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JP3326808B2 - フィルター - Google Patents

フィルター

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Publication number
JP3326808B2
JP3326808B2 JP5889492A JP5889492A JP3326808B2 JP 3326808 B2 JP3326808 B2 JP 3326808B2 JP 5889492 A JP5889492 A JP 5889492A JP 5889492 A JP5889492 A JP 5889492A JP 3326808 B2 JP3326808 B2 JP 3326808B2
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JP
Japan
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filter
fiber
fibers
web
filtration
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JP5889492A
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JPH05220313A (ja
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智 緒方
和幸 永柄
和枝 山本
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
Family has litigation
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  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合メルトブロ−紡糸法
により得られた極細複合繊維からなり、濾過面が凹凸状
に成形された濾過ライフの長い精密濾過用フイルタ−に
関する。
【0002】
【従来の技術】メルトブロ−法により得られた極細繊維
を用いたフイルタ−は、濾過精度が良いので医薬品や電
子機器の製造時に用いられる液体のプレフイルタ−とし
て、或はクリ−ンル−ム用エアフイルタ−等として採用
されている。特開昭58−89924号公報にはメルト
ブロ−法により製造した繊維径の異なる複数枚のウエブ
を、スパンレース法あるいは熱カレンダー法により一旦
不織布とし、この不織布を繊維径の順に積層した密度勾
配型のフイルタ−が開示されている。このフイルタ−は
密度勾配型であるので濾過精度が良いという長所があ
る。反面、濾過材として用いられている不織布がスパン
レース法によるものでは繊維同士は単に絡合しているの
みなので、濾過の過程で繊維が脱落したり、あるいは強
度不足、形状保持性不足等の課題があり、また熱カレン
ダー法によるものでは熱圧着過程での繊維の溶融による
膜状化、細孔径の不均一化等が発生するので濾過ライフ
が短く、濾過精度の安定性が劣るという課題がある。
【0003】特開昭59−80313号公報には、細繊
度繊維、太繊度繊維、及び熱融着性繊維からなる混合繊
維の混合比を順次変化させて密度勾配型とし、かつ繊維
同士を熱融着繊維により接着させたフィルターが開示さ
れている。しかし、このフイルタ−に用いられている細
繊度繊維の繊維は、通常の紡糸法により得られた単糸繊
度1デニール程度のステ−プルであり、濾過精度もせい
ぜい20μm程度と劣るので精密濾過用フイルタ−とし
ては使用できない。特開昭53−114976号公報に
は通常の複合紡糸法により得られた熱融着性複合繊維か
らなる不織布を、また特開平1−224021号公報に
は通常のメルトブロ−法により得られた極細繊維からな
る不織布を、それぞれ波状に成型したフイルタ−が開示
されている。又、特開昭60−99057号公報には、
融点の異なる2種の熱可塑性樹脂を用いた複合メルトブ
ロ−紡糸法により得られた極細複合繊維からなり、繊維
の交点が熱融着された不織布を顔面に沿うように成型し
たマスクが開示されている。しかし前記各号公報に開示
されたフイルタ−やマスク等は、通常の太繊度ステ−プ
ルを用いたものであつたり、メルトブロ−法極細繊維を
用いたものであつても、熱圧着時の単繊維の溶融による
膜状化や細孔径の不均一化等の欠点が存在したり、或は
密度勾配型ではない、等の理由で濾過ライフや濾過精度
が劣るという課題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は濾過ライフが
長く、濾過精度がよくしかも形状保持性のよい精密濾過
用フイルタ−を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決すべく鋭意研究の結果、複合メルトブロー紡糸法
により得られた極細複合繊維ウェブを使用し、フィルタ
ーの厚み方向に繊維充填密度勾配をつけ、濾過面を凹凸
状に成型して表面積を増加させ、且つ繊維の交点を熱融
着することにより所期の目的が達成されることを知り本
発明を完成するに至った。即ち、(1)本願第1の発明
は、融点差が20℃以上ある2種以上の熱可塑性樹脂を
複合メルトブロー法により紡糸して得られた平均繊維径
が10μm以下である極細複合繊維からなり、繊維間が
熱融着されたフィルターにおいて、少なくとも一方の面
が凹凸状であり、且つ、フィルターの厚み方向への密度
勾配があり、繊維充填密度が、密部では0.02−0.
35g/cm 、粗部では0.01−0.25g/cm
であることを特徴とするフィルターであり、(2)本
願第2の発明は、密度勾配が、極細複合繊維の繊維径を
フィルターの厚み方向に順次変えながら積層して形成さ
れたものである上記(1)に記載のフィルターであり、
(3)本願第3の発明は、フィルターが補強材で補強さ
れたものである上記(1)又は(2)に記載のフィルタ
ーである。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明のフ
イルタ−に用いる極細複合繊維には、ポリオレフイン、
ポリエステル、ポリアミド等の繊維形成が可能な熱可塑
性樹脂の中から、融点が20℃以上異なる2種の樹脂を
選び複合メルトブロ−紡糸したものが用いられる。その
ような樹脂の組み合わせの例として、ポリエチレン/ポ
リプロピレン、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタ
レ−ト、ポリアミド/ポリエチレンテレフタレ−ト等の
組合せを示すことができる。複合形式としては、両樹脂
を並列型、或は低融点樹脂を鞘側に、高融点樹脂を芯側
に配した鞘芯型、もしくは低融点樹脂を海側に、高融点
樹脂を島側に配した海島型が例示できる。繊維同士の接
点を低融点の樹脂で接着させる目的でウェブを熱処理す
る際、高融点の樹脂まで軟化ないし溶融すると繊維が膜
状化し易く、フィルターの細孔径の不均一や濾過抵抗の
増加を招くので、高融点成分を溶融ないし軟化させるこ
となく、低融点成分による強固な融着を発生させるため
には両樹脂の融点差が20℃以上である異が望ましい。
又、低融点樹脂と高融点樹脂の複合比は、繊維間の接着
を十分な強度のものとするために、重量比で20/80
から80/20好ましくは30/70から70/30で
ある。このような繊維を複合メルトブロ−紡糸法で紡糸
する方法としては、特開昭60−99057号公報、特
開平2−289107号公報に開示されたような複合紡
糸口金を用い、複数の熱可塑性樹脂をそれぞれの押出機
から紡糸口金に供給し、紡糸口金から押し出された溶融
樹脂を高速の熱風で吹き飛ばし、捕集コンベア−上に極
細の複合繊維ウエブとして堆積させる方法が利用でき
る。複合メルトブロ−法では繊維径が樹脂の押出量を増
やせば太くなり、熱風の流速を増やせば細くなるので、
これらの条件のいずれか一方、或は両方を変化させるこ
とにより繊維径が変化したウェブを得ることが出来る。
フィルターを構成する繊維は、平均繊維径が10μm以
下であることが好ましい。平均繊維径が10μmを超え
ると濾過精度が10μmより悪くなるので好ましくな
い。
【0007】本発明のフイルタ−は、濾過面が凹凸状に
成形されており、且つ厚み方向に密度勾配があり、しか
も繊維間の交点が熱融着されたものである。本発明でい
う凹凸状とは、フィルターの濾過面をマクロ的に観た場
合平滑でなく、凹部の底点と凸部の頂点との差が約1m
m以上ある何等かの凹凸状を形成した状態をいう。具体
的な形状としては、鋭角あるいはU字形に折り曲げた直
線状あるいは波状の襞付けされたもの、点状や溝状の独
立した凹部が散在したもの等の形が例示できる。このよ
うな凹凸構造をとることにより濾材の表面積を増加さ
せ、濾過ライフを長くする。濾過は、凹凸状側を濾過す
べき流体の導入側として行う。密度勾配型とは、フイル
タ−の厚み方向における繊維充填密度が段階的に、又は
連続的に変化した状態をいう。繊維充填密度は下記式1
で表わされ、5個の試料の平均値で示す。 繊維充填密度(g/cm3)=W/(V×ρ) 式1 W:ウエブ・不織布・フィルターの目付(g/m2) V:1m2当りの体積(cm3/m2) ρ:繊維の比重(g/cm3) 繊維充填密度はフィルター全体で約0.01−0.35
の範囲であつて、密部では0.02−0.35、粗部で
は0.01−0.25の範囲にあるものが好ましい。密
部の繊維充填密度が0.01未満の場合には精密濾過は
不可能であり、0.35を越える場合、濾過すべき流体
の通過抵抗が大きくなり過ぎるので何れも好ましくな
い。
【0008】本発明のフイルタ−は種々の方法で製造す
ることができる。例えば、融点差が20℃以上あるよう
な2種の熱可塑性樹脂を、複合メルトブロ−法により紡
糸して平均繊維径が一定の極細繊維ウェブを得、このウ
ェブを温度や圧力、時間等の加熱条件を変えて繊維充填
密度の異なる何種かの熱融着型不織布とした後、この不
織布を密度の順に積層し金型や襞付け加工機を用いて表
面を凹凸状に成形する方法がある。また、紡糸時の押出
量や噴出気体圧力等の紡糸条件を順次変えて平均繊維径
の異なる複数の極細繊維ウェブを得、これらを平均繊維
径の順に積層し、加熱、成形する方法がある。極細繊維
ウェブを捕集コンベア−上に配置された多孔質で凹凸状
の成型材上に直接吹き付け堆積させた後、表面側と裏面
側の温度条件を変えて加熱して密度勾配をつけ加熱成形
する方法、あるいは、捕集コンベア−に吹き付けられた
気体を捕集コンベア−下部より吸引排気する際にできる
ウェブの表面側と裏面側の吸引力の差を利用し、裏面側
が密、表面側が粗である繊維ウエブを得て加熱成形する
方法もある。更に、平均繊維径が順次異なる極細繊維ウ
ェブを紡出し、これを平坦な捕集材上に、または多孔質
で凹凸の成型基材上に、繊維径の順に堆積し、その後加
熱条件や成型条件を変え成型する方法等がある。又、本
発明のフイルタ−において、強度や形状保持性を一層改
善する目的でフィルターの何れか一方の表面、又は両
面、もしくは内部に補強材を設けることができる。その
ような補強材として、スパンボンド法不織布、熱融着型
複合繊維製不織布、熱融着型複合モノフイラメント製ネ
ツト、金網等が例示できる。該補強材は繊維径が極細繊
維よりも太く且つ通気性のあるものであればよい。該補
強材で補強されたものは、低目付フイルタ−であつても
成型後の形状保持性が一層良くなり、さらに強度も高い
ものとなる。
【0009】以下に本発明を実施例で説明する。なを各
例において用いた濾過性能等の測定法を以下に記載す
る。 濾過精度:30リツトルの水を入れた水槽、ポンプ、及
び濾過器からなる循環式濾過試験装置を用いる。濾液排
出側にハニカム形金属製補強材を備えた25cm×22
cmの大きさの濾過器のハウジングに試料フイルタ−一
個を取付、水を毎分10リツトルの流量で循環させなが
ら、水槽にケ−キ(カ−ボランダム#4000)を5グ
ラム添加する。ケ−キ添加より3分後に採取した濾過水
100ミリリツトルを、0.6ミクロン以上の粒子を捕
集できるメンブレンフイルタ−で濾過する。メンブレン
フイルタ−上に捕集された粒子のサイズを粒度分布測定
機で測定し、最も大きな粒子のサイズ(最大流出径、ミ
クロン)を試料フイルタ−の濾過精度とする。 濾過ライフ:前記濾過試験装置に試料フイルタ−一個を
取付、水を毎分30リツトルの流量で循環させる。水槽
に火山灰土壌下層土粉末(平均粒径12.9ミクロン、
粒径が1.0−30ミクロンの範囲ものが99重量%以
上)を20グラム添加して循環濾過を続け、水槽内の水
が透明になった時点でフイルタ−前後の差圧を測定す
る。この粉末の添加と差圧の測定の操作を差圧が3kg
/cm2になるまで繰り返す。1回目の粉末添加から差
圧が3kg/cm2になるまでまでの時間を濾過ライフ
とした。 平均繊維径:ウェブ、不織布、或はフイルタ−から切取
った試料片の走査型電子顕微鏡写真を用いて測定した1
00本の繊維径の平均値。
【0010】(実施例1、比較例1)メルトフロレ−ト
120(g/10分:230℃、2160g)、融点1
63℃のポリプロピレンを第1成分とし、メルトフロレ
−ト124(g/10分:190℃、2160g)、融
点122℃の線状低密度ポリエチレンを第2成分とし、
孔径0.3mm、孔数501の並列型メルトブロ−紡糸
口金を用い、複合比1/1(重量比)、紡糸温度を第1
成分260℃、第2成分260℃、総吐出量120g/
分の条件で複合紡糸し、温度330℃の空気を圧力2.
1kg/cm2で導入し金網コンベア−上に吹き付け、
目付け130g/m2、平均繊維径1.8μmのウェブ
を得た。このウェブをカレンダ−ロ−ルを用い温度10
5℃で熱圧着し、厚み1.17mm、繊維密度0.12
の不織布(不織布a)を得た。この不織布とは別に、前
記ウェブをフラツトなステンレス板と、山の高さ4m
m、山間ピツチ5mmの鋭角の波型のステンレス製コル
ゲート板にはさみ、温度130℃で4分間加熱処理し、
表面が凹凸状で裏面がフラツトな不織布(不織布b)を
得た。成型後の不織布は山の高さ4mm、谷部の厚さ
1.2mm、繊維密度0.044であつた。不織布aを
不織布bのフラツトな面に接するように積層し、熱風型
加熱機を用いて温度128℃で1分間加熱して2層が熱
融着したフイルタ−を得た。このフイルタ−の凹凸状側
の表面積は1.89m2であつた。この凹凸状側を液体
の導入側として濾過性能試験を行ったところ、濾過精度
は1.0μmで、濾過ライフは14分であつた(実施例
1)。一方、比較例として不織布aのみで濾過性能試験
を行ったところ、濾過精度は1.1μmであったが濾過
ライフは3分であり、濾過ライフが短いものであった
(比較例1)。以上の結果より、密度勾配型で且つ濾過
面が凹凸状に成形された本願発明のフィルターは、従来
のメルトブロー法によるフィルターより濾過精度が良く
且つ濾過ライフも長いことが分かる。
【0011】(実施例2、比較例2)固有粘度0.5
9、融点252℃のポリエチレンテレフタレ−トを第1
成分とし、メルトフロレ−ト380(g/10分:23
0℃、2160g)、融点163℃のポリプロピレンを
第2成分として用い、実施例1と同じ紡糸装置を用い、
複合比1/1(重量比)、紡糸温度を第1成分320
℃、第2成分240℃、総吐出量120g/分の条件で
並列型に複合紡糸し、温度370℃の空気を圧力0.8
kg/cm2で導入して金網コンベア−上に吹き付け、
目付け90g/m2、繊維径8.6μmのウェブ(A)
を得た。その後空気圧を1.4kg/cm2に上げ、目
付け90g/m2 、繊維径4.1μmのウェブ(B)を
得た。更に空気圧を1.9kg/cm2に上げ、目付け
190g/m2 、繊維径1.2μmのウェブ(C)を得
た。ウェブ(C)をカレンダ−ロ−ルを用い温度155
℃で熱圧着し、厚み0.85mm、繊維密度0.19の
不織布を得た(不織布C)。つぎに、前記ウェブ(B)
とウェブ(A)とを積層し、この積層ウェブをフラツト
なステンレス板と山の高さ4mm、山間ピツチ5mmの
鋭角の波型のステンレス製コルゲート板にはさみ、温度
165℃で5分間加熱処理し、表面(ウエブ(A)側)
が凹凸状で裏面(ウェブ(B)側)がフラツトな不織布
(不織布D)を得た。成型後の不織布は山の高さ4m
m、谷部の厚さ1.3mm、繊維密度0.047であつ
た。不織布Dの裏面側に不織布Cを積層し、熱風型加熱
機を用いて温度172℃で3分間加熱し、繊維径が表面
側から裏面側へ太いものから細いものへ3層に順次変化
し、且つ繊維同士の接点が熱融着したフイルタ−を得
た。このフイルタ−の凹凸状側の表面積は1.89m2
であつた。この凹凸状側を液体の導入側とし、濾過性能
試験を行ったところ、濾過精度は0.9μm、濾過ライ
フは11分であつた(実施例2)。一方、比較例として
不織布Cのみで濾過性能試験を行ったところ濾過精度は
1.1μmであったが、濾過ライフは2分であり、濾過
ライフが短いものであった(比較例2)。
【0012】(実施例3、比較例3)実施例2で使用し
たメルトフロレ−ト380のポリプロピレンを第1成分
とし、実施例1で使用したメルトフロレ−ト124の線
状低密度ポリエチレンを第2成分とし、実施例1と同じ
紡糸装置を用い、複合比1/1(重量比)、紡糸温度を
第1成分240℃、第2成分240℃、総吐出量120
g/分の条件で紡糸し、温度330℃の空気を1.8k
g/cm2で導入し金網コンベア−上に配置された成型
基材上に吹き付け、目付け420g/m2、平均繊維径
2.4μmのウェブを得た。 なお成型基材としては、
ポリエチレンテレフタレ−トを芯とし、高密度ポリエチ
レンを鞘とする単糸繊度800d/fの複合モノフイラ
メントを、経糸緯糸が共に12本/25mmの密度の平
織りし、この織布を山の高さ2.5cm、山間ピツチ
2.5cmの波形に加熱成型すると共に繊維間を熱融着
させた襞付き網を用いた。なお成型基材に吹き付けられ
た気流はコンベア−下部の吸引装置により、通常のメル
トブロー紡糸より5割吸引量を増して除去した。ウェブ
が成型基材上に堆積するにつれ。、ウェブの下部は吸引
作用により繊維密度が大きく、ウェブの上部は吸引作用
が弱く作用するので繊維密度が小さく、全体として密度
勾配型のウエブとなった。このウエブを熱風型加熱機を
用いて、成型基材ごと温度130℃で5分間加熱処理
し、極細繊維の交点及び極細繊維と成型基材の接点が十
分に熱融着したフイルタ−を得た。このフイルタ−は平
均厚みが1.4cm(モノフイラメントを除く)、山間
ピツチ2.5cm、平均繊維充填密度が0.014、山
頂部の表面側の繊維密度が0.010、山頂部裏面側の
繊維密度が0.021の密度勾配型であつた。このフイ
ルタ−は凹凸部側の表面積が2.24m2であつた。こ
の該フイルタ−の粗密度側を液体の導入側として濾過性
能試験を行ったところ、濾過精度は4.0μm、濾過ラ
イフは19分であつた(実施例3)。一方、比較例とし
て成型基材を用いずに、直接金網コンベア−上にウェブ
を堆積させ、吹き付けた気流はコンベア−下部の吸引装
置により通常より吸引力を弱めて吸引除去した。得られ
たウェブは、目付け420g/m2、繊維径2.4μm
であつた。このウエブを熱風型乾燥機を用いて130℃
で5分間加熱処理し、極細繊維の交点が十分に熱融着し
たフイルタ−を得た。このフイルタ−は平均繊維充填密
度、表面及び裏面側の繊維充填密度が共に0.014で
あり、密度勾配のないものであつた。このフイルタ−の
濾過性能試験を行ったところ、濾過精度は7.9μm、
濾過ライフは13分であり、濾過ライフの短いものであ
った(比較例3)。
【0013】
【発明の効果】本発明のフイルタ−は、複合メルトブロ
−紡糸法により得られた熱融着型で極細の複合繊維で構
成され、フィルターの厚み方向に繊維充填密度が変化し
た密度勾配型であり、且つ繊維同士がその接点で強固に
融着されている。しかもこのフイルタ−は濾過すべき流
体の導入側が凹凸状に成型されて、濾過面積が増大され
ている。従つてこのフイルタ−は精密濾過が可能な上に
濾過ライフが長い。又モノフイラメントネツト、金網、
太繊度糸で構成された不織布、等の補強材で補強された
ものは上記効果にプラスし、強度が大である、形状保持
性がよい等の効果を併わせ持つ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点差が20℃以上ある2種以上の熱可塑
    性樹脂を複合メルトブロー法により紡糸して得られた
    均繊維径が10μm以下である極細複合繊維からなり、
    繊維間が熱融着されたフィルターにおいて、少なくとも
    一方の面が凹凸状であり、且つ、フィルターの厚み方向
    への密度勾配があり、繊維充填密度が、密部では0.0
    2−0.35g/cm 、粗部では0.01−0.25
    g/cm であることを特徴とするフィルター。
  2. 【請求項2】密度勾配が、極細複合繊維の繊維径をフィ
    ルターの厚み方向に順次変えながら積層して形成された
    ものである請求項1記載のフィルター。
  3. 【請求項3】フィルターが補強材で補強されたものであ
    る請求項1又は2記載のフィルター。
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