JP3323413B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Description
ブロック共重合体樹脂、エチレン・オクテン共重合体ゴ
ム、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、ブロック構造
を有する特定のエラストマー及びタルクにより構成さ
れ、射出成形時の加工性が良好で、曲げ弾性率、耐熱
性、表面硬度が良好な、自動車用内装部品等の射出成形
品に好適な熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
ン共重合体や各種エチレン系共重合体及びタルクを加え
て、耐衝撃性や剛性を高めようという試みは従来より数
多く行なわれており、例えば優れた耐衝撃性を有する特
公昭63−42929号、特開昭64−150号、特開
昭64−66263号、特開平1−204946号の各
公報に記載の組成物が知られている。しかし、上記特公
昭63−42929号公報に記載の組成物では、格別に
高結晶性のポリプロピレンを用いていないために十分な
曲げ弾性率や耐熱性が得られない。また、特開昭64−
150号、特開昭64−66263号及び特開平1−2
04946号公報に記載の組成物では、タルクの配合量
が少ないために、バンパーの様な用途には適するが、内
装材に使用するには曲げ弾性率が大幅に不足したもので
ある。また、エチレン・α−オレフィン系共重合体と多
量の無機充填剤を配合した特公平4−159345号公
報に記載の組成物が知られているが、比重が大きく自動
車を軽量化する観点から好ましくない。一方、上記のよ
うな欠点を改良する試みとして、特開平7−53843
号公報に記載の組成物が提案されているが、低圧、ハイ
サイクル成形が要求される用途においては更に高流動で
ある材料が要求されており、この様な高度な要求を満足
するためには、該組成物は流動性が不十分である。
題を解決しつつ、高流動かつ良好な物性を発現し、成形
加工性にも優れた、インストルメントパネルを始めとす
る自動車内装部品に好適な組成物を提供することに関す
る。
に種々検討した結果、高流動で極めて高い結晶性を有す
るプロピレン単独重合体部分を備えたプロピレン・エチ
レンブロック共重合体に、分子内に結晶性セグメントを
含有するエチレン・オクテン共重合体ゴム、分子内に結
晶セグメントをほとんど有しないエチレン・プロピレン
共重合体ゴム、特定のポリエチレン構造(結晶部)と高
ブテン含量のエチレン・ブテン共重合体構造(ランダム
エラストマー部)とからなるブロック構造を有するエラ
ストマー、及び、タルクをある特定の比率で配合するこ
とにより、高流動かつ良好な物性を発現し、成形加工性
にも優れた組成物が得られることを見出し本発明を完成
させた。
は、 (A)成分: MFRが10〜100g/10分(230℃、2.16kg荷 重)かつ重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が5〜7で、プロピ レン単独重合体部分のMFRが20〜200g/10分、同部分のアイソタクチ ックペンタッド分率が0.98以上であるプロピレン・エチレンブロック共重合 体樹脂 50〜75重量%、 (B)成分: 示差走査熱量計による測定で60〜90℃に融解温度を持ち、 MFRが1.0〜20g/10分(230℃、2.16kg荷重)であるエチレ ン・オクテンランダム共重合体ゴム 7〜15重量%、 (C)成分: 示差走査熱量計による測定で30℃以上に融解温度を持たず、 実質上非晶性でMFRが0.5〜10g/10分(230℃、2.16kg荷重 )であるエチレン・プロピレン共重合体ゴム 1〜5重量%、 (D)成分: 示差走査熱量計による測定で80〜110℃の融解温度を持ち 、MFRが0.5〜20g/10分(230℃、2.16kg荷重)、ポリエチ レン結晶部が20〜40重量%、ランダムエラストマー部が60〜80重量%で ある、下式[I]及び/又は[II]で表わされるブロック構造を有するエラス トマー 0.3〜5重量% ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマー部)−ポリエチレ ン ・・・[I] ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマー部) ・・・[II]、 及び (E)成分: 平均粒径が5μm以下であり、比表面積が3.5m2 /g以上 であるタルク 15〜25重量% を含有し、(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
成分の合計が100重量%であることからなることを特
徴とするものである。
脂 本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いるプロピレン・エチ
レンブロック共重合体樹脂は、MFRが10〜100g
/10分、好ましくは20〜80g/10分、更に好ま
しくは30〜60g/10分(230℃、2.16kg
荷重)で、該プロピレン・エチレンブロック共重合体樹
脂中のプロピレン単独重合体部分のMFRが20〜20
0g/10分、好ましくは30〜150g/10分、更
に好ましくは40〜100g/10分であり、同部分の
アイソタクチックペンタッド分率(P)が0.98以
上、好ましくは0.985以上、更に好ましくは0.9
9以上のものである。
脂又はそのプロピレン単独重合体部分のMFRが上記範
囲未満であると、流動性が不足し、薄肉成形品を成形す
る際に大きな型締め力の成形機を必要とするか、又は、
成形温度を高くする必要性が生じ、生産性に悪影響を及
ぼす。また、プロピレン・エチレンブロック共重合体樹
脂又はそのプロピレン単独重合体部分のMFRが上記範
囲超過の場合は、耐衝撃性の特性が不十分である。この
プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂のMFR
は、重合時に調整したもの、或いは、重合後にジアシル
パーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド等の有機酸
化物で調整したものであっても良い。また、プロピレン
・エチレンブロック共重合体樹脂の分子量分布を表わす
Mw(重量平均分子量)とMn(数平均分子量)の比M
w/Mnは5〜7、好ましくは5.5〜6.5であり、
この範囲外のものは衝撃強度が劣る。また、プロピレン
・エチレンブロック共重合体樹脂のエチレン含量は2〜
8重量%が好ましく、共重合体部分のエチレン含量は3
0〜50重量%が好ましい。エチレン含量が上記範囲未
満では耐熱性が劣る傾向にある。また、上記範囲を超え
る場合は曲げ剛性や表面硬度が不足する傾向にある。ま
た、上記プロピレン単独重合体部分のアイソタクチック
ペンタッド分率(P)が上記範囲未満では曲げ弾性率が
不十分であるので不適当である。なお、ここでアイソタ
クチックペンタッド分率とは、13C−NMRを用いて測
定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位での
アイソタクチック分率である。
体の製造には高立体規則性触媒が用いられる。上記触媒
の製造例としては、四塩化チタンを有機アルミニウム化
合物で還元し、更に各種の電子供与体及び電子受容体で
処理して得られた三塩化チタン組成物と、有機アルミニ
ウム化合物及び芳香族カルボン酸エステルとを組み合わ
せる方法(特開昭56−100806号公報、特開昭5
6−120712号公報、特開昭58−104907号
公報)、及びハロゲン化マグネシウムに四塩化チタンと
各種の電子供与体を接触させる担持型触媒の方法(特開
昭57−63310号公報、特開昭63−43915号
公報、特開昭63−83116号公報)等、公知の方法
を挙げることができる。上記プロピレン・エチレンブロ
ック共重合体樹脂は、本発明の熱可塑性樹脂組成物中の
組成割合は50〜75重量%、好ましくは58〜70重
量%である。上記範囲未満では曲げ弾性率が劣り、逆に
上記範囲を超過する場合は衝撃が劣る。
共重合体ゴム 本発明の熱可塑性重合体組成物に用いられるエチレン・
オクテンランダム共重合体ゴムは、耐衝撃性を向上しつ
つ良好な表面硬度を維持する目的で用いる。また後記
(C)成分及び(D)成分と併用することによって更に
高度な物性バランスが発現される。この(B)成分は示
差走査熱量計(DSC)による測定で60〜90℃、好
ましくは60〜85℃、更に好ましくは60〜70℃に
融解温度を持つものを用いるのが適している。融解温度
が上記範囲未満では結晶性が低く表面硬度が不十分であ
り、上記範囲を超えると耐衝撃性が不足するので不適当
である。また、(B)成分の密度は0.90g/cm3
以下、中でも0.86〜0.89g/cm3、特に0.
865〜0.880g/cm3のものが耐衝撃性及び表
面高度の面から好適に用いられる。この際、オクテンの
含有量に関わらず融解温度が上記範囲内にあるものであ
れば良いが、好ましくは、このオクテン含有量は10〜
17mol%、更に好ましくは12〜17mol%のも
のが耐衝撃性及び表面高度の面から好適である。なお、
ここでオクテン含有量とは、Macromolecul
es(1982年)15,353〜360,及び同14
02〜1406の記載に基づき13C−NMRにおいて算
出した値である。
ゴムは、ハロゲン化チタンのようなチタン化合物、アル
キルアルミニウム−マグネシウム錯体、アルキルアルコ
キシアルミニウム錯体の様な有機アルミニウム−マグネ
シウム錯体、アルキルアルミニウム、又は、アルキルア
ルミニウムクロリド等のいわゆるチーグラー型触媒、W
O−91/04257号公報等に記載されているよう
な、メタロセン化合物等によって重合することができる
が、とりわけメタロセン化合物を用いて重合した場合、
より好ましい効果が得られる共重合体ゴムが得られる。
重合法としては、気相流動床、溶液法、スラリー法等の
製造プロセスを適用して、重合することができる。
〜20g/10分(230℃、2.16kg荷重)、好
ましくは5〜16g/10分、更に好ましくは7〜13
g/10分の範囲のものであり、ゴムのMFR(230
℃、2.16kg荷重)が上記範囲より低すぎても、逆
にMFRが高すぎても耐衝撃性が劣る。上記エチレン・
オクテンランダム共重合体ゴムの配合量は、7〜15重
量%、好ましくは8〜12重量%である。配合量が上記
範囲未満であると耐衝撃性が劣り、逆に、上記範囲を超
過すると曲げ弾性率が劣る。これら共重合体ゴムは1種
類である必要はなく、2種類以上の混合物を使用するこ
とができる。
体ゴム 本発明の熱可塑性重合体組成物に用いられるエチレン・
プロピレン共重合体ゴムは、高度な耐衝撃性を発現させ
る目的に用いられる。この(C)成分は示差走査熱量計
による測定で30℃以上に融解温度を持たない実質上非
晶性のエラストマーである。融解温度が上記範囲外であ
ると耐衝撃性が不足するので不適当である。また、ゴム
の密度は、0.88g/cm3 以下、特に0.85〜
0.87g/cm3 のものが耐衝撃性の点で好適に用い
られる。
は、チーグラー型触媒、フィリップス型触媒等のイオン
重合触媒の存在下、気相流動床法、溶液法、スラリー法
等の製造プロセスを適用して、エチレンとプロピレンを
共重合することにより得られるものであり、プロピレン
の含有量に関わらず実質的に非晶性のものであれば良
い。このプロピレン含有量は20mol%以上、特に2
5mol%以上のものが、耐衝撃性の面で好適である。
MFR(230℃、2.16kg荷重)は、0.5〜1
0g/10分、好ましくは1〜8g/10分、更に好ま
しくは2〜7g/10分である。MFRが上記範囲未満
でも、逆に上記範囲を超過しても衝撃性の改良効果が劣
る。上記エチレン・プロピレン共重合体ゴムの配合量は
1〜5重量%、好ましくは1〜4重量%である。配合量
が上記範囲未満では耐衝撃性が劣り、逆に上記範囲を超
過すると曲げ弾性率が劣る。これら共重合体ゴムは1種
類である必要はなく、2種類以上の混合物を使用するこ
とができる。
トマー 本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いるブロック構造を有
するエラストマーは、前記(B)成分及び(C)成分の
耐衝撃改良効果をより有効に発現させるためのもので、
少量の添加で効果を発現することができる。この(D)
成分は、示差走査熱量計による測定で80〜110℃、
好ましくは90〜105℃の融解温度をもつものであ
る。融解温度がこの範囲外のものは耐衝撃性に劣る。ま
た、(D)成分のMFR(230℃、2.16kg荷
重)は、0.5〜20g/10分、好ましくは0.5〜
15g/10分であり、MFRが低すぎても高すぎても
アイゾット衝撃強度が劣る。
とランダムエラストマー部を必須成分として含有し、そ
のどちらの構造が欠如しても上記性能は発現されない。
下式に示すようなトリブロック構造[I]であってもジ
ブロック構造[II]であっても構わない。 ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマ
ー)−ポリエチレン・・・[I] ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマ
ー)・・・[II] これらのエラストマーの製法は特に限定されないが、例
えば特開平5−34513号公報に記載の方法と同様の
手法を用いて下記のようにして製造することができる。
例えば、ブタジエンを1、4重合させた後、溶媒の極性
等を操作することにより1、2重合の生成比率を向上さ
せた条件下で引続きブタジエンを重合させる。この段階
で水素添加の操作を行なえば、式[II]に示すジブロ
ック構造のエラストマーが得られる。また、これらをカ
ップリング処理した後に水添操作を行なえば、式[I]
に示すトリブロック構造のエラストマーが得られる。
ング重合を用いることができ、SEBS(スチレン・エ
チレン・ブテン・スチレン共重合体:スチレン・ブタジ
エン・スチレン共重合体の水添物)等のスチレン系エラ
ストマーを重合する手法と同様の方法で重合することが
できる。この(D)成分は、特にエチレン/ブテンラン
ダムエラストマー部におけるブタジエンの1、2重合の
比率が60〜90重量%、特に65〜85重量%のもの
が好ましい。この1、2重合の比率が上記範囲以外であ
ると上記性能が低減化する傾向がある。また、そのポリ
エチレン結晶部の比率は20〜40重量%、好ましくは
25〜35重量%、そのランダムエラストマー部の比率
は、60〜80重量%、好ましくは65〜75重量%で
ある。いずれも上記範囲外では耐衝撃性が劣ったものと
なる。(D)成分の配合量は0.3〜5重量%、好まし
くは0.5〜3重量%である。配合量が多すぎるとロッ
クウエル硬度が低下する。逆に少なすぎると上記効果が
なくなる。
分に配合されるタルクとしては、乾式粉砕後乾式分級し
て製造され、平均粒径が5μm以下、好ましくは0.5
〜3μmで、かつ比表面積が3.5m2 /g以上、好ま
しくは3.5〜6m2 /gのものであり、それらが上記
範囲外のものでは耐衝撃性が劣るので不適当である。こ
の平均粒径は、液層沈降式光透過法(例えば、島津製作
所製CP型等)を用いて測定した粒度累積分布曲線から
読み取った累積量50重量%の時の粒径値である。ま
た、比表面積は空気透過法(例えば、島津製作所製SS
−100型恒圧通気式比表面積測定装置等)による測定
値である。タルクは、重合体との接着性或いは分散性を
向上させる目的で各種の有機チタネート系カップリング
剤、シラン系カップリング剤、脂肪酸、脂肪酸金属塩、
脂肪酸エステル等で表面処理したものを用いても良い。
また、タルクの配合量は、15〜25重量%、好ましく
は17〜23重量%である。タルクの配合量が上記範囲
未満では曲げ弾性率が不足し、上記範囲を超える場合は
引張り伸びが低下する。
に本発明の効果を著しく損なわない範囲で他の付加的成
分を添加することができる。他の付加的成分としては、
フェノール系、硫黄系、燐系等の酸化防止剤;ヒンダー
ドアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系
の耐候劣化防止剤;アルミニウム塩化合物、燐系化合
物、ソルビトール系化合物等の核剤;ステアリン酸の金
属塩に代表される分散剤;キナクリドン、ベリレン、フ
タロシアニン、カーボンブラック等の着色物質;繊維状
チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキシサルフェ
ート、繊維状硼酸アルミニウム、炭酸カルシウム等のウ
ィスカー;炭素繊維やガラス繊維等の物質を例示するこ
とができる。
押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープ
ラストグラフ、ニーダーブラベンダー等を用いて常法で
混練して製造されるが、押出機、特に二軸押出機を用い
て製造することが好ましい。また、本発明の熱可塑性樹
脂組成物の成形加工法は特に限定されるものではない
が、奏される発明の効果から見て射出成形法が最も適し
ている。
物は、射出成形時の加工性が良好で、曲げ弾性率、耐衝
撃性、引張り伸び、表面硬度の優れたもので、例えば、
自動車用内装部品等の射出成形品に好適である。本発明
の熱可塑性樹脂組成物の自動車用内装部品としての好ま
しい物性値としては、以下の様なものを挙げることがで
きる。 (a) MFR:20g/10分以上、更に好ましくは25
g/10分以上 (b) 曲げ弾性率:20,000kg/cm2 以上、更に
好ましくは23,000〜28,000kg/cm2 (c) 23℃におけるアイゾット(IZOD)衝撃値:1
5kg・cm/cm2以上、好ましくは18kg・cm
/cm2 以上 (d) 引張り伸び:400%以上、更に好ましくは500
%以上 (e) ロックウエル硬度:75以上、更に好ましくは80
以上 (f) 熱変形温度:120℃以上、好ましくは130℃以
上
説明する。なお、実施例中の測定値は全て下記測定法に
よるものである。 [I] 測定法 (1) MFR:ASTM−D1238に準拠し、2.1
6kg荷重を用いて230℃で測定した。 (2) 重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/M
n):GPC(Gel Permeation Chr
omatography)により測定した。 (3) アイソタクチックペンタッド分率(P):13C−
NMRを用いてMacromolecule,8,68
7(1975)記載の方法に基づき測定した。 (4) 融解温度:DSCにて180℃まで加熱してサン
プルを融解させた後、10℃/minの速度で−100
℃まで冷却し、その後20℃/minにて昇温して得ら
れるサーモグラムのピーク位置を読み取った。 (5) 曲げ弾性率:ASTM−D790に準拠し、23
℃において曲げ速度2mm/分で測定した。 (6) 耐衝撃性:ASTM−D785に準拠し、23℃
でのアイゾット衝撃値で評価した。 (7) 引張り伸び:ASTM−D638に準拠して、2
3℃において10mm/分の速度で引張り試験を行な
い、その伸び率を測定した。 (8) 表面硬度:ASTM−D785に準拠し、23℃
のロックウエル硬度をR−スケールで評価した。 (9) 熱変形温度:ASTM−D648に準拠し、4.
6kg荷重を用いて測定した。
配合し、更にテトラキス[メチレン−3−(3´,5´
−ジ−t−ブチル−4´ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタン0.1重量部、ステアリン酸マグネシウ
ム0.4重量部を配合して、川田製作所製スーパーミキ
サーで5分間混合した後、神戸製鋼所製FCM二軸混練
機にて210℃温度設定にて混練・造粒して熱可塑性重
合体組成物を得た。その後、型締力350トンの射出成
形機にて成形温度210℃で各種試験片を作成し、前述
の測定法に従って評価した。評価結果を表9、表10及
び表11に示す。
ピレン単独重合体部分を備えたプロピレン・エチレンブ
ロック共重合体樹脂に、エチレン・オクテンランダム共
重合体ゴムと、特定のエチレン・プロピレン共重合体ゴ
ム、ブロック構造を有するエラストマー及びタルクを特
定の割合で配合することにより得られる本発明の熱可塑
性重合体組成物は、射出成形時の加工性が良好で、曲げ
弾性率、耐熱性、表面硬度が良好な、自動車用内装部品
等の射出成形品に好適な熱可塑性重合体組成物である。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)成分: MFRが10〜100g/10分(230℃、2.16kg荷 重)かつ重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が5〜7で、プロピ レン単独重合体部分のMFRが20〜200g/10分、同部分のアイソタクチ ックペンタッド分率が0.98以上であるプロピレン・エチレンブロック共重合 体樹脂 50〜75重量%、 (B)成分: 示差走査熱量計による測定で60〜90℃に融解温度を持ち、 MFRが1.0〜20g/10分(230℃、2.16kg荷重)であるエチレ ン・オクテンランダム共重合体ゴム 7〜15重量%、 (C)成分: 示差走査熱量計による測定で30℃以上に融解温度を持たず、 実質上非晶性でMFRが0.5〜10g/10分(230℃、2.16kg荷重 )であるエチレン・プロピレン共重合体ゴム 1〜5重量%、 (D)成分: 示差走査熱量計による測定で80〜110℃の融解温度を持ち 、MFRが0.5〜20g/10分(230℃、2.16kg荷重)、ポリエチ レン結晶部が20〜40重量%、ランダムエラストマー部が60〜80重量%で ある、下式[I]及び/又は[II]で表わされるブロック構造を有するエラス トマー 0.3〜5重量% ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマー)−ポリエチレン ・・・[I] ポリエチレン−(エチレン/ブテンランダムエラストマー) ・・・[II]、 及び (E)成分: 平均粒径が5μm以下であり、比表面積が3.5m2 /g以上 であるタルク 15〜25重量% を含有し、(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
成分の合計が100重量%であることからなることを特
徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】(D)成分のエラストマーが、ブタジエン
の重合体の水素添加物であって、かつエチレン/ブテン
ランダムエラストマー部におけるブタジエンの1、2重
合の比率が60〜90重量%であるエラストマーであ
る、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】組成物が、MFRが20g/10分以上
で、23℃における曲げ弾性率が20,000kg/c
m2 以上、アイゾット衝撃値が15kg・cm/cm2
以上、引張り伸びが400%以上、熱変形温度が120
℃以上、ロックウェル硬度が75以上である、請求項1
に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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1996
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