JP3341660B2 - 合成樹脂製靴底およびその製造方法 - Google Patents
合成樹脂製靴底およびその製造方法Info
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Landscapes
- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にコンプレッ
ションソールと称される合成樹脂製靴底、およびその靴
底の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、コン
プレッションソールの弾力性(特に弾力の経時的な維
持)と意匠の賦形性がともに満足なものとなるように改
良された靴底に関する。
ションソールと称される合成樹脂製靴底、およびその靴
底の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、コン
プレッションソールの弾力性(特に弾力の経時的な維
持)と意匠の賦形性がともに満足なものとなるように改
良された靴底に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコンプレッションソール
は、一般に、ほぼソール形状に裁断されたエチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)の発泡樹脂配合物を成形金
型内に載置し、続いてこれを高められた温度(約150
℃)下、上方より高い圧力で加圧することにより、該樹
脂配合物を軟化流動させて、靴底の上部(従来ミッドソ
ールと呼ばれている)を成形し、その後、成形された上
部底を、接地面を有する下部底(ゴム配合物またはエラ
ストマー配合物より成る)に積層接着するという製造手
順により、作られていた。而して、この製法で成形され
る上部底(従来のミッドソール)は、通常、その外周縁
の一部に、立ち上り部を有する一体成形物であって、そ
の立ち上り部を含む外周側面の表面には、靴底側面の意
匠が賦形されている。
は、一般に、ほぼソール形状に裁断されたエチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)の発泡樹脂配合物を成形金
型内に載置し、続いてこれを高められた温度(約150
℃)下、上方より高い圧力で加圧することにより、該樹
脂配合物を軟化流動させて、靴底の上部(従来ミッドソ
ールと呼ばれている)を成形し、その後、成形された上
部底を、接地面を有する下部底(ゴム配合物またはエラ
ストマー配合物より成る)に積層接着するという製造手
順により、作られていた。而して、この製法で成形され
る上部底(従来のミッドソール)は、通常、その外周縁
の一部に、立ち上り部を有する一体成形物であって、そ
の立ち上り部を含む外周側面の表面には、靴底側面の意
匠が賦形されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるコン
プレッションソールにあっては、一般に、例えば、靴底
として十分な弾力性(クッション性)を有するかどう
か、特に弾力性が経時的に低下し所謂ヘタリが生じない
かどうか(弾力の経時的な維持)、また、成形皺や欠け
等が靴底の外周側面に形成されているかどうか、つまり
所望の意匠が正確にその側面に賦形されているかどうか
(意匠の賦形性)等の性質が、品質評価の面で重要視さ
れている。そして当該分野においては、満足な弾力性を
保持し得るには、コンプレッションソール、特に上部底
は柔らかく、弾力性に富むもの程、より好ましく、一
方、意匠の賦形性が良好であるためには、上部底は硬
く、変形しにくいもの程、より好ましいといわれてい
る。しかるに、従来のコンプレッションソールは、上部
底がEVA発泡樹脂配合物の一体成形物よりなり、全体
にわたって総て同じ物性を有するので、相反する二つの
性質(つまり弾力性と意匠の賦形性)がともに所要の水
準を満たし満足なものにすることが困難であった。ま
た、昨今、靴および靴部品の製造にあっては、他の工業
製品と同様、多品種少量生産体制により適した製造法に
することが求められている。従って、コンプレッション
ソールの製造も、かような生産様式に適するように改良
することが要求されていた。
プレッションソールにあっては、一般に、例えば、靴底
として十分な弾力性(クッション性)を有するかどう
か、特に弾力性が経時的に低下し所謂ヘタリが生じない
かどうか(弾力の経時的な維持)、また、成形皺や欠け
等が靴底の外周側面に形成されているかどうか、つまり
所望の意匠が正確にその側面に賦形されているかどうか
(意匠の賦形性)等の性質が、品質評価の面で重要視さ
れている。そして当該分野においては、満足な弾力性を
保持し得るには、コンプレッションソール、特に上部底
は柔らかく、弾力性に富むもの程、より好ましく、一
方、意匠の賦形性が良好であるためには、上部底は硬
く、変形しにくいもの程、より好ましいといわれてい
る。しかるに、従来のコンプレッションソールは、上部
底がEVA発泡樹脂配合物の一体成形物よりなり、全体
にわたって総て同じ物性を有するので、相反する二つの
性質(つまり弾力性と意匠の賦形性)がともに所要の水
準を満たし満足なものにすることが困難であった。ま
た、昨今、靴および靴部品の製造にあっては、他の工業
製品と同様、多品種少量生産体制により適した製造法に
することが求められている。従って、コンプレッション
ソールの製造も、かような生産様式に適するように改良
することが要求されていた。
【0004】本発明は、上述の諸背景に基づいてなされ
たものであって、その課題は、靴底の弾力性および意匠
の賦形性がともに良好で満足なものであり、より高い品
質を有する合成樹脂製靴底(コンプレッションソール)
を提供することにある。また、本発明は、本発明の合成
樹脂製靴底を確実に製造することができ、しかも多品種
少量生産体制に適する経済的な該靴底の製造方法を提供
することを課題とするものである。本発明のその他の課
題、効果および利点は、以下の記載および特許請求の範
囲の記載より導かれる。
たものであって、その課題は、靴底の弾力性および意匠
の賦形性がともに良好で満足なものであり、より高い品
質を有する合成樹脂製靴底(コンプレッションソール)
を提供することにある。また、本発明は、本発明の合成
樹脂製靴底を確実に製造することができ、しかも多品種
少量生産体制に適する経済的な該靴底の製造方法を提供
することを課題とするものである。本発明のその他の課
題、効果および利点は、以下の記載および特許請求の範
囲の記載より導かれる。
【0005】本発明者は、靴底の弾力性が特に問題とな
るのは、上部底(ミッドソール)のうちの中央部分であ
り、一方意匠の賦形性が問題となるのは、その外周縁部
分であるという点に着目して、鋭意研究し、その結果、
靴底の上部底を、ミッドソール中央部の柔らかく弾力性
に富む部材と、ミッドソール外周縁部の硬く、変形しに
くい部材とに二分割することにより、すなわち、両方の
部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹
脂配合物より成るが、その各々の物性が互いに異なるも
のにすることにより、弾力性と意匠の賦形性がともに良
好で満足な合成樹脂製靴底が得られることを見い出し、
そして、さらに研究を重ねた結果、ミッドソールを構成
する二つの部材は、硬度(JIS K6301に定める
スプリング式硬さ試験(A形)によって測定される)3
0度ないし60度を有する部材であって、しかもミッド
ソール中央部の部材の硬度をミッドソール外周縁部の部
材の硬度よりも硬度差5ないし30度だけより低いもの
にし、かつ、上記の二つの部材は、密度0.1g/cm
3 ないし0.3g/cm3 を有する部材であって、しか
もミッドソール中央部の部材の密度をミッドソール外周
縁部の部材の密度よりも密度差0.02g/cm3 ない
し0.20g/cm3 だけより低いものにすると、弾力
性および意匠の賦形性の双方がとりわけ良好なものにな
ることを見い出し、ここに本発明を完成するに至った。
るのは、上部底(ミッドソール)のうちの中央部分であ
り、一方意匠の賦形性が問題となるのは、その外周縁部
分であるという点に着目して、鋭意研究し、その結果、
靴底の上部底を、ミッドソール中央部の柔らかく弾力性
に富む部材と、ミッドソール外周縁部の硬く、変形しに
くい部材とに二分割することにより、すなわち、両方の
部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹
脂配合物より成るが、その各々の物性が互いに異なるも
のにすることにより、弾力性と意匠の賦形性がともに良
好で満足な合成樹脂製靴底が得られることを見い出し、
そして、さらに研究を重ねた結果、ミッドソールを構成
する二つの部材は、硬度(JIS K6301に定める
スプリング式硬さ試験(A形)によって測定される)3
0度ないし60度を有する部材であって、しかもミッド
ソール中央部の部材の硬度をミッドソール外周縁部の部
材の硬度よりも硬度差5ないし30度だけより低いもの
にし、かつ、上記の二つの部材は、密度0.1g/cm
3 ないし0.3g/cm3 を有する部材であって、しか
もミッドソール中央部の部材の密度をミッドソール外周
縁部の部材の密度よりも密度差0.02g/cm3 ない
し0.20g/cm3 だけより低いものにすると、弾力
性および意匠の賦形性の双方がとりわけ良好なものにな
ることを見い出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、
明確には、エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹脂配
合物より成る上部底を、ゴム配合物またはエラストマー
配合物より成る接地面を有する下部底に積層接着してな
る合成樹脂製靴底において、前記上部底は、成形金型内
にテープ部材及びミッドソール部材を載置して加熱加圧
することにより、テープ部材をミッドソール部材の外周
側面に融着一体化しその周縁の少なくとも一部に付設し
てなり、そして、前記テープ部材および前記ミッドソー
ル部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡
樹脂配合物であるが、その各々の物性が互いに異なるも
のより成ることを特徴とする、合成樹脂製靴底に関す
る。そして、本発明のより好ましい態様は、上記のテー
プ部材およびミッドソール部材は、硬度(JIS K6
301に定めるスプリング式硬さ試験(A形)によって
測定される)30度ないし60度を有する部材であっ
て、しかも該ミッドソール部材の硬度は該テープ部材の
硬度よりも硬度差5ないし30度だけより低く、また、
上記のテープ部材およびミッドソール部材は、密度0.
1g/cm3 ないし0.3g/cm3 を有する部材であ
って、しかも該ミッドソール部材の密度は該テープ部材
の密度よりも密度差0.02g/cm3 ないし0.20
g/cm3だけより低いところの上記の合成樹脂製靴底
に関する。
明確には、エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹脂配
合物より成る上部底を、ゴム配合物またはエラストマー
配合物より成る接地面を有する下部底に積層接着してな
る合成樹脂製靴底において、前記上部底は、成形金型内
にテープ部材及びミッドソール部材を載置して加熱加圧
することにより、テープ部材をミッドソール部材の外周
側面に融着一体化しその周縁の少なくとも一部に付設し
てなり、そして、前記テープ部材および前記ミッドソー
ル部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡
樹脂配合物であるが、その各々の物性が互いに異なるも
のより成ることを特徴とする、合成樹脂製靴底に関す
る。そして、本発明のより好ましい態様は、上記のテー
プ部材およびミッドソール部材は、硬度(JIS K6
301に定めるスプリング式硬さ試験(A形)によって
測定される)30度ないし60度を有する部材であっ
て、しかも該ミッドソール部材の硬度は該テープ部材の
硬度よりも硬度差5ないし30度だけより低く、また、
上記のテープ部材およびミッドソール部材は、密度0.
1g/cm3 ないし0.3g/cm3 を有する部材であ
って、しかも該ミッドソール部材の密度は該テープ部材
の密度よりも密度差0.02g/cm3 ないし0.20
g/cm3だけより低いところの上記の合成樹脂製靴底
に関する。
【0007】本発明においては、靴底の上部底(ミッド
ソール)は、ソール中央部のミッドソール部材とソール
外周縁部のテープ部材との二部材より成り、そして、テ
ープ部材はミッドソール部材の外周側面に接着または融
着され、その周縁の全部または一部に(通常、踵部の周
縁部に)付設されている。このミッドソール部材および
テープ部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)の発泡樹脂配合物より成るが、その各々の物
性、特に硬度および密度は互いに異なっている。そし
て、本発明におけるミッドソール部材およびテープ部材
は、靴底として、特にコンプレッションソールにおいて
要求される強度、柔軟さ並びに履き心地などの性能を備
えるために、30度ないし60度の硬度および0.1g
/cm3 ないし0.3g/cm3 の密度を各々有する。
従って、硬度および密度が上記の範囲外であるとき、得
られる靴底は、コンプレッションソールの要求性能を備
えたものとはならない。なお、この硬度は、JIS K
6301に定めるスプリング式硬さ試験(A形)によっ
て測定される。本明細書において特別な注記なく硬度と
記載されるとき、それは、この硬さ試験で測定された硬
度を意味する。その上、ミッドソール部材は、より柔ら
かく、より弾力性に富むEVA発泡樹脂配合物からな
り、一方、テープ部材は、より硬く、より変形しにくい
EVA発泡樹脂配合物からなる。とりわけ、好ましく
は、ミッドソール部材の硬度はテープ部材の硬度よりも
硬度差5ないし30度だけより低く、また、ミッドソー
ル部材の密度はテープ部材の密度よりも密度差0.02
g/cm3 ないし0.20g/cm3 だけより低いもの
となるように、それぞれの部材に使用されるEVA発泡
樹脂配合物の組成および物性が選択される。硬度差が5
度未満であるとき、また密度差が0.02g/cm3 未
満であるとき、得られる靴底は、十分な弾力性(クッシ
ョン性)は有するものの、靴底の外周側面に成形皺や欠
け等が所々に見られ、意匠の賦形性に劣るものになる
か、あるいは、成形皺や欠け等は靴底の外周側面に殆ど
見られないが、弾力性に劣り、長期間の使用によって弾
力性が低下し所謂ヘタリが生じやすいものになり、従来
のコンプレッションソールと同程度の、満足でない性能
を有するものになる。
ソール)は、ソール中央部のミッドソール部材とソール
外周縁部のテープ部材との二部材より成り、そして、テ
ープ部材はミッドソール部材の外周側面に接着または融
着され、その周縁の全部または一部に(通常、踵部の周
縁部に)付設されている。このミッドソール部材および
テープ部材は、ともにエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)の発泡樹脂配合物より成るが、その各々の物
性、特に硬度および密度は互いに異なっている。そし
て、本発明におけるミッドソール部材およびテープ部材
は、靴底として、特にコンプレッションソールにおいて
要求される強度、柔軟さ並びに履き心地などの性能を備
えるために、30度ないし60度の硬度および0.1g
/cm3 ないし0.3g/cm3 の密度を各々有する。
従って、硬度および密度が上記の範囲外であるとき、得
られる靴底は、コンプレッションソールの要求性能を備
えたものとはならない。なお、この硬度は、JIS K
6301に定めるスプリング式硬さ試験(A形)によっ
て測定される。本明細書において特別な注記なく硬度と
記載されるとき、それは、この硬さ試験で測定された硬
度を意味する。その上、ミッドソール部材は、より柔ら
かく、より弾力性に富むEVA発泡樹脂配合物からな
り、一方、テープ部材は、より硬く、より変形しにくい
EVA発泡樹脂配合物からなる。とりわけ、好ましく
は、ミッドソール部材の硬度はテープ部材の硬度よりも
硬度差5ないし30度だけより低く、また、ミッドソー
ル部材の密度はテープ部材の密度よりも密度差0.02
g/cm3 ないし0.20g/cm3 だけより低いもの
となるように、それぞれの部材に使用されるEVA発泡
樹脂配合物の組成および物性が選択される。硬度差が5
度未満であるとき、また密度差が0.02g/cm3 未
満であるとき、得られる靴底は、十分な弾力性(クッシ
ョン性)は有するものの、靴底の外周側面に成形皺や欠
け等が所々に見られ、意匠の賦形性に劣るものになる
か、あるいは、成形皺や欠け等は靴底の外周側面に殆ど
見られないが、弾力性に劣り、長期間の使用によって弾
力性が低下し所謂ヘタリが生じやすいものになり、従来
のコンプレッションソールと同程度の、満足でない性能
を有するものになる。
【0008】また、本発明は、上記の合成樹脂製靴底
(コンプレッションソール)を製造する方法、すなわ
ち、仮発泡させたミッドソール部材の板状素形材を、上
部底成形金型の成形面の形状に対応しかつ該金型の内周
の寸法より小さめの形状に裁断し、次いで、作られたミ
ッドソール部材を前記成形金型内に載置する第一工程
と、仮発泡させたテープ部材の帯状素形材をテープ部材
の外形に対応する形状に切断し、次いで、作られたテー
プ部材を前記成形金型内に、該金型の内周面と該金型内
の前記ミッドソール部材との間に配設し、必要により該
テープ部材を該ミッドソール部材の外周側面に接着する
第二工程と、次に、成形金型を密閉し続いて加熱加圧す
ることにより、該金型内の材料を軟化流動させ、同時に
上記両部材を完全に発泡させかつ融着一体化し、その
後、該成形金型を冷却し、成形された上部底を取り出す
第三工程と、そして、作られた上部底を、接地面を有す
る下部底に積層接着して、靴底を作る第四工程よりな
る、合成樹脂製靴底の製造方法に関する。この製造法
は、上部底(ミッドソール)が各々別個に製作加工され
るところのミッドソール部材とテープ部材との二部材よ
り成るので、いくつかの靴底アイテムに対して一つの靴
底成形金型で対応することができ、各成形金型の適用し
うる幅(自由度)がより高まり、靴底の多品種少量生産
体制により好都合に適応させることができるという利点
を有する。しかも、本方法により必要な成形金型の数が
減少できるのであれば、設備コストが低減され、より経
済的な生産も可能になる。
(コンプレッションソール)を製造する方法、すなわ
ち、仮発泡させたミッドソール部材の板状素形材を、上
部底成形金型の成形面の形状に対応しかつ該金型の内周
の寸法より小さめの形状に裁断し、次いで、作られたミ
ッドソール部材を前記成形金型内に載置する第一工程
と、仮発泡させたテープ部材の帯状素形材をテープ部材
の外形に対応する形状に切断し、次いで、作られたテー
プ部材を前記成形金型内に、該金型の内周面と該金型内
の前記ミッドソール部材との間に配設し、必要により該
テープ部材を該ミッドソール部材の外周側面に接着する
第二工程と、次に、成形金型を密閉し続いて加熱加圧す
ることにより、該金型内の材料を軟化流動させ、同時に
上記両部材を完全に発泡させかつ融着一体化し、その
後、該成形金型を冷却し、成形された上部底を取り出す
第三工程と、そして、作られた上部底を、接地面を有す
る下部底に積層接着して、靴底を作る第四工程よりな
る、合成樹脂製靴底の製造方法に関する。この製造法
は、上部底(ミッドソール)が各々別個に製作加工され
るところのミッドソール部材とテープ部材との二部材よ
り成るので、いくつかの靴底アイテムに対して一つの靴
底成形金型で対応することができ、各成形金型の適用し
うる幅(自由度)がより高まり、靴底の多品種少量生産
体制により好都合に適応させることができるという利点
を有する。しかも、本方法により必要な成形金型の数が
減少できるのであれば、設備コストが低減され、より経
済的な生産も可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の最良と思われる一
つの実施態様を図面に基づいて説明すると、この態様の
合成樹脂製靴底は、コンプレッションソールであって、
図1に示すように、上部底(ミッドソール)1を、接地
面を有する下部底(アウトソール)2に積層接着してな
り、そして、上部底1はエチレン−酢酸ビニル共重合体
の発泡樹脂配合物より成り、また下部底2はゴム配合物
またはエラストマー配合物より成る。この上部底1は、
図2に示すように、ミッドソール中央のミッドソール部
材3とミッドソール外周縁のテープ部材4との二つの部
材より成り、図3に示される帯状のテープ部材4がミッ
ドソール部材3の外周側面に接着または融着され、その
踵部を含む周縁部に立ち上がり形態で付設されている。
ミッドソール部材3およびテープ部材4は、ともにエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹脂配合物であるが、
これら各々の物性は互いに異なっている。具体的には、
ミッドソール部材3およびテープ部材4は、硬度30度
ないし60度を有する部材であって、しかも、ミッドソ
ール部材3の硬度はテープ部材4の硬度よりも硬度差5
ないし30度だけより低いものとなっており、かつ、こ
れら両部材3、4は、密度0.1g/cm3 ないし0.
3g/cm3 を有する部材であって、しかも、ミッドソ
ール部材3の密度はテープ部材4の密度よりも密度差
0.02g/cm3 ないし0.20g/cm3 だけより
低いものとなっている。而して、この態様の靴底は、詳
細には図示しないが、第一工程として、仮発泡させたミ
ッドソール部材の板状素形材を、上部底1用の成形金型
の成形面の形状に対応しかつ該金型の内周の寸法より小
さめの形状に裁断し、次いで、作られたミッドソール部
材3を成形金型内に載置し、第二工程として、仮発泡さ
せたテープ部材の帯状素形材をテープ部材4の外形に対
応する形状に切断し、次いで、作られたテープ部材4を
成形金型内に、該金型の内周面と金型内のミッドソール
部材3との間に配設し、必要によりテープ部材4をミッ
ドソール部材3の外周側面に接着し、次に、第三工程と
して、成形金型を密閉し続いて例えば高圧下150〜1
60℃にて10〜15分間加熱加圧することにより、該
金型内の材料を軟化流動させ、同時に両部材3、4を完
全に発泡させかつ融着一体化し、その後、成形金型を例
えば水で強制的に、30〜40℃に降温するまで8〜1
2分間冷却し、成形された上部底1を取り出し、そし
て、第四工程として、作られた上部底1を、必要により
バフかけ加工を施した後、下部底2(別途製作される)
に積層接着することにより、作ることができる。しかる
後、製造された靴底を、ラストモールドに吊り込まれた
甲被6に圧着貼り付けることにより、スニーカ靴5が完
成する。
つの実施態様を図面に基づいて説明すると、この態様の
合成樹脂製靴底は、コンプレッションソールであって、
図1に示すように、上部底(ミッドソール)1を、接地
面を有する下部底(アウトソール)2に積層接着してな
り、そして、上部底1はエチレン−酢酸ビニル共重合体
の発泡樹脂配合物より成り、また下部底2はゴム配合物
またはエラストマー配合物より成る。この上部底1は、
図2に示すように、ミッドソール中央のミッドソール部
材3とミッドソール外周縁のテープ部材4との二つの部
材より成り、図3に示される帯状のテープ部材4がミッ
ドソール部材3の外周側面に接着または融着され、その
踵部を含む周縁部に立ち上がり形態で付設されている。
ミッドソール部材3およびテープ部材4は、ともにエチ
レン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹脂配合物であるが、
これら各々の物性は互いに異なっている。具体的には、
ミッドソール部材3およびテープ部材4は、硬度30度
ないし60度を有する部材であって、しかも、ミッドソ
ール部材3の硬度はテープ部材4の硬度よりも硬度差5
ないし30度だけより低いものとなっており、かつ、こ
れら両部材3、4は、密度0.1g/cm3 ないし0.
3g/cm3 を有する部材であって、しかも、ミッドソ
ール部材3の密度はテープ部材4の密度よりも密度差
0.02g/cm3 ないし0.20g/cm3 だけより
低いものとなっている。而して、この態様の靴底は、詳
細には図示しないが、第一工程として、仮発泡させたミ
ッドソール部材の板状素形材を、上部底1用の成形金型
の成形面の形状に対応しかつ該金型の内周の寸法より小
さめの形状に裁断し、次いで、作られたミッドソール部
材3を成形金型内に載置し、第二工程として、仮発泡さ
せたテープ部材の帯状素形材をテープ部材4の外形に対
応する形状に切断し、次いで、作られたテープ部材4を
成形金型内に、該金型の内周面と金型内のミッドソール
部材3との間に配設し、必要によりテープ部材4をミッ
ドソール部材3の外周側面に接着し、次に、第三工程と
して、成形金型を密閉し続いて例えば高圧下150〜1
60℃にて10〜15分間加熱加圧することにより、該
金型内の材料を軟化流動させ、同時に両部材3、4を完
全に発泡させかつ融着一体化し、その後、成形金型を例
えば水で強制的に、30〜40℃に降温するまで8〜1
2分間冷却し、成形された上部底1を取り出し、そし
て、第四工程として、作られた上部底1を、必要により
バフかけ加工を施した後、下部底2(別途製作される)
に積層接着することにより、作ることができる。しかる
後、製造された靴底を、ラストモールドに吊り込まれた
甲被6に圧着貼り付けることにより、スニーカ靴5が完
成する。
【0010】
【実施例】さらに本発明の実施例を比較例とともに説明
する。以下の表に示す組成よりなるミッドソール部材3
およびテープ部材4をそれぞれ使用して、上記の態様と
同様の手順により、上部底1を成形し、さらに、下部底
2との積層接着により、各実施例の靴底を仕上げた。こ
れらの例において使用された下部底2はいずれも、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)配合物(比重1.1
0)より成る。また、比較のため、以下の表に示す組成
よりなる従来のミッドソールをもそれぞれ製作し、そし
て、下部底との積層接着により、各比較例の靴底を仕上
げた。尚、下部底の組成は、実施例における下部底2の
それとまったく同じである。而して、各例の靴底につい
て、比重、硬度、圧縮永久歪および反撥弾性率をそれぞ
れ測定し、そして得られた測定値を評価した。硬度は、
JIS K6301に定めるスプリング式硬さ試験(A
形)によって測定された。圧縮永久歪は、JIS K6
301に定める圧縮永久歪み試験に準じて測定され、ま
た反撥弾性率は、JIS K6301に定める反撥弾性
率試験に準じて測定された。一般に、コンプレッション
ソールにあっては、10〜20%の圧縮永久歪並びに3
5〜45%の反撥弾性率がそれぞれ適当であると言われ
ている。並びに、各例の靴底の外周側面の意匠をも、視
認により評価した。これら試験等の結果は、次の表1に
纏めて示される。尚、表中、各成分の含有量を示す数値
は、重量部を表わす。
する。以下の表に示す組成よりなるミッドソール部材3
およびテープ部材4をそれぞれ使用して、上記の態様と
同様の手順により、上部底1を成形し、さらに、下部底
2との積層接着により、各実施例の靴底を仕上げた。こ
れらの例において使用された下部底2はいずれも、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)配合物(比重1.1
0)より成る。また、比較のため、以下の表に示す組成
よりなる従来のミッドソールをもそれぞれ製作し、そし
て、下部底との積層接着により、各比較例の靴底を仕上
げた。尚、下部底の組成は、実施例における下部底2の
それとまったく同じである。而して、各例の靴底につい
て、比重、硬度、圧縮永久歪および反撥弾性率をそれぞ
れ測定し、そして得られた測定値を評価した。硬度は、
JIS K6301に定めるスプリング式硬さ試験(A
形)によって測定された。圧縮永久歪は、JIS K6
301に定める圧縮永久歪み試験に準じて測定され、ま
た反撥弾性率は、JIS K6301に定める反撥弾性
率試験に準じて測定された。一般に、コンプレッション
ソールにあっては、10〜20%の圧縮永久歪並びに3
5〜45%の反撥弾性率がそれぞれ適当であると言われ
ている。並びに、各例の靴底の外周側面の意匠をも、視
認により評価した。これら試験等の結果は、次の表1に
纏めて示される。尚、表中、各成分の含有量を示す数値
は、重量部を表わす。
【0011】 注) EVAは、エチレン−酢酸ビニル共重合体を表わす。E
PDMは、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体
を表わす。ジエン重合体は、1,2−ポリブタジエンを
表わす。Ca CO3 は、炭酸カルシウムで、その白色粉
末が使用される。チタン白は、別名チタンホワイトで、
酸化チタン顔料である。発泡剤は、n−ペンタンであ
る。過酸化物には、ジクミルパーオキサイドが使用され
た。圧縮永久歪は、圧縮永久歪み試験(JIS K 6301)に
準じた試験にて測定され、測定値の単位は%である。反
撥弾性率は、反撥弾性率試験(JIS K 6301)に準じた試
験にて測定され、測定値の単位は%である。意匠の賦形
性の評価は、靴底の外周側面の意匠(テープ部材の表面
の意匠)についてなされ、表中の◎は、計画通りに正確
に意匠が賦形されていることを表わし、×は、成形皺、
欠け等が見られ、意匠の賦形が正確でないことを表わ
す。圧縮歪みについては、上記の圧縮永久歪の測定値が
10〜20%であるとき、◎、該測定値がその範囲外で
あるとき、×という基準により、評価した。反撥弾性に
ついては、上記の反撥弾性率の測定値が35〜45%で
あるとき、◎、該測定値がその範囲外であるとき、×と
いう基準により、評価した。
PDMは、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体
を表わす。ジエン重合体は、1,2−ポリブタジエンを
表わす。Ca CO3 は、炭酸カルシウムで、その白色粉
末が使用される。チタン白は、別名チタンホワイトで、
酸化チタン顔料である。発泡剤は、n−ペンタンであ
る。過酸化物には、ジクミルパーオキサイドが使用され
た。圧縮永久歪は、圧縮永久歪み試験(JIS K 6301)に
準じた試験にて測定され、測定値の単位は%である。反
撥弾性率は、反撥弾性率試験(JIS K 6301)に準じた試
験にて測定され、測定値の単位は%である。意匠の賦形
性の評価は、靴底の外周側面の意匠(テープ部材の表面
の意匠)についてなされ、表中の◎は、計画通りに正確
に意匠が賦形されていることを表わし、×は、成形皺、
欠け等が見られ、意匠の賦形が正確でないことを表わ
す。圧縮歪みについては、上記の圧縮永久歪の測定値が
10〜20%であるとき、◎、該測定値がその範囲外で
あるとき、×という基準により、評価した。反撥弾性に
ついては、上記の反撥弾性率の測定値が35〜45%で
あるとき、◎、該測定値がその範囲外であるとき、×と
いう基準により、評価した。
【0012】この表より、ミッドソール部材およびテー
プ部材が硬度30度ないし60度を有する部材であっ
て、しかもミッドソール部材の硬度がテープ部材の硬度
よりも硬度差5ないし30度だけより低く、かつ、これ
ら二つの部材が密度0.1g/cm3 ないし0.3g/
cm3 を有する部材であって、しかもミッドソール部材
の密度がテープ部材の密度よりも密度差0.02g/c
m3 ないし0.20g/cm3 だけより低いものである
とき、靴底の弾力性および意匠の賦形性は双方とも、と
りわけ良好で満足なものになることがわかる。
プ部材が硬度30度ないし60度を有する部材であっ
て、しかもミッドソール部材の硬度がテープ部材の硬度
よりも硬度差5ないし30度だけより低く、かつ、これ
ら二つの部材が密度0.1g/cm3 ないし0.3g/
cm3 を有する部材であって、しかもミッドソール部材
の密度がテープ部材の密度よりも密度差0.02g/c
m3 ないし0.20g/cm3 だけより低いものである
とき、靴底の弾力性および意匠の賦形性は双方とも、と
りわけ良好で満足なものになることがわかる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
靴底の弾力性および意匠の賦形性がともに良好で満足な
ものであり、靴底(コンプレッションソール)はより高
い品質を有するものになるという効果が得られる。ま
た、本発明の製造法によれば、かような高品質の靴底を
確実に製造することができ、しかも多品種少量生産体制
により適したものになるという効果が得られる。
靴底の弾力性および意匠の賦形性がともに良好で満足な
ものであり、靴底(コンプレッションソール)はより高
い品質を有するものになるという効果が得られる。ま
た、本発明の製造法によれば、かような高品質の靴底を
確実に製造することができ、しかも多品種少量生産体制
により適したものになるという効果が得られる。
【図1】本発明の一つの実施形態の靴底を備えたスニー
カ靴を示す断面図である。
カ靴を示す断面図である。
【図2】図1に図示された靴底の上部、即ち上部底を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】図2の上部底に使用されるテープ部材を示す平
面図である。
面図である。
1 ・・上部底 2 ・・下部底 3 ・・ミッドソール部材 4 ・・テープ部材 5 ・・スニーカ靴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A43B 1/00 - 23/30 A23D 25/06 A23D 86/00
Claims (3)
- 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹
脂配合物より成る上部底を、ゴム配合物またはエラスト
マー配合物より成る接地面を有する下部底に積層接着し
てなる合成樹脂製靴底において、 前記上部底は、成形金型内にテープ部材及びミッドソー
ル部材を載置して加熱加圧することにより、テープ部材
をミッドソール部材の外周側面に融着一体化しその周縁
の少なくとも一部に付設してなり、そして、 前記テープ部材および前記ミッドソール部材は、ともに
エチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡樹脂配合物である
が、その各々の物性が互いに異なるものより成ることを
特徴とする、合成樹脂製靴底。 - 【請求項2】 上記のテープ部材およびミッドソール部
材は、硬度(JISK6301に定めるスプリング式硬
さ試験(A形)によって測定される)30度ないし60
度を有する部材であって、しかも該ミッドソール部材の
硬度は該テープ部材の硬度よりも硬度差5ないし30度
だけより低く、また、上記のテープ部材およびミッドソ
ール部材は、密度0.1g/cm3 ないし0.3g/c
m3を有する部材であって、しかも該ミッドソール部材
の密度は該テープ部材の密度よりも密度差0.02g/
cm3 ないし0.20g/cm3 だけより低いことを特
徴とする、請求項1記載の合成樹脂製靴底。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の合成樹脂
製靴底を製造する方法において、 仮発泡させたミッドソール部材の板状素形材を、上部底
成形金型の成形面の形状に対応しかつ該金型の内周の寸
法より小さめの形状に裁断し、次いで、作られたミッド
ソール部材を前記成形金型内に載置する第一工程と、 仮発泡させたテープ部材の帯状素形材をテープ部材の外
形に対応する形状に切断し、次いで、作られたテープ部
材を前記成形金型内に、該金型の内周面と該金型内の前
記ミッドソール部材との間に配設し、必要により該テー
プ部材を該ミッドソール部材の外周側面に接着する第二
工程と、 次に、成形金型を密閉し続いて加熱加圧することによ
り、該金型内の材料を軟化流動させ、同時に上記両部材
を完全に発泡させかつ融着一体化し、その後、該成形金
型を冷却し、成形された上部底を取り出す第三工程と、 そして、作られた上部底を、接地面を有する下部底に積
層接着して、靴底を作る第四工程よりなることを特徴と
する、合成樹脂製靴底の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33769597A JP3341660B2 (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 合成樹脂製靴底およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33769597A JP3341660B2 (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 合成樹脂製靴底およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11151101A JPH11151101A (ja) | 1999-06-08 |
JP3341660B2 true JP3341660B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=18311098
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33769597A Expired - Fee Related JP3341660B2 (ja) | 1997-11-21 | 1997-11-21 | 合成樹脂製靴底およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3341660B2 (ja) |
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JP3628928B2 (ja) * | 2000-01-17 | 2005-03-16 | アキレス株式会社 | ストーム巻き射出成形靴およびその製造方法 |
JP4910364B2 (ja) * | 2004-10-28 | 2012-04-04 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、発泡成形体および多層成形体 |
JP4910363B2 (ja) * | 2004-10-28 | 2012-04-04 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、発泡成形体および多層成形体 |
ITUB20155843A1 (it) | 2015-11-24 | 2017-05-24 | Diadora Sport S R L | Intersuola, o soletta, particolarmente per calzature |
ITUB20155851A1 (it) * | 2015-11-24 | 2017-05-24 | Diadora Sport S R L | Suola, particolarmente per calzature |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03141902A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-17 | Achilles Corp | 射出成形靴の製造方法 |
JPH07265102A (ja) * | 1994-03-30 | 1995-10-17 | Moon Star Co | 靴 |
JPH08303A (ja) * | 1994-06-21 | 1996-01-09 | Asics Corp | 衝撃緩衝型シューズ |
-
1997
- 1997-11-21 JP JP33769597A patent/JP3341660B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11151101A (ja) | 1999-06-08 |
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