JP3282115B2 - ヘテロ接合トランジスタ - Google Patents
ヘテロ接合トランジスタInfo
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Description
化が可能であり、また、超高速動作の可能なヘテロ接合
トランジスタに関するものである。
w Gaz In1-w-z As系材料は、電子の輸送特性が優
れている。この材料系の中でも最も特性の優れたGaI
nAsをベースおよびコレクタに使用したヘテロ接合ト
ランジスタが主に研究されている。
g )が小さいためトランジスタの耐圧が1〜2Vと非常
に小さく、この点を改良するためにコレクタとしてバン
ドギャップ(Eg )のより大きなAlGaInAsやI
nPを用いるダブルヘテロ構造が検討されている。
をGaInAsコレクタと入れ換えただけでは、コレク
タとして入り口に電子の障壁となるヘテロ接合バンド不
連続△Ec が生じ、トランジスタの利得が激減するた
め、AlGaInAs等の組成変化層を導入して改善を
図っている。
す。この図で、EはAlGaInAsのエミッタ用半導
体層、BはInGaAsのベース用半導体層、CはAl
GaInAsのコレクタ用半導体層、WはAlGaIn
Asの組成変化層である。また、EgE,EgB,EgCは各
層のエネルギーバンドギャップを示す。
ベース用半導体層Bと組成変化層Wとの間に障壁が発生
しないようになり、エミッタ用半導体層Eから注入され
た電子が走行中にエネルギーが低下してもコレクタ用半
導体層Cに入ることができる。
とりながら徐々に組成を変化させる必要があるため、結
晶成長が極めて難しい。この他に、図10のようにGa
InPAsのスペーサ層Yを用いて電子に対する障壁の
低減を図っている場合もある。なお、図10でE′はI
nPのエミッタ用半導体層、C´はInPのコレクタ用
半導体層であり、Bは図9と同じ組成のベース用半導体
層である。
圧がスペーサ層厚および不純物濃度にかなり敏感であ
り、成長において極めて高い制御性が要求されるという
欠点がある。また、これらのトランジスタは、高電流密
度領域での動作において、利得の低下や、電流利得遮断
周波数(fT )の急激な劣化がみられる。
上させるためにコレクタにワイドギャップの半導体を用
いるにあたって、従来は界面にAlGaInAs等の半
導体の組成変化層やスペーサ層を導入しなければならな
かった点を解決したヘテロ接合トランジスタを提供する
ことにある。
合トランジスタは、半導体基板上に、n型でGau In
1-u Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)
のコレクタ用半導体層と、p型でGax In1-x Asy
Sb1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベ
ース用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j
(ただし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Ga
n In1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)
の第2ベース用半導体層と、n型で、かつ第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Gaw In1-w Pz As1-z (ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されており、
かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体
層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベ
ース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタ
ガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続
がゼロである構造を有するものである。
v In1-u-v As(ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)
のコレクタ用半導体層と、p型でGax In1-x Asy
Sb1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベ
ース用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j
(ただし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Ga
n In1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)
の第2ベース用半導体層と、n型で、かつ第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Gaw In1-w Pz As1-z (ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されており、
かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体
層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベ
ース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタ
ガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続
がゼロである構造を有するものである。
av In1-u-v As(ただし、0≦u≦1,0≦v≦
1)のコレクタ用半導体層と、p型でGax In1-x A
sy Sb1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第
1ベース用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As
1-j (ただし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm
Gan In1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦
1)の第2ベース用半導体層と、n型で、かつ第2ベー
ス用半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有
するAlw Gaz In1-w-z As(ただし、0≦w≦
1,0≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されて
おり、かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用
半導体層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、
第1ベース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部
はスタガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー
不連続がゼロである構造を有するものである。
1-u Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)
のコレクタ用半導体層と、p型のGax In1-x Asy
Sb1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベ
ース用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j
(ただし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Ga
n In1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)
の第2ベース用半導体層と、n型で、かつ第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Alw Gaz In1-w-z As(ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)エミッタ用半導体層とが積層されており、か
つ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体層
との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベー
ス用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタガ
ード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続が
ゼロである構造を有するものである。
の上に形成されるコレクタ用半導体層,ベース用半導体
層およびエミッタ用半導体層がInPの半導体基板と格
子整合がとれた組成にしたものである。
ベース用半導体層にGax In1-x Asy Sb1-y を用
い、第2ベース用半導体層として、Gak In1-k Pj
As1-j またはAlm Gan In1-m-n Asを設け、か
つ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体層
との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベー
ス用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタガ
ード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続が
ゼロである構造を有することを最も主要な特徴とする。
AlGaInAs/GaInAsSbヘテロ接合では、
組成を適当に選ぶことにより伝導帯のエネルギー不連続
(△Ec )が後述する図2に示すようなスタガード型
(エネルギーギャップEg が千鳥状になっているもの)
や、△Ec がほとんどゼロにできるため、コレクタとし
て用いるGaInAsPもしくはAlGaInAsと第
1ベース用半導体層のGaInAsSb層との界面に電
子の通過を妨げる障壁が発生しない。
nAsSbを用いることにより、コレクタ層の材料組成
に合わせて△Ec を設計することが可能となり、素子の
高速性能を大きく向上させることができる。
k In1-k Pj As1-j またはAlm Gan In1-m-n
Asを用いることにより伝導帯のエネルギー不連続がエ
ミッタ・ベース間に生じ、後述する図2に示すΔEc EB
に相当する高いエネルギーがベースに注入される電子に
対して、運動エネルギーとして付与され、電子はベース
中を高速に走行することができる。
その上に形成する各層の格子整合が容易となる。
タの第1の実施例を示す。InPの半絶縁性の半導体基
板11上に、n+ 型でIn0.53Ga0.47Asの第1サブ
コレクタ用半導体層12−1が、半導体基板11の上面
を一部外部に臨ませるように積層して形成されている。
1上に、n+ 型でInPの第2サブコレクタ12−2
と、n型でInPのコレクタ用半導体層13と、p+ 型
でGax In1-x Asy Sb1-y (1例として、x=
1,y=0.5)の第1ベース用半導体層14−1と、
p+ 型でIn0.53Ga0.47Asの第2ベース用半導体層
14−2の薄層とが順次、第2ベース用半導体層14−
2の上面を一部外部に臨ませるように積層して形成され
ている。
に、n型でInPのエミッタ用半導体層15と、n型で
InPおよびIn0.53Ga0.47Asの2つのエミッタ電
極付用半導体層16および17とが順次、第2ベース用
半導体層14−2の上面を一部外部に臨ませるように積
層して形成されている。また、第1サブコレクタ用半導
体層12−1に、その上面の外部に臨んでいる領域にお
いて、コレクタ電極18がオーミックに付されている。
に、その上面の外部に臨んでいる領域において、ベース
電極19がオーミックに付されている。また、エミッタ
電極付用半導体層17に、その上面において、エミッタ
電極20がオーミックに付されている。
ス,コレクタ各部のエネルギーバンド構造は図2のよう
になっている。コレクタ用半導体層13に第1ベース用
半導体層14−1よりエネルギーギャップ(Eg )の大
きなInPを用いているにもかかわらず、図2のように
ベース・コレクタ界面には電子に対する障壁が発生しな
いためエネルギーギャップ(Eg )の大きなInPコレ
クタによりトランジスタの耐圧は、例えばベース/コレ
クタがGaInAs/GaInAsのホモ接合のトラン
ジスタの場合の1.5V程度に比べ2〜3倍以上向上し
ながら、トランジスタのIc −VCE特性の立上りもよ
く、高電流密度領域になっても殆ど電流利得の減少はな
く、また、電流利得遮断周波数(fT )の急激な低下も
105 A/cm2 程度の電流密度領域ではみられなかっ
た。
得および電流利得遮断周波数(fT)が低下しないの
は、図2のようなヘテロ不連続のため電子がコレクタへ
入る時に△Ec BCに相当するエネルギーを得るため電子
速度が急上昇し、コレクタでの空間電荷効果が抑制され
るためであり、この構造により素子の高速動作性能が著
しく向上したためである。
ス用半導体層14−1との間に、p+ 型でInGaAs
の第2ベース用半導体層14−2の薄層を設けているこ
とにより、図2のようなヘテロ不連続がエミッタ・べー
ス界面に生じ、ベースへ注入される電子はΔEC EB に相
当する高いエネルギーを有するようになるため、ベース
内の走行時間が短くなり、素子の高速動作性能のさらな
る向上が図れている。
ax In1-x Asy Sb1-y において組成x,yを変化
させ、エミッタ端ではエネルギーギャップ(Eg )が大
きくコレクタ端に向かって徐々に小さくなるようにする
ことにより第1ベース用半導体層14−1内部で電子を
加速する電界を形成することも可能であり、これにより
高速性能をさらに向上させることもできる。
Pを用いた格子整合系であるが、半導体基板11として
GaAsやSi等の他の材料を用いたヘテロエピ構造や
格子歪を内在する格子歪系でもよい。また、これらの層
構造で受光用の窓を有するデバイス構造にすればベース
層で光を受光でき、ヘテロ接合フォトトランジスタとし
ても動作させることができる。
層13とエミッタ用半導体層15はいずれもInPを用
いているが、これらはGaInPAsであってもよい。
一般式でかけば、コレクタ用半導体層13は、Gau I
n1-u Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦
1),エミッタ用半導体層15はGaw In1-w Pz A
s1-z (ただし、0≦w≦1,0≦z≦1)となる。ま
た、第2ベース用半導体層14−2としてp+ 型でIn
0.53Ga0.47Asを用いているが、これは、p型でGa
k In1-k Pj As1-j (ただし、0≦k≦1,0≦j
≦1)またはAlm Gan In1-m-n As(ただし、0
≦m≦1,0≦n≦1)であってもよい。 〔実施例2〕 図3に本発明によるヘテロ接合トランジスタの第2の実
施例を示す。図1との対応部分には同一符号を付して詳
細説明は省略する。22はn+ 型で、Al0.48In0.52
Asの第2サブコレクタ用半導体層、23はn型で、A
l0.48In0.52Asのコレクタ用半導体層、24−1は
p+ 型で、GaAs0.5 Sb0.5 の第1ベース用半導体
層、24−2はp+ 型で、In0.53Ga0.47Asの薄層
の第2ベース用半導体層である。
コレクタ各部のエネルギーバンド構造は図4のような形
になっており、ベース・コレクタ界面には電子に対する
障壁はほとんど発生しない。また、コレクタ用半導体層
23のAl0.48In0.52AsはInPよりさらにエネル
ギーギャップ(Eg )が大きいため実施例1の場合より
さらに大きなトランジスタ耐圧が得られた。
であり、高電流密度領域でも電流利得の減少はない。ま
た、電流利得遮断周波数(fT )についても実施例1に
比べると特性的にはわずかに劣るが同様の超高速動作が
可能であった。また、エミッタ用半導体層15と第1ベ
ース用半導体層24−1との間に、p+ 型でInGaA
sの第2ベース用半導体層24−2の薄層を設けている
ことにより、図4のようなヘテロ不連続がエミッタ・べ
ース界面に生じ、ベースへ注入される電子はΔEC EB に
相当する高いエネルギーを有するようになるため、ベー
ス内の走行時間が短くなり、素子の高速動作性能のさら
なる向上が図れている。また、第1ベース用半導体層2
4−1をGax In1-x Asy Sb1-y にし、組成x,
yを変化させ、エミッタ端ではエネルギーギャップ(E
g )が大きくコレクタ端に向かって徐々に小さくなるよ
うにすることにより第1ベース用半導体層24−1内部
で電子を加速する電界を形成することも可能であり、こ
れにより高速性能をさらに向上させることもできる。
Pを用いた格子整合系であるが、半導体基板11として
GaAsやSi等の他の材料を用いたヘテロエピ構造
や、格子歪を内在する格子歪系でもよい。また、これら
の層構造で受光用の窓を有するデバイス構造にすればベ
ース層で光を受光でき、ヘテロ接合フォトトランジスタ
としても動作させることができる。
層23にAl0.48In0.52Asを用いているが、一般に
はAlu Gav In1-u-v As(ただし、0≦u≦1,
0≦v≦1)でよく、また、エミッタ用半導体層15は
InPを用いたが、これもGaw In1-w Pz As1-z
(ただし、0≦w≦1,0≦z≦1)であればよい。ま
た、第1ベース用半導体層24−1はGaAs0.5 Sb
0.5 を用いたが、これは、Gax In1-x Asy Sb
1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)であればよ
い。また、第2ベース用半導体層24−2はGak In
1-k Pj As1-j (ただし、0≦k≦1,0≦j≦1)
またはAlm Gan In1-m-n As(ただし、0≦m≦
1,0≦n≦1)であればよい。 〔実施例3〕 図5に本発明によるヘテロ接合トランジスタの第3の実
施例を示す。図1との対応部分には同一符号を付して詳
細説明は省略する。32はn+ 型で、Al0.48In0.52
Asの第1サブコレクタ用半導体層であり、33はn型
で、Al0.48In0.52Asのコレクタ用半導体層、34
−1はp+ 型で、GaAs0.5 Sb0.5の第1ベース用
半導体層、34−2はp+ 型で、In0.53Ga0.47As
の薄層の第2ベース用半導体層、35はn型でAl0.48
In0.52Asのエミッタ用半導体層であり、36はn+
型で、Al0.48In0.52Asのエミッタ電極付用半導体
層である。
コレクタ各部のエネルギーバンド構造は図6のような形
になっており、ベース・コレクタ界面には電子に対する
障壁はほとんど発生しない。また、Al0.48In0.52A
sはInPよりさらにエネルギーギャップ(Eg )が大
きいため、実施例1の場合よりさらに大きなトランジス
タ耐圧が得られた。
であり、高電流密度領域でも電流利得の減少はない。ま
た、電流利得遮断周波数(fT )についても実施例1に
比べると特性的にはわずかに劣るが同様の超高速動作が
可能であった。また、エミッタ用半導体層35と第1ベ
ース用半導体層34−1との間に、p+ 型でInGaA
sの第2ベース用半導体層34−2の薄層を設けている
ことにより、図6のようなヘテロ不連続がエミッタ・べ
ース界面に生じ、ベースへ注入される電子はΔEC EB に
相当する高いエネルギーを有するようになるため、ベー
ス内の走行時間が短くなり、素子の高速動作性能のさら
なる向上が図れている。また、第1ベース用半導体層3
4−1をGax In1-x Asy Sb1-y にし、組成x,
yを変化させ、エミッタ端ではエネルギーギャップ(E
g )が大きくコレクタ端に向かって徐々に小さくなるよ
うにすることにより第1ベース用半導体層34−1内部
で電子を加速する電界を形成することも可能であり、こ
れにより高速性能をさらに向上させることもできる。
Pを用いた格子整合系であるが、半導体基板11として
GaAsやSi等の他の材料を用いたヘテロエピ構造や
格子歪を内在する格子歪系でもよい。また、これらの層
構造で受光用の窓を有するデバイス構造にすればベース
層で光を受光でき、ヘテロ接合フォトトランジスタとし
も動作させることができる。
層33にAl0.48In0.52Asを用いているが、一般に
は、Alu Gav In1-u-v As(ただし、0≦u≦
1,0≦v≦1)でよく、また、エミッタ用半導体層3
5にAl0.48In0.52Asを用いたが、これはAlw G
az In1-w-z As(ただし、0≦w≦1,0≦z≦
1)であればよい。また、第1ベース用半導体層34−
1としてGaAs0.5 Sb0.5 を用いたが、これは、G
ak In1-k Asy Sb1-y (ただし、0≦x≦1,0
≦y≦1)であればよく、また、第2ベース用半導体層
34−2としてIn0.53Ga0.47Asを用いたが、これ
は、Gak In1-k Pj As1-j (ただし、0≦k≦
1,0≦j≦1)またはAlm Gan In1-m-n As
(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)であればよい。
コレクタ各部のエネルギーバンド構造は図8のようにな
っている。コレクタ用半導体層13に第1ベース用半導
体層14−1よりエネルギーギャップ(Eg )の大きな
InPを用いているにもかかわらず、図8のようにベー
ス・コレクタ界面には電子に対する障壁が発生しないた
め、エネルギーギャップ(Eg )の大きなInPコレク
タによりトランジスタの耐圧は、例えばベース/コレク
タがGaInAs/GaInAsのホモ接合のトランジ
スタの場合の1.5V程度に比べ2〜3倍以上向上しな
がら、トランジスタのIc −VCE特性の立上りもよく、
高電流密度領域になっても殆ど電流利得の減少はなく、
また、電流利得遮断周波数(fT )の急激な低下も10
5 A/cm2 程度の電流密度領域ではみられなかった。
が通常より高電流密度領域まで伸びるのは、図8のよう
なヘテロ不連続のため電子がコレクタへ入る時に△Ec
BCに相当するエネルギーを得るため電子速度が急上昇す
るためであり、この構造により素子の高速動作性能も向
上した。
ス用半導体層14−1との間に、p+ 型でInGaAs
の第2ベース用半導体層14−2の薄層を設けているこ
とにより、図8のようなヘテロ不連続がエミッタ・べー
ス界面に生じ、ベースへ注入される電子はΔEC EB に相
当する高いエネルギーを有するようになるため、ベース
内の走行時間が短くなり、素子の高速動作性能のさらな
る向上が図れている。
ax In1-x Asy Sb1-y において組成x,yを変化
させ、エミッタ端ではエネルギーギャップ(Eg )が大
きくコレクタ端に向かって徐々に小さくなるようにする
ことにより第1ベース用半導体層14−1内部で電子を
加速する電界を形成することも可能であり、これにより
高速性能をさらに向上させることもできる。
Pを用いた格子整合系であるが、半導体基板11として
GaAsやSi等の他の材料を用いたヘテロエピ構造や
格子歪を内在する格子歪系でもよい。また、これらの層
構造で受光用の窓を有するデバイス構造にすればベース
層で光を受光でき、ヘテロ接合フォトトランジスタとし
も動作させることができる。
層13にInPを用いているが、一般には、Gau In
1-u Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)
でよく、また、エミッタ用半導体層45にAl0.48In
0.52Asを用いているが、これも一般にはAlw Gaz
In1-w-z As(ただし、0≦w≦1,0≦z≦1)で
あればよい。
ロ接合トランジスタは、コレクタにベースよりエネルギ
ーギャップの大きなGaInPAsやAlGaInAs
半導体材料を用いるヘテロ接合トランジスタにおいて、
p型の第1ベース用半導体層としてGax In1-x As
y Sb1-y 、p型の第2ベース用半導体層としてGak
In1-k Pj As1-j またはAlm Gan In1-m-n A
sを用い、かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベー
ス用半導体層との接合部はスタガード型バンド構造を有
し、第1ベース用半導体層とコレクタ用半導体層との接
合部はスタガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネル
ギー不連続がゼロである構造を有することにより、ベー
ス・コレクタ界面に電子の通過の妨げになる障壁が発生
しないため、従来のような電子障壁を除去するための組
成変化層やスペーサ層が不要になり、トランジスタのI
c −VCE特性の立上がりも良好である。
連続(ΔEc EB )が発生するため、電子は高いエネルギ
ーでベースに注入され、高速に走行できるように設計で
きる。また、ベース・コレクタ接合部をスタガード型の
ヘテロ構造になるように層組成を設定することにより、
コレクタ入口で、電子はΔEc bc に相当するエネルギー
を得て電子速度が急増するため、高電流密度領域になっ
ても、ほとんど電流利得の減少はなく、また、電流利得
遮断導波数(fT )の急激な低下も105 A/cm2 程
度の電流密度領域ではみられず、コレクタ内の平均電子
速度は極めて大きくなる。なお、第1のベース用半導体
層としてGaInAsSbを用いることにより、コレク
タ層の材料組成に合わせてΔEc を設計でき、素子の高
速性能を大きく向上させることができる。
有するバイポーラトランジスタやホットエレクトロント
ランジスタ等にも適用可能であり、それらの性能や機能
向上にも効果がある。
ド図である。
ド図である。
ド図である。
ド図である。
るダブルヘテロ構造トランジスタのエネルギーバンド図
である。
するダブルヘテロ構造トランジスタのエネルギーバンド
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体基板上に、n型でGau In1-u
Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)のコ
レクタ用半導体層と、p型でGax In1-xAsy Sb
1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベース
用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j (た
だし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Gan I
n1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)の第
2ベース用半導体層と、n型で、かつ前記第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Gaw In1-w Pz As1-z (ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されており、
かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体
層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベ
ース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタ
ガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続
がゼロである構造を有することを特徴とするヘテロ接合
トランジスタ。 - 【請求項2】 半導体基板上に、n型でAlu Gav I
n1-u-v As(ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)のコ
レクタ用半導体層と、p型でGax In1-xAsy Sb
1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベース
用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j (た
だし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Gan I
n1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)の第
2ベース用半導体層と、n型で、かつ前記第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Gaw In1-w Pz As1-z (ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されており、
かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体
層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベ
ース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタ
ガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続
がゼロである構造を有することを特徴とするヘテロ接合
トランジスタ。 - 【請求項3】 半導体基板上に、n型でAlu Gav I
n1-u-v As(ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)のコ
レクタ用半導体層と、p型でGax In1-xAsy Sb
1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベース
用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j (た
だし、0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Gan I
n1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)の第
2ベース用半導体層と、n型で、かつ前記第2ベース用
半導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有する
Alw Gaz In1-w-z As(ただし、0≦w≦1,0
≦z≦1)のエミッタ用半導体層とが積層されており、
かつ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体
層との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベ
ース用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタ
ガード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続
がゼロである構造を有することを特徴とするヘテロ接合
トランジスタ。 - 【請求項4】 半導体基板上に、n型でGau In1-u
Pv As1-v (ただし、0≦u≦1,0≦v≦1)のコ
レクタ用半導体層と、p型でGax In1-xAsy Sb
1-y (ただし、0≦x≦1,0≦y≦1)の第1ベース
用半導体層と、p型でGak In1-k Pj As1-j (た
だし0≦k≦1,0≦j≦1)またはAlm Gan In
1-m-n As(ただし、0≦m≦1,0≦n≦1)の第2
ベース用半導体層と、n型で、かつ前記第2ベース用半
導体層に比べ広いエネルギーバンドギャップを有するA
lw Gaz In1-w-z As(ただし、0≦w≦1,0≦
z≦1)エミッタ用半導体層とが積層されており、か
つ、前記第2ベース用半導体層と第1ベース用半導体層
との接合部はスタガード型バンド構造を有し、第1ベー
ス用半導体層とコレクタ用半導体層との接合部はスタガ
ード型バンド構造もしくは伝導帯のエネルギー不連続が
ゼロである構造を有することを特徴とするヘテロ接合ト
ランジスタ。 - 【請求項5】 半導体基板がInPからなり、この半導
体基板上に順次形成されるコレクタ用半導体層,第1ベ
ース用半導体層、第2ベース用半導体層およびエミッタ
用半導体層が前記InPからなる半導体基板と格子整合
するに十分な組成比に選定されていることを特徴とする
請求項1乃至4のいずれかに記載のヘテロ接合トランジ
スタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14890492A JP3282115B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ヘテロ接合トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14890492A JP3282115B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ヘテロ接合トランジスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05326546A JPH05326546A (ja) | 1993-12-10 |
JP3282115B2 true JP3282115B2 (ja) | 2002-05-13 |
Family
ID=15463273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14890492A Expired - Lifetime JP3282115B2 (ja) | 1992-05-18 | 1992-05-18 | ヘテロ接合トランジスタ |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3282115B2 (ja) |
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-
1992
- 1992-05-18 JP JP14890492A patent/JP3282115B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH05326546A (ja) | 1993-12-10 |
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