又は非置
換環からなる。したがって、環系は単環式(Yは無であ
る)でも又は多環式(X及びYは双方とも環であるか又
はX、R及びYはすべて環である)であってもよい。各
環は炭素環又はヘテロ環のいずれでもよく、5、6又は
7、好ましくは5又は6員を含む。
【0066】環系は多環式であって、2つの非縮合環か
ら構成されることが好ましい。連結部分(L)に隣接す
る環(Y)はヘテロ環であることが更に好ましく、1位
に酸素原子を含む5員環であることが最も好ましい。加
えて、環系に2つの環が存在する場合、ヘテロ環(Y)
はヘテロ環Yの5位及び環Xの1位で他の環(X)に
(Rで)共有結合されていること並びにヘテロ環Yはそ
のヘテロ環の2位でL部分に炭素含有末端に結合されて
いることも好ましい。
【0067】好ましいわけではないが、環系はアルキ
ル、カルボニル又はヘテロ原子、好ましくは酸素(R)
により分離された2つの環(X及びY)から構成される
多環系であることも許容される。加えて、適切な環系に
は縮合された(Rが無である)2つの環(X及びY)又
は縮合された3つの環(X、R及びY)から構成される
多環系を含む。Rが環である場合、それは5又は6員炭
素環又はヘテロ環であることが好ましい。
【0068】特に適切な環系は単環式であり、したがっ
てLの炭素含有部分に共有結合された1つの環(X)だ
けからなる(Rは共有結合で、Yは無である)。しかし
ながら、環系に環が1つだけ存在する場合にその環は6
員炭素環であることが好ましく、更に好ましくは少くと
も2つ、最も好ましくは少くとも3つの置換基で置換さ
れており、この置換基は特に限定はしないがヒドロキ
シ、メチル、クロロ、メトキシ及びベンゾイルからなる
群より各々独立して選択される。
【0069】いる。
【0070】置換される場合、単環式でも又は多環式で
あっても環系の員のいずれか又はすべては1つでも又は
それ以上の置換基を有していてもよい。上記置換基は格
別限定されないが、Cl、F、Br、NH2、CF3、O
H、SO3H、CH3SO2NH、COOH、NO2、アル
コキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、
アルキル、アミノアルキル、アシルアミノ、アシルオキ
シ及びカルボキシアルキル、特にCl、F、Br、OH
及びCH3からなる群より各々独立して選択される。
【0071】新規4−オキソ環式尿素類の好ましい環系
としては格別限定されず、例えば:2−アセトキシ−5
−クロロフェニル、3−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメ
チル−2−メチル−4−ピリジニル、2−チエニル、4
−ピリミジニル、5−メトキシカルボニル−2−フラニ
ル、シクロヘキシル、5−クロロ−2−ヒドロキシフェ
ニル、5−クロロ−2−メトキシフェニル、2−メタン
スルホニルアミノフェニル、3−アミノフェニル、2−
メトキシフェニル、5−エチル−2−フラニル、3−メ
トキシフェニル、2−アミノフェニル、2−フラニル、
3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル及び5−ア
セチルオキシメチル−2−フラニルを含めた単環があ
り、限定されない。互いに共有結合された2つの非縮合
環からなる適切な多環系としては格別限定されず、例え
ば:5−(4−カルボキシフェニル)−2−フラニル、
5−(4−メタンスルホニルフェニル)−2−フラニ
ル、5−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−フラニ
ル、5−(4−メタンスルホニルアミノフェニル)−2
−フラニル、5−(4−ブロモフェニル)−2−オキサ
ゾリル、5−(4−メトキシフェニル)−2−フラニ
ル、5−(1−シクロヘキセン−1−イル)−2−フラ
ニル、5−シクロヘキシル−2−フラニル、5−(3−
トリフルオロメチルフェニル)−2−フラニル、5−
(4−メチルフェニル)−2−フラニル、2−(4−ク
ロロフェニル)−3−フラニル、5−(4−クロロフェ
ニル)−2−フラニル、5−(4−フルオロフェニル)
−2−フラニルがある。ヘテロ原子、アルキル又は他の
非環式炭素含有基で各々が互いに接合された2つの非縮
合環からなる適切な多環系としては格別限定されず、例
えば2−ベンジルオキシ−5−クロロフェニル、4−ベ
ンジルオキシフェニル、3−(4−t−ブチルフェニル
オキシ)フェニル、3−ベンゾイル−2,4−ジクロロ
フェニル、2−クロロ−3−ベンジルオキシフェニル、
3−(4−クロロフェノキシ)フェニルがある。2以上
の縮合環を含む適切な多環系としては格別限定されず、
例えば1H−インドール−3−イル、2−フルオレニ
ル、2−ナフチル、2−ヒドロキシ−1−ナフチル、2
−キノリニル、5−クロロ−2−ベンゾフラニルがあ
る。
【0072】ここで定義される新規4−オキソ環式尿素
類の好ましい環系(X−R−Y)としては格別限定され
ず、以下がある:
【0073】
【化5】
【0074】連結部分(L) Lは本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物の連結部分
である。Lの炭素含有末端はYで、但しYが無である場
合にはXで、最も好ましくはY環の2位で又はYが無で
ある場合にはXの1位でX−R−Y環系に結合されてい
る。L部分の窒素原子は4−オキソ環式尿素部分の1位
で窒素原子に結合されている。L部分はアルキルアミ
ノ、アルケニルアミノ、アルキルイミノ、アルケニルイ
ミノ及びアシルアミノからなる群より選択され、好まし
くはアルキルイミノ、最も好ましくはC1アルキルイミ
ノCH=Nである。
【0075】4−オキソ環式尿素部分 本発明の新規化合物の4−オキソ環式尿素部分が本発明
の新規化合物にそれらの特徴的な名称を付けている。4
−オキソ環式尿素部分は5又は6員環、好ましくは5員
環である。4−オキソ環式尿素部分は下記構造を有す
る:
【0076】
【化6】
【0077】上記式中R5はC1又はC2アルキル、好ま
しくはC1アルキルである。R5がC1アルキルである場
合に4−オキソ環式尿素は5員環であり、R5がC2アル
キルである場合に4−オキソ環式尿素は6員環である。
【0078】Aは直鎖又は分岐鎖、置換又は非置換、飽
和又は不飽和C1−C8ヘテロアルキルあるいは置換又は
非置換、飽和又は不飽和5、6又は7、好ましくは5又
は6員ヘテロ環式環である。A部分は、ヘテロアルキル
でも又はヘテロ環であっても、R4に結合されねばなら
ない少くとも1つの窒素原子を有しているべきである。
【0079】Aが置換ヘテロアルキルである場合、置換
基は格別限定されず、メチル、ヒドロキシエチル、アル
キル、アリール、ヘテロ環、アリールアルキル、メルカ
プトエチル及びメタンスルホニルからなる群より選択さ
れることが好ましい。
【0080】Aが2つの窒素原子を有する場合、(6員
ヘテロ環のケースにおいて、R4に隣接する窒素原子に
対してパラ位である)R4に隣接しない窒素原子は格別
限定されずにメチル、ヒドロキシエチル、アルキル、ア
リール、メルカプトエチル、メタンスルホニル、ヘテロ
環及びアリールアルキルからなる群より選択される置換
基で置換されていることが好ましい。ヘテロ環Aが窒素
原子を1つだけ有しかつAが6員環である場合、R4
隣接する窒素原子に対してパラ位は格別限定されず、ヒ
ドロキシエチル、ヒドロキシ、オキソ及びメチルからな
る群より選択される置換基で置換されていることが好ま
しい。
【0081】ここで定義される新規4−オキソ環式尿素
類の好ましいアミン含有(A)部分としては以下がある
が、それらに限定されない:
【0082】
【化7】
【0083】したがって、適切なA部分としては以下が
あるが、それらに限定されない:Aがヘテロアルキルで
ある部分としては格別限定されず、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、ビス−2−ヒドロキシエチルアミノ、ビ
ス〔(1−メチル)エチル〕アミノ、N−ベンジル−N
−メチルアミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−
メチルアミノがある。Aがヘテロ環である適切なA部分
としては格別限定されず、N−(1−メチルエチル)−
N−〔2−ヒドロキシ−2−〔(4−メタンスルホニル
アミノ)フェニル〕エチル〕アミノ、4−フェニルピペ
ラジニル、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニ
ル、4−(1−メチルエチル)ピペラジニル、4−(2
−メチルプロピル)ピペラジニル、4−ヘキシルピペラ
ジニル、4−ベンジルピペラジニル、1−ピペラジニ
ル、4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル、4−メチル−
1−ピペラジニル、4−n−ブチル−1−ピペラジニ
ル、4−エチル−1−ピペラジニル、3−(4−メチル
−1−ピペラジニル)−3−オキソプロピル、4−フェ
ニル−1−ピペラジニル、N−(2−ピリジニル)−1
−ピペラジニル、N−(2−ピリミジニル)−1−ピペ
ラジニル、4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラ
ジニル、4−アセチル−1−ピペラジニル、N−メチル
−N−フェニルアミノ、1−イミダゾリル、4−(2−
メチルフェニル)−1−ピペラジニル、4−(4−メタ
ンスルホニルアミノフェニル)−1−ピペラジニル、N
−モルホリニル、N−チオモルホリニル、4−オキソ−
1−ピペリジニル、2−(t−ブトキシカルボニル)−
1−ピロリジニル、ピロリジニル、4−(4−アセチル
フェニル)−1−ピペラジニル、ヘキサヒドロ−1H−
アゼピン−1−イルがある。
【0084】R4は4−オキソ環式尿素部分の3位で窒
素原子に及びAの窒素原子に接合されている。R4はア
ルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアシル及び
ヘテロアルキル、特にC3−C6アルキル、即ちプロピ
ル、ブチル、ペンチル及びヘキシルからなる群より選択
されるが、それらに限定されない。
【0085】前記のように、本発明の新規4−オキソ環
式尿素化合物は連結部分で環系に接合された4−オキソ
環式尿素部分から構成される。したがって、本発明の適
切な化合物としては下記化合物とその薬学上許容される
エステル及び塩、特にその塩酸塩があるが、それらに限
定されない:1−〔〔(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−
メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−ブロモフェニ
ル)−2−オキサゾリジニル〕メチレン〕アミノ〕−3
−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル〕ブチル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−
クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕
−3−〔3−(ジメチルアミノ)プロピル〕ジヒドロ−
2,4(1H,3H)−ピリミジンジオン;1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−(3−(ジメチルアミノプロピ
ル)−2,4−イミダゾリジンジオン。
【0086】また、1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−
(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−
イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−クロロフ
ェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−
〔3−〔4−(1−メチルエチル)−1−ピペラジニ
ル〕プロピル〕−2,4−イミダゾリジンジオン;1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イ
ミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−クロロフェ
ニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔6
−(4−メチル−1−ピペラジニル)ヘキシル〕−2,
4−イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−クロ
ロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3
−〔5−(4−メチル−1−ピペラジニル)ペンチル〕
−2,4−イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4
−フルオロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミ
ノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブ
チル〕−2,4−イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5
−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕
アミノ〕−3−〔4−〔4−(2−ヒドロキシエチル)
−1−ピペリジニル〕ブチル〕−2,4−イミダゾリジ
ンジオン;1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2
−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−
(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル〕プロピ
ル〕−2,4−イミダゾリジンジオン;1−〔〔〔5−
(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕ア
ミノ〕−3−〔3−〔4−(2−メルカプトエチル)−
1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イミダゾリジ
ンジオン;1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2
−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−(4−メ
チル−1−ピペラジニル)プロピル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオン;1−〔〔〔5−(4−フルオロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−
〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕
プロピル〕−2,4−イミダゾリジンジオン;1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔8−(4−モルホリニル)オ
クチル〕−2,4−イミダゾリジンジオンなども用いる
ことができる。
【0087】例A〜Lはここで記載された好ましい新規
4−オキソ環式尿素化合物の製造方法について説明して
いる。
【0088】新規4−オキソ環式尿素化合物を含有した
4−オキソ環式尿素医薬組成物 本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物は格別限定され
ないが、経口剤形及び注射(静脈内、筋肉内、腹腔内及
び皮下)を含めた様々な経路によりヒト又は他の哺乳動
物に投与される。本発明の新規4−オキソ環式尿素化合
物を含有した多くの他の剤形が下記のような適切な製薬
賦形剤を利用して当業者により容易に処方できる。患者
の承諾を考慮すれば、経口剤形が通常最も好ましい。
【0089】ここで用いられる“医薬組成物”という用
語は安全有効量の4−オキソ環式尿素化合物活性成分又
はその混合物と薬学上許容される賦形剤からなる組合せ
を意味する。
【0090】ここで用いられる“安全有効量”という語
句は、健全な医療判断の範囲内において、(妥当な利益
/危険比で)治療される症状及び/又は状態を有意に改
善する上で十分に大きいが、但し重度の副作用を避ける
上で十分に少ない量の化合物又は組成物を意味する。本
発明の方法で用いられる医薬組成物で有用な活性成分の
安全有効量は治療される具体的な症状、治療される患者
の年齢及び身体条件、症状の重篤度、治療期間、併用療
法の性質、用いられる具体的な活性成分、利用される具
体的な薬学上許容される賦形剤と担当医の知識及び熟練
に属する同様のファクターに応じて変わる。
【0091】ここで用いられる“薬学上許容される賦形
剤”という用語には、使用上選択される具体的な4−オ
キソ環式尿素化合物活性成分の物理的及び化学的特徴と
適合しうる、当業者に公知のあらゆる生理学上不活性で
薬理学上不活性な物質を含む。薬学上許容される賦形剤
としては格別限定されず、ポリマー、樹脂、可塑剤、充
填剤、結合剤、滑沢剤、潤滑剤、崩壊剤、溶媒、共溶
媒、緩衝系、界面活性剤、保存剤、甘味剤、香味剤、医
薬グレード色素又は顔料と粘度剤がある。
【0092】ここで用いられる“経口剤形”という用語
は個体の胃腸管に上記個体の口から上記組成物を送達す
ることにより個体に全身投与されるためのあらゆる医薬
組成物を意味する。本発明の目的にとり、送達形はコー
ティング又は非コーティング錠剤、溶液、懸濁液、コー
ティング又は非コーティングカプセルの形である。
【0093】ここで用いられる“注射”という用語は、
静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下注射のいずれかにより
個体の循環系に溶液又はエマルジョンを送達するため
に、個体の皮膚に穿刺することで活性成分を含有した溶
液又はエマルジョンの送達によりヒト又は他の哺乳動物
に全身投与されるためのあらゆる医薬組成物を意味す
る。
【0094】全身送達の速度は下記のうちいずれか1以
上を操作することで当業者により満足のいくようにコン
トロールできる: (a) 適正に活性成分; (b) 薬学上許容される賦形剤;その可変物が選択された
具体的に活性成分の活性を妨げないかぎり; (c) 賦形剤のタイプとそれに付随する上記賦形剤の望ま
しい厚さ及び浸透性(膨潤性質); (d) 賦形剤自体及び/又は賦形剤内部の時間依存性条
件; (e) 顆粒化活性成分の粒度;及び (f) 賦形剤のpH依存性条件 特に、酸付加塩、カルボン酸と形成される塩、例えばア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等及びエステル、例
えばアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキ
ルのような異なる4−オキソ環式尿素活性成分の溶解
性、酸性及び加水分解し易さも適正な選択のためのガイ
ドラインとして用いてよい。加えて、適切なpH条件も
望ましい放出パターンに従い適切な緩衝剤を活性成分に
加えることにより経口剤形内で確立してよい。
【0095】前記のように、薬学上許容される賦形剤と
しては格別限定されず、樹脂、充填剤、結合剤、滑沢
剤、溶媒、潤滑剤、崩壊剤、共溶媒、界面活性剤、保存
剤、甘味剤、香味剤、緩衝系、医薬グレード色素又は顔
料と粘度剤がある。
【0096】好ましい溶媒は水である。
【0097】ここで有用なものに属する香味剤としては
参考のためここに組み込まれるRemington's Pharmaceut
ical Sciences (レミントンの薬科学),18th Editio
n, Mack Publishing Company, 1990, pp. 1288-1300で
記載されたものがある。ここで使用に適した医薬組成物
は通常0〜2%の香味剤を含有する。
【0098】ここで有用なものに属する色素又は顔料と
しては参考のためここに組み込まれるHandbook of Phar
maceutical Excipients (製薬賦形剤のハンドブッ
ク),pp.81-90, 1986, the American Pharmaceutical
Association & the Pharmaceutical Society of Great
Britain で記載されたものがある。本医薬組成物は通常
0〜2%の色素又は顔料を含有する。
【0099】好ましい共溶媒としてはエタノール、グリ
セリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ルがあるが、それらに限定されない。本発明の医薬組成
物は0〜50%の共溶媒を含有する。
【0100】好ましい緩衝系としては酢酸、ホウ酸、炭
酸、リン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、
酢酸、安息香酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、グ
ルタル酸及びグルタミン酸とそれらのナトリウム、カリ
ウム及びアンモニウム塩があるが、それらに限定されな
い。リン酸、酒石酸、クエン酸及び酢酸と塩が特に好ま
しい。本発明の医薬組成物は通常0〜5%の緩衝系を含
有する。
【0101】好ましい界面活性剤としてはポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
モノアルキルエーテル、スクロースモノエステル、ラノ
リンエステル及びエーテル、硫酸アルキル塩、脂肪酸の
ナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩があるが、そ
れらに限定されない。本発明の医薬組成物は0〜2%の
界面活性剤を含有する。
【0102】好ましい保存剤としてはフェノール、p−
ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、o−フェニル
フェノール安息香酸及びその塩、ホウ酸及びその塩、ソ
ルビン酸及びその塩、クロロブタノール、ベンジルアル
コール、チメロサール、酢酸及び硝酸フェニル水銀、ニ
トロメルソール、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピ
リジニウム、メチルパラベン及びプロピルパラベンがあ
るが、それらに限定されない。安息香酸の塩、塩化セチ
ルピリジニウム、メチルパラベン及びプロピルパラベン
が特に好ましい。本発明の組成物は通常0〜2%の保存
剤を含有する。
【0103】好ましい甘味剤としてはスクロース、グル
コース、サッカリン、ソルビトール、マンニトール及び
アスパルテームがあるが、それらに限定されない。スク
ロース及びサッカリンが特に好ましい。本発明の医薬組
成物は0〜5%の甘味剤を含有する。
【0104】好ましい粘度剤としてはメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、アルギン酸ナトリウム、カルボマー、ポビド
ン、アラビアゴム、グアーゴム、キサンゴム及びトラガ
カントがあるが、それらに限定されない。メチルセルロ
ース、カルボマー、キサンゴム、グアーゴム、ポビド
ン、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びケイ酸
マグネシウムアルミニウムが特に好ましい。本発明の組
成物は0〜5%の粘度剤を含有する。
【0105】好ましい充填剤としてはラクトース、マン
ニトール、ソルビトール、リン酸三カルシウム、リン酸
二カルシウム、圧縮性糖、デンプン、硫酸カルシウム、
デキストロ及び微結晶セルロースがあるが、それらに限
定されない。本発明の組成物は0〜75%の充填剤を含
有する。
【0106】好ましい滑沢剤としてはステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸及びタルクがあるが、それらに
限定されない。本発明の医薬組成物は0.5〜2%の滑
沢剤を含有する。
【0107】好ましい潤滑剤としてはタルク及びコロイ
ド性二酸化ケイ素があるが、それらに限定されない。本
発明の組成物は1〜5%の潤滑剤を含有する。
【0108】好ましい崩壊剤としてはデンプン、デンプ
ングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカ
ルメロースナトリウム及び微結晶セルロースがあるが、
それらに限定されない。本発明の医薬組成物は4〜15
%の崩壊剤を含有する。
【0109】好ましい結合剤としてはアラビアゴム、ト
ラガカント、ヒドロキシプロピルセルロース、前ゼラチ
ン化デンプン、ゼラチン、ポビドン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
メチルセルロース、スクロース及びソルビトールのよう
な糖溶液とエチルセルロースがあるが、それらに限定さ
れない。本発明の組成物は1〜10%の結合剤を含有す
る。
【0110】したがって、本発明の医薬組成物は15〜
95%の4−オキソ環式尿素化合物活性成分又はその混
合物;0〜2%の香味剤;0〜50%の共溶媒;0〜5
%の緩衝系;0〜2%の界面活性剤;0〜2%の保存
剤;0〜5%の甘味剤;0〜5%の粘度剤;0〜75%
の充填剤;0.5〜2%の滑沢剤;1〜5%の潤滑剤;
4〜15%の崩壊剤;1〜10%の結合剤で含有する。
【0111】適切な医薬化合物は例M〜Qで記載されて
いる。広範囲の医薬組成物を得るためにここで記載され
た非制限例を変更することは当業者の能力内に十分に属
する。
【0112】新規4−オキソ環式尿素化合物による不整
脈の治療方法 本発明の新規化合物は上室性不整脈と心室性不整脈及び
/又は心臓細動のあるヒト又は他の哺乳動物を治療する
上で効力がある。前記のように、まれなケースを除き、
上室性不整脈は生命脅威的とは思われず、通常それらの
望ましくない副作用のせいで従来の抗不整脈薬で積極的
に治療されない。したがって、このタイプの不整脈は軽
度〜重度として特徴付けられる症状を単に軽減するため
には通常積極的に治療されない。しかしながら、本発明
の新規化合物は通常十分に寛容され、多くのもっと慣用
的な抗不整脈薬の場合ほど望ましくない副作用を通常さ
ほど示さず、したがって生命脅威的な状況ではないにし
ても実際に不快感を覚える上室性不整脈をもつ個体によ
り示される症状を軽減する上で十分に許容される療法か
もしれない。
【0113】前記のように、本発明の新規4−オキソ環
式尿素化合物はたいてい上室性不整脈よりかなり重症で
ある心室性不整脈を治療する上でも有効であり、したが
って積極的な療法を要する。一部心室性不整脈の潜在的
重症さのせいで、多くの患者型分類が行われている。
【0114】良性心室性不整脈のある個体は治療すべき
かどうかという哲学的観点から上室性不整脈を体験した
個体と類似している。これらの個体は心疾患を有さず、
めまい及び動悸を体験し、それらの身体症状に起因した
不安定さに基づきある程度の情緒的苦痛をよく覚える。
これらの個体はたいてい身体的に無害であるPVCに通
常かかるが、但しはっきりとある程度の不安を生じる。
本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物はこれらの個体
で望ましくない更に重症の及び/又は生命脅威的病状の
ために多くの従来の抗不整脈薬の使用をこれまで保留さ
せてきた望ましくない副作用を通常さほど示さない。し
かしながら、これらの個体は通常もっとよく許容される
療法から恩恵をうけるであろう。
【0115】本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物を
利用する療法から恩恵をうけるもう1つのクラスの個体
は“予後上重大な”不整脈があるとして特徴付けられる
個体である。これらの個体は通常心筋梗塞にかかってお
り、PVC及び/又は徴候性及び/非徴候性いずれかの
非徐心室頻拍性不整脈を発現することがある。それらは
以下で記載される個体の場合と同程度の即時緊急性生命
脅威徴候を示さず、慣用的な特徴付けによれば即時又は
近時死の危険性はない。しかしながら、それらは一般人
よりも心不全のリスクが有意に大きく、したがって本発
明の新規化合物による療法によれば突然死のリスクが少
ないであろう。Morganroth & Bigger の第1498頁参
照。
【0116】継続的に生命脅威的不整脈を示しかつ即時
又は近時死の危険性がある他の個体が存在する。これら
の個体においては、徐心室頻拍性不整脈又は心室細動が
通常示される。これらの個体における心室性不整脈は失
神、心不全、心筋虚血又は低血圧のような血行動態上重
要な合図又は徴候を通常示す。これらの患者は突然心臓
死の最大リスクと通常最も重症形の根本的心疾患を有す
る。Morganroth & Bigger の1498頁参照。本発明の
新規化合物は、生命脅威的不整脈を治療する上で適した
代替法の必要性と非利用性から、このクラスの個体に使
用上適した有効な積極的抗不整脈療法であるが、但し従
来の抗不整脈剤でこれまで通常寛容されてきた一部の望
ましくない副作用は少ない。
【0117】前記のように、本発明の新規抗不整脈剤は
多くの従来の抗不整脈療法に伴う多くの望ましくない副
作用をさほど示さない。これらの副作用としては肺毒
性、心臓抑制及び心臓組織に非特異的な神経学的作用が
あるが、それらに限定されない。
【0118】加えて、本発明の新規化合物は抗不整脈性
だけではなく、抗細動性である;それらは心拍毎に心臓
の非興奮期間を一律に伸ばすことで突然心臓死を防ぐ。
従来の療法は心臓を細動させなくするのではなく、単に
応答させなくする麻酔及び/又は心臓抑制性質を示す。
【0119】したがって、本発明の新規4−オキソ環式
尿素化合物はヒト又は他の哺乳動物において心臓不整脈
及び/又は心臓細動を治療する上で有用である。したが
って、本発明は4−オキソ環式尿素化合物活性成分又は
その混合物15〜90%と薬学上許容される賦形剤10
〜85%を含んだ医薬組成物の安全有効量を上記ヒト又
は他の哺乳動物に投与することからなる、心臓不整脈及
び/又は心臓細動のあるヒト又は他の哺乳動物の治療方
法に関する。
【0120】例S〜Zはここである患者状況について示
しており、本発明の新規4−オキソ環式尿素化合物を含
有する医薬組成物が心臓不整脈及び細動を治療するため
に用いられる方法について説明している。心臓不整脈及
び細動のある広いクラスの個体を治療するためにここで
記載された非制限例を変更することは当業者の能力内に
十分に属する。
【0121】下記例は本発明を更に説明する上で役立
つ。
【0122】例A 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オン二塩酸塩の合成
【0123】
【化8】
【0124】上記化合物は下記のように製造及び合成す
る。
【0125】I.1−フェニルメチレンアミノ−3−
(4−クロロブチル)−2,4−イミダゾリジンジオン
二塩酸塩の合成 1−フェニルメチレンアミノ−3−(4−クロロブチ
ル)−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩はジメチ
ルホルムアミド(1000ml)中1−(ベンジリデンア
ミノ)ヒダントイン〔参考のためここに組み込まれるI.
Gut,A Novacet 及びP.Fieldler,Coll.Czech.Chem.Commu
n.,Vol.33,pp.2087-2096(No.7),1968 で記載されたよう
に製造される〕(39.5g、0.1944mol)の攪拌
溶液に鉱油中60%水素化ナトリウム(7.8g、0.
1944mol)を1時間かけて加えることにより製造す
る。添加終了後、溶液をスチーム浴温度(約100℃)
で1.5時間加熱する。得られた混合液を環境温度(3
0℃)まで冷却させる。環境温度で攪拌しながら、1−
ブロモ−4−クロロブタン(100g、0.5832mo
l 、3eq)を一度に加える。混合液は発熱し始め、約3
0分間で約35℃に達する。近(near)溶液をスチーム
浴により約80℃で4時間加熱し、冷却し、環境温度
(30℃)で約8時間攪拌する。濁った混合液を濾過
し、少量の不溶性固体物を除去する。濾液を減圧下で半
固体残渣に濃縮する。この残渣をH2O(400ml)で
摩砕し、集め、アセトニトリルから再結晶化し、しかる
後風乾して、1−フェニルメチレンアミンノ−3−(4
−クロロブチル)−2,4−イミダゾリジンジオン4
3.1g(0.1467mol)を得る。
【0126】II.1−フェニルメチレンアミノ−3−
(4−ヨードブチル)−2,4−イミダゾリジンジオン
の合成 1−フェニルメチレンアミノ−3−(4−クロロブチ
ル)−2,4−イミダゾリジンジオン(パートIで前記
されたように製造される)(43.1g、0.1467
mol)、アセトン(1200ml)及びヨウ化ナトリウム
(48.4g、0.3227mol)の混合液を加熱還流す
る。還流は5時間維持する。混合液を濾過して不溶物を
集める。濾液にヨウ化ナトリウム(10g)を再添加
し、還流を再開し、15時間維持する。環境温度まで冷
却後、混合液を濾過し、不溶性NaClを除去する(全
回収量9.5g、110%)。濾液を攪拌しながらH2
O(2000ml)に注ぐ。30分間攪拌後、固体物を集
めて風乾し、1−フェニルメチレンアミノ−3−(4−
ヨードブチル)−2,4−イミダゾリジンジオン51.
5g(0.1337mol)を得る。
【0127】III.1−フェニルメチレンアミノ−3−
〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩の合成 1−フェニルメチレンアミノ−3−(4−ヨードブチ
ル)−2,4−イミダゾリジンジオン(10.0g、
0.0260mol)(パートIIで前記されたように製造さ
れる)、ジメチルホルムアミド(150ml)及び1−メ
チルピペラジン(11.5ml、10.4g、0.104
0mol)の溶液を加熱還流する。還流は3時間維持する。
約40℃まで冷却後、溶液を減圧下でロータリーエバポ
レーターにより油状固体残渣に濃縮する。この残渣をH
2O(200ml)に溶解し、しかる後飽和NaHCO
3(200ml)で塩基性化する。得られた混合液を約2
時間攪拌する。固体物を集めて風乾し、しかる後無水エ
タノール(150ml)に溶解し、次いで濾過し、しかる
後EtOH/HClで濡れたリトマスに対して酸性化さ
せる。数時間冷却後、固体物を集めて風乾し、1−フェ
ニルメチレンアミノ−3−〔4−(4−メチル−1−ピ
ペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン
二塩酸塩8.04g(0.0187mol)を得る。
【0128】IV.1−アミノ−3−〔4−(4−メチル
−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジ
オン塩酸塩の合成 1−フェニルメチレンアミノ−3−〔4−(4−メチル
−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジ
ンジオン二塩酸塩(8.04g、0.0187mol)、2
NHCl(125ml)及び5%Pd/C:50% H2
O(1.5g)の混合液をパール(Parr)装置において
環境温度下40psi(約2.8kg/cm2)で水素に接触させ
る。2時間後、触媒を濾去する。濾液を2等分する。各
々を減圧下でロータリーエバポレーターにより1−アミ
ノ−3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチ
ル〕−2,4−イミダゾリジオン塩酸塩の油状残渣に濃
縮する。
【0129】V.1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−
(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−
イミダゾリジンジオン二塩酸塩の合成 1−アミノ−3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニ
ル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン塩酸塩
(0.0094mol)、ジメチルホルムアミド(75ml)
及び5−(4−クロロフェニル)−2−フランカルボキ
サルデヒド(ノ−ウィッチ・イートン・ファーマキュー
ティカルズ社に譲渡され、1984年11月21日付で
発行された、Huang らの米国特許第4,882,354
号明細書で記載されたように製造される;7&8欄参
照、参考のためここに組み込まれる〕(1.94g、
0.0094mol)の溶液を環境温度で72時間攪拌す
る。混合液を濾過し、固体物を集める。無水エタノール
/H2Oからの再結晶化と風乾により1−〔〔〔5−
(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕ア
ミノ〕−3−〔4−メチル−1−ピペラジニル)ブチ
ル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩2.63
g(0.0050mol)を得る。
【0130】例B 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔8−(4−メチル−1
−ピペラジニル)オクチル〕−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩の合成
【0131】
【化9】
【0132】上記化合物は下記のように製造及び合成す
る。
【0133】I.1−ベンジリデンアミノ−3−(8−
ヒドロキシオクチル)−2,4−イミダゾリジンジオン
の合成 1−(ベンジリデンアミノ)ヒダントインは参考のため
ここに組み込まれるJ.Gut,A Noracet 及びP.Fieldler,C
oll.Czech.Chem.Commun.,Vol.33,pp.2087-2096(No.7),1
968 で記載された方法に従い製造する。
【0134】ジメチルホルムアミド(DMF)500ml
中1−(ベンジリデンアミノ)ヒダントイン30.5g
(0.15mol)の溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60
%懸濁物)6g(0.15mol)を攪拌しながら約15分
間で加える。反応混合液の温度は25℃から35℃に上
昇し、一方で白色固体物が添加終了後に約5分間で分離
してくる。ジメチルホルムアミド700mlを追加して滑
らかな攪拌を促進させる。混合液を約80℃(スチーム
浴)まで1時間加温し、しかる後冷却する。次いで50
℃のこのやや冷却された混合液に8−クロロ−1−オク
タノール24.7g(0.15mol)を加える。次いで混
合液を100〜110℃に3時間加熱し、しかる後約1
6時間冷却する。白色固体物は最初の1時間の加熱後に
消失し、しかる後別の固体物が徐々に分離してくる。
【0135】得られた混合液を濾過し、濾液をその原容
量の約1/3まで濃縮し、しかる後H2O 1.2lに
注ぐ。白色沈澱物を集め、十分に水洗し、風乾する。固
体物は24g(48%)である。ニトロメタン50mlか
ら3.5gの再結晶化により結晶白色固体物として1−
ベンジリデンアミノ−3−(8−ヒドロキシオクチル)
−2,4−イミダゾリジンジオン2.86gを得る。
【0136】II.1−ベンジリデンアミノ−3−〔8−
(4−メチル−1−ピペラジニル)オクチル〕−2,4
−イミダゾリジンジオン二塩酸塩の合成 ベンゼン125ml中上記粗製アルコール9.95g
(0.03mol)及び塩化チオニル3.0ml(0.04mo
l)の混合液を還流下で約4時間加熱する。反応混合液を
熱時濾過し、一部の不溶性物質を集める。少量の固体物
が冷却時に濾液から分離する。混合液をヘキサン約40
0mlに注ぐと、白色固体物の塩化オクチルが直ちに沈澱
してくる。沈澱した塩化オクチルを集め、ヘキサンでよ
く洗浄し、風乾する。
【0137】ジメチルホルムアミド125ml中上記沈澱
物4.85g(0.014mol)及びN−メチルピペラジ
ン1.5g(0.015mol)の混合液を還流下で加熱す
る。還流下で28時間の加熱後、混合液の減圧下で濃縮
し、褐色残渣を得る。飽和NaHCO3溶液による摩砕
で褐色固体物を得る。混合液を濾過し、集めた粘着性褐
色固体物をエーテルで更に摩砕し、再び濾過する。この
粘着性固体物は1−ベンジリデンアミノ−3−〔8−
(4−メチル−1−ピペラジニル)オクチル〕−2,4
−イミダゾリジンジオン二塩酸塩(1.96g)であ
る。
【0138】III.1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔8−
(4−メチル−1−ピペラジニル)オクチル〕−2,4
−イミダゾリジンジオン二塩酸塩の合成 5%パラジウム炭素1.5gと一緒にされた2N HC
l溶液100ml中1−ベンジリデンアミノ−3−〔8−
(4−メチル−1−ピペラジニル)オクチル〕−2,4
−イミダゾリジンジオン二塩酸塩1.96gの混合液を
パール振盪器中で水素付加する。還元を最終的に2日間
行い、その間にパラジウム炭素1.5gを24時間後に
追加する。水素取込みを理論の110%後に止め、触媒
を濾去する。濾液を減圧下で濃縮して暗色溶液を得た
が、少量の固体物が放置時に分離してくる。
【0139】上記残渣をジメチルホルムアミド(DM
F)10mlで希釈し、ジメチルホルムアミド10ml中5
−(4−クロロフェニル)−2−フランカルボキサルデ
ヒド〔ノーウィッチ・イートン・ファーマキューティカ
ルズ社に譲渡され、1984年11月21日付で発行さ
れた、Huang らの米国特許第4,882,354号明細
書で記載されたように製造される;7&8欄参照、参考
のためここに組み込まれる〕0.98gの溶液を加え
る。黄色がかった固体物がほぼ即時に分離してくる。4
時間後の攪拌後に混合液を濾過し、固体物をSDA−3
2しかる後エーテルでよく洗浄し、風乾する。Wt=
1.5g。ニトロメタン350mlからこの粗生成物2.
27gの再結晶化で1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔8−
(4−メチル−1−ピペラジニル)オクチル〕−2,4
−イミダゾリジンジオン二塩酸塩0.9gを得る。
【0140】例C 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔8−(4−モルホリニ
ル)オクチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン塩酸塩
の合成
【0141】
【化10】
【0142】上記化合物は下記のように製造及び合成す
る。
【0143】ジメチルホルムアミド(DMF)100ml
中塩化オクチル(例Bのパート1Iで合成された)5.0
g(0.015mol)及びモルホリン15g(0.017
mol)の混合液を還流下で32時間加熱する。混合液を減
圧下で濃縮し、暗赤色がかった残渣を得る。飽和NaH
CO3溶液による摩砕で褐色固体物を得、これを集め、
よく水洗し、しかる後風乾する。このやや粘着性の褐色
固体物をアセトンに溶解し、活性炭で処理し、濾過す
る。アセトン濾液を固体物が分離し始めるまで水で希釈
する。混合液を冷却し、しかる後濾過する。固体物を集
め、よく水洗し、しかる後風乾し、粘着性固体物3.1
8g(0.008mol)を得る。
【0144】上記固体物を5%パラジウム炭素触媒1g
と一緒に2NHCl 100ml中にいれ、パール振盪器
中で水素付加する。水素付加取込みを6時間後に停止さ
せ〔18lb(約8.2kg)、110%〕、混合液を濾過
する。黄色濾液を減圧下ロータリーエバポレーターで濃
縮し、褐色の粘稠液体残渣を得る。ジメチルホルムアミ
ド10ml中この液体残渣に、環境温度で攪拌しながら、
ジメチルホルムアミド20ml中5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フランカルボキサルデヒド〔ノーウィッチ・
イートン・ファーマキューティカルズ社に譲渡され、1
984年11月21日付で発行された、Huang らの米国
特許第4,882,354号明細書で記載されたように
製造される;7&8欄参照(参考のためここに組み込ま
れる)〕1.65g(0.008mol)の溶液を加える。
混合液を環境温度で16時間攪拌し、しかる後減圧下で
濃縮して褐色残渣を得る。新鮮なジメチルホルムアミド
を加えて固体物を溶解させ、エタノール性HCl溶液約
15mlも加える。溶液を40〜45℃で2時間加熱し、
しかる後減圧下で濃縮する。得られた残渣を無水エタノ
ールで摩砕し、エタノールを減圧下でロータリーエバポ
レーターにより除去する。このプロセスをもう1回繰返
し、褐色の半固体残渣をエーテルで摩砕し、濾過する。
この粘着性の泥状固体物をイソプロパノールで更に摩砕
し、濾過する。粗製固体物は2.38gであり、これを
SDA−32から再結晶化し、1−〔〔〔5−(4−ク
ロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−
3−〔8−(4−モルホリニル)オクチル〕−2,4−
イミダゾリジンジオン塩酸塩を得る。
【0145】例D 1−〔〔(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
ーピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オン二塩酸塩の合成
【0146】
【化11】
【0147】上記化合物は下記のように製造及び合成す
る。
【0148】5%パラジウム炭素(50%湿潤)2gと
一緒にされた2NHCl溶液を125ml中1−フェニル
メチレンアミノ−3−〔4−(4−メチル−1−ピペラ
ジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩
酸塩(例AのパートI、II及びIII で記載されたように
製造される)3.23g(0.0075mol)の混合液を
パール振盪器中で水素付加する。水素取込みを理論の1
25%で停止させる。触媒を濾去し、濾液を減圧下でロ
ータリーエバポレーターにより濃縮して粘着性固体残渣
を得る。この残渣をSDA−32で何度も摩砕し、溶媒
を減圧下ロータリーエバポレーターで除去する。白色固
体物が得られる。
【0149】上記固体物をジメチルホルムアミド100
mlにいれる。10分間煮沸後も溶液は生じない。混合液
を少し冷却し、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベン
ズアルデヒド1.13g(0.0075mol)を加える。
混合液を一夜攪拌し、しかる後スチーム浴で45分間加
温する。冷却後、混合液を濾過し、固体物をジメチルホ
ルムアミド、SDA−32、エーテルで洗浄し、風乾す
る。収量は3.75g(100%以上)である。SDA
−32 100mlでH2O約30mlの混合液から再結晶
化して1−〔〔(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル
−1−ピペラジニル)ブチル−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩2.17g(66%)を得る。
【0150】例E 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,
4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩の合成
【0151】
【化12】
【0152】I.1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−
(クロロプロピル)−2,4−イミダゾリジンジオンの
合成 ARグレードジメチルホルムアミド(423ml)中1−
〔5−(4−クロロフェニル)−2−フルフリリデンア
ミノ〕ヒダントイン〔ノーウィッチ・イートン・ファー
マキューティカルズ社に譲渡され、1968年12月1
0日付で発行された、Davis 及びSuyderの米国特許第
3,415,821号明細書で記載されたように製造さ
れる;2&3欄参照、参考のためここに組み込まれる〕
(25.0g、0.082mol)の溶液を攪拌し、窒素で
掃除する。溶液を鉱油中水素化ナトリウム(60%)の
混合物(3.29g、0.082mol)で5分間かけて少
しずつ処理する。反応混合液(後で溶液、しかる後濃厚
混合液)をスチーム浴で15分間加熱する。反応混合液
を環境温度まで冷却し、しかる後窒素掃除を中止する。
反応液を1−ブロモ−3−クロロプロパン(26.9
g、0.165mol)で処理し、スチーム浴で4時間加熱
する。反応混合液を冷却し、水1500mlに注いで油状
混合液を得る。5分間放置すると、黄色固体物が形成さ
れる。黄色固体物を濾過し、水洗して、1−〔〔〔5−
(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕ア
ミノ〕−3−(3−クロロプロピル)−2,4−イミダ
ゾリジンジオン(33.0g)を得る。
【0153】II.1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−
〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕
プロピル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩の
合成 ARグレードジメチルホルムアミド(130ml)中4−
(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(3.83g、
0.03mol)の攪拌溶液を1−〔〔〔5−(4−クロロ
フェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−
(3−クロロプロピル)−2,4−イミダゾリジンジオ
ン(6.92g、0.015mol)で処理する。反応溶液
をほぼ還流下で1.5時間加熱し、しかる後減圧下で濃
縮して油状残渣を得る。その残渣を飽和炭酸水素ナトリ
ウム溶液で処理し、黄色混合液を得る。混合液を濾過
し、水洗し、遊離塩基として粗生成物3.92gを得
る。固体物をアルコールに溶解し、飽和エタノール/H
Clの混合液で処理する。溶液は5分間後に結晶固体物
を形成する。固体物を濾取して粗生成物を得る。1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イ
ミダゾリジンジオン二塩酸塩を95%アルコールから1
回の再結晶化で単離する(2.57g)。
【0154】例F 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−〔4−(2−ヒド
ロキシエチル)ピペリジニル〕ブチル〕−2,4−イミ
ダゾリジンジオン塩酸塩の合成
【0155】
【化13】
【0156】1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−
2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−〔4−
(2−ヒドロキシエチル)ピペリジニル〕ブチル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン塩酸塩は下記のように製
造及び合成する。
【0157】I.1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−
クロロブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオンの合成 ジメチルホルムアミド(500ml)中5−(4−クロロ
フェニル)−2−フランカルボキサルデヒド〔ノーウィ
ッチ・イートン・ファーマキューティカルズ社に譲渡さ
れ、1984年11月21日付で発行された、Huang ら
の米国特許第4,882,354号明細書で記載された
ように製造される;7&8欄参照(参考のためここに組
み込まれる)〕(26.0g、0.0856mol)の攪拌
溶液に鉱油中60%NaH(3.4g、0.0856mo
l)を2分間かけて少しずつ加える。添加後、混合液を環
境温度で1時間攪拌し、しかる後スチーム浴温度で1時
間加熱する。得られた濃厚混合液を環境温度まで冷却す
る。1−ブロモ−3−クロロブタン(22.0g、0.
1284mol)を加え、混合液を環境温度で30分間、し
かる後80〜90℃で2時間攪拌する。冷却後、混合液
を減圧下でその容量の1/3まで濃縮する。次いで還元
混合液をH2O(1500ml)に注ぎ、しかる後攪拌す
る。固体物を集め、風乾し、しかる後70℃で乾燥し
て、1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラ
ニル〕メチレン〕アミノ〕−3−(4−クロロブチル)
−2,4−イミダゾリジンジオン35.5g(0.09
0mol 、収率100%以上)を得る。
【0158】II. 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−
〔4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニル〕ブチル
−2,4−イミダゾリジンジオンの塩酸塩の合成 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−(4−クロロブチル)−
2,4−イミダゾリジンジオン(5.0g、0.012
7mol)(前記のように製造される)、ジメチルホルムア
ミド(150ml)、ヨウ化ナトリウム(3.8g、0.
0254mol)、K2CO3(1.76g、0.0127mo
l)及び4−ピペラジンエタノール(4.1g、0.03
18mol)の攪拌溶液をスチーム浴で1.5時間加熱す
る。冷却後、混合液を減圧下で半固体残渣に濃縮する。
この残渣をH2O(300ml)に懸濁し、しかる後CH2
Cl2で抽出する。抽出液をH2O(3×100ml)で洗
浄し、しかる後MgSO4(活性炭)で乾燥させる。濾
過された溶液で減圧下で固体残渣に濃縮する。これを無
水エーテルで摩砕し、集め、風乾する。この固体物を加
温しながら無水EtOH(300ml)に溶解し、冷却
し、EtOH/HClで酸性化する。氷上で数時間冷却
後、固体物を集め、無水エーテルで洗浄し、風乾し、7
0℃で乾燥して、1−〔〔〔5−(4−クロロフェニ
ル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−
〔4−ヒドロキシエチル)ピペリジニル〕ブチル〕2−
4−イミダゾリジンジオン塩酸塩4.05g、(0.0
77mol)を得る。
【0159】例G 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オンの合成
【0160】
【化14】
【0161】1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−
2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−
メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオン、遊離塩基は下記のように製造する。例
Aで記載されたように製造された二塩酸塩、1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピペ
ラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二
塩酸塩(6.56g、0.0124mol)をH2O(30
0ml)に溶解し、(1×100ml)で洗浄する。水相を
飽和NaHCO3溶液で塩基性化する。得られた混合液
をCH2Cl2(4×100ml)で抽出する。抽出液を飽
和NaCl(2×50ml)で洗浄し、MgSO4(活性
炭)で乾燥し、濾過し、減圧下で固体残渣に濃縮する。
この固体物を無水エーテルで摩砕し、集め、風乾する。
無水EtOH、しかる後トルエン(活性炭)から1回再
結晶化し、次いで無水エーテルで洗浄し、風乾して、1
−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕
メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピ
ペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン
2.05g、(0.0045mol)を得る。
【0162】例H 例A〜Fで製造されたいかなる新規4−オキソ環式尿素
塩酸塩化合物も例Gで示された操作を利用することでそ
れらの遊離塩基形に変換できる。
【0163】例I 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オン二−2−Z−ブテンジオン酸塩の合成
【0164】
【化15】
【0165】1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−
2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−
メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオンの二−2−Z−ブテン二酸塩は下記のよ
うに製造する。
【0166】遊離塩基化合物、1−〔〔〔5−(4−ク
ロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−
3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕
−2,4−イミダゾリジンジオン(例Gで記載されたよ
うに製造される)(4.4g、0.0096mol)をMe
OH(125ml)に溶解し、活性炭で処理し、濾過す
る。この溶液にマレイン酸(2.23g、0.0192
mol)の溶液を一度に加える。得られた混合液を室温で約
2時間攪拌し、しかる後集め、風乾する。この固体物を
無水EtOH/H2O(活性炭)から再結晶化し、しか
る後冷却する。固体物を集め、無水エーテルで洗浄し、
風乾し、70℃で乾燥して、1−〔〔〔5−(4−クロ
ロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3
−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン二−2−Z−ブテン二酸
塩4.99g(0.0072mol)を得る。
【0167】例J 例A〜Fで製造されて例Hで記載されたようにそれらの
遊離塩基に変換されたいかなる化合物4−オキソ環式尿
素塩酸塩も例Iで示された操作を利用することでそれら
の二−2−Z−ブテン二酸塩形に変換してもよい。
【0168】例K 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,
4−イミダゾリジンジオンの合成
【0169】
【化16】
【0170】1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−
2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−
(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピ
ル〕−2,4−イミダゾリジンジオンは下記のように製
造及び合成する。
【0171】例Eで記載されたように製造された1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イ
ミダゾリジンジオン二塩酸塩を水(300ml)に溶解
し、しかる後飽和炭酸水素ナトリウムの溶液を加える。
白色固体沈澱物を濾取し、水洗して、例Eで合成された
4−オキソ環式尿素塩酸塩化合物の遊離塩基形1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシ
エチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イ
ミダゾリジンジオン5.21gを得る。
【0172】例L 例A〜Fで合成されたいかなる化合物も例Kで示された
操作を利用することで遊離塩基形に変換できる。
【0173】例M 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オン二塩酸塩経口錠剤の製造 例Aで記載されたように製造された化合物1−〔〔〔5
−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕
アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニ
ル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩
を含有した錠剤は下記組成を有する:活性成分 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕− 3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル〕ブチル〕−2,4−イミダゾリジ ンジオン二塩酸塩 350mg賦形剤 ラクトース 192mg デンプングリコール酸ナトリウム 50mg 前ゼラチン化デンプン 30mg タルク 12mg ステアリン酸マグネシウム 6mg 上記組成を有する1万個の錠剤を下記のように製造す
る:1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラ
ニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−
1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩3.50kg、ラクトース1.92kg、デ
ンプングリコール酸ナトリウム0.50kg及び前ゼラチ
ン化デンプン0.30kgをパターソン−ケリー(Patters
on-Kelly) ブレンダー中でブレンドし、しかる後強化棒
を用いて水で造粒する。
【0174】次いで顆粒をオーブン又は流動層ドライヤ
ー中においてトレー上で乾燥させる。
【0175】顆粒を振動器又は他の適切なミルを用いて
12メッシュ篩に通して粉砕する。
【0176】顆粒をタルク120g及びステアリン酸マ
グネシウム60gとブレンドする。
【0177】タルク、ステアリン酸マグネシウム及び顆
粒混合物を適切な打錠機で640mg錠剤に圧縮する。
【0178】上記のように製造された錠剤は特定の患者
に適した投薬法を利用して心臓不整脈及び/又は心臓細
動のある個体に与える。
【0179】例N 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,
4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩経口錠剤の製造 例Eで記載されたように製造された1−〔〔〔5−(4
−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミ
ノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1
−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩を含有した経口錠剤は下記組成を有す
る。
【0180】活性成分 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕− 3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕− 2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩 300 mg賦形剤 リン酸二カルシウム 219mg クロスポビドン 60mg ポビドン 12mg タルク 6mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 上記組成を有する1万個の錠剤を下記のように製造す
る:1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラ
ニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒ
ドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩3.00kg、リ
ン酸二カルシウム2.19kg、クロスポビドン0.60
kg及びポビドン0.12kgをパターソン−ケリーブレン
ダー中でブレンドし、しかる後強化棒を用いて水で造粒
する。
【0181】顆粒をオーブン又は流動層ドライヤー中に
おいてトレー上で乾燥させる。次いで顆粒を振動器又は
他の適切なミルを用いて12メッシュ篩に通して粉砕す
る。
【0182】顆粒をタルク60g及びステアリン酸マグ
ネシウム30gとブレンドする。最後に、顆粒、タルク
及びステアリン酸マグネシウム混合物を適切な打錠機で
600mg錠剤に圧縮する。
【0183】上記のように製造された錠剤は特定の患者
に適した投薬法を利用して心臓不整脈及び/又は心臓細
動のある患者に与える。
【0184】例O 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1
−ピペラジニル〕ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジ
オン二塩酸塩経口カプセルの製造 例Aで記載されたように製造された化合物1−〔〔〔5
−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕
アミノ−3−〔4−(4−メチル−1ピペラジニル)ブ
チル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩を含有
した経口カプセルは下記組成を有する:活性成分 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕− 3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジ ンジオン二塩酸塩 300mg賦形剤 ラクトース 92mg デンプングリコール酸ナトリウム 40mg 前ゼラチン化デンプン 25mg タルク 12mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 硬ゼラチンカプセル殻 1/カフ゜セル 上記組成を有する1万個の経口カプセルを下記のように
製造する:1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2
−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メ
チル−1−ピペラジニル〕ブチル−2,4−イミダゾリ
ジンジオン二塩酸塩3.00kg、ラクトース0.92k
g、デンプングリコール酸ナトリウム0.40kg及び前
ゼラチン化デンプン0.25kgをパターソン−ケリーブ
レンダー中でブレンドし、強化棒を用いて水で造粒す
る。
【0185】顆粒をオーブン又は流動層ドライヤー中に
おいてトレー上で乾燥させる。
【0186】顆粒を振動器又は他の適切なミルを用いて
12メッシュ篩に通して粉砕する。顆粒をタルク120
g及びステアリン酸マグネシウム30gとブレンドす
る。
【0187】最後に、顆粒、タルク及びステアリン酸マ
グネシウム混合物472mgを適切なカプセル充填機で各
カプセル殻中に充填する。
【0188】上記のように製造された経口カプセルは心
臓不整脈及び/又は心臓細動のある患者に適切な投薬法
で与える。
【0189】例P 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒド
ロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,
4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩経口カプセルの製造 例Eで記載されたように製造された1−〔〔〔5−(4
−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミ
ノ〕−3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1
−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩を含有した経口カプセルは下記組成を有
する:活性成分 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕− 3−〔3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕− 2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩 175mg賦形剤 微結晶セルロース 120mg クロスポビドン 25mg ポビドン 5mg タルク 5mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 硬ゼラチンカプセル殻 1/カフ゜セル 上記組成を有する1万個のカプセルを下記のように製造
する:1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フ
ラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔3−〔4−(2−
ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩1.75kg、微
結晶セルロース1.20kg、クロスポビドン0.25kg
及びポビドン0.05kgをパターソン−ケリー又は他の
適切なブレンダー中でブレンドし、しかる後強化棒を用
いて水で造粒する。
【0190】顆粒をオーブン又は流動層ドライヤー中に
おいてトレー上で乾燥させる。顆粒を振動器又は他の適
切なミルを用いて12メッシュ篩に通して粉砕する。顆
粒をタルク50g及びステアリン酸マグネシウム20g
とブレンドする。
【0191】顆粒、タルク及びステアリン酸マグネシウ
ム混合物322mgを適切なカプセル充填機で各カプセル
殻中に充填する。
【0192】上記のように製造された経口カプセルは心
臓不整脈及び/又は心臓細動のある患者に適切な投薬法
で与える。
【0193】例Q 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニ
ル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル)−
1−ピペラジニル〕ブチル〕−2,4−イミダゾリジン
ジオン二塩酸塩凍結乾燥注射液の製造 静脈内(I.V.)注射として使用に適した溶液は下記
組成を有する:活性成分 1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕− 3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジ ンジオン二塩酸塩 400mg賦形剤 マンニトール 500mg クエン酸/クエン酸ナトリウム pHを5.5 〜6.5 に 調製する上で十分な量 I.V.注射用の上記溶液1000バイアルを製造する
方法は以下で記載されている。
【0194】1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−
2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−
メチル−1−ピペラジニル〕ブチル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオン二塩酸塩400g、マンニトール500
g及びpH5.5〜6.5溶液を得る上で十分なクエン
酸ナトリウム及び/又はクエン酸を注射用滅菌水10.
0lに溶解する。
【0195】得られた溶液を0.2ミクロンフィルター
で無菌濾過し、バイアル当たり10mlの量でバイアル中
に充填する。
【0196】バイアルを凍結乾燥機にいれ、凍結し、乾
燥し、栓をする。凍結乾燥製品を注射直前に滅菌水10
mlで希釈する。
【0197】心臓不整脈及び/又は心臓細動のある患者
に適切な投薬法を利用して上記溶液のI.V.注射を行
う。
【0198】例R 例A〜Lで製造されたいかなる4−オキソ環式尿素化合
物活性成分の例M〜Qの様々な剤形の製造で利用された
活性成分の代わりに用いることができる。
【0199】例S 57歳白人男性は意識不明になり、家庭で触知しうる脈
拍がない。家族員は心肺蘇生を始める。レスキュー隊に
より記録された第一律動は心室細動である。患者はうま
く蘇生した。
【0200】その患者は3年前に心筋梗塞を起こし、そ
れ以来安定なアンギナを有していた。
【0201】その後の入院中、患者は心筋梗塞を起こし
ていないことがわかっている。単一形徐心室頻拍性不整
脈がプログラム化電気刺激により誘導される。
【0202】患者の心臓専門医は食後に1日2回350
mgの用量で1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2
−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メ
チル−1−ピペラジニル〕ブチル〕−2,4−イミダゾ
リジンジオン二塩酸塩を処方する。4日間の治療後、不
整脈は反復プログラム化電気刺激試験に誘導されない。
患者は次の2年間にわたり心停止を更に発現せず、治療
が継続している。
【0203】例T 65歳黒人男性は動悸感に先立ち失神発作を有する。先
の数か月間にわたり、患者は頻発な動悸を覚え、一度は
ほぼ気絶しそうな発作を起こした。彼は高血圧性心血管
系疾患、糖尿病、軽微な心筋梗塞及び肥満症の病歴を有
する。
【0204】徐単一形心室頻拍性不整脈がプログラム化
電気刺激により誘導される。患者の心臓専門医は食後に
1日1回350mgの経口用量で1−〔〔〔5−(4−ク
ロロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−
3−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル〕ブチル〕
−2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩を処方する。
数日間の治療後、不整脈は反復プログラム化電気刺激で
誘導されない。その後3年の観察期間中は更に失神また
は前失神の発現がない。
【0205】例U 心筋症の58歳東洋女性患者は再発性失神を示す。彼女
は駆出率は35%である。プログラム化電気刺激(PE
S)では3種の異なる抗不整脈薬に応答しないほとんど
許容されない徐心室頻拍性不整脈を誘導する。四番目の
薬モリシジンは頻拍性不整脈の割合を減少させ、継続さ
れているが、但し頻拍性不整脈はなお低血圧を誘導す
る。彼女は自動埋込み式電気除細動器(AICD)の埋
込みをうけている。
【0206】除細動器はAICDの埋込み後その年に2
回放電している。その装置のモニターは除細動時に徐心
室頻拍性不整脈を記録する。2回目の放電後、患者は入
院した。徐単一形心室頻拍性不整脈はPESで誘導され
る。モリシジンが中止され、1−〔〔〔5−(4−クロ
ロフェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3
−〔4−(4−メチル−1−ピペラジニル〕ブチル〕−
2,4−イミダゾリジンジオン二塩酸塩が食後に1日2
回350mgの経口用量で患者の心臓専門医により開始さ
れる。数日後反復PESで、不整脈は誘導されず、除細
動閾値に達しない。その後に観察した年において、放電
は更に体験されていない。
【0207】例V 35歳女性はめまい及び疲労に伴い数時間続く急速な鼓
動の頻発性(2回/月)発作を示す15年間の病歴があ
る。これらの発作は彼女から仕事する時間を奪ってい
る。電話経過モニターでは痙攣性上室頻拍性不整脈を示
す。患者の医者は175mg/日の用量で経口による1−
〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕メ
チレン〕アミノ〕−3−〔4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−1−ピペラジニル〕プロピル〕−2,4−イミダ
ゾリジンジオン二塩酸塩を処方する。その後に観察した
年において、これら発作の頻度は1月おきで1回に減少
し、彼女の出勤記録に著しい改善がみれらる。
【0208】例W 年に50パックの喫煙歴を有する75歳コーサカス男性
は月3回の割合で電話モニターにより記録される心房細
動の発現を示し、ジゴキシン及びキニジン療法中であ
る。これらの発作は時には8時間にわたり続き、虚弱の
せいで庭仕事のような彼の日常活動の患者逐行を妨げて
いる。患者の医者は患者に対してキニジンから175mg
/日の用量で経口による1−〔〔〔5−(4−クロロフ
ェニル)−2−フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−
〔3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジ
ニル〕プロピル〕−2,4−イミダゾリジンジオン二塩
酸塩に切り換えた。発作の頻度はその後4月間の観察中
にわたり月1回に減少する。
【0209】例X 40歳コーサカス男性は数年の頻発性動悸歴を有する。
その患者は動悸時に不安及び息切れを覚え、死の恐怖で
心が占められるようになった。詳細な評価では構造的心
疾患の不在を示した。ホルターモニタリングでは50カ
プレット/日で2500PVC/日、単病巣を示した。元気
づけのみならずその後のプロプラノロール療法も無効で
あった。
【0210】医者は食後に350mg/日の経口用量で1
−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル〕
メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチル−1−ピ
ペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリジンジオン
二塩酸塩を処方する。
【0211】動悸の頻度は減少し、それに伴う不安及び
息切れは軽減した。ホルターモニタリングでは250PV
C/日を示し、反復形を示さない。死の専心は数カ月間に
わたり消失している。患者は密接にモニターされ、その
後の5年間にわたり健康に過ごし続けている。
【0212】例Y 非インシュリン依存性真性糖尿病と300mg/dl を超え
るコレステロールレベルの10年間にわたる病歴がある
58歳黒人男性は心筋梗塞を有する。梗塞後2週間、彼
は作業時の呼吸困難を除き無症状である。彼の駆出率は
29%であり、24時間ホルターモニタリングでは50
単病巣PVC/時、時折のカプレットと1−5鼓動ランの心
室頻拍性不整脈を示す。
【0213】彼の心臓専門医は食後に350mg/日の経
口用量で1−〔〔〔5−(4−クロロフェニル)−2−
フラニル〕メチレン〕アミノ〕−3−〔4−(4−メチ
ル−1−ピペラジニル)ブチル〕−2,4−イミダゾリ
ジンジオン二塩酸塩を処方する。反復ホルターモニタリ
ングでは全反復形の消失と平均9PVC/時を示す。患者は
その後3年間の継続管理中健康に過ごしている。
【0214】例Z 例S〜Yで記載されたいずれの患者も、例A〜Lで記載
されたいずれかの前記成分を利用して、例M〜Qで得ら
れた剤形のいずれかで治療することができる。
【0215】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、心臓細動と上室
性及び心室性不整脈に対して効力がある。また、本発明
の新規化合物は、従来の抗不整脈薬の多くで耐えられて
きた望ましくない作用の一部を示さない。加えて、この
化合物は易生物利用性であり経口投与による治療を容易
にする。さらに、該化合物は製造が比較的安価であり、
経口剤形で高度な安定性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/535 A61K 31/535 A61P 9/06 A61P 9/06 C07D 405/12 C07D 405/12 405/14 405/14 413/12 413/12 413/14 413/14 (72)発明者 カルカニョ,マーク アーサー アメリカ合衆国ニューヨーク州、オック スフォード、ボックス、163エー、アー ル、ディー、ナンバー、2 (56)参考文献 特開 昭52−48665(JP,A) Journal of Medici nal Chemistry;vol. 16(No.8)p953−9 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 233/80 C07D 405/12 C07D 405/14 C07D 413/12 C07D 413/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般構造を有する新規4−オキソ環
    式尿素化合物、その薬学上許容される塩、または生物加
    水分解性エステル: 【化1】 [式中、a)Xは、飽和または不飽和の5、6、または
    7員ヘテロ環または炭素環である; b)Rは、共有結合、無、ヘテロ原子、カルボニル、ヘ
    テロ環、炭素環、アルキル、アルケニル、アルコキシ、
    アルキルアミノ、アリールアルキル、アリールオキシ、
    アシル、アシルオキシ、およびアシルアミノよりなる群
    から選択される; c)Yは、置換または非置換、飽和または不飽和、5、
    6、または7員ヘテロ環または炭素環、あるいは無であ
    る; 上記において、Rが無の場合、XおよびYは縮合環系で
    あり、Rが共有結合の場合、XおよびYは共有結合を介
    して連結された環系であり、Yが無の場合、Rは共有結
    合で、XはRを介してLに結合される; d)R、R、およびRは、無、Cl、F、Br、
    NH、CF、OH、SOH、CHSONH、
    COOH、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキ
    ル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、アミノ
    アルキル、アシルオキシ、およびアシルアミノよりなる
    群から独立して選択される; e)Lは、アルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルケ
    ニルイミノ、アルキルイミノ、およびアシルアミノより
    なる群から選択される(Lの窒素原子は、4−オキソ環
    式尿素環部分の1位で窒素原子に結合されている); f)Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、アル
    キルアシル、およびヘテロアルキルよりなる群から選択
    される; g)Aは、置換または非置換、飽和または不飽和、直鎖
    または分岐鎖C〜Cヘテロアルキル、あるいは5、
    6、または7員を有する置換または非置換、飽和または
    不飽和ヘテロ環であり、AはRに隣接した少なくとも
    一つの窒素原子を有している; h)Rは、置換または非置換CまたはCアルキル
    である; ただし、Xが芳香族環であり、Rが共有結合であり、Y
    が置換または非置換の不飽和5、6、または7員ヘテロ
    環であるときは、 Lがアルキルアミノ、アルケニルアミノ、およびアシル
    アミノよりなる群から選択されるか、Aが5、6、また
    は7員を有する置換または非置換の不飽和ヘテロ環であ
    るか、置換または非置換、飽和または不飽和、直鎖また
    は分岐鎖C〜Cヘテロアルキルである。]。
  2. 【請求項2】 Rが、Xの1位でXに、およびYの5位
    でYに隣接していることを特徴とする請求項1に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】 Yが、Yの2位でLの炭素含有末端に接
    合されていることを特徴とする請求項2に記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 Yのヘテロ原子が、前記ヘテロ環の1位
    で酸素であることを特徴とする請求項1に記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 R、R、またはRのうち1つが、
    Cl、F、またはBrであり、R、R、またはR
    のうち2つが無であることを特徴とする請求項4に記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】 1−[[[4−ヒドロキシ−3,5−ジ
    メチルフェニル]メチレン]アミノ]−3−[4−(4
    −メチル−1−ピペラジニル)ブチル]−2,4−イミ
    ダゾリジンジオン;1−[[[5−(4−ブロモフェニ
    ル)−2−オキサゾリジニル]メチレン]アミノ]−3
    −[4−(4−メチル−1−ピペラジニル)ブチル]−
    2,4−イミダゾリジンジオン;1−[[[5−(4−
    クロロフェニル)−2−フラニル]メチレン]アミノ]
    −3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジヒドロ−
    2,4−(1H,3H)ピリミジンジオン;1−
    [[[5−(4−クロロフェニル)−2−フラニル]メ
    チレン]アミノ]−3−(3−ジメチルアミノプロピ
    ル)−2,4−イミダゾリジンジオン;およびこれらの
    薬学上許容される塩酸塩およびマレイン酸塩よりなる群
    から選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 RがC〜Cアルキルであることを
    特徴とする請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Rが置換アルキルであることを特徴と
    する請求項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 ヘテロアルキルAの窒素原子が、置換基
    を有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Aが2つの窒素原子を有することを特
    徴とする請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Rに接合されていないAの窒素原子
    が置換基を有することを特徴とする請求項10に記載の
    化合物。
  12. 【請求項12】 ヘテロ環Aが6員を有して、4位で置
    換されていることを特徴とする請求項1に記載の化合
    物。
  13. 【請求項13】 前記置換基が、メチル、ヒドロキシエ
    チル、アルキル、アリール、ヘテロ環、アリールアルキ
    ル、メルカプトエチル、およびメタンスルホニルよりな
    る群から選択されることを特徴とする請求項9または1
    1に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 前記置換基が、ヒドロキシエチル、ヒ
    ドロキシ、オキソ、およびメチルよりなる群から選択さ
    れることを特徴とする請求項12に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載の4−オキソ環式尿素
    化合物またはその混合物15〜90%の安定有効量と、
    薬学上許容される賦形剤10〜85%とを含有すること
    を特徴とする抗不整脈剤および抗細動剤の少なくとも一
    つとして用いられる医薬組成物。
  16. 【請求項16】 前記薬学上許容される賦形剤が、ポリ
    マー、樹脂、可塑剤、充填剤、結合剤、滑沢剤、潤滑
    剤、崩壊剤、溶媒、共溶媒、緩衝系、界面活性剤、保存
    剤、甘味剤、香味剤、医薬グレード色素または顔料、お
    よび粘度剤よりなる群から選択されることを特徴とする
    請求項15に記載の抗不整脈剤および抗細動剤の少なく
    とも一つとして用いられる医薬組成物。
  17. 【請求項17】 4−オキソ環式尿素活性成分(または
    その混合物)15〜95%、香味剤0〜2%、共溶媒0
    〜50%、緩衝系0〜5%、界面活性剤0〜2%、保存
    剤0〜2%、甘味剤0〜5%、粘度剤0〜5%、充填剤
    0〜75%、滑沢剤0.5〜2%、潤滑剤1〜5%、崩
    壊剤4〜15%および結合剤1〜10%を含有すること
    を特徴とする請求項16に記載の抗不整脈剤および抗細
    動剤の少なくとも一つとして用いられる医薬組成物。
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