JP3332467B2 - 多結晶半導体の製造方法 - Google Patents
多結晶半導体の製造方法Info
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Description
ァ層を介して非晶質半導体膜を形成し、この非晶質半導
体膜を再結晶化して多結晶半導体を製造する方法に関す
る。
等のデバイスは、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(T
FT)を多数個形成して成るものであり、上記薄膜トラ
ンジスタの材料としては、非晶質シリコン(以下、a−
Siと略記する)や多結晶シリコン(以下、poly−
Siと略記する)が用いられる。上記のa−Si膜は、
その電子移動度が1cm2 /Vsと低く、デバイスの高
品位化にはあまり向いていないことから、デバイスの高
機能化、高集積化の為に比較的電子移動度が高いpol
y−Si膜を用いることが多くなっている。
接低温CVD法等によりpoly−Si膜を直接形成す
る方法の他、a−Si膜を長時間アニールすることで再
結晶化する固相成長法、或いは、各種レーザーによる再
結晶化法が知られている。このなかでも、エキシマレー
ザーを用いたレーザー再結晶化法は、基板への熱影響が
少なく、又高いスループットが期待でき、他の方法に比
べて高移動度化が容易である、さらに選択的にアニール
が可能であるなどの理由により有望視されている。
いては、再結晶化のpoly−Si膜の大粒径化および
高移動度化の為に、レーザー照射時において基板温度を
400℃程度に加熱することが報告されているが(Jan.
J.Appl.Phys.30(12),P3700(1991))、このように基板温
度を400℃程度とした上に前記レーザーが照射される
場合には、図4に示すように、バッファ層21を伝導し
てきたa−Si膜22からの熱も低融点ガラス基板20
に加わり、この低融点ガラス基板20に熱ダメージを与
えるおそれがある。このため、低融点ガラス基板20と
a−Si膜22との間の上記バッファ層21を、比較的
厚膜(1μm程度以上)に形成する必要がある。
ッファ層21の膜厚を厚くすると、このバッファ層21
の形成に際してその内部応力が大きくなり、この内部応
力によって当該バッファ層21の形成時、これにクラッ
クが入りやすくなり、剥離などを生じて特に大面積基板
においては歩留りを低下させることになる。また、上記
クラックが入った状態で上記a−Si膜22の再結晶化
が行われると、ガラス基板20中のNa+等の可動イオ
ンがa−Si膜22へ拡散し、デバイスの品質を低下さ
せる。
に熱ダメージを与えない程度の比較的厚い膜厚を有しな
がら、その膜厚が厚いことによる内部応力の増大がない
バッファ層を具備した非晶質半導体形成基板を提供し、
この非晶質半導体形成基板を用いて高品質、高移動度な
多結晶半導体を製造する方法を提供することを目的とす
る。
解決するために、ガラス基板上にテンシルな膜とコンプ
レッシブな膜の積層膜からなるバッファ層を設け、この
バッファ層上に非晶質半導体膜を形成し、この非晶質半
導体膜に高エネルギービームを照射して多結晶半導体膜
を形成することを特徴とする。
膜の少なくとも一つは、不純物拡散阻止効果が高いWO
3 或いはMoO3 膜からなることを特徴としている。
晶質半導体膜に高エネルギービームを照射して多結晶半
導体膜を形成することを特徴としている。
な膜とコンプレッシブな膜の相反する方向の応力によ
り、バッファ層におけるトータル的な内部応力を小さく
できるので、当該バッファ層を厚く形成したとしても、
その形成時にクラックを発生させることがなくなる。
厚膜のバッファ層を有する上記の非晶質半導体形成基板
を用いることで、再結晶化のための加熱および高エネル
ギービームの照射によるガラス基板への熱ダメージが低
減されると共に、ガラス基板から半導体膜へのNa+ イ
オン等の不純物の拡散が防止される。
くとも一つに不純物拡散阻止効果が高いWO3 或いはM
oO3 を形成することにより、高エネルギービーム照射
後の多結晶半導体膜への不純物拡散防止効果がより向上
し、多結晶半導体の品質を更に向上させることができ
る。
る。図1は、本発明が適用される非晶質半導体形成基板
の断面図である。この非晶質半導体形成基板は、低融点
ガラス基板1と、この低融点ガラス基板1上に順次形成
された第1のテンシル膜2a、第1のコンプレッシブ膜
3a、第2のテンシル膜2b、第2のコンプレッシブ膜
3b、第3のテンシル膜2c、および第3のコンプレッ
シブ膜3cからなるバッファ層4と、このバッファ層4
上に形成された非晶質シリコン(以下、a−Siと略記
する)膜5とから構成される。ここで、上記のテンシル
膜2a〜2cは、例えば、SiO2 から成り、APCV
D法によって形成される。一方、コンプレッシブ膜3a
〜3cは、例えば、SiO2 から成り、RFスパッタ法
によって形成されている。
方法、及びこの非晶質半導体形成基板上から多結晶半導
体形成基板を得て薄膜トランジスタを製造する方法を図
2を用いて説明する。まず、同図(a)に示すように、
低融点ガラス基板1を用意し、次に、同図(b)に示す
ように、この低融点ガラス基板1上に、それぞれSiO
2 膜からなる第1のテンシル膜2a、第1のコンプレッ
シブ膜3a、第2のテンシル膜2b、第2のコンプレッ
シブ膜3b、第3のテンシル膜2c、および第3のコン
プレッシブ膜3cを順次形成して全体で厚み1.5μm
のバッファ層4を得る。
2cは、例えば、APCVD法により形成される。その
形成条件は、シランガス(SiH4 )流量を0.9リッ
トル/min、酸素(O2 )流量を1.5リットル/m
inとし、ガラス基板温度を430℃、成膜速度を10
00Å/minとしている。これにより形成されたテン
シル膜2a〜2cの内部応力は、+1.5〜3.5×1
09 dyn/cm2 となる。
膜3a〜3cは、例えば、RFスパッタ法により形成さ
れる。その形成条件は、RFパワーを200W、ガラス
基板温度を200℃、チャンバー内圧力を5mTor
r、アルゴン(Ar)ガス注入量を10sccm、成膜
速度を30Å/minとしている。これにより形成され
たコンプレッシブ膜の内部応力は、−1.2〜−1.8
×109 dyn/cm2となる。
コンプレッシブ膜3a〜3cは、それら各々の内部応力
があまり大きくならぬよう、膜厚が7000Å程度以下
となるように形成される。
膜5をプラズマCVD法により膜厚500Åで形成す
る。これにより、非晶質半導体形成基板が得られる。
晶質半導体形成基板をヒーター6により400℃に加熱
し、この状態において、同図(e)に示すように、前記
a−Si膜5にエキシマレーザーを300mJ/c
m2 ,8shotsの条件で照射する。これにより、粒
径5000Å以上のpoly−Si膜5′がバッファ層
のクラックが入ることなく得られる。上記poly−S
i膜5′が得られたら、同図(f)に示すように、po
ly−Si膜5′のパターニングを行い、更に、不純物
ドーピングによってソースコンタクト領域およびドレイ
ンコンタクト領域を形成すると共に、酸化絶縁膜7、ゲ
ート電極8、ソース電極9、及びドレイン電極10等を
形成し、TFT(薄膜トランジスタ)を形成する。この
TFTにおいて、電界効果移動度200cm2 /V・s
が達成される。
導体形成基板は、そのバッファ層4がテンシルな膜2a
〜2cとコンプレッシブな膜3a〜3cを積層した膜か
ら成るため、上記テンシルな膜2a〜2cとコンプレッ
シブな膜3a〜3cの相反する方向の内部応力によっ
て、上記バッファ層4におけるトータル的な応力は小さ
くなり、クラックの発生が防止される。そして、このク
ラックの発生していない比較的厚膜のバッファ層4を有
する上記の非晶質半導体形成基板を用いることにより、
再結晶化のための加熱およびエキシマレーザーの照射に
よる低融点ガラス基板1への熱ダメージが低減されると
共に、低融点ガラス基板1から半導体膜への不純物の拡
散が防止される。従って、高移動度poly−Si膜を
安価なガラス基板上に、安定して形成することが可能と
なる。
2c及びコンプレッシブな膜3a〜3cをSiO2 膜に
て形成したが、その他、SiNx 膜等にて形成してもよ
いものである。SiNx 膜にてテンシルな膜を形成する
ときは、例えば、プラズマCVD法によりSiリッチ膜
を形成する。一方、コンプレッシブな膜を形成するとき
には、例えば、プラズマCVD法によってストイキオメ
トリ膜を形成する。
ル或いはコンプレッシブのいずれとするかは問わないも
のであるが、最上層の膜をテンシルとした場合は、po
ly−Si膜5′が圧縮の歪みを受け、電子の平均有効
質量が増加し、電子移動度が若干低下する。一方、最上
層の膜をコンプレッシブとした場合は、poly−Si
膜5′が引っ張りの応力を受け、電子の平均有効質量が
減少し、若干電子移動度が増加するようになる。従っ
て、最上層の膜はできることならば、コンプレッシブな
膜にした方が望ましい。
図3を用いて説明する。本実施例の非晶質半導体形成基
板は、低融点ガラス基板1上に、Na+ キラー層12を
含みテンシルな膜2a〜2c及びコンプレッシブな膜3
a〜3cからなるバッファ層4を形成し、このバッファ
層4上にa−Si膜5を形成したものである。Na+ キ
ラー層12は、WO3 或いはMoO3 から成り、蒸着法
若しくはスパッタ法により数百Åの膜厚で形成される。
なお、Na+ キラー層12の応力は、+0.5×109
dyn/cm2 である。
るトータル的な内部応力を小さくしつつ、当該バッファ
層4を構成する膜の一つにNa+ キラー層12を含めて
いるため、Na+ のpoly−Si膜5′への不純物拡
散防止効果がより向上し、多結晶半導体形成基板の品質
を更に向上させることができる。従って、この膜を用い
てTFTを作成した場合、Na+ イオン等可動イオン等
の影響のない、安定な特性を得ることができる。
ルな膜とコンプレッシブな膜の相反する方向の応力によ
り、バッファ層におけるトータル的な内部応力は小さく
なり、当該バッファ層のクラックの発生が防止される。
また、クラックの発生していない比較的厚膜のバッファ
層を有する上記の非晶質半導体形成基板を用いること
で、再結晶化のための加熱および高エネルギービームの
照射によるガラス基板への熱ダメージが低減され再結晶
化後、高品質な多結晶膜を歩留りよく安定に得ることが
できると共に、ガラス基板から半導体膜への不純物の拡
散が防止され、多結晶膜の安定化が図れるという効果も
併せて奏する。
を形成することにより、高エネルギービーム照射後の多
結晶半導体膜への不純物拡散防止効果がより向上し、多
結晶半導体形成基板の品質を更に向上させることができ
る。
断面図である。
造する方法及びこの非晶質半導体形成基板上を用いて多
結晶半導体形成基板を製造し更に薄膜トランジスタを製
造する方法を工程順に示した縦断面図である。
非晶質半導体形成基板の断面図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 ガラス基板上にテンシルな膜とコンプレ
ッシブな膜の積層膜からなるバッファ層を設け、このバ
ッファ層上に非晶質半導体膜を形成し、この非晶質半導
体膜に高エネルギービームを照射して多結晶半導体膜を
形成することを特徴とする多結晶半導体の製造方法。 - 【請求項2】 上記のバッファ層を構成する複数の膜の
少なくとも一つは、不純物拡散阻止効果が高いWO3 或
いはMoO3 膜からなることを特徴とする請求項1に記
載の多結晶半導体の製造方法。 - 【請求項3】 基板を加熱した状態で非晶質半導体膜に
高エネルギービームを照射して多結晶半導体膜を形成す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の多結晶半
導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10500393A JP3332467B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 多結晶半導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10500393A JP3332467B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 多結晶半導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06291039A JPH06291039A (ja) | 1994-10-18 |
JP3332467B2 true JP3332467B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=14395911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10500393A Expired - Lifetime JP3332467B2 (ja) | 1993-04-06 | 1993-04-06 | 多結晶半導体の製造方法 |
Country Status (1)
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KR101079757B1 (ko) * | 2002-10-30 | 2011-11-04 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 반도체장치 및 반도체장치의 제작방법 |
US20090014795A1 (en) * | 2004-07-29 | 2009-01-15 | Risho Koh | Substrate for field effect transistor, field effect transistor and method for production thereof |
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-
1993
- 1993-04-06 JP JP10500393A patent/JP3332467B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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