JP3282742B2 - 加熱処理製品製造用締付治具およびそれを用いた金属触媒担体の製造方法 - Google Patents
加熱処理製品製造用締付治具およびそれを用いた金属触媒担体の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属部材を加圧状態で
加熱処理して製品を製造する際に使用する締付治具と、
この締付治具を使用して金属半製品を加圧し、その加圧
状態を保持したまま加熱処理して製品化する、金属製品
の製造方法に関する。
加熱処理して製品を製造する際に使用する締付治具と、
この締付治具を使用して金属半製品を加圧し、その加圧
状態を保持したまま加熱処理して製品化する、金属製品
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、たとえば、自動車用触媒コンバー
タは、その担体に、金属薄鋼板からなる平板と波板とを
積層して一体化した積層ハニカム金属触媒担体が用いら
れてきた(実開平1−174512号公報参照)。
タは、その担体に、金属薄鋼板からなる平板と波板とを
積層して一体化した積層ハニカム金属触媒担体が用いら
れてきた(実開平1−174512号公報参照)。
【0003】この積層ハニカム金属触媒担体は、図7の
製造フローチャートに示すように、まず、Fe−Cr−
Al合金製金属薄鋼板からなる平板と波板とを相互に接
触させて積層し、積層ハニカム状半製品を形成する(工
程(a))。
製造フローチャートに示すように、まず、Fe−Cr−
Al合金製金属薄鋼板からなる平板と波板とを相互に接
触させて積層し、積層ハニカム状半製品を形成する(工
程(a))。
【0004】ついで、この半製品の外形形状と同様な内
形形状を有した締付治具を用意し、この締付治具に剥離
剤を塗布する(工程(b))。ついで、この締付治具に
て、該半製品を、締付加圧し、その加圧状態を保持した
まま減圧加熱炉に搬送する(工程(c))。
形形状を有した締付治具を用意し、この締付治具に剥離
剤を塗布する(工程(b))。ついで、この締付治具に
て、該半製品を、締付加圧し、その加圧状態を保持した
まま減圧加熱炉に搬送する(工程(c))。
【0005】ついで、この加圧状態を保持した半製品
を、減圧下で加熱することにより、その相互の接触部を
拡散接合させて一体化する(工程(d))。そして、該
締付治具を取り外し(工程(e))、製品を得る(工程
(f))。
を、減圧下で加熱することにより、その相互の接触部を
拡散接合させて一体化する(工程(d))。そして、該
締付治具を取り外し(工程(e))、製品を得る(工程
(f))。
【0006】前記締付治具は、繰り返し使用するので、
耐熱性が良好なたとえばSUS310Sのようなステン
レス鋼で作られている。ところで、この製造方法は、減
圧下で加熱して、積層ハニカム状半製品の、その相互の
接触部を拡散接合させるのであるが、この処理により、
相互に密着している積層ハニカム状半製品と締付治具と
に何も対策していないと、これらもまた拡散接合してし
まい、完成した積層ハニカム金属触媒担体を、締付治具
から取り出すことができなくなってしまう。
耐熱性が良好なたとえばSUS310Sのようなステン
レス鋼で作られている。ところで、この製造方法は、減
圧下で加熱して、積層ハニカム状半製品の、その相互の
接触部を拡散接合させるのであるが、この処理により、
相互に密着している積層ハニカム状半製品と締付治具と
に何も対策していないと、これらもまた拡散接合してし
まい、完成した積層ハニカム金属触媒担体を、締付治具
から取り出すことができなくなってしまう。
【0007】そこで、締付治具に剥離剤を塗布すること
が必要となっている。この剥離剤は、グリーン・ストッ
プ(商品名)と称し、ロー付け時の不要箇所へのロー材
の流れ防止や、溶接時のスパッタ付着防止等にも用いら
れる無機物懸濁液で、従来は、積層ハニカム状半製品を
締付治具に組み付ける都度に、締付治具の内表面に塗布
して、両者が拡散接合するのを防止している。
が必要となっている。この剥離剤は、グリーン・ストッ
プ(商品名)と称し、ロー付け時の不要箇所へのロー材
の流れ防止や、溶接時のスパッタ付着防止等にも用いら
れる無機物懸濁液で、従来は、積層ハニカム状半製品を
締付治具に組み付ける都度に、締付治具の内表面に塗布
して、両者が拡散接合するのを防止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、加熱処
理の都度に、締付治具に剥離剤を塗布することは、工数
を増し好ましくない上に、この締付治具を再使用する際
には、剥離剤を効果的に作用させるために、締付治具の
内表面に付着した残留物を除去する必要があり、更に工
数がかかっていた。
理の都度に、締付治具に剥離剤を塗布することは、工数
を増し好ましくない上に、この締付治具を再使用する際
には、剥離剤を効果的に作用させるために、締付治具の
内表面に付着した残留物を除去する必要があり、更に工
数がかかっていた。
【0009】このため、積層ハニカム金属触媒担体の生
産工程が煩雑であった上に、生産コストが高いものとな
っていた。本発明者は、このような問題点を解決するた
めに鋭意研究の結果、締付治具をあらかじめ加熱処理す
ると、その表面が酸化物で覆われ、この酸化物が剥離作
用を有するという事実を見出した。
産工程が煩雑であった上に、生産コストが高いものとな
っていた。本発明者は、このような問題点を解決するた
めに鋭意研究の結果、締付治具をあらかじめ加熱処理す
ると、その表面が酸化物で覆われ、この酸化物が剥離作
用を有するという事実を見出した。
【0010】本発明はこのような本発明者の知得に基づ
いてなされたもので、その目的は、剥離剤の塗布を必要
としない加熱処理製品製造用締付治具を提供すること
と、この締付治具を使用することにより生産工数が簡易
であると共に、生産コストが低廉な積層ハニカム金属触
媒担体の製造方法を提供することである。
いてなされたもので、その目的は、剥離剤の塗布を必要
としない加熱処理製品製造用締付治具を提供すること
と、この締付治具を使用することにより生産工数が簡易
であると共に、生産コストが低廉な積層ハニカム金属触
媒担体の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
加熱処理製品製造用締付治具は、金属部材を加圧状態で
加熱処理して製造する製品の製造過程で、その加圧状態
を現出するために用いる加熱処理製品製造用締付治具に
おいて、前記金属部材を包囲して加圧する締付治具を、
耐熱性ステンレス鋼で形成すると共に、この締付治具を
あらかじめ加熱温度800〜1200℃、加熱時間3h
r〜2min、大気圧〜1torrで加熱処理してその
表面に膜厚0.1〜10μmの酸化物皮膜を形成せしめ
たものである。
加熱処理製品製造用締付治具は、金属部材を加圧状態で
加熱処理して製造する製品の製造過程で、その加圧状態
を現出するために用いる加熱処理製品製造用締付治具に
おいて、前記金属部材を包囲して加圧する締付治具を、
耐熱性ステンレス鋼で形成すると共に、この締付治具を
あらかじめ加熱温度800〜1200℃、加熱時間3h
r〜2min、大気圧〜1torrで加熱処理してその
表面に膜厚0.1〜10μmの酸化物皮膜を形成せしめ
たものである。
【0012】また、請求項2に係る本発明の積層ハニカ
ム金属触媒担体の製造方法は、Fe−Cr−Al合金製
金属薄鋼板からなる平板と波板とを相互を接触させて積
層した積層ハニカム状半製品を、その相互の接触部を拡
散接合させて一体化した積層ハニカム金属触媒担体の製
造方法において、前記積層ハニカム状半製品を、その半
製品の外形形状と同様な内形形状を有し、かつ、あらか
じめ加熱温度800〜1200℃、加熱時間3hr〜2
min、大気圧〜1torrで加熱処理してその表面に
膜厚0.1〜10μmの酸化物皮膜を形成せしめてなる
耐熱性ステンレス鋼製加熱処理製品製造用締付治具にて
加圧し、その加圧状態を保持したまま減圧加熱炉に搬送
し、減圧下で加熱し、その相互の接触部を拡散接合させ
て一体化するものである。
ム金属触媒担体の製造方法は、Fe−Cr−Al合金製
金属薄鋼板からなる平板と波板とを相互を接触させて積
層した積層ハニカム状半製品を、その相互の接触部を拡
散接合させて一体化した積層ハニカム金属触媒担体の製
造方法において、前記積層ハニカム状半製品を、その半
製品の外形形状と同様な内形形状を有し、かつ、あらか
じめ加熱温度800〜1200℃、加熱時間3hr〜2
min、大気圧〜1torrで加熱処理してその表面に
膜厚0.1〜10μmの酸化物皮膜を形成せしめてなる
耐熱性ステンレス鋼製加熱処理製品製造用締付治具にて
加圧し、その加圧状態を保持したまま減圧加熱炉に搬送
し、減圧下で加熱し、その相互の接触部を拡散接合させ
て一体化するものである。
【0013】
【作用】請求項1に係る本発明の加熱処理製品製造用締
付治具は、あらかじめ加熱温度800〜1200℃、加
熱時間3hr〜2min、大気圧〜1torrで加熱処
理してその表面に膜厚0.1〜10μmの酸化皮膜の剥
離性により、この締付治具で加圧した金属部材を、加圧
状態保持しながら加熱処理してを行っても、両者が固着
することがなく、金属部材を締付治具から容易に取り出
すことができる。
付治具は、あらかじめ加熱温度800〜1200℃、加
熱時間3hr〜2min、大気圧〜1torrで加熱処
理してその表面に膜厚0.1〜10μmの酸化皮膜の剥
離性により、この締付治具で加圧した金属部材を、加圧
状態保持しながら加熱処理してを行っても、両者が固着
することがなく、金属部材を締付治具から容易に取り出
すことができる。
【0014】また、請求項2に係る本発明の積層ハニカ
ム金属触媒担体の製造方法は、あらかじめ加熱温度80
0〜1200℃、加熱時間3hr〜2min、大気圧〜
1torrで加熱処理してその表面に膜厚0.1〜10
μmの酸化物皮膜を形成せしめてなる耐熱性ステンレス
鋼製加熱処理製品製造用締付治具を用いているので、剥
離剤の塗布が不要で生産工数が簡易になると共に、生産
コストを低く抑えることができる。
ム金属触媒担体の製造方法は、あらかじめ加熱温度80
0〜1200℃、加熱時間3hr〜2min、大気圧〜
1torrで加熱処理してその表面に膜厚0.1〜10
μmの酸化物皮膜を形成せしめてなる耐熱性ステンレス
鋼製加熱処理製品製造用締付治具を用いているので、剥
離剤の塗布が不要で生産工数が簡易になると共に、生産
コストを低く抑えることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図6は、請求項1に係る本発明の加熱処理
製品製造用締付治具と、この締付治具を用いた請求項2
に係る本発明の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法の
第1実施例の説明図で、この実施例は、自動車用触媒コ
ンバータの積層ハニカム金属触媒担体の製造方法に適用
したものである。
する。図1〜図6は、請求項1に係る本発明の加熱処理
製品製造用締付治具と、この締付治具を用いた請求項2
に係る本発明の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法の
第1実施例の説明図で、この実施例は、自動車用触媒コ
ンバータの積層ハニカム金属触媒担体の製造方法に適用
したものである。
【0016】図1は、この締付治具の斜視図で、図2
は、同治具の一部の正面図である。図3は、この第1実
施例の製造フローチャートを示し、図4は、積層ハニカ
ム状半製品を該締付治具にセットした状態の正面図を示
す。
は、同治具の一部の正面図である。図3は、この第1実
施例の製造フローチャートを示し、図4は、積層ハニカ
ム状半製品を該締付治具にセットした状態の正面図を示
す。
【0017】本実施例の加熱処理製品製造用締付治具1
は、レーシングトラック形状に形成する積層ハニカム金
属触媒担体の製造に用いるもので、該担体の積層ハニカ
ム半製品を上下から締め付けて加圧するものである。
は、レーシングトラック形状に形成する積層ハニカム金
属触媒担体の製造に用いるもので、該担体の積層ハニカ
ム半製品を上下から締め付けて加圧するものである。
【0018】そして、この締付治具1は、図1に示すよ
うに、第1締付型2と、第2締付型3とからなる。この
第1締付型2は、半レーシングトラック形状の湾曲部4
と、その両側端部からそれぞれの外方に張り出したフラ
ンジ5,5と、湾曲部4から両フランジ5,5に亘って
立設した2本の補強体6,6とからなる。
うに、第1締付型2と、第2締付型3とからなる。この
第1締付型2は、半レーシングトラック形状の湾曲部4
と、その両側端部からそれぞれの外方に張り出したフラ
ンジ5,5と、湾曲部4から両フランジ5,5に亘って
立設した2本の補強体6,6とからなる。
【0019】フランジ5,5には、締付ボルト挿入孔7
が、それぞれに3個設けてある。第2締付型3は、第1
締付型2と、全く同じ対称形を成しており、これらを組
み合わせると、これらの内形形状は、積層ハニカム金属
触媒担体の外形形状と同様な形状、すなわち、レーシン
グトラック形状になる。
が、それぞれに3個設けてある。第2締付型3は、第1
締付型2と、全く同じ対称形を成しており、これらを組
み合わせると、これらの内形形状は、積層ハニカム金属
触媒担体の外形形状と同様な形状、すなわち、レーシン
グトラック形状になる。
【0020】この締付治具1は、耐熱性が良好なステン
レス鋼であるSUS310S(25Cr−20Ni)で
作られている。このSUS310Sは、約800℃以上
の高温で加熱するとその表面に主としてFeおよびCr
の酸化物が形成される。
レス鋼であるSUS310S(25Cr−20Ni)で
作られている。このSUS310Sは、約800℃以上
の高温で加熱するとその表面に主としてFeおよびCr
の酸化物が形成される。
【0021】そして、この酸化物が、密着配置した二つ
の金属間に介在すると、二つの金属間の金属拡散を著し
く疎外する。したがって、このSUS310S製の締付
治具1は、あらかじめ1100℃で1時間大気中で加熱
し、その表面に、図2に示すような、厚さ8〜10μm
の酸化物皮膜8を形成している。
の金属間に介在すると、二つの金属間の金属拡散を著し
く疎外する。したがって、このSUS310S製の締付
治具1は、あらかじめ1100℃で1時間大気中で加熱
し、その表面に、図2に示すような、厚さ8〜10μm
の酸化物皮膜8を形成している。
【0022】なお、図2は、酸化物皮膜8の概念図であ
り、寸法関係は誇張してあると共に必要箇所のみにしか
描かれていないが、実際は、この酸化物皮膜8は、該締
付治具1の全表面に形成されている。
り、寸法関係は誇張してあると共に必要箇所のみにしか
描かれていないが、実際は、この酸化物皮膜8は、該締
付治具1の全表面に形成されている。
【0023】すなわち、この締付治具1の酸化物皮膜8
が金属拡散を著しく疎外するので、この締付治具1に、
積層ハニカム状半製品をセットして減圧加熱処理を行っ
ても、酸化物皮膜8が剥離材として作用し、両者が拡散
接合して分割不能になるということはない。
が金属拡散を著しく疎外するので、この締付治具1に、
積層ハニカム状半製品をセットして減圧加熱処理を行っ
ても、酸化物皮膜8が剥離材として作用し、両者が拡散
接合して分割不能になるということはない。
【0024】また、この締付治具1は、高温で酸化物を
生成する材質であることが必要であると共に、繰り返し
使用に耐えるように耐熱性が良好であることが必要であ
るが、このSUS310Sに限られるわけではなく、同
様な性質を有するCr:10〜40、Ni:10〜4
0、Al:0〜10の範囲の種々のステンレス鋼を用い
ることができる。
生成する材質であることが必要であると共に、繰り返し
使用に耐えるように耐熱性が良好であることが必要であ
るが、このSUS310Sに限られるわけではなく、同
様な性質を有するCr:10〜40、Ni:10〜4
0、Al:0〜10の範囲の種々のステンレス鋼を用い
ることができる。
【0025】そして、前記酸化物皮膜8は、0.1〜1
0μmの膜厚が適当であり、この膜厚を得るためには、
材質により条件は異なるが、温度:800〜1200
℃、時間:3hr〜2min、圧力:大気圧〜1tor
rの範囲の条件が適当に決められる。
0μmの膜厚が適当であり、この膜厚を得るためには、
材質により条件は異なるが、温度:800〜1200
℃、時間:3hr〜2min、圧力:大気圧〜1tor
rの範囲の条件が適当に決められる。
【0026】なお、酸化物皮膜8は、0.1μm以下で
あると、剥離作用が不十分で好ましくなく、10μm以
上であっても剥離作用は変わらず、これ以上は不要であ
る。つぎに、この加熱処理製品製造用締付治具1を用い
た積層ハニカム金属触媒担体の製造方法を説明する。
あると、剥離作用が不十分で好ましくなく、10μm以
上であっても剥離作用は変わらず、これ以上は不要であ
る。つぎに、この加熱処理製品製造用締付治具1を用い
た積層ハニカム金属触媒担体の製造方法を説明する。
【0027】この積層ハニカム金属触媒担体は、自動車
の床下に設置される自動車用触媒コンバ−タの触媒担体
で、その外形はレーシングトラック形状をしている。こ
の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、図3の製造
フローチャートに示すように、まず、Fe−Cr−Al
合金製金属薄鋼板からなる平板9と波板10とを、相互
を接触させて積層し、積層ハニカム状半製品11を形成
する(工程(a))。
の床下に設置される自動車用触媒コンバ−タの触媒担体
で、その外形はレーシングトラック形状をしている。こ
の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、図3の製造
フローチャートに示すように、まず、Fe−Cr−Al
合金製金属薄鋼板からなる平板9と波板10とを、相互
を接触させて積層し、積層ハニカム状半製品11を形成
する(工程(a))。
【0028】ついで、前記締付治具1を用意し、この半
製品11を該締付治具1にセットし、この締付治具1に
て、該半製品11を、締付加圧し、その加圧状態を保持
したまま減圧加熱炉に搬送する(工程(b))。
製品11を該締付治具1にセットし、この締付治具1に
て、該半製品11を、締付加圧し、その加圧状態を保持
したまま減圧加熱炉に搬送する(工程(b))。
【0029】なお、該半製品11の締付加圧は、半製品
11を前記治具1にセットした状態で、上下より規定圧
で加圧し、その状態で維持されるように、締付ボルト挿
入孔7に挿入した締付ボルト12を螺合固定することに
より行う。締付圧は、通常10〜20kg/cm2 に調
整される。
11を前記治具1にセットした状態で、上下より規定圧
で加圧し、その状態で維持されるように、締付ボルト挿
入孔7に挿入した締付ボルト12を螺合固定することに
より行う。締付圧は、通常10〜20kg/cm2 に調
整される。
【0030】この締付状態は、図5に示す通りである。
ただし、半製品11の締付加圧によっては、図5のよう
に、フランジ5,5間が密着せず、隙間が生じる場合も
ある。
ただし、半製品11の締付加圧によっては、図5のよう
に、フランジ5,5間が密着せず、隙間が生じる場合も
ある。
【0031】ついで、この加圧状態を保持した該半製品
11を、減圧下で加熱することにより、その相互の接触
部を拡散接合させて一体化する(工程(c))。そし
て、該締付治具1を取り外し(工程(d))、積層ハニ
カム金属触媒担体製品を得る(工程(e))。
11を、減圧下で加熱することにより、その相互の接触
部を拡散接合させて一体化する(工程(c))。そし
て、該締付治具1を取り外し(工程(d))、積層ハニ
カム金属触媒担体製品を得る(工程(e))。
【0032】前記工程(c)において、この締付治具1
の酸化物皮膜8が金属拡散を著しく疎外するので、この
締付治具1に、積層ハニカム状半製品11をセットして
減圧加熱処理を行っても、酸化物皮膜8が剥離材として
作用し、両者が拡散接合して分割不能になるということ
はない。
の酸化物皮膜8が金属拡散を著しく疎外するので、この
締付治具1に、積層ハニカム状半製品11をセットして
減圧加熱処理を行っても、酸化物皮膜8が剥離材として
作用し、両者が拡散接合して分割不能になるということ
はない。
【0033】したがって、従来のように、積層ハニカム
状半製品を締付治具に組み付ける都度に、締付治具の内
表面に、剥離剤を塗布する必要がない。また、従来は、
完成した積層ハニカム金属触媒担体の表面に付着した、
剥離剤を除去することが必要であったが、本発明は剥離
剤を用いないので、その必要もない。
状半製品を締付治具に組み付ける都度に、締付治具の内
表面に、剥離剤を塗布する必要がない。また、従来は、
完成した積層ハニカム金属触媒担体の表面に付着した、
剥離剤を除去することが必要であったが、本発明は剥離
剤を用いないので、その必要もない。
【0034】このために、生産工数が低減し、生産コス
トを低く抑えることができる。図5は、請求項1に係る
本発明の加熱処理製品製造用締付治具と、この締付治具
を用いた請求項2に係る本発明の積層ハニカム金属触媒
担体の製造方法の第2実施例の第1実施例工程(b)相
当図である。
トを低く抑えることができる。図5は、請求項1に係る
本発明の加熱処理製品製造用締付治具と、この締付治具
を用いた請求項2に係る本発明の積層ハニカム金属触媒
担体の製造方法の第2実施例の第1実施例工程(b)相
当図である。
【0035】この実施例は、第1実施例と同様自動車用
触媒コンバータの積層ハニカム金属触媒担体の製造方法
に適用したものであるが、エンジンに連設した排気マニ
ホールドの直下に置かれる触媒コンバータ(いわゆるマ
ニホールドコンバータ)に適用すると好ましものであ
る。
触媒コンバータの積層ハニカム金属触媒担体の製造方法
に適用したものであるが、エンジンに連設した排気マニ
ホールドの直下に置かれる触媒コンバータ(いわゆるマ
ニホールドコンバータ)に適用すると好ましものであ
る。
【0036】この実施例の加熱処理製品製造用締付治具
13は、図5に示すように、単なる円筒であり、その表
面は第1実施例と同様に酸化物皮膜8で覆われている。
そして、この締付治具13の材質及び製造方法は、第1
実施例と同様である。
13は、図5に示すように、単なる円筒であり、その表
面は第1実施例と同様に酸化物皮膜8で覆われている。
そして、この締付治具13の材質及び製造方法は、第1
実施例と同様である。
【0037】この加熱処理製品製造用締付治具13を用
いた積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、第1実施
例と図3の工程(b)が異なるのみである。すなわち、
円柱状に形成した積層ハニカム状半製品14を、該締付
治具13の内径よりわずかに大きく形成し、この半製品
14を該締付治具13に、図5の矢印の方向から押圧し
て挿入し、この半製品14を加圧状態に保持する。
いた積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、第1実施
例と図3の工程(b)が異なるのみである。すなわち、
円柱状に形成した積層ハニカム状半製品14を、該締付
治具13の内径よりわずかに大きく形成し、この半製品
14を該締付治具13に、図5の矢印の方向から押圧し
て挿入し、この半製品14を加圧状態に保持する。
【0038】この半製品14は、平板9と波板10との
接触部が、押圧により変形した状態で該締付治具13に
挿入される。ついで、第1実施例の工程(c)を行い、
その相互の接触部を拡散接合させて一体化する。
接触部が、押圧により変形した状態で該締付治具13に
挿入される。ついで、第1実施例の工程(c)を行い、
その相互の接触部を拡散接合させて一体化する。
【0039】ついで、該締付治具13から取り出し、積
層ハニカム金属触媒担体製品を得る(工程(e))。こ
の実施例では、図6に示すように、第1締付型2と、第
2締付型3との組み付け時に、積層ハニカム状半製品の
かみ込み部15が生ずる虞がないので、特に円柱状の積
層ハニカム金属触媒担体を生産する場合に都合が良い。
層ハニカム金属触媒担体製品を得る(工程(e))。こ
の実施例では、図6に示すように、第1締付型2と、第
2締付型3との組み付け時に、積層ハニカム状半製品の
かみ込み部15が生ずる虞がないので、特に円柱状の積
層ハニカム金属触媒担体を生産する場合に都合が良い。
【0040】前記実施例はいずれも金属触媒担体を生産
する場合に適用したものであるが、請求項1に係る本発
明の加熱処理製品製造用締付治具は、これに限らず、金
属部材を加圧状態で加熱処理して製造する種々のもの
に、適用可能である。
する場合に適用したものであるが、請求項1に係る本発
明の加熱処理製品製造用締付治具は、これに限らず、金
属部材を加圧状態で加熱処理して製造する種々のもの
に、適用可能である。
【0041】
【発明の効果】前述のように、請求項1に係る本発明の
加熱処理製品製造用締付治具は、剥離剤の塗布が不要に
なり、それに伴い金属部材を加圧状態で加熱処理して製
品を製造する際の製造過程が、簡易である。
加熱処理製品製造用締付治具は、剥離剤の塗布が不要に
なり、それに伴い金属部材を加圧状態で加熱処理して製
品を製造する際の製造過程が、簡易である。
【0042】また、この締付治具を用いた請求項2に係
る本発明の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、剥
離剤の塗布が不要になったので、生産工数が簡易である
と共に、生産コストが低廉である。
る本発明の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法は、剥
離剤の塗布が不要になったので、生産工数が簡易である
と共に、生産コストが低廉である。
【図1】本発明の第1実施例に係る加熱処理製品製造用
締付治具の斜視図である。
締付治具の斜視図である。
【図2】同締付治具の一部の正面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る積層ハニカム金属触
媒担体の製造方法の製造フローチャートである。
媒担体の製造方法の製造フローチャートである。
【図4】同製造方法の積層ハニカム状半製品を該締付治
具にセットした状態の正面図である。
具にセットした状態の正面図である。
【図5】本発明の第2実施例における、第1実施例の図
3工程(b)に相当する図である。
3工程(b)に相当する図である。
【図6】本発明の第2実施例の効果を説明するための説
明図である。
明図である。
【図7】従来の積層ハニカム金属触媒担体の製造方法の
製造フローチャートである。
製造フローチャートである。
1,13 加熱処理製品製造用締付治具 8 酸化物皮膜 9 平板 10 波板 11,14 積層ハニカム状半製品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−169074(JP,A) 特開 平2−139045(JP,A) 特開 平2−187151(JP,A) 特開 昭61−202799(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/28 B01J 35/04 B30B 15/00
Claims (2)
- 【請求項1】 金属部材を加圧状態で加熱処理して製造
する製品の製造過程で、その加圧状態を現出するために
用いる加熱処理製品製造用締付治具において、 前記金属部材を包囲して加圧する締付治具(1、13)
を、耐熱性ステンレス鋼で形成すると共に、この締付治
具をあらかじめ加熱温度800〜1200℃、加熱時間
3hr〜2min、大気圧〜1torrで加熱処理して
その表面に膜厚0.1〜10μmの酸化物皮膜(8)を
形成せしめてなる ことを特徴とする加熱処理製品製造用締付治具。 - 【請求項2】 Fe−Cr−Al合金製金属薄鋼板から
なる平板(9)と波板(10)とを相互を接触させて積
層した積層ハニカム状半製品(11、14)を、その相
互の接触部を拡散接合させて一体化した積層ハニカム金
属触媒担体の製造方法において、 前記積層ハニカム状半製品(11、14)を、その半製
品の外形形状と同様な内形形状を有し、かつ、あらかじ
め加熱温度800〜1200℃、加熱時間3hr〜2m
in、大気圧〜1torrで加熱処理してその表面に膜
厚0.1〜10μmの酸化物皮膜を形成せしめてなる耐
熱性ステンレス鋼製加熱処理製品製造用締付治具(1、
13)にて加圧し、その加圧状態を保持したまま減圧加
熱炉に搬送し、減圧下で加熱し、その相互の接触部を拡
散接合させて一体化する ことを特徴とする積層ハニカム金属触媒担体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26624992A JP3282742B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 加熱処理製品製造用締付治具およびそれを用いた金属触媒担体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26624992A JP3282742B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 加熱処理製品製造用締付治具およびそれを用いた金属触媒担体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06117238A JPH06117238A (ja) | 1994-04-26 |
JP3282742B2 true JP3282742B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=17428351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26624992A Expired - Fee Related JP3282742B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 加熱処理製品製造用締付治具およびそれを用いた金属触媒担体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282742B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008279410A (ja) * | 2007-05-14 | 2008-11-20 | Calsonic Kansei Corp | 金属製触媒担体の製造方法 |
-
1992
- 1992-10-05 JP JP26624992A patent/JP3282742B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06117238A (ja) | 1994-04-26 |
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