JP3283219B2 - 防舷材 - Google Patents
防舷材Info
- Publication number
- JP3283219B2 JP3283219B2 JP19754397A JP19754397A JP3283219B2 JP 3283219 B2 JP3283219 B2 JP 3283219B2 JP 19754397 A JP19754397 A JP 19754397A JP 19754397 A JP19754397 A JP 19754397A JP 3283219 B2 JP3283219 B2 JP 3283219B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fender
- surface layer
- rubber
- polymer blend
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C43/00—Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
- B29C43/02—Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles
- B29C43/20—Making multilayered or multicoloured articles
- B29C43/203—Making multilayered articles
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2019/00—Use of rubber not provided for in a single one of main groups B29K2007/00 - B29K2011/00, as moulding material
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2023/00—Use of polyalkenes or derivatives thereof as moulding material
- B29K2023/04—Polymers of ethylene
- B29K2023/06—PE, i.e. polyethylene
- B29K2023/0658—PE, i.e. polyethylene characterised by its molecular weight
- B29K2023/0683—UHMWPE, i.e. ultra high molecular weight polyethylene
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2105/00—Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
- B29K2105/0085—Copolymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2105/00—Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped
- B29K2105/24—Condition, form or state of moulded material or of the material to be shaped crosslinked or vulcanised
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/24—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
- Y10T428/24942—Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.] including components having same physical characteristic in differing degree
- Y10T428/2495—Thickness [relative or absolute]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31826—Of natural rubber
- Y10T428/31833—Next to aldehyde or ketone condensation product or addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31837—Including polyene monomers
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31855—Of addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31909—Next to second addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31913—Monoolefin polymer
- Y10T428/31917—Next to polyene polymer
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/31504—Composite [nonstructural laminate]
- Y10T428/31855—Of addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31909—Next to second addition polymer from unsaturated monomers
- Y10T428/31924—Including polyene monomers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の接岸時また
は係留時の緩衝材として用いられる防舷材に関する。
は係留時の緩衝材として用いられる防舷材に関する。
【0002】
【従来の技術】港湾の岸壁に船舶等を接岸する際、ある
いは接岸した船舶等を岸壁に係留する際に生じる衝撃や
摩擦から船体等と係留岸との双方を保護するため、緩衝
体としての防舷材が岸壁に設置されている。図4(a) に
示すように、防舷材40は、船体との接触面である頂部
42と、頂部42の両端に取りつけられた脚部44とで
構成されており、脚部44先端のフランジ部46にボル
ト48を挿通して岸壁50に固定される。この防舷材4
0は、図4(b) に示すように、船舶の接岸時に脚部44
が変形して衝撃を緩和することによって、船体を保護す
る。
いは接岸した船舶等を岸壁に係留する際に生じる衝撃や
摩擦から船体等と係留岸との双方を保護するため、緩衝
体としての防舷材が岸壁に設置されている。図4(a) に
示すように、防舷材40は、船体との接触面である頂部
42と、頂部42の両端に取りつけられた脚部44とで
構成されており、脚部44先端のフランジ部46にボル
ト48を挿通して岸壁50に固定される。この防舷材4
0は、図4(b) に示すように、船舶の接岸時に脚部44
が変形して衝撃を緩和することによって、船体を保護す
る。
【0003】防舷材には、従来よりゴム製のものが広く
知られている。しかし、防舷材に用いられるゴム材料は
通常その摩擦係数μが1以上と大きいため、図5に示す
ように船体52が防舷材40に対して斜めに接触した場
合(傾斜接岸時)には、局所的に過剰な力が作用して防
舷材40の変形が不均一になる。その結果、所望の緩衝
性能が発揮されないばかりか、防舷材40自体に亀裂等
の損傷が生じるおそれがある。
知られている。しかし、防舷材に用いられるゴム材料は
通常その摩擦係数μが1以上と大きいため、図5に示す
ように船体52が防舷材40に対して斜めに接触した場
合(傾斜接岸時)には、局所的に過剰な力が作用して防
舷材40の変形が不均一になる。その結果、所望の緩衝
性能が発揮されないばかりか、防舷材40自体に亀裂等
の損傷が生じるおそれがある。
【0004】また、船舶の係留中は波や風の影響で船体
が常に振動することから、防舷材と船体との間に摩擦力
が生じる。このため、図6に示すように、船体52との
摩擦によって防舷材40に剪断力がかかり、亀裂等の損
傷が生じるなど、防舷材の劣化を招くおそれがある。一
方、ゴム単体からなる防舷材本体の表面に、摩擦係数μ
が低いポリウレタン等の材質からなるコーティング層を
形成した防舷材が知られているが、コーティング層と防
舷材本体との接着性が低く、該コーティング層が剥離す
るおそれがある。
が常に振動することから、防舷材と船体との間に摩擦力
が生じる。このため、図6に示すように、船体52との
摩擦によって防舷材40に剪断力がかかり、亀裂等の損
傷が生じるなど、防舷材の劣化を招くおそれがある。一
方、ゴム単体からなる防舷材本体の表面に、摩擦係数μ
が低いポリウレタン等の材質からなるコーティング層を
形成した防舷材が知られているが、コーティング層と防
舷材本体との接着性が低く、該コーティング層が剥離す
るおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで上記の問題を解
決するため、例えば図7に示すように、超高分子量ポリ
エチレン(摩擦係数μ=0.2)のように摩擦係数の小
さい樹脂からなる表面層54を防舷材56の頂部に設け
て、防舷材の表面を滑りやすくすることにより、接岸時
の圧縮力を分散したり、係留時の摩擦力を軽減したりす
る方法がある。この方法では、表面層54は防舷材56
中に埋設した金属板58にボルト48を挿通することに
よって固定される。
決するため、例えば図7に示すように、超高分子量ポリ
エチレン(摩擦係数μ=0.2)のように摩擦係数の小
さい樹脂からなる表面層54を防舷材56の頂部に設け
て、防舷材の表面を滑りやすくすることにより、接岸時
の圧縮力を分散したり、係留時の摩擦力を軽減したりす
る方法がある。この方法では、表面層54は防舷材56
中に埋設した金属板58にボルト48を挿通することに
よって固定される。
【0006】しかしながら、表面層54の摩擦係数が低
いために、ボルト48やワッシャ49と表面層54との
摩擦力が小さく、接岸時や係留時に前述のような過剰な
力や剪断力が作用すると、図8に示すように、表面層5
4がボルト48部から外れてしまうという問題があっ
た。また、上記方法では表面層54、金属板58、ボル
ト48等の部品が別途必要になるため、防舷材の製造コ
ストが高くなるという問題もある。一方、ボルトを用い
ずに、表面層54を防舷材56の頂部表面に直接接着し
たとしても、表面層54とゴムとの接着力が低く、防舷
材の劣化が著しくなるという問題がある。
いために、ボルト48やワッシャ49と表面層54との
摩擦力が小さく、接岸時や係留時に前述のような過剰な
力や剪断力が作用すると、図8に示すように、表面層5
4がボルト48部から外れてしまうという問題があっ
た。また、上記方法では表面層54、金属板58、ボル
ト48等の部品が別途必要になるため、防舷材の製造コ
ストが高くなるという問題もある。一方、ボルトを用い
ずに、表面層54を防舷材56の頂部表面に直接接着し
たとしても、表面層54とゴムとの接着力が低く、防舷
材の劣化が著しくなるという問題がある。
【0007】そこで本発明の目的は、船舶等に対する充
分な緩衝作用を有するとともに、接岸時の圧縮力を分散
し、係留時の摩擦力を軽減できる新規な防舷材を提供す
ることである。
分な緩衝作用を有するとともに、接岸時の圧縮力を分散
し、係留時の摩擦力を軽減できる新規な防舷材を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ゴム製の防舷
材本体と、この防舷材本体の少なくとも受衝面を被覆す
る表面層とからなる防舷材であって、前記表面層が結晶
性ポリオレフィン樹脂と高不飽和ジエンゴムとのポリマ
ーブレンドからなり、該ポリマーブレンド中の結晶性ポ
リオレフィン樹脂の割合が50重量%を超え、85重量
%以下であるときは、船舶等に対する充分な緩衝作用を
有するとともに、接岸時の圧縮力を分散し、係留時の摩
擦力を軽減できる防舷材が得られるという新たな事実を
見出し、本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ゴム製の防舷
材本体と、この防舷材本体の少なくとも受衝面を被覆す
る表面層とからなる防舷材であって、前記表面層が結晶
性ポリオレフィン樹脂と高不飽和ジエンゴムとのポリマ
ーブレンドからなり、該ポリマーブレンド中の結晶性ポ
リオレフィン樹脂の割合が50重量%を超え、85重量
%以下であるときは、船舶等に対する充分な緩衝作用を
有するとともに、接岸時の圧縮力を分散し、係留時の摩
擦力を軽減できる防舷材が得られるという新たな事実を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】上記本発明の防舷材によれば、緩衝作用に
優れた従来のゴム製防舷材を防舷材本体として用いつ
つ、防舷材の受衝面を上記表面層で被覆することにより
防舷材表面の摩擦係数を小さくすることができる。その
結果、充分な緩衝作用を示すとともに、接岸時の圧縮力
を分散でき、かつ係留時の摩擦力を軽減できる。本発明
の防舷材において、表面層を作製するのに用いられるポ
リマーブレンドは、動的加硫したものであるのが好まし
い。前記ポリマーブレンドを動的加硫すると、高度に加
硫されるほか、結晶性ポリオレフィン樹脂中に高不飽和
ジエンゴムを、平均粒径が30μm以下の微粒子の状態
で分散させることができる。その結果、表面層の引張破
壊伸びEB や引張破壊強さTB が向上し、ひいては防舷
材全体における緩衝性能の向上に寄与する。
優れた従来のゴム製防舷材を防舷材本体として用いつ
つ、防舷材の受衝面を上記表面層で被覆することにより
防舷材表面の摩擦係数を小さくすることができる。その
結果、充分な緩衝作用を示すとともに、接岸時の圧縮力
を分散でき、かつ係留時の摩擦力を軽減できる。本発明
の防舷材において、表面層を作製するのに用いられるポ
リマーブレンドは、動的加硫したものであるのが好まし
い。前記ポリマーブレンドを動的加硫すると、高度に加
硫されるほか、結晶性ポリオレフィン樹脂中に高不飽和
ジエンゴムを、平均粒径が30μm以下の微粒子の状態
で分散させることができる。その結果、表面層の引張破
壊伸びEB や引張破壊強さTB が向上し、ひいては防舷
材全体における緩衝性能の向上に寄与する。
【0010】また、前記表面層は、ゴム製の防舷材本体
を加硫する際に一体に接着されることによって、防舷材
本体に強固に接着させることができる。
を加硫する際に一体に接着されることによって、防舷材
本体に強固に接着させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防舷材を図面を参
照して詳細に説明する。本発明の一実施形態を示す図1
では、防舷材は、表面が受衝面12である頂部12aと
脚部14とが一体に形成された防舷材本体10と、受衝
面12上に設けられた表面層16とからなる。
照して詳細に説明する。本発明の一実施形態を示す図1
では、防舷材は、表面が受衝面12である頂部12aと
脚部14とが一体に形成された防舷材本体10と、受衝
面12上に設けられた表面層16とからなる。
【0012】防舷材本体10は、天然ゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム(EPDM)等の、従来よりゴム製防舷
材に用いられている種々のゴム材料からなる。前記表面
層16は、摩擦係数が小さい、樹脂成分としての結晶性
ポリオレフィン樹脂と、ゴム状弾性に優れた高不飽和ジ
エンゴムとのポリマーブレンドからなる。
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム(EPDM)等の、従来よりゴム製防舷
材に用いられている種々のゴム材料からなる。前記表面
層16は、摩擦係数が小さい、樹脂成分としての結晶性
ポリオレフィン樹脂と、ゴム状弾性に優れた高不飽和ジ
エンゴムとのポリマーブレンドからなる。
【0013】表面層16の厚みは特に限定されないが、
接岸時の圧縮力を分散したり、係留時の摩擦力を軽減す
るといった作用を充分に発揮するには、通常2mm以
上、好ましくは5mm以上であるのが好ましい。一方、
表面層16の厚みが防舷材本体10の頂部12aにおけ
る厚みに比べて厚すぎるときは、防舷材の緩衝性能に悪
影響を及ぼすおそれがある。そこで、表面層16の厚み
を頂部12aの厚みに対して10%以下とするのが好ま
しい。
接岸時の圧縮力を分散したり、係留時の摩擦力を軽減す
るといった作用を充分に発揮するには、通常2mm以
上、好ましくは5mm以上であるのが好ましい。一方、
表面層16の厚みが防舷材本体10の頂部12aにおけ
る厚みに比べて厚すぎるときは、防舷材の緩衝性能に悪
影響を及ぼすおそれがある。そこで、表面層16の厚み
を頂部12aの厚みに対して10%以下とするのが好ま
しい。
【0014】本発明に用いられる結晶性ポリオレフィン
樹脂としては、例えば超高分子量ポリエチレン(UHM
WPE,摩擦係数μ=0.2)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレ
ン(PP)、アイオノマー、メタロセン触媒重合ポリエ
チレン、メタロセン触媒重合ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の、摩擦係数μが
小さい樹脂、具体的には摩擦係数μが0.2〜0.3程
度の樹脂があげられる。上記例示の結晶性ポリオレフィ
ン樹脂は単独で用いてもよく、2種以上をブレンドして
用いてもよい。
樹脂としては、例えば超高分子量ポリエチレン(UHM
WPE,摩擦係数μ=0.2)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレ
ン(PP)、アイオノマー、メタロセン触媒重合ポリエ
チレン、メタロセン触媒重合ポリプロピレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の、摩擦係数μが
小さい樹脂、具体的には摩擦係数μが0.2〜0.3程
度の樹脂があげられる。上記例示の結晶性ポリオレフィ
ン樹脂は単独で用いてもよく、2種以上をブレンドして
用いてもよい。
【0015】本発明に用いられる高不飽和ジエンゴム
は、ポリマー内におけるエチレン性不飽和結合の割合が
高いゴムであって、具体的には天然ゴム(NR)、イソ
プレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリル
ゴム(ACM)等の、分子の主鎖中に二重結合を有する
ものがあげられる。上記例示の高不飽和ジエンゴムは単
独で用いてもよく、2種以上をブレンドして用いてもよ
い。
は、ポリマー内におけるエチレン性不飽和結合の割合が
高いゴムであって、具体的には天然ゴム(NR)、イソ
プレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、アクリル
ゴム(ACM)等の、分子の主鎖中に二重結合を有する
ものがあげられる。上記例示の高不飽和ジエンゴムは単
独で用いてもよく、2種以上をブレンドして用いてもよ
い。
【0016】結晶性ポリオレフィン樹脂と高不飽和ジエ
ンゴムとのブレンド比は、結晶性ポリオレフィン樹脂と
高不飽和ジエンゴムとのポリマーブレンド全量における
ポリオレフィン樹脂の割合が50重量%を超え、85重
量%以下の範囲となるように、好ましくは60〜80重
量%の範囲となるように調整される。ポリオレフィン樹
脂の割合が上記範囲を下回ると、防舷材の表面層におけ
る摩擦係数μが大きくなる。その結果、接岸時における
圧縮力を分散する作用や係留時における摩擦力を軽減す
る作用が不十分になったり、表面層の引張破壊伸びE B
や引張破壊強さTB が小さくなって、防舷材の緩衝性能
が低下したり、防舷材が劣化しやすくなるために好まし
くない。
ンゴムとのブレンド比は、結晶性ポリオレフィン樹脂と
高不飽和ジエンゴムとのポリマーブレンド全量における
ポリオレフィン樹脂の割合が50重量%を超え、85重
量%以下の範囲となるように、好ましくは60〜80重
量%の範囲となるように調整される。ポリオレフィン樹
脂の割合が上記範囲を下回ると、防舷材の表面層におけ
る摩擦係数μが大きくなる。その結果、接岸時における
圧縮力を分散する作用や係留時における摩擦力を軽減す
る作用が不十分になったり、表面層の引張破壊伸びE B
や引張破壊強さTB が小さくなって、防舷材の緩衝性能
が低下したり、防舷材が劣化しやすくなるために好まし
くない。
【0017】表面層の摩擦係数μ(JIS K 712
5)は0.5以下、好ましくは0.3以下であるのが適
当である。表面層の引張破壊伸びEB (JIS K 6
760)は500%以上、表面層の引張破壊強さT
B (JIS K 6760)は250kgf/cm2 以
上であるのが適当である。一方、ポリオレフィン樹脂の
割合が上記範囲を超えると、表面層のゴム状弾性が失わ
れる。このため、表面層の永久伸びPSが大きくなりす
ぎて、劣化しやすくなるおそれがある。
5)は0.5以下、好ましくは0.3以下であるのが適
当である。表面層の引張破壊伸びEB (JIS K 6
760)は500%以上、表面層の引張破壊強さT
B (JIS K 6760)は250kgf/cm2 以
上であるのが適当である。一方、ポリオレフィン樹脂の
割合が上記範囲を超えると、表面層のゴム状弾性が失わ
れる。このため、表面層の永久伸びPSが大きくなりす
ぎて、劣化しやすくなるおそれがある。
【0018】表面層の永久伸びPS(JIS K 63
01)は80%以下、好ましくは75%以下であるのが
適当である。また、ポリオレフィン樹脂の割合が上記範
囲を超えると、表面層と防舷材本体との接着性が低下す
るおそれもあるため好ましくない。次に、本発明の防舷
材の製造方法について、図3を参照しつつ説明する。
01)は80%以下、好ましくは75%以下であるのが
適当である。また、ポリオレフィン樹脂の割合が上記範
囲を超えると、表面層と防舷材本体との接着性が低下す
るおそれもあるため好ましくない。次に、本発明の防舷
材の製造方法について、図3を参照しつつ説明する。
【0019】本発明の防舷材30は、表面層16を作製
するためのシート32と、防舷材本体10を作製するた
めのゴムシート34とを金型36内に敷きつめた後、プ
レス加硫機38により加硫し、冷却後脱型することによ
って得られる。表面層用のシート32は、結晶性ポリオ
レフィン樹脂と高不飽和ジエンゴムとを所定の割合で混
合したポリマーブレンドを素練りし、さらに加硫剤、加
硫促進剤および必要に応じてカーボンブラック等の他の
添加剤を配合し、混練した後、作業上適当な大きさのシ
ートに成形することによって得られる。
するためのシート32と、防舷材本体10を作製するた
めのゴムシート34とを金型36内に敷きつめた後、プ
レス加硫機38により加硫し、冷却後脱型することによ
って得られる。表面層用のシート32は、結晶性ポリオ
レフィン樹脂と高不飽和ジエンゴムとを所定の割合で混
合したポリマーブレンドを素練りし、さらに加硫剤、加
硫促進剤および必要に応じてカーボンブラック等の他の
添加剤を配合し、混練した後、作業上適当な大きさのシ
ートに成形することによって得られる。
【0020】一方、防舷材本体用のゴムシート34は、
天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム
等のゴム材料を素練りし、これに加硫剤、加硫促進剤お
よび必要に応じてカーボンブラック等の他の添加剤を、
ゴム製防舷材に適した組成比にて配合し、混練した後、
作業上適当な大きさのシートに成形することによって得
られる。
天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム
等のゴム材料を素練りし、これに加硫剤、加硫促進剤お
よび必要に応じてカーボンブラック等の他の添加剤を、
ゴム製防舷材に適した組成比にて配合し、混練した後、
作業上適当な大きさのシートに成形することによって得
られる。
【0021】金型36内にシートを敷きつめる際には、
まず、防舷材本体10の受衝面12に該当する箇所に表
面層用のシート32を敷きつめ、次いで、防舷材本体用
のゴムシート34を敷きつめる。こうして、防舷材30
の原型が金型36内に形成される。この原型をプレス加
硫し、冷却、脱型することによって、本発明の防舷材3
0が得られる。
まず、防舷材本体10の受衝面12に該当する箇所に表
面層用のシート32を敷きつめ、次いで、防舷材本体用
のゴムシート34を敷きつめる。こうして、防舷材30
の原型が金型36内に形成される。この原型をプレス加
硫し、冷却、脱型することによって、本発明の防舷材3
0が得られる。
【0022】上記の製造方法によれば、防舷材本体10
と表面層16とを一体成形でき、かつ両者を加硫によっ
て一体にかつ強固に接着させることができる。本発明に
おいて、表面層用のシートは、前記ポリマーブレンドを
動的加硫したものであってもよい。動的加硫は、上記ポ
リマーブレンドに加硫剤等を配合した後、加硫しながら
ポリマーブレンドを混練して、加硫が完了するまでポリ
マーブレンドにせん断力を加えることを特徴とする。か
かる加硫方法によれば、ポリマーブレンドが高度に加硫
されるほか、樹脂成分としての結晶性ポリオレフィン樹
脂中に、高不飽和ジエンゴムが平均粒径が30μm以
下、通常1〜5μm程度の微粒子の状態で分散させるこ
とができる。
と表面層16とを一体成形でき、かつ両者を加硫によっ
て一体にかつ強固に接着させることができる。本発明に
おいて、表面層用のシートは、前記ポリマーブレンドを
動的加硫したものであってもよい。動的加硫は、上記ポ
リマーブレンドに加硫剤等を配合した後、加硫しながら
ポリマーブレンドを混練して、加硫が完了するまでポリ
マーブレンドにせん断力を加えることを特徴とする。か
かる加硫方法によれば、ポリマーブレンドが高度に加硫
されるほか、樹脂成分としての結晶性ポリオレフィン樹
脂中に、高不飽和ジエンゴムが平均粒径が30μm以
下、通常1〜5μm程度の微粒子の状態で分散させるこ
とができる。
【0023】また、ポリマーブレンドに動的加硫を施す
ことで、熱可塑性とゴム状弾性との両方の性質を発現さ
せることができ、その結果、表面層の引張破壊伸びEB
や引張破壊強さTB が向上し、ひいては防舷材全体にお
ける緩衝性能の向上を図ることができる。さらに、ポリ
マーブレンドが熱可塑性を有することから、該ポリマー
ブレンドを加熱溶融した状態で金型内に注入することも
可能である。
ことで、熱可塑性とゴム状弾性との両方の性質を発現さ
せることができ、その結果、表面層の引張破壊伸びEB
や引張破壊強さTB が向上し、ひいては防舷材全体にお
ける緩衝性能の向上を図ることができる。さらに、ポリ
マーブレンドが熱可塑性を有することから、該ポリマー
ブレンドを加熱溶融した状態で金型内に注入することも
可能である。
【0024】上記動的加硫は、バンバリーミキサー、ニ
ーダー、ブラベンダーミキサー等の通常の混練装置や混
合押出機を用いて行われる。動的加硫の温度範囲は、結
晶性ポリオレフィン樹脂の融解温度付近またはそれ以上
の温度、通常150〜250℃である。本発明に用いら
れる加硫剤としては、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶
性硫黄等の硫黄のほか、例えばアルキルフェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂、熱反応性フェノール樹脂、アルキ
ル−フェノールホルムアルデヒド樹脂、臭素化アルキル
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の樹脂加硫剤を用
いることができる。
ーダー、ブラベンダーミキサー等の通常の混練装置や混
合押出機を用いて行われる。動的加硫の温度範囲は、結
晶性ポリオレフィン樹脂の融解温度付近またはそれ以上
の温度、通常150〜250℃である。本発明に用いら
れる加硫剤としては、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶
性硫黄等の硫黄のほか、例えばアルキルフェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂、熱反応性フェノール樹脂、アルキ
ル−フェノールホルムアルデヒド樹脂、臭素化アルキル
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の樹脂加硫剤を用
いることができる。
【0025】加硫促進剤には、従来公知の種々のものが
使用可能である。他の添加剤としては、例えばカーボン
ブラックなどの充填剤や着色剤等があげられる。なお、
前記ポリマーブレンドにカーボンブラックを配合しても
よいが、カーボンブラックを多量に配合すると、防舷材
と接触した船体がカーボンブラックによって汚れるおそ
れがある。防舷材の視認性や美観性を高めるといった観
点から、カーボンブラックに代わる種々の着色剤を配合
してもよい。
使用可能である。他の添加剤としては、例えばカーボン
ブラックなどの充填剤や着色剤等があげられる。なお、
前記ポリマーブレンドにカーボンブラックを配合しても
よいが、カーボンブラックを多量に配合すると、防舷材
と接触した船体がカーボンブラックによって汚れるおそ
れがある。防舷材の視認性や美観性を高めるといった観
点から、カーボンブラックに代わる種々の着色剤を配合
してもよい。
【0026】本発明の防舷材は、図1に示す実施形態の
ほか、図2に示すように、防舷材本体20の頂部22だ
けでなく、外表面全体に表面層26が形成されたもので
あってもよい。図2に示す防舷材において、防舷材本体
20および表面層26に用いられるゴムやポリマーブレ
ンドの材質、製造方法等は、前述と同様である。
ほか、図2に示すように、防舷材本体20の頂部22だ
けでなく、外表面全体に表面層26が形成されたもので
あってもよい。図2に示す防舷材において、防舷材本体
20および表面層26に用いられるゴムやポリマーブレ
ンドの材質、製造方法等は、前述と同様である。
【0027】表面層26の厚みは特に限定されないが、
前述の表面層16と同様に、通常2mm以上、好ましく
は5mm以上であるのが好ましく、頂部22および両脚
部24の厚みに対して10%以下であるのが好ましい。
なお、本発明の防舷材は、図1および図2に示される形
状に限定されるものではなく、少なくとも受衝面に前記
ポリマーブレンドからなる表面層が設けられている限
り、円筒形などの従来公知の種々の形状であってもよい
ことは勿論である。
前述の表面層16と同様に、通常2mm以上、好ましく
は5mm以上であるのが好ましく、頂部22および両脚
部24の厚みに対して10%以下であるのが好ましい。
なお、本発明の防舷材は、図1および図2に示される形
状に限定されるものではなく、少なくとも受衝面に前記
ポリマーブレンドからなる表面層が設けられている限
り、円筒形などの従来公知の種々の形状であってもよい
ことは勿論である。
【0028】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例をあげて
本発明を説明する。 参考例 天然ゴム(NR、「RSS3号」)100重量部に対
し、加硫剤(粉末硫黄)2重量部、亜鉛華5重量部、ス
テアリン酸1重量部、カーボンブラック60重量部、ア
ロマオイル20重量部、加硫促進剤(N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、CZ)1
重量部および老化防止剤(大内新興化学工業社製の商品
名「ノクラック」、N−(1,3−ジメチルブチル)−
N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)2重量部を
配合して混練した後、シート状に成形して、防舷材本体
用のゴムシートを作製した。
本発明を説明する。 参考例 天然ゴム(NR、「RSS3号」)100重量部に対
し、加硫剤(粉末硫黄)2重量部、亜鉛華5重量部、ス
テアリン酸1重量部、カーボンブラック60重量部、ア
ロマオイル20重量部、加硫促進剤(N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、CZ)1
重量部および老化防止剤(大内新興化学工業社製の商品
名「ノクラック」、N−(1,3−ジメチルブチル)−
N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)2重量部を
配合して混練した後、シート状に成形して、防舷材本体
用のゴムシートを作製した。
【0029】実施例1〜2、比較例1〜3 高不飽和ジエンゴム(スチレン−ブタジエンゴム)と、
結晶性ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン)とを表1に
示す割合で混合し、素練りした。こうして得られたポリ
マーブレンド100重量部に対して、加硫剤(粉末硫
黄)2重量部、加硫促進剤(CZ)1重量部、亜鉛華5
重量部、ステアリン酸1重量部および老化防止剤(前
出)2重量部を配合し、シート状に成形して、表面層用
のポリマーブレンドを作製した。
結晶性ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン)とを表1に
示す割合で混合し、素練りした。こうして得られたポリ
マーブレンド100重量部に対して、加硫剤(粉末硫
黄)2重量部、加硫促進剤(CZ)1重量部、亜鉛華5
重量部、ステアリン酸1重量部および老化防止剤(前
出)2重量部を配合し、シート状に成形して、表面層用
のポリマーブレンドを作製した。
【0030】上記表面層用のポリマーブレンドからなる
シート32を、図3に示すように、金型36内の、防舷
材本体の頂部受衝面に該当する部分に敷きつめた。次い
で、上記参考例で得た防舷材本体用のゴムシート34を
金型36に充填し、防舷材の原型(H=100mm、L
=200mm)を形成した後、150℃で2時間プレス
加硫を行った。
シート32を、図3に示すように、金型36内の、防舷
材本体の頂部受衝面に該当する部分に敷きつめた。次い
で、上記参考例で得た防舷材本体用のゴムシート34を
金型36に充填し、防舷材の原型(H=100mm、L
=200mm)を形成した後、150℃で2時間プレス
加硫を行った。
【0031】次いで、冷却後、脱型して、図1に示すよ
うに、防舷材本体10の頂部12aに表面層16を設け
た防舷材を得た。なお、上記実施例1〜2および比較例
1〜3において、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)
には、旭化成(株)製の「アサプレン303」を用い
た。また、ポリエチレン(PE)には、住友化学(株)
製の「スミカセンα GZ701」(直鎖状低密度ポリ
エチレン)を用いた。
うに、防舷材本体10の頂部12aに表面層16を設け
た防舷材を得た。なお、上記実施例1〜2および比較例
1〜3において、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)
には、旭化成(株)製の「アサプレン303」を用い
た。また、ポリエチレン(PE)には、住友化学(株)
製の「スミカセンα GZ701」(直鎖状低密度ポリ
エチレン)を用いた。
【0032】実施例3〜8 3〜5mmに粉砕した高不飽和ジエンゴム(SBR、N
Rまたはエチレン−プロピレン−ジエンゴム)と、結晶
性ポリオレフィン樹脂(PEまたはポリプロピレン)と
をそれぞれ表1に示す割合で混合した。次いでこの混合
物100重量部に対して加硫剤(粉末硫黄)2重量部、
加硫促進剤(前出)1重量部、亜鉛華5重量部、ステア
リン酸1重量部および老化防止剤(前出)2重量部を混
合して、二軸押出機(アイペック社製のHTM38)に
投入し、180℃、混練速度200rpmにて混練しつ
つ動的加硫を行った後、シート状に成形して、表面層用
のポリマーブレンドを作製した。
Rまたはエチレン−プロピレン−ジエンゴム)と、結晶
性ポリオレフィン樹脂(PEまたはポリプロピレン)と
をそれぞれ表1に示す割合で混合した。次いでこの混合
物100重量部に対して加硫剤(粉末硫黄)2重量部、
加硫促進剤(前出)1重量部、亜鉛華5重量部、ステア
リン酸1重量部および老化防止剤(前出)2重量部を混
合して、二軸押出機(アイペック社製のHTM38)に
投入し、180℃、混練速度200rpmにて混練しつ
つ動的加硫を行った後、シート状に成形して、表面層用
のポリマーブレンドを作製した。
【0033】上記ポリマーブレンドのシートと、前記参
考例で得た防舷材本体用のゴムシートとを用いたほか
は、実施例1〜2および比較例1〜3と同様にしてシー
トを金型36内に敷きつめ、プレス加硫、冷却、脱型を
行い、図1に示す防舷材を得た。なお、上記実施例3〜
8において、NRおよびPEには前出のものを用いた。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)には住
友化学(株)製の「エスプレン505A」を用いた。ま
た、ポリプロピレン(PP)にはノバテック社製の「M
G05BS」を用いた。
考例で得た防舷材本体用のゴムシートとを用いたほか
は、実施例1〜2および比較例1〜3と同様にしてシー
トを金型36内に敷きつめ、プレス加硫、冷却、脱型を
行い、図1に示す防舷材を得た。なお、上記実施例3〜
8において、NRおよびPEには前出のものを用いた。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)には住
友化学(株)製の「エスプレン505A」を用いた。ま
た、ポリプロピレン(PP)にはノバテック社製の「M
G05BS」を用いた。
【0034】表面層の物性測定 (摩擦係数)上記実施例および比較例で得られた防舷材
の表面層から、それぞれ試料片を取り出し、その摩擦係
数(動摩擦係数)を、JIS K 7125「プラスチ
ックフィルム及びシートの摩擦係数試験方法」の記載に
従って測定した。
の表面層から、それぞれ試料片を取り出し、その摩擦係
数(動摩擦係数)を、JIS K 7125「プラスチ
ックフィルム及びシートの摩擦係数試験方法」の記載に
従って測定した。
【0035】摩擦係数の測定において、相手材料には、
ニッケル−クロムメッキした鉄板(幅80mm×長さ2
00mm)を用いた。滑り片には、鉛の粒等を加えて接
触力Fp が200gとなるように調整したものを用い
た。 (引裂破壊伸びおよび引裂破壊強さ)上記各実施例およ
び比較例において、表面層の作製に用いたポリマーブレ
ンドの引裂破壊伸びEB (%)と引裂破壊強さTB (k
gf/cm2 )とを、JISK 6760「ポリエチレ
ン試験方法」−4.3「引張試験」の記載に準じて、試
験速度50mm/分で測定した。 (永久伸び)表面層の作製に用いたポリマーブレンドの
永久伸びPS(%)を、JIS K6301「加硫ゴム
物理試験方法」−4.「永久伸び試験」の記載に準じて
測定した。
ニッケル−クロムメッキした鉄板(幅80mm×長さ2
00mm)を用いた。滑り片には、鉛の粒等を加えて接
触力Fp が200gとなるように調整したものを用い
た。 (引裂破壊伸びおよび引裂破壊強さ)上記各実施例およ
び比較例において、表面層の作製に用いたポリマーブレ
ンドの引裂破壊伸びEB (%)と引裂破壊強さTB (k
gf/cm2 )とを、JISK 6760「ポリエチレ
ン試験方法」−4.3「引張試験」の記載に準じて、試
験速度50mm/分で測定した。 (永久伸び)表面層の作製に用いたポリマーブレンドの
永久伸びPS(%)を、JIS K6301「加硫ゴム
物理試験方法」−4.「永久伸び試験」の記載に準じて
測定した。
【0036】(ゴム状弾性の評価)表面層のゴム状弾性
の良否を以下の基準で評価した。 〇:表面層のゴム状弾性が充分であって、良好な緩衝性
能を示した。 ×:表面層のゴム状弾性が不十分で、その結果、防舷材
の緩衝作用に悪影響を及ぼした。
の良否を以下の基準で評価した。 〇:表面層のゴム状弾性が充分であって、良好な緩衝性
能を示した。 ×:表面層のゴム状弾性が不十分で、その結果、防舷材
の緩衝作用に悪影響を及ぼした。
【0037】以上の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、実施例1〜8で
得られた防舷材の表面層は、いずれも摩擦係数が小さ
く、引裂破壊伸びEB 、引裂破壊強さTB および永久伸
びPSのいずれも実用上充分な値を示していた。一方、
比較例1は表面層の摩擦係数が大きく、実用上不十分で
あった。また、比較例2および3では摩擦係数は実用上
充分な値にまで低下しているものの、樹脂成分の割合が
多いために永久伸びPSが大きく、ゴム状弾性も失われ
ていた。
得られた防舷材の表面層は、いずれも摩擦係数が小さ
く、引裂破壊伸びEB 、引裂破壊強さTB および永久伸
びPSのいずれも実用上充分な値を示していた。一方、
比較例1は表面層の摩擦係数が大きく、実用上不十分で
あった。また、比較例2および3では摩擦係数は実用上
充分な値にまで低下しているものの、樹脂成分の割合が
多いために永久伸びPSが大きく、ゴム状弾性も失われ
ていた。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の防舷材に
よれば、船舶等に対する充分な緩衝作用を有するととも
に、防舷材表面の摩擦係数を低くすることができること
から、接岸時の圧縮力を分散でき、かつ係留時の摩擦力
を軽減できる。また、防舷材の表面に摩擦係数の低い受
衝板を別にボルト等で取り付ける必要がなく、容易に防
舷材を製造できる。
よれば、船舶等に対する充分な緩衝作用を有するととも
に、防舷材表面の摩擦係数を低くすることができること
から、接岸時の圧縮力を分散でき、かつ係留時の摩擦力
を軽減できる。また、防舷材の表面に摩擦係数の低い受
衝板を別にボルト等で取り付ける必要がなく、容易に防
舷材を製造できる。
【0041】従って、本発明の防舷材は、船舶接岸時ま
たは係留時の緩衝材として好適に用いられる。
たは係留時の緩衝材として好適に用いられる。
【図1】本発明の防舷材の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の防舷材の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の防舷材の製造方法の一例を示す説明図
である。
である。
【図4】同図(a) は従来の防舷材の一例を示す断面図、
同図(b) は前記従来の防舷材を圧縮した状態を示す断面
図である。
同図(b) は前記従来の防舷材を圧縮した状態を示す断面
図である。
【図5】傾斜接岸時における防舷材の状態を示す側面図
である。
である。
【図6】係留時における防舷材の状態を示す側面図であ
る。
る。
【図7】同図(a) は頂部に表面層を設けた防舷材を示す
断面図、同図(b) は表面層の固定部材を示す部分拡大図
である。
断面図、同図(b) は表面層の固定部材を示す部分拡大図
である。
【図8】図7に示す表面層54が防舷材本体から外れた
状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
10 防舷材本体 12 受衝面 16 表面層 20 防舷材本体 26 表面層 30 防舷材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/26 F16F 7/00 B63B 59/02
Claims (3)
- 【請求項1】ゴム製の防舷材本体と、この防舷材本体の
少なくとも受衝面を被覆する表面層とからなる防舷材で
あって、前記表面層が結晶性ポリオレフィン樹脂と高不
飽和ジエンゴムとのポリマーブレンドからなり、該ポリ
マーブレンド中の結晶性ポリオレフィン樹脂の割合が5
0重量%を超え、85重量%以下であることを特徴とす
る防舷材。 - 【請求項2】前記ポリマーブレンドが動的加硫されたも
のである請求項1記載の防舷材。 - 【請求項3】前記防舷材本体と表面層とが、防舷材本体
の加硫によって一体に接着されている請求項1または2
記載の防舷材。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19754397A JP3283219B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 防舷材 |
GB9815834A GB2328214B (en) | 1997-07-23 | 1998-07-22 | Fender |
US09/129,188 US6187420B1 (en) | 1997-07-23 | 1998-07-23 | Fender |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19754397A JP3283219B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 防舷材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1136264A JPH1136264A (ja) | 1999-02-09 |
JP3283219B2 true JP3283219B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=16376236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19754397A Expired - Fee Related JP3283219B2 (ja) | 1997-07-23 | 1997-07-23 | 防舷材 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6187420B1 (ja) |
JP (1) | JP3283219B2 (ja) |
GB (1) | GB2328214B (ja) |
Families Citing this family (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6475094B1 (en) * | 1998-12-28 | 2002-11-05 | Mark W. Bruns | Method for making product and product having ultra high molecular weight plastic parts |
SE520131C2 (sv) * | 2000-04-25 | 2003-05-27 | Sumitomo Rubber Ind | Fender samt framställning av densamma |
JP2001323438A (ja) * | 2000-05-12 | 2001-11-22 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 防舷材 |
JP4541527B2 (ja) * | 2000-11-09 | 2010-09-08 | 住友ゴム工業株式会社 | 防舷材 |
US6604735B2 (en) * | 2000-12-22 | 2003-08-12 | Lockheed Martin Corporation | Elastomer variants |
US6832570B2 (en) | 2002-07-26 | 2004-12-21 | Karl L. Aschenbach | Fender with compact spring element |
US6948440B2 (en) * | 2002-07-26 | 2005-09-27 | Aschenbach Karl L | Fender with leaf spring |
US7326471B2 (en) * | 2004-10-15 | 2008-02-05 | Advanced Elastomer Systems, L.P. | Corner molding compositions for automotive sealant systems |
WO2006125277A1 (en) * | 2005-05-27 | 2006-11-30 | Harbour & Marine Engineering Pty Ltd | Fender monitoring system |
US7647947B1 (en) * | 2008-10-03 | 2010-01-19 | Cascade Waterworks Manufacturing Co. | Casing spacer |
US8992129B2 (en) * | 2011-02-08 | 2015-03-31 | Bridgestone Corporation | Marine fender |
US9365268B1 (en) | 2012-07-16 | 2016-06-14 | Bombardier Recreational Products Inc. | Fender for a watercraft |
JP6260602B2 (ja) * | 2014-10-10 | 2018-01-17 | スターライト工業株式会社 | ポリウレアを用いた立体構造物の製造方法 |
JP7239971B2 (ja) * | 2017-11-13 | 2023-03-15 | シバタ工業株式会社 | 防舷材構造体 |
JP7018196B2 (ja) * | 2018-03-27 | 2022-02-10 | 西武ポリマ化成株式会社 | 防舷材カバー |
ES2730427B2 (es) * | 2018-05-10 | 2021-10-07 | Naveira Andrea Pereiro | Parachoques para barcos |
KR102749593B1 (ko) * | 2019-02-01 | 2025-01-08 | (주)동양기업 | 선체 오염 및 파손 위험을 감소시키는 폴리우레탄 외층을 형성한 공기충전 방현재의 제조 방법 |
CN112009638A (zh) * | 2020-08-27 | 2020-12-01 | 青岛大洋亨通橡塑有限公司 | 一种护舷防冲装置及其制造方法 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60238506A (ja) * | 1984-05-10 | 1985-11-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム製防舷材 |
US4854258A (en) * | 1985-03-01 | 1989-08-08 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Bumper rub strip assembly |
US4735982A (en) * | 1986-07-25 | 1988-04-05 | The B. F. Goodrich Company | Thermoplastic-rubber polymer alloys and method for producing the same |
JP2534988Y2 (ja) * | 1989-06-30 | 1997-05-07 | 住友ゴム工業 株式会社 | ゴム製防舷材 |
US5095840A (en) * | 1990-09-04 | 1992-03-17 | The B. F. Goodrich Company | Fender protective structures |
US5362572A (en) * | 1990-12-21 | 1994-11-08 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Two-layer thermoplastic elastomer sheet |
CA2127575C (en) * | 1993-07-08 | 1999-07-06 | Yuichi Itoh | Olefin thermoplastic elastomer and laminate thereof |
US5977259A (en) * | 1995-06-20 | 1999-11-02 | Sumitomo Chemical Company, Ltd. | Thermoplastic elastomer composition and molded article comprising the same |
US5791278A (en) * | 1995-12-19 | 1998-08-11 | Duramax, Inc. | Fender protective structure |
DE69621347T2 (de) * | 1995-12-19 | 2003-01-23 | Duramax Marine, Llc | Elastische kunststoff-elastometer legierung für einen fender |
JP3829421B2 (ja) * | 1996-12-24 | 2006-10-04 | 豊田合成株式会社 | 自動車用ウエザストリップ |
-
1997
- 1997-07-23 JP JP19754397A patent/JP3283219B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-07-22 GB GB9815834A patent/GB2328214B/en not_active Expired - Fee Related
- 1998-07-23 US US09/129,188 patent/US6187420B1/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1136264A (ja) | 1999-02-09 |
GB2328214A (en) | 1999-02-17 |
GB2328214B (en) | 1999-09-01 |
GB9815834D0 (en) | 1998-09-16 |
US6187420B1 (en) | 2001-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3283219B2 (ja) | 防舷材 | |
JP4021322B2 (ja) | 多成分熱硬化性構造体 | |
JP3380566B2 (ja) | 浮遊型防舷材 | |
KR20180116926A (ko) | 겉창과 중창 접착을 위한 고무조성물을 이용한 신발창의 제조방법 | |
JP2000309914A (ja) | 防舷材 | |
JP6783993B2 (ja) | ウエザストリップ | |
JP3475086B2 (ja) | 緩衝材 | |
JP3527119B2 (ja) | ウェザーストリップの製造方法 | |
JP6222845B2 (ja) | 紙送りローラ | |
JP3631326B2 (ja) | ゴム組成物 | |
JPH0721113B2 (ja) | エラストマーptfe組成物およびその製法 | |
JPH107849A (ja) | ゴム組成物 | |
JP3322863B2 (ja) | 防舷材 | |
JP2004156250A (ja) | 防舷材 | |
JPH1081784A (ja) | ゴム組成物 | |
JP4541527B2 (ja) | 防舷材 | |
JP3528399B2 (ja) | ゴムと樹脂との複合体 | |
JP2000080203A (ja) | 弾性材及びこれを用いたワンピースゴルフボール | |
JPH1161779A (ja) | 防舷材およびその製造方法 | |
JP3675030B2 (ja) | 複合体およびその製造方法 | |
JP2004210822A (ja) | 低硬度ゴム組成物 | |
JP3332873B2 (ja) | 架橋ゴムを用いた紙送り用ゴムローラ | |
JP2024014272A (ja) | 免震ゴム支承体用被覆ゴム組成物および免震ゴム支承体 | |
JP2003237495A (ja) | 自動車用モールディング | |
JP3548939B2 (ja) | 軽量ゴム組成物及び軽量ゴムシ−ト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |