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JP3270147B2 - ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物

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JP3270147B2
JP3270147B2 JP28478492A JP28478492A JP3270147B2 JP 3270147 B2 JP3270147 B2 JP 3270147B2 JP 28478492 A JP28478492 A JP 28478492A JP 28478492 A JP28478492 A JP 28478492A JP 3270147 B2 JP3270147 B2 JP 3270147B2
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譲 石橋
潔 川上
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた永久帯電防止性
を有し、かつ機械的物性や成形時の熱安定性が良好であ
って、例えばエレクトロニクス製品、家電製品、OA機
器等の各種部品に、静電気の帯電を防止することのでき
る材料として好適なポリカーボネート系樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート系樹脂は優れた耐衝撃
性と耐熱性とを有することから、従来よりエレクトロニ
クス製品、家電製品、OA機器等における各種部品の素
材として幅広く使用されている。しかしながら、ポリカ
ーボネート系樹脂からなる成形体は、表面固有抵抗が高
く、摩擦などにより容易に静電気を帯びるため、ゴミや
ほこりが付着して外観が悪くなったり、特に電子機器部
品等では静電気により性能に障害が生じたりするという
欠点を有している。したがって、前述のようなポリカー
ボネート系樹脂の優れた特性を損なわずに、ポリカーボ
ネート系樹脂に帯電防止性を付与することが望まれてい
た。
【0003】ポリカーボネート系樹脂に帯電防止性を付
与する方法としては、例えば界面活性剤を、ペレットの
製造段階で樹脂内に練り込んだり、成形体の表面に塗布
することが従来より良く知られている。しかしながら、
このような方法では、表面に存在する界面活性剤が水洗
や摩擦等によって除去されやすく、ポリカーボネート系
樹脂からなる成形体に永久的な帯電防止性を付与するこ
とは困難であった。
【0004】また、ポリカーボネート系樹脂に永久的な
帯電防止性を付与するために、ポリアミドエラストマー
をブレンドする方法も提案されている。すなわち、特開
昭62−273252号公報には、ポリカーボネート系
樹脂にポリアミドエラストマーと、必要に応じてスチレ
ン系樹脂とをブレンドする方法が開示されている。特開
平1−163252号公報には、ポリカーボネート系樹
脂にポリアミドエラストマーと、カルボキシル基、エポ
キシ基、アミノ基、およびヒドロキシル基等のうち少な
くとも一種類の反応性官能基を含有する変性ビニル系重
合体と、必要に応じてゴムグラフト共重合体とをブレン
ドした組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭62−273252号公報の方法では、ポリカーボ
ネート系樹脂とポリアミドエラストマーとの相容性が良
くないために、成形体に層状剥離が生じるという欠点が
あった。また、前記特開平1−163252号公報の方
法では、成形体の層状剥離をなくすことはできるが、成
形時の加熱によりゲル化されて流動性が低下したり、変
性ビニル系重合体に含有させる官能基の種類によって
は、ポリアミドの分子量が小さくなったりする欠点を有
し、実用に供し得るものではなかった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めのものであり、優れた帯電防止性を有するとともに、
熱安定性が良く、成形体となった時に層状剥離が生じな
いポリカーボネート系樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の組成物は、〔A〕ポリカーボネート系樹
脂成分60〜95重量%と、 〔B〕(イ)下記(1)式で表されるポリアミド(1)
からなるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 の平均値
が1〜20である。) (ロ)50重量%以上のポリオキシエチレンを含有し、
数平均分子量が500〜6000であるポリオキシアル
キレンセグメントと、(ハ)ポリアミドセグメントとポ
リオキシアルキレンセグメントとを連結するジカルボン
酸、ジアミン、またはジイソシアネートとからなり、
(イ)と(ハ)との合計含有量が20〜70重量%であ
るポリアミドエラストマー成分5〜40重量%とからな
ることを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2の組成物は、〔A〕ポリカ
ーボネート系樹脂成分60〜95重量%と、 〔B〕(イ)下記(1)式で表されるポリアミド(1)
と、下記(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成
され、ポリアミド(1)に対するポリアミド(2)のモ
ル比が10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
均値がそれぞれ1〜20である。) (ロ)50重量%以上のポリオキシエチレンを含有し、
数平均分子量が500〜6000であるポリオキシアル
キレンセグメントと、(ハ)ポリアミドセグメントとポ
リオキシアルキレンセグメントとを連結するジカルボン
酸、ジアミン、またはジイソシアネートとからなり、
(イ)と(ハ)との合計含有量が20〜70重量%であ
るポリアミドエラストマー成分5〜40重量%とからな
ることを特徴とするものである。
【0009】請求項3の組成物は、前述の請求項1およ
び2の組成物において、前記〔B〕成分の(イ)におけ
るポリアミド(1)を表す(1)式のR1 が二価の脂肪
族炭化水素残基であり、R2 が二価の芳香族炭化水素残
基であることを特徴とするものである。請求項1および
2の組成物における、〔A〕成分のポリカーボネート系
樹脂としては、以下に挙げるような、ポリカーボネート
樹脂または、他の熱可塑性樹脂とのブレンドでポリカー
ボネート樹脂を50重量%以上含有するものが用いられ
る。
【0010】すなわち、ポリカーボネート樹脂として
は、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、
ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オ
キシフェニル)スルホン系、ビス(4−オキシフェニ
ル)スルフィド系、ビス(4−オキシフェニル)スルホ
キサイド系等のビスフェノール類からなる重合体もしく
はは共重合体、またはビスフェノール類のハロゲン置換
体からなる重合体が挙げられれる。
【0011】また、このようなポリカーボネート樹脂
に、熱安定性を損なわない範囲において、カルボキシル
基、酸無水物基、エポキシ基等の反応性官能基を含有さ
せてもよい。これらのポリカーボネート樹脂は、単独で
または複数種を混合して用いることができる。また、そ
の製造方法については特に制限されず、ホスゲン法やエ
ステル交換法等の公知の重合法により得られたものが使
用できる。
【0012】このようなポリカーボネート系樹脂にブレ
ンドできる熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。スチ
レン系樹脂としては、ポリスチレン(PSt)、ゴム強
化ポリスチレン(HIPS)、ポリ(スチレン−アクリ
ロニトリル)共重合体(AS樹脂)、およびゴム強化ポ
リ(スチレン−アクリロニトリル)共重合体(ABS樹
脂)等が挙げられる。また、これらのスチレン系樹脂を
なすスチレンの一部をα−メチルスチレンに置換したも
のでもよく、アクリロニトリルの一部または全部をアク
リル酸エステル、メタクリル酸エステルに置換したもの
でもよい。これらのスチレン系樹脂は、単独でまたは複
数種を混合して用いることができる。
【0013】アクリル系樹脂としては、メタクリル酸エ
ステルの単独重合体あるいは共重合体、または一部がア
クリル酸エステルで置換された共重合体等が挙げられ
る。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等が挙げ
られる。請求項1から3の各組成物における〔B〕成分
のポリアミドエラストマーは、(イ)のポリアミドセグ
メントと(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントとが
(ハ)の連結剤で、エステル結合、アミド結合、ウレタ
ン結合、またはウレア結合により連結されたマルチブロ
ック型の共重合体である。
【0014】(イ)のポリアミドセグメントとしては、
下記(1)式で表されるポリアミド(1)を必須成分と
している。 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 の平均値
が1〜20である。) (1)式において、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水
素残基であり、これらのうち少なくとも一方は、芳香族
炭化水素残基である必要がある。R1 ,R2 ともに脂肪
族の炭化水素残基である場合には、ポリカーボネート系
樹脂との相容性が悪くなり、組成物を成形体とした時に
層状剥離が起こる原因となる。
【0015】このようなポリアミド(1)は、ジイソシ
アネートとジカルボン酸との重縮合により、またはジア
ミンとジカルボン酸との重縮合により容易に得られる。
例えば6,T−ナイロンのように脂肪族ジアミンと芳香
族ジカルボン酸との重縮合により、または脂肪族ジイソ
シアネートと芳香族ジカルボン酸との重縮合により、芳
香族ジイソシアネートと脂肪族ジカルボン酸との重縮合
により、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸との重縮
合により、芳香族ジイソシアネートと芳香族ジカルボン
酸との重縮合により、あるいは芳香族ジアミンと芳香族
ジカルボン酸との重縮合により得られる。
【0016】リアミド(1)を形成するジイソシアネ
ートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、およびナフチレンジイソシアネート等や、
これらのハロゲン置換体等が挙げられるが、ジフェニル
メタンジイソシアネートが特に好適に用いられる。
【0017】ポリアミド(1)を形成するジアミンとし
ては、ヘキサメチレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、ジアミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミ
ン、ナフチレンジアミンやこれらのハロゲン置換体等が
挙げられるが、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルエーテルが特に好適に用いられる。ポリアミド
(1)を形成するジカルボン酸としては、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂
肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸が挙げら
れ、これらのジカルボン酸のエステル化合物、酸クロラ
イド等も挙げられるが、これらのうち、アゼライン酸、
セバシン酸、またはデカンジカルボン酸が特に好適に用
いられる。
【0018】ポリアミド(1)として好ましいものは、
芳香族ジイソシアネートまたは芳香族ジアミンと脂肪族
ジカルボン酸とから得られるポリアミドであり、芳香族
ジイソシアネートと脂肪族ジカルボン酸とから得られる
ものが特に好ましい。ここで、請求項2における(イ)
のポリアミドセグメントは、上記のポリアミド(1)と
下記(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成され
る。
【0019】 −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残基で
あり、全ポリアミドセグメント中のn2 の平均値が1〜
20である。) このポリアミド(2)において、R3 の炭素数が5〜1
1の範囲外である場合には、ポリアミドエラストマーの
分子量が充分大きくならなかったり、ポリカーボネート
系樹脂と混合して得られる組成物の帯電防止性能が充分
でなかったりする。
【0020】このようなポリアミド(2)としては、例
えば6−ナイロン、7−ナイロン、8−ナイロン、9−
ナイロン、10−ナイロン、11−ナイロン、12−ナ
イロン等が挙げられるが、6−ナイロン、11−ナイロ
ン、12−ナイロンが特に好適に使用される。これらの
ポリアミドは、アミノカルボン酸あるいはラクタムを重
合することで容易に得られる。
【0021】請求項2の組成物における(イ)のポリア
ミドセグメントでは、ポリアミド(1)に対するポリア
ミド(2)のモル比を10以下とする。前記モル比が1
0を超えると、〔B〕成分(ポリアミドエラストマー)
のポリカーボネート系樹脂との相容性が悪くなり、組成
物を成形体とした時に層状剥離が起こり易くなる。ポリ
アミド(1)をなす芳香族成分の種類や含有量にもよる
が、ポリアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル
比は5以下であることが好ましく、0.1〜3が特に好
ましい。
【0022】また、ポリアミド(1),ポリアミド
(2)の各重合度(n1 ,n2 )は、全ポリアミドセグ
メント中の平均値を1〜20とする。この値が20を超
えると高分子量のポリアミドエラストマーが得にくくな
り、ポリカーボネート系樹脂成分との組成物からなる成
形体の機械的強度が低下する。この値は1〜10である
ことが好ましく、1〜5であることが特に好ましい。
【0023】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
は、末端がヒドロキシル基、アミノ基、あるいはカルボ
キシル基であるポリオキシアルキレンから得られる。こ
こで、〔B〕成分のポリアミドエラストマーとしては、
熱安定性の点から、エステル結合により連結されたポリ
エ−テルエステルアミド、またはアミド結合により連結
されたポリエ−テルアミドであることが好ましい。
【0024】(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシ
アルキレンセグメントと前記(イ)のポリアミドセグメ
ントとをエステル結合で連結させて、〔B〕成分として
ポリエ−テルエステルアミドを形成する場合には、末端
がヒドロキシル基であるものを用いる。すなわち、ポリ
オキシエチレングリコール(50重量%以上)と、その
他のポリオキシアルキレングリコール、例えば、ポリオ
キシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレン
グリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドとがブロック共重合されたグリコール等とが用いられ
る。また、ビスフェノール−Aやビスフェノール−Sの
エチレンオキサイド付加物、ジヒドロキシナフタレンの
エチレンオキサイド等の低分子ジオール類も共に用いる
ことができる。
【0025】(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシ
アルキレンセグメントと前記(イ)のポリアミドセグメ
ントとをアミド結合で連結させて、〔B〕成分としてポ
リエ−テルアミドを形成する場合には、末端がアミノ基
またはカルボキシル基であるものを用いる。すなわち、
末端がアミノ基またはカルボキシル基のポリオキシエチ
レン(50重量%以上)と、末端がアミノ基またはカル
ボキシル基のポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメ
チレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとのブロック共重合体とを用いる。
【0026】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
においては、ポリオキシエチレンを50重量%以上含有
する必要がある。50重量%未満であると、組成物の帯
電防止性能が低下する。ポリオキシエチレンを70重量
%以上含有してあると特に好ましい。(ロ)のポリオキ
シアルキレンセグメントの数平均分子量は500〜60
00の範囲とする。500未満では、前記エラストマー
の融点が低くなって固まりにくいものとなり、組成物の
物性が低下する。数平均分子量が6000を超えると高
分子量のエラストマーが合成しにくくなり、組成物を成
形体とした時の機械的物性が低下する。前記数平均分子
量の好ましい範囲は600〜4000であり、600〜
3000が特に好ましい。
【0027】(ハ)はポリアミドセグメントとポリオキ
シアルキレンセグメントとを連結する連結剤であって、
ジカルボン酸、ジアミン、またはジイソシアネートが用
いられる。前述のように(ロ)のポリオキシアルキレン
セグメントと前記(イ)のポリアミドセグメントとをエ
ステル結合で連結させて、〔B〕成分としてポリエ−テ
ルエステルアミドを形成する場合には、ジカルボン酸を
用いる。このようなジカルボン酸としては、脂肪族ジカ
ルボン酸、脂環式ジカルボン酸、または芳香族ジカルボ
ン酸のいずれでもよく、炭素数4〜20のジカルボン酸
が重合性や物性の点から好ましい。すなわち、例えば、
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デ
カンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸など
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種類
以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、脂肪
族ジカルボン酸が特に好適に使用される。
【0028】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
と前記(イ)のポリアミドセグメントとをアミド結合で
連結させて、〔B〕成分としてポリエ−テルアミドを形
成する場合であって、(ロ)のポリオキシアルキレンセ
グメントとして末端がアミノ基であるものを用いる場合
には、上記と同様のジカルボン酸を用いる。(ロ)のポ
リオキシアルキレンセグメントとして末端がカルボキシ
ル基であるものを用いる場合には、ジアミンまたはジイ
ソシアネートを用いる。
【0029】このようなジアミンまたはジイソシアネー
トとしては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルエーテル、またはジフェニルメタンジイソ
シアネート等が好適に用いられる。(ハ)の連結剤を、
前述の(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントと実質
上等モル使用することで、〔B〕成分として高分子量の
ポリアミドエラストマーが得られる。
【0030】なお、〔B〕成分のポリアミドエラストマ
ーとしては、(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
と前記(イ)のポリアミドセグメントとを、(ハ)のジ
カルボン酸によりエステル結合で連結させて得られるポ
リエ−テルエステルアミドを用いることが特に好まし
い。また、請求項2の組成物において、〔B〕成分のポ
リアミドエラストマーは、(イ)のポリアミド(1)と
ポリアミド(2)とが別々に単独で、(ハ)の連結剤に
より(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントと結合さ
れていてもよいし、(イ)のポリアミド(1)とポリア
ミド(2)とが共重合されたものが(ハ)の連結剤によ
り(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントと結合され
ていてもよいが、後者の、共重合されたポリアミドセグ
メントが(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントと結
合されているものの方が好ましい。さらに、少量であれ
ば、その他のポリアミド形成性モノマーが(イ)のポリ
アミドに共重合されていてもよい。
【0031】〔B〕成分のポリアミドエラストマーにお
いて、(イ)のポリアミドセグメントと(ハ)の連結剤
との各構造単位は、このエラストマーの耐熱性や強度お
よびポリカーボネート系樹脂との相容性に関与するもの
であり、このエラストマー中における合計含有量が20
〜70重量%の範囲にある必要があり、30〜60重量
%が好ましく、35〜60重量%が特に好ましい。この
含有量が20重量%未満または70重量%を超えると、
組成物の帯電防止性能が低くなる。
【0032】このような〔B〕成分のポリアミドエラス
トマーの製造方法としては、均一なエラストマーが得ら
れる方法であればどのような方法でも採用できる。例え
ば、前記ポリエ−テルエステルアミドは、(イ)のポリ
アミドセグメントを形成可能なモノマーと(ハ)のジカ
ルボン酸とを予め反応させて、末端がカルボキシル基の
ポリアミドを合成し、このポリアミドと(ロ)のポリオ
キシアルキレンセグメントとして末端がヒドロキシル
のポリオキシアルキレンとを溶媒の存在下あるいは非存
在下で加熱して均質化し、次いで減圧下で高重合度化す
る方法で得ることができる。
【0033】また、前記ポリアミド形成性モノマーとジ
カルボン酸とポリオキシアルキレンとを一緒に仕込み、
加熱して均質化した後に減圧下で高重合度化する方法で
得ることもできる。この反応においては、エステル化触
媒を用いることによって短時間に合成することができ
る。〔B〕成分のポリアミドエラストマーの重合度は、
必要に応じて変えることができるが、混練条件での溶融
粘度がポリカーボネート系樹脂と近いものが好ましい。
すなわち、エラストマー0.5gをメタクレゾールに溶
かして100ミリリットルとした溶液により温度30℃
で測定した相対粘度が、1.5以上であるものが好まし
く、前記相対粘度が1.6以上であるものがより好まし
い。
【0034】さらに、得られるポリアミドエラストマー
の熱安定性を高めるために、各種の耐熱老化防止剤、酸
化防止剤等の耐熱安定剤を使用することができる。この
ような耐熱安定剤は、ポリアミドエラストマーの重合時
に添加することができ、重合反応における初期、中期、
または末期のどの段階で添加してもよい。また、この耐
熱安定剤は、ポリアミドエラストマーをポリカーボネー
ト系樹脂と混練する際に添加することもできる。
【0035】このような耐熱安定剤としては、例えば
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシケイ皮酸アミド)、4,4’−ビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メ
チレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン等の各種ヒンダードフェノール類;N,
N’−ビス(β−ナフチル)−p−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、
ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン)等の芳香族アミン類;ジラウリルチオジプロピオ
ネート等のイオウ化合物やリン化合物等が用いられる。
【0036】請求項1から3の組成物は、〔A〕成分の
ポリカーボネート系樹脂60〜95重量%と〔B〕成分
のポリアミドエラストマー5〜40重量%とからなるも
のである。すなわち、〔A〕成分と〔B〕成分とからな
る組成物中において、〔B〕成分のポリアミドエラスト
マーを5〜40重量%の割合で配合している。〔B〕成
分の割合が5重量%未満では組成物の帯電防止効果が不
十分であり、40重量%を超えると組成物を成形体とし
た時の剛性が低下する傾向がある。〔B〕成分の割合の
好ましい範囲は5〜25重量%であり、より好ましい範
囲は6〜20重量%である。
【0037】請求項1から3の組成物は、〔A〕成分の
ポリカーボネート系樹脂と〔B〕成分のポリアミドエラ
ストマーとを公知の方法、例えばバンバリーミキサー、
ミキシングロール、一軸もしくは二軸の押し出し機など
で混練する方法等によって得ることができる。この際の
混練温度は、230〜290℃の温度範囲であることが
好ましい。
【0038】請求項1から3の組成物には、帯電防止性
能をさらに高めるために、界面活性剤や無機系アルカリ
金属塩を加えることができる。このような界面活性剤と
しては、脂肪族エステルやポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル等の非イオン界面活性剤、有機スルホン
酸塩や有機リン酸塩等の陰イオン界面活性剤が好適に用
いられる。無機系アルカリ金属塩としては、リチウム、
ナトリウム、カリウム、セシウム等のハロゲン化物や硫
酸塩、硝酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
【0039】このような界面活性剤や無機系アルカリ金
属塩は単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせ
て用いてもよいが、その合計配合量は組成物全体に対し
て5重量%以下とする。この配合量が5重量%を超える
と、成形品の表面に肌荒れが生じたり、成形時に着色し
たりするため好ましくない。この配合量は0.1〜3重
量%であることが好ましく、0.3〜1重量%であるこ
とが特に好ましい。
【0040】請求項1から3の組成物には、他の成分、
例えば、染料、紫外線吸収剤、耐候剤、熱安定剤、酸化
防止剤、滑剤、光散乱剤、可塑剤、離型剤や、別の重合
体等を混練過程や成形過程等の任意の過程において含有
させることができる。このようにして得られる請求項1
から3の組成物は、一般の熱可塑性樹脂の形成に採用さ
れている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、ブロ
ー成形、真空成形等の方法により成形することができ
る。
【0041】
【作用】請求項1および2の組成物では、前述の(イ)
により限定される特定のポリアミドセグメントと(ロ)
により限定される特定のポリオキシアルキレンセグメン
トとを含有するポリアミドエラストマーが、ポリカーボ
ネート系樹脂と良好に混練される。これにより、請求項
1および2の組成物から得られる成形体は帯電防止性に
優れるとともに、熱安定性が良く、層状剥離が生じにく
いものとなる。
【0042】また、請求項3の組成物では、前記ポリア
ミドエラストマーにおけるポリアミド(1)を構成する
1 ,R2 を限定することにより、請求項1および2の
組成物に付与される前記作用を顕著にすることができ
る。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。はじめに、以下の実施例および比較例で使用する各
種ポリアミドエラストマー(B1〜B7)の調製方法を
示す。なお、エラストマーの相対粘度は、エラストマー
0.5gをメタクレゾールに溶かし、100ミリリット
ルとした溶液により30℃で測定した。 <ポリアミドエラストマーB−1>かき混ぜ機、窒素導
入口、および留去管を備えた、500ミリリットルの反
応器に、数平均分子量1490のポリオキシエチレング
リコール112.0g(75.2ミリモル)、セバシン
酸46.1g(228ミリモル)、カプロラクタム3
6.5g(323ミリモル)、および1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込
み、120℃に加熱して融解した後、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート37.6g(150ミリモ
ル)を添加し、窒素ガスを100ミリリットル/分で流
しながら250℃で3時間反応させた。
【0044】次いで、徐々に減圧して未反応のカプロラ
クタムを留去した後、常圧に戻してからジルコニウムテ
トラブトキサイド0.4gを添加して、260℃、1ト
ールで2.0時間反応させた。反応器から溶融ポリマー
をストランド状にして水中に抜き出して冷却し、ペレタ
イザーでカットして透明なポリアミドエラストマーのチ
ップを得た。
【0045】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が44重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=1.2であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−2>前記と同様の反応器
に、数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコ
ール88.0g(59.1ミリモル)、ビスフェノール
−Aのエチレンオキサイド付加物5.6g(17.1ミ
リモル)、セバシン酸62.3g(308ミリモル)、
カプロラクタム13.0g(115ミリモル)、2−ピ
ロリドン50g、および1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に
加熱して融解した後、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート57.2g(229ミリモル)を添加し、
窒素ガスを100ミリリットル/分で流しながら260
℃で3時間反応させた。
【0046】次いで、徐々に減圧して2−ピロリドンと
未反応のカプロラクタムを留去した後、常圧に戻してか
らジルコニウムテトラブトキサイド0.4gを添加し
て、260℃、1トールで2.0時間反応させた。以下
前記と同様にして透明なポリアミドエラストマーのチッ
プを得た。このエラストマーは、ポリアミドセグメント
の含有量が53重量%で、ポリアミド(2)/ポリアミ
ド(1)=0.4であり、相対粘度が1.7であった。 <ポリアミドエラストマーB−3>前記と同様の反応器
に数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコー
ル82.0g(55.1ミリモル)、1,10−デカン
ジカルボン酸51.7g(225ミリモル)、カプロラ
クタム18.0g(159ミリモル)、2−ピロリドン
50g、および1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に加熱して
融解した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート41.3g(165ミリモル)を添加し、前記B2
の場合と同様に反応させて同様の処理を行い、透明なポ
リアミドエラストマーのチップを得た。
【0047】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が52重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=0.7であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−4>前記と同様の反応器
に、数平均分子量990のポリオキシエチレングリコー
ル112.0g(113ミリモル)、セバシン酸46.
1g(228ミリモル)、N−メチル−ε−カプロラク
タム50.0g、および1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に
加熱して融解した後、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート28.3g(113ミリモル)を添加し、
窒素ガスを100ミリリットル/分で流しながら260
℃で3時間反応させた。
【0048】次いで、280℃に昇温し、徐々に減圧し
て未反応のN−メチル−ε−カプロラクタムを留去した
後、常圧に戻した。以下、前記B1の方法と同様にして
透明なポリアミドエラストマーのチップを得た。このエ
ラストマーは、ポリアミドセグメントの含有量が35重
量%で、ポリアミド(2)/ポリアミド(1)=0であ
り、相対粘度が1.8であった。 <ポリアミドエラストマーB−5>前記と同様の反応器
に、数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコ
ール114.0g(76.5ミリモル)、セバシン酸4
6.9g(232ミリモル)、カプロラクタム45.0
g(398ミリモル)、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル30.6g(153ミリモル)、および1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.
4gを仕込み、120℃に加熱して融解した後、窒素ガ
スを100ミリリットル/分で流しながら260℃で3
時間反応させた。以下、前記B1の方法と同様にして、
透明なポリアミドエラストマーのチップを得た。
【0049】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が43重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=1.5であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−6>かき混ぜ機と窒素導
入口とを備えた1リットルの反応器に、数平均分子量1
000の末端がジアミンであるポリオキシエチレン13
0.0g(129ミリモル)、セバシン酸54.0g
(267ミリモル)、スルホラン200gおよび1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.
4gを仕込み、120℃に加熱して融解した後、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート32.5g
(130ミリモル)を添加し、窒素ガスを100ミリリ
ットル/分で流しながら200℃で2時間反応させた。
【0050】次いで、260℃に昇温して更に2時間反
応させた後、反応器から溶融ポリマーを水中に取り出し
て回収し、更に水洗、乾燥して透明なポリアミドエラス
トマーのチップを得た。このエラストマーは、ポリアミ
ドセグメントの含有量が35重量%で、ポリアミド
(2)/ポリアミド(1)=0であり、相対粘度が2.
1であった。 <ポリアミドエラストマーB−7>前記B−1の場合と
同様の反応器に、数平均分子量1490のポリオキシエ
チレングリコール100.0g(67.1ミリモル)、
アジピン酸9.90g(67.8ミリモル)、カプロラ
クタム62.0g(549ミリモル)、および1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4g
を仕込み、窒素ガスを50ミリリットル/分で流しなが
ら250℃で3時間反応させた。
【0051】次いで、徐々に減圧して未反応のカプロラ
クタムを留去した後、常圧に戻してからジルコニウムテ
トラブトキサイド0.4gを添加して、260℃、1ト
ールで2.5時間反応させた。以下前記B1の場合と同
様にして、透明なポリアミドエラストマーのチップを得
た。このエラストマーは、ポリアミドセグメントの含有
量が50重量%で、ポリアミド(1)を含有せず、相対
粘度が2.1であった。すなわち、このエラストマーは
本発明における〔B〕成分の範囲外のものである。
【0052】このようにして得られた各ポリアミドエラ
ストマー、以下に示すポリカーボネート系樹脂、熱可塑
性樹脂、界面活性剤、およびその他の添加剤を下記表1
の組成で混合した組成物を、一軸押出機にかけて280
℃で混練し、得られたストランドを水冷してペレット化
した。得られたペレットを乾燥した後、シリンダー温度
280℃、金型温度120℃の条件で射出成形した。
【0053】<ポリカーボネート系樹脂> 商品名「パンライトL−1285」(帝人化成(株)
製) <熱可塑性樹脂> C−1:ABS樹脂 商品名「スタイラックABS A−4130」(旭化成
工業(株)製) C−2:ポリエステル樹脂 商品名「三井PET J125」(三井ペット樹脂
(株)製) C−:カルボキシル基含有ポリスチレン (メタクリル酸を8重量%共重合したポリスチレン) <界面活性剤> D−1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(竹本
油脂(株)製) D−2:ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
(花王(株)製) <添加剤(耐熱安定剤)> トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ
イト 商品名「イルガフォス168」(チバ・ガイギー(株)
製)
【0054】
【表1】
【0055】前述のようにして成形された試料を23
℃、55%RHの条件下で2日間放置してから各物性を
以下のようにして測定した。 <表面抵抗率>50×50×2mmに成形した試料を流
水で1分間洗浄した後、付着している水を拭き取ってか
ら、アデバンテスト社製のエレクトロメーターTR−8
651および電極と、安藤電気社製のシールドボックス
および電極ホルダーとにより500V印加した際の抵抗
値を測定して表面抵抗率を求めた。
【0056】<アイゾット衝撃強度>ASTM D−2
56に準じて、厚みが1/8インチのノッチ付き試験片
を用い、23℃、55%RHの環境下で測定した。 <曲げ弾性率>ASTM D−790に準じ、厚みが1
/8インチの試験片を用い、23℃、55%RHの環境
下で測定した。
【0057】<表面状態>JIS1号型試験片を引っ張
り試験機にかけて50mm/minの速度で引っ張り、
破断時の状況を目視にて観察し、層状剥離が起きるかど
うかを調べた。 <熱安定性>射出成形前のペレットと、このペレットを
不活性ガス気流下、280℃の温度で10分間加熱した
後、室温まで冷却してから粉砕したものとについて、直
径1mm、長さ10mmのノズルにより、温度280
℃、荷重2.6kgでメルトフローレイト(MFR)を
測定し、各値を比較した。
【0058】結果を以下の表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】表2から分かるように、本発明の各実施例
では、表面抵抗率の値を低く抑えながら、アイゾット衝
撃強度や曲げ弾性率の値を良好に保持しているという結
果が得られた。すなわち、本発明のポリカーボネート系
樹脂組成物から得られた成形体は、優れた帯電防止性を
有しながらも充分な機械的特性を備えていることにな
る。また、これらの成形体は、その表面状態も良好であ
り、MFRの値から成形時の熱安定性にも優れているこ
とが分かる。
【0061】これに比べて、比較例1では、ポリアミド
エラストマーの含有量が3.0重量%と少ないため、表
面抵抗率が大きくなり、帯電防止性能に劣っている。比
較例2では、ポリアミドエラストマーの含有量が40.
0重量%と多いため、曲げ弾性率が小さくなり、成形体
の機械的強度が低下する。比較例3および4は、ポリア
ミドエラストマーが本発明における〔B〕成分の範囲外
のもの(アミド(1)を含有しないB−7)であり、比
較例3では層状剥離が起き、比較例4では加熱処理後に
MFR値が大きく低下している。
【0062】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、特定のポリアミドセグメントと特定のポリオキシア
ルキレンセグメントとを含有するポリアミドエラストマ
ーをポリカーボネート系樹脂に含有させることにより、
成形体とした時に、帯電防止性に優れるとともに、熱安
定性が良く、層状剥離が生じにくいポリカーボネート系
樹脂組成物を提供することができる。
【0063】また、請求項3の組成物では、前記ポリア
ミドセグメントをさらに限定することにより、請求項1
および2の組成物に付与される前記作用を顕著にするこ
とができる。その結果、エレクトロニクス製品、家電製
品、OA機器等の各種部品用の静電気防止材料として好
適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00 C08L 77/00 C08G 69/00 - 69/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔A〕ポリカーボネート系樹脂成分60
    〜95重量%と、 〔B〕(イ)下記(1)式で表されるポリアミド(1)
    からなるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
    り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
    残基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 の平均値
    が1〜20である。) (ロ)50重量%以上のポリオキシエチレンを含有し、
    数平均分子量が500〜6000であるポリオキシアル
    キレンセグメントと、(ハ)ポリアミドセグメントとポ
    リオキシアルキレンセグメントとを連結するジカルボン
    酸、ジアミン、またはジイソシアネートとからなり、
    (イ)と(ハ)との合計含有量が20〜70重量%であ
    るポリアミドエラストマー成分5〜40重量%とからな
    ることを特徴とするポリカーボネート系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 〔A〕ポリカーボネート系樹脂成分60
    〜95重量%と、 〔B〕(イ)下記(1)式で表されるポリアミド(1)
    と、下記(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成
    され、ポリアミド(1)に対するポリアミド(2)のモ
    ル比が10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
    り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
    残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
    基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
    均値がそれぞれ1〜20である。) (ロ)50重量%以上のポリオキシエチレンを含有し、
    数平均分子量が500〜6000であるポリオキシアル
    キレンセグメントと、(ハ)ポリアミドセグメントとポ
    リオキシアルキレンセグメントとを連結するジカルボン
    酸、ジアミン、またはジイソシアネートとからなり、
    (イ)と(ハ)との合計含有量が20〜70重量%であ
    るポリアミドエラストマー成分5〜40重量%とからな
    ることを特徴とするポリカーボネート系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記〔B〕成分の(イ)におけるポリアミ
    ド(1)を表す(1)式のR1 が二価の脂肪族炭化水素
    残基であり、R2 が二価の芳香族炭化水素残基であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネ
    ート系樹脂組成物。
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