JP3319795B2 - ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末 - Google Patents
ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末Info
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Description
【0001】産業上の利用分野 本発明は、易焼結性であり、且つ緻密で微細なグレイン
からなるセラミックスが得られることを特徴とするチタ
ン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末に
関する。
からなるセラミックスが得られることを特徴とするチタ
ン酸バリウム系ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末に
関する。
【0002】従来の技術 近年、電子材料は益々小型高性能化しているが、TiO
2系ペロブスカイト型化合物を用いた強誘電体セラミッ
クスもまた同様であり、小型高性能化を目的として配合
技術、成型技術、焼結技術等の面で種々検討が行われて
きた。しかしながら、このような技術の改善だけではい
まや小型高性能化は限界に達しており、現状よりも更に
小型高性能化するにはその素材自体の特性を改善する必
要があるとされている。即ち、1μm以下好ましくは
0.5μm以下の直径を有し、粒度分布が狭く且つ球形
状のTiO2系ペロブスカイト型化合物粉末の開発が切
望されている。このような性状のペロブスカイト型化合
物の微細粒子粉末の開発が切望されているのは以下のよ
うな理由によるものである。即ち、粒径が小さければ表
面エネルギーが高くなり、粒子の大きさが揃っていれば
成形時のパッキングがよくなって、焼結性が著しく改善
され、より低い温度で緻密で高強度なセラミックスが得
られるだけでなく、強誘電体としては最も高い比誘電率
の得られる0.5〜1μmのグレインサイズからなるセ
ラミックスが得られると考えられているからである。
2系ペロブスカイト型化合物を用いた強誘電体セラミッ
クスもまた同様であり、小型高性能化を目的として配合
技術、成型技術、焼結技術等の面で種々検討が行われて
きた。しかしながら、このような技術の改善だけではい
まや小型高性能化は限界に達しており、現状よりも更に
小型高性能化するにはその素材自体の特性を改善する必
要があるとされている。即ち、1μm以下好ましくは
0.5μm以下の直径を有し、粒度分布が狭く且つ球形
状のTiO2系ペロブスカイト型化合物粉末の開発が切
望されている。このような性状のペロブスカイト型化合
物の微細粒子粉末の開発が切望されているのは以下のよ
うな理由によるものである。即ち、粒径が小さければ表
面エネルギーが高くなり、粒子の大きさが揃っていれば
成形時のパッキングがよくなって、焼結性が著しく改善
され、より低い温度で緻密で高強度なセラミックスが得
られるだけでなく、強誘電体としては最も高い比誘電率
の得られる0.5〜1μmのグレインサイズからなるセ
ラミックスが得られると考えられているからである。
【0003】微細なペロブスカイト型化合物を得る方法
として常圧下湿式合成法や水熱合成法が提案されてはい
るが、これらの方法で得られた微細粒子粉末は、固相法
やシュウ酸塩法で得られた粉末と比較してより低温で緻
密なセラミックスが得られる特徴を有してはいるもの
の、強誘電体として最も高い比誘電率の得られる1μm
以下のグレインからなり、且つ緻密なセラミックスが得
られるとの特徴を有するものではなかった。
として常圧下湿式合成法や水熱合成法が提案されてはい
るが、これらの方法で得られた微細粒子粉末は、固相法
やシュウ酸塩法で得られた粉末と比較してより低温で緻
密なセラミックスが得られる特徴を有してはいるもの
の、強誘電体として最も高い比誘電率の得られる1μm
以下のグレインからなり、且つ緻密なセラミックスが得
られるとの特徴を有するものではなかった。
【0004】また、常圧湿式法で得られるチタン酸バリ
ウムは、固相反応で得られるチタン酸バリウムに比べ
て、反応が充分に進行しておらず、構造水を多量に含ん
でいて、結晶性の悪いものしか得られない。従って、常
圧湿式法で得られたチタン酸バリウムを薄膜セラミック
スの原料として使用する時に、水系で分散してバインダ
ーなどの配合を行うと、該チタン酸バリウム中に混在し
ている水可溶性成分が水中に溶出する。この為、チタン
酸バリウムを焼結させて得られるセラミックスは組成が
不均一なものとなり、物理的特性や電気的特性のバラツ
キが多いという欠点があった(国際公開WO91/02
697号参照)。
ウムは、固相反応で得られるチタン酸バリウムに比べ
て、反応が充分に進行しておらず、構造水を多量に含ん
でいて、結晶性の悪いものしか得られない。従って、常
圧湿式法で得られたチタン酸バリウムを薄膜セラミック
スの原料として使用する時に、水系で分散してバインダ
ーなどの配合を行うと、該チタン酸バリウム中に混在し
ている水可溶性成分が水中に溶出する。この為、チタン
酸バリウムを焼結させて得られるセラミックスは組成が
不均一なものとなり、物理的特性や電気的特性のバラツ
キが多いという欠点があった(国際公開WO91/02
697号参照)。
【0005】チタン酸バリウム粉末中のSO3は、硫酸
バリウムを形成し、この化合物は常誘電体なので、チタ
ン酸バリウム中へのこの化合物の混入は、該粉末から得
られるセラミックスの比誘電率の低下に繋がるだけでな
く、粉末の焼結性を悪くする等の観点より、チタン酸バ
リウム粉末のSO3含有量は少ない程好ましいとされて
いた。
バリウムを形成し、この化合物は常誘電体なので、チタ
ン酸バリウム中へのこの化合物の混入は、該粉末から得
られるセラミックスの比誘電率の低下に繋がるだけでな
く、粉末の焼結性を悪くする等の観点より、チタン酸バ
リウム粉末のSO3含有量は少ない程好ましいとされて
いた。
【0006】解決しようとする課題 以上のように、従来のペロブスカイト型化合物の微細粒
子粉末は、1μm以下のグレイン径をもち、且つ高密度
なセラミックスが得られるとの特徴を有してはおらず、
低温で高密度、且つ1μm以下の微細なグレインからな
るセラミックスが得られる新規なペロブスカイト型化合
物粉末の開発が望まれていた。
子粉末は、1μm以下のグレイン径をもち、且つ高密度
なセラミックスが得られるとの特徴を有してはおらず、
低温で高密度、且つ1μm以下の微細なグレインからな
るセラミックスが得られる新規なペロブスカイト型化合
物粉末の開発が望まれていた。
【0007】課題を解決する手段 本発明者らは上記の課題を解決する為鋭意研究を行った
結果、不純物としてのSO3含有量が0.03〜0.1
0重量%であり、好ましくは平均粒径が0.05〜0.
3μmであるペロブスカイト型化合物微細粒子粉末が所
望の特徴を有することを見出し本発明を完成したもので
ある。
結果、不純物としてのSO3含有量が0.03〜0.1
0重量%であり、好ましくは平均粒径が0.05〜0.
3μmであるペロブスカイト型化合物微細粒子粉末が所
望の特徴を有することを見出し本発明を完成したもので
ある。
【0008】本発明のペロブスカイト型化合物粉末は、
SO3含有量が0.1〜0.3重量%である含水酸化チ
タンスラリーに塩酸または硝酸を添加して、該スラリー
のpHを1.5以下に調整して得たチタニアゾルの分散
液に、アルカリを添加し洗浄した後アルカリ土類金属の
水酸化物を添加して、該スラリーの組成を、アルカリ土
類金属(以下「M」と記す)0.2〜0.8モル/リッ
トル、MO/TiO2(モル比)1.2〜1.5に調整
し、次いで該スラリーを沸点以上に昇温して、該温度に
0.5〜5時間保持することで合成される。
SO3含有量が0.1〜0.3重量%である含水酸化チ
タンスラリーに塩酸または硝酸を添加して、該スラリー
のpHを1.5以下に調整して得たチタニアゾルの分散
液に、アルカリを添加し洗浄した後アルカリ土類金属の
水酸化物を添加して、該スラリーの組成を、アルカリ土
類金属(以下「M」と記す)0.2〜0.8モル/リッ
トル、MO/TiO2(モル比)1.2〜1.5に調整
し、次いで該スラリーを沸点以上に昇温して、該温度に
0.5〜5時間保持することで合成される。
【0009】SO3含有量が0.1〜0.3重量%であ
る含水酸化チタンは、硫酸チタニル水溶液の加水分解生
成物を水洗した後、更にアルカリを添加して、含水酸化
チタンに吸着している硫酸根を除去することで得ること
ができる。また、四塩化チタン水溶液を加水分解して得
た含水酸化チタンに適量の硫酸を添加することでも得る
ことができる。
る含水酸化チタンは、硫酸チタニル水溶液の加水分解生
成物を水洗した後、更にアルカリを添加して、含水酸化
チタンに吸着している硫酸根を除去することで得ること
ができる。また、四塩化チタン水溶液を加水分解して得
た含水酸化チタンに適量の硫酸を添加することでも得る
ことができる。
【0010】硫酸チタニル水溶液の加水分解生成物は大
きい凝集物を形成しているので、このままペロブスカイ
ト型化合物合成用の原料に用いると、粒度分布が広く、
焼結性の劣った粉末しか得られない。更に、常圧下湿式
反応法でペロブスカイト型化合物を合成する場合には、
反応速度が遅く、化学量論組成のペロブスカイト型化合
物を得ることができない。そこで、狭い粒度分布を有
し、且つ化学量論組成のペロブスカイト型化合物を得る
ことを目的として、硫酸チタニル水溶液を加水分解して
得られた含水酸化チタンのSO3含有量を洗浄により
0.1〜0.3重量%に調整した後、塩酸または硝酸を
添加してチタニアゾルとする。この時、スラリーのpH
は1.5以下が適当である。チタニアゾルの粒子の大き
さは加水分解条件により決まるが、150オングストロ
ーム以下が好ましい。すなわち、チタニアゾルの粒子の
大きさがこの値よりも大きいと化学量論組成のペロブス
カイト型化合物を得にくく、狭い粒度分布を有するペロ
ブスカイト型化合物を得ることができない。
きい凝集物を形成しているので、このままペロブスカイ
ト型化合物合成用の原料に用いると、粒度分布が広く、
焼結性の劣った粉末しか得られない。更に、常圧下湿式
反応法でペロブスカイト型化合物を合成する場合には、
反応速度が遅く、化学量論組成のペロブスカイト型化合
物を得ることができない。そこで、狭い粒度分布を有
し、且つ化学量論組成のペロブスカイト型化合物を得る
ことを目的として、硫酸チタニル水溶液を加水分解して
得られた含水酸化チタンのSO3含有量を洗浄により
0.1〜0.3重量%に調整した後、塩酸または硝酸を
添加してチタニアゾルとする。この時、スラリーのpH
は1.5以下が適当である。チタニアゾルの粒子の大き
さは加水分解条件により決まるが、150オングストロ
ーム以下が好ましい。すなわち、チタニアゾルの粒子の
大きさがこの値よりも大きいと化学量論組成のペロブス
カイト型化合物を得にくく、狭い粒度分布を有するペロ
ブスカイト型化合物を得ることができない。
【0011】次いで、チタニアゾル粒子に吸着している
塩素イオン、あるいは硝酸イオンを除去する目的で該チ
タニアゾルの分散液にアルカリを添加した後に洗浄する
が、この時に使用し得るアルカリは、NaOH、KO
H、NH4OH等である。以上の工程で得られる含水酸
化チタンはX線回折による測定でアナターゼ型のピーク
を示す。この他含水酸化チタンには、非晶質のものやX
線回折による測定でルチル型の結晶構造を示すものが存
在するが、いずれの含水酸化チタンも何ら支障無くTi
O2源として使用可能である。
塩素イオン、あるいは硝酸イオンを除去する目的で該チ
タニアゾルの分散液にアルカリを添加した後に洗浄する
が、この時に使用し得るアルカリは、NaOH、KO
H、NH4OH等である。以上の工程で得られる含水酸
化チタンはX線回折による測定でアナターゼ型のピーク
を示す。この他含水酸化チタンには、非晶質のものやX
線回折による測定でルチル型の結晶構造を示すものが存
在するが、いずれの含水酸化チタンも何ら支障無くTi
O2源として使用可能である。
【0012】ルチル型の結晶構造を有するチタニアゾル
とは、X線回折による測定でルチル型結晶のピークを示
す微細な含水酸化チタンのゾルであり、その平均径は通
常50〜120オングストロームのものである。該ゾル
は例えば、硫酸法二酸化チタン顔料の製造において、二
酸化チタンのルチル化を促進することを目的として硫酸
チタニル水溶液の加水分解時に種晶として添加されるも
のであり、以下のような方法で製造される。
とは、X線回折による測定でルチル型結晶のピークを示
す微細な含水酸化チタンのゾルであり、その平均径は通
常50〜120オングストロームのものである。該ゾル
は例えば、硫酸法二酸化チタン顔料の製造において、二
酸化チタンのルチル化を促進することを目的として硫酸
チタニル水溶液の加水分解時に種晶として添加されるも
のであり、以下のような方法で製造される。
【0013】硫酸チタニル水溶液あるいは四塩化チタ
ン水溶液を5〜30℃に保持しながら、水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリ水溶液を添加して含水酸化チタンを析
出させ、該沈澱を60〜80℃で1〜10時間熟成す
る。
ン水溶液を5〜30℃に保持しながら、水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリ水溶液を添加して含水酸化チタンを析
出させ、該沈澱を60〜80℃で1〜10時間熟成す
る。
【0014】メタチタン酸あるいはオルトチタン酸な
どの含水酸化チタンを水酸化ナトリウム水溶液中に分散
させ、80℃〜沸点で1〜10時間加熱処理した後、濾
過、洗浄し、その後塩酸溶液中で80℃〜沸点で1〜1
0時間加熱処理する。
どの含水酸化チタンを水酸化ナトリウム水溶液中に分散
させ、80℃〜沸点で1〜10時間加熱処理した後、濾
過、洗浄し、その後塩酸溶液中で80℃〜沸点で1〜1
0時間加熱処理する。
【0015】チタニアゾルの洗浄作業を容易にするに
は、TiO2源としてアナターゼ型の結晶構造を有する
チタニアゾルを使用する場合には該スラリーのpHを6
付近に調整することが好ましく、また、ルチル型の結晶
構造を有するチタニアゾルを使用する場合の該スラリー
のpHは4付近が好ましい。
は、TiO2源としてアナターゼ型の結晶構造を有する
チタニアゾルを使用する場合には該スラリーのpHを6
付近に調整することが好ましく、また、ルチル型の結晶
構造を有するチタニアゾルを使用する場合の該スラリー
のpHは4付近が好ましい。
【0016】尚、チタニアゾル粒子に吸着している塩素
イオン、あるいは硝酸イオンを除去する目的でチタニア
ゾルの分散液に添加するアルカリ源としてNaOHやK
OHを使用した場合には、該スラリーのpHを7以上に
しないことが特に重要である。すなわち、該スラリーの
pHを7以上に調整すると、含水酸化チタンにNa+や
K+が吸着し、この為合成されるペロブスカイト型化合
物のNaやKの含有量が多くなり好ましくない。
イオン、あるいは硝酸イオンを除去する目的でチタニア
ゾルの分散液に添加するアルカリ源としてNaOHやK
OHを使用した場合には、該スラリーのpHを7以上に
しないことが特に重要である。すなわち、該スラリーの
pHを7以上に調整すると、含水酸化チタンにNa+や
K+が吸着し、この為合成されるペロブスカイト型化合
物のNaやKの含有量が多くなり好ましくない。
【0017】本発明で用いられるアルカリ土類金属の水
酸化物は、一般に結晶水を含む白色固体であるが、これ
はそのまま使用してもよく、また、あらかじめ水に溶か
して用いてもよい。アルカリ土類金属の水酸化物は空気
中の二酸化炭素と容易に反応して炭酸塩になるが、炭酸
塩は水に対する溶解度が水酸化物よりも小さい為ペロブ
スカイト型化合物の生成反応の系外に存在する形となる
ので好ましくない。また、洗浄後も反応生成物中に残存
する為組成の調整が難しくなる。更に、水酸化アルカリ
土類金属水溶液中で生成する炭酸塩は、ペロブスカイト
型化合物粒子とは別の単独の粒子として成長する為ペロ
ブスカイト型化合物粒子粉末の組成の不均一化に繋がる
ので好ましくない。従って、水酸化アルカリ土類金属
は、反応に供する前に充分生成して炭酸塩を除去するだ
けでなく、ペロブスカイト型化合物精製反応中および反
応後の洗浄工程においても該水溶液が二酸化炭素と接触
しないように注意する必要がある。尚、水酸化アルカリ
土類金属の精製は公知の方法で行えば充分であり、ペロ
ブスカイト型化合物の合成反応および洗浄は窒素雰囲気
下で操作すればよい。
酸化物は、一般に結晶水を含む白色固体であるが、これ
はそのまま使用してもよく、また、あらかじめ水に溶か
して用いてもよい。アルカリ土類金属の水酸化物は空気
中の二酸化炭素と容易に反応して炭酸塩になるが、炭酸
塩は水に対する溶解度が水酸化物よりも小さい為ペロブ
スカイト型化合物の生成反応の系外に存在する形となる
ので好ましくない。また、洗浄後も反応生成物中に残存
する為組成の調整が難しくなる。更に、水酸化アルカリ
土類金属水溶液中で生成する炭酸塩は、ペロブスカイト
型化合物粒子とは別の単独の粒子として成長する為ペロ
ブスカイト型化合物粒子粉末の組成の不均一化に繋がる
ので好ましくない。従って、水酸化アルカリ土類金属
は、反応に供する前に充分生成して炭酸塩を除去するだ
けでなく、ペロブスカイト型化合物精製反応中および反
応後の洗浄工程においても該水溶液が二酸化炭素と接触
しないように注意する必要がある。尚、水酸化アルカリ
土類金属の精製は公知の方法で行えば充分であり、ペロ
ブスカイト型化合物の合成反応および洗浄は窒素雰囲気
下で操作すればよい。
【0018】含水酸化チタンと水酸化アルカリ土類金属
の混合割合はMO/TiO2(モル比)で1.2〜1.
5である。即ち、該混合割合が1.2よりも小さい場合
には反応速度が遅いので好ましくなく、また該モル比を
1.5よりも大きくしても反応速度は特に速くならず意
味がない。
の混合割合はMO/TiO2(モル比)で1.2〜1.
5である。即ち、該混合割合が1.2よりも小さい場合
には反応速度が遅いので好ましくなく、また該モル比を
1.5よりも大きくしても反応速度は特に速くならず意
味がない。
【0019】水酸化アルカリ土類金属の濃度は、0.2
〜0.8モル/リットルの範囲が好ましい。即ち、該濃
度が0.2モル/リットルよりも小さい場合には反応に
長時間を必要とするのみならず、得られる反応生成物の
ロット毎の組成のバラツキが大きくなるので好ましくな
い。更に、合成されるペロブスカイト型化合物の粒径が
0.3μmよりも大きくなり、このような粒径をもつ粉
末からは、1μm以下のグレイン径を有し、且つ高密度
なセラミックスを得ることが困難である。
〜0.8モル/リットルの範囲が好ましい。即ち、該濃
度が0.2モル/リットルよりも小さい場合には反応に
長時間を必要とするのみならず、得られる反応生成物の
ロット毎の組成のバラツキが大きくなるので好ましくな
い。更に、合成されるペロブスカイト型化合物の粒径が
0.3μmよりも大きくなり、このような粒径をもつ粉
末からは、1μm以下のグレイン径を有し、且つ高密度
なセラミックスを得ることが困難である。
【0020】ペロブスカイト型化合物の合成反応温度は
沸点以上であれば特に問題はないが、反応温度が高くな
るとそれだけ圧力の高い反応容器を必要とする為好まし
くなく、実用的には100〜150℃の範囲が適切であ
る。
沸点以上であれば特に問題はないが、反応温度が高くな
るとそれだけ圧力の高い反応容器を必要とする為好まし
くなく、実用的には100〜150℃の範囲が適切であ
る。
【0021】発明のチタン酸バリウム系化合物には、B
aTiO3が含まれる。但し、BaはCa、Srおよび
Mgより選択されるゼロ、1種か、あるいはそれ以上の
元素によって部分的に置換されており、また、TiはZ
rおよびSnより選択されるゼロ、1種か、あるいは2
種の元素によって部分的に置換されている。
aTiO3が含まれる。但し、BaはCa、Srおよび
Mgより選択されるゼロ、1種か、あるいはそれ以上の
元素によって部分的に置換されており、また、TiはZ
rおよびSnより選択されるゼロ、1種か、あるいは2
種の元素によって部分的に置換されている。
【0022】Baの一部をCa、SrあるいはMg等で
部分的に置換したチタン酸バリウム系化合物を合成する
には、Baと上記該元素との混合水溶液中で該ペロブス
カイト型化合物の合成を行えばよい。
部分的に置換したチタン酸バリウム系化合物を合成する
には、Baと上記該元素との混合水溶液中で該ペロブス
カイト型化合物の合成を行えばよい。
【0023】また、Tiの一部をZrやSn、あるいは
この2種の元素で部分的に置換したチタン酸バリウム系
化合物を合成するには、チタニアゾルを作製後上記元素
の塩化物を添加し、その後、該チタニアゾル分散液にア
ルカリを添加した後洗浄して、含水酸化チタンとこれら
の元素の含水酸化物との混合体としてペロブスカイト型
化合物合成用原料に使用する。
この2種の元素で部分的に置換したチタン酸バリウム系
化合物を合成するには、チタニアゾルを作製後上記元素
の塩化物を添加し、その後、該チタニアゾル分散液にア
ルカリを添加した後洗浄して、含水酸化チタンとこれら
の元素の含水酸化物との混合体としてペロブスカイト型
化合物合成用原料に使用する。
【0024】前述したように常圧下湿式法で合成された
ペロブスカイト型化合物は、反応が充分に進行しておら
ず、更にペロブスカイト型化合物自体の結晶性が悪い。
従って、水系で分散してバインダーなどの配合を行う
と、該ペロブスカイト型化合物粉末中に水可溶性成分と
して混在しているアルカリ土類金属成分が水に溶出し
て、該アルカリ土類金属が成型乾燥工程で析出するの
で、得られるセラミックスは、組成が不均一なものにな
り、物理的特性や電気的特性のバラツキが大きい。この
欠点を解消する為、本発明においては、常圧下湿式法で
合成されたペロブスカイト型化合物粒子表面に存在する
水可溶性アルカリ土類金属成分を水への溶解度が小さい
炭酸塩に変化させる。従って、本発明においては化合物
粒子表面のすべてが炭酸塩で被覆されるのではなく、水
可溶性アルカリ土類金属成分の部分のみが炭酸塩に変換
され、粒子表面に存在するのである。
ペロブスカイト型化合物は、反応が充分に進行しておら
ず、更にペロブスカイト型化合物自体の結晶性が悪い。
従って、水系で分散してバインダーなどの配合を行う
と、該ペロブスカイト型化合物粉末中に水可溶性成分と
して混在しているアルカリ土類金属成分が水に溶出し
て、該アルカリ土類金属が成型乾燥工程で析出するの
で、得られるセラミックスは、組成が不均一なものにな
り、物理的特性や電気的特性のバラツキが大きい。この
欠点を解消する為、本発明においては、常圧下湿式法で
合成されたペロブスカイト型化合物粒子表面に存在する
水可溶性アルカリ土類金属成分を水への溶解度が小さい
炭酸塩に変化させる。従って、本発明においては化合物
粒子表面のすべてが炭酸塩で被覆されるのではなく、水
可溶性アルカリ土類金属成分の部分のみが炭酸塩に変換
され、粒子表面に存在するのである。
【0025】常圧下湿式法で合成されたペロブスカイト
型化合物粒子表面に存在する水可溶性アルカリ土類金属
成分を水への溶解度が小さい炭酸塩に変換するには、該
ペロブスカイト型化合物を炭酸ガス含有気体、例えば空
気、炭酸ガス等と接触させることで容易になされる。こ
の際に、湿度の高い炭酸ガス含有気体を用いた方がより
短時間で効果的に処理を施すことができる。従って、乾
燥時の水分のキァリアーガスとして炭酸ガス含有気体を
使用することも効果的な処理法である。しかしながら、
水溶液中に溶解しているアルカリ土類金属の量が多い
時、例えば反応終了時のスラリー、あるいは洗浄の初期
段階のスラリー等と炭酸ガス含有気体を接触させると、
ペロブスカイト型化合物粒子表面以外の場所に炭酸アル
カリ土類金属の単一粒子が生成し、組成の不均一化の原
因になるだけでなく、反応生成物の組成の制御が難しく
なるので好ましくない。この処理により、ペロブスカイ
ト型化合物粒子表面に炭酸アルカリ土類金属が形成さ
れ、該ペロブスカイト型化合物粉末に含まれるC含有量
が0.1〜0.4重量%程度となる。
型化合物粒子表面に存在する水可溶性アルカリ土類金属
成分を水への溶解度が小さい炭酸塩に変換するには、該
ペロブスカイト型化合物を炭酸ガス含有気体、例えば空
気、炭酸ガス等と接触させることで容易になされる。こ
の際に、湿度の高い炭酸ガス含有気体を用いた方がより
短時間で効果的に処理を施すことができる。従って、乾
燥時の水分のキァリアーガスとして炭酸ガス含有気体を
使用することも効果的な処理法である。しかしながら、
水溶液中に溶解しているアルカリ土類金属の量が多い
時、例えば反応終了時のスラリー、あるいは洗浄の初期
段階のスラリー等と炭酸ガス含有気体を接触させると、
ペロブスカイト型化合物粒子表面以外の場所に炭酸アル
カリ土類金属の単一粒子が生成し、組成の不均一化の原
因になるだけでなく、反応生成物の組成の制御が難しく
なるので好ましくない。この処理により、ペロブスカイ
ト型化合物粒子表面に炭酸アルカリ土類金属が形成さ
れ、該ペロブスカイト型化合物粉末に含まれるC含有量
が0.1〜0.4重量%程度となる。
【0026】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明する。以下の実施例は単に例示の為に記すものであ
り、発明の範囲がこれらによって制限されるものではな
い。
説明する。以下の実施例は単に例示の為に記すものであ
り、発明の範囲がこれらによって制限されるものではな
い。
【0027】実施例 1.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1600μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が200μS/cmなるまで純水を用いて
洗浄した。この後、該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導
度が130μS/cmになるまで純水で洗浄した。得ら
れた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折によ
り調べたところアナターゼの回折パターンを示した。ま
た、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO
3含有率は0.25重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1600μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が200μS/cmなるまで純水を用いて
洗浄した。この後、該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導
度が130μS/cmになるまで純水で洗浄した。得ら
れた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折によ
り調べたところアナターゼの回折パターンを示した。ま
た、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO
3含有率は0.25重量%であることが分かった。
【0028】以上のようにして得られた含水率92%の
含水酸化チタン3200gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを1339g加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを110℃
で真空下および大気中で乾燥した。両生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。真空下で乾
燥した粉末のC含有量は0.04重量%であり、大気中
で乾燥した粉末のそれは0.07重量%であった。真空
下で乾燥した粉末および大気中で乾燥した粉末のSO3
含有量はともに0.08重量%であった。また、電子顕
微鏡写真を用いてPSAにより重量分布で算出した平均
粒径は0.19μmであった。該粉末のNa含有量は5
ppmであった。該粉末のBaO/TiO2モル比は
0.999であった。更に該粉末を相対湿度100%の
炭酸ガス雰囲気中に4時間放置後、X線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウム以外に炭酸バリウムが同定
された。該粉末のC含有量は0.36重量%であった。
真空乾燥粉末、大気中乾燥粉末および炭酸ガス雰囲気に
放置した粉末の25℃の水に対するバリウム溶出量を下
表に示す。炭酸ガス雰囲気に放置した粉末からのバリウ
ム溶出量は少ないことがわかる。
含水酸化チタン3200gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを1339g加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを110℃
で真空下および大気中で乾燥した。両生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。真空下で乾
燥した粉末のC含有量は0.04重量%であり、大気中
で乾燥した粉末のそれは0.07重量%であった。真空
下で乾燥した粉末および大気中で乾燥した粉末のSO3
含有量はともに0.08重量%であった。また、電子顕
微鏡写真を用いてPSAにより重量分布で算出した平均
粒径は0.19μmであった。該粉末のNa含有量は5
ppmであった。該粉末のBaO/TiO2モル比は
0.999であった。更に該粉末を相対湿度100%の
炭酸ガス雰囲気中に4時間放置後、X線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウム以外に炭酸バリウムが同定
された。該粉末のC含有量は0.36重量%であった。
真空乾燥粉末、大気中乾燥粉末および炭酸ガス雰囲気に
放置した粉末の25℃の水に対するバリウム溶出量を下
表に示す。炭酸ガス雰囲気に放置した粉末からのバリウ
ム溶出量は少ないことがわかる。
【0029】 Ba濃度(モル/リットル) 真空乾燥粉末 9.8×10-4 大気中乾燥粉末 8.3×10-4 炭酸ガス雰囲気中放置粉末 0.5×10-4 実施例 2 .硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られ
た含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度が1200μ
S/cmになるまで純水で洗浄した後、該スラリ−のp
Hが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加し
た。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラリーのpH
を7に調整した後、該スラリーの上澄み液の電気伝導度
が250μS/cmになるまで純水を用いて洗浄した。
この後該スラリーに塩酸を添加してスラリーのpHを1
に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル
分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、該分散液
のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導度が170
μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸
化チタンを110℃で乾燥してX線回折により調べたと
ころアナターゼの回折パターンを示した。また、化学分
析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO3含有率は
0.27重量%であることが分かった。
た含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度が1200μ
S/cmになるまで純水で洗浄した後、該スラリ−のp
Hが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加し
た。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラリーのpH
を7に調整した後、該スラリーの上澄み液の電気伝導度
が250μS/cmになるまで純水を用いて洗浄した。
この後該スラリーに塩酸を添加してスラリーのpHを1
に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタニアゾル
分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、該分散液
のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導度が170
μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸
化チタンを110℃で乾燥してX線回折により調べたと
ころアナターゼの回折パターンを示した。また、化学分
析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO3含有率は
0.27重量%であることが分かった。
【0030】以上のようにして得られた含水率94%の
含水酸化チタン6400gをSUS製反応容器に移し、
反応容器中を窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを2008g加え、更に純水を加えてB
aO0.30モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度81℃/Hで昇温し、沸点で
2.5時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.06重量%であり、SO3含有量は0.0
8重量%であった。また、平均粒径は0.09μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.002で
あった。
含水酸化チタン6400gをSUS製反応容器に移し、
反応容器中を窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを2008g加え、更に純水を加えてB
aO0.30モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度81℃/Hで昇温し、沸点で
2.5時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.06重量%であり、SO3含有量は0.0
8重量%であった。また、平均粒径は0.09μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.002で
あった。
【0031】実施例 3.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1200μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が290μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.20重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1200μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が290μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.20重量%であることが分かった。
【0032】以上のようにして得られた含水率89%の
含水酸化チタン2793gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを1647g加え、更に純水を加えてB
aO0.24モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.33のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸点で4
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.07重量%であり、SO3含有量は0.0
6重量%であった。また、平均粒径は0.16μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.000で
あった。
含水酸化チタン2793gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2Oを1647g加え、更に純水を加えてB
aO0.24モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.33のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸点で4
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.07重量%であり、SO3含有量は0.0
6重量%であった。また、平均粒径は0.16μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.000で
あった。
【0033】実施例 4.四塩化チタン水溶液を加水分
解して得られたチタニアゾル分散液中のTiO2に対し
SO3として0.15重量%の硫酸を添加後、該スラリ
ーのpHを6になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加
した。該スラリーの上澄み液の電気伝導度が170μS
/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸化チ
タンをX線回折により調べたところアナターゼの回折パ
ターンを示した。
解して得られたチタニアゾル分散液中のTiO2に対し
SO3として0.15重量%の硫酸を添加後、該スラリ
ーのpHを6になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加
した。該スラリーの上澄み液の電気伝導度が170μS
/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸化チ
タンをX線回折により調べたところアナターゼの回折パ
ターンを示した。
【0034】以上のようにして得られた含水率89%の
含水酸化チタン4.80モルをSUS製反応容器に移
し、該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba
(OH)2・8H2O6.24モルを加え、更に純水を加
えてBaO0.30モル/リットル、BaO/TiO2
モル比1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で
該スラリーを沸点まで昇温速度85℃/Hで昇温し、沸
点で2時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタ
ン酸バリウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉
末のC含有量は0.07重量%であり、SO3含有量は
0.05重量%であった。また、平均粒径は0.12μ
mであった。該粉末のBaO/TiO2モル比は0.9
98であった。
含水酸化チタン4.80モルをSUS製反応容器に移
し、該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba
(OH)2・8H2O6.24モルを加え、更に純水を加
えてBaO0.30モル/リットル、BaO/TiO2
モル比1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で
該スラリーを沸点まで昇温速度85℃/Hで昇温し、沸
点で2時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタ
ン酸バリウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉
末のC含有量は0.07重量%であり、SO3含有量は
0.05重量%であった。また、平均粒径は0.12μ
mであった。該粉末のBaO/TiO2モル比は0.9
98であった。
【0035】実施例 5.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1500μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が290μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.28重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1500μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が290μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.28重量%であることが分かった。
【0036】以上のようにして得られた含水率93%の
含水酸化チタン4571gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1236gとCa(OH)272.6g
を加え、更に純水を加えてBaO+CaO0.25モル
/リットル、(BaO+CaO)/TiO2モル比1.
20のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリー
を沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間
反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、
窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションに
より洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中におい
て110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側に
ピークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含
有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.09
重量%であった。また、平均粒径は0.17μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+CaO)
/TiO2モル比は1.000であった。
含水酸化チタン4571gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1236gとCa(OH)272.6g
を加え、更に純水を加えてBaO+CaO0.25モル
/リットル、(BaO+CaO)/TiO2モル比1.
20のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリー
を沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間
反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、
窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションに
より洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中におい
て110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側に
ピークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含
有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.09
重量%であった。また、平均粒径は0.17μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+CaO)
/TiO2モル比は1.000であった。
【0037】実施例 6.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを洗浄水の電気伝導度が
1700μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該ス
ラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラ
リーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液の
電気伝導度が210μS/cmになるまで純水を用いて
洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリー
のpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チ
タニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.29重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを洗浄水の電気伝導度が
1700μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該ス
ラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラ
リーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液の
電気伝導度が210μS/cmになるまで純水を用いて
洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリー
のpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チ
タニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が120μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのS
O3含有率は0.29重量%であることが分かった。
【0038】以上のようにして得られた含水率93%の
含水酸化チタン4571gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gとSr(OH)2282gを
加え、更に純水を加えてBaO+SrO0.25モル/
リットル、(BaO+SrO)/TiO2モル比1.3
0のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを
沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間反
応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒
素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションによ
り洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中において
110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べた
ところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側にピ
ークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含有
量は0.05重量%であり、SO3含有量は0.08重
量%であった。また、平均粒径は0.15μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+SrO)
/TiO2モル比は1.002であった。
含水酸化チタン4571gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gとSr(OH)2282gを
加え、更に純水を加えてBaO+SrO0.25モル/
リットル、(BaO+SrO)/TiO2モル比1.3
0のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを
沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間反
応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒
素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションによ
り洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中において
110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べた
ところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側にピ
ークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含有
量は0.05重量%であり、SO3含有量は0.08重
量%であった。また、平均粒径は0.15μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+SrO)
/TiO2モル比は1.002であった。
【0039】実施例 7.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1400μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が190μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が150μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該水酸化チタンのSO3含
有率は0.26重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1400μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が190μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し
て、該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝
導度が150μS/cmになるまで純水で洗浄した。得
られた含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折に
より調べたところアナターゼの回折パターンを示した。
また、化学分析により調べた該水酸化チタンのSO3含
有率は0.26重量%であることが分かった。
【0040】以上のようにして得られた含水率92%の
含水酸化チタン4800gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1483gとMg(OH)268.6g
を加え、更に純水を加えてBaO+MgO0.30モル
/リットル、(BaO+MgO)/TiO2モル比1.
20のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリー
を沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸点で3時間
反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、
窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションに
より洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中におい
て110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側に
ピークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含
有量は0.09重量%であり、SO3含有量は0.08
重量%であった。また、平均粒径は0.14μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+MgO)
/TiO2モル比は1.003であった。
含水酸化チタン4800gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器中に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1483gとMg(OH)268.6g
を加え、更に純水を加えてBaO+MgO0.30モル
/リットル、(BaO+MgO)/TiO2モル比1.
20のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラリー
を沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸点で3時間
反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、
窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションに
より洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中におい
て110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べ
たところ、チタン酸バリウムのピーク位置より高角側に
ピークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含
有量は0.09重量%であり、SO3含有量は0.08
重量%であった。また、平均粒径は0.14μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末の(BaO+MgO)
/TiO2モル比は1.003であった。
【0041】実施例 8.硫酸チタニル水溶液を加水分
解し得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度が
1500μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該ス
ラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラ
リーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液の
電気伝導度が170μS/cmになるまで純水を用いて
洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリー
のpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チ
タニアゾル分散液中のTiO21モルに対し0.25モ
ル相当量のオキシ塩化ジルコニウムを添加し、この後、
該分散液のpHが6となるまで水酸化ナトリウム水溶液
を添加して含水酸化チタンと含水酸化ジルコニウムの混
合スラリーとした。該スラリーの上澄み液の電気伝導度
が190μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られ
た含水酸化物を110℃で乾燥して化学分析により調べ
たところSO3含有率は0.27重量%であることが分
かった。
解し得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度が
1500μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該ス
ラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラ
リーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液の
電気伝導度が170μS/cmになるまで純水を用いて
洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリー
のpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チ
タニアゾル分散液中のTiO21モルに対し0.25モ
ル相当量のオキシ塩化ジルコニウムを添加し、この後、
該分散液のpHが6となるまで水酸化ナトリウム水溶液
を添加して含水酸化チタンと含水酸化ジルコニウムの混
合スラリーとした。該スラリーの上澄み液の電気伝導度
が190μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られ
た含水酸化物を110℃で乾燥して化学分析により調べ
たところSO3含有率は0.27重量%であることが分
かった。
【0042】以上のようにして得られた含水率96%の
含水酸化チタン1330gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O251gを加え、更に純水を加えて液量
を2リットルに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを
沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間反
応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒
素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションによ
り洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中において
110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べた
ところ、チタン酸バリウムのピーク位置より低角側にピ
ークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含有
量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.06重
量%であった。また、平均粒径は0.13μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末のBaO/(TiO2
+ZrO2)モル比は0.998であった。
含水酸化チタン1330gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O251gを加え、更に純水を加えて液量
を2リットルに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを
沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3時間反
応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒
素雰囲気下において純水を用いてデカンテーションによ
り洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中において
110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べた
ところ、チタン酸バリウムのピーク位置より低角側にピ
ークがシフトしていることが分かった。該粉末のC含有
量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.06重
量%であった。また、平均粒径は0.13μmであっ
た。蛍光X線により求めた該粉末のBaO/(TiO2
+ZrO2)モル比は0.998であった。
【0043】実施例 9.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1700μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が270μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液中のTiO21モルに対し0.25
モル相当量の塩化第2スズを添加し、この後、該分散液
のpHが6.6となるまで水酸化ナトリウム水溶液を添
加して含水酸化チタンと含水酸化スズの混合スラリーと
した。該スラリーの上澄み液の電気伝導度が290μS
/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸化物
を110℃で乾燥して化学分析により調べたところSO
3含有率は0.24重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1700μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが9.5になるまで水酸化ナトリウム水
溶液を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該ス
ラリーのpHを7に調整した後、該スラリーの上澄み液
の電気伝導度が270μS/cmになるまで純水を用い
て洗浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリ
ーのpHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該
チタニアゾル分散液中のTiO21モルに対し0.25
モル相当量の塩化第2スズを添加し、この後、該分散液
のpHが6.6となるまで水酸化ナトリウム水溶液を添
加して含水酸化チタンと含水酸化スズの混合スラリーと
した。該スラリーの上澄み液の電気伝導度が290μS
/cmになるまで純水で洗浄した。得られた含水酸化物
を110℃で乾燥して化学分析により調べたところSO
3含有率は0.24重量%であることが分かった。
【0044】以上のようにして得られた含水率95%の
含水酸化物942gをSUS製反応容器に移し、該反応
容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(OH)2・
8H2O193gを加え、更に純水を加えて液量を2リ
ットルに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを沸点ま
で昇温速度80℃/Hで昇温し、沸点で3時間反応を行
った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒素雰囲
気下において純水を用いてデカンテーションにより洗浄
後、濾過した。得られたケーキを大気中において110
℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べたとこ
ろ、チタン酸バリウムのピーク位置より低角側にピーク
がシフトしていることが分かった。該粉末のC含有量は
0.07重量%であり、SO3含有量は0.07重量%
であった。また、平均粒径は0.16μmであった。蛍
光X線により求めた該粉末のBaO/(TiO2+Sn
O2)モル比は1.001であった。
含水酸化物942gをSUS製反応容器に移し、該反応
容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(OH)2・
8H2O193gを加え、更に純水を加えて液量を2リ
ットルに調整した。窒素雰囲気中で該スラリーを沸点ま
で昇温速度80℃/Hで昇温し、沸点で3時間反応を行
った。反応後液温が40℃になるまで冷却し、窒素雰囲
気下において純水を用いてデカンテーションにより洗浄
後、濾過した。得られたケーキを大気中において110
℃で乾燥した。該生成物をX線回折により調べたとこ
ろ、チタン酸バリウムのピーク位置より低角側にピーク
がシフトしていることが分かった。該粉末のC含有量は
0.07重量%であり、SO3含有量は0.07重量%
であった。また、平均粒径は0.16μmであった。蛍
光X線により求めた該粉末のBaO/(TiO2+Sn
O2)モル比は1.001であった。
【0045】比較例 1.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1600μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが10になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加後純水を使用して洗浄し、SO3含有率が0.
07重量%のアナターゼのX線回折パターンを示す含水
酸化チタンを得た。この含水酸化チタンを電子顕微鏡下
で調べたところ大きい凝集体を形成していることがわか
った。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1600μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが10になるまで水酸化ナトリウム水溶
液を添加後純水を使用して洗浄し、SO3含有率が0.
07重量%のアナターゼのX線回折パターンを示す含水
酸化チタンを得た。この含水酸化チタンを電子顕微鏡下
で調べたところ大きい凝集体を形成していることがわか
った。
【0046】以上のようにして得られた含水率90%の
含水酸化チタン2560gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gを加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.0
2重量%であった。また、平均粒径は0.19μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は0.999で
あった。
含水酸化チタン2560gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gを加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度79℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.0
2重量%であった。また、平均粒径は0.19μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は0.999で
あった。
【0047】比較例 2.硫酸チタニル水溶液を加水分
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1300μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが8になるまで水酸化ナトリウム水溶液
を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラリ
ーのpHを7に調節した後、該スラリーの上澄み液の電
気伝導度が190μS/cmになるまで純水を用いて洗
浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリーの
pHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタ
ニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、
該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導度
が150μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られ
た含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折により
調べたところアナターゼの回折パターンを示した。ま
た、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO
3含有率は0.45重量%であることが分かった。
解して得られた含水酸化チタンを上澄み液の電気伝導度
が1300μS/cmになるまで純水で洗浄した後、該
スラリ−のpHが8になるまで水酸化ナトリウム水溶液
を添加した。更に該スラリーに塩酸を滴下し、該スラリ
ーのpHを7に調節した後、該スラリーの上澄み液の電
気伝導度が190μS/cmになるまで純水を用いて洗
浄した。この後該スラリーに塩酸を添加してスラリーの
pHを1に調整してチタニアゾル分散液を得た。該チタ
ニアゾル分散液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、
該分散液のpHを6に調整した後上澄み液の電気伝導度
が150μS/cmになるまで純水で洗浄した。得られ
た含水酸化チタンを110℃で乾燥してX線回折により
調べたところアナターゼの回折パターンを示した。ま
た、化学分析により調べた該乾燥含水酸化チタンのSO
3含有率は0.45重量%であることが分かった。
【0048】以上のようにして得られた含水率92%の
含水酸化チタン3200gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gを加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度81℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.1
5重量%であった。また、平均粒径は0.18μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.003で
あった。
含水酸化チタン3200gをSUS製反応容器に移し、
該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba(O
H)2・8H2O1339gを加え、更に純水を加えてB
aO0.20モル/リットル、BaO/TiO2モル比
1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で該スラ
リーを沸点まで昇温速度81℃/Hで昇温し、沸点で3
時間反応を行った。反応後液温が40℃になるまで冷却
し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテーショ
ンにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大気中に
おいて110℃で乾燥した。該生成物をX線回折により
調べたところ、チタン酸バリウムの単一相であることが
わかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタン酸バ
リウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉末のC
含有量は0.08重量%であり、SO3含有量は0.1
5重量%であった。また、平均粒径は0.18μmであ
った。該粉末のBaO/TiO2モル比は1.003で
あった。
【0049】比較例 3.四塩化チタン水溶液を加水分
解して得られたチタニアゾル分散液中のTiO2に対し
SO3として0.06重量%の硫酸を添加後、該スラリ
ーのpHが6になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加
した。該スラリーの電気伝導度が150μS/cmにな
るまで純水で洗浄した。得られた含水酸化チタンをX線
回折により調べたところアナターゼの回折パターンを示
した。
解して得られたチタニアゾル分散液中のTiO2に対し
SO3として0.06重量%の硫酸を添加後、該スラリ
ーのpHが6になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加
した。該スラリーの電気伝導度が150μS/cmにな
るまで純水で洗浄した。得られた含水酸化チタンをX線
回折により調べたところアナターゼの回折パターンを示
した。
【0050】以上のようにして得られた含水率89%の
含水酸化チタン4.80モルをSUS製反応容器に移
し、該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba
(OH)2・8H2O6.24モルを加え、更に純水を加
えてBaO0.30モル/リットル、BaO/TiO2
モル比1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で
該スラリーを沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸
点で2時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタ
ン酸バリウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉
末のC含有量は0.06重量%であり、SO3含有量は
0.01重量%であった。また、平均粒径は0.11μ
mであった。また、該粉末のBaO/TiO2モル比は
0.998であった。
含水酸化チタン4.80モルをSUS製反応容器に移
し、該反応容器に窒素ガスを20分間流した後、Ba
(OH)2・8H2O6.24モルを加え、更に純水を加
えてBaO0.30モル/リットル、BaO/TiO2
モル比1.30のスラリーに調整した。窒素雰囲気中で
該スラリーを沸点まで昇温速度83℃/Hで昇温し、沸
点で2時間反応を行った。反応後液温が40℃になるま
で冷却し、窒素雰囲気下において純水を用いてデカンテ
ーションにより洗浄後、濾過した。得られたケーキを大
気中において110℃で乾燥した。該生成物をX線回折
により調べたところ、チタン酸バリウムの単一相である
ことがわかった。また、電子顕微鏡下での観察でもチタ
ン酸バリウム以外の粒子は特に観察されなかった。該粉
末のC含有量は0.06重量%であり、SO3含有量は
0.01重量%であった。また、平均粒径は0.11μ
mであった。また、該粉末のBaO/TiO2モル比は
0.998であった。
【0051】実施例1〜9および比較例1〜3で得られ
た粉末を1t/cm2の圧力で成型しグリーン成型体と
し、所定の温度で2時間焼成して焼結体を作製した。該
焼結体の焼結密度をアルキメデス法により測定し、更に
該焼結体にAgペーストを焼き付け、電極とし比誘電率
を測定した。又、焼結体を鏡面研磨しグレイン径を測定
した。結果を下表に示す。また、参考として堺化学工業
製BT−01、富士チタン工業製BTWS−1の当社で
の評価結果も下表に示す。
た粉末を1t/cm2の圧力で成型しグリーン成型体と
し、所定の温度で2時間焼成して焼結体を作製した。該
焼結体の焼結密度をアルキメデス法により測定し、更に
該焼結体にAgペーストを焼き付け、電極とし比誘電率
を測定した。又、焼結体を鏡面研磨しグレイン径を測定
した。結果を下表に示す。また、参考として堺化学工業
製BT−01、富士チタン工業製BTWS−1の当社で
の評価結果も下表に示す。
【0052】なお、堺化学工業製BT−01のC含有量
は0.17wt%であり、SO3含有量は0.01wt
%以下であり、平均粒径は0.11μmであった。ま
た、BaO/TiO2モル比は1.000であった。富
士チタン工業製BTWS−1のC含有量は0.16wt
%であり、SO3含有量は0.01wt%以下であり、
平均粒径は0.15μmであった。また、BaO/Ti
O2モル比は0.998であった。
は0.17wt%であり、SO3含有量は0.01wt
%以下であり、平均粒径は0.11μmであった。ま
た、BaO/TiO2モル比は1.000であった。富
士チタン工業製BTWS−1のC含有量は0.16wt
%であり、SO3含有量は0.01wt%以下であり、
平均粒径は0.15μmであった。また、BaO/Ti
O2モル比は0.998であった。
【0053】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 23/00 C04B 35/46 CA(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】SO3含有量が0.03〜0.10重量%
であることを特徴とするチタン酸バリウム系ペロブスカ
イト型化合物微細粒子粉末。 - 【請求項2】平均粒径が0.05〜0.30μmであ
る、請求項1記載のチタン酸バリウム系ペロブスカイト
型化合物微細粒子粉末。 - 【請求項3】アルカリ土類金属の炭酸塩が粒子表面に存
在することを特徴とする請求項1記載のチタン酸バリウ
ム系ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末。
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---|---|---|---|
JP01624393A JP3319795B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01624393A JP3319795B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | ペロブスカイト型化合物微細粒子粉末 |
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JPH06227817A JPH06227817A (ja) | 1994-08-16 |
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JP3709914B2 (ja) * | 1998-08-11 | 2005-10-26 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサ |
JP6091881B2 (ja) * | 2012-03-19 | 2017-03-08 | セイコーインスツル株式会社 | BaTi2O5系複合酸化物の製造方法 |
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1993
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JPH06227817A (ja) | 1994-08-16 |
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