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JP3336167B2 - 電気炉ダストの処理方法 - Google Patents

電気炉ダストの処理方法

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JP3336167B2
JP3336167B2 JP24174995A JP24174995A JP3336167B2 JP 3336167 B2 JP3336167 B2 JP 3336167B2 JP 24174995 A JP24174995 A JP 24174995A JP 24174995 A JP24174995 A JP 24174995A JP 3336167 B2 JP3336167 B2 JP 3336167B2
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exhaust gas
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slurry
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和彦 佐藤
昌治 宮川
宏 板谷
徹也 藤井
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JFE Steel Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炭素系の固体還
元剤の充てん層を有する上下2段の羽口を有する竪型溶
融炉を用いて電気炉ダストから有効資源、とくに亜鉛分
を効率よく回収しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、資源のリサイクルやエネルギーの
節減等の観点から鉄スクラップのリサイクルが望まれて
いるが、鉄スクラップはその発生源によって品質が大き
く異なる。
【0003】例えば、自家発生スクラップは、鉄鋼製造
過程で発生する鉄スクラップであり、その素性が明確で
しかも不純物の混入が少ないためその大部分は発生工場
内で消費される。
【0004】これに対して、二次加工スクラップや老廃
スクラップは、鉄鋼製品の二次加工の際や最終製品に至
るまでの過程で分別回収されたものであって、表面処理
鋼板や特殊鋼のスクラップ等を多く含んでいる。
【0005】これらの多くは、電気炉メーカーにおいて
精錬され、再利用されるのが普通であるが、その際に発
生する電気炉ダスト中にはクロム、カドミウム、鉛等、
埋め立て廃棄した場合には溶出して環境汚染を引き起こ
す元素が数%含まれている他、亜鉛分が10〜40%、鉄分
が25〜50%程度含まれており、これらの処理、再資源
化、すなわちクロムやカドミウム、鉛等の有害金属を安
価に固定化し亜鉛や鉄等の有価金属の回収、再資源化を
可能とする技術の確立が強く望まれていた。
【0006】この点に関しては、上下二段の羽口を有す
る竪型溶融還元炉を用い、この炉の上段羽口から粉状鉱
石を吹込む特公昭59-18452号公報に開示の技術の適用が
考えられる。
【0007】ここに、上段羽口から電気炉ダストを吹込
むとその中に含まれる酸化亜鉛は還元され、Zn蒸気とな
り、この蒸気は炭素系固体還元剤をとおり炉頂部から排
出されるが、竪型溶融還元炉の後段設備としてサイクロ
ン等の集塵装置や冷却槽 (ダストや排ガスの被冷却物と
冷却水等の冷媒が直接接触しないような構成になる間接
冷却式の冷却槽) 、バグフィルター等を配置した場合に
は以下のような不都合が避けられなかった。
【0008】1)溶融還元炉から排ガスとともに飛び出す
Znを主体とするダストを間接冷却式の冷却槽に通すと、
冷却水配管や冷却槽内壁の表面に含Znダストが付着し剥
離除去が困難なうえに時間の経過とともに付着物が成長
しこれが塊状化した場合にダストの排出が円滑にできな
い。2)間接冷却式の冷却槽では、冷却槽内部に配置され
る冷却水配管や冷却槽内壁に含Znダストが大量に付着す
ると排ガスの流路面積が縮小し系内の圧力損失が大きく
なり操業が不安定になる。3)間接冷却式の冷却槽では、
冷却水配管にダストが大量に付着するとダストと排ガス
の冷却効率が大幅に低下するため、排ガスの温度が上昇
しバグフィルターや排出装置が損傷する等のトラブルが
発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな従来の問題を起こすことなしに電気炉ダストを処理
できる新規な方法を提案するところにある。
【0010】すなわちこの発明の目的は、竪型還元炉か
ら排出されるZnを主体とするダストを冷却槽の内部に付
着、塊状化させることなしに安定して次の工程に輸送す
ること可能にし、また、冷却槽内部でのダストの付着に
る圧力損失の上昇や冷却効率の低下に伴うバクフィルタ
ー、排出装置の損傷を防止し操業の安定化を図ること、
さらに、FeやZn等の有価金属を高歩留りで回収、再資源
化することを可能にした方法を提案するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、炭素系固体
還元剤の充てん層を備え、送風空気を熱風としてそれぞ
れ吹込む上下2段の羽口を有する竪型溶融炉を用いて電
気炉ダストを処理するに当たり、竪型溶融炉の上段羽口
から粉状の電気炉ダストを熱風とともに吹込み、下段羽
口からは熱風を吹込み、該電気炉ダスト中に含まれる亜
鉛分を還元、蒸発させるとともに前記充てん層の上部の
温度をZn蒸気が安定化する温度である600°C以上に
保持すべく排ガスを二次燃焼させ、該竪型溶融炉の出側
にて、まず、サイクロンにて低亜鉛濃度含有ダストを回
収し、次いで水スプレーを施して高亜鉛濃度含有ダスト
をスラリーダストとして回収することを特徴とする電気
炉ダストの処理方法であり、この発明においては、冷却
槽内のスラリーダスト排出口にポンプを配置しておき、
スラリーダストを沈殿槽に輸送し、沈殿槽底部のZn含有
量の高いスラリーダストを脱水装置を用いて脱水しスラ
リー濃度を50〜80%程度とし、脱水ケーキとして回
収する。また、この発明においてはZn蒸気の安定化を図
るため水スプレーを施す前、とくに竪型溶融炉の炉頂に
つながるダクトにおいて排ガスを二次燃焼させるのがよ
い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図面を用いて詳
細に説明する。図1に電気炉ダストを処理するのに適し
た設備の構成を示す。竪型溶融炉1には炭材用ホッパー
2から供給され炉頂において所定のストックラインを維
持する充てん層3が形成されている。
【0013】電気炉ダストは、スラグの粘度や融点を調
整する目的で添加される石灰石と硅石からなる製錬用溶
剤とが予め所定の割合で混合されていて粉体吹込み装置
4から竪型溶融炉1の上段羽口1U を通して炉内に吹き
込まれる。
【0014】送風空気は800 〜1000℃程度に加熱され、
送風管を通し熱風として上段羽口1 U および下段羽口1
S からそれぞれ炉内に吹き込まれる。その際、必要に応
じて適量の酸素が熱風中に供給され、竪型溶融炉1内に
おいて炭材を燃焼させるが、その際の燃焼熱と還元ガス
により上段羽口1U から吹き込まれた電気炉ダストは溶
融することになる。
【0015】そして、電気炉ダスト中の酸化Znは還元さ
れZn蒸気となり炭材の充てん層3を通過し炉頂から排出
される。竪型溶融炉1の上部には二次燃焼ランス5が配
置されていて、充てん層3の上部の温度をZn蒸気が安定
化する温度である600°C以上に保持すべく排ガスを
燃焼させる。
【0016】また、電気炉ダスト中の鉄酸化物はクロ
ム、カドミウム等とともに炭材の燃焼熱により上段羽口
U の羽口先レースウエイ内で溶融し生成した融体は炭
材充てん層3を下段羽口1S に向かって下降しその過程
で下段羽口1S の羽口先で生成した還元ガスと向流接触
して還元されるとともに、滴下途中で充てん層3の炭材
と接触して直接還元されてメタルとスラグに分離する。
【0017】最終的に炉床に溜まった溶融メタルは出銑
口6から、また、スラグは出滓口7からそれぞれ排出さ
れ、その際、クロム等は溶融メタル中に、カドミウム等
はスラグ中に固定されて無害化される。
【0018】一方、竪型溶融炉1の上部から排出された
Zn分を主体 (カーボンとアッシュ分を含む) とするダス
トは排ガスとともに冷却槽14に導入され、水スプレー手
段15により冷却されて冷却槽14の底部で冷却水と懸濁し
てスラリー液16となるが、サイクロン8をとおした場合
には、ここで炉内の炭材から発生する約10μm 以上の比
較的粗いカーボン分を含むダストを補集しダスト中に含
まれるカーボン分の大部分が分離される。
【0019】このサイクロン8で分離されたカーボンを
主体とするダスト (回収ダスト) は、ホッパー9を経由
しその一部分はダスト輸送装置10から上段羽口1U を通
して炉内へ、残りのダストはバルブ11、ダスト排出ホッ
パー12、バルブ13を経て系外へ排出することができる。
【0020】サイクロン8で補集されなかった微細なダ
ストはZn分を主体としたダストは上述したところと同様
に、排ガスとともに冷却槽14に導入され水スプレー手段
15により冷却されて冷却槽14の底部で冷却水と懸濁して
スラリー液16となる。
【0021】除塵、冷却後の排ガスは200 ℃以下の温度
になって系外へ排出されるが、冷却槽14の底部に溜まっ
たスラリー液16はレベル計17と流量調節弁18によって液
面レベルが調整され、スラリーポンプ19aによって沈殿
槽23に輸送され、次に沈殿槽23の底部からスラリーポン
プ19b によって脱水機20に輸送されて濃度50〜80%、よ
り好ましくは60〜80%の範囲で脱水、次いでスラリー輸
送装置21を経てZn分の濃化されたスラリーとして容器22
に排出される。
【0022】脱水機20の廃液は沈殿槽23に送られ廃液中
に含まれるダスト等の固形分を沈降させ、固形分の大半
を取り除いた処理水24を処理水ポンプ25で水スプレー手
段15を通して冷却槽14に循環させる。
【0023】この発明においては、脱水機20にて回収し
たスラリーダストの濃度は50〜80%としたが、その理由
は次のとおりである。
【0024】すなわち、スラリー濃度が50%未満では廃
液中に含まれるダストの量が多くなるため沈殿槽23の容
積が増大する不利があるとともに水スプレー手段15にお
けるダスト詰まり等のトラブルの発生が避けられないか
らであり、一方、スラリーダストの濃度が80%を超える
とスラリー輸送装置21の負荷が大きくなり輸送管が詰ま
る等の不都合があるからである。
【0025】図2は従来方式になる電気炉ダスト処理設
備の構成を示したものである。図2に示した設備におい
て溶融炉26は基本的には上掲図1に示したところと同様
の構成になるが、サイクロン8以降については熱交換式
の冷却槽27、バグフィルター28が配置されていて冷却槽
27、バグフィルター28にはそれぞれそこで補集されたダ
ストを輸送装置29に供給するバルブ30a, 30bが配置さ
れている。
【0026】かかる設備において冷却槽27に導入された
ダストを含む排ガスはここで約200℃以下まで冷却され
該排ガスに含まれているダストを除去したのちバクフィ
ルター28に送られるが、この従来方式では冷却槽27内で
の含Znダストの付着等の諸問題があったのは前述したと
おりである。
【0027】この発明においては、冷却槽14において排
ガス中に含まれる高亜鉛濃度含有ダストをスラリーダス
トとして回収するようにしたので、冷却槽14内での付着
やそれに伴う塊状化は抑制されるし、バクフィルターや
排出装置の損傷トラブルも回避できる。
【0028】この発明では、水スプレーを施す前の段階
で排ガスを二次燃焼させるが、その理由について以下に
説明する。
【0029】炭材充てん層型の竪型溶融炉を用いた電気
炉ダストの処理においては排ガス中に多量のZn蒸気が含
まれており、排ガスをとおすダクトの内部においてはZn
やZnO を主体とするダストが多量に付着し通気阻害等の
操業トラブルを頻発させ溶融炉での操業が不安定になる
ことが懸念される。
【0030】このような原因を究明すべく、種々の実験
と検討を重ねた結果、次のようなことが明らかとなっ
た。
【0031】1)通気阻害が発生した際の排ガスダスト内
壁には主としてZnO とCの混合物からなる多量の付着物
が観察される。 2)通気阻害は必ず排ガス温度が低い時期に起きる。 3)排ガス温度が低い場合には、還元性が高いと推定され
る炭材充てん層内であってもZn蒸気よりもZnO のほうが
安定している。 4)排ガス温度と排ガスの酸化度((CO2 +H2O)/(CO+CO2
+H2+H2O)) 、排ガス中のZnの存在形態 (Zn蒸気かZnO
) は図3に示すような状況にある。 5)炉頂排ガスのZn蒸気圧は電気炉ダストのZn含有量に応
じて変化するがこの発明において実施可能な操業範囲に
おいては、排ガス質量分析計による測定、または採取ガ
スの急速凝集で集めた凝集物の化学分析値と採取ガスか
ら計算推定される値から、0.01〜0.1 atm 程度である。
【0032】以上のことから、竪型溶融炉 (2段羽口を
有するもの)の操業において、炉頂の排ガスダクト内で
ZnO ダスト付着による通気阻害の操業トラブルを起こさ
ずに、竪型溶融炉を安定的に操業するには炉頂の排ガス
中におけるZnの存在形態をZn蒸気とする必要がある。
【0033】ここに、図1に示した構成になる設備を用
いた操業においては、炉頂の排ガス温度をZn蒸気が安定
な条件に維持しようとしても二次燃焼ランス5のみでは
操業初期にそれを下回ることが懸念される。このため
に、図4に示すように排ガスダクト31, 32の少なくとも
一方にはダクト用二次燃焼バーナー33, 34を配置して、
排ガスを燃焼させる。
【0034】排ガスダクト31, 32内におけるダストの付
着はダクトの圧力損失の大きさを検出するか、ダクトに
設置した温度計の温度変化から検出するか、あるいはダ
クトの外表面温度を測定し、その温度変化から検出する
ことができる。また、ダストの付着している位置を特定
する必要がある場合にはダクトの長手方向に複数の圧力
計や差圧計p1〜p3を設けてダクトの内圧を測定するか、
あるいは温度計t1〜t4を複数設置しダクトの外表面温度
を測定すればよく、これによってでダクトへの付着物の
生成状況と位置が把握できる。
【0035】排ガスダクト31, 32における排ガスの二次
燃焼に際して該ダクト31, 32内に吹き込む酸素量または
空気量を調整し排ガスの温度と排ガスの酸化度を適切に
維持することによってダクト内におけるZnO の付着が回
避されることになるが、二次燃焼によって達成しなけれ
ばならない排ガス温度は、二次燃焼前の排ガス温度と排
ガス中のZn蒸気の分圧によって決まる上掲図3に示すよ
うな条件に従う。
【0036】図4においてはダクト31およびダクト32に
それぞれ二次燃焼バーナーを一本設けた場合について示
したが、二次燃焼バーナーの設置本数は操業状況 (Znの
付着状況) に応じて増減でき、とくに設置本数について
は限定されない。
【0037】二次燃焼前の排ガスダクト31, 32内の排ガ
ス温度が例えば700 ℃で、排ガスの酸化度が10%、その
際の排ガス中のZn蒸気の分圧が0.1 atm である場合にお
いては、図3より明らかなように、二次燃焼により酸化
度が上昇する効果と排ガス温度が上昇する効果を勘案し
た場合に二次燃焼後における排ガス温度は1000℃以上と
なる。
【0038】竪型溶融炉1の出側における排ガスダクト
31, 32においてダスト付着状況や位置を検出し、その検
出情報に基づいて二次燃焼バーナーによる燃焼条件を調
整しつつZn蒸気が安定化するように排ガス温度やガスの
酸化度を調整するようにした場合、排ガスダクトでのZn
やZnO を主体とするダストの付着が抑制され、操業トラ
ブルや炉内耐火物の損傷を回避することが可能で、しか
もダスト中の亜鉛を安定かつ高濃度にして回収できるの
で再資源化にも極めて有利となる。なお、冷却槽14は湿
式冷却槽または乾式冷却槽のいずれでもよい。
【0039】この発明においては、冷却槽14において排
ガス中に含まれる高亜鉛濃度含有ダストをスラリーダス
トとして回収するようにしたので、冷却槽14内での付着
やそれに伴う塊状化は抑制されるし、バクフィルターや
排出装置の損傷トラブルも回避でき、さらに、排ガスダ
クト内で排ガスを二次燃焼させることにより排ガスダク
トでのZnやZnO を主体とするダストの付着が抑制され、
操業トラブルや炉内耐火物の損傷を回避することが可能
で、いずれの場合もダスト中の亜鉛を安定かつ高濃度に
して回収できるので再資源化にも極めて有利となる。
【0040】
【実施例】
実施例1 炉径が1.2 m、高さが8.0 m、羽口が上下で各3本を有
する溶融炉を備えた図1に示した設備を用い、送風量:
1650Nm3/hr、送風温度:900 ℃、富化酸素量:50〜200N
m3/hr 、ダストの吹込み量:600 〜800 kg/hr ( 配合
比:電気炉ダスト90%, 溶剤 (石灰石+硅石)10 %) の
もとで、電気炉ダスト(T.Fe :28.4 %,Zn:29.9%, C
r:0.27%, Pb:2.05%,Cd :0.04%, SiO2:2.91%, A
l2O3 :1.55,CaO:1.23%, MgO :0.38%, MnO :2.36
%, Na2O:1.53, K2O :0.81%) の処理を行い、その際
の操業状況について調査した。その結果を試験条件とと
もに表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1より明らかなように、この発明に従っ
て電気炉ダストを処理した場合には冷却槽以降における
トラブルの発生は全くなく、高い濃度のZnダストを回収
することができた。
【0043】ちなみに、この試験操業において溶融炉で
得られたメタルの組成は90〜93%のFe、1〜2%のSi、
4.0 〜4.3 %のC、0.8 〜1.2 %のMn、0.6 〜0.9 %の
Crを含む銑鉄であり、スラグについては24〜27%のSi
O2、16〜24% Al2O3、22〜25%のCaO 、2.3 〜2.6 のMg
O 、5.7 〜6.8 のMnO 、0.01%以下のCdを含む組成のも
のであった。
【0044】実施例2 炉径が1.2 m, 高さ8.0 m,羽口が上下段で各3本備え
た図4に示した竪型溶融炉を用いて下記の条件の下で電
気炉ダストの処理を行いその際の操業状況について調査
した。調査結果を試験条件とともに表2に示す。
【0045】条件 1)送風条件 送風量:1650Nm3/hr 送風温度:900 ℃ 富化酸素量:50〜100 Nm3/hr 2)粉体吹き込み条件 配合比:電気炉ダスト 90 % (組成は実施例1と同じ) 溶剤 (石灰石+硅石) 10% 吹き込み量:650 〜750 kg/hr
【0046】
【表2】
【0047】表2より明らかなように、この発明に従っ
て電気炉ダストを処理した場合には排ガスダクトにおけ
るトラブルの発生は全くなく、高い濃度のZnダストを回
収するとこができた。
【0048】そして、この実施例において得られたメタ
ル組成は90〜93%のFe、1〜2%のSi、4.0 〜4.3 %の
C、0.8 〜1.2 のMn、0.6 〜0.9 %のCrを含む銑鉄であ
り、スラグについては24〜27%のSiO2、16〜24%の Al2
O3、22〜25%のCaO 、2.3 〜2.6 %のMgO 、5.7 〜6.8
%のMnO 、0.01%以下のCdを含む組成であった。
【0049】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
粉状の電気炉ダストをそのまま処理でき、かつ、Znダス
トと溶銑の分離回収が単一の竪型溶融炉で処理できるの
で処理コストを最低限に抑えるできる。また、電気炉ダ
ストから高効率でZnを回収することが可能であり資源の
有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するのに用いて好適な設備の構
成を示した図である。
【図2】従来の電気炉ダストの処理設備の構成を示した
図である。
【図3】排ガス温度と排ガスの酸化度との関係を示した
図である。
【図4】この発明を実施するのに用いて好適な設備の他
の構成を示した図である。
【符号の説明】
1 竪型溶融炉 1u 上段羽口 1s 下段羽口 2 炭材用ホッパー 3 充てん層 4 粉体吹き込み装置 5 二次燃焼ランス 6 出銑口 7 出銑口 8 サイクロン 9 ホッパー 10 ダスト輸送装置 11 バルブ 12 ダスト排出ホッパー 13 バルブ 14 冷却槽 15 水スプレー手段 16 スラター液 17 レベル計 18 流量調節弁 19a スラリーポンプ 19b スラリーポンプ 20 脱水機 21 スラリー輸送装置 22 容器 23 沈殿槽 24 処理水 25 処理水ポンプ 26 排ガスダクト 27 排ガスダクト 28 二次燃焼バーナー 29 二次燃焼バーナー 30 溶融炉 31 冷却槽 32 バグフィルター 33 輸送装置 34a バルブ 34b バルブ p1〜p3 圧力計 t1〜t4 温度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 徹也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−320779(JP,A) 特開 平6−264126(JP,A) 特開 昭62−192513(JP,A) 特開 昭62−182214(JP,A) 特開 平5−271735(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素系固体還元剤の充てん層を備え、送
    風空気を熱風としてそれぞれ吹込む上下2段の羽口を有
    する竪型溶融炉を用いて電気炉ダストを処理するに当た
    り、 竪型溶融炉の上段羽口から粉状の電気炉ダストを熱風と
    ともに吹込み、下段羽口からは熱風を吹込み、該電気炉
    ダスト中に含まれる亜鉛分を還元、蒸発させるとともに
    前記充てん層の上部の温度をZn蒸気が安定化する温度で
    ある600°C以上に保持すべく排ガスを二次燃焼さ
    せ、該竪型溶融炉の出側にて、まず、サイクロンにて
    亜鉛濃度含有ダストを回収し、次いで水スプレーを施し
    て高亜鉛濃度含有ダストをスラリーダストとして回収す
    ることを特徴とする電気炉ダストの処理方法。
  2. 【請求項2】 脱水後のスラリー濃度が50〜80%で
    ある請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 水スプレーを施す前の段階で排ガスダク
    ト内の排ガスを二次燃焼させる請求項1または2記載の
    方法。
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