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JP3346562B2 - Pcpレセプター・リガンドおよびそれらを含む薬剤 - Google Patents

Pcpレセプター・リガンドおよびそれらを含む薬剤

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JP3346562B2
JP3346562B2 JP50649290A JP50649290A JP3346562B2 JP 3346562 B2 JP3346562 B2 JP 3346562B2 JP 50649290 A JP50649290 A JP 50649290A JP 50649290 A JP50649290 A JP 50649290A JP 3346562 B2 JP3346562 B2 JP 3346562B2
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acid
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オレゴン州
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    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/55Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having seven-membered rings, e.g. azelastine, pentylenetetrazole
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、動物における神経分解および他の神経病理
学的状態の予防および/または処置に有用な医薬組成物
分野に関するものである。
発明の背景 アミノ酸L−グルタメートは、中枢神経系内の興奮性
シナプスにおける化学的伝達物質として作用すると広く
考えられている。グルタメートに対する神経細胞応答は
複雑であり、少なくとも3つの相異なるレセプター・タ
イプ、すなわちKA、QAおよびNMDAサブタイプにより伝達
されると思われる。前記サブタイプは、各々それらの比
較的特異的なリガンド、すなわち各々カイニン酸、キス
クアル酸およびN−メチル−D−アスパラギン酸にちな
んで命名されている。
NMDAレセプターは、脳虚血または低酸素症後に生じる
神経細胞死に深く関与する。虚血/低酸素性脳発作、例
えば背骨または頭部外傷、卒中または心臓発作中に起き
る発作が発生すると、神経伝達物質の保持に必要とされ
るエネルギー供給が奪われた神経終末部から、内在性グ
ルタメートの過剰放出が生じる。過剰量のグルタメート
は、近くの神経細胞に対するNMDAレセプターの過剰刺激
を誘発する。NMDAレセプターに伴うのはイオン・チャン
ネルである。認識部位、すなわちNMDAレセプターは、イ
オン・チャンネルに対して外部のものである。グルタメ
ートがNMDAレセプターと相互作用するとき、それがイオ
ン・チャンネルを開口させることにより、細胞膜を横切
るカチオンの流れ、例えば細胞へのCa2+およびNa+の流
入並びに細胞からのK+の流出が行なわれる。グルタルタ
とNMDAレセプターの相互作用により誘発されるイオンの
この流動、特にCa2+イオンの流動が、神経細胞死におい
て重要な役割を演じると考えられている。例えば、ロス
マン、S.M.およびオルネイ、J.W.、「トレンズ・イン・
ニューロサイエンス」、10(7)、299−302(1987)参
照。
従って、NMDAレセプター活性化に対する応答を遮断す
る薬剤は、低酸素症もしくは低血糖症から生じるかまた
は卒中、外傷および心臓発作中に生じる脳虚血後の神経
疾患および神経細胞死の処置における潜在的治療用途を
有する。疾患系の若干の病気は、NMDAレセプターの過剰
活性化により誘発され得る神経変性を伴う。従って、NM
DAレセプター伝達応答のアンタゴニストは、アルツハイ
マー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症およ
びダウン症候群といった疾患の処置に有望である。
NMDAレセプター−イオン・チャンネル複合体に関する
研究により、PCPレセプターとして知られているイオン
・チャンネル内のレセプター部位が決定された。ビンセ
ント、J.P.、カルタロブスキー、B.、ジェネステ、P.、
カメンカ、J.M.およびラズデュンスキー、M.、「プロシ
ーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステー
ツ・オブ・アメリカ」、76、4678−4682(1979)、ヅー
キン、S.R.およびヅーキン、R.S.、「プロシーディング
ス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・
アメリカ」、76、5372−5376(1979)、ソンダース、M.
S.、ケアナ、J.F.W.およびウェバー、E.、「トレンズ・
イン・ニューロサイエンス」、11(1)、37−40(198
8)、並びにアニス、N.A.、ベリー、S.C.、バートン、
N.R.およびロッジ、D.、「ブリティッシュ・ジャーナル
・オブ・ファーマコロジー」、79、565−575(1983)参
照。PCPレセプターに結合する化合物は、イオン・チャ
ンネル遮断薬として作用することにより、細胞膜を通る
イオンの流れを中断させ得る。この方法で、PCPレセプ
ターと相互作用する薬剤は、NMDAレセプターでのグルタ
メートのアゴニスト作用を低下させる非競争的遮断薬と
して作用する。
公知PCPレセプター・リガンドには、PCP[合成ヘロイ
ン]、すなわちフェンシクリジン、類縁体、例えば1−
[1−(2−チエニル)−シクロヘキシル]−ピペリジ
ン(TCP)、ベンゾモルファン(シグマ)オピエート、
ジオキソラン類および5−メチル−10,11−ジヒドロ−5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5,10−イミン(す
なわち、薬剤MK−801、アメリカ合衆国特許第4399141号
参照)がある。また、ウォング、E.H.F.、ケンプ、J.
A.、プリーストリー、T.、ナイト、A.R.、ウッドラフ、
G.N.およびイバーセン、L.I.、「プロシーディングス・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
ーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメ
リカ」、−83、7104−7108(1986)参照。MK−801は、
現時点までに知られている最も強力な選択的PCPレセプ
ター・リガンド/NMDAチャンネル遮断薬であると思われ
る。
1987年7月29日公開のヨーロッパ特許出願公開第0230
370号は、式(I)を有する化合物を開示している。
式中、R1、R2、R3およびR4がHである場合、化合物はMK
−801である。この化合物およびその誘導体は、アンダ
ーソン等によるアメリカ合衆国特許第4399141号(198
3)の特許対象である。
アンダーソン等によるアメリカ合衆国特許第4374838
号(1983)は、式(II)で示されるMK−801に関連した
化合物を開示している。
これらは、筋肉弛緩剤、抗うつ薬、抗けいれん薬とし
て、並びに混合不安−うつ病、微小脳機能障害および錐
体外疾患の処置において有用である。
アンダーソン等によるアメリカ合衆国特許第4064139
号(1977)は、式(III)で示されるMK−801に関連した
化合物を開示している。
これらは、弱トランキライザー、抗けいれん薬、筋肉弛
緩薬として、並びに錐体外疾患、例えばパーキンソン病
の処置において有用である。
ドブソン等によるアメリカ合衆国特許第3509158号(1
970)は、式(IV)で示される10,5−(イミノメタノ)
−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘプ
テンおよびその誘導体を開示している。
式中、Zは、 から成る群から選ばれる基を表す。
これらの化合物は、殺トリコモナス剤、抗けいれん
薬、抗寄生虫剤、抗炎症剤および降圧剤として有用であ
ると報告されている。
シェパード等によるアメリカ合衆国特許第4232158号
(1980)は、下記構造式(V)を有する10,11−ジヒド
ロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5,10−イミ
ン類およびその誘導体を開示している。
これらの化合物は、抗不安薬、筋肉弛緩薬として、およ
び錐体外疾患、例えばパーキンソン病の処置に有用であ
ると報告されている。
デービス等によるアメリカ合衆国特許第3641038号(1
972)は、式(VI)を有する10,11−ジヒドロ−10,5−
(イミノメタノ)−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘプ
テン−10−オール誘導体を開示している。
これらの化合物は抗けいれん活性を有することが報告さ
れている。
ドブソン等によるアメリカ合衆国特許第3542787号(1
970)は、式(VII)を有する10,11−ジヒドロ−5,10−
(イミノメタノ)−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘプ
テン−13−イミンを開示している。
この化合物は降圧特性を有することが報告されている。
ドブソン等によるアメリカ合衆国特許第3597433号(1
971)は、下式(VIII)を有する10,11−ジヒドロ−5,10
−(イミノメタノ)−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘ
プテンおよびその誘導体を開示している。
これらの化合物は、実質的に失調性副作用を伴わない抗
けいれん活性を有することが報告されている。
ドブソン等によるアメリカ合衆国特許第3716541号(1
973)は、式(IX)を有する10,11−ジヒドロ−5,10−
(イミノメタノ)−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘプ
テンの11−置換誘導体を開示している。
これらの化合物は、失調症を誘発することなく中枢神経
系抑制および抗けいれん特性を呈することが報告されて
いる。
コクシス等によるアメリカ合衆国特許第3717641号(1
973)は、式(X)を有する5,6,11,12−テトラヒドロジ
ベンゾ[a,e]シクロオクテン−5,11−イミンを開示し
ている。
これらの化合物は、鎮咳およびマスクロトロピック(mu
sculotropic)鎮けい活性を有することが報告されてい
る。
ネデレック等によるアメリカ合衆国特許第3892756号
(1975)は、式(XI)を有する5,10−イミノ−ジベンゾ
−シクロヘプテン類を開示している。
これらの化合物は、興奮剤および抗けいれん薬として有
用であることが報告されている。
ネデレック等によるアメリカ合衆国特許第4009273号
(1977)は、式(XII)で示される化合物を開示してい
る。
これらの化合物は、興奮剤および抗けいれん薬として有
用であることが報告されている。
アンダーソンによるアメリカ合衆国特許第4042508号
(1977)は、式(XIII)を有するジヒドロアントラセン
イミンおよびその誘導体を開示している。
これらの化合物は、弱トランキライザー、抗けいれん
薬、筋肉弛緩剤として、および錐体外疾患、例えばパー
キンソン病の処置において有用であることが報告されて
いる。
アンダーソン等によるアメリカ合衆国特許第4064139
号(1977)は、式(XIV)を有する置換9,10−ジヒドロ
アントラセン−9,10−イミン類を開示している。
これらの化合物は、弱トランキライザー、抗けいれん
薬、筋肉弛緩剤として、および錐体外疾患、例えばパー
キンソン病の処置において有用であることが報告されて
いる。
上述の誘導体が開発されたにも拘わらず、依然とし
て、卒中、虚血、CNS外傷および低血糖症と関連した神
経細胞喪失の処置または予防、並びにアルツハイマー
病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病およびダ
ウン症候群を含む神経変性疾患の処置または予防に関す
る新しい方法が要望され続けている。
発明の要旨 本発明は、卒中、虚血、CNS外傷および低血糖症と関
連した神経細胞喪失の処置または予防、並びにアルツハ
イマー病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病お
よびダウン症候群を含む神経変性疾患の処置を必要とす
る動物に投与する処置剤であって、式(XVI) [式中、 Rは、水素、C2−C6アシル、C1−C6アルキル、アリー
ル、C1−C6アルコキシカルボニル、C7−C10アラルキ
ル、C2−C6アルケニル、C3−C15ジアルキルアミノアル
キル、C1−C6ヒドロキシアルキル、C2−C6アルキニル、
C3−C15トリアルキルシリル、C4−C10アルキルシクロア
ルキルまたはC3−C6シクロアルキルであり、 R1は、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C7
−C10アラルキル、C1−C6アルコキシまたはC3−C15ジア
ルキルアミノアルキルであり、 XおよびYは、独立して、ハロゲン、例えばクロロ、
フルオロ、ブロモ、ヨード、C1−C6アルコキシ、C2−C6
ジアルコキシメチル、C1−C6アルキル、シアノ、C3−C
15ジアルキルアミノアルキル、カルボキシ、カルボキシ
アミド、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ハロアルキルチ
オ、アリル、アラルキル、C3−C6シクロアルキル、アロ
イル、アラルコキシ、C2−C6アシル、アリール、置換ア
リール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C5−C6
ヘテロシクロアルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6
ルキルスルホニル、C1−C6ハロアルキルスルホニル、C1
−C6アルキルスルフィニル、C1−C6ハロアルキルスルフ
ィニル、アリールチオ、C1−C6ハロアルコキシ、アミ
ノ、C1−C6アルキルアミノ、C2−C15ジアルキルアミ
ノ、ヒドロキシ、カルバモイル、C1−C6N−アルキルカ
ルバモイル、C2−C15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニ
トロおよびC2−C15ジアルキルスルファモイルから成る
群から選ばれ、 Zは、 (式中、R2は、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、アラルキル、C4−C15ジアルキルアミノアルキル、
ヘテロシクロアルキル、C2−C6アシル、アロイルまたは
アラルカノイルであり、R3は、C1−C6アルキル、C2−C6
アルケニル、フェニル、アラルキルまたはC3−C15ジア
ルキルアミノアルキルである) から選ばれた基を表し、 nは、0(XまたはYは、各々水素である)、1、
2、3または4から選ばれた整数である] で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩を含
む、薬剤であり、前記化合物はほ乳類神経細胞において
PCPレセプターに関して高い結合活性を呈するものであ
り、前記神経細胞喪失の処置または予防または前記疾患
の処置に有効である。
図面の記載 図1は、様々な濃度のグルタメートで処理したラット
海馬細胞に対する(±)10,5−(イミノメタノ)−10,1
1−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]−シクロヘプレン
(IDDC)、(+)IDDC、N−メチルIDDCおよび対照試料
のインビトロ神経保護効果を示すグラフである。
図2は、様々な用量レベルでの(+)−IDDCのインビ
ボ神経傷害活性保護効果を示すグラフである。
好ましい実施態様の記載 本発明は、卒中、虚血、CNS外傷および低血糖症と関
連した神経細胞喪失の処置または予防、並びにアルツハ
イマー病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病お
よびダウン症候群を含む神経変性疾患の処置を必要とす
る動物、すなわちヒトに投与する処置剤であって、式
(XVI) [式中、 Rは、水素、C2−C6アシル、C1−C6アルキル、アリー
ル、C1−C6アルコキシカルボニル、C6−C10アラルキ
ル、C2−C6アルケニル、C3−C15ジアルキルアミノアル
キル、C1−C6ヒドロキシアルキル、C2−C6アルキニル、
C3−C15トリアルキルシリル、C4−C10アルキルシクロア
ルキルまたはC3−C5シクロアルキルであり、 R1は、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C7
−C10アラルキル、C1−C6アルコキシまたはC3−C15ジア
ルキルアミノアルキルであり、 XおよびYは、独立して、ハロゲン、例えばクロロ、
フルオロ、ブロモ、ヨード、C1−C6アルコキシ、C2−C6
ジアルコキシメチル、C1−C6アルキル、シアノ、C3−C
15ジアルキルアミノアルキル、カルボキシ、カルボキシ
アミド、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ハロアルキルチ
オ、アリル、アラルキル、C3−C6シクロアルキル、アロ
イル、アラルコキシ、C2−C6アシル、アリール、置換ア
リール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C3−C6
ヘテロシクロアルキル、C1−C6アルキルチオ、C1−C6
ルキルスルホニル、C1−C6ハロアルキルスルホニル、C1
−C6アルキルスルフィニル、C1−C6ハロアルキルスルフ
ィニル、アリールチオ、C1−C6ハロアルコキシ、アミ
ノ、C1−C6アルキルアミノ、C2−C15ジアルキルアミ
ノ、ヒドロキシ、カルバモイル、C1−C6N−アルキルカ
ルバモイル、C2−C15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニ
トロおよびC2−C15ジアルキルスルファモイルから成る
群から選ばれ、 Zは、 (式中、R2は、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニ
ル、アラルキル、C4−C15ジアルキルアミノアルキル、
ヘテロシクロアルキル、C2−C6アシル、アロイルまたは
アラルカノイルであり、R3は、C1−C6アルキル、C2−C6
アルケニル、フェニル、アラルキルまたはC3−C15ジア
ルキルアミノアルキルである) から選ばれた基を表し、 nは、0(XまたはYは、各々水素である)、1、
2、3または4から選ばれた整数である] で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩を含
む薬剤であり、前記化合物は、ほ乳類神経細胞において
PCPレセプターに関して高い結合活性を呈するものであ
り、前記神経細胞喪失の処置または予防または前記疾患
の処置に有効な量で投与される方法に関するものであ
る。
上記式(XVI)を有する化合物は、ラセミ形態または
光学活性立体異性体形態で存在し得る。
好ましくは、本発明化合物は、式(XVI)(ただし、
RはHである)で示される化合物、すなわち下記構造式
(XVII) (式中、R1、X、Y、Zおよびnは前記の意味である) を有する化合物である。
典型的C1−C6アルキル基には、メチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、i
−ブチル、ペンチルおよびヘキシル基がある。
典型的C2−C6アシル基には、アセチル、プロパノイ
ル、i−プロパノイル、ブタノイル、s−ブタノイル、
ペンタノイルおよびヘキサノイル基がある。
典型的アリール基には、フェニル、ナフチル、フェナ
ントリルおよびアントラシル基がある。
典型的C1−C6アルコキシカルボニル基には、メトキ
シ、エトキシ、プロパノキシ、i−プロパノキシ、n−
ブタノキシ、t−ブタノキシ、i−ブタノキシ、ペンタ
ノキシおよびヘキサノキシ基により置換されたカルボニ
ルがある。
典型的アラルキル基には、フェニル、ナフチル、フェ
ナントリルおよびアントラシル基により置換された上記
列挙のC1−C6アルキル基がある。
典型的C2−C6アルケニル基には、ビニル、アリル、2
−ブテニル、2−ペンテニルおよび2−ヘキセニル基が
ある。
典型的C2−C6アルキニル基には、アセチニルおよびプ
ロパルギル基がある。
典型的ハロ基には、ふっ素、塩素、臭素およびヨウ素
がある。
典型的アロイル基には、フェニル、ナフチル、フェナ
ントリルおよびアントラシル基により置換されたカルボ
ニルがある。
典型的アラルカノイル基には、上記列挙のアラルキル
基により置換されたカルボニルがある。
典型的アラルコキシ基には、フェニル、ナフチル、フ
ェナンチルおよびアントラシル基により置換された上記
列挙のC1−C6アルコキシ基がある。
典型的置換アリール基には、ハロ、ヒドロキシ、アミ
ノなどにより置換された上記列挙のアリール基がある。
典型的ヘテロアリール基には、フリル、チエニル、ピ
ロリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジ
ニルおよびオキサゾリル基がある。
典型的置換ヘテロアリール基には、ハロ、C1−C6アル
キルなどにより置換された上記列挙のヘテロアリール基
がある。
典型的C5−C6ヘテロシクロアルキル基には、テトラヒ
ドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニルお
よびピロリジニル基がある。
式(XVI)に関して述べると、X、Y、RおよびR1
水素である(nは0である)最も好ましい化合物は、下
式(XVIII) を有する10,5−(イミノメタノ)−10,11−ジヒドロ−5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン(IDDC)である。
式(XVI)に関して述べると、X、YおよびRが水素
であり(n=0)、R1がCH3である第2の好ましい化合
物は、下式(XIX) を有する5−メチル−10,5−(イミノメタノ)−10,11
−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン(5
−メチル−IDDC)である。
式(XVI)に関して述べると、X、YおよびR1が水素
であり(n=0)、RがCH3である第3の好ましい化合
物は、下式(XX) を有するN−メチル−10,5−(イミノメタノ)−10,11
−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン(N
−メチル−IDDC)である。
式(XVI)に関して述べると、XおよびYが水素であ
り、RおよびR1がCH3である第4の好ましい化合物は、
下式(XXI) を有する5−メチル−N−メチル−10,5−(イミノメタ
ノ)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘ
プテン(5−メチル−N−メチル−IDDC)である。
本発明化合物は、ほ乳類神経細胞においてPCPレセプ
ターに関して高い結合活性を呈する。特に高い結合活性
を有する化合物には、上記式(XVIII)−(XXI)により
表される化合物がある。
さらに、この発明は、神経細胞のNMDAレセプターと相
互作用するグルタメートにより誘導された神経傷害作用
を改善する薬剤であって、上記神経傷害作用の徴候を呈
するか、またはその影響をうけやすい動物、例えばヒト
に、NMDAレセプター−イオン・チャンネル複合体のイオ
ン・チャンネルを遮断するのに有効な量で神経細胞のPC
Pレセプターに対して高い親和力を有する本発明化合物
を投与する。それらの神経傷害作用は、内在性グルタメ
ートの過剰放出を誘発する虚血性脳傷害により誘発され
得る。本発明の薬剤は、例えば脳もしくは脊髄への血流
低下の誘発が予測され得る外科的方法または他の処置の
前に予防的に投与されることにより、神経分解を予防ま
たは改善し得る。また、本発明の薬剤は、例えば頭部ま
たは脊髄に対する外傷後に投与されることにより、そこ
から生じ得る神経変性を予防または改善し得る。
神経系の若干の病気は、NMDAレセプターの過剰活性化
により誘発され得る神経分解を伴う。従って、NMDAレセ
プター活性化に対する応答を遮断する薬剤は、神経学的
疾患の処置、および低酸素症もしくは低血糖症により生
じるか、または卒中、外傷および心臓発作中に起きる脳
虚血後に生じる神経細胞死の予防において治療用途を有
する。またNMDAレセプター伝達応答のアンタゴニスト
は、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性
側索硬化症およびダウン症候群といった疾患の処置にお
いて有用である。
本発明はまた、神経細胞のPCPレセプターに対して高
い親和力を有する式(XVI)の化合物を含む、神経傷害
活性の阻害に有効なNMDAレセプターのイオン・チャンネ
ル関連神経傷害活性の阻害剤に関するものである。
当業界の通常熟練者であれば、(a)トリチウム化チ
エニルシクロヘキシルピペリジン([3H]TCP、ビニョ
ン等、「ブレーン・リサーチ」、280:194−197(198
3)、コントレラス等、Neurosci.Lett.、67:101−106
(1986)参照)の競争的置換によりPCPレセプターに関
する係合親和力を測定、(b)チャンネルを通る電流の
測定により化合物がイオン・チャンネルを通るイオンの
通行を遮断する能力を評価(ヒュットナーおよびビー
ン、「プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテ
ッド・ステーツ・オブ・アメリカ」、85:1307−1311(1
988))、(c)グルタメートへの暴露に起因する神経
細胞死を化合物が阻止する能力を測定するインビトロ細
胞傷害活性試験、および/または(d)動物モデルを用
いたインビボ神経保護能力の測定により、NMDAレセプタ
ー・アゴニストの非競争的遮断薬としての式(XVI)に
より表される特定化合物の活性を容易に決定することが
できる。
PCPレセプターに関する有機化合物の結合活性の評価
は、放射性リガンド結合検定を用いて行なわれる。化合
物が呈する、PCPレセプターの標識に使用されるトリチ
ウム化TCPおよびトリチウム化MK−801の置換能力を測定
するため化合物を試験する。競争的置換結合データを評
価すると、好ましい化合物は、PCPレセプターに対して
高い親和力(すなわち、低いIC50値)を呈する化合物で
ある。
結合活性試験下、多くとも約1000ナノモル、好ましく
は多くとも約500ナノモルのIC50値が高い係合親和力を
示す。本出願において、「高い親和力」という語は、多
くとも約1000ナノモルのIC50値を呈する化合物を意味す
るものとする。
電気生理学的試験において、化合物は、それらが示す
NMDAレセプター・チャンネル複合体のイオン・チャンネ
ル遮断することにより、神経細胞へのCa2+およびNa+
オン流を阻止する能力に関して評価される。最初に、イ
オン・チャンネルは、NMDAレセプターを活性化すること
により開かれる。イオンの流れは電流の通過を測定する
ことにより決定され、すなわち、電流の使用量依存性減
少は、チャンネル内の部位でのリガンドの結合によるイ
オン・チャンネルの遮断を示す。
使用量依存性遮断は、より多くのNMDAレセプター−チ
ャンネル複合体がグルタメートにより活性化されると、
非競争的遮断薬によるチャンネルの遮断はより有効にな
ることを意味する。
細胞傷害活性試験では、EAAレセプターを発現する培
養ほ乳類神経細胞を、グルタメートおよび特定被験化合
物に対してインビトロ暴露させる。細胞の生存パーセン
テージは、グルタメート誘発神経細胞死に対する化合物
の防御能力を示す。
インビボ神経傷害活性試験では、マクドナルド、D.W.
等(「シグマ・アンド・フェンシクリジン−ライク・コ
ンパウンズ・アズ・モレキュラー・プローブス・イン・
バイオロジー」中、ドミノ、E.F.およびカメンカ、J.M.
編、697−707頁(1988)、NPPブックス、アン・アーバ
ー、ミシガン)の実験モデルが使用され得る。このモデ
ルでは、一大脳半球へのNMDA注射により、低酸素症−虚
血により生じる病変に類似した傷害が誘発される。化合
物がNMDA誘発病変を制限する能力は、それらの神経防御
特性の尺度である。化合物は腹腔内投与され得るため、
このモデルはまた化合物が血液脳関門を通過する能力に
関する情報を提供し得る。
一般に、式(XVI)を有する化合物は、例えば極性非
プロトン性溶媒中ブロモアセトアルデヒドジエチルアセ
タールと共に式(XXII)を有するジアリール誘導体を加
熱することにより、下式Iに従い製造される。この目的
に使用され得る極性非プロトン性溶媒には、N,N−ジメ
チルホルムアミド(DMF)およびジメチルスルホキシド
(DMSO)がある。反応混合物の温度は70℃〜120℃の範
囲であり得る。次いで、式(XXII)を有する生成物を、
周囲温度で溶媒、例えばクロロホルムまたはジクロロメ
タン中、酸、例えばトリフルオロメタンスルホン酸また
は70%過塩素酸で処理すると、式(XXIV)を有する化合
物が得られる。次に、この化合物において適当な親電子
物質により窒素原子を誘導体化すると、式(XVI)によ
り表される化合物が生成され得る。例えば、N−メチル
誘導体は、ホルムアルデヒドおよび水素化ほう素ナトリ
ウムと(XXIV)の反応により製造され得る。別法とし
て、式(XXIV)の窒素を、アルキルハライド、アルカノ
イルハライドまたは他の適当な親電子物質と反応させ得
る。
XおよびYが水素でない場合、式(XVI)を有する生
成物は、当業界の熟練者に知られた方法に従いフェニル
環(複数もあり得る)における親電子的置換により製造
され得る適当に置換されたジアリール誘導体(XXII)を
選択することにより製造され得る。
Zがヒドロキシまたはアルコキシ置換基をもつ炭素原
子である場合、化合物は、アメリカ合衆国特許第350915
8号、同第3426015号および同第3361767号に従い製造さ
れ得、これらの開示を引用して説明の一部とする。
式(XVI)の5−置換誘導体は、下記反応式IIに従
い、例えば塩基、例えば炭酸カリウムを含むアルコール
性媒質中、ジアリール誘導体(XXII)をアルキニル誘導
体(XXV)、例えば3−ブロモ−1−プロピンで処理し
て置換N−プロパルギル−1,2−ジアリールエチルアミ
ン(XXVI)を得ることにより製造され得る。Zがヒドロ
キシ基もつ炭素原子である場合、ヒドロキシ基は、適当
なヒドロキシ保護基、例えばベンジルなどにより保護さ
れ得る。(XXVI)を酸、例えばトリフルオロメタンスル
ホン酸で処理することにより、式(XXVII)を有する化
合物が得られる。この生成物は、上記で検討した、適当
な親電子物質処理により窒素またはヒドロキシ基がさら
に誘導体化され得る(Zがアルコキシまたはアシルオキ
シにより置換されている場合)。
また、式(XVI)を有する化合物の光学異性体も本発
明の範囲内に含まれる。光学異性体は、例えば光学活性
酸による式(XVI)のアミノ基の塩の形成による、古典
的分割技術により分離され得る。この目的に特に好まし
い酸は、(+)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸であ
る。生成したジアステレオマー塩は、結晶化、クロマト
グラフィーまたは2つのジアステレオマー塩の溶解度差
異を利用することにより分離され得る。次いで、遊離塩
基は、塩基、例えばアンモニア水による処理および有機
溶媒による抽出により単離され得る。
別法として、光学異性体はジアリール誘導体(XXII)
の分離により製造され得る。例えば、1,2−ジフェニル
エチルアミンは、光学活性酸による対応するジアステレ
オマー塩の製造により分割され得る。この目的に特に好
ましい酸は、L−(+)−酒石酸である。ジアステレオ
マー塩は、結晶化、次いで上記要領による遊離塩基の単
離により分離され得る。次いで、光学活性1,2−ジフェ
ニルエチルアミンを反応式IまたはIIに示された反応順
序に付すと、式(XVI)を有する光学活性生成物が得ら
れる。
上記合成は、次の通り(+)−IDDCの絶対立体配置を
決定し得るべく容易に適合化された。(−)−1,2−ジ
フェニルエチルアミンは、R−絶対立体配置を有するこ
とが既に示された(M.ナカザキ等)、「ブレタン・オブ
・ザ・ケミカル・ソサエティー・オブ・ジャパン」、3
6:316(1963))。(R)(−)−1,2−ジフェニルエチ
ルアミンからの(+)−IDDCの合成中、R−立体配置は
保持され、それはIDDC分子においてC−10になる。従っ
て、(+)−IDDCの絶対立体配置は、C−10においてR
である。2環式環構造により分子に押し付けられた幾何
的圧迫故に、(+)−IDDCにおけるC−5の絶対立体配
置はSでなくてはならない。従って、(+)−IDDCの完
全名称は、(+)−10(R),5(S)−(イミノメタ
ノ)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘ
プテンである。
式(XVI)を有する化合物の非毒性の医薬的に許容し
得る塩類もまた、本発明の範囲内に含まれる。酸付加塩
は、式(XVI)を有する化合物の溶液を、医薬的に許容
し得る非毒性酸、例えば塩酸、フマル酸、マレイン酸、
こはく酸、酢酸、くえん酸、酒石酸、燐酸、しゅう酸な
どの溶液と混合することにより形成される。
虚血、脳および脊髄外傷、低酸素症および低血糖症に
おける神経細胞喪失の処置または予防、並びにアルツハ
イマー病、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症お
よびダウン症候群の処置方法において、本発明の薬剤
は、1日1−4回の摂取法により、体重1kg当たり約0.0
1〜約500mgの単位用量レベルで式(XVI)の化合物を、
またはその医薬的に許容し得る塩の等量を含み得る。疾
患の機能上の変化がNMDAレセプター−イオン・チャンネ
ル関連神経傷害を伴う疾患の処置方法で使用される場
合、式(XVI)を有する化合物は、1日1−4回の摂取
法により、体重1kg当たり約0.01〜約500mgの単位用量レ
ベルで、またはその医薬的に許容し得る塩の等量が投与
され得る。勿論、正確な処置レベルは、処置される動
物、例えばヒトの病歴により異なるものと理解される。
正確な処置レベルは、過度の実験をせずとも当業界の一
熟練者により決定され得る。
本発明の薬剤は、本発明化合物の有益な効果を経験し
得る動物へ投与され得る。それらの動物の中で最も重要
なのはヒトであるが、本発明をそれに限定する意図は無
い。
本発明の薬剤は、それらの意図された目的を達成する
あらゆる手段により投与され得る。例えば、投与は、非
経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、経皮または頬経
路により行なわれ得る。別法として、または同時に、投
与は経口経路により行なわれ得る。投与される用量は、
受容者の年令、健康状態および体重、同時処置(あると
すれば)の種類、処置の頻度および所望の効果の性質に
より異なる。
薬理活性化合物に加えて、新規医薬製剤は、活性化合
物を医薬的に使用され得る製剤へ加工処理し易くする賦
形剤および補助物質を含む適当な医薬的に許容し得る担
体を含み得る。好ましくは、製剤、特に経口投与され
得、好ましいタイプの投与に使用され得る製剤、例えば
錠剤、糖衣錠およびカプセル、および直腸投与され得る
製剤、例えば坐剤、並びに注射または経口投与に適した
溶液は、賦形剤と一緒に約0.01〜99パーセントの濃度で
存在する。
本発明の医薬製剤は、自体公知の方法、例えば慣用的
な混合、造粒、糖衣錠製剤化、溶解または凍結乾燥方法
により製造される。すなわち、経口用医薬製剤は、活性
化合物を固体賦形剤と合わせ、所望により生成した混合
物を粉砕し、所望または必要ならば、適当な補助物質を
加えた後、か粒混合物を加工処理して錠剤または糖衣錠
コアを得ることにより製造され得る。
適当な賦形剤は、特に増量剤、例えば糖類、例えば乳
糖またはしょ糖、マンニトールまたはソルビトール、セ
ルロース製剤および/または燐酸カルシウム、例えば燐
酸三カルシウムまたは燐酸水素カルシウム、並びに結合
剤、例えば澱粉ペースト、例えばトウモロコシ澱粉、小
麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉を用いたもの、ゼラチ
ン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
スナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドンであ
る。所望ならば、崩壊剤、例えば上述の澱粉およびカル
ボキシメチル−澱粉、架橋ポリビニルピロリドン、寒天
またはアルギニン酸もしくはその塩、例えばアルギニン
酸ナトリウムが加えられ得る。補助物質は、特に流動調
節剤および滑沢剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン
酸もしくはその塩類、例えばステアリン酸マグネシウム
もしくはステアリン酸カルシウム、および/またはポリ
エチレングリコールである。糖衣錠コアには、所望なら
ば胃液に耐性を示す適当なコーティングが施される。こ
の目的の場合、濃縮糖溶液が使用され得、それらは、所
望によりアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタ
ン、ラッカー溶液および適当な有機溶媒または溶媒混合
物を含み得る。胃液に耐性を示すコーティングを製造す
るためには、適当なセルロース製剤、例えばアセチルセ
ルロースフタレートまたはヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースフタレートの溶液が使用される。例えば活性化
合物用量の組み合わせを同定または特性確認するため、
染料または色素が錠剤または糖衣錠コーティングに加え
られ得る。
経口使用され得る他の医薬製剤には、ゼラチンでてき
たプッシュ−フィット・カプセル並びにゼラチンおよび
可塑剤、例えばグリセリンまたはソルビトールでできた
密封軟カプセルがある。プッシュ−フィット・カプセル
は、増量剤、例えば乳糖、結合剤、例えば澱粉、および
/または滑沢剤、例えばタルクまたはステアリン酸マグ
ネシウムおよび所望により安定剤と混合され得るか粒形
態で活性化合物を含み得る。軟カプセルでは、活性化合
物は、好ましくは適当な液体、例えば脂肪油または液体
パラフィンに溶解または懸濁される。さらに、安定剤が
加えられ得る。
直腸投与に使用され得る可能な医薬製剤には、例えば
1種またはそれ以上の活性化合物と坐剤基剤の組み合わ
せから成る坐剤がある。適当な坐剤基剤は、例えば天然
または合成トリグリセリドまたはパラフィン族炭化水素
である。さらに、活性化合物と基剤の組み合わせから成
るゼラチン直腸カプセルの使用も可能である。可能な基
剤材料には、例えば液体トリグリセリド、ポリエチレン
グリコールまたはパラフィン族炭化水素がある。
非経口投与に適した製剤には、水溶性形態の活性化合
物、例えば水溶性塩類の水溶液がある。さらに、適当な
油状注射懸濁液として活性化合物の懸濁液も投与され得
る。適当な親油性溶媒または賦形剤には、脂肪油、例え
ばゴマ油または合成脂肪酸エステル類、例えばオレイン
酸エチルまたはトリグリセリドがある。水性注射懸濁液
は、懸濁液の粘ちゅう性を高める物質を含み得、例えば
カルボキシメチルセルロース、ソルビトールおよび/ま
たはデキストランが含まれる。所望により、懸濁液はま
た安定剤を含み得る。
以下、実施例により本発明の薬剤および化合物につい
て説明するが、限定的なものではない。当業界の熟練者
には明らかであり、臨床的治療で通常直面する多様な状
態およびパラメーターの他の適当な修飾および適応も本
発明の精神および範囲内に含まれる。
実施例 実施例1:IDDCの合成 A.N−(2,2−ジエトキシエチル)−ジフェニルエチルア
ミンの合成 N−(2,2−ジエトキシエチル)−ジフェニルエチル
アミンは、タカヤマ,H.、ケミストリー・レターズ865頁
(1978年)に準じて製造した。1,2−ジフェニルエチル
アミン(3.94g、20.0ミリモル、アルドリッヒ・コーポ
レーション、そのまま使用)のN,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)(10ml)溶液を撹拌し、80−90℃で1時間
かけて用時蒸留したブロモアセトアルデヒド−ジエチル
アセタール(4.50g、22.5ミリモル、アルドリッヒ・コ
ーポレーション)を滴加した、1時間後、炭酸カリウム
(2.76g、20.0ミリモル)を添加した。13時間後、褐色
の混合物を25℃まで冷却し、次に混合物を1N NaOH(20
0ml)で希釈し、CH2Cl2(全量100ml)で2回抽出し、そ
して乾燥した(MgSO4)。溶媒を蒸発させ、残留物を蒸
留し、N−(2,2−ジエトキシエチル)−ジフェニルエ
チルアミン(5.29g、84%)を得た:沸点150−160℃/0.
50mm;1H NMR(CDCl3) δ 1.10(t,3),1.12(t,3),1.70(bs,1),2.50(d
d,1),2.58(dd,1)2.91(dd,1),2.98(dd,1),3.39
(dt,1),3.44(dt,1),3.54(dt,1),3.59(dt,1),3.
86(dd,1),4.53(dd,1),7.16−7.40(m,10);13C NMR
(CDCl3)δ 15.5(q),45.5(t),50.0(t),62.0
(t),62.2(t),64.9(d),102.0(d),126.5,12
7.3,128.5,129.5(all d),139.0,143.8(全てs). B.IDDCおよびそれの塩酸塩の合成 上記で得られたアセタール(2.16g、6.90ミリモル)
のCDCl3(5ml)溶液を撹拌し、25℃でトリフルオロメタ
ン・スルホン酸(4.0g、36ミリモル、アルドリッヒ・コ
ーポレーション)を滴加した。MNR分光学より、反応は5
4時間後に完結したことが示された。黒色の溶液を水(5
0ml)で希釈し、1N NaOH(200ml)で塩基を作り、CH2C
l2で抽出した。抽出物は濃縮乾固し、残留物をシリカゲ
ルのフラッシュクロマトグラフィーで精製した。10:1エ
ーテル:THFで溶出した液より最初の少量の1,2−ジフェ
ニルエチルアミンが得られ、続いて無色の分画が得られ
たが、この分画を170℃/0.5mmで蒸留すると油状物(1.1
5g、75%)が得られ、放置すると固化した:融点79−81
℃(文献融点)74−78℃;ドブソン,T.A.、ケム・アブ
ストラ、73巻、3816頁(1970年)、米国特許第3509158
号(1970年);文献融点79℃、タカイ,H.ら、ケミカル
・アンド・ファーマシューティカル・ブレチン、34巻、
1901頁(1986年);1H NMR(CDCl3) δ 2.18(bs,1,NH),3.23(dd,1,J=17.5および3.2,H
−11),3.33(dd,1,J=11.3および4.7,H−12),3.50(d
d,1,J=17.5および3.7,H−11),3.67(d,1,J=11.3,H−
12),3.92(d,1,J=4.7,H−5),4.33(dd,1 J=3.7お
よび3.2,H−10),7.04−7.38(m,8H−1−4;6−9);13
C NMR(CDCl3)δ41.8(t),47.0(d),50.8(t),5
5.1(d),125.1,125,6,126.1,126.8, 126.9,127.3,12
8.1,131.5(all d),135.4,140.5,141.6,143.1(all
s);MS m/e 221(40,M+),220(35),192(100),191
(47). 塩化水素ガスを、生成物(700mg)のエーテル(10m
l)およびメタノール(10ml)溶液中25−30℃で、さら
に沈澱を生じなくなるまで吹き込んだ。溶媒を除去し、
残留物を熱エタノール中に溶解し、次いで放置冷却し、
IDDC塩酸塩(429mg、52%)を白色結晶として得た:融
点305−307℃(実測融点270℃以上、ドブソン、T.A.
ら、米国特許第3509158号(1970年);ケム・アブスト
ラ、73巻、3816頁(1970年)参照);[1H NMR (CD3OD)δ 3.31(dd,1),3.54(dd,1),3.78(dd,
1),3.85(d,1),4.25(d,1),5.01(t,1),7.07−7.46
(m,8);13C NMR(CD3OD)δ 36.5(t),43.5(d),4
8.3(t),54.9(d),125.7,126.6,126.8,127.7,127.
9,128.1,129.5,130.9(全てd),132.0,132.1,140.0,14
0.3(全てs). 実施例2:5−メチルIDDCの合成 A.N−プロパルギル−1,2−ジフェニルエチルアミン 1,2−ジフェニルエチルアミン(930mg、4.20ミリモ
ル)のエタノール(30ml)溶液を撹拌し、3−ブロモ−
1−プロピン(700mg、5.30ミリモル)および炭酸カリ
ウム(1.38g、10.0ミリモル)を添加した。混合物を16
時間還流し、次いで3−ブロモ−1−プロピン(100m
g)を添加した。混合物をさらに6時間還流し、次いで
冷却し、1N NaOH(200ml)で希釈し、CH2Cl2で抽出し
た。抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮した。残留物をフ
ラッシュクロマトグラフィーにより精製した。1:1ヘキ
サン−CH2Cl2で溶出し、最初にN,N−ジ−プロパルギル
−1,2−ジフェニルエチルアミン(218mg、19%)1H NM
R(CDCl3) δ 2.34(t,2),2.83(dd,1),3.53(dd,1),3.63(d
d,2),3.71(dd,2),3.85(dd,1),6.89−6.92(m,2),
7.14−7.26(m,8);13C NMR(CDCl3)δ 40.5(t),4
0.9(t),68.2(d),73.4(d),79.4(d),126.1,1
27.6,128.1,128.3,128.8,129.7,129.8(全てd),138.
8,140.8(全てs)] を得、続いて、N−プロパルギル−1,2−ジフェニルエ
チルアミンを得た。180℃/0.5mmで蒸留すると無色油状
の純粋の化合物(583mg、59%)が得られた:1H NMR(C
DCl3) δ 1.69(bs,1),2.20(t,1),2.95(dd,1),3.06(d
d,1),3.24(dd,1),3.36(dd,1),4.21(dd,1),7.25
−7.50(m,10);13C NMR(CDCl3)δ 36.0(t),45.1
(t),62.6(d),71.6(d),82.2(s),126.7,127.
6,127.8,128.7,129.5(全てd),138.6,142.7(全て
s). B.5−メチル−IDDC N−プロパルギル−1,2−ジフェニルエチルアミン(1
25mg、0.530ミリモル)のクロロホルム(0.5ml)溶液お
よびトリフルオロメタンスルホン酸(500mg、3.33ミリ
モル)を25℃で48時間撹拌した。NMRスペクトル分析に
よると約40%しか変化していないことが示された。従っ
て、さらにトリフルオロメタンスルホン酸(500mg)を
添加した。24時間後、黒色の溶液を1N NaOH(50ml)と
で塩基にし、CH2Cl2で抽出した。溶媒を蒸発させ、残留
物を蒸留し、無色油状の生成物、沸点190−200℃/0.5mm
を得た。1H NMR(CDCl3) δ 1.88(s,3),2.44(s,1),3.09(d,1),3.32(dd,
1),3.59(d,1),3.61(dd,1),4.35(dd,1),7.07−7.
42(m,8);13C NMR(CDCl3)δ 22.6(q),41.9
(t),55.5(d),58.1(全てd),136.3,140.6,144.
3,145.5(全てs). 実施例3−(+)−IDDCの製造 A.(±)−1,2−ジフェニルエチルアミンの分解 V.M.ポタポフらの一般法を採用し、以下の分解を行っ
た(ポタポフ,V.M.ら、ジャーナル・オブ・オルグ・ケ
ム、USSR、16巻、683頁(1980年))。L−(+)−酒
石酸(マリンクロッツ、そのまま使用)9.5013g(63.2
ミリモル)の水400ml溶液を撹拌し、45℃で(±)−1,2
−ジフェニルエチルアミン(アルドリッヒ、そのまま使
用)24.7673g(125.5ミリモル)を滴加した。即座に白
色沈澱を生じた。25℃で2.5時間撹拌した後、沈澱を収
集し、不完全な空気乾燥し、白色固形物94gを生成し
た。この94gを沸騰水300mlに溶解し、次に熱い間に濾過
し、透明な無色の溶液を得た。20分以内にこの溶液から
結晶化が始まった。収集した結晶を不完全な空気乾燥す
ると、31.6gになった。続いてさらに5回、この物質を
比例した量の沸騰水を用いて再結晶すると、(+)−L
−酒石酸および(+)−1(R),2−ジフェニルエチル
アミンの不完全に分解したジアステレオ異性体塩の白色
微小結晶905.2mgを得た;融点222.5−223.5℃分解、
[α]D19=−51.3゜、c=0.92、H2O。ナカザキら、ブ
チレン・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー・オブ・ジ
ャパン、36巻、161頁(1963年)によると以下の物理定
数が報告されている:(−)−1(R),2−ジフェニル
エチルアミンの(+)−酒石酸塩、融点229−230℃、
[α]D19=−55.3゜、c=0.92、H2O;(−)−1
(R),2−ジフェニルエチルアミン[α]D19=−51.2
゜、c=3.7、エタノール。最初の4回の再結晶の母液
は一緒にした。水溶液を濃縮し、固体の水酸化ナトリウ
ムを添加して塩基を作り、CH2Cl23分画で抽出した。有
機層を一緒にし、乾燥し(K2CO3)、減圧下溶媒を除去
し、不完全に分解した(−)−1(R),2−ジフェニル
エチルアミン2.5397g生成した;[α]D19=−44.0゜、
c=3.7、エタノール(ナガサキ,M.ら、上述)。L−
(+)−酒石酸(マリンクロッツ、標準品)1.8116g(1
2.1ミリモル)の水40ml溶液を撹拌し、45℃でアミン
(2.5055g、12.7ミリモル)を滴加した。その結果、生
じた白色沈澱を、混合物を環境温度で12時間撹拌した後
収集した。収集した固形物を沸騰水で3回再結晶する
と、(+)−L−酒石酸および(−)−1(R),2−ジ
フェニルエチルアミンの白色微小結晶のジアステレオ異
性体塩815.2mgを生成した;融点224−225℃分解、
[α]D19=−54.8゜、c=0.92、H2O。ナガサキら、上
述。塩(806.6mg)を1N NaOH50mlおよびCH2Cl225mlに
溶解した。層分離し、水層はCH2Cl225mlで2回抽出し
た。有機層を一緒にし、1N NaOH15mlで洗浄し、乾燥し
(K2CO3)、減圧下溶媒を除去し、(−)−1(R),2
−ジフェニルエチルアミンの無色液体449.1mgを得た;
[α]D19=−50.1゜、c=3.7、エタノール。
B.N−(1(R),2−ジフェニルエチルアミン)アミノ
アセトアルデヒド−ジエチルアセタールの製造 スズキ,T.ら、ケミカル・アンド・ファーマシューテ
ィカル・ブチレン、34巻、1988頁(1986年)の一般法を
採用して以下のアルキル化を行った。(−)−1
(R),2−ジフェニルエチルアミン249.5mg(1.3ミリモ
ル)および無水炭酸カリウム(ベーカー、そのまま使
用)193.6mg(1.4ミリモル)の混合物をN,N−ジメチル
ホルムアミド(ベーカー、そのまま使用)2.5ml中撹拌
し、90℃でブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール
(アルドリッヒ、蒸留物、沸点83℃/40mm)284.1mg(1.
4ミリモル)の溶液を2時間で滴加した。結果的に得ら
れた混合物を撹拌しながら加熱した(95−105℃)・16
時間後、反応混合物を10℃まで冷却し、1N NaOH 50ml
を加え、続いてCH2Cl225mlを加えた。層分離し、水層を
CH2Cl2 15mlで2回抽出した。有機層を一緒にして1N
NaOH 10mlで洗浄し、乾燥し(K2CO3)、減圧下溶媒を
留去し、褐色油状物346.1mgを得た。油状物はグーゲル
ロー装置を用いて蒸留し(180−190℃、0.05mm/Hg)、
淡黄色の油状物315.5mgを得た。黄色の油状物(304.2m
g)をクロマトグラフィー(10g、シリカゲル)にかけ、
ジエチルエーテル25ml、続いて3:1ジエチルエーテル/TH
F40ml、次いで2:1ジエチルエーテル/THF40mlを溶出液と
して用いた。極性がほとんどない物質(Rf0.56)を含有
する分画を一緒にし、減圧下溶媒を除去し、N−(1
(R),2−ジフェニルエチルアミン)アミノアセトアル
デヒド・ジエチルアセタールの透明な淡黄色の液体283.
3mgを生成した(収率71%)。1H NMR(CDCl3) δ 1.09および1.11(t,6H,J=6.9,−CH3),1.76(bt,
1H,NH),2.51(dd,1H,J=12.0および6.3,−CH2−N),
2.57(dd,1H,J=12.0および5.0,−CH2−N),2.91(dd,
1H,J=13.2および8.5,CH2−フェニル),2.98(dd,1H,J
=13.2および5.9,−CH2−フェニル),3.37および3.43
(dt,2H,J=9.3および7.2,−CH2O),3.53および3.57(d
t,2H,J=9.3および6.9,−CH2O),3.86(dd,1H,J=8.5お
よび5.9,−CH−N)、4.53(dd,1H,J=6.3および5.0,−
CH−O),7.16−7.34(m,10H,フェニル). C.(+)−10,5−(イミノメタノ)−10,11−ジヒドロ
−5H−ジベンゾ[a,b]シクロヘプタン(IDDC)の製造 T.スズキらの上述の一般法を採用し、以下の環形成を
行った。過塩素酸(70%水溶液)6mlに、24℃で撹拌し
ながらN−(1(R),2−ジフェニルエチル)アミノア
セトアルデヒド−ジエチルアセタール280mg(8.9ミリモ
ル)を5分間で滴加した。添加中に褐色油状物を分離し
た。混合物を16時間、環境温度で撹拌し、2N NaOH 50
ml上に注加し、CH2Cl2 15mlで3回抽出した。有機層を
一緒にして1N NaOH 15mlで洗浄し、乾燥し(K2C
O3)、減圧下溶媒を除去し、褐色油状物225.4mgを得
た。TLC(THF)では2個のスポットが認められ、Rf値は
0.67および0.23であった。油状物(225mg)はフラッシ
ュクロマトグラフィー(8g、シリカゲル)に供し、ジエ
チルエーテル25ml、3:1ジエチルエーテル/THF40ml、2:1
ジエチルエーテル/THF25ml、1:1ジエチルエーテル/THF2
5mlおよびTHF25mlで溶出した。より極性の高い物質を含
有する分画(Rf0.22)を一緒にし、溶媒を減圧下留去
し、褐色油状物172.1mgを得た。この油状物をクーゲル
ロー装置を用いて二重蒸留(175−185℃、0.05mm/Hg)
し、(+)−IDDC153.4mgの透明な淡黄色油状物を得、
これを放置すると固化した(融点79−85℃、[α]D25
=+161.5゜、c=1,エタノール)(収率78%)。1H N
MR(CDCl3) δ 2.10(bs,1H,−NH),3.23(dd,1H,J=17.5および
3.2,H−11),3.33(dd,1H,J=11.1および4.6,H−12),
3.51(dd,1H,J=17.5および3.7,H−11),3.67(d,1H,J
=11.1,H−12),3.93(d,1H,J=4.2,H−5),4.34(t,1
H,J=3.6,H−10),7.05−7.30(m,8H,H−1,2,3,4,6,7,
8,9).13C NMR(CDCl3):δ 41.7(t,C−11),46.9
(d,C−5),50.8(t,C−12),55.1(d,C−10),125.0,
125.6,126.0,126.8,126.9,127.3,128.0,131.5(d,C−1,
2,3,4,6,7,8,−9),135.4,140.4,141.6,143.0(s,C−4
a,5a,9a,11a). D.(+)−IDDCのマレイン酸塩の製造 (+)−IDDC50.6mg(0.23ミリモル)のエタノール1.
0ml溶液を43℃で撹拌し、これにマレイン酸(アルドリ
ッヒ、そのまま使用)26.4mg(0.23ミリモル)のエタノ
ール0.3ml溶液を加えた。結果的に得られた溶液は約10
分以内に結晶化を始めた。この混合物を環境温度で撹拌
した。14時間後、白色結晶を収集し、熱エタノール0.4m
lから再結晶し、(+)−IDDCのマレイン酸塩(融点168
−168.5℃分解)31.1mgを得た。再結晶後、母液からマ
レイン酸塩に続く2分画、10.2mg(融点167−167.5分
離)および13.8mg(融点164−165.6℃分解)を単離し
た。
実施例4−光学活性N−メチルIDDCの製造 (+)−IDDC(9.3mg、0.04モル;[α]D=+116.3
゜、エタノール、c=1)のアセトニトリル(0.4ml)
および37%ホルムアルデヒド水溶液(0.61ミリモル)溶
液を25℃で撹拌し、ソディウム・シアノポロハイドライ
ド(5.1mg、0.08ミリモル)を加えた。得られた混合物
を15分間撹拌し、氷酢酸1滴加えてpHを7に下げた(湿
潤pH紙で検査した)。混合物を20時間撹拌し、溶媒を減
圧下除去した。残留物を2N水酸化ナトリウム(4ml)お
よびエーテル(4ml)で処理した。層分離し、水層をエ
ーテルで抽出した。有機層を一緒にして乾燥(K2C
O3)、濾過し、蒸発させて、透明の油状物(11mg)を
得、これを予備のシリカゲルのTLCで精製した。エタノ
ールで溶出すると、2本の帯が現れ、Rf=0.41および0.
83であった。0.41の帯をとり、アセトンで抽出した。溶
液を乾燥し(K2CO3)、蒸発させて光学活性N−メチルI
DDC(10.6mg、84%)の灰色がかった白色の油状物を得
た;1HNMR(CDCl3) δ 2.50(s,3,N−Me),2.92(dd,1,J=10.5 and 4.8,
H−12),3.00(dd,1,J=17.7 and 3.3,H−11),3.58(d
d,1,J=10.5 and 1.1,H−12),3.62(dd,1,J=17.7 and
3.9,H−11),3.83(dd,1,J=4.7 and 1.1,H−5),3.9
4(dd,1,J=3.9 and 3.0,H−10).13C NMR(CDCl3)δ
38.61(t),45.2(q),47.0(d),59.8(t),62.7
(d),141.4,142.5(all s). 実施例5−IDDC光学異性体のPCP受容体結合特性 本発明の種々化合物の、3H−5−メチル−10,11−ジ
ヒドロ−5H−ジベンゾ[a,b]シクロヘプテン−5,10−
イミン(3H−MK−801)に対するPCP受容体結合特性を決
定した。結果は以下の表1に示す。
実施例6.電気生理学的検定 (+)−IDDCが、細胞培養中維持されるラット海馬神
経におけるNMDA誘起(+グリシン)反応を使用回数に依
存して妨害する能力を試験した。この化合物は、MK−80
1が呈する使用回数依存的妨害作用と極めてよく似た結
果を呈した。
海馬神経は、1−3日齢新生ラット(ロング−エバン
ス)の海馬のCAI部位から得た。組織の小塊(1mm3
満)をパパイン(20単位/ml,ウォーシングトン−クーパ
ー)中30分間恒温培養した。組織は2.5mg/mlウシ血清ア
ルブミンおよび2.5mg/mlトリプシン阻害剤(シグマ)を
含有する完全成長培地(アールのMEM、20mMグルコー
ス、50単位/mlペニシリン/ストレプトマイシン、5%
加熱して不活化したウシ胎児血清、コラボラティブ・リ
サーチのセリューム・エクステンダー)中、火で滑らか
にした(fire−polished)パスツールピペットで細かく
砕いて単一細胞の懸濁液にした。細胞をガラスのカバー
スリップ(coverslips)上に置き、コラーゲン/ポリ−
D−リジンで被覆した。3日毎に培地の半量を置き換え
て、培養物に栄養補給した。細胞を置いた後、最初の1
週間の1または2日間、培養物にアラビノシルサイトシ
ン(5×10-6M)を加え、非神経性細胞の増殖を抑制し
た。
培養物中1−3週間成長した神経から採った、パッチ
・クランプ記録の全形細胞法[ハミル,O.D.、マーティ
ー,A.、ネアー,E.、サックマン,B.およびシグウォース,
F.J.、フューガーズ・アーチフ、391巻、85−100頁(19
81年)]を用いて全ての電気生理学的実験を行った。作
用薬および作用薬/拮抗薬を組み合わせたものをU管器
具(フェンウィックら、ジャーナル・オブ・フィジオロ
ジー、331巻、577−597頁(1982年))により全形細胞
実験の神経に供給した。外部溶液はNaCl140、KCl3.5、C
aCl21、グルコース5、ピクロトキシニン0.02、テトロ
ドトキシン(TTX)5×10-4およびN−2−ヒドロキシ
エチルペピラジン−N'−エタンスルホン酸(HEPES)10
(mM)を含有した。この溶液のpHをNaOHで7.4に調整し
た。内部(パッチ電極)溶液は、メタンスルホン酸セシ
ウム120、CsCl10、エチレングリコール−ビス−(β−
アミノエチルエーテル)−N,N,N',N'−テトラ酢酸(EGT
A)10、HEPES10(pHはCsOHで7.0に調整)(mM)を含有
した。膜電流は400ヘルツ(−3デシベル;(8極ベッ
セル)で濾過し(filtered)、後者の分析用に磁気テー
プに記録した。実験は室温で行った(20−25℃)。[化
学物質の入手先:N−メチル−D−アスパルテート、ケン
ブリッジ・リサーチ・バイオケミカルズ;ピロトキシニ
ン、シグマ・ケミカル・カンパニー;記録用溶液(reco
rding solutions)の塩、アルドリッヒ(ゴールド・ラ
ベル)またはアルファ(プラトロニック)。[3H]カイ
ネートおよび[3H]CPPおよび[3H]AMPAはデュポン/NE
N(ボストン、マサチューセッツ州)より購入。] 1μMグリシン存在下、50μM NMDAを3秒間適用す
ると、その結果、保持電位−60mVで100−1000pAの内側
方向の全形細胞電流が流れた。繰り返し同じ細胞に適用
(30秒毎)すると、少なくとも30分間5%未満しか変化
しない電流を生じた。MK−801(10μM)をNMDAと一緒
に適用した場合、内側方向の電流は、連続的に適用する
と徐々に小さくなった。この阻害から回復するためには
NMDA単独で繰り返し適用する必要があり、陽電圧で膜電
位を保持することにより回復が促進された。
MK−801と全く同じように、(+)N−メチルIDDC(1
0μM)は、使用回数依存的に、および電圧依存的にNMD
A電流を阻害した。連続的に適用すると、発生する電流
は徐々に小さくなった。(+)N−メチルIDDCによる阻
害は、NMDAを長時間または繰り返し適用した時のみ逆転
した。(+)N−メチルIDDCによる妨害からの回復速度
は、MK−801に引き起こされる反応の回復速度よりもい
く分速かった。この所見は(+)−N−メチルIDDCのPC
P受容体に対する親和性はMK−801よりも低いという所見
に合致する。
実施例7 インビトロ神経傷害活性検定 ヒュットナーおよびバウフマンの方法の修飾法を用い
て、分離ラット海馬培養物を製造した[ヒュットナー、
J.E.およびバウハム、R.W.、「ジャーナル・オブ・ニュ
ーロサイエンス」、6、3044−3060(1986)]。抱水ク
ロラールで麻酔した出生後1−3日のラット(スプラー
グ−ドーリー)から皮質を除去し、海馬を切開し、1ミ
リモルのキヌレン酸および10ミリモルのMgSO4を補ったC
1−不含有解離培地に入れた(チョイ、D.W.、「ジャー
ナル・オブ・ニューロサイエンス」7、369−379(198
7))。海馬を解離培地中で洗浄し、次いで10単位/mlの
パパイン(ワーシントン)を含む解離培地中37℃で2×
20分間インキュベーションした。酵素処理後、組織を37
℃で3回5分間10mg/mlのトリプシン阻害剤(シグマ・
タイプII−0)とインキュベーションした。
生長培地中での磨砕により細胞を解離させ、メカネッ
クスBB形態(WPI、ニューヘイバン、コネチカット)を
用いて約0.64cm2総面積の標識した26×26格子により打
印し、ポリ−D−リジンおよびラミニン(コラポラティ
ブ・リサーチ)で被覆した35mmプリマリア(ファルコ
ン)皿の中央へ細胞懸濁液の0.15ml小滴として置いた。
細胞密度は、1皿当たり2.5ないし4.0×105細胞であっ
た。生長培地は、5%胎児牛血清(CCL)、5%限定補
充牛血清(ハイクローン)、50ミリモルのグルコース、
50単位/mlのペニシリン/ストレプトマイシンおよびMIT
O+血清エキステンダー(コラボラティブ・リサーチ)
を補ったイーグルス最少必須培地(MEM、アール塩類)
であった。細胞を湿った4.5%CO2雰囲気中37℃で維持し
た。細胞を12−14時間放置してプレート表面に結合さ
せ、次いで1.5mlの生長培地を各皿に加え、1mlを除去
し、さらに1mlの新鮮な培地と置き換えた。この方法で
細胞屑および非結合細胞の大部分が除去された。細胞結
合および増殖領域は、処理した中央領域を越えて顕著に
伸展することはなかった。培養中2−4日後、5マイク
ロモルのシトシン・アラビノシドに2−3日暴露するこ
とにより、非神経細胞の分裂を止めた。
細胞を、生長培地と類似してはいるが胎児牛血清を含
まない培地中で維持した。培地を週毎のスケジュールで
変え、3分の2容量を新鮮な培地と置き換えた。培地中
に存在する唯一のグルタメートは、12マイクロモルの最
終濃度を与える牛血清中に含まれるものであった。
処理前、姉妹培養物を位相差顕微鏡下で調べることに
より、培養物が似た密度を有することを確実にした。グ
ルタメートに対する暴露は、チョイ、D.W.、マウリッチ
−ゲッデ、A.R.およびビリエグスタイン、A.R.、「ジャ
ーナル・オブ・ニューロンサイエンス」、7、257−268
(1987)で報告されたものと類似したHEPES緩衝「対照
塩溶液」(CSS)中32−34℃で行なわれたが、トリス−H
Clの代わりに10ミリモルのHEPESを用い、34℃でpH7.4に
緩衝させた。培養物をCSSで2回洗浄し、次いで1マイ
クロモルのグリシンおよび試験化合物を含む(対照は1
マイクロモルのグリシンのみを含んでいた)CSS中で5
分間インキュベーションした。グリシンは、NMDA部位で
のグルタメートの効果を強化することが示されたため
[ジョンソン、J.W.およびアッシャー、P.、「ネイチャ
ー」、325、529−530(1987)]そこに含まれた。試験
薬剤とのプレインキュベーションにより、神経保護活性
は高められる(フィンクベイナー、S.C.等、「プロシー
ディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステーツ
・オブ・アメリカ」、85:4071−4074(1988))。1マ
イクロモルのグリシンと薬剤および既知濃度のグルタメ
ート(0−1000マイクロモル)を含むCSSをトリプル交
換により加え、培養物を5分間インキュベーションし
た。培養物を4回CSS、次いで一夜インキュベーターに
置かれる前に培地により洗浄した。培養物を翌日インキ
ュベーターから除去し、CSSで2回洗浄し、0.4%トリパ
ンブルーという死細胞および死にかけの細胞にのみ吸収
される染料で5分間処理した。培養物を3回洗浄し、位
相差顕微鏡を用いて格子領域で生存している細胞を数え
た。最高細胞数のパーセンテージとして細胞生存率を正
規化し、結果をグルタメート濃度に対してプロットし
た。グルタメートに暴露しなかった培養物の場合、一般
に格子領域で生存している細胞数は4500ないし5500であ
った。
(±)−IDDCを、ある範囲のグルタメート濃度に対す
るその神経保護特性について試験した。図1は、様々な
濃度のグルタメートで処理したラット海馬細胞に対する
(±)−IDDC、(+)−IDDC、N−メチルIDDCおよび対
照試料のインビトロ神経保護効果を示すグラフである。
図1で示されている通り、5マイクロモルの(±)−ID
DC、5マイクロモルの(+)−IDDCおよび10マイクロモ
ルのN−メチルIDDCにより試験された培養物は、対照値
と比べて高い細胞生存率を呈した。
実施例8 インビボ神経傷害活性検定 脳NMDA注射の前ではなく15分後という試験化合物の腹
腔内注射のプロトコールを1つ改変して、マクドナル
ド、J.W.等(前出)の実験モデルを使用した。図2に示
されている通り、(+)−IDDCは、体重1kg当たり約0.3
0〜60マイクロモルの範囲の用量で、NMDA注射により誘
発される病変に対して防御することが見出された。
IDDCのインビトロおよびインビボ神経保護特性に関す
るこれらの観察は、脳におけるPCP結合部位に対するそ
の親和力および上記NMDAの阻害と一致している。
以上、この発明について充分に記載したが、当業界の
熟練者にとって、発明の範囲またはその実施態様に影響
することなく条件、製剤および他のパラメーターの広範
かつ均等範囲内で同じことが推考され得ることは自明の
理である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キーナ、ジョン アメリカ合衆国97405 オレゴン、ユー ジーン、オニックス・ストリート 3854 番 (72)発明者 バーメットラー、ペーター アメリカ合衆国97403 オレゴン、ユー ジーン、ウエスト・セブンティーンス・ ストリート 1905エー番 (56)参考文献 特開 昭55−124783(JP,A) 米国特許3509158(US,A) 米国特許3458518(US,A) Chemisry Letters, No.8,p.865−866(1978) Cevebrovasculan a nd Brouin Metaboli sm Roviews,2,p105 (1990) Tetrahedron,Vol.27 p.3803−3809(1971) Tetrahedron,Vol.43 p.5095−5108(1987) Journal of Orgaui c Chemistry Vol.45, No.4,p.601−607(1980) Tetrahedron Latte rs,Vol.21,p.4633−4636 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/55 A61P 25/00 C07D 487/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、 Rは、水素、C1−C6アルキルまたはC2−C6アルケニルで
    あり、 R1は、水素、C1−C6アルキルまたはC2−C6アルケニルで
    あり、 XおよびYは、各々ハロゲン、C1−C6アルコキシまたは
    アミノであり、 Zは、−CH2−を表し、 nは、0、1または2の整数である、 で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩およ
    び/またはその光学活性形態を含む、神経細胞喪失の処
    置剤。
  2. 【請求項2】神経細胞喪失が、虚血、中枢神経系損傷、
    低酸素症または脳または脊髄損傷に関連するものであ
    る、請求項1に記載の処置剤。
  3. 【請求項3】RおよびR1が各々水素またはメチルであ
    り、nが0である、請求項1または2に記載の薬剤。
  4. 【請求項4】化合物が下式: 【化2】 で示される化合物のうちの1つである、請求項1ないし
    3のいずれかに記載の薬剤。
  5. 【請求項5】式 【化3】 [式中、 Rは、水素、C1−C6アルキルまたはC2−C6アルケニルで
    あり、 R1は、水素、C1−C6アルキルまたはC2−C6アルケニルで
    あり、 XおよびYは、各々ハロゲン、C1−C6アルコキシまたは
    アミノであり、 Zは、−CH2−を表し、 nは、0、1または2の整数である、 で示される化合物またはその医薬的に許容し得る塩およ
    び/またはその光学活性形態を含む、NMDAレセプター−
    イオン・チャンネル関連神経毒性の阻害剤。
  6. 【請求項6】RおよびR1が水素またはメチルであり、n
    が0である、請求項5に記載の薬剤。
  7. 【請求項7】化合物が下式: 【化4】 で示される化合物のうちの1つである、請求項5または
    6に記載の薬剤。
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