JP3337989B2 - 広ひずみ範囲高弾性Ni−Ti系合金ワイヤを用いた医療用ガイドワイヤ - Google Patents
広ひずみ範囲高弾性Ni−Ti系合金ワイヤを用いた医療用ガイドワイヤInfo
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Description
渡って高弾性を示すNi−Ti系合金ワイヤを用いた医
療用ガイドワイヤに関する。
は検査を行うためのカテーテル(細径チューブ)を血管
内に案内し患部に留置するために用いられる。従って前
記ガイドワイヤには、分岐し蛇行する血管内に血管を傷
つけることなく血管形状に順応して送り込めるよう柔軟
性と形状復元性が要求される。この要求は、近年、カテ
ーテルが血管の末端に近いところまで導入されるように
なって益々強くなってきている。
レス鋼線材が用いられてきたが、ステンレス鋼線材はき
つく曲がった血管内を通すと永久変形を起こして、線が
曲がったままになってしまい、それ以上先に送り込めな
くなり、また再挿入もできないという問題がある。
超弾性を利用した超弾性型ワイヤ(特公平2−2455
0号公報、特公平2−24548号公報、特公平2−2
4549号公報)、 (2)Ni−Ti系合金を冷間伸線加
工しただけの加工硬化型ワイヤ(特公平6−83726
号公報)、 (3)伸線加工型ワイヤ(特表平5−5085
59号公報)の3つのタイプが提案された。
性型ワイヤは、応力誘起マルテンサイト変態によって生
じた変形が除荷時に逆変態によって元の形状にもどる性
質を利用したもので、従来のステンレス鋼線材に比べて
非常にしなやかであり、かつ形状復元性が大きい特長
(超弾性)を有している。なお、超弾性特性は伸線加工
上がり後、超弾性を付与するための熱処理(記憶熱処
理)により付与される。しかし、この超弾性型ワイヤ
は、図2dに示すように、その応力−ひずみ曲線で降伏
点Fを有し、これを超えるとそれ以上ひずみを付与して
も応力が増加しないためプッシャビリティ(耐座屈性)
に劣り、血管の末端に近いところまでワイヤを送り込む
ことができず、また手元の回転がワイヤ先端に伝わり難
く操縦性が悪い(トルク伝達性が悪い)という問題があ
る。
は、加工率35〜50%のNi−Ti系合金線に、直線
状にするための型付処理(350〜450℃で10〜3
0秒間保持)を施して製造され、図7にその応力−ひず
み曲線の説明図(特公平6−83726号公報より抜
粋)を示すように、実質的に応力誘起マルテンサイト変
態又は逆変態を生じないもので、見かけ上の弾性率が大
きいためプッシャビリティに優れる。しかし、4%まで
ひずみをかけ除荷したときのひずみ2%における負荷時
と除荷時の応力差Hが大きいと同時に、型付処理では十
分な直線性が得られないためトルク伝達性に劣り、さら
に残留ひずみZが大きいためきつく曲がった血管内を通
すと永久変形してしまうという問題がある。前記 (3)タ
イプの伸線加工上がり型ワイヤについては、見かけ上の
弾性率が、前記加工硬化型ワイヤに比べてさらに大きい
という利点を持っているが、変形後の残留ひずみが大き
いため、曲がった血管を通すと永久変形してしまう。さ
らには伸線加工のみでは真直度の高いワイヤが得られな
いためトルク伝達性が悪い。また見かけ上の弾性率が大
きいにも関わらず、真直度が低いので弾性率が高い割り
にはプッシャビリティに劣り、さらに残留ひずみが大き
いため再挿入にも問題がある。
加工硬化型ワイヤ、伸線加工型ワイヤのいずれのタイプ
も医療用ガイドワイヤとしては十分な特性を有するもの
ではなく、前記プッシャビリティ、トルク伝達性、再挿
入性のすべてに優れるワイヤの開発が切望されていた。
このようなことから、本発明者等は、医療用ガイドワイ
ヤに要求される特性とガイドワイヤの機械的性質との関
係を子細に解析し、前記要求特性はガイドワイヤの機械
的性質を規定することにより満足させ得ることを知見
し、さらに前記ガイドワイヤの機械的性質については、
ガイドワイヤの引張試験による応力−ひずみ曲線の形状
等を規定することを試みた。
応力−ひずみ曲線から種々特性を読み取り、各特性と医
療用ガイドワイヤに要求される特性との関係を求めた。
そして、下記4特性と真直度を合わせた5特性が医療用
ガイドワイヤに大きく関係することを見出した。前記4
特性とは、応力−ひずみ曲線の形状、見かけの弾性
率、荷重負荷時と除荷時の一定ひずみ(ひずみ量2
%)における応力差、ひずみ除荷後のひずみ回復性
(残留ひずみ)である。さらに医療用ガイドワイヤ用材
料としては挿入性やトルク伝達性などの観点で高いの
真直度が要求される。ここで引張試験での最大ひずみは
4%とし、4%のひずみを付与したのち荷重を0まで除
荷して応力−ひずみ曲線を得た。このように最大ひずみ
を4%とした理由は、4%のひずみまで引張試験を行え
ば、医療用ガイドワイヤとして使用される標準状態での
材料特性が評価できる十分な情報が得られるためであ
る。
の関係には次のようなものである。プッシャビリティは
前記の影響を受け、の応力−ひずみ曲線の形状
は降伏点や変曲点を持たず応力が単調に増加するものが
良く、従来の超弾性ワイヤのように降伏点を有し、降伏
点を超えると応力のひずみに対する傾きが減少するもの
は血管内でガイドワイヤが座屈し易くなり、それ以上奥
に押込み難くなる。の弾性率が高いものはワイヤとし
ての腰が強く奥へ押し込み易い。の残留ひずみは小さ
い程良く、大きいと永久変形が起きてしまいガイドワイ
ヤはそれ以上奥へ押し込めなくなる。また前記トルク伝
達性には前記が関わり、の応力差が大きいもの
は、医者が手元でワイヤを回転させる動作に対し、先端
部分が遅れて回転して操作性が悪い。の真直度の低い
ものは血管内壁との摩擦力が大きくなり、トルクが正確
に伝わらなくなるとともに、血管の末端近くまで操作性
良くガイドワイヤを送り込むことができる。また繰り返
し挿入性について見ると、これはの残留歪みが小さい
ほど同一患者への繰り返し挿入が可能である。この繰り
返し挿入を可能とするためには残留ひずみを著しく小さ
くする必要がある。
は、鋭意検討を重ねて本発明を完成させたのであり、そ
の目的とするところは、広いひずみ範囲に渡って高弾性
を示し、プッシャビリティ及びトルク伝達性および繰り
返し挿入性に優れたNi−Ti系合金を用いた医療用ガ
イドワイヤを提供することにある。
Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素として用いた医療用
ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti系合金ワイヤは
冷間伸線加工後に熱処理することなく機械的矯正加工に
より材料特性と真直度を改善したもので、応力誘起マル
テンサイト変態を示さないタイプの広ひずみ範囲にわた
り高弾性を示すプッシャビリティ、トルク伝達性及び繰
り返し挿入性に優れることを特徴とする医療用ガイドワ
イヤである。
ワイヤを構成要素として用いた医療用ガイドワイヤにお
いて、前記Ni−Ti系合金ワイヤは冷間伸線加工後に
熱処理することなく機械的矯正加工を行ったもので、応
力誘起マルテンサイト変態を示さないタイプであり、さ
らに引張試験による応力−ひずみ特性が、ひずみ4%
まで降伏点や変曲点を持たず応力が単調に増加し、ひ
ずみ4%における見かけの弾性率が3000kgf/m
m2 以上であり、4%までひずみをかけ除荷したと
き、ひずみ2%における負荷時と除荷時の応力差が15
kgf/mm2 以下であり、ひずみ4%まで変形し、
除荷したときの残留ひずみが0.15%以下である、広
ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、ト
ルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴とす
る医療用ガイドワイヤである。
ワイヤを構成要素として用いた医療用ガイドワイヤにお
いて、前記Ni−Ti系合金ワイヤは冷間伸線加工後に
熱処理することなく曲げひずみとねじりひずみの両方を
与えるか、またはねじりひずみを与える機械的矯正加工
を行ったもので、応力誘起マルテンサイト変態を示さな
いタイプであり、さらに引張試験による応力−ひずみ特
性が、ひずみ4%まで降伏点や変曲点を持たず応力が
単調に増加し、ひずみ4%における見かけの弾性率が
3500kgf/mm2 以上であり、4%までひずみ
をかけ除荷したとき、ひずみ2%における負荷時と除荷
時の応力差が10kgf/mm2 以下であり、ひずみ
4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが0.10
%以下である、広ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッ
シャビリティ、トルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れ
ることを特徴とする医療用ガイドワイヤである。
ワイヤを構成要素として用いた医療用ガイドワイヤにお
いて、前記Ni−Ti系合金ワイヤは冷間伸線加工後に
熱処理することなく曲げひずみとねじりひずみの両方を
与えるか、またはねじりひずみを与える機械的矯正加工
を行ったもので、応力誘起マルテンサイト変態を示さな
いタイプであり、さらに引張試験による応力−ひずみ特
性が、 ・ひずみ4%における見かけの弾性率が3000kgf
/mm2 以上であり、 ・ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.15%以下であり、 ・真直度が、垂下法で15mm/1.5m以下である、
広ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、
トルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴と
する医療用ガイドワイヤである。ここで、真直度は、垂
下法により測定される値、即ち、下方に垂らした長さ
1.5mの試験ワイヤの先端位置と、完全に真直なワイ
ヤの先端位置との床面における距離(mm)で示される
値である。
ワイヤを構成要素として用いた医療用ガイドワイヤにお
いて、前記Ni−Ti系合金ワイヤは冷間伸線加工後に
熱処理することなく曲げひずみとねじりひずみの両方を
与えるか、またはねじりひずみを与える機械的矯正加工
を行ったもので、応力誘起マルテンサイト変態を示さな
いタイプであり、さらに引張試験による応力−ひずみ特
性が、 ・ひずみ4%における見かけの弾性率が3500kgf
/mm2 以上であり、 ・ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.10%以下であり、 ・真直度が、垂下法で15mm/1.5m以下である、
広ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、
トルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴と
する医療用ガイドワイヤである。
ワイヤが、Niを50.2〜51.5at%含有し、残部
Tiからなる合金で構成されていることを特徴とする請
求項1、2、3、4、5のいずれかに記載の医療用ガイ
ドワイヤである。
ワイヤが、Niを49.8〜51.5at%含有し、C
r、Fe、V、Al、Cu、Co、Moの中の1種又は
2種以上を0.1〜2.0at%含有し、残部Tiからな
る合金で構成されていることを特徴とする請求項1、
2、3、4、5のいずれかに記載の医療用ガイドワイヤ
である。
ワイヤが、Tiを49.0〜51.0at%、Cuを5.
0〜12.0at%、さらにCr、Fe、V、Al、C
o、Moの中の1種または2種以上を0.1〜2.0at
%含有し、残部Niからなる合金で構成されていること
を特徴とする請求項1、2、3、4、5のいずれかに記
載の医療用ガイドワイヤである。
ワイヤに施された機械的矯正加工が、繰り返し曲げ又は
回転によるねじれの少なくとも1つによる加工であるこ
とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8
のいずれかに記載の医療用ガイドワイヤである。
金ワイヤに施された機械的矯正加工が、スピナー式矯正
加工又はブレード式矯正加工であることを特徴とする請
求項1、2、3、4、5、6、7、8、9のいずれかに
記載の医療用ガイドワイヤである。
金ワイヤの真直度がワイヤ長さ1.5mあたり50mm
以下であることを特徴とする請求項1、2、3、6、
7、8、9、10のいずれかに記載の医療用ガイドワイ
ヤである。ここでワイヤ長さが1.5m未満であっても
真直度が上記と同じ割合を満足するものは本発明の権利
範囲に含まれるものと考える。
金ワイヤがカテーテルガイドワイヤであることを特徴と
する請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11のいずれかに記載の医療用ガイドワイヤであ
る。
金ワイヤが医療用ガイドワイヤの構成要素の少なくとも
一部に用いられていることを特徴とする請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11、12のいず
れかに記載の医療用ガイドワイヤである。
性率E、応力ヒステリシスH、残留ひずみZは、図1に
示すように定義する。そしてこの発明のガイドワイヤ
は、冷間伸線加工後、熱処理せずに、直線状に機械的に
矯正加工して製造され、応力誘起マルテンサイトを示さ
ないものである。引張試験によるその応力−ひずみ特性
は、図2aに示すように、降伏点Fあるいは変曲点が
なく、見かけ上の弾性率E〔σ/δ(0.04)〕が300
0kgf/mm2 以上と大きく、4%までひずみをか
け除荷したとき、ひずみ2%における負荷時と除荷時の
応力差が15kgf/mm2 以下と小さく、残留ひず
みZが0.15%以下と小さく、高ひずみ範囲で高弾性
的な性質を示すものである。
合金ワイヤはプッシャビリティ、トルク伝達性などに優
れるものであり、これらの特性は引張試験の応力−ひず
み曲線における降伏点の有無、弾性率の大小、応力ヒス
テリシスの大小、残留ひずみの大小に影響され、さらに
ワイヤの真直度にも左右される。これらの関係は、表1
に示すように、降伏点がなく、弾性率が大きい程プッシ
ャビリティが良好になりガイドワイヤを血管の末端近く
まで送り込むことができ、残留ひずみが小さい程弾性的
で再挿入が可能になる。またヒステリシスが小さい程ト
ルク伝達性が良好になり医者の操縦性が向上する。さら
に真直度の高いものはトルク伝達性が一段と向上する。
ずみ2%における負荷時と除荷時の応力差。
50.2〜51.5at%含有し、残部がTiからなるN
i−Ti系合金、Niを49.8〜51.5at%含有
し、さらにCr、Fe、V、Al、Cu、Co、Moの
中から1種又は2種以上を0.1〜2.0at%含有し、
残部がTiからなるNi−Ti系合金、Tiを49.0
〜51.0at%、Cuを5.0〜12.0at%、さらに
Cr、Fe、V、Al、Co、Moの中の1種または2
種以上を0.1〜2.0at%含有し、残部がNiからな
るNi−Ti−Cu系合金が用いられる。
合金を用いた医療用ガイドワイヤは、Ni−Ti系合金
鋳塊に熱間加工、冷間伸線加工、矯正加工を順に施して
製造され、伸線加工後は、矯正加工後も含め、いかなる
熱処理も施さないものである。前記冷間伸線加工工程で
は適宜中間焼鈍が施されるが、最終の冷間伸線加工率は
15〜60%が適当である。なお、本発明の製造方法
は、従来タイプの熱間加工→冷間伸線加工→超弾性特性
を付与するための熱処理(記憶熱処理)を施す製造方法
や、熱間加工→冷間伸線加工で上がりとする製造方法と
は根本的に異なる製造方法である。前記矯正加工には、
繰り返し曲げ、回転によるねじれ、の少なくとも1つよ
る加工が必要である。例えば、スピナー式矯正機やブレ
ード式矯正機で曲げひずみとねじりひずみの両方を与え
る方法、ボビンを回転してねじりひずみを与える方法、
ローラーレベラー式矯正機を用いて曲げひずみを与える
方法などにより優れた特性のガイドワイヤが得られる。
なお、曲げひずみとねじりひずみの両方を与えることが
できる矯正方法としてはスピナー式矯正機の他にブレー
ド式矯正機があり、前記両ひずみを与えるためには両方
とも利用できるが、本発明ではスピナー式矯正機を利用
した。この場合、矯正加工により導入されるひずみは非
対象であり、さらに転位は伸線加工により導入される転
位と方向性が異なるため、残留ひずみの緩和と転位密度
の増大が可能になり4%もの大きなひずみを付与しても
ほとんど永久変形が起きない前記〜の規定値を満足
するワイヤが得られるのである。
性を出すのにもっと重要な工程である。伸線加工上がり
のワイヤでは、応力−ひずみ曲線において変曲点や変曲
点を持たないが、直線性が得られず、さらには、4%も
のひずみを付与すると、永久変形が生じ、残留ひずみが
残り、〜の規定値は満足されない。このようなガイ
ドワイヤは、きつい曲がりを持った血管を通ると永久変
形を起こし、それ以上挿入できなくなる。このように、
伸線加工上がりのワイヤはガイドワイヤとしては使用で
きない。これらを、改善したのが機械的矯正加工であ
る。矯正加工により、伸線方向(線に対して長手方向)
以外の方向性(線に対して曲げ、ねじり方向成分)を持
った加工ひずみによる転位を残すことにより、本発明ワ
イヤの優れた特性(見かけの弾性率が大きく、直線性が
高く、かつ残留ひずみが小さい特性)が得られる。機械
的矯正加工においては、摩擦熱等により、線が加熱され
る場合がある。この場合は、記憶熱処理温度300℃以
上にならないように、加工条件の調整や線材の冷却を行
うことが必要である。300℃以上になると、超弾性が
出現し、プッシャビリティ等の特性が落ちてしまう。従
って、加工中の発熱は、発熱による材料温度が300℃
以下の温度であれば、前記矯正加工の効果を損なわず特
性上問題はないが、可能であれば、線材温度は280℃
以下にするのが望ましい。通常、線材温度は加工条件の
コントロールにより制御可能であるが、加工時の発熱量
が多い場合は、強制冷却などの手段を用いて上記温度以
下に冷却する必要がある。
は、これまでにない全く新しいメカニズムによるワイヤ
で、伸線加工上がり以降の工程で熱処理を行わないた
め、実質的に記憶熱処理工程を含まず、従って応力誘起
マルテンサイト変態による超弾性を示さず、さらに残留
ひずみが少なく、真直度(直線性)に優れるものであ
る。
0℃のお湯につけるだけで血管内に送り込み易い形状に
手で自由に塑性変形させることができる。
る。 (実施例1) Ni−51.0at%Ti合金鋳塊に熱間加工及び冷間伸
線加工を施し、前記冷間伸線加工における最終焼鈍後の
伸線加工率を55%として直径0.35mmの加工上が
り線材を製造し、次いで前記線材をスピナー式矯正機
(ねじりひずみと曲げひずみの両方を与えることができ
る)により直線状に矯正加工してNi−Ti系合金ワイ
ヤを製造した (供試材1) 。前記矯正加工は、いずれ
も、線材張力20及び10kgf/mm2 、矯正速度1
0m/分の条件で行った。
gf/mm2 相当の張力を与えて矯正加工した他は実施
例1と同じ方法によりNi−Ti系合金ワイヤを製造し
た (供試材2) 。
た他は実施例1と同じ方法によりNi−Ti系合金ワイ
ヤを製造した (供試材3) 。
他は実施例1と同じ方法によりNi−Ti系合金ワイヤ
を製造した (供試材4) 。
Fe合金を用いた他は実施例1と同じ方法によりNi−
Ti系合金ワイヤを製造した (供試材5) 。
意した。 供試材6(B):実施例1で得られた加工上がり線材
(ワイヤ)。供試材7(C):実施例1で得られた加工
上がり線材を350℃で10秒間型付処理したワイヤ。
特公平6−83726号公報でいう加工硬化型ワイヤ。 供試材8(D):実施例1で得られた加工上がり線材を
420℃で60秒間熱処理したワイヤ。特公平6−83
726号公報でいう超弾性型ワイヤ。 供試材9(E):高加工率ステンレス鋼線材(伸線加工
率57%)。
のNi−Ti系合金ワイヤと比較例1で用意したワイヤ
又は線材について、引張試験を行い、得られた各応力−
ひずみ曲線(図2a〜e)から、ひずみ4%までの応
力−ひずみ曲線の形状、ひずみ4%における見かけ上
の弾性率、ひずみ4%まで変形したのち応力を除荷し
たときのひずみ2%における応力ヒステリシス、ひず
み4%まで変形したのちの残留ひずみを求めた。前記
〜は図1に示した定義に基づいて求めた。また前記応
力−ひずみ曲線の降伏点の有無、見かけ上の弾性率の大
小からプッシャビリティの良否を判定した。さらに真直
度、トルク伝達性を下記方法により測定した。真直度は
垂下法により測定した。即ち、図3に示すように、長さ
方向が床面に垂直になるように配置したSUS製チュー
ブ(内径0.38mm, 外径0.5mm,長さ50mm)に、長さ1.5
mの試験ワイヤ(線材)を固定し、前記試験ワイヤの先
端の位置と、完全に真直なワイヤの先端の位置との床面
に平行な距離(mm)を測定した。トルク伝達性は、図4
に示すように、ループ状のポリエチレンチューブに通し
たワイヤの一端を所定角度(駆動角度)ねじったときの
他端の追従角度をロータリーエンコーダーで測定して求
めた。
表的な供試材の応力−ひずみ曲線を図2a〜eに示す。
本発明例のNi−Ti系合金ワイヤの応力−ひずみ曲線
(図2a)は、他のワイヤの応力−ひずみ曲線(図2b
〜e)と比べて明らかに異なっており、医療用ガイドワ
イヤ(カテーテル用など)としては全ての点で優れた特
性を有することが分かる。即ち、本発明のワイヤの応力
−ひずみ曲線の代表例として、供試材1〜5のうちの供
試材1の応力−ひずみ曲線を図2aに示す。応力−ひず
み曲線が変曲点を持たず、ひずみの増加につれて応力が
ほぼ連続的に増加し、見かけの弾性率は4712kgf
/mm2 と大きく、応力ヒステリシスを示すひずみ2%
での負荷時と徐荷時の応力差および残留ひずみは各々
8.5kgf/mm2 、0.07と小さく、真直度も
1.5mあたり15mmと良好である。図2aに示した
応力−ひずみ曲線のワイヤは曲げとねじりが加わる方法
で矯正加工したものであるが、曲げとねじりの両方のひ
ずみを加えて矯正したものは、材料の組成が異なる供試
材4、5に対しては少し特性低下が認められた。供試材
4、5と比較例(供試材6〜9)とを比べると供試材
4、5ははるかに優れている。また、矯正方法の影響に
ついて見ると、ねじりのみまたは曲げのみの矯正を行っ
た供試材2、3の場合は、ねじりと曲げの両方の矯正を
行った供試材1よりも特性は劣っており、矯正方法によ
る特性の差が認められる。これに対し、従来の冷間加工
上がり型ワイヤ(図2b)は見かけの弾性率は4472
kgf/mm2 と大きく、見かけの弾性率は優れるが、
応力ヒステリシスを示すひずみ2%での負荷時と除荷時
の応力差は37.4kgf/mm2 で、残留ひずみも
0.40と大きく、真直度は1.5mあたり105mm
で所定ひずみでの応力差、残留ひずみ、真直度とも劣る
ものである。加工硬化型〔冷間加工+低温熱処理〕ワイ
ヤ(図2c)は見かけ上の弾性率が2875kgf/m
m2 と小さく、前記ひずみ2%での負荷時と除荷時の応
力差は45.5kgf/mm2 と大きい。超弾性型ワイ
ヤ(図2d)は見かけ上の弾性率は2000kgf/m
m2 と著しく小さく、前記ひずみ2%での負荷時と除荷
時の応力差は29.7kgf/mm2 と大きめである。
ステンレス鋼線材(図2e)はひずみ1.5%で破断し
ている。
発明例の供試材1は駆動角度と追従角度がほぼ1:1に
対応し、優れたトルク伝達性を示している。これに対し
比較例の供試材6〜9は追従に遅れが見られ、特に供試
材6は遅れが大きく、これは真直度が低いためである。
、真直度、プッシャビリティ、及びトルク伝達性を表
2に纏めて示す。
材1〜5は見かけの弾性率が高く、プッシャビリティが
良好であり、残留ひずみが小さいので形状回復性にも優
れる。しかも真直度にも優れるので、再挿入性に優れ
る。ここで、供試材1〜5の特性値を比較すると、見か
けの弾性率については、曲げ、ねじりを単独で加えて矯
正した供試材2、3がそれぞれ3556、3105kg
f/mm2 であるのに対し、曲げ、ねじりを複合的に与
えて矯正した供試材1、4、5がそれぞれ4712、3
770、4295kgf/mm2 と高弾性になった。ま
た、残留ひずみは供試材2、3がいずれも0.09%で
あるのに対し、供試材1、4、5がそれぞれ0.07、
0.06、0.04と低い値を示し、曲げとねじりを複
合的に与えた材料は残留ひずみも改善される。同様に、
真直度も供試材2、3が25、50mmであるのに対
し、ねじりと曲げの両方を与えた供試材1、4、5はそ
れぞれ15、13、10mmとかなり改善される。以上
のように、本発明例中でも矯正加工は、ねじりと曲げを
複合的に与える方が単独で与えるより、特性改善には効
果がある。また、本発明例で合金間の差を比較すると、
供試材1、4、5間では2元系の供試材1が多元系の供
試材4、5より見かけの弾性率、残留ひずみ、真直度と
も優れる。これに対し、比較例の供試材6は前記応力差
と残留ひずみが本発明規定値を外れ、真直度も本発明例
と比べ低かったためトルク伝達性が低下した。供試材
7、8は応力−ひずみ曲線に降伏点があり、また見かけ
の弾性率が低いため、いずれもプッシャビリティおよび
トルク伝達性に劣った。従来のステンレス鋼線材(供試
材9)はひずみ1.8%で破断し、プッシャビリティ及
びトルク伝達性にも劣った。
1、7、8について供試材の組織変化を調査するため示
差走査熱測定(DSC)を行った。結果を図6a〜cに
示す。図6aに示す本発明例のワイヤ供試材1にはマル
テンサイト相が母相に変態することを示すピークが現れ
ない。超弾性とマルテンサイト変態は密接な係わりがあ
りマルテンサイト変態を起こさないものは超弾性を示さ
ない。これに対し供試材7の加工硬化型線材〔冷間加工
+低温熱処理〕でも僅かではあるがブロードなピークが
現れる。このワイヤは、特公平6−83726号の発明
に相当するワイヤであり、その実施例には、DSC曲線
において、吸熱・発熱現象がみられないと記されてい
る。しかしながら、変態のピークが得られるかどうか
は、DSC装置自身の感度によって、検出される場合と
そうでない場合がある。本実施例では、非常に感度のよ
い装置を使用したため、供試材7においてもブロードで
はあるが、変態を確認することができた。一方、供試材
8の超弾性型線材にはマルテンサイト相が母相に変態す
ることを示すピークが明瞭に現れる。
℃、RT、60℃でX線解析を行って相変態の有無を調
べた。X線解析は結晶構造を直接観察することができる
ので、熱量を測定するようなDSCに比べて、相変態を
観測するのには適している。その結果、本発明例の供試
材1ではX線ピークに温度によって、母相・マルテンサ
イト相間の変態に対応する変化は観察されなかった。供
試材7、8ではX線ピーク位置が変化し、温度が変わる
ことによって相変態が起きていることが観察された。
験により応力−ひずみ特性が、4%まで降伏点や変曲点
がなく、見かけ上の弾性率が大きく、4%ものひずみ付
与後においても残留ひずみZが小さく、応力ヒステリシ
スHが非常に小さい。このためプッシャビリティ、形状
回復性、トルク伝達性に優れ、従って細い血管内にも容
易に送り込むことができ、永久変形もせず、再挿入が可
能であり、操縦性にも優れ、ガイドワイヤとして極めて
有用である。
と先端側からなるガイドワイヤの少なくとも一方がNi
−Ti系合金で構成されている医療用ガイドワイヤにお
いて、Ni−Ti系合金は冷間伸線加工後に熱処理する
ことなく直線状に機械的矯正加工が施され、これにより
材料特性と真直度が改善されたもので、応力誘起マルテ
ンサイト変態を示さないものであり、引張試験により応
力−ひずみ特性が、ひずみ4%まで降伏点や変曲点を
持たず応力が単調に増加し、ひずみ4%における見か
けの弾性率が3000kgf/mm2 以上(望ましくは
3500kgf/mm2 以上)であり、4%までひず
みをかけ除荷したとき、ひずみ2%における負荷時と除
荷時の応力差が10kgf/mm2 以下(望ましくは1
5kgf/mm2 以上)であり、ひずみ4%まで変形
し、除荷したときの残留ひずみが0.15%以下(望ま
しくは0.10%以下)である、従来にない全く新しい
タイプの広ひずみ範囲高弾性Ni−Ti系合金を用いた
医療用ワイヤで、プッシャビリティ、トルク伝達性など
に優れ、血管の末端近くまで操縦性良く送り込むことが
でき再挿入も可能な医療用ガイドワイヤである。依っ
て、工業上顕著な効果を奏する。
図である。
図で、 (a)は本発明例(供試材1)、 (b)は加工硬化型
ガイドワイヤ(供試材6)、 (c)は冷間加工後低温熱処
理したガイドワイヤ(供試材7)、 (d)は超弾性型ガイ
ドワイヤ(供試材8)、(e)は従来のステンレス鋼線材
(供試材9)である。
図である。
C)における熱量変化図で、(a)は本発明例(供試材
1)、(c) は従来の冷間加工後低温熱処理したガイドワ
イヤ(供試材7)、 (d)は超弾性型ガイドワイヤ(供試
材8)である。
説明図(特公平6−83726号公報より抜粋)であ
る。
Claims (13)
- 【請求項1】 Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素とし
て用いた医療用ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti
系合金ワイヤは冷間伸線加工後に熱処理することなく機
械的矯正加工により材料特性と真直度を改善したもの
で、応力誘起マルテンサイト変態を示さないタイプの広
ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、ト
ルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴とす
る医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項2】 Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素とし
て用いた医療用ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti
系合金ワイヤは冷間伸線加工後に熱処理することなく機
械的矯正加工を行ったもので、応力誘起マルテンサイト
変態を示さないタイプであり、さらに引張試験による応
力−ひずみ特性が、 ひずみ4%まで降伏点や変曲点を持たず応力が単調に
増加し、 ひずみ4%における見かけの弾性率が3000kgf
/mm2 以上であり、 4%までひずみをかけ除荷したとき、ひずみ2%にお
ける負荷時と除荷時の応力差が15kgf/mm2 以下
であり、 ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.15%以下である、広ひずみ範囲にわたり高弾性を
示すプッシャビリティ、トルク伝達性及び繰り返し挿入
性に優れることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項3】 Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素とし
て用いた医療用ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti
系合金ワイヤは冷間伸線加工後に熱処理することなく曲
げひずみとねじりひずみの両方を与えるか、またはねじ
りひずみを与える機械的矯正加工を行ったもので、応力
誘起マルテンサイト変態を示さないタイプであり、さら
に引張試験による応力−ひずみ特性が、 ひずみ4%まで降伏点や変曲点を持たず応力が単調に
増加し、 ひずみ4%における見かけの弾性率が3500kgf
/mm2 以上であり、 4%までひずみをかけ除荷したとき、ひずみ2%にお
ける負荷時と除荷時の応力差が10kgf/mm2 以下
であり、 ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.10%以下である、広ひずみ範囲にわたり高弾性を
示すプッシャビリティ、トルク伝達性及び繰り返し挿入
性に優れることを特徴とする医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項4】 Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素とし
て用いた医療用ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti
系合金ワイヤは冷間伸線加工後に熱処理することなく曲
げひずみとねじりひずみの両方を与えるか、またはねじ
りひずみを与える機械的矯正加工を行ったもので、応力
誘起マルテンサイト変態を示さないタイプであり、さら
に引張試験による応力−ひずみ特性が、 ・ひずみ4%における見かけの弾性率が3000kgf
/mm2 以上であり、 ・ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.15%以下であり、 ・真直度が、垂下法で15mm/1.5m以下である、
広ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、
トルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴と
する医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項5】 Ni−Ti系合金ワイヤを構成要素とし
て用いた医療用ガイドワイヤにおいて、前記Ni−Ti
系合金ワイヤは冷間伸線加工後に熱処理することなく曲
げひずみとねじりひずみの両方を与えるか、またはねじ
りひずみを与える機械的矯正加工を行ったもので、応力
誘起マルテンサイト変態を示さないタイプであり、さら
に引張試験による応力−ひずみ特性が、 ・ひずみ4%における見かけの弾性率が3500kgf
/mm2 以上であり、 ・ひずみ4%まで変形し、除荷したときの残留ひずみが
0.10%以下であり、 ・真直度が、垂下法で15mm/1.5m以下である、
広ひずみ範囲にわたり高弾性を示すプッシャビリティ、
トルク伝達性及び繰り返し挿入性に優れることを特徴と
する医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項6】 Ni−Ti系合金ワイヤが、Niを5
0.2〜51.5at%含有し、残部Tiからなる合金で
構成されていることを特徴とする請求項1、2、3、
4、5のいずれかに記載の医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項7】 Ni−Ti系合金ワイヤが、Niを4
9.8〜51.5at%含有し、Cr、Fe、V、Al、
Cu、Co、Moの中の1種又は2種以上を0 .1〜
2.0at%含有し、残部Tiからなる合金で構成されて
いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5のいず
れかに記載の医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項8】 Ni−Ti系合金ワイヤが、Tiを4
9.0〜51.0at%、Cuを5.0〜12.0at%、
さらにCr、Fe、V、Al、Co、Moの中の1種ま
たは2種以上を0.1〜2.0at%含有し、残部Niか
らなる合金で構成されていることを特徴とする請求項
1、2、3、4、5のいずれかに記載の医療用ガイドワ
イヤ。 - 【請求項9】 Ni−Ti系合金ワイヤに施された機械
的矯正加工が、繰り返し曲げ又は回転によるねじれの少
なくとも1つによる加工であることを特徴とする請求項
1、2、3、4、5、6、7、8のいずれかに記載の医
療用ガイドワイヤ。 - 【請求項10】 Ni−Ti系合金ワイヤに施された機
械的矯正加工が、スピナー式矯正加工又はブレード式矯
正加工であることを特徴とする請求項1、2、3、4、
5、6、7、8、9のいずれかに記載の医療用ガイドワ
イヤ。 - 【請求項11】 Ni−Ti系合金ワイヤの真直度がワ
イヤ長さ1.5mあたり50mm以下であることを特徴
とする請求項1、2、3、6、7、8、9、10のいず
れかに記載の医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項12】 Ni−Ti系合金ワイヤがカテーテル
ガイドワイヤであることを特徴とする請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9、10、11のいずれかに
記載の医療用ガイドワイヤ。 - 【請求項13】 Ni−Ti系合金ワイヤが医療用ガイ
ドワイヤの構成要素の少なくとも一部に用いられている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
8、9、10、11、12のいずれかに記載の医療用ガ
イドワイヤ。
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WO2003030982A2 (en) * | 2001-10-05 | 2003-04-17 | Boston Scientific Limited | Composite guidewire |
US6830638B2 (en) * | 2002-05-24 | 2004-12-14 | Advanced Cardiovascular Systems, Inc. | Medical devices configured from deep drawn nickel-titanium alloys and nickel-titanium clad alloys and method of making the same |
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JP5605949B2 (ja) * | 2011-03-30 | 2014-10-15 | 日本ライフライン株式会社 | 医療用ガイドワイヤ |
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