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JP3315134B2 - 多トラック位相同期装置 - Google Patents

多トラック位相同期装置

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JP3315134B2
JP3315134B2 JP25289091A JP25289091A JP3315134B2 JP 3315134 B2 JP3315134 B2 JP 3315134B2 JP 25289091 A JP25289091 A JP 25289091A JP 25289091 A JP25289091 A JP 25289091A JP 3315134 B2 JP3315134 B2 JP 3315134B2
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phase
track
signal
pulse
circuit
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輝実 高師
一則 岩渕
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータの外部記
憶装置としての磁気テープ装置のような多トラックでデ
ータの記録再生を行なう磁気記録再生装置(以下、多ト
ラック磁気記録再生装置という)の再生系に用いて好適
な多トラック位相同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータの外部記憶装置とし
ての磁気テープ装置等、磁気テープに多数のトラックを
形成し、各トラック毎に磁気ヘッドを設けて情報の記録
再生を行なうようにした多トラック磁気記録再生装置に
おいては、各トラック毎に記録・再生回路が設けられて
おり、近年のトラック数の増加などによる大容量化に伴
って回路規模の増大が問題となっている。これを受け
て、再生回路におけるクロック再生のための位相同期装
置としては、再生クロックの安定化を図りつつ回路規模
の小形化が強く望まれるようになった。
【0003】かかる位相同期装置としては、従来、アナ
ログ方式とデジタル方式との2つの方式が知られてい
る。アナログ方式は、位相比較器がデジタル回路で、ま
た、ループフィルタやVCO(自動利得制御回路)がア
ナログ回路で夫々構成されるものであつて、ピークパル
スとVCOの出力信号との位相差を制御量とし、位相差
=”0”になるようにVCOの制御電圧を設定するもの
である。これに対して、デジタル方式は、例えば特開昭
61−121530号公報に開示されているように、反
転回路、クロック発生回路及びカウンタ回路がデジタル
回路で構成されるものであって、ピークパルスの変化点
を検出し、その変化点で基準クロックの計数をリセット
するようにして再生クロックを生成するものである。
【0004】これら従来の位相同期装置は、いずれも、
各トラック毎に設けられるものであるが、その回路構成
を工夫することによって回路の小形化を図り、装置全体
の回路規模の削減を図かるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の多トラック位相同期装置は各トラック毎に設けら
れるものであつて、例え上記のようにその回路構成の工
夫して小形化を図ったとしても、装置全体の回路規模の
削減には限度があるし、また、回路規模の小形化に伴う
性能の低下の問題については配慮されていなかつた。
【0006】本発明の第1の目的は、かかる問題を解消
し、回路規模の削減を図った多トラック位相同期装置を
提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、ピークシフト誤差
を抑圧し、高性能化を図った多トラック位相同期装置を
提供することにある。
【0008】本発明の第3の目的は、引込み時間の短縮
を図った多トラック位相同期装置を提供することにあ
る。
【0009】本発明の第4の目的は、他のトラック情報
が欠落したときでも、再生クロックを生成することがで
きるようにした多トラック位相同期装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、同時に再生されるN個のトラック
のうちの1つのトラックi(但し、i=1、2、……、
N)からの再生信号iのピークパルスiから、該再生信
号iの再生クロックiを生成する位相同期手段と、該ト
ラックi以外のトラックj(但し、j=1、2、……、
Nであって、j≠i)の再生信号jのピークパルスjと
該ピークパルス以外の少なくとも1つのピークパルスi
との位相差を検出する位相差検出手段と、該再生クロッ
クiを遅延して位相が異なる複数のパルスを生成する遅
延手段と、該位相差検出手段の位相差検出出力に応じて
該再生クロックiと該遅延手段の出力パルスとのいずれ
か1つを再生信号jの再生クロックjとして選択する選
択手段とを備える。
【0011】上記第2の目的を達成するために、本発明
は、上記ピークパルスjの位相に応じて上記少なくとも
1つのピークパルスiの位相を補正する位相補正手段
と、パルス発生手段と、該位相補正手段の出力パルスと
該パルス発生手段の出力パルスとの位相差を検出する第
1の位相差検出手段と、上記ピークパルスjと該パルス
発生手段の出力パルスとの位相差を検出する第2の位相
差検出手段と、該第1、第2の位相差検出手段の位相差
検出出力のうちの小さい方を選択して該パルス発生手段
の制御信号とする大小比較手段とを備え、該パルス発生
手段の出力パルスを上記再生信号jの再生クロックjと
する。
【0012】上記第3の目的を達成するために、本発明
は、上記ピークパルスjの位相に応じて上記少なくとも
1つのピークパルスiの位相を補正する位相補正手段
と、該位相補正手段の出力パルスと上記ピークパルスj
とを論理和演算する演算手段と、パルス発生手段と、該
演算手段の出力パルスと該パルス発生手段の出力パルス
との位相差を検出し位相差検出出力を該パルス発生手段
の制御信号とする位相差検出手段とを備え、該パルス発
生手段の出力パルスを上記再生信号jの再生クロックj
とする。
【0013】上記第4の目的を達成するために、本発明
は、ピークパルスiとピークパルスjとの位相差を検出
する位相差検出手段と、再生クロックiを遅延して位相
が異なる複数のパルスを生成する遅延手段と、該位相差
検出手段の位相差検出出力に応じて再生クロックiと該
遅延手段の出力パルスとのいずれか1つを再生信号jの
再生クロックjとして選択する選択手段とを備えた上記
構成において、上記トラックjの欠落によるピークパル
スjの消失等の異常を検出する異常検出手段と、該異常
検出手段による該異常なピークパルスの検出によって該
選択手段の選択状態をそのまま保持する保持手段とを設
ける。
【0014】また、上記第4の目的を達成するために、
本発明は、上記トラックiの欠落によるピークパルスi
の消失等の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出
手段による該異常なピークパルスの検出によって上記ピ
ークパルスiの代わりに上記ピークパルスi以外の少な
くとも1つのピークパルスjを上記位相同期手段に供給
する選択手段とを設ける。
【0015】
【作用】上記第1の目的を達成するための発明では、位
相同期手段でピークパルスiから再生クロックiが生成
される。ピークパルスjはピークパルスiに対して一定
の時間差であり、位相差検出手段でこの時間差が得られ
る。選択手段で選択されたパルスはピークパルスiもし
くは遅延手段の出力パルスのうちのピークパルスiから
この時間差だけずれたパルスであり、従って、この選択
手段の出力パルスは再生信号jの再生クロックjとな
る。このように、再生クロックの生成には位相同期手段
を用いるが、他の再生クロックjの生成には位相差検出
手段や遅延手段、選択手段からなる簡単な構成の回路を
用いることができ、多トラック位相同期装置の回路規模
の削減が達成できる。
【0016】上記第2の目的を達成するための発明で
は、ピークパルスi、jにピークシフトがあつても、ピ
ークパルスiの位相がピークパルスjの位相に応じて補
正され、これらピークパルスj、位相補正されたピーク
パルスiとパルス発生手段の出力パルスとの位相差の小
さい方で該パルス発生手段が制御されるので、該パルス
発生手段から得られる再生クロックjに揺ぎが生ずるこ
とがなく、高性能化が達成できる。
【0017】上記第3の目的を達成するための発明で
は、ピークパルスjの位相に応じて、位相補正されたピ
ークパルスiとピークパルスjとの論理和処理によって
得られるパルスは元のピークパルスi、jよりも高い周
波数の信号となるので、位相同期手段のかかるパルスへ
の引込み時間は、ピークパルスjの場合よりも短かくな
る。
【0018】上記第4の目的を達成するための発明で
は、ピークパルスjの欠落しているときには、選択手段
がその直前に選択していた遅延回路の出力パルスをその
まま選択するから、この不要ノイズによって再生クロッ
クjが乱れることはない。また、ピークパルスiに不要
ノイズが混入しているときには、このピークパルスiに
対して時間差はあるが、ピークパルスjで位相同期手段
が動作するから、再生クロックiが乱れることがない。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は磁気テープ装置を例とする本発明による多ト
ラック位相同期装置の一実施例を示すブロック図であっ
て、1は磁気テープ、2は磁気ヘッド、3、4はAGC
(自動利得制御)回路、5、6はピークパルス生成回
路、7は位相差検出回路、8はフィルタ、9はVCO
(電圧制御発振器)、10は位相差検出回路、11は平
均化回路、12は遅延回路、13は選択回路である。
【0020】同図において、磁気テープ1にはトラック
1、トラック2の2つのトラツクが形成され、夫々のト
ラツクで磁気ヘッド2により情報信号の書込み、読出し
が行なわれる。かかる情報信号の書込み、読出しについ
て図2により説明する。
【0021】同図において、例えば図3(a)に示すよ
うな、トラツク1に書き込まれる情報信号(以下、トラ
ック1書込み信号という)は磁気ヘッド2に供給され、
磁気テープ1のトラック1に書き込まれる。このトラッ
ク1書込み信号とクロックの位相が一致した、例えば図
3(b)に示すようなトラツク2に書き込まれる情報信
号(以下、トラック2書込み信号という)は、遅延回路
15で一定時間Δtだけ遅延された後、磁気ヘッド2に
供給されて磁気テープ1のトラック2に書き込まれる。
この遅延回路15により、トラック2書込み信号はトラ
ツク1書込み信号よりも時間Δt遅れて磁気テープ1に
書き込まれる。
【0022】以上のような情報信号が磁気テープ1から
読み出されるときには、図3(c)に示すように、トラ
ツク1から読み取られた情報信号(以下、トラック1読
取り信号という)も、また、図3(d)に示すように、
トラツク2から読み取られた情報信号(以下、トラック
2読取り信号という)も、磁気ヘッド2の周波数特性で
もって高域が低下するため、それらの書込み信号の変化
点で緩やかなピークの波形の信号となる。トラツク2読
取り信号のピークはトラツク1読取り信号のピークより
も時間Δtだけ遅れている。
【0023】図1において、磁気ヘッド2からは図3
(c)、(d)に示すような波形のトラツク1読取り信
号、トラツク2読取り信号が得られる。かかるトラック
1読取り信号、トラック2読取り信号からピークを検出
してピークパルスを形成し、このピークパルスから再生
クロックを生成するのであるが、磁気テープ1上にほこ
りなどが付着していると、これによって電圧レベルが変
動し、精度良くピークを検出することができず、安定し
た再生クロックが得られない。そこで、磁気ヘッド2に
よつて得られたトラック1読取り信号、トラック2読取
り信号は、夫々、AGC回路3、4に供給されて一定電
圧レベルの信号にされる。即ち、これらトラック1読取
り信号、トラック2読取り信号のピーク電圧レベルが一
定となる。
【0024】AGC回路3から出力されるトラック1読
取り信号はピークパルス生成回路5に供給され、そのピ
ークが検出されてピークパルスPKAが生成される。同
様にして、AGC回路4から出力されるトラック2読取
り信号はピークパルス生成回路6に供給され、そのピー
クが検出されてピークパルスPKBが生成される。これ
らピークパルス生成回路5、6は入力信号を微分回路で
微分してそのピーク(図3(a)、(b)での変化点)
を検出し、この微分回路の出力信号をゼロクロスコンパ
レータに供給することによってピークパルスPKA、P
KBを形成する。
【0025】ピークパルス生成回路5から出力されるピ
ークパルスPKAは、上記の従来例等で知られているよ
うな位相差検出回路7、フィルタ8、VCO9からなる
アナログ方式の位相同期回路に供給される。この位相同
期回路では、位相差検出回路7でトラック1読取り信号
(図4(a))のピークパルスPKA(図4(b))と
VCO9の出力信号CKA(図4(c))との位相差が
検出され、この位相差(図4(d))はフィルタ8を通
って制御信号(図4(e))としてVCO9に供給され
る。ピークパルスPKAがVCO9の出力信号CKAよ
りも遅れるときには、位相比較回路7で検出される位相
差は負となり、この場合には、フィルタ8の出力信号が
上昇してVCO9の発振周波数が高くなる。これによっ
て、このVCO9の出力信号CKAの位相が進むことに
なる。これとは逆の場合には、フィルタ8の出力信号が
低下し、VCO9の発振周波数が低くなってVCO9の
出力信号CKAの位相が遅れることになる。このように
して、ピークパルスPKAとVCO9の出力信号CKA
との位相差が小さくなるようにVCO9が制御され、最
終的には、VCO9の発振周波数がピークパルスPKA
の周波数の整数倍と等しくなり、VCO9の出力信号C
KAはピークパルスPKAに同期することになる。この
VCO9の出力信号CKAがトラック1読取り信号の再
生クロックである。このようにして、トラック1読取り
信号のクロック(以下、トラツク1再生クロックとい
う)CKAが再生される。
【0026】一方、ピークパルス生成回路6から出力さ
れるピークパルスPKBは、位相検出回路10におい
て、ピークパルスPKAと位相比較され、これらの位相
差が検出される。このようにして検出される位相差は順
次平均化回路11に供給されてこれらの平均化がなさ
れ、ピークパルスPKA、PKBの平均位相差が生成さ
れる。また、トラツク1再生クロックCKAは遅延回路
12と選択回路13とに供給される。遅延回路12はト
ラツク1再生クロックCKAを遅延して互いに位相が異
なるパルスCKA1、CKA2、CKA3を出力し、選
択回路13に供給する。この選択回路13は、平均化回
路11からの平均位相差に応じて、VCO9からのトラ
ツク1再生クロックCKAと遅延回路12の出力パルス
CKA1、CKA2、CKA3のいずれか1つを選択す
る。これらトラツク1再生クロックCKAと遅延回路1
2の出力パルスCKA1、CKA2、CKA3のトラツ
ク再生クロックCKAに対する位相は平均化回路11か
らの平均位相差に応じたものであり、選択回路13から
出力されるパルスCKBはトラック1再生クロックCK
AからピークパルスPKA、PKBの時間差だけずれた
パルスであって、ピークパルスPKBに位相同期したト
ラック2読取り信号の再生クロックである。このように
して、トラック2読取り信号のクロック(以下、トラッ
ク2再生クロックという)CKBが再生される。
【0027】図5は図1における位相差検出回路10の
一具体例を示すブロック図であって、16はINC/D
EC(インクリメント/ディクリメント)信号生成回
路、17はU/D(アップ/ダウン)カウンタ、18は
オア回路、19は立下りエッジ検出回路、20はD−F
F(D型フリップフロップ回路)である。また、図6は
図5の各部の信号のタイミング関係を示す図であって、
図5に対応する信号には同一符号を付けている。
【0028】図5、図6において、ピークパルス生成回
路5(図1)からのピークパルスPKAとピークパルス
生成回路6(図1)からのピークパルスPKBとはIN
C/DEC信号生成回路16に供給される。INC/D
EC信号生成回路16はピークパルスPKA、PKB間
の位相差を検出し、ピークパルスPKAがピークパルス
PKBよりも位相が進んでいるときには、その位相差に
等しい時間幅を有するINC(インクリメント)信号を
発生し、ピークパルスPKAがピークパルスPKBより
も位相が遅れているときには、その位相差に等しい時間
幅を有するDEC(ディクリメント)信号を発生する。
かかるINC/DEC信号生成回路16としては、モト
ローラ製MC4044などが使用可能である。
【0029】INC/DEC信号生成回路16から出力
されるINC信号及びDEC信号はオア回路18を介し
て立下りエッジ検出回路19に供給され、これらの立下
りエッジ(後エッジ)が検出されてこの立下りエッジの
タイミングで位相差出力クロックCKφが形成される。
また、U/Dカウンタ17は、立下りエッジ検出回路1
9からの位相差出力クロックCKφ毎にリセットされ、
INC/DEC信号生成回路16がINC信号を出力す
ると、その立上りエッジ(前エッジ)から基準クロック
CK0をアップカウントし、INC/DEC信号生成回
路16がDEC信号を出力すると、その立上りエッジ
(前エッジ)から基準クロックCK0をダウンカウント
する。U/Dカウンタ17のカウント値NはD−FF2
0に位相差出力クロックCKφのタイミングでラッチさ
れる。位相差出力クロックCKφによるU/Dカウンタ
17のリセットタイミングはD−FF20でのラッチタ
イミングよりもわずかに遅らされる。従って、このD−
FF20からはピークパルスPKA、PKB間の位相差
Δφが得られる。位相差出力クロックCKφはD−FF
20からの位相差Δφの出力タイミングを表している。
【0030】図7は図1における平均化回路11の一具
体例を示すブロック図であって、21はD−FF、22
は加算器、23は乗算器である。また、図8はこの平均
化回路11の平均化出力と図1における遅延回路12、
選択回路13の出力との関係を示す図である。
【0031】図7において、図5でのD−FF20から
の位相差Δφは、加算器22でD−FF21でのラッチ
データと加算された後、乗算器23で0.5倍され、平
均化出力ΔφAとして図1の選択回路13に供給され
る。また、この平均化出力ΔφAは、図5の立下りエッ
ジ検出回路19からの位相差出力クロックCKφによ
り、D−FF21にラッチされる。そして、D−FF2
1にラッチされた平均化出力ΔφAが加算器22で位相
差Δφと加算されることになり、従って、D−FF21
には、前回までの位相差Δφの平均値が記憶されている
ことになる。
【0032】ここで、図8において、図1での遅延回路
12がトラック1再生クロックCKAから、例えば、2
nsecずつ位相がずれたパルスCKA1、CKA2、
CKA3を出力するものとすると、例えばピークパルス
PKA、PKBの位相差が5nsecのとき、図7の平
均化回路11で生成される平均化出力ΔφAは“2”ま
たは“3”となり、図1における選択回路13は遅延回
路12でトラック1再生クロックCKAを4nsecま
たは6nsec遅延されて得られる信号がトラック2再
生クロックCKBとして選択される。図8では、平均化
出力ΔφAが“2”となって選択回路13が遅延回路1
2の出力信号CKA2を選択し、次に平均化出力ΔφA
が“1”となつて選択回路13が遅延回路12の出力信
号CKA1を選択して、夫々トラック1再生クロックC
KBとすることを示している。
【0033】以上のようにして、トラック1再生クロッ
クCKAからトラック2再生クロックCKBを生成する
ことができ、トラック2再生クロックCKBを生成する
ための位相同期回路が不要となって、装置全体の回路規
模の削減が実現できる。
【0034】なお、この実施例では、トラック1再生ク
ロックCKAのみからトラツク2再生クロックCKBを
生成するようにしたが、トラック2再生クロックCKB
以外の複数のトラック再生クロックからトラック2再生
クロツクCKBを生成するようにしてもよい。
【0035】図9は図1における位相差検出回路10の
他の具体例を示すブロック図であって、24は立上りエ
ッジ検出回路、251、252、……、25(n−1)
は遅延回路、261、262、263、……、26nは
D−FF、27は多数決論理回路、28はアップカウン
タ、29は乗算器、30a、30bはパルス幅検出回
路、31は選択回路、32は乗算器であり、図5に対応
する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略す
る。また、図10は図9に示す各信号のタイミング関係
を示す図である。
【0036】図5に示した実施例はピークパルスPK
A、PKB間の位相差を基準クロックCK0を計数する
ことによって検出するものであって、このため、基本的
には基準クロックCK0の周期以下の位相差を検出する
ことができないことになる。これに対し、図9に示すこ
の実施例では、基準クロックCK0の周期以下の精度で
位相差検出を可能とし、基準クロックCK0の周期をあ
まり短かくしなくとも、位相差検出の精度をさらに高め
ることができるようにしたものである。
【0037】図9、図10において、INC/DEC生
成回路16によってピークパルスPKA、PKBから形
成されたINC信号はパルス幅検出回路30aに供給さ
れ、DEC信号はこれと同じ構成のパルス幅検出回路3
0bに供給される。また、基準クロックCK0もこれら
パルス幅検出回路30a、30bに供給される。
【0038】パルス幅検出回路30aにおいては、IN
C信号がデータとしてD−FF261〜26nに供給さ
れる。また、基準クロックCK0はD−FF26nのラ
ッチパルスとなるとともに、遅延回路25(n−1)、
……、252、251でもって順次Δtずつ遅延され、
これら遅延回路25(n−1)、……、252、251
夫々から出力されるクロックがD−FF26(n−1)
(図示せず)、……、263、262、261のラッチ
パルスDn、D(n−1)、……、D3、D2、D1と
なる。ラッチパルスDnは基準クロックCK0と同位相
である。従って、i(i=1、2、……、n)番目のD
−FF26iには、i番目の遅延回路25iから出力さ
れるラッチパルスDiにより、INC信号がラッチされ
る。D−FF26nには基準クロックCK0のタイミン
グでのINC信号のレベルがラッチされ、i番目のD−
FF26iにはこの基準クロックCK0からΔt×(n
−i)nsec遅れたタイミングでのINC信号のレベ
ルがラツチされる。つまり、INC信号は、基準クロッ
クCK0が入力されると、この基準クロックCK0から
Δtの時間間隔で順番にサンプリングされ、D−FF2
6n、26(n−1)、……、263、262、261
の順にラッチされることになる。
【0039】ここでは、この基準クロックCK0の周期
を60nsecとし、遅延回路251、252、……、
25(n−1)の遅延量Δtは全て等しく10nsec
とする。従って、n=6であり、基準クロックCK0が
入力されると、この基準クロックCK0から10nse
cの時間間隔でINC信号がD−FF26n、26(n
−1)、……、263、262、261の順にラッチさ
れる。
【0040】D−FF261、262、263、……、
26nの出力Q1、Q2、Q3、……、Qnは多数決論
理回路27に供給される。これら出力Q1、Q2、Q
3、……、Qnは、INC信号が立ち上がると“H”
(高レベル)となり、INC信号が立ち下がると“L”
(低レベル)となるが、ラッチパルスD1、D2、D
3、……、DnのうちでINC信号のエッジ後最もこれ
に近いラッチパルスDiでラッチされるD−FF26i
のQ出力が、INC信号のエッジ後、最も早くレベル反
転する。
【0041】多数決論理回路27はD−FF261、2
62、263、……、26nに、これらを識別するため
に、“1”、“2”、“3”、…………、“n”と番号
を設定しており、これら出力Q1、Q2、Q3、……、
Qnのレベル変化を監視し、INC信号のエッジ後出力
が最も早くレベル反転したD−FF26iを判定する
と、このD−FF26iを表わす番号“i”を選択す
る。
【0042】実際には、INC信号のエッジを検出する
ものではなく、INC信号のエッジが入力される前に出
力Q1〜Qnの全てのレベルが“H”または“L”と等
しくなった後、最初にレベル反転する出力Q1がINC
信号のレベル反転後最初にレベル反転した信号とする。
【0043】いま、n=6、INC信号のパルス幅を1
00nsecとし、このINC信号に対して、図10に
示すように、60nsecの周期の基準クロックCK0
が入力されたとすると、INC信号の立上りエツジ後D
−FF261の出力Q1が最初に立ち上がる。そこで、
多数決論理回路27はD−FF261に対する番号
“1”を選択し、内部で記憶する。次にINC信号が立
ち下がると、最初にD−FF263の出力Q3が立ち下
がる。そこで、このことから多数決論理回路27はこの
D−FF263を判定してこれに対する番号“3”を選
択し、この番号“3”と先に選択されて内部で記憶され
た番号“1”との差“3”−“1”=“2”を求め、こ
れを出力情報ΔNとして出力する。
【0044】ところで、番号“j”のD−FF26jと
内部で記憶される番号“k”のD−FF26kとに供給
されるラッチパルスDj、Dkの時間差は{(j−k)
×60/n}nsecである。j=kでないときには、
INC信号のパルス幅は基準クロックCK0の周期の整
数倍ではなく、この基準クロックCK0の周期の整数倍
から上記の時間差は(j−k)×60/6nsecだけ
異なることになる。すなわち、いま、j≧kとすると、
INC信号のパルス幅(nsec)は、 (基準クロックCK0の周期の整数倍)−(j−k)×
60/6 となる。この式の第2項は出力情報ΔNを乗算器29で
1/n(n=6)倍することによって得られる。
【0045】上記式の第1項はアップカウンタ28が基
準クロックCK0をアップカウントすることによって得
られる。このアップカウンタ28はオア回路18の出力
信号が“L”の期間でクリアされ続け、これが“H”に
なると、基準クロックCK0をカウントアップする。そ
のカウント値Nが乗算器29の(j−k)/6の値の出
力で減算され、選択回路31に供給される。このカウン
ト値Nが上記式の第1項における整数であって、このカ
ウント値Nに60nsecを乗じた値が上記式の第1項
である。
【0046】パルス幅検出回路30bも、DEC信号に
ついて、パルス幅検出回路30aと同様であり、このD
EC信号のパルス幅を表わす情報が出力される。この情
報は乗算器32で−1倍され、選択回路31に供給され
る。この選択回路31は、例えば、DEC信号の立上り
エッジからパルス幅検出回路30bの出力情報を選択し
始め、DEC信号の立下りエッジから少なくとも基準ク
ロックCK0の1周期分遅れてパルス幅検出回路30b
の出力情報を選択し始める。DEC信号が“L”のと
き、選択回路31はパルス幅検出回路30aの出力情報
を選択する。
【0047】選択回路31で選択された情報はD−FF
20に供給され、立下りエッジ検出回路19からの立下
りエッジパルスによってラッチされる。この立下りエッ
ジパルスはオア回路18の出力信号の立下りエッジより
わずかに遅らされており、これにより、パルス幅検出回
路30a、30bの出力情報からINC信号、DEC信
号のパルス幅を正しく表わす情報が抽出されてD−FF
20にラッチされる。立下りエッジ検出回路19からの
立下りエッジパルスの上記遅れ時間は、図10に示す例
の場合、10nsecを越えていればよい。
【0048】そこで、図10に示すように、INC信号
のパルス幅が100nsecである場合、j=“3”、
k=“1”であって、カウント値N=2であるから、上
記式により、2×60−(“3”−“1”)×60/6
=120−20=100nsecということになる。
【0049】以上のように、この実施例では、基準クロ
ックCK0の周期が長くても、遅延回路251、25
2、……、25nの遅延時間単位でピークパルスPK
A、PKBの位相差が検出可能であり、位相差検出の精
度が高まる。
【0050】なお、遅延回路の使用個数は上記に限らず
任意とすることができる。この使用個数が多い程位相差
検出の精度が高まることはいうまでもない。また、遅延
回路の使用個数を2のべき乗個になるようにし、それら
の遅延時間及び基本クロックCK0の周期を適宜選ぶこ
とにより、乗算器29での乗算をビットシフトで行わせ
ることができ、回路構成の大幅な削減が可能となる。
【0051】図11は本発明による多トラツク位相同期
装置の他の実施例の要部を示すブロック図であつて、3
3は位相補正回路、34a、34bは位相差検出回路、
35は大小比較回路、36はフィルタ、37はVCOで
ある。この実施例は、磁気ヘッド2の再生信号に符号間
干渉が生じてピークシフトがあっても、精度良く再生ク
ロックが得られるようにしたものである。
【0052】図11において、位相差検出回路34a、
34bは図1における位相差検出回路7と同様のもので
あり、また、フィルタ35、VCO36も図1における
フィルタ8、VCO9と同様のものである。ピークパル
スPKBは直接位相差検出回路34bに供給され、ピー
クパルスPKAは位相補正回路33で、図13に示すよ
うに、トラック間の遅延量が補正されて位相差検出回路
34aに供給される。位相差検出回路34aではこの位
相補正されたピークパルスPKA´とVCO37の出力
信号とが位相比較され、その位相差が出力される。ま
た、位相差検出回路34bではピークパルスPKBとV
CO37の出力信号とが位相比較され、その位相差が出
力される。大小比較回路35はこれら位相差検出出力Δ
φa、Δφbの大小を比較し、絶対値が小さい方の位相
差検出出力を選択して出力する。この位相差はフィルタ
36を通り、制御電圧としてVCO37に供給される。
これにより、VCO37からは、位相補正回路33から
のピークパルスPKAもしくは入力されたピークパルス
PKBのいずれかに同期したトラック2再生クロックC
KBが得られる。
【0053】位相補正回路33はトラック間の遅延量を
補正するものであって、ピークパルスPKA、PKBか
らピークパルスPKAの位相のシフト量を求め、トラッ
ク間の遅延量をキャンセルする。そこで、ピークパルス
PKBに符号間干渉によるシフトがあるとすると、図1
3に示すように、ピークパルスPKAが位相補正されて
ピークパルスPKA´となるため、ピークパルスPKB
の符号間干渉でシフトされた部分では、位相差検出回路
34aの位相差検出出力Δφaが例えば“0”であると
き、位相差検出回路34bの位相差検出出力Δφbが例
えば“−2”と絶対値が大きくなり、大小比較回路35
は小さい方の位相差検出出力Δφaを選択することにな
る。従って、大小比較回路35の出力Δφcには大きな
変化がなく、VCO37は安定に動作し、トラック2再
生クロックCKBの揺らぎを抑えて高精度化が図れる。
逆に、ピークパルスPKAに符号間干渉によるシフトが
あって、同様にして位相補正回路33でピークパルスP
KAが位相補正された場合には、位相差検出回路34b
の位相差検出出力Δφbの方が絶対値が小さいので、こ
れが大小比較回路35で選択される。従って、同様の効
果が得られることになる。
【0054】図12は図11における位相補正回路33
の一具体例を示すブロック図であって、38は位相差検
出回路、39は平均化回路、40は遅延回路、41は選
択回路である。この具体例において、これら位相差検出
回路38、平均化回路39、遅延回路40、選択回路4
1は、夫々、図1における位相差検出回路10、平均化
回路11、遅延回路12、選択回路13と同じものであ
って、これらによる回路と同様な効果が得られる。但
し、図1では遅延回路12がトラック1再生クロックC
KAを遅延するのに対し、図12では、ピークパルスP
KAを遅延する。このように、ピークパルスPKA、P
KB間の位相差を平均化して選択回路41を制御するも
のであるから、ピークパルスPKA´とピークパルスP
KBとの位相がほぼ同相となるように、ピークパルスP
KA´の位相が設定される。
【0055】図14は本発明による多トラツク位相同期
装置のさらに他の実施例の要部を示すブロック図であつ
て、42はオア回路、43は位相差検出回路であり、図
11に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明
を省略する。また、図15はテープパターンと図14に
おける各部の信号のタイミング関係を示す図であって、
図14に対応する信号には同一符号を付けている。
【0056】磁気テープ装置では、図15(a)に示す
ように、データ記録間にIBG(Internal B
lock Gap)と呼ばれるギャップが設けられてお
り、かかるIBGでは、夫々のトラック1、2に互いに
異なる特定の周波数の信号が記録されている。従って、
トラック1、2からかかる周波数の記録信号が同時に再
生されるとき、この再生領域がIBGであるということ
になる。例えば、トラック1が“ALL1”パターン、
トラック2が“TONE”パターン(“ALL1”の6
分周)の組み合わせのとき、かかるパターンの記録領域
がIBG領域であることを示している。図15に示すピ
ークパルスPKA、PKBはこのIBG領域のものであ
る。
【0057】図14において、ピークパルスPKAは位
相補正回路33でもつてピークパルスPKBによって位
相が補正され、ピークパルスPKBとともにオア回路4
2を介して位相差検出回路43に供給される。この位相
差検出回路43ではオア回路42の出力パルスとVCO
37の出力パルスとが位相比較され、その位相差検出出
力がフィルタ36を介してVCO37に供給される。
【0058】ここで、IBG領域での位相同期回路の引
込みを考えた場合、“ALL1”パターンでは、“TO
NE”パターンに比べて比較すべきピークパルスの数が
多いため、“ALL1”パターンの方が“TONE”パ
ターンよりも引込み時間が短かい。しかし、図14に示
す構成の位相同期回路では、ピークパルスPKAが位相
補正回路33で上記のように位相補正されているため、
IBG領域において、“TONE”パターンのトラック
2でも“ALL1”パターンのトラック1と同様の引込
み時間で引込みが完了し、“TONE”パターンである
トラック2の引込み時間を短縮することができる。
【0059】磁気テープ1に欠陥等がなく、ピークパル
スPKAに欠落が生じない場合には、図16に示すよう
に、位相補正回路33で位相補正されたピークパルスP
KAのみを位相差検出回路43に供給するようにしても
よい。この場合には、図14に示した実施例よりも構成
を簡略化できて、これと同様の効果が得られる。
【0060】図17は本発明による多トラツク位相同期
装置のさらに他の実施例の要部を示すブロック図であつ
て、44はラッチ回路、45はピークパルス検出回路で
あり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複す
る説明を省略する。図18は図17における各部の信号
のタイミング関係を示す図であり、図17に対応する信
号には同一符号を付けている。
【0061】この実施例は磁気テープ1のトラック欠陥
等によるトラック2再生クロックCKBの生成手段の誤
動作を防止するようにしたものである。図1に示した実
施例では、磁気テープ1でのトラック欠陥等によつてピ
ークパルスPKBが欠落したり、雑音等の混入して不要
なパルスが発生したりすると、位相差検出回路10で長
時間ピークパルスPKA、PKB間の位相差が検出され
なくなるし、また、不要なパルスによって誤った位相差
検出出力が発生してしまう。図17に示す実施例はかか
る問題を解消するものである。
【0062】同図において、通常、ラッチ回路44は平
均化回路11からの平均位相差をそのまま通して選択回
路13に供給する。ピークパルス検出回路45は、ピー
クパルスPKBの周期を監視することにより、ピークパ
ルスPKBの欠落や雑音等による不要パルスを検出す
る。いま、ピークパルスPKBの周期をTBとし、図1
8に示すように、時間TB毎にピークパルスPKBが入
力されているとすると、ピークパルス検出回路45の出
力は“H”に保持されるが、ピークパルスPKB後時間
TBが経過しても次のピークパルスPKBが検出されな
かった場合には、あるいは時間TBが経過しないうちに
次のピークパルスPKBが検出される場合には、ピーク
パルス検出回路45の出力は”L”となる。ピークパル
ス検出回路45の出力が“L”となると、このときの平
均化回路11の平均位相差がラッチ回路44に保持され
る。この保持された平均位相差によって選択回路13が
制御される。再び時間TBの間隔でピークパルスPKB
が入力されると、ピークパルス検出回路41の出力が
“H”になる。
【0063】ここで、平均化回路11は図7に示した構
成をなしている。また、上記のようにピークパルスPK
Bに欠落や雑音等による不要パルスが混入されていると
きには、位相差検出回路10から誤った位相差出力が発
生する。従って、平均化回路11はこの誤った位相差出
力も含めて位相差出力を平均化する。これによる平均位
相差は図7に示したD−FF21に保持されることにな
る。そこで、ピークパルス検出回路45の出力が上記の
ように“H”になると、図7に示したD−FF21がク
リアされ、ピークパルスPKBでの欠落や不要ノイズに
よる平均化回路11での誤った平均位相差がクリアされ
て、新たな正しい平均位相差が平均化回路11から出力
されるようにする。
【0064】この結果、選択回路13は、ピークパルス
PKBに欠落や雑音等があると、その直前に選択してい
た遅延回路12の出力パルスをそのまま選択し続けるこ
とになり、ピークパルスPKB中の不要ノイズに影響さ
れず、正しい動作を行なう。
【0065】図19は本発明による多トラツク位相同期
装置のさらに他の実施例の要部を示すブロック図であつ
て、46は選択回路、47はピークパルス検出回路であ
り、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する
説明を省略する。この実施例は磁気テープ1のトラック
欠陥等によるトラック1再生クロックCKAの生成手段
の誤動作を防止するようにしたものである。図1に示し
た実施例では、磁気テープ1のトラック欠陥等によつて
ピークパルスPKAが欠落したり、ピークパルスPKA
に雑音等の混入して不要なパルスが発生したりすると、
位相差検出回路7で長時間ピークパルスPKA、PKB
間の位相差が検出されなくなるし、また、不要なパルス
によって誤った位相差検出出力が出力されてしまい、ト
ラック1再生クロックCKAを生成することができない
し、この結果、トラック2再生クロックCKBも生成で
きなくなる。図19に示す実施例はかかる問題を解消す
るものである。
【0066】同図において、選択回路46は、ピークパ
ルス検出回路47の出力によって制御され、ピークパル
スPKA、PKBのいずれかを選択する。ピークパルス
検出回路47は図17でのピークパルス検出回路45と
同様の動作を行なう。ピークパルスPKAの周期をTA
とする、時間TA毎にピークパルスPKAが入力されて
いるときには、ピークパルス検出回路47の出力は
“H”となり、これによって選択回路46はピークパル
スPKAを選択して位相差検出回路7に供給する。これ
に対し、ピークパルスPKAでの欠落や不要ノイズによ
り、ピークパルスPKA後時間TAが経過しても次のピ
ークパルスPKAが検出されなかった場合には、あるい
は時間TAが経過しないうちに次のピークパルスPKA
(ノイズ)が検出される場合には、ピークパルス検出回
路47の出力は”L”となる。これにより、選択回路4
6が切り替えられてピークパルスPKBを選択し、位相
差検出回路7に供給する。従って、VCO9はこのピー
クパルスPKBに同期するように動作する。しかし、こ
の場合、上記のように、ピークパルスPKBよりピーク
パルスPKAの方が位相が進んでいるから、このとき得
られるトラック1再生クロックCKAは真の位相よりも
遅れてしまう。このため、このときのトラック1再生ク
ロックCKAの位相を位相推移回路(図示せず)によっ
て進める必要がある。
【0067】以上のように、各実施例においては、2つ
のトラックに対して一方のトラックにのみ位相差検出回
路、フィルタ、VCOからなる位相同期回路を用いるだ
けで夫々のトラックの再生クロックを生成することがで
き、多トラック位相同期装置の回路規模を縮小して、ピ
ークシフト誤差の影響の低減や引込み時間の短縮を実現
することができる。
【0068】なお、上記各実施例では、2トラックの磁
気テープによる磁気テープ装置の場合について説明した
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。例えば、3トラック以上の磁気テープ装置であって
もよいし、また、ハードディスクのパラレル転送方式な
どの他のデータ記録再生装置であってもよい。
【0069】また、このような3以上のトラックを有す
る記録媒体からデータを再生するに際し、図1や図2に
示したように再生手段である磁気ヘッド2が2トラック
を同時に再生する場合には、上記各実施例がそのまま適
用されるが、3以上のトラックを同時に再生する場合に
は、そのうちの1つのトラックの再生信号の再生クロッ
クを、上記各実施例での再生クロックCKAの形成手段
と同様の手段でもって形成し、他の各トラックの再生信
号の再生クロックを、夫々上記各実施例での再生クロッ
クCKBの形成手段と同様の手段でもって形成すればよ
い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回路規模を大幅に削減できて、しかも、ピークシフトや
引込み時間等の性能の向上を達成できるし、さらに、媒
体の欠陥等による再生クロックの異常等に基づく誤動作
を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多トラック位相同期装置の一実施
例を示すブロック図である。
【図2】図1における磁気テープでのデータ書込み/読
出し部の一例を示す構成図である。
【図3】図2に示したデータ書込み/読出し部による磁
気テープでのデータ書込み、読出し動作を示すタイミン
グ図である。
【図4】図1におけるトラック1再生クロックCKAの
生成手段の動作を示すタイミング図である。
【図5】図1における位相差検出回路の一具体例を示す
ブロック図である。
【図6】図5に示した位相差検出回路の動作タイミング
図である。
【図7】図1における平均化回路の一具体例を示すブロ
ック図である。
【図8】図1におけるトラック2再生クロックCKBの
生成手段の動作を示すタイミング図である。
【図9】図1における位相差検出回路の他の具体例を示
すブロック図である。
【図10】図9におけるパルス幅検出回路の動作タイミ
ング図である。
【図11】本発明による多トラック位相同期装置の他の
実施例の要部を示すブロック図である。
【図12】図11における位相補正回路の一具体例を示
すブロック図である。
【図13】図12に示した実施例の動作タイミング図で
ある。
【図14】本発明による多トラック位相同期装置のさら
に他の実施例の要部を示すブロック図である。
【図15】図14に示した実施例の動作タイミング図で
ある。
【図16】本発明による多トラック位相同期装置のさら
に他の実施例の要部を示すブロック図である。
【図17】本発明による多トラック位相同期装置のさら
に他の実施例の要部を示すブロック図である。
【図18】図17におけるピークパルス検出回路の動作
タイミングである。
【図19】本発明による多トラック位相同期装置のさら
に他の実施例の要部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 磁気ヘッド 5、6 ピークパルス生成回路 7 位相差検出回路 9 VCO 10 位相差検出回路 11 平均化回路 12 遅延回路 13 選択回路 33 位相補正回路 34a、34b 位相差検出回路 35 大小比較回路 37 VCO 38 位相差検出回路 39 平均化回路 40 遅延回路 41 選択回路 42 オア回路 43 位相差検出回路 44 ラッチ回路 45 ピークパルス検出回路 46 選択回路 47 ピークパルス検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−166520(JP,A) 特開 昭59−67731(JP,A) 特開 昭64−102780(JP,A) 特開 平2−226553(JP,A) 特開 昭53−63004(JP,A) 特開 昭59−180816(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 20/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体にデータを記録したM個(但
    し、Mは2以上の整数)のトラックが形成されており、
    再生手段により、該M個のトラックのうちのN個(但
    し、N=2、3、……、M)のトラックから同時にデー
    タを再生するデータ再生装置において、 該N個のトラックの再生信号の順次のピークを検出し、
    夫々の該再生信号のピークパルスを生成する第1の手段
    と、 該夫々のピークパルスから夫々の該再生信号毎の再生ク
    ロックを生成する第2の手段とを備え 前記第2の手段は、前記N個トラックの内の特定のトラ
    ックi(但し、i=2、3、……、N)の再生信号iの
    ピークパルスiから該再生信号iの再生クロックiを生
    成する第3の手段と、 前記N個のトラックの内の、該特定のトラックi(但
    し、i=2、3、……、N)以外のトラックj(但し、
    j=2、3、……、Nであって、j≠i)の再生信号j
    のピークパルスjと、該再生信号iの該再生クロックi
    とから該再生信号jの再生クロックjを生成する第4の
    手段とからなり、 前記第4の手段は、前記ピークパルスiと前記ピークパ
    ルスjとの位相差を検出する位相差検出手段と、 該位相差検出手段の位相差検出出力に応じて前記再生ク
    ロックiを位相補正する位相補正手段とを備え、該位相
    補正手段の出力信号を前記再生信号jの再生クロックj
    とする ことを特徴とする多トラック位相同期装置。
  2. 【請求項2】 請求項において、前記第3の手段は、
    前記ピークパルスiに位相同期して動作し、前記再生ク
    ロックiを発生する位相同期手段であることを特徴とし
    た多トラック位相同期装置。
  3. 【請求項3】 請求項において、前記第3の手段は、 前記ピークパルスiの異常状態を検出する異常検出手段
    と、 通常では前記ピークパルスiを選択し、該異常検出手段
    の異常状態の検出とともに前記ピークパルスjを選択す
    る選択手段と、 該選択手段の出力パルス信号に位相同期して動作し、前
    記再生クロックiを発生する位相同期手段とからなるこ
    とを特徴とする多トラック位相同期装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記ピークパルスjの異常状態を検出する手段と、 該手段が異常状態を検出するとともに、前記位相補正手
    段の前記再生クロックiに対する位相補正量を固定する
    手段と を設けたことを特徴とする多トラック位相同期装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のうちいずれか1にお
    いて、前記位相補正手段は、 前記再生クロックiを遅延し、異なる位相の複数のパル
    ス信号を出力する遅延手段と、 前記位相差検出手段の位相差検出出力に応じて前記再生
    クロックiと該遅延回路の出力パルス信号とのいずれか
    1つを選択する選択手段と からなり、該選択手段の出力
    パルス信号を前記再生信号jの再生クロックjとするこ
    とを特徴とする多トラック位相同期装置。
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