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JP3265627B2 - ディーゼル機関の燃料噴射装置 - Google Patents

ディーゼル機関の燃料噴射装置

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Publication number
JP3265627B2
JP3265627B2 JP19109692A JP19109692A JP3265627B2 JP 3265627 B2 JP3265627 B2 JP 3265627B2 JP 19109692 A JP19109692 A JP 19109692A JP 19109692 A JP19109692 A JP 19109692A JP 3265627 B2 JP3265627 B2 JP 3265627B2
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JP
Japan
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injection
fuel injection
diesel engine
fuel
split
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JP19109692A
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充 伴
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Denso Corp
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Denso Corp
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Publication date
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Priority to US07/951,196 priority patent/US5231962A/en
Priority to DE69212754T priority patent/DE69212754T2/de
Priority to EP92116570A priority patent/EP0534491B1/en
Publication of JPH0633812A publication Critical patent/JPH0633812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3265627B2 publication Critical patent/JP3265627B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関の燃料
噴射装置に係り、詳しくは低温始動状態における燃料噴
射に特徴を有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭62−2581
60号公報記載のものなど、各種のディーゼル機関にお
いて、エンジン回転速度やアクセル開度などの種々の条
件に基づいて燃料噴射量や燃料噴射時期が決定されてい
る。この内、燃料噴射時期は、クランク角度として演算
されるが、現実には図19に示す様に、ある基準角度ま
でクランク軸が回転した時点からの経過時間(図示T
T)により時間制御でコントロールされている。このた
め、特に低温始動時において以下の様な問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】即ち、エンジンクラン
キング状態では、エンジンの回転変動が極めて大きいた
め、従来の時間制御では大きな制御誤差を生じることと
なり、低温時の様な燃料が着火しずらい状況において
は、このような制御誤差が失火につながり、始動性を悪
化させるという問題があった。
【0004】この理由を図18,図19を用いて説明す
る。今、図18の[PHASE A]で燃料が着火、つ
まり爆発したとする。この時は、図19の[PHASE
A]においてTFINとして示す目標燃料噴射時期で
の燃料噴射が着火につながったわけである。この着火
(爆発)により、図18に示す様に、エンジン回転数は
変動しながらも上昇してゆく。この結果、[PHASE
B]に至ったとする。この時の所望の燃料噴射時期T
FINは、図19の[PHASE B]に破線で示す通
りである。この燃料噴射時期TFIN[゜CA]は、上
述の様に基準クランク角度からの通電開始時期TT[μ
sec]による時間制御で実現される。この通電開始時
期TT[μsec]は、開弁遅延時間TD[μsec]
とエンジン回転数Ne[rpm]とを考慮しつつ目標燃
料噴射時期TFIN[°CA]を実現する様に算出され
るが、この際に必要となってくるエンジン回転数Ne
[rpn]は、CPUの能力上、前気筒での値を使用せ
ざるを得ない。加速状態にある場合は、実際に燃料を噴
射しようとするタイミングの回転数に比べ、前気筒時の
回転数は相当に低い。従って、必然的に、本来あるべき
通電開始時期TTに比べ実際制御に使う通電開始時期T
T’は大きな値として算出される。この結果、図18の
[PHASE B]に示すように、目標噴射時期TFI
Nより時間IDだけおくれたタイミングで燃料が噴射さ
れることになる。従って、所望の時期に燃料が噴射され
ずに失火し、再びエンジン回転数は低下してゆき、良い
始動性が得られないことになる。
【0005】この様な失火は、特に低温始動時に顕著で
ある。図20に示すように、低温時(図示L)は吸入空
気自体の温度が低いため、圧縮行程に入って燃焼室内の
空気の温度が上昇したとしても、燃料が着火可能な温度
に上昇する期間TUPLはきわめて短くなり、この短い
期間TUPL内に精度よく、燃料噴射を開始しないとな
らないからである。なお、図示Hは高温時の燃焼室内温
度を表し、その着火可能温度上昇期間はTUPHと長く
なる。
【0006】このような問題を解決する手段として、一
つには燃料噴射時期を精度良く実施できる様に、時間制
御でなく、角度制御で燃料噴射時期をコントロールする
対策が考えられる。しかしこの場合、基準角度パルサを
例えば0.5°CA程度のものにするなど、クランク角
度検出精度の向上が必要である。この様なパルサをクラ
ンク軸上に設置したと仮定すると、実に720パルス用
のパルサを用意しなければならず、パルサの製作量等の
上昇により工数的に不適であるとともに、このパルスを
入力し、数々の演算処理を実施するECUにとっても回
転同期割込み処理が過大となり、他の種々の制御等への
影響も多大となるという問題があった。
【0007】また、ポイント的に精度よく燃料噴射が実
行できたとしても、一気に大量の燃料が気化することと
なり、その気化熱により、かえって気筒内の温度を低下
させるおそれもある。これでは低温始動時の失火防止対
策とはならない。この様な従来の問題点に鑑み、本願出
願人は、先に特願平3−249357号において、低温
始動時の燃料噴射をプレ噴射と主噴射とからなるスプリ
ット噴射として実施し、プレ噴射による火種を利用して
主噴射の着火性を向上する技術を提案した。この提案に
より、上述の問題は解決可能となったが、未だ不十分な
部分があった。
【0008】それは、低温始動時として同様であるとし
ても、冬期における様にスタータモータ駆動用のバッテ
リ電圧が著しく低下している様な場合にはクランキング
回転数が低下するため、折角のプレ噴射による火種が主
噴射時期までに消えてしまうことがあるからである。上
述の先願においても、かかる問題は意識されていたので
あるが、その対策として開示したのは冷却水温が極めて
低いならばプレ噴射回数を増加するという技術である。
【0009】しかし、この改良技術においても、火種の
持続時間との関係でプレ噴射回数を決定しているわけで
はないので、低温であってもバッテリ電圧はたいして低
下していないという条件を考慮すると、かえって複数回
のプレ噴射及び主噴射が重なってしまって1回に大量の
燃料を噴射したと同様の結果になるおそれがあり、スプ
リット噴射の十分な効果をあげることができなくなるお
ぞれがあったのである。逆に、それほど水温は低くなく
ても、バッテリの劣化によって著しく電圧が低下してい
る様な場合には、プレ噴射の火種が消えてしまうおそれ
があったのである。
【0010】そこで、本発明は、このような問題に対し
て、主噴射の時期を大幅に遅らせることなく、プレ噴射
による火種が有効に維持された状態で主噴射を行うこと
を可能とし、スプリット噴射を常に有効に機能させ、低
温クランキング状態の良好な始動性を確保することので
きるディーゼル機関の燃料噴射装置を提供することを目
的として完成された。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】かかる目的を達
成するためになされた本発明のディーゼル機関の燃料噴
射装置は、請求項1に記載し、図1に例示する様に、デ
ィーゼル機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、該検出される運転状態に基づいて必要な燃料噴射量
及び燃料噴射時期を含んだ燃料噴射条件を演算する燃料
噴射条件演算手段と、該演算された燃料噴射条件に基づ
いて燃料噴射を行う燃料噴射手段とを備えるディーゼル
機関の燃料噴射装置において、ディーゼル機関が所定の
低温始動状態にあるか否かを判定する判定手段と、該判
定手段によりディーゼル機関が所定の低温始動状態にあ
ると判定された場合には、前記燃料噴射手段による燃料
噴射として、主噴射と該主噴射前の1回以上のプレ噴射
とに分けたスプリット噴射を実行させるスプリット噴射
制御手段と、ディーゼル機関の圧縮行程における瞬時回
転数を検出する瞬時回転数検出手段と、該瞬時回転数検
出手段の検出した瞬時回転数に応じて、前記スプリット
噴射制御手段におけるプレ噴射の回数を決定するプレ噴
射回数決定手段とを備えることを特徴とする。
【0012】この請求項1記載のディーゼル機関の燃料
噴射装置によれば、低温始動時において、プレ噴射と主
噴射に分けて燃料噴射が実行される。燃料噴射が分けら
れることから、気筒内で一気に大量の燃料が気化すると
いうことがなく、気化熱による気筒内温度の低下を避け
つつ必要な量の燃料を噴射することができる。また、最
初のプレ噴射により、気筒内の空気は活性度の高い状態
となる。この結果、気筒内に火種ができた状態になる。
【0013】しかも、瞬時回転数検出手段が検出したデ
ィーゼル機関の圧縮行程における瞬時回転数に応じて、
このプレ噴射の回数が決定されるから、バッテリ電圧が
低くてクランキング回転数が低いときには、それに応じ
た回数のプレ噴射となり、最初のプレ噴射により出来た
火種が2回目以降のプレ噴射に引き継がれていき、クラ
ンキング回転数が低くても主噴射前に火種が消えるとい
うことを有効に防止することができる。
【0014】また、本発明においては、請求項2に記
し、図2に例示する様に、ディーゼル機関の運転状態を
検出する運転状態検出手段と、該検出される運転状態に
基づいて必要な燃料噴射量及び燃料噴射時期を含んだ燃
料噴射条件を演算する燃料噴射条件演算手段と、該演算
された燃料噴射条件に基づいて燃料噴射を行う燃料噴射
手段とを備えるディーゼル機関の燃料噴射装置におい
て、ディーゼル機関が所定の低温始動状態にあるか否か
を判定する判定手段と、該判定手段によりディーゼル機
関が所定の低温始動状態にあると判定された場合には、
前記燃料噴射手段による燃料噴射として、主噴射と該主
噴射前のプレ噴射とに分けたスプリット噴射を実行させ
るスプリット噴射制御手段と、前記スプリット噴射での
プレ噴射実行後に主噴射実行タイミングが来るまで、該
プレ噴射により形成される火種が持続するか否かを判定
する火種持続判定手段と、該火種持続判定手段により、
火種が持続しないと判定された場合には、前記スプリッ
ト噴射におけるプレ噴射の回数を増加させるプレ噴射回
数増加手段とを備えることを特徴とするディーゼル機関
の燃料噴射装置も完成されている。
【0015】この請求項2記載のディーゼル機関の燃料
噴射装置によれば、低温始動時において、プレ噴射の火
種を利用して主噴射の着火性を向上することができるの
は、請求項1と同様である。そして、請求項1における
とは異なり、ここでは、火種持続判定手段がプレ噴射実
行後に主噴射実行タイミングが来るまで、プレ噴射によ
り形成される火種が持続するか否かを判定し、この火種
持続判定手段により、火種が持続しないと判定された場
合には、プレ噴射回数増加手段がスプリット噴射におけ
るプレ噴射の回数を増加させる。この回数を増加したプ
レ噴射によって火種は消えることなく持続するので、こ
の請求項2記載のディーゼル機関の燃料噴射装置によっ
ても、主噴射前に火種が消えてしまうのを的確に防止す
ることができる。
【0016】なお、請求項2記載の装置におけるプレ噴
射の増加は、請求項1記載の装置と同様に、低温か否か
によりスプリット噴射をするスプリット噴射制御手段自
体を介して実施できることはもちろんであるが、図2に
も例示したように、これとは別のいわば第2のスプリッ
ト噴射制御手段を介して実施してもよいことはいうまで
もない。具体的に何を介してプレ噴射が増加されるかは
単なる設計上、如何様にも変更できる問題だからであ
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明の構成・作用・効果を一層明瞭
にするため、コモンレール式の燃料噴射装置について本
発明を適用した好適な実施例を説明する。図3は可変吐
出量高圧ポンプを備えるコモンレール式燃料噴射装置の
構成図である。
【0018】このコモンレール式燃料噴射装置1は、6
気筒ディーゼルエンジン用のものであって、各気筒に配
設される6個のインジェクタ3と、各インジェクタ3に
供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレール5と、コモン
レール5に燃料タンク7から燃料を圧送する可変吐出量
の高圧ポンプ9と、これらを制御する電子制御装置(E
CU)11とを備える。
【0019】燃料タンク7に蓄えられた燃料は、フィー
ドポンプ13により吸い上げられ、高圧ポンプ9へ低圧
状態にて圧送される。低圧で圧送された燃料は、図4に
示す様に、高圧ポンプ9内に設置された燃料ギャラリー
15に蓄えられ、チェック弁17の設定開弁圧により一
定圧に維持されている。この設定開弁圧以上に燃料ギャ
ラリー15内の燃料圧が上昇した場合には、チェック弁
17が開弁され、燃料は燃料タンク7へと戻される。
【0020】一方、燃料ギャラリー15は、電磁制御弁
19を介して燃料加圧用のチャンバー21と連通・遮断
される。チャンバー21には、プランジャー23が嵌合
されている。このプランジャー23が上昇する際に電磁
制御弁19を閉ざすと、チャンバー21内で燃料が加圧
される。この圧力がチェック弁25の開弁圧以上になる
と、チャンバー21内の燃料がコモンレール5に圧送さ
れることになる。従って、加圧圧送の開始時期は電磁制
御弁19の閉弁時期により定まる。圧送終了時期は、プ
ランジャー23の上死点到達時期に対応して一定である
ため、圧送開始時期を早めれば、圧送量が増すことにな
る。このような機構を用い、ECU11は目標とするコ
モンレール圧を得るため、この電磁制御弁19の閉弁時
期を制御する。
【0021】なお、以上の高圧ポンプ系の作動詳細は本
発明と直接的に関与しないため、これ以上詳細な説明を
省略する。詳細説明については、特開平2−14625
6号公報に記載されているのでそちらを参照されたい。
上述のように燃料は、高圧ポンプ9により加圧圧送され
てコモンレール5に蓄えられる。その時の燃料圧力はコ
モンレール5に設置されたコモンレール圧センサ27に
て検出され、ECU11へ電気信号として送られる。E
CU11は前述したようにこのコモンレール圧が目標値
となるように電磁制御弁19の閉弁時期をコントロール
する。なお、コモンレール5にはプレッシャリミッタ2
9が配設され、内圧が高くなり過ぎない様にも対処され
ている。
【0022】こうしてコモンレール5に蓄えられた高圧
の燃料は、図5に示す様に、フローリミッタ31を介し
てエンジン33の各気筒毎に設置されたインジェクタ3
に送られる。燃料は、インジェクタ3内で二方向に分岐
する。その一方は、三方弁35のポートα及びポートβ
を介してコマンドピストン37の背面に流れ込んでい
る。また他方は、コマンドピストン37に連結されたニ
ードル39の下端の油溜り41に流入している。即ち、
インジェクタ3内で分岐した燃料は、ニードル39を押
し下げる力と押し上げる力に分かれている。このとき、
コマンドピストン37の背面の面積の方が大きいため、
全体としては下向きの力、つまりニードル39を閉弁維
持する力の方が勝っている。従って、三方弁35が図示
の連通状態(ポートαからポートβへの連通状態)にあ
る場合には燃料は噴射されない。
【0023】燃料噴射に当たっては、ECU11が、後
述する演算結果に基づく所定のタイミングにて所定期間
に渡ってCPU41の出力ポート43をONにすること
により実行される。CPU41の出力ポート43がON
となると、トランジスタ45が導通状態に切り換えら
れ、三方弁35に付設された電磁コイル47に通電がな
される。この結果、三方弁35はポートβとポートγと
が連通する状態に切り換わり、コマンドピストン37の
背面にはコモンレール5からの燃料圧が加わらなくなる
と共に、背面に流れ込んでいた高圧燃料は燃料タンク7
へ逃げることになる。この結果、コマンドピストン37
の背圧は下がり、ニードル39を上方向へ押し上げる力
の方が勝ることになり、ノズルが開弁し、燃料の噴射が
開始される。
【0024】なお、こうした燃料噴射や各種制御を行う
ため、図3に示す様に、ECU11にはコモンレール圧
センサ27の他、気筒判別センサ51,クランク角セン
サ53,アクセル開度センサ55,アイドルスイッチ5
7,スタータスイッチ59,冷却水温センサ61などの
各種運転状態検出手段からの信号も入力されている。
【0025】また、図5に示す様に、バッテリ+Bから
電磁コイル47への回路中には、該電磁コイル47の高
速駆動用のコンデンサ63が介装されている。つまり、
トランジスタがONとなった直後は電磁コイル47には
ピーク電流Ipが通電され、その後バッテリ電圧に基づ
いて一定電流Ihが通電される様に構成されている(図
6の(A)参照)。
【0026】なお、後述する目標通電期間TQの経過後
に、電磁コイル47への通電を停止することにより、再
びポートαとポートβとが連通した状態に復帰し、コマ
ンドピストン37に高い背圧を加えてニードル39を閉
弁方向へ移動させ、燃料噴射を終了させる。
【0027】次に、前述したインジェクタ3の電磁コイ
ル47への通電制御について説明する。ECU11内に
設置されたCPU41は、図7に示すメインルーチンに
て、まずアクセル開度Accpをアクセル開度センサ5
5の出力値より算出する(S10)。次に、クランク角
センサ53から15°CA毎に入力されるNeパルスに
基づいてエンジン回転数Neを求める(S20)。具体
的には、15°CA間のパルス経過時間を計測すれば公
知の算出方法にて算出できる。次にアクセル開度Acc
pとエンジン回転数Neを用いて図8に示すようなガバ
ナパターンマップ101を参照し、目標燃料噴射量QF
INを求める(S30)。次にエンジン回転数Neと目
標燃料噴射量QFINを用いてタイミングマップ102
を参照し、目標燃料噴射時期TFINを求める(S4
0)。次にエンジン回転数Neと目標燃料噴射量QFI
Nを用いて圧力マップ103を参照し、目標コモンレー
ル圧PFINを求める(S50)。そして、本実施例の
特徴であるスプリット噴射モード判定処理(S60)に
移行する。
【0028】スプリット噴射モード判定処理は、図9に
示す手順で進行し、通常の燃料噴射を実行すべき状態に
あるか、それとも噴射回数を複数回に分けたスプリット
噴射を実行すべき状態にあるかを判定し、モード設定を
行う処理である。この処理においては、まず、現在すで
にスプリット噴射モードとなっているか否かを判定する
(S110)。スプリット噴射モードがOFFなら、ス
タータスイッチ59の信号からスタータがONとなって
いるか否かを判定する(S115)。「NO」と判定さ
れたら、スプリット噴射モードをそのままOFFに維持
する(S120)。一方、「YES」と判定された場合
は、冷却水温THWに関する条件を判定する(S12
5)。
【0029】このS125の判定には、制御が不安定と
ならないように、ヒステリシスを有する条件が使用され
る。なお、最初の判定においては、冷却水温THWが0
℃以下であれば判定「0」が採用され、0℃を越えると
きにのみ判定「1」が採用される。この判定結果は次回
の判定まで記憶される。そして、2回目以降の判定で
は、前回の判定結果との関係から「0」のライン上にあ
るのか「1」のライン上にあるのかを考慮して判定を
「0」とすべきか「1」とすべきかを決定する。このS
125の判定が「1」となった場合は、S120に移行
してスプリット噴射モードをOFFに維持する。一方、
「0」と判定された場合は、エンジン回転数Neに関す
る条件を判定する(S130)。このS130の判定に
おいても、S125と同様にヒステリシスを有する条件
が使用される。従って、最初はエンジン回転数Neが6
00rpm以下であるか否かで判定をし、2回目以降は
ヒステリシスに基づいた判定がなされる。このS130
の判定が「1」となった場合は、S120に移行してス
プリット噴射モードをOFFに維持する。そして、
「0」と判定された場合は、スプリット噴射モードをO
FFからONに切り換える(S135)。
【0030】一方、S110の判定において、スプリッ
ト噴射モードがONとなっていた場合もスタータの状況
(S140)、冷却水温THWの条件(S145)、及
びエンジン回転数Neの条件(S150)に応じてスプ
リット噴射モードのONを維持すべきか、OFFに切り
換えるべきかを決定し、モード設定を行う(S155,
S160)。なお、S140においてスタータがOFF
であると判定された場合には、直ちにスプリット噴射モ
ードをOFFに切り換えるのではなく、1秒の遅延条件
を加味する処理を挿入している(S165)。このS1
65の処理を採用することによって、冷却水温THWや
エンジン回転数Neの判定条件においてヒステリシスを
設けたのと同様に、制御の不安定化を防止している。
【0031】この処理によって、エンジン始動時及び始
動直後1秒間において、冷却水温THWが低くかつエン
ジン回転数Neが低い場合にはスプリット噴射モードが
設定され、それ以外の場合には通常噴射モードが設定さ
れることになる。次に、燃料噴射制御について説明す
る。燃料噴射制御は図10に示すルーチンに従って実行
される。
【0032】この処理は、回転同期割り込みで実行さ
れ、まず、コモンレール圧センサ27の検出信号よりコ
モンレール5内の実際の燃料圧力(実コモンレール圧)
NPCを入力する(S210)。次に、目標燃料噴射量
QFINと実コモンレール圧NPCを用いて図11に示
す通電期間マップ104を参照し、目標通電期間TQを
算出する(S220)。そして、スプリット噴射モード
がONに設定されているか否かを判定する(S23
0)。スプリット噴射モードがOFFの場合には、実コ
モンレール圧NPCの下でインジェクタ駆動信号がON
とされた時点から現実にノズルが開弁するまでのインジ
ェクタ作動遅れ時間TDを、図12に示すインジェクタ
特性マップ105より求める(S240)。そして、図
6の(A)に示す様に、NeパルスNo.0を基準にし
たときの目標インジェクタ通電開始時期TTを数1にて
算出し(S250)、この目標インジェクタ通電開始時
期TTと目標通電期間TQとから駆動パルスをセットす
る(S260)。
【0033】
【数1】
【0034】一方、S230にてスプリット噴射モード
がONとなっていると判定された場合は、まず、プレ噴
射用の通電期間(プレ噴射通電期間)TQpを求める
(S270)。本発明者らの実験結果によると、プレ噴
射と主噴射の燃料配分量の比は1:3が最良であったた
め、本実施例ではプレ噴射通電期間TQpはS220に
て算出した目標通電期間TQの1/4とした。
【0035】次に、主噴射通電期間TQmを求める(S
280)。前述したように主噴射はプレ噴射の3倍が最
良であったから「TQm=3*TQp 」とすればよい訳
であるが、駆動回路上の制約からコンデンサ63の高電
圧チャージエネルギーをプレ噴射駆動時に消費し、その
後の噴射弁駆動時に十分な高電流Ipを得ることが難し
いということを考慮し、その分の補正量「Cm」を加算
することとした。
【0036】なお、S270の処理においては、スプリ
ット噴射でのプレ噴射が1回だけでなく、2回以上実行
されることをも想定しているので、数2に示したよう
に、最初のプレ噴射用の通電期間(以下、第1プレ噴射
期間という)TQp1 と、2回目以降のプレ噴射用の通
電期間TQpn とを求めている。この中間におけるプレ
噴射用の通電期間TQpn においても、高電圧駆動がで
きない分の補正として、値「Cp」を加算している。
【0037】従って、S270,S280では、プレ噴
射用の通電期間TQp1 ,TQpn及び主噴射通電期間
TQmが数2,数3の様にして算出される。
【0038】
【数2】
【0039】
【数3】
【0040】次に、スプリット噴射における最初のプレ
噴射が、図6(B)に示した様にTDCより前のNeパ
ルスNo.1(BTDC15°CA)と同期して実行さ
れるように、このNeパルスNo.1に同期して、第1
プレ噴射期間TQp1 に対応する駆動パルスがされる
(S285)。
【0041】次に、このBTDC15゜CAの直前12
0°CA間の圧縮行程における平均回転数(以下、瞬時
回転数という)NE120Pを、メインルーチンのステ
ップS20と同様に、この120゜CA間にクランク角
センサ53から15°CA毎に入力されたNeパルスに
基づいて算出する(S290)。そして、この瞬時回転
数NE120Pを、あらかじめ設定された基準回転数N
EAと比較する(S300)。この基準回転数NEA
は、プレ噴射によって形成される火種の有効持続時間T
hによって決定される。本発明者らの実験によれば、こ
の有効持続時間Thとしては40msecが適当と考え
られており、これに対応して基準回転数NEAは、10
0rpmと設定してある。
【0042】このS300の処理においてNE120P
>NEAと判定された場合、即ち、クランキング回転数
が十分に高い場合には、圧縮行程の上死点TDCを意味
するNeパルスNo.2の入力時期に同期して、主噴射
通電期間TQmに対応する駆動パルスがセットされる
(S310)。この場合、BTDC15°CA〜TDC
間の時間は時間Th以内なので、第1のプレ噴射によっ
て形成される火種の有効持続時間内に主噴射が行なわれ
るから、確実に着火燃焼に至る。
【0043】一方、S300の処理においてNE120
P<NEAと判定された場合、即ち、クランキング回転
数が基準より低い場合には、直前のプレ噴射(1回目だ
けとは限らない)から所定時間Tsが経過したか否かを
判定する(S320)。この判定が「NO」の場合に
は、続いて、NeパルスNo.2が入力されたか否かを
判定する(S330)。即ち、所定時間Tsが経過する
前に上死点TDCになったか否かを判定するのである。
【0044】このS320,S330の判定処理によっ
て、所定時間Tsが経過する前に上死点TDCに至った
と判定される場合には、そのまま前述のS310の処理
へ進み、上死点TDCであるNeパルスNo.2の入力
時期に合わせて主噴射駆動信号を発生させる様に、直ち
に主噴射通電期間TQmに対応する駆動パルスがセット
される。
【0045】これに対し、S330での判定が「NO」
の場合には、再びS320の処理に戻る。そして、S3
30での判定が「NO」のままで所定時間Tsが経過す
ると、S320が「YES」となる。これは、直前のプ
レ噴射から所定時間Tsが経過してもまだ上死点TDC
に至っていない状態であり、さらに中間でのプレ噴射を
実行すべくそれ用のプレ噴射通電期間TQpn に対応す
る駆動パルスが直ちにセットされる(S340)。即
ち、プレ噴射が実行されてからNeパルスNo.2が入
力される前に所定時間Tsが経過した場合には、もう1
回プレ噴射を実行するのである。これは、直前のプレ噴
射で形成された火種を消滅させることなくさらに持続さ
せるためである。このため、所定時間Tsは、Ts<T
hとなる様設定される。実施例では32msecとして
いる。
【0046】こうしてS340の処理が実行されると、
再びS320へ戻り、この中間のプレ噴射から時間Ts
=32msecが経過する前にNeパルスNo.2(T
DC)が入力されるまで、何度もS340の処理が繰り
返され、クランキング回転数がきわめて遅い場合には、
さらに第3回目,第4回目,…のプレ噴射が実行され
る。
【0047】こうして、低温始動時にはスプリット噴射
がセットされ、また圧縮工程中の回転速度に応じてプレ
噴射が自動的に1回もしくは複数回セットされる。この
結果、図13に示す様に、小量のプレ噴射燃料により、
気筒内の空気温度を気化熱等で下げることなく上死点T
DCの前に形成された火種は、引き続き上死点TDCに
て噴射される主噴射まで持続する。この結果、主噴射に
よる燃料は、この火種と接触することにより確実に着火
燃焼することができ、バッテリが弱っている等によりク
ランキング回転数が低いといった低温始動時においても
確実に始動性を向上させることができる。なお、図13
は、−15℃の低温時に、平均クランキング回転数=9
0rpmでの一圧縮工程を例に、本実施例に基く燃料噴
射と気筒内圧との関係を示している。ここでは、プレ噴
射回数は、2回となっているが、さらにクランキング回
転数が低下した場合には、3回目,4回目,…のプレ噴
射が実行される。
【0048】このような良好な作用効果を奏することが
できるのは、単に低温始動時にスプリット噴射をするの
みならず、プレ噴射による火種持続時間と主噴射時期と
の関係から、火種が主噴射を実行するタイミングの到来
前に消える様な場合には、さらに火種を持続すべくプレ
噴射回数を増加するという構成(S320〜S340)
を採用したことによる。
【0049】また、本実施例では、第1回目のプレ噴射
を回転同期により実行することにしたから、エンジンク
ランキング時の様な急激な回転変動がある状態において
も的確な時期に、安定的にスプリット噴射を実行するこ
とができる。この結果、常に安定して始動性を向上する
ことができる。
【0050】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれらに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内の
種々なる態様を採用することができる。例えば、本実施
例では、ステップS290,S300において圧縮行程
での瞬時回転数NE120Pが基準回転数NEAを越え
るか否かを判定し、NE120P>NEAの場合にはプ
レ噴射は増加しない構成を採用したが、そもそも、この
ステップS290,S300がない構成としておいても
よい。結果的には瞬時回転数NE120Pが高い場合に
は最初のプレ噴射から32msecが経過する前にNe
パルスNo.2が入力されることになり、S340の処
理へ進ことなくS330が「YES」となるので、結果
として同じことだからである。ただし、実施例の様にし
ておけば、最初のプレ噴射による火種が消える前に主噴
射が実行されるということが明かな場合には、S32
0,S330の判定をわざわざ実行しなくてよく、EC
U11の負担を軽くすることができる点で、より優れて
いる。
【0051】また、実施例ではスプリット噴射モード判
定条件を、スタータ信号,エンジン回転数及び冷却水温
のみで判定したが、それ以外にも吸気温あるいは吸気圧
力を判定パラメータに加えてもよい。スプリット噴射が
必要な様な低温始動時であるか否かが判定できればこれ
ら以外のパラメータによって判定しても構わないのであ
る。加えて、実施例では基準回転数NEA=100rp
m,所定時間Ts=32msecと固定値として説明し
たが、環境条件,エンジン機種等により、これらの値を
可変としても良い。
【0052】こうした例としては、図14に示すよう
に、エンジンパラメータの一つである冷却水温THWに
応じて基準回転数NEAを決定する構成としてもよい。
低温である程、基準回転数NEAを高くし、プレ噴射回
数を複数回となりやすくしておくこともできるのであ
る。具体的求め方は、計算式であってもマップ補間であ
っても良い。また、所定時間Tsについても、図15に
例示するように、エンジンパラメータの一つである冷却
水温THWに応じて決定してもよい。この場合も、基準
回転数NEAと同様に、具体的な求め方は計算式を用い
てもよいし、マップ補間であってもよい。
【0053】加えて、本実施例においては、プレ噴射量
を所定値(1/4*TQ )を基準としてプレ噴射回数を
変化させているため、1回の燃焼における全噴射量は、
プレ噴射回数に依存して変動することとなるが、プレ噴
射回数によらず、全噴射量が一定となるべく、プレ噴射
回数を瞬時回転数NE120Pに応じて予測し、プレ噴
射量を可変とする構成としてもよい。
【0054】即ち、図16に示すように、瞬時回転数N
E120Pに応じてプレ噴射回数Xをあらかじめ予測
し、数4に示すように、1回のプレ噴射しか実行しない
場合のプレ噴射量(1/4*TQ )をこのプレ噴射回数
Xで除して、各プレ噴射期間TQp1 ,TQp2 ,TQ
p3 ,…を決定する構成としてもよい。この場合にも、
2回目以降のプレ噴射では高速駆動電圧が使用できない
ことから、補正値Cpを加算するとよい。
【0055】
【数4】
【0056】この場合には、図17に示すように、上述
実施例と同様の所定の処理(S210〜S230)を経
てスプリット噴射モードであると判定された場合には、
まず瞬時回転数NE120Pを算出し(S410)、図
16のマップを参照してプレ噴射回数Xを決定し(S4
20)、これに応じて上記数4にてプレ噴射用の通電期
間TQpを求め(S430)、次に数3にて主噴射通電
期間TQmを求める(S440)。そして、これに応じ
てスプリット噴射用としての駆動パルスをセットする
(S450)。なお、この駆動パルスのセットのための
プレ噴射の回数に応じた各プレ噴射間の間隔は、例え
ば、瞬時回転数NE120Pの値から、15゜CAの変
化に要する時間を求め、これをプレ噴射回数Xで除した
時間を間隔とする方法などにより求めることができ、適
宜決定される。あるいは、第1実施例のステップS32
0〜S340の様に、各プレ噴射を32msec毎に実
行する様にしてもよい。
【0057】以上の様な各変形例の他、コモンレール式
の装置に限らず、他のタイプの電子制御式の装置に適用
しても構わないし、メカニカルな燃料噴射装置にも本発
明を適用し得る等さらに種々の変形が可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のディーゼル
機関の燃料噴射装置によれば、プレ噴射による火種が有
効に維持された状態で主噴射を行うことを可能とし、ス
プリット噴射を常に有効に機能させ、特に、バッテリ電
圧の低下が著しい様な低温クランキング状態においても
良好な始動性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1記載の発明を例示する構成図であ
る。
【図2】 請求項2記載の発明を例示する構成図であ
る。
【図3】 実施例のシステムを示す構成図である。
【図4】 高圧ポンプの構成を示す模式図である。
【図5】 インジェクタの構成を示す模式図である。
【図6】 通常噴射モード及びスプリット噴射モードに
よる燃料噴射制御の状態を示すタイミングチャートであ
る。
【図7】 実施例においてECUの実施するメインルー
チンのフローチャートである。
【図8】 メインルーチンで使用するマップ同士の関係
を示す説明図である。
【図9】 スプリット噴射モード判定ロジックのフロー
チャートである。
【図10】 燃料噴射のための回転割り込みルーチンの
フローチャートである。
【図11】 目標通電期間算出用のマップである。
【図12】 目標インジェクタ通電開始時期算出用のマ
ップである。
【図13】 スプリット噴射による燃料噴射と気筒内圧
の関係を示すタイミングチャートである。
【図14】 変形例における基準回転数NEA算出用の
マップである。
【図15】 他の変形例における所定時間Ts算出用の
マップである。
【図16】 さらに他の変形例におけるプレ噴射回数予
測用のマップである。
【図17】 プレ噴射回数予測用マップを利用する変形
例に対応した燃料噴射のための回転割り込みルーチンの
フローチャートである。
【図18】 低温始動時の着火・失火の状態を示す説明
図である。
【図19】 従来例の燃料噴射制御の状態を示すタイミ
ングチャートである。
【図20】 吸入空気温度と燃焼室内温度の関係を示す
説明図である。
【符号の説明】
1・・・コモンレール式燃料噴射装置、3・・・インジ
ェクタ、5・・・コモンレール、7・・・燃料タンク、
9・・・高圧ポンプ、11・・・ECU、27・・・コ
モンレール圧センサ、33・・・エンジン、51・・・
気筒判別センサ、53・・・クランク角センサ、55・
・・アクセル開度センサ、57・・・アイドルスイッ
チ、59・・・スタータスイッチ、61・・・冷却水温
センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−95742(JP,A) 特開 平2−99736(JP,A) 特開 平2−95751(JP,A) 特開 平2−659(JP,A) 特開 昭62−32242(JP,A) 特開 平4−183948(JP,A) 特開 昭63−179145(JP,A) 特開 昭63−266139(JP,A) 特開 平1−273839(JP,A) 特開 平4−47142(JP,A) 特開 昭61−272450(JP,A) 特開 平1−116266(JP,A) 特開 平3−271540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40 F02D 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼル機関の運転状態を検出する運
    転状態検出手段と、 該検出される運転状態に基づいて必要な燃料噴射量及び
    燃料噴射時期を含んだ燃料噴射条件を演算する燃料噴射
    条件演算手段と、 該演算された燃料噴射条件に基づいて燃料噴射を行う燃
    料噴射手段とを備えるディーゼル機関の燃料噴射装置に
    おいて、 ディーゼル機関が所定の低温始動状態にあるか否かを判
    定する判定手段と、 該判定手段によりディーゼル機関が所定の低温始動状態
    にあると判定された場合には、前記燃料噴射手段による
    燃料噴射として、主噴射と該主噴射前の1回以上のプレ
    噴射とに分けたスプリット噴射を実行させるスプリット
    噴射制御手段と、 ディーゼル機関の圧縮行程における瞬時回転数を検出す
    る瞬時回転数検出手段と、 該瞬時回転数検出手段の検出した瞬時回転数に応じて、
    前記スプリット噴射制御手段におけるプレ噴射の回数を
    決定するプレ噴射回数決定手段とを備えることを特徴と
    するディーゼル機関の燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 ディーゼル機関の運転状態を検出する運
    転状態検出手段と、 該検出される運転状態に基づいて必要な燃料噴射量及び
    燃料噴射時期を含んだ燃料噴射条件を演算する燃料噴射
    条件演算手段と、 該演算された燃料噴射条件に基づいて燃料噴射を行う燃
    料噴射手段とを備えるディーゼル機関の燃料噴射装置に
    おいて、 ディーゼル機関が所定の低温始動状態にあるか否かを判
    定する判定手段と、 該判定手段によりディーゼル機関が所定の低温始動状態
    にあると判定された場合には、前記燃料噴射手段による
    燃料噴射として、主噴射と該主噴射前のプレ噴射とに分
    けたスプリット噴射を実行させるスプリット噴射制御手
    段と、 前記スプリット噴射でのプレ噴射実行後に主噴射実行タ
    イミングが来るまで、該プレ噴射により形成される火種
    が持続するか否かを判定する火種持続判定手段と、 該火種持続判定手段により、火種が持続しないと判定さ
    れた場合には、前記スプリット噴射におけるプレ噴射の
    回数を増加させるプレ噴射回数増加手段とを備えること
    を特徴とするディーゼル機関の燃料噴射装置。
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WO2008133355A1 (ja) * 2007-04-27 2008-11-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 圧縮着火内燃機関の燃料噴射システム
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