JP3334829B2 - 光半導体モジュール - Google Patents
光半導体モジュールInfo
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Description
し、たとえば、半導体レーザ(LD),発光ダイオード
(LED),受光素子(PD)等の光半導体素子と、光
ファイバとの光結合に適用して有効な技術に関するもの
である。
性を確保するために、酸素や湿気が直接光半導体素子
(光半導体チップ)に触れないように気密封止構造が採
用されている。光半導体素子と光ファイバはレンズ等を
介して光学的に結合されている。ここで、レンズや光フ
ァイバからの反射があると、発光光または受光光に雑音
として重畳され、伝送品質が劣化する。そのため、レン
ズや光ファイバ端面に無反射膜をコーティングしたり、
光の入・出射面を光軸に対して傾けるなどの方策がとら
れている。
は、図7に示す同軸型光半導体モジュールと、図8に示
す箱型とに大別される。
すような構造となっている。同図において、1はキャッ
プ封止型の半導体レーザ装置、2は結合体、3はフェル
ール、4は光ファイバコード、5は光ファイバ、9は電
気入出力端子、10はステム(同軸型CDステム)、1
1はキャップ、12は半導体レーザ(光半導体素子)、
13はヒートシンク、14はガラス板、15は光取り出
し窓、16は受光素子(モニタ用フォトダイオード)、
17はレーザ光、19は接合部、20は金属フレーム、
21は接合部、22は金属フレーム、23はレンズであ
る。
立において、光ファイバ5を支持するフェルール3を挿
入固定した金属フレーム22、レンズ23を固定した金
属フレーム20および半導体レーザ装置1を用意した
後、半導体レーザ装置1に金属フレーム20を重ねると
ともに、金属フレーム22を金属フレーム20に重ね、
その後、出力されるレーザ光17(出力光)をモニタし
ながら、前記レンズ23や光ファイバ5の位置をそれぞ
れ微調整し、光ファイバ5への光結合が最大になる状態
で、半田付けやレーザ熔接によって金属フレーム20を
キャップ11に固定し、金属フレーム22を金属フレー
ム20に固定する。
ような構造となっている。同図において、30は箱型の
パッケージ、31はガイド、32はペルチェ素子、33
は支持板、34はサブマウント、35は支持体、36は
サーミスタ、37は光ファイバ固定部、38は支持体、
39はレンズ、40はレンズである。なお、前記光ファ
イバ5の先端面やレンズ39,40の表面は無反射膜が
コーティングされている。
その組立において、支持板33上にサブマウント34を
介して半導体レーザ12を固定した後、ガイド31に支
持された光ファイバ5からの出力光をモニタしながらレ
ンズ39,40や光ファイバ5の先端部分の微調整を行
い、光ファイバ5への光結合が最大になる状態で半田付
けやレーザ熔接によって各部を接続して光結合系の組み
立てを終了する。ここで、反射抑制のため、しばしば光
ファイバの端面を光軸に対して数度傾けるといった措置
が採られる。その後、光結合系全体が窒素雰囲気中等で
パッケージ30内に気密的に封止される。
ーザに直接電気変調信号を印加することによって光出力
を変調することができる。この変調された光信号は、光
ファイバ中を伝送され、信号を伝えることになる。通常
はこの変調,伝送が達成されれば当該光半導体モジュー
ルは、装置または光伝送システム等へ適用できることに
なる。
す構造が知られている。この半導体レーザ装置は、図7
に示す光半導体モジュールの半導体レーザ装置1と略同
様の構造である。同図において、41はガラス等からな
る絶縁体、42はワイヤ、45はサブマウントである。
半導体レーザ12の上端から出射されるレーザ光17
は、光取り出し窓15から外部に放射される。
示すように、発光ダイオード(LED)と同様に簡易な
樹脂封止により半導体レーザ(光半導体素子)を覆った
試みが最近なされている。すなわち、図10の半導体レ
ーザ装置は、図9の半導体レーザ装置において、半導体
レーザ12等を取り付けたステム10の主面側を透明な
樹脂で形成された樹脂体43で覆った構造となってい
る。
ールは、光学部品での反射戻り光が発生し、半導体レー
ザの雑音が増加してしまい、実際の装置または光伝送シ
ステムで十分な伝送品質を確保するのが困難になる。
組立において、光学部品への無反射膜コーティング作
業、面倒で時間が掛かる(労力が掛かる)光軸調整,半
田付け,レーザ熔接等の組立作業を必要とするため、製
品コストの低減が図り難い。
体素子が受光素子である場合も、その組立においては、
外部から光を入射させ、受光素子の出力をモニタしつつ
実施されることから、反射光の伝送品質への影響(反射
光が受光されると実際の信号と区別つき難くなる)や、
組立の煩雑さは半導体レーザを組み込んだ光半導体モジ
ュールの場合と同様である。
に、半導体レーザを透明な樹脂で覆う構造(半導体レー
ザ装置)も提案されている。しかし、この構造の半導体
レーザ装置では、以下のような問題が発生することが分
かった。
張り付けたような構造となっていることから、ステムと
樹脂体との界面の不完全性から発生する様々な故障要因
があった。すなわち、高温・高湿度雰囲気ではステム
と樹脂体界面からの水分の進入が避けられない。ステ
ム,リード等の金属と樹脂の熱膨張係数の違いから、温
度サイクル試験等により、界面に剥離が生じる。従来
の樹脂封止法では、一定の型枠中に素子部分を入れ、そ
の後溶けた樹脂を注入する方法(キャスティング法)を
用いるが、この方法では、型枠から硬化した樹脂部分を
分離する際に力学的な歪みが加わり、樹脂体と金属部分
との界面で剥離が生じ易くなる。これらは半導体レーザ
装置の信頼性を低下させる。
較して発光強度が強く、動作時の温度上昇も大きいた
め、素子として充分な信頼性を補償できない問題があっ
た。特に、高温・高湿度雰囲気での長時間動作試験で
は、樹脂が着色する,リード線(ワイヤ)が断線するな
どの動作不良が多く発生する問題があった。
導体モジュールを提供することにある。
光半導体モジュールを提供することにある。
体モジュールを提供することにある。
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
ファイバを含む光半導体モジュールにおいて、前記光半
導体素子の周囲に外壁を設け、前記光半導体素子と前記
光ファイバ間に前記光ファイバ内を透過する光が透過す
る透明な樹脂を充填する。前記外壁内は前記透明な樹脂
が充満する。前記透明な樹脂としてエポキシ系樹脂が使
用されている。前記透明な樹脂は前記光ファイバの光が
通るコアの屈折率の±10%以内の屈折率となってい
る。
記透明な樹脂の露出部は可視光および近赤外線を遮光す
る不透明な樹脂で封止されている。前記透明な樹脂はシ
リコーン系樹脂またはエポキシ系樹脂であり、前記不透
明な樹脂はエポキシ系樹脂で形成されている。
はステムと管状の外壁によって周囲を規定され、従来の
ようにステムの一面に樹脂を張り付けた構造となってい
ないことから、ステムと樹脂との接合性(接合強度)が
高くなり、ステムと樹脂との界面の不完全性から発生す
る様々な故障要因が解消し、封止の信頼性が高くなる。
空間に樹脂を充填させて硬化させる際、光ファイバや光
ファイバを支持する部品を同時に一体化させるため、前
記各部品の固定が容易となる。これにより、組立時間の
短縮が図れる。また、樹脂充填・硬化後、樹脂体には大
きな力が加えられないことから、樹脂体とステムや外壁
との界面の剥離が起きない。
間には、光ファイバのコアの屈折率と略一致した樹脂で
光結合されているため、半導体レーザへの反射戻り光は
極めて微量となる。
間には光ファイバのコアの屈折率と略一致した樹脂で光
結合されている。光学的結合面間に光ファイバのコアと
略一致した樹脂を用いると、半導体レーザからのレーザ
光(放射光)の広がりが空気中の2/3程度と小さくな
るため、高い光結合効率が得られる。この結果、レンズ
を使用しなくてもよくなり、部品点数の低減や組立工数
の低減が図れる。
よって光半導体モジュールのコストの低減が達成でき
る。
使用されているが、エポキシ系樹脂は耐湿性,耐熱性,
素子との密着性に優れた樹脂であり、封止の信頼性向上
が達成できる。
明な樹脂の露出部は可視光および近赤外線を遮光する不
透明な樹脂で封止されていることから、透明な樹脂は可
視光や近赤外線に起因する劣化が抑えられ、耐環境性
(耐候性)が向上し、光半導体モジュールの長寿命化が
達成できる。
またはエポキシ系樹脂で形成され、前記不透明な樹脂は
エポキシ系樹脂で形成されている。エポキシ系樹脂は前
述のように耐湿性,耐熱性,素子との密着性に優れた樹
脂であり、封止の信頼性向上が達成できる。また、シリ
コーン系樹脂は低応力の樹脂であり素子の保護がなされ
る。
に説明する。
て、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。
(実施例1)である光半導体モジュールの断面図、図2
は本実施例1の光半導体モジュールにおけるヒートシン
クの拡大平面図、図3は同じくヒートシンクの拡大側面
図、図4は同じく光半導体モジュールの組立状態を示す
断面図、図5は光半導体モジュールの試験における出力
強度と時間との相関を示すグラフである。
の中央部分に突出した支持部50を有する基台(ステ
ム)10を有している。前記ステム10には複数本の電
気入出力端子(リード)9が取り付けられている。
らなるヒートシンク51が固定されている。このヒート
シンク51は、図2および図3に示すように、主面にV
字溝52が設けられている。
端側から途中部分まで設けられている。V字溝52の延
長上のヒートシンク51の主面部分は、半導体レーザ
(光半導体素子)12が固定される固定領域53となっ
ている。前記固定領域53上には半田によって半導体レ
ーザ12が固定され、前記V字溝52には円柱状の光フ
ァイバ5の先端部分が挿入される。このV字溝52への
円柱状の光ファイバ5の挿入によって、ヒートシンク5
1に固定された半導体レーザ12と光ファイバ5の光結
合が自動的に行えるようになっている。
の出射面との間隔は、ヒートシンク51に半導体レーザ
12を固定した段階で決まる。すなわち、ヒートシンク
51に半導体レーザ12を固定することによって、半導
体レーザ12の出射面とV字溝52の内端面との距離が
決まるため、前記V字溝52に光ファイバ5を挿入する
際、光ファイバ5をV字溝52の内端面に押し付けるよ
うに挿入することによって、光ファイバ5の先端面と半
導体レーザ12の出射面との距離が決定することにな
る。ここで、光ファイバ5は内端が球状のもの、垂直面
のもの等いかなる構造でもよい。
延在するものであり、光ファイバコード4の先端側を一
定長さに亘ってコードを剥くことによって露出する。こ
の光ファイバ5は、光ファイバコード4の先端までを支
持するフェルール3によって支持されている。
ダイオード(受光素子)16が、半田等によって固定さ
れている。このモニタ用フォトダイオード16は前記半
導体レーザ12から出射されたレーザ光17の後方光を
受光して、光強度を検出するようになっている。
ォトダイオード16の電極と、リード9とは接続手段に
よって電気的に接続されている。すなわち、図示はしな
いが導電性のワイヤで電極とリードが接続されている。
バールや42アロイ(熱膨張係数α=4.4×10~6/
°C程度)の金属からなる円形板となっている。また、
ステム10の外周部分には、管状の外壁60が嵌合状態
で取り付けられている。
熱性がある、熱膨張係数が基台(ステム)材料に近
い、基台との接着強度が強い等の特性を有する材質で
形成されている。すなわち、外壁材料として、たとえ
ば、セラミックス(ジルコニア,アルミナ他),ガラ
ス,エンジニアリングプラスチックスなどが使用でき
る。
エンジニアリングプラスチックスの射出成形法により作
製することが適当である。こうしたプラスチックスとし
ては、PPS(ポリフェニレンサルファイド),LCP
(液晶ポリマ),PEI(ポリエーテルイミド),PE
S(ポリエーテルサルホン)などのガラス繊維強化品や
炭素繊維強化品が使用できる。
膨張係数に近似した熱膨張係数を有するジルコニアセラ
ミックス(熱膨張係数α=8.7〜11.4×10~6/
°C)で形成されている。また、外壁60はステム10
に接着されている。接着剤としては、液晶封止用の接着
剤(不透明樹脂)が使用されている。
は、一方が開口した囲まれた空間が形成されている。こ
の空間内には、支持部50,ヒートシンク51,半導体
レーザ12,モニタ用フォトダイオード16,光ファイ
バ5およびフェルール3の内端部分が位置している。
充填されている。この透明な樹脂体43によって、フェ
ルール3,光ファイバ5は支持され、フェルール3,光
ファイバ5,外壁60,ステム10は一体化されてい
る。光ファイバ5は透明な樹脂体43の内外に亘って延
在している。
および透明な樹脂体43によって形成されている。
体レーザ(素子)の発光波長に対して透明でかつ、耐湿
性,耐熱性,素子との密着性に優れた樹脂であるエポキ
シ樹脂が使用されている。
ーテル基を持つ主材,硬化材,硬化促進材からなるが、
本実施例では脂環型エポキシ樹脂と酸無水物系硬化材お
よび硬化促進材(テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド,オクチル酸鉛等)を主成分とする樹脂組成物を用い
た。
より行い、120〜150℃、6〜18時間熱処理する
ことにより完了する。この硬化温度(キュア温度)で
は、半導体レーザ12,ヒートシンク51,モニタ用フ
ォトダイオード16を固定する半田の軟化を防止でき
る。
ム(レーザ光)の広がりに影響を与えるため、必要に応
じて調節する。光ファイバとの結合を必要とする場合
は、光ファイバのコアの屈折率(1.46)の±10%
以内の値が望ましい。
戻り光量は0.01%程度以下となり、コヒーレンスコ
ラプス発生(戻り光量に対してしきい値を持つ)による
半導体レーザの雑音発生は抑圧される。(たとえば、黒
崎、広野、福田、IEEE Photonocs Technology Letter,v
ol.6,No.8,p.900,1994) 。
いて説明する。
戻り光の発生が大きいと考えられる入射光に対して垂直
な光ファイバ端面を考えると、前記光ファイバ端面で発
生した反射光が半導体レーザ(光半導体素子)に戻る割
合、つまり結合効率ηは次式で与えられる。
nmold)2
nmold)2 ここで、nlaser は半導体レーザを構成する媒質の屈折
率、Aは半導体レーザの端面(出射面)と光ファイバ端
面間の距離、レーザ光の波長やスポットサイズで決定さ
れる係数である。
量を小さくするためには、樹脂の屈折率nmo ldを選択し
てR2 を小さくすればよいことになり、樹脂の屈折率n
moldを光ファイバの屈折率nfiber と同程度とすること
で、反射戻り光が小さくなり、同一とすることで反射戻
り光を無くすことができる。
と略一致した樹脂を用いると、半導体レーザからのレー
ザ光(放射光)の広がりが空気中の2/3程度と小さく
なるため、レンズを用いなくとも光ファイバとの結合効
率が、従来のレンズなしのものに比べて向上する。この
結果、レンズを使用しなくてもよくなり、部品点数の低
減や組立工数の低減が図れる。
の屈折率(1.46)の±10%以内の値とするために
は、エポキシ樹脂の主材の構造にはフェニル基を含まな
いことが望ましい。また、主材,硬化材のC−H結合の
一部をC−F結合に代えることが有効である。こうした
樹脂の屈折率調整により、半導体レーザへの反射戻り光
量は0.01%程度になり、半導体レーザの雑音発生は
抑制される。
の組立方法について説明する。図4に示すように、最初
にモニタ用フォトダイオード16をステム10に固定す
る。また、主面に半導体レーザ12を固定したヒートシ
ンク51を、ステム10の支持部50の側面に固定す
る。前記モニタ用フォトダイオード16,半導体レーザ
12およびヒートシンク51の固定は、たとえば、融点
が約280℃となるAuSn半田(Au:80%/S
n:20%)により行われる。
フォトダイオード16の電極と、リード9とを接続手段
で電気的に接続する。すなわち、図示はしないが導電性
のワイヤで電極とリードを接続する。
晶用接着剤によって取り付ける。この結果、ステム10
と外壁60とによって、ステム10の主面側には空間6
5が形成され、この空間65内には、支持部50,ヒー
トシンク51,半導体レーザ12,モニタ用フォトダイ
オード16等が位置するようになる。
ファイバ5の先端部分を、ヒートシンク51のV字溝5
2に挿入し、先端をV字溝52の突き当たり部分に押し
付ける。これによって、半導体レーザの出射面と光ファ
イバのコアとの光軸合わせが高精度でかつ自動的に行わ
れることになる。
態で、前述の材料からなる透明な樹脂体を形成するため
の樹脂(透明な樹脂とも呼称する)を前記空間65に充
填しかつ硬化させる。この樹脂の硬化によって透明な樹
脂(樹脂体)43が形成され、光ファイバ5およびフェ
ルール3の内端は透明な樹脂体43に支持され、ステム
10や外壁60と一体となり、図1に示す光半導体モジ
ュールが製造される。
150℃、6〜18時間熱処理となる。したがって、こ
のキュア温度は、半導体レーザ12,ヒートシンク5
1,モニタ用フォトダイオード16を固定する半田の軟
化温度(融点が約280℃)よりも低いため、樹脂封止
時の半田の不安定性に起因したモジュールの劣化は起き
ない。
光ファイバの固定は、光ファイバ5がヒートシンク51
のV字溝52に挿入されて安定していることから、光結
合を損なうことなく確実に行える。
果を奏する。
0で被われ、周面を外壁60で支持され、開放側は一面
のみとなることから、ステム10との密着性が高くな
り、封止の信頼性が高くなる。
脂体43との熱膨張係数の差に起因するステム10と樹
脂体43との剥離が防止できる。この結果、温度サイク
ル試験等において信頼性が高くなる。
脂体43との界面の縁は外壁60に被われていることか
ら、外部から界面に水分が入り難い。したがって、高温
・高湿度雰囲気での長時間動作試験でステム10と樹脂
体43との界面から水分が進入しなくなり、半導体レー
ザ(素子)が劣化しなくなり、封止の信頼性が高くな
る。
脂体43との界面の縁は外壁60に被われていることか
ら、半導体レーザ12を高温・高湿度雰囲気で長時間動
作する試験では、前記(3)と同様の理由により、透明
な樹脂(樹脂体)43が着色したり、ワイヤが断線し易
くなる。
キャスティング法のように樹脂体43に外力が加わるこ
とがないことから、外壁60やステム10と樹脂体43
との界面で剥離が生じなくなる。
その組立において、透明な樹脂の充填・硬化によって、
光ファイバ5,フェルール3,外壁60,ステム10等
は同時に一体化されるため、組立が容易となり工数の低
減が図れるとともに、組立時間の短縮が図れる。
の光学的結合面間に透明な樹脂43を充填した結果、反
射戻り光の低減を図ることができる。
充填させる結果、レンズを使用しなくても高い光結合効
率を得ることができる。
効率を得ることができ、部品点数の低減から組立コスト
の低減が図れる。
部品点数の削減、組立工数の低減、組立時間の短縮によ
って製造コストの軽減が達成できる。
シ樹脂と酸無水物系硬化剤を主成分とする樹脂組成物に
よって形成されるが、この樹脂は以下の特徴を有し、以
下の作用を奏する。
明であることから、光半導体モジュールの光出力が低下
しない。
なり、光半導体モジュールの長寿命化が達成できる。
色したり変形しない。このため封止の信頼性が高くな
る。したがって、光半導体モジュールを高温・高湿度雰
囲気で長時間動作試験しても、樹脂が着色したり、ワイ
ヤが断線し難くなる。
め、耐湿性が高くなる。
術を1.3μm帯の埋め込み型InGaAsP/InP
MQWファブリペローレーザに適用した。
は、市販のエポキシ系樹脂(脂環式ジグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤を使用)を使用し
た。こうして作製した光半導体モジュールの各種環境下
での信頼性試験を行った。図5に85℃,85%R.
H.下での出力光強度の変化を示す。同グラフにおい
て、○印の線が本実施例1の特性であり、▲印が図7に
示す従来構造のものである。
光半導体モジュールは、5000時間経過しても全く劣
化は認められなかった。その他の試験、たとえば、温度
サイクル試験(−40℃から70℃/2時間,1000
サイクル)や高温度連続動作試験(70℃/5000時
間)でも劣化は認められなかった。
たコア径10μmのシングルモード光ファイバを用い
た。半導体レーザと光ファイバ端間が約10μmの場合
では、透明な樹脂が有る場合は半導体レーザの強度雑音
の増加はなく、たとえば、周波数が1MHzの点で−1
40dB/Hz以下の雑音レベルが得られた。
が増大し、−120dB/Hz以上の雑音レベルがしば
しば現れた。
た放射光の拡がりが屈折率1の空気中の場合に比べ、屈
折率が1.5程度の樹脂ではその拡がりが2/3程度に
小さくなるため、光の結合効率も向上し、−10dB程
度の結合効率が容易に得られた。
に比べ1/10程度に短縮された。こうしたレンズを用
いずにファイババッティング状態で気密封止をすること
は従来技術では不可能である。
50℃の雰囲気(大気中)で光ファイバ光出力−3dB
で通電したところ、目立った劣化は認められなかった。
また、半導体レーザの端面(出射面)、あるいは全体に
シリコン窒化膜等の誘電体膜をコーティングすることに
より、半導体レーザの端面反射率を制御するとともに耐
湿性等の耐環境性を一層向上させることができた。
ルは、実施例1の光半導体モジュールにおいて、透明な
樹脂(樹脂体)43を紫外線硬化性エポキシ樹脂で形成
してなるものである。このため、透明な樹脂体43を囲
む外壁60は、紫外線を透過するもので形成されてい
る。たとえば、外壁はパイレックスガラスで形成され、
透明な樹脂は、エポキシ樹脂として紫外線硬化性エポキ
シ樹脂(シクロエキサン型エポキシ樹脂とカチオン型光
硬化材を使用;屈折率;1.46)によって形成されて
いる。
ム10と外壁60とによって形成された空間65には、
前記紫外線硬化性エポキシ樹脂が充填され、その後紫外
線が照射される。これにより、紫外線硬化性エポキシ樹
脂は硬化する。たとえば、前記樹脂の光硬化条件は10
mW/cm2 で3分とした。
の光半導体モジュールと同様の効果を得ることができ
た。また、樹脂の硬化作業が簡単でかつ早いことから、
封止コストの低減が達成できる。
(実施例3)である光半導体モジュールの断面図であ
る。
な樹脂(樹脂体)43を僅かに浅く形成し、その窪んだ
部分に遮光性樹脂(不透明樹脂)を充填・硬化させて遮
光膜(不透明な樹脂)61を形成したものである。この
遮光膜61は、たとえば、可視光および近赤外線を遮光
する不透明な樹脂である。
膜61で覆うことによって、外部の光(可視光および近
赤外線)がパッケージ55内の透明な樹脂体43内に入
り込むことがなくなり透明な樹脂(樹脂体)43が劣化
しなくなり、耐環境性(耐候性)が高くなる。また、実
施例2の光半導体モジュールは、前記実施例1の光半導
体モジュールと同様の効果を有する。
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
脂以外のものであってもよい。たとえば、低応力の樹脂
であるシリコーン系樹脂を使用することも可能である。
は、石英粉末やカーボンブラック等を含有したエポキシ
系樹脂が適当である。
して発光ダイオードを組み込んでも良い。この場合、前
記実施例1と同様に多くの効果を有する。特に、面発光
型の発光ダイオードでは、光軸調整はほとんど不要であ
った。
して受光素子を組み込んでも前記実施例1と同様な効果
を奏する。
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
よって周囲を規定され、従来のようにステムの一面に樹
脂を張り付けた構造となっていないことから、ステムと
樹脂との接合性(接合強度)が高くなり、ステムと樹脂
との界面の不完全性から発生する様々な故障要因が解消
し、封止の信頼性が高くなる。
空間に樹脂を充填させて硬化させる際、光ファイバや光
ファイバを支持する部品を同時に一体化させるため、前
記各部品の固定が容易となる。これにより、組立時間の
短縮が図れる。たとえば、従来の気密封止型の光半導体
モジュールの組立の1/10程度と短縮できる。
な力が加えられないことから、樹脂体とステムや外壁と
の界面の剥離が起きず、耐湿性が向上する。
間には、光ファイバのコアの屈折率と略一致した樹脂で
光結合されているため、半導体レーザへの反射戻り光は
極めて微量となり、雑音の発生が起き難くなり、高信頼
度の光半導体モジュールを提供することができる。
間には光ファイバのコアの屈折率と略一致した樹脂で光
結合されていることから高い光結合効率が得られる。こ
の結果、レンズを使用しなくてもよくなり、部品点数の
低減や組立工数の低減が図れる。
よって光半導体モジュールのコストの低減が達成でき
る。
使用されているが、エポキシ系樹脂は耐湿性,耐熱性,
素子との密着性に優れた樹脂であり、封止の信頼性向上
が達成できる。
モジュールの断面図である。
トシンクの拡大平面図である。
トシンクの拡大側面図である。
示す断面図である。
る出力強度と時間との相関を示すグラフである。
体モジュールの断面図である。
る。
る。
5…光ファイバ、10…基台(ステム)、11…キャッ
プ、12…光半導体素子(半導体レーザ)、16…モニ
タ用フォトダイオード、17…レーザ光、23…レン
ズ、30…パッケージ、36…サーミスタ、39,40
…レンズ、43…樹脂体、50…支持部、51…ヒート
シンク、52…V字溝、55…パッケージ、60…外
壁、61…遮光膜。
Claims (2)
- 【請求項1】 ステム上にヒートシンクを介して固定さ
れた光半導体素子と、前記光半導体素子と光結合された
光ファイバを含む光半導体モジュールであって、 前記ステムと前記光半導体素子を取り囲む、エンジニア
リングプラスチックスまたはセラミックスからなる外壁
を備え、前記外壁と前記ステムは、一方が開口した囲まれた空間
を形成し、 前記囲まれた空間には 前記光ファイバ内を透過する光が
透過する熱硬化性の透明な樹脂が充填され、 前記ヒートシンクと、前記ヒートシンクのV字溝に挿入
された前記光ファイバとは前記熱硬化性の透明な樹脂に
よって固定され、 前記透明な樹脂は前記光ファイバの光が通るコアの屈折
率の±10%以内の屈折率となっており、 前記開口部に、可視光および近赤外光を遮光する不透明
な樹脂を形成した ことを特徴とする光半導体モジュー
ル。 - 【請求項2】 前記透明な樹脂はシリコーン系樹脂また
はエポキシ系樹脂であり、前記不透明な樹脂はエポキシ
系樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載
の光半導体モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04801095A JP3334829B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 光半導体モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04801095A JP3334829B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 光半導体モジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08248274A JPH08248274A (ja) | 1996-09-27 |
JP3334829B2 true JP3334829B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=12791338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04801095A Expired - Lifetime JP3334829B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 光半導体モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334829B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO1998045741A1 (en) | 1997-04-08 | 1998-10-15 | Hitachi, Ltd. | Optical module, method for manufacturing optical module, and optical transmission device |
FR2767389B1 (fr) * | 1997-08-18 | 1999-10-29 | St Microelectronics Sa | Dispositif semi-conducteur a moyen optoelectronique d'echanges a distance de signaux |
JP4750983B2 (ja) * | 2001-09-21 | 2011-08-17 | シチズン電子株式会社 | 双方向光伝送デバイス |
JP2014235061A (ja) * | 2013-05-31 | 2014-12-15 | 東亜ディーケーケー株式会社 | 濁度センサ |
-
1995
- 1995-03-08 JP JP04801095A patent/JP3334829B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
J.S.Pereira et.al,,,IEEE Proceedings of International Reliability Physics Symposium,(1993),pp.372−374 |
N.Sinnadurai,5th European Symposium on Reliability of Electron Devices,Failure Physics and Analysis,1994年10月 4日,pp.387−397 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08248274A (ja) | 1996-09-27 |
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