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JP3274351B2 - 溶融めっき鋼板の幅方向目付量制御方法及び装置 - Google Patents

溶融めっき鋼板の幅方向目付量制御方法及び装置

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JP3274351B2
JP3274351B2 JP08818996A JP8818996A JP3274351B2 JP 3274351 B2 JP3274351 B2 JP 3274351B2 JP 08818996 A JP08818996 A JP 08818996A JP 8818996 A JP8818996 A JP 8818996A JP 3274351 B2 JP3274351 B2 JP 3274351B2
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roll
shape
steel sheet
hot
amount
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國方康生
大谷千晶
宮腰寿拓
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板さらにはNi
などの下地めっき金属を施した鋼板が亜鉛、鉛−錫、ア
ルミニウムなどの耐蝕性金属の溶融めっき浴を通過して
走行する、溶融めっき鋼板の幅方向の目付ばらつきを均
一にするための制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融めっき鋼板は比較的融点の低い亜
鉛、錫、アルミニウムなどその種類は多く、中でも亜鉛
めっき鋼板あるいはその合金化亜鉛めっき鋼板は、耐蝕
性や溶接性に優れている特性から、自動車や家電の素材
として多く使用されている。こうした溶融めっき鋼板
は、一般に熱間圧延さらには冷間圧延された鋼板が、予
備酸化炉、次いで還元焼鈍炉さらには冷却炉を通り、溶
融めっき浴を通過して、表面に付着した溶融状態のめっ
き金属をガスワイピングノズルで払拭しながら所定の目
付量に制御し、必要によってはさらに合金化加熱炉を通
って製造されている。しかしながら、製造された溶融め
っき鋼板のめっき金属の目付量は、幅方向で大きなばら
つきを生じ、溶接性あるいは密着塗装性に支障を来す問
題があった。こうした問題は、鋼板とガスワイピングノ
ズルとの間隔に依存し、その間隔を常に一定に図ること
で解決できるが、鋼板が各種の形状に変化して走行する
ため解決するに至っていない。
【0003】鋼板形状を平坦化する手段に、操作者の
目視により鋼板形状を判断し、めっき浴中のシンクロー
ルやサポートロール又はガスワイピング上方のタッチロ
ールを移動させる方法、特開平2−54746号公
報、特開平3−166354号公報のようにめっきすべ
き鋼板の鋼板サイズや張力、材質に応じてノズル位置で
の反り量が0になるようなスナウト内ロール位置を調整
したり、ガスワイピングノズル位置前後に電磁式の非接
触式形状検出器を設置し、ノズル位置での反り量が0に
なるようにスナウト内ロールの位置を調整したりする方
法、特開平2−26585号公報のようにガスワイピ
ングノズル上方で鋼板の幅方向の端部と中央部のめっき
層の厚さを検出し、その検出値の差が最低値になるよう
にシンクロールの位置を自動制御し、形状を矯正する方
法がある。
【0004】しかしながら、上記のように経験に基づ
いてシンクロール又はサポートロールの位置のプリセッ
トを行うものに関しては、当たり外れが大きく常時高精
度な鋼板形状の平坦化が望めない。
【0005】また、のようにめっきする鋼板に応じて
スナウト内設置ロール位置を調整する方法に関しても、
鋼板サイズと材質の組み合わせが莫大に存在し、あらゆ
るパターンでプリセットを可能にするには、膨大なデー
タの解析が必要となる。また、形状検出器を用いての自
動制御においては、かなり高精度の形状検出器が必要と
なるが、ガスワイピングノズル近傍の鋼板には未凝固の
溶融亜鉛が付着しているため、接触式形状検出器が使用
できない問題から、主として電磁式の非接触式形状検出
器が使用されている。
【0006】電磁式形状検出器には、特公昭57−60
54号公報で示されるように、鋼板の外部から電磁力を
印加して鋼板の張力分布を測定して形状を検出する方法
があるが、潜在化している鋼板形状まで検出するため、
ガスワイピング位置での鋼板形状の高精度検出は、現時
点において望めない。また、めっき付着量計による幅方
向のめっき付着量の測定結果より鋼板形状を推定する方
法があるが、この方法の場合、めっき付着量計はガスワ
イピングノズル付近が高温であり物理的に設置すること
が困難であるため、実際にはめっき付着量計がワイピン
グノズルから離れた距離に設置されるために制御を行う
際のむだ時間が大きくなるという問題がある。
【0007】さらには、のような形状矯正は、左右対
称な単純反りを持つ鋼板形状の場合のみ有効であるが、
実際の鋼板形状は、左右対称な単純反りだけでなく、左
右非対称な鋼板形状もある。左右非対称な鋼板形状の場
合は、鋼板の幅方向の端部と中央部のめっき層の厚さの
差を算出して、シンクロールなどの位置を制御しても、
鋼板は必ずしも平坦にならない。即ち、左右非対称な鋼
板形状においては鋼板の連続形状を検出して、制御を行
う必要がある。
【0008】また、サポートロールが設置されている設
備では、サポートロールを移動して形状を矯正する場合
があるが、形状を矯正するのに下方サポートロールのみ
使用するサポートロールの1本操業の配置では、厚手材
の鋼板形状をシンクロールを移動させるだけで矯正を行
う場合、シンクロールをかなり移動させなければ矯正で
きないが、設備構造上シンクロールの移動量にも限界が
あるため、厚手材の鋼板形状を矯正できない場合が発生
する。このためサポートロールを移動させて形状矯正を
行おうとすると、下方サポートロールの1本操業の場
合、下方サポートロールの移動により鋼板の鉛直パスラ
インが変更するため、浴上に設置されているワイピング
ノズルなどの他の設備も移動させなければならず、作業
が煩雑となる。このため、厚手材の鋼板形状や鋼板の鉛
直のパスラインの固定を可能とする上方・下方サポート
の2本操業を行えばよいが、サポートロールの1本操業
と2本操業のそれぞれの場合で反りを無くすようなシン
クロールの移動量が異なるため、〜のような制御方
法では高精度は望めない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の欠点を克服し、シンクロールの移動量が異な
るようなサポートロールの1本操業、2本操業状態やロ
ール位置に応じて、ノズル位置での鋼板の連続形状の検
出を可能とし、左右対称な単純反りを持つ鋼板形状はも
ちろんのこと、左右非対称な鋼板形状においても、シン
クロールを操作することにより、反りの全体の絶対量を
最小にし、鋼板の幅方向の目付ばらつきを最小にかつ、
むだ時間を小さく制御することを可能とすることを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】被めっき鋼板をホットブ
ライドルロール、溶融めっき浴内のシンクロール及びサ
ポートロールを介しながら溶融めっき浴中を走行せし
め、表面に付着した溶融状態のめっき金属をガスワイピ
ングノズルで払拭しながら所定の目付量に制御するよう
にした鋼板の溶融めっき方法において、前記ワイピング
ノズルの直上にて被めっき鋼板の形状をレーザを用いて
検出し、該検出値より鋼板の反り量を算出すると共に、
該反り量を最小にするようにあらかじめ定められた前記
シンクロールの水平方向移動量と反り量との関係をもと
に該シンクロールを水平方向に移動せしめ、鋼板の幅方
向の目付けばらつきを最小にすることを特徴とする。
【0011】又、溶融めっきタンクAと、被めっき鋼板
を案内するためのホットブライドルロールB1、前記溶
融めっきタンクに浸漬しているシンクロール5およびサ
ポートロール6、7と目付量を制御するためのガスワイ
ピングノズル8とからなる鋼板の溶融めっき装置におい
て、前記ガスワイピングノズルの直上に設置され、被め
っき鋼板の形状を検出するレーザを用いた形状検出装置
20とレーザスポットを検出し該値をもとにして4次元
曲線を算出し被めっき鋼板の形状を把握する形状演算装
置13と、前記曲線より極大値、極小値を求め、該値よ
り被めっき鋼板の反り量を演算する反り量演算装置14
と、該反り量をもとにシンクロールの水平方向の移動量
を、あらかじめ設定された関係をもとに算出する形状制
御演算装置10と、該移動量をもとにシンクロールを水
平方向に移動せしめる駆動装置11により構成されるこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】図7、図8で、本発明の幅方向目
付制御装置の一実施例及び方法の実施態様例を説明す
る。図中15は、亜鉛、鉛−錫などの耐蝕性金属がめっ
きされ、走行する鋼板である。鋼板15はホットブライ
ドルロール1〜4を通過し、溶融めっき浴中のシンクロ
ール5を周回してめっきされ、下方サポートロール6、
上方サポートロール7で形状矯正されながら上昇し、ガ
スワイピングノズル8さらには必要に応じて設置される
ワイピングノズルで所定のめっき目付量に制御して後上
昇し、トップロール9に至る。
【0013】サポートロールの1本操業とは、上方サポ
ートロール7を鋼板15からかなり離して接触しないよ
うにした状態であり、鋼板15と接触しているロールは
シンクロール5と下方サポートロール6といった状態で
ある。図7に示すように、サポートロールの2本操業と
は、鋼板15と接触しているロールがシンクロール5と
下方サポートロール6、上方サポートロール7という操
業状態である。20は、めっき鋼板15の板幅方向形状
検出装置で、ガスワイピングノズル8の直上に設置され
る。板幅方向形状検出装置20は、走行するめっき鋼板
15の板幅方向にレーザー光を照射してその反射光を検
出し鋼板幅方向の各レーザスポットを検出する。13は
形状演算装置、14は反り量演算装置であり、以下で述
べる方法にて、板幅方向形状検出装置20から送信され
た鋼板の各幅方向の板幅形状を求める。
【0014】まず、鋼板の形状検出方法に使用する機器
について説明する。図1は鋼板の反り測定方法を示す装
置の斜視図であるが、めっき鋼板15に対して略平行に
配置された透光平板の一例であるガラス平板17と、前
記ガラス平板17の手前側に複数配置され平行なスポッ
ト光として例えばレーザー光を発信するレーザー光源の
一例である半導体レーザー18と、前記スポットレーザ
ー光の反射光を撮像するCCDカメラ19、前記CCD
カメラ19に接続される形状演算装置13とを有してい
る。
【0015】前記ガラス平板17は、板厚の均一なガラ
ス平板を使用し、重量等で撓まないように周囲に適当に
枠体を設け、図示しない支持部材によって所定位置に支
持されている。そして、前記ガラス平板17の表裏には
照射されるスポットレーザー光の一部が拡散反射する半
透明処理(例えば、すりガラスのように表裏に細かい凸
凹を施す処理、表裏にやや不透明な樹脂等で被覆する処
理、あるいはスポットレーザー光の一部が通過して一部
が反射するハーフミラー処理等をいう)が施され、前記
ガラス平板17の表裏を通過したレーザー光を撮像でき
るようになっている。なお、適当な透光効率を有するハ
ーフミラー処理を行うと、更に照射する鋼板15への照
射スポット光が拡散レーザー光とならず、精度の良い測
定を行うことができる。
【0016】前記半導体レーザー18は、その光軸が平
行で、しかも前記ガラス平板17に対して垂直方向にな
るように設けられ、測定後の修正を容易にしているが、
測定後位置修正行うのであれば、前記ガラス平板17に
対して多少傾いていても差し支えない。そして、この実
施例においては、半導体レーザー18の個数は6個であ
るが、鋼板のより精密なプロフィールを得ようとする場
合には数多く配置し、粗でよければその数を減少する。
また、鋼板の板幅に応じて、半導体レーザー18を板幅
方向に平行移動させてプロフィールを得ることも可能で
ある。
【0017】前記CCDカメラ19は、半導体レーザー
18の光軸に対して角度を有して配置され、半導体レー
ザー18から照射されたスポットレーザー光のガラス平
板17及び鋼板15からの反射レーザー光をある程度の
間隔をおいて撮像できるようになっている。従って、C
CDカメラ19はガラス平板17に対して鋼板15の進
行方向前部または後部にやや角度を成して配置するのが
好ましい。
【0018】形状演算装置13は、CCDカメラ19か
らの映像信号を受けて、これをデジタル信号に変換し必
要な場合これを記憶するメモリ回路と、前記デジタル信
号化された映像信号を2値化して演算処理するコンピュ
ータとを有して構成されている。前記コンビュータには
2値化された映像信号の重心位置を演算して、得られた
データから鋼板15の反り量を含むプロフィールを演算
する手段がプログラムとして記憶されている。
【0019】以下、図2〜図4を参照しながら、本発明
の鋼板の形状検出方法について詳しく説明すると、半導
体レーザー18からガラス平板17を通してスポットレ
ーザー光を鋼板15に照射して、斜め方向からCCDカ
メラ19で撮像し(ステップa)、この撮像信号をデジ
タル化して、適当なしきい値で2値化する(ステップ
b)。そして、一つの半導体レーザー18から照射され
た光は、ガラスの表と裏、及び鋼板の表面にスポット像
を作り、撮像した各スポット光の画像メモリ座標系にお
ける重心位置を求めると、図3に示すようにP(x,
y)、P1 (x1 ,y1 )、P0 (x0 ,y0 )となる
(ステップc)。
【0020】このP0 、P1 、Pは、ガラス平板17の
表裏の位置、即ち厚み(t)、及び鋼板15の表面位置
に対応するので、ガラス平板17の厚みtを一定にして
おくと、鋼板15とガラス平板17の距離L1 は、L0
がL1 より十分大きい場合には、以下の式(1)によっ
て近似的に決定されることになる(ステップd)。
【0021】
【数1】
【0022】式(1)は、スポットレーザー光の角度あ
るいはCCDカメラの位置とは無関係であるので、これ
らが変化しても正確な鋼板の位置を測定できることにな
る。以上の処理を、各半導体レーザー18について行
い、各スポットレーザー光に対応する鋼板の位置をプロ
ットすると図5のようになる(ステップe)。これによ
り、図7、8における形状演算装置13により鋼板形状
が得られる。本検出方法により、ガスワイピングノズル
8の直上で形状検出が可能であるので、以下で説明する
形状制御におけるむだ時間を小さくすることができる。
14は反り演算装置、10は形状制御演算装置であり、
形状演算装置13により求まった鋼板形状から、以下に
説明する式に基づいてシンクロールの操作量を決定する
ものである。
【0023】14は反り量演算装置である。形状演算装
置13で得られた鋼板形状は、第(2)式のような四次
式の関数で近似できる。
【0024】 G(x)=C0 +C1 x+C2 2 +C3 3 +C4 4 …(2) ここで、C0 〜C4 は定数、xは鋼板形状の板幅方向の
位置を表す。付着量検出器により出力された付着量を用
いて算出されたΔDとその時のxを使って、C0〜C4
を決定することにより、鋼板形状の関数近似値が可能と
なる。次に四次関数近似された鋼板形状の形状形態を認
識するために極値を算出する。
【0025】四次関数の微分である第(2)式におい
て、G’(x)=0になるようなxを算出する。
【0026】 G’(x)=C1 +2C2 x+3C3 2 +4C4 3 …(3) ここで算出された極値の個数が1個ならば単純反り、2
個ならばS反り、3個ならばW反りと認識する。次に、
反り量の算出を行う。
【0027】S反りにおいては、図9に示すように中心
に対して左側の反り量であるΔCDSと右側の反り量であ
るΔCWSの反りを算出する。それぞれの反り量の絶対値
は以下の式によって算出可能である。
【0028】 ΔCDS=|ΔDDS−ΔDDS(極)| …(4) ΔCWS=|ΔDWS−ΔDWS(極)| …(5) ここで、ΔCDSは中心に対して左側の反り量、ΔCws
中心に対して右側の反り量、ΔDDSは幅方向において左
側の最エッジ位置での四次関数値、ΔDWSは幅方向にお
いて右側の最エッジ位置での四次関数値、ΔDDS(極)
は幅方向において左側の極値位置での四次関数値、ΔD
WS(極)は幅方向において右側の極値位置での四次関数
値である。
【0029】反りの方向性については、極値位置付近で
四次関数値の微分をみた時、負から正になった時下に凸
の方向性を持ち(+反り)、正から負になった時上に凸
の方向性を持つ形状(−反り)と認識する。W反りにお
いては、図10に示すようにセンター反りであるΔCc
とエッジ反りであるΔCE を算出する。まず以下の式に
基づき、ΔCc とΔCE を算出する。なお、反りの方向
性については、板幅方向において左側の極値、中央の極
値、右側の極値のそれぞれの極値位置付近でS反りの場
合と同様に判断する。
【0030】方向性が左側の極値において負から正(+
反り)、かつ中央の極値において正から負(−反り)、
かつ右側の極値において負から正(+反り)である場合 ΔDDS(極)>ΔDWS(極)ならば ΔCC =ΔDcc(極)−ΔDWS(極) …(6) ΔDDS(極)≦ΔDWS(極)ならば ΔCC =ΔDcc(極)−ΔDDS(極) …(7) ΔCE はΔCDSとΔCwsにおいてどちらか大きい方とす
る。
【0031】ここで、ΔDCC(極)中央の極値位置での
四次関数値、ΔCDSとΔCWSは、それぞれ ΔCDS=ΔDDS−ΔDDS(極) …(8) ΔCWS=ΔDWS−ΔDWS(極) …(9) として算出できる。
【0032】また、方向性が左側の極値において正から
負(−反り)、かつ中央の極値において負から正(+反
り)、かつ右側の極値において正から負(−反り)であ
る場合 ΔDDS(極)>ΔDWS(極)ならば ΔCC =ΔDDS(極)−ΔDCC(極) …(10) ΔDDS(極)≦ΔDWS(極)ならば ΔCC =ΔDWS(極)−ΔDCC(極) …(11) ΔCE はΔCDSとΔCwsにおいてどちらか大きい方とす
る。
【0033】ここで、ΔCDSとΔCwsは、それぞれ以下
の式のように算出できる。
【0034】 ΔCDS=ΔDDS(極)−ΔDDS …(12) ΔCWS=ΔDWS(極)−ΔDWS(極) …(13) 以上の演算処理を施す装置が反り量演算装置14であ
る。
【0035】10は、形状制御演算装置である。
【0036】図6に示すようにi番目のロールとi+1
番目のロールの2ロール間で発生する巻き付き角は幾何
学的に第(14)式のように算出できる。
【0037】 θ=cos-1(A/B) …(14) ただし、 A=Hi ×[Hi 2 +Di 2 −(di +di+1 )(Di +a)+a2 1/2 +(1/4)×(di +di+1 −2Di )×(di +di+1 +2a) …(15) B=Hi 2 +(1/4)×(di +di+1 −2Di 2 …(16) ここで、Hi はi番目のロールとi+1番目のロールの
中心間距離、Di はi番目のロールとi+1番目のロー
ルのロールラップ量、di はi番目のロールのロール
径、di+1 はi+1番目のロールのロール径、aは板厚
である。
【0038】各ロール間でθを算出すると、i番目のロ
ールでの鋼板の全体巻き付き角Θは Θi =θi-1 +θi …(17) である。ただし1番目のロールの巻き付き角はΘ2 =θ
2 、サポートロール1本操業の場合、6番目のロール巻
き付き角はΘ6 =θ6 、サポートロール2本操業の場
合、7番目のロール巻き付き角はΘ7 =θ7 である。
【0039】次に、i番目のロールでの巻き付き角とC
反り量との間には以下の関数式が成立する。
【0040】 ΔCi =(A1 Θi +A2 T/Yp Θi +A3 a/Θi +A4 p /a) +A5 p Θi +A6 2 /Θi +A7 a/Θi +A8 aYp +A9 2 +A10)ΔCi-1 +A11 …(18) ここで、ΔCi はi番目のロール出側でのCそり量、Δ
i-1 はi−1番目のロール出側でのC反り量、Θi
i番目のロールの全体巻き付き角、Tは張力、Yp は降
伏応力、aは板厚、A1 からA11は定数である。
【0041】サポートロールが1本と2本の場合は、そ
のロール数の違いにより、ストリップの巻き付き角とロ
ール出側でのC反り量が異なるため、サポートロールの
移動量を算出するための関係式が以下のように異なる。
【0042】サポートロール1本操業の場合は、ホット
ブライドルロール1〜下方サポートロール6まで巻き付
き角と各ロール出側でのCそり量を算出し、2本操業の
場合は、ホットブライドルロール1〜上方サポートロー
ル7までの巻き付き角と各ロール出側でのCそり量を算
出する。
【0043】今、D5 =Pshift とすると、サポートロ
ール1本操業の場合は、下方サポートロール6出側での
立ち上がりのCそり量は、第(17)式から第(18)
式を用いて、ロール1〜6までの巻き付き角やC反り量
を算出すると、第(19)式のような関係式を持つ。
【0044】 ΔC6 =Q1 (Pshift ) …(19) これは、板厚、張力、降伏応力や1〜6番目のロールで
の反り量や巻き付き角によって決定されるPshift の関
数を表す。又、Pshift はシンクロール5の移動量であ
るが、サポートロールを移動させた場合は、シンクロー
ル5と、下方サポートロール6の移動量の和で表す事が
できる。
【0045】サポートロール2本操業の場合は、上方サ
ポートロール7での立ち上がりのC反り量は同様に ΔC7 =Q2 (Pshift ) …(20) これは、板厚、張力、降伏応力や1〜7番目のロールで
の反り量や巻き付き角によって決定されるPshift の関
数を表す。
【0046】S反りの場合、ある形状認識タイミングで
中心に対して左側の反り量がΔCDS、右側の反り量がΔ
WSである時のPshift がPA であるとすると、ΔCDS
とΔCWSを共に最小にするようなPshift とC反り量に
は、以下の関数式が成立する。
【0047】サポートロール1本操業の場合は、 ΔC=Q1 (Pshift )+(ΔCDS+ΔCWS)−ΔCA …(21) ここで、ΔCA =Q1 (PA )である。
【0048】又、サポートロール2本操業の場合は、 ΔC=Q2 (Pshift )+(ΔCDS+ΔCWS)−ΔCA …(22) ここで、ΔCA =Q2 (PA )である。
【0049】これより、ΔC=0になるPshift を算出
すれば、これがΔCDSとΔCWSを共に最小にするような
shift となる。
【0050】W反りの場合も同様に、センター反りであ
るΔCC とエッジ反りであるΔCEを共に最小にするよ
うなPshift を算出すればよい。
【0051】従って、シンクロール5の移動量は以下の
式に基づいて算出できる。
【0052】 シンクロール5の移動量=Pshift …(23) また、下方サポートロール6を移動させた場合は、以下
のようになる。
【0053】 シンクロール5の移動量=Pshift −下方サポートロール6の移動量 …(24) 11は、シンクロール5の駆動装置であり、形状制御演
算装置10より算出されたシンクロール5の移動量に基
づき、シンクロール5を移動させる。
【0054】上記の方法により、サポートロールの操業
状態やロール配置に応じて、付着量から推定された形状
が、左右対称な単純反りを持つ鋼板形状はもちろんのこ
と、S反りやW反りといった左右非対称な鋼板形状にお
いても、レーザーを用いて、鋼板の連続形状を把握し、
それにより、鋼板の反り量を検出し、全体の反り量を最
小にするようなシンクロール5の移動量を算出し、これ
に基づきシンクロールを移動させることにより、鋼板の
幅方向の目付ばらつきを最小にできる。
【0055】
【実施例】本発明における実施例を図11〜図14に示
す。図7に示すサポートロール1本操業において、板厚
0.8mm、板幅1200mmの溶融亜鉛めっき鋼板
で、板幅方向走査測定装置により表裏各面の付着量を測
定し、形状演算装置を用いて推定した形状矯正前の形状
は図11の通りである。
【0056】これより、反り量演算装置を用い、S反り
におけるΔCDS、ΔCwsを算出し、ΔCDS、ΔCWSを共
に最小するPshift を形状制御演算装置より算出し、こ
の得られたPshift になるようにシンクロール駆動装置
によりシンクロールを移動させ形状矯正を行った結果を
図12に示す。
【0057】又、サポートロール2本操業時において、
板厚0.8mm、板幅1200mmの溶融亜鉛めっき鋼
板で、板幅方向走査測定装置により表裏各面の付着量を
測定し、形状演算装置を用いて推定した形状矯正前の形
状は図13の通りである。
【0058】これより、反り量演算装置を用い、W反り
におけるΔCC 、ΔCE を算出し、ΔCC 、ΔCE を共
に最小にするPshift を形状制御演算装置より算出し、
この得られたPshift になるようにシンクロール駆動装
置によりシンクロールを移動させた形状矯正を行った結
果を図14に示す。
【0059】このように、サポートロールの操業状態や
ロール配置に応じて、レーザを用いて検出された形状
が、S反りやW反りといった左右非対称な鋼板形状にお
いても、全体の反り量を最小にするようなシンクロール
の移動量を算出し、これに基づきシンクロールを移動さ
せることにより、鋼板の幅方向の目付ばらつきを最小に
できる。
【0060】
【発明の効果】以上の本発明の目付制御方法によって、
単純な反りを有する鋼板形状或いは左右非対称な鋼板形
状においても、単にシンクロールやサポートロールを操
作することにより、鋼板幅方向の目付ばらつきを最少に
制御することを可能とし、均質なメッキ鋼板を得ること
ができる。また、本形状検出方法により鋼板形状検出の
高速化が可能であるので形状制御におけるむだ時間を小
さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る鋼板の反り量測定方法
を示す斜視図。
【図2】測定原理を示す部分断面図。
【図3】画像上の点を示す説明図。
【図4】フロー図である。
【図5】測定結果を示すグラフである。
【図6】本発明における各ロール間の巻き付け角の関係
を示す図。
【図7】本発明におけるサポートロール1本操業時の幅
方向目付制御方法の構成例を示す図。
【図8】本発明におけるサポートロール2本操業時の幅
方向目付制御方法の構成例を示す図。
【図9】本発明におけるS反りの反り量の定義と反りの
方向性の関係を示す図。
【図10】本発明におけるW反りの反り量の定義と反り
の方向性の関係を示す図。
【図11】本発明における板厚0.8mm、板幅120
0mmの溶融亜鉛めっき鋼板の形状において、サポート
ロール1本操業時の制御後の形状の一例を示す図。
【図12】本発明における板厚0.8mm、板幅120
0mmの溶融亜鉛めっき鋼板の形状において、サポート
ロール1本操業時の制御後の形状の一例を示す図。
【図13】本発明における板厚0.8mm、板幅120
0mmの溶融亜鉛めっき鋼板の形状において、サポート
ロール2本操業時の制御後の形状の一例を示す図。
【図14】本発明における板厚0.8mm、板幅120
0mmの溶融亜鉛めっき鋼板の形状において、サポート
ロール2本操業時の制御後の形状の一例を示す図。
【符号の説明】
1〜4…ホットブライドルロール 5…シンクロ
ール 6…下方サポートロール 7…上方サポ
ートロール 8…ガスワイピングノズル 9…トップロ
ール 10…形状制御演算装置 11…駆動装
置 13…形状演算装置 14…反り量
演算装置 15…鋼板 16…C反り
検出器 17…ガラス平板(透光平板) 18…半導体
レーザー 19…CCDカメラ 20…板巾方向形状検出装置(17,18,19) Hi …i番目のロールとi+1番目のロールの中心間距
離 Hi+1 …i+1番目のロールとi+2番目のロールの中
心間距離 Di …i番目のロールとi+1番目のロールラップ量 Di+1 …i+1番目のロールとi+2番目のロールラッ
プ量 di …i番目のロールのロール径 di+1 …i+1番目のロールのロール径 di+2 …i+2番目のロールのロール径 θi …i番目のロールとi+1番目のロールによって発
生する巻き付け角 θi+1 …i+1番目のロールとi+2番目のロールによ
って発生する巻き付け角 Θi+1 …i+1番目のロールの全体巻き付き角 A…溶融めっきタンク B1 …ホットブライドルロール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−293948(JP,A) 特開 平6−128710(JP,A) 特開 平5−287478(JP,A) 特開 昭62−30865(JP,A) 特開 平8−41617(JP,A) 特開 平8−10846(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被めっき鋼板をホットブライドルロー
    ル、溶融めっき浴内のシンクロール及びサポートロール
    を介しながら溶融めっき浴中を走行せしめ、表面に付着
    した溶融状態のめっき金属をガスワイピングノズルで払
    拭しながら所定の目付量に制御するようにした鋼板の溶
    融めっき方法において、 前記ワイピングノズルの直上にて被めっき鋼板の形状を
    レーザを用いて検出し、該検出値より鋼板の反り量を算
    出すると共に、該反り量を最小にするようにあらかじめ
    定められた前記シンクロールの水平方向移動量と反り量
    との関係をもとに該シンクロールを水平方向に移動せし
    め、鋼板の幅方向の目付けばらつきを最小にすることを
    特徴とする溶融めっき鋼板の幅方向目付量制御方法。
  2. 【請求項2】 溶融めっきタンク(A)と、被めっき鋼
    板を案内するためのホットブライドルロール(B1)、
    前記溶融めっきタンクに浸漬しているシンクロール
    (5)およびサポートロール(6)、(7)と目付量を
    制御するためのガスワイピングノズル(8)とからなる
    鋼板の溶融めっき装置において、 前記ガスワイピングノズルの直上に設置され、被めっき
    鋼板の形状を検出するレーザを用いた形状検出装置(2
    0)とレーザスポットを検出し該値をもとにして4次元
    曲線を算出し被めっき鋼板の形状を把握する形状演算装
    置(13)と、前記曲線より極大値、極小値を求め、該
    値より被めっき鋼板の反り量を演算する反り量演算装置
    (14)と、該反り量をもとにシンクロールの水平方向
    の移動量を、あらかじめ設定された関係をもとに算出す
    る形状制御演算装置(10)と、該移動量をもとにシン
    クロールを水平方向に移動せしめる駆動装置(11)に
    より構成されることを特徴とする溶融めっき鋼板の幅方
    向目付量制御装置。
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