JP3289167B2 - ハーフpc型枠およびコンクリートスラブの施工方法 - Google Patents
ハーフpc型枠およびコンクリートスラブの施工方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリートスラブを
形成するために用いるハーフPC型枠、およびそれを用
いたコンクリートスラブの施工方法に関する。
形成するために用いるハーフPC型枠、およびそれを用
いたコンクリートスラブの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コンクリートスラブを形
成するために用いる型枠としてハーフPC型枠と通称さ
れるものが実用化されている。これは、形成するべきコ
ンクリートスラブのほぼ半分程度の厚みを有するプレキ
ャストコンクリート(PC)製の矩形平板状のもので、
梁型枠や施工済みの梁に支持されて設置され、その上部
に打設されるコンクリートとそのまま一体化されて全体
としてコンクリートスラブを形成するものである。この
ようなハーフPC型枠は、型枠解体の手間が不要である
とともに型枠の支保工も簡略化することができるので、
建築物の各階の床スラブを形成するためのものとして従
来より広く採用されている。
成するために用いる型枠としてハーフPC型枠と通称さ
れるものが実用化されている。これは、形成するべきコ
ンクリートスラブのほぼ半分程度の厚みを有するプレキ
ャストコンクリート(PC)製の矩形平板状のもので、
梁型枠や施工済みの梁に支持されて設置され、その上部
に打設されるコンクリートとそのまま一体化されて全体
としてコンクリートスラブを形成するものである。この
ようなハーフPC型枠は、型枠解体の手間が不要である
とともに型枠の支保工も簡略化することができるので、
建築物の各階の床スラブを形成するためのものとして従
来より広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、建築
工事や土木工事の分野においては多種多様な建築物や土
木構造物が計画され、施工されるようになってきてい
る。その一例として、たとえば都市規模の広大な人工地
盤をコンクリートスラブにより形成し、その人工地盤上
に各種施設を構築しようというような計画があり、しか
も、そのような広大な人工地盤としてのコンクリートス
ラブを単なる平坦なものではなく、たとえば自然の丘陵
のような起伏やうねりを有する湾曲した形態のものとす
ることが検討されている。そして、そのような特殊な形
態のスラブを効率的に施工するべく上記のようなハーフ
PC型枠を用いることが検討されている。
工事や土木工事の分野においては多種多様な建築物や土
木構造物が計画され、施工されるようになってきてい
る。その一例として、たとえば都市規模の広大な人工地
盤をコンクリートスラブにより形成し、その人工地盤上
に各種施設を構築しようというような計画があり、しか
も、そのような広大な人工地盤としてのコンクリートス
ラブを単なる平坦なものではなく、たとえば自然の丘陵
のような起伏やうねりを有する湾曲した形態のものとす
ることが検討されている。そして、そのような特殊な形
態のスラブを効率的に施工するべく上記のようなハーフ
PC型枠を用いることが検討されている。
【0004】しかしながら、従来より実用化されている
上述したようなハーフPC型枠は、主として建築物の床
スラブを構築するための単なる矩形平板状のものである
ことから、平坦なスラブは有効に形成できるものの上記
のような起伏を有するような湾曲した形態のスラブを形
成する場合にはそのまま適用できるものではない。
上述したようなハーフPC型枠は、主として建築物の床
スラブを構築するための単なる矩形平板状のものである
ことから、平坦なスラブは有効に形成できるものの上記
のような起伏を有するような湾曲した形態のスラブを形
成する場合にはそのまま適用できるものではない。
【0005】本発明は上記事情に鑑み、起伏を有するよ
うな湾曲した形態のコンクリートスラブを形成し得る有
効なハーフPC型枠およびそれを用いたコンクリートス
ラブの施工方法を提供することを目的としている。
うな湾曲した形態のコンクリートスラブを形成し得る有
効なハーフPC型枠およびそれを用いたコンクリートス
ラブの施工方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のハーフPC型枠
は、互いに連結されてコンクリート打設面を形成し、そ
の上部にコンクリートが打設されることで該コンクリー
トと一体化してコンクリートスラブを構成するプレキャ
ストコンクリート製のハーフPC型枠であって、平板状
のプレキャストコンクリート版の各辺のほぼ中央部が隣
接配置される他のものと連結具により互いにルーズに連
結されることで全体として湾曲したコンクリート打設面
を形成するものである。このようなハーフPC型枠にお
いては、コンクリート打設面となる表面にコンクリート
を一体化させるための凸部もしくは凹部を形成しておく
ことが好ましい。また、その凸部を筒状の立上がり壁部
として形成し、その内側には表裏を貫通する貫通孔を形
成しておくことが考えられる。
は、互いに連結されてコンクリート打設面を形成し、そ
の上部にコンクリートが打設されることで該コンクリー
トと一体化してコンクリートスラブを構成するプレキャ
ストコンクリート製のハーフPC型枠であって、平板状
のプレキャストコンクリート版の各辺のほぼ中央部が隣
接配置される他のものと連結具により互いにルーズに連
結されることで全体として湾曲したコンクリート打設面
を形成するものである。このようなハーフPC型枠にお
いては、コンクリート打設面となる表面にコンクリート
を一体化させるための凸部もしくは凹部を形成しておく
ことが好ましい。また、その凸部を筒状の立上がり壁部
として形成し、その内側には表裏を貫通する貫通孔を形
成しておくことが考えられる。
【0007】また、本発明のコンクリートスラブの施工
方法は、上記のハーフPC型枠を用いてコンクリートス
ラブを形成する方法であって、上記ハーフPC型枠の各
辺の中央部どうしを連結具により互いにルーズに連結す
るとともに、連結した双方のハーフPC型枠どうしを相
対的に傾斜させることでそれらハーフPC型枠によって
形成されるコンクリート打設面を湾曲させ、該コンクリ
ート打設面にコンクリートを打設することによって湾曲
したコンクリートスラブを形成するようにしたものであ
る。
方法は、上記のハーフPC型枠を用いてコンクリートス
ラブを形成する方法であって、上記ハーフPC型枠の各
辺の中央部どうしを連結具により互いにルーズに連結す
るとともに、連結した双方のハーフPC型枠どうしを相
対的に傾斜させることでそれらハーフPC型枠によって
形成されるコンクリート打設面を湾曲させ、該コンクリ
ート打設面にコンクリートを打設することによって湾曲
したコンクリートスラブを形成するようにしたものであ
る。
【0008】
【作用】本発明においては、平板状のプレキャストコン
クリート版を多数連結することで全体としてコンクリー
ト打設面を形成し、そこにコンクリートを打設してコン
クリートスラブを構築するものであるが、それらハーフ
PC型枠どうしの連結は各辺の中央部どうしを連結具を
介して互いにルーズな状態で行なう。つまり、連結する
双方のハーフPC型枠どうしを強固に緊結してしまうの
ではなく、双方のハーフPC型枠どうしの相対変位を許
容するようにフレキシブルな状態で緩く連結するのであ
り、それによって、連結する双方のハーフPC型枠どう
しを相対的に傾斜させることができるものとする。そし
て、多数連結したハーフPC型枠どうしの各連結部にお
いて徐々に傾斜させていくことにより、それらによって
形成されるコンクリート打設面を全体として三次元的に
任意の形状に湾曲させることができる。したがって、そ
のようなハーフPC型枠を用いて湾曲したコンクリート
打設面を形成し、その上部にコンクリートを打設するこ
とで、たとえば自然の丘陵のような起伏やうねりのある
三次元的に湾曲したコンクリートスラブが容易に施工さ
れる。
クリート版を多数連結することで全体としてコンクリー
ト打設面を形成し、そこにコンクリートを打設してコン
クリートスラブを構築するものであるが、それらハーフ
PC型枠どうしの連結は各辺の中央部どうしを連結具を
介して互いにルーズな状態で行なう。つまり、連結する
双方のハーフPC型枠どうしを強固に緊結してしまうの
ではなく、双方のハーフPC型枠どうしの相対変位を許
容するようにフレキシブルな状態で緩く連結するのであ
り、それによって、連結する双方のハーフPC型枠どう
しを相対的に傾斜させることができるものとする。そし
て、多数連結したハーフPC型枠どうしの各連結部にお
いて徐々に傾斜させていくことにより、それらによって
形成されるコンクリート打設面を全体として三次元的に
任意の形状に湾曲させることができる。したがって、そ
のようなハーフPC型枠を用いて湾曲したコンクリート
打設面を形成し、その上部にコンクリートを打設するこ
とで、たとえば自然の丘陵のような起伏やうねりのある
三次元的に湾曲したコンクリートスラブが容易に施工さ
れる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本実施例のハーフPC型枠1を用いて構築
されたコンクリート構造物の概念図である。このコンク
リート構造物は広大かつ自然の丘陵の如き緩やかな起伏
を有する湾曲した人工地盤として構築されたものであ
り、湾曲したコンクリートスラブ2と、それを支持する
柱体3から構成されるものである。そして、上記のコン
クリートスラブ2は、図2に示すように上記のハーフP
C型枠1を多数互いに連結して形成した湾曲したコンク
リート打設面4の上に、コンクリート5を打設すること
によってそれらコンクリート5と多数のハーフPC型枠
1を一体化したものとして形成されるものである。
する。図1は本実施例のハーフPC型枠1を用いて構築
されたコンクリート構造物の概念図である。このコンク
リート構造物は広大かつ自然の丘陵の如き緩やかな起伏
を有する湾曲した人工地盤として構築されたものであ
り、湾曲したコンクリートスラブ2と、それを支持する
柱体3から構成されるものである。そして、上記のコン
クリートスラブ2は、図2に示すように上記のハーフP
C型枠1を多数互いに連結して形成した湾曲したコンク
リート打設面4の上に、コンクリート5を打設すること
によってそれらコンクリート5と多数のハーフPC型枠
1を一体化したものとして形成されるものである。
【0010】上記のハーフPC型枠1は図3に示すよう
に正方形の各辺1aをそれぞれ外方にやや膨出する湾曲
した曲線として形成されたもので、このハーフPC型枠
1は図4に示すように各辺1aの中央部どうしが連結具
6により互いに連結されることで全体として広大なコン
クリート打設面4を形成するものとされているが、ハー
フPC型枠1どうしの連結はルーズな状態で行なうよう
になっており、これによってコンクリート打設面4を任
意の形態に湾曲させることができるものとなっている。
に正方形の各辺1aをそれぞれ外方にやや膨出する湾曲
した曲線として形成されたもので、このハーフPC型枠
1は図4に示すように各辺1aの中央部どうしが連結具
6により互いに連結されることで全体として広大なコン
クリート打設面4を形成するものとされているが、ハー
フPC型枠1どうしの連結はルーズな状態で行なうよう
になっており、これによってコンクリート打設面4を任
意の形態に湾曲させることができるものとなっている。
【0011】すなわち、ハーフPC型枠1の各辺1aの
中央部にはそれぞれ連結孔1bが形成されており、そこ
に図4および図5に示すようなかすがい状の上記連結具
6が装着されることでハーフPC型枠1どうしが互いに
連結されるが、貫通孔1bの径は連結具6の径より大き
くされていて連結された双方のハーフPC型枠1どうし
は連結部において相対的に傾斜できるようにフレキシブ
ルな状態で連結されるようになっている。したがって、
ハーフPC型枠1どうしを連結していきつつ任意の方向
に相対的に徐々に傾斜させていくことにより、それら多
数のハーフPC型枠1により形成されるコンクリート打
設面4全体を三次元的に湾曲させることができることに
なる。
中央部にはそれぞれ連結孔1bが形成されており、そこ
に図4および図5に示すようなかすがい状の上記連結具
6が装着されることでハーフPC型枠1どうしが互いに
連結されるが、貫通孔1bの径は連結具6の径より大き
くされていて連結された双方のハーフPC型枠1どうし
は連結部において相対的に傾斜できるようにフレキシブ
ルな状態で連結されるようになっている。したがって、
ハーフPC型枠1どうしを連結していきつつ任意の方向
に相対的に徐々に傾斜させていくことにより、それら多
数のハーフPC型枠1により形成されるコンクリート打
設面4全体を三次元的に湾曲させることができることに
なる。
【0012】また、ハーフPC型枠1のコンクリート打
設面となる側の表面には凸部1cが一体に形成されてい
る。本実施例においては凸部1cは内側が貫通孔1dと
されている円筒状の立上がり壁部として9本形成され、
それらの天端の位置までコンクリート5が打設されるよ
うになっていて、コンクリート5が硬化した後は凸部1
cはコンクリート5中に埋設されてしまうようになって
いる。この凸部1cは、湾曲しているコンクリート打設
面4に打設されたコンクリート5が硬化する前に滑落し
てしまうこと防止するものであるとともに、硬化したコ
ンクリート5とハーフPC型枠1どうしの間で剪断力を
相互に伝達してそれらの横ずれを防止し、以てそれらを
強固に一体化するためのものである。
設面となる側の表面には凸部1cが一体に形成されてい
る。本実施例においては凸部1cは内側が貫通孔1dと
されている円筒状の立上がり壁部として9本形成され、
それらの天端の位置までコンクリート5が打設されるよ
うになっていて、コンクリート5が硬化した後は凸部1
cはコンクリート5中に埋設されてしまうようになって
いる。この凸部1cは、湾曲しているコンクリート打設
面4に打設されたコンクリート5が硬化する前に滑落し
てしまうこと防止するものであるとともに、硬化したコ
ンクリート5とハーフPC型枠1どうしの間で剪断力を
相互に伝達してそれらの横ずれを防止し、以てそれらを
強固に一体化するためのものである。
【0013】上記のコンクリート構造物の施工は、ま
ず、図1に示す柱体3を施工するとともに必要に応じて
仮設の支柱を所定位置に立設し、それらに支持すること
でハーフPC型枠1を連結しながら組立てていく。その
際、上述したように各連結部において所定の角度だけ傾
斜をつけていくことでコンクリート打設面4を所望の湾
曲面とする。そして、各ハーフPC型枠1どうしの間の
隙間を適宜の型枠7(図4参照)により塞ぎ、その上部
にコンクリート5を打設する。コンクリート5が硬化す
ればそのコンクリート5と全てのハーフPC型枠1とが
強固に一体化し、一種のシェル構造ともいえる湾曲した
コンクリートスラブ2が形成される。そのように形成さ
れたコンクリートスラブ2を人工地盤とし、その上部に
所望の施設を構築すれば良い。なお、この人工地盤上に
設けられる都市施設に付帯する諸設備類たとえば上下水
道やガス等の配管、電力や通信用のケーブル等は、凸部
1cの内側の貫通孔1dを通してコンクリートスラブ2
の下方に導くことができる。
ず、図1に示す柱体3を施工するとともに必要に応じて
仮設の支柱を所定位置に立設し、それらに支持すること
でハーフPC型枠1を連結しながら組立てていく。その
際、上述したように各連結部において所定の角度だけ傾
斜をつけていくことでコンクリート打設面4を所望の湾
曲面とする。そして、各ハーフPC型枠1どうしの間の
隙間を適宜の型枠7(図4参照)により塞ぎ、その上部
にコンクリート5を打設する。コンクリート5が硬化す
ればそのコンクリート5と全てのハーフPC型枠1とが
強固に一体化し、一種のシェル構造ともいえる湾曲した
コンクリートスラブ2が形成される。そのように形成さ
れたコンクリートスラブ2を人工地盤とし、その上部に
所望の施設を構築すれば良い。なお、この人工地盤上に
設けられる都市施設に付帯する諸設備類たとえば上下水
道やガス等の配管、電力や通信用のケーブル等は、凸部
1cの内側の貫通孔1dを通してコンクリートスラブ2
の下方に導くことができる。
【0014】以上のように、本実施例のハーフPC型枠
1は、それらをルーズに連結していくことのみでコンク
リート打設面4を任意の湾曲面とすることができ、その
ように形成した湾曲するコンクリート打設面4にコンク
リート5を打設することのみで湾曲したコンクリートス
ラブ2を極めて効率的に施工することができ、自然の丘
陵のような起伏のある人工地盤を容易に実現することが
できる。
1は、それらをルーズに連結していくことのみでコンク
リート打設面4を任意の湾曲面とすることができ、その
ように形成した湾曲するコンクリート打設面4にコンク
リート5を打設することのみで湾曲したコンクリートス
ラブ2を極めて効率的に施工することができ、自然の丘
陵のような起伏のある人工地盤を容易に実現することが
できる。
【0015】なお、上記実施例のハーフPC型枠1にお
いては各辺1aをやや外方に膨出するような曲線により
形成しているので、各ハーフPC型枠1の角部1eが実
質的に内側に後退した形態となり、したがって傾斜させ
た状態で連結した双方のハーフPC型枠1の角部1eど
うしが干渉し難くなり、その分、傾斜角度を大きくする
ことができるものとなっている。
いては各辺1aをやや外方に膨出するような曲線により
形成しているので、各ハーフPC型枠1の角部1eが実
質的に内側に後退した形態となり、したがって傾斜させ
た状態で連結した双方のハーフPC型枠1の角部1eど
うしが干渉し難くなり、その分、傾斜角度を大きくする
ことができるものとなっている。
【0016】また、凸部1cは必ずしも設けることはな
く、コンクリート5が滑落する懸念がなく、コンクリー
ト5とハーフPC型枠1とが自ずと充分に一体化するこ
とが期待できる場合等には、一部もしくは全てのハーフ
PC型枠1における凸部1cを省略することもできる。
また、上記のような凸部1cに代えて、たとえば図6
(a)に示すような突起10や、同図(b)に示すよう
な鉄筋等を折曲げ加工したスタッド部材11(あるいは
スタッドボルトでも良い)を凸部として設けても良い。
さらには凸部に代えて同図(c)に示すように凹部12
を形成することでも同様の効果が得られる。
く、コンクリート5が滑落する懸念がなく、コンクリー
ト5とハーフPC型枠1とが自ずと充分に一体化するこ
とが期待できる場合等には、一部もしくは全てのハーフ
PC型枠1における凸部1cを省略することもできる。
また、上記のような凸部1cに代えて、たとえば図6
(a)に示すような突起10や、同図(b)に示すよう
な鉄筋等を折曲げ加工したスタッド部材11(あるいは
スタッドボルトでも良い)を凸部として設けても良い。
さらには凸部に代えて同図(c)に示すように凹部12
を形成することでも同様の効果が得られる。
【0017】また、上記実施例ではかすがい状の連結具
6を用いて連結するようにしたが、ハーフPC型枠1ど
うしの連結の形態もそれらをルーズに連結し得るもので
ある限りにおいて適宜の形態ものを採用でき、たとえば
図7(a),(b)に示すようにハーフPC型枠1の各
辺1aの中央部に係合溝20,21を形成し、その形状
に対応する連結具22,23を係合させることで連結す
るもの等が採用できる。この場合の連結具22,23と
しては、連結したハーフPC型枠1どうしに相対的な傾
斜をつけやすくするためにたとえば硬質ゴム等の弾性変
形可能なものを採用することも考えられる。
6を用いて連結するようにしたが、ハーフPC型枠1ど
うしの連結の形態もそれらをルーズに連結し得るもので
ある限りにおいて適宜の形態ものを採用でき、たとえば
図7(a),(b)に示すようにハーフPC型枠1の各
辺1aの中央部に係合溝20,21を形成し、その形状
に対応する連結具22,23を係合させることで連結す
るもの等が採用できる。この場合の連結具22,23と
しては、連結したハーフPC型枠1どうしに相対的な傾
斜をつけやすくするためにたとえば硬質ゴム等の弾性変
形可能なものを採用することも考えられる。
【0018】さらに、本発明のハーフPC型枠は、上記
実施例のような略正方形状のものに限らず、たとえば略
正三角形状のものや略正六角形状のものとすることもで
きる。その場合も各辺の中央部どうしをルーズに連結す
るようにし、各辺を外方にやや膨出する曲線により形成
することが好ましい。
実施例のような略正方形状のものに限らず、たとえば略
正三角形状のものや略正六角形状のものとすることもで
きる。その場合も各辺の中央部どうしをルーズに連結す
るようにし、各辺を外方にやや膨出する曲線により形成
することが好ましい。
【0019】さらになお、上記実施例は本発明を広大な
人工地盤を構築する場合に適用したのであるが、本発明
の用途はそのようなものに限定されることなく、コンク
リートスラブを湾曲させる場合全般に広く適用できるこ
とはいうまでもない。
人工地盤を構築する場合に適用したのであるが、本発明
の用途はそのようなものに限定されることなく、コンク
リートスラブを湾曲させる場合全般に広く適用できるこ
とはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明によれ
ば、平板状のプレキャストコンクリート版の各辺のほぼ
中央部を隣接配置される他のものと連結具により互いに
ルーズに連結し、それらのハーフPC型枠どうしを各連
結部において互いに徐々に傾斜させていくことにより、
それらによって形成されるコンクリート打設面を全体と
して湾曲させることができるものであり、したがって任
意の曲面をなすように湾曲したコンクリートスラブを容
易に構築することができるものであり、たとえば広大な
人工地盤を構築する場合等に採用して好適である。特
に、コンクリート打設面となる表面にコンクリートを一
体化させるための凸部もしくは凹部を形成しておくこと
でハーフPC型枠とコンクリートとを強固に一体化する
ことができ、また、上記の凸部を筒状の立上がり壁部と
して形成してその内側に貫通孔を設けることにより貫通
孔を設備配管やケーブル等を通すための経路として利用
できる。
ば、平板状のプレキャストコンクリート版の各辺のほぼ
中央部を隣接配置される他のものと連結具により互いに
ルーズに連結し、それらのハーフPC型枠どうしを各連
結部において互いに徐々に傾斜させていくことにより、
それらによって形成されるコンクリート打設面を全体と
して湾曲させることができるものであり、したがって任
意の曲面をなすように湾曲したコンクリートスラブを容
易に構築することができるものであり、たとえば広大な
人工地盤を構築する場合等に採用して好適である。特
に、コンクリート打設面となる表面にコンクリートを一
体化させるための凸部もしくは凹部を形成しておくこと
でハーフPC型枠とコンクリートとを強固に一体化する
ことができ、また、上記の凸部を筒状の立上がり壁部と
して形成してその内側に貫通孔を設けることにより貫通
孔を設備配管やケーブル等を通すための経路として利用
できる。
【図1】本発明に係るハーフPC型枠を用いて構築され
た人工地盤としてのコンクリート構造物の概念図であ
る。
た人工地盤としてのコンクリート構造物の概念図であ
る。
【図2】本発明に係るハーフPC型枠を連結して形成さ
れた湾曲したコンクリート打設面を示す図である。
れた湾曲したコンクリート打設面を示す図である。
【図3】本発明に係るハーフPC型枠の一例を示す斜視
図である。
図である。
【図4】同ハーフPC型枠を連結した状態を示す側断面
図である。
図である。
【図5】同ハーフPC型枠どうしの連結部を示す拡大平
面図である。
面図である。
【図6】本発明に係るハーフPC型枠の他の例を示す斜
視図である。
視図である。
【図7】本発明に係るハーフPC型枠どうしの連結部の
他の例を示す拡大平面図である。
他の例を示す拡大平面図である。
1 ハーフPC型枠 1a 辺 1b 連結孔 1c 凸部 1d 貫通孔 2 コンクリートスラブ 4 コンクリート打設面 5 コンクリート 6 連結具 10 突起(凸部) 11 スタッド部材(凸部) 12 凹部 22,23 連結具。
Claims (4)
- 【請求項1】 互いに連結されてコンクリート打設面を
形成し、その上部にコンクリートが打設されることで該
コンクリートと一体化してコンクリートスラブを構成す
るプレキャストコンクリート製のハーフPC型枠であっ
て、 平板状のプレキャストコンクリート版の各辺のほぼ中央
部が隣接配置される他のものと連結具により互いにルー
ズに連結されることで全体として湾曲したコンクリート
打設面を形成することを特徴とするハーフPC型枠。 - 【請求項2】 コンクリート打設面となる表面にコンク
リートを一体化させるための凸部もしくは凹部が形成さ
れていることを特徴とする請求項1に記載のハーフPC
型枠。 - 【請求項3】 前記凸部は筒状の立上がり壁部として形
成されているとともに、その内側には表裏を貫通する貫
通孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載
のハーフPC型枠。 - 【請求項4】 請求項1,2または3に記載のハーフP
C型枠を用いてコンクリートスラブを形成する方法であ
って、 前記ハーフPC型枠の各辺の中央部どうしを連結具によ
り互いにルーズに連結するとともに、連結した双方のハ
ーフPC型枠どうしを相対的に傾斜させることでそれら
ハーフPC型枠によって形成されるコンクリート打設面
を湾曲させ、該コンクリート打設面にコンクリートを打
設することによって湾曲したコンクリートスラブを形成
することを特徴とするコンクリートスラブの施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11474894A JP3289167B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | ハーフpc型枠およびコンクリートスラブの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11474894A JP3289167B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | ハーフpc型枠およびコンクリートスラブの施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07300933A JPH07300933A (ja) | 1995-11-14 |
JP3289167B2 true JP3289167B2 (ja) | 2002-06-04 |
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ID=14645693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
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JPH07300933A (ja) | 1995-11-14 |
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