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JP3262098B2 - 熱線遮蔽材料とこれを用いた熱線遮蔽器材並びに塗布液および熱線遮蔽膜 - Google Patents

熱線遮蔽材料とこれを用いた熱線遮蔽器材並びに塗布液および熱線遮蔽膜

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Publication number
JP3262098B2
JP3262098B2 JP06939899A JP6939899A JP3262098B2 JP 3262098 B2 JP3262098 B2 JP 3262098B2 JP 06939899 A JP06939899 A JP 06939899A JP 6939899 A JP6939899 A JP 6939899A JP 3262098 B2 JP3262098 B2 JP 3262098B2
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JP
Japan
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ray shielding
heat ray
film
shielding film
heat
Prior art date
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Application number
JP06939899A
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Inventor
裕子 久野
広充 武田
健治 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication of JP2000072484A publication Critical patent/JP2000072484A/ja
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Publication of JP3262098B2 publication Critical patent/JP3262098B2/ja
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両、ビル、事務
所、一般住宅などの窓、電話ボックス、ショーウインド
ー、照明用ランプ、透明ケースなど、ガラス、プラスチ
ックスその他の各種熱線遮蔽機能を必要とする透明もし
くは半透明基材に用いる熱線遮蔽材料とこれを用いた
線遮蔽器材並びに塗布液および熱線遮蔽膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽光や電球などの外部光源から
熱成分を除去・減少する方法として、ガラス表面に可視
・赤外域の波長を反射する材料を利用して熱線反射ガラ
スとすることが行なわれていた。そして、熱線反射のた
めの材料には、FeOx、CoOx、CrOx、TiO
x等の金属酸化物や、Ag、Au、Cu、Ni、Alな
どの自由電子を多量にもつ金属材料が選択されてきた。
【0003】しかし、これらの材料では熱効果に大きく
寄与する近赤外線以外に、可視光領域の光も同時に反射
もしくは吸収する性質があり、可視光透過率が低下して
しまう欠点があった。建材、乗り物、電話ボックスなど
に用いられる透明基材では、可視光領域の高い透過率が
必要とされ、これらの材料を利用する場合は可視光透過
率を高くするため膜厚を非常に薄くしなければならず、
従ってスプレー焼き付けやCVD法、或いはスパッタ法
や真空蒸着法などの物理成膜法を用いて10nmレベル
の極めて薄い薄膜に成膜して用いられることが通常行な
われてきた。
【0004】これらの成膜方法は大がかりな装置や真空
設備を必要とし、生産性、大面積化に問題があり、ま
た、膜の製造コストが高かった。
【0005】また、これらの膜は膜厚を薄くして透過率
を高くしようとすると熱線遮蔽特性が低下し、逆に膜厚
を厚くして熱線遮蔽特性を高くすると膜が暗くなってし
まう。さらに、これらの材料熱線遮蔽特性を高くしよう
とすると可視光領域の反射率も同時に高くなってしまう
傾向があり、鏡のようなギラギラした外観を与えて美観
を損ねてしまう
【0006】さらに、これらの材料では膜の導電性が高
くなるものが多い。膜の導電性が高いと携帯電話やT
V、ラジオなどの電波を反射して受信不能になったり、
周辺地域に電波障害を引き起こすなどの欠点があった。
【0007】上記従来の欠点を改善するためには、膜の
物理特性として、可視光領域の光の反射率が低く、近赤
外領域の光の反射率が高く、かつ、膜の導電性が概ね1
6Ω/□以上に制御可能な膜を形成する必要があっ
た。しかしながら従来このような膜、或いはこのような
膜を形成する材料は知られていなかった。
【0008】可視光透過率が高く、かつ熱線遮蔽機能を
もつ材料としては、アンチモン含有酸化錫(ATO)
や、錫含有酸化インジウム(ITO)が知られている。
これらの材料は可視光反射率が比較的低く、ギラギラし
た外観を与えることはないが、プラズマ波長が近赤外域
の比較的長波長側にあり、可視光に近い近赤外域におけ
るこれらの膜の反射・吸収効果は十分でなかった。ま
た、物理成膜法でこれらの膜を形成した場合には、膜の
導電性が上がって電波を反射してしまう欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
従来技術の問題点を解決し、可視光領域の光の透過率が
高くて反射率が低く、近赤外領域の光の透過率が低くて
反射率が高い熱線遮蔽材料、これを用いた器材、およ
び、上記特性で更に導電性が概ね106Ω/□以上に制
御可能な膜を高コストの物理成膜法を用いずに簡便な塗
布法で成膜できる塗布液とこれを用いた熱線遮蔽膜とを
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、材料そのものの特性として自由電子
を多量に保有するホウ化物に着目し、種々検討の結果、
これを超微粒子化し、かつ高度に分散した器材や膜を作
製することにより、可視光領域に透過率の極大をもつと
ともに、可視光領域に近い近赤外域に強いプラズマ反射
を発現して透過率の極小をもつようになるという現象を
見出し、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明の熱線遮蔽材料は、L
a、Pr、Nd、Ce、Y、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、MoおよびWの群から選択される1種
または2種以上の金属の平均粒径100nm以下のホウ
化物微粒子と、平均粒径100nm以下の酸化ルテニウ
ム微粒子または平均粒径100nm以下の酸化イリジウ
ム微粒子の少なくとも一方を含有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の熱線遮蔽器材は、上記熱線
遮蔽材料を含有することを特徴とする。
【0013】また、本発明の熱線遮蔽膜形成用塗布液
は、上記熱線遮蔽材料が溶液中に分散されていることを
特徴とする。
【0014】また、本発明の他の熱線遮蔽膜形成用塗布
液は、上記熱線遮蔽材料と、珪素、ジルコニウム、チタ
若しくはアルミニウムの金属アルコキシドまたは金属
アルコキシドの部分加水分解重合物のの1種以上とが
溶液中に分散されていることを特徴とし、更に、本発明
の他の熱線遮蔽膜形成用塗布液は、バインダー成分が含
まれていることを特徴とする
【0015】また、本発明の熱線遮蔽膜は上記熱線遮蔽
材料を含有することを特徴とする。
【0016】また、本発明の多層熱線遮蔽膜は、上記熱
線遮蔽膜上に、珪素、ジルコニウム、チタン、および、
アルミニウムの金属酸化物のの1種以上を含有する酸
化物膜が形成されていることを特徴とする。
【0017】また、これら熱線遮蔽膜または酸化物膜上
に、樹脂膜を更に形成してもよい。
【0018】本発明によれば、透過率が、波長400〜
700nmに極大値を、波長700〜1800nmに極
小値をもち、かつ、透過率の極大値と極小値との差が百
分率で15ポイント以上である熱線遮蔽膜実現でき、
また、表面抵抗値が106Ω/□以上である熱線遮蔽膜
実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるホウ化物微粒
子としてはホウ化ランタン(LaB6)、ホウ化プラセ
オジウム(PrB6)、ホウ化ネオジウム(NdB6)、
ホウ化セリウム(CeB6)、ホウ化イットリウム(Y
6)、ホウ化チタン(TiB2)、ホウ化ジルコニウム
(ZrB2)、ホウ化ハフニウム(HfB2)、ホウ化バ
ナジウム(VB2)、ホウ化タンタル(TaB2)、ホウ
化クロム(CrB、CrB2)、ホウ化モリブデン(M
oB2、Mo25、MoB)、および、ホウ化タングス
テン(W25)などの微粒子がその代表的なものとして
挙げられる。
【0020】また本発明に使用されるホウ化物微粒子
は、その表面が酸化していないことが好ましいが、通常
得られる物は僅かに酸化していることが多く、また微粒
子の分散工程で表面の酸化が起こることはある程度避け
られない。しかしその場合でも熱線遮蔽効果を発現する
有効性に変わりはない。
【0021】ホウ化物微粒子は結晶としての完全性が高
いほど大きい熱線遮蔽効果が得られるが、結晶性が低く
X線回折で極めてブロードな回折ピークを生じるような
ものであっても、微粒子内部の基本的な結合が金属とホ
ウ素の結合から成り立っているものであるならば熱線遮
蔽効果を発現する。
【0022】本発明に使用される酸化ルテニウム及び酸
化イリジウムの微粒子には、二酸化ルテニウム(RuO
2)、ルテニウム酸鉛(Pb2Ru26.5)、ルテニウム
酸ビスマス(Bi2Ru27)、二酸化イリジウム(I
rO2)、イリジウム酸ビスマス(Bi2Ir27)、イ
リジウム酸鉛(Pb2Ir26.5)などの微粒子がその
代表的な例として挙げられる。これらの微粒子は酸化物
として安定であり、また多量の自由電子を保有してお
り、極めて有効な熱線遮蔽機能をもっている。
【0023】上記ホウ化物微粒子、酸化ルテニウム微粒
子、酸化イリジウム微粒子は、灰黒色、茶黒色、緑黒色
などに着色した粉末であるが、粒径が可視光波長に比べ
て十分小さく薄膜中や透明器材中に分散した状態におい
ては、膜や器材に可視光透過性が生じる。しかし赤外光
遮蔽能は十分強く保持できる。
【0024】この理由は詳細には理解されていないが、
これら微粒子中の自由電子は量が多く、微粒子内部及び
表面の自由電子プラズモンによるプラズマ周波数がちょ
うど、可視〜近赤外の付近にあるために、この波長領域
の熱線が選択的に反射・吸収されるからだと考えられ
る。
【0025】実験によれば、これら微粒子を十分細かく
かつ均一に分散した膜では、透過率が波長400〜70
0nmに極大値をもち、かつ、波長700〜1800n
mに極小値をもち、さらにこれらの透過率の極大値と極
小値との差が百分率で15ポイント以上であることが観
察される。可視光波長が380〜780nmであり、視
感度が550nm付近をピークとする釣鐘型であること
を考慮すると、このような膜では可視光を有効に透過し
それ以外の熱線を有効に反射・吸収することが理解でき
る。
【0026】本発明において、塗布液中のホウ化物微粒
子、酸化ルテニウム微粒子、酸化イリジウム微粒子の平
均粒径は、100nm以下が良い。粒子径が100nm
超えると、上に述べたような特有の透過率プロファイ
ル、すなわち透過率が波長400〜700nmに極大値
をもち、かつ、波長700〜1800nmに極小値をも
ち、かつ、極大値と極小値との差が百分率で15ポイン
ト以上であるようなプロファイルが得られず、単調に透
過率の減少した灰色っぽい膜になってしまう。また、粒
子径が100nmを超える場合には、分散液中の微粒子
同士の凝集傾向が強くなり、微粒子の沈降原因となって
しまう。さらに100nmを超えた微粒子若しくはそれ
らの凝集した粗大粒子は、光散乱源となって膜に曇り
(ヘイズ)を生じたり、可視光透過率が減少する原因と
なるので好ましくない。従って上記無機微粒子の平均粒
径は100nm以下とする必要がある。なお、通常、経
済的に入手可能な最低の粒径は2nm程度の微粒子であ
るが、下限をこれに限定するものではない。
【0027】塗布液中の微粒子の分散媒は特に限定され
るものではなく、塗布条件や塗布環境、塗布液中のアル
コキシド、バインダー成分などに合わせて選択可能であ
る。例えば、水や、アルコール、エーテル、エステル、
ケトンなどの有機溶媒の各種が使用可能であり、また、
必要に応じて酸やアルカリを添加してpHを調整しても
良い。更に塗布液中微粒子の分散安定性を一層向上させ
るために、各種の界面活性剤、カップリング剤などを添
加することも可能である。そのときのそれぞれの添加量
は、無機微粒子に対して30重量%以下、好ましくは5
重量%以下である。
【0028】この塗布液を用いて膜を形成したときの膜
の導電性は、微粒子の接触箇所を経由した導電パスに沿
って行われるため、例えば界面活性剤やカップリング剤
の量を加減することで導電パスを部分的に切断すること
ができ、膜の導電性を106Ω/□以上の表面抵抗値へ
低下させることは容易である。
【0029】また珪素、ジルコニウム、チタン、アルミ
ニウムの金属アルコキシド若しくはこれら金属アルコキ
シドの部分加水分解重合物、または、バインダー成分
含有量を加減することによっても導電性を制御できる。
【0030】上記微粒子の分散方法は、微粒子が均一に
溶液中に分散する方法であれば任意に選択できる。例え
ば、ビーズミル、ボールミル、サンドミルを用いる、超
音波分散する、などの方法を挙げることができる。
【0031】本発明の熱線遮蔽材料は、板状、シート
状、フィルム状のプラスティック樹脂やガラスなど、ま
た合わせガラスの中間膜などの透明器材を製造する際の
添加剤としても用いることができる。器材製造の際に
は、ホウ化物微粒子の多くが500〜700℃で酸化、
もしくは分解することに注意を要する。
【0032】本発明の熱線遮蔽膜は、基材上に上記微粒
子が高密度に堆積し膜を形成するものであり、塗布液中
に含まれる珪素、ジルコニウム、チタン若しくはアルミ
ニウムの金属アルコキシドまたはこれらの部分加水分解
重合物、あるいはバインダー成分は、塗布、硬化後、微
粒子の基材への結着性を向上させ、更に膜の硬度を向上
させる効果がある。また、このようにして得られた熱線
遮蔽膜上に、更に珪素、ジルコニウム、チタン若しくは
アルミニウムなどの金属アルコキシドまたはこれら金属
アルコキシドの加水分解重合物、または樹脂を含有する
被膜を第2層として被着することで、微粒子を主成分と
する膜の基材への結着力や、膜の硬度や耐候性を一層向
上させる。
【0033】塗布液中に珪素、ジルコニウム、チタン、
アルミニウムの金属アルコキシド若しくはこれらの加水
分解重合物、またはバインダー成分を含まない場合、こ
の塗布液を基材に塗布後に得られる膜は、基材上に上記
微粒子のみが堆積した膜構造になる。このままでも熱線
遮蔽効果を示すが、この膜に上記と同様に更に珪素、ジ
ルコニウム、チタン、アルミニウムの金属アルコキシド
若しくはこれらの加水分解重合物、またはバインダー
を含む塗布液を塗布して被膜を形成して多層熱線遮蔽
膜としてもよい。このようにすることにより、塗布液成
分が第1層の微粒子の堆積した間隙を埋めて成膜される
ため、膜のヘイズが低減し可視光透過率が向上し、また
微粒子の基材への結着性が向上する。
【0034】上記微粒子を主成分とする膜を、珪素、ジ
ルコニウム、チタン、アルミニウムの金属アルコキシド
若しくはこれらの加水分解重合物からなる被膜で結着す
る方法としては、スパッタ法や蒸着法も可能であるが、
成膜工程の容易さやコストが低いなどの利点から、塗布
法が有効である。塗布液は、水やアルコール中に珪素、
ジルコニウム、チタン、アルミニウムの金属アルコキシ
若しくはこれらの加水分解重合物を1種もしくは2種
以上含むものであり、その含有量は、加熱後に得られる
酸化物換算で全溶液中の40重量%以下が好ましい。ま
た必要に応じて酸やアルカリを添加してpHを調整する
ことも可能である。このような液を上記微粒子を主成分
とする膜上に更に第2層として塗布し加熱することで、
珪素、ジルコニウム、チタン、アルミニウムなどの酸化
物被膜を容易に作製することが可能である。
【0035】本発明の塗布液、及び、本発明で用いる被
膜形成用塗布液の塗布方法は特に限定されない。例え
ば、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコー
ト法、スクリーン印刷法、ロールコート法、流し塗りな
ど、処理液を平坦かつ薄く均一に塗布できる方法であれ
ばよい。
【0036】上記金属アルコキシド及びその加水分解重
合物を含む塗布液の塗布後の基材加熱温度は、100℃
未満では塗膜中に含まれるアルコキシドまたはその加水
分解重合物の重合反応が未完結で残る場合が多く、また
水や有機溶媒が膜中に残留して加熱後における膜の可視
光透過率の低減原因となるので、100℃以上が好まし
く、更に好ましくは塗布液中の溶媒の沸点以上で加熱を
実施する。
【0037】上記バインダー成分として樹脂バインダー
を使用した場合は、それぞれの硬化方法に従って硬化さ
せれば良い。例えば、紫外線硬化樹脂であれば紫外線を
適宜照射すれば良く、また常温硬化樹脂であれば塗布後
そのまま放置しておけば良い。このため、既存の窓ガラ
スなどへの現場での塗布が可能である。
【0038】本発明の塗布液に使用するバインダー成分
として、或いはオーバーコート用の塗布液として、オル
ガノシラザン溶液を用いても良い。オルガノシザラン溶
液は、側鎖基の修正や酸化触媒の添加で重合硬化温度が
100℃以下のものも市販されており、これらを用いる
と成膜温度をかなり低くさせることもできる。
【0039】常温硬化性バインダーとして、市販のシリ
ケート系のものを用いることも可能である。硬化後はS
iO2の無機膜を形成し、耐候性や膜強度においては樹
脂膜より優れる。
【0040】本発明の材料、膜では上記超微粒子が分散
しているため、物理成膜法により製造された酸化物薄膜
のように結晶が緻密に膜内を埋めた鏡面状表面をもつ膜
に比べると、可視光領域での反射が少なく、ギラギラし
た外観を呈することが回避できる。その一方で、上記の
ように可視〜近赤外域にプラズマ周波数をもつために、
これに伴うプラズマ反射が近赤外域で大きくなる。これ
は非常に好ましい特性である。可視光領域の反射をさら
に抑制したい場合は、本発明の微粒子分散膜の上に、S
iO2やMgFのような低屈折率の膜を成膜することに
より、容易に視感反射率1%以下の多層膜を得ることが
できる。
【0041】本発明の塗布液には、透過率を向上させる
ために、さらにATOやITOやアルミニウム添加酸化
亜鉛などの超微粒子を混合しても良い。これらの透明超
微粒子は、添加量を増すと可視光に近い近赤外線領域で
の吸収が増加するため、可視光透過率の高い熱線遮蔽膜
が得られる。また逆にATOやITOやアルミニウム添
加酸化亜鉛などの超微粒子を分散した液に本発明の塗布
液を添加すれば、膜に着色すると同時にその熱線遮蔽効
果を補助することもできる。この場合、主体となるIT
Oなどに対してほんの僅かの添加量で熱線遮蔽効果を補
助でき、ITOの必要量の大幅な減少が可能で、液のコ
ストを下げられる。
【0042】本発明の材料、器材、塗布液、膜には、熱
線遮蔽機能とともに、人体に有害な紫外線の遮蔽機能を
ももたせるため、無機系の酸化チタンや酸化亜鉛、酸化
セリウムなどの微粒子や、有機系のベンゾフェノンやベ
ンゾトリアゾールなどの1種もしくは2種以上を添加し
てもよい。
【0043】本発明の塗布液は、焼成時の熱による塗布
成分の分解或いは化学反応を利用して目的の熱線遮蔽膜
を形成するものではないため、特性の安定した均一な膜
厚の透過膜を形成することができる。
【0044】このように本発明によれば、La、Pr、
Nd、Ce、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Cr、MoおよびWの群から選択される1種または2種
以上の金属の平均粒径100nm以下のホウ化物微粒子
と、平均粒径100nm以下の酸化ルテニウム微粒子ま
たは平均粒径100nm以下の酸化イリジウム微粒子の
少なくとも一方を適当に混合することで、熱線遮蔽効果
を有する器材、膜の製造が可能であるが、これらの微粒
子材料は無機材料であるので有機材料と比べて耐候性は
非常に高く、例えば太陽光線(紫外線)の当たる部位に
使用しても、色や諸機能の劣化はほとんど生じない。
【0045】
【実施例】以下本発明の実施例を比較例と共に説明す
る。
【0046】[実施例] 平均粒径67nmのLaB6微粒子8g、ジアセトンア
ルコール(DAA)80g、水及び分散剤適量を混合
し、直径4mmのジルコニアボールを用いて100時間
ボールミル混合して、LaB6分散液100gを作製し
た。これをA液とする。平均重合度で4〜5量体である
多摩化学工業株式会社製エチルシリケート40を6g、
エタノール31g、5%塩酸水溶液8g、水5gで調製
したエチルシリケート溶液50gと、水800g、及び
エタノール300gを良く混合・攪拌して、エチルシリ
ケート混合液1150gを調製した。これをB液とす
る。
【0047】次に、平均粒径30nmの酸化ルテニウム
(RuO 2 )微粒子15g、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)23g、ジアセトンアルコール(DAA)
57g、水及び分散剤適量を混合し、直径4mmのジル
コニアボールを用いて100時間ボールミル混合して、
RuO 2 分散液100gを作製した。このRuO 2 分散液
に、RuO 2 濃度が1%、RuO 2 :SiO 2 =4:1と
なるように上記B液のシリケート液を混合・攪拌してR
uO 2 分散シリケート液とした。これをF液とする。F
液に、RuO 2 :LaB 6 =1.0:1.0の重量比にな
るように上記A液を混合して十分攪拌し、塗布液を調製
した
【0048】この塗布液15gを145rpmで回転す
る200×200×3mmのソーダライム板ガラス基板
上にビーカから滴下し、そのまま3分間振り切った後、
回転を止めた。これを180℃の電気炉に入れて30分
間加熱し目的とする膜を得た。
【0049】形成された膜の分光特性は日立製作所製の
分光光度計を用いて測定した。測定された可視光透過率
(%)、透過率の極大波長(nm)、透過率の極小波長
(nm)、極大値と極小値の差(ポイント)を以下の表
1に示す
【0050】また、この膜の表面抵抗値を、三菱化学
(株)製の表面抵抗計を用いて測定した。この測定値も
以下の表1に示す。
【0051】[実施例] 平均粒径28nmのIrO2微粒子を用いた他は、実施
と全く同様にして、IrO2:LaB 6 混合分散シリ
ケート塗布液を作製し、これを成膜・加熱して目的の膜
を得た。
【0052】以上の実施例1〜では全ての膜につい
て、透過率の極大が波長400〜700nmにあり、極
小値が波長700〜1800nmにあって、かつ、極大
値と極小値との差が百分率で15ポイント以上であるこ
とが観測され、これらの膜が熱線遮蔽膜として有用であ
ることが明らかである。また実施例の全ての膜は可視光
領域での反射率が8%以下であってミラー状のギラツキ
が無く、さらに表面抵抗値が全ての膜で8×1010Ω/
□以上であって、電波透過性において問題のないことが
確かめられた。
【0053】[比較例1] 塗布法に比べて高コストの物理成膜法により作製された
市販の熱線反射ブロンズガラスについて、340〜18
00nmの分光透過率を測定し、JIS−R−3106
に従って可視光透過率を求めたところ、38.8%とな
った。また可視光反射率は34.2%と非常に高く、外
観もギラギラしたミラー状の外観を呈していた。また膜
面の表面抵抗値は83Ω/□と低く、電波透過性及び反
射性に問題があった。
【0054】[比較例2] 平均粒径137nmのLaB6を用いかつ酸化ルテニウ
ム(RuO 2 )微粒子を適用していない他は、実施例1
と全く同様にして、LaB6分散シリケート塗布液を作
製し、これを成膜・加熱して目的の膜を得た。しかしこ
の膜は微粒子径が大きすぎるために、曇りが大きくて
(ヘイズ値28%)透明性に欠き、またやや緑みを帯び
た灰色となり、さらに極大値と極小値の差が12%と小
さく、熱線遮蔽膜として実用に供することは困難と判断
された。
【0055】[比較例3] 平均粒径22nmのITO超微粒子を用いかつ酸化ルテ
ニウム(RuO 2 )微粒子を適用していない他は、実施
例1と全く同様にして、ITO分散シリケート塗布液を
作製し、これを成膜・加熱して目的の膜を得た。しかし
この膜は透過率が、可視光域から1500nmの赤外域
に至るまで90%以上であり、近赤外線を遮蔽するとい
う目的にはこの濃度(1%)では使用できないことがわ
かった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、可視光領域の光の透過
率が高くて反射率が低く、近赤外領域の光の透過率が低
くて反射率が高い熱線遮蔽材料、これを用いた器材、及
び、上記特性で更に導電性が概ね106Ω/□以上に制
御可能な膜を高コストの物理成膜法を用いずに簡便な塗
布法で成膜できる塗布液とこれを用いた熱線遮蔽膜とを
提供することができる。また、本発明の熱線遮蔽膜は、
従来膜に比べて表面のギラツキ感が無く、また電波透過
性にも優れた熱線遮蔽膜である。また、本発明の塗布液
を用いることによりコスト面や大面積膜の面から工業的
有用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−25200(JP,A) 特開 平8−325034(JP,A) 特開 平9−236702(JP,A) 特開 昭48−89917(JP,A) 特開2000−96034(JP,A) 特表 昭59−502062(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 17/00 - 17/44 F21V 9/04 C09D 5/00 - 5/46 G02B 1/10 - 1/12 G02B 5/20 - 5/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】La、Pr、Nd、Ce、Y、Ti、Z
    r、Hf、V、Nb、Ta、Cr、MoおよびWの群か
    ら選択される1種または2種以上の金属の平均粒径10
    0nm以下のホウ化物微粒子と、平均粒径100nm以
    下の酸化ルテニウム微粒子または平均粒径100nm以
    下の酸化イリジウム微粒子の少なくとも一方を含有する
    ことを特徴とする熱線遮蔽材料。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱線遮蔽材料を含有する
    ことを特徴とする熱線遮蔽器材。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の熱線遮蔽材料が溶液中に
    分散されていることを特徴とする熱線遮蔽膜形成用塗布
    液。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の熱線遮蔽材料と、珪素、
    ジルコニウム、チタン若しくはアルミニウムの金属アル
    コキシドまたは金属アルコキシドの部分加水分解重合物
    の1種以上とが溶液中に分散されていることを特徴
    とする熱線遮蔽膜形成用塗布液。
  5. 【請求項5】バインダー成分が含まれていることを特徴
    とする請求項3または4に記載の熱線遮蔽膜形成用塗布
  6. 【請求項6】請求項1に記載の熱線遮蔽材料を含有する
    ことを特徴とする熱線遮蔽膜。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の熱線遮蔽材料を含有する
    熱線遮蔽膜上に、珪素、ジルコニウム、チタンおよびア
    ルミニウムの金属酸化物のの1種以上を含有する酸化
    物膜が形成されていることを特徴とする多層熱線遮蔽
    膜。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の熱線遮蔽膜上または請求
    項7に記載の酸化物膜上に樹脂膜が更に形成されている
    ことを特徴とする多層熱線遮蔽膜。
  9. 【請求項9】透過率が、波長400〜700nmに極大
    値を、波長700〜1800nmに極小値をもち、か
    つ、透過率の極大値と極小値との差が百分率で15ポイ
    ント以上であることを特徴とする請求項6〜請求項8の
    いずれかに記載の熱線遮蔽膜。
  10. 【請求項10】表面抵抗値が106Ω/□以上である
    とを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかに記載の
    熱線遮蔽膜。
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