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JP3278109B2 - 脂質定量用標準液 - Google Patents

脂質定量用標準液

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JP3278109B2
JP3278109B2 JP34141397A JP34141397A JP3278109B2 JP 3278109 B2 JP3278109 B2 JP 3278109B2 JP 34141397 A JP34141397 A JP 34141397A JP 34141397 A JP34141397 A JP 34141397A JP 3278109 B2 JP3278109 B2 JP 3278109B2
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JP
Japan
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lipid
standard solution
surfactant
solution
electrode
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JP34141397A
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JPH11174058A (ja
Inventor
潤子 岩田
茂樹 上甲
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂質、特に遊離コ
レステロールを定量する場合に用いる標準液に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】脂質は、単純脂質、複合脂質および誘導
脂質に分類され、一般に水や酸、アルカリに不溶である
ことが知られている。これらの脂質は、血液中に含まれ
ると、動脈硬化、虚血性心疾患などの要因になるとし
て、近年注目されている。従来、血液中に含まれる脂質
を、試料液の希釈や遠心操作などを行うことなく簡易に
定量しうる方式として、次のようなバイオセンサが考え
られている。このバイオセンサは、電気絶縁性の基板上
にスクリーン印刷等の方法で作用極および対極を含む電
極系を形成し、上記電極系上に反応試薬層を形成したも
のである。電極系は、白金などの貴金属を用いて形成す
る場合があるが、使い捨て型のセンサの場合は、コスト
面等を考慮して、銀をカーボンで被覆して形成する。反
応試薬層には、親水性高分子と電子受容体および脂質を
基質とする加水分解酵素や酸化還元酵素が含まれる。
【0003】このようにして作成したバイオセンサの酵
素反応層上に、基質を含む試料液を滴下すると、酵素反
応層が溶解し、基質と酵素が反応して基質が加水分解
し、次いで酸化され、これに伴い電子受容体が還元され
る。酵素反応終了後、この還元された電子受容体を電気
化学的に酸化し、このとき得られる酸化電流値から試料
液中の基質濃度を求めることができる。このようなバイ
オセンサでは、種々の酸化還元酵素を用いることによ
り、様々な基質を定量することが可能である。また、測
定器に挿入されたセンサチップに検体試料を導入するだ
けの簡易操作で基質濃度の測定が行え、さらに使い捨て
型であることから、各種医療機関においての診断指針に
有効に活用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなバイオセ
ンサを用いて脂質を定量する場合の標準液は、イソプロ
ピルアルコール等の有機溶媒と界面活性剤を用いること
によって、脂質を水に可溶化して調製している。この標
準液は、本来分光光学式測定による脂質定量用に調製さ
れたものである。分光光学式測定法によって脂質を定量
する場合は、標準液を水で希釈することにより有機溶媒
や界面活性剤の影響を十分小さくすることができるの
で、問題はない。
【0005】しかし、バイオセンサにこの標準液を用い
る場合は、用いる界面活性剤の種類やその濃度に依存し
て、また含まれる有機溶媒のために、センサ内へ試料液
を導入した時の反応試薬層の溶解性が低下したり、基板
上に形成されたカーボン電極表面が浸食されたりする。
その結果、応答電流値が低下したり、センサ内に基質濃
度が0の試料液を導入しても、電極ブランクと呼ばれる
電流応答が生じたりする問題があった。本発明は、上記
課題に鑑み、反応試薬層の溶解性を低下させることな
く、可溶化できる脂質の量を多くすることができ、また
電極表面を浸食しない脂質定量用標準液を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の脂質定量用標準
液は、電気絶縁性基板、前記絶縁性基板上に形成された
作用電極および対極を含む電極系ならびに反応試薬層を
有し、脂質を含む試薬液を前記反応試薬層に導入して得
られる応答電流値を測定することにより、前記脂質を定
量するバイオセンサに用いられる脂質定量用標準液であ
って、界面活性剤の水溶液に脂質を分散させた液からな
り、前記界面活性剤として非イオン性シュガーエステル
系界面活性剤を用いることを特徴とする。さらに、本発
明に係る脂質定量用標準液は、本質的に有機溶媒を含ま
ないことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】上記のように、界面活性剤の水溶
液を脂質の分散媒として用いることにより、センサ内に
試料液を供給したとき生じるカーボン電極の浸食を抑制
することができる。したがって、電極ブランク値を小さ
くすることができ、脂質の定量用標準液として好適に利
用することができる。また、界面活性剤に非イオン性シ
ュガーエステル系のものを用いることにより、水溶液に
可溶化できる脂質の量を多くすることができるので、広
い濃度範囲で利用できる標準液を作製することができ
る。このような非イオン性シュガーエステル系の界面活
性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、オクチルチオグ
ルコシド、シュークロースモノラウレート、n−ドデシ
ル−β−D−マルトシドおよびデカノイル−N−メチル
グルカミド等がある。脂質としては、コレステロール、
遊離コレステロール、リン脂質、糖脂質、脂肪酸、ステ
ロイドおよび中性脂肪等を用いることができる。
【0008】反応層に含まれる酵素には、コレステロー
ルオキシダーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼなど
が好適に用いることができる。電子受容体としては、試
料液中の溶存酸素や、フェリシアンイオン、フェロセン
およびその誘導体などを用いることができる。また、反
応層中には、試料液が電極に及ぼす影響を削減したり、
反応層を安定して電極系上に形成するため、親水性高分
子を含有させるのがよい。このような親水性高分子とし
ては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコールおよび水溶性セルロース誘
導体などを用いることができる。
【0009】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をよ
り詳細に説明する。図1は、本発明による脂質定量用標
準液を用いて、遊離コレステロールを定量するのに用い
るバイオセンサの反応層を取り除いた分解斜視図であ
る。ポリエチレンテレフタレートからなる電気絶縁性の
基板1上に、スクリーン印刷により銀ペーストを印刷
し、リード2、3を形成している。次いで、樹脂バイン
ダーを含む導電性カーボンペーストを基板1上に印刷し
て作用極4を形成している。この作用極4は、リード2
と接触している。さらに、この基板1上に、絶縁性ペー
ストを印刷して絶縁層6を形成している。絶縁層6は、
作用極4の外周部を覆っており、これにより作用極4の
露出部分の面積を一定に保っている。そして、樹脂バイ
ンダーを含む導電性カーボンペーストをリード3と接触
するように基板1上に印刷してリング状の対極5を形成
している。絶縁性基板1と、空気孔11を備えたカバー
9およびスペーサー10を、図1中に一点鎖線で示すよ
うな位置関係をもって接着してバイオセンサを作製す
る。
【0010】このようなバイオセンサでは、基板1とカ
バー9との間において、スペーサー10のスリット13
の部分に試料液供給路を構成する空間部が形成される。
そして、その開口部となるスリット13の先端部(試料
液供給路開口部)12に、試料液を接触させるだけの簡
易操作で、試料液は容易に試料液供給路を通じて反応層
部分へ導入される。試料液の供給量はカバーとスペーサ
ーによって生じる空間容積に依存するため、あらかじめ
定量する必要はない。さらに、測定中の試料液の蒸発を
最小限に抑えることができ、精度の高い測定が可能とな
る。ここで、カバーおよびスペーサーに透明な高分子材
料を用いると、反応層の状態や試料液の導入状況を外部
から容易に観察することができる。
【0011】《実施例1》図1の絶縁性基板1の電極系
上に、コレステロールオキシダーゼ、フェリシアン化カ
リウムおよびカルボキシメチルセルロースの混合水溶液
を滴下し、乾燥して反応層を形成した。次に、ショ糖脂
肪酸エステル(DKエステルS−L18A;第一工業製
薬社製)の20%(V/V)水溶液を調製した。ブラン
ク値を測定するため調製したので、水溶液中には、遊離
コレステロールは分散させなかった。この水溶液5ml
を反応層上に滴下し、試料液を供給してから5.5秒後
に、対極5を基準にして作用極4に+0.5Vの電圧を
印加して、5秒後の応答電流値(電極ブランク値)を測
定した。その結果を図2に示す。
【0012】《比較例1》試料液として、水、および水
に8%イソプロパノールを含有させた液(市販のコレス
テロール標準液)を用い、実施例1と同様にして電極ブ
ランク値を測定した。その結果を図2に示す。図2に示
すように、ショ糖脂肪酸エステルの水溶液を用いた場合
の電極ブランク値は、水と同程度であり、従来の市販の
標準液の半分程度になった。
【0013】《実施例2》実施例1で作製したショ糖脂
肪酸エステルの水溶液に、濃度が0、120、240、
360、480mg/dlになるように遊離コレステロ
ール粉末を加熱しながら分散させてコレステロール標準
液を調製した。そして、実施例1と同様にして、応答電
流値を測定した。その結果を図3に示す。図3より、コ
レステロール濃度の増加に伴って、応答電流値も増加
し、その直線性は優れていた。
【0014】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、脂質定
量用バイオセンサに適した標準液を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による脂質定量用標準液を用いて脂質を
定量する一実施例に用いたバイオセンサの分解斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施例および比較例における電極ブ
ランク値を示す図である。
【図3】本発明の他の実施例において作製した脂質定量
用標準液を用いて測定したバイオセンサの応答特性図で
ある。
【符号の説明】
1 電気絶縁性の基板 2、3 リード 4 作用極 5 対極 6 絶縁層 9 カバー 10 スペーサ 11 空気孔 12 試料液供給路開口部 13 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/96 G01N 33/92 G01N 27/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性基板、前記絶縁性基板上に形
    成された作用電極および対極を含む電極系ならびに反応
    試薬層を有し、脂質を含む試薬液を前記反応試薬層に導
    入して得られる応答電流値を測定することにより、前記
    脂質を定量するバイオセンサに用いられる脂質定量用標
    準液であって、 界面活性剤の水溶液に脂質を分散させた液からなり、前
    記界面活性剤が非イオン性シュガーエステル系界面活性
    剤であることを特徴とする脂質定量用標準液。
  2. 【請求項2】 有機溶媒を含まないことを特徴とする請
    求項1記載の脂質定量用標準液。
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