JP3312811B2 - トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートの精製方法 - Google Patents
トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートの精製方法Info
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Description
維、樹脂、液晶などの原料又は化学中間体として有用な
トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアル
キルスルホネートの精製方法に関し、詳しくは、1,4
−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネート
のトランス体とシス体の混合物を低級アルコールで処理
することによりトランス−1,4−シクロヘキサンジメ
タノールジアルキルスルホネートを精製する方法に関す
る。
ス−1,4−シクロヘキサンジメチルオキシ基を持つ化
合物の合成原料としては、トランス体とシス体の混合物
である1,4−シクロヘキサンジメタノールを特開平2
−131442号公報に提案されているような、アルカ
リの存在下で加熱して蒸留する方法や、特開平5−58
929号公報に提案されているような水溶液から4水和
物として結晶化する方法によりトランス体を精製して用
いることが知られている。
ンジメタノールは融点70℃と低融点であるため取扱い
が面倒であり、前記の方法で得られるトランス体は実用
上は粉砕が必要となり、工程が煩雑な上に収率、純度と
もに未だ満足のいくものではなく、高融点で収率、純度
により優れたトランス−1,4−シクロヘキサンジメチ
ルオキシ基を持つ化合物の合成原料が望まれていた。
ンジメチルオキシ基含有化合物としては(トランス−
1,4−シクロヘキサンジメタノール)ジ−p−トルエ
ンスルホネート、トランス−1,4−シクロヘキサンジ
メタノールジメチルスルホネート等が知られているが、
これらの精製法としては、HaggisやOwenらに
より、トランス体とシス体の混合物である1,4−シク
ロヘキサンジメタノールを安息香酸エステルにして晶析
により分離したのち、加水分解してトランス−1,4−
シクロヘキサンジメタノールを得て、メチルスルホネー
ト化したものをアセトンから晶析して精製する方法(J
ournal of ChemicalSociety
1953,404−407)や、Swepston、
Hawkins、Humphrey、SiegelやC
ordesらにより(シス−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール)ジ−p−トルエンスルホネートをメタノー
ルによって抽出する方法(Journal of Or
ganic Chemistry 1981,46,3
754−3756)が知られている。しかし、前者の方
法は煩雑で実用的でなく、後者の方法では濃縮されるト
ランス体は未抽出のシス体を含み、純度の低いものであ
った。
に鑑み鋭意検討した結果、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールジアルキルスルホネートのトランス体とシス体
の混合物を低級アルコールで処理することによりトラン
ス体を高い選択率で高収率で精製できることを見出し、
しかも得られる化合物は融点が高く粉末状で、通常の流
通時には特に取扱いに注意を必要としないこと、粉砕工
程を必要としないことを見出し、本発明に到達した。
ヘキサンジメチルオキシ基を持つ化合物の合成原料であ
って取扱いにも優れた性状を有するトランスー1,4−
シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネート
を、トランス体とシス体の混合物を低級アルコールで処
理することにより、高収率、高純度でかつ容易に精製す
る方法を提供するものである。
ンス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキル
スルホネートの精製方法について、さらに詳細に説明す
る。
ンジメタノールジアルキルスルホネートの精製に用いら
れる低級アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等が挙げられ、これらは含水品で
もよく、その他の溶媒を含んでもよいが、これら他の成
分の含有率は20重量%以下が好ましく、10重量%以
下がより好ましい。他の成分が前記範囲を超えると、精
製率が低下したり、収率が低下するので好ましくない。
これらアルコールの使用量は処理する1,4−シクロヘ
キサンジメタノールジアルキルスルホネートの50〜5
00重量%の範囲が好ましく、100〜300重量%の
範囲がより好ましい。通常、前記範囲より少ないと目的
物の純度が低下し、前記範囲を超えると収率が低下す
る。
トランス体とシス体の混合物にアルコールを加えてシス
体を溶解させ、取り除くもので、室温で処理してもよい
が、加熱して溶解度を上げることにより、溶媒量の減量
と処理時間の短縮が可能となるので、加熱処理が好まし
い。
しては、メチル、エチル、プロピルなどの低級アルキル
が挙げられる。
クロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートは、
そのままでも、あるいは加水分解によりトランス−1,
4−シクロヘキサンジメタノールとしても有用な有機反
応の原料および中間体として用いることができるが、加
水分解反応を行なうと、低融点になる他、副反応により
純度の低下を起こすので、特に問題がないかぎりはその
まま用いることが好ましい。
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
及び窒素導入管を備えた4口フラスコに、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールジメチルスルホネート(トラン
ス体含量66.8%)300g(1.00モル)にメタ
ノール700gを加えて攪拌下加熱還流後、室温まで冷
却して不溶の白色固体をろ別してメタノール200gで
3回洗浄し、乾燥して白色粉末185.2g(0.62
モル)を得た。融点は157〜159℃であった。得ら
れた白色粉末はメトキシ体に誘導後、ガスクロマトグラ
フィー(カラム:H701−PM25−025(信和加
工製)、装置:GC−14(島津製作所製)、カラム温
度120℃、インジェクションおよびディテクター温度
300℃)によりトランス体含量が98.7%であるこ
とを確認した。トランス体からの収率は91.2%であ
った。
ンジメタノールジメチルスルホネートをトランス体含量
84.6%品300g(1.00モル)に、洗浄溶媒を
10重量%含水エタノールにそれぞれ変えた以外は実施
例1と同様にして精製処理し、白色粉末236.4g
(0.79モル)を得た。融点は157.5〜160℃
であった。ガスクロマトグラフィーよりトランス体含量
が99.0%であることを確認した。トランス体からの
収率は92.2%であった。
タノールジアルキルスルホネートを精製する際に、低級
アルコールで処理することによって、容易に高収率で高
純度のトランス体を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 シクロヘキサンジメタノールジアルキル
スルホネートのトランス体とシス体の混合物を、低級ア
ルコールで処理することを特徴とするトランス−1,4
−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネート
の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03908094A JP3312811B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03908094A JP3312811B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートの精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07224023A JPH07224023A (ja) | 1995-08-22 |
JP3312811B2 true JP3312811B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=12543131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03908094A Expired - Fee Related JP3312811B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジアルキルスルホネートの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3312811B2 (ja) |
-
1994
- 1994-02-14 JP JP03908094A patent/JP3312811B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07224023A (ja) | 1995-08-22 |
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