JP3334974B2 - 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物およびそれからなるフィルムInfo
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Description
タンと特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる熱
可塑性樹脂組成物および該樹脂組成物からなるフィルム
に関する。本発明の熱可塑性樹脂組成物は弾性回復性、
強度および柔軟性に優れる。本発明のフィルムは、該樹
脂組成物の特長を効果的に発揮し、伸縮性フィルムとし
て有用である。
強度、柔軟性等において優れた性能を有する反面、比較
的高価な樹脂である。一方、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸メチル共重合体等のポリオレフィン系樹脂は、熱
可塑性ポリウレタンに比較して安価である。そこで、熱
可塑性ポリウレタンの優れた性質を保持した熱可塑性樹
脂素材を安価に取得する目的で、熱可塑性ポリウレタン
にポリオレフィン系樹脂をブレンドすることが試みられ
ている。しかしながら、ポリオレフィン系樹脂と熱可塑
性ポリウレタンとは非相溶性であり、両者を単純にブレ
ンドした場合、分散状態が良くない。そのためか、熱可
塑性ポリウレタンとポリオレフィン系樹脂との樹脂組成
物をフィルム成形に供した場合には、製膜安定性が低
く、薄膜化が困難であるという問題があり、また得られ
たフィルムにおいても弾性回復性、強度、柔軟性等の性
能が不十分であるという問題がある。
は、熱可塑性ポリウレタンとポリオレフィン系樹脂とか
らなり、熱可塑性ポリウレタンと同程度の優れた弾性回
復性、強度および柔軟性を有する熱可塑性樹脂組成物を
提供することにある。また本発明の他の目的は、熱可塑
性ポリウレタンとポリオレフィン系樹脂とからなり、か
つ弾性回復性、強度および柔軟性に優れたフィルムを提
供することにある。
的の一つは、熱可塑性ポリウレタンおよびエチレン−酢
酸ビニル共重合体からなり、熱可塑性ポリウレタン/エ
チレン−酢酸ビニル共重合体の重量比が60/40〜9
0/10の範囲内である熱可塑性樹脂組成物において、
該熱可塑性ポリウレタンが、3−メチル−1,5−ペン
タンジオールをジオール成分とする数平均分子量100
0〜6000のポリエステルジオール、有機ジイソシア
ネートおよび鎖伸長剤を反応させて得られた硬度(JI
S−A)85以下のポリウレタンであり、該エチレン−
酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル成分含有率が5〜3
0重量%であり、メルトフローレート(190℃、荷重
2160g)が20以下であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提
供することにより達成される。また本発明によれば、上
記の他の目的は、上記熱可塑性樹脂組成物からなるフィ
ルムを提供することにより達成される。
オール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応さ
せて得られるが、本発明においては、高分子ジオールと
して、3−メチル−1,5−ペンタンジオールをジオー
ル成分とする数平均分子量1000〜6000のポリエ
ステルジオールを使用することが重要である。
ジオール成分の少なくとも一部として3−メチル−1,
5−ペンタンジオールを有する。ジオール成分として3
−メチル−1,5−ペンタンジオールを有しないポリエ
ステルジオールを使用する場合には、得られる熱可塑性
ポリウレタンを上記エチレン−酢酸ビニル共重合体と混
合し樹脂組成物を形成させても、得られる樹脂組成物は
エチレン−酢酸ビニル共重合体の分散粒子径が大きいた
めか、弾性回復性および強度が不十分となり、また柔軟
性においても劣るので、好ましくない。一般に、ジオー
ル成分中の3−メチル−1,5−ペンタンジオールの割
合が多いほど、得られる樹脂組成物における弾性回復
性、強度および柔軟性が良好となる傾向があるので、ジ
オール成分の20モル%以上が3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオールであることが好ましく、50モル%以上
が3−メチル−1,5−ペンタンジオールであることが
より好ましい。上記のように、ジオール成分として、3
−メチル−1,5−ペンタンジオールと他のジオールを
併用してもよい。3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ルと併用し得るジオールとしては、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の飽和脂
肪族ジオールなどが挙げられる。これらのジオールは、
2種類以上を使用してもよい。さらに、得られる熱可塑
性樹脂組成物の柔軟性を低下させない範囲内で、3官能
以上のポリオールを併用してもよい。3官能以上のポリ
オールの使用量は、全ジオール成分に対して5モル%以
下が好ましい。
分とともに構成するジカルボン酸成分としては、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、2−メチルコ
ハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン
酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸
等の脂肪族ジカルボン酸などのジカルボン酸を使用する
ことができる。
の数平均分子量は、1000〜6000である。数平均
分子量が1000未満の場合、得られる熱可塑性ポリウ
レタンの低温柔軟性が不十分となり、また耐熱性も劣る
ために、樹脂組成物の柔軟性等の性能が不十分となる。
一方、数平均分子量が6000を越える場合、得られる
熱可塑性樹脂組成物において押出成形時に溶融粘度が上
昇する傾向が生じるなど、成形性が不十分となるため、
好ましくない。
の製造法は特に限定されない。したがって、ポリエステ
ルジオールは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステルの製造において用
いられる公知の方法と同様の方法、すなわちエステル交
換または直接エステル化とそれに続く溶融重縮合反応で
製造することが可能である。重縮合反応においては、チ
タン系、スズ系等の重縮合触媒を使用してもよい。ただ
し、チタン系の重縮合触媒を使用した場合には、重縮合
反応後、得られたポリエステルジオール中の重縮合触媒
を失活させることが好ましい。重縮合触媒を失活させる
ことにより、得られた熱可塑性ポリウレタンが高温で溶
融滞留している間に徐々に起こるハードセグメントとソ
フトセグメントのブロック性の低下が抑制されるので、
フィルムにおいても熱可塑性ポリウレタンが当初有して
いた耐熱性、弾性回復性等の諸物性が有効に発揮され
る。ポリエステルジオール中の重縮合触媒を失活させる
方法として、水との接触処理があり、例えば、ポリエス
テルジオールに対し1〜4重量%の水を加え、80〜1
50℃で撹拌する方法、ポリエステルジオールに水蒸気
を通しながら、100〜150℃で撹拌する方法などを
採用することができる。また一般にポリエステルの触媒
失活に用いられているようなリン化合物の添加等によっ
て、重縮合触媒の失活を行うこともできる。
て、上記ポリエステルジオールを単独で使用することが
好ましいが、所望により、少量(通常、高分子ジオール
の30重量%以下)であれば、他の高分子ジオール(例
えば、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルジオー
ル、上記ポリエステルジオール以外のポリエステルジオ
ール等)を併用してもよい。
ネートとしては、4,4'−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、p−フェニレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の、ポリ
ウレタン製造で一般的に使用し得ることが知られている
有機ジイソシアネートが例示される。これらの中でも、
4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートが好まし
い。
ポリウレタン製造で一般的に使用し得ることが知られて
いる鎖伸長剤を使用することができる。該鎖伸長剤とし
ては、イソシアネートと反応し得る水素原子を分子中に
少なくとも2個含有する分子量300以下の低分子化合
物が好ましい。その例として、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエ
トキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、
ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシ
リレングリコール等のジオール類が挙げられる。これら
の鎖伸長剤は、単独で、または2種以上を混合して使用
される。これらの鎖伸長剤の中でも、1,4−ブタンジ
オールが特に好ましい。
ジオールおよび鎖伸長剤が有している活性水素原子の全
量に基づいて、活性水素原子1モル当たり、イソシアネ
ート基が0.9〜1.3モル、好ましくは0.95〜
1.30モルになるような割合で有機ジイソシアネート
を使用するのが好ましい。
よび鎖伸長剤を反応させて熱可塑性ポリウレタンを製造
する方法に関しては、溶融重合、溶液重合等の公知のウ
レタン化反応の技術を採用することができる。なかで
も、実質的に溶媒の不存在下で溶融重合することが好ま
しく、特に多軸スクリュー型押出機を用いる連続溶融重
合法が好ましい。溶融重合温度は特に制限されないが、
180℃以上かつ260℃以下が好ましい。
難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐加水分解性向上
剤、防黴剤等の各種添加剤;ガラス繊維、ポリエステル
繊維等の各種繊維;マイカ、タルク等の無機物;各種カ
ップリング剤等を適宜選択して添加してもよい。
は、硬度(JIS−A)が85以下であることが重要で
ある。硬度が85を越える場合には、得られる熱可塑性
樹脂組成物の柔軟性が不十分となるので、好ましくな
い。
共重合体は、5〜30重量%の酢酸ビニル成分を含有
し、かつメルトフローレート(190℃、荷重2160
g)が20以下である。酢酸ビニル成分含有率が5重量
%未満である場合は、熱可塑性樹脂組成物中に分散する
エチレン−酢酸ビニル共重合体粒子の粒子径が大きいた
めか、弾性回復性、強度等が低下するので、好ましくな
い。また酢酸ビニル成分含有率が30重量%を越える
と、熱可塑性樹脂組成物から形成されたフィルムの粘着
性が増すことなどの不都合が生じるので、好ましくな
い。またメルトフローレート(190℃、荷重2160
g)が20を越えると、熱可塑性樹脂組成物中における
エチレン−酢酸ビニル共重合体の分散状態が不良となる
ためか、弾性回復性、強度および柔軟性が低下し、また
製膜が困難になる。得られる熱可塑性樹脂組成物の弾性
回復性、強度、柔軟性および製膜性がとくに良好となる
点から、エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフロー
レートは10以下であることが好ましく、5以下である
ことがより好ましい。なお、メルトフローレートの下限
について特に制限はないが、0.1以上であることが望
ましい。
上記特定の構造を有する熱可塑性ポリウレタンと上記特
定のエチレン−酢酸ビニル共重合体との混合割合が、熱
可塑性ポリウレタン/エチレン−酢酸ビニル共重合体の
重量比で、60/40〜90/10の範囲内であること
が重要である。エチレン−酢酸ビニル共重合体の40重
量部に対して熱可塑性ポリウレタンが60重量部未満の
場合は、熱可塑性ポリウレタン単独の場合に比べて、弾
性回復性、強度、耐熱性等の性質の低下が大きいので、
好ましくない。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
10重量部に対して熱可塑性ポリウレタンが90重量部
を越える場合は、経済的な面から本発明の趣旨にそぐわ
ない。
可塑性ポリウレタンとエチレン−酢酸ビニル共重合体と
を使用する以外は、通常のポリマーブレンドの手法によ
り製造することができる。例えば、上記の熱可塑性ポリ
ウレタンとエチレン−酢酸ビニル共重合体とを、樹脂材
料の混合に通常用いられるような縦型または水平型の混
合機を用いて所定の割合で予備混合した後、単軸または
二軸の押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー
等を用いて回分式または連続式で加熱下に溶融混練する
ことにより、本発明の熱可塑性樹脂組成物が製造され
る。なお、混合に際して、耐光性、耐熱性等を向上させ
るための安定剤、可塑剤、脂肪族アミドなどの滑剤、充
填剤、帯電防止剤、顔料等の添加剤を、本発明の効果を
損なわない量で添加してもよい。
を製造する方法としては、インフレーション成形、Tダ
イ成形等の通常の溶融押出成形による製膜方法を採用す
ることができる。
記特定の熱可塑性ポリウレタンとエチレン−酢酸ビニル
共重合体とは、単純に溶融混合するだけで、熱可塑性ポ
リウレタンのマトリックス中にエチレン−酢酸ビニル共
重合体の微小な粒子が均一に分散し得る。したがって、
本発明の熱可塑性樹脂組成物からフィルムを製造する場
合には、製膜安定性が良好で、しかも薄膜化が可能であ
る。また得られたフィルムは、弾性回復性、強度、柔軟
性等に優れる。
る。実施例において、弾性回復率、強度および柔軟性
(風合い)を、以下の方法により評価した。
厚50μmのフィルムより作製した試験片について、温
度23℃、湿度65%RHの条件下に、引張速度200
mm/min.で200%伸長後、2分間保持すること
により応力を除去した後、10分後の戻りを測定した。
この試験結果に基づいて、弾性回復率を下記の式に従い
算出した。
μmのフィルムより作製した試験片について、引張速度
200mm/min.、温度23℃、湿度65%RHの
条件で引張試験を行うことにより、強度測定を行った。
した膜厚50μmのフィルムについて、手の感触により
下記表1に示す判定基準に従い、柔軟性(風合い)を評
価した。
略号で表記する。
びアジピン酸146kgを反応器に仕込み、常圧下に窒
素ガスを系内に通じながら、約220℃の温度で、生成
する水を系外に留去しながらエステル化反応を行った。
ポリエステルの酸価が30以下になった時点でテトライ
ソプロピルチタネートを加え、200〜100mmHg
に減圧しながら重縮合反応を開始した。酸価が1.0に
なった時点で真空ポンプにより徐々に真空度を上げて、
反応を完結させた。その結果、数平均分子量が2000
のPMPAを240kg得た。
み、参考例1と同様にエステル化反応および重縮合反応
を行い、数平均分子量2000のPBAを得た。
(触媒失活無し)/MDI/BD)の製造} 参考例1で得られたPMPA、MDIおよびBDを、P
MPA/MDI/BDのモル比が1/3/2となる割
合、これらの総量が300g/minになる速度で、定
量ポンプにより、同軸方向に回転する二軸スクリュー型
押出し機(30mmφ;L/D=36;シリンダー温
度:ブロックごとに約200℃から約250℃の範囲で
設定)に連続的に仕込み、連続溶融重合反応を行った。
生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状
で水中へ連続的に押出し、次いでペレタイザーで切断
し、ペレットに成形した。このペレットを80℃で20
時間除湿乾燥した。このようにして、硬度(JIS−
A)75の熱可塑性ポリウレタンを得た。
(触媒失活)/MDI/BD)の製造} 参考例1で得られたPMPAに3重量%の水を加え、1
00℃で2時間撹拌することによってチタン触媒を失活
させた後、減圧下に水を留去した。この処理で得られた
チタン触媒を失活させたPMPAをMDIおよびBD
と、PMPA/MDI/BDのモル比が1/3/2とな
る割合で使用する以外は、参考例3と同様に連続溶融重
合反応、ペレット化、除湿乾燥を行うことによって、硬
度(JIS−A)75の熱可塑性ポリウレタンを得た。
媒失活無し)/MDI/BD)の製造} 参考例2で得られたPBA、MDIおよびBDを、PB
A/MDI/BDのモル比が1/3/2となる割合で使
用する以外は、参考例3と同様に連続溶融重合反応、ペ
レット化、除湿乾燥を行うことによって、硬度(JIS
−A)82の熱可塑性ポリウレタンを得た。
媒失活)/MDI/BD)の製造} 参考例2で得られたPBAに3重量%の水を加え、10
0℃で2時間撹拌することによってチタン触媒を失活さ
せた後、減圧下に水を留去した。この処理で得られたチ
タン触媒を失活させたPBAをMDIおよびBDと、P
BA/MDI/BDのモル比が1/3/2となる割合で
使用する以外は、参考例3と同様に連続溶融重合反応、
ペレット化、除湿乾燥を行うことによって、硬度(JI
S−A)82の熱可塑性ポリウレタンを得た。
ポリウレタン70重量%に、VAc含有率25重量%、
メルトフローレート(以下MFRと略す)(190℃、
荷重2160g)2のEVAc30重量%を、25mm
φ押出し機(シリンダー温度およびダイス温度:205
℃)で溶融混練し、形成された熱可塑性樹脂組成物をT
ダイより押出し、冷却ロールを通して巻き取ることによ
って、厚さ50μmのフィルムを得た。なお、製膜性は
安定していた。得られたフィルムを25℃で7日間放置
後、弾性回復性、強度および柔軟性の評価を行った。評
価結果を下記表3に示す。
ポリウレタン70重量%に、VAc含有率25重量%、
MFR(190℃、荷重2160g)2のEVAc30
重量%を、実施例1と同様に混練し、フィルム化するこ
とにより、熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムを得
た。該フィルムを、実施例1と同様に放置後、評価を行
い、表3に示す結果を得た。なお、製膜性は安定してい
た。
ポリウレタン50重量%に、VAc含有率25重量%、
MFR(190℃、荷重2160g)2のEVAc50
重量%を、実施例1と同様に混練し、フィルム化するこ
とにより、熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムを得
た。該フィルムを、実施例1と同様に放置後、評価を行
い、表3に示す結果を得た。なお、製膜性は不安定であ
った。
ポリウレタン70重量%に、VAc含有率33重量%、
MFR(190℃、荷重2160g)30のEVAc3
0重量%を、実施例1と同様に混練し、フィルム化する
ことにより、熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムを得
た。該フィルムを、実施例1と同様に放置後、評価を行
い、表3に示す結果を得た。なお、製膜性は不安定であ
った。
れた熱可塑性ポリウレタン70重量%に、VAc含有率
25重量%、MFR(190℃、荷重2160g)2の
EVAc30重量%を、実施例1と同様に混練し、フィ
ルム化することにより、熱可塑性樹脂組成物からなるフ
ィルムを得た。該フィルムを、実施例1と同様に放置
後、評価を行い、表3に示す結果を得た。なお、製膜性
は不安定であった。
び2の熱可塑性樹脂組成物は、弾性回復性、強度および
柔軟性に優れるフィルムを与え、とりわけ、重縮合触媒
の失活処理が施されたポリエステルジオールを使用して
製造された熱可塑性ポリウレタンを用いた実施例2で
は、フィルムの弾性回復性および強度が一層良好となる
ことがわかる。これに対して、本発明とは相違する比較
例1〜4の熱可塑性樹脂組成物からは、弾性回復性、強
度および柔軟性に劣るフィルムしか得られないことがわ
かる。
単独と同程度の優れた弾性回復性、強度および柔軟性を
有する熱可塑性樹脂組成物が提供される。該熱可塑性樹
脂組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体が熱可塑性
ポリウレタンに配合されていることから、熱可塑性ポリ
ウレタン単独に比較して安価である。本発明のフィルム
は、上記熱可塑性樹脂組成物の特長を効果的に発揮し、
伸縮性フィルムとして有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタンおよびエチレン−
酢酸ビニル共重合体からなり、熱可塑性ポリウレタン/
エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量比が60/40〜
90/10の範囲内である熱可塑性樹脂組成物におい
て、該熱可塑性ポリウレタンが、3−メチル−1,5−
ペンタンジオールをジオール成分とする数平均分子量1
000〜6000のポリエステルジオール、有機ジイソ
シアネートおよび鎖伸長剤を反応させて得られた硬度
(JIS−A)85以下のポリウレタンであり、該エチ
レン−酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル成分含有率が
5〜30重量%であり、メルトフローレート(190
℃、荷重2160g)が20以下であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体であることを特徴とする熱可塑性樹脂組
成物。 - 【請求項2】 該ポリエステルジオールが重縮合後、重
縮合触媒を失活させて得られたポリエステルジオールで
ある請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂
組成物からなるフィルム。
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