JP3260177B2 - 光磁気記録媒体の初期化方法 - Google Patents
光磁気記録媒体の初期化方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録媒体の初期化
方法に係り、特に初期化層を有する光磁気記録媒体の初
期化方法に関する。
方法に係り、特に初期化層を有する光磁気記録媒体の初
期化方法に関する。
【0002】光磁気記録媒体、特に書き換え可能な光磁
気ディスクは、レーザ光を用いて媒体上にサブミクロン
オーダの記録マークが記録され、これを再生することに
より、これまでの記録媒体であるフロッピディスクやハ
ードディスクに比べ、格段に記録容量を増大させること
が可能であるため、近年、コンピュータの大容量外部記
録媒体として脚光をあびている。
気ディスクは、レーザ光を用いて媒体上にサブミクロン
オーダの記録マークが記録され、これを再生することに
より、これまでの記録媒体であるフロッピディスクやハ
ードディスクに比べ、格段に記録容量を増大させること
が可能であるため、近年、コンピュータの大容量外部記
録媒体として脚光をあびている。
【0003】例えば、光磁気ディスクは直径3.5 インチ
のもので片面当たり約128MBの記憶容量を持ってい
る。これに対し、直径3.5 インチのフロッピディスクは
片面当たりの記憶容量が約1MBであるため、光磁気デ
ィスク1枚でフロッピディスク128枚分の記憶容量を
持つことができる。このように、光磁気ディスクは記録
密度の非常に高い可換記録媒体である。
のもので片面当たり約128MBの記憶容量を持ってい
る。これに対し、直径3.5 インチのフロッピディスクは
片面当たりの記憶容量が約1MBであるため、光磁気デ
ィスク1枚でフロッピディスク128枚分の記憶容量を
持つことができる。このように、光磁気ディスクは記録
密度の非常に高い可換記録媒体である。
【0004】しかし、光磁気ディスクはハードディスク
と比較した場合、記憶容量及び可換性の面では有利であ
るが、データ転送速度についてみると例えば回転数36
00rpm のハードディスクで約3MB/sであるのに対
し、光磁気ディスクでは回転数2400〜3000rpm
のもので約640KB/sである。これは光磁気ディス
クの場合、記録時にハードディスクで行なわれている記
録トラックに新たな記録情報を直接重ね書き記録するよ
うなオーバライトを行なわず、記録時には記録トラック
を一旦消去した後に新たな記録情報を記録する必要があ
り、少なくとも消去で1回転、記録に1回転、ベリファ
イに1回転夫々必要であるからであり、消去の分転送速
度が遅くなるからである。
と比較した場合、記憶容量及び可換性の面では有利であ
るが、データ転送速度についてみると例えば回転数36
00rpm のハードディスクで約3MB/sであるのに対
し、光磁気ディスクでは回転数2400〜3000rpm
のもので約640KB/sである。これは光磁気ディス
クの場合、記録時にハードディスクで行なわれている記
録トラックに新たな記録情報を直接重ね書き記録するよ
うなオーバライトを行なわず、記録時には記録トラック
を一旦消去した後に新たな記録情報を記録する必要があ
り、少なくとも消去で1回転、記録に1回転、ベリファ
イに1回転夫々必要であるからであり、消去の分転送速
度が遅くなるからである。
【0005】そこで、近年、光磁気ディスクに対してオ
ーバライトを行なう記録方法が盛んに開発されるように
なった。かかるオーバライトを行なえる光磁気記録媒体
として初期化層を有する光磁気記録媒体が知られている
(第13回日本応用磁気学会学術講演会講演番号23a
C−4)。この光磁気記録媒体では初期化層が破壊され
ても、再びオーバライトできることが必要とされる。
ーバライトを行なう記録方法が盛んに開発されるように
なった。かかるオーバライトを行なえる光磁気記録媒体
として初期化層を有する光磁気記録媒体が知られている
(第13回日本応用磁気学会学術講演会講演番号23a
C−4)。この光磁気記録媒体では初期化層が破壊され
ても、再びオーバライトできることが必要とされる。
【0006】
【従来の技術】オーバライトを行なう従来の記録方法に
は大別して磁界変調方式と光変調方式とがある。磁界変
調方式は単層膜の光磁気ディスクに対して磁気ヘッドを
用いてオーバライトを行なう記録方法で、光磁気ディス
クに連続的にレーザ光を照射しながら、記録情報に応じ
て磁気ヘッドによる光磁気ディスクへの印加磁界の極性
を反転する。従って、この磁界変調方式ではオーバライ
ト速度は磁気ヘッドの磁界反転時間で決定される。
は大別して磁界変調方式と光変調方式とがある。磁界変
調方式は単層膜の光磁気ディスクに対して磁気ヘッドを
用いてオーバライトを行なう記録方法で、光磁気ディス
クに連続的にレーザ光を照射しながら、記録情報に応じ
て磁気ヘッドによる光磁気ディスクへの印加磁界の極性
を反転する。従って、この磁界変調方式ではオーバライ
ト速度は磁気ヘッドの磁界反転時間で決定される。
【0007】一方、光変調方式は多層膜の光磁気ディス
クに対してレーザ光の強度を変化させることにより、オ
ーバライトする。従って、この光変調方式ではオーバラ
イト速度はレーザ光の強度変化時間で決定され、一般に
は磁界変調方式に比べて高速記録が可能である等の利点
を有する。
クに対してレーザ光の強度を変化させることにより、オ
ーバライトする。従って、この光変調方式ではオーバラ
イト速度はレーザ光の強度変化時間で決定され、一般に
は磁界変調方式に比べて高速記録が可能である等の利点
を有する。
【0008】この光変調方式では例えば図7に示す如き
断面構造の光磁気記録媒体を用い得る。この記録媒体は
円盤状の透明基板1上に保護膜2,第1の磁性層3,第
2の磁性層4及び保護層5が順次積層された2層構造で
ある(保護層2,5は数えない)。保護層2及び5は夫
々Tb−SiO2 よりなる。第1の磁性層3はTbFe
Coよりなり、メモリ層として用いられる。第2の磁性
層4はTbDyFeCoよりなり、記録層として用いら
れる。
断面構造の光磁気記録媒体を用い得る。この記録媒体は
円盤状の透明基板1上に保護膜2,第1の磁性層3,第
2の磁性層4及び保護層5が順次積層された2層構造で
ある(保護層2,5は数えない)。保護層2及び5は夫
々Tb−SiO2 よりなる。第1の磁性層3はTbFe
Coよりなり、メモリ層として用いられる。第2の磁性
層4はTbDyFeCoよりなり、記録層として用いら
れる。
【0009】この光磁気記録媒体の第1の磁性層3は第
2の磁性層4に比べてキュリー温度が低く、かつ、保磁
力が高く設定されている。初期化磁石の磁界は第1の磁
性層3の保磁力より小さく、第2の磁性層4の保磁力よ
り大きいため、初期化磁石により第2の磁性層4のみが
初期化磁界と同じ方向に磁化される。
2の磁性層4に比べてキュリー温度が低く、かつ、保磁
力が高く設定されている。初期化磁石の磁界は第1の磁
性層3の保磁力より小さく、第2の磁性層4の保磁力よ
り大きいため、初期化磁石により第2の磁性層4のみが
初期化磁界と同じ方向に磁化される。
【0010】第1の磁性層3は交換結合力によって第2
の磁性層4の磁化と同じ向きに磁化の方向が揃えられる
が、レーザ光強度が大なるときは2つの磁性層3と4が
キュリー温度以上に加熱され、このとき初期化磁界と反
対方向のバイアス磁界により第2の磁性層4が磁化さ
れ、第1の磁性層3も第2の磁性層4と同じ方向に磁化
される(特開昭62−175948号公報)。
の磁性層4の磁化と同じ向きに磁化の方向が揃えられる
が、レーザ光強度が大なるときは2つの磁性層3と4が
キュリー温度以上に加熱され、このとき初期化磁界と反
対方向のバイアス磁界により第2の磁性層4が磁化さ
れ、第1の磁性層3も第2の磁性層4と同じ方向に磁化
される(特開昭62−175948号公報)。
【0011】上記の2層構造の光磁気記録媒体を用いて
オーバライトが行なえるが、初期化磁界がバイアス磁界
よりかなり大なる強度を必要とし、初期化磁石が大型と
なる。そこで、この初期化磁石を不要としたものとして
図8に示す如き4層構造の磁気記録媒体が従来より知ら
れている。
オーバライトが行なえるが、初期化磁界がバイアス磁界
よりかなり大なる強度を必要とし、初期化磁石が大型と
なる。そこで、この初期化磁石を不要としたものとして
図8に示す如き4層構造の磁気記録媒体が従来より知ら
れている。
【0012】同図中、円盤状の透明基板11上に保護層
12を介して第1乃至第4の磁性層13〜16が順次積
層され、更に第4の磁性層16上に保護膜17が被覆さ
れている。第1の磁性層13はTbFeCoよりなり、
情報が記録保持される。第2の磁性層14はTbDyF
eCoよりなり、第1の磁性層13の磁化の方向を決定
する。第3の磁性層15はTbFeよりなり、他の磁性
層13,14,16に比しキュリー温度が低く設定され
ている。更に第4の磁性層16はTbCoよりなり、第
2の磁性層14を初期化するための層で、最もキュリー
温度が高く設定されて前記初期化磁石の役割を果たす。
12を介して第1乃至第4の磁性層13〜16が順次積
層され、更に第4の磁性層16上に保護膜17が被覆さ
れている。第1の磁性層13はTbFeCoよりなり、
情報が記録保持される。第2の磁性層14はTbDyF
eCoよりなり、第1の磁性層13の磁化の方向を決定
する。第3の磁性層15はTbFeよりなり、他の磁性
層13,14,16に比しキュリー温度が低く設定され
ている。更に第4の磁性層16はTbCoよりなり、第
2の磁性層14を初期化するための層で、最もキュリー
温度が高く設定されて前記初期化磁石の役割を果たす。
【0013】この4層構造の光磁気記録媒体に対して光
変調方式でオーバライトを行なうときは、基板11側か
らローパワーのレーザ光を照射することにより、第1の
磁性層13を第2の磁性層14の磁化方向と同じ方向に
磁化して“0”を記録し、またハイパワーのレーザ光を
照射することにより、第2の磁性層14を一旦バイアス
磁界の方向に磁化して、その後交換結合力によって第1
の磁性層13を第2の磁性層14と同じ方向に磁化し、
“1”を記録する。
変調方式でオーバライトを行なうときは、基板11側か
らローパワーのレーザ光を照射することにより、第1の
磁性層13を第2の磁性層14の磁化方向と同じ方向に
磁化して“0”を記録し、またハイパワーのレーザ光を
照射することにより、第2の磁性層14を一旦バイアス
磁界の方向に磁化して、その後交換結合力によって第1
の磁性層13を第2の磁性層14と同じ方向に磁化し、
“1”を記録する。
【0014】初期化層である第4の磁性層16は第3の
磁性層15と共に予めバイアス磁界と反対方向に磁化さ
れており、記録終了時には記録情報に関係なく、第2の
磁性層14と第3の磁性層15は初期化層(第4の磁性
層16)の磁化と同じ方向に磁化される。
磁性層15と共に予めバイアス磁界と反対方向に磁化さ
れており、記録終了時には記録情報に関係なく、第2の
磁性層14と第3の磁性層15は初期化層(第4の磁性
層16)の磁化と同じ方向に磁化される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記の図8に
示した4層構造の光磁気記録媒体は、初期化層である第
4の磁性層16が常に初期化方向に磁化されている必要
がある。しかるに、第4の磁性層16は光磁気記録媒体
製造後に強い磁界中で所定方向に磁化されるだけであ
り、記録時に磁化の反転を起こさないように、外部磁界
より大なる保磁力を有するようになされているが、何ら
かの原因で第4の磁性層16が破壊されることがある。
ところが、従来は初期化層(第4の磁性層16)が破壊
されたか否か判定する手段はなく、そのため初期化層が
破壊されたときは、他の不良原因発生時と同様にオーバ
ライトができなかった。
示した4層構造の光磁気記録媒体は、初期化層である第
4の磁性層16が常に初期化方向に磁化されている必要
がある。しかるに、第4の磁性層16は光磁気記録媒体
製造後に強い磁界中で所定方向に磁化されるだけであ
り、記録時に磁化の反転を起こさないように、外部磁界
より大なる保磁力を有するようになされているが、何ら
かの原因で第4の磁性層16が破壊されることがある。
ところが、従来は初期化層(第4の磁性層16)が破壊
されたか否か判定する手段はなく、そのため初期化層が
破壊されたときは、他の不良原因発生時と同様にオーバ
ライトができなかった。
【0016】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
初期化層破壊時には初期化を行なうことにより、上記の
課題を解決した光磁気記録媒体の初期化方法を提供する
ことを目的とする。
初期化層破壊時には初期化を行なうことにより、上記の
課題を解決した光磁気記録媒体の初期化方法を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明方法の原理
説明用フローチャートで、本発明は第1の工程101
と、第2の工程102とを順次に実行することで実現さ
れる。ここで、第1の工程101は情報の記録、再生に
用いられるメモリ層と、常に一方向に磁化された初期化
層と、メモリ層と初期化層との間に形成され、メモリ層
への記録又は消去の補助を行う記録層とが少なくとも基
板上に形成された光磁気記録媒体に対して既知のデータ
を書き込んだ後、ベリファイを実行し、エラーレートが
第1の基準値以上のときは既知のデータを消去した後、
再び既知のデータを書き込む。
説明用フローチャートで、本発明は第1の工程101
と、第2の工程102とを順次に実行することで実現さ
れる。ここで、第1の工程101は情報の記録、再生に
用いられるメモリ層と、常に一方向に磁化された初期化
層と、メモリ層と初期化層との間に形成され、メモリ層
への記録又は消去の補助を行う記録層とが少なくとも基
板上に形成された光磁気記録媒体に対して既知のデータ
を書き込んだ後、ベリファイを実行し、エラーレートが
第1の基準値以上のときは既知のデータを消去した後、
再び既知のデータを書き込む。
【0018】第2の工程102は第1の工程101を経
た光磁気記録媒体に対してベリファイを実行し、エラー
レートが第2の基準値未満のとき、前記初期化層を一方
向に磁化する。
た光磁気記録媒体に対してベリファイを実行し、エラー
レートが第2の基準値未満のとき、前記初期化層を一方
向に磁化する。
【0019】
【作用】光磁気記録媒体に対して記録できない原因が初
期化層の破壊によるものであるときは、その他の不良原
因に比しエラーレートが小さく、不良の程度が軽微であ
るから、第2の工程102でベリファイ実行後エラーレ
ートが第2の基準値未満と判定されたときは不良原因が
初期化層の破壊によるものと判断できる。従って、この
ときは第2の工程102において、初期化層の磁化の方
向が本来の方向となるように、書き込みを行なう。これ
により、光磁気記録媒体の初期化層の初期化ができる。
期化層の破壊によるものであるときは、その他の不良原
因に比しエラーレートが小さく、不良の程度が軽微であ
るから、第2の工程102でベリファイ実行後エラーレ
ートが第2の基準値未満と判定されたときは不良原因が
初期化層の破壊によるものと判断できる。従って、この
ときは第2の工程102において、初期化層の磁化の方
向が本来の方向となるように、書き込みを行なう。これ
により、光磁気記録媒体の初期化層の初期化ができる。
【0020】
【実施例】図2は本発明方法で用いる光磁気ディスク装
置の一例の構成図を示す。同図中、光磁気ディスク装置
20は光磁気ディスク10に対して光ヘッド21により
情報を記録し、また既記録情報の再生、消去、ベリファ
イなどを行なう。光磁気ディスク10は図8に示した従
来の4層構造の希土類−遷移金属非晶質フェリ磁性合金
を用いた光磁気記録媒体で、情報の記録、再生に用いら
れる第1の磁性層13と、第1の磁性層13への書き込
み、消去の補助を行なう第2の磁性層14と、常に一方
向に磁化されている第4の磁性層16,すなわち初期化
層と、第4の磁性層16の磁化をその層のキュリー温度
以下で磁気的相互作用(交換結合力)によって第2の磁
性層14へ伝える第3の磁性層15とを少なくとも基板
11上に有する。
置の一例の構成図を示す。同図中、光磁気ディスク装置
20は光磁気ディスク10に対して光ヘッド21により
情報を記録し、また既記録情報の再生、消去、ベリファ
イなどを行なう。光磁気ディスク10は図8に示した従
来の4層構造の希土類−遷移金属非晶質フェリ磁性合金
を用いた光磁気記録媒体で、情報の記録、再生に用いら
れる第1の磁性層13と、第1の磁性層13への書き込
み、消去の補助を行なう第2の磁性層14と、常に一方
向に磁化されている第4の磁性層16,すなわち初期化
層と、第4の磁性層16の磁化をその層のキュリー温度
以下で磁気的相互作用(交換結合力)によって第2の磁
性層14へ伝える第3の磁性層15とを少なくとも基板
11上に有する。
【0021】上記の光磁気ディスク10は図2のスピン
ドルモータ22により所定方向に回転される。この光磁
気ディスク10の基板11側に対して、光ヘッド21よ
りレーザ光23が照射され、かつ、その照射位置付近に
バイアス磁石24によりバイアス磁界Hbが前記保護膜
17方向から印加される。この光磁気ディスク10は初
期化層である第4の磁性層16に初期化磁石の役割を持
たせているので、初期化磁石は不要である。
ドルモータ22により所定方向に回転される。この光磁
気ディスク10の基板11側に対して、光ヘッド21よ
りレーザ光23が照射され、かつ、その照射位置付近に
バイアス磁石24によりバイアス磁界Hbが前記保護膜
17方向から印加される。この光磁気ディスク10は初
期化層である第4の磁性層16に初期化磁石の役割を持
たせているので、初期化磁石は不要である。
【0022】ドライブコントローラ25は光磁気ディス
ク装置20全体の動作制御を司る制御装置で、上位装置
(通常はコンピュータ)と所定の外部インタフェース
(例えばSCSIインタフェース)を介して接続され
る。信号処理回路26は記録時は所定の変調方式で変調
されたデータを生成し、また再生時は再生パルスを復調
する。光ヘッド制御回路27は記録時は記録データを記
録パルスに変換し、再生時は光ヘッド21よりの再生信
号に対してAGC(自動利得制御)や波形等化を行な
い、パルス化する。
ク装置20全体の動作制御を司る制御装置で、上位装置
(通常はコンピュータ)と所定の外部インタフェース
(例えばSCSIインタフェース)を介して接続され
る。信号処理回路26は記録時は所定の変調方式で変調
されたデータを生成し、また再生時は再生パルスを復調
する。光ヘッド制御回路27は記録時は記録データを記
録パルスに変換し、再生時は光ヘッド21よりの再生信
号に対してAGC(自動利得制御)や波形等化を行な
い、パルス化する。
【0023】光ヘッド21は光ヘッド制御回路27より
の記録パルスで光強度が変調されたレーザ光23を発生
して光磁気ディスク10上に照射し、また再生時はレー
ザ光23のレーザパワーを一定の値に制御して光磁気デ
ィスク10上に照射すると共に、光磁気ディスク10か
らの反射光を光学系を通して受光し、反射光の光量変化
又は反射偏光面の回転を検出して再生信号等を得る。
の記録パルスで光強度が変調されたレーザ光23を発生
して光磁気ディスク10上に照射し、また再生時はレー
ザ光23のレーザパワーを一定の値に制御して光磁気デ
ィスク10上に照射すると共に、光磁気ディスク10か
らの反射光を光学系を通して受光し、反射光の光量変化
又は反射偏光面の回転を検出して再生信号等を得る。
【0024】また、バイアス磁石制御回路28はバイア
ス磁石24に駆動電流を供給してバイアス磁界を発生さ
せると共に、バイアス磁界の方向もドライブコントロー
ラ25よりバス30を介して入力される制御信号に応じ
て制御する。エラーレート判定回路29は信号処理回路
26よりバス30を介して入力される再生パルスに基づ
きエラーレートを判定し、その判定結果をバス30を介
してドライブコントローラ25に通知する。
ス磁石24に駆動電流を供給してバイアス磁界を発生さ
せると共に、バイアス磁界の方向もドライブコントロー
ラ25よりバス30を介して入力される制御信号に応じ
て制御する。エラーレート判定回路29は信号処理回路
26よりバス30を介して入力される再生パルスに基づ
きエラーレートを判定し、その判定結果をバス30を介
してドライブコントローラ25に通知する。
【0025】図2に示した構成の大部分は公知である
が、本実施例はドライブコントローラ25により、オー
バライトによる書き込みを行なった後で図3に示す後処
理のルーチンを実行する点に特徴を有する。すなわち、
図3に示すように、直前に行なったオーバライトによる
書き込みが正常であるか否かを確認するためのベリファ
イを行ない(ステップ41)、エラーレート判定回路2
9によりそのときのエラーレートが第1の基準値より小
であるか否か判定をする(ステップ42)。
が、本実施例はドライブコントローラ25により、オー
バライトによる書き込みを行なった後で図3に示す後処
理のルーチンを実行する点に特徴を有する。すなわち、
図3に示すように、直前に行なったオーバライトによる
書き込みが正常であるか否かを確認するためのベリファ
イを行ない(ステップ41)、エラーレート判定回路2
9によりそのときのエラーレートが第1の基準値より小
であるか否か判定をする(ステップ42)。
【0026】エラーレートが第1の基準値未満のときは
正常にオーバライトによる書き込みが行なわれたと判断
してこのルーチンを終了する。一方、エラーレートが第
1の基準値以上のときはデータ誤りが多いので、通常方
法での消去及び書き込みを順次に行なう(ステップ4
4)。これは、記録できない原因がオーバライトの動作
不良(初期化層の破壊)によるものか、それ以外の原因
(光磁気ディスク10の汚れ等)によるものかの切り分
けを行なうための動作である。
正常にオーバライトによる書き込みが行なわれたと判断
してこのルーチンを終了する。一方、エラーレートが第
1の基準値以上のときはデータ誤りが多いので、通常方
法での消去及び書き込みを順次に行なう(ステップ4
4)。これは、記録できない原因がオーバライトの動作
不良(初期化層の破壊)によるものか、それ以外の原因
(光磁気ディスク10の汚れ等)によるものかの切り分
けを行なうための動作である。
【0027】ここで、上記の通常方法での消去及び書き
込み動作について更に詳細に説明する。通常方法での消
去は図4(A)に示す如く光磁気ディスク10に対する
バイアス磁石24によるバイアス磁界の方向を、バイア
ス磁石制御回路28により書き込み時とは反対側(図4
(A)では上向き)にし、かつ、光ヘッド21からのレ
ーザ光23の光強度を、第2の磁性層14がそのキュリ
ー温度近傍にまで温度上昇するような大なる値(ハイパ
ワー)とする。
込み動作について更に詳細に説明する。通常方法での消
去は図4(A)に示す如く光磁気ディスク10に対する
バイアス磁石24によるバイアス磁界の方向を、バイア
ス磁石制御回路28により書き込み時とは反対側(図4
(A)では上向き)にし、かつ、光ヘッド21からのレ
ーザ光23の光強度を、第2の磁性層14がそのキュリ
ー温度近傍にまで温度上昇するような大なる値(ハイパ
ワー)とする。
【0028】これにより、図4(B)に模式的に示す如
く、第2の磁性層14の磁化の方向がバイアス磁界の方
向に磁化される。このとき、第1及び第3の磁性層13
及び15はキュリー温度以上となるため、磁化を消失す
る。また、このとき、第4の磁性層(以下、初期化層と
いう)16の磁化の方向は不明であるので、図4では破
線で示してある。
く、第2の磁性層14の磁化の方向がバイアス磁界の方
向に磁化される。このとき、第1及び第3の磁性層13
及び15はキュリー温度以上となるため、磁化を消失す
る。また、このとき、第4の磁性層(以下、初期化層と
いう)16の磁化の方向は不明であるので、図4では破
線で示してある。
【0029】ここで、各磁性層のキュリー温度は初期化
層16が最も高く、以下、第2の磁性層14,第1の磁
性層13及び第3の磁性層15の順で小とされている。
従って、図4(B)に示す如く磁化された上記のレーザ
光照射部分が、レーザ光が照射される位置から離れるに
従い、冷却によりその部分の温度が第1の磁性層13の
キュリー温度、第3の磁性層15のキュリー温度に順次
に低下していく。第1の磁性層13のキュリー温度より
低下すると、図4(C)に模式的に示す如く交換結合力
によって第1の磁性層13が第2の磁性層14と同じ方
向に磁化される。
層16が最も高く、以下、第2の磁性層14,第1の磁
性層13及び第3の磁性層15の順で小とされている。
従って、図4(B)に示す如く磁化された上記のレーザ
光照射部分が、レーザ光が照射される位置から離れるに
従い、冷却によりその部分の温度が第1の磁性層13の
キュリー温度、第3の磁性層15のキュリー温度に順次
に低下していく。第1の磁性層13のキュリー温度より
低下すると、図4(C)に模式的に示す如く交換結合力
によって第1の磁性層13が第2の磁性層14と同じ方
向に磁化される。
【0030】更に温度が低下して第3の磁性層15のキ
ュリー温度以下になると、第3の磁性層15の磁化が発
生し、図4(D)に模式的に示す如く初期化層16が交
換結合力により第3の磁性層15を介して第2の磁性層
14を初期化層16の磁化方向と同じ方向に磁化する。
ュリー温度以下になると、第3の磁性層15の磁化が発
生し、図4(D)に模式的に示す如く初期化層16が交
換結合力により第3の磁性層15を介して第2の磁性層
14を初期化層16の磁化方向と同じ方向に磁化する。
【0031】続いて、この消去部分に対して通常の書き
込みが行なわれる。この場合は、図5(A)に模式的に
示す如く、バイアス磁石24によるバイアス磁界の方向
を、バイアス磁石制御回路28により消去時とは反対方
向とし、かつ、光ヘッド21からのレーザ光の光強度
を、第2の磁性層14がそのキュリー温度近傍にまで温
度上昇するような値(前記ハイパワー)とする。これに
より、図5(B)に模式的に示す如く、第2の磁性層1
4がバイアス磁界の方向に磁化されると共に、キュリー
温度以上となる第1及び第3の磁性層13及び15の磁
化が消失する。
込みが行なわれる。この場合は、図5(A)に模式的に
示す如く、バイアス磁石24によるバイアス磁界の方向
を、バイアス磁石制御回路28により消去時とは反対方
向とし、かつ、光ヘッド21からのレーザ光の光強度
を、第2の磁性層14がそのキュリー温度近傍にまで温
度上昇するような値(前記ハイパワー)とする。これに
より、図5(B)に模式的に示す如く、第2の磁性層1
4がバイアス磁界の方向に磁化されると共に、キュリー
温度以上となる第1及び第3の磁性層13及び15の磁
化が消失する。
【0032】このように磁化されたレーザ光照射部分が
レーザ光照射位置から離れるに従い温度が低下し、第1
の磁性層13のキュリー温度より低下すると、図5
(C)に模式的に示す如く第2の磁性層14の交換結合
力によって第1の磁性層13が第2の磁性層14と同じ
方向に磁化される。
レーザ光照射位置から離れるに従い温度が低下し、第1
の磁性層13のキュリー温度より低下すると、図5
(C)に模式的に示す如く第2の磁性層14の交換結合
力によって第1の磁性層13が第2の磁性層14と同じ
方向に磁化される。
【0033】更に温度が低下して第3の磁性層15のキ
ュリー温度以下になると、図5(D)に模式的に示す如
く初期化層16の磁化が交換結合力によって第3の磁性
層15を介して第2の磁性層14を磁化する。このとき
第1の磁性層13は磁化されない。第1の磁性層13の
保持力等がそのように設定されているからである。
ュリー温度以下になると、図5(D)に模式的に示す如
く初期化層16の磁化が交換結合力によって第3の磁性
層15を介して第2の磁性層14を磁化する。このとき
第1の磁性層13は磁化されない。第1の磁性層13の
保持力等がそのように設定されているからである。
【0034】このようにして、既知のデータの“1”が
第1の磁性層13に書き込まれる。また、既知のデータ
の“0”はレーザ光をオフ又は再生時のレベルにするこ
とによって、第1の磁性層13には図4(D)に示した
消去時の磁化の状態がそのまま残る。
第1の磁性層13に書き込まれる。また、既知のデータ
の“0”はレーザ光をオフ又は再生時のレベルにするこ
とによって、第1の磁性層13には図4(D)に示した
消去時の磁化の状態がそのまま残る。
【0035】再び図3に戻って説明するに、上記の通常
方法での消去及び書き込み動作終了後、ベリファイを行
ない(ステップ45)、そのときのエラーレートが第2
の基準値(これは前記第1の基準値と同じでもよいし、
異なる値でもよい)より小であるか否かエラーレート判
定回路29で判定する(ステップ46)。
方法での消去及び書き込み動作終了後、ベリファイを行
ない(ステップ45)、そのときのエラーレートが第2
の基準値(これは前記第1の基準値と同じでもよいし、
異なる値でもよい)より小であるか否かエラーレート判
定回路29で判定する(ステップ46)。
【0036】エラーレートが第2の基準値より小であ
り、正常に書き込みが行なわれた場合は、先のオーバラ
イトによる書き込み不良の原因は、初期化層16の破壊
に基づくものである可能性が高いと考えられる。初期化
層16は通常のレーザパワーでは磁化は反転しないよう
に設計してあるが、何らかの理由で初期化層16の磁化
が反転することがあるからである。
り、正常に書き込みが行なわれた場合は、先のオーバラ
イトによる書き込み不良の原因は、初期化層16の破壊
に基づくものである可能性が高いと考えられる。初期化
層16は通常のレーザパワーでは磁化は反転しないよう
に設計してあるが、何らかの理由で初期化層16の磁化
が反転することがあるからである。
【0037】そこで、本実施例ではステップ46でエラ
ーレートが第2の基準値より小であると判定されたとき
は、初期化層16の初期化を行なう(ステップ47)。
すなわち、ドライブコントローラ25はスピンドルモー
タ22の回転数を通常の記録、再生時より低下させて見
掛け上の感度を良くし、またバイアス磁石制御回路28
を通してバイアス磁石24のバイアス磁界の方向を書き
込み時とは反対の方向に制御し、更に光ヘッド21の放
射レーザ光23の光強度を前記ハイパワーとする。
ーレートが第2の基準値より小であると判定されたとき
は、初期化層16の初期化を行なう(ステップ47)。
すなわち、ドライブコントローラ25はスピンドルモー
タ22の回転数を通常の記録、再生時より低下させて見
掛け上の感度を良くし、またバイアス磁石制御回路28
を通してバイアス磁石24のバイアス磁界の方向を書き
込み時とは反対の方向に制御し、更に光ヘッド21の放
射レーザ光23の光強度を前記ハイパワーとする。
【0038】従って、この初期化時はレーザパワーとバ
イアス磁界の向きは前記した通常方法での消去時と同じ
であるが、光磁気ディスク10の回転数が消去時よりも
低下されているため、レーザ光照射部分の温度は初期化
層16のキュリー温度近傍にまで上昇される。これによ
り、第1乃至第3の磁性層13〜15はキュリー温度以
上となるため、磁化を消失し、初期化層16のキュリー
温度より低下した時点で初期化層16がバイアス磁界と
同じ本来の初期化方向に磁化される。
イアス磁界の向きは前記した通常方法での消去時と同じ
であるが、光磁気ディスク10の回転数が消去時よりも
低下されているため、レーザ光照射部分の温度は初期化
層16のキュリー温度近傍にまで上昇される。これによ
り、第1乃至第3の磁性層13〜15はキュリー温度以
上となるため、磁化を消失し、初期化層16のキュリー
温度より低下した時点で初期化層16がバイアス磁界と
同じ本来の初期化方向に磁化される。
【0039】続いて、レーザ光の照射位置を通過した光
磁気ディスク部分の温度が第2の磁性層14のキュリー
温度以下に低下すると、前記バイアス磁界と同じ方向に
第2の磁性層14が磁化される。以下、前記通常方法で
の消去時と同様にして、4つの磁性層13〜16はすべ
てバイアス磁界と同じ方向、すなわち書き込み時とは反
対方向に磁化される。
磁気ディスク部分の温度が第2の磁性層14のキュリー
温度以下に低下すると、前記バイアス磁界と同じ方向に
第2の磁性層14が磁化される。以下、前記通常方法で
の消去時と同様にして、4つの磁性層13〜16はすべ
てバイアス磁界と同じ方向、すなわち書き込み時とは反
対方向に磁化される。
【0040】上記の初期化が終了すると、続いてオーバ
ライトによる書き込みが行なわれる(ステップ48)。
このオーバライトによる書き込みはバイアス磁石24の
バイアス磁界の方向を初期化時や消去時とは反対方向と
し、かつ、光ヘッド21の放射レーザ光23の光強度
を、データが“1”のときはハイパワー、データが
“0”のときはローパワーに変調する。
ライトによる書き込みが行なわれる(ステップ48)。
このオーバライトによる書き込みはバイアス磁石24の
バイアス磁界の方向を初期化時や消去時とは反対方向と
し、かつ、光ヘッド21の放射レーザ光23の光強度
を、データが“1”のときはハイパワー、データが
“0”のときはローパワーに変調する。
【0041】従って、データが“1”のときの書き込み
動作は前記図5に示した通常方法での書き込み時と同じ
であり、第1の磁性層13は図6(D)にカッコ内の矢
印で示す如く、バイアス磁界と同方向に磁化される。
動作は前記図5に示した通常方法での書き込み時と同じ
であり、第1の磁性層13は図6(D)にカッコ内の矢
印で示す如く、バイアス磁界と同方向に磁化される。
【0042】一方、データが“0”のときは上記ハイパ
ワーより小であるが、前記した通常方法での書き込み時
のデータ“0”書き込み時のリードパワーより大なるロ
ーパワーのレーザ光が光磁気ディスクに図6(A)に模
式的に示す如く照射される。これにより、レーザ光照射
部分の温度は第1の磁性層13のキュリー温度近傍まで
上昇し、第3の磁性層15の磁化が図6(B)に模式的
に示す如く消失した後、レーザ光照射位置を通過して温
度が低下すると図6(C)に模式的に示す如く、第2の
磁性層14の交換結合力によって第1の磁性層13が第
2の磁性層14と同じ方向に磁化される。
ワーより小であるが、前記した通常方法での書き込み時
のデータ“0”書き込み時のリードパワーより大なるロ
ーパワーのレーザ光が光磁気ディスクに図6(A)に模
式的に示す如く照射される。これにより、レーザ光照射
部分の温度は第1の磁性層13のキュリー温度近傍まで
上昇し、第3の磁性層15の磁化が図6(B)に模式的
に示す如く消失した後、レーザ光照射位置を通過して温
度が低下すると図6(C)に模式的に示す如く、第2の
磁性層14の交換結合力によって第1の磁性層13が第
2の磁性層14と同じ方向に磁化される。
【0043】更に温度が下がり、第3の磁性層15のキ
ュリー温度以下になると、初期化層16の磁化が図6
(D)に模式的に示す如く、第3の磁性層15及び第2
の磁性層14に転写される。このようにして、第1の磁
性層13には“0”のデータがバイアス磁界とは反対方
向の磁化として記録される。
ュリー温度以下になると、初期化層16の磁化が図6
(D)に模式的に示す如く、第3の磁性層15及び第2
の磁性層14に転写される。このようにして、第1の磁
性層13には“0”のデータがバイアス磁界とは反対方
向の磁化として記録される。
【0044】従って、オーバライト時にはバイアス磁界
を固定してレーザ光の光強度を変調して記録が行なわ
れ、データ記録終了時では図6(D)に示す如く、デー
タが“0”,“1”のいずれであっても磁性層14,1
5及び初期化層16はいずれも同じ方向に磁化されるた
め、何度でもオーバライトができる。
を固定してレーザ光の光強度を変調して記録が行なわ
れ、データ記録終了時では図6(D)に示す如く、デー
タが“0”,“1”のいずれであっても磁性層14,1
5及び初期化層16はいずれも同じ方向に磁化されるた
め、何度でもオーバライトができる。
【0045】再び図3に戻って説明するに、上記のオー
バライトによる書き込み終了後にベリファイが行なわれ
(ステップ49)、そのときのエラーレートが第3の基
準値(これは前記第1及び第2の基準値と同一値でもよ
いし、異なる値でもよい)より小であるか否か判定され
る(ステップ50)。エラーレートが第3の基準値より
小のときは、初期化層16の初期化が正常に行なわれ、
また正常にオーバライトによる書き込みが行なわれたと
判断してこのルーチンを終了する(ステップ51)。
バライトによる書き込み終了後にベリファイが行なわれ
(ステップ49)、そのときのエラーレートが第3の基
準値(これは前記第1及び第2の基準値と同一値でもよ
いし、異なる値でもよい)より小であるか否か判定され
る(ステップ50)。エラーレートが第3の基準値より
小のときは、初期化層16の初期化が正常に行なわれ、
また正常にオーバライトによる書き込みが行なわれたと
判断してこのルーチンを終了する(ステップ51)。
【0046】一方、エラーレートが第3の基準値以上の
ときは、ステップ46でエラーレートが第2の基準値以
上であると判定されたときと同様に、書き込み不良原因
が初期化層16の破壊以外の原因によるものと判断し
て、書き込み不良と判定されたセクタに代えて、別途設
けられている交換用セクタを使用する交換処理が行なわ
れ(ステップ52)、処理を終了する(ステップ5
3)。
ときは、ステップ46でエラーレートが第2の基準値以
上であると判定されたときと同様に、書き込み不良原因
が初期化層16の破壊以外の原因によるものと判断し
て、書き込み不良と判定されたセクタに代えて、別途設
けられている交換用セクタを使用する交換処理が行なわ
れ(ステップ52)、処理を終了する(ステップ5
3)。
【0047】このように、本実施例によれば、ステップ
41〜44で前記第1の工程101を実現し、ステップ
45〜47で前記第2の工程を実現することにより、初
期化層16の破壊を補償して新たに初期化することがで
きるため、初期化層16の破壊によるオーバライト動作
不良を防止することができる。
41〜44で前記第1の工程101を実現し、ステップ
45〜47で前記第2の工程を実現することにより、初
期化層16の破壊を補償して新たに初期化することがで
きるため、初期化層16の破壊によるオーバライト動作
不良を防止することができる。
【0048】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、初期化層16のTbCoの組成に応じて
初期化時のバイアス磁界の向きが決定される。
ものではなく、初期化層16のTbCoの組成に応じて
初期化時のバイアス磁界の向きが決定される。
【0049】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、光磁気記
録媒体の初期化層を初期化するようにしたため、初期化
層の破壊によるオーバライトの動作不良を防止すること
ができ、光磁気記録媒体の信頼性向上に寄与するところ
大である等の特長を有するものである。
録媒体の初期化層を初期化するようにしたため、初期化
層の破壊によるオーバライトの動作不良を防止すること
ができ、光磁気記録媒体の信頼性向上に寄与するところ
大である等の特長を有するものである。
【図1】本発明の原理説明用フローチャートである。
【図2】本発明方法で用いる光磁気ディスク装置の一例
の構成図である。
の構成図である。
【図3】本発明の一実施例の動作説明用フローチャート
である。
である。
【図4】通常消去時の媒体磁化の説明図である。
【図5】通常書き込み時の媒体磁化の説明図である。
【図6】オーバライト時の原理説明図である。
【図7】光磁気記録媒体の一例の断面構造である。
【図8】光磁気記録媒体の他の例の断面構造である。
10 光磁気ディスク 11 基板 13 第1の磁性層 14 第2の磁性層 15 第3の磁性層 16 第4の磁性層 20 光磁気ディスク装置 21 光ヘッド 24 バイアス磁石 25 ドライブコントローラ 28 バイアス磁石制御回路 29 エラーレート判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 7/0055 G11B 7/0055 Z (56)参考文献 特開 平3−156751(JP,A) 特開 平2−278546(JP,A) 特開 平2−192052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105
Claims (2)
- 【請求項1】 情報の記録、再生に用いられるメモリ層
と、常に一方向に磁化された初期化層と、該メモリ層と
該初期化層との間に形成され、該メモリ層への記録又は
消去の補助を行う記録層とが少なくとも基板上に形成さ
れた光磁気記録媒体に対して既知のデータを書き込んだ
後、ベリファイを実行し、エラーレートが第1の基準値
以上のときは該既知のデータを消去した後、再び既知の
データを書き込む第1の工程と、 該第1の工程を経た前記光磁気記録媒体に対してベリフ
ァイを実行し、エラーレートが第2の基準値未満のと
き、前記初期化層を一方向に磁化する第2の工程とを含
むことを特徴とする光磁気記録媒体の初期化方法。 - 【請求項2】 前記第2の工程は、記録、再生、消去の
ときよりも低い回転数で前記光磁気記録媒体を回転する
とともに、前記光磁気記録媒体に対して、バイアス磁界
を記録時と反対方向に印加しつつハイパワーのレーザ光
を照射することを特徴とする請求項1記載の光磁気記録
媒体の初期化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30559192A JP3260177B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 光磁気記録媒体の初期化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30559192A JP3260177B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 光磁気記録媒体の初期化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06162593A JPH06162593A (ja) | 1994-06-10 |
JP3260177B2 true JP3260177B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=17946988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30559192A Expired - Fee Related JP3260177B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 光磁気記録媒体の初期化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260177B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5845600B2 (ja) | 2011-03-14 | 2016-01-20 | セイコーエプソン株式会社 | メディア処理システム、メディア処理システムの制御方法およびメディア処理装置 |
JP5796317B2 (ja) | 2011-03-23 | 2015-10-21 | セイコーエプソン株式会社 | メディア処理システム、メディア処理システムの制御方法およびメディア処理装置 |
-
1992
- 1992-11-16 JP JP30559192A patent/JP3260177B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06162593A (ja) | 1994-06-10 |
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