JP3311039B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置
に関する。
インクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細かつ高品位の画像を高速で記録することができ、普
通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、
ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるた
め騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラ
ー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有してい
る。中でも、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマ
ルチタイプの記録手段を用いるライン型のものは、記録
の一層の高速化が可能である。
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細かつ高品位の画像を高速で記録することができ、普
通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、
ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるた
め騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラ
ー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有してい
る。中でも、紙幅方向に多数の吐出口を配列したフルマ
ルチタイプの記録手段を用いるライン型のものは、記録
の一層の高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】インクジェット記録装置においては、吐出
口からインクを吸引して吐出不良を解消する吸引回復動
作を行なう際に使用するため、あるいは吐出口における
インクの乾燥防止を図るために、吐出口を覆うためのキ
ャップが設けられている。また、インク吐出時に消泡し
きれなかった気泡が吐出口内に入り過ぎたり、前記気泡
の体積が大きくなり過ぎた場合には、吐出口が塞がれる
などインク流路を確保できないという弊害を引き起こす
ことがある。この気泡を除去するためにも、前記吸引回
復動作を行なうことが多い。
口からインクを吸引して吐出不良を解消する吸引回復動
作を行なう際に使用するため、あるいは吐出口における
インクの乾燥防止を図るために、吐出口を覆うためのキ
ャップが設けられている。また、インク吐出時に消泡し
きれなかった気泡が吐出口内に入り過ぎたり、前記気泡
の体積が大きくなり過ぎた場合には、吐出口が塞がれる
などインク流路を確保できないという弊害を引き起こす
ことがある。この気泡を除去するためにも、前記吸引回
復動作を行なうことが多い。
【0007】複数の記録ヘッドを有するインクジェット
記録装置、例えば、B(ブラック)、C(シアン)、M
(マゼンタ)、Y(イエロー)の4色の記録ヘッドを有
するカラーインクジェット記録装置における吸引回復系
は、複数(4個)のキャップとそれぞれに接続された複
数(4個)の吸引ポンプ、あるいは複数(4個)のキャ
ップとこれら全てに接続された1つの大きな吸引ポンプ
を設け、全ての記録ヘッドを同じタイミングで吸引回復
するように構成されている。
記録装置、例えば、B(ブラック)、C(シアン)、M
(マゼンタ)、Y(イエロー)の4色の記録ヘッドを有
するカラーインクジェット記録装置における吸引回復系
は、複数(4個)のキャップとそれぞれに接続された複
数(4個)の吸引ポンプ、あるいは複数(4個)のキャ
ップとこれら全てに接続された1つの大きな吸引ポンプ
を設け、全ての記録ヘッドを同じタイミングで吸引回復
するように構成されている。
【0008】さらに、インクジェット記録装置において
は、記録ヘッド(記録手段)の吐出口面(吐出口が配列
された面)に不要なインクが付着すると、インクの吐出
方向が偏奇して画像品位が低下する場合がある。すなわ
ち、インクジェット記録方式では、記録ヘッドからイン
ク液滴を紙やOHPフィルムなどの被記録材に吐出して
記録を行なうため、吐出した主インク滴以外に発生した
微細な浮遊インク滴あるいは被記録材に着弾したインク
滴の跳ね返りなどによって、吐出口面にインクが付着し
てヌレ状態となり、この付着インクが吐出口の周りに多
量に集まると、吐出が阻害されて思わぬ方向に吐出した
り(ヨレ)、インク液滴が吐出しない(不吐出)といっ
た弊害を引き起こす場合がある。
は、記録ヘッド(記録手段)の吐出口面(吐出口が配列
された面)に不要なインクが付着すると、インクの吐出
方向が偏奇して画像品位が低下する場合がある。すなわ
ち、インクジェット記録方式では、記録ヘッドからイン
ク液滴を紙やOHPフィルムなどの被記録材に吐出して
記録を行なうため、吐出した主インク滴以外に発生した
微細な浮遊インク滴あるいは被記録材に着弾したインク
滴の跳ね返りなどによって、吐出口面にインクが付着し
てヌレ状態となり、この付着インクが吐出口の周りに多
量に集まると、吐出が阻害されて思わぬ方向に吐出した
り(ヨレ)、インク液滴が吐出しない(不吐出)といっ
た弊害を引き起こす場合がある。
【0009】インクジェット記録装置においては、記録
剤として液体(インク)を用いることに起因する上記の
ような不都合を解消して吐出口面を良好な状態に回復ま
たは維持するための手段として、記録ヘッドの回復手段
(回復系)が用いられている。このような吐出口面をリ
フレッシュさせて吐出方向の偏奇を予防する手段とし
て、吐出口面に接触するワイピング部材を設け、両者を
相対移動させることによりインク滴などの異物を拭き取
る(ワイピングする)ものが用いられている。
剤として液体(インク)を用いることに起因する上記の
ような不都合を解消して吐出口面を良好な状態に回復ま
たは維持するための手段として、記録ヘッドの回復手段
(回復系)が用いられている。このような吐出口面をリ
フレッシュさせて吐出方向の偏奇を予防する手段とし
て、吐出口面に接触するワイピング部材を設け、両者を
相対移動させることによりインク滴などの異物を拭き取
る(ワイピングする)ものが用いられている。
【0010】吐出口面に付着する不要なインク滴は、記
録に伴なうインク吐出時に発生するインクミストや紙か
らのインクの跳ね返りなどによっても発生する。また、
吐出口面には、記録時に記録ヘッドと用紙が近接相対移
動することから、紙粉などの異物も付着することがあ
る。そのため、一般に、記録中および記録終了後に、前
記ワイピング手段によって、吐出口面上のインク滴や異
物を除去することが行なわれている。
録に伴なうインク吐出時に発生するインクミストや紙か
らのインクの跳ね返りなどによっても発生する。また、
吐出口面には、記録時に記録ヘッドと用紙が近接相対移
動することから、紙粉などの異物も付着することがあ
る。そのため、一般に、記録中および記録終了後に、前
記ワイピング手段によって、吐出口面上のインク滴や異
物を除去することが行なわれている。
【0011】ワイピング手段としては、ゴムなどの弾性
部材で形成されたブレードで吐出口面をワイピングする
ことにより、不要なインク滴を拭き取る構成が広く採用
されている。しかし、このようなワイピング手段は、長
期の使用あるいはワイピングすべきインクの一時的な増
加により、その機能が低下して吐出性能の回復維持が難
しくなったり、さらに、ワイピング手段としてのブレー
ドなどに堆積した増粘インクや異物などが吐出口面に逆
に転移され、吐出方向の偏奇や異物埋め込みによる不吐
出などを引き起こす場合もある。
部材で形成されたブレードで吐出口面をワイピングする
ことにより、不要なインク滴を拭き取る構成が広く採用
されている。しかし、このようなワイピング手段は、長
期の使用あるいはワイピングすべきインクの一時的な増
加により、その機能が低下して吐出性能の回復維持が難
しくなったり、さらに、ワイピング手段としてのブレー
ドなどに堆積した増粘インクや異物などが吐出口面に逆
に転移され、吐出方向の偏奇や異物埋め込みによる不吐
出などを引き起こす場合もある。
【0012】また、記録ヘッドの吐出口面をワイピング
する時に、拭き取ってきたインクの一部がブレートの弾
性力によって記録装置内に飛散し、機内を汚染したりす
る場合もある。さらに、飛散せずにブレードに残ったイ
ンクの大部分や紙粉等の異物はブレードに付着したまま
となる。このブレードに付着したままのインクの水分が
蒸発することにより、インク自身が増粘するとともに、
紙粉などの異物も強固に付着堆積してしまい、これが吐
出口面に逆移転されて不吐出やヨレなどの吐出不良が発
生する場合もある。
する時に、拭き取ってきたインクの一部がブレートの弾
性力によって記録装置内に飛散し、機内を汚染したりす
る場合もある。さらに、飛散せずにブレードに残ったイ
ンクの大部分や紙粉等の異物はブレードに付着したまま
となる。このブレードに付着したままのインクの水分が
蒸発することにより、インク自身が増粘するとともに、
紙粉などの異物も強固に付着堆積してしまい、これが吐
出口面に逆移転されて不吐出やヨレなどの吐出不良が発
生する場合もある。
【0013】また、2個以上の記録ヘッド(記録手段)
を併設し、異なる複数色のインクを使用してカラー画像
を記録する場合には、最初のワイピングでブレードに転
移したインクが次の異なる色の記録ヘッドをワイピング
する時に該記録ヘッドのインクと混色し、画像品位が低
下することもある。さらに、カラーインクジェット記録
装置の場合には、一つのブレードで複数の記録ヘッドを
ワイピングすると、ブレードに付着するインクの量も多
くなり、ブレードの汚れによる悪影響も多くなる。その
ため、各記録ヘッドごとに専用のブレードを設ける構成
などが考えられるが、これでは、非常にコストが嵩むと
ともに設置用のスペースがかなり必要になるという難点
がある。
を併設し、異なる複数色のインクを使用してカラー画像
を記録する場合には、最初のワイピングでブレードに転
移したインクが次の異なる色の記録ヘッドをワイピング
する時に該記録ヘッドのインクと混色し、画像品位が低
下することもある。さらに、カラーインクジェット記録
装置の場合には、一つのブレードで複数の記録ヘッドを
ワイピングすると、ブレードに付着するインクの量も多
くなり、ブレードの汚れによる悪影響も多くなる。その
ため、各記録ヘッドごとに専用のブレードを設ける構成
などが考えられるが、これでは、非常にコストが嵩むと
ともに設置用のスペースがかなり必要になるという難点
がある。
【0014】前述のようなワイピング機能の低下を防止
するために、ワイピング手段をクリーニングするための
クリーニング手段を設けることが提案されている。この
クリーニング手段の最適かつ一般的な形態として、イン
ク吸収性能に優れた多孔質のインク吸収体を用いること
が行なわれている。このインク吸収体は、ワイピング手
段としてのブレード等に接触して相対移動することによ
り、ブレードに付着した異物を摺擦除去するとともにイ
ンクを吸い取ってブレードを清浄化することができる。
しかしながら、クリーニング性能に優れたインク吸収体
であっても、インクを吸収するに従ってインク吸収性能
が低下する場合があり、長期間にわたって信頼性を維持
することは困難である。
するために、ワイピング手段をクリーニングするための
クリーニング手段を設けることが提案されている。この
クリーニング手段の最適かつ一般的な形態として、イン
ク吸収性能に優れた多孔質のインク吸収体を用いること
が行なわれている。このインク吸収体は、ワイピング手
段としてのブレード等に接触して相対移動することによ
り、ブレードに付着した異物を摺擦除去するとともにイ
ンクを吸い取ってブレードを清浄化することができる。
しかしながら、クリーニング性能に優れたインク吸収体
であっても、インクを吸収するに従ってインク吸収性能
が低下する場合があり、長期間にわたって信頼性を維持
することは困難である。
【0015】吐出口面にインクが付着する場合として、
ポンプ等により液路からインクを排出する際に、排出さ
れたインクが付着する場合がある。また、インクジェッ
ト記録装置においては、液路内のインクが水分等の蒸発
によって増粘し、吐出エネルギーの付与によっても吐出
しなくなる場合があり、このような吐出に適さないイン
クを強制的に排出して液路内のインクをリフレッシュす
る手段として、一般に吸引ポンプなどが使用されてい
る。その際、吸引後のインク付着量は記録中のインク付
着量に比べて大きい場合があり、そうした場合には、前
記ワイピング手段にかかる負荷も大きくなる。
ポンプ等により液路からインクを排出する際に、排出さ
れたインクが付着する場合がある。また、インクジェッ
ト記録装置においては、液路内のインクが水分等の蒸発
によって増粘し、吐出エネルギーの付与によっても吐出
しなくなる場合があり、このような吐出に適さないイン
クを強制的に排出して液路内のインクをリフレッシュす
る手段として、一般に吸引ポンプなどが使用されてい
る。その際、吸引後のインク付着量は記録中のインク付
着量に比べて大きい場合があり、そうした場合には、前
記ワイピング手段にかかる負荷も大きくなる。
【0016】図19は吸引回復時のキャップの動作を説
明するための模式的断面図である。図19の(a)は、
記録ヘッド101の吐出口面102にキャップ103を
密着させ、該キャップ103に接続された吸引ポンプ
(不図示)により負圧を発生させて吐出口からインクを
吸い出した後、前記負圧が殆ど解消された時のキャッピ
ング状態(吐出口のメニスカスが破壊されない程度に負
圧が減少した時のキャッピング状態)を示している。な
お、図19中の斜線部分104は吸い出されたインクを
示す。この図19の(a)の状態では、キャップ103
の内部は殆どインクで充満されていると考えられる。
明するための模式的断面図である。図19の(a)は、
記録ヘッド101の吐出口面102にキャップ103を
密着させ、該キャップ103に接続された吸引ポンプ
(不図示)により負圧を発生させて吐出口からインクを
吸い出した後、前記負圧が殆ど解消された時のキャッピ
ング状態(吐出口のメニスカスが破壊されない程度に負
圧が減少した時のキャッピング状態)を示している。な
お、図19中の斜線部分104は吸い出されたインクを
示す。この図19の(a)の状態では、キャップ103
の内部は殆どインクで充満されていると考えられる。
【0017】図19の(a)のキャッピング状態からキ
ャップ103を引き離そうとすると、図19の(b)に
示すように、吐出口面102とインク104との界面で
は、インクの付着力や吐出口内の負圧によりインクを吸
い上げようとする力が作用し、さらに、キャップ103
内のインクにはインク自身が凝集しようとする表面張力
が作用する。そのため、図19の(c)に示すように、
インク104の間にくびれ105が生じる。キャップ1
03が離れるに従い、インク104の各くびれ105の
部分の断面積が小さくなってそこが一番弱くなってしま
う。
ャップ103を引き離そうとすると、図19の(b)に
示すように、吐出口面102とインク104との界面で
は、インクの付着力や吐出口内の負圧によりインクを吸
い上げようとする力が作用し、さらに、キャップ103
内のインクにはインク自身が凝集しようとする表面張力
が作用する。そのため、図19の(c)に示すように、
インク104の間にくびれ105が生じる。キャップ1
03が離れるに従い、インク104の各くびれ105の
部分の断面積が小さくなってそこが一番弱くなってしま
う。
【0018】そして、遂には、図19の(d)に示すよ
うに、各くびれ105の部分でインク間のつながりが切
れてしまい、インクの一部が吐出口面102上に残るこ
とになる。この時に吐出口面102上に残るインクの量
は、記録中のミストなどによるインクの付着量よりも多
く、インクの表面張力が低いほど、また吐出口面102
の撥水性が低いほど多くなる傾向がある。そして、吐出
口面102のインク付着量が多いほど、ワイピングブレ
ードやワイパークリーナーにかかる負担が大きくなり、
それらの寿命が短くなる。また、図19に示す例では、
キャップ103を引き離した際に該キャップ内にインク
が残っているため、インクの垂れや飛散も問題になる。
うに、各くびれ105の部分でインク間のつながりが切
れてしまい、インクの一部が吐出口面102上に残るこ
とになる。この時に吐出口面102上に残るインクの量
は、記録中のミストなどによるインクの付着量よりも多
く、インクの表面張力が低いほど、また吐出口面102
の撥水性が低いほど多くなる傾向がある。そして、吐出
口面102のインク付着量が多いほど、ワイピングブレ
ードやワイパークリーナーにかかる負担が大きくなり、
それらの寿命が短くなる。また、図19に示す例では、
キャップ103を引き離した際に該キャップ内にインク
が残っているため、インクの垂れや飛散も問題になる。
【0019】さらに、インク吸引後直ちにキャップ10
3を引き離すと負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧が
かかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す
時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊さ
れ、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐
出不良を引き起こすこともある。
3を引き離すと負圧が残るキャップ内に瞬時に大気圧が
かかることになり、この時の急激な圧力変動と引き離す
時の機械的衝撃により吐出口内のメニスカスが破壊さ
れ、吐出口内の奥深くまで空気が入り込んでインクの吐
出不良を引き起こすこともある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
記録装置の吸引回復動作は、インクの重力によらずに、
ピストンの移動を利用して水平配置でも確実にインクを
回収できるシリンダポンプを用いて行なわれている。こ
のシリンダポンプは、ピストンの表面によって、キャッ
プ等のインク受け部材から廃インクを回収するための開
孔の開閉を行ない、ピストンの軸側に設けられた廃イン
ク移動経路を介して、前記インク受け部材よりも高いイ
ンク収容力を有する廃インク収納部へ前記廃インクを移
動させるように構成されている。
記録装置の吸引回復動作は、インクの重力によらずに、
ピストンの移動を利用して水平配置でも確実にインクを
回収できるシリンダポンプを用いて行なわれている。こ
のシリンダポンプは、ピストンの表面によって、キャッ
プ等のインク受け部材から廃インクを回収するための開
孔の開閉を行ない、ピストンの軸側に設けられた廃イン
ク移動経路を介して、前記インク受け部材よりも高いイ
ンク収容力を有する廃インク収納部へ前記廃インクを移
動させるように構成されている。
【0021】しかしながら、カラー記録用など、複数の
記録ヘッドを用いる従来のインクジェット記録装置の吸
引回復手段においては、それぞれの記録ヘッドに対応す
るキャップとそれぞれのキャップに対応する吸引ポンプ
とを有する構成、または、それぞれの記録ヘッドに対応
するキャップと全てのキャップに接続された大きな吸引
ポンプとを有する構成を採り、複数の記録ヘッドの全て
に対して同一タイミングで吸引回復動作を行なっていた
ので、廃インク量が記録ヘッドの数に比例して多くな
り、廃インク収納部もそれに比例して大きくしなければ
ならず、記録装置が大型になるという不都合がある。
記録ヘッドを用いる従来のインクジェット記録装置の吸
引回復手段においては、それぞれの記録ヘッドに対応す
るキャップとそれぞれのキャップに対応する吸引ポンプ
とを有する構成、または、それぞれの記録ヘッドに対応
するキャップと全てのキャップに接続された大きな吸引
ポンプとを有する構成を採り、複数の記録ヘッドの全て
に対して同一タイミングで吸引回復動作を行なっていた
ので、廃インク量が記録ヘッドの数に比例して多くな
り、廃インク収納部もそれに比例して大きくしなければ
ならず、記録装置が大型になるという不都合がある。
【0022】また、同一タイミングで全ての記録ヘッド
の吸引回復動作を行なうことは、それぞれの記録ヘッド
の使用頻度やインク特性などにより吸引する必要のない
記録ヘッドからもインクを吸引することになり、インク
を無駄に消費してしまうことになる。この無駄なインク
消費は、ある特定の記録ヘッドを主に使用するユーザー
(例えば、モノクロ主体ユーザー)に対し、『使用して
いない記録ヘッドのインクまで減少してしまうという』
という不快感を与えてしまう。
の吸引回復動作を行なうことは、それぞれの記録ヘッド
の使用頻度やインク特性などにより吸引する必要のない
記録ヘッドからもインクを吸引することになり、インク
を無駄に消費してしまうことになる。この無駄なインク
消費は、ある特定の記録ヘッドを主に使用するユーザー
(例えば、モノクロ主体ユーザー)に対し、『使用して
いない記録ヘッドのインクまで減少してしまうという』
という不快感を与えてしまう。
【0023】さらに、前述したインクの吐出不良に関す
る不都合を解決するために、例えば特開昭60−151
059号に開示されているように、キャップと空気取り
入れ弁とをチューブで接続し、該空気取り入れ弁を開い
てキャップ内を大気に連通させることによりキャップ内
に残留するインクを吸引し、その後でキャップを離隔さ
せる方法が採られている。しかしながら、最近のインク
ジェット記録装置は小型化の傾向にあり、それに伴なっ
てキャップやその周辺の機構も小型にする必要があるた
め、小さなキャップに前述のような空気取り入れ弁を設
けることは困難である。また、空気取り入れ弁との接続
に用いるチューブ内にゴミが詰まったりして機能しなく
なる場合もある。
る不都合を解決するために、例えば特開昭60−151
059号に開示されているように、キャップと空気取り
入れ弁とをチューブで接続し、該空気取り入れ弁を開い
てキャップ内を大気に連通させることによりキャップ内
に残留するインクを吸引し、その後でキャップを離隔さ
せる方法が採られている。しかしながら、最近のインク
ジェット記録装置は小型化の傾向にあり、それに伴なっ
てキャップやその周辺の機構も小型にする必要があるた
め、小さなキャップに前述のような空気取り入れ弁を設
けることは困難である。また、空気取り入れ弁との接続
に用いるチューブ内にゴミが詰まったりして機能しなく
なる場合もある。
【0024】さらに、吐出口面に付着したゴミ、吐出口
内の気泡や増粘インクを排出するためにはある程度の負
圧が必要であり、したがって、キャップに前述のような
空気取り入れ弁を持たせる構成では、キャップ自体が大
きくなり、これに伴って吸引量も多くなってしまうとい
う不都合もある。さらに、吸引量が多くなると、廃イン
ク量の増大やランニングコストの増大を招くことにもな
る。
内の気泡や増粘インクを排出するためにはある程度の負
圧が必要であり、したがって、キャップに前述のような
空気取り入れ弁を持たせる構成では、キャップ自体が大
きくなり、これに伴って吸引量も多くなってしまうとい
う不都合もある。さらに、吸引量が多くなると、廃イン
ク量の増大やランニングコストの増大を招くことにもな
る。
【0025】本発明は以上のような技術的課題に鑑みて
なされたものであり、本発明(請求項1)の目的は、記
録手段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップの数を
減らすことで回復系の小型化を図るとともに、廃インク
量を減少させて廃インク収納部の小型化を図ることによ
り、記録装置の小型軽量化を図り、無駄なインク消費を
減少させてコストダウンを図り、特定の記録手段のみを
使用する場合に不要な記録手段までインクを吸引すると
いう不合理性に対するユーザーの不快感を解消すること
ができ、それぞれの記録手段で用いられるインクの組成
の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸引圧などを
設定することが可能なインクジェット記録装置を提供す
ることである。
なされたものであり、本発明(請求項1)の目的は、記
録手段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップの数を
減らすことで回復系の小型化を図るとともに、廃インク
量を減少させて廃インク収納部の小型化を図ることによ
り、記録装置の小型軽量化を図り、無駄なインク消費を
減少させてコストダウンを図り、特定の記録手段のみを
使用する場合に不要な記録手段までインクを吸引すると
いう不合理性に対するユーザーの不快感を解消すること
ができ、それぞれの記録手段で用いられるインクの組成
の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸引圧などを
設定することが可能なインクジェット記録装置を提供す
ることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1のインクジェッ
ト記録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、イ
ンクを吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段
と、該複数の記録手段のうちで選択的にある記録手段の
吸引回復を行なうための吸引手段と、該吸引手段に接続
され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある記録手
段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップと、前記
複数の記録手段の数より少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、を有
し、前記複数の記録手段を使用しない場合は、前記吸引
キャップと前記保護用キャップとにより前記複数の記録
手段の吐出口を覆うことを特徴とする。
ト記録装置に係る発明は、上記目的を達成するため、イ
ンクを吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段
と、該複数の記録手段のうちで選択的にある記録手段の
吸引回復を行なうための吸引手段と、該吸引手段に接続
され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある記録手
段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップと、前記
複数の記録手段の数より少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、を有
し、前記複数の記録手段を使用しない場合は、前記吸引
キャップと前記保護用キャップとにより前記複数の記録
手段の吐出口を覆うことを特徴とする。
【0027】請求項2〜5の発明は、上記請求項1の構
成に加えて、前記各記録手段に対する前記吸引手段によ
る吸引条件を個別に設定する設定手段を更に有する構
成、所定のタイミングで吸引回復の要否を検知し、その
結果により特定の記録手段のみ吸引回復する構成、それ
ぞれの記録手段に対して、初期吸引圧、吸引量、吸引間
隔などの吸引条件を個別に設定する構成、あるいは、使
用しない記録手段に対して吸引を行なわない構成とする
ことにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。
成に加えて、前記各記録手段に対する前記吸引手段によ
る吸引条件を個別に設定する設定手段を更に有する構
成、所定のタイミングで吸引回復の要否を検知し、その
結果により特定の記録手段のみ吸引回復する構成、それ
ぞれの記録手段に対して、初期吸引圧、吸引量、吸引間
隔などの吸引条件を個別に設定する構成、あるいは、使
用しない記録手段に対して吸引を行なわない構成とする
ことにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。
【0028】請求項6および7の発明は、上記構成に加
えて、前記吸引キャップ内に前記吸引手段の一動作の排
出量より大きい容量を有するインク吸収体を設ける構
成、あるいは、所定のタイミングで前記吸引キャップを
開放することにより吸引回復を終了させる構成とするこ
とにより、さらに、記録手段の吐出口面に付着するイン
クを極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣
化を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長
期にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数
の記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイ
ンクジェット記録装置を提供するものである。
えて、前記吸引キャップ内に前記吸引手段の一動作の排
出量より大きい容量を有するインク吸収体を設ける構
成、あるいは、所定のタイミングで前記吸引キャップを
開放することにより吸引回復を終了させる構成とするこ
とにより、さらに、記録手段の吐出口面に付着するイン
クを極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣
化を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長
期にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数
の記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイ
ンクジェット記録装置を提供するものである。
【0029】請求項8及び9の発明は、上記構成に加え
て、前記吸引キャップ内に前記記録手段のインク流路の
内容積より大きい容量のインク吸収体を設ける構成、あ
るいは、前記吸引手段によるインクの排出量が前記キャ
ップ内のインク吸収体の容量より小さい構成とすること
により、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置を提供するものである。
て、前記吸引キャップ内に前記記録手段のインク流路の
内容積より大きい容量のインク吸収体を設ける構成、あ
るいは、前記吸引手段によるインクの排出量が前記キャ
ップ内のインク吸収体の容量より小さい構成とすること
により、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置を提供するものである。
【0030】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号で表示する部分
はそれぞれ同一または対応する部分を示すものとする。
図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録
装置の要部構成を示す模式的斜視図である。図1におい
て、複数(4個)のヘッドカートリッジ(記録手段)1
A、1B、1C、1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載
されている。なお、以下の説明では、前記記録手段1A
〜1Dの全体または任意の一つを指す場合、単に記録手
段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1で示すこ
とにする。図2は任意の一つのヘッドカートリッジ1を
示す斜視図である。
する。なお、各図面において、同一符号で表示する部分
はそれぞれ同一または対応する部分を示すものとする。
図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録
装置の要部構成を示す模式的斜視図である。図1におい
て、複数(4個)のヘッドカートリッジ(記録手段)1
A、1B、1C、1Dがキャリッジ2に交換可能に搭載
されている。なお、以下の説明では、前記記録手段1A
〜1Dの全体または任意の一つを指す場合、単に記録手
段(記録ヘッドまたはヘッドカートリッジ)1で示すこ
とにする。図2は任意の一つのヘッドカートリッジ1を
示す斜視図である。
【0031】図2に示すように、各ヘッドカートリッジ
1は、それぞれ、上部にインクタンク部21を、下部に
記録ヘッド部(インク吐出部)22を有しており、記録
ヘッドとインクタンクを一体化した構造をしている。記
録ヘッド部21の前面(被記録材と対向する面)近傍に
はインク吐出部13が設けられている。これら複数のヘ
ッドカートリッジ1は、それぞれ異なるインクで記録す
るものであり、カラー記録の場合、それらのインクタン
ク部21には例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローなどの異なるインクが収納されている。
1は、それぞれ、上部にインクタンク部21を、下部に
記録ヘッド部(インク吐出部)22を有しており、記録
ヘッドとインクタンクを一体化した構造をしている。記
録ヘッド部21の前面(被記録材と対向する面)近傍に
はインク吐出部13が設けられている。これら複数のヘ
ッドカートリッジ1は、それぞれ異なるインクで記録す
るものであり、カラー記録の場合、それらのインクタン
ク部21には例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローなどの異なるインクが収納されている。
【0032】各記録手段1はキャリッジ2に位置決めし
て交換可能に搭載されており、各記録手段1のそれぞれ
には、記録ヘッド部22を駆動するための信号などを受
けるためのコネクター(不図示)が設けられている。一
方、キャリッジ2には、前記コネクターを通して各記録
手段1に駆動信号等を伝達するためのコネクターホルダ
ー(電気接続部)が設けられている。そして、キャリジ
2上の各記録手段1と装置本体側の制御回路とは、信号
パルス電流や温調用電流を流すためのフレキシブルケー
ブルで接続されている。
て交換可能に搭載されており、各記録手段1のそれぞれ
には、記録ヘッド部22を駆動するための信号などを受
けるためのコネクター(不図示)が設けられている。一
方、キャリッジ2には、前記コネクターを通して各記録
手段1に駆動信号等を伝達するためのコネクターホルダ
ー(電気接続部)が設けられている。そして、キャリジ
2上の各記録手段1と装置本体側の制御回路とは、信号
パルス電流や温調用電流を流すためのフレキシブルケー
ブルで接続されている。
【0033】キャリッジ2は、主走査方向に延在させて
装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移
動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2
は、主走査モータ4により、モータプーリ5、従動プー
リ6およびタイミングベルト7を介して駆動され、その
位置および移動を制御される。用紙やプラスチック薄板
等の被記録材8は、2組の搬送ローラ対9、10および
11、12の間で挟持され、これらの搬送ローラの回転
により記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録
部)を通して搬送(紙送り)される。なお、被記録材8
は、記録部において平坦な記録面を形成するように、そ
の裏面をプラテン(不図示)により支持されている。こ
の場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッ
ジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突
出して前記2組の搬送ローラ対の間で被記録材8と平行
になるように保持されている。
装置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移
動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2
は、主走査モータ4により、モータプーリ5、従動プー
リ6およびタイミングベルト7を介して駆動され、その
位置および移動を制御される。用紙やプラスチック薄板
等の被記録材8は、2組の搬送ローラ対9、10および
11、12の間で挟持され、これらの搬送ローラの回転
により記録ヘッド1の吐出口面と対向する位置(記録
部)を通して搬送(紙送り)される。なお、被記録材8
は、記録部において平坦な記録面を形成するように、そ
の裏面をプラテン(不図示)により支持されている。こ
の場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッ
ジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突
出して前記2組の搬送ローラ対の間で被記録材8と平行
になるように保持されている。
【0034】前記記録ヘッド(記録手段)1は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド1は前
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行うものである。
【0035】図3は、前記記録ヘッド部22のインク吐
出部13の構造を模式的に示す部分斜視図である。図3
において、被記録材8と所定の隙間(例えば、約0.5
〜2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口82がキ
ャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような位置
関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録ヘッド部22が構成されてい
る。
出部13の構造を模式的に示す部分斜視図である。図3
において、被記録材8と所定の隙間(例えば、約0.5
〜2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口面81に
は、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通
液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。
本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口82がキ
ャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような位置
関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録ヘッド部22が構成されてい
る。
【0036】図1において、記録装置の左側に設置され
た記録ヘッド1(キャリッジ2)のホームポジションに
は、回復系ユニット14が配設されている。回復系ユニ
ット14は、各ヘッドカートリッジ1のインク吐出部1
3のそれぞれに対応して配置された複数(4個)のキャ
ップ15から成るキャップユニットと、各キャップ15
にチューブ19等で接続されたポンプユニット(吸引ポ
ンプ)16とを備えている。前記キャップユニット(各
キャップ15)は、キャリッジ2の接近してきた時にそ
の移動に伴って上下方向に昇降可能であり、キャリッジ
2がホームポジションにある時に各記録ヘッド1の吐出
口面81に密着して吐出口82を密封(キャッピング)
するように構成されている。このキャッピングにより、
吐出口82内のインクの蒸発による増粘または固着が防
止され、吐出不良の発生が防止されている。
た記録ヘッド1(キャリッジ2)のホームポジションに
は、回復系ユニット14が配設されている。回復系ユニ
ット14は、各ヘッドカートリッジ1のインク吐出部1
3のそれぞれに対応して配置された複数(4個)のキャ
ップ15から成るキャップユニットと、各キャップ15
にチューブ19等で接続されたポンプユニット(吸引ポ
ンプ)16とを備えている。前記キャップユニット(各
キャップ15)は、キャリッジ2の接近してきた時にそ
の移動に伴って上下方向に昇降可能であり、キャリッジ
2がホームポジションにある時に各記録ヘッド1の吐出
口面81に密着して吐出口82を密封(キャッピング)
するように構成されている。このキャッピングにより、
吐出口82内のインクの蒸発による増粘または固着が防
止され、吐出不良の発生が防止されている。
【0037】記録ヘッド1が万一吐出不良になった時に
は、上記キャッピング状態のもとで前記ポンプユニット
16を作動して負圧を発生させ、この負圧吸引力で吐出
口82からインクを吸い出すことにより吐出性能を回復
させる動作、すなわち吸引回復動作が行なわれる。さら
に、前記回復系ユニット14は、前記キャップ15と被
記録材搬送部との間に位置するブレードホルダー17に
保持されたブレード18が設けられている。このブレー
ド18は、ゴム状弾性材で形成されたワイピング部材で
あり、キャリッジ2の移動を利用して吐出口面81を拭
き取り清掃するためのものである。本実施例において
は、キャリッジ2の移動を利用して駆動されるブレード
昇降機構(不図示)により前記ブレードホルダー17を
昇降させ、もって、ブレード18を突出位置(ワイピン
グ位置)と後退位置(待機位置)に設定できるように構
成されている。ブレード18が突出位置(上昇位置)に
ある時には、該ブレードの先端部で吐出口面81に付着
したインク等の異物を拭き取ることができる。また、ブ
レード18が後退位置(下降位置)にある時には、吐出
口面81に接触(干渉)することはない。
は、上記キャッピング状態のもとで前記ポンプユニット
16を作動して負圧を発生させ、この負圧吸引力で吐出
口82からインクを吸い出すことにより吐出性能を回復
させる動作、すなわち吸引回復動作が行なわれる。さら
に、前記回復系ユニット14は、前記キャップ15と被
記録材搬送部との間に位置するブレードホルダー17に
保持されたブレード18が設けられている。このブレー
ド18は、ゴム状弾性材で形成されたワイピング部材で
あり、キャリッジ2の移動を利用して吐出口面81を拭
き取り清掃するためのものである。本実施例において
は、キャリッジ2の移動を利用して駆動されるブレード
昇降機構(不図示)により前記ブレードホルダー17を
昇降させ、もって、ブレード18を突出位置(ワイピン
グ位置)と後退位置(待機位置)に設定できるように構
成されている。ブレード18が突出位置(上昇位置)に
ある時には、該ブレードの先端部で吐出口面81に付着
したインク等の異物を拭き取ることができる。また、ブ
レード18が後退位置(下降位置)にある時には、吐出
口面81に接触(干渉)することはない。
【0038】図4はヘッドカートリッジ1の記録ヘッド
部22の構造を示す縦断面図である。図4において、支
持体23の上面には、半導体製造プロセスにより形成さ
れたヒーターボード24が設けられている。このヒータ
ーボード24には、記録ヘッド22を保温して温調する
ための温調用ヒーター25が同様の半導体製造プロセス
により形成されている。前記支持体23上には配線基板
26が配設され、該配線基板26は温調用ヒーター25
および吐出用ヒーター(電気熱変換体)85とワイヤー
ボンディング等により配線されている。また、温調用ヒ
ーター25は、ヒーターボード24とは別のプロセスに
より形成されたヒーター部材を支持体23等に貼り付け
たものであってもよい。
部22の構造を示す縦断面図である。図4において、支
持体23の上面には、半導体製造プロセスにより形成さ
れたヒーターボード24が設けられている。このヒータ
ーボード24には、記録ヘッド22を保温して温調する
ための温調用ヒーター25が同様の半導体製造プロセス
により形成されている。前記支持体23上には配線基板
26が配設され、該配線基板26は温調用ヒーター25
および吐出用ヒーター(電気熱変換体)85とワイヤー
ボンディング等により配線されている。また、温調用ヒ
ーター25は、ヒーターボード24とは別のプロセスに
より形成されたヒーター部材を支持体23等に貼り付け
たものであってもよい。
【0039】図4において、27は吐出用ヒーター85
で液路84内のインクを加熱することにより発生したバ
ブルを示す。28は上記バブル27の発生による圧力変
化によって吐出口82から吐出されたインク液滴を示
す。83は各吐出口82に連通した共通液室である。
で液路84内のインクを加熱することにより発生したバ
ブルを示す。28は上記バブル27の発生による圧力変
化によって吐出口82から吐出されたインク液滴を示
す。83は各吐出口82に連通した共通液室である。
【0040】図5は図1中のポンプユニット(吸引ポン
プ)16の構成および動作を示す縦断面図である。図5
において、ピストン軸31の先端部にピストン押圧ロー
ラ32が軸支されており、タイミングギア(不図示)の
回転によりピストンセットカム(不図示)が該ピストン
押圧ローラ32を押圧すると、ピストン軸31は(A)
に示すように矢印Hの方向に移動する。そして、シリン
ダ35の内径に摺動可能に嵌合したピストン33は、ピ
ストン軸31のピストン押さえ31bに押されて矢印H
方向に移動し、ポンプ室34は負圧状態になる。ピスト
ン33の外周およびピストン押さえ31bとの接触面に
はスキン層が形成されているので、インクが漏洩するこ
とはない。
プ)16の構成および動作を示す縦断面図である。図5
において、ピストン軸31の先端部にピストン押圧ロー
ラ32が軸支されており、タイミングギア(不図示)の
回転によりピストンセットカム(不図示)が該ピストン
押圧ローラ32を押圧すると、ピストン軸31は(A)
に示すように矢印Hの方向に移動する。そして、シリン
ダ35の内径に摺動可能に嵌合したピストン33は、ピ
ストン軸31のピストン押さえ31bに押されて矢印H
方向に移動し、ポンプ室34は負圧状態になる。ピスト
ン33の外周およびピストン押さえ31bとの接触面に
はスキン層が形成されているので、インクが漏洩するこ
とはない。
【0041】ピストン軸31が矢印H方向に移動を開始
して一定期間は、シリンダ35のインク流路35eがピ
ストン33により閉塞されているので、ピストン軸31
の矢印H方向の移動に応じてポンプ室34内の負圧が強
くなる。前記インク流路35eは、キャップレバー36
のインク流路36fを通してキャップ15(図1)の吸
引口に連通している。そこで、キャップ15により記録
ヘッド22の吐出口面81をキャッピングした後に、前
記ピストン軸31を矢印H方向に移動させてポンプ室3
4の負圧を強くし、さらにピストン軸31が矢印H方向
に移動すると、(B)に示すようにインク流路36fが
開き、この状態で数秒間保持しておく。
して一定期間は、シリンダ35のインク流路35eがピ
ストン33により閉塞されているので、ピストン軸31
の矢印H方向の移動に応じてポンプ室34内の負圧が強
くなる。前記インク流路35eは、キャップレバー36
のインク流路36fを通してキャップ15(図1)の吸
引口に連通している。そこで、キャップ15により記録
ヘッド22の吐出口面81をキャッピングした後に、前
記ピストン軸31を矢印H方向に移動させてポンプ室3
4の負圧を強くし、さらにピストン軸31が矢印H方向
に移動すると、(B)に示すようにインク流路36fが
開き、この状態で数秒間保持しておく。
【0042】この(B)の状態にある時、キャップ15
内に生じる負圧により記録ヘッド22の吐出口82から
インクが吸引され、吸引されたインクは、キャップ15
の吸引口から、キャップレバー36内部のインク流路3
6fおよびシリンダ35のインク流路35eを通って、
前記ポンプ室34内へ導入される。このインク導入に伴
ってポンプ室34内の負圧は緩和されていく。
内に生じる負圧により記録ヘッド22の吐出口82から
インクが吸引され、吸引されたインクは、キャップ15
の吸引口から、キャップレバー36内部のインク流路3
6fおよびシリンダ35のインク流路35eを通って、
前記ポンプ室34内へ導入される。このインク導入に伴
ってポンプ室34内の負圧は緩和されていく。
【0043】この時、タイミングギア(不図示)がさら
に回転し、キャップカム(不図示)によりキャップ15
は吐出口面81より若干離隔される。ここで、ピストン
軸31が(B)に示すようにさらに矢印H方向に移動す
ることにより、吐出口面81とキャップ15内部、並び
に、該キャップの吸引口からチューブ19(無いことも
なる)および前記各インク流路36f、35eまでの残
インクが吸引され、これらの部分のインク残留を無く
す。この時、キャップ15からインク流路35eまでの
残インクを除去するためには、ポンプ室34内の負圧を
強くする必要があり、そのためには、ピストン軸31の
矢印H方向への移動速度を高める方が効率的によい。
に回転し、キャップカム(不図示)によりキャップ15
は吐出口面81より若干離隔される。ここで、ピストン
軸31が(B)に示すようにさらに矢印H方向に移動す
ることにより、吐出口面81とキャップ15内部、並び
に、該キャップの吸引口からチューブ19(無いことも
なる)および前記各インク流路36f、35eまでの残
インクが吸引され、これらの部分のインク残留を無く
す。この時、キャップ15からインク流路35eまでの
残インクを除去するためには、ポンプ室34内の負圧を
強くする必要があり、そのためには、ピストン軸31の
矢印H方向への移動速度を高める方が効率的によい。
【0044】次に前記タイミングギア(不図示)を逆方
向に回転させると、ピストンリセットカム(不図示)が
ピストン復帰ローラ(不図示)を引っ張り、図5の
(C)および(D)に示すようにピストン軸31が矢印
J方向に移動する。ただし、ピストン33は、該ピスト
ン軸31上のピストン受け37が該ピストン33に接触
した後に矢印J方向に移動するので、ピストン33の端
面33bと前記ピストン押さえ31bとの間には、
(C)および(D)に示すような隙間Δlが生じる。そ
のため、ピストン33およびピストン軸31の矢印J方
向の移動に伴ない、ポンプ室34内に吸引されている廃
インクは、前記隙間Δlからピストン軸31の溝31f
および31gを通り、更にシリンダ35のインク流路3
5cおよび廃インク管35hを通って廃インク吸収体3
8の中空付近に排出される。
向に回転させると、ピストンリセットカム(不図示)が
ピストン復帰ローラ(不図示)を引っ張り、図5の
(C)および(D)に示すようにピストン軸31が矢印
J方向に移動する。ただし、ピストン33は、該ピスト
ン軸31上のピストン受け37が該ピストン33に接触
した後に矢印J方向に移動するので、ピストン33の端
面33bと前記ピストン押さえ31bとの間には、
(C)および(D)に示すような隙間Δlが生じる。そ
のため、ピストン33およびピストン軸31の矢印J方
向の移動に伴ない、ポンプ室34内に吸引されている廃
インクは、前記隙間Δlからピストン軸31の溝31f
および31gを通り、更にシリンダ35のインク流路3
5cおよび廃インク管35hを通って廃インク吸収体3
8の中空付近に排出される。
【0045】図6〜図9は、本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の吸引回復手段の第1実施例の構成およ
び動作を示す模式図である。図6〜図9において、本実
施例は、キャリッジ2上のブラック(B)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4個の記録
ヘッド(ヘッドカートリッジ)1A〜1Dが搭載された
カラーインクジェット記録装置の場合を示す。また、本
実施例では、1つの吸引用キャップ41と1つの吸引ポ
ンプ16から成る吸引回復手段により、複数の記録ヘッ
ド1の吸引を選択的に行なうように構成されている。そ
のため、吸引用キャップ41とは別に、記録ヘッド1と
同数の保護用(放置保存用)キャップ42が設けられて
いる。なお、この保護用キャップ42の数は、吸引用キ
ャップ41を保護用キャップとして使用する場合には、
記録ヘッド1より1つ少ない数にしてもよい。このよう
に吸引用キャップ41を保護用キャップとしても使用す
ることにより、保護用キャップ42の数を減らすことが
でき、回復系の一層の小型軽量化を図ることができる。
また、記録装置のコントロールパネル43には吸引動作
を行なうための吸引スイッチ44と吸引動作を行なう色
(記録ヘッド)を指定するための色指定スイッチ45が
設けられている。
ェット記録装置の吸引回復手段の第1実施例の構成およ
び動作を示す模式図である。図6〜図9において、本実
施例は、キャリッジ2上のブラック(B)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4個の記録
ヘッド(ヘッドカートリッジ)1A〜1Dが搭載された
カラーインクジェット記録装置の場合を示す。また、本
実施例では、1つの吸引用キャップ41と1つの吸引ポ
ンプ16から成る吸引回復手段により、複数の記録ヘッ
ド1の吸引を選択的に行なうように構成されている。そ
のため、吸引用キャップ41とは別に、記録ヘッド1と
同数の保護用(放置保存用)キャップ42が設けられて
いる。なお、この保護用キャップ42の数は、吸引用キ
ャップ41を保護用キャップとして使用する場合には、
記録ヘッド1より1つ少ない数にしてもよい。このよう
に吸引用キャップ41を保護用キャップとしても使用す
ることにより、保護用キャップ42の数を減らすことが
でき、回復系の一層の小型軽量化を図ることができる。
また、記録装置のコントロールパネル43には吸引動作
を行なうための吸引スイッチ44と吸引動作を行なう色
(記録ヘッド)を指定するための色指定スイッチ45が
設けられている。
【0046】図6〜図9の吸引回復手段の回復動作は次
のとおりである。手動により吸引回復を行なう場合は、
ユーザーが吐出不良の記録ヘッド1を発見した時に、図
7および図8に示すように、コントロールパネル43上
の該当する色指定(記録ヘッド指定)スイッチ45と吸
引スイッチ44をオンにする。図7および図8はシアン
の記録ヘッド1Bの吐出不良を発見した場合を示す。そ
の指示によりキャリジ2が移動し、図7に示すように吸
引指示された記録ヘッド1Bを固定位置に有る吸引用キ
ャップ41と対向する状態にする。なお、変形例とし
て、キャリジ2がホームポジションに固定された状態で
吸引用キャップを移動させることにより、吸引指示され
た記録ヘッドと吸引用キャップを対向させるように構成
してもよい。
のとおりである。手動により吸引回復を行なう場合は、
ユーザーが吐出不良の記録ヘッド1を発見した時に、図
7および図8に示すように、コントロールパネル43上
の該当する色指定(記録ヘッド指定)スイッチ45と吸
引スイッチ44をオンにする。図7および図8はシアン
の記録ヘッド1Bの吐出不良を発見した場合を示す。そ
の指示によりキャリジ2が移動し、図7に示すように吸
引指示された記録ヘッド1Bを固定位置に有る吸引用キ
ャップ41と対向する状態にする。なお、変形例とし
て、キャリジ2がホームポジションに固定された状態で
吸引用キャップを移動させることにより、吸引指示され
た記録ヘッドと吸引用キャップを対向させるように構成
してもよい。
【0047】次に、図8に示すように、指示された記録
ヘッド1Bに吸引用キャップ41を密着させ、吸引ポン
プ16(図5)を作動して該キャップ41内に負圧を発
生させることにより、記録ヘッド1(吐出口82)から
インクを吸い出し、吐出口82内のゴミや増粘インク等
の異物を除去する。なお、前述の吸引回復動作は手動で
行なったが、いずれの記録ヘッド1に吐出不良が生じた
かを検知する吐出不良検知手段を設け、自動的に吸引回
復動作を行なうように構成してもよい。自動的に行なう
場合も、上記と同様、キャリジ2の移動もしくは吸引用
キャップの移動により吐出不良の記録ヘッド1のみの吸
引回復動作を行なう。
ヘッド1Bに吸引用キャップ41を密着させ、吸引ポン
プ16(図5)を作動して該キャップ41内に負圧を発
生させることにより、記録ヘッド1(吐出口82)から
インクを吸い出し、吐出口82内のゴミや増粘インク等
の異物を除去する。なお、前述の吸引回復動作は手動で
行なったが、いずれの記録ヘッド1に吐出不良が生じた
かを検知する吐出不良検知手段を設け、自動的に吸引回
復動作を行なうように構成してもよい。自動的に行なう
場合も、上記と同様、キャリジ2の移動もしくは吸引用
キャップの移動により吐出不良の記録ヘッド1のみの吸
引回復動作を行なう。
【0048】記録装置の保管時など、記録ヘッド1を使
用せずに放置する場合には、図9に示すように、キャリ
ジ2の移動により各記録ヘッド1を対応する保護用キャ
ップ42と対向させ、さらに各記録ヘッド1と各保護用
キャップ42(吸引用キャップ41の併用も含め)とを
密着させることにより、それぞれの記録ヘッド1をキャ
ッピング(吐出口82の密封)し、吐出口82内のイン
クの増粘、固着および該吐出口82内へのゴミの侵入な
どを防止する。
用せずに放置する場合には、図9に示すように、キャリ
ジ2の移動により各記録ヘッド1を対応する保護用キャ
ップ42と対向させ、さらに各記録ヘッド1と各保護用
キャップ42(吸引用キャップ41の併用も含め)とを
密着させることにより、それぞれの記録ヘッド1をキャ
ッピング(吐出口82の密封)し、吐出口82内のイン
クの増粘、固着および該吐出口82内へのゴミの侵入な
どを防止する。
【0049】以上図6〜図9で説明した吸引回復手段に
よれば、次のような効果が得られた。第1に、必要な記
録ヘッドのみを所望の程度で回復処理することができる
ので、廃インク量を減少させて廃インク収納部を小型化
するとともに、無駄なインク消費を減少させてコストダ
ウンを図ることができた。第2に、特定の記録手段のみ
を使用する場合、吐出不良が生じていない記録ヘッドま
で吸引してそのインクを無駄に排出するという不合理性
に対するユーザーの不快感を解消することができた。第
3に、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dで用いられるイ
ンクの組成の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸
引圧などを設定することができ、インク消費の面できわ
めて合理的な吸引回復手段を得ることができた。
よれば、次のような効果が得られた。第1に、必要な記
録ヘッドのみを所望の程度で回復処理することができる
ので、廃インク量を減少させて廃インク収納部を小型化
するとともに、無駄なインク消費を減少させてコストダ
ウンを図ることができた。第2に、特定の記録手段のみ
を使用する場合、吐出不良が生じていない記録ヘッドま
で吸引してそのインクを無駄に排出するという不合理性
に対するユーザーの不快感を解消することができた。第
3に、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dで用いられるイ
ンクの組成の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸
引圧などを設定することができ、インク消費の面できわ
めて合理的な吸引回復手段を得ることができた。
【0050】第4に、上記吸引ポンプ16及び上記キャ
ップ41、42を含む回復系の大幅な小型化及びコスト
ダウンを図ることができた。第5に、1個の吸引ポンプ
16を用いるとともに、吸引時には必要な記録ヘッド1
のみを順次位置決めして回復動作を行なうので、同時に
複数の記録ヘッド1を位置決めして吸引する場合より
も、吸引動作の信頼性を向上させることができた。第6
に、複数の記録ヘッド1を用いる場合でも、吸引ポンプ
16の数を1個で済ませることができ、しかも該吸引ポ
ンプ16の容量は1個の記録ヘッドに対応した分で充分
であるので、従来のように記録ヘッドの数分の吸引ポン
プを設けたり、複数の記録ヘッドに対応する大容量の吸
引ポンプを設ける必要がなくなり、回復系の中でも大き
なスペースを占める吸引ポンプ用のスペースを大幅に減
少させることができた。このため、回復系のスペースを
小さくすることができ、インクジェット記録装置の小型
軽量化を図ることができた。
ップ41、42を含む回復系の大幅な小型化及びコスト
ダウンを図ることができた。第5に、1個の吸引ポンプ
16を用いるとともに、吸引時には必要な記録ヘッド1
のみを順次位置決めして回復動作を行なうので、同時に
複数の記録ヘッド1を位置決めして吸引する場合より
も、吸引動作の信頼性を向上させることができた。第6
に、複数の記録ヘッド1を用いる場合でも、吸引ポンプ
16の数を1個で済ませることができ、しかも該吸引ポ
ンプ16の容量は1個の記録ヘッドに対応した分で充分
であるので、従来のように記録ヘッドの数分の吸引ポン
プを設けたり、複数の記録ヘッドに対応する大容量の吸
引ポンプを設ける必要がなくなり、回復系の中でも大き
なスペースを占める吸引ポンプ用のスペースを大幅に減
少させることができた。このため、回復系のスペースを
小さくすることができ、インクジェット記録装置の小型
軽量化を図ることができた。
【0051】図10は吸引回復手段の参考例の構成およ
び動作を示す模式図であり、図11は図10の吸引回復
手段の吸引チェックシーケンスの一例を示すフローチャ
ートである。図10において、本参考例は、複数の記録
ヘッド1A〜1Dのそれぞれに対して、独立に動作する
吸引ポンプ16および吸引用キャップ41から成る複数
組の吸引回復機構が設けられ、複数の記録ヘッド1A〜
1Dの回復動作を選択的に行なうように構成されてい
る。なお、本実施例における全ての吸引用キャップ41
は前述の保護用キャップ42の機能をも兼ね備えてお
り、したがって、保護用キャップは省略されている。そ
して、それぞれの記録ヘッド1に対する吸引回復動作
は、図11のシーケンスにより、回復動作を行なうか否
かを決定するとともに、吸引することに決定した記録ヘ
ッド1に対する吸引ポンプ16のみを稼働させることに
より、選択的な回復動作を行なう。
び動作を示す模式図であり、図11は図10の吸引回復
手段の吸引チェックシーケンスの一例を示すフローチャ
ートである。図10において、本参考例は、複数の記録
ヘッド1A〜1Dのそれぞれに対して、独立に動作する
吸引ポンプ16および吸引用キャップ41から成る複数
組の吸引回復機構が設けられ、複数の記録ヘッド1A〜
1Dの回復動作を選択的に行なうように構成されてい
る。なお、本実施例における全ての吸引用キャップ41
は前述の保護用キャップ42の機能をも兼ね備えてお
り、したがって、保護用キャップは省略されている。そ
して、それぞれの記録ヘッド1に対する吸引回復動作
は、図11のシーケンスにより、回復動作を行なうか否
かを決定するとともに、吸引することに決定した記録ヘ
ッド1に対する吸引ポンプ16のみを稼働させることに
より、選択的な回復動作を行なう。
【0052】図10の参考例の回復動作は、次のように
して行なわれる。先ず、キャリジ2がホームポジション
に戻り、それぞれの記録ヘッド1に対して対応する吸引
用キャップ41を密着させて吐出口82のキャッピング
を行なう。次いで、それぞれの記録ヘッド1について、
一定の条件の有無を検知することにより回復動作が必要
か否かを決定する。例えば、図11に示すような吸引チ
ェックシーケンスにおいては、吸引チェックが起動さ
れ、それぞれの記録ヘッド1について、ステップS1の
3日タイマー経過およびステップS2のインク落ちを判
別し、これらの回復条件を有する記録ヘッド1のみを選
択し、選択した記録ヘッド1の吸引ポンプ16のみを稼
働させてステップS3の選択的吸引動作を行なう。
して行なわれる。先ず、キャリジ2がホームポジション
に戻り、それぞれの記録ヘッド1に対して対応する吸引
用キャップ41を密着させて吐出口82のキャッピング
を行なう。次いで、それぞれの記録ヘッド1について、
一定の条件の有無を検知することにより回復動作が必要
か否かを決定する。例えば、図11に示すような吸引チ
ェックシーケンスにおいては、吸引チェックが起動さ
れ、それぞれの記録ヘッド1について、ステップS1の
3日タイマー経過およびステップS2のインク落ちを判
別し、これらの回復条件を有する記録ヘッド1のみを選
択し、選択した記録ヘッド1の吸引ポンプ16のみを稼
働させてステップS3の選択的吸引動作を行なう。
【0053】なお、図11のフローチャートには、上記
選択的吸引を終了した後、記録開始前に通常行なわれる
クリーニング動作のシーケンスも併記されている。すな
わち、図11において、各記録ヘッド1の選択吸引を行
なった後、ステップS4で次回の吸引動作を行なうため
に吸引タイマーをリセットし、ステップS5でワイピン
グブレード18による吐出口面81の拭き取り清掃を行
ない、さらに、ステップS6の500発×64吐出口の
予備吐出およびステップS7の50発×64吐出口の予
備吐出を行ない、このようなシーケンスで記録ヘッド1
のクリーニング動作を行なった後でキャリジ2を記録領
域へリターンし、記録が開始される。
選択的吸引を終了した後、記録開始前に通常行なわれる
クリーニング動作のシーケンスも併記されている。すな
わち、図11において、各記録ヘッド1の選択吸引を行
なった後、ステップS4で次回の吸引動作を行なうため
に吸引タイマーをリセットし、ステップS5でワイピン
グブレード18による吐出口面81の拭き取り清掃を行
ない、さらに、ステップS6の500発×64吐出口の
予備吐出およびステップS7の50発×64吐出口の予
備吐出を行ない、このようなシーケンスで記録ヘッド1
のクリーニング動作を行なった後でキャリジ2を記録領
域へリターンし、記録が開始される。
【0054】図10および図11で説明した参考例によ
れば、次のような効果が得られた。第1に、必要な記録
ヘッドのみを所望の程度で回復処理することができるの
で、廃インク量を減少させて廃インク収納部を小型化す
るとともに、無駄なインク消費を減少させてコストダウ
ンを図ることができた。第2に、特定の記録手段のみを
使用する場合、吐出不良が生じていない記録ヘッドまで
吸引してそのインクを無駄に排出するという不合理性に
対するユーザーの不快感を解消することができた。第3
に、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dで用いられるイン
クの組成の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸引
圧などを設定することができ、インク消費の面できわめ
て合理的な吸引回復手段を得ることができた。
れば、次のような効果が得られた。第1に、必要な記録
ヘッドのみを所望の程度で回復処理することができるの
で、廃インク量を減少させて廃インク収納部を小型化す
るとともに、無駄なインク消費を減少させてコストダウ
ンを図ることができた。第2に、特定の記録手段のみを
使用する場合、吐出不良が生じていない記録ヘッドまで
吸引してそのインクを無駄に排出するという不合理性に
対するユーザーの不快感を解消することができた。第3
に、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dで用いられるイン
クの組成の違いに対応した吸引量、吸引間隔、初期吸引
圧などを設定することができ、インク消費の面できわめ
て合理的な吸引回復手段を得ることができた。
【0055】第4に、それぞれの記録ヘッド1に対応し
た独立の吸引ポンプ16を有するので、同時にいくつか
の記録ヘッド1の吸引を行なうことができ、回復動作時
間の短縮を図ることができた。第5に、それぞれの吸引
ポンプ16が独立であるので、インク落ち検知等による
自動的な選択吸引を容易に行なうことが可能になった。
第6に、吸引動作を行なわない記録ヘッドに対しても、
予備吐出などは自由に行なうことができ、各記録ヘッド
1ごとに回復の強弱を付けることが可能になった。第7
に、図11のような吸引チェックシーケンスを採ること
により、自動的に吸引回復動作を行なうことが可能にな
り、過剰なインク消費が無く、ユーザーに対し煩わしい
操作をさせることも無く、常に良好なインク吐出性能を
維持することが可能になった。
た独立の吸引ポンプ16を有するので、同時にいくつか
の記録ヘッド1の吸引を行なうことができ、回復動作時
間の短縮を図ることができた。第5に、それぞれの吸引
ポンプ16が独立であるので、インク落ち検知等による
自動的な選択吸引を容易に行なうことが可能になった。
第6に、吸引動作を行なわない記録ヘッドに対しても、
予備吐出などは自由に行なうことができ、各記録ヘッド
1ごとに回復の強弱を付けることが可能になった。第7
に、図11のような吸引チェックシーケンスを採ること
により、自動的に吸引回復動作を行なうことが可能にな
り、過剰なインク消費が無く、ユーザーに対し煩わしい
操作をさせることも無く、常に良好なインク吐出性能を
維持することが可能になった。
【0056】ところで、例えば、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラックの4色の記録ヘッドを有するカラーイ
ンクジェット記録装置においては、ブラックを主に使用
するモノクロ主体のユーザーの場合、ブラック以外の色
は殆ど使わないが、全色吸引により使用しないインクま
で無くなるということが予想される。しかし、以上説明
した吸引回復手段の第1実施例および参考例によれば、
このような使 用頻度の低い記録ヘッドにおける過剰な
吸引を容易に防止することができる。すなわち、上記第
1実施例および参考例のような選択吸引によれば、モノ
クロモードとカラーモードの切り換えスイッチをコント
ロールパネルなどに設け、モノクロモードの時にはブラ
ック記録ヘッドのみを一定のタイミングで吸引する方
法、あるいは、記録装置本体の方でそれぞれの記録ヘッ
ド1A〜1Dごとの使用頻度を記憶しておき、使用頻度
の高い記録ヘッドのみを吸引する方法などを採ることに
より、モノクロ主体のユーザーの場合に、使用頻度の低
いイエロー、マゼンタ、シアンの記録ヘッドの吸引回数
を減らすことを容易に実行することができ、そのため、
ブラック以外のインクの減り方が気にならない吸引回復
動作を容易に実現することが可能になる。
シアン、ブラックの4色の記録ヘッドを有するカラーイ
ンクジェット記録装置においては、ブラックを主に使用
するモノクロ主体のユーザーの場合、ブラック以外の色
は殆ど使わないが、全色吸引により使用しないインクま
で無くなるということが予想される。しかし、以上説明
した吸引回復手段の第1実施例および参考例によれば、
このような使 用頻度の低い記録ヘッドにおける過剰な
吸引を容易に防止することができる。すなわち、上記第
1実施例および参考例のような選択吸引によれば、モノ
クロモードとカラーモードの切り換えスイッチをコント
ロールパネルなどに設け、モノクロモードの時にはブラ
ック記録ヘッドのみを一定のタイミングで吸引する方
法、あるいは、記録装置本体の方でそれぞれの記録ヘッ
ド1A〜1Dごとの使用頻度を記憶しておき、使用頻度
の高い記録ヘッドのみを吸引する方法などを採ることに
より、モノクロ主体のユーザーの場合に、使用頻度の低
いイエロー、マゼンタ、シアンの記録ヘッドの吸引回数
を減らすことを容易に実行することができ、そのため、
ブラック以外のインクの減り方が気にならない吸引回復
動作を容易に実現することが可能になる。
【0057】また、上記第1実施例および参考例によれ
ば、インクの特性に応じてそれぞれの記録ヘッド1に対
する吸引初期圧、吸引量および吸引間隔などを容易に変
えることができ、そのため、それぞれの記録ヘッド1で
使用されるインクの染料の違いに応じて吸引動作の条件
を自由にかつ最適に調整することができる。さらに、よ
り高い画質の画像を得るために、それぞれの記録ヘッド
1ごとにまるで組成の異なるインクを使用することがあ
るが、そのような場合でも、インクの組成に応じて吸引
初期圧、吸引量および吸引間隔などの吸引条件を容易に
変えることができ、効果的かつ合理的な吸引動作を容易
に実行することができる。
ば、インクの特性に応じてそれぞれの記録ヘッド1に対
する吸引初期圧、吸引量および吸引間隔などを容易に変
えることができ、そのため、それぞれの記録ヘッド1で
使用されるインクの染料の違いに応じて吸引動作の条件
を自由にかつ最適に調整することができる。さらに、よ
り高い画質の画像を得るために、それぞれの記録ヘッド
1ごとにまるで組成の異なるインクを使用することがあ
るが、そのような場合でも、インクの組成に応じて吸引
初期圧、吸引量および吸引間隔などの吸引条件を容易に
変えることができ、効果的かつ合理的な吸引動作を容易
に実行することができる。
【0058】さらに、図1に示すインクジェット記録装
置においては、キャリッジ2が図1中の左側(回復ユニ
ット14があるホームポジション側)から右側へ移動す
る時にのみ、ブレード18による吐出口面81のワイピ
ングが行なわれるようになっている。これは、ブレード
18がキャップユニット15と被記録材搬送系との間に
位置しているため、逆に図1中の右側から左側へ移動す
る時にワイピングすると、拭き取られたインクがブレー
ド18の弾性力によって被記録材搬送部に撒き散らされ
て被記録材8を汚すおそれがあるためである。このよう
な弊害が無い場合には、両方向でワイピングしてもよ
い。
置においては、キャリッジ2が図1中の左側(回復ユニ
ット14があるホームポジション側)から右側へ移動す
る時にのみ、ブレード18による吐出口面81のワイピ
ングが行なわれるようになっている。これは、ブレード
18がキャップユニット15と被記録材搬送系との間に
位置しているため、逆に図1中の右側から左側へ移動す
る時にワイピングすると、拭き取られたインクがブレー
ド18の弾性力によって被記録材搬送部に撒き散らされ
て被記録材8を汚すおそれがあるためである。このよう
な弊害が無い場合には、両方向でワイピングしてもよ
い。
【0059】図12は前記キャリッジ2を底部から見た
底面図であり、図13はキャリッジ2を前面から見た正
面図である。図12および図13において、キャリッジ
2の底部には、各記録ヘッド1の吐出口面81を挟むよ
うにして、ブレード18を清掃するためのクリーニング
手段としてのインク吸収体51が取り付けられている。
このインク吸収体51は、インクに対して耐蝕性があ
り、かつインク吸収性の高い多孔質の吸収部材で構成さ
れている。ブレードクリーニング用の各インク吸収体5
1(合計5個)は、図示のように、各記録ヘッド1の吐
出口面81の両側に配置されるように取り付けられてい
る。また、図13に示すように、各インク吸収体51
は、記録時に被記録材8と擦れないように、各記録ヘッ
ド1の吐出口面81より若干引っ込んだところに位置す
るように配設されている。
底面図であり、図13はキャリッジ2を前面から見た正
面図である。図12および図13において、キャリッジ
2の底部には、各記録ヘッド1の吐出口面81を挟むよ
うにして、ブレード18を清掃するためのクリーニング
手段としてのインク吸収体51が取り付けられている。
このインク吸収体51は、インクに対して耐蝕性があ
り、かつインク吸収性の高い多孔質の吸収部材で構成さ
れている。ブレードクリーニング用の各インク吸収体5
1(合計5個)は、図示のように、各記録ヘッド1の吐
出口面81の両側に配置されるように取り付けられてい
る。また、図13に示すように、各インク吸収体51
は、記録時に被記録材8と擦れないように、各記録ヘッ
ド1の吐出口面81より若干引っ込んだところに位置す
るように配設されている。
【0060】インクジェット記録装置では、吐出したイ
ンク液滴の被記録材8への着弾位置の精度が悪い場合に
は、画像に白い筋が生じたり、逆に黒い筋が生じたりす
ることがある。このような画像劣化を防止する対策の一
つとして、記録ヘッド1の吐出口面81と被記録材8の
記録面との間隔をできるだけ小さくし、インク液滴の着
弾誤差を小さくすることにより画像品位を向上させるこ
とが行なわれている。しかし、被記録材8にインクが吸
収されると、インクを吸収した面とその裏面、あるいは
インクを受容した部分と受容しない部分とで、含水量に
大きな差が生じることになり、そのために、被記録材8
に不均一な伸縮が生じ、コックリングと呼ばれるボコツ
キが発生する場合がある。コックリングが生じた場合や
被記録材8がカールしている場合には、記録ヘッド1と
被記録材8との隙間が小さ過ぎると、記録ヘッド1と被
記録材8が接触して記録面を汚してしまうという不都合
が発生する。したがって、、記録ヘッド1と被記録材8
との間隔は、上記コックリング等の変形が生じても、擦
れない範囲で最小になるように設定される。
ンク液滴の被記録材8への着弾位置の精度が悪い場合に
は、画像に白い筋が生じたり、逆に黒い筋が生じたりす
ることがある。このような画像劣化を防止する対策の一
つとして、記録ヘッド1の吐出口面81と被記録材8の
記録面との間隔をできるだけ小さくし、インク液滴の着
弾誤差を小さくすることにより画像品位を向上させるこ
とが行なわれている。しかし、被記録材8にインクが吸
収されると、インクを吸収した面とその裏面、あるいは
インクを受容した部分と受容しない部分とで、含水量に
大きな差が生じることになり、そのために、被記録材8
に不均一な伸縮が生じ、コックリングと呼ばれるボコツ
キが発生する場合がある。コックリングが生じた場合や
被記録材8がカールしている場合には、記録ヘッド1と
被記録材8との隙間が小さ過ぎると、記録ヘッド1と被
記録材8が接触して記録面を汚してしまうという不都合
が発生する。したがって、、記録ヘッド1と被記録材8
との間隔は、上記コックリング等の変形が生じても、擦
れない範囲で最小になるように設定される。
【0061】前述の第1実施例によれば、インクの着弾
位置の精度を重視する観点から、キャリッジ2の底部に
配設されたブレードクリーニング用の前記インク吸収体
51は、キャリッジ2より下方に突出した記録ヘッド1
よりも、若干引っ込んだ位置に取り付けられている。ま
た、前記インク吸収体51はインクを吸収して膨潤する
ことがあるので、その分も考慮して、該インク吸収体5
1の位置は記録ヘッド1より0.5ミリ程度引っ込むよ
うに設定されている。
位置の精度を重視する観点から、キャリッジ2の底部に
配設されたブレードクリーニング用の前記インク吸収体
51は、キャリッジ2より下方に突出した記録ヘッド1
よりも、若干引っ込んだ位置に取り付けられている。ま
た、前記インク吸収体51はインクを吸収して膨潤する
ことがあるので、その分も考慮して、該インク吸収体5
1の位置は記録ヘッド1より0.5ミリ程度引っ込むよ
うに設定されている。
【0062】図14は画像記録を行なった後の吐出口面
81のヌレ状態を例示する模式的正面図であり、図15
は吸引回復を行なった後の吐出口面81にインクが付着
した状態を例示する模式的正面図である。一般に、前述
したように、インクを吐出して記録を行なった後の記録
ヘッド1の吐出口面81は、図14に示すようなヌレ状
態になる。図14に示すように吐出口82の周りにかな
りの量のインク滴が付着すると、インクの吐出が阻害さ
れて思わぬ方向に吐出する現象(ヨレ)が発生したり、
インク液滴が吐出しない現象(不吐出)が発生すなどの
弊害が生じる。また、前述したように、吸引回復によっ
ても吐出口面81にインクが付着し、その場合のインク
付着量は図15に示すように上記吐出によるヌレの場合
よりも多い。そのため、吸引回復処理の後、あるいは一
定の時間経過ごとに(吐出不良を引き起こす前に)、ブ
レード18で吐出口面81をワイピング(拭き取り清
掃)する必要がある。
81のヌレ状態を例示する模式的正面図であり、図15
は吸引回復を行なった後の吐出口面81にインクが付着
した状態を例示する模式的正面図である。一般に、前述
したように、インクを吐出して記録を行なった後の記録
ヘッド1の吐出口面81は、図14に示すようなヌレ状
態になる。図14に示すように吐出口82の周りにかな
りの量のインク滴が付着すると、インクの吐出が阻害さ
れて思わぬ方向に吐出する現象(ヨレ)が発生したり、
インク液滴が吐出しない現象(不吐出)が発生すなどの
弊害が生じる。また、前述したように、吸引回復によっ
ても吐出口面81にインクが付着し、その場合のインク
付着量は図15に示すように上記吐出によるヌレの場合
よりも多い。そのため、吸引回復処理の後、あるいは一
定の時間経過ごとに(吐出不良を引き起こす前に)、ブ
レード18で吐出口面81をワイピング(拭き取り清
掃)する必要がある。
【0063】図16は前述の第1実施例におけるワイピ
ング動作を示す模式図である。前述したように、本実施
例でのワイピング動作は、必要な時にのみ、キャリッジ
2をホームポジション側(図16中の左側)から被記録
材搬送系側(図16中の右側)へ移動させる方向で行な
われる。図16の(a)は、ワイピング動作を行なう直
前の状態を示し、この際に、ブレードホルダー17に保
持されたブレード18は、待機位置から矢印Y方向にせ
り上がり、記録ヘッド1をワイピングするのに最適な進
入量となる位置(ワイピング位置)で固定される。次い
で、図16の(b)および(c)に示すように、記録ヘ
ッド1を搭載したキャリッジ2が左から右へ水平に移動
し、その間に、ブレード18は、キャリッジ2の底部に
配設した各インク吸収体51とキャリッジ2から突出し
た各記録ヘッド1の吐出口面81に、交互に接触しなが
ら各吐出口面81に付着したインク等の異物を拭き取り
除去する。全てのインク吸収体51および吐出口面81
と順次接触した後、ブレード18は矢印Yと逆の方向に
移動(下降)して退避位置にて待機する。
ング動作を示す模式図である。前述したように、本実施
例でのワイピング動作は、必要な時にのみ、キャリッジ
2をホームポジション側(図16中の左側)から被記録
材搬送系側(図16中の右側)へ移動させる方向で行な
われる。図16の(a)は、ワイピング動作を行なう直
前の状態を示し、この際に、ブレードホルダー17に保
持されたブレード18は、待機位置から矢印Y方向にせ
り上がり、記録ヘッド1をワイピングするのに最適な進
入量となる位置(ワイピング位置)で固定される。次い
で、図16の(b)および(c)に示すように、記録ヘ
ッド1を搭載したキャリッジ2が左から右へ水平に移動
し、その間に、ブレード18は、キャリッジ2の底部に
配設した各インク吸収体51とキャリッジ2から突出し
た各記録ヘッド1の吐出口面81に、交互に接触しなが
ら各吐出口面81に付着したインク等の異物を拭き取り
除去する。全てのインク吸収体51および吐出口面81
と順次接触した後、ブレード18は矢印Yと逆の方向に
移動(下降)して退避位置にて待機する。
【0064】図16に示すように、ブレードクリーニン
グ用のインク吸収体51は各記録ヘッド1の両側に当た
る位置に配設されているので、ブレード18が各吐出口
面81から拭き取ってくるインクは順次インク吸収体5
1によって吸収されることになり、ブレード18に付着
残留するインクの量は常に少なくなり、次の記録ヘッド
1の吐出口面81をワイピングする時の混色を防止する
ことが可能である。ただし、各インク吸収体51のイン
ク吸収能力には限界があるので、各吐出口面81に付着
しているインクの量が多い場合には、各インク吸収体5
1によって充分に吸収できなくなることがある。しか
し、以下に述べる実施例によれば、各記録ヘッド1の吐
出口面81上の残留インクを殆ど無くすことができ、こ
れによって、ワイピングブレード18の負担および上記
ブレードクリーナー(インク吸収体)51の負担を大幅
に軽減することができ、上記のような不都合を無くすこ
とができる。
グ用のインク吸収体51は各記録ヘッド1の両側に当た
る位置に配設されているので、ブレード18が各吐出口
面81から拭き取ってくるインクは順次インク吸収体5
1によって吸収されることになり、ブレード18に付着
残留するインクの量は常に少なくなり、次の記録ヘッド
1の吐出口面81をワイピングする時の混色を防止する
ことが可能である。ただし、各インク吸収体51のイン
ク吸収能力には限界があるので、各吐出口面81に付着
しているインクの量が多い場合には、各インク吸収体5
1によって充分に吸収できなくなることがある。しか
し、以下に述べる実施例によれば、各記録ヘッド1の吐
出口面81上の残留インクを殆ど無くすことができ、こ
れによって、ワイピングブレード18の負担および上記
ブレードクリーナー(インク吸収体)51の負担を大幅
に軽減することができ、上記のような不都合を無くすこ
とができる。
【0065】図17はインクジェット記録装置の吸引用
キャップの吸引動作を示すためのキャップ部分の模式的
断面図である。図17において、各キャップ15(図
1)の内部には多孔質のインク吸収体52が設けられて
いる。このインク吸収体52の容量は、吸引ポンプ16
(図1)の吸引量(一動作によるインクの強制排出量)
よりも大きい値、または記録ヘッド1のインク流路の内
容積よりも大きい値に設定されている。そして、前記イ
ンク吸収体52は、図17の(a)に示すように、キャ
ッピング時に吐出口面81の近傍に位置するように配設
されている。なお、図17中の斜線部分53は吐出口8
2から吸い出された(吸引された)インクを示す。
キャップの吸引動作を示すためのキャップ部分の模式的
断面図である。図17において、各キャップ15(図
1)の内部には多孔質のインク吸収体52が設けられて
いる。このインク吸収体52の容量は、吸引ポンプ16
(図1)の吸引量(一動作によるインクの強制排出量)
よりも大きい値、または記録ヘッド1のインク流路の内
容積よりも大きい値に設定されている。そして、前記イ
ンク吸収体52は、図17の(a)に示すように、キャ
ッピング時に吐出口面81の近傍に位置するように配設
されている。なお、図17中の斜線部分53は吐出口8
2から吸い出された(吸引された)インクを示す。
【0066】図17の(a)は、キャップ15を吐出口
面81に密着させて吸引ポンプ16(図1)を作動さ
せ、チューブ19を通して該キャップ15内に負圧を発
生させることにより各吐出口82からインク53が吸引
される状態を示す。その後、所定のタイミングで、図1
7の(b)に示すように記録ヘッド1とキャップ15を
分離しその間に隙間54を形成する。この記録ヘッド1
とキャップ15を分離するタイミングとしては、吸引ポ
ンプ16の動作を停止させて所定量のインクが吸引され
ることにより吸引ポンプ16内の負圧が殆ど解消された
時点、もしくは、キャップ15内に負圧が作用している
状態であっても所定量のインクを吸引した時点などが選
定される。なお、吸引ポンプ16により記録ヘッド1か
ら吸引されるインクは、チューブあるいはインク流路等
を通して不図示の廃インクタンクへ送出され、排出され
る。この廃インクタンクは廃インクを吸収保持する多孔
質のインク吸収体(図5中の廃インク吸収体38など)
で構成してもよい。
面81に密着させて吸引ポンプ16(図1)を作動さ
せ、チューブ19を通して該キャップ15内に負圧を発
生させることにより各吐出口82からインク53が吸引
される状態を示す。その後、所定のタイミングで、図1
7の(b)に示すように記録ヘッド1とキャップ15を
分離しその間に隙間54を形成する。この記録ヘッド1
とキャップ15を分離するタイミングとしては、吸引ポ
ンプ16の動作を停止させて所定量のインクが吸引され
ることにより吸引ポンプ16内の負圧が殆ど解消された
時点、もしくは、キャップ15内に負圧が作用している
状態であっても所定量のインクを吸引した時点などが選
定される。なお、吸引ポンプ16により記録ヘッド1か
ら吸引されるインクは、チューブあるいはインク流路等
を通して不図示の廃インクタンクへ送出され、排出され
る。この廃インクタンクは廃インクを吸収保持する多孔
質のインク吸収体(図5中の廃インク吸収体38など)
で構成してもよい。
【0067】図17において、多孔質のインク吸収体5
2の容量は、前述のごとく、吸引ポンプ16の吸引量
(一動作によるインクの強制排出量)よりも大きい値、
または記録ヘッド1のインク流路の内容積よりも大きい
値に設定されている。そのため、吐出口面81とキャッ
プ15の間にあるインク53は、図17の(c)に示す
ように、インク吸収体52の吸引力により該インク吸収
体52側へ持って行かれる。そのため、図17の(d)
に示すように、記録ヘッド1の吐出口面81にインクを
残さない状態で吸引回復動作を終了することができる。
こうして吐出口面81にインクが残らない状態で吸引回
復動作が終了するので、図16中のワイピングブレード
18およびブレードクリーナー(インク吸収体)51の
負担を大幅に軽減することができる。また、キャップ1
5内に多孔質のインク吸収体52を充填することによ
り、吸引時のキャップ15内のインク流れに方向性(吐
出口面81から吸引ポンプ16側へ向かう方向)を持た
せることができ、吐出口面81に付着した異色インクが
吐出口82内に侵入するという混色を防止することが可
能になる。
2の容量は、前述のごとく、吸引ポンプ16の吸引量
(一動作によるインクの強制排出量)よりも大きい値、
または記録ヘッド1のインク流路の内容積よりも大きい
値に設定されている。そのため、吐出口面81とキャッ
プ15の間にあるインク53は、図17の(c)に示す
ように、インク吸収体52の吸引力により該インク吸収
体52側へ持って行かれる。そのため、図17の(d)
に示すように、記録ヘッド1の吐出口面81にインクを
残さない状態で吸引回復動作を終了することができる。
こうして吐出口面81にインクが残らない状態で吸引回
復動作が終了するので、図16中のワイピングブレード
18およびブレードクリーナー(インク吸収体)51の
負担を大幅に軽減することができる。また、キャップ1
5内に多孔質のインク吸収体52を充填することによ
り、吸引時のキャップ15内のインク流れに方向性(吐
出口面81から吸引ポンプ16側へ向かう方向)を持た
せることができ、吐出口面81に付着した異色インクが
吐出口82内に侵入するという混色を防止することが可
能になる。
【0068】なお、以上の実施例および参考例では、キ
ャリジ2に4個の記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)1
を装着するカラー記録装置の場合を例に挙げて説明した
が、記録ヘッド1の数はこれに限定されるものではな
く、上記以外の個数の記録ヘッドを使用してもよい。カ
ラー記録の場合には混色という特有の問題があるが、上
記の実施例は、この混色の問題を解決する上で絶大な効
果を発揮するものである。
ャリジ2に4個の記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)1
を装着するカラー記録装置の場合を例に挙げて説明した
が、記録ヘッド1の数はこれに限定されるものではな
く、上記以外の個数の記録ヘッドを使用してもよい。カ
ラー記録の場合には混色という特有の問題があるが、上
記の実施例は、この混色の問題を解決する上で絶大な効
果を発揮するものである。
【0069】図18は、本発明を適用したインクジェッ
ト記録装置の吸引回復手段の第2実施例の構成および動
作を示す模式図である。図18において、本実施例で
は、1つの吸引用キャップ41と1つの吸引ポンプ16
から成る吸引回復手段により、キャリッジ2上のブラッ
ク(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の4個の記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)1A
〜1Dの吸引回復を順次行なうように構成されている。
そして、吸引ポンプ16により記録ヘッド1から吸引さ
れるインクは、チューブあるいはインク流路等を通して
不図示の廃インクタンクへ送出され、排出される。この
廃インクタンクは廃インクを吸収保持する多孔質のイン
ク吸収体(図5中の廃インク吸収体38など)で構成し
てもよい。そこで、吸引用キャップ41とは別に、記録
ヘッド1と同数の保護用(放置保存用)キャップ42が
設けられている。なお、この保護用キャップ42の数
は、吸引用キャップ41を保護用キャップとして使用す
る場合には、記録ヘッド1より1つ少ない数にしてもよ
い。このように吸引用キャップ41を保護用キャップと
しても使用することにより、保護用キャップ42の数を
減らすことができ、回復系の一層の小型軽量化を図るこ
とができる。また、前記吸引用キャップ41の内部には
多孔質のインク吸収体55が充填されている。
ト記録装置の吸引回復手段の第2実施例の構成および動
作を示す模式図である。図18において、本実施例で
は、1つの吸引用キャップ41と1つの吸引ポンプ16
から成る吸引回復手段により、キャリッジ2上のブラッ
ク(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の4個の記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)1A
〜1Dの吸引回復を順次行なうように構成されている。
そして、吸引ポンプ16により記録ヘッド1から吸引さ
れるインクは、チューブあるいはインク流路等を通して
不図示の廃インクタンクへ送出され、排出される。この
廃インクタンクは廃インクを吸収保持する多孔質のイン
ク吸収体(図5中の廃インク吸収体38など)で構成し
てもよい。そこで、吸引用キャップ41とは別に、記録
ヘッド1と同数の保護用(放置保存用)キャップ42が
設けられている。なお、この保護用キャップ42の数
は、吸引用キャップ41を保護用キャップとして使用す
る場合には、記録ヘッド1より1つ少ない数にしてもよ
い。このように吸引用キャップ41を保護用キャップと
しても使用することにより、保護用キャップ42の数を
減らすことができ、回復系の一層の小型軽量化を図るこ
とができる。また、前記吸引用キャップ41の内部には
多孔質のインク吸収体55が充填されている。
【0070】図18において、前記多孔質のインク吸収
体55の容量は、前述のごとく、吸引ポンプ16の吸引
量(一動作によるインクの強制排出量)よりも大きい
値、または記録ヘッド1のインク流路の内容積よりも大
きい値に設定されている。そして、図18に示すように
1個のキャップ(吸引用キャップ)41で多数の記録ヘ
ッド1の吸引回復を行なう場合にも、このようにキャッ
プ41内に装填されるインク吸収体55の容量を、吸引
ポンプ16の吸引量または記録ヘッド1のインク流路の
内容積よりも大きくすることにより、吸引回復後の吐出
口面81上の残留インクを無くし、各記録ヘッド1の吐
出口82におけるインクの混色を防止することができ
る。
体55の容量は、前述のごとく、吸引ポンプ16の吸引
量(一動作によるインクの強制排出量)よりも大きい
値、または記録ヘッド1のインク流路の内容積よりも大
きい値に設定されている。そして、図18に示すように
1個のキャップ(吸引用キャップ)41で多数の記録ヘ
ッド1の吸引回復を行なう場合にも、このようにキャッ
プ41内に装填されるインク吸収体55の容量を、吸引
ポンプ16の吸引量または記録ヘッド1のインク流路の
内容積よりも大きくすることにより、吸引回復後の吐出
口面81上の残留インクを無くし、各記録ヘッド1の吐
出口82におけるインクの混色を防止することができ
る。
【0071】例えば、ブラックの記録ヘッド1Aの吸引
回復を行なった後にシアンの記録ヘッド1Bの吸引回復
を行なう場合、図17を参照して説明したように、ブラ
ックの記録ヘッド1Aの吸引インクの殆ど全てが、キャ
ップ内インク吸収体55側へ持って行かれ、さらに廃イ
ンクタンク側へ送られる。その後、所定の操作(空吸引
など)により該インク吸収体55内のインクを廃インク
タンク側へ送出することによって、該インク吸収体55
のインク吸収容量は初期値に近い値に回復させられる。
回復を行なった後にシアンの記録ヘッド1Bの吸引回復
を行なう場合、図17を参照して説明したように、ブラ
ックの記録ヘッド1Aの吸引インクの殆ど全てが、キャ
ップ内インク吸収体55側へ持って行かれ、さらに廃イ
ンクタンク側へ送られる。その後、所定の操作(空吸引
など)により該インク吸収体55内のインクを廃インク
タンク側へ送出することによって、該インク吸収体55
のインク吸収容量は初期値に近い値に回復させられる。
【0072】然る後に、次のシアンの記録ヘッド1Bの
吸引回復を行なう。この時、吸引用キャップ41内に所
定容量のインク吸収体55が充填されているので、該キ
ャップ41内のインク流れに方向性(記録ヘッド1B側
から吸引ポンプ16側へ向かう方向)が生じ、そのた
め、インク吸収体55内に前のブラックインクが残って
いても、このブラックインクがシアンの記録ヘッド1B
側へ行くことは無く、したがって、該記録ヘッド1Bの
吐出口82に侵入することも無く、ブラックインクがシ
アンインクに混じるという混色の問題は確実に防止され
る。また、記録ヘッド1Bと吸引用キャップ41の間の
インクは、図17の場合と同様、キャップ内のインク吸
収体55側へ持って行かれるので、ワイピング等により
飛散した異色インクが該記録ヘッド1Bの吐出口面81
に付着していた場合でも、該異色インクが記録ヘッド1
Bのインク(シアンインク)に混じるという混色の問題
も確実に防止される。
吸引回復を行なう。この時、吸引用キャップ41内に所
定容量のインク吸収体55が充填されているので、該キ
ャップ41内のインク流れに方向性(記録ヘッド1B側
から吸引ポンプ16側へ向かう方向)が生じ、そのた
め、インク吸収体55内に前のブラックインクが残って
いても、このブラックインクがシアンの記録ヘッド1B
側へ行くことは無く、したがって、該記録ヘッド1Bの
吐出口82に侵入することも無く、ブラックインクがシ
アンインクに混じるという混色の問題は確実に防止され
る。また、記録ヘッド1Bと吸引用キャップ41の間の
インクは、図17の場合と同様、キャップ内のインク吸
収体55側へ持って行かれるので、ワイピング等により
飛散した異色インクが該記録ヘッド1Bの吐出口面81
に付着していた場合でも、該異色インクが記録ヘッド1
Bのインク(シアンインク)に混じるという混色の問題
も確実に防止される。
【0073】したがって、本実施例によれば、図18に
示すように1個の吸引用キャップ41と1個の吸引ポン
プ16で構成した簡単かつ小型の吸引回復手段で複数の
記録ヘッド1の吸引回復を行なう場合でも、前記吸引用
キャップ41内にポンプ16の吸引量または記録ヘッド
1のインク流路の内容積よりも大きい容量のインク吸収
体55を充填するだけの簡単な構成で、各記録ヘッド1
の吸引回復を行なう際のインク混色の問題を確実に解決
することができる。また、これによって、インクジェッ
ト記録装置のコストダウンを図ることが可能になった。
示すように1個の吸引用キャップ41と1個の吸引ポン
プ16で構成した簡単かつ小型の吸引回復手段で複数の
記録ヘッド1の吸引回復を行なう場合でも、前記吸引用
キャップ41内にポンプ16の吸引量または記録ヘッド
1のインク流路の内容積よりも大きい容量のインク吸収
体55を充填するだけの簡単な構成で、各記録ヘッド1
の吸引回復を行なう際のインク混色の問題を確実に解決
することができる。また、これによって、インクジェッ
ト記録装置のコストダウンを図ることが可能になった。
【0074】以上図12〜図18で説明した実施例によ
れば、吸引回復に用いるキャップ15、41内にポンプ
16の吸引量または記録ヘッド1のインク流路の内容積
より大きいインク吸収容量を持つ多孔質のインク吸収体
52、55を装填すること、記録ヘッド1の吐出口面8
1と摺擦して該吐出口面81上のインク等の付着物を拭
き取り清掃するワイピングブレード18と、吐出口面8
1と略同一面上に配設されワイピングブレード18と摺
擦することにより該ワイピングブレード18を清浄化す
るブレードクリーナー51と、キャッピング状態の記録
ヘッド1の吐出口82からインクを強制的に吸引する吸
引ポンプ16とを設けること、さらに、所定のタイミン
グで吸引用キャップ15、41を記録ヘッド1から離す
離隔機構と、キャップ内インク吸収体52、55に保持
されているインクを廃インクタンクに排出する機構とを
設けること、を実施するので、吸引回復後に記録ヘッド
1の吐出口面81に残留するインク無くすことができ、
ワイピングブレード18やブレードクリーナー51の負
担を軽減してそれらの長寿命化を実現でき、吐出口面8
1上の付着物によるインクの吐出不良やヨレなどを無く
して、長期にわたってインク吐出性能および画像品位を
安定的に維持することができ、さらに、カラー記録にお
けるインクの混色を確実に防止することが可能なインク
ジェット記録装置が得られた。
れば、吸引回復に用いるキャップ15、41内にポンプ
16の吸引量または記録ヘッド1のインク流路の内容積
より大きいインク吸収容量を持つ多孔質のインク吸収体
52、55を装填すること、記録ヘッド1の吐出口面8
1と摺擦して該吐出口面81上のインク等の付着物を拭
き取り清掃するワイピングブレード18と、吐出口面8
1と略同一面上に配設されワイピングブレード18と摺
擦することにより該ワイピングブレード18を清浄化す
るブレードクリーナー51と、キャッピング状態の記録
ヘッド1の吐出口82からインクを強制的に吸引する吸
引ポンプ16とを設けること、さらに、所定のタイミン
グで吸引用キャップ15、41を記録ヘッド1から離す
離隔機構と、キャップ内インク吸収体52、55に保持
されているインクを廃インクタンクに排出する機構とを
設けること、を実施するので、吸引回復後に記録ヘッド
1の吐出口面81に残留するインク無くすことができ、
ワイピングブレード18やブレードクリーナー51の負
担を軽減してそれらの長寿命化を実現でき、吐出口面8
1上の付着物によるインクの吐出不良やヨレなどを無く
して、長期にわたってインク吐出性能および画像品位を
安定的に維持することができ、さらに、カラー記録にお
けるインクの混色を確実に防止することが可能なインク
ジェット記録装置が得られた。
【0075】すなわち、図12〜図18の実施例によれ
ば、記録ヘッド1の吸引回復を行なうためのキャップ1
5、41内にインク吸収体52、55を装填し、該イン
ク吸収体52、55のインク吸収容量を、吸引ポンプ1
6の一動作の強制排出量、または記録ヘッド1のインク
流路の内容積よりも大きい値に設定したので、吸引回復
後などに記録ヘッド1の吐出口面81に付着する残留イ
ンクをほとんど無くすことにより、ワイピングブレード
18およびブレードクリーナー51の性能劣化を防止す
ることができ、記録ヘッド1のインク吐出を安定化せし
め、長期にわたって良好な記録を行なうことができ、し
かも、簡単な構造で、カラー記録用など複数の記録ヘッ
ド1をを用いる場合のインクの混色を確実に防止するこ
とが可能なインクジェット記録装置が得られた。
ば、記録ヘッド1の吸引回復を行なうためのキャップ1
5、41内にインク吸収体52、55を装填し、該イン
ク吸収体52、55のインク吸収容量を、吸引ポンプ1
6の一動作の強制排出量、または記録ヘッド1のインク
流路の内容積よりも大きい値に設定したので、吸引回復
後などに記録ヘッド1の吐出口面81に付着する残留イ
ンクをほとんど無くすことにより、ワイピングブレード
18およびブレードクリーナー51の性能劣化を防止す
ることができ、記録ヘッド1のインク吐出を安定化せし
め、長期にわたって良好な記録を行なうことができ、し
かも、簡単な構造で、カラー記録用など複数の記録ヘッ
ド1をを用いる場合のインクの混色を確実に防止するこ
とが可能なインクジェット記録装置が得られた。
【0076】なお、前述の各実施例では、記録手段とし
て記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なヘ
ッドカートリッジを使用する場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを別体にする
場合など、記録ヘッドとインクタンクの配置形態がどの
ようなものであっても、同様に適用することができ、同
様の効果を達成し得るものである。また、前述の実施例
では、異なる色のインクで記録する複数の記録ヘッドを
用いるカラー記録装置を例に挙げて説明したが、本発明
は、同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記
録ヘッドを用いる階調記録用の記録装置など、複数の記
録ヘッドを用いるインクジェット記録装置であれば、記
録ヘッドの数や使用インクがどのような場合にも同様に
適用することができ、同様の作用効果を達成し得るもの
である。
て記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なヘ
ッドカートリッジを使用する場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを別体にする
場合など、記録ヘッドとインクタンクの配置形態がどの
ようなものであっても、同様に適用することができ、同
様の効果を達成し得るものである。また、前述の実施例
では、異なる色のインクで記録する複数の記録ヘッドを
用いるカラー記録装置を例に挙げて説明したが、本発明
は、同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記
録ヘッドを用いる階調記録用の記録装置など、複数の記
録ヘッドを用いるインクジェット記録装置であれば、記
録ヘッドの数や使用インクがどのような場合にも同様に
適用することができ、同様の作用効果を達成し得るもの
である。
【0077】さらに、前述の実施例では、記録ヘッド1
をキャリジ4に搭載するシリアル型記録装置の場合を例
に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の幅の全体ま
たは一部をカバーする長さのライン型記録ヘッドを用い
る記録装置の場合にも同様に適用することができ、同様
の効果が得られるものである。
をキャリジ4に搭載するシリアル型記録装置の場合を例
に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の幅の全体ま
たは一部をカバーする長さのライン型記録ヘッドを用い
る記録装置の場合にも同様に適用することができ、同様
の効果が得られるものである。
【0078】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0079】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0080】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0081】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0082】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0083】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0084】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0085】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0086】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0087】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1のインクジェット記録装置に係る発明によれば、イン
クを吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段
と、該複数の記録手段のうちで選択的にある記録手段の
吸引回復を行なうための吸引手段と、該吸引手段に接続
され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある記録手
段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップと、前記
複数の記録手段の数より少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、を有
し、前記複数の記録手段を使用しない場合は、前記吸引
キャップと前記保護用キャップとにより前記複数の記録
手段の吐出口を覆う構成としたので、吸引用キャップを
保護用キャップとして併用することから保護用キャップ
の数を減らして回復系の小型軽量化を図ることができ、
複数の記録手段に対する吸引回復動作を、最小限(1
個)の吸引キャップのみで個々の記録手段の吸引条件に
応じて実行することから、廃インク量を減少させて廃イ
ンク収納部の小型軽量化を図ることができ、無駄なイン
ク消費を減少させてコストダウンを図るとともに、特定
の記録手段のみを使用する場合に不要な記録手段までイ
ンクを吸引するという不合理性に対するユーザーの不快
感を解消することができ、さらに、それぞれの記録手段
で用いられるインクの組成の違いに対応した吸引量、吸
引間隔、初期吸引圧などを設定することが可能なインク
ジェット記録装置が提供される。
1のインクジェット記録装置に係る発明によれば、イン
クを吐出して被記録材に記録を行なう複数の記録手段
と、該複数の記録手段のうちで選択的にある記録手段の
吸引回復を行なうための吸引手段と、該吸引手段に接続
され、前記複数の記録手段のうちで選択的にある記録手
段のみの吸引回復を行なうための吸引キャップと、前記
複数の記録手段の数より少なく設けられ、前記各記録手
段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、を有
し、前記複数の記録手段を使用しない場合は、前記吸引
キャップと前記保護用キャップとにより前記複数の記録
手段の吐出口を覆う構成としたので、吸引用キャップを
保護用キャップとして併用することから保護用キャップ
の数を減らして回復系の小型軽量化を図ることができ、
複数の記録手段に対する吸引回復動作を、最小限(1
個)の吸引キャップのみで個々の記録手段の吸引条件に
応じて実行することから、廃インク量を減少させて廃イ
ンク収納部の小型軽量化を図ることができ、無駄なイン
ク消費を減少させてコストダウンを図るとともに、特定
の記録手段のみを使用する場合に不要な記録手段までイ
ンクを吸引するという不合理性に対するユーザーの不快
感を解消することができ、さらに、それぞれの記録手段
で用いられるインクの組成の違いに対応した吸引量、吸
引間隔、初期吸引圧などを設定することが可能なインク
ジェット記録装置が提供される。
【0089】請求項2〜5の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記各記録手段に対する前記吸引手
段による吸引条件を個別に設定する設定手段を更に有す
る構成、所定のタイミングで吸引回復の要否を検知し、
その結果により特定の記録手段のみ吸引回復する構成、
それぞれの記録手段に対して、初期吸引圧、吸引量、吸
引間隔などの吸引条件を個別に設定する構成、あるい
は、使用しない記録手段に対して吸引を行なわない構成
としたので、一層効率よく上記効果を達成することがで
きる。
1の構成に加えて、前記各記録手段に対する前記吸引手
段による吸引条件を個別に設定する設定手段を更に有す
る構成、所定のタイミングで吸引回復の要否を検知し、
その結果により特定の記録手段のみ吸引回復する構成、
それぞれの記録手段に対して、初期吸引圧、吸引量、吸
引間隔などの吸引条件を個別に設定する構成、あるい
は、使用しない記録手段に対して吸引を行なわない構成
としたので、一層効率よく上記効果を達成することがで
きる。
【0090】請求項6および7の発明によれば、上記構
成に加えて、前記吸引キャップ内に前記吸引手段の一動
作の排出量より大きい容量を有するインク吸収体を設け
る構成、あるいは、所定のタイミングで前記吸引キャッ
プを開放することにより吸引回復を終了させる構成とし
たので、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置が提供される。
成に加えて、前記吸引キャップ内に前記吸引手段の一動
作の排出量より大きい容量を有するインク吸収体を設け
る構成、あるいは、所定のタイミングで前記吸引キャッ
プを開放することにより吸引回復を終了させる構成とし
たので、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置が提供される。
【0091】請求項8及び9の発明によれば、上記構成
に加えて、前記吸引キャップ内に前記記録手段のインク
流路の内容積より大きい容量のインク吸収体を設ける構
成、あるいは、前記吸引手段によるインクの排出量が前
記キャップ内のインク吸収体の容量より小さい構成とし
たので、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置が提供される。
に加えて、前記吸引キャップ内に前記記録手段のインク
流路の内容積より大きい容量のインク吸収体を設ける構
成、あるいは、前記吸引手段によるインクの排出量が前
記キャップ内のインク吸収体の容量より小さい構成とし
たので、さらに、記録手段の吐出口面に付着するインク
を極力取り除くことにより、ワイピング手段の性能劣化
を防止し、記録手段のインク吐出を安定化せしめ、長期
にわたって良好な記録を行なうことができ、かつ複数の
記録手段を用いる場合のインクの混色を防止し得るイン
クジェット記録装置が提供される。
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置の概略構成を示す一部破断斜視図である。
録装置の概略構成を示す一部破断斜視図である。
【図2】図1中のヘッドカートリッジの模式的斜視図で
ある。
ある。
【図3】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
的に示す部分斜視図である。
【図4】図1中の記録手段のインク吐出部の模式的縦断
面図である。
面図である。
【図5】図1中の吸引ポンプの構造および動作を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の吸
引回復手段の第1実施例の色指定前の状態を示す模式的
正面図である。
引回復手段の第1実施例の色指定前の状態を示す模式的
正面図である。
【図7】図6の吸引回復手段のシアン色を指定した場合
の吸引前の状態を示す模式的正面図である。
の吸引前の状態を示す模式的正面図である。
【図8】図6の吸引回復手段のシアン色を指定した場合
の吸引動作時の状態を示す模式的正面図である。
の吸引動作時の状態を示す模式的正面図である。
【図9】図6の吸引回復手段で吸引動作を終了した後各
記録ヘッドをキャッピングした状態を示す模式的正面図
である。
記録ヘッドをキャッピングした状態を示す模式的正面図
である。
【図10】インクジェット記録装置の吸引回復手段の参
考例の構成および動作を示す模式的正面図である。
考例の構成および動作を示す模式的正面図である。
【図11】図10の吸引回復手段を有するインクジェッ
ト記録装置の回復動作シーケンスの一例を示すフローチ
ャートである。
ト記録装置の回復動作シーケンスの一例を示すフローチ
ャートである。
【図12】図1中のキャリッジの底面図である。
【図13】図1中のキャリッジの正面図である。
【図14】記録手段の吐出口面にインク滴が付着した状
態を例示する模式的正面図である。
態を例示する模式的正面図である。
【図15】記録手段の吐出口面にインク残りが発生した
状態を例示する模式的正面図である。
状態を例示する模式的正面図である。
【図16】図1中の記録手段のワイピングおよびブレー
ドのクリーニング動作を示す模式的正面図である。
ドのクリーニング動作を示す模式的正面図である。
【図17】インクジェット記録装置の吸引用キャップの
動作を説明するための模式的部分断面図である。
動作を説明するための模式的部分断面図である。
【図18】本発明を適用したインクジェット記録装置の
吸引回復手段の第2実施例の構成および動作を示す模式
的正面図である。
吸引回復手段の第2実施例の構成および動作を示す模式
的正面図である。
【図19】従来のインクジェット記録装置の吸引回復手
段の動作を説明するための模式的部分断面図である。
段の動作を説明するための模式的部分断面図である。
1 記録手段(記録ヘッド=ヘッドカートリッジ) 2 キャリッジ 3 ガイドシャフト 4 主走査モータ 7 タイミングベルト 8 被記録材 9 搬送ローラ 13 インク吐出部(記録手段) 14 回復系ユニット 15 キャップ(キャップユニット) 16 吸引手段(吸引ポンプ) 17 ブレードホルダー 18 ワイピングブレード 19 チューブ 21 インクタンク 22 記録ヘッド 24 ヒーターボード(記録手段) 26 配線基板 27 バブル 28 インク液滴 31 ピストン軸 33 ピストン 34 ポンプ室 35 シリンダ 36 キャップレバー 37 ピストン受け 38 廃インク吸収体 41 吸引キャップ(吸引用キャップ) 42 保護用キャップ 43 コントロールパネル 44 吸引スイッチ 45 色指定スイッチ 51 ブレードクリーナー(インク吸収体) 52 インク吸収体 53 インク 54 隙間 55 インク吸収体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平林 弘光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小板橋 規文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−264853(JP,A) 特開 平3−193461(JP,A) 特開 平4−247963(JP,A) 特開 昭63−132058(JP,A) 特開 昭60−159058(JP,A) 特開 平3−248847(JP,A) 実開 昭63−11830(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/18 B41J 2/165 B41J 2/185
Claims (11)
- 【請求項1】 インクを吐出して被記録材に記録を行な
う複数の記録手段と、 該複数の記録手段のうちで選択的にある記録手段の吸引
回復を行なうための吸引手段と、 該吸引手段に接続され、前記複数の記録手段のうちで選
択的にある記録手段のみの吸引回復を行なうための吸引
キャップと、 前記複数の記録手段の数より少なく設けられ、前記各記
録手段の吐出口を覆うためだけの保護用キャップと、を
有し、前記複数の記録手段を使用しない場合は、前記吸引キャ
ップと前記保護用キャップとにより前記複数の記録手段
の吐出口を覆う ことを特徴とするインクジェット記録装
置。 - 【請求項2】 前記各記録手段に対する前記吸引手段に
よる吸引条件を個別に設定する設定手段を更に有するこ
とを特徴とする請求項1のインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 所定のタイミングで吸引回復の要否を検
知し、その結果により特定の記録手段のみ吸引回復する
ことを特徴とする請求項1又は2のインクジェット記録
装置。 - 【請求項4】 それぞれの記録手段に対して、初期吸引
圧、吸引量、吸引間隔などの吸引条件を個別に設定する
ことを特徴とする請求項2又は3のインクジェット記録
装置。 - 【請求項5】 使用しない記録手段に対して吸引を行な
わないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかのイン
クジェット記録装置。 - 【請求項6】 前記吸引キャップ内に前記吸引手段の一
動作の排出量より大きい容量を有するインク吸収体を設
けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかのインク
ジェット記録装置。 - 【請求項7】 所定のタイミングで前記吸引キャップを
開放することにより吸引回復を終了させることを特徴と
する請求項1〜6のいずれかのインクジェット記録装
置。 - 【請求項8】 前記吸引キャップ内に前記記録手段のイ
ンク流路の内容積より大きい容量のインク吸収体を設け
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかのインクジ
ェット記録装置。 - 【請求項9】 前記吸引手段によるインクの排出量が前
記キャップ内のインク吸収体の容量より小さいことを特
徴とする請求項1〜8のいずれかのインクジェット記録
装置。 - 【請求項10】 記録手段が、インクを吐出するために
利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備え
ているインクジェット記録手段であることを特徴とする
請求項1〜9のいずれかのインクジェット記録装置。 - 【請求項11】 前記インクジェット記録手段が、前記
電気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生
じる膜沸騰を利用して、吐出口よりインクを吐出させる
ことを特徴とする請求項10のインクジェット記録装
置。
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