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JP3317530B2 - 分注方法と分注装置 - Google Patents

分注方法と分注装置

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Publication number
JP3317530B2
JP3317530B2 JP32121692A JP32121692A JP3317530B2 JP 3317530 B2 JP3317530 B2 JP 3317530B2 JP 32121692 A JP32121692 A JP 32121692A JP 32121692 A JP32121692 A JP 32121692A JP 3317530 B2 JP3317530 B2 JP 3317530B2
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JP
Japan
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liquid
pipe
suction
tube
dispensing
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JP32121692A
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JPH0735758A (ja
Inventor
信夫 長岡
博志 前田
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Precision System Science Co Ltd
Original Assignee
Precision System Science Co Ltd
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Publication date
Application filed by Precision System Science Co Ltd filed Critical Precision System Science Co Ltd
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Publication of JPH0735758A publication Critical patent/JPH0735758A/ja
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分注方法、特に吸引作
用により管内に液体を吸い上げ、吐出して分注する分注
方法と、それの実施に用いる分注装置に関する。
【0002】
【背景技術】分注装置として特開昭62−64912号
公報に紹介されたように、計量器内圧を検出する圧力セ
ンサを設け、計量器と被吸引液体を入れた容器との上下
方向の相対的移動によって計量器下端を被吸引液体中に
浸漬するときに生じる計量器内圧の変化から被吸引液体
の液面を検出し、液面検出後吸引を開始し、計量器内圧
の推移から正規分注量か否かの判定、つまり等の異常の
有無の判定を行うようにしたものがあった。
【0003】ところで、計量器内圧を検出する圧力セン
サを設け、圧力センサの出力の変化から液面検出、つま
り等の異常の有無の判定を行うようにした従来の分注装
置には下記の問題があった。即ち、圧力センサにより計
量器内圧を測定する内圧検出式分注装置は、圧力センサ
により圧力を検出する部分には必ず空気が存在するよう
になっていなければならない。これが分注装置に対する
設計上の制約になる。即ち、吸引媒体が空気に限定され
る。
【0004】従って、計量器に液体の吸引、吐出を行わ
せるポンプの反計量器側に洗浄液槽を設け、分注終了後
ポンプによって洗浄液槽内の洗浄液を計量器側へ供給
し、計量器内部を洗浄することのできるようにすること
は非常に難しい。というのは、ポンプと計量器との間を
つなぐパイプの圧力センサを接続した部分に洗浄液が通
るときには圧力センサにより計量器内圧を測定すること
ができないからである。そして、今分注した液体の一部
が次の分注液体に混ざるのを避ける必要性があり、それ
には洗浄機能を分注装置に付与することが好ましいので
あるが、計量器内圧検出式の分注装置にはその適用が難
しく、このことは看過できない問題となる。
【0005】また、計量器内圧の変化と吸引、吐出の経
過時間の関係から分注量の計測、つまりの有無の検出等
を行うには、微分解析等複雑な手法を必要とするし、実
際上分注量の計測誤差も大きい。そして、計量器内圧に
より分注量を測定する分注装置は、分注された液体の種
類を識別することができないという問題も有している。
【0006】即ち、血液は時間経過に伴って血球が沈殿
し、血清が上部に血球が下部に分離した状態になるが、
血清のみを分注する必要のある場合があるし血球のみを
分注する必要のある場合もあるが、計量器内圧により分
注量を測定する分注装置だと吸引された液体の識別が不
可能なので、そのような場合には適用することが不可能
である。
【0007】そこで、本願発明者はこのような問題点を
解決すべく、分注する液体の識別が可能で、分注量の測
定等のためのセンサの取付部分に必ず空気が通るように
するという拘束がなく、従って自動的洗浄機能を付与す
ることが容易で、しかも微分解析の如き複雑な演算をし
なくても正確に分注量の計測、液面検出ができる分注装
置を案出した。
【0008】その案出した分注装置は、管内を通る流体
の種類を光学的に識別する流体センサを設けたもの、流
体センサを設けると共に該流体センサの出力信号に基づ
いてセンサ設置箇所の通過量を積分解析して分注量、吸
引量を求める演算手段を有するもの、及び、これらの分
注装置において、流体センサが、発光波長変化可能な発
光手段と、該発光手段から出射され管内を通過した光を
受光する受光手段と、からなり、該発光手段の発光波長
の変化に対する上記受光手段の出力の変化から流体の種
類を検出するようにしたもの、並びに、流体センサを設
けるとともに、管の吸い上げ端が被検体に対する相対的
低下により被検体の液面に達したことを流体センサによ
り検出される流体が空気から被検体に切換ったことによ
り検出するようにしたものである。
【0009】そして、管内を通る流体の種類を光学的に
識別する流体センサを設けた分注装置によれば、管内を
通る流体の種類を光学的に識別する流体センサを設けた
ので、管内に吸引された流体の種類を検出して流体の種
類毎の吸引量、吐出量を測定することが可能になる。
【0010】また、流体センサを設けるとともに、該流
体センサの出力信号に基づいてセンサ設置箇所の通過量
を積分解析して分注量、吸引量を求める演算手段を有す
る分注装置によれば、管に設けた流体センサの出力信号
に基づいてセンサ設置箇所の流体の通過量を積分解析す
る演算手段を有するので、分注量、吸引量を正確且つ簡
単に自動的に求めることができる。
【0011】これらの分注装置において、流体センサ
が、発光波長変化可能な発光手段と、該発光手段から出
射され管内を通過した光を受光する受光手段と、からな
り、該発光手段の発光波長の変化に対する上記受光手段
の出力の変化から流体の種類を検出するようにしたもの
によれば、発光手段による発光波長の違いに対する受光
手段の出力の変化から液体の種類を検出するので、正確
且つ迅速に流体の種類を検出することができる。
【0012】また、流体センサを設けるとともに、管の
吸い上げ端が被検体に対する相対的低下により被検体の
液面に達したことを流体センサにより検出される流体が
空気から被検体に切換ったことにより検出するようにし
た分注装置によれば、流体センサにより検出される流体
が空気から被検体に切換ったことにより液面を検出する
ので確実な液面検出が可能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の本願
発明者が案出した分注装置にも、不完全な面があった。
それは、検体を入れた試験管等の管の内径の違いに対す
る配慮がなく、内径の違う管から検体を分注するときの
分注手段の試験管等に対する上下方向における相対的位
置関係の制御が的確に行えないという問題があった。こ
の問題を、分注手段としてシリンジを用い、試験管内の
検体を分注するようにしたものを例として挙げて説明す
ると次の通りである。即ち、吸引動作をきちんと行うに
は、吸引による液面低下と略同じ速度でを降下させるこ
とが必要であり、そして、単位時間当りの吸引量が一定
だとすると、吸引による液面低下速度は試験管の内径の
2乗に反比例する。従って、吸引のための低下速度を制
御するには試験管の内径を検知する機能を持つことが好
ましい。
【0014】というのは、若し、シリンジの降下速度が
速過ぎる場合には、そのシリンジのチップの下部が深く
体液内に入り、外面に検体が付着する。すると、シリン
ジ等がX方向(一つの横方向)、Y方向(X方向と直角
の横方向)に移動して分注先に達する途中でそのチップ
外面に付着した検体が並んでいる別の人の分注容器に滴
下して混ってしまうということが起きる虞れがある。逆
に、降下速度が遅過ぎる時には空気を吸い込み検体の吸
引が出来ないことになる。従って、吸引には的確なシリ
ンジの降下速度のコントロールが必要なのであり、それ
には試験管の内径の検出が不可欠なのである。
【0015】本発明はこのような問題点を解決すべく為
されたものであり、分注する液体の識別が可能で、分注
量の測定等のためのセンサの取付部分に必ず空気が通る
ようにするという拘束がなく、従って自動的洗浄機能を
付与することが容易で、しかも微分解析の如き複雑な演
算をしなくても正確に分注量の計測、液面検出ができる
分注方法、それに用いる分注装置において、分注される
液体が入った例えば試験管等の管の内径が異なっても吸
い上げを、液体吸引に伴う液面の変化に対応して別の管
の吸い上げ端が適切に変化して支障なく行うことがで
き、その際に液面内に入り過ぎたり、液面から離れたり
するおそれを伴わないようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の分注方法は、
一つの管内の液体を吸引作用により別の管内に吸い上
げ、吐出して分注し、上記別の管内を通る液体の種類を
流体センサにより光学的に識別し、吸引か吐出かの動作
状態を示す信号と上記流体センサの出力信号に基づいて
各流体の検体センサ設置個所の通過量を積分解析する演
算により分注量、吸引量を求める分注方法であって、上
記一つの管内に液を入れてその吸引に要する時間を測定
することによりその一つの管の内径を測定し、上記一つ
の管内の液体を吸引作用により上記別の管内に吸い上げ
るときに、上記別の管の吸い上げ端と上記一つの管との
相対的位置を、上記測定で求めた上記一つの管の内径を
定数の一つとする演算式による制御によって上記一つの
管内の液面の低下速度と同じ速度で狭まるようにするこ
とを特徴とする。
【0017】請求項2の分注装置は、一つの管内の液体
を吸引作用により別の管内に吸い上げ、吐出して分注す
る分注手段と、該分注手段の上記別の管に対する上下方
向における相対的位置関係を変化させる上下方向駆動手
段と、上記別の管に設けられこの管内を通る液体の種類
を光学的に識別する流体センサと、吸引か吐出かの動作
状態を示す信号と上記流体センサの出力信号に基づいて
各流体の検体センサ設置個所の通過量を積分解析して分
注量、吸引量を求める演算手段と、上記一つの管内に液
を入れてその吸引に要する時間を測定することによりそ
の一つの管の内径を測定する内径測定手段と、上記一つ
の管内の液体を上記分注手段の吸引作用により上記別の
管内に吸い上げるときに、上記別の管の吸い上げ端と上
記一つの管との相対的位置を、上記内径測定手段で求め
た上記一つの管の内径を定数の一つとする演算式に基づ
いて上記一つの管内の液面の低下速度と同じ速度で狭ま
るように上記上下方向駆動手段を制御する駆動手段制御
手段を設けたことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1の分注方法によれば、一つの管の内径
を予め測定し、その管内の液体を吸引作用により上記別
の管内に吸い上げるときに、上記別の管の吸い上げ端と
上記一つの管との相対的位置を、上記測定で求めた上記
一つの管の内径を定数の一つとする演算式による制御に
よって上記一つの管内の液面の低下速度と同じ速度で狭
まるようにするので、常に管の吸い上げ端を液面から深
すぎず且つ液面から離れない位置を保つようにすること
ができ、真の吸引対象以外の液を吸引したり、或いは空
気を吸引したりするおそれがなく、吸引異常が生じるこ
とを確実に防止することができる。
【0019】請求項2の分注装置によれば、内径測定手
段により一つの管の内径を予め測定し、その管内の液体
を吸引作用により上記別の管内に吸い上げるときに、上
記別の管の吸い上げ端と上記一つの管との相対的位置が
上記測定で求めた上記一つの管の内径を定数の一つとす
る演算式に基づいて上記一つの管内の液面の低下速度と
同じ速度で狭まるように駆動手段制御手段により上下方
向駆動手段を制御するので、常に管の吸い上げ端を液面
から深すぎず且つ液面から離れない位置を保つようにす
ることができ、真の吸引対象以外の液を吸引したり、或
いは空気を吸引したりするおそれがなく、吸引異常が生
じることを確実に防止することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明分注装置を図示実施例に従って
詳細に説明する。図1乃至図4は本発明分注装置の第1
の実施例を示すもので、図1は分注装置の構成図、図2
は流体センサーの構成図、図3はシリンジを降下させた
ときの流体センサの出力信号の変化図、図4は試験管内
径の自動判別動作を説明する流体センサの出力信号の変
化図である。
【0021】先ず、図1に従って分注装置の全体的構成
を説明する。1はシリンジ、2は該シリンジ1の吸い込
み端に連結されたディスポーザブルチップで、赤外線に
対して透明な材料からなり、その外側の適宜な位置に流
体センサ3が設置されている。この流体センサ3は図2
に示すような構成を有している。
【0022】即ち、本流体センサ3は、赤外線発光ダイ
オード4と、これとディスポーザブルチップ2を挟んで
対向するホトトランジスタ5とからなり、発光ダイオー
ド4から出射された光のホトトランジスタ5における受
光量がディスポーザブルチップ2を通る流体の種類によ
って異なることを利用して流体の種類を識別する働きを
する。
【0023】具体的には、通る流体が空気であれば、そ
れに吸収される光の量が少ないのでホトトランジスタ5
の受光量は大きく、通る流体が水であれば受光量は稍少
なくなり、血清ならば受光量が更に少なくなり、血球な
らば受光量が相当に少なくなる。従って、受光量の大き
さから流体の種類の識別ができるのである。
【0024】6はシリンダ1を駆動して検体を吸引、吐
出するシリンジ駆動モータである。7はシリンジ1及び
シリンジ駆動モータ6を保持するシリンジ保持ブロック
で、上下動可能に、即ち、Z軸方向に移動可能に設けら
れており、そして、Z軸駆動モータ8によりZ軸方向に
移動せしめられる。そして、シリンジ保持ブロック7及
びこれを駆動するZ軸駆動モータ8は、図示しないX、
Y駆動機構によりX方向、Y方向に移動せしめられるよ
うになっている。
【0025】9は制御回路で、Z軸駆動モータ8を駆動
する第1のドライバ10及びシリンジ駆動モータ6を駆
動する第2のドライバ11を制御し、又、アンプ12に
より増幅された流体センサ3の出力信号を取り込んで流
体の識別等を行う。13はアンプ12の出力をアナログ
信号からディジタル信号に変換するA/Dコンバータ、
14はCPU、15はパラレル入出力回路、16はシリ
アル入出力回路で、本制御回路9はシリアル入出力回路
16を介して図示しないホストコンピュータに接続さ
れ、該ホストコンピータの端末機器を成している。尚、
ホトコンピュータの端末機器としてではなく、独立した
制御回路により分注装置を制御するようにしても良い。
17は検体が入れられた試験管で、本例では検体として
血液が入っている。Aは血液の上部にたまる血清であ
り、Bは下部に沈殿する血球である。
【0026】本分注装置は、基本的には、制御回路9の
動作によりZ軸駆動モータ8を駆動してシリンジ保持ブ
ロック7を上下動させると共にシリンジ駆動モータ6を
駆動してシリンジ1に吸引、吐出をさせる。一方、制御
回路9は流体センサー3からの流体の種類を示す信号を
処理するので、現在の吸引か吐出かの動作状態を示す信
号と流体センサ3取付部を通る流体の種類を示す信号と
を適宜演算することにより分注量、吸引量を常に把握す
ることができ、そしてその把握をしながら分注、吸引を
行うことができるので、常に正確に分注量をコントロー
ルすることができる。
【0027】即ち、シリンジ1の駆動速度と吸引時間あ
るいは吐出時間が解れば、積分解析により、あるいは単
なる乗算により(駆動速度が一定であれば単なる乗算で
済む)吸引量、吐出量を正確に求めることができるので
ある。勿論、ディスポーザルチップ2の下端から流体セ
ンサ3設置箇所に至る部分の内部容積が誤差要因となる
が、これをデータとして取り込んで誤差の補償(補正)
を行えば誤差をなくすことができ、きわめて正確な分注
を行うことができる。
【0028】ここで、この分注装置の動作の一例につい
て図3に従って説明する。先ず、シリンジ1に吸引をさ
せながらシリンジ保持ブロックを降下させる(t0)。
デイスポーザブルチップ2の下端が試験管17内の検体
に達するまでは流体センサ3に取り付け部は空気が通
る。従って、ホトトランジスタ5の受光量は大きい。
【0029】ディスポーザブルチップ2の下端が試験管
17の検体である血清Aの表面に達すると血清Aが吸引
され始め、直ちに血清Aが流体センサ3取付部を通過し
始める(t1)。すると、血清Aにより赤外線が遮ぎら
れてホトトランジスタ5の受光量が低下する。t2は血
清Aにより受光量が低下しきった時点である。
【0030】更に、シリンジ保持ブロック7の降下、シ
リンジ1の吸引を続けると血清Aよりも更に濃度の高い
血球Bが吸引され始め、その後、直ちに血清Bが流体セ
ンサ3取付部を通過し始める(t3)。すると、血球B
の遮光性は血清Aのそれよりも強いのでホトトランジス
タ5の受光量は更に低下する。t4は血球Bによって低
下しきった時点である。そして、血球Bを吸引しつくす
と空気を吸うので、受光量は元の大きな値に戻る。t5
は受光量が元に戻り始めた時点である。
【0031】従って、血清Aのみを分離して分注すると
きは、第1回目の受光量の低下(血清Aの吸引開始)が
済み、更に第2回目の受光量の低下(血球Bの吸引開
始)が生じた時点で、吸引を停止し、そして、ディスポ
ーザブルチップ2の吸い込み端からセンサ3取付け箇所
までの内部体積分だけ血球Bが入り込んでいるのでその
分だけ吐出して試験管17に戻す。その後、シリンジ保
持ブロック7を上昇させ、他の容器にシリンジ1内の血
清Aを分注する。また、血球Bのみを分離して分注する
ときは、上述したようにてして他の容器にシリンジ1内
の血清Aを吐出した後、試験管1の残り即ち、血球Bを
シリンジ1に吸引し、それを更に別の容器に吐出すれば
良い。尚、この場合血清Aの吐出後血球Bの吸引前に洗
浄液、例えば水の吸引、吐出によりチップ2、シリンジ
1内を洗浄するようにすることができる。
【0032】図4は試験管内径の自動判別動作を説明す
る流体センサの出力信号の変化図である。この動作の説
明の前に内径の判別の必要性を述べる。発明が解決しよ
うとする問題点の項でも述べたが、吸引動作をきちんと
行うには、吸引による液面低下と略同じ速度でシリンジ
保持ブロック7が降下することであり、そして、単位時
間当りの吸引量が一定だとすると、吸引による液面低下
速度は試験管17の内径の2乗に反比例する。従って、
吸引のための低下速度を制御するには試験管17の内径
を検知する機能を持つことが必要である。
【0033】というのは、若し、シリンジブロック7の
降下速度が速過ぎる場合には、チップ2の下部が深く体
液内に入り、外面に検体が付着する。すると、シリンジ
1等がX、Y方向に移動して分注先に達する途中でその
チップ2外面に付着した検体が並んでいる別の人の分注
容器に滴下して混ってしまうということが起きる虞れが
ある。逆に、降下速度が遅過ぎる時には空気を吸い込み
検体の吸引が出来ないことになる。従って、吸引には的
確なシリンジ1の降下速度のコントロールが必要なので
あり、それには試験管17の内径の検出が不可欠なので
ある。
【0034】シリンジ1よる吸引をしながらシリンジ保
持ブロック7が降下し始め(t0)るが、当初はチップ
2が液面に達していないので吸引しても流体センサ3取
付部を通るのは空気だけであり、従って、流体センサ3
の受光量は大きい。その後、チップ2下端が検体に達す
ると検体が吸引され、その検体が流体センサ3取付部を
通過し始める(t1)と、受光量が低下し始める。そし
て、受光量の低下が終り一定したところでシリンジ保持
ブロック7の降下を一旦停止させ吸引は続行する。
【0035】すると、降下は停止しているのですぐに空
気が吸引される状態になり、受光量が増大して元の値に
戻る。ちなみに、試験管17の内径が小さい場合には早
く受光量が元の値に戻り(t3)内径が大きい場合には
遅く受光量が元に戻る(t4)。
【0036】その後、受光量が一定したことを確認した
時点t5においてシリンジ支持ボックス7を一定量降下
させると共に吸引を開始する。すると、検体が吸引され
流体センサ3取付部に達してホトトランジスタ5の受光
量の低下が始まり、その検体に見合った値まで低下する
(t6)。そして、その時点を時間の計測開始時点とす
る。そして、検体を吸引しつくすと次に空気が吸引され
る状態になり、流体センサ3は空気を検出し始め、従っ
て、受光量が増加し始める。そして、受光量が増加しき
った時点を計測終了時点とする。計測時間は試験管17
の内径に対応した値になり、内径が小さいと計測時間が
短かくなり[受光量が元に戻りきったときのタイミング
が早くなり(t7)]、従って、その内径が大きい程計
測時間が長くなる。t8は内径が大きく受光量が元に戻
るタイミング遅くなった場合のその元に戻った時点であ
る。しかして、この計測時間から試験管17の内径を検
出することができ、延いてはこの内径を吸引時における
シリンジ保持ブロック17の降下速度のCPU14によ
り行う演算の演算式の定数として用い的確な降下速度の
制御を可能にすることができる。
【0037】尚、分注装置において、液面検出も非常に
重要であるが、本分注装置によってもそれは簡単に行う
ことができる。即ち、シリンジ1に吸引をさせながらシ
リンジ保持ブロック7を降下させると、やがてディスポ
ーザブルチップ2の吸い上げ端が液面に達し、直ちに検
体が流体センサ3の取付箇所を通る。すると、それに伴
って流体センサ3のホトトランジスタ5の受光量が変化
し、延いては流体センサ3の出力が変化する。従って、
その出力の変化からチップ2が検体の液面に達したこと
を検知することができる。尚、この場合でも、チップの
吸い込み口から流体センサ3の取付け箇所までの部分の
容積が誤差成分となるが、それは既知の値なので補正が
容易である。
【0038】尚、上記実施例において流体センサ3はあ
る帯域の波長の光(赤外線)を発生するホトダイオード
4が光源として用いられており、光源の波長は変えられ
ないようになっている。しかしながら、光源として発光
波長を変化させることができるものを用い、発光波長を
変化させた時のホトダイオードの受光量の変化の仕方か
ら流体の種類を識別をするようにしても良い。
【0039】というのは、血清、血球等検体はそれぞれ
互いに異なる帯域の波長の光に対して強い吸収性を持つ
という性質を有しており、従って、透過光のスペクトル
分布が検体の種類によって異なるからである。そして、
このスペクトル分布による識別法によれば流体の種類の
識別をより正確に行うことができる。というのは、単に
ホトトランジスタ5の出力から流体の種類を識別する方
法だと、ディスポーザブルチップの外壁面に付着したゴ
ミ等によって光が減衰するとそれが誤差要因となるが、
スペクトル分布による識別法によれば、波長の変化に対
して出力がどのように変化するか、どの波長の光の受光
量が低下しているかによって流体の識別ができ、ゴミ等
による出力の減衰は誤差要因とはならないからである。
【0040】
【発明の効果】請求項1の分注方法は、一つの管内の液
体を吸引作用により別の管内に吸い上げ、吐出して分注
し、上記別の管内を通る液体の種類を流体センサにより
光学的に識別し、吸引か吐出かの動作状態を示す信号と
上記流体センサの出力信号に基づいて各流体の検体セン
サ設置個所の通過量を積分解析する演算により分注量、
吸引量を求める分注方法であって、上記一つの管内に液
を入れてその吸引に要する時間を測定することによりそ
の一つの管の内径を測定し、上記一つの管内の液体を吸
引作用により上記別の管内に吸い上げるときに、上記別
の管の吸い上げ端と上記一つの管との相対的位置を、上
記測定で求めた上記一つの管の内径を定数の一つとする
演算式による制御によって上記一つの管内の液面の低下
速度と同じ速度で狭まるようにすることを特徴とする。
【0041】従って、請求項1の分注方法によれば、一
つの管の内径を予め測定し、その管内の液体を吸引作用
により上記別の管内に吸い上げるときに、上記別の管の
吸い上げ端と上記一つの管との相対的位置を、上記測定
で求めた上記一つの管の内径を定数の一つとする演算式
による制御によって上記一つの管内の液面の低下速度と
同じ速度で狭まるようにするので、常に管の吸い上げ端
を液面から深すぎず且つ液面から離れない位置を保つよ
うにすることができ、真の吸引対象以外の液を吸引した
り、或いは空気を吸引したりするおそれがなく、吸引異
常が生じることを確実に防止することができる。
【0042】請求項2の分注装置は、一つの管内の液体
を吸引作用により別の管内に吸い上げ、吐出して分注す
る分注手段と、該分注手段の上記別の管に対する上下方
向における相対的位置関係を変化させる上下方向駆動手
段と、上記別の管に設けられこの管内を通る液体の種類
を光学的に識別する流体センサと、吸引か吐出かの動作
状態を示す信号と上記流体センサの出力信号に基づいて
各流体の検体センサ設置個所の通過量を積分解析して分
注量、吸引量を求める演算手段と、上記一つの管内に液
を入れてその吸引に要する時間を測定することによりそ
の一つの管の内径を測定する内径測定手段と、上記一つ
の管内の液体を上記分注手段の吸引作用により上記別の
管内に吸い上げるときに、上記別の管の吸い上げ端と上
記一つの管との相対的位置を、上記内径測定手段で求め
た上記一つの管の内径を定数の一つとする演算式に基づ
いて上記一つの管内の液面の低下速度と同じ速度で狭ま
るように上記上下方向駆動手段を制御する駆動手段制御
手段を設けたことを特徴とする。
【0043】従って、請求項2の分注装置によれば、内
径測定手段により一つの管の内径を予め測定し、その管
内の液体を吸引作用により上記別の管内に吸い上げると
きに、上記別の管の吸い上げ端と上記一つの管との相対
的位置が上記測定で求めた上記一つの管の内径を定数の
一つとする演算式に基づいて上記一つの管内の液面の低
下速度と同じ速度で狭まるように駆動手段制御手段によ
り上下方向駆動手段を制御するので、常に管の吸い上げ
端を液面から深すぎず且つ液面から離れない位置を保つ
ようにすることができ、真の吸引対象以外の液を吸引し
たり、或いは空気を吸引したりするおそれがなく、吸引
異常が生じることを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明分注装置の第1の実施例の構成図であ
る。
【図2】流体センサの構成図である。
【図3】シリンジ降下時の流体センサの出力信号の変化
図である。
【図4】試験管内径の自動判別動作を説明する流体セン
サの出力信号の変化図である。
【符号の説明】
1、2 管 1、6、11 分注手段 3 流体センサ 8、10 上下動駆動手段 9 制御回路 14 演算手段、内径検出手段 A、B 検体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168055(JP,A) 特開 昭56−46450(JP,A) 特開 平2−243960(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/00 - 35/10 G01N 1/00 - 1/44 G01F 23/292 G01N 21/59 G01V 9/00 A61J 1/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの管内の液体を吸引作用により別の
    管内に吸い上げ、吐出して分注し、上記別の管内を通る
    液体の種類を流体センサにより光学的に識別、吸引か
    吐出かの動作状態を示す信号と上記流体センサの出力信
    号に基づいて各流体の検体センサ設置個所の通過量を積
    分解析する演算により分注量、吸引量を求める分注方法
    であって、 上記一つの管内に液を入れてその吸引に要する時間を測
    定することによりその一つの管の内径を測定し、 上記一つの管内の液体を吸引作用により上記別の管内に
    吸い上げるときに、上記別の管の吸い上げ端と上記一つ
    の管との相対的位置を、上記測定で求めた上記一つの管
    の内径を定数の一つとする演算式による制御によって上
    記一つの管内の液面の低下速度と同じ速度で狭まるよう
    することを特徴とする分注方法
  2. 【請求項2】 一つの管内の液体を吸引作用により別の
    管内に吸い上げ吐出して分注する分注手段と、 上記分注手段の上記別の管に対する上下方向における相
    対的位置関係を変化させる上下方向駆動手段と、 上記別の管にこの管内を通る液体の種類を光学的に識別
    する流体センサと、 吸引か吐出かの動作状態を示す信号と上記流体センサの
    出力信号に基づいて各流体の検体センサ設置個所の通過
    量を積分解析して分注量、吸引量を求める演算手段と、上記一つの管内に液を入れてその吸引に要する時間を測
    定することによりその一つの管の内径を測定する内径測
    定手段と、 上記一つの管内の液体を上記分注手段の吸引作用により
    上記別の管内に吸い上げるときに、上記別の管の吸い上
    げ端と上記一つの管との相対的位置を、上記内径測定手
    段で求めた上記一つの管の内径を定数の一つとする演算
    式による制御によって上記一つの管内の液面の低下速度
    と同じ速度で狭まるように上記上下方向 駆動手段を制御
    する駆動手段制御手段と、 を有することを特徴とする分注装置
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