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JP3276393B2 - ポリアルジミンを含有する湿気硬化性ポリウレタン組成物 - Google Patents

ポリアルジミンを含有する湿気硬化性ポリウレタン組成物

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Publication number
JP3276393B2
JP3276393B2 JP11581192A JP11581192A JP3276393B2 JP 3276393 B2 JP3276393 B2 JP 3276393B2 JP 11581192 A JP11581192 A JP 11581192A JP 11581192 A JP11581192 A JP 11581192A JP 3276393 B2 JP3276393 B2 JP 3276393B2
Authority
JP
Japan
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moisture
parts
curable polyurethane
polyurethane composition
polyisocyanate
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Expired - Lifetime
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JP11581192A
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JPH05310879A (ja
Inventor
正昭 青木
雅行 神山
智博 長田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加水分解によりポリア
ミンを生成するポリアルジミンを含有する湿気硬化性ポ
リウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂はゴム弾性、耐摩耗
性、耐久性等の諸特性に優れていることから、塗料、床
材、防水材、接着剤、壁材、シーリング材として、近年
特に利用されている。これらのポリウレタン樹脂は、目
的物に施工後、ポリウレタンプレポリマーの末端イソシ
アネート基と大気中の水分とを反応させることにより硬
化させる一液型と、ポリウレタンプレポリマーを含む主
剤とポリオールを含む硬化剤とを、施工時混合して硬化
させる二液型とに大別される。一液型ポリウレタンは施
工方法の簡単さから、誰でも使用でき、最近特に注目さ
れるようになっている。
【0003】この一液型ポリウレタンは湿気硬化性と称
され、下記の組成物が知られている。 (1)ポリイソシアネートと湿気(水分)との反応、即
ち、イソシアネートと水との反応物の脱炭酸により、ポ
リイソシアネートの一部がアミンとなり、生成したアミ
ンが残りのポリイソシアネートと反応し、硬化する反応
を利用した湿気硬化性ポリウレタン組成物。 (2)ポリアルジミン或いはポリケチミンとポリイソシ
アネートとからなる湿気硬化性組成物(英国特許106
4841、ドイツ特許3607996A) (3)ポリエナミンとポリイソシアネートとからなる湿
気硬化性ポリウレタン組成物(英国特許157566
6、ドイツ特許2125247)。
【0004】しかし、(1)の組成物は密閉容器内での
貯蔵安定性は比較的良好であるが、施工に際し硬化性が
著しく劣り、発泡するという欠点がある。硬化性を改良
する為に、アミン触媒あるいは錫触媒を使用することが
できるが、この場合には貯蔵安定性が悪化したり、発泡
が激しくなり、実用に適さない。
【0005】(2)の組成物は保存中にポリアルジミン
或いはポリケチミンがポリイソシアネートと反応するた
めに、湿気硬化性ポリウレタン組成物として使用する場
合は、ポリアルジミン或いはポリケチミンに立体障害性
を付与したり、イソシアネート基をブロックして上記反
応を防止する必要がある。英国特許1064841或い
はドイツ特許3607996Aで開示されている立体障
害性の付与されたポリアルジミンはいずれも、脂肪族ア
ルデヒドを原料としており、硬化が遅いことや、貯蔵安
定性が悪いこと等の理由により、実用に適さない。特に
ドイツ特許3607996Aで開示されているポリアル
ジミンは、芳香族アミンを原料としており、機械強度等
の諸物性は優れているが、硬化が遅く、高温時での貯蔵
安定性に欠けるという欠点をもっている。
【0006】(3)の組成物においてもポリエナミンが
ポリイソシアネートと反応するために、ポリイソシアネ
ートとして芳香族イソシアネートを使用する場合は、ポ
リケチミンと同様イソシアネート基をブロックする必要
があり、ポリケチミンと同様実用に適さない。一方、比
較的反応性の低いポリイソシアネート、例えば脂肪族系
ポリイソシアネート、或いは脂環族系ポリイソシアネー
トを使用する場合は、シーリング材等に応用できること
が知られており、無発泡性でかつ速硬化という特徴をも
っている。しかしポリエナミンは、極めて徐々にではあ
るが、脂肪族系ポリイソシアネートあるいは脂環族系ポ
リイソシアネートと反応するために、長期或いは常温よ
り若干高い温度では密閉容器内においても貯蔵安定性が
悪い。また初期物性が保持されないか、或いは増粘が激
しく、作業性が著しく悪化する等の欠点を持つ。従って
従来の公知技術では、いずれも満足できるものではなか
った。即ち密閉容器内における貯蔵安定性が良好であ
り、初期機械強度が優れており、かつ高温貯蔵における
初期物性の保持率が高く、ゲル化等が起こらないこと
や、粘度安定性が良好であり、かつ大気中の湿気による
硬化が早く、発泡を伴わないこと等は、この種のポリウ
レタンにおいてきわめて重要な性能であり、その良否は
市場における商品価値を決定する。また密閉容器内にお
ける貯蔵安定性が高いこと、言い換えると、一定粘度の
まま長期間貯蔵することができ、かつ湿気下において硬
化が早く、発泡しない機械強度の優れた湿気硬化性ポリ
ウレタン組成物が強く望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決する為になされたもので、その目的とするところは、
貯蔵安定性に優れると共に、硬化性も良好で各種用途に
使用できる湿気硬化性ポリウレタン組成物を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点について鋭意検討した結果、フルフラール類から誘
導されたポリアルジミンを用い、これを空気中の湿気に
より加水分解する方法に想到して本発明を完成するに至
ったものである。本発明においては、フルフラール類か
ら誘導されたポリアルジミンを使用することにより、湿
気硬化性ポリウレタン組成物の硬化性と機械強度を向上
させ、貯蔵安定性を高めることができた。
【0009】即ち、本発明は (1)下記一般式(化3)
【化3】Y−(−N=CH−X)n (式中、Xはフリル基、又は炭素数1〜3のアルキル置
換基を有するフリル基を、Yは炭素数2〜15、かつ2
価もしくは3価の炭化水素基、又は分子量が70〜60
00で2価もしくは3価のポリオキシアルキレン基を、
n は2又は3を示す。)で表わされるポリアルジミン
と、ポリイソシアネート及び/又は複数のイソシアネー
ト基を有するポリウレタンプレポリマーとを含有する湿
気硬化性ポリウレタン組成物であり、 (2)Yが融点50℃以下のジアミン又はトリアミンの
アミノ残基であること、 (3)Yが下記一般式(化4)
【化4】Z−(−CH2 NH2)n (式中、Zは炭素数6〜13で、かつ2価もしくは3価
のシクロ環、ビシクロ環、又はトリシクロ環からなる炭
化水素基を、n は2又は3を示す。)で表わされるアミ
ンのアミノ残基であること、 (4)Yがイソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン、2,5−又は2,6−ビス
(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンのア
ミノ残基であること、等を含む。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、湿気硬化性ポリウレタン組成物はポリアルジ
ミンと、ポリイソシアネート及び/又は複数のイソシア
ネート基を有するポリウレタンプレポリマーとを含有す
るものである。本発明に用いるポリアルジミンは下記の
一般式(化5)
【化5】Y−(−N=CH−X)n で表わされる化合物である。一般式(化5)で示される
ポリアルジミンは、次の方法により、簡単に製造でき
る。即ち、ポリアミンとフルフラール類とをトルエンま
たはキシレン等の溶剤を用いて、共沸による脱水反応を
行ない、水滴分離器内へ水分の留出が停止するまで、反
応を続行することにより得られる。ポリアミンとフルフ
ラール類との割合はアミン1当量に対してフルフラール
類1〜2当量が適当である。反応は通常数時間で終了す
る。反応終了後、反応混合物を減圧にする等の方法で未
反応フルフラール類、溶媒等を留去して、ポリアルジミ
ンを得ることができる。
【0011】本発明のポリアルジミンの製造に使用され
るポリアミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジ
アミノプロパン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレ
ンジアミン、デカメチレンジアミン、等の脂肪族ジアミ
ン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソ
ホロンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、
2,5−又は2,6−ジアミノメチルビシクロ[2.
2.1]ヘプタン、ジアミノシクロヘキサン、3
(4),8(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ
[5.2.1.02,6 ]デカン等の脂環族ジアミン、ジ
アミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテ
ル、キシリレンジアミン、フェニレンシ゛アミン、3,
5−ジエチルトルエン−2,4−又は2,6−ジアミン
等の芳香族ジアミン、水、エチレングリコール、プロピ
レングリコール等にプロピレンオキサイド及び/又はエ
チレンオキサイドを付加重合して得たポリオキシアルキ
レングリコール類のヒドロキシル基をアミノ基に変換し
て得られるポリオキシアルキレンジアミン等のジアミン
類、1,3,5−トリス(アミノメチル)ベンゼン、
1,3,5−トリス(アミノメチル)シクロヘキサン、
等のトリアミン、グリセリン、トリメチロールプロパン
等にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイ
ドを付加重合して得たポリオキシアルキレントリオール
類のヒドロキシル基をアミノ基に変換して得られるポリ
オキシアルキレントリアミン等のトリアミン類他があげ
られる。
【0012】この中でも特に融点50℃以下の低融点ポ
リアミンが好ましい。高融点のポリアミンで製造したポ
リアルジミンは固体となり、取り扱いが不便となる。低
融点ポリアミンとしてはエチレンジアミン、1,3−ジ
アミノプロパン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、イソホロンジアミン、ビスアミノメチル
シクロヘキサン、2,5−又は2,6−ジアミノメチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、キシリレンジアミ
ン、ジアミノシクロヘキサン、3,5−ジエチルトルエ
ン−2,4−又は2,6−ジアミン、1,3,5−トリ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、3(4),8
(9)−ビス(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.
1.02,6 ]デカン、ポリオキシアルキレンポリアミン
等がある。また、上記ポリアミンと反応させるフルフラ
ール類としては、例えば、フルフラール、5−メチルフ
ルフラール等がある。
【0013】本発明においては、上記のポリアルジミン
とポリイソシアネート及び/又は複数のイソシアネート
基を有するポリウレタンプレポリマーとを混合して湿気
硬化性ポリウレタン組成物を構成するものである。ポリ
イソシアネートは、1分子中に2以上のイソシアネート
基を有する化合物で、一般的には1分子中にイソシアネ
ート基を2〜5個含む化合物が好ましい。このような化
合物としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、フ
ェニレン基等にイソシアネートを2以上結合しているも
のが好ましい。これらの化合物を例示すると、 1)トリレンジイソシアネート(異性体の各種混合物を
含む)、ジフェニルメタンジイソシアネート(異性体の
各種混合物を含む)、3・3’−ジメチル−4・4’−
ビフェニレンジイソシアネート、1・4−フェニレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4・4’−ジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシア
ネート、1・4−シクロヘキシルジイソシアネート、1
−メチル−2・4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、
2・4・4−トリメチル−1・6−ジイソシアナト−ヘ
キサン等のジイソシアネート、 2)4・4’・4”−トリフェニルメタントリイソシア
ネート、トリス(4−フェニルイソシアナト)チオフォ
スフェート等のトリイソシアネート、 3)前記イソシアネート類のウレタン化変性品、イソシ
アヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビウレ
ット化変性品、粗製トリレンジイソシアネート、ポリメ
チレン・ポリフェニルイソシアネート、等の多官能性イ
ソシアネート等である。
【0014】本発明で使用されるイソシアネート基を末
端とするポリウレタンプレポリマーは、上記各種有機ポ
リイソシアネート化合物と、公知のポリオール、ポリア
ミン等一分子中に二個以上の活性水素を持つ公知の化合
物とを、公知の方法で遊離イソシアネート基が残存する
ように反応せしめたものである。一分子中に二個以上の
活性水素を持つ公知の化合物とは、ヒドロキシル基を二
個以上、又はアミノ基を一個以上、又はメルカプト基を
二個以上、又はヒドロキシル基とアミノ基、又はヒドロ
キシル基とメルカプト基等を有する化合物であって、例
えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール、しょ糖等の多価アルコール
又はアニリン、トリレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン等の芳香族アミン類、エチレンジアミン、エタノ
ールアミン、ジエタノールアミン等の脂肪族アミン類又
はアルカノールアミン類、これらの化合物単独又は混合
物にプロピレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド
とエチレンオキサイドを付加重合して得たポリエーテル
ポリオール類、該ポリエーテルポリオール類のヒドロキ
シル基をアミノ基に変換して得られるポリエーテルポリ
アミン類、ポリテトラメチレンエーテルポリオール類、
ポリカーボネートポリオール類、ポリカプロラクトンポ
リオール類、ポリエチレンアジペートのようなポリエス
テルポリオール類、ポリブタジエンポリオール類、ヒマ
シ油のような高級脂肪酸のエステル類、ポリエーテルポ
リオール又はポリエステルポリオールにビニルモノマー
をグラフトして得たポリマーポリオール類、一分子中に
一個以上の活性水素を持つ公知のエチレン性不飽和単量
体を共重合して得られる化合物、メルカプト基を有する
ポリエーテル類等である。
【0015】反応は、例えばイソシアネートと活性水素
を持つ公知の化合物とを100℃にて数時間反応させて
製造する。そのイソシアネート基含有率は0.5〜2
0.0重量%が好ましい。 本発明の湿気硬化性ポリウ
レタン組成物は、上記ポリアルジミンとポリイソシアネ
ート及び/又はイソシアネート基を末端とするポリウレ
タンプレポリマーとを混合することにより製造できる。
混合比は、ポリアルジミンが加水分解して生ずるポリア
ミンのアミノ基の数とポリイソシアネート及び/又はイ
ソシアネート基を末端とするポリウレタンプレポリマー
に含まれるイソシアネート基の数との比を、0.5から
2.0、さらに好ましくは0.7から1.5とするのが
好ましい。
【0016】本発明の湿気硬化性ポリウレタン組成物は
そのままでも種々の用途に用いることができ、例えばシ
ーリング材、防水材、床材、壁材、塗料、接着剤として
有用である。更に、本発明の湿気硬化性ポリウレタン組
成物は、用途に応じて、粘度、樹脂物性、耐性を調節す
るために充填剤、チクソ性付与剤、可塑剤、溶剤、接着
付与剤、着色剤、安定剤、硬化促進用触媒等を混合して
使用することもできる。得られた湿気硬化性ポリウレタ
ン組成物は直ちに使用することもできるが、窒素気流中
にて密閉缶に詰めて貯蔵することもできる。密閉容器内
で空気中の水分と遮断された状態での貯蔵安定性は極め
て良好であり、常温より高い温度において保存されても
物性保持率は高く、粘度安定性も良好である。また、一
旦開封されると空気中の湿気にさらされて、急速に硬化
し、従来の湿気硬化性ポリウレタンとは異なり、無発泡
の、機械的物性の優れたポリウレタン樹脂を得ることが
できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。まず
アルジミンの合成例、ついで実施例及び比較例をあげ
る。例中、部は重量部を表わす。結果をまとめて表1に
示す。
【0018】
【表1】
【0019】ジアルジミン(ALD−1)の合成例1 撹拌機、温度計、滴下ロート、及び水分分離器を装着し
た反応容器に、2,5−異性体約60%と2,6−異性
体約40%の混合物であるジアミノメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタン154部(2.0当量)、及び
トルエン500部を入れ、窒素気流下で室温で混合し
た。約10分後、滴下ロートよりフルフラール240部
(2.5当量)を約30分間で滴下した。更に昇温する
と、約90℃で還流が開始し、水分分離器内に水の分離
留出が認められた。続いて、還流しながら水分留出が停
止するまで約6時間反応を続けた。留去した水は36部
であった。次に、外温を150℃に設定した。続いて、
真空ポンプで1mmHgまで減圧し、トルエン及び未反
応フルフラールを留去した。留去後得られた反応物(A
LD−1)は308部であった。また得られた反応物の
赤外吸収スペクトルを測定した結果、1640cm-1に
−N=CH−の特性吸収スペクトルを認めた。ジアルジ
ミンALD−1はアミン価360mgKOH/gであ
り、室温で褐色液体であった。
【0020】ジアルジミン(ALD−2)の合成例2 撹拌機、温度計、滴下ロート、及び水分分離器を装着し
た反応容器に、ビスアミノメチルシクロヘキサン142
部(2.0当量)、及びトルエン500部を入れ、窒素
気流下で室温で混合した。約10分後、滴下ロートより
フルフラール240部(2.5当量)を約30分間で滴
下した。更に昇温すると、約90℃で還流が開始し、水
分分離器内に水の分離留出が認められた。続いて、還流
しながら水分留出が停止するまで約6時間反応を続け
た。留去した水は36部であった。次に、外温を150
℃に設定した。続いて、真空ポンプで1mmHgまで減
圧し、トルエン及び未反応フルフラールを留去した。留
去後得られた反応物(ALD−2)は296部であっ
た。また得られた反応物の赤外吸収スペクトルを測定し
た結果、1640cm-1に−N=CH−の特性吸収スペ
クトルを認めた。ジアルジミンALD−2はアミン価3
75mgKOH/gであり、室温で褐色液体であった。
【0021】トリアルジミン(ALD−3)の合成例3 撹拌機、温度計、滴下ロート及び水分分離器を装着した
反応容器に、1,3,5−トリス(アミノメチル)シク
ロヘキサン114部(2.0当量)、及びトルエン50
0部を入れ、窒素気流下で室温で混合した。約10分
後、滴下ロートよりフルフラール240部(2.5当
量)を約30分間で滴下した。更に昇温すると、約90
℃で還流が開始し、水分分離器内に水の分離留出が認め
られた。続いて、還流しながら水分留出が停止するまで
約6時間反応を続けた。留去した水は36部であった。
次に、外温を150℃に設定した。続いて、真空ポンプ
で1mmHgまで減圧し、トルエン及び未反応フルフラ
ールを留去した。留去後得られた反応物(ALD−3)
は268部であった。また得られた反応物の赤外吸収ス
ペクトルを測定した結果、1640cm-1に−N=CH
−の特性吸収スペクトルを認めた。トリアルジミンAL
D−3はアミン価414mgKOH/gであり、室温で
褐色液体であった。
【0022】ジアルジミン(ALD−4)の合成例4 撹拌機、温度計、滴下ロート、及び水分分離器を装着し
た反応容器に、テトラメチレンジアミン88部(2.0
当量)、及びトルエン500部を入れ、窒素気流下で室
温で混合した。約10分後、滴下ロートより5−メチル
フルフラール275部(2.5当量)を約30分間で滴
下した。更に昇温し、約90℃で還流が開始し、水分分
離器内に水の分離留出が認められた。続いて、還流しな
がら水分留出が停止するまで約6時間反応を続けた。留
去した水は36部であった。次に、外温を150℃に設
定した。続いて、真空ポンプで1mmHgまで減圧し、
トルエン及び未反応5−メチルフルフラールを留去し
た。留去後得られた反応物(ALD−4)は270部で
あった。また得られた反応物の赤外吸収スペクトルを測
定した結果、1640cm-1に−N=CH−の特性吸収
スペクトルを認めた。ジアルジミンALD−4はアミン
価411mgKOH/gであり、室温で褐色液体であっ
た。
【0023】ジアルジミン(ALD−5)の合成例5 撹拌機、温度計、滴下ロート及び水分分離器を装着した
反応容器に、ポリオキシエチレンジアミン(Texac
o Chemical Company製、JEFFA
MINE EDR−148、分子量148)148部
(2.0当量)、及びトルエン500部を入れ、窒素気
流下で室温で混合した。約10分後、滴下ロートより5
−メチルフルフラール275部(2.5当量)を約30
分間で滴下した。更に昇温すると、約90℃で還流が開
始し、水分分離器内に水の分離留出が認められた。続い
て、還流しながら水分留出が停止するまで約6時間反応
を続けた。留去した水は36部であった。次に、外温を
150℃に設定した。続いて、真空ポンプで1mmHg
まで減圧し、トルエン及び未反応5−メチルフルフラー
ルを留去した。留去後得られた反応物(ALD−5)は
330部であった。また得られた反応物の赤外吸収スペ
クトルを測定した結果、1640cm-1に−N=CH−
の特性吸収スペクトルを認めた。ジアルジミンALD−
5はアミン価336mgKOH/gであり、室温で褐色
液体であった。
【0024】実施例1 合成例3で合成したトリアルジミン(ALD−3)50
部、ビウレット変性ヘキサメチレンポリイソシアネート
(三井東圧化学株式会社製、オレスターNP−100
0、NCO含有率 17重量%)100部を混合し、密
栓して50℃で30日間貯蔵したが変化は認められなか
った。貯蔵後ガラス板上に、0.5mmの厚みで塗布
し、相対湿度50%、25℃の雰囲気にて放置したとこ
ろ、1.5時間で表面が硬化した。オレスターNP−1
000のみを同様に処理したところ、24時間後でも表
面は硬化しなかった。
【0025】実施例2 合成例5で合成したジアルジミン(ALD−5)20
部、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)/トリ
レンジイソシアネート(TDI)系プレポリマー(三井
東圧化学株式会社製、ハイプレンP−305、NCO含
有率 2.8重量%)200部を混合し、密栓して50
℃で30日間貯蔵したが変化は認められなかった。貯蔵
後ガラス板上に、0.5mmの厚みで塗布し、相対湿度
50%、25℃の雰囲気にて放置したところ、1.5時
間で表面が硬化した。ハイプレンP−305のみを同様
に処理したところ、10時間後でも表面は硬化しなかっ
た。
【0026】実施例3 2,4−TDI1322部を、ポリオキシプロピレング
リコール(分子量1000)3429部及びポリオキシ
プロピレントリオール(分子量1000)249部と1
00℃で10時間反応させてポリウレタンプレポリマー
を得た。このプレポリマーは末端NCO含有率6.0重
量%、粘度21,000cps/25℃であった。3リ
ットルのフラスコに上記のプレポリマー1000部、合
成例1で合成したジアルジミン(ALD−1)202
部、キシレン600部を入れ、常温にて1時間撹拌し、
本発明の湿気硬化性ポリウレタン組成物を得た。この組
成物は、表1に示す通りタックフリータイムが短く、硬
化性が優れていた。また、50℃で14日間密封貯蔵後
の粘度は良好であり、湿気硬化後の硬化物は発泡も無
く、物性は優れていた。なお、硬化性はJIS−A57
58(1986)の6−10項によりタックフリーにな
るまでの時間を測定した。貯蔵安定性は、湿気硬化性ポ
リウレタン組成物を一定期間密封貯蔵した後、B型回転
粘度計により粘度変化を測定した。硬化した組成物の機
械物性はJIS−K6301により測定した。即ち、湿
気硬化性ポリウレタン組成物を3mm厚みのシート状に
注型し、23℃、相対湿度50%中に7日間放置し、こ
の試料を更に50℃中に7日間放置した時の100%伸
長モジュラス、引張り強さ及び伸びを測定した。
【0027】実施例4 実施例3において、合成例2で合成したジアルジミン
(ALD−2)194部を使用した以外は実施例3と全
く同様に処理した。結果は表1に示す通りタックフリー
タイムが短く、硬化性が優れていた。また、50℃で1
4日間密封貯蔵後の粘度は良好であり、湿気硬化後の硬
化物は発泡も無く、物性は優れていた。
【0028】実施例5 実施例3において、合成例4で合成したジアルジミン
(ALD−4)177部を使用した以外は実施例3と全
く同様に処理した。結果は表1に示す通りタックフリー
タイムが短く、硬化性が優れていた。また、50℃で1
4日間密封貯蔵後の粘度は良好であり、湿気硬化後の硬
化物は発泡も無く、物性は優れていた。
【0029】比較例1 合成例1において、アミンとして芳香族ポリアミンMD
A−150(三井東圧化学株式会社製ポリメリックメチ
レンジアニリン)を、アルデヒドとしてトリメチルアセ
トアルデヒドを使用した以外は合成例1と同様に処理し
てポリアルジミン(ALD−6:アミン価299mgK
OH/g)を得た。次に、実施例3において、上記のポ
リアルジミン(ALD−6)244部を使用した以外は
実施例3と全く同様に処理した。結果は表1に示す通り
タックフリータイムが長く、硬化性が劣っていた。
【0030】比較例2 合成例1において、アミンとしてヘキサメチレンジアミ
ンを、アルデヒドとしてトリメチルアセトアルデヒドを
使用した以外は合成例1と同様に処理してジアルジミン
(ALD−7:アミン価441mgKOH/g)を得
た。次に、実施例3において、上記のジアルジミン(A
LD−7)165部を使用した以外は実施例3と全く同
様に処理した。結果は表1に示す通り貯蔵安定性が非常
に劣っていた。
【0031】比較例3 実施例3において、ジアルジミンを使用しなかった以外
は実施例3と全く同様に処理した。結果は表1に示す通
りタックフリータイムが非常に長く、硬化性が著しく悪
かった。また、湿気硬化後の硬化物は発泡が生じ、機械
的物性も劣っていた。
【0032】
【発明の効果】本発明による湿気硬化性ポリウレタン組
成物は、硬化性のみならず長期貯蔵性にも優れている。
更に硬化後はモジュラスが高く、優れた機械強度を有す
る硬化物となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−279620(JP,A) 特開 平4−226522(JP,A) 特公 昭42−14315(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) Y−(−N=CH−X)n ・・・(1) [式(1)中、Xはフリル基、又は炭素数1〜3のアル
    キル置換基を有するフリル基を、Yは、下記一般式
    (2) Z−(−CH 2 NH 2 n ・・・(2) (式(2)中、Zは、炭素数6〜13で、かつ2価もし
    くは3価のシクロ環、ビシクロ環、又はトリシクロ環か
    らなる炭化水素基を示す。)で表されるアミンに由来す
    るZ−(−CH 2 −) n 、nは2又は3を示す。]で表
    わされるポリアルジミンと、ポリイソシアネート及び/
    又は複数のイソシアネート基を有するポリウレタンプレ
    ポリマーとを含有する湿気硬化性ポリウレタン組成物。
  2. 【請求項2】 上記一般式(2)で表されるアミンが
    点50℃以下のジアミンまたはトリアミンである請求項
    1記載の湿気硬化性ポリウレタン組成物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(2)で表されるアミンが
    ソホロンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シク
    ロヘキサン、2,5−又は2,6−ビス(アミノメチ
    ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンである請求項1記載
    の湿気硬化性ポリウレタン組成物。
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