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JP3251946B2 - 新規なベンゾピラン誘導体 - Google Patents

新規なベンゾピラン誘導体

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JP3251946B2
JP3251946B2 JP52652198A JP52652198A JP3251946B2 JP 3251946 B2 JP3251946 B2 JP 3251946B2 JP 52652198 A JP52652198 A JP 52652198A JP 52652198 A JP52652198 A JP 52652198A JP 3251946 B2 JP3251946 B2 JP 3251946B2
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キム,ジュースー
キム,ソングジン
一美 森川
義剛 神辺
昌弘 西本
キム,ミョンファー
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明はアンチ−エストロゲン活性(anti−estrogen
ic activity)を有する新規なベンゾピラン誘導体に関
するものである。さらに具体的には、本発明は下記式
(I)で表される新規なベンゾピラン誘導体及びその薬
剤学的に許容される塩、その製造方法並びにこの化合物
を活性成分として含有するアンチ−エストロゲン活性を
有する薬剤組成物に関するものである: (式中、 は単結合または二重結合を示し; R1及びR2はそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまたは
OR基を示し、ここでRはアシルまたはアルキルを示し; R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキル
を示し、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず; R4は水素または低級アルキルを示し; Aは下記式(a)、(b)または(c)の基を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハロ
ゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニルを
示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5
よって置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を
形成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または
低級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数を示す)。
[背景技術] エストロゲンのような特定の性ステロイドホルモンに
依存する組織異常成長(abnormal tissue growth)によ
って惹起された疾患の治療時にはこの性ステロイドホル
モンによって誘導される効果を顕著に抑制したり、でき
るならば完全に除去せしめることが極めて重要である。
このような目的では性ステロイドホルモンによって刺激
され得る受容体部位(receptor site)を遮断し、さら
にこれら受容体部位で作用し得る性ステロイドホルモン
のレベルを減少せしめるのが望ましい。例えば代替療法
や併用療法として、エストロゲンの産生を受容体部位の
活性化に必要な量末端に制限するようアンチ−エストロ
ゲン薬物を投与する方法が用いられる。しかしながら、
エストロゲンの生成を遮断するための先行技術の方法は
エストロゲン受容体を通じて誘導される作用を充分に抑
制することはできなかった。実際に、エストロゲンの全
くない場合にも一部の受容体は活性化され得る。したが
って、エストロゲンアンタンゴニストは性ステロイドホ
ルモンの生成だけを遮断する方法に比較してより良好な
治療結果を提供することができると考えられた。これに
より、種々のアンチ−エストロゲン化合物が開発されて
きた。例えばアメリカ合衆国特許第4,760,061号、4,73
2,912号、4,904,661号、5,395,842号及びWO 96/22092号
などを含む多くの特許文献には種々のアンチ−エストロ
ゲン化合物が開示されている。しかし、先行技術のアン
タゴニストは時折受容体に対する親和性が不十分であ
る。さらに一部の場合には受容体に対して結合すること
はできるが、それ自体がアゴニストとして作用し得るた
め、受容体を遮断するというよりむしろ活性化させるこ
ともあり得る。例えばタモキシフェン(Tamoxifen)は
アンチ−エストロゲン薬物として最も広く用いられてい
るが、一部の器官ではエストロゲン活性を示すなどの問
題点がある(参照:M.Harper and A.Walpole,J.Reprod.F
ertil.,1967,13,101)。したがって、アゴニスト効果を
実質的にもしくは全く有せず、そしてエストロゲン受容
体を効果的に遮断し得るアンチ−エストロゲン化合物の
開発が望まれている。
さらに、エストラジオールの7α−置換誘導体、たと
えば7α−(CH210CONMEBu誘導体、がアンチ−エスト
ロゲン作用を示すことが知られている(参照:EP Appl.0
138504,USP 4,659,516)。さらに、アゴニスト効果のな
いステロイド性アンチ−エストロゲン剤として、−(CH
29SOC5H6F5の置換基を有するエストラジオール誘導体
も開示されている(参照:Wakeling et al.,Cancer Re
s.,1991,51,3867)。
アゴニスト効果のない非ステロイド性アンチ−エスト
ロゲン薬物は1987年にワクリング(Wakeling)らによっ
て最初に報告された(参照:A.Wakeling and Bowler,J.E
ndocrinol.,1987,112,R7)。一方、アメリカ合衆国特許
第4,904,661号(ICI、イギリス)にはアンチ−エストロ
ゲン活性を有するフェノール誘導体が開示されている。
このフェノール誘導体は一般にナフタレン骨格を有して
おり、代表的な化合物としては次の化合物がある。
その他の非ステロイド性アンチ−エストロゲン化合物
として、WO93/10741号にはアミノエトキシフェニル置換
基を有するベンゾピラン誘導体が開示されており(Endo
recherche)、このような誘導体の代表的な化合物は次
の構造を有するEM−343などである。
したがって、本発明者らは多様な構造を有する化合物
のアンチ−エストロゲン活性を研究した。その結果、上
で定義した通りの式(I)によって示されるベンゾピラ
ン誘導体が、好ましくない副作用のないことが期待され
るようなアゴニスト活性なしに良好なアンチ−エストロ
ゲン活性を示し得ることを見出し、本発明を完成するに
至った。
[発明の開示] すなわち、本発明は下記式(I)で表される新規なベ
ンゾピラン誘導体及びその薬剤学的に許容される塩に関
するものである: (式中、 は単結合または二重結合を示し; R1及びR2はそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまたは
OR基を示し、ここでRはアシルまたはアルキルを示し; R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキル
を示し、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず; R4は水素または低級アルキルを示し; Aは下記式(a)、(b)または(c)の基を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハ
ロゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニル
を示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5
よって置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を
形成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または
低級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数を示す)。
また、本発明は式(I)のベンゾピラン誘導体の製造
方法に関する。
さらに、本発明は式(I)の化合物を活性成分として
含有するアンチ−エストロゲン活性を有する薬剤組成物
に関する。
[発明を実施するための最良の態様] 本明細書において、用語“低級アルキル”は炭素数1
ないし6、好ましくは炭素数1ないし4の直鎖または分
枝の飽和炭化水素基を示し;“ハロゲノ低級アルキル”
はフッ素、塩素、臭素などのようなハロゲン原子、好ま
しくはフッ素原子を1ないし9個、好ましくは1ないし
5個含有する炭素数1ないし6、好ましくは炭素数1な
いし4の直鎖または分枝の飽和炭化水素基を示し;“ア
ルキル”は上記定義の低級アルキルを含む炭素数1ない
し10、好ましくは炭素数1ないし6の直鎖または分枝の
飽和炭化水素基を示し;“アルケニル”は1個もしくは
それ以上の二重結合を含有する炭素数2ないし10、好ま
しくは炭素数2ないし6の直鎖または分枝の炭化水素基
を示す。さらに、用語“4ないし8−員の複素環(hete
rocyclic ring)”は窒素原子1ないし4個を含有し得
る飽和もしくは不飽和のヘテロモノサイクリック環を示
し、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリア
ジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、
ピペラジニル、ピペリジノ、ピロリジニル、イミダゾリ
ジニルなどが含まれる。
本発明による式(I)の化合物において、好ましく
は、R1及びR2がそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまた
はORであり、ここでRはアシルまたはアルキルであり、
R3が水素、C1−C4低級アルキルまたはハロゲノ−C1−C4
低級アルキルであり、R4が水素またはC1−C4低級アルキ
ルであり、Aが式(a)、(b)または(c)の基であ
り、R5、R6及びR7がそれぞれ独立的に水素、C1−C6アル
キル、ハロゲノ−C1−C6アルキル、C2−C6アルケニルま
たはハロゲノ−C2−C6アルケニルであるか、R6及びR7
これらの結合された窒素原子とともにハロゲノ−C1−C6
アルキルによって置換されていてもよい1ないし2個の
窒素原子を含有し得る5ないし6−員の複素環を形成す
ることができ、XがO、SまたはNR8であり、ここでR8
は水素またはC1−C4低級アルキルであり、mが4ないし
12の整数であり、nが0ないし2の整数であり、pは1
ないし3の整数である。
本発明による式(I)の特に好ましい化合物には、R1
及びR2がそれぞれ独立的に水素またはヒドロキシであ
り、R3が水素またはC1−C2低級アルキルを示し、R4が水
素またはC1−C2低級アルキルであり、Aが式(a)、
(b)または(c)の基であり、R5、R6及びR7がそれぞ
れ独立的に水素、C1−C6アルキルまたはハロゲノ−C1
C6アルキルであるか、R6及びR7がそれらが結合された窒
素原子とともにハロゲノ−C1−C6アルキルによって置換
されていてもよいピペラジニルまたはピペリジノ基を形
成することができ、XがOまたはSであり、mが4ない
し12の整数であり、nが0ないし2の整数であり、pが
2の整数である化合物が含まれる。
本発明による式(I)の化合物の具体的な例としては
次のような化合物が挙げられる: (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−2,3
−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)オクチル]−2,3−ジヒ
ドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]−2,
3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタルフルオロペンチルスルホニル)ノニル]−2,3
−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−
4−[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルチオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2H−ベンゾピラ
ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−チオ
クロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ブチルオキシ)フ
ェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ブチルオ
キシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ブチルオキ
シ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジ
ノエチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾ
ピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジ
ノエチルスルフィニル)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H
−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ペンチルオキシ)
フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ペンチル
オキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ペンチルオ
キシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[4−(5−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ペンチルオ
キシ)フェニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]チオ
クロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[10−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)デシル]チオク
ロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−フェニル−3−
メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペン
チルスルフィニル)ノニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−3
−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペ
ンチルスルフィニル)ノニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−7−メトキシ−3−(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルチオノニ
ル)チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルチオノ
ニル)チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルスルフ
ィニルノニル)チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]チオクロマン;
及び (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]チオク
ロマン。
本発明はさらに上記式(I)の化合物を製造する方法
を提供する。本発明によれば式(I)の化合物は下記反
応図式I、II、III、IV、V、VI及びVIIのいずれかに図
示されている方法によって製造することができる。
(上記反応図式I、II、III、IV、V、VI及びVII中、 、R、R1ないしR8、X、m及びnは式(I)で定義した
通りであり、 R9はメチルまたはトリルを示し、 Pは水素、メトキシメチルまたはt−ブチルジメチル
シリルのような慣用のヒドロキシ保護基によって保護さ
れたヒドロキシを示し、 WはR5または を示し、ここでR5、R6、R7及びpは式(I)で定義した
通りであり、 Zはハロゲンを示し、 Yはハロゲンまたはヒドロキシを示し、 qはm−2の整数を示し、及び TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示し、TMSはトリ
メチルシリル基を示す) 以下に本発明の製造方法をより具体的に説明する。
方法1 式(I)の化合物を製造する本発明の方法1によれ
ば、第1段階では式(VIII)の化合物を式(IX)の化合
物と反応させ式(VII)の化合物を生成させる。この反
応は好ましくは溶媒の存在下で行われる。この反応の溶
媒としては、反応に悪影響を及ぼさない有機溶媒であれ
ばいずれも用いることができるが、好ましくはテトラヒ
ドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、ヘキサンな
どの溶媒、特に好ましくはテトラヒドロフランを用いて
反応を行うのが好適である。反応は好ましくは無水条件
下で行なう。反応温度は特に制限されず、反応は一般に
冷却ないし加温下で行なうことができ、好ましくは室温
で行なう。
第2段階では、第1段階反応で生成した式(VII)の
化合物を還元し、式(VI C)の化合物を生成させる。こ
の還元反応は、例えば金属と有機または無機酸との混合
物を用いるか、金属触媒の存在下で接触還元させるよう
な慣用の還元方法のいずれかを用いて行なうことができ
る。本反応は実際に式(VII)の化合物を水素化シアノ
ホウ素ナトリウム(sodium cyanoborohydride)及びヨ
ウ化亜鉛で還元させて式(VI A)の化合物を生成させ、
生成された式(VI A)の化合物をさらにPd/Cを用いて還
元させて式(VI B)の化合物を生成させた後、p−トル
エンスルホン酸ピリジニウム(pyridinium p−toluenes
ulfonate:PPTS)で処理して目的とする式(VI C)の化
合物を生成させる方法で行われる。
反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒の存在下で一般
には行なう。このような目的で好ましく用いることがで
きる溶媒の例としては、酢酸エチル、メタノール、エタ
ノールなどがあり、特に好ましくは酢酸エチルである。
反応温度は特に制限されず、反応は一般的に冷却ないし
加温下で行なう。
第3段階では、第2段階で生成した式(VI)の化合物
を式(V)の化合物と反応させ、式(IV)の化合物を生
成させる。この反応は一般的には反応に悪影響を及ぼさ
ない溶媒の存在下で行なう。このような目的で用いるこ
とができる溶媒の例としては、ピリジン、ジクロロメタ
ン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、クロロホルムなどがあり、特に好ましくはピリジン
及びジクロロメタンである。反応温度は特に制限され
ず、一般的には冷却ないし加温下で反応を行なう。
第4段階では、第3段階で生成した式(IV)の化合物
を式(III)の化合物と反応させ、式(II)の化合物を
生成させる。反応は好ましくは塩基の存在下で行なう。
このような目的で好ましく用いることができる塩基の例
としては、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、
水酸化カリウム、ナトリウムエトキシドなどがあり、水
酸化ナトリウムが特に好ましい。反応は反応に悪影響を
及ぼさない溶媒の存在下で一般には行なう。このような
目的で用いられる溶媒の例としては、メタノール、エタ
ノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどがあり、
特に好ましくはメタノールである。
第5段階では、第4段階で生成した式(II)の化合物
(ここで、Pは保護されたヒドロキシ基を示す)を脱保
護し、式(I a)の化合物を生成させる。脱保護は、例
えば酸または塩基の存在下での加水分解、還元などのよ
うな慣用の脱保護方法によりおこなうことができる。
所望により、第6段階では、生成された式(I a)の
化合物を慣用の方法に従ってアルキル化またはエステル
化し、Rがアシルまたはアルキルである式(I b)の化
合物を生成させる。
さらに、方法の1の反応で生成されたnが0である式
(I)の化合物は慣用の方法に従って酸化させ、nが1
もしくは2であるスルフィニルもしくはスルホニル化合
物に変換することができる。この反応で好適な酸化剤と
しては、例えば過ヨウ素酸ナトリウム(NaIO4)、メタ
クロロ過安息香酸、過酸化水素酸、オキソン(oxone)
などを好ましくは用いることができる。反応は反応に悪
影響を及ぼさない溶媒の存在下で一般には行なう。この
ような目的で好ましく用いることができる溶媒として
は、例えば、メタノール、ジオキサン、水、エタノー
ル、テトラヒドロフランなどがある。
生成された所望の化合物は慣用の方法、例えばカラム
クロマトグラフィー、再結晶化などの慣用的方法を用い
て分離及び精製することができる。
方法2 式(I)の化合物を製造する本発明の方法2によれ
ば、第1段階で式(VIII)の化合物を式(XIV)の化合
物と反応させ、式(XIII)の化合物を生成させる。この
反応はマグネシウムの存在下で行なうが、まず化合物
(XIV)とマグネシウムの反応によってグリニャール試
薬を形成させ、次に生成されたグリニャール試薬を式
(VIII)の化合物と反応させることによって行われる。
この反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒の存在下で一
般には行なう。このような目的で好ましく用いられる溶
媒の例としては、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサンなどがある。反応は好ましくは無水条件
下で行なう。反応は一般的には冷却下、好ましくは−78
℃ないし室温で行なう。
第2段階では、第1段階で生成した式(XIII)の化合
物を式(XII)の化合物と反応させ、式(XI)の化合物
を生成させる。この反応は反応に悪影響を及ぼさない溶
媒の存在下で一般には行なう。このような目的で用いら
れる溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジオキサンな
どがある。反応は一般的に還流下で行なう。この際、次
の反応段階での反応効率を考慮し、必要に応じてYがヒ
ドロキシ、またはヨード以外のクロロのようなハロゲン
である化合物はヨウ化ナトリウムのようなヨウ化剤と反
応させることによってYがヨードである化合物に変換さ
せるのが好ましいこともある。
第3段階では、第2段階で生成した式(XI)の化合物
を式(III a)の化合物と反応させ、式(X)の化合物
を生成させる。この反応は方法1の第4段階の反応と同
じ反応条件下で行なう。
このようにして生成した式(X)の化合物を脱保護し
て式(I c)の化合物を生成させる。所望により生成し
た式(I c)の化合物をアルキル化またはエステル化
し、式(I d)の化合物を生成させる。この反応は方法
1の第5及び6段階と同じ反応条件下で行なう。
さらに、方法2の反応で生成されたnが0である式
(I)の化合物は方法1で言及したように慣用的な方法
に従って酸化して、nが1もしくは2であるスルフィニ
ルまたはスルホニル化合物に変換することができる。
生成された所望の化合物は慣用の方法、例えば、カラ
ムクロマトグラフィー、再結晶化などの方法を用いて分
離及び精製することができる。
方法3 式(I)の化合物を製造する本発明の他の方法3によ
れば、式(XI)の化合物を式(XVI)のアミノ化合物と
反応させて式(XV)の化合物を生成させ、そして生成さ
れた式(XV)の化合物を方法1の第5及び6段階と同様
の方法に従って脱保護並びに任意にアルキル化またはエ
ステル化させ、式(I e)及び(I f)の化合物を生成さ
せる。式(XI)の化合物と式(XVI)の化合物の反応は
反応に悪影響を及ぼさない溶媒の存在下で一般には行な
う。このような目的で好ましく用いることができる溶媒
としては、例えば、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロ
ロメタン、テトラヒドロフランなどがある。反応温度は
特に制限されず、一般的に冷却ないし加温下で反応が行
われる。
この方法で生成された所望の化合物は慣用の方法、例
えばカラムクロマトグラフィー、再結晶化などの慣用的
な方法を用いて分離及び精製することができる。
方法4 式(I g)の化合物を製造する本発明の方法4によれ
ば、第1段階で式(VIII)の化合物を式(XVI)の化合
物と反応させ、式(XVII)の化合物を生成させる。この
反応はマグネシウムの存在下で行なうが、まず化合物
(XVI)とマグネシウムの反応によってグリニャール試
薬を形成させ、次に形成されたグリニャール試薬を式
(VIII)の化合物と反応させることによって行われる。
この反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒の存在下で一
般には行なう。このような目的で好ましく用いることが
できる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、ジオキサンなどがある。反応は好ましく
は無水条件下で行なう。反応は一般的に還流温度下で行
なう。
第2段階では、第1段階で生成した式(XVII)の化合
物を還元し、式(XVIII)の化合物を生成させる。この
反応は慣用の方法、例えばヨウ化亜鉛、塩化鉄(II
I)、トリフルオロボランエーテレート(trifluoroboro
ne etherate)などのようなルイス酸とともに、水素化
シアノホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム
などを用いて行なうことできる。反応は反応に悪影響を
及ぼさない溶媒の存在下で一般には行なう。このような
目的で好ましく用いることができる溶媒としては、例え
ば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルムなどがあり、特にジクロロメタンが好ましい。
第3段階では、第2段階で生成した式(XVIII)の化
合物を脱保護して、式(XIX)の化合物を生成させる。
脱保護反応は、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオ
リド、塩化水素、フッ化水素などを用いて慣用的な脱保
護方法に従って行なうことができる。反応は反応に悪影
響を及ぼさない溶媒の存在下で一般には行なう。このよ
うな目的で用いることができる溶媒としては、例えばテ
トラヒドロフラン、エチルエーテル、ジクロロメタンな
どがあり、特にテトラヒドロフランが好ましい。
第4段階では、第3段階で生成した式(XIX)の化合
物を式(XX)の化合物と反応させ式(XXI)の化合物を
生成させる。この反応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒
の存在下で一般には行なう。このような目的で用いるこ
とができる溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミ
ド、トルエン、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、ジオキサンなどがある。反応は一般的に炭酸カ
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸セシウム及びクラウン
エーテルのような塩基の存在下、還流下で行なう。
第5段階では、第4段階で生成した式(XXI)の化合
物(ここで、Pが保護されたヒドロキシ基を示す)は、
その後、脱保護して、式(I g)の化合物を生成させ
る。この脱保護反応は方法1の第5段階と同様の反応条
件下で行なうことができる。
方法5 式(XX)の化合物を製造するための本発明の方法によ
れば、第1段階で式(XXII)の化合物を式(XXIII)の
化合物と反応させ、式(XXIV)の化合物を生成させる。
反応は好ましくは塩基の存在下で行なう。このような目
的で好ましく用いることができる塩基としては、例え
ば、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化
カリウム、ナトリウムエトキシドなどがあり、水酸化ナ
トリウムが特に好ましい。反応は反応に悪影響を及ぼさ
ない溶媒の存在下で一般には行なう。このような目的で
用いることができる溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
があり、メタノールが特に好ましい。
第2段階では、第1段階反応で生成した式(XXIV)の
化合物を酸化して、式(XX)の化合物を生成させる。こ
の反応で好適な酸化剤としては、例えば過ヨウ素酸ナト
リウム(NaIO4)、メタクロロ過安息香酸、過酸化水
素、オキソンなどを好ましくは用いることができる。反
応は反応に悪影響を及ぼさない溶媒の存在下で一般には
行なう。このような目的で好適に用いることができる溶
媒としては、例えば、メタノール、ジオキサン、水、エ
タノール、テトラヒドロフランなどがある。
方法6 式(XXVIII)及び(XXIX)の化合物を製造するための
本発明の方法6によれば、第1段階で式(XXV)の化合
物を式(XII)の化合物と反応させ、式(XXVI)の化合
物を生成させる。この反応は反応に悪影響を及ぼさない
溶媒の存在下で一般には行なう。このような目的で好ま
しく用いることができる溶媒としては、例えば、アセト
ン、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、
ジクロロメタン、クロロホルムなどがあり、アセトン及
び2−ブタノンが特に好ましい。反応温度は特に制限さ
れず、反応は一般的に加熱下で行なうことができる。
第2段階では、第1段階で生成した式(XXVI)の化合
物を式(XVI)のアミノ化合物と反応させて式(XXVII)
の化合物を生成させ、生成された式(XXVII)の化合物
を式(I a)及び(I b)の化合物を製造する方法1の第
5並びに6段階と同様の方法に従って脱保護及び任意に
アルキル化またはエステル化させる。式(XXVI)の化合
物と式(XVI)の化合物の反応は反応に悪影響を及ぼさ
ない溶媒の存在下で一般には行なう。このような目的で
好ましく用いられる溶媒としては、例えば、エタノー
ル、イソプロパノール、t−ブタノール、テトラヒドロ
フラン、ジクロロメタン、クロロホルムなどがあり、特
にエタノール及びイソプロパノールが好ましい。反応温
度は特に制限されず、反応は一般的に加熱下で行なうこ
とができる。
この方法で生成された所望の化合物は慣用的な方法、
例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶化などの方法
を用いて分離及び精製することができる。
方法7 反応図式VIIに図示されている方法7は、XがSであ
る式(I)の化合物を製造するのに必要な出発物質であ
る式(6)のクロマノン誘導体を製造する方法である。
具体的な方法及び反応条件は以下の実施例57に記述され
ている。
上記のような本発明の方法に従って製造された式
(I)の化合物は、上述したように良好なアンチ−エス
トロゲン活性を有しており、したがって無排卵性不妊
症、乳がん、子宮内膜がん、子宮がん、卵巣がん、エン
ドメトリオーシス(endometriosis)、子宮線維腫、良
性前立腺肥大、早熟症、月経異常などのようなエストロ
ゲン−関連疾患の治療に用いることができる。
したがって、本発明は式(I)の化合物を活性成分と
して含有するアンチ−エストロゲン性薬剤組成物に関す
るものである。
本発明の化合物を活性成分として含有するアンチ−エ
ストロゲン性薬剤組成物を臨床的に使用する場合には薬
剤学の分野で通常使用される担体と配合することによ
り、薬剤学的分野における通常の製剤、例えば錠剤、カ
プセル剤、トローチ剤、液剤、懸濁剤などの経口投与用
製剤、注射用溶液もしくは懸濁液、または注射時に注射
用蒸留水で溶解して用いることができる即時使用型(re
ady−to−use)注射用乾燥粉末などの注射用製剤など、
に調製することができる。
本発明の組成物で用いることができる好適な担体は薬
剤学の分野で慣用的なものであり、例えば、経口投与用
製剤の場合には結合剤、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、可溶
化剤、分散剤、安定化剤、懸濁化剤、色素、香料などが
あり、注射剤の場合には保存剤、無痛化剤(pain allev
iating agent)、可溶化剤、安定化剤などがある。この
ように製造されだ薬剤学的製剤は経口的に投与するか、
非経口的に、例えば静脈内、皮下または腹腔内注射する
ことができる。さらに、活性成分が胃酸によって分解さ
れるのを防止するため、経口製剤は制酸剤を併用した
り、錠剤などの固形製剤を腸溶皮で被覆した剤形で投与
することもできる。
本発明による式(I)のベンゾピラン誘導体の人体に
対する投与量は体内での活性成分の吸収度、不活性化率
及び排泄速度、患者の年齢、性別及び状態、治療すべき
疾病の種類及び重症度などによって適切に決定すること
ができるが、一般的には成人患者に対しては1日1ない
し500mg、好ましくは5ないし200mgの量で式(I)投与
するのが適当である。
本発明は下記の実施例によってさらに具体的に説明さ
れる。しかし、本発明はこれらの実施例に何ら制限され
るものではない。
実施例1 7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4
H−ベンゾピラン−4−オンの合成 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−
2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン−4−オン1.9g(5.5
mmol)とヨウ化メチル20.5ml(60当量)をアルゴン雰囲
気下で無水テトラヒドロフラン20mlに加え、−78℃まで
冷却させた。2.0Mリチウムジイソプロピルアミド(LD
A)4.2mlを徐々に滴下した後、攪拌しながら−20℃まで
徐々に温度を上昇させ、その温度で水を加えた。反応溶
液をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウムにより
乾燥させた後、濃縮させた。残渣をカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にかけ、無
色オイル状の標題化合物1.3g(収率:66%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.87(d,1H),7.33(d
d,2H),6.97(dd,2H),6.65(dd,1H),6.53(d,1H),5.
16(s,2H),5.13(s,2H),4.81(d,1H),4.32(d,1H),
3.45(s,3H),3.45(s,3H),1.45(s,3H) 実施例2 (3RS,4RS)−4−[9−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)ノニニル]−4−ヒドロキシ−7−メトキシメ
チルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェ
ニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ンの合成 9−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−ノン−1
−イン0.46g(1.8mmol)をアルゴン雰囲気下で無水テト
ラヒドロフラン8mlに溶解させた後、−78℃まで冷却さ
せた。2.5M n−ブチルリチウム(n−BuLi)0.7ml(1.6
8mmol)を徐々に滴下した後、30分間攪拌した。そこに
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4
H−ベンゾピラン−4−オン200mg(6.6mmol)を無水テ
トラヒドロフラン4mlに溶解させて滴下した後、室温で
徐々に上昇させた。反応溶液に水を加えて反応を中止さ
せた後、酢酸エチルで抽出し、分離した有機層を硫酸マ
グネシウムにより乾燥させて濃縮した。残渣をカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)
にかけ、無色オイル状の標題化合物350mg(収率:>100
%)を得た。
実施例3 (3RS,4RS)−4−(9−ヒドロキシノニル)−7−メ
トキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキ
シ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベ
ンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−[9−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)ノニニル]−4−ヒドロキシ−7−メトキシ
メチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フ
ェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ラン340mg(0.56mmol)を酢酸エチル10mlに溶解させた
後、10%Pd/C 180mgを滴下した。反応溶液を水素下で15
時間攪拌した後、濾過して濃縮させた。残渣をカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1→
1:1)にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物90mg
(収率:33%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.05(d,2H),6.96(d,
2H),6.88(d,1H),6.49(m,2H),5.10(s,2H),5.07
(s,2H),4.45(d,1H),4.18(d,1H),3.53(t,2H),3.
42(s,6H),2.55(m,1H),1.44(m,2H),1.23−0.99(b
rs,17H) 実施例4 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[9−(p−トルエンスルホニルオキシ)ノニル]−
2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−(9−ヒドロキシノニル)−7−
メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオ
キシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−
ベンゾピラン90mg(0.19mmol)をピリジン2mlとジクロ
ロメタン0.5mlに溶解させた後、0℃まで冷却させた。
そこにp−トルエンスルホニルクロリド0.12g(0.63mmo
l)を滴下し、3時間室温で攪拌した後に水を加え、酢
酸エチルで抽出した。抽出した有機物を2N塩酸で洗浄
し、硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、濃縮させ
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=4:1)にかけ、無色オイル状の標題化合物1
05mg(収率:88%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.71(dd,2H),7.25
(d,2H),7.10(d,2H),6.95(d,2H),6.88(m,1H),6.
49(m,2H),5.10(s,2H),5.06(s,2H),4.45(d,1H),
4.18(d,1H),3.60(t,2H),3.41(s,6H),2.56(m,1
H),2.35(s,3H),1.51(m,2H),1.17−0.99(m,17H) 実施例5 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)
ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート
0.21g(0.9mmol)をメタノール5mlに溶解させ、2N水酸
化ナトリウム水溶液0.8mlを加えた後、室温で30分間攪
拌した。そこに(3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキ
シ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−
3−メチル−4−[9−(p−トルエンスルホニルオキ
シ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン100mg
(0.2mmol)をメタノール2mlに溶解させて加え、60℃に
て1時間攪拌した後、冷却させた。水を加えた後で、反
応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウ
ムにより乾燥させ、濃縮した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=7:1)にかけ、
無色オイル状の標題化合物100mg(収率:97%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.16(d,2H),7.06(d,
2H),6.98(d,1H),6.60(m,2H),5.21(s,2H),5.18
(s,2H),4.55(d,1H),4.29(d,1H),3.52(s,6H),2.
65(m,1H),2.60(t,2H),2.51(t,2H),2.15(m,2H),
1.95(m,2H),1.57(m,2H),1.35−1.10(m,17H) 実施例6 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒドロ
−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチ
オ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン100mg
(0.15mmol)とp−トルエンスルホン酸ピリジニウム38
0mg(1.5mmol)をメタノール5mlに溶解させた後、4時
間還流させた。反応溶液を室温まで冷却させた後、水を
加えて酢酸エチルで抽出した。抽出された有機層を硫酸
マグネシウムにより乾燥させて濃縮し、残渣をカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)
にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物57mg(収
率:66%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.02(d,2H),6.83(d,
1H),6.75(d,2H),6.29(m,2H),4.42(d,1H),4.14
(d,1H),2.90(m,1H),2.53(t,2H),2.44(t,2H),2.
20(m,2H),1.81(m,2H),1.48(m,2H),1.21−1.02
(m,17H) 実施例7 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−2,3−
ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピラン47mg(0.08mmol)を1,4−ジオキ
サン1ml、メタノール1ml及び水0.25mlに溶解させた。そ
こにNaIO420mg(0.093mmol)を滴下し、室温で12時間攪
拌した後、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1→1:
1)にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物35mg
(収率:73%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.05(d,2H),6.85(d,
1H),6.80(d,2H),6.32(s,2H),5.20(s,1H),5.16
(s,1H),4.48(d,1H),4.20(dd,1H),2.72(m,2H),
2.56(m,1H),2.23(m,4H),1.76(m,2H),1.30(m,2
H),1.21−0.90(m,19H) MS:591(M+1) 実施例8 (3RS,4RS)−4−[8−(t−ブチルジメチルシリル
オキシ)オクチニル]−4−ヒドロキシ−7−メトキシ
メチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フ
ェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ランの合成 8−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)オクト−1
−イン0.6g(2.5mmol)をアルゴン雰囲気下で無水テト
ラヒドロフラン8mlに溶解させた後、−78℃まで冷却さ
せた。2.5M n−BuLi 0.94ml(2.35mmol)を徐々に滴下
した後、反応混合物を30分間攪拌した。7−メトキシメ
チルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェ
ニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ン−4−オン300mg(0.84mmol)を無水テトラヒドロフ
ラン4mlに溶解させて滴下した後、室温まで徐々に加温
した。3時間後に反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽
出し、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥させ、残渣
をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=4:1)にかけ、無色オイル状の標題化合物500mg(収
率:〜100%)を得た。
実施例9 (3RS,4RS)−4−[8−ヒドロキシオクチル]−7−
メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオ
キシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−
ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−[8−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)オクチニル]−4−ヒドロキシ−7−メトキ
シメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)
フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾ
ピラン500mg(0.84mmol)を酢酸エチル14mlに溶解さ
せ、10%Pd/C 230mgを加えた後、水素下で攪拌した。5
時間後に反応液を濾過して濃縮させた後、残渣をカラム
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:→
1:1)にかけ、無色オイル状の標題化合物80mg(収率:33
%)を得た。
実施例10 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[8−(p−トルエンスルホニルオキシ)オクチル]
−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−[8−ヒドロキシオクチル]−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H
−ベンゾピラン80mg(0.17mmol)をピリジン2mlとジク
ロロメタン0.5mlに溶解させた。反応溶液を0℃まで冷
却させた後、p−トルエンスルホニルクロリド0.12g
(0.63mmol)を加えて室温で6時間攪拌し、0℃にて水
を加えた。反応液を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で
洗浄した後、硫酸マグネシウムにより乾燥させた。残渣
をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=4:1)にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物1
10mg(収率:〜100%)を得た。
実施例11 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[8−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)
オクチル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート
0.28g(1.2mmol)をメタノール5mlに溶解させて2N水酸
化ナトリウム水溶液1mlを加えた後、室温で40分間攪拌
した。(3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチ
ル−4−[8−(p−トルエンスルホニルオキシ)オク
チル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン100mg(0.2m
mol)をメタノール2mlに溶解させて加えた後、60℃にて
2時間攪拌して冷却させた。反応溶液に水を加えて酢酸
エチルで抽出し、有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥
させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にかけて分離し、無色
オイル状の標題化合物120mg(収率:〜100%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.16(d,2H),7.10(d,
2H),6.97(d,1H),6.60(m,2H),5.21(s,2H),5.18
(s,2H),4.55(d,1H),4.30(d,1H),3.52(s,6H),2.
65(m,1H),2.60(t,2H),2.52(t,2H),2.20(m,2H),
1.91(m,2H),1.53(m,2H),1.32−1.10(m,15H) 実施例12 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル4−[8−(4,4,5,5,5−ペン
タフルオロペンチルチオ)オクチル]−2,3−ジヒドロ
−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[8−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチ
オ)オクチル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン120
mg(0.19mmol)とp−トルエンスルホン酸ピリジニウム
580mg(2.3mmol)をメタノール8mlに溶解させた後、7
時間還流させた。反応溶液を室温まで冷却させて水を加
えた後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水で洗
浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、濃縮し
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=4:1)にかけ、無色オイル状の標題化合物6
4mg(収率:69%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.01(dd,2H),6.83
(d,1H),6.77(d,2H),6.30(d,2H),4.96(s,1H),4.
76(s,1H),4.44(d,2H),4.18(d,2H),2.51(m,3H),
2.40(t,2H),2.05(m,2H),1.81(m,2H),1.44(m,2
H),1.21−0.98(m,15H) MS:561(M+1) 実施例13 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]−2,3
−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)オクチル]−2,3−ジヒ
ドロ−4H−ベンゾピラン53mg(0.095mmol)を1,4−ジオ
キサン1.2ml、メタノール1.2ml及び水0.3mlに溶解させ
た。そこにNaIO4 24mg(0.11mmol)を滴下し、室温で8
時間攪拌した後、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)によって分離し、無色オイル状の標題化合物38mg
(収率:70%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ6.98(dd,2H),6.83
(m,3H),6.33(d,2H),4.16(d,1H),2.72(m,3H),2.
48(m,2H),2.16−2.11(m,4H),1.62(m,2H),1.24−
0.93(m,15H) MS:577(M+1) 実施例14 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルホニル)ノニル]−2,3−ジ
ヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピラン65mg(0.113mmol)をメタノール3
mlと水1.5mlに溶解させ、オキソン210mg(0.34mmol)を
滴下した後、室温で14時間攪拌した。反応溶液に水を加
え、酢酸エチルで抽出した後、硫酸マグネシウムにより
乾燥させて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1)にかけて分離
し、無色オイル状の標題化合物28mg(収率:41%)を得
た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.01(d,2H),6.83(d,
1H),6.77(d,2H),6.32(s,2H),5.45(s,1H),4.95
(s,1H),4.43(d,1H),4.17(d,1H),2.99(t,2H),2.
90(t,2H),2.50(m,1H),2.19−2.12(m,4H),1.30
(m,2H),1.28−0.99(m,17H) MS:607(M+1) 実施例15 4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ンの合成 無水テトラヒドロフラン3ml中の3−ブロモフェニル
トリメチルシリルエーテル2.35g(9.57mmol)とマグネ
シウム片(magnesium turning)0.23g(9.57mmol)から
製造された3−ブロモマグネシウムフェニルトリメチル
シリルエーテルを窒素下で−78℃まで冷却させた。そこ
に無水テトラヒドロフラン2mlに溶解させた7−メトキ
シメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)
フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン−4−
オン1g(2.9mmol)を徐々に滴下し、1時間攪拌した
後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を中止さ
せ、酢酸エチルで反応物を抽出した。有機層を無水硫酸
マグネシウムにより乾燥させた後、減圧下で濃縮して有
機溶媒を除去した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけて分離し、
泡状の標題化合物903mg(収率:74%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.05(dd,1H),6.98
(d,2H),6.81(d,2H),6.73(s,1H),6.67(t,2H),6.
55(d,3H),5.21(s,2H),5.12(s,2H),4.71(dd,1
H),4.21(d,1H),3.50(dd,1H),3.42(s,6H) 実施例16 4−[4−(5−クロロペンチルオキシ)−フェニル]
−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジ
ヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ラン180mg(0.4mmol)、1−ブロモ−5−クロロペンタ
ン0.39ml(2mmol)及び2N水酸化ナトリウム水溶液70μ
l(2mmol)をアセトン4mlに溶解させた後、6時間還流
させた。反応混合物を室温まで冷却させた後、水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムにより乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮して有
機溶媒を除去した。濃縮液をカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけて分離し、
無色オイル状の標題化合物247mg(収率:97%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.10(m,1H),6.78(m,
5H),6.70(dd,3H),6.63(s,1H),6.45(dd,1H),5.23
(s,2H),5.14(s,2H),4.65(t,1H),4.22(dd,1H),
3.83(m,2H),3.72(t,2H),3.43(s,6H),1.82(m,2
H),1.48(m,2H),1.17(t,2H) 実施例17 4−ヒドロキシ−4−[4−(5−ヨードペンチルオキ
シ)フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピランの合成 4−[4−(5−クロロペンチルオキシ)フェニル]
−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジ
ヒドロ−4H−ベンゾピラン167mg(0.3mmol)とヨウ化ナ
トリウム139mg(0.9mmol)をメチルエチルケトン5mlに
溶解させた後、12時間還流させた。反応溶液を室温まで
冷却させた後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機
層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥させて濾過した
後、減圧下で濃縮して有機溶媒を除去した。濃縮物をカ
ラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物142mg
(収率:75%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.05(m,1H),6.72(m,
5H),6.65(dd,3H),6.55(s,1H),6.41(dd,1H),5.16
(s,2H),5.13(s,2H),4.61(t,1H),4.21(dd,1H),
3.81(m,2H),3.41(s,6H),3.13(t,2H),1.72(m,2
H),1.56−1.45(m,2H),1.16(t,2H) 実施例18 4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−4−[4−
(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ペ
ンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベン
ゾピランの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート2
54mg(1.1mmol)をメタノール3mlに溶解させ、2N水酸化
ナトリウム水溶液0.43mlを加えた後、反応液を室温で1
時間攪拌した。そこに4−ヒドロキシ−4−[4−(5
−ヨードペンチルオキシ)フェニル]−7−メトキシメ
チルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェ
ニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン142mg(0.22
mmol)をメタノール2mlに溶解させて滴下した後、反応
混合物を60℃にて2時間攪拌した。室温まで冷却させた
後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫
酸マグネシウムにより乾燥させて濾過しだ後、減圧下で
濃縮して有機溶媒を除去した。濃縮物をカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけ
て分離し、無色オイル状の標題化合物153mg(収率:98
%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.20(t,1H),6.92(m,
5H),6.78(dd,3H),6.63(d,1H),6.56(dd,1H),5.25
(s,2H),5.20(s,2H),4.72(t,1H),4.20(dd,1H),
3.80(m,2H),3.42(s,6H),2.61(m,4H),2.10(m,2
H),1.72(m,2H),1.55(m,4H),1.25(s,2H) 実施例19 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4
−[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
チオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2H−ベンゾピラン
の合成 4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−4−[4
−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)
ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベ
ンゾピラン220mg(0.3mmol)とp−トルエンスルホン酸
ピリジニウム789mg(3mmol)をメタノール8mlに溶解さ
せた後、8時間還流させた。反応溶液を室温まで冷却さ
せた後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を無
水硫酸マグネシウムにより乾燥させて濾過した後、減圧
下で濃縮して有機溶媒を除去した。濃縮物をカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に
かけて分離し、無色オイル状の標題化合物142mg(収率:
78%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.12(q,1H),6.80(d
d,2H),6.72(d,1H),6.65(dd,2H),6.52(dd,3H),6.
35(d,1H),6.20(dd,1H),5.06(s,2H),3.76(t,2
H),2.63(m,4H),2.22−2.01(m,2H),1.83(m,2H),
1.75−1.62(m,2H),1.45−1.37(m,2H),1.20(m,2
H),0.91−0.80(t,2H) 実施例20 4−メトキシフェニルグリオキシル酸エチルエステルの
合成 塩化アルミニウム84.30g(632mmol)をクロロホルム3
00mlに加え、得られた懸濁液にクロログリオキシル酸エ
チルエステル60g(439mmol)を0℃にて20分間かけて滴
下し、反応混合物を5℃にて40分間攪拌した。同一温度
で反応溶液にアニソール68.79g(636mmol)を徐々に滴
下した後、10℃にて12時間攪拌した。反応が終了した
後、反応液を冷却させ、冷却水100mlを加えてジクロロ
メタンで抽出した。抽出物を無水硫酸マグネシウムによ
り乾燥させた後、濃縮して黄色固体の標題化合物を得た
(TLC確認)。生成された化合物はさらに精製せず、次
の反応に用いた。
実施例21 4−メトキシフェニルグリオキシル酸の合成 実施例20で得た4−メトキシフェニルグリオキシル酸
エチルエステルを20%水酸化ナトリウム60mlとメタノー
ル600mlに溶解させた後、80℃にて3時間加熱下で攪拌
した。反応が終了した後、反応溶液をジエチルエーテル
200mlで抽出し、得られた水溶液を塩酸で酸性化した(p
H1−2)。得られた酸性水溶液をジクロロメタンで抽出
した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させて減圧下
で濃縮させて有機溶媒を除去し、淡紫色固体の標題化合
物34.63g(2つの段階終了後の収率:43%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ8.59(brs,1H,COOH),
8.44(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.99(d,3J=8.9Hz,2
H,Ar−H),3.92(s,3H,OCH3) 実施例22 2−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)プロピ
オン酸の合成 マグネシウム23gをジエチルエーテル500ml加えた溶液
にヨウ化メチル55ml(880mmol)を−20℃にて徐々に加
えた後、室温で3時間攪拌した。生成された懸濁液に、
無水テトラヒドロフラン100mlに溶解した実施例21で得
られた4−メトキシフェニルグリオキシル酸34.6g(192
mmol)を0℃にて徐々に滴下し、反応混合物を室温で約
12時間攪拌した。反応溶液に冷却水を加えた後、酢酸エ
チルで抽出し、有機溶媒層を水とチオ硫酸ナトリウム飽
和溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ
た。残渣を減圧下で濃縮させて有機溶媒を除去し、黄色
固体の標題化合物35g(収率:93%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.39(d,3J=8.9Hz,2H,
Ar−H),7.16(s,1H,COOH),6.89(d,3J=8.5Hz,2H,Ar
−H),4.90(brs,1H,OH),3.80(s,3H,OCH3),1.71
(s,3H,CH3) 実施例23 2−(4−メトキシフェニル)アクリル酸の合成 2−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)プロ
ピオン酸35(178mmol)をジオキサン700mlに溶解させた
後、濃硫酸60mlを加えて2時間加熱下で還流させた。反
応溶液を冷却させた後、水を加えて酢酸エチルで抽出し
た。有機溶媒層をチオ硫酸ナトリウム飽和溶液及び水で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させて減
圧下で濃縮し、褐色固体の標題化合物24.8g(収率:72
%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.39(d,3J=8.5Hz,2H,
Ar−H),7.40(s,1H,COOH),6.89(d,3J=8.5Hz,2H,Ar
−H),6.45(s,1H,=CH2),5.96(s,1H,=CH2),3.82
(s,3H,OCH3) 実施例24 2−(4−メトキシフェニル)−3−(3−メトキシフ
ェニルチオ)プロピオン酸の合成 2−(4−メトキシフェニル)アクリル酸3g(16.8mm
ol)に3−メトキシベンゼンチオール2.5ml(20.1mmo
l)を加え、125℃にて21時間加熱下で攪拌した。反応溶
液をジエチルエーテルで抽出した後、エーテル溶液を0.
1Nヨウ素−ヨウ化カリウム溶液、水及び塩化ナトリウム
飽和溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥さ
せた。残渣を減圧下で濃縮させ、有機溶媒を除去し、褐
色オイル状の標題化合物を得た。得られた化合物を精製
せず、次の反応に用いた。
実施例25 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)チオクロ
マン−4−オンの合成 実施例24で得た2−(4−メトキシフェニル)−3−
(3−メトキシフェニルチオ)プロピオン酸をベンゼン
20mlに溶解させた後、塩化チオニル4.1ml(55.9mmol)
を加え、80℃にて2時間加熱した。反応が終了した後、
反応溶液を減圧下で濃縮させてベンゼンを除去し、5℃
にて冷却させた。反応溶液にベンゼン10mlを加え、塩化
スズ(IV)4.1ml(34.9mmol)を徐々に滴下し、反応混
合物を12時間攪拌した。反応溶液に水を30ml、濃塩酸10
ml及びクロロホルム30mlを加え、1時間加熱還流させた
後、クロロホルムで抽出した。有機溶媒層を水及び炭酸
水素ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させ、減圧下で濃縮させた。残渣をカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:2)に
かけて精製し、黄色固体の標題化合物1g(2段階収率:2
0%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ8.13(d,3J=9.5Hz,1H,
C5−H),7.12(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.88(d,3J
=8.6Hz,2H,Ar−H),6.73(m,2H,Ar−H),4.01(dd,3
J=10.5及び3.9Hz,1H,C3−H),3.85(s,3H,OCH3)、3.
79(s,3H,OCH3),3.53(dd,3J=10.5及び13.2Hz,1H,C2
−H),3.31(dd,3J=13.2及び3.9Hz,1H,C2−H) 実施例26 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チルチオクロマン4−オンの合成 実施例25で製造された7−メトキシ−3−(4−メト
キシフェニル)チオクロマン−4−オン725mg(2.41mmo
l)に無水テトラヒドロフラン30mlを加えた後、−78℃
にてリチウムジイソプロピルアミド2.41ml(4.83mmol,
2.0molヘキサン/テトラヒドロフラン溶液)を滴下し、
45分間攪拌した。反応溶液にヨウ化メチル7.5ml(120.6
mmol)を加え、−78℃にて1時間及び−10℃にて24時間
攪拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機溶
媒層を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で濃縮させ
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=9:1)にかけて精製し、黄色固体の標題化
合物550mg(収率:72%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ8.17(d,3J=8.9Hz,1H,
C5−H),7.14(dd,3J=8.9Hz,4J=2.0Hz,2H,Ar−H),
6.82(dd,3J=8.9Hz,4J=2.0Hz,2H,Ar−H),6.70(dd,
3J=8.9Hz,4J=2.3Hz,1H,C6−H),6.57(d,4J=2.7Hz,
1H,C8−H),3.78(s,3H,OCH3),3.75(s,3H,OCH3),3.
44(d,2J=4.9Hz,2H,2×C2−H),1.58(s,3H,C3−C
H3) 実施例27 4−[9−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−
ノニニル]−4−ヒドロキシ−7−メトキシ−3−(4
−メトキシフェニル)−3−メチルチオクロマンの合成 9−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ノニ
ン2.23g(8.75mmol)に無水テトラヒドロフラン30mlを
加え、−78℃にてn−ブチルリチウム4.65ml(7.87mol,
1.69mol/lテトラヒドロフラン溶液)を滴下し、−20℃
にて1時間攪拌した。同温で反応溶液に実施例26で得た
7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チルチオクロマン−4−オン550mg(1.75mmol)をテト
ラヒドロフラン20mlに溶解させて加えた後、−10℃にて
24時間攪拌した。反応が終了した後、反応溶液に飽和塩
化アンモニウム溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、無水
硫酸マグネシウムにより乾燥させて減圧下で濃縮させ
た。残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:
酢酸エチル=9:1)にかけて精製し、白色固体の標題化
合物946mg(収率:95%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.86(d,3J=8.5Hz,1H,
Ar−H),7.59(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.87(d,3J
=8.9Hz,2H,Ar−H),6.63(m,2H,Ar−H),4.25(d,2J
=12.6Hz,1H,C2−H),3.81(s,3H,OCH3),3.77(s,3H,
OCH3),3.59(t,3J=6.6Hz,2H,CH2−OTBS),2.70(d,2J
=12.6Hz,1H,C2−H),2.18(t,2J=6.6Hz,3H,CH2−C
≡C及びOH),1.48(s,3H,C3−CH3),1.36(m,10H,アル
キル−H),0.89(s,9H,t−ブチル−H),0.04(s,6H,2
×CH3) 実施例28 4−[9−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−
ノニニル]−7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニ
ル)−3−メチルチオクロマンの合成 実施例27で得た4−[9−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−1−ノニニル]−4−ヒドロキシ−7−メ
トキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メチルチ
オクロマン946mg(1.66mmol)にジクロロメタン30mlを
加え、ヨウ化亜鉛795mg(2.49mmol)と水素化シアノホ
ウ素ナトリウム782mg(12.45mmol)を加え、室温で24時
間攪拌した。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し
た後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で
濃縮させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=9:1)にかけて精製し、白色固体
の標題化合物569mg(収率:62%,3RS,4RS/3RS,4SR=5:
1)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.25
(m,3H,Ar−H),6.82(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.68
(m,2H,Ar−H),3.78(s,3H,OCH3)、3.76(s,3H,OC
H3),3.72(s,1H,C4−H),3.76(d,2J=12.2Hz,1H,C2
−H),3.58(t,3J=6.6Hz,2H,CH2−OTBS),2.99(d,2J
=12.2Hz,1H,C2−H),2.02(m,2H,CH2−C≡C),1.44
(s,3H,C3−CH3),1.20(m,10H,アルキル−H),0.89
(s,9H,t−ブチル−H),0.05(s,6H,2×CH3) 実施例29 4−[9−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)ノニ
ル]−7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−
3−メチルチオクロマンの合成 実施例28で得た4−[9−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−1−ノニニル]−7−メトキシ−3−(4
−メトキシフェニル)−3−メチルチオクロマン560mg
(1.01mmol)にメタノール60mlと10%Pd/C 500mgを加え
て水素ガス(常圧条件)下で2日間攪拌した。反応溶液
に酢酸エチルを加え、濾過した後、酢酸エチルで数回洗
浄し、減圧下で濃縮させ、有機溶媒を除去した。残渣に
メタノール60mlと10%Pd/C 300mgを加え、水素ガス下、
5気圧の条件下で8時間攪拌した。反応溶液に再び酢酸
エチルを加えて濾過した後、減圧下で濃縮させ、オイル
状の標題化合物450mg(収率:80%)を得た。得られた化
合物は精製せず、次の反応に用いた。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4SR−化合物):δ7.28
(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.91(m,3H,Ar−H),6.72
(d,4J=2.3Hz,1H,C8−H),6.58(dd,3J=8.6Hz,4J=
2.6Hz,1H,Ar−H),3.82(s,3H,OCH3),3.78(s,3H,OCH
3),3.64(d,2J=11.5Hz,1H,C2−H),3.56(t,3J=6.6
Hz,2H,CH2−OTBS),2.98(d,2J=11.5Hz,1H,C2−H),
2.71(brt,1H,C4−H),1.48−1.17(m,19H,C3−CH3
びアルキル−H),0.88(s,9H,t−ブチル−H),0.03
(s,6H,2×CH3) 実施例30 4−(9−ヒドロキシノニル)−7−メトキシ−3−
(4−メトキシフェニル)−3−メチルチオクロマンの
合成 実施例29で得た4−[9−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)ノニル]−7−メトキシ−3−(4−メトキ
シフェニル)−3−メチルチオクロマン400mg(0.72mmo
l)をテトラヒドロフラン40mlに溶解させ、3N−HCl 2ml
を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。反応が終
了した後、反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物は無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減
圧下で濃縮させた。残渣はカラムクロマトダラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)にかけて精製し、
白色固体の標題化合物235mg(収率:74%,3RS,4RS/3RS,4
SR=9:1)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.29
(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.91(m,3H,Ar−H),6.71
(m,1H,Ar−H),6.58(m,1H,Ar−H),3.82(s,3H,OCH
3),3.78(s,3H,OCH3),3.68(m,4H,CH2−OH,C2−H),
2.98(d,2J=11.6Hz,1H,C2−H),2.78(brt,1H,C4−
H),1.56−1.08(m,19H,C3−CH3及びアルキル−H) 実施例31 4−(9−メタンスルホニルオキシノニル)−7−メト
キシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メチルチオ
クロマンの合成 実施例30で得た4−(9−ヒドロキシノニル)−7−
メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メチル
チオクロマン131mg(0.30mmol)をジクロロメタン12ml
に溶解させた後、トリエチルアミン0.2ml(1.48mmol)
と塩化メタンスルホニル0.11ml(1.48mmol)を加え、室
温で40分間攪拌した。反応が終了した後、反応溶液に水
を加えて酢酸エチルで抽出し、有機溶媒層を水及び飽和
塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)にかけて精製し、オイ
ル状の標題化合物141mg(収率:91%,3RS,4RS/3RS,4RS=
8.5/1)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.29
(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.91(m,3H,Ar−H),6.70
(d,4J=2.3Hz,1H,C8−H),6.58(dd,3J=8.5Hz,4J=
2.3Hz,1H,Ar−H),4.18(t,3J=6.6Hz,2H,OCH2),3.82
(s,3H,OCH3),3.78(s,3H,OCH3),3.64(d,2J=11.3H
z,1H,C2−H),2.99(s,3H,OSO2CH3),2.97(brd,2J=
測定されなかった,1H,C2−H),2.78(brt,1H,C4+
1),1.63(m,3H,アルキル−H),1.37−1.08(m,16H,C
3−CH3及びアルキル−H) 実施例32 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルチオ)ノニル]−チオクロマンの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート4
24mg(1.89mmol)を無水メタノール10mlに溶解させた
後、1Mナトリウムメトキシド1.62mlを加えて室温で1時
間攪拌した。実施例31で得た4−(9−メタンスルホニ
ルオキシノニル)−7−メトキシ−3−(4−メトキシ
フェニル)−3−メチルチオクロマン141mg(0.27mmo
l)を無水テトラヒドロフラン10mlに溶解させ、室温で
反応溶液に滴下した後、24時間攪拌した。反応が終了し
た後、反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、有機
溶媒層を水及び飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムにより乾燥させた。残渣を減圧下で濃
縮させ、有機溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフ
ィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1)にかけて精製
し、黄色オイル状の標題化合物164mg(収率:98%,3RS,4
RS/3RS,4SR=8.5/1)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.29
(d,3J=8.9Hz,2H,Ar−H),6.90(m,3H,Ar−H),6.72
(d,4J=2.7Hz,1H,C8−H),6.58(dd,3J=8.6Hz,4J=
2.7Hz,1H,Ar−H),3.83(d,2J=11.9Hz,1H,C2−H),
3.82(s,3H,OCH3),3.78(s,3H,OCH3),2.98(d,2J=1
1.9Hz,1H,C2−H),2.74(brt,1H,C4−H),2.57(t,3J
=6.9Hz,2H,S−CH2),2.47(t,3J=6.9Hz,2H,S−CH2),
2.13(m,2H,アルキル−H),1.88(m,2H,アルキル−
H),1.50−1.08(m,19H,C3−CH3及びアルキル−H) 実施例33 (3RS,4RS)−及び(3RS,4SR)−7−ヒドロキシ−3−
(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−4−[9−
(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]
チオクロマンの合成 実施例32で得た7−メトキシ−3−(4−メトキシフ
ェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペン
タフルオロペンチルチオ)ノニル]−チオクロマン164m
g(0.26mmol)をジクロロメタン18mlに溶解させた後、
−78℃にて三臭化ホウ素1.85ml(1.0mol/lジクロロメタ
ン溶液)を加え、同温で1時間及び室温で約10時間攪拌
した。反応が終了した後、反応溶液に水を加えて酢酸エ
チルで抽出し、有機溶媒層を亜硫酸水素ナトリウム溶液
及び水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ
た。残渣を減圧下で濃縮させ、有機溶媒を除去し、カラ
ムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:
2)にかけて精製し、白色固体の標題化合物3RS,4RS−化
合物109mg(収率:70%)及び3RS,4SR−化合物9mg(収
率:6%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.25
(d,3J=8.6Hz,2H,Ar−H),6.85(dd,3J=8.6及び8.2H
z,3H,Ar−H),6.67(d,4J=2.6Hz,1H,C8−H),6.50
(dd,3J=8.3Hz,4J=2.3Hz,1H,Ar−H),4.94(brs,1H,
OH),4.75(brs,1H,OH),3.62(d,2J=11.6Hz,1H,C2−
H),2.96(d,2J=11.6Hz,1H,C2−H),2.69(brt,1H,C
4−H),2.58(t,3J=6.9Hz,2H,S−CH2),2.48(t,3J=
6.9Hz,2H,S−CH2),2.12(m,2H,アルキル−H),1.88
(m,2H,アルキル−H),1.69−1.07(m,19H,C3−CH3
びアルキル−H) 1H−NMR(270MHz,CDCl3,3RS,4SR−化合物):δ7.24
(d,3J=8.6Hz,2H,Ar−H),6.65(m,3H,Ar−H),6.48
(d,4J=2.4Hz,1H,Ar−H),6.31(dd,3J=8.3Hz,4J=
2.3Hz,1H,Ar−H),4.54(brs,1H,OH),4.46(brs,1H,O
H),3.21(2×d,2J=測定されなかった,2H,2×C2−
H),2.85(brt,1H,C4−H),2.58(t,3J=6.9Hz,2H,S
−CH2),2.50(t,3J=6.9Hz,2H,S−CH2),2.16(m,2H,
アルキル−H),1.87(m,2H,アルキル−H),1.63−1.1
6(m,19H,C3−CH3及びアルキル−H) 実施例34 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]チオクロ
マンの合成 実施例33で得た(3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−
(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−4−[9−
(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]
チオクロマン85mg(0.14mmol)とNaIO4 34mg(0.16mmo
l)の混合物にメタノール16mlと水4mlを加え、室温で3.
5時間攪拌した。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽
出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、分取
用(preparative)TLC(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:
1)で精製し、白色固体の標題化合物39mg(収率:45%)
を得た。この時、未反応の3RS,4RS−出発化合物13mg(1
5%)が回収された。
1H−NMR(270MHz,CD3OD):δ7.21(d,3J=8.6Hz,2H,
Ar−H),6.81(d,3J=8.3Hz,1H,C5−H),6.73(d,3J
=8.6Hz,2H,Ar−H),6.51(d,4J=2.3Hz,1H,C8−H),
6.39(dd,3J=8.3Hz,4J=2.3Hz,1H,C6−H),3.57(d,2
J=11.5Hz,1H,C2−H),3.26(d,2J=11.5Hz,1H,C2−
H),2.80(m,4H,2×S(O)−CH2),2.27(m,2H,アル
キル−H),2.04(m,2H,アルキル−H),1.67(m,2H,ア
ルキル−H),1.54−1.02(m,17H,C3−CH3及びアルキル
−H) 実施例35 (3RS,4RS)−4−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシ
フェニル)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−2,
3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 アルゴン雰囲気下で無水テトラヒドロフラン10ml中の
3−ブロモフェニルトリメチルシリルエーテル3g(12.2
4mmol)とマグネシウム片300mg(12.34mmol)から3−
ブロモマグネシウムフェニルトリメチルシリルエーテル
を製造し、0℃まで冷却させた。そこに無水テトラヒド
ロフラン5mlに溶解させた7−メトキシメチルオキシ−
3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−
メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン−4−オン9
00mg(2.51mmol)を徐々に滴下した後、12時間還流させ
た。反応溶液を室温まで冷却させた後、水を加えて反応
を中止させ、酢酸エチルで反応物を抽出した。有機層を
無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、減圧下で濃
縮して有機溶媒を除去した。濃縮液をカラムクロマトグ
ラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にかけて
分離し、泡状の標題化合物760mg(収率:67%)を得た。
実施例36 (3RS,4RS)−4−(3−ヒドロキシフェニル)−7−
メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオ
キシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−
ベンゾピランの合成 実施例35で製造された(3RS,4RS)−4−ヒドロキシ
−4−(3−ヒドロキシフェニル)−7−メトキシメチ
ルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェニ
ル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン
1.19g(2.63mmol)をメタノール50mlに溶解させた後、1
0%Pd/C 200mgを徐々に滴下し、水素下で攪拌した。12
時間攪拌した後、反応溶液を濾過し、濾液を減圧下で濃
縮させて有機溶媒を除去した。濃縮液をカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にかけ
て分離し、無色泡状の標題化合物594mg(収率:50%)を
得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.17(s,1H),6.81(d,
2H),6.76(s,1H),6.71(d,2H),6.59(s,1H),6.47
(d,1H),6.41(m,1H),6.08(d,1H),5.92(s,1H),5.
30(s,1H),5.08(s,2H),5.05(s,2H),4.53(d,1H),
3.94(d,1H),3.81(s,1H),3.39(s,3H),3.36(s,3
H),1.42(s,3H) 実施例37 (3RS,4RS)−4−[3−(4−クロロブチルオキシ)
フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−2,
3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−(3−ヒドロキシフェニル)−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−3−メチル−2,3−ジヒドロ−4H
−ベンゾピラン260mg(0.59mmol)、1−ブロモ−4−
クロロブタン0.8ml(2.98mmol)及び2N−NaOH水溶液0.8
mlをアセトン10mlに溶解させた後、50℃にて4時間攪拌
した。反応混合物を室温まで冷却させた後、水を加え、
反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムにより乾燥させて慮過した後、減圧下で濃縮
して有機溶媒を除去した。濃縮物をカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけて分
離し、無色オイル状の標題化合物300mg(収率:96%)を
得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.17(d,1H),6.79(d,
2H),6.70(d,2H),6.69(s,1H),6.59(s,1H),6.45
(m,2H),6.15(d,1H),5.98(s,1H),5.06(s,2H),5.
01(s,2H),4.53(d,1H),3.96(d,1H),3.84(s,1H),
3.60−3.47(m,4H),3.41(s,3H),3.35(s,3H),1.9−
1.7(m,4H),1.42(s,3H) 実施例38 (3RS,4RS)−4−[3−(4−ヨードブチルオキシ)
フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−2,
3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−4−[3−(4−クロロブチルオキ
シ)フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン300mg(0.57mmol)と
ヨウ化ナトリウム260mg(1.73mmol)をメチルエチルケ
トン30mlに溶解させた後、12時間還流させた。反応混合
物を室温まで冷却させた後、水を加え、反応溶液を酢酸
エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムによ
り乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮して有機溶媒を
除去した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=4:1)にかけて分離し、無色オイ
ル状の標題化合物340mg(収率:97%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.17(d,1H),6.79(d,
2H),6.70(d,2H),6.69(s,1H),6.59(s,1H),6.45
(m,2H),6.15(d,1H),5.98(s,1H),5.06(s,2H),5.
01(s,2H),4.53(d,1H),3.96(d,1H),3.84(s,1H),
3.60−3.45(m,2H),3.41(s,3H),3.35(s,3H),3.13
(t,2H),1.9−1.7(m,4H),1.42(s,3H) 実施例39 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[3−(4−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
チオ)ブチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H
−ベンゾピランの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート6
50mg(2.75mmol)をメタノール2mlに溶解させ、2N−NaO
H水溶液1.4mlに加えた後、室温で1時間攪拌した。そこ
に(3RS,4RS)−4−[3−(4−ヨードブチルオキ
シ)フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン340mg(0.55mmol)を
メタノール10mlに溶解させて滴下した後、60℃にて12時
間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却し、水を加えて酢
酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮し、有機溶媒
を除去した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけて分離し、無色オ
イル状の標題化合物346mg(収率:92%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.18(d,1H),6.80(d,
2H),6.71(d,2H),6.70(s,1H),6.60(s,1H),6.46
(m,2H),6.16(d,1H),6.00(s,1H),5.07(s,2H),5.
02(s,2H),4.54(d,1H),3.97(d,1H),3.85(s,1H),
3.60−3.45(m,2H),3.42(s,3H),3.36(s,3H),2.5
(m,4H),2.1(m,2H),1.81(m,2H),1.67(m,4H),1.4
3(s,3H) 実施例40 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルチオ)ブチルオキシ)フェ
ニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[3−(4−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルチオ)ブチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4
H−ベンゾピラン274mg(0.4mmol)とp−トルエンスル
ホン酸ピリジニウム508mg(2.02mmol)をメタノール10m
lに溶解させた後、14時間還流させた。反応溶液を室温
まで冷却させて水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を水で洗浄して無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させた後、濃縮した。残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にかけ、
白色泡状の標題化合物167mg(収率:75%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ6.83(m,1H),6.74(d,
2H),6.65(d,1H),6.53(d,2H),6.5(m,1H),6.39
(s,1H),6.27(m,1H),6.19(d,1H),5.96(s,1H),5.
29(s,1H),5.22(s,1H),4.52(d,1H),3.95(d,1H),
3.81(s,1H),3.6(m,2H),2.49(m,4H),2.1(m,2H),
1.82(m,2H),1.65(m,4H),1.42(s,3H) 実施例41 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ブチルオキ
シ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの
合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,
5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ブチルオキシ)フ
ェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン72mg(0.1
2mmol)をメタノール5mlと水1mlに溶解させた。そこにN
aIO4 35mg(0.16mmol)を加えて、その反応溶液を室温
で12時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、得られた有
機層を水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させた後、濃縮させた。残渣をカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にか
け、白色泡状の標題化合物66mg(収率:89%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ6.91(t,1H),6.72(s,
1H),6.67(s,1H),6.58(d,2H),6.47(d,1H),6.41
(s,1H),6.28(d,2H),6.17(s,1H),5.78(d,1H),4.
45(m,1H),4.06(m,1H),3.78(s,1H),3.6(m,1H),
3.45(m,1H),2.7(m,4H),2.2(m,4H),1.7(m,4H),
1.42(s,3H) 実施例42 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ブチルオキ
シ)フエニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの
合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルチオ)ブチルオキシ)フェ
ニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン95mg(0.16m
mol)をメタノール5mlと水2mlに溶解させた。そこにオ
キソン147mg(0.24mmol)を加え、その反応溶液を室温
で4時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出し、得られた有
機層を水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させた後、濃縮させた。残渣をカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にか
け、白色泡状の標題化合物77mg(収率:77%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.01(t,1H),6.83(d,
1H),6.76(d,2H),6.67(d,2H),6.6(d,1H),6.50
(s,1H),6.38(d,2H),6.14(s,1H),5.90(s,1H),5.
11(s,1H),4.58(d,1H),4.03(d,1H),3.90(s,1H),
3.6(m,2H),3.12(m,4H),2.27(m,4H),2.08(m,2
H),1.82(m,2H),1.53(s,3H) 実施例43 チオ酢酸2−ピペリジノエチルエステルの合成 チオ酢酸カリウム1.8g(16.35mmol)をアセトン50ml
に加えた後、アルゴン雰囲気下で10分間攪拌した。そこ
に1−(2−クロロエチル)−ピペリジン1.61g(10.40
mmol)を滴下した後、アルゴン雰囲気下、室温で18時間
攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥
させ、減圧下で濃縮させた。残渣をフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=19:
1)にかけて精製し、赤色オイル状の標題化合物0.71g
(収率:35%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ3.04(t,J=8Hz,2H),
2.52(t,J=6Hz,2H),2.45(t,J=5Hz,4H),2.34(s,3
H),1.60(m,4H),1.44(m,2H) 実施例44 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[9−(2−ピペリジノエチルチオ)ノニル]−2,3
−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 チオ酢酸2−ピペリジノエチルエステル241mg(1.29m
mol)をメタノール10mlに溶解させ、2N−NaOH水溶液1.5
mlを加えた後、室温で1時間攪拌した。生成された溶液
に(3RS,4RS)−3−[4−(メトキシメチルオキシ)
フェニル]−3−メチル−4−[9−(p−トルエンス
ルホニルオキシ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベン
ゾピラン274mg(0.43mmol)をメタノール10mlに溶解さ
せて加え、60℃にて2時間攪拌した後、室温まで冷却さ
せた。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得
られた有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、
減圧下で濃縮させた。残差をフラッシュカラムクロマト
グラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1→ジクロ
ロメタン:酢酸エチル=19:1→ジクロロメタン:エタノ
ール=9:1)にかけて精製し、淡黄色オイル状の標題化
合物187mg(収率:70%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.07(d,J=7Hz,2H),
6.95(d,J=9Hz,2H),6.88(d,J=9Hz,1H),6.50(m,2
H),5.11(s,2H),5.07(s,2H),4.45(d,J=10Hz,1
H),4.20(d,J=2Hz,1H),3.42(s,6H),2.57(m,3H),
2.50(m,2H),2.44(m,3H),2.39(m,4H),1.53(m,6
H),1.38(d,J=5Hz,2H),1.30−1.05(m,16H) 実施例45 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジノ
エチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ランの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[9−(2−ピペリジノエチルチオ)ノニル]−2,
3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン174mg(0.28mmol)と5N
−HClのメタノール溶液1mlをメタノール10mlに溶解させ
た後、40℃にて5時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷
却させた後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。このよ
うにして分離された有機層を無水硫酸マグネシウムによ
り乾燥させ、減圧下で濃縮させた。残渣をフラッシュカ
ラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:エタノール
=9:1)にかけて精製し、淡黄色オイル状の標題化合物1
39mg)収率:93%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ6.99(dd,J=9Hz,J=2H
z,2H),6.82(d,J=9Hz,1H),6.73(d,J=9Hz,2H),6.2
8(m,2H),4.43(d,J=10Hz,1H),4.17(d,J=2Hz,1
H),2.85(m,1H),2.61(m,3H),2.53(m,4H),2.42
(t,J=9Hz,3H),1.63(m,5H),1.41(m,4H),1.22−1.
03(m,16H) 実施例46 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[9−((2−ピペリジ
ノエチル)スルフィニル)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4
H−ベンゾピランの合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジ
ノエチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾ
ピラン126mg(0.24mmol)をメタノール5ml及び水1.2ml
に溶解させた。そこにNaIO4 62mg(0.29mmol)を加え、
その反応溶液を室温で4時間攪拌した後、濾過した。濾
液を濃縮して残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィ
ー(ジクロロメタン:エタノール=13:1→10:1)にかけ
て精製し、白色泡状固体の標題化合物96mg(収率:74
%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ6.98(d,J=9Hz,2H),
6.76(d,J=8Hz,1H),6.69(d,J=9Hz,2H),6.23(dd,J
=8Hz,J=2Hz,1H),6.15(d,J=2Hz,1H),4.43(d,J=1
0Hz,1H),4.15(d,J=7Hz,1H),2.92−2.61(m,6H),2.
51(d,J=2Hz,1H),2.47(m,4H),1.63(m,2H),1.51
(m,5H),1.36(m,4H),1.22−1.05(m,14H) MS:542(M+1) 実施例47 4−(3−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
ンの合成 窒素下で無水テトラヒドロフラン1.5ml中の3−ブロ
モフェニルトリメチルシリルエーテル629mg(2.1mmol)
とマグネシウム片52mg(2.1mmol)から3−ブロモマグ
ネシウムフェニルトリメチルシリルエーテルを製造し、
−78℃まで冷却させた。そこに無水テトラヒドロフラン
2mlに溶解させた7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒド
ロ−ベンゾピラン−4−オン250mg(0.7mmol)を徐々に
滴下した後、攪拌した。反応溶液を1時間攪拌した後、
飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を中止させ、
酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム
により乾燥させた後、減圧下で濃縮して有機溶媒を除去
した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)にかけて分離し、泡状の標題化
合物283mg(収率:92%)を得た。
実施例48 4−[3−(5−クロロペンチルオキシ)フェニル]−
4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピランの合成 4−(3−ヒドロキシフェニル)−4−ヒドロキシ−
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ラン283mg(0.6mmol)、1−ブロモ−5−クロロペンタ
ン598mg(3.2mmol)及び2N−NaOH水溶液1mlをアセトン3
mlに溶解させた後、6時間還流させた。反応溶液を室温
まで冷却させた後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。
得られた有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ
て濾過した後、減圧下で濃縮して有機溶媒を除去した。
濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=8:1)にかけて分離し、無色オイル状の標題
化合物307mg(収率:94%)を得た。
実施例49 4−[3−(5−クロロペンチルオキシ)フェニル]−
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ランの合成 4−[3−(5−クロロペンチルオキシ)フェニル]
−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジ
ヒドロ−4H−ベンゾピラン307mg(0.56mmol)をメタノ
ール15mlに溶解させた後、10%Pd/C 102mgを徐々に滴下
し、その反応混合物を水素雰囲気下で2時間攪拌した
後、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して有機溶媒を除去
した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=8:1)にかけて分離し、無色オイル状
の標題化合物283mg(収率:95%,3RS,4RS/3RS,4SR=1:
1)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.10
(m,1H),6.78(m,5H),6.70(t,3H),6.63(s,1H),6.
45(d,1H),5.90(s,1H),5.15(d,4H),4.61(dd,1
H),4.20(dd,1H),3.83(t,2H),3.42(s,3H),3.21
(s,3H),1.80−1.17(m,6H) 実施例50 4−[3−(5−ヨードペンチルオキシ)フェニル]−
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
ランの合成 4−[3−(5−クロロペンチルオキシ)フェニル]
−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメ
チルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾ
ピラン283mg(0.5mmol)とヨウ化ナトリウム24mg(1.6m
mol)をメチルエチルケトン5mlに溶解させた後、12時間
還流させた。その反応混合物を室温まで冷却させた後、
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムにより乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮
して有機溶媒を除去した。濃縮物をカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:1)にかけて分
離し、黄色オイル状の標題化合物293mg(収率:94%)を
得た。
実施例51 7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−4−[3−(5−(4,4,5,5,5
−ペンタフルオロペンチルチオ)ペンチルオキシ)フェ
ニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピランの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオアセタート5
37mg(2.3mmol)をメタノール5mlに溶解させ、2N−NaOH
水溶液0.5mlを加えた後、この混合物を室温で1時間攪
拌した。そこに4−[3−(5−ヨードペンチルオキ
シ)フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピラン293mg(0.47mmol)をメタノール2
mlに溶解させて滴下した後、60℃にて2時間攪拌した。
反応溶液を室温まで冷却させた後、水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾
燥させて濾過した後、減圧下で濃縮して有機溶媒を除去
した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=8:1)にかけて分離し、無色オイル状
の標題化合物290mg(収率:89%)を得た。
実施例52 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4
−[3−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
チオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4
H−ベンゾピランの合成 7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメ
チルオキシ)フェニル]−4−[3−(5−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルチオ)ペンチルオキシ)フ
ェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン290mg(0.
4mmol)とp−トルエンスルホン酸ピリジニウム1.05g
(4mmol)をメタノール6mlに溶解させた後、8時間還流
させた。反応溶液を室温まで冷却させた後、水を加え、
酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム
により乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮して有機溶
媒を除去した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にかけて分離し、無色
オイル状の標題化合物177mg(収率:74%)を得た。
実施例53 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)4−
[3−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルス
ルフィニル)ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒ
ドロ−4H−ベンゾピランの合成 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−
4−[3−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルチオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ
−4H−ベンゾピラン90mg(0.15mmol)を1,4−ジオキサ
ン、メタノール1.5ml及び水0.38mlに溶解させた。生成
された溶液にNaIO4 35.5mg(0.16mmol)を滴下し、室温
で8時間攪拌した後、濾過した。濾液を濃縮し、残渣を
カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=1:1)にかけて分離し、無色オイル状の標題化合物58m
g(収率:63%,3RS,4RS/3RS,4SR=1:1)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ8.36
(s,1H),7.20(dd,1H),6.90(d,1H),6.80(t,3H),
6.52(t,2H),6.40(s,1H),6.36(m,2H),5.83(s,1
H),5.15(s,1H),4.43(dd,1H),4.25(dd,2H),3.80
−3.40(dd,2H),3.22−2.70(m,4H),2.52−2.22(m,4
H),2.0−1.43(m,6H) 実施例54 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4
−[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
スルホニル)ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒ
ドロ−4H−ベンゾヒランの合成 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−
4−[3−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルチオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ
−4H−ベンゾピラン84mg(0.14mmol)をメタノール4ml
と水2mlに溶解させ、オキソン262mg(0.4mmol)を滴下
した後、室温で1.5時間攪拌した。反応溶液に水を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムにより乾燥させて濾過した後、減圧下で濃縮して有
機溶媒を除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にかけて分離し、
無色オイル状の標題化合物36mg(収率40%,3RS,4RS/3R
S,4SR=1:1)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,3RS,4RS−化合物):δ7.05
(dd,1H),6.82(dd,1H),6.65(t,3H),6.58(d,2H),
6.40(d,1H),6.26(m,2H),6.05(s,1H),5.75(s,1
H),5.16(s,1H),4.36(dd,1H),4.15(dd,1H),3.40
−3.31(t,2H),3.15−2.80(m,4H),2.32−2.15(t,4
H),1.75(m,2H),1.71−1.45(m,4H) 実施例55 4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−4−[4−
(ピペリジノエチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒド
ロ−4H−ベンゾピランの合成 実施例15で製造された4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−2,3−ジ
ヒドロ−4H−ベンゾピラン310mg(0.59mmol)、[1−
(2−クロロエチル)]ピペリジン・HCl 176mg(0.9mm
ol)及びK2CO3 264mg(1.8mmol)をアセトン8mlに溶解
させた後、62時間還流させた。反応溶液を室温まで冷却
させた後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を
無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、濾過した後、減
圧下で濃縮して有機溶媒を除去した。残渣をカラムクロ
マトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に
かけて分離し、白色泡状の標題化合物83mg(収率:7%)
を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.00(d,2H),6.78(d,
3H),6.62(m,4H),6.37(dd,2H),5.25(d,2H),4.65
(dd,1H),4.25(dd,1H),3.99(t,2H),3.38(dd,1
H),3.31(d,3H),2.78(t,2H),2.43(m,4H),1.55
(m,4H),1.35(m,3H) 実施例56 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4
−[4−(ピペリジノエチルオキシ)フェニル]−2H−
ベンゾピランの合成 4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−4−[4
−(ピペリジノエチルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒ
ドロ−4H−ベンゾピラン83mg(0.14mmol)とp−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウム214mg(1.4mmol)をメタノー
ル6mlに溶解させた後、12時間還流させた。反応溶液を
室温まで冷却させた後、水を加えて酢酸エチルで抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、濾
過した後、減圧下で濃縮して有機溶媒を除去した。残渣
をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:4)にかけて分離し、泡状の標題化合物23mg(収
率:37%)を得た。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ6.95(d,2H),6.78(d,
2H),6.65−6.48(m,5H),6.3g(d,1H),6.21(dd,1
H),5.00(s,2H),3.99(t,2H),2.76(t,2H),2.54
(m,4H),1.62(m,4H),1.43(m,2H) 実施例57 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チルチオクロマン−4−オンの合成 以下に述べる7−メトキシ−3−(4−メトキシフェ
ニル)−3−メチルチオクロマン−4−オンの製造方法
は、反応図式VIIに図示される方法7に相当する。
(1)シュウ酸ジエチルエステル18.8ml(0.14mmol)の
テトラヒドロフラン10ml及びベンゼン10mlの混合溶液に
水素化ナトリウム(80%オイル懸濁液,6.5g,0.22mol)
を加えてアルゴン雰囲気下で10分間攪拌した。生成され
た溶液に2−(p−メトキシフェニル)酢酸エチルエス
テル(1)27.0g(0.14mol)のベンゼン溶液100mlを加
えて室温で3日間攪拌した。反応溶液に2N HCl水溶液を
加え、エーテルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で
溶媒を留去し、粗生成物を48.0gを得た。この粗生成物
を水150mlに溶解させ、37%ホルマリン25ml(0.31mol)
を滴下した。炭酸カリウム水溶液24g(0.17mol,100ml)
を滴下し、24時間攪拌した。反応溶液をエーテルで抽出
した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムにより乾燥させ、減圧下で溶媒を留去した。得ら
れた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)にかけて精製し、エチ
ルα−(4−メトキシフェニル)アクリレート(2)2
7.0g(収率:94%)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ7.37,6.88(4H,AA′BB′,J=9H
z,Ar−H),6.25(1H,s,オレフィン−H),5.82(1H,s,
オレフイン−H),4.28(2H,q,J=7Hz,CO2CH2),3.82
(3H,s,OCH3),1.33(3H,t,J=7Hz,CH2CH3) (2)上記で得られたエチルα−(4−メトキシフェニ
ル)アクリレート(2)26.0g(0.13mol)と3−メトキ
シベンゼンチオール15.6ml(0.13mol)のテトラヒドロ
フラン溶液150mlにアルゴン雰囲気下でテトラブチルア
ンモニウムフルオリドのテトラヒドロフラン溶液6.24ml
(1.0M,6.24mol)を加え、室温で10分間攪拌した。反応
溶液から減圧下で溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:
5)にかけて精製し、エチル2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−(3−メトキシフェニルチオ)プロピオネー
ト(3)30.2g(収率:70%)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ7.23−7.18(3H,m,Ar−H),6.
94−6.73(5H,m,Ar−H),4.14(2H,q,J=7Hz,CO2C
H2),3.79(6H,s,OCH3×2),3.74(1H,dd,J=9,6Hz,CH
CO2),3.55(1H,dd,J=14,9Hz,2−H),3.21(1H,dd,J
=14,6Hz,2−H),1.21(3H,t,J=7Hz,CH2CH3) (3)上記で生成されたエチル2−(4−メトキシフェ
ニル)−3−(3−メトキシフェニルチオ)プロピオネ
ート(3)30.2g(87.3mmo)のアセトン溶液300mlに6N
−HCl水溶液200mlを加え、60時間加熱還流させた。反応
溶液にエーテルを加えて抽出し、有機層を20%NaOH水溶
液でアルカリ性にした後、水層を分離した。水層を20%
HCl水溶液で酸性にした後、エーテルで抽出した。エー
テル層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムにより乾燥させ、減圧下で溶媒を留去し、2−(4−
メトキシフェニル)−3−(3−メトキシフェニルチ
オ)プロピオン酸(4)25.4g(収率:91%)を得た。
(4)上記反応から得られた2−(4−メトキシフェニ
ル)−3−(3−メトキシフェニルチオ)プロピオン酸
(4)12.8g(40.3mmol)のアセトニトリル溶液120mlに
炭酸カリウム1.59g(11.5mmol)及びオキシ塩化リン18.
7ml(200mmol)を0℃で加え、60℃にて18時間攪拌し
た。反応溶液に氷水を加えてエーテルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させ、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生
成物をエーテルで洗浄し、7−メトキシ−3−(4−メ
トキシフェニル)チオクロマン−4−オン(5)の一次
収得物6.8gを得た。さらに濾液を濃縮させた後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:3)にかけて精製し、7−メトキシ−3−
(4−メトキシフェニル)チオクロマン−4−オン
(5)の二次収得物1.0gを得た(総括収量7.8g,総括収
率:65%)。生成物のNMRデータは実施例25に記載のもの
と同一であった。
実施例58 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−3
−メチルチオクロマン−4−オンの合成 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−
メチルチオクロマン−4−オン2.82g(8.99mmol)の酢
酸溶液15mlに48%HBr水溶液13mlを加え、24時間加熱還
流させた。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた後、減圧下で溶
媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)にか
けて精製し、標題化合物2.46g(収率:96%)を得た。
1H−NMR(270MHz,d6−DMSO):δ7.95(1H,d,J=9Hz,
5−H),7.00,6.65(4H,AA′BB′,J=9Hz,Ar−H),6.6
0(1H,dd,J=9,2Hz,6−H),6.47(1H,d,J=2Hz,8−
H),3.55(2H,ABq,J=12Hz,2−H),1.38(3H,s,CH3) 実施例59 7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−3−メチルチオクロマン−4−
オンの合成 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−
3−メチルチオクロマン−4−オン2.30g(8.04mmol)
の無水アセトン溶液100mlに炭酸カリウム8.87g(64.3mm
ol)と塩化メトキシメチル4.64ml(61.5mmol)を加え、
40時間加熱還流させた。反応溶液に水を加えて酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で溶媒を留去
した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)にかけて精製
し、標題化合物2.65g(収率:88%)を得た。
1H−NMR(200MHz,CDCl3):δ8.18(1H,d,J=9Hz,5−
H),7.14,6.96(4H,AA′BB′,J=9Hz,Ar−H),6.80
(1H,dd,J=9,2Hz,6−H),6.74(1H,d,J=2Hz,8−
H),5.35,5.22(それぞれ2H,それぞれs,OCH2OCH3),3.
51,3.44(それぞれ1H,それぞれd,J=4Hz,2−H),3.44
(6H,s,OCH3×2),1.47(3H,s,3−CH3) 実施例60 4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)
−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3−
[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチ
ルチオクロマンの合成 アルゴン雰囲気下で、マグネシウム片224mg(9.33mmo
l)のテトラヒドロフラン懸濁液5mlにジブロモエタン0.
11ml(1.28mmol)を滴下し、60℃にて10分間攪拌した。
同温でp−ブロモ−t−ブチルジメチルシリルオキシベ
ンゼン2.30g(8.01mmol)のテトラヒドロフラン溶液5ml
を滴下し、1.5時間加熱還流させた。生成された溶液に
7−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチ
ルオキシ)フェニル]−3−メチルチオクロマン−4−
オン1.00g(2.67mmol)のテトラヒドロフラン溶液5mlを
滴下し、3時間加熱還流させた。反応溶液に飽和塩化ア
ンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムに
より乾燥させ、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル:ヘキサン=1:4)にかけて精製し、標題化合物1.29g
(収率:83%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.25−6.60(11H,m,Ar
−H),5.15,5.14(それぞれ2H,それぞれs,OCH2OCH3),
4.28(1H,d,J=12Hz,2−H),3.48,3.46(それぞれ3H,
それぞれs,OCH3×2),2.73(1H,d,J=12Hz,2−H),1.
45(3H,s,3−CH3),0.98(9H,s,t−Bu),0.19(6H,s,Si
CH3×2) 実施例61 (3RS,4RS)−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオ
キシフェニル)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチルチ
オクロマンの合成 4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニ
ル)−4−ヒドロキシ−7−メトキシメチルオキシ−3
−[4−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メ
チルチオクロマン1.134g(1.95mmol)のジクロロメタン
溶液30mlにヨウ化亜鉛1.367g(4.9mmol)及び水素化シ
アノホウ素ナトリウム797mg(12.7mmol)を加え、室温
で2時間攪拌した。反応溶液にアセトン5mlと水を加え
てジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧
下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:エキサン=1:
4)にかけて精製し、標題化合物783mg(収率:71%)を
得た。
1H−NMR(200MHz,CDCl3):δ7.34,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.00,6.88(4H,AA′BB′,J=8Hz,
Ar−H),6.72(1H,d,J=8Hz,5−H),6.71(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.57(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.12(2H,
s,OCH2OCH3),5.06(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.40(1
H,s,4−H),3.46,3.43(それぞれ3H,それぞれs,OCH3×
2),3.22(1H,d,J=13Hz,2−H),3.09(1H,d,J=13H
z,2−H),1.15(3H,s,3−CH3),0.97(9H,s,t−Bu),
0.18(6H,s,SiCH3×2) 実施例62 (3RS,4RS)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−7−
メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオ
キシ)フェニル]−3−メチルチオクロマンの合成 アルゴン雰囲気下で、(3RS,4RS)−4−(4−t−
ブチルジメチルシリルオキシフェニル)−7−メトキシ
メチルオキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フ
ェニル]−3−メチルチオクロマン856mg(1.51mmol)
のテトラヒドロフラン溶液35mlにテトラブチルアンモニ
ウムフルオリドのテトラヒドロフラン溶液2.27ml(1.0
M,2.27mmol)を0℃にて滴下し、2時間攪拌した。反応
溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和
食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥
させ、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキ
サン=1:2)にかけて精製し、標題化合物682mg(収率:1
00%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.32,6.90(4H,AA′B
B′,J=8Hz,Ar−H),7.02,6.86(4H,AA′BB′,J=8Hz,
Ar−H),6.72(1H,d,J=8Hz,5−H),6.70(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.57(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.12(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.76(1
H,brs,OH),4.40(1H,s,4−H),3.46,3.43(それぞれ3
H,それぞれs,OCH3×2),3.22(1H,d,J=13Hz,2−H),
3.09(1H,d,J=13Hz,2−H),1.15(3H,s,3−CH3) 実施例63 5−(5−クロロペンチルチオ)−1,1,1,2,2−ペンタ
フルオロペンタンの合成 アルゴン雰囲気下で4,4,5,5,5−ペンタフルオロペン
チルチオアセタート400mg(1.69mmol)のメタノール溶
液5mlにナトリウムメトキシド−メタノール溶液1.7ml
(1.0M,1.7mmol)を室温で滴下し、20分間攪拌した。生
成された溶液に5−クロロ−1−ブロモペンタン344mg
(1.86mmol)のメタノール溶液5mlを滴下し、20時間攪
拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、エーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で
溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)に
かけて精製し、標題化合物463mg(収率:82%)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ3.54(2H,t,J=7Hz,ClCH2),2.
59,2.53(それぞれ2H,それぞれt,J=7Hz,CH2SCH2),2.2
5−1.56(10H,m,アルキル−H) 実施例64 5−(5−クロロペンチルスルホニル)−1,1,1,2,2−
ペンタフルオロペンタンの合成 5−(5−クロロペンチルチオ)−1,1,1,2,2−ペン
タフルオロペンタン210mg(0.70mmol)のテトラヒドロ
フラン−メタノール(2:1)溶液3mlにオキソン865mg
(1.41mmol)の水溶液2mlを0℃にて滴下し、5時間攪
拌した。そこにチオ硫酸ナトリウム水溶液を加えてエー
テルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無
水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧下で溶媒を留
去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)にかけて精
製し、標題化合物209mg(収率:90%)を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ3.56(2H,t,J=7Hz,ClCH2),3.
08−2.98(4H,m,CH2SO2CH2),2.40−1.60(10H,m,アル
キル−H) 実施例65 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
スルホニル)ペンチルオキシ)フェニル]チオクロマン
の合成 (3RS,4RS)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−3−メチルチオクロマン37mg(0.
082mmol)のベンゼン−ジメチルホルムアミド(1:1)溶
液2mlに5−(5−クロロペンチルスルホニル)−1,1,
1,2,2−ペンタフルオロペンタン27mg(0.082mmol)、炭
酸カリウム34mg(0.25mmol)及び18−クラウン−6 21mg
(0.08mmol)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃にて8
時間攪拌した。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出
した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムにより乾燥させ、減圧下で溶媒を留去した。得
られた粗生成物をシリカゲルプレート(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:2)を用いて精製し、標題化合物41mg(収率:
67%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.37,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.06,6.85(4H,AA′BB′,J=8Hz,
Ar−H),6.77(1H,d,J=9Hz,5−H),6.70(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.56(1H,dd,J=9,3Hz,6−H),5.12(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.41(1
H,s,4−H),3.94(2H,t,J=7Hz,ArOCH2CH2),3.46,3.4
2(それぞれ3H,それぞれs,OCH3×2),3.22(1H,d,J=1
3Hz,2−H),3.09(1H,d,J=13Hz,2−H),3.05−2.99
(4H,m,CH2SO2CH2),2.38−1.60(10H,m,アルキル−
H),1.15(3H,s,3−CH3) 実施例66 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[4−(5−(4,4,5,5,
5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ペンチルオキ
シ)フェニル]チオクロマンの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
ルスルホニル)ペンチルオキシ)フェニル]チオクロマ
ン37mg(0.050mmol)のテトラヒドロフラン溶液1.5mlに
6N−HCl水溶液1mlを加えて1時間攪拌した。反応溶液に
水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、
減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルプレート(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)を用いて精
製し、標題化合物22mg(収率:70%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.27(2H,d,J=8Hz,Ar
−H),7.05(2H,d,J=8Hz,Ar−H),6.79−6.68(5H,
m,Ar−H),6.48(1H,d,J=3Hz,8−H),6.37(1H,dd,J
=9,3Hz,6−H),4.62(2H,s,OH×2),4.37(1H,s,4−
H),3.94(2H,t,J=7Hz,ArOCH2CH2),3.19(1H,d,J=1
3Hz,2−H),3.09(1H,d,J=13Hz,2−H),3.10−2.98
(4H,m,CH2SO2CH2),2.38−1.60(10H,m,アルキル−
H),1.16(3H,s,3−CH3) 実施例67 (3RS,4RS)−4−[4−(4−クロロブチルオキシ)
フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチルチオ
クロマンの合成 (3RS,4RS)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−3−メチルチオクロマン70mg(0.
15mmol)のアセトン溶液2mlに1−ブロモ−4−クロロ
ブタン36μl(0.31mmol)及び炭酸カリウム64mg(0.46
mmol)を加え、20時間加熱還流させた。反応溶液に水を
加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧
下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルプ
レート(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)を用いて精製
し、標題化合物73mg(収率:87%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.34,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.05,6.86(4H,AA′BB′,J=9Hz,
Ar−H),6.77(1H,d,J=9Hz,5−H),6.70(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.55(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.12(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.41(1
H,s,4−H),3.95(2H,t,J=7Hz,ArOCH2CH2),3.61(2
H,t,J=6Hz,ClCH2),3.45,3.42(それぞれ3H,それぞれ
s,OCH3×2),3.22(1H,d,J=13Hz,2−H),3.09(1H,
d,J=13Hz,2−H),2.00−1.88(4H,m,アルキル−H),
1.15(3H,s,3−CH3) 実施例68 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−4
−[4−(4−ピペリジノブチルオキシ)フェニル]チ
オクロマンの合成 (3RS,4RS)−4−[4−(4−クロロブチルオキ
シ)フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチルチ
オクロマン73mg(0.135mmol)のエタノール溶液2mlにピ
ペリジン40μl(0.405mmol)を加え、24時間加熱還流
させた。反応溶液から減圧下で溶媒を留去した。得られ
た粗生成物をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(酢
酸エチル:ヘキサン=1:5)にかけて精製し、標題化合
物55mg(収率:69%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.34,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.05,6.86(4H,AA′BB′,J=9Hz,
Ar−H),6.77(1H,d,J=9Hz,5−H),6.70(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.55(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.11(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.41(1
H,s,4−H),3.93(2H,t,J=7Hz,ArOCH2CH2),3.61(2
H,t,J=6Hz,ClCH2),3.45,3.42(それぞれ3H,それぞれ
s,OCH3×2),3.22(1H,d,J=13Hz,2−H),3.09(1H,
d,J=13Hz,2−H),2.50−2.30(6H,m,NCH2×3),1.85
−1.35(10H,m,アルキル−H),1.15(3H,s,3−CH3) 実施例69 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[4−(4−ピペリジノ
ブチルオキシ)フェニル]チオクロマンの合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−[4−(4−ピペリジノブチルオキシ)フェニル]
チオクロマン55mg(0.093mmol)のテトラヒドロフラン
溶液3mlに10%HCl水溶液2mlを加え、20時間攪拌した。
反応溶液から減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物
をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)
にかけて精製し、標題化合物25mg(収率:53%)を得
た。
1H−NMR(270MHz,CD3OD):δ7.29(2H,d,J=9Hz,Ar
−H),7.08(2H,d,J=8Hz,Ar−H),6.78(2H,d,J=9H
z,Ar−H),6.73(1H,d,J=8Hz,Ar−H),6.62(2H,d,J
=8Hz,Ar−H),6.40(1H,t,J=2Hz,8−H),6.30(1H,
dd,J=8,2Hz,6−H),4.40(1H,s,4−H),3.95(2H,t,
J=7Hz,ArOCH2CH2),3.31(2H,s,OH×2),3.12(2H,s,
2−H),2.50−2.30(6H,m,NCH2×3),1.85−1.35(10
H,m,アルキル−H),1.11(3H,s,3−CH3) 実施例70 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[4−(4−ピペリジノ
ブチルオキシ)フェニル]チオクロマン塩酸塩の合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[4−(4−ピペリジ
ノブチルオキシ)フェニル]チオクロマン18mg(0.093m
mol)のメタノール溶液3mlに20%HCl水溶液0.3mlを加
え、20時間攪拌した。反応溶液から減圧下で溶媒を留去
し、得られた粗生成物をメタノールに溶解させた。生成
された溶液にダウエックス(Dowex)1−×8 240mgを加
え、30分間攪拌した。反応溶液を濾過し、ダウエックス
1−×8を除去した後、溶媒を減圧下で留去した。残査
にトルエン0.5ml、メタノール0.5ml及び35%HCl 0.5ml
を加え、減圧下で蒸留させ、標題化合物17mg(収率:96
%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CD3OD):δ7.30(2H,d,J=9Hz,Ar
−H),7.11(2H,d,J=8Hz,Ar−H),6.81(2H,d,J=9H
z,Ar−H),6.73(1H,d,J=8Hz,Ar−H),6.63(2H,d,J
=8Hz,Ar−H),6.40(1H,t,J=2Hz,8−H),6.29(1H,
dd,J=8,2Hz,6−H),4.42(1H,s,4−H),4.01(2H,t,
J=7Hz,ArOCH2CH2),3.60−3.40(2H,m,NCH2),3.12(4
H,brs,NCH2×2),2.00−1.70(10H,m,アルキル−H),
1.11(3H,s,3−CH3) 実施例71 1−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル)ピペラジ
ンの合成 4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルオキシトルエン
スルホネート600mg(1.81mmol)のエタノール溶液10ml
にピペラジン777mg(9.0mmol)を加え、40時間加熱還流
させた。反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、減
圧下で溶媒を留去し、標題化合物315mg(収率:100%)
を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ2.89(4H,t,J=5Hz,CH2NH×
2),2.38(6H,m,NCH2×3),2.20−1.95(2H,m,CF2C
H2),1.83−1.70(2H,m,CF2CH2CH2) 実施例72 (3RS,4RS)−4−[4−(2−クロロエチルオキシ)
フェニル]−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチルチオ
クロマンの合成 (3RS,4RS)−4−(4−ヒドロキシフェニル)−7
−メトキシメチルオキシ−3−[4−(メトキシメチル
オキシ)フェニル]−3−メチルチオクロマン126mg
(0.28mmol)のエチルメチルケトン溶液3mlに炭酸カリ
ウム96mg(0.70mmol)及び1−ブロモ−2−クロロエタ
ン115ml(1.38mmol)を加え、70時間加熱還流させた。
反応溶液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、減圧下で溶
媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルプレート
(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)を用いて精製し、標題
化合物69mg(収率:48%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.34,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.08,6.81(4H,AA′BB′,J=9Hz,
Ar−H),6.89(1H,d,J=8Hz,5−H),6.71(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.55(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.12(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.42(1
H,s,4−H),4.19(2H,t,J=6Hz,ArOCH2),3.79(2H,t,
J=6Hz,ClCH2),3.45,3.43(それぞれ3H,それぞれs,OCH
3×2),3.20(1H,d,J=13Hz,2−H),3.09(1H,d,J=1
3Hz,2−H),1.15(3H,s,3−CH3) 実施例73 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4−
(メトキシメチルオキシ)フェニル)−3−メチル−4
−{4−[2−(4−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペ
ンチル)ピペラジノ)エチルオキシ]フェニル}チオク
ロマンの合成 アルゴン雰囲気下で(3RS,4RS)−4−[4−(2−
クロロエチルオキシ)フェニル]−7−メトキシメチル
オキシ−3−[4−(メトキシメチルオキシ)フェニ
ル]−3−メチルチオクロマン69mg(0.13mmol)のジメ
チルホルムアミド溶液0.5mlに4−(4,4,5,5,5−ペンタ
フルオロペンチル)ピペラジン70mg(0.4mmol)を加
え、80℃にて8時間攪拌した。反応溶液に水を加えて酢
酸エチルで抽出し、減圧下で溶媒を留去した。得られた
粗生成物をアミノシリカゲルプレート(酢酸エチル:ヘ
キサン=1:2)を用いて精製し、標題化合物67mg(収率:
77%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.33,6.90(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.05,6.79(4H,AA′BB′,J=9Hz,
Ar−H),6.86(1H,d,J=8Hz,5−H),6.70(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.55(1H,dd,J=8,3Hz,6−H),5.11(2H,
s,OCH2OCH3),5.05(2H,d,J=1Hz,OCH2OCH3),4.41(1
H,s,4−H),4.06(2H,t,J=6Hz,ArOCH2),3.45,3.42
(それぞれ3H,それぞれs,OCH3×2),3.22(1H,d,J=13
Hz,2−H),3.09(1H,d,J=13Hz,2−H),2.80(2H,t,J
=6Hz,OCH2CH2),2.60,2.59(それぞれ4H,それぞれbrs,
NCH2CH2N×2),2.40(2H,t,J=7Hz,NCH2),2.20−1.95
(2H,m,CF2CH2),1.85−1.70(2H,m,CF2CH2CH2),1.15
(3H,s,3−CH3) 実施例74 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−{4−[2−(4−(4,
4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル)ピペラジノ)エチ
ルオキシ]フェニル}チオクロマン二塩酸塩の合成 (3RS,4RS)−7−メトキシメチルオキシ−3−[4
−(メトキシメチルオキシ)フェニル]−3−メチル−
4−{4−[2−(4−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロ
ペンチル)ピペラジノ)エチルオキシ]フェニル}チオ
クロマン67mg(0.10mmol)のメタノール溶液1mlに20%H
Cl水溶液0.5mlを加えて20時間攪拌した。反応溶液から
減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をアミノシ
リカゲルプレート(酢酸エチル:メタノール=10:1)を
用いて精製した。得られた生成物に20%HCl水溶液を加
え、減圧下で溶媒を留去し、標題化合物62mg(収率:85
%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CD3OD):δ7.30,6.93(4H,AA′B
B′,J=9Hz,Ar−H),7.09,6.62(4H,AA′BB′,J=9Hz,
Ar−H),6.72(1H,d,J=9Hz,5−H),6.40(1H,d,J=3
Hz,8−H),6.30(1H,dd,J=8.2Hz,6−H),4.46(1H,
s,4−H),4.39(2H,brs,ArOCH2CH2),3.90−3.60(10
H,d,NCH2×5),3.31(2H,m,NCH2),3.12(2H,ABq,J=1
3Hz,2−H),2.40−2.00(4H,m,CF2CH2),1.12(3H,s,3
−CH3) 実施例75 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]チオク
ロマンの合成 実施例25ないし34と同様の方法に従って7−メトキシ
−3−(4−メトキシフェニル)−3−メチルチオクロ
マン−4−オン及び8−t−ブチルジメチルシリルオキ
シオクチンから標題化合物を製造した。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.22(d,J=8.6Hz,2H,A
r−H),6.86(d,J=8.3Hz,3H,Ar−H及びC5−H),6.6
7(d,J=2.3Hz,1H,C8−H),6.50(dd,J=2.3Hz及び8.3
Hz,1H,C6−H),3.65(d,J=11.6Hz,1H,C2−H),2.94
(d,J=11.6Hz,1H,C2−H),2.90−2.50(m,5H,2×CH2S
(O)及びC4−H),2.40−2.10(m,4H,CH2CH2CF2−C
F3),1.66(m,2H,アルキル−H),1.21(s,3H,C3−C
H3),1.45−0.90(m,12H,アルキル−H) 実施例76 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−[10−(4,4,5,5,5−ペ
ンタフルオロペンチルスルフィニル)デシル]チオクロ
マンの合成 実施例25ないし34と同じ方法に従って7−メトキシ−
3−(4−メトキシフェニル)−3−メチルチオクロマ
ン−4−オン及び10−t−ブチルジメチルシリルオキシ
デシンから標題化合物を製造した。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.21(d,J=8.6Hz,2H,A
r−H),6.86(m,3H,Ar−H及びC5−H),6.69(s,1H,C
8−H),6.51(d,J=6.9Hz,C6−H),3.63(d,J=11.2H
z,1H,C2−H),2.94(d,J=11.2Hz,1H,C2−H),2.90−
2.60(m,5H,2×CH2S(O)及びC4−H),2.40−2.10
(m,4H,CH2CH2CF2CF3),1.90−1.70(m,2H,アルキル−
H),1.17(s,3H,C3−CH3),1.50−0.90(m,16H,アルキ
ル−H) 実施例77 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−フェニル−3−メ
チル4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
スルフィニル)ノニル]チオクロマンの合成 実施例25ないし34と同じ方法に従って7−メトキシ−
3−フェニル−3−メチルチオクロマン−4−オン及び
9−t−ブチルジメチルシリルオキシノニンから標題化
合物を製造した。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.39−7.33(m,5H,Ar−
H),6.89(d,J=7.9Hz,1H,C5−H),6.69(s,1H,C8−
H),6.58−6.48(m,2H,C6−H及びArOH),3.68(d,J=
11.5Hz,1H,C2−H),3.01(d,J=11.5Hz,1H,C2−H),
2.90−2.60(m,5H,2×CH2S(O)及びC4−H),2.40−
2.10(m,4H,CH2CH2CF2CF3),1.67(m,2H,アルキル−
H),1.26(s,3H,C3−CH3),1.50−0.90(m,14H,アルキ
ル−H) 実施例78 (3RS,4RS)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−
メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペン
チルスルフィニル)ノニル]チオクロマンの合成 実施例25ないし34と同じ方法に従って3−(4−メト
キシフェニル)−3−メチルチオクロマン−4−オン及
び9−t−ブチルジメチルシリルオキシノニンから標題
化合物を製造した。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.24−6.81(m,8H,Ar−
H),3.67(m,1H,C2−H),2.97(m,1H,C2−H),2.82
−2.63(m,5H,2×CH2S(O)及びC4−H),2.40−2.10
(m,4H,CH2CH2CF2CF3),1.78(m,2H,アルキル−H),1.
40−0.80(m,17H,アルキル−H及びC3−CH3) 実施例79 7−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−メ
チル−4−(9−ペンチルチオノニル)−チオクロマン
の合成 メタノール10ml中のペンチルチオアセタート430mg
(2.94mmol)の溶液に室温で1Mナトリウムメタノーレー
ト溶液2.52ml(2.52mmol)を滴下し、1時間攪拌した。
そこに同温でテトラヒドロフラン5ml中の7−メトキシ
−3−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−4−
(9−メタンスルホニルオキシノニル)チオクロマン20
4mg(0.391mmol)の溶液を滴下し、一晩攪拌した。反応
溶液に水を加え、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離
し、飽和NaCl溶液で洗浄して硫酸マグネシウムにより乾
燥させて濾過し、濃縮させた。濃縮液をフラッシュシリ
カゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:
1)にかけ、黄色オイル状の標題化合物230mg(収率:95
%,3RS,4RS/3RS,4SR=9:1)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.29(d,J=8.9Hz,2H,A
r−H),6.91(m,3H,Ar−H),6.79(d,J=2.6Hz,1H,C8
−H),6.58(dd,J=8.2Hz及び2.6Hz,1H,Ar−H),3.82
(s,3H,OCH3),3.78(s,3H,OCH3),3.64(d,J=11.2Hz,
1H,C2−H),2.98(d,J=11.6Hz,1H,C2−H),2.74(br
t,1H,C4−H),2.47(m,4H,2×SCH2),1.55−0.89(m,2
8H,C3−CH3及びアルキル−H) 実施例80 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルチオノニ
ル)チオクロマンの合成 無水ジクロロメタン20ml中の7−メトキシ−3−(4
−メトキシフェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチ
ルチオノニル)チオクロマン230mg(0.435mmol)の溶液
に−78℃にてジクロロメタン中の1M三臭化ホウ素溶液3.
04ml(3.04mmol)を滴下し、同温で1時間攪拌した。そ
の後、反応混合物を室温まで加温し、さらに10時間攪拌
し続けた。反応溶液に水を加えた後、酢酸エチルで希釈
した。有機層を飽和硫化水素ナトリウム溶液及び水で洗
浄し、硫酸マグネシウムにより乾燥させて、濾過し、蒸
発させた。濃縮物をフラッシュシリカゲルクロマトグラ
フィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)にかけ、無色オ
イル状の標題化合物178mg(収率:82%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.23(d,J=8.6Hz,2H,A
r−H),6.84(dd,J=8.3Hz及び8.5Hz,3H,Ar−H),6.6
7(d,J=2.6Hz,1H,C8−H),6.50(dd,J=8.3Hz及び2.3
Hz,1H,Ar−H),5.12(brs,1H,OH),4.83(brs,1H,O
H),3.62(d,J=11.5Hz,1H,C2−H),2.95(d,J=11.5H
z,1H,C2−H),2.68(brt,1H,C4−H),2.49(m,4H,2SC
H2),1.58−0.89(m,28H,C3−CH3及びアルキル−H) 実施例81 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルスルフィ
ニルノニル)チオクロマンの合成 メタノール20ml及び水5ml中の(3RS,4RS)−7−ヒド
ロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
−4−(9−ペンチルチオノニル)チオクロマン178mg
(0.355mmol)及び過ヨウ素酸ナトリウム83mg(0.390mm
ol)の溶液を室温で3.5時間攪拌した。反応溶液に水を
加え、酢酸エチルで希釈した。有機層を水で洗浄し、硫
酸マグネシウムにより乾燥させた後、濾過して濃縮させ
た。濃縮液をシリカゲルプレート上で分取(preparativ
e)クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
にかけて精製し、無色オイル状の標題化合物101mg(収
率:55%)を得た。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ7.24(m,3H,Ar−H),
6.86(dd,J=8.4Hz及び2.4Hz,2H,Ar−H),6.66(d,J=
2.3Hz,1H,C8−H),6.51(m,1H,Ar−H),5.67(s,1H,O
H),5.43(s,1H,OH),3.62(dd,J=11.5Hz及び3.9Hz,1
H,C2−H),2.76(m,5H,C2−H及び2×(O)CH2),1.
71(m,3H,アルキル−H),1.42−0.90(m,25H,C3−CH3
及びアルキル−H) 実施例82 rac−(3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5
−ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]チオクロマン
の光学的分割及びそのスルフィニル誘導体の合成 (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−
ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]チオクロマンの
ラセミ体205mgをキラルセル(Chiralcel)OD(2×25c
m,Daicel Chemical Industries,LTD.製)及び280nmでUV
検出器を用い、精製用(preparative)HPLCによって分
離した。溶出剤としてはn−ヘキサン/イソプロパノー
ル/メタノール/トリフルオロ酢酸の(85:2:3:0.2)混
合物を用い、流速は9.0ml/分とした。一番目の溶出ピー
クから溶媒を蒸発させた後に(−)−化合物(化合物A,
保持時間:19.0分,78.9mg,84.3%ee)を得、二番目のピ
ークからは(+)−化合物(化合物B,保持時間:21.2分,
64.9mg,84.4%ee)を得た。さらに得られた(−)及び
(+)−化合物を最初の分離段階と同じ条件下で精製用
HPLCによって精製し、化合物A[95.8%ee,[a]
−18.39(c=1.000,CHCl3)]47.6mg及び化合物B[9
6.8%ee,[a]=+16.80(c=1.000,CHCl3)]34.5
mgをそれぞれ得た。
得られた光学活性化合物A及びBを実施例34と同様の
方法に従って酸化させ、対応するスルフィニル化合物C
18.8mg(化合物A 47.8mgからの収率:38%)及び化合物D
9.8mg(化合物B 34.5mgからの収率:29%)を得た。
実験例1:細胞成長抑制活性 試験化合物として実施例6、7、12及び46の化合物を
用い、対照薬物として次の構造式で表示される公知のア
ンチ−エストロゲン化合物ZM189154(参照:EP0124369B
1)を用い、次のような方法に従って細胞成長抑制活性
を測定した。
MCF−7細胞株(ATCC)を、フェノールレッド(pheno
l red)を含有せず、3%のDCC(dextran coated charc
oal)−処理されたFBS(fetal bovine serum)が添加さ
れたMEM(minimum essential medium)培地で1週間培
養した。薬物投与1日前に、培養されてMCF−7細胞株
を96−ウェルプレートに各ウェル当り5×103細胞ずつ
分取した。1日間培養した96−ウェルプレートの各ウェ
ルにエストラジオール0.1nMと試験化合物を各濃度別に
加えた。その後、7日間37℃にて培養した後にMMT溶液
(Sigma)15μlを各ウェルに加えて再び37℃にて2時
間反応させた。反応が終了した後、可溶化/停止溶液
(構成:SDS,酢酸,N,N−ジメチルホルムアミド)100μl
ずつを各ウェルに加えた後、プレート判読機にて570nM
で各ウェルでの吸光度を測定した。測定された結果から
細胞成長を50%抑制するIC50を求め、次の表1に表し
た。
上記表1記載の結果から、本発明による化合物らは既
存のアンチ−エストロゲン活性化合物として知られてい
るZM189154に匹敵する程度の細胞成長抑制活性を表すこ
とがわかる。
実験例2:アンチ−エストロゲン活性試験(皮下投与) 皮下投与による試験化合物のアンチ−エストロゲン活
性を測定するため、次のような方法で実験を行なった。
この試験では、試験化合物としては実施例6、7、12及
び46の化合物を用い、対照化合物としては実施例1のZM
189154化合物を用いた。
アンチ−エストロゲン活性の測定は、卵巣除去手術を
受けて2週間経過したマウス(ICR,体重30±2g)に17β
−エストラジオールベンゾアート(Sigma)をマウス当
り0.1μgずつ3日間皮下注射し、子宮重量の増加を試
験化合物が抑制する程度を測定することにより行なっ
た。この試験で試験化合物及び対照化合物を落花生油
(Sigma)に溶解させ、3日間毎日1回ずつ皮下注射し
た。最終投与24時間後に試験動物を屠殺し、子宮を摘出
し、重量を測定した。測定結果は次の表2に記載した。
上記表2記載の結果から、本発明による実施例6、
7、12及び46の化合物は、既存のアンチ−エストロゲン
活性化合物であるZM189154化合物に比して、かなり優れ
る程度に、エストラジオールによる子宮重量の増加を実
質的に抑制することがわかる。
実験例3:アンチ−エストロゲン活性試験(経口投与) 試験化合物のアンチ−エストロゲン経口活性を測定す
るため、次のような方法で実験を行なった。この試験で
は、試験化合物としては実施例7の化合物を用い、対照
化合物としては実験例2のZM189154化合物を用いた。
アンチ−エストロゲン活性の測定は、卵巣除去手術を
受けて2週間経過したマウス(ICR,体重30±2g)に17β
−エストラジオールベンゾアート(Sigma)をマウス当
り0.1μgずつ3日間皮下注射し、子宮重量の増加を試
験化合物が抑制する程度を測定することにより行なっ
た。この試験で試験化合物及び対照化合物を5%アラビ
アゴム溶液に懸濁させ、3日間毎日1回ずつ経口投与し
た。最終投与24時間後に試験動物を屠殺し、子宮を摘出
し、重量を測定しだ。測定結果は次の表3に記載した。
上記表3記載の結果からわかるように、本発明による
化合物は、既存のアンチ−エストロゲン活性化合物であ
るZM189154化合物に比して、かなり優れる程度に、エス
トラジオールによる子宮重量の増加を実質的に抑制する
ことがわかる。
実験例4:マウス大腿骨骨密度に及ぼす影響 本発明による化合物がマウス大腿骨の骨密度に及ぼす
影響を測定するだめ、次のような方法で実験を行なっ
た。この試験では、試験化合物としては実施例7の化合
物を用い、対照化合物としては実験例2のZM189154化合
物を用いた。
ヒト乳がん細胞のMCF−7細胞をBALB/cヌードマウス
(雌,6週齢)に皮下移植させた後、2週間エストラジオ
ールを週2回ずつ0.01mg/マウスの用量で経皮投与し
た。その後、エストラジオールを同じ用量で週1回投与
し、10%エタノール−90%落花生油に溶解させた試験化
合物または対照化合物の投与を始めた。対照群には賦形
剤のみ投与した。投与は週1回ずつ、1mg/0.1ml/マウス
の用量で皮下投与した。試験化合物を6週間投与した
後、左大腿骨を摘出して軟組織を取り除き、2重X線骨
塩量測定装置DCS−600(Aloka)を用い、SPAモードで骨
密度(bone mineral density:BMD)を測定した。結果の
解釈のため、大腿骨を長軸方向に10等分割し、近位から
3、4及び3断片分の平均骨密度を算出した。それぞれ
の断片は近位部(proximal)、中位部(middle)及び遠
位部(distal)と表記した。測定結果は次の表4に表し
た。
骨代謝に対するアンチ−エストロゲンの影響を説明す
るため、近位部及び遠位部の骨密度に対する影響を中心
的に検討することは一般に受け入れられている。上記表
4記載の結果からわかるように、本発明による化合物ら
は近位部及び遠位部いずれも骨密度(BMD)に殆ど影響
せず、対照群に比し、総BMDを4.5%増加させた。これと
は異なって、ZM189154は近位、遠位及び総大腿骨で各BM
Dをそれぞれ4.9%、13.3%及び3.0%減少させた。本発
明の化合物とZM189154のMCF−7腫瘍細胞成長に対する
抑制においては差はなかった。したがって、本発明の化
合物は公知のアンチ−エストロゲン化合物として知られ
ているZM189154と異なり、骨密度に及ぼす影響が殆どな
いことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 5/32 A61P 5/32 15/00 15/00 C07D 335/06 C07D 335/06 (72)発明者 イム,ヒョンソク 大韓民国キョンギド 442―370 スウォ ンシ パルダルグ メナンドン ジュゴ ン アパート 525―503 (72)発明者 キム,ジュースー 大韓民国キョンギド 425―180 アンサ ンシ ボンオドン777―1 (72)発明者 キム,ソングジン 大韓民国インチョン 402―206 ナムク ジュアン6ドン 918―7 (72)発明者 森川 一美 静岡県三島市東壱町田5―2 (72)発明者 神辺 義剛 静岡県御殿場市東田中1―9―10 301 (72)発明者 西本 昌弘 静岡県三島市大宮町3丁目7―35―305 (72)発明者 キム,ミョンファー 静岡県御殿場市萩原25―3―303 (56)参考文献 特表 平8−506346(JP,A) 米国特許3374245(US,A) 国際公開96/21444(WO,A1) Journal of Medici nal Chemistry,1971,V ol.14,No.12,pp.1185−1190 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 311/58 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表されるベンゾピラン誘導
    体及びその薬剤学的に許容される塩: (式中、 は単結合または二重結合を示し; R1及びR2はそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまたはOR
    基を示し、ここでRはアシルまたはアルキルを示し; R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキルを
    示し、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず; R4は水素または低級アルキルを示し; Aは下記式(a)、(b)または(c)の基を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハロ
    ゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニルを
    示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5によ
    って置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を形
    成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または低
    級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数を示す)。
  2. 【請求項2】 が単結合または二重結合であり;R1及びR2がそれぞれ独
    立的に水素、ヒドロキシまたはORであり、ここでRはア
    ルキルであり;R3が水素、C1−C4低級アルキルまたはハ
    ロゲノ−C1−C4低級アルキルであり;但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず;R4が水素またはC
    1−C4低級アルキルであり;Aは式(a)、(b)または
    (c)の基であり;R5、R6及びR7がそれぞれ独立的に水
    素、C1−C6アルキル、ハロゲノ−C1−C6アルキル、C2
    C6アルケニルまたはハロゲノ−C2−C6アルケニルである
    か、R6及びR7がこれらの結合された窒素原子とともにハ
    ロゲノ−C1−C6アルキルによって置換されていてもよい
    1ないし2個の窒素原子を含有し得る5ないし6−員の
    複素環を形成することができ;XがO、SまたはNR8であ
    り、ここでR8は水素またはC1−C4低級アルキルであり;m
    が4ないし12の整数;nが0ないし2の整数及びpが1な
    いし3の整数である、請求項1に記載の式(I)のベン
    ゾピラン誘導体。
  3. 【請求項3】 が単結合または二重結合であり;R1及びR2がそれぞれ独
    立的に水素またはヒドロキシであり;R3が水素またはC1
    −C2低級アルキルであり、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず;R4が水素またはC
    1−C2低級アルキルであり;Aが式(a)、(b)または
    (c)の基であり;R5、R6及びR7がそれぞれ独立的に水
    素、C1−C6アルキルまたはハロゲノ−C1−C6アルキルで
    あるか、R6およびR7がそれらが結合された窒素原子とと
    もにハロゲノ−C1−C6アルキルによって置換されていて
    もよいピペラジニルまたはピペリジノ基を形成すること
    ができ;XがOまたはSであり;mが4ないし12の整数;nが
    0ないし2の整数;pが2の整数である、請求項2に記載
    の式(I)のベンゾピラン誘導体。
  4. 【請求項4】XがSである請求項3に記載の式(I)の
    ベンゾピラン誘導体。
  5. 【請求項5】(3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4
    −ヒドロキシフェニル)−3−メチル−4−[9−(4,
    4,5,5,5−ペンタフルオロペンチルチオ)ノニル]−2,3
    −ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−2,3−
    ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルチオ)オクチル]−2,3−ジヒド
    ロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]−2,3
    −ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタルフルオロペンチルスルホニル)ノニル]−2,3−
    ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; 7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4
    −[4−(5−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチル
    チオ)ペンチルオキシ)フェニル]−2H−ベンゾピラ
    ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]−チオク
    ロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルチオ)ブチルオキシ)フェ
    ニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ブチルオキ
    シ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(4−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ブチルオキ
    シ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジノ
    エチルチオ)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピ
    ラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(2−ピペリジノ
    エチルスルフィニル)ノニル]−2,3−ジヒドロ−4H−
    ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルチオ)ペンチルオキシ)フ
    ェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルスルフィニル)ペンチルオ
    キシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラ
    ン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[3−(5−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ペンチルオキ
    シ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−4H−ベンゾピラン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[4−(5−(4,4,5,5,
    5−ペンタフルオロペンチルスルホニル)ペンチルオキ
    シ)フェニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[8−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)オクチル]チオク
    ロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[10−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)デシル]チオクロ
    マン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−フェニル−3−メ
    チル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンチ
    ルスルフィニル)ノニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−
    メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペンタフルオロペン
    チルスルフィニル)ノニル]チオクロマン; (3RS,4RS)−7−メトキシ−3−(4−メトキシフェ
    ニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルチオノニル)
    チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルチオノニ
    ル)チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−(9−ペンチルスルフィ
    ニルノニル)チオクロマン; (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルチオ)ノニル]チオクロマン;及
    び (3RS,4RS)−7−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシ
    フェニル)−3−メチル−4−[9−(4,4,5,5,5−ペ
    ンタフルオロペンチルスルフィニル)ノニル]チオクロ
    マン からなる群から選ばれる、請求項1に記載の式(I)の
    ベンゾピラン誘導体。
  6. 【請求項6】式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物と
    反応させて式(VII)の化合物を生成させ、生成された
    式(VII)の化合物を水素化シアノホウ素ナトリウム(N
    aBH3CN)及びヨウ化亜鉛(ZnI2)で還元させて式(VI
    A)の化合物を生成させ、生成された式(VI A)の化合
    物をパラジウム炭素(Pd/C)を用いて還元して式(VI
    B)の化合物を生成させ、生成された式(VI B)の化合
    物をp−トルエンスルホン酸ピリジニウムで処理し、式
    (VI C)の化合物を生成させ、生成された式(VI C)の
    化合物を式(V)の化合物と反応させて式(IV)の化合
    物を得、式(IV)の化合物を式(III)の化合物と反応
    させて式(II)の化合物を生成させ、生成された式(I
    I)の化合物を脱保護させて式(I a)の化合物を得る
    か、生成された式(I a)の化合物をエステル化または
    アルキル化させて式(I b)の化合物を得ることを特徴
    とする、式(I)の化合物及びその塩を製造する方法。 (式中、 は単結合または二重結合を示し; R1及びR2がそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまたはOR
    基を示し、ここでRはアシルまたはアルキルを示し; R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキルを
    示し、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず; R4は水素または低級アルキルを示し; Aは下記式(a)、(b)または(c)の基を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハロ
    ゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニルを
    示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5によ
    って置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を形
    成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または低
    級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数; qはm−2の整数を示し;及び R9はメチルまたはトリルを示し; Pは水素または保護されたヒドロキシ基を示し; WはR5または を示し、ここでR5、R6、R7及びpは上記で定義した通り
    であり、 TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示す)
  7. 【請求項7】式(VIII)の化合物を式(XIV)の化合物
    と反応させて式(XIII)の化合物を生成させ、生成され
    た式(XIII)の化合物を式(XII)の化合物と反応させ
    て式(XI)の化合物を生成させ、生成された式(XI)の
    化合物を式(III a)の化合物と反応させて式(X)の
    化合物を生成させ、生成された式(X)の化合物は脱保
    護させて式(I c)の化合物を得るか、生成された式(I
    c)の化合物をエステル化またはアルキル化させ、式
    (I d)の化合物を得ることを特徴とする式(I)の化
    合物及びその塩を製造する方法。 (式中、 は単結合または二重結合を示し; R1及びR2はそれぞれ独立的に水素、ヒドロキシまたはOR
    基を示し、ここでRはアシルまたはアルキルを示し; R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキルを
    示し、但し、 が二重結合を示す場合にR3は存在せず; R4は水素または低級アルキルを示し; Aは下記式(a)、(b)または(c)の基を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハロ
    ゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニルを
    示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5によ
    って置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を形
    成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または低
    級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数; Pは水素または保護されたヒドロキシ基を示し; Zはハロゲンを示し; Yはハロゲンまたはヒドロキシ基を示し; TMSはトリメチルシリル基を示す)
  8. 【請求項8】式(VIII)の化合物を式(XVI)の化合物
    と反応させて式(XVII)の化合物を生成させ、生成され
    た式(XVII)の化合物を還元して式(XVIII)の化合物
    を得、生成された式(XVIII)の化合物を脱保護して式
    (XIX)の化合物を得、生成された式(XIX)の化合物を
    式(XX)の化合物と反応させて式(XXI)の化合物を
    得、生成された式(XXI)の化合物を脱保護させること
    を特徴とする式(I g)の化合物及びその塩を製造する
    方法。 (式中、 R3は水素、低級アルキルまたはハロゲノ低級アルキルを
    示し; R4は水素または低級アルキルを示し; WはR5または を示し; R5、R6及びR7はそれぞれ独立的に水素、アルキル、ハロ
    ゲノアルキル、アルケニルまたはハロゲノアルケニルを
    示すか、 R6及びR7はこれらの結合された窒素原子とともにR5によ
    って置換されていてもよい4ないし8−員の複素環を形
    成することができ; XはO、SまたはNR8を示し、ここでR8は水素または低
    級アルキルを示し; mは2ないし15の整数; nは0ないし2の整数;及び pは0ないし4の整数; Pは水素または保護されたヒドロキシ基を示し; TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示し; Zはハロゲンを示す)
  9. 【請求項9】請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    式(I)の化合物を活性成分として含有するアンチ−エ
    ストロゲン性薬剤組成物。
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